JP2020534421A - 一体型洗濯用洗剤物品 - Google Patents

Abstract

完全に又は実質的に水溶性である一体型洗濯用洗剤物品であって、１つ以上の界面活性剤含有離散粒子がシート間に位置する２枚以上の非繊維性界面活性剤含有シートを含む、一体型洗濯用洗剤物品。非繊維性シートは、相対的に親水性の低い第１の界面活性剤を含有し、一方、離散粒子は、相対的に親水性の高い第２の界面活性剤を含有する。

Description

本発明は、水溶性である一体型洗濯用洗剤物品に関する。

完全に又は実質的に水溶性であるシート状洗濯用洗剤物品は、当該技術分野において既知である。これらは、粉末及び液体の両洗濯用洗剤よりも取り扱いが容易である。使用中に容易にこぼれ得る、又は周囲空気から水分を吸収して塊を形成（すなわち、固化）し得る粉末洗濯洗剤とは対照的に、これらの洗濯洗剤シートは、こぼれたり固化したりするリスクを著しく低下させる統合型又は一体型の物品を有する。液体洗濯用洗剤とは異なり、これらの洗濯用洗剤シートはほとんど又は全く水を含有しない。その結果、当該シートは極度に濃縮されており、漏出のリスクがほとんど又は全くなく、輸送及び取り扱いがはるかに容易である。更に、運送及び保管中に化学的及び物理的に安定であり、物理的及び環境的な専有面積が著しく小さい。

近年、これらのシート状洗濯用洗剤物品は、主なフィルム形成剤としてポリビニルアルコール（polyvinyl alcohol、ＰＶＡ）を使用することによって界面活性剤含量を増加させること及び回転ドラム乾燥プロセスを使用することによって加工効率を向上させることなどの様々な側面で著しい進歩を遂げてきた。したがって、当該物品は、ますます多く市販されるようになり、消費者の間で人気が出てきている。

しかしながら、そのようなシート状洗濯用洗剤物品は、使用することができる界面活性剤の種類が著しく制約を受けることに依然として悩まされているが、それは、回転ドラム乾燥機でのシートを形成するために、ほんの一握りの界面活性剤（アルキルサルフェートなど）しか加工できないからである。他の界面活性剤をシート状洗濯用洗剤物品に配合した場合、得られる物品は、望ましくない属性（例えば、溶解が遅い、及び望ましくない固化）を示す場合があり、より重要なことには、フィルム形成中にシート状物品がドラム乾燥機に付着し、直ちに擦り落とすことが必要になり得、これによって、製造プロセスが著しく混乱し、加工安定性が低下する恐れがある。次に、シート状洗濯用洗剤物品で使用することができる界面活性剤の選択肢がそのように制限されていることから、特に、相補的な洗浄力を有する異なる界面活性剤でしか効果的に除去することができない普通の種類の汚れに布地又は衣類が曝露される領域において、洗浄性能が悪くなる。

したがって、界面活性剤をより自由に選択することができ、それに対応して、普通の種類の汚れに対する洗浄性能が向上しているが、同時に、加工安定性及び既存のシート状洗濯用洗剤物品の他の望ましい属性を維持している、例えば、迅速に溶解し、ほとんど又は全く固化しない、シート状洗濯用洗剤物品が必要とされている。

本発明は、２枚以上の非繊維性界面活性剤含有シートの間に挟まれた１つ以上の界面活性剤含有離散粒子を含有する、水溶性の一体型洗濯用洗剤物品を提供する。具体的には、非繊維性シートは、相対的に親水性の低い第１の界面活性剤を含有し、一方、離散粒子は、相対的に親水性の高い第２の界面活性剤を含有する。そのような一体型洗濯用洗剤物品は、粒子マーキング（例えば、造粒及び／又は噴霧乾燥）プロセス及びフィルム形成プロセスによって容易に作製することができ、その利点としては、界面活性剤をより自由に選択できる、洗浄性能の向上、加工安定性、迅速に溶解する、及びほとんど又は全く固化しないことが挙げられる。

一態様では、本発明は、２枚以上の非繊維性シートと、そのような２枚以上の非繊維性シートの間に配置される１つ以上の離散粒子と、を含む、一体型洗濯用洗剤物品に関する。そのような非繊維性シート及びそのような離散粒子はいずれも水溶性である。非繊維性シートのそれぞれは、少なくとも１種のフィルム形成剤及び第１の界面活性剤を含有するが、そのような第１の界面活性剤は、約７．５以下の親水性指数（Hydrophilic Index、ＨＩ）を特徴とする。第１の界面活性剤は、例えば、非アルコキシル化Ｃ_６〜Ｃ_２０直鎖状又は分枝鎖状アルキルサルフェート（alkyl sulfates、ＡＳ）、Ｃ_６〜Ｃ_２０直鎖状アルキルベンゼンスルホネート（linear alkylbenzene sulfonates、ＬＡＳ）、及びこれらの組み合わせからなる群から選択することができる。離散粒子のそれぞれは、第２の界面活性剤を含有するが、そのような第２の界面活性剤は、約７．５を超えるＨＩを特徴とする。第２の界面活性剤は、例えば、約０．１〜約１０の範囲の重量平均アルコキシル化度を有するＣ_６〜Ｃ_２０直鎖状又は分枝鎖状アルキルアルコキシル化サルフェート（alkylalkoxylated sulfates、ＡＡＳ）、約５〜約１５の範囲の重量平均アルコキシル化度を有するＣ_６〜Ｃ_２０アルキルアルコキシル化アルコール（alkylalkoxylated alcohols、ＡＡ）、及びこれらの組み合わせからなる群から選択してよい。

非繊維性シートのそれぞれは、好ましくは約０．１ｍｍ〜約１０ｍｍの範囲の厚さと、より好ましくは少なくとも約５：１の長さ対厚さのアスペクト比と、最も好ましくは少なくとも約５：１の幅対厚さのアスペクト比とを有する。

離散粒子は、約１μｍ〜約２０００μｍ、好ましくは約１００μｍ〜約１５００μｍ、より好ましくは約２５０μｍ〜約１０００μｍの範囲の中央粒径を特徴とし得る。

必ずしもそうではないが、好ましくは、離散粒子は、上述の非繊維性シートの少なくとも１枚に少なくとも部分的に埋め込まれている。

好ましくは、第１の界面活性剤及び／又は第２の界面活性剤は、それぞれ、非繊維性シート及び／又は離散粒子のそれぞれにおける主界面活性剤である。第１の界面活性剤は、好ましくは非アルコキシル化Ｃ_６〜Ｃ_１８直鎖状又は分枝鎖状ＡＳ界面活性剤、より好ましくは非アルコキシル化Ｃ_１２〜Ｃ_１４直鎖状又は分子鎖ＡＳ界面活性剤である。第２の界面活性剤は、好ましくは約０．１〜約１０の範囲の重量平均アルコキシル化度を有するＣ_６〜Ｃ_２０直鎖状又は分枝鎖状ＡＡＳ界面活性剤、より好ましくは約１〜約５の範囲の重量平均アルコキシル化度を有するＣ_１０〜Ｃ_１６直鎖状又は分枝鎖状アルキルエトキシル化サルフェート（alkylethoxylated sulfate、ＡＥＳ）である。

本発明の特に好ましい実施形態では、非繊維性シートのそれぞれは、（１）そのような各非繊維性シートの総重量に対して、約５％〜約９０％、好ましくは約２０％〜約９０％、より好ましくは約３０％〜約９０％、最も好ましくは約４０％〜約９０％の第１の界面活性剤、及び好ましくは、（２）そのような各非繊維性シートの総重量に対して、約１％〜約７０％、好ましくは約２％〜約６０％、より好ましくは約５％〜約５０％、最も好ましくは約１０％〜約４０％の上述の少なくとも１種のフィルム形成剤を含有する。任意に、非繊維性シートのそれぞれは、そのような各非繊維性シートの総重量に対して、０％〜１５％、好ましくは０％〜１０％、より好ましくは０％〜５％、最も好ましくは０％〜１％の第２の界面活性剤を更に含んでいてもよい。

少なくとも１種のフィルム形成剤は、ポリビニルアルコール、ポリアルキレングリコール、デンプン又は変性デンプン、セルロース又は変性セルロース、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される水溶性ポリマーであってよい。より好ましくは、水溶性ポリマーは、ポリビニルアルコール、ポリアルキレングリコール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。

離散粒子のそれぞれは、好ましくは、そのような各離散粒子の総重量に対して、約２０％〜約９０％、好ましくは約３０％〜約９０％、より好ましくは約４０％〜約９０％、最も好ましくは約５０％〜約９０％の上述の第２の界面活性剤を含有する。任意に、離散粒子のそれぞれは、そのような各離散粒子の総重量に対して、０％〜５０％、好ましくは０％〜３０％、より好ましくは０％〜２０％、最も好ましくは０％〜１５％の第１の界面活性剤を更に含んでいてもよい。

より好ましくは、第２の界面活性剤がＡＡＳ又はＡＥＳである場合、離散粒子のそれぞれは、そのような各離散粒子の総重量に対して、約０．５％〜約２０％、好ましくは約１％〜約１５％、より好ましくは約２％〜約１０％のアルコキシル化ポリアルキレンイミンを更に含む。アルコキシル化ポリアルキレンイミンは、実験式（ＰＥＩ）_ａ（ＣＨ_２ＣＨ_２Ｏ）_ｂ（ＣＨ_２ＣＨ_２ＣＨ_２Ｏ）_ｃを有し得、式中、ＰＥＩはポリエチレンイミンコアであり、ａは、修飾前のＰＥＩコアの数平均分子量（ＭＷ_ｎ）であって、約１００〜約１００，０００ダルトン、好ましくは約２００〜約５０００ダルトン、より好ましくは約５００〜約１０００ダルトンの範囲であり、ｂは、ＰＥＩコアにおける窒素原子当たりのエチレンオキシド（ＣＨ_２ＣＨ_２Ｏ）単位の重量平均数であって、０〜約６０、好ましくは約１〜約５０、より好ましくは約５〜約４０、最も好ましくは約１０〜約３０の範囲であり、ｃは、ＰＥＩコアにおける窒素原子当たりのプロピレンオキシド（ＣＨ_２ＣＨ_２ＣＨ_２Ｏ）単位の重量平均数であって、０〜約６０、好ましくは０〜約４０、より好ましくは０〜約３０、最も好ましくは０〜約２０の範囲である。

第２の界面活性剤がＡＡＳ又はＡＥＳである場合、離散粒子のそれぞれは、そのような各離散粒子の総重量に対して、約０．５％〜約２０％、好ましくは約１％〜約１５％、より好ましくは約２％〜約１０％のポリアルキレングリコールを更に含んでいてよい。好ましくは、ポリアルキレングリコールは、５００〜２０，０００ダルトン、好ましくは約１０００〜１５，０００ダルトン、より好ましくは２０００〜８０００ダルトンの範囲の重量平均分子量を有するポリエチレングリコールである。より好ましくは、ポリアルキレングリコールは、上記のアルコキシル化ポリアルキレンイミンとともに当該離散粒子のそれぞれに存在する。

本発明の一体型洗濯用洗剤物品は、上述の非繊維性シートのうちの少なくとも１枚に近接して配置される１枚以上の繊維性シートを更に含有していてもよいが、当該１枚以上の繊維性シートも水溶性である。１枚以上の繊維性シートのそれぞれは、好ましくは、複数のフィラメントを含み、より好ましくは、そのようなフィラメントのそれぞれは、当該各フィラメントの総乾燥重量に対して、約１０％〜約９０％、好ましくは約２０％〜約８０％、より好ましくは約３０％〜約７０％の第３の界面活性剤を含有する。必ずしもそうではないが、好ましくは、第３の界面活性剤は第１の界面活性剤と同じである。

別の態様では、本発明は、例えば、前処理及び／又は洗浄を必要とする布地の部分を濡らし、一体型洗濯用洗剤物品の少なくとも一部を布地の濡れた部分と直接接触させることによって布地を前処理及び／又は洗浄するための、上述の一体型洗濯用洗剤物品の使用に関する。

本発明のこれらの及びその他の態様は、以下の発明を実施するための形態を読むことにより、更に明らかになるであろう。

本発明の一実施形態による、２枚の非繊維性界面活性剤含有シートの間に挟まれた界面活性剤含有離散粒子を含むが、当該粒子が自由流動性である、一体型洗濯用洗剤物品の概略断面図である。 本発明の一実施形態による、２枚の非繊維性界面活性剤含有シートの間に挟まれた界面活性剤含有離散粒子を含むが、当該粒子が当該２枚のシートに部分的に埋め込まれ、したがって、固定化されている、一体型洗濯用洗剤物品の概略断面図である。 本発明の一実施形態による、非繊維性界面活性剤含有シートに完全に埋め込まれた界面活性剤含有離散粒子を含み、次に、当該シートが２枚の追加の非繊維性界面活性剤含有シートの間に挟まれている、一体型洗濯用洗剤物品の概略断面図である。 本発明の一実施形態による非繊維性界面活性剤含有シートのＸ線コンピュータ断層撮影（computed tomography、ＣＴ）断面図であって、当該シート内に完全に埋め込まれた界面活性剤含有離散粒子を示す図である。 図４の位置１からの、図４のシートのＸ線ＣＴトポグラフィー写真である。 図４の位置２からの、図４のシートのＸ線ＣＴトポグラフィー写真である。 図４の位置３からの、図４のシートのＸ線ＣＴトポグラフィー写真である。 本発明の一実施形態による、複数のフィラメントを含む繊維性界面活性剤含有シートに完全に埋め込まれた界面活性剤含有離散粒子を含むが、次に、そのような繊維性シートが２枚の非繊維性界面活性剤含有シートの間に挟まれている、一体型洗濯用洗剤物品の概略断面図である。

本発明の種々の実施形態の特徴及び利点は、本発明の幅広い表現を与えるように意図される特定の実施形態の例を含む、以下の記述から明らかになるであろう。様々な修正がこの記述及び本発明の実施から当業者には明白となるであろう。本発明の範囲は、開示される特定の形態に限定されることを意図せず、また本発明は、「特許請求の範囲」により定義されるような本発明の趣旨及び範囲に当てはまる全ての変形形態、等価物、及び代替物を網羅する。

本明細書にて開示された寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。むしろ、特に指示がない限り、そのような各寸法は、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図されている。例えば、「４０ｍｍ」と開示される寸法は、「約４０ｍｍ」を意味することが意図される。

本明細書で使用するとき、請求項において使用される「ａ」及び「ａｎ」などの冠詞は、特許請求される又は記載されるものの１つ以上を意味すると理解される。用語「備える（comprise）」、「備える（comprises）」、「備えている（comprising）」、「含有する（contain）」、「含有する（contains）」、「含有している（containing）」、「含む（include）」、「含む（includes）」、「含んでいる（including）」は全て、非限定的であることを意味する。

本明細書で使用するとき、用語「一体型」とは、一緒に組み合わされて視覚的に密着した構造的統合型物品を形成する、複数の特徴的な部品を含む構造を指す。

本明細書で使用するとき、用語「非繊維状」は、繊維要素を含まないか又は実質的に含まない構造を指す。「繊維要素」及び「フィラメント」は、本明細書では互換的に使用され、その平均断面直径を大幅に超える長さ、すなわち、少なくとも１０：１の長さ対直径のアスペクト比を有する細長い粒子を指し、好ましくは、そのような細長い粒子は、１ｍｍ以下の平均断面直径を有する。

本明細書で使用するとき、用語「シート」とは、厚さ、長さ、及び幅を有し、長さ対厚さのアスペクト比及び幅対厚さのアスペクト比は、両方とも、少なくとも約５：１であり、長さ対幅のアスペクト比は、少なくとも約１：１である、三次元形状を指す。好ましくは、長さ対厚さのアスペクト比及び幅対厚さのアスペクト比は、両方とも少なくとも約１０：１であり、長さ対幅のアスペクト比は、少なくとも約１．２：１である。より好ましくは、長さ対厚さのアスペクト比及び幅対厚さのアスペクト比は、両方とも少なくとも約１５：１であり、長さ対幅のアスペクト比は、少なくとも約１．５：１である。最も好ましくは、長さ対厚さのアスペクト比及び幅対厚さのアスペクト比は、両方とも少なくとも約２０：１であり、長さ対幅のアスペクト比は、少なくとも約１．６１８：１である。

本明細書で使用するとき、用語「離散」とは、ヒトの肉眼の下、又は走査型電子顕微鏡（scanning electron microscope、ＳＥＭ）及び透過型電子顕微鏡（transmission electron microscope、ＴＥＭ）などの電子撮像装置の下で、互いに構造的に区別される粒子を指す。好ましくは、本発明の離散粒子は、ヒトの肉眼で互いに構造的に区別される。

本明細書で使用するとき、用語「粒子」とは、粉末、顆粒、カプセル、マイクロカプセル、及び／又は小球などの微量の固形物を指す。本発明の粒子は、球体、ロッド、プレート、チューブ、正方形、矩形、ディスク、星形、又は規則的若しくは不規則な形状のフレークであってよいが、非繊維性である。本発明の粒子は、本明細書に記載の中央粒径試験に従って測定したとき、２０００μｍ以下の中央粒径を有し得る。好ましくは、本発明の粒子は、本明細書に記載の中央粒径試験に従って測定したとき、約１μｍ〜約２０００μｍ、より好ましくは約１０μｍ〜約１８００μｍ、更により好ましくは約５０μｍ〜約１７００μｍ、更により好ましくは約１００μｍ〜約１５００μｍ、更により好ましくは約２５０μｍ〜約１０００μｍ、最も好ましくは約３００μｍ〜約８００μｍの範囲の中央粒径を有する。

本明細書で使用するとき、用語「水溶性」とは、十分に撹拌しながら２０℃かつ大気圧下で、少なくとも約２５グラム、好ましくは少なくとも約５０グラム、より好ましくは少なくとも約１００グラム、最も好ましくは少なくとも約１５０グラムのサンプル材料を１リットル（１Ｌ）の脱イオン水中に入れたときに、目に見える固形分が残ることも目に見える分離相を形成することもなく水に完全に溶解又は分散する、そのような材料の能力を意味する。

本明細書で使用するとき、用語「溶解率（％）」とは、以下に記載されるブラックコットンパウチ溶解試験において特定の時間内に溶解するサンプル材料の能力を指す。サンプル材料の溶解率（％）は、

として計算することができる。この率が高いほど、特定の時間内で溶解するサンプル材料の溶解が良好である。未溶解固形分が乾燥後に十分な水分を保持している場合、この割合が負の数になる可能性もある。

本明細書で使用するとき、界面活性剤の「親水性指数」又は「ＨＩ」は、以下の等式によって計算される。

式中、Ｍ_ｈは界面活性剤中の全ての親水性基の分子量であり、Ｍ_Ｔは界面活性剤の合計分子量である。Ｍ_ｈ及びＭ_Ｔは両方とも重量平均分子量を指す。例えば、約１１．８の平均アルキル鎖長を有する直鎖状アルキルベンゼンスルホネートは、約４．９７のＨＩ値を有する。別の例では、Ｃ_１２〜Ｃ_１４アルキルサルフェートは、約６．９８のＨＩ値を有する。更に別の例では、平均エトキシル化度が約１であるＣ_１２〜Ｃ_１４アルキルエトキシル化サルフェートは、約８．７８のＨＩ値を有し、平均エトキシル化度が約３であるＣ_１２〜Ｃ_１４アルキルエトキシル化サルフェートは、約１１．５７のＨＩ値を有する。更に別の例では、平均エトキシル化度が約７であるＣ_１４〜Ｃ_１５アルキルエトキシル化アルコールは、約１２．７３のＨＩ値を有し、平均エトキシル化度が約９であるＣ_１２〜Ｃ_１４アルキルエトキシル化アルコールは、約１４．７２のＨＩ値を有する。

本明細書で使用するとき、用語「主界面活性剤」は、物品中の全ての界面活性剤の総重量に対して５０％以上の量でそのような物品中に存在する界面活性剤を指す。

本明細書で使用するとき、用語「から本質的になる」は、組成物が、明示的に開示される成分の利益又は機能を妨げる成分を含有しないことを意味する。更に、用語「実質的に含まない（substantially free of）」又は「実質的に含まない（substantially free from）」は、指定の材料が０重量％〜約５重量％、好ましくは０重量％〜３重量％の量で存在することを意味する。用語「本質的に含まない」は、指定の材料が、０重量％〜約１重量％、好ましくは０重量％〜約０．５重量％、より好ましくは０重量％〜約０．１重量％の量で存在し、最も好ましくは、分析的に検出可能な濃度で存在しないことを意味する。

本明細書で使用するとき、全ての濃度及び比は、特に明記しない限り、重量に基づくものである。本明細書における全ての温度は、特に断らない限り、摂氏（℃）を単位とする。本明細書における全ての条件は、特に明記しない限り、２０℃及び大気圧下である。特に明記しない限り、ポリマーの分子量は全て、重量平均数分子量により決定される。

非繊維性シート
本発明の一体型洗濯用洗剤物品における離散粒子を保持又は含有するために使用される非繊維性シートは、水溶性である。換言すれば、従来の洗濯用洗剤シートの一部が含有するような、任意の非水溶性基材を含有しない。

そのような非繊維性シートのそれぞれは、少なくとも１種のフィルム形成剤及び第１の界面活性剤を含有する。第１の界面活性剤は、（離散粒子に含有されている第２の界面活性剤と比較して）相対的に低い親水性を有し、７．５以下の親水性指数（ＨＩ）を特徴とする。そのような第１の界面活性剤は、第２の界面活性剤と比較して、希釈されている間に粘稠なゲル様の六方晶相を形成する可能性が低い。したがって、非繊維性シートの形成において離散粒子ではなくそのような第１の界面活性剤を使用することによって、本発明は、洗浄中のゲル形成を効果的に低減することができ、これによって、得られる一体型洗濯用洗剤構造体が迅速に溶解し、溶解できない残渣がほとんど又は全くなくなる。

非繊維性シートは、その厚さ、その長さ、及びその幅が、（１）少なくとも約５：１の長さ対厚さのアスペクト比、（２）少なくとも約５：１の幅対厚さのアスペクト比、及び（３）少なくとも約１：１の長さ対幅のアスペクト比を特徴とする限り、任意の形状又は寸法を有し得る。一体型洗濯用洗剤物品についての次のサイズ及び／又は形状に関連するパラメータは全て、非繊維性シートのそれぞれにも当てはまる。

非繊維性シートのそれぞれは、十分に高い、例えば、そのようなシートの総重量に対して、少なくとも約３０％、好ましくは少なくとも約４０％、より好ましくは少なくとも約５０％、より好ましくは少なくとも約６０％、最も好ましくは少なくとも約７０％の総界面活性剤含量を特徴とする。

好ましくは、上述の第１の界面活性剤は、非繊維性シートのそれぞれにおける主界面活性剤であり、すなわち、そのような非繊維性シート中の全ての界面活性剤の総重量に対して約５０％以上の量で存在する。第１の界面活性剤は、約７．５以下、好ましくは約４〜７．５、より好ましくは４．５〜７のＨＩを特徴とする。

本発明において第１の界面活性剤として使用するのに好適な界面活性剤としては、非アルコキシル化Ｃ_６〜Ｃ_２０直鎖状又は分枝鎖状アルキルサルフェート（ＡＳ）、Ｃ_６〜Ｃ_２０直鎖状アルキルベンゼンスルホネート（ＬＡＳ）、及びこれらの組み合わせが挙げられる。本発明の非繊維性シートにおいて第１の界面活性剤として使用するのに特に好ましい種類の界面活性剤は、非アルコキシル化Ｃ_６〜Ｃ_１８ＡＳであり、これは以後「ミッドカットＡＳ（mid-cut AS）」と称されるが、それは、それぞれ約６個〜約１８個の炭素原子を含有する分枝鎖状又は直鎖状の非アルコキシル化アルキル基を有する。本発明の特に好ましい実施形態において、ミッドカットＡＳは、非繊維性シートにおいて主界面活性剤として存在し、すなわち、非繊維性シートにおける全ての界面活性剤の総重量に対して少なくとも約５０％の量で存在するが、ＬＡＳなどの別の界面活性剤が補助界面活性剤として存在する。

本発明のミッドカットＡＳは、Ｒ−Ｏ−ＳＯ_３ ⁻Ｍ^＋の一般式を有するが、Ｒは、分枝鎖状又は直鎖状の非アルコキシル化Ｃ_６〜Ｃ_１８アルキル基であり、Ｍは、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はアンモニウムのカチオンである。好ましくは、ＡＳ界面活性剤のＲ基は、約８個〜約１６個の炭素原子、より好ましくは約１０個〜約１４個の炭素原子、最も好ましくは約１２個〜約１４個の炭素原子を含有する。Ｒは、置換又は非置換であってよく、好ましくは非置換である。Ｒは、いかなるアルコキシル化も実質的に含まない。Ｍは、好ましくはナトリウム、カリウム、又はマグネシウムのカチオンであり、より好ましくは、Ｍはナトリウムカチオンである。

本発明で使用されるミッドカットＡＳ界面活性剤の量は、非繊維性シートの総重量に対して、約５％〜約９０％、好ましくは約１０％〜約８０％、より好ましくは約２０％〜約７５％、最も好ましくは約３０％〜約７０％の範囲であってよい。そのようなミッドカットＡＳ界面活性剤は、好ましくは、非繊維性シートの界面活性剤系において主な界界面活性剤として機能する。換言すれば、ミッドカットＡＳ界面活性剤は、非繊維性シート中の全ての界面活性剤の総重量に対して５０％を超える量で存在する。

好ましくは、非繊維性シートの界面活性剤系は、例えば、Ｃ_６、Ｃ_８、Ｃ_１０、Ｃ_１２、Ｃ_１４、Ｃ_１６、及びＣ_１８のＡＳ界面活性剤を含む偶数個の炭素原子を有する直鎖状ＡＳ界面活性剤を、約５０重量％超、好ましくは約６０重量％超、より好ましくは７０重量％超若しくは８０重量％、最も好ましくは９０重量％超、又は更には１００重量％（すなわち、実質的に純粋）含む、ミッドカットＡＳ界面活性剤の混合物を含有していてよい。

より好ましくは、非繊維性シートの界面活性剤系は、Ｃ_６〜Ｃ_１４ＡＳ界面活性剤が混合物の総重量に対して約８５％〜約１００％の範囲の量で存在する、ミッドカットＡＳ界面活性剤の混合物を含有する。この混合物は、「Ｃ_６〜Ｃ_１４リッチＡＳ混合物」と称される場合もある。より好ましくは、そのようなＣ_６〜Ｃ_１４リッチＡＳ混合物は、約９０重量％〜約１００重量％、又は９２重量％〜約９８重量％、又は約９４重量％〜約９６重量％、又は１００重量％（すなわち、純粋）の、Ｃ_６〜Ｃ_１４のＡＳを含有する。

本発明の特に好ましい実施形態では、界面活性剤系は、約３０重量％〜約１００重量％、又は約５０重量％〜約９９重量％、好ましくは約６０重量％〜約９５重量％、より好ましくは約６５重量％〜約９０重量％、最も好ましくは約７０重量％〜約８０重量％のＣ_１２〜Ｃ_１４のＡＳ（これらは「Ｃ_１２〜Ｃ_１４リッチＡＳ混合物」と称される場合もある）を含む、ミッドカットＡＳ界面活性剤の混合物を含有する。好ましくは、そのようなＣ_１２〜Ｃ_１４リッチＡＳ混合物は、Ｃ_１２ＡＳの大部分を含有する。本発明の最も好ましい実施形態では、界面活性剤系は、Ｃ_１２及び／又はＣ_１４のＡＳ界面活性剤、例えば、１００％のＣ_１２ＡＳ、又は約７０重量％〜約８０重量％のＣ_１２ＡＳ及び２０重量％〜約３０重量％のＣ_１４ＡＳからなるミッドカットＡＳ界面活性剤の混合物を含有し、他のＡＳ界面活性剤はほとんど又は全くその中に含まれない。

本発明の最も好ましい実施形態では、非繊維性シートのそれぞれは、そのようなシートの総重量に対して、約１０重量％〜約７０重量％、好ましくは約２０重量％〜約６０重量％の純粋なＣ_１２ＡＳ又はＣ_１２〜Ｃ_１４リッチＡＳ混合物を含有するが、Ｃ_１２〜Ｃ_１４リッチＡＳ混合物は、このような混合物の総重量に対して、約７０重量％〜約８０重量％のＣ_１２ＡＳ及び２０重量％〜約３０重量％のＣ_１４ＡＳを含有する。

本発明の実施に特に好適な市販のミッドカットＡＳ混合物は、Ｃｏｇｎｉｓ（Ｍｏｎｈｅｉｍ，Ｇｅｒｍａｎｙ）からの、Ｔｅｘａｐｏｎ（登録商標）Ｖ９５Ｇである。

本発明の非繊維性シートにおいて第１の界面活性剤として使用するのに好ましい別の種類の界面活性剤は、Ｃ_６〜Ｃ_２０直鎖状アルキルベンゼンスルホネート（ＬＡＳ）であり、これは、単独で又は上述のミッドカットＡＳと組み合わせて非繊維性シート中に存在し得る。ＬＡＳは、主界面活性剤として又はミッドカットＡＳのための補助界面活性剤として、非繊維性シート中に存在し得る。本発明の特に好ましい実施形態では、ＬＡＳは、例えば、１：１５〜１：２、好ましくは１：１０〜１：３、より好ましくは１：８〜１：４の範囲の重量比で、ミッドカットＡＳのための補助界面活性剤として非繊維性シート中に存在する。

ＬＡＳ界面活性剤は、当該技術分野において周知であり、市販の直鎖状アルキルベンゼンをスルホン化することによって容易に入手することができる。本発明で使用することができる代表的なＣ_６〜Ｃ_２０直鎖状アルキルベンゼンスルホネートとしては、Ｃ_６〜Ｃ_２０直鎖状アルキルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属、アルカリ土類金属、又はアンモニウム塩、また好ましくは、Ｃ_１１〜Ｃ_１８若しくはＣ_１１〜Ｃ_１４直鎖状アルキルベンゼンスルホン酸のナトリウム、カリウム、マグネシウム、及び／又はアンモニウム塩が挙げられる。より好ましいものは、Ｃ_１２直鎖状アルキルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩又はカリウム塩であり、最も好ましいものは、Ｃ_１２直鎖状アルキルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩、すなわち、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムである。存在する場合、非繊維性シート中のＬＡＳの量は、非繊維性シートの総重量に対して、約１％〜約９０％、好ましくは約２％〜約７０％、より好ましくは約５％〜約４０％の範囲であってよい。本発明の最も好ましい実施形態では、非繊維性シートのそれぞれは、そのような非繊維性シートの総重量に対して約５重量％〜約２０重量％の、Ｃ_１２直鎖状アルキルベンゼンスルホン酸のナトリウム、カリウム、又はマグネシウム塩を含有する。

非繊維性シートは、それぞれ、他のアニオン性界面活性剤（すなわち、ＡＳ及びＬＡＳ以外）、非イオン性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも１つの追加の界面活性剤を含んでいてよい。

本発明の非繊維性シート内に含めるのに好適な他のアニオン性界面活性剤としては、Ｃ_６〜Ｃ_２０直鎖状又は分枝鎖状アルキルスルホネート、Ｃ_６〜Ｃ_２０直鎖状又は分枝鎖状アルキルカルボキシレート、Ｃ_６〜Ｃ_２０直鎖状又は分枝鎖状アルキルホスフェート、Ｃ_６〜Ｃ_２０直鎖状又は分枝鎖状アルキルホスホネート、Ｃ_６〜Ｃ_２０アルキルＮ−メチルグルコースアミド、Ｃ_６〜Ｃ_２０メチルエステルスルホネート（methyl ester sulfonates、ＭＥＳ）、及びこれらの組み合わせが挙げられる。

好適な非イオン性界面活性剤としては、アルコキシル化脂肪族アルコールが挙げられる。非イオン性界面活性剤は、式Ｒ（ＯＣ_２Ｈ_４）_ｎＯＨのエトキシル化アルコール及びエトキシル化アルキルフェノールから選択され得、式中、Ｒは、約８個〜約１５個の炭素原子を含有する脂肪族炭化水素ラジカル、及びアルキル基が約８個〜約１２個の炭素原子を含有するアルキルフェニルラジカルからなる群から選択され、ｎの平均値は、約５〜約１５である。本明細書で有用な非イオン性界面活性剤の非限定的な例としては、Ｃ_８〜Ｃ_１８アルキルエトキシレート、例えば、Ｓｈｅｌｌ製のＮＥＯＤＯＬ（登録商標）非イオン性界面活性剤；アルコキシレート単位がエチレンオキシ単位、プロピレンオキシ単位、又はこれらの混合物であり得るＣ_６〜Ｃ_１２アルキルフェノールアルコキシレート；Ｃ_１２〜Ｃ_１８アルコール、及びエチレンオキシド／プロピレンオキシドブロックポリマーとのＣ_６〜Ｃ_１２アルキルフェノール縮合物、例えば、ＢＡＳＦ製のＰｌｕｒｏｎｉｃ（登録商標）；Ｃ_１４〜Ｃ_２２中鎖分枝状アルコール（branched alcohols、ＢＡ）；Ｃ_１４〜Ｃ_２２中鎖分枝鎖状アルキルアルコキシレート（ＢＡＥｘ、式中、ｘは１〜３０である）；アルキル多糖類；具体的にはアルキルポリグリコシド；ポリヒドロキシ脂肪酸アミド；並びにエーテルキャップ化ポリ（オキシアルキル化）アルコール界面活性剤が挙げられる。好適な非イオン性洗浄性界面活性剤はまた、アルキルポリグルコシド及びアルキルアルコキシル化アルコールを含む。好適な非イオン性界面活性剤はまた、商品名Ｌｕｔｅｎｓｏｌ（登録商標）としてＢＡＳＦから販売されているものを含む。

カチオン性界面活性剤の非限定的な例としては、四級アンモニウム界面活性剤が挙げられ、これは２６個以下の炭素原子を有し得、アルコキシレート四級アンモニウム（ＡＱＡ）界面活性剤；ジメチルヒドロキシエチル四級アンモニウム；ジメチルヒドロキシエチルラウリルアンモニウムクロリド；ポリアミンカチオン性界面活性剤；カチオン性エステル界面活性剤；及びアミノ界面活性剤、例えば、アミドプロピルジメチルアミン（ＡＰＡ）が挙げられる。好適なカチオン性洗浄性界面活性剤としてはまた、アルキルピリジニウム化合物、アルキル四級アンモニウム化合物、アルキル四級ホスホニウム化合物、アルキル三級スルホニウム化合物、及びこれらの混合物も挙げられる。

好適なカチオン性洗浄性界面活性剤は、以下の一般式を有する、四級アンモニウム化合物であり、
（Ｒ）（Ｒ_１）（Ｒ_２）（Ｒ_３）Ｎ^＋Ｘ⁻
式中、Ｒは、直鎖状又は分枝鎖状、置換又は非置換のＣ_６〜１８アルキル又はアルケニル部分であり、Ｒ_１及びＲ_２は、独立して、メチル又はエチル部分から選択され、Ｒ_３は、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル又はヒドロキシエチル部分であり、Ｘは、電荷的中性を提供するアニオンであり、好適なアニオンとしては、例えばクロリドのようなハロゲン化物、サルフェート、及びスルホネートが挙げられる。好適なカチオン性洗浄性界面活性剤は、モノ−Ｃ_６〜１８アルキルモノ−ヒドロキシエチルジメチル四級アンモニウムクロリドである。非常に好適なカチオン性洗浄性界面活性剤は、モノ−Ｃ_８〜１０アルキルモノ−ヒドロキシエチルジメチル四級アンモニウムクロリド、モノ−Ｃ_{１０〜１２}アルキルモノ−ヒドロキシエチルジメチル四級アンモニウムクロリド、及びモノ−Ｃ_１０アルキルモノ−ヒドロキシエチルジメチル四級アンモニウムクロリドである。

双性イオン性界面活性剤の好適な例としては、複素環式二級及び三級アミンの誘導体を含む、二級及び三級アミンの誘導体；四級アンモニウム、四級ホスホニウム、又は三級スルホニウム化合物の誘導体；アルキルジメチルベタイン、ココジメチルアミドプロピルベタイン、並びにスルホ及びヒドロキシベタインを含むベタイン；Ｃ_８〜Ｃ_１８（好ましくはＣ_１２〜Ｃ_１８）アミンオキシド；Ｎ−アルキル−Ｎ，Ｎ−ジメチルアミノ−１−プロパンスルホネート（アルキル基はＣ_８〜Ｃ_１８であってよい）が挙げられる。

好適な両性界面活性剤としては、二級若しくは三級アミンの脂肪族誘導体、又は脂肪族ラジカルが直鎖状若しくは分枝鎖状であってよく、脂肪族置換基のうちの１つが少なくとも約８個の炭素原子若しくは約８個〜約１８個の炭素原子を含有し、脂肪族置換基のうちの少なくとも１つがアニオン性水可溶化基、例えば、カルボキシ、スルホネート、サルフェートを含有する複素環式二級及び三級アミンの脂肪族誘導体が挙げられる。好適な両性界面活性剤としては、サルコシネート、グリコシネート、タウリネート、及びこれらの混合物も挙げられる。

本発明の特に好ましいが必須ではない実施形態では、非繊維性シートは、アニオン性界面活性剤のみ、例えば、単一のアニオン性界面活性剤又は２つ以上の異なるアニオン性界面活性剤の組み合わせのいずれかを含有する界面活性剤系を有してよい。あるいは、非繊維性シートは、例えば、１つ以上のアニオン性界面活性剤と１つ以上の非イオン性界面活性剤との組み合わせ、又は１つ以上のアニオン性界面活性剤と１つ以上の双性イオン性界面活性剤との組み合わせ、又は１つ以上のアニオン性界面活性剤と１つ以上の両性界面活性剤との組み合わせ、又は１つ以上のアニオン性界面活性剤と１つ以上のカチオン性界面活性剤との組み合わせ、又は全ての上記の種類の界面活性剤（すなわち、アニオン性、非イオン性、両性、及びカチオン性）の組み合わせを含有する複合界面活性剤系を含んでいてもよい。

具体的には、非繊維性シートのそれぞれは、７．５よりも高い親水性指数（ＨＩ）を特徴とする（上述の第１の界面活性剤と比較して）相対的に高い親水性を有する界面活性剤、すなわち、以下に記載される第２の界面活性剤を少量含んでいてよい。非繊維性シートのそれぞれにおけるそのような第２の界面活性剤の量は、その加工安定性及びフィルム溶解に影響を与えないように十分に少なく、例えば、そのような各非繊維性シートの総重量に対して、０％〜１５％、好ましくは０％〜１０％、より好ましくは０％〜５％、最も好ましくは０％〜１％である。本発明の好ましい一実施形態では、非繊維性シートのそれぞれは、本発明の第２の界面活性剤に好ましい選択であるアルキルアルコキシル化サルフェートを実質的に含まない、より好ましくは本質的に含まない。アルキルアルコキシル化サルフェートは、水に溶解すると、特定の濃度範囲、例えば３０〜６０重量％で高度に粘稠な六方晶相を経験することがあり、その結果、ゲル状物質が生じる。したがって、非繊維性シートに相当量組み込まれた場合、アルキルアルコキシル化サルフェートは、そのようなシートの水への溶解を著しく減速させ得、更に悪いことには、後に未溶解の固形分が残る。それに対応して、本発明では、そのような界面活性剤の大部分を、両側の非繊維性シートの代わりに中央の離散粒子に配合し、このことは、そのような界面活性剤によるゲル形成を最小化するのに役立つことに加えて、本発明の一体型洗濯用洗剤物品中の他の成分の溶解に対するそのようなゲル形成の影響を低減する。

上記の界面活性剤に加えて、非繊維性シートのそれぞれは、少なくとも１種のフィルム形成剤を含有する。かかる少なくとも１種のフィルム形成剤は、合成又は天然のいずれかの由来である水溶性ポリマーから選択することができ、化学的及び／又は物理的に改質されてもよい。

本発明の実施に好適な水溶性ポリマーの例としては、ポリビニルアルコール、ポリアルキレングリコール（ポリアルキレンオキシド又はポリオキシアルキレンとも称される）、多糖類（デンプン又は変性デンプン、セルロース又は変性セルロース、プルラン、キサンタンガム、グアーガム、及びカラギーナンなど）、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、及びタンパク質／ポリペプチド、又はこれらの加水分解物（コラーゲン及びゼラチンなど）が挙げられる。好ましくは、本発明で使用されるフィルム形成剤は、ポリビニルアルコール、ポリアルキレングリコール、デンプン又は変性デンプン、セルロース又は変性セルロース、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。本発明の特に好ましい実施形態では、非繊維性洗濯用洗剤シートは、ポリビニルアルコールを含有する。

ポリビニルアルコール（ＰＶＡ）の実施において、ＰＶＡは、未修飾であっても修飾されていてもよく、例えばカルボキシル化又はスルホン化されていてもよく、あるいはビニルアルコール又はビニルエステルモノマーと１つ以上のその他のモノマーとのコポリマーであってもよい。好ましくは、ＰＶＡは、部分的に又は完全に、アルコール化又は加水分解されている。例えば、ＰＶＡは、約４０％〜１００％、好ましくは約５０％〜約９５％、より好ましくは約７０％〜約９２％がアルコール化又は加水分解されていてよい。加水分解度は、ＰＶＡが水中に溶解し始める温度に影響することが既知であり、例えば、８８％の加水分解は、冷水（すなわち、室温）中で可溶性のＰＶＡフィルムに対応し、９２％の加水分解は、温水中で可溶性のＰＶＡフィルムに対応する。ＰＶＡの重量平均分子量は、１０，０００〜１４０，０００ダルトン、好ましくは１５，０００〜１２０，０００ダルトンの範囲であり得る。好ましいＰＶＡの例は、エトキシル化ＰＶＡである。ＰＶＡのより好ましい例は、Ｓｅｋｉｓｕｉ Ｓｐｅｃｉａｌｔｙ Ｃｈｅｍｉｃａｌｓ Ａｍｅｒｉｃａ，ＬＬＣ（Ｄａｌｌａｓ，Ｔｅｘａｓ）から商標名ＣＥＬＶＯＬ（登録商標）で市販されている。ＰＶＡの別のより好ましい例は、Ｎｉｐｐｏｎ Ｇｈｏｓｅｉから市販されている、所謂Ｇポリマーである。

ポリアルキレングリコール、好ましくはポリエチレングリコール（ＰＥＧ）の実施において、これらは、約２００〜約１００，０００ダルトン、好ましくは約５００〜約２０，０００ダルトン、より好ましくは約１０００〜１５，０００ダルトン、最も好ましくは２０００〜８０００ダルトンの重量平均分子量を有するポリ（エチレングリコール）ホモポリマー及びポリ（エチレングリコール）コポリマーから選択され得る。好適なポリ（エチレングリコール）コポリマーは、好ましくは、少なくとも約５０重量％のＰＥＧを含有し、ポリ（ラクチド−ブロック−エチレングリコール）、ポリ（グリコリド−ブロック−エチレングリコール）、ポリ（ラクチド−コ−カプロラクトン）−ブロック−ポリ（エチレングリコール）、ポリ（エチレングリコール−コ−乳酸）、ポリ（エチレングリコール−コ−グリコール酸）、ポリ（エチレングリコール−コ−ポリ（乳酸−コ−グリコール酸）、ポリ（エチレングリコール−コ−プロピレングリコール）、ポリ（エチレンオキシド−ブロック−プロピレンオキシド−ブロック−エチレンオキシド）、ポリ（プロピレンオキシド−ブロック−エチレングリコール−ブロック−プロピレングリコール）、及びポリ（エチレングリコール−コ−カプロラクトン）からなる群から選択されてよい。代表的なポリ（エチレングリコール）ホモポリマーは、ＣＡＲＢＯＷＡＸ（商標）の商品名にて、Ｓｉｇｍａ Ａｌｄｒｉｃｈ又はＤｏｗから、又はＰｌｕｒｉｏｌ（登録商標）の商品名にて、ＢＡＳＦから市販されている。例示的なポリ（エチレングリコール）コポリマーは、Ｐｌｕｒｏｎｉｃ（登録商標）Ｆ１２７、Ｐｌｕｒｏｎｉｃ（登録商標）Ｆ１０８、Ｐｌｕｒｏｎｉｃ（登録商標）Ｆ６８、及びＰｌｕｒｏｎｉｃ（登録商標）Ｐ１０５の商品名でＢＡＳＦから市販されており、これらは、プロピレンオキシド（ＰＯ）ブロック及びエチレンオキシド（ＥＯ）ブロックを含有する。本発明の実施に特に好ましいＰＥＧは、約４０００〜約８０００ダルトンの重量平均分子量を有するポリ（エチレングリコール）ホモポリマーである。

フィルム形成剤は、本発明の非繊維性シート中に、当該非繊維性シートの総重量に対して、約１％〜約７０％、好ましくは約２％〜約６０％、より好ましくは約５％〜約５０％、最も好ましくは約１０％〜約４０％存在してよい。本発明の特に好ましい実施形態では、非繊維性シートのそれぞれは、好ましくは約２０：１〜約１：２の比、より好ましくは約１５：１〜約１：１、最も好ましくは約１０：１〜約２：１の範囲の重量比で、ＰＶＡ及びＰＥＧの両方を含有する。例えば、そのような各非繊維性シートの総重量に対して、ＰＶＡは、約１０％〜約４０％、好ましくは１５％〜約３０％の範囲の量で存在してよく、ＰＥＧは、約２％〜約２０％、好ましくは５％〜１０％の範囲の量で存在してよい。

フィルム形成剤に加えて、非繊維性シートは、フィルム形成剤の特性を変化させるために可塑剤及び固形物などの好適な添加剤も含んでいてよい。好適な可塑剤は、例えば、ジペンタエリスリトールなどのペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、グリセリン、及びグリセロール又はエチレングリコールなどのグリコールである。可塑剤は、一般に、最大３０重量％、例えば、０．１〜２０重量％、好ましくは０．５〜１５重量％、より好ましくは１〜５重量％の量で使用される。また、ゼオライト、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、二酸化ケイ素、ステアリン酸亜鉛、又はコロイドシリカなどの固形物も、一般に約０．５〜５重量％の範囲の量で使用され得る。

本発明の非繊維性シートは、任意に、洗浄性能を支援若しくは増強するために又はシートの審美性を変化させるために、１つ以上の他の補助洗剤成分を含んでいてもよい。そのような補助洗剤成分の代表的な例としては、以下が挙げられる：（１）炭酸塩（重炭酸塩及びセスキ炭酸塩を含む）、硫酸塩、リン酸塩（トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、及びガラス質ポリマーメタリン酸塩によって例示される）、ホスホン酸塩、フィチン酸、ケイ酸塩、ゼオライト、クエン酸塩、ポリカルボン酸塩及びその塩（例えば、メリト酸、コハク酸、オキシジコハク酸、ポリマレイン酸、ベンゼン１，３，５−トリカルボン酸、カルボキシメチルオキシコハク酸、及びこれらの可溶性塩）、エーテルヒドロキシポリカルボン酸塩、無水マレイン酸とエチレン又はビニルメチルエーテルとのコポリマー、１，３，５−トリヒドロキシベンゼン−２，４，６−トリスルホン酸、３，３−ジカルボキシ−４−オキサ−１，６−ヘキサンジオエート、ポリ酢酸（例えば、エチレンジアミン四酢酸及びニトリロ三酢酸）及びその塩、脂肪酸（例えば、Ｃ_１２〜Ｃ_１８モノカルボン酸）などの無機及び／又は有機ビルダー；（２）アミノカルボキシレート、アミノホスホネート、多官能的に置換された芳香族キレート剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される、鉄及び／又はマンガンキレート剤などのキレート剤；（３）水溶性エトキシル化アミン（特に、エトキシル化テトラエチレンペンタミン）などの粘土汚れ除去／再付着防止剤；（４）高分子ポリカルボキシレート及びポリエチレングリコール、アクリル／マレイン酸系コポリマー及びそれらの水溶性塩、ヒドロキシプロピルアクリレート、マレイン酸／アクリル／ビニルアルコールターポリマー、ポリエチレングリコール（ＰＥＧ）、ポリアスパルテート及びポリグルタメートなどの、ポリマー分散剤；（５）スチルベン、ピラゾリン、クマリン、カルボン酸、メチンシアニン、ジベンゾチフェン−５，５−ジオキシド、アゾール、５員及び６員環複素環などの誘導体が挙げられるがこれらに限定されない、蛍光増白剤；（６）モノカルボン酸脂肪酸及びその可溶性塩、高分子量炭化水素（例えば、パラフィン、ハロパラフィン、脂肪酸エステル、一価アルコールの脂肪酸エステル、脂肪族Ｃ_１８〜Ｃ_４０ケトンなど）、Ｎ−アルキル化アミノトリアジン、プロピレンオキシド、モノステアリルホスフェート、シリコーン又はその誘導体、二級アルコール（例えば、２−アルキルアルカノール）、及びそのようなアルコールとシリコーン油との混合物などの抑泡剤；（７）Ｃ_１０〜Ｃ_１６アルカノールアミド、Ｃ_１０〜Ｃ_１４モノエタノール及びジエタノールアミド、高起泡性界面活性剤（例えば、アミンオキシド、ベタイン、及びスルタイン）、並びに可溶性マグネシウム塩（例えば、ＭｇＣｌ_２、ＭｇＳＯ_４など）などの起泡促進剤；（８）スメクタイト粘土、アミン柔軟剤、及びカチオン性柔軟剤などの布地柔軟剤；（９）ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンＮ−オキシドポリマー、Ｎ−ビニルピロリドンとＮ−ビニルイミダゾールとのコポリマー、マンガンフタロシアニン、ペルオキシダーゼ、並びにこれらの混合物などの移染防止剤；（１０）プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、及びペルオキシダーゼ、並びにこれらの混合物などの酵素；（１１）カルシウムイオン及び／又はマグネシウムイオンの水溶性供給源、ホウ酸又はホウ酸塩（酸化ホウ素、ホウ砂、及びその他のアルカリ金属ホウ酸塩など）を含む酵素安定剤；（１２）過炭酸塩（例えば、炭酸ナトリウム過酸化水素化物、ピロリン酸ナトリウム過酸化水素化物、尿素過酸化水素化物、及び過酸化ナトリウム）、過硫酸塩、過ホウ酸塩、マグネシウムモノペルオキシフタレート六水和物、メタクロロ過安息香酸のマグネシウム塩、４−ノニルアミノ−４−オキソペルオキシ酪酸及びジペルオキシドデカン二酸、６−ノニルアミノ−６−オキソペルオキシカプロン酸、及び光活性化漂白剤（例えば、スルホン化亜鉛及び／又はアルミニウムフタロシアニン）などの漂白剤；（１３）ノナノイルオキシベンゼンスルホネート（nonanoyloxybenzene sulfonate、ＮＯＢＳ）、テトラアセチルエチレンジアミン（tetraacetyl ethylene diamine、ＴＡＥＤ）、（６−オクタンアミドカプロイル）オキシベンゼンスルホネート、（６−ノナンアミドカプロイル）オキシベンゼンスルホネート、（６−デカンアミドカプロイル）オキシベンゼンスルホネート、及びこれらの混合物を含むアミド由来の漂白活性化剤、ベンゾオキサジン型活性化剤、アシルラクタム活性化剤（特にアシルカプロラクタム及びアシルバレロラクタム）などの漂白活性化剤；並びに（１４）キャリア、ヒドロトロープ、加工助剤、染料又は顔料（特に色相染料）、香料（純香料及び香料マイクロカプセルの両方を含む）、及び固体充填剤が挙げられるがこれらに限定されない、任意のその他の既知の洗剤補助成分。

非繊維性シートは、注型成形、成形、加圧成形、押出成形／押出成形−コーティング、カレンダー圧延加工、溶液堆積、スカイビング、及び積層などの任意の好適なフィルム形成方法によって作製することができる。特定の一実施形態では、まず、水に溶解又は分散している原材料を含有するスラリーを準備し、次いで、例えば、そのようなスラリーを浅い成形型に流し込むか又は加熱された回転可能なシリンダ上に当該スラリーをコーティングすることのいずれかにより、当該スラリーをシート状形態に成形することによって、当該シートを形成することができる。成形工程と同時に又はその後にシート状形態の乾燥を実施して、水を除去し、水分含量がほとんど又は全くない（例えば、水が３重量％未満）完成したシートを形成することができる。

本発明の非繊維性シートを作製するのに好ましいが非限定的なプロセスは、以下に記載するように、シリンダシート製造システムを使用することによる。シリンダシート製造システムは、加熱された回転可能なシリンダが上に設置された基部ブラケットを備える。加熱された回転可能なシリンダは、基部ブラケットに取り付けられた電動駆動装置により駆動され、所定の回転速度で作動することができる。この加熱された回転可能なシリンダは、好ましくは、その外側表面上が付着防止コーティングでコーティングされている。

本明細書で上述した全て又はいくつかの原材料（例えば、界面活性剤、フィルム形成剤、及び補助洗剤成分）を含有する、予備形成されたスラリーを、加熱された回転可能なシリンダ上に加えるための、基部ブラケット上の供給機構もまた提供される。供給機構は、基部ブラケット上に設置され、少なくとも１つの（好ましくは２つの）供給ホッパ（複数可）が上に設置された供給ラック、供給の動的観測のための撮像装置、及び供給ホッパの位置及び傾斜角度を調節するための調節装置を含む。

また、急速な熱損失を防止するために、基部ブラケット上に設置された加熱シールドも存在する。さもなければ、スラリーは、加熱された回転可能なシリンダ上で、急速に固結し得てしまう。加熱シールドはまた、加熱された回転可能なシリンダにより必要とされるエネルギーを効果的に節約することができ、それにより、エネルギー消費を低減し、かつコスト削減を提供することができる。加熱シールドは、モジュール式組立構造体、又は一体型構造体であり、基部ブラケットから自由に取り外すことができる。また、熱蒸気を吸い込むために、加熱シールド上に吸引装置が設置されて、形成される洗濯洗剤シート上に水凝縮物が滴下することを防止する。加熱された回転可能なシリンダにより既に形成された洗濯洗剤シートをすくい上げるための供給開始機構も、基部ブラケット上に設置されている。

非繊維性シートの製造プロセスは、以下のとおりである。最初に、基部ブラケット上の付着防止コーティングを有する加熱された回転可能なシリンダは、電動駆動装置により駆動される。次に、調節装置は、供給ホッパと加熱された回転可能なシリンダの外側表面との間の距離が予め設定された値に到達するように、供給機構を調節する。一方、供給ホッパは、加熱された回転可能なシリンダ上に非繊維性シートを作製するための、全て又はいくつかの原材料を含有する予備形成されたスラリーを添加する。加熱シールドの吸引装置は、加熱された回転可能なシリンダにより生成された熱蒸気を吸引する。

次に、供給開始機構が乾燥したシートをすくい上げ、次いで、これを、加熱された回転可能なシリンダの下流のスライス／切断装置によって、所望のサイズにスライス又は切断することができる。任意に、加熱された回転可能なシリンダの下流のエンボス加工装置によって、各シートに線、パターン、ロゴなどを更にエンボス加工する。

離散粒子
上述の非繊維性シートの間に挟まれた離散粒子も水溶性である。そのような離散粒子のそれぞれは、（上記の非繊維性シートによって含有される第１の界面活性剤と比較して）相対的に高い親水性を有する第２の界面活性剤を含有し、７．５を超える親水性指数（ＨＩ）を特徴とする。ＨＩ値が高いことから、第２の界面活性剤は布地の洗浄及び染みの除去において非常に有効であるので、本発明の一体型洗濯用洗剤物品にそれを含めることが望ましい。しかしながら、より親水性の高いそのような第２の界面活性剤は、水に溶解しながら、粘稠なゲル様の六方晶相を形成し得る。したがって、第２の界面活性剤によって形成される粘稠な六方晶相は、乾燥工程中にシートを回転ドラム乾燥機に付着させ、それによって、シート形成の加工安定性に悪影響を及ぼすため、第２の界面活性剤を上述の非繊維性シートに配合することは困難である。非繊維性シートの間に挟まれている離散粒子に第２の界面活性剤を配合することによって、そのような加工上の課題を容易に回避することができる。更に、第２の界面活性剤によって形成される粘稠な六方晶相は、使用中に非繊維性シートの水への溶解を減速させ得るので、（水に容易に分散することができない非繊維性シートにではなく）水に容易に分散することができる離散粒子に第２の界面活性剤を配合することも有益であり、これによって、洗浄中の一体型洗濯用洗剤物品の全体的な溶解が改善される。

そのような離散粒子からの水が隣接する非繊維性シートの構造的一体性を損なわせないように、本発明の離散粒子は、比較的低い水／水分含量（例えば、合計水／水分の約１０重量％以下、好ましくは合計水／水分の約８重量％以下、より好ましくは全水分の約５重量％以下）、特に、比較的低い遊離／非結合水含量（例えば、約３重量％以下の遊離若しくは非結合水、好ましくは約１重量％以下の遊離若しくは非結合水）を有することが好ましい。更に、そのような離散粒子中の水分含量が制御されていると、粒子自体のゲル化のリスクが低下する。粒子及び／又は基材構造体中に存在する水／水分含量は、以下の含水量試験法を使用して測定される。

本発明で使用するのに好適な離散粒子は、非繊維性である限り、球体、ロッド、プレート、チューブ、正方形、矩形、ディスク、星形、規則的又は不規則な形状のフレーク、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される任意の形状であってよい。当該粒子は、本明細書に記載の中央粒径試験に従って測定したとき、２０００μｍ以下の中央粒径を有し得る。好ましくは、そのような離散粒子は、本明細書に記載の中央粒径試験に従って測定したとき、約１μｍ〜約２０００μｍ、好ましくは約１０μｍ〜約１８００μｍ、より好ましくは約５０μｍ〜約１７００μｍ、更により好ましくは約１００μｍ〜約１５００μｍ、更により好ましくは約２５０μｍ〜約１０００μｍ、最も好ましくは約３００μｍ〜約８００μｍの範囲の中央粒径を有する。

そのような離散粒子の嵩密度は、５００ｇ／Ｌ〜１０００ｇ／Ｌ、好ましくは６００ｇ／Ｌ〜９００ｇ／Ｌ、より好ましくは７００ｇ／Ｌ〜８００ｇ／Ｌの範囲であってよい。

上記非繊維性シートと同様に、本発明の離散粒子も、十分に高い、例えば、そのような離散粒子の総重量に対して、少なくとも３０％、好ましくは少なくとも５０％、より好ましくは少なくとも６０％、最も好ましくは少なくとも７０％の界面活性剤含量を特徴とする。

離散粒子で使用される第２の界面活性剤は、０．１〜１０の範囲の重量平均アルコキシル化度を有するＣ_６〜Ｃ_２０直鎖状又は分枝鎖状アルキルアルコキシル化サルフェート（ＡＡＳ）、５〜１５の範囲の重量平均アルコキシル化度を有するＣ_６〜Ｃ_２０アルキルアルコキシル化アルコール（ＡＡ）、及びこれらの組み合わせからなる群から選択することができる。そのような第２の界面活性剤は、各離散粒子の総重量に対して、２０％〜９０％、好ましくは３０％〜９０％、より好ましくは４０％〜９０％、最も好ましくは５０％〜９０％の範囲の量で当該離散粒子のそれぞれに存在してよい。

好ましくは、本発明の離散粒子中の第２の界面活性剤は、約０．１〜約１０、好ましくは約０．１〜約５の範囲の重量平均アルコキシル化度を有するＣ_６〜Ｃ_２０直鎖状又は分枝鎖状ＡＡＳ界面活性剤である。特に好ましいのは、約１〜約５の範囲の重量平均アルコキシル化度を有するＣ_１０〜Ｃ_１６直鎖状又は分枝鎖状アルキルエトキシル化サルフェート（ＡＥＳ）である。そのようなＡＡＳ（好ましくはＡＥＳ）界面活性剤は、単独で又は他の界面活性剤と組み合わせて使用することができる。好ましくは、ＡＡＳ（好ましくはＡＥＳ）界面活性剤は、離散粒子における主界面活性剤として使用される、すなわち、そのような粒子中の全ての界面活性剤の総重量に対して５０％以上の量で存在するが、１つ以上の他の界面活性剤（アニオン性、非イオン性、両性、及び／又はカチオン性）が、このようなＡＡＳ（又は好ましくはＡＥＳ）の補助界面活性剤として存在する。

本発明の離散粒子において第２の界面活性剤として使用するのに好ましい別の種類の界面活性剤は、非イオン性界面活性剤である。好適な非イオン性界面活性剤としては、式Ｒ（ＯＣ_２Ｈ_４）_ｎＯＨのアルキルアルコキシル化アルコール、好ましくは、アルキルエトキシル化アルコール及びアルキルエトキシル化フェノールが挙げられ、式中、Ｒは、約８個〜約１５個の炭素原子を含有する脂肪族炭化水素ラジカル及びアルキル基が約８個〜約１２個の炭素原子を含有するアルキルフェニルラジカルからなる群から選択され、ｎの平均値は約５〜約１５である。一例では、非イオン性界面活性剤は、アルコール中に平均約２４個の炭素原子及びアルコール１モル当たりエチレンオキシド約９モルの平均エトキシル化度を有する、エトキシル化アルコールから選択される。本明細書で有用な非イオン性界面活性剤のその他の非限定例としては、Ｃ_８〜Ｃ_１８アルキルエトキシレート（ＳｈｅｌｌからのＮＥＯＤＯＬ（登録商標）非イオン性界面活性剤など）、アルコキシレート単位がエチレンオキシ単位、プロピレンオキシ単位、又はこれらの混合物であり得る、Ｃ_６〜Ｃ_１２アルキルフェノールアルコキシレート、Ｃ_１２〜Ｃ_１８アルコール、及びエチレンオキシド／プロピレンオキシドブロックポリマーとのＣ_６〜Ｃ_１２アルキルフェノール縮合物、例えば、ＢＡＳＦ製のＰｌｕｒｏｎｉｃ（登録商標）、Ｃ_１４〜Ｃ_２２中鎖分枝状アルコール、Ｃ_１４〜Ｃ_２２中鎖分枝状アルキルアルコキシレート（ＢＡＥｘ、ｘは１〜３０である）；アルキル多糖類、具体的にはアルキルポリグリコシド、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、並びにエーテルキャップ化ポリ（オキシアルキル化）アルコール界面活性剤が挙げられる。好適な非イオン性界面活性剤はまた、商品名Ｌｕｔｅｎｓｏｌ（登録商標）としてＢＡＳＦから販売されているものを含む。

本発明において第２の界面活性剤として使用するのに特に好ましい非イオン界面活性剤は、５〜１５の範囲の重量平均アルコキシル化度を有するＣ_６〜Ｃ_２０アルキルアルコキシル化アルコール（ＡＡ）であり、これは、単独で又は上記のＡＡＳ若しくはＡＥＳ界面活性剤と組み合わせて離散粒子中に存在してよい。ＡＡは、離散粒子における主界面活性剤として、又はＡＡＳ若しくはＡＥＳの補助界面活性剤として存在し得る。本発明の特に好ましい実施形態では、ＡＡＳ（好ましくはＡＥＳ）界面活性剤は、離散粒子において主界面活性剤として存在するが、ＡＡ界面活性剤は、例えば、１：１５〜１：２、好ましくは１：１０〜１：３、より好ましくは１：８〜１：４の範囲の重量比で、そのようなＡＡＳ又はＡＥＳ界面活性剤の補助界面活性剤として存在する。

上述したように相対的に高いＨＩ値（すなわち、７．５超）の第２の界面活性剤に加えて、本発明の離散粒子は、非繊維性シートについて上述したように、他のアニオン性界面活性剤（すなわち、ＡＡＳ及びＡＥＳ以外）、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される１つ以上の追加の界面活性剤を含んでいてよい。そのような追加の界面活性剤は、離散粒子のそれぞれの中に、そのような各離散粒子の総重量に対して、０％〜約５０％、好ましくは１％〜４０％、より好ましくは２％〜３０％、最も好ましくは５％〜２０％の範囲の量で存在してよい。好ましくは、そのような追加の界面活性剤は、第２の界面活性剤よりも低い（すなわち、７．５以下）ＨＩ値を特徴とする。例えば、そのような追加の界面活性剤は、Ｃ_６〜Ｃ_２０直鎖状又は分枝鎖状ＬＡＳ、Ｃ_６〜Ｃ_２０直鎖状又は分枝鎖状ＡＳ、Ｃ_６〜Ｃ_２０直鎖状又は分枝鎖状アルキルスルホネート、Ｃ_６〜Ｃ_２０直鎖状又は分枝鎖状アルキルカルボキシレート、Ｃ_６〜Ｃ_２０直鎖状又は分枝鎖状アルキルホスフェート、Ｃ_６〜Ｃ_２０直鎖状又は分枝鎖状アルキルホスホネート、Ｃ_６〜Ｃ_２０アルキルＮ−メチルグルコースアミド、Ｃ_６〜Ｃ_２０メチルエステルスルホネート（ＭＥＳ）、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるアニオン性界面活性剤であってよい。好ましくは、離散粒子のそれぞれは、そのような各離散粒子の総重量に対して、０％〜５０％、好ましくは０％〜３０％、より好ましくは０％〜２０％、最も好ましくは０％〜１５％の上述の第１の界面活性剤を更に含む。

上述の界面活性剤は、離散粒子の総重量に対して約５％〜約９０％、好ましくは約１０％〜約９０％、より好ましくは約２０％〜約９０％、更により好ましくは約３０％〜約９０％、最も好ましくは約５０％〜約９０％の範囲の量で存在し得る界面活性剤系を形成する。好ましくは、第２の界面活性剤は、主界面活性剤として離散粒子中に存在し、すなわち、離散粒子中の界面活性剤系の総重量に対して５０％以上の量で存在する。

本発明の特に好ましい実施形態では、離散粒子は、アルコキシル化ポリアルキレンイミン及びポリアルキレングリコールからなる群から選択される機能性レオロジー変性剤とともにＡＡＳ（又は好ましくはＡＥＳ）を含有する。例えば、離散粒子は、約０．５重量％〜約２０重量％、好ましくは約１重量％〜約１５重量％、より好ましくは約２重量％〜約１０重量％のアルコキシル化ポリアルキレンイミン及び／又はポリアルキレングリコールを含有し得る。このようなレオロジー変性剤は、離散粒子の初期湿潤中にＡＡＳ又はＡＥＳ界面活性剤によって形成される粘着性の六方晶相の粘度及び持続性を低下させ、それによって、特に冷水又は他のストレスを受けた洗浄条件において、洗浄中にそのような離散粒子が布地上に塊ゲルを形成するリスクを軽減する機能を有する。

本発明の実施に有用なアルコキシル化ポリアルキレンイミン、好ましくはアルコキシル化ポリエチレンイミンは、ポリアルキレンイミン主鎖又はコア中の窒素原子に結合している１つ以上の水素原子をポリオキシアルキレンオキシ単位、すなわち、−（Ｃ_ｎＨ_２ｎＯ）_ｘＨで置換することによって修飾された、そのような主鎖又はコアを含有し得るが、式中、ｎは約１〜約１０、好ましくは約１〜約５、より好ましくは約２〜約４の範囲の整数であり、ｘは、１〜２００、好ましくは約２〜約１００、より好ましくは約５〜約５０の範囲の整数である。ポリアルキレンイミン主鎖又はコアは、典型的には、約１００〜約１００，０００、好ましくは約２００〜約５０００、より好ましくは約５００〜約１０００の範囲内の、修飾前の平均数平均分子量（Ｍｗ_ｎ）を有する。より好ましくは、本発明のアルコキシル化ポリアルキレンイミンは、内側ポリエチレンオキシドブロック及び外側ポリプロピレンオキシドブロックを含むポリエチレンイミンコアを有する。具体的には、そのようなアルコキシル化ポリアルキレンイミンは、実験式（ＰＥＩ）_ａ（ＣＨ_２ＣＨ_２Ｏ）_ｂ（ＣＨ_２ＣＨ_２ＣＨ_２Ｏ）_ｃを有するが、ＰＥＩは、ポリエチレンイミンコアを表し、一方、ａは、約１００〜約１００，０００ダルトンの範囲内の、修飾前の平均数平均分子量（Ｍｗ_ｎ）であり、ｂは、ＰＥＩコアにおける窒素原子当たりのエチレンオキシド（ＣＨ_２ＣＨ_２Ｏ）単位の重量平均数であって、約０〜約６０の範囲の整数であり、ｃは、ＰＥＩコアにおける窒素原子当たりのプロピレンオキシド（ＣＨ_２ＣＨ_２ＣＨ_２Ｏ）単位の重量平均数であって、約０〜約６０の範囲の整数である。好ましくは、ａは、約２００〜約５０００ダルトン、より好ましくは約５００〜約１０００ダルトンの範囲であり、好ましくは、ｂは、約１〜約５０、より好ましくは約５〜約４０、最も好ましくは約１０〜約３０の範囲であり、好ましくは、ｃは、約０〜約４０、より好ましくは約０〜約３０、最も好ましくは約０〜約２０の範囲である。好ましいアルコキシル化ポリエチレンイミンは、実験式（ＰＥＩ）_{２００−１０００}（ＥＯ）_{１５−２５}又は（ＰＥＩ）_{２００−１０００}（ＥＯ）_{２０−３０}（ＰＯ）_{１０−３０}によって表すことができる。実験式は、構成要素のそれぞれの相対量のみを示し、異なる部分の構造秩序を示すことを意図するものではないことに留意されたい。

ポリアルキレングリコール、好ましくはポリエチレングリコール（ＰＥＧ）は、約２００〜約１００，０００ダルトン、好ましくは約５００〜約２０，０００ダルトン、より好ましくは約１０００〜１５，０００ダルトン、最も好ましくは２０００〜８０００ダルトンの重量平均分子量を有するポリ（エチレングリコール）ホモポリマー及びポリ（エチレングリコール）コポリマーから選択され得る。好適なポリ（エチレングリコール）コポリマーは、好ましくは、少なくとも約５０重量％のＰＥＧを含有し、ポリ（ラクチド−ブロック−エチレングリコール）、ポリ（グリコリド−ブロック−エチレングリコール）、ポリ（ラクチド−コ−カプロラクトン）−ブロック−ポリ（エチレングリコール）、ポリ（エチレングリコール−コ−乳酸）、ポリ（エチレングリコール−コ−グリコール酸）、ポリ（エチレングリコール−コ−ポリ（乳酸−コ−グリコール酸）、ポリ（エチレングリコール−コ−プロピレングリコール）、ポリ（エチレンオキシド−ブロック−プロピレンオキシド−ブロック−エチレンオキシド）、ポリ（プロピレンオキシド−ブロック−エチレングリコール−ブロック−プロピレングリコール）、及びポリ（エチレングリコール−コ−カプロラクトン）からなる群から選択されてよい。離散粒子において使用するのに特に好ましいＰＥＧは、約４０００〜約８０００ダルトンの重量平均分子量を有するポリ（エチレングリコール）ホモポリマーである。代表的なポリ（エチレングリコール）ホモポリマーは、ＣＡＲＢＯＷＡＸ（商標）の商品名にて、Ｓｉｇｍａ Ａｌｄｒｉｃｈ又はＤｏｗから、又はＰｌｕｒｉｏｌ（登録商標）の商品名にて、ＢＡＳＦから市販されている。例示的なポリ（エチレングリコール）コポリマーは、Ｐｌｕｒｏｎｉｃ（登録商標）Ｆ１２７、Ｐｌｕｒｏｎｉｃ（登録商標）Ｆ１０８、Ｐｌｕｒｏｎｉｃ（登録商標）Ｆ６８、及びＰｌｕｒｏｎｉｃ（登録商標）Ｐ１０５、Ｐｌｕｒｏｎｉｃ（登録商標）Ｆ３８、Ｐｌｕｒｏｎｉｃ（登録商標）Ｌ９２、及びＰｌｕｒｏｎｉｃ（登録商標）Ｆ７７の商品名でＢＡＳＦから市販されている。

離散粒子において使用するのに特に好ましい別のＰＥＧは、エチレンオキシド−プロピレンオキシド−エチレンオキシド（ＥＯｘ_１ＰＯｙＥＯｘ_２）トリブロックコポリマーであり、式中、ｘ_１及びｘ_２のそれぞれは、約２〜約１４０の範囲であり、ｙは、約１５〜約７０の範囲である。より好ましくは、そのようなエチレンオキシド−プロピレンオキシド−エチレンオキシド（ＥＯｘ_１ＰＯｙＥＯｘ_２）トリブロックコポリマーは、（１）２０〜７０、好ましくは３０〜６０、より好ましくは４５〜５５プロピレンオキシド単位の重量平均プロピレンオキシド鎖長、及び／又は（２）１０００〜１５，０００、好ましくは１５００〜５０００、より好ましくは２０００〜４５００、更により好ましくは２５００〜４０００、最も好ましくは３５００〜３８００ダルトンの重量平均分子量、及び／又は（３）２〜９０、好ましくは３〜５０、より好ましくは４〜２０エチレンオキシド単位の重量平均エチレンオキシド鎖長、及び／又は（４）当該トリブロックコポリマーの１０重量％〜９０重量％、好ましくは１５重量％〜５０重量％、最も好ましくは１５重量％〜２５重量％の複合エチレンオキシドブロックを有する。そのようなエチレンオキシド−プロピレンオキシド−エチレンオキシド（ＥＯｘ_１ＰＯｙＥＯｘ_２）トリブロックコポリマーの総エチレンオキシド含量は、２つのエチレンオキシドブロックに等しく分けられ得、好ましくは、各エチレンオキシドブロックは、平均して、総数の４０％〜６０％、より好ましくは４５％〜５５％、更により好ましくは４８％〜５２％、最も好ましくは５０％のエチレンオキシド単位を含み、両エチレンオキシドブロックの％は合計１００％になる。

好ましくは、エチレンオキシド−プロピレンオキシド−エチレンオキシド（ＥＯｘ_１ＰＯｙＥＯｘ_２）トリブロックコポリマーは、１０００〜１０，０００、好ましくは１５００〜８０００、より好ましくは２０００〜７５００の分子量を有する。好ましくは、コポリマーは、コポリマーの１０重量％〜９５重量％、好ましくは１２重量％〜９０重量％、最も好ましくは１５重量％〜８５重量％の複合エチレン−オキシドブロックを含む。いくつかのエチレンオキシド−プロピレンオキシド−エチレンオキシド（ＥＯｘ_１ＰＯｙＥＯｘ_２）トリブロックコポリマーは、溶解を改善する。

より好ましくは、エチレンオキシド−プロピレンオキシド−エチレンオキシド（ＥＯｘ_１ＰＯｙＥＯｘ_２）トリブロックコポリマーは、３５００〜３８００の分子量、４５〜５５プロピレンオキシド単位のプロピレンオキシド含量、及びエチレンオキシドブロック当たり４〜２０エチレンオキシド単位のエチレンオキシド含量を有する。

好適なエチレンオキシド−プロピレンオキシド−エチレンオキシドトリブロックコポリマーは、ＢＡＳＦ社からＰｌｕｒｏｎｉｃ ＰＥシリーズとして又はＤｏｗ Ｃｈｅｍｉｃａｌ社からＴｅｒｇｉｔｏｌ Ｌシリーズとして市販されている。特に好適な材料は、Ｐｌｕｒｏｎｉｃ（登録商標）ＰＥ ９２００である。

本発明の離散粒子は、任意に、洗浄性能を支援若しくは増強するために又はその審美性を変化させるために、１つ以上の他の補助洗剤成分を含んでいてよい。そのような補助洗剤成分の代表的な例としては、以下が挙げられる：（１）炭酸塩（重炭酸塩及びセスキ炭酸塩を含む）、硫酸塩、リン酸塩（トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、及びガラス質ポリマーメタリン酸塩によって例示される）、ホスホン酸塩、フィチン酸、ケイ酸塩、ゼオライト、クエン酸塩、ポリカルボン酸塩及びその塩（例えば、メリト酸、コハク酸、オキシジコハク酸、ポリマレイン酸、ベンゼン１，３，５−トリカルボン酸、カルボキシメチルオキシコハク酸、及びこれらの可溶性塩）、エーテルヒドロキシポリカルボン酸塩、無水マレイン酸とエチレン又はビニルメチルエーテルとのコポリマー、１，３，５−トリヒドロキシベンゼン−２，４，６−トリスルホン酸、３，３−ジカルボキシ−４−オキサ−１，６−ヘキサンジオエート、ポリ酢酸（例えば、エチレンジアミン四酢酸及びニトリロ三酢酸）及びその塩、脂肪酸（例えば、Ｃ_１２〜Ｃ_１８モノカルボン酸）などの無機及び／又は有機ビルダー；（２）アミノカルボキシレート、アミノホスホネート、多官能的に置換された芳香族キレート剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される、鉄及び／又はマンガンキレート剤などのキレート剤；（３）水溶性エトキシル化アミン（特に、エトキシル化テトラエチレンペンタミン）などの粘土汚れ除去／再付着防止剤；（４）高分子カルボキシレート、アクリル酸／マレイン酸系コポリマー及びそれらの水溶性塩、ヒドロキシプロピルアクリレート、マレイン酸／アクリル酸／ビニルアルコールターポリマー、ポリアスパルテート及びポリグルタメートなどの、ポリマー分散剤；（５）スチルベン、ピラゾリン、クマリン、カルボン酸、メチンシアニン、ジベンゾチフェン−５，５−ジオキシド、アゾール、５員及び６員環複素環などの誘導体が挙げられるがこれらに限定されない、蛍光増白剤；（６）モノカルボン酸脂肪酸及びその可溶性塩、高分子量炭化水素（例えば、パラフィン、ハロパラフィン、脂肪酸エステル、一価アルコールの脂肪酸エステル、脂肪族Ｃ_１８〜Ｃ_４０ケトンなど）、Ｎ−アルキル化アミノトリアジン、プロピレンオキシド、モノステアリルホスフェート、シリコーン又はその誘導体、二級アルコール（例えば、２−アルキルアルカノール）、及びそのようなアルコールとシリコーン油との混合物などの抑泡剤；（７）Ｃ_１０〜Ｃ_１６アルカノールアミド、Ｃ_１０〜Ｃ_１４モノエタノール及びジエタノールアミド、高起泡性界面活性剤（例えば、アミンオキシド、ベタイン、及びスルタイン）、並びに可溶性マグネシウム塩（例えば、ＭｇＣｌ_２、ＭｇＳＯ_４など）などの起泡促進剤；（８）スメクタイト粘土、アミン柔軟剤、及びカチオン性柔軟剤などの布地柔軟剤；（９）ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンＮ−オキシドポリマー、Ｎ−ビニルピロリドンとＮ−ビニルイミダゾールとのコポリマー、マンガンフタロシアニン、ペルオキシダーゼ、並びにこれらの混合物などの移染防止剤；（１０）プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、及びペルオキシダーゼ、並びにこれらの混合物などの酵素；（１１）カルシウムイオン及び／又はマグネシウムイオンの水溶性供給源、ホウ酸又はホウ酸塩（酸化ホウ素、ホウ砂、及びその他のアルカリ金属ホウ酸塩など）を含む酵素安定剤；（１２）過炭酸塩（例えば、炭酸ナトリウム過酸化水素化物、ピロリン酸ナトリウム過酸化水素化物、尿素過酸化水素化物、及び過酸化ナトリウム）、過硫酸塩、過ホウ酸塩、マグネシウムモノペルオキシフタレート六水和物、メタクロロ過安息香酸のマグネシウム塩、４−ノニルアミノ−４−オキソペルオキシ酪酸及びジペルオキシドデカン二酸、６−ノニルアミノ−６−オキソペルオキシカプロン酸、及び光活性化漂白剤（例えば、スルホン化亜鉛及び／又はアルミニウムフタロシアニン）などの漂白剤；（１３）ノナノイルオキシベンゼンスルホネート（nonanoyloxybenzene sulfonate、ＮＯＢＳ）、テトラアセチルエチレンジアミン（tetraacetyl ethylene diamine、ＴＡＥＤ）、（６−オクタンアミドカプロイル）オキシベンゼンスルホネート、（６−ノナンアミドカプロイル）オキシベンゼンスルホネート、（６−デカンアミドカプロイル）オキシベンゼンスルホネート、及びこれらの混合物を含むアミド由来の漂白活性化剤、ベンゾオキサジン型活性化剤、アシルラクタム活性化剤（特にアシルカプロラクタム及びアシルバレロラクタム）などの漂白活性化剤；並びに（１４）キャリア、ヒドロトロープ、加工助剤、染料又は顔料（特に色相染料）、香料（純香料及び香料マイクロカプセルの両方を含む）、及び固体充填剤が挙げられるがこれらに限定されない、任意のその他の既知の洗剤補助成分。

好ましくは凝集形態の本発明の離散粒子を製造するプロセスは、（ａ）粉末及び／又はペースト形態の原料成分をミキサー（例えば、造粒機）に添加するが、当該原料成分が、好ましくは中和された水性ペーストの形態のアニオン性界面活性剤を含み、任意に、その前の造粒プロセスから微粉及び／又は粉砕された大きすぎる材料をリサイクルする工程と、（ｂ）ミキサーを作動させて、当該原料成分を凝集させるための好適な剪断力を提供する工程と、（ｃ）任意に、大きすぎる塊を除去し、粉砕機又は砕塊機を介して工程（ａ）又は（ｂ）にリサイクルする工程と、（ｄ）得られた凝集体を乾燥させて、５重量％を超えて、好ましくは４重量％を超えて、より好ましくは３重量％を超えて、最も好ましくは２重量％を超えて存在し得る水分を除去する工程と、（ｅ）任意に、微粉を除去し、工程（ａ）に記載されるようにミキサー造粒機に当該微粉をリサイクルする工程と、（ｆ）任意に、乾燥した大きすぎる凝集体を更に除去し、粉砕機を介して工程（ａ）又は（ｅ）にリサイクルする工程と、を含む。

あるいは、本発明の離散粒子は、噴霧乾燥プロセス、噴霧乾燥プロセスに続いて造粒する押出プロセス、又は粒子を形成するための当該技術分野において周知の任意の他のプロセスによって製造することもできる。

他の粒子
上記の界面活性剤含有離散粒子に加えて、本発明の一体型洗濯用洗剤物品は、非繊維性シートの間に挟まれた他の粒子を更に含有していてもよい。例えば、そのような他の粒子は、可溶性及び／又は不溶性の材料を含んでいてよく、当該不溶性材料は、水性洗浄条件で約２０マイクロメートル未満の懸濁平均粒径まで分散可能である。

他の粒子は、粉末、顆粒、凝集体、封入物、マイクロカプセル、及び／又は小球であってよい。他の粒子は、噴霧乾燥、凝集、押出、造粒、封入、錠剤化、及びこれらの組み合わせなど、当該技術分野において多くの周知の方法を使用して作製され得る。他の粒子の形状は、球状、棒状、皿状、管状、四角形、矩形、円盤状、星形、繊維状であってよく、あるいは規則的な又は不規則なランダム形状を有してもよい。

他の粒子は、本明細書に記載の中央粒径試験に従って測定したとき、約１５０μｍ超かつ約１６００μｍ未満、好ましくは約２５０μｍ超かつ約１０００μｍ未満、より好ましくは約３００μｍ超かつ約８５０μｍ未満、最も好ましくは約３５０μｍ超かつ約７００μｍ未満の中央粒径を有し得る。

他の粒子は、任意の固体の自由流動性粒子であってよく、以下のような化学的に異なる粒子の混合物を含み得る：界面活性剤凝集体、界面活性剤押出品、界面活性剤ニードル、界面活性剤ヌードル、界面活性剤フレークを含む、界面活性剤粒子（第２の界面活性剤を実質的に含まないもの）；リン酸塩粒子；ゼオライト粒子；ケイ酸塩粒子、特にケイ酸ナトリウム粒子；炭酸塩粒子、特に炭酸ナトリウム粒子；ポリマー粒子、例えばカルボキシレートポリマー粒子、セルロース系ポリマー粒子、デンプン粒子、ポリエステル粒子、ポリアミン粒子、テレフタレートポリマー粒子、ポリエチレングリコール粒子；審美粒子、例えば、有色ヌードル、ニードル、ラメラ粒子及びリング粒子；酵素粒子、例えば、プロテアーゼ顆粒、アミラーゼ顆粒、リパーゼ顆粒、セルラーゼ顆粒、マンナナーゼ顆粒、ペクチン酸リアーゼ顆粒、キシログルカナーゼ顆粒、漂白酵素顆粒及びこれらの酵素のいずれかの共顆粒化物（好ましくは、これらの酵素顆粒は硫酸ナトリウムを含む）；漂白剤粒子、例えば、過炭酸塩粒子、特に、例えば炭酸塩、硫酸塩、ケイ酸塩、ホウケイ酸塩、又はこれらの任意の組み合わせでコーティングされた過炭酸塩などのコーティングされた過炭酸塩粒子、過ホウ酸塩粒子、漂白活性化剤粒子、例えば、テトラアセチルエチレンジアミン粒子及び／又はアルキルオキシベンゼンスルホネート粒子、漂白触媒粒子、例えば、遷移金属触媒粒子、及び／又はイソキノリニウム漂白触媒粒子、予成形過酸粒子、特に、コーティングされた予成形過酸粒子；充填剤粒子、例えば、硫酸塩粒子及び塩化物粒子；粘土粒子、例えば、モンモリロナイト粒子並びに粘土及びシリコーンの粒子；凝集剤粒子、例えば、酸化ポリエチレン粒子；ワックス粒子、例えば、ワックス凝集物；シリコーン粒子、増白剤粒子；移染防止剤粒子；染料固着剤粒子；香料粒子、例えば、香料マイクロカプセル及びデンプン封入香料アコード粒子、又はプロ香料粒子、例えばシッフ塩基反応生成物粒子；色調染料粒子；キレート剤凝集物のようなキレート剤粒子；並びにこれらの任意の組み合わせ。

一体型洗濯用洗剤物品
本発明の一体型洗濯用洗剤物品は、上述の離散粒子、及び任意に、２枚以上の上述の非繊維性シートの間に挟まれた１つ以上の他の粒子を含有する。図１は、２枚の非繊維性界面活性剤含有シート１２と１４との間に挟まれた複数の界面活性剤含有離散粒子１５及び任意に１つ以上の他の粒子（図示せず）を含有する一体型洗濯用洗剤物品１０の概略断面図である。離散粒子１２及び１４、並びに任意に他の粒子（図示せず）は、非繊維性シート１２と１４との間を自由流動し、これらのシートのいずれかによって固定化も固着もされていない。

離散粒子及び非繊維性シートの両方が界面活性剤を含有するため、本発明の一体型洗濯用洗剤物品は、著しく高い、例えば、そのような物品の総重量に対して、少なくとも３０％、好ましくは少なくとも５０％、より好ましくは少なくとも６０％、最も好ましくは少なくとも７０％の界面活性剤含量を特徴とする。そのような洗濯用洗剤物品により、非常にコンパクトで濃縮された形態の洗濯用洗剤が提供され、これは、旅行することが多く、旅行中に洗濯する必要がある消費者にとって特に便利である。更に、そのようなコンパクトで濃縮された形態の出荷及び取り扱いコストは、従来の粉末又は液体形態の洗濯用洗剤と比較して著しく低減され、これにより、この一体型洗濯用洗剤物品は電子商取引チャネルを介して販売するのに特に望ましいものになる。

更に、離散粒子及び非繊維性シートは異なる親水性の異なる界面活性剤を含有するため、得られる洗濯用洗剤物品は、様々な洗浄条件に適合した優れた洗浄性能を呈する。

より重要なことに、異なる界面活性剤は、上述したように、洗浄性能を向上させ、加工安定性を確保し、ゲル形成を低減し、物品の迅速な溶解を維持するような方式で、そのような洗濯用洗剤物品中に配置される。好ましくは、一体型洗濯用洗剤物品は、１５分間以内の洗浄で、約５０％超、好ましくは約６０％超、より好ましくは約７０％超、最も好ましくは約９０％超の溶解率（％）を有する。より好ましくは、そのような洗濯用洗剤物品は、５分間以内の洗浄で約５０％超の溶解率（％）を有する。

本発明の一体型洗濯用洗剤物品は、任意の形状又はサイズを有していてよく、好ましくは、（１）約０．１ｍｍ〜約１０ｍｍの範囲の厚さと、（２）少なくとも約５：１の長さ対厚さのアスペクト比と、（３）少なくとも約５：１の幅対厚さのアスペクト比とを有する積層物品である。更に、一体型洗濯用洗剤物品は、少なくとも約１：１の長さ対幅のアスペクト比を有することが好ましい。好ましくは、長さ対厚さのアスペクト比及び幅対厚さのアスペクト比は、両方とも少なくとも約１０：１であり、長さ対幅のアスペクト比は、少なくとも約１．２：１である。より好ましくは、長さ対厚さのアスペクト比及び幅対厚さのアスペクト比は、両方とも少なくとも約１５：１であり、長さ対幅のアスペクト比は、少なくとも約１．５：１である。最も好ましくは、長さ対厚さのアスペクト比及び幅対厚さのアスペクト比は、両方とも少なくとも約２０：１であり、長さ対幅のアスペクト比は、少なくとも約１．６１８：１である。本発明の一体型洗濯用洗剤物品の厚さは、好ましくは約０．２ｍｍ〜約５ｍｍ、より好ましくは約０．３ｍｍ〜約４ｍｍ、最も好ましくは約０．５ｍｍ〜約２ｍｍである。そのような物品の幅は、約２ｃｍ〜約１メートル、好ましくは約５ｃｍ〜約５０ｃｍ、より好ましくは約１０ｃｍ〜約４０ｃｍの範囲であり得る。そのような物品の長さは、約２ｃｍ〜約５０メートル、好ましくは約５ｃｍ〜約１メートル、より好ましくは約１０ｃｍ〜約８０ｃｍの範囲であり得る。

本発明の好ましいが必須ではない実施形態では、本発明の一体型洗濯用洗剤物品は、黄金比の長方形形状を有し（すなわち、約１．６１８：１の長さ対幅のアスペクト比を有する）、約１０〜１５ｃｍの幅及び約０．５ｍｍ〜約２ｍｍの厚さを特徴とする。そのような黄金比の長方形形状は、消費者にとって審美的に感じがよく快適なものであるので、そのような形状の複数の物品を積み重ね、同様の黄金比の長方形形状を特徴とする容器に、販売用にまとめて包装してもよい。

本発明の代替的な実施形態では、一体型洗濯用洗剤物品は、細長い形状（すなわち、約１０〜５０：１の長さ対幅のアスペクト比を有する）を有し、約１０〜１５ｃｍの幅及び約０．５ｍｍ〜約２ｍｍの厚さを特徴とする。そのような細長い形状により、包装、保管、出荷、及び陳列を容易にするために、そのような物品を巻いたり折り畳んだりしてコンパクトなユニットにすることが可能になる。

好ましくは、本発明の一体型洗濯用洗剤物品は、それを消費者にとって審美的に感じのよいものにする、特定の属性を有する。例えば、本物品は、比較的滑らかな表面を有していてよく、それにより、消費者が触れたときに心地良い感触を与える。更に、そのような物品は、その表面上に知覚可能な細孔をほとんど又は全く有し得ないことが望ましい。また、本発明の一体型洗濯用洗剤物品は、その構造的一体性を失うことなく実質的な機械力に耐える強度であるが、同時に、容易に包装及び保管できるように十分に可撓性であることも望ましい。

好ましくは、一体型洗濯用洗剤物品は、２０℃、大気圧下で、全く撹拌せずに、１５秒以内、より好ましくは１０秒以内、より好ましくは５秒以内に、１リットルの脱イオン水に完全に、すなわち、溶液中に目に見える残渣を残さずに溶解することができる。

まず、上述のように非繊維性シート及び離散粒子（及び任意に１つ以上の他の粒子）を別々に形成し、次いで、それらをともに一体型物品に組み立てることによって、一体型洗濯用洗剤物品を形成することができる。例えば、第１の予め形成された非繊維性シートは、平坦な表面、例えばコンベヤベルト上に配置してよいが、予め形成された離散粒子（及び任意に１つ以上の他の粒子）は、第１の非繊維性シートの第１の平面上に堆積させてよい。離散粒子（及び任意に１つ以上の他の粒子）は、第１の非繊維性シートのそのような上面全体に単に散乱させてよく、又は第１の非繊維性シートの第１の平面上に粒子の連続層を形成してもよい。続いて、第２の予め形成された非繊維性シートを第１の非繊維性シートの第１の平面の上に配置して、第１の非繊維性シートと第２の非繊維性シートとの間に離散粒子（及び任意に１つ以上の他の粒子）が配置されるサンドイッチ構造を形成する。

あるいは、非繊維性シート及び離散粒子（及び任意に１つ以上の他の粒子）を同時に形成し、まとめて一体型物品に組み立てることによって、一体型洗濯用洗剤物品を形成することもできる。そのような実施形態では、離散粒子（及び任意に１つ以上の他の粒子）が、１枚以上の非繊維性シートに少なくとも部分的に埋め込まれ（いくつかの粒子は、更にはシート内に完全に埋め込まれてもよい）、その中で固定化されるように、当該シートを形成又は乾燥するときに離散粒子（及び任意に１つ以上の他の粒子）をそのようなシート上に配置してよい。図２は、２枚の非繊維性界面活性剤含有シート２２と２４との間に挟まれた複数の界面活性剤含有離散粒子２５及び任意に他の粒子（図示せず）を含有する、このように形成された一体型洗濯用洗剤物品２０の概略断面図である。離散粒子２５及び任意に他の粒子（図示せず）は、２枚のシートに部分的に埋め込まれ、したがって固定化されている。そのような固定化された離散粒子２５は、一体型洗濯用洗剤物品２０から漏出するリスクが低減しているので特に好ましいが、それほど固定化されていない自由流動性の離散粒子も本発明の範囲及び趣旨内である。

更に、離散粒子（及び任意に１つ以上の他の粒子）は、１枚以上の非繊維性シート上に組み込まれてもよく、これは、次に、追加の非繊維性シートの間に挟まれ、その結果、離散粒子（及び任意に１つ以上の他の粒子）はシート内に完全に埋め込まれ、その中で固定化される。図３は、非繊維性界面活性剤含有シート３６に完全に埋め込まれた複数の界面活性剤含有離散粒子３５及び任意に１つ以上の他の粒子（図示せず）を含み、当該シートが、次に、２枚の追加の非繊維性界面活性剤含有シート３２と３４との間に挟まれている、一体型洗濯用洗剤物品３０の概略断面図である。図４及び５Ａ〜５Ｃは、離散粒子が完全に埋め込まれた、実際の非繊維性界面活性剤含有シートを示す。具体的には、図４は、ＧＥ Ｐｈｏｅｎｉｘ ｖ｜ｔｏｍｅ｜ｘ ｍ ＣＴスキャナによって撮影された、非繊維性界面活性剤含有シートのＸ線ＣＴ断面図である。シートは、その中に完全に埋め込まれた視覚的に離散した粒子を含む。図５Ａ〜５Ｃは、それぞれ、図４の位置１、２、及び３からの図４のシートのＸ線ＣＴトポグラフィー写真であり、これは、そのようなシート全体に分布した複数の視覚的に離散した白色粒子を明確に示している。

本発明の一体型洗濯用洗剤物品は、必要に応じて、任意の数の離散粒子の追加層及び追加の非繊維性シートを含んでいてもよい。例えば、上記サンドイッチ構造体をひっくり返して、第１の非繊維性シートの反対側の第２の平面上に追加の離散粒子を堆積させ、次いで、第１の非繊維性シートの第２の平面の上に第３の予め形成された非繊維性シートを配置し、それによって、２層の離散粒子が間に挟まれた３枚の非繊維性シートを含む一体型洗濯用洗剤物品を形成することが可能である。

本発明の特に好ましい実施形態では、本発明の一体型洗濯用洗剤物品は、１枚以上の追加の非繊維性シートを含んでいてもよく、これは、当該非繊維性シートのうちの少なくとも１枚に近接して配置される。非繊維性シート及び離散粒子と同様に、そのような追加の非繊維性シートも水溶性である。追加の非繊維性シートのそれぞれは、好ましくは、そのような各追加の非繊維性シートの総乾燥重量に対して、１０％〜９０％、好ましくは２０％〜８０％、より好ましくは３０％〜７０％の第３の界面活性剤を含有する。第３の界面活性剤は、上述したように第１又は第２の界面活性剤と同じであってもよく、異なっていてもよい。好ましくは、第３の界面活性剤は第１の界面活性剤と同じである。そのような追加の非繊維性シートは、非繊維性シートの間に、例えば、離散粒子に隣接して（すなわち、１層の離散粒子が１枚の繊維性シートに隣接する）、又は離散粒子を含浸して（すなわち、離散粒子及び繊維性シートが一緒に一体型構造体を形成する）、又は２層の離散粒子の間に（すなわち、１枚の繊維性シートが２層の離散粒子の間に挟まれる）配置され得る。

更に、本発明の一体型洗濯用洗剤物品は、１枚以上の繊維性シートも含んでいてよく、これは、当該非繊維性シートのうちの少なくとも１枚に近接して配置される。非繊維性シート及び離散粒子と同様に、そのような繊維性シートも水溶性である。繊維性シートのそれぞれは、好ましくは複数のフィラメントを含有し、これらはそれぞれ、好ましくは、そのような各フィラメントの総乾燥重量に対して、１０％〜９０％、好ましくは２０％〜８０％、より好ましくは３０％〜７０％の第４の界面活性剤を含む。第４の界面活性剤は、上述したように第１、第２、又は第３の界面活性剤と同じであってもよく、異なっていてもよい。好ましくは、第４の界面活性剤は第１の界面活性剤と同じである。そのような非繊維性シートは、非繊維性シートの間に、例えば、離散粒子に隣接して（すなわち、１層の離散粒子が１枚の繊維性シートに隣接する）、又は離散粒子を含浸して（すなわち、離散粒子及び繊維性シートが一緒に一体型構造体を形成する）、又は２層の離散粒子の間に（すなわち、１枚の繊維性シートが２層の離散粒子の間に挟まれる）配置され得る。図６は、複数のフィラメント５７を含む繊維性界面活性剤含有シート５６に完全に埋め込まれた、複数の界面活性剤含有離散粒子５５及び任意に１つ以上の他の粒子（図示せず）を含む一体型洗濯用洗剤物品５０の概略断面図である。そのような繊維性シート５６は、次に、本発明の一実施形態による２枚の非繊維性界面活性剤含有シート５２と５４との間に挟まれる。

このように形成された一体型洗濯用洗剤物品は、その構造的一体性を強化するために、その周辺部に沿って、又は物品全体にわたって、又はそのような物品の特定の部分若しくは領域で断続的に、加熱プレス又はヒートシールすることによって更に加工してもよい。また更に、一体型洗濯用洗剤物品は、その審美的魅力及びユーザの使いやすさを改善するために、異なる形状に切断しても、エンボス加工しても、穿孔しても、異なる色若しくはグラフィックパターンを印刷しても、折り畳んでも、巻いても、又は別の方法で包装してもよい。

それに対応して、上述した一体型洗濯用洗剤物品は、布地を前処理及び／又は洗浄するために、特に布地から染み及び／又は臭いを除去するために容易に使用することができる。好ましくは、上述した本発明の一体型洗濯用洗剤物品は、洗浄前に布地を前処理するために使用され、これは、頑固な染み、例えば、襟汚れ、食品グリース、草の染み、粘土、又は除去するのが困難なその他の汚れ又は垢を除去するのに特に有効である。前処理及び／又は洗浄のために使用する場合、まず、前処理及び／又は洗浄を必要とする布地の部分を濡らし、次いで、そのような一体型洗濯用洗剤物品又はその小片を、布地の濡れた部分と直接接触させてよい。

測定方法
本発明の一体型洗濯用洗剤物品又はその構成要素の特性を決定するための様々な技術が当該技術分野において既知である。しかしながら、本明細書において説明されかつ特許請求される発明を完全に理解し得るには、以下のアッセイを用いなければならない。

試験１：中央粒径試験法
上述したように、離散粒子の中央粒径を決定するためには、この試験方法を使用しなければならない。

１９８９年５月２６日に承認されたＡＳＴＭ Ｄ ５０２−８９、「Ｓｔａｎｄａｒｄ Ｔｅｓｔ Ｍｅｔｈｏｄ ｆｏｒ Ｐａｒｔｉｃｌｅ Ｓｉｚｅ ｏｆ Ｓｏａｐｓ ａｎｄ Ｏｔｈｅｒ Ｄｅｔｅｒｇｅｎｔｓ」を分析に用いられる篩のサイズについての更なる規格とともに用いて、シード物質の中央粒径を測定するために中央粒径試験を実施する。第７項の「Ｐｒｏｃｅｄｕｒｅ ｕｓｉｎｇ ｍａｃｈｉｎｅ−ｓｉｅｖｉｎｇ ｍｅｔｈｏｄ」に従って、米国標準（ＡＳＴＭ Ｅ１１）篩♯８（２３６０ｕｍ）、♯１２（１７００ｕｍ）、♯１６（１１８０ｕｍ）、♯２０（８５０ｕｍ）、♯３０（６００ｕｍ）、♯４０（４２５ｕｍ）、♯５０（３００ｕｍ）、♯７０（２１２ｕｍ）、♯１００（１５０ｕｍ）を含む、入れ子状の清浄な乾燥した篩が必要である。規定された機械篩い法が、上記の入れ子状の篩とともに使用される。シード物質をサンプルとして用いる。好適な篩振盪機は、Ｗ．Ｓ．Ｔｙｌｅｒ Ｃｏｍｐａｎｙ（Ｍｅｎｔｏｒ，Ｏｈｉｏ，Ｕ．Ｓ．Ａ．）から入手することができる。

各篩のマイクロメートルサイズの開口部を対数横軸に対してプロットし、累積質量パーセント（Ｑ_３）を線形縦軸に対してプロットする片対数プロット上に、データをプロットする。上記データ表現の例は、ＩＳＯ ９２７６１：１９９８、「Ｒｅｐｒｅｓｅｎｔａｔｉｏｎ ｏｆ ｒｅｓｕｌｔｓ ｏｆ ｐａｒｔｉｃｌｅ ｓｉｚｅ ａｎａｌｙｓｉｓ−Ｐａｒｔ １：Ｇｒａｐｈｉｃａｌ Ｒｅｐｒｅｓｅｎｔａｔｉｏｎ」の図Ａ．４に記載されている。この発明の目的のために、シード物質の中央粒径（Ｄ_５０）は、累積質量パーセントが５０パーセントに等しい点における横座標値として定義され、以下の等式を使用する５０％値の真上（ａ５０）及び真下（ｂ５０）のデータ点間の直線補間によって計算される。
Ｄ_５０＝１０＾［Ｌｏｇ（Ｄ_ａ５０）−（Ｌｏｇ（Ｄ_ａ５０）−Ｌｏｇ（Ｄ_ｂ５０））^＊（Ｑ_ａ５０−５０％）／（Ｑ_ａ５０−Ｑ_ｂ５０）］
式中、Ｑ_ａ５０及びＱ_ｂ５０は、それぞれ５０パーセンタイル値の真上及び真下のデータの累積質量パーセンタイル値であり、Ｄ_ａ５０及びＤ_ｂ５０は、これらデータに対応するマイクロメートル篩サイズ値である。

５０パーセンタイル値が最も細かい篩サイズ（１５０ｕｍ）よりも小さいか又は最も粗い篩サイズ（２３６０ｕｍ）よりも大きい場合、中央値が２つの測定された篩サイズ間に入るまで、１．５以下の等比級数に従って入れ子に追加の篩を加えなければならない。

シード物質の分布スパンとは、中央値（中央粒径）に周囲のシードサイズ分布の全幅の尺度である。これは、以下に従って計算される。
スパン＝（Ｄ_８４／Ｄ_５０＋Ｄ_５０／Ｄ_１６）／２
式中、Ｄ_５０は中央粒径であり、Ｄ_８４及びＤ_１６は、それぞれ累積質量パーセントの維持プロット上の１６パーセンタイル値及び８４パーセンタイル値における粒径である。

Ｄ_１６値が、最も細かい篩サイズ（１５０ｕｍ）よりも小さい場合、スパンは以下に従って計算する。
スパン＝（Ｄ_８４／Ｄ_５０）。

Ｄ_８４値が、最も粗い篩サイズ（２３６０ｕｍ）よりも大きい場合、スパンは以下に従って計算する。
Ｓｐａｎ＝（Ｄ_５０／Ｄ_１６）。

Ｄ_１６値が最も細かい篩サイズ（１５０ｕｍ）よりも小さく、かつＤ_８４値が最も粗い篩サイズ（２３６０ｕｍ）よりも大きい場合、分布スパンは最大値５．７とする。

試験２：含水量試験法
粒子及び／又は基材構造体中に存在する水（水分）含有量は、以下の含水量試験法を使用して測定する。事前に切断されたシートの形態である粒子及び／若しくは基材構造体又はこれらの一部（「サンプル」）を、試験前に少なくとも２４時間、２３℃±１．０℃の温度及び５０％±２％の相対湿度に調整された部屋に載置する。各構造体サンプルは、少なくとも４平方インチの面積を有するが、天秤の計量皿に適切にフィットするのに十分小さいサイズである。上述の温度及び湿度条件下で、少なくとも小数点第４位まで測定できる天秤を用いて、１０分間に検出される、前の重量からの変化が０．５％未満になるまで、５分間ごとにサンプルの重量を記録する。最終重量を、「平衡重量」として記録する。１０分以内に、乾燥させるために、温度７０℃±２℃、相対湿度４％±２％で２４時間、サンプルを強制空気オーブン内のホイル上に載置する。２４時間の乾燥後、試料を取り除き、１５秒以内にその重量を測定する。この重量は、サンプルの「乾燥重量」と呼ばれる。

サンプルの含水（水分）率を以下のように計算する。

３つの複製物についてのサンプル中の含水（水分）％を平均して、サンプル中の含水（水分）％として報告する。結果は、小数点第１位（０．１％）まで報告する。

試験３：ブラックコットンパウチ溶解試験
Ｅｌｅｃｔｒｏｌｕｘ Ｗ５６５Ｈのプログラム可能な前入れ式洗濯機を、各総洗浄時間（例えば、１、５、１０、又は１５分間）でそれぞれの洗浄サイクルごとに以下の工程を行うようにプログラムする。

各サンプルの一体型洗濯用洗剤物品について、以下の工程を実施する。
−まず、２つのサンプル一体型洗濯用洗剤物品を加重し（合計重量およそ１１．５ｇ）、総重量を「サンプル材料の総重量」として記録する。
−次いで、３つの側面が縫製によって予め封止されており、物品を挿入するために第４の側面が開いたままである、２層の１００％綿布からなる、約８ｃｍ^２の寸法を有する黒色の綿パウチ内に、各サンプル一体型洗濯用洗剤物品を挿入する。物品を挿入したら、次に、２層を通して３つのステープルを打つことによって黒色の綿パウチを封止する。
−次いで、それぞれがサンプル一体型洗濯用洗剤物品を含有する２つの黒色の綿パウチを、それぞれが約２０ｃｍ×２０ｃｍ^２の正方形状を有する２キログラムの綿１００％のテリータオルとともに上述の洗濯機に入れる。
−上記に記載されるように、所定の総洗浄時間（例えば、１、５、１０、又は１５分間）で黒色の綿パウチ及び綿のテリータオルを１洗浄サイクルに供する。
−各洗浄サイクルの最後に、２つの黒色の綿パウチを洗濯機から取り出して開くが、実験室用スパチュラを使用してサンプル物品の未溶解残渣を黒色の綿パウチから除去し、次いで、プラスチックポットに移す。
−未溶解残渣を、室温で２４時間プラスチックポット内で空気乾燥させるために放置する。
−次いで、空気乾燥した残渣を加重し、「未溶解固形分重量」として重量を記録する。
−次いで、サンプル材料の溶解率（％）は、

として計算することができる。
−上記の工程を、各種類の一体型洗濯用洗剤物品について繰り返すが、洗浄サイクルの総洗浄時間は、例えば、１分間から５分間、１０分間、及び最終的には１５分間まで変動する。

実施例１：非繊維性シートの処方

^＊約１の平均エトキシル化度を有する
^＊＊約４８０００ダルトンの重量平均分子量（Ｍｗ）を有する。
^＊＊＊約４０００ダルトンの重量平均分子量（Ｍｗ）を有する。

実施例２：離散粒子の処方

^＊約１の平均エトキシル化度を有する
^＊＊約７の重量平均アルコキシル化度を有する
^＊＊＊ＰＥＩ_６００ＥＯ_２０
^＊＊＊＊約４０００ダルトンの重量平均分子量を有する

実施例３：本発明の一体型洗濯用洗剤物品の溶解
本発明の一体型洗濯用洗剤物品の５つのサンプルを提供するが、これらはそれぞれ、実施例２に記載の異なる離散粒子、酵素粒子、及び香料マイクロカプセル（ＰＭＣ）粒子が間に挟まれている実施例１に記載の２枚の非繊維性シートＳ１を含む。非繊維性シートＳ１のそれぞれは、約５．５ｃｍの長さ、約５．５ｃｍの幅、及び約５ｍｍの厚さ、並びに約１．５グラムの重量を有するので、非繊維性シートの総重量は約３グラムである。離散粒子は、約４００マイクロメートルの平均粒度を有する。各一体型洗濯用洗剤物品に組み込まれた様々な粒子の総重量は、約９グラムである。

本発明のサンプル一体型洗濯用洗剤物品のそれぞれを、上述のブラックコットンパウチ溶解試験に供し、１分間、５分間、１０分間、及び１５分間洗浄した後のそれぞれの溶解率（％）は、それぞれ以下のとおりである。

前述に基づいて、本発明の一体型洗濯用洗剤物品は全て、冷水洗浄条件下の洗浄サイクルにおいて１５分以内に少なくとも５０％の溶解を達成することができるが、いくつかの好ましいサンプルは、５分以内に５０％の溶解、１５分以内に９０％超の溶解を達成することができることが明らかである。

本明細書にて開示される寸法及び値は、列挙される正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような各寸法は、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図されている。例えば、「４０ｍｍ」と開示される寸法は、「約４０ｍｍ」を意味することが意図される。

相互参照される又は関連する全ての特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本願に引用される全ての文書は、除外又は限定することを明言しない限り、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であるとは見なされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献（単数又は複数）と組み合わせたときに、そのようないかなる発明も教示、示唆又は開示するとは見なされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照することによって組み込まれた文書内の同じ用語の意味又は定義と矛盾する場合、本文書におけるその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。

本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図されている。

Claims (16)

1. ２枚以上の非繊維性シートと、前記２枚以上の非繊維性シートの間に配置される１つ以上の離散粒子とを含む一体型洗濯用洗剤物品であって、前記非繊維性シート及び前記離散粒子の両方が水溶性であり、前記非繊維性シートのそれぞれが、少なくとも１種のフィルム形成剤及び第１の界面活性剤を含み、前記第１の界面活性剤が、７．５以下の親水性指数（ＨＩ）を特徴とし、前記離散粒子のそれぞれが、第２の界面活性剤を含み、前記第２の界面活性剤が、７．５を超えるＨＩを特徴とする一体型洗濯用洗剤物品。
2. 前記第１の界面活性剤が、非アルコキシル化Ｃ_６〜Ｃ_２０直鎖状又は分枝鎖状アルキルサルフェート（ＡＳ）、Ｃ_６〜Ｃ_２０直鎖状アルキルベンゼンスルホネート（ＬＡＳ）、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され、好ましくは、前記第２の界面活性剤が、０．１〜１０の重量平均アルコキシル化度を有するＣ_６〜Ｃ_２０直鎖状又は分枝鎖状アルキルアルコキシル化サルフェート（ＡＡＳ）、５〜１５の範囲の重量平均アルコキシル化度を有するＣ_６〜Ｃ_２０アルキルアルコキシル化アルコール（ＡＡ）、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項１に記載の一体型洗濯用洗剤物品。
3. 前記第１の界面活性剤が、前記非繊維性シートのそれぞれにおいて主界面活性剤として存在し、好ましくは、前記第２の界面活性剤が、前記離散粒子のそれぞれにおいて主界面活性剤として存在する、請求項２に記載の一体型洗濯用洗剤物品。
4. 前記非繊維性シートのそれぞれが、０．１ｍｍ〜１０ｍｍの範囲の厚さと、好ましくは少なくとも５：１の長さ対厚さのアスペクト比と、より好ましくは少なくとも５：１の幅対厚さのアスペクト比とを有し、好ましくは、前記離散粒子が、１μｍ〜２０００μｍ、好ましくは１００μｍ〜１５００μｍ、より好ましくは２５０μｍ〜１０００μｍの範囲の中央粒径を特徴とし、好ましくは、前記離散粒子が、前記非繊維性シートの少なくとも１枚に少なくとも部分的に埋め込まれている、請求項１〜３のいずれか一項に記載の一体型洗濯用洗剤物品。
5. 前記非繊維性シートのそれぞれが、（１）前記各非繊維性シートの総重量に対して、５％〜９０％、好ましくは２０％〜９０％、より好ましくは３０％〜９０％、最も好ましくは４０％〜９０％の前記第１の界面活性剤と、好ましくは、（２）前記各非繊維性シートの総重量に対して、１％〜７０％、好ましくは２％〜６０％、より好ましくは５％〜５０％、最も好ましくは１０％〜４０％の前記少なくとも１種のフィルム形成剤とを含有する、請求項１〜４のいずれか一項に記載の一体型洗濯用洗剤物品。
6. 前記非繊維性シート中の前記第１の界面活性剤が、非アルコキシル化Ｃ_６〜Ｃ_１８直鎖状又は分枝鎖状ＡＳ界面活性剤、好ましくは、非アルコキシル化Ｃ_１２〜Ｃ_１４直鎖状又は分枝鎖状ＡＳ界面活性剤である、請求項１〜５のいずれか一項に記載の一体型洗濯用洗剤物品。
7. 前記非繊維性シート中の前記少なくとも１種のフィルム形成剤が、水溶性ポリマーであり、前記水溶性ポリマーが、好ましくは、ポリビニルアルコール、ポリアルキレングリコール、デンプン又は変性デンプン、セルロース又は変性セルロース、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され、より好ましくは、前記水溶性ポリマーが、ポリビニルアルコール、ポリアルキレングリコール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項１〜６のいずれか一項に記載の一体型洗濯用洗剤物品。
8. 前記少なくとも１種のフィルム形成剤が、（１）１０，０００〜１４０，０００ダルトン、好ましくは１５，０００〜１２０，０００ダルトンの範囲の重量平均分子量、及び／又は（２）４０％〜１００％、好ましくは５０％〜９５％、より好ましくは７０％〜９２％の範囲の加水分解度を特徴とするポリビニルアルコールである、請求項１〜７のいずれか一項に記載の一体型洗濯用洗剤物品。
9. 前記非繊維性シートのそれぞれが、前記各非繊維性シートの総重量に対して、０％〜１５％、好ましくは０％〜１０％、より好ましくは０％〜５％、最も好ましくは０％〜１％の前記第２の界面活性剤を含む、請求項１〜８のいずれか一項に記載の一体型洗濯用洗剤物品。
10. 前記離散粒子のそれぞれが、前記各離散粒子の総重量に対して、２０％〜９０％、好ましくは３０％〜９０％、より好ましくは４０％〜９０％、最も好ましくは５０％〜９０％の前記第２の界面活性剤を含み、任意に、前記離散粒子のそれぞれが、前記各離散粒子の総重量に対して、０％〜５０％、好ましくは０％〜３０％、より好ましくは０％〜２０％、最も好ましくは０％〜１５％の前記第１の界面活性剤を更に含む、請求項１〜９のいずれか一項に記載の一体型洗濯用洗剤物品。
11. 前記第２の界面活性剤が、０．１〜１０の範囲の重量平均アルコキシル化度を有するＣ_６〜Ｃ_２０直鎖状又は分枝鎖状ＡＡＳ界面活性剤であり、好ましくは、１〜５の範囲の重量平均アルコキシル化度を有するＣ_１０〜Ｃ_１６直鎖状又は分枝鎖状アルキルエトキシル化サルフェート（ＡＥＳ）である、請求項１〜１０のいずれか一項に記載の一体型洗濯用洗剤物品。
12. 前記離散粒子のそれぞれが、前記各離散粒子の総重量に対して、０．５％〜２０％、好ましくは１％〜１５％、より好ましくは２％〜１０％のアルコキシル化ポリアルキレンイミンを更に含み、好ましくは、前記アルコキシル化ポリアルキレンイミンが、実験式（ＰＥＩ）_ａ（ＣＨ_２ＣＨ_２Ｏ）_ｂ（ＣＨ_２ＣＨ_２ＣＨ_２Ｏ）_ｃを有し、式中、ＰＥＩはポリエチレンイミンコアであり、ａは、修飾前の前記ＰＥＩコアの数平均分子量（ＭＷ_ｎ）であって、１００〜１００，０００ダルトン、好ましくは２００〜５０００ダルトン、より好ましくは５００〜１０００ダルトンの範囲であり、ｂは、前記ＰＥＩコアにおける窒素原子当たりのエチレンオキシド（ＣＨ_２ＣＨ_２Ｏ）単位の重量平均数であって、０〜６０、好ましくは１〜５０、より好ましくは５〜４０、最も好ましくは１０〜３０の範囲であり、ｃは、前記ＰＥＩコアにおける窒素原子当たりのプロピレンオキシド（ＣＨ_２ＣＨ_２ＣＨ_２Ｏ）単位の重量平均数であって、０〜６０、好ましくは０〜４０、より好ましくは０〜３０、最も好ましくは０〜２０の範囲である、請求項１１に記載の一体型洗濯用洗剤物品。
13. 前記離散粒子のそれぞれが、前記各離散粒子の総重量に対して、０．５％〜２０％、好ましくは１％〜１５％、より好ましくは２％〜１０％のポリアルキレングリコールを更に含み、前記ポリアルキレングリコールが、好ましくは、５００〜２０，０００ダルトン、好ましくは約１０００〜１５，０００ダルトン、より好ましくは２０００〜８０００ダルトンの範囲の重量平均分子量を有するポリエチレングリコールである、請求項１１又は１２に記載の一体型洗濯用洗剤物品。
14. 前記非繊維性シートのうちの少なくとも１枚に近接して配置される１枚以上の繊維性シートを更に含み、前記１枚以上の繊維性シートが水溶性であり、好ましくは、前記１枚以上の繊維性シートのそれぞれが、複数のフィラメントを含み、より好ましくは、各フィラメントが、前記各フィラメントの総乾燥重量に対して、１０％〜９０％、好ましくは２０％〜８０％、より好ましくは３０％〜７０％の第３の界面活性剤を含む、請求項１〜１３のいずれか一項に記載の一体型洗剤物品。
15. 前記非繊維性シートのうちの少なくとも１枚に近接して配置される１枚以上の追加の非繊維性シートを更に含み、前記１枚以上の追加の非繊維性シートが水溶性であり、好ましくは、前記１枚以上の追加の非繊維性シートのそれぞれが、前記各追加の非繊維性シートの総乾燥重量に対して、１０％〜９０％、好ましくは２０％〜８０％、より好ましくは３０％〜７０％の第４の界面活性剤を含む、請求項１〜１４のいずれか一項に記載の一体型洗濯用洗剤物品。
16. 布地を前処理及び／又は洗浄するための、請求項１〜１５のいずれか一項に記載の一体型洗濯用洗剤物品の使用であって、好ましくは、前記前処理及び／又は洗浄が、前処理及び／又は洗浄を必要とする布地の部分を濡らし、前記一体型洗濯用洗剤物品の少なくとも一部を前記布地の濡れた部分と直接接触させることによって実施される使用。

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