最近、液晶ディスプレイ(LCD)の光源として、既存の冷陰極管(CCFL)の代わりに、駆動でも液晶でもない自発光をするLED(light emitting diode)またはOLED(organic light emitting diode)素子が多く用いられている。前記LEDまたはOLEDを光源として用いると、自体で赤色、緑色、青色の光が出るため、別途のカラーフィルタを必要としない。したがって、薄膜ディスプレイおよびフレキシブルディスプレイなどを作製するために、カラーフィルタが除去されたLEDおよびOLEDなどの自発光を単位ピクセルとして用いる製品が開発および生産されている。
しかし、LEDおよびOLEDなどを単位ピクセルとして用いたディスプレイの場合には大面積化に困難があり、LEDまたはOLED光源から出る光を利用して、要求される色座標を合わせたり、調節することは容易でない。したがって、所望の色相を実現するためには、光源と適切なカラーフィルタが要求されており、顔料を着色剤として用いた顔料分散法が一般的に適用されている。
しかし、顔料分散液の場合、顔料が粒子状態で存在して光を散乱させるだけでなく、顔料の微細化によって顔料表面積が急激に増加し、これによる分散安定性の悪化で不均一な顔料粒子が生成されるという欠点がある。
したがって、高輝度、高明暗比および高解像度を達成するために、着色剤として染料を用いることが検討されてきた。そのうち、赤色着色剤としてキサンテン染料が多く使用されているが、一般的に、キサンテン染料は、勾配斜面が良く、500nm〜550nmの範囲で吸光度が高くて色特性には効果的であるが、顔料より高い溶解度によって耐薬品性の低下および低い耐熱性を有するという欠点がある。
しかし、本明細書の化学式1で表される化合物は、酸化防止剤を含むことにより、耐熱性を向上させることはもちろん、架橋性基を含むことにより、染料の脆弱点である移染および溶出を抑制できる効果がある。したがって、本明細書の化学式1で表される化合物を含む色材組成物を用いることで耐熱性および耐薬品性に優れたカラーフィルタを作製することができる。
また、本明細書の化学式1で表される化合物を含む色材組成物を用いると、既存の顔料適用時に必ず必要な分散工程を進行させなくてもよいので、費用節減の効果がある。
以下、本明細書についてより詳細に説明する。
本明細書は、前記化学式1で表される化合物を提供する。
前記化学式1で表されるキサンテン染料が前記化学式1の置換基R106で表される反応性基を有することにより、ラジカルまたは熱によってキサンテン染料同士で互いに反応することが可能になる。また、前記化学式1で表されるキサンテン染料が本明細書の樹脂組成物中に含まれる重合性化合物、アルカリ可溶性樹脂などと反応可能になる。反応が起こると、硬化膜中にキサンテン染料が強固に固定されて、結果的に耐熱性および耐薬品性が向上する。
本明細書において、置換基の例示は以下に説明するが、これに限定されるものではない。
本明細書において、
は、連結される部位を意味する。
前記「置換」という用語は、化合物の炭素原子に結合した水素原子が他の置換基に変わることを意味し、置換される位置は、水素原子の置換される位置すなわち、置換基が置換可能な位置であれば限定せず、2以上置換される場合、2以上の置換基は、互いに同一でも異なっていてもよい。
本明細書において、「置換もしくは非置換の」という用語は、重水素;ハロゲン基;ニトリル基;アルキル基;シクロアルキル基;アミン基;シリル基;ホウ素基;ホスフィンオキシド基;アリール基;およびN、O、S、Se、およびSi原子のうちの1個以上を含むヘテロ環基からなる群より選択された1または2以上の置換基で置換されているか、前記例示された置換基のうち2以上の置換基が連結された置換基で置換されるか、もしくはいずれの置換基も有しないことを意味する。
本明細書において、アルキル基は、直鎖もしくは分枝鎖であってもよく、炭素数は特に限定されないが、1〜50のものが好ましく、1〜30がさらに好ましい。また、1〜20であってもよく、1〜10であってもよい。具体例としては、メチル、エチル、プロピル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、sec−ブチル、1−メチル−ブチル、1−エチル−ブチル、ペンチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、n−ヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、4−メチル−2−ペンチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、ヘプチル、n−ヘプチル、1−メチルヘキシル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、オクチル、n−オクチル、tert−オクチル、1−メチルヘプチル、2−エチルヘキシル、2−プロピルペンチル、n−ノニル、2,2−ジメチルヘプチル、1−エチル−プロピル、1,1−ジメチル−プロピル、イソヘキシル、4−メチルヘキシル、5−メチルヘキシルなどがあるが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、シクロアルキル基は特に限定されないが、炭素数3〜60のものが好ましく、3〜30がさらに好ましい。また、3〜20であってもよく、3〜10であってもよい。具体的には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、3−メチルシクロペンチル、2,3−ジメチルシクロペンチル、シクロヘキシル、3−メチルシクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル、2,3−ジメチルシクロヘキシル、3,4,5−トリメチルシクロヘキシル、4−tert−ブチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどがあるが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、アルケニル基は、直鎖もしくは分枝鎖であってもよく、炭素数は特に限定されないが、2〜40のものが好ましく、2〜30のものがさらに好ましい。また、2〜20、2〜10であってもよい。具体的には、ビニル、1−プロペニル、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、3−メチル−1−ブテニル、1,3−ブタジエニル、1−フェニルビニル−1−イル、2−フェニルビニル−1−イル、2,2−ジフェニルビニル−1−イル、2−フェニル−2−(ナフチル−1−イル)ビニル−1−イル、2,2−ビス(ジフェニル−1−イル)ビニル−1−イル、スチルベニル基、スチレニル基などがあるが、これらに限定されない。
本明細書において、アリール基が単環式アリール基の場合、炭素数は特に限定されないが、炭素数6〜50のものが好ましく、6〜30がさらに好ましい。また、6〜20であってもよく、6〜12であってもよい。具体的には、単環式アリール基としては、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、クォーターフェニル基などになってもよいが、これらに限定されるものではない。
前記アリール基が多環式アリール基の場合、炭素数は特に限定されないが、炭素数10〜50のものが好ましく、10〜30がさらに好ましい。具体的には、多環式アリール基としては、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基、ピレニル基、ペリレニル基、トリフェニル基、クリセニル基、フルオレニル基などになってもよいが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、アミン基は、−NH2;アルキルアミン基;N−アルキルアリールアミン基;アリールアミン基;N−アリールヘテロアリールアミン基;N−アルキルヘテロアリールアミン基およびヘテロアリールアミン基からなる群より選択されてもよいし、炭素数は特に限定されないが、1〜30のものが好ましい。アミン基の具体例としては、メチルアミン基、ジメチルアミン基、エチルアミン基、ジエチルアミン基、フェニルアミン基、ナフチルアミン基、ビフェニルアミン基、アントラセニルアミン基、9−メチル−アントラセニルアミン基、ジフェニルアミン基、N−フェニルナフチルアミン基、ジトリルアミン基、N−フェニルトリルアミン基、トリフェニルアミン基、N−フェニルビフェニルアミン基;N−フェニルナフチルアミン基;N−ビフェニルナフチルアミン基;N−ナフチルフルオレニルアミン基;N−フェニルフェナントレニルアミン基;N−ビフェニルフェナントレニルアミン基;N−フェニルフルオレニルアミン基;N−フェニルターフェニルアミン基;N−フェナントレニルフルオレニルアミン基;N−ビフェニルフルオレニルアミン基などがあるが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、シリル基は、−SiY1Y2Y3の化学式で表されてもよく、前記Y1、Y2およびY3はそれぞれ、水素;置換もしくは非置換のアルキル基;または置換もしくは非置換のアリール基であってもよい。前記シリル基は、具体的には、トリメチルシリル基(TMS)、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、ビニルジメチルシリル基、プロピルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、ジフェニルシリル基、フェニルシリル基などがあるが、これらに限定されない。
本明細書において、ホウ素基は、−BY4Y5の化学式で表されてもよく、前記Y4およびY5はそれぞれ、水素;置換もしくは非置換のアルキル基;または置換もしくは非置換のアリール基であってもよい。前記ホウ素基は、具体的には、トリメチルホウ素基、トリエチルホウ素基、t−ブチルジメチルホウ素基、トリフェニルホウ素基、フェニルホウ素基などがあるが、これらに限定されない。
本明細書において、ヘテロ環基は、異種原子としてN、O、S、Si、およびSeのうちの1個以上を含むものであって、炭素数は特に限定されないが、炭素数2〜60のものが好ましく、2〜30のものがさらに好ましい。さらに、2〜20であってもよい。ヘテロ環基の例としては、チオフェン基、フラン基、ピロール基、イミダゾール基、チアゾール基、オキサゾール基、オキサジアゾール基、トリアゾール基、ピリジン基、ビピリジン基、ピリミジン基、トリアジン基、アクリジン基、ピリダジン基、ピラジン基、キノリン基、キナゾリン基、キノキサリン基、フタラジン基(phthalazine)、プテリジン基(pteridine)、ピリドピリミジン基(pyrido pyrimidine)、ピリドピラジン基(pyrido pyrazine)、ピラジノピラジン基(pyrazino pyrazine)、イソキノリン基、インドール基、ピリドインドール基(pyrido indole)、インデノピリミジン(5H−indeno pyrimidine)、カルバゾール基、ベンズオキサゾール基、ベンズイミダゾール基、ベンゾチアゾール基、ベンゾカルバゾール基、ベンゾチオフェン基、ジベンゾチオフェン基、ベンゾフラン基、ジベンゾフラン基、フェナントロリン基(phenanthroline)、チアゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサジアゾリル基、およびチアジアゾリル基などがあるが、これらにのみ限定されるものではない。
本明細書において、ヘテロアリール基は、芳香族であることを除けば、前記ヘテロ環基の例示の中から選択されてもよいが、これらにのみ限定されるものではない。
本明細書において、アルキレン基は、アルキル基に結合位置が2つあるもの、すなわち2価の基を意味する。これらはそれぞれ、2価の基であることを除けば、前述したアルキル基の説明が適用可能である。
本明細書において、アリーレン基は、アリール基に結合位置が2つあるもの、すなわち2価の基を意味する。これらはそれぞれ、2価の基であることを除けば、前述したアリール基の説明が適用可能である。
本明細書の一実施態様において、L1〜L4は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、直接結合;置換もしくは非置換のアルキレン基;または置換もしくは非置換のアリーレン基である。
本明細書の一実施態様において、L1〜L4は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、直接結合;炭素数1〜30の置換もしくは非置換のアルキレン基;または炭素数6〜30の置換もしくは非置換のアリーレン基である。
本明細書の一実施態様において、L1〜L4は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、直接結合;炭素数1〜20の置換もしくは非置換のアルキレン基;または炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリーレン基である。
本明細書の一実施態様において、L1〜L4は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、直接結合;炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキレン基;または炭素数6〜12の置換もしくは非置換のアリーレン基である。
本明細書の一実施態様において、L1〜L4は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、直接結合;置換もしくは非置換のメチレン基;置換もしくは非置換のエチレン基;または置換もしくは非置換のプロピレン基である。
本明細書の一実施態様において、L1〜L4は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、直接結合;メチレン基;エチレン基;またはプロピレン基である。
本明細書の一実施態様において、L1〜L4は、直接結合である。
本明細書の一実施態様において、Ar1およびAr2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;重水素;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;または置換もしくは非置換のアリール基であるか、下記化学式1−A;または下記化学式1−Bで表される。
本明細書の一実施態様において、Ar1およびAr2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;重水素;炭素数1〜30の置換もしくは非置換のアルキル基;炭素数3〜30の置換もしくは非置換のシクロアルキル基;または炭素数6〜30の置換もしくは非置換のアリール基であるか、下記化学式1−A;または下記化学式1−Bで表される。
本明細書の一実施態様において、Ar1およびAr2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;重水素;炭素数1〜20の置換もしくは非置換のアルキル基;炭素数3〜20の置換もしくは非置換のシクロアルキル基;または炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリール基であるか、下記化学式1−A;または下記化学式1−Bで表される。
本明細書の一実施態様において、Ar1およびAr2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;重水素;炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル基;炭素数3〜10の置換もしくは非置換のシクロアルキル基;または炭素数6〜12の置換もしくは非置換のアリール基であるか、下記化学式1−A;または下記化学式1−Bで表される。
本明細書の一実施態様において、Ar1およびAr2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、置換もしくは非置換のメチル基;置換もしくは非置換のエチル基;置換もしくは非置換のプロピル基;または置換もしくは非置換のフェニル基であるか、下記化学式1−A;または下記化学式1−Bで表される。
本明細書の一実施態様において、Ar1およびAr2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、フェニル基で置換もしくは非置換のメチル基;エチル基;ヒドロキシ基で置換もしくは非置換のプロピル基;イソプロピル基;またはフェニル基であるか、下記化学式1−A;または下記化学式1−Bで表される。
本明細書の一実施態様において、Ar1は、フェニル基で置換もしくは非置換のメチル基;エチル基;ヒドロキシ基で置換されたエチル基;プロピル基;イソプロピル基;またはフェニル基であるか、下記化学式1−A;または下記化学式1−Bで表される。
本明細書の一実施態様において、Ar2は、フェニル基で置換もしくは非置換のメチル基;エチル基;プロピル基;イソプロピル基;またはフェニル基であるか、下記化学式1−A;または下記化学式1−Bで表される。
本明細書の一実施態様において、Ar1およびAr2は、フェニル基で置換されたメチル基である。
本明細書の一実施態様において、R1〜R3は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;重水素;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアリール基;または置換もしくは非置換のヘテロ環基である。
本明細書の一実施態様において、R1〜R3は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;重水素;ヒドロキシ基;炭素数1〜30の置換もしくは非置換のアルキル基;炭素数3〜30の置換もしくは非置換のシクロアルキル基;炭素数6〜30の置換もしくは非置換のアリール基;または炭素数2〜30の置換もしくは非置換のヘテロ環基である。
本明細書の一実施態様において、R1〜R3は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;重水素;ヒドロキシ基;炭素数1〜20の置換もしくは非置換のアルキル基;炭素数3〜20の置換もしくは非置換のシクロアルキル基;炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリール基;または炭素数2〜20の置換もしくは非置換のヘテロ環基である。
本明細書の一実施態様において、R1〜R3は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;重水素;ヒドロキシ基;炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル基;炭素数3〜10の置換もしくは非置換のシクロアルキル基;炭素数6〜12の置換もしくは非置換のアリール基;または炭素数2〜20の置換もしくは非置換のヘテロ環基である。
本明細書の一実施態様において、R1〜R3は、水素である。
本明細書の一実施態様において、r1およびr2はそれぞれ、1〜3の整数であり、r3は、1〜4の整数であり、前記r1が2以上の時、R1は、互いに同一または異なり、前記r2が2以上の時、R2は、互いに同一または異なり、前記r3が2以上の時、R3は、互いに同一または異なる。
本明細書の一実施態様において、r1は、1〜3の整数である。
本明細書の一実施態様において、r1は、3である。
本明細書の一実施態様において、r2は、1〜3の整数である。
本明細書の一実施態様において、r2は、3である。
本明細書の一実施態様において、r3は、1〜4の整数である。
本明細書の一実施態様において、r3は、4である。
本明細書の一実施態様において、X1およびX2は、互いに同一または異なり、それぞれ下記化学式1−Aまたは化学式1−Bで表される。
[化学式1−A]
[化学式1−B]
前記化学式1−Aおよび化学式1−Bにおいて、
前記Q1およびQ2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、O;またはNHである。
本明細書の一実施態様において、前記Q1およびQ2はそれぞれ、Oである。
本明細書の一実施態様において、前記Q1およびQ2はそれぞれ、NHである。
本明細書の一実施態様において、L101およびL102は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、直接結合;置換もしくは非置換のアルキレン基;または置換もしくは非置換のアリーレン基である。
本明細書の一実施態様において、L101およびL102は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、直接結合;炭素数1〜30の置換もしくは非置換のアルキレン基;または炭素数6〜30の置換もしくは非置換のアリーレン基である。
本明細書の一実施態様において、L101およびL102は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、直接結合;炭素数1〜20の置換もしくは非置換のアルキレン基;または炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリーレン基である。
本明細書の一実施態様において、L101およびL102は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、直接結合;炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキレン基;または炭素数6〜12の置換もしくは非置換のアリーレン基である。
本明細書の一実施態様において、L101およびL102は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、直接結合;置換もしくは非置換のメチレン基;または置換もしくは非置換のエチレン基である。
本明細書の一実施態様において、L101およびL102は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、直接結合;メチレン基;またはエチレン基である。
本明細書の一実施態様において、R101〜R105は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;重水素;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のアルキル基;または置換もしくは非置換のシクロアルキル基である。
本明細書の一実施態様において、R101〜R105は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;重水素;ヒドロキシ基;炭素数1〜30の置換もしくは非置換のアルキル基;または炭素数3〜30の置換もしくは非置換のシクロアルキル基である。
本明細書の一実施態様において、R101〜R105は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;重水素;ヒドロキシ基;炭素数1〜20の置換もしくは非置換のアルキル基;または炭素数3〜20の置換もしくは非置換のシクロアルキル基である。
本明細書の一実施態様において、R101〜R105は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;重水素;ヒドロキシ基;炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル基;または炭素数3〜10の置換もしくは非置換のシクロアルキル基である。
本明細書の一実施態様において、R101〜R105は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;ヒドロキシ基;または置換もしくは非置換のtert−ブチル基である。
本明細書の一実施態様において、R101〜R105は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;ヒドロキシ基;またはtert−ブチル基である。
本明細書の一実施態様において、R103は、ヒドロキシ基である。
本明細書の一実施態様において、R102およびR104は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、置換もしくは非置換のtert−ブチル基である。
本明細書の一実施態様において、R102およびR104は、tert−ブチル基である。
本明細書の一実施態様において、R106は、下記の構造およびカルボン酸基(−COOH)の中から選択されるいずれか1つである。
前記構造において、
L201は、直接結合;またはOである。
本明細書の一実施態様において、L201は、直接結合である。
本明細書の一実施態様において、L201は、Oである。
本明細書の一実施態様において、R201〜R203は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;重水素;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のアルケニル基;置換もしくは非置換のアリール基;または置換もしくは非置換のヘテロ環基である。
本明細書の一実施態様において、R201〜R203は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;重水素;炭素数1〜30の置換もしくは非置換のアルキル基;炭素数2〜30の置換もしくは非置換のアルケニル基;炭素数6〜30の置換もしくは非置換のアリール基;または炭素数2〜30の置換もしくは非置換のヘテロ環基である。
本明細書の一実施態様において、R201〜R203は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;重水素;炭素数1〜20の置換もしくは非置換のアルキル基;炭素数2〜20の置換もしくは非置換のアルケニル基;炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリール基;または炭素数2〜20の置換もしくは非置換のヘテロ環基である。
本明細書の一実施態様において、R201〜R203は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;重水素;炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル基;炭素数2〜10の置換もしくは非置換のアルケニル基;炭素数6〜12の置換もしくは非置換のアリール基;または炭素数2〜20の置換もしくは非置換のヘテロ環基である。
本明細書の一実施態様において、R201〜R203は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;置換もしくは非置換のメチル基;または置換もしくは非置換のエチレン基である。
本明細書の一実施態様において、R201〜R203は、互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;メチル基;またはエチレン基である。
本明細書の一実施態様において、R201は、メチル基で置換されたエチレン基である。
本明細書の一実施態様において、R202は、水素である。
本明細書の一実施態様において、R203は、水素;またはメチル基である。
本明細書の一実施態様において、r202は、1〜3の整数であり、r203は、1〜5の整数であり、前記r202が2以上の時、R202は、互いに同一または異なり、r203が2以上の時、R203は、互いに同一または異なる。
本明細書の一実施態様において、前記Ar1およびAr2のうちの少なくとも1つが前記化学式1−Aで表される場合、前記X1およびX2のうちの少なくとも1つは、前記化学式1−Bで表され、前記Ar1およびAr2のうちの少なくとも1つが前記化学式1−Bで表される場合、X1およびX2のうちの少なくとも1つは、前記化学式1−Aで表される。
本明細書の一実施態様において、前記Ar1が前記化学式1−Aで表される場合、前記X1およびX2のうちの少なくとも1つは、前記化学式1−Bで表される。
本明細書の一実施態様において、前記Ar2が前記化学式1−Bで表される場合、前記X1およびX2のうちの少なくとも1つは、前記化学式1−Aで表される。
本明細書の一実施態様において、前記Ar1およびAr2が互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;重水素;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;または置換もしくは非置換のアリール基の場合、前記X1およびX2のうちの少なくとも1つは、前記化学式1−Aで表され、前記X1およびX2のうち前記化学式1−Aで表されない残りは、前記化学式1−Bで表される。
本明細書の一実施態様において、前記Ar1およびAr2が互いに同一または異なり、それぞれ独立に、水素;重水素;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;または置換もしくは非置換のアリール基の場合、前記X1およびX2のうちの少なくとも1つは、前記化学式1−Bで表され、前記X1およびX2のうち前記化学式1−Bで表されない残りは、前記化学式1−Aで表される。
本明細書の一実施態様において、前記化学式1は、下記化学式1−1で表されてもよい。
[化学式1−1]
前記化学式1−1において、
L1〜L4、Ar1、Ar2、R1〜R3、r1〜r3、X1およびX2は、前記化学式1で定義した通りである。
本明細書の一実施態様において、前記化学式1は、下記化学式2で表されてもよい。
[化学式2]
前記化学式2において、
L1〜L4、Ar1、Ar2、R1〜R3、r1〜r3、Q1、Q2、L101、L102、およびR101〜R106に関する定義は、前記化学式1で定義したものと同じである。
本明細書の一実施態様において、前記化学式1は、下記化学式3で表されてもよい。
[化学式3]
前記化学式3において、
L1〜L4、Ar1、Ar2、R1〜R3、r1〜r3、Q1、L101、およびR101〜R105に関する定義は、前記化学式1で定義したものと同じである。
一例によれば、前記化学式3において、Ar1およびAr2のうちの少なくとも1つは、前記化学式1−Bで表されてもよい。
本明細書の一実施態様において、前記化学式1で表される化合物は、下記の化合物の中から選択されるいずれか1つである。
本明細書の一実施態様は、前記化学式1で表される化合物を単量体として含む重合体を提供する。
前記単量体(monomer)とは、化学反応で高分子化合物を作る時、単位になる物質を意味する。
前記重合体(polymer)とは、前記単量体を重合させて作る化合物を意味し、高分子化合物を意味する。
本明細書の一実施態様において、前記重合体は、前記化学式1で表される化合物を単量体として含むほか、他の単量体をさらに含んでもよい。例えば、下記のバインダー樹脂に含まれるモノマーおよび/または下記の多官能性モノマーを単量体としてさらに含んでもよい。
本明細書の一実施態様において、前記化学式1で表される化合物を単量体として含む重合体の重量平均分子量は、5,000g/mol〜30,000g/molであってもよい。
前記重量平均分子量とは、分子量が均一でなく、ある高分子物質の分子量が基準として用いられる平均分子量の1つで、分子量分布がある高分子化合物の成分分子種の分子量を重量分率で平均して得られる値である。
前記重量平均分子量は、Gel Permeation Chromatography(GPC)分析により測定できる。
本明細書の一実施態様は、前記化学式1で表される化合物を含む色材組成物を提供する。
本明細書の一実施態様において、前記色材組成物は、染料および顔料のうちの少なくとも1種をさらに含む。
すなわち、前記色材組成物は、前記化学式1で表される化合物のほか、染料および顔料のうちの少なくとも1種をさらに含んでもよい。例えば、前記色材組成物は、前記化学式1で表される化合物のみを含んでもよいが、前記化学式1で表される化合物と1種以上の染料とを含むか、前記化学式1で表される化合物と1種以上の顔料とを含むか、前記化学式1で表される化合物、1種以上の染料、および1種以上の顔料を含んでもよい。
本明細書の一実施態様によれば、前記染料は、キサンテン染料、シアニン染料、アントラキノン染料、およびアザポルフィリン染料の中から選択される1以上の染料であり、前記顔料は、青色顔料または紫色顔料である。
前記キサンテン染料、シアニン染料、アントラキノン染料、およびアザポルフィリン染料は、当技術分野で使用されれば特に限定しない。
前記青色顔料は、当技術分野で使用されるものであれば限定されず、そのうち、銅フタロシアニン系青色顔料を含むことができる。前記銅フタロシアニン系青色顔料の例としては、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)においてピグメントに分類されている化合物が挙げられる。具体例としては、C.I.青色顔料(Color Index Pigment Blue)1、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、60などが挙げられる。
前記紫色顔料は、当技術分野で使用されるものであれば限定されず、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)においてピグメントに分類されているC.I.紫色顔料(Color Index Pigment Violet)1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50などが挙げられる。
本明細書の一実施態様は、前記色材組成物を含む樹脂組成物を提供する。
本明細書の一実施態様は、前記化学式1で表される化合物;バインダー樹脂;多官能性モノマー;光開始剤;および溶媒を含む樹脂組成物を提供する。
本明細書の一実施態様において、前記樹脂組成物は、添加剤をさらに含んでもよい。
前記添加剤は、レベリング剤;および接着助剤からなる群より選択されるいずれか1つであってもよい。
前記バインダー樹脂は、樹脂組成物で製造された膜の強度、現像性などの物性を示すことができれば特に限定しない。
前記バインダー樹脂は、機械的強度を付与する多官能性モノマーとアルカリ溶解性を付与するモノマーとの共重合樹脂を用いることができ、当技術分野で一般的に使用するバインダーをさらに含んでもよい。
前記膜の機械的強度を付与する多官能性モノマーは、不飽和カルボン酸エステル類;芳香族ビニル類;不飽和エーテル類;不飽和イミド類;および酸無水物のうちのいずれか1つ以上であってもよい。
前記不飽和カルボン酸エステル類の具体例としては、ベンジル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、アシルオクチルオキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール)メチルエーテル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、p−ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、p−ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、メチルα−ヒドロキシメチルアクリレート、エチルα−ヒドロキシメチルアクリレート、プロピルα−ヒドロキシメチルアクリレート、およびブチルα−ヒドロキシメチルアクリレートからなるグループより選択されてもよいが、これらにのみ限定されるものではない。
前記芳香族ビニル単量体類の具体例としては、スチレン、o−メチルスチレン、(o,m,p)−ビニルトルエン、(o,m,p)−メトキシスチレン、および(o,m,p)−クロロスチレンからなるグループより選択されてもよいが、これらにのみ限定されるものではない。
前記不飽和エーテル類の具体例としては、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、およびアリルグリシジルエーテルからなるグループより選択されてもよいが、これらにのみ限定されるものではない。
前記不飽和イミド類の具体例としては、N−フェニルマレイミド、N−(4−クロロフェニル)マレイミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド、およびN−シクロヘキシルマレイミドからなるグループより選択されてもよいが、これらにのみ限定されるものではない。
前記酸無水物としては、無水マレリン酸、無水メチルマレイン酸、テトラヒドロフタル酸無水物などがあるが、これらにのみ限定されるものではない。
前記アルカリ溶解性を付与するモノマーは、酸基を含めば特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、モノメチルマレイン酸、5−ノルボルネン−2−カルボン酸、モノ−2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチルフタレート、モノ−2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチルスクシネート、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートからなる群より選択される1種以上を使用することが好ましいが、これらにのみ限定されるものではない。
本明細書の一実施態様によれば、前記バインダー樹脂の酸価は50〜130KOHmg/gであり、重量平均分子量は1,000g/mol〜50,000g/molである。
前記バインダー樹脂の酸価は、0.1N濃度の水酸化カリウム(KOH)メタノール溶液で滴定して測定することができる。
本明細書の一実施態様において、前記バインダー樹脂は、質量比がベンジルメタアクリレート;N−フェニルマレイミド;スチレン;メタクリル酸=55:9:11:25の共重合体であってもよい。
前記多官能性モノマーは、光によってフォトレジスト像を形成する役割を果たすモノマーであって、具体的には、プロピレングリコールメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールアクリレートテトラエチレングリコールメタクリレート、ビスフェノキシエチルアルコールジアクリレート、トリスヒドロキシエチルイソシアヌレートトリメタクリレート、トリメチルプロパントリメタクリレート、ジフェニルペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、およびジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、グリシジルメタクリレート、エポキシシクロヘキシルメタクリレートからなるグループの中から選択される1種または2種以上の混合物であってもよい。
本明細書の一実施態様において、前記多官能性モノマーは、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートである。
前記光開始剤は、光によってラジカルを発生させて架橋を触発する開始剤であれば特に限定されないが、例えば、アセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物、トリアジン系化合物、およびオキシム系化合物からなる群より選択される1種以上であってもよい。
前記アセトフェノン系化合物は、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−メチル−(4−メチルチオ)フェニル−2−モルホリノ−1−プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(4−ブロモ−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、または2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オンなどがあり、これらに限定されない。
前記ビイミダゾール系化合物としては、2,2−ビス(2−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニルビイミダゾール、2,2'−ビス(o−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(3,4,5−トリメトキシフェニル)−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,3−ジクロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニルビイミダゾール、2,2'−ビス(o−クロロフェニル)−4,4,5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾールなどがあり、これらに限定されない。
前記トリアジン系化合物は、3−{4−[2,4−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン−6−イル]フェニルチオ}プロピオン酸、1,1,1,3,3,3−ヘキサフロロイソプロピル−3−{4−[2,4−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン−6−イル]フェニルチオ}プロピオネート、エチル−2−{4−[2,4−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン−6−イル]フェニルチオ}アセテート、2−エポキシエチル−2−{4−[2,4−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン−6−イル]フェニルチオ}アセテート、シクロヘキシル−2−{4−[2,4−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン−6−イル]フェニルチオ}アセテート、ベンジル−2−{4−[2,4−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン−6−イル]フェニルチオ}アセテート、3−{クロロ−4−[2,4−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン−6−イル]フェニルチオ}プロピオン酸、3−{4−[2,4−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン−6−イル]フェニルチオ}プロピオンアミド、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(1−p−ジメチルアミノフェニル)−1,3,−ブタジエニル−s−トリアジン、2−トリクロロメチル−4−アミノ−6−p−メトキシスチリル−s−トリアジンなどがあり、これらに限定されない。
前記オキシム系化合物は、1,2−オクタジオン−1−(4−フェニルチオ)フェニル−2−(o−ベンゾイルオキシム)(チバガイギー社、CGI124)、エタノン−1−(9−エチル)−6−(2−メチルベンゾイル−3−イル)−1−(O−アセチルオキシム)(CGI242)、N−1919(アデカ社)などがあり、これらに限定されない。
本明細書の一実施態様において、前記光開始剤は、PBG−3057であってもよい。
前記溶媒は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエテン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロパノール、ブタノール、t−ブタノール、2−エトキシプロパノール、2−メトキシプロパノール、3−メトキシブタノール、ジアセトンアルコール、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、エチル3−エトキシプロピオネート、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート、ブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、およびジプロピレングリコールモノメチルエーテルからなる群より選択される1種以上であってもよいが、これにのみ限定されるものではない。
本明細書の一実施態様において、前記溶媒は、ジアセトンアルコールであってもよい。
本明細書の一実施態様において、前記樹脂組成物の総重量を基準として、前記化学式1で表される化合物の含有量は0.1重量%〜60重量%であり、前記バインダー樹脂の含有量は1重量%〜60重量%であり、前記光開始剤の含有量は0.1重量%〜20重量%であり、前記多官能性モノマーの含有量は0.1重量%〜50重量%であり、前記溶媒の含有量は10重量%〜80重量%である。
前記樹脂組成物は、前記樹脂組成物の総重量を基準として、前記レベリング剤0.01重量%〜20重量%、前記接着助剤0.01重量%〜20重量%をさらに含んでもよい。
本明細書の一実施態様によれば、前記樹脂組成物中の固形分の総重量を基準として、前記化学式1で表される化合物の含有量は0.5重量%〜90重量%であり、前記バインダー樹脂の含有量は1重量%〜50重量%であり、前記光開始剤の含有量は0.1重量%〜20重量%であり、前記多官能性モノマーの含有量は0.1重量%〜50重量%である。
前記固形分の総重量とは、樹脂組成物において溶媒を除いた成分の総重量の合計を意味する。固形分および各成分の固形分を基準とする重量%の基準は、液体クロマトグラフィーまたはガスクロマトグラフィーなどの、当業界で使用される一般的な分析手段で測定することができる。
本明細書の一実施態様によれば、前記樹脂組成物は、光架橋増感剤、硬化促進剤、酸化防止剤、密着促進剤、界面活性剤、熱重合防止剤、紫外線吸収剤、および分散剤からなる群より選択される1または2以上の添加剤を追加的に含む。
本明細書の一実施態様によれば、前記添加剤の含有量は、前記樹脂組成物の総重量を基準として0.1重量%〜20重量%である。
本明細書の一実施態様によれば、前記添加剤の含有量は、前記樹脂組成物中の固形分の総重量を基準として0.1重量%〜20重量%である。
前記レベリング剤としては、ポリマー性であるか、非ポリマー性であってもよい。ポリマー性のレベリング剤の具体例としては、ポリエチレンイミン、ポリアミドアミン、アミンとエポキシドとの反応生成物が例に挙げられ、非ポリマー性のレベリング剤の具体例としては、非−ポリマー硫黄含有および非−ポリマー窒素含有化合物を含むが、これに限定されず、当業界で一般的に用いられるものがすべて使用可能である。
本明細書の一実施態様において、前記レベリング剤は、F−554であってもよい。
前記接着助剤は特に限定されず、当業界で一般的に用いられるものがすべて使用可能である。
本明細書の一実施態様において、前記接着助剤は、KBM−503であってもよい。
前記光架橋増感剤は、ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルアミノベンゾフェノン、メチル−o−ベンゾイルベンゾエート、3,3−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、3,3,4,4−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系化合物;9−フルオレノン、2−クロロ−9−フルオレノン、2−メチル−9−フルオレノンなどのフルオレノン系化合物;チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロピルオキシチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ジイソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン系化合物;キサントン、2−メチルキサントンなどのキサントン系化合物;アントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、t−ブチルアントラキノン、2,6−ジクロロ−9,10−アントラキノンなどのアントラキノン系化合物;9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタン、1,5−ビス(9−アクリジニルペンタン)、1,3−ビス(9−アクリジニル)プロパンなどのアクリジン系化合物;ベンジル、1,7,7−トリメチル−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジオン、9,10−フェナントレンキノンなどのジカルボニル化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシドなどのホスフィンオキシド系化合物;メチル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、エチル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、2−n−ブトキシエチル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエートなどのベンゾエート系化合物;2,5−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、2,6−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)−4−メチル−シクロペンタノンなどのアミノシナジスト;3,3−カルボニルビニル−7−(ジエチルアミノ)クマリン、3−(2−ベンゾチアゾリル)−7−(ジエチルアミノ)クマリン、3−ベンゾイル−7−(ジエチルアミノ)クマリン、3−ベンゾイル−7−メトキシ−クマリン、10,10−カルボニルビス[1,1,7,7−テトラメチル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H,5H,11H−C1]−ベンゾピラノ[6,7,8−ij]−キノリジン−11−オンなどのクマリン系化合物;4−ジエチルアミノカルコン、4−アジドベンザルアセトフェノンなどのカルコン化合物;2−ベンゾイルメチレン、3−メチル−b−ナフトチアゾリン;からなる群より選択される1種以上を使用することができる。
前記硬化促進剤としては、硬化および機械的強度を高めるのに使用され、具体的には、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−4,6−ジメチルアミノピリジン、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトール−トリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトール−トリス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパン−トリス(2−メルカプトアセテート)、およびトリメチロールプロパン−トリス(3−メルカプトプロピオネート)からなる群より選択される1種以上を使用することができる。
本明細書で使用される密着促進剤としては、メタアクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、メタアクリロイルオキシプロピルジメトキシシラン、メタアクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、メタアクリロイルオキシプロピルジメトキシシランなどのメタアクリロイルシランカップリング剤のうちの1種以上を選択して使用することができ、アルキルトリメトキシシランとして、オクチルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシランなどから1種以上を選択して使用することができる。
前記界面活性剤は、シリコーン系界面活性剤またはフッ素系界面活性剤であり、具体的には、シリコーン系界面活性剤は、BYK−Chemie社のBYK−077、BYK−085、BYK−300、BYK−301、BYK−302、BYK−306、BYK−307、BYK−310、BYK−320、BYK−322、BYK−323、BYK−325、BYK−330、BYK−331、BYK−333、BYK−335、BYK−341v344、BYK−345v346、BYK−348、BYK−354、BYK−355、BYK−356、BYK−358、BYK−361、BYK−370、BYK−371、BYK−375、BYK−380、BYK−390などを使用することができ、フッ素系界面活性剤としては、DIC(DaiNippon Ink&Chemicals)社のF−114、F−177、F−410、F−411、F−450、F−493、F−494、F−443、F−444、F−445、F−446、F−470、F−471、F−472SF、F−474、F−475、F−477、F−478、F−479、F−480SF、F−482、F−483、F−484、F−486、F−487、F−172D、MCF−350SF、TF−1025SF、TF−1117SF、TF−1026SF、TF−1128、TF−1127、TF−1129、TF−1126、TF−1130、TF−1116SF、TF−1131、TF1132、TF1027SF、TF−1441、TF−1442などを使用することができるが、これらにのみ限定されるものではない。
前記酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系(Hindered phenol)酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、チオ系酸化防止剤、およびホスフィン系酸化防止剤からなる群より選択される1種以上であってもよいが、これにのみ限定されるものではない。
前記酸化防止剤の具体例としては、リン酸、トリメチルホスフェート、またはトリエチルホスフェートのようなリン酸系熱安定剤;2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、オクタデシル−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、テトラビス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスファイトジエチルエステル、2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール4,4'−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、またはビス[3,3−ビス−(4'−ヒドロキシ−3'−タート−ブチルフェニル)ブタン酸]グリコールエステル(Bis[3,3−bis−(4'−hydroxy−3'−tert−butylphenyl)butanoicacid]glycol ester)のようなヒンダードフェノール(Hindered phenol)系1次酸化防止剤;フェニル−α−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチルアミン、N,N'−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、またはN,N'−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミンのようなアミン系2次酸化防止剤;ジラウリルジスルフィド、ジラウリルチオプロピオネート、ジステアリルチオプロピオネート、メルカプトベンゾチアゾール、またはテトラメチルチウラムジスルフィドテトラビス[メチレン−3−(ラウリルチオ)プロピオネート]メタンなどのThio系2次酸化防止剤;またはトリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリイソデシルホスファイト、ビス(2,4−ジブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(Bis(2,4−dibutylphenyl)Pentaerythritol Diphosphite)、または(1,1'−ビフェニル)−4,4'−ジイルビスホスホノ酸テトラキス[2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)フェニル]エステル((1,1'−Biphenyl)−4,4'−Diylbisphosphonous acid tetrakis[2,4−bis(1,1−dimethylethyl)phenyl]ester)のようなホスファイト系2次酸化防止剤が挙げられる。
前記紫外線吸収剤としては、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノンなどを使用することができるが、これらに限定されず、当業界で一般的に用いられるものがすべて使用可能である。
前記熱重合防止剤としては、例えば、p−アニソール、ヒドロキノン、ピロカテコール(pyrocatechol)、t−ブチルカテコール(t−butyl catechol)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミンアンモニウム塩、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミンアルミニウム塩、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、ベンゾキノン、4,4−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトイミダゾール、およびフェノチアジン(phenothiazine)からなる群より選択された1種以上を含むことができるが、これらにのみ限定されるものではなく、当技術分野で一般的に知られているものを含むことができる。
前記分散剤は、予め顔料を表面処理する形態で顔料に内部添加させる方法、または顔料に外部添加させる方法で使用することができる。前記分散剤としては、化合物型、非イオン性、陰イオン性、または陽イオン性分散剤を使用することができ、フッ素系、エステル系、陽イオン系、陰イオン系、非イオン系、両性界面活性剤などが挙げられる。これらは、それぞれまたは2種以上を組み合わせて使用可能である。
具体的には、前記分散剤は、ポリアルキレングリコールおよびそのエステル、ポリオキシアルキレン多価アルコール、エステルアルキレンオキシド付加物、アルコールアルキレンオキシド付加物、スルホン酸エステル、スルホン酸塩、カルボン酸エステル、カルボン酸塩、アルキルアミドアルキレンオキシド付加物、およびアルキルアミンからなるグループより選択された1種以上があるが、これに限定されるものではない。
本明細書の一実施態様によれば、前記樹脂組成物を含むカラーフィルタを提供する。
本明細書の一実施態様において、前記カラーフィルタは、前記色材組成物を含む樹脂組成物を用いて製造できる。
本明細書の一実施態様において、前記樹脂組成物を基板上に塗布してコーティング膜を形成し、前記コーティング膜を露光、現像および硬化することにより、薄膜またはパターン形態の感光材を形成し、前記感光材を含むことでカラーフィルタを形成することができる。
前記塗布方法としては特に制限されないが、スプレー法、ロールコーティング法、スピンコーティング法などを使用することができ、一般的に、スピンコーティング法を広く使用する。また、塗布膜を形成した後、場合によって、減圧下で残留溶媒を一部除去することができる。
本明細書に係る樹脂組成物を硬化させるための光源としては、例えば、波長が250nm〜450nmの光を発散する水銀蒸気アーク(arc)、炭素アーク、Xeアークなどがあるが、必ずしもこれに限らない。
本明細書に係る樹脂組成物は、薄膜トランジスタ液晶表示装置(TFT LCD)カラーフィルタ製造用顔料分散型感光材、薄膜トランジスタ液晶表示装置(TFT LCD)または有機発光ダイオードのブラックマトリックス形成用感光材、オーバーコート層形成用感光材、カラムスペーサ感光材、光硬化型塗料、光硬化性インク、光硬化性接着剤、印刷版、印刷配線盤用感光材、プラズマディスプレイパネル(PDP)用感光材などに使用することができ、その用途に制限を特に設けない。
本明細書の一実施態様に係る樹脂組成物は、耐熱性に優れ、熱処理による色の変化が少なくて、カラーフィルタの製造時、硬化過程によっても色再現率が高く、輝度および明暗比が高いカラーフィルタを提供することができる。
前記基板は、ガラス板、シリコンウエハ、およびポリエーテルスルホン(Polyethersulfone、PES)、ポリカーボネート(Polycarbonate、PC)などのプラスチック基材の板などであってもよいし、その種類が特に制限されるわけではない。
前記カラーフィルタは、赤色パターン、緑色パターン、青色パターン、ブラックマトリックスを含むことができる。
もう一つの実施態様によれば、前記カラーフィルタは、オーバーコート層をさらに含んでもよい。
前記カラーフィルタのカラーピクセルの間には、コントラストを向上させる目的でブラックマトリックスと呼ばれる格子状の黒色パターンを配置することができる。ブラックマトリックスの材料としてクロムを使用することができる。この場合、クロムをガラス基板全体に蒸着させ、エッチング処理によってパターンを形成する方式を利用することができる。しかし、工程上の高費用、クロムの高反射率、クロム廃液による環境汚染を考慮して、微細加工が可能な顔料分散法によるレジンブラックマトリックスを使用することができる。
前記ブラックマトリックスは、色材として、ブラック顔料またはブラック染料を使用することができる。例えば、カーボンブラックを単独で使用するか、カーボンブラックと着色顔料とを混合して使用することができ、この時、遮光性が不足する着色顔料を混合するため、相対的に色材の量が増加しても、膜の強度または基板に対する密着性が低下しないという利点がある。
本明細書に係るカラーフィルタを含むディスプレイ装置を提供する。
前記ディスプレイ装置は、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel、PDP)、発光ダイオード(Light Emitting Diode、LED)、有機発光素子(Organic Light Emitting Diode、OLED)、液晶表示装置(Liquid Crystal Display、LCD)、薄膜トランジスタ液晶表示装置(Thin Film Transistor−Liquid Crystal Display、LCD−TFT)、および陰極線管(Cathode Ray Tube、CRT)のうちのいずれか1つであってもよい。
以下、本明細書を実施例を挙げて詳細に説明する。下記の実施例は本明細書を説明するためのものであり、本明細書の範囲は、下記の特許請求の範囲に記載の範囲およびその置換および変更を含み、実施例の範囲に限定されない。
<製造例>
<製造例1>−化合物1−1の製造
[化合物A]の製造
100mLの1−neck丸底フラスコに、化合物A−1(Benzenesulfonate Dichlorosulfofluorescein)(3g、7.40mmol、1eq)、化合物A−2(2−(Ethylamino)ethanol)(5.28g、59.22mmol、8eq)、DI−water50gを投入した後、100℃で撹拌させた。この後、一晩(overnight、12時間)反応を進行させた。1M HCl Solutionでクエンチング(quenching)して反応を終結させ、NaCl(sodium chloride)を添加して反応物を析出させた。生成された沈殿物を減圧下で濾過した後、80℃のオーブン(Oven)で乾燥させた。乾燥後、生成物中のNaCl除去のために、DMF(Dimethylformamide)に溶解させて濾過させた後、濾液をdiethyl etherでクエンチング(quenching)して減圧下で濾過した後、乾燥させて、化合物A(2.88g、5.64mmol、76%)を得た。
イオン化モード:APCI+:m/z=511[M+H]+、Exact Mass:510.18
[化合物B]の製造
Dichloromethane75gに、3,5−Di−tert−butyl−4−hydrobenzoic acid化合物A−3(1.91g、7.63mmol、3eq)を入れて撹拌させた。Ice bathを設けて0℃にし、この後、N−(3−Dimethylaminopropyl)−N'−ethylcarbodiimide hydrochloride(EDC−HCl)(1.462g、7.63mmol、3eq)を添加し、15分間撹拌させた。少量のDimethylformamide、4−Dimethyl aminopyridine(DMAP)(0.244g、2mmol)を添加し、化合物A(1.3g、2.545mmol、1eq)を投入した後、0℃で2時間反応させ、常温で一晩(overnight)反応させた。蒸留水150ml、Dichloromethane70mlを追加的に添加して抽出し、有機層をMgSO4に通過させて水分を除去し、溶媒を減圧下で除去させた。この後、析出物をカラムクロマトグラフィーを通して分離させた(Eluent MC(dichlorimethane):MeOH(Methanol)=10:1)。その結果、化合物B(1.36g、1.396mmol)を得て、収率は54.8%であった。
イオン化モード:APCI+:m/z=743[M+H]+、Exact Mass:742.33
[化合物1−1の製造]
化合物B(1.485g、2.0mmol)をChloroform(40ml)に溶解させ、D−MAP(0.487g、2.0mmol)を添加した。2−Hydroxyethyl Methacrylate(0.488ml、4.0mmol)を添加し、EDC(N−(3−Dimethylaminopropyl)−N'−ethylcarbodiimide)(1.15g、6.0mmol)in CHCl3(10ml)をdroppingして、常温で72時間反応させた。H2O quenching後、seperatory funnelに移して水層はCHCl3(Chloroform)で抽出した。有機層は分離してbrineでwashingし、Na2SO4で乾燥した。Flash silica column chromatography(CH2Cl2(dichloromethane):MeOH(Methanol)=9:1)で精製して、化合物1−1(0.991g、1.68mmol、56%)を得た。
イオン化モード:APCI+:m/z=855[M+H]+、Exact Mass:854
<製造例2>−化合物1−4の製造
[化合物C]の製造
3−(3,5−Di−tert−butyl−4−hydroxyphenyl)propanoic acidの化合物A−4(2.12g、7.63mmol、3eq)、N−(3−Dimethylaminopropyl)−N'−ethylcarbodiimide hydrochloride(EDC−HCl)(1.462g、7.63mmol、3eq)、Dimethylformamide、4−Dimethyl aminopyridine(DMAP)(0.244g、2mmol)、化合物A(1.3g、2.545mmol、1eq)を入れて、製造例1−2と同様に製造して、化合物C(1.15g、1.49mmol)を得て、収率は58.5%であった。
イオン化モード:APCI+:m/z=771[M+H]+、Exact Mass:770
[化合物1−4の製造]
化合物C(1.0g、1.30mmol)、D−MAP(0.487g、2.0mmol)、2−Hydroxyethyl Methacrylate(0.317ml、2.6mmol)、EDC(N−(3−Dimethylaminopropyl)−N'−ethylcarbodiimide)(1.15g、6.0mmol)を添加して、化合物1−1の製造と同様の方法で製造して、化合物1−4、0.84g(収率73.0%)を得た。
イオン化モード:APCI+:m/z=883[M+H]+、Exact Mass:882
<製造例3>−化合物1−6の製造
[化合物D]の製造
化合物A−1(Benzenesulfonate Dichlorosulfofluorescein)(3g、7.40mmol、1eq)とDiethanolamine(3.89g、37mmol、5eq)を入れて、化合物Aの製造と同様の方法で製造して、化合物D、3.2g(収率79.8%)を得た。
[化合物E]の製造
3,5−Di−tert−butyl−4−hydrobenzoic acidの化合物A−3(2.54g、10.16mmol、4eq)と化合物D(1.38g、2.54mmol、1eq)を入れて、化合物Bの製造と同様に製造して、化合物E、1.21g(収率47.3%)を得た。
イオン化モード:APCI+:m/z=1007[M+H]+、Exact Mass:1006
[化合物1−6]の製造
化合物E(1.0g、0.99mmol、1eq)、2−Hydroxyethyl Methacrylate(0.36ml、3mmol、3eq)を入れて、化合物1−1の製造と同様の方法で製造して、化合物1−6を0.8g(収率65.7%)を得た。
イオン化モード:APCI+:m/z=1231[M+H]+、Exact Mass:1230
<製造例4>−化合物2−1の製造
化合物B(1g、1.34mmol、1eq)をDichloromethane50mlに溶かした後、水酸化ナトリウム(0.05g、1.34mmol、1eq)とBenzyltrimethyl ammonium0.02gを入れて、常温で30分間撹拌後、1−chloro−2,3−epoxypropane(0.25g、2.68mmol、2eq)を入れて、40℃で20時間撹拌した。撹拌後、反応物を塩酸水溶液でquenchingした後、seperatory funnelに移して水層はCHCl3(Chloroform)で抽出した。有機層は分離してbrineでwashingし、Na2SO4で乾燥した。有機層は減圧乾燥後、Flash silica column chromatography(CH2Cl2(dichloromethane):MeOH(Methanol)=9:1)で精製して、化合物2−1(0.65g、0.81mmol、60.7%)を得た。
イオン化モード:APCI+:m/z=799[M+H]+、Exact Mass:798
<製造例5>−化合物3−1の製造
化合物B(1g、1.34mmol、1eq)をDichloromethane50mlに溶かした後、水酸化ナトリウム(0.05g、1.34mmol、1eq)とBenzyltrimethyl ammonium0.02gを入れて、常温(25℃)で30分間撹拌後、3−(chloromethyl)−3−methyloxetane(0.32g、2.68mmol、2eq)を入れて、40℃で20時間撹拌した。撹拌後、反応物を塩酸水溶液でquenchingした後、seperatory funnelに移して水層はCHCl3(Chloroform)で抽出した。有機層は分離してbrineでwashingし、Na2SO4で乾燥した。有機層は減圧乾燥後、Flash silica column chromatography(CH2Cl2(dichloromethane):MeOH(Methanol)=9:1)で精製して、化合物3−1(0.62g、0.75mmol、55.9%)を得た。
イオン化モード:APCI+:m/z=828[M+H]+、Exact Mass:827
<製造例6>−化合物4−1の製造
化合物B(1g、1.34mmol、1eq)をDichloromethane50mlに溶かした後、水酸化ナトリウム(0.05g、1.34mmol、1eq)とBenzyltrimethyl ammonium0.02gを入れて、常温で30分間撹拌後、2−chloroacetic acid(0.25g、2.68mmol、2eq)を入れて、40℃で20時間撹拌した。撹拌後、反応物を塩酸水溶液でquenchingした後、seperatory funnelに移して水層はCHCl3(Chloroform)で抽出した。有機層は分離してbrineでwashingし、Na2SO4で乾燥した。有機層は減圧乾燥後、Flash silica column chromatography(CH2Cl2(dichloromethane):MeOH(Methanol)=9:1)で精製して、化合物4−1(0.54g、0.67mmol、50.1%)を得た。
イオン化モード:APCI+:m/z=801[M+H]+、Exact Mass:800
<比較例>
比較例の化合物1.
比較例の化合物1としては、ローダミンBを使用した。
比較例2の化合物の製造
100mLの1−neck丸底フラスコに、化合物A−1(Benzenesulfonate Dichlorosulfofluorescein)(3g、7.40mmol、1eq)、2,6−dimethylaniline(7.18g、59.22mmol、8eq)、NMP20gを投入した後、150℃で4時間撹拌させた。TLC(Dichloromethane:Methyl alcohol=15:1)で確認した後、反応溶液を常温に冷やした後、1M HCl Solution300mlでクエンチング(quenching)して反応を終結させ、NaCl(sodium chloride)を添加して反応物を析出させた。生成された沈殿物を減圧下で濾過した後、80℃のオーブン(Oven)で乾燥させた。乾燥後、生成物中のNaCl除去のために、DMF(Dimethylformamide)に溶解させて濾過させた後、濾液をdiethyl etherでクエンチング(quenching)して減圧下で濾過した後、乾燥させて、化合物の比較例2−1(3.23g、5.64mmol、76%)を得た。
イオン化モード:APCI+:m/z=575[M+H]+、Exact Mass:514.19
100mLの1−neck丸底フラスコに、化合物の比較例2−1(3g、5.22mmol、1eq)、K2CO3(2.885g、20.88mmol、4eq)、NMP50gを投入した後、常温で10分間撹拌させた。2−((3−iodopropyl)carbamoyl)benzoic acid(6.955g、20.88mmol、4eq)を入れて、95℃で12時間撹拌させた。減圧下で溶媒を除去した後、水120mlを添加した後、Ice water bathで1時間撹拌させた。析出物を減圧下で濾過後、80℃のオーブン(Oven)で乾燥させた。乾燥後、エチルアセテート(Ethyl Acetate)100mlに析出物を入れて撹拌後、濾過した。2−((3−iodopropyl)carbamoyl)benzoic acidを除去し、減圧下で溶媒を除去した後、析出物をMeOHに溶解させて、重力状態で濾過させて、化合物の比較例2(4.113g、4.17mmol、80%)を得た。
イオン化モード:APCI+:m/z=985[M+H]+、Exact Mass:984.34
比較例3の化合物の製造
100mLの1−neck丸底フラスコに、化合物A−1(Benzenesulfonate Dichlorosulfofluorescein)(3g、7.40mmol、1eq)、2,6−dimethylaniline(7.18g、59.22mmol、8eq)、NMP20gを投入した後、150℃で4時間撹拌させた。TLC(Dichloromethane:Methyl alcohol=15:1)で確認した後、反応溶液を常温に冷やした後、1M HCl Solution300mlでクエンチング(quenching)して反応を終結させ、NaCl(sodium chloride)を添加して反応物を析出させた。生成された沈殿物を減圧下で濾過した後、80℃のオーブン(Oven)で乾燥させた。乾燥後、生成物中のNaCl除去のために、DMF(Dimethylformamide)に溶解させて濾過させた後、濾液をdiethyl etherでクエンチング(quenching)して減圧下で濾過した後、乾燥させて、化合物の比較例2−1(3.23g、5.64mmol、76%)を得た。
イオン化モード:APCI+:m/z=575[M+H]+、Exact Mass:514.19
100mLの1−neck丸底フラスコに、化合物の比較例2−1(3g、5.22mmol、1eq)、K2CO3(2.885g、20.88mmol、4eq)、NMP50gを投入した後、常温で10分間撹拌させた。2−((3−iodopropoxy)carbonyl)benzoic acid(6.976g、20.88mmol、4eq)を入れて、95℃で12時間撹拌させた。減圧下で溶媒を除去した後、水120mlを添加した後、Ice water bathで1時間撹拌させた。析出物を減圧下で濾過後、80℃のオーブン(Oven)で乾燥させた。乾燥後、Ethyl Acetate100mlに析出物を入れて撹拌後、濾過した。2−((3−iodopropoxy)carbonyl)benzoic acidを除去し、減圧下で溶媒を除去した後、析出物をMeOHに溶解させて、重力状態で濾過させて、化合物の比較例3(4.379g、4.43mmol、85%)を得た。
イオン化モード:APCI+:m/z=987[M+H]+、Exact Mass:986.31
<実施例>
<樹脂組成物の実施例1の製造>
樹脂組成物の総重量100重量部を基準として、前記化合物1−1 0.85重量部、バインダー樹脂としてバインダーA20.78重量部、多官能性モノマーとしてアクリルモノマーのジペンタエリスリトールヘキサアクリレート20.46重量部、光開始剤PBG−3057 0.68重量部、レベリング剤F−554 0.6重量部、接着助剤KBM−503 0.06重量部、溶媒ジアセトンアルコール(DAA、Diacetonealcohol)56.57重量部を混合して、樹脂組成物の実施例1を製造した。
前記バインダーAは、質量比がベンジルメタアクリレート;N−フェニルマレイミド;スチレン;メタクリル酸=55:9:11:25の共重合体である。
<樹脂組成物の実施例2〜6の製造>
前記樹脂組成物の実施例1の化合物1−1を下記表1に記載の化合物に変更した以外は、前記樹脂組成物の実施例1と同様の方法で樹脂組成物の実施例2〜6を製造した。
<樹脂組成物の比較例1〜3の製造>
前記樹脂組成物の実施例1の化合物を下記表2に記載の化合物に変更した以外は、樹脂組成物の実施例1と同様の方法で樹脂組成物の比較例1〜3を製造した。
<実験例>
基板の作製
前記比較例1〜3、実施例1〜6により製造された樹脂組成物をガラス(5cm×5cm)上にスピンコーティングし、100℃で100秒間前熱処理(Prebake)を実施してフィルムを形成させた。前熱処理後、230℃で20分間後熱処理(Post bake)して基板を作製した。
耐熱性評価
前記のような条件で作製された後熱処理(Post bake1回)基板を、分光器(MCPD、大塚社)を用いて380〜780nmの波長範囲の吸収スペクトルを得た。
また、後熱処理基板(Post bake1回)を追加的に230℃で60分間処理して、同一の装備と同一の測定範囲で透過率スペクトルを得た。
C光源をバックライトとして得られた吸収スペクトルで得られた値L*、a*、b*を用いて、△Eabを下記の計算式1により計算して、下記表3に示した。
[式1]
ΔEab(L*、a*、b*)={(△L*)2+(△a*)2+(△b*)2}1/2
△Eab値が小さいというのは、色変化が少ないとの意味で、耐熱性に優れていることを示す。
前記表3によれば、比較例1〜3の△Eab値より、実施例1〜6の△Eab値が小さいことを確認した。これによって、本明細書に係る特定の置換基と架橋性基を導入した前記化学式1で表される化合物であるキサンテン系色素を用いることにより、耐熱性に優れたカラーフィルタ用着色組成物とカラーフィルタを得ることが可能であることを確認した。
耐薬品性評価
前記基板の作製方法で基板を作製して、1cm×5cmに切った後、N−methyl−2−pyrrolidone溶媒16gに1cm×5cmに切った基板2つの片を浸漬させた後、80℃のConvectionオーブンで40分間追加のBakingを実施した。基板片を取り出した溶媒の吸光度を測定して、下記表3に吸光度および比較例1対比の実施例1〜6の改善率(%)を記載した。
前記表3によれば、比較例1〜3の吸光度より、実施例1〜6の吸光度が小さいことを確認した。吸光度が小さいほど、耐薬品性に優れていることを示す。これにより、本明細書に係る特定の置換基と架橋性基を導入した前記化学式1で表される化合物であるキサンテン系色素を用いることにより、溶剤による耐薬品性が改善されたカラーフィルタ用着色組成物が得られることを確認することができた。