JP2020524112A - 車両または牽引車両および少なくとも1つの被牽引車両から成る連結車両の電装品 - Google Patents

車両または牽引車両および少なくとも1つの被牽引車両から成る連結車両の電装品 Download PDF

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Abstract

車両または牽引車両および少なくとも1つの被牽引車両から成る連結車両の電装品。本発明は、車両または牽引車両および少なくとも1つの被牽引車両から成る連結車両の電装品であって、ブレーキ電子制御装置(EBS/ABS‐ECU)により電気的に制御可能でありかつ圧力媒体により操作される常用ブレーキ装置と、前記常用ブレーキ装置を運転者に依存せずに制動作用設定にしたがって自動的に開ループ制御または閉ループ制御する運転支援システムまたはオートパイロット装置(70)とを含む、電装品に関する。本発明では、ブレーキ電子制御装置(EBS/ABS‐ECU)またはその電気エネルギ源(126)が故障した場合に、付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)により、冗長エネルギ源(128)から給電されるセンサ装置(139)のデータに基づいてブレーキロックが識別され、運転支援システムまたはオートパイロット装置(70)での制動圧力設定に比べて制動圧力が低減される。

Description

本発明は、請求項1の上位概念記載の、車両または牽引車両および少なくとも1つの被牽引車両から成る連結車両の電装品に関する。
車両の電装品は、欧州特許出願公開第0999117号明細書から公知である。ここでは、操舵装置部品、特に操舵調整装置にエラーが発生した場合に、車両の操舵性能を維持するため、意図的に個々の車輪を制動することが提案されている。これにより、操舵装置部品の故障時のエラートレランスは、個々の車輪の意図的な制動によってヨーモーメントを形成して関連する操舵装置部品の故障した操舵作用を少なくとも部分的に置換させることにより、改善される。故障安全性を高めるために、別の車両バッテリの形態での、制動操舵コンビネーション装置への給電が冗長的に行われる。また、制動アクチュエータおよびステアリングアクチュエータが収容されている車輪モジュールには、固有のそれぞれ1つのエネルギ蓄積器を介して供給が行われる。ここで、操舵制動電子制御装置およびエネルギ源は完全に冗長的に構成されており、つまり、全ての電子装置部品およびエネルギ源はそれぞれ少なくとも2重に設けられている。これにより、電子装置部品またはエネルギ源が故障した場合も、それぞれ正常動作している装置部品またはエネルギ源が要求された機能を完全に引き受けることができる。
こうしたシステム構成の欠点は、組み込みが相対的に複雑となり、高い部品コストおよびシステムコストが生じることにある。このため、こうしたコンセプトは、限定された大量生産にしか適さない。さらに、この場合には、冗長システムにエラーが同時に発生しないことを保証しなければならない。また、電気式操舵制動装置に対する操舵および制動の入力は、運転者によって形成される。
他方で、部分的にはかなり以前から、運転支援システム、例えば、安全性設定、例えば前方走行車両に対する所定の最小車間距離、所定の最小制動作用および所定の最小走行安定性を保証するための制動介入を運転者に依存せずに自動的に行うことのできる、駆動スリップ制御部(ASR)、緊急ブレーキ支援装置(AEBS)、車間距離制御部(ACC)または走行動特性制御部(ESP)が存在している。
将来の車両交通のために、さらには、公共道路交通において完全に運転者の介入がない「オートパイロット」の意味における車両の運動を可能とするコンセプトが計画されている。ここでは、複数の車両を、本来規定された安全車間距離より小さい相互の車間距離をもって自動制御しなければならない(プラトゥーニング)。これは、適切な車両間通信によって全て同時にかつ同じ減速度で制動可能である場合にのみ、可能となる。
したがって、こうした(部分)自律型車両のコンセプトにおいては、とりわけ電子制御装置内または電気回路内にエラーが発生した場合にも、電気制動装置が制動要求を電子的手段によって受け取り可能かつ実現可能でなければならない。よって、ブレーキシステムにエラーが発生した場合、運転者(介入)なしでも安全なシステム状態、例えば少なくとも持続的な加圧制動による車両の停止状態または駐車状態が達成されるまで、中心的機能である制動が少なくとも所定の時間にわたって保証可能となるよう、制動装置のエラートレランス制御が必要である。
これまで大量生産されている電子ブレーキシステムまたは制動圧力電子制御ブレーキシステム(EBS)では、常用ブレーキ電気回路にエラー(例えば電気エネルギ源またはブレーキ電子制御装置自体の故障)が発生した場合、そのブレーキ電子制御装置が遮断され、少なくとも1つの常用ブレーキ空気圧回路による純粋に空気圧式のバックアップ制御装置への切り替えが行われるが、この場合に常用ブレーキ操作機構の操作により車両を制動することができるのは運転者のみである。このようなシステムは上述した(部分)自律型運転または自動運転(オートパイロット)には適さない。なぜなら、こうしたエラーが発生すると、自動制御の制動介入がもはや不可能となってしまうからである。
冒頭に言及した形式の電装品は、独国特許発明第102014013756号明細書から公知であり、当該電装品は、ブレーキ電子制御装置により電気的に制御可能でありかつ圧力媒体により操作される常用ブレーキ装置と、当該常用ブレーキ装置を運転者に依存せずに制動作用設定にしたがって自動的に開ループ制御または閉ループ制御する運転支援システムまたはオートパイロット装置とを含み、ブレーキ電子制御装置には、少なくとも1つのブレーキスリップ制御部が組み込まれており、ブレーキ電子制御装置には、第1の電気エネルギ源から電気エネルギが供給され、少なくとも1つの、ブレーキ電子制御装置に対して付加的な電子制御装置が設けられており、当該付加的な電子制御装置は、ブレーキ電子制御装置の第1の電気エネルギ源から独立した第2の電気エネルギ源から電気エネルギの供給を受けて電磁弁装置を開ループ制御し、当該電磁弁装置を介して制動圧力を車輪ブレーキアクチュエータへ入力可能であり、第1の電気エネルギ源および/またはブレーキ電子制御装置のエラーまたは故障が検出された場合、付加的な電子制御装置が運転支援システムまたはオートパイロット装置により制動作用設定にしたがって、車輪ブレーキアクチュエータに制動圧力を入力することで、走行している車両または走行している連結車両での冗長起動される制動が行われるように駆動される。しかし、当該冗長起動される制動はブレーキスリップ制御(ABS)なしで行われるため、殊に摩擦値の小さい道路では相対的に長い制動距離が生じてしまう。
これらのことから出発して、本発明の課題は、冗長起動される制動を最小限の制動距離で行うことができ、ただしこのために大きなコストをかけなくて済むよう、冒頭に言及した形式の車両の電装品を発展させることにある。さらに、こうした電装品を備えた車両も提供する。
これらの課題は、請求項1の特徴および請求項20の特徴により解決される。
本発明は、車両または牽引車両および少なくとも1つの被牽引車両から成る連結車両の電装品であって、当該電装品は、ブレーキ電子制御装置により電気的に制御可能でありかつ圧力媒体により操作される常用ブレーキ装置と、当該常用ブレーキ装置を運転者に依存せずに制動作用設定にしたがって自動的に開ループ制御または閉ループ制御する運転支援システムまたはオートパイロット装置とを含み、ブレーキ電子制御装置には、少なくとも1つのブレーキスリップ制御部が組み込まれており、ブレーキ電子制御装置には、第1の電気エネルギ源から電気エネルギが供給され、少なくとも1つの、ブレーキ電子制御装置に対して付加的な電子制御装置が設けられており、当該付加的な電子制御装置は、ブレーキ電子制御装置の第1の電気エネルギ源から独立した第2の電気エネルギ源から電気エネルギの供給を受けて、電磁弁装置を開ループ制御し、当該電磁弁装置を介して制動圧力を車輪ブレーキアクチュエータへ入力可能であり、少なくとも第1の電気エネルギ源および/またはブレーキ電子制御装置のエラーまたは故障が検出された場合、付加的な電子制御装置が、運転支援システムまたはオートパイロット装置により、制動作用設定にしたがって、車輪ブレーキアクチュエータに制動圧力を入力することで、走行している車両または走行している連結車両での冗長起動される制動が行われるように駆動される、電装品から出発する。
この場合、付加的な電子制御装置は、ブレーキ電子制御装置に対して「付加的な」電子制御装置である。なぜなら、当該付加的な電子制御装置はブレーキ電子制御装置に対して特別かつ付加的に設けられているからである。他方で、当該付加的な電子制御装置は、常用ブレーキ弁装置においては1つしか設けられていないので、付加的な制御装置とはいえない。
オートパイロット装置とは、以下では、運転者の関与なしに、特に運転モード条件に依存して、少なくとも車両のブレーキ装置を開ループ制御または閉ループ制御する装置であると理解されたい。同じことが、運転支援システム、例えば、前方走行車両に対する車間距離または相対速度を一定に保つ車間距離制御部(ACC、アダプティブクルーズコントロール)、安全性設定、例えば前方走行車両に対する所定の最小車間距離、所定の最小制動作用および所定の最小走行安定性を保証するための制動介入を少なくとも運転者に依存せずに自動的に行う緊急ブレーキ支援装置(AEBS)または走行動特性制御部(ESP)にも当てはまる。
運転支援システムまたはオートパイロット装置による制動作用設定とは、任意の目標パラメータの設定、例えば制動圧力設定、または制動力設定もしくは制動トルク設定であると理解されたい。
付加的な電子制御装置が、運転支援システムまたはオートパイロット装置の制動作用設定に対し、例えば空気圧式車輪ブレーキシリンダへの通気によって起動される車両減速または車両制動は、常用ブレーキ電気回路またはブレーキ電子制御装置にちょうど故障またはエラーが発生しているため、これらによってはもはや起動不能であるという意味での冗長制動である。
第1のエネルギ源および/またはブレーキ電子制御装置に故障またはエラーが発生した場合、ABS制御アルゴリズムの他、一般に、ブレーキスリップ制御を通常時に行っているABSセンサも故障するので、この場合、冗長起動される制動は、実際にはこうしたブレーキスリップ制御なしで行われなければならない。しかし、本発明はここで、こうした冗長起動される制動においても小さなコストで冗長手段として小さな制動距離を提供しうる手段を見出した。
本発明によれば、第一に、第2の電気エネルギ源から電気エネルギの供給を受け、冗長起動される制動中に過度のブレーキスリップを検出可能なセンサ装置が設けられており、当該センサ装置は、エラーまたは故障よって動作不能となってしまう通常のABSセンサ装置とは異なる。当該センサ装置は、一般に現行の車両に既存であるために付加的に設けなくてよいセンサを含み、種々のバリエーションを有することができる。
センサ装置は、好ましくは、詳細については後述するそのセンサデータを付加的な電子制御装置へ入力可能とするために、付加的な電子制御装置およびブレーキ電子制御装置が接続されたデータバスに接続される。
第1のバリエーションによれば、センサ装置は、車両または連結車両の長手方向加速度または長手方向減速度を表す第1の値を付加的な電子制御装置へ入力する少なくとも1つの第1のセンサ、および制動圧力を表す第2の値を付加的な電子制御装置へ入力する少なくとも1つの第2のセンサを含み、ここで、付加的な電子制御装置は、冗長起動される制動中、第1の値と第2の値との間の関連性、比または関係につき、第1の値と第2の値との間の予測関連性もしくは設定関連性、予測比もしくは設定比または予測関係もしくは設定関係からの、許容偏差もしくは設定偏差を上回る偏差が発生した場合に、過度のブレーキスリップを検出するように構成される。この場合、例えば、第1のセンサは例えば長手方向加速度センサを含むことができ、第2のセンサは圧力センサを含むことができる。
したがって、当該第1のバリエーションでは、車輪ブレーキアクチュエータに入力される制動圧力とここから生じる車両長手方向加速度との間に存在する相関が、許容不能な車輪ブレーキロックの識別に利用される。ここでの物理的背景は、車輪がロックしていなければ制動圧力と車両長手方向加速度とのパラメータはほぼ比例の挙動を呈するが、車輪のブレーキロックが発生すると、制動圧力は上昇するものの車両長手方向減速度は一定にとどまるかまたは幾らか低下するため、もはや比例の挙動を呈さないことにある。2つのパラメータ間の相関または比例係数は、少なくとも車両または連結車両の重量によって形成される。
第2のバリエーションによれば、センサ装置は、車両または連結車両の実際ヨーレートを表す第3の値を付加的な電子制御装置に入力する少なくとも1つの第3のセンサ、および車両または連結車両の目標ヨーレートを表す第4の値を付加的な電子制御装置に入力する少なくとも1つの第4のセンサを含み、ここで、付加的な電子制御装置は、冗長起動される制動中、第3の値と第4の値との間の差が予め定められた閾値を上回った場合に、過度のブレーキスリップを検出するように構成される。この場合、例えば、第3のセンサは例えばヨーレートセンサを含むことができ、第4のセンサはステアリングホイール角度センサまたは操舵角度センサを含むことができる。
したがって、当該第2のバリエーションでは、例えばヨーレートセンサにより測定された実際ヨーレートによる、例えばステアリングホイール角度または操舵角度に依存する目標ヨーレートの大幅な超過が、冗長起動される制動中に場合により生じるカーブ走行の際の過度のブレーキロックの発生の指標となる。なぜなら、こうした過度のブレーキロックは、側方操縦力の低下をもたらし、ヨーレートの増大を生じさせるからである。
第3のバリエーションによれば、センサ装置は、車両または連結車両のギヤのギヤ出力軸の実際回転数を表す第5の値を付加的な電子制御装置に入力する少なくとも1つの第5のセンサ、および車両または連結車両の駆動されていない少なくとも1つの車輪の車輪回転数を表す第6の値を付加的な電子制御装置に入力する少なくとも1つの第6のセンサを含み、ここで、付加的な電子制御装置は、冗長起動される制動中、第5の値と第6の値との間の関連性、比または関係につき、第5の値と第6の値との間の予測関連性もしくは設定関連性、予測比もしくは設定比または予測関係もしくは設定関係からの、許容偏差を上回る偏差が発生した場合に、過度のブレーキスリップを検出するように構成される。
したがって、当該第3のバリエーションは、通常時、すなわちブレーキロックが全く存在しないかまたはきわめて小さい場合の、車両または連結車両の牽引車両の駆動および制動されている車輪を駆動しているギヤ出力軸の回転数と、車両または連結車両の駆動されておらずただし制動されている少なくとも1つの車輪の車輪回転数との間の固定の関係を利用している。しかし、例えば過度のブレーキロックが駆動されている軸に発生すると、ギヤ出力軸の回転数は低下するのに対して、駆動されていない軸の車輪回転数は、例えば局所的に高くなっているその位置での摩擦値に基づいて低下しない。結果として、2つのパラメータの通常の関係または通常の関連性の著しい変化が、リアアクスルでのブレーキロック発生の指標となる。駆動されているリアアクスルのブレーキロックは、この場合に車両がオーバーステアの傾向を示すので、駆動されていないフロントアクスルのブレーキロックに比べて、より不都合である。
第4のバリエーションによれば、センサ装置は、車両または連結車両の制動ピッチングを表す第7の値を付加的な電子制御装置に入力する少なくとも1つの第7のセンサ、および車両または連結車両の長手方向加速度または長手方向減速度を表す第8の値を付加的な電子制御装置に入力する第8のセンサを含み、ここで、付加的な電子制御装置は、冗長起動される制動中、第7の値と第8の値との間の関連性、比または関係につき、第7の値と第8の値との間の予測関連性もしくは設定関連性、予測比もしくは設定比または予測関係もしくは設定関係からの、許容偏差を上回る偏差が発生した場合に、過度のブレーキスリップを検出するように構成される。この場合、第7のセンサは、例えば車両または連結車両の偏向を直接もしくは間接に検出するセンサ、特には、垂直方向において不動なことから基準としての環境に対する車両のピッチング運動を識別可能なレーダーセンサまたはカメラセンサを含むことができる。第8のセンサは、例えば長手方向加速度センサを含むことができる。
当該第4のバリエーションは、過度のブレーキロックが発生すると、制動力が小さくなるため、ブレーキロックが小さい場合または発生しない場合に比べて車両のピッチング効果がより目立たなくなるという思想を基礎としている。
第5のバリエーションによれば、センサ装置は、車両または連結車両の実際横方向運動を表す第9の値を付加的な電子制御装置に入力する少なくとも1つの第9のセンサ、および車両または連結車両の目標横方向運動を表す第10の値を付加的な電子制御装置に入力する少なくとも1つの第10のセンサを含み、ここで、付加的な電子制御装置は、冗長起動される制動中、第9の値と第10の値との間の差が予め定められた閾値を上回った場合に、過度のブレーキスリップを検出するように構成される。この場合、第9のセンサはカメラセンサおよび/またはレーダーセンサを含むことができ、第10のセンサは速度センサおよびステアリングホイール角度センサまたは操舵角度センサを含むことができる。ここでのカメラセンサおよび/またはレーダーセンサにより、この場合、基準としての環境に対する車両または車両列の横方向運動が検出可能となる。
当該第5のバリエーションは、過度のブレーキロックが発生すると、制動されている車輪の側方操縦力が相対的に低下し、したがってより大きな横方向運動が発生するため、冗長起動される制動中に場合により生じるカーブ走行では、例えば所定のサイドスリップ角度および/またはヨー角度によって表される車両横方向運動が閾値を上回るという思想を基礎としている。これに対して、目標横方向運動は、例えばステアリングホイール角度センサおよび/または操舵角度センサにより検出される。
第6のバリエーションによれば、センサ装置は、車両または連結車両の制動されている少なくとも1つの車輪の車輪回転数を表す第11の値を付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)に入力する少なくとも1つの第11のセンサ、および車両または連結車両の長手方向加速度または長手方向減速度を表す第12の値を付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)に入力する少なくとも1つの第12のセンサを含み、ここで、付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)は、第11の値および第12の値に基づき、特に冗長起動される制動中に第12の値によって支持されるかまたは妥当性検査される車両基準速度を形成し、第11の値と車両基準速度との間の関連性、比または関係に許容偏差を上回る偏差が発生した場合に、過度のブレーキスリップを検出するように構成される。
したがって、上述したバリエーションのうち1つもしくは複数の、第1の電気エネルギ源またはブレーキ電子制御装置の故障またはエラーに関係しないセンサ装置を用いることにより、冗長起動される制動中の過度のブレーキスリップが、同様に第1の電気エネルギ源またはブレーキ電子制御装置の故障またはエラーに関係しない付加的な電子制御装置により検出される。
本発明によれば、付加的な電子制御装置はさらに、冗長起動される制動中に過度のブレーキスリップを検出した場合、電磁弁装置を駆動することにより、運転支援システムまたはオートパイロット装置の制動作用設定より小さい制動作用に相当する制動圧力を車輪ブレーキアクチュエータに入力するように構成される。したがって特に、冗長起動される制動中に過度のブレーキスリップが発生した場合には、制動作用設定、特には運転支援システムまたはオートパイロット装置の制動圧力設定に相当する制動圧力よりも小さい制動圧力が車輪ブレーキアクチュエータへ入力される。
当該措置により、過度のブレーキロックは、この場合もはや動作不能となる従来型のABSでと同様に排除され、冗長起動される制動中に場合により発生するカーブ走行の際に、側方操縦力が高められる。
第2の電気エネルギ源が第1の電気エネルギ源から独立していることにより、とりわけ、常用ブレーキ装置の高い故障安全性が得られる。
各従属請求項には、本発明の発展形態を成す特徴が含まれている。
特に好ましくは、制動作用設定に対する制動作用の低減は、付加的な電子制御装置を用いて電磁弁装置を駆動することによる制動圧力の増減の交番変化を含む。言い換えれば、従来型のABSと同様に、例えば制動圧力の周期的な増減による制動圧力の変調が行われ、時間平均において制動作用設定に比べて小さい制動圧力が得られる。
一発展形態によれば、付加的な電子制御装置は、第1の識別モードとして、当該第1の識別モード中に過度のブレーキスリップが最初に発生した際の制動圧力を表す第1の値を、識別された第1の臨界制動圧力値として記憶し、次いで、電磁弁装置を周期的に駆動することにより、制動圧力を、識別された第1の臨界制動圧力値までのみ上昇させ、その後再び低下させるように構成される。したがって、付加的な電子制御装置は、制動圧力の上昇において、過度のブレーキロックが最初に発生した際の「コーナー」制動圧力を「認識」する。また、当該制動圧力を表す第1の値は、運転支援システムまたはオートパイロット装置の制動作用設定に相当する制動圧力より小さい。この場合、当該制動圧力を表す第1の値は、その時点で道路面に存在する摩擦値の尺度ともなる。記憶された制動圧力を表す第1の値を用いて、これを制動圧力の新たな設定として調整することにより、制動圧力適応化の速度を増大することができる。
当該措置の一発展形態によれば、付加的な電子制御装置は、第1の識別モードの時間的後方で少なくとも1つの第2の識別モードを行い、当該第2の識別モード中に過度のブレーキスリップが最初に発生した際の制動圧力を表す第2の値を、識別された第2の臨界制動圧力値として記憶し、次いで、電磁弁装置を周期的に駆動することにより、制動圧力を、識別された第2の臨界制動圧力値までのみ上昇させ、その後再び低下させるように構成可能である。これは特に、冗長起動される制動中、道路の摩擦値が幾らかの時間後に変化し、当該摩擦値の変化が制動圧力を表す第2の値によって表される場合に有利である。
好ましくは、付加的な電子制御装置は、冗長起動される制動中、第1の値と第2の値との間の関連性、比または関係につき、第1の値と第2の値との間の予測関連性もしくは設定関連性、予測比もしくは設定比または予測関係もしくは設定関係からの、許容偏差もしくは設定偏差を上回る偏差が発生したことによって過度のブレーキスリップを検出した場合、周期的な交番変化を生じさせるべく電磁弁装置を駆動することにより、制動圧力を、まず、車両減速度がそれ以上増大せず最大値を取るまで、運転支援システムの制動作用設定にしたがって最大へと上昇させ、その後、車両減速度が再び低下するまで、再び低下させるように構成可能である。この場合、車両減速度がもはや増大せず最大値を取った際の制動圧力は、長手方向減速度が「飽和」する圧力限界または安定性限界である。
さらに、付加的な電子制御装置は、冗長起動される制動中、エラーまたは故障の発生前に既に付加的な電子制御装置に伝送されてメモリに記憶されたデータにさらに基づいて、過度のブレーキスリップを検出するように構成可能である。こうした伝送は、例えば、付加的な電子制御装置ならびにセンサおよび/または電子制御装置が接続されたデータバスを用いて行うことができる。
この場合、データは、車両または連結車両の重量、車両または連結車両の軸荷重および/または軸荷重分布、車両または連結車両が走行した道路の摩擦値のうち少なくとも1つのデータを含むことができる。この場合特に、付加的な電子制御装置は、冗長起動される制動中、制動圧力が軸荷重に依存して軸ごとに適応化されるように構成可能である。
好ましくは、付加的な電子制御装置はまた、連結車両の牽引車両に連結された被牽引車両内の固有のブレーキスリップ制御部の存在を識別し、この場合に、冗長起動される制動中、被牽引車両のブレーキスリップ制御部も同様に連結車両のブレーキスリップ制御を伴う制動に協力させるように構成可能である。組み込まれた被牽引車両のブレーキスリップ制御部を含めたブレーキ制御装置には、この場合、好ましくは、第2の電気エネルギ源から電気エネルギが供給される。この場合、冗長起動される制動中、例えば全制動力の少なくとも一部を被牽引車両のブレーキシステムが担当可能である。こうした措置により、制動距離が有利にさらに低減される。
一発展形態によれば、付加的な電子制御装置は、冗長起動される制動中、付加的に、リターダの作動、および/または車両または連結車両の牽引車両の駆動モータの駆動出力の低減を行うように構成可能である。こうした措置も、有利には、制動距離のさらなる低減をもたらす。
別の措置によれば、ブレーキ電子制御装置が自己監視により、自身に関連するエラーまたは自身に関連する故障の発生および/または第1の電気エネルギ源のエラーまたは故障の発生を識別して付加的な電子制御装置に報告するように、または付加的な電子制御装置が、第1の電気エネルギ源および/またはブレーキ電子制御装置のエラーまたは故障の発生を識別するように、またはブレーキ電子制御装置および付加的な電子制御装置とは異なる別の電子装置が、第1の電気エネルギ源および/またはブレーキ電子制御装置のエラーまたは故障の発生を識別して付加的な電子制御装置に報告するように、構成可能である。この場合、付加的な電子制御装置は、当該報告に基づいて冗長制動を起動する。
特に好ましくは、常用ブレーキ装置として、電気空気圧式常用ブレーキ装置、特に電子ブレーキシステムもしくは電子制動圧力制御ブレーキシステムが設けられており、当該電気空気圧式常用ブレーキ装置は、電気空気圧式常用ブレーキ弁装置、ブレーキ電子制御装置、電気空気圧式変調器および空気圧式車輪ブレーキアクチュエータを含み、ブレーキ電子制御装置は、空気圧式車輪ブレーキアクチュエータ用の空気圧制動圧力もしくは空気圧ブレーキ制御圧力が車輪ごと、軸ごとまたはサイドごとに形成されるよう、電気空気圧式変調器を電気的に開ループ制御し、ここで、電気空気圧式常用ブレーキ弁装置は、常用ブレーキ操作機構と、少なくとも1つの常用ブレーキ電気回路内の、当該常用ブレーキ操作機構の操作に依存した操作信号の調整のために常用ブレーキ操作機構によって操作可能な少なくとも1つの電気制動値発生器を含む、少なくとも1つの電気チャネルと、操作信号を受信し、これに依存して制動要求信号をブレーキ電子制御装置に入力する付加的な電子制御装置と、少なくとも1つの常用ブレーキ空気圧回路内の少なくとも1つの空気圧チャネルと、を有し、当該空気圧チャネルにおいては、常用ブレーキ操作機構の操作により、運転者の制動要求に基づいて、常用ブレーキ弁装置の少なくとも1つの制御ピストンに対して第1の操作力が負荷され、当該制御ピストンにより、流入座および流出座を有する少なくとも1つの複座弁が直接もしくは間接に開ループ制御され、これにより空気圧式車輪ブレーキアクチュエータ用の空気圧制動圧力もしくは空気圧ブレーキ制御圧力が形成され、ここで、電気空気圧式常用ブレーキ弁装置の付加的な電子制御装置を含む、運転者の制動要求に依存しない第2の操作力を形成する手段が設けられており、当該手段は、運転者の所望に依存しない制動要求が発生した場合に、第1の操作力に対する同方向または反対方向で、少なくとも1つの制御ピストンに作用する。
したがって、本発明の好ましい実施形態として、電気空気圧式常用ブレーキ装置に通常存在する空気圧式常用ブレーキ弁装置もしくは電気空気圧式常用ブレーキ弁装置またはそこにいずれにせよ存在するフットブレーキモジュールを、一方ではブレーキペダル位置を測定しうるように、他方では常用ブレーキ弁装置の少なくとも1つの空気圧チャネルによって調整される制動圧力をブレーキペダル操作に依存せずに変化させうるように修正することが提案される。
この場合、こうした「能動の」空気圧式常用ブレーキ弁装置もしくは電気空気圧式常用ブレーキ弁装置またはこうした「能動の」フットブレーキモジュールは、類義語として本出願人による独国特許出願第102014112014.0号明細書に開示されており、この出願の関連する開示内容は、本願に完全に組み込まれるものとする。
当該「能動の」フットブレーキモジュールの空気圧部は、空気圧式常用ブレーキ装置の常用ブレーキ弁と同様に機能し、ブレーキペダル操作に応答して、空気圧制動圧力もしくは空気圧ブレーキ制御圧力を形成し、電気空気圧式常用ブレーキ装置の少なくとも1つの常用ブレーキ空気圧回路に1回または複数回入力する。少なくとも、電気空気圧式常用ブレーキ装置が電子閉ループ制御ブレーキシステムまたは制動圧力電子閉ループ制御ブレーキシステム(EBS)である場合、能動のフットブレーキモジュールは、電気制動値発生器の形態の、運転者の制動要求を検出するセンサ装置を有する。当該センサ装置は、「能動の」フットブレーキモジュールの電気チャネルの構成要素または電気空気圧式常用ブレーキ装置の常用ブレーキ電気回路の電気チャネルの構成要素であり、エラーのない動作において、常用ブレーキペダルを介して入力された運転者の常用ブレーキ制動要求を「能動の」フットブレーキモジュールまたは電気空気圧式常用ブレーキ装置の常用ブレーキ電気回路に伝送する。
これにより、常用ブレーキ弁装置の電気チャネルまたは電気空気圧式常用ブレーキ装置の常用ブレーキ電気回路にエラーが発生した場合にも運転者の制動要求を実現できるよう、電子閉ループ制御ブレーキシステム(EBS)では、少なくとも1つの常用ブレーキ空気圧回路に入力された制動圧力またはブレーキ制御圧力がバックアップとして用いられる。
「能動の」フットブレーキモジュールは、さらに、電気チャネルと、少なくとも1つの常用ブレーキ空気圧回路において制動圧力またはブレーキ制御圧力を変化させうる、特には増大させうるかまたは運転者の関与なしに形成しうる圧力電子開ループ制御装置または圧力電子閉ループ制御装置と、を有する。これにより、運転支援システムまたはオートパイロット装置の制動要求を実現することができる。
ここで、オートパイロット装置または運転支援システムによって形成された制動要求の実行を全体としての故障安全性を確保しつつ行うために、電気空気圧式常用ブレーキ装置のブレーキ電子制御装置は第1の電気エネルギ源から給電を受け、これに対して、「能動の」フットブレーキモジュールの付加的な電子制御装置は第2の電気エネルギ源から給電を受ける。
オートパイロット装置の制動要求信号は、特には、例えば共通のデータバスを介して、電気空気圧式常用ブレーキ装置のブレーキ電子制御装置にだけでなく、「能動の」フットブレーキモジュールの付加的な電子制御装置にも入力され、または「能動の」フットブレーキモジュールの付加的な電子制御装置により、当該2つの装置が接続されたデータバス上で「読み出される」。
第1の電気エネルギ源または電気空気圧式常用ブレーキ装置の常用ブレーキ電気回路に故障またはエラーが発生すると、「能動の」フットブレーキモジュール(FBM)は、例えば電気空気圧式常用ブレーキ装置からデータバスへのメッセージの欠落により、または電気空気圧式常用ブレーキ装置のブレーキ電子制御装置の明示的なエラー報告により、当該故障またはエラーを識別する。また、電気空気圧式常用ブレーキ装置またはそのブレーキ電子制御装置を別の制御装置によって監視し、こうした場合にエラーまたは故障を「能動の」フットブレーキモジュールに報告することもできる。当該別の制御装置は、オートパイロット装置または運転支援システムの一部であってもよい。
この場合、「能動の」フットブレーキモジュールは、電気空気圧式常用ブレーキ装置の代わりに、オートパイロット装置または運転支援システムの制動設定を実現することができる。
また、こうしたフットブレーキモジュールまたはこうした常用ブレーキ弁装置が、最小圧力と圧縮空気リザーバ内のリザーバ圧力に相当する最大圧力との間で可変の圧力を調整可能であるので、エラー発生時の制動作用が故障によって通常時の制動作用より小さくならないことも保証される。なぜなら、通常時であっても、最大でリザーバ圧力に相当する制動圧力しか要求されえないからである。
上述したように、好ましくは、第1の操作力による以外で、運転者の所望に依存しない制動要求が発生した場合、常用ブレーキ弁装置の少なくとも1つの制御ピストンに対し、付加的にまたは第1の操作力に代えて、第2の操作力が負荷され、当該第2の操作力は、第1の操作力に対して同時にかつ同方向もしくは反対方向で、少なくとも1つの制御ピストンに作用し、運転者の制動要求に依存せずに、常用ブレーキ弁装置の付加的な電子制御装置によって調整された電気信号に基づいて形成される。
言い換えれば、常用ブレーキ弁装置の制御ピストンに対し、運転者の制動要求に依存する第1の操作力が作用し、かつ/または運転者の所望に依存しない制動要求が発生した場合には、常用ブレーキ弁装置の付加的な電子制御装置が調整した電気信号に基づいて形成された第2の操作力が並行して作用する。したがって、2つの操作力(第1の操作力および第2の操作力)は、共同で、または各個別にかつそれぞれ他方の操作力がない状態で、制御ピストンひいては常用ブレーキ弁の複座弁を操作することができる。この場合、2つの操作力は、同方向すなわち共通の方向で制御ピストンに作用してもよいし、反対方向すなわち相互に反対向きの方向で制御ピストンに作用してもよい。
運転者の制動要求に依存して形成される第1の操作力は、つねに同方向で、すなわちブレーキ操作機構の操作方向による、複座弁の流出座を開放して少なくとも1つの常用ブレーキ回路への通気を行う方向で、少なくとも1つの制御ピストンに作用するので、「同方向」または「反対方向」なる概念は、第1の操作力の作用方向に対して明瞭に定義されている。ここで、運転者の制動要求が欠落しているために第1の操作力が存在しない場合、少なくとも1つの制御ピストンに対する当該第1の操作力の作用方向は単に、このときの同時の第2の操作力の作用方向に対する基準を指示できるようにするために考察されることは明らかである。
こうして、少なくとも1つの常用ブレーキ空気圧回路が、運転者による操作に加え、電気的もしくは電子的な、ひいては運転者の関与なしでの制動要求の発生時に自動操作可能であることにより、電気空気圧式常用ブレーキ装置の新たな制御手段が得られる。この場合、常用ブレーキ弁装置の付加的な電子制御装置による、電気空気圧式常用ブレーキ装置の少なくとも1つの常用ブレーキ空気圧回路の開ループ制御または閉ループ制御は、制動要求を形成可能な任意の車両システムまたは任意の「オートパイロット」の任意の電気制御信号によって、特には運転支援システムまたはオートパイロット装置により、行うことができる。
これにより得られる利点は、基本的に、電気空気圧式常用ブレーキ弁装置またはフットブレーキモジュールの固有の空気圧チャネルにおいて、常用ブレーキ空気圧回路用の制動圧力またはブレーキ制御圧力が運転者の制動要求に依存せずに自動形成可能となることにある。
このように、特には、常用ブレーキ弁装置すなわち中央位置において既に、常用ブレーキ弁装置に接続されている全ての常用ブレーキ空気圧回路に対して、運転者の関与または作用なしに、特に電気空気圧式常用ブレーキ装置のブレーキ電子制御装置のエラーまたは故障が特にその第1の電気エネルギ源、そのブレーキ電子制御装置またはその電気空気圧式変調器において検出された場合に、相応の制動圧力を形成することができる。これにより、常用ブレーキ電気回路の故障またはエラー時にも、この場合に常用ブレーキ弁装置の付加的な電子制御装置によって開ループ制御される別の常用ブレーキ電気回路が利用可能である。
こうして、フットブレーキモジュールの電子制御装置によって駆動される、好適には付加的に設けられた電気式アクチュエータ、電気液圧式アクチュエータまたは電気空気圧式アクチュエータを用いて第2の操作力を形成可能な開ループ制御もしくは閉ループ制御のアルゴリズムを電子制御装置に補完することにより、従来技術の電気空気圧式常用ブレーキ弁装置を僅かに変更するのみで、その機能が、運転者の関与なしに自動で行われるブレーキ制御の意味において有利に拡張されることの前提が得られる。
この場合、こうした常用ブレーキ弁装置が設けられた常用ブレーキ装置は、自動(外部)操作があった場合、例えば制動力分配もしくは被牽引車両ブレーキの制御に関して運転者の制動要求があった場合と同様に応働する。ここで、常用ブレーキ弁装置は、特に車両縦列走行における車両の上述した(部分)自動運転に適する。なぜなら、常用ブレーキ電気回路にエラーが発生した場合にも、少なくとも1つの常用ブレーキ空気圧回路を介して自動制御される制動が可能となるからである。
また、車両ブレーキにおける法規制によって要求されるエラートレランスが満足される。第2の操作力を形成するアクチュエータまで延在する電気部を有する少なくとも部分的に電気的な付加的な常用ブレーキ回路がさらに形成されるので、少なくとも1つの空気圧式常用ブレーキ回路とは異なって構成されたブレーキ回路が得られ、この場合双方のブレーキ回路が同一のもしくは同種のエラーによって共に動作不能となるおそれが低減される。こうして、付加的な(部分)常用ブレーキ電気回路により、利用可能な最大制動出力の調整が可能となる。なぜなら、少なくとも1つの常用ブレーキ空気圧回路が、圧縮空気リザーバからの完全なリザーバ圧力を利用可能であるからである。とりわけ、車両での電気配線または空気圧配管の変更を行う必要なく、常用ブレーキ弁装置の交換によって既存の電気空気圧式常用ブレーキ装置に簡単に本発明を設けることができる。
また、運転者が、第2の操作力によって行われる制動要求を、常用ブレーキ弁装置のブレーキ操作機構の操作によっていつでも重ね制御できることも重要である。なぜならこの場合、第2の操作力と同時に、運転者の制動要求に基づく、状況に応じて第2の操作力よりも大きくかつこれに対して反対方向の第1の操作力が少なくとも1つの制御ピストンに適用されるからである。
なぜなら、多くのケースにおいて、例えば運転者がそれぞれ前方走行車両および後方走行車両に対してそれぞれ小さな車間距離で上述した縦列走行を行っているとき、急にフルブレーキを導入しようとし、このために衝突事故の危険が発生するような場合、制御ピストンに対する第1の操作力によって表される運転者の制動要求が相応の大きさで反対方向に作用する第2の操作力の形成によって重ね制御されることが望ましいかまたは必須でありうるからである。
特に好ましくは、こうした第2の操作力は、電気空気圧式常用ブレーキ装置のブレーキ電気回路のエラーまたは故障が検出され、かつ制動要求が発生した場合にも形成される。こうしたエラーまたは故障は、特には、ブレーキ電子制御装置、少なくとも1つの電気空気圧式アクスル変調器または電気空気圧式常用ブレーキ弁の電気チャネルに関連しうる。また、常用ブレーキ電気回路の第1の電気エネルギ源の故障も考えられる。
常用ブレーキ弁装置に複数の空気圧チャネルが存在するケースでは、第2の操作力を、2つ以上の制御ピストンに負荷することができ、または1つの制御ピストンのみに負荷して当該制御ピストンから別の操作ピストンへ伝達させることもできることを理解されたい。
好ましくは、第2の操作力を形成する手段は、少なくとも1つの電気式アクチュエータ、電気液圧式アクチュエータもしくは電気空気圧式アクチュエータを含む。ここでは、第2の操作力が、常用ブレーキ弁装置の少なくとも1つの制御ピストンに直接もしくは間接に作用する電気空気圧式アクチュエータ、電気液圧式アクチュエータもしくは電気機械式アクチュエータ、例えば電磁弁、電気モータ等を用いて形成される実施形態が考えられる。
特に、第2の操作力を形成する手段は、付加的な電子制御装置によって開ループ制御されて、第2の操作力を形成するために、第2の操作力が依存している少なくとも1つの空気圧制御圧力を調整する、少なくとも1つの電気空気圧式電磁弁装置を含むことができる。したがって、常用ブレーキ弁装置の付加的な電子制御装置の信号に応答して、少なくとも1つの制御ピストンに直接もしくは間接に作用する制御圧力が調整される。この場合、当該制御圧力は、少なくとも1つの制御ピストンに第2の操作力を形成する。したがって、特に好ましくは、第2の操作力は、常用ブレーキ弁装置における既存の条件を最良に利用しつつ、電気空気圧によって形成される。
また、少なくとも1つの電磁弁装置によって調整された制御圧力は、センサ装置により測定されて目標値に対する補償により付加的な電子制御装置において閉ループ制御可能であり、センサ装置、電磁弁装置および付加的な電子制御装置は、共同で、空気圧制御圧力を閉ループ制御する制御圧力レギュレータを形成する。ここで、選択手段としての第2の操作力またはこれに関連する上述したパラメータの閉ループ制御を用いて、制動圧力設定の精度を高めることができる。
こうした閉ループ制御機能を実現するために、少なくとも1つの制御ピストンに作用する第2の操作力、当該第2の操作力によって生じる、少なくとも1つの制御ピストンの操作距離および/または当該第2の操作力を形成するパラメータを実際量として測定するセンサ手段と、閉ループ制御の意味で実際量を目標量に対して補償する閉ループ制御手段および調整手段と、を設けることができる。
ここで、空気圧制御圧力は、電気空気圧式常用ブレーキ弁装置の、少なくとも1つの制御ピストンによって画定される少なくとも1つの制御チャンバへ入力可能であり、当該制御チャンバは、通気の際に第1の操作力に対して同方向もしくは反対方向の第2の操作力が少なくとも1つの制御ピストンに生じるように配置されている。
一発展形態によれば、オートパイロット装置または運転支援システムは、運転者の関与なしに、制動作用設定を直接もしくは間接に付加的な電子制御装置に入力可能であり、制動作用設定は、運転モード条件に依存して形成される。既に上述したように、このために少なくともブレーキ電子制御装置および付加的な電子制御装置をデータバスに接続することができる。
ここでの運転モード条件とは、車両または連結車両の運転モードにおいて発生する可能な全ての条件および状況、例えばヨーイング挙動、ローリング挙動および/またはピッチング挙動、制動挙動もしくは加速挙動、例えば前方走行車両に対する車間距離および/または相対速度、ならびに停止状態もしくは駐車状態における挙動であると理解されたい。
特に、空気圧制御圧力は、電気空気圧式常用ブレーキ弁装置の、少なくとも1つの制御ピストンによって画定される少なくとも1つの制御チャンバへ入力可能であり、制御チャンバは、通気の際に第1の操作力に対して同方向もしくは反対方向の第2の操作力が少なくとも1つの制御ピストンに生じるように配置される。
こうした機能を可能なかぎり簡単に実現するため、さらに、第1の制御チャンバは、当該第1の制御チャンバへの通気によって、第1の操作力に対して同方向の、少なくとも1つの制御ピストンに対する第2の操作力が形成されるように、少なくとも1つの制御ピストンに対して配置可能である。また付加的に、第2の制御チャンバは、当該第2の制御チャンバの通気によって、第1の操作力に対して反対方向の、少なくとも1つの制御ピストンに対する第2の操作力が形成されるように、配置される。
この場合、好ましくは、第1の制御チャンバが第1の電磁弁装置または第1の制御圧力レギュレータにより通気可能または排気可能であり、第2の制御チャンバが第1の制御チャンバから独立に第2の電磁弁装置または第2の制御圧力レギュレータにより通気可能または排気可能であるように構成可能である。
とりわけ、少なくとも1つの制御ピストンは、1つのピストンロッドに結合された2つのピストンを備えたダブルピストンであってよく、このうち第1のピストンは第1の制御チャンバを、第2のピストンは第2の制御チャンバを画定し、ここで、第1の制御チャンバおよび第2の制御チャンバは、常用ブレーキ弁装置の内壁の、相互に離れた、ピストンロッドが貫通してシールする面に接している。
本発明は、上述した電装品を備えた車両にも関する。
本発明の有利な発展形態は、特許請求の範囲、明細書および図面から得られる。明細書の導入部において言及した各特徴および複数の特徴の組み合わせの利点は例示に過ぎず、代替的にもしくは累積的に奏功しうるものであって、当該利点が本発明の実施形態によって必ず達成されなければならないわけではない。別の特徴は、図面(特に図示の幾何学形状および複数の構成要素相互の相対寸法、その相対配置および相対作用結合)から得られる。同様に、本発明の種々の実施形態の特徴または種々の請求項の特徴の組み合わせは、特許請求の範囲において選択されている引用関係とは異なっていてよいことも、ここに挙げておく。このことは、別個の図面に示した特徴または明細書に言及した特徴にも当てはまる。当該特徴は種々の請求項の特徴と組み合わせることもできる。同様に、特許請求の範囲に記載した特徴は、本発明の別の実施形態において省略することもできる。
以下に本発明の実施例を図示し、以下の説明において詳細に説明する。
「走行」位置における、本発明の好ましい実施形態による車両の電気空気圧式常用ブレーキ装置の常用ブレーキ弁装置を示す概略的な横断面図である。 図1の常用ブレーキ弁装置を備えた電気空気圧式常用ブレーキ装置とオートパイロット装置および操舵装置とを含む車両の電装品の好ましい実施形態を示す概略的な回路図である。 図2の電装品を簡単化して示す概略図である。 運転者が操舵している状況における操舵装置を示す図である。 運転者が操舵している状況における操舵装置を示す図である。 オートパイロット装置が操舵している状況における操舵装置を示す図である。 運転者およびオートパイロット装置が操舵している状況における操舵装置を示す図である。 常用ブレーキ弁装置を開ループ制御する電磁弁装置の実施形態を示す図である。 常用ブレーキ弁装置を開ループ制御する電磁弁装置の実施形態を示す図である。 常用ブレーキ弁装置を開ループ制御する電磁弁装置の実施形態を示す図である。 長手方向加速度aを時間tに関して示すグラフである。 制動圧力pを時間tに関して示す、図9aのグラフに時間的に対応するグラフである。
図1には、「走行」位置での、本発明の好ましい実施形態による車両の電装品の電気空気圧式常用ブレーキ装置の常用ブレーキ弁装置1の概略的な横断面図が示されている。ここで、電装品とは、電気素子または電気部品を含む車両備品であると理解されたい。
常用ブレーキ弁装置1は、図示を簡単化するため、唯一の常用ブレーキ空気圧回路または空気圧チャネル132または134を有するものとするが、実際には、好ましくは2つの常用ブレーキ空気圧回路または2つの空気圧チャネル132,134を有する(図2を参照)。常用ブレーキ空気圧回路または空気圧チャネル132,134に加えて、ここでは例えば常用ブレーキ操作機構10の操作距離を測定する無接触距離センサまたは制動値発生器67を含む常用ブレーキ電気回路または電気チャネル130も設けられている。こうした電気空気圧式常用ブレーキ弁装置1では、いわゆるフットブレーキモジュールも扱われる。
常用ブレーキ弁装置1は、好ましくは、図2の電気空気圧式常用ブレーキ装置124において使用され、当該電気空気圧式常用ブレーキ装置124は、一方では低優先の2つの常用ブレーキ空気圧(バックアップ)回路においてそれぞれ1つの空気圧バックアップブレーキ制御圧力を常用ブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECUへ入力し、他方では高優先の常用ブレーキ電気回路において制動要求に依存する電気信号を常用ブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECUへ入力して、場合によりそこで適応化もしくは補正を行い、さらにそこから下位の電気空気圧式圧力制御モジュール114,116へ入力するための制動圧力電子閉ループ制御ブレーキシステム(EBS)である。ここでの下位の電気空気圧式圧力制御モジュール114,116は、目標制動圧力を表す電気信号に依存して、対応する各軸(フロントアクスル、リアアクスル)の車輪ブレーキシリンダ118,120において相応の実際制動圧力を調整する。
こうした電気空気圧式圧力制御モジュール114,116は充分に公知であり、電気空気圧式ブレーキ回路の正常動作時に対応するバックアップブレーキ制御圧力を抑制するバックアップ電磁弁の他、出力側でリレー弁に接続された流入流出コンビネーション電磁弁を含む。付加的に、こうした圧力制御モジュール114,116には、ローカルの電子制御装置と、リレー弁によって調整される実際制動圧力を測定する圧力センサと、が組み込まれている。この場合、圧力センサによって測定された実際制動圧力は、常用ブレーキ弁装置の電気チャネルから圧力制御モジュール114,116へ入力された信号によって表される目標制動圧力に対して、圧力閉ループ制御の意味で補償される。
このように、常用ブレーキ弁装置1は、一方では、当該電子ブレーキシステム(EBS)の常用ブレーキ電気回路および少なくとも1つの常用ブレーキ空気圧回路(バックアップブレーキ回路)を開ループ制御するために設けられている。
常用ブレーキ弁装置1はハウジング2を有しており、当該ハウジング2内に、ハウジング蓋の蓋開口を通って突出するプランジャ受容部6を備えたプランジャピストン4が軸方向で可動に収容されている。フットブレーキペダルの形態の常用ブレーキ操作機構10に接続されたプランジャ8は、プランジャ受容部6に上方から突入する。したがって、運転者がフットブレーキペダル10を操作すると、プランジャ8がプランジャ受容部6へ押し込まれ、プランジャピストン4が図1の操作力により下方へ運動する。
プランジャピストン4は、当該操作力を、好適にはプランジャピストン圧縮ばね14を介して、ハウジング2内にて同様に軸方向で可動に支持された制御ピストン12へ伝達する。制御ピストン12は、制御ピストン圧縮ばね46により、内壁66に対して支持されている。
さらに、制御ピストン12は、プランジャピストンロッド5を介してプランジャピストン4に機械的に作用結合されており、ここで、プランジャピストンロッド5はプランジャピストン4に結合されており、常用ブレーキ操作機構の操作によって例えばプランジャピストン4が制御ピストン12へ近づく方向で運動して、プランジャピストンロッド5がスリーブ状の制御ピストンロッド上部7の底部に達した場合、制御ピストン12の、カップ状スリーブとして構成された制御ピストンロッド上部7において、当該プランジャピストンロッド5を軸方向で停止させることができる。他方で、プランジャピストンロッド5は、プランジャピストン4が制御ピストン12から離れる方向で運動する場合、制御ピストンロッド上部7内を摺動可能である。
制御ピストン12の他方側では、制御ピストンロッド下部16に複座弁34の流出座32が構成されており、当該流出座32は、複座弁34の、ハウジング2内で軸方向に可動に支持されたカップ状の中空弁体36をシールしており、または当該弁体36から外されて、排気ポート40へ通じる、作業チャンバ38と弁体36内のヘッド側の通流口との間の流れ断面を解放する。当該状況は図1に示されている。
作業チャンバ38は常用ブレーキ空気圧回路へのポート42に接続されており、当該ポート42に、軸(フロントアクスル、リアアクスル)の電気空気圧式圧力制御モジュール114,116に通じる圧力管路44または45が接続されている(図2)。こうした圧力制御モジュール114,116にはバックアップ電磁弁が組み込まれており、当該バックアップ電磁弁は、常用ブレーキ電気回路の正常動作時には、圧力管路44,45内を導通される圧力を、圧力制御モジュール114,116に接続された車輪ブレーキシリンダ118または120に対して阻止し、常用ブレーキ電気回路の故障時には導通させる。このために、当該バックアップ電磁弁は、例えば、無電流時のばね弾性的な負荷による開放位置と通電時の阻止位置とを有する2ポート2位置方向制御電磁弁として構成されている。
制御チャンバ22は、プランジャピストン4とこれに面した制御ピストン12の面との間に形成されている。ここで、ハウジング2のポート48は、第1の制御チャンバ22内へ開口している。
ポート48には電磁弁装置52の出力ポート50が接続されており、当該電磁弁装置52の入力ポート54には、圧縮空気リザーバに接続されたリザーバ圧力管路56が接続されている。また、常用ブレーキ弁装置1には、同様にリザーバ圧力管路56を介してリザーバチャンバ60に接続されたリザーバポート58も設けられている。
弁体36は、ハウジング2の底部および弁体36の内部に支持された弁体圧縮ばね62により複座弁34の流入座64に押し当たっており、かつハウジング2の別の内壁66の中央貫通孔の内周縁に構成されている。弁体36が弁体圧縮ばね62の作用に抗して流入座64から外された状態では、リザーバポート58もしくはリザーバチャンバ60と作業チャンバ38との間の流れ断面が解放されて、リザーバ圧力のもとにある圧縮空気が常用ブレーキ回路へのポート42すなわちブレーキ圧力管路へ流出可能となり、これにより、関連する軸または関連するブレーキ回路の車輪ブレーキシリンダへの通気が行われる。
既に上述したように、図1には、流出座32が弁体36から外され、常用ブレーキ回路へのポート42ひいては常用ブレーキ回路の車輪ブレーキシリンダが排気ポート40に接続された、常用ブレーキ弁装置1の「走行」位置が示されている。これにより、当該ブレーキ回路の能動の空気圧式車輪ブレーキシリンダが排気され、ひいては解離される。
図8a〜図8bに幾つかの実施形態が示されている電磁弁装置52により、第1の制御チャンバ22の通気または排気が、付加的な電子制御装置FBM‐ECUによって開ループ制御されて可能となる。このことは後に詳述する。
ハウジング2内にはさらに、好適には軸方向に相前後して配置され、好ましくは無接触で作用する2つの冗長距離センサ67が、常用ブレーキ操作機構10の操作距離または操作度に比例するプランジャピストン4の操作距離または操作度を測定するため、制動値発生器として、プランジャピストン4の軸方向領域に配置されている。当該距離センサ67の信号は、例えば常用ブレーキ弁装置1の電気チャネルにおいて使用され、付加的な電子制御装置FBM‐ECUに入力され、当該付加的な電子制御装置FBM‐ECUは当該信号を処理することによって例えばデータバスで扱えるようにし、インタフェース13を介して、常用ブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECUが接続されているデータ通信線路122、例えばデータバスへ入力する。この点で、付加的な電子制御装置FBM‐ECUは、距離センサ67の信号のための電子評価装置と(も)なっている。
付加的な電子制御装置FBM‐ECU、第1の電磁弁装置52および対応する配線または空気圧配管もしくは空気圧管路は、共同で、ハウジング2内に配置された常用ブレーキ弁装置1の構成要素、好適には構造ユニットを形成しており、ここで、付加的な電子制御装置FBM‐ECU、第1の電磁弁装置52および対応する配線または空気圧配管もしくは空気圧管路は、この場合例えばハウジング2にフランジ付けされた固有のハウジングに収容可能である。
ここで、運転者が常用ブレーキ弁装置1の常用ブレーキ操作機構10を操作し、このことが運転者の制動要求に相当する場合、プランジャピストン4が下方へ移動して、カップ状スリーブ7の底部を押し下げ、制御ピストン12も同様に下方へ移動して、流出座32が弁体36をシールし、これにより常用ブレーキ回路へのポート42と排気ポート40との間の接続部が閉鎖されるので、対応する車輪ブレーキシリンダ118,120のそれ以上の排気は不可能となる。
運転者の制動要求に応答した常用ブレーキ操作機構10の操作が続行される場合、次いで、弁体36が、自身に接した流出座32により、流入座64から外されて、下方へ押し下げられる。これにより、圧縮空気は、リザーバチャンバ60のリザーバ圧力のもと、作業チャンバ38へ、またそこから常用ブレーキ回路へのポート42または対応する車輪ブレーキシリンダへ達し、これにより車輪ブレーキシリンダへの通気が行われ、ひいては車輪ブレーキシリンダが加圧される。これは、運転者が自身の制動要求に依存して常用ブレーキ操作機構10に作用させた操作力に基づき、第1の操作力がプランジャピストン圧縮ばね14を介して制御ピストン12に作用し、当該制御ピストン12を最終的にその通気位置へ調整する、純粋な運転者による制動である。
純粋に運転者の制動要求によって開始されるこうした制動の際には、第1の電磁弁装置52が付加的な電子制御装置FBM‐ECUにより排気位置へ開ループ制御され、当該排気位置では第1の制御チャンバ22が周囲空気に接続されて、第1の制御チャンバ22の膨張によって生じる圧力効果が回避される。
この場合、制御チャンバ22に入力された空気圧制御圧力が電磁弁装置52によって変調されることにより、定義された第2の操作力が第2の制御ピストン12に生じ、ここからさらに相応の制動力が得られ、これにより、値ゼロからリザーバ圧力管路56または57内のリザーバ圧力によって生じる最大制動力までの間で任意の制動力の調整が可能となる。当該ケースでは、第2の操作力は、例えば第1の操作力に対して同方向にかつ同時に作用する。ただし、第2の操作力の反対の作用方向も考えられる。
図1の実施形態において当該運転者の制動要求なしで第1の電磁弁装置52が付加的な電子制御装置FBM‐ECUにより通気位置へ調整される場合、第1の制御チャンバ22に空気圧制御圧力が印加され、この場合下方へ向かう第2の操作力がさらに制御ピストン12に形成され、次いで、上述した運転者の操作があった場合と同様に、当該制御ピストン12が最終的に通気位置へ調整される。
また、第1の制御チャンバ22内で支配的な制御圧力がプランジャピストン4ひいては常用ブレーキ操作機構10に戻り作用し、運転者が常用ブレーキ操作機構10に接触すると、運転者は当該戻り作用を自身の足で感知することができる(ペダル戻り作用)。これにより、運転者は自動制動の開始を自身の足で感知することができる。
運転者により開始される常用制動、および運転者の関与なしに自動形成された常用ブレーキ要求信号に基づいて開始される常用制動の他、さらに、常用ブレーキ弁装置1により運転者の制動要求および自動形成された制動要求の双方に応答して制動を行うコンビネーション常用制動も可能である。この場合、制御ピストン12に対しては、一方で第1の操作力が運転者の常用制動要求から、また第2の操作力が自動形成された制動要求から、例えば同方向にかつ同時に作用し、これにより制御ピストン12の2つの操作力の大きさが例えば加算される。
第1の制御チャンバ22のために第1の電磁弁装置52によって調整される制御圧力は、圧力閉ループ制御を受けることができる。当該ケースでは、出力ポート50での実際制御圧力が圧力センサにより測定され、付加的な電子制御装置FBM‐ECUにより設定された目標制御圧力に対し、第1の電磁弁装置52の相応の駆動により補償される。電磁弁装置52は、この場合、圧力センサおよび電子制御装置ECUと共同で、制御チャンバ22内の制御圧力のための圧力レギュレータを形成する。
図8a〜図8cには、ここで、上述した実施例において制御チャンバ22のための空気圧制御圧力を開ループ制御または閉ループ制御する電磁弁装置52a,52b,52cまたは制御圧力レギュレータ52a,52b,52cの例が示されている。ここでは簡単に、図1において使用した参照番号のみを示している。
ここでの各例は、電子制御装置ECUによって制御され、リザーバ圧力管路56を介して圧縮空気リザーバに接続されている入力ポート54a,54b,54cと、それぞれ第1の制御チャンバ22または第2の制御チャンバ24に接続されているかもしくは接続される出力ポート50a,50b,50cと、が設けられることが共通している。また、全ての実施形態が、排気部100a,100b,100cと、出力ポート50a,50b,50cでの実際制御圧力を測定する圧力センサ102a,102b,102cと、を有し、これにより、出力ポート50a,50b,50cに生じた実際制御圧力信号が報告される電子制御装置ECU内の相応のアルゴリズムに関連して、調整された制御圧力の圧力閉ループ制御が可能となるかまたは実行される。
図8aの実施形態では、電気制御信号に相応に(比例)調整される、出力ポート50aでの制御圧力のための比例弁104aが制御され、同様に通気および排気が可能となる。図8bの実施形態では、2つの2ポート2位置方向制御電磁弁106b,108bから成る流入流出コンビネーション弁が設けられており、入力ポート54bに直接に接続された流入弁106bは無電流時に閉鎖され、通電時に開放され、流出弁108bは無電流時に開放され、通電時に閉鎖される。図8cによれば、電磁弁装置52cとして、通気位置および排気位置を有する通気排気弁である3ポート2位置方向制御電磁弁110cが、阻止位置において出力ポート50cでの圧力をホールドするホールド弁である2ポート2位置方向制御電磁弁112cと組み合わせて使用されている。
こうした電磁弁装置52a,52b,52cは、上述した各実施形態において圧力センサ102と組み合わされ、出力側50a,50b,50cに生じる制御圧力を閉ループ制御するため、付加的な電子制御装置FBM‐ECUを含めて制御圧力レギュレータとして使用可能である。
図2には、被牽引車両の連結に適する、上述した常用ブレーキ弁装置1を備えた牽引車両の電気空気圧式常用ブレーキ装置124の好ましい実施形態の概略的な回路図が示されている。単なる例示に過ぎないが、ここでは図1の常用ブレーキ弁装置1が使用され、例えば1つの常用ブレーキ電気回路と2つの常用ブレーキ空気圧回路が設けられている。
電気空気圧式常用ブレーキ装置124またはその電子制御装置EBS/ABS‐ECUは、常用ブレーキ電気回路の構成要素でありかつ例えば常用ブレーキ弁装置1および特にその電子制御装置FBM‐ECUに電気エネルギを供給する第2の電気エネルギ源128から独立した第1の電気エネルギ源126から電気エネルギの供給を受ける。
常用ブレーキ弁装置1では、常用ブレーキ電気回路のための電気チャネル130と、フロントアクスル常用ブレーキ空気圧回路のためのフロントアクスル空気圧チャネル132と、リアアクスル常用ブレーキ空気圧回路のためのリアアクスル空気圧チャネル134と、が見て取れる。フロントアクスルチャネル132内またはリアアクスルチャネル134内で支配的な圧力を対応する圧力制御モジュール114,116に供給する圧力管路44,45も見て取れ、当該圧力は、組み込まれたバックアップ電磁弁によりまず車輪ブレーキシリンダ118,120に対して阻止される。リアアクスルに対応する圧力制御モジュール116は例えば2チャネル圧力制御モジュールであり、これに対してフロントアクスルには、ABS圧力制御弁138に組み込まれたブレーキ圧力管路を介してフロントアクスルの車輪ブレーキシリンダ118に接続された1チャネル圧力制御モジュール114が組み付けられている。ABS圧力制御弁は、許容不能なブレーキスリップがあった場合、ブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECUにより、公知の手法で、フロントアクスルの車輪でのブレーキスリップが許容可能なブレーキスリップへ適応化されるように駆動される。リアアクスルの車輪でのブレーキスリップ制御はそこに設けられた2チャネル圧力制御モジュール116により行われ、当該2チャネル圧力制御モジュール116はブレーキ圧力管路137を介して対応する車輪ブレーキシリンダに接続されている。車輪スリップを測定するために、各車輪に車輪回転数センサ24が配置されている。ブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECUには、ESP制御部(電子安定化プログラム制御部)、ASR制御部(駆動スリップ制御部)およびABS制御部(アンチロックブレーキシステム制御部、ブレーキスリップ制御部)の制御ルーチンが組み込まれている。
好適には、2つの常用ブレーキ回路(フロントアクスル、リアアクスル)に対してそれぞれ1つずつ固有の圧縮空気リザーバ140,142が設けられており、それぞれリザーバ圧力管路144,146を介して一方では常用ブレーキ弁の各空気圧チャネル132,134に接続されており、他方では圧力制御モジュール114,116に接続されている。圧力制御モジュール114,116は、流入流出コンビネーション弁とこれによって空気圧式に駆動されるリレー弁とを含み、ここでは、それぞれブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECUによる駆動に依存して、リザーバ圧力からそれぞれ1つの制動圧力が変調され、ブレーキ圧力管路136へ入力される。さらに、各チャネルの圧力制御モジュール114,116内または被牽引車両制御モジュールTCMには、ブレーキ圧力管路136,137内またはカップリングヘッド「ブレーキ」でそれぞれ支配的な実際制動圧力を測定してローカルの電子制御装置へフィードバックするそれぞれ1つの圧力センサが組み込まれており、当該ローカルの電子制御装置は、圧力制御モジュール114,116内または被牽引車両制御モジュールTCM内に組み込まれており、これにより、目標制動圧力との比較によって公知の手法でブレーキ圧力制御が実行可能となる。
例えばフロントアクスルブレーキ空気圧回路に対応する圧力管路44を介して、充分に公知の被牽引車両制御モジュールTCMが圧縮空気によって冗長制御され、同様にブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECUにより優先的に電気制御される。また、被牽引車両制御モジュールTCMには、一方の圧縮空気リザーバ140または142から圧縮空気リザーバ管路144または146を介して圧縮空気が供給されるが、このことは図2には示されていない。出力側では、被牽引車両制御モジュールTCMは、被牽引車両ブレーキを公知の手法で制御するため、カップリングヘッド「ブレーキ」148とカップリングヘッド「リザーバ」150とに接続されている。
圧力制御モジュール114,116、被牽引車両制御モジュールTCMおよびABS圧力制御弁138がそれぞれ電気制御線路152を介してブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECUに接続されていることを理解されたい。
さらに、好適には例えば図1にしたがって構成されている常用ブレーキ弁装置1に組み込まれた付加的な電子制御装置FBM‐ECUと、例えば図8bによれば流入流出コンビネーション弁106b,108bおよび圧力センサ102bを含む第1の電磁弁装置52bと、が可視である。図示の実施例では、当該部品は、例えば、常用ブレーキ弁装置1のハウジングにフランジ付けされた固有のハウジングに収容されている。また、冗長的に設けられた制動値発生器67も見て取れる。付加的な電子制御装置FBM‐ECUは、例えば相互に監視し合う2つの冗長マイクロプロセッサ154a,154bを含む。同様に、ブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECUにも、2つの冗長マイクロプロセッサ156a,156bが設けられている。また、車輪に配置された車輪回転数センサ24が、各車輪回転数を圧力制御モジュール114,116内のローカルの制御装置へ報告し、当該ローカルの制御装置がこれをブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECUに転送する。
電装品は、さらに、ステアリングホイール28とステアリングギヤ30との例えば直通の機械的接続部を有する電気機械式操舵装置26を含む(図4)。操舵装置26の操舵電子制御装置は、ブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECU、付加的な電子制御装置FBM‐ECUおよびオートパイロット装置70が接続された車両データバス68と通信する。オートパイロット装置70は、とりわけ、操舵装置26、電気空気圧式常用ブレーキ装置124および常用ブレーキ弁装置1またはその制御装置を運転者の関与なしに駆動し、これにより運転支援システムとなっている。こうして、車両の制動および操舵の少なくとも部分的に自動化された制御が、好ましくは運転モード条件、例えば車両速度、前方走行車両に対する車間距離および/または相対速度、特に被牽引車両を含めた車両安定性等に依存して実現される。このために、オートパイロット装置70は、図示していないセンサを介して運転モード条件に関するデータを受信する。
操舵装置26には第2のエネルギ源128を介して電気エネルギが供給され、オートパイロット装置70も例えば同様である。ブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECUによって電気制御される被牽引車両制御モジュールTCMは、一方ではカップリングヘッド「ブレーキ」148に、他方ではカップリングヘッド「リザーバ」150に接続されており、ここで、各カップリングヘッドには、被牽引車両に通じる相応のブレーキ管路およびリザーバ管路が解離可能に接続されている。
図4に電気機械式操舵装置26が詳細に示されている。運転者がステアリングホイール28を介して適用したステアリングホイールトルク76は、ステアリングスピンドル68を介して、例えば電気モータによって形成される電気式ステアリングアクチュエータ72へ伝達される。ステアリングスピンドル68にはさらにステアリングホイールトルクセンサ74が取り付けられており、当該ステアリングホイールトルクセンサ74は、運転者がステアリングホイール28を介して適用したそれぞれのステアリングホイールトルクを測定し、ステアリングホイールトルク信号として、データバス122に接続されたここでは電子式でない操舵制御装置へこれを入力する(図2)。
操舵制御装置は、基本的には、ステアリングアクチュエータ72を、ステアリングホイール28で測定されたステアリングホイールトルク76に依存して、運転者が適用したステアリングホイールトルク76に対して付加的な重畳トルクがステアリングコラム68に形成されるように駆動する。このため、操舵装置は、ここでは例えばいわゆる操舵トルクの重畳を行う重畳操舵装置である。また、ステアリングホイールトルク76に代えて各ステアリングホイール角度aをステアリングホイール角度センサによって測定することもでき、この場合はステアリングホイール角度の重畳を行う重畳操舵装置となる。
ただし、ステアリングアクチュエータ72は、運転者の関与がなくても、すなわちステアリングホイール28の操作がなくても、ステアリングスピンドル68に操舵トルク82を形成可能である(図5)。図4のケースではステアリングアクチュエータ72はステアリングスピンドル68に操舵トルク82を入力しないので、操舵力は運転者が形成したステアリングホイールトルク76のみから導出される。図4には、操舵要求が専ら、ステアリングホイール28を相応に操作する運転者から到来する状況が示されている。
ステアリングギヤ30は、ここでは好ましくは液圧式支援サーボを含み、ステアリングホイールトルク76を増幅する。ステアリングギヤ30は、この場合、ステアリングアーム78を介して、操舵されるフロントアクスルVAの左前輪および右前輪のステアリングナックル80a,80bを駆動し、これによりそれぞれ1つの操舵角度b1,b2が右方および左方に調整される。リアアクスルHAはここでは好適には操舵されない。
図5には、ステアリングスピンドル68に作用する操舵トルク82が、専らステアリングアクチュエータ72によって操舵電子制御装置による駆動に基づいて形成される状況が示されている。当該駆動により、例えばオートパイロット装置70によって調整され、データバス122を介して伝達された操舵要求が行われる。
図6には、ここでは例えばフロントアクスルVAおよびリアアクスルHAのそれぞれ左輪の意図的な制動により、ここでは例えば左カーブ路に車両を追従させる際に発生するヨーモーメントMBrems,Gierが形成されるいわゆる操舵制動が示されている。当該ヨーモーメントMBrems,Gierの基準となるのは左前輪の操舵ロール半径RLenkrollであり、これが当該左前輪に作用する制動力FBrems,VAと結合されて制動トルクFBrems,VA・RLenkrollが形成され、さらに軸半部長さのaが制動力FBrems,HAと結合されて制動トルクFBrems,HA・aが形成される。操舵制動要求は、ここではオートパイロット装置70によって開始され、データバス122を介してブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECUに伝達され、これに応じて2つの車輪の制動が起動される。
図7には、運転者がステアリングホイール28を介してステアリングスピンドル68に適用したステアリングホイールトルク76が、ステアリングアクチュエータ72が適用した操舵トルク82に重畳される状況が示されている。さらに、操舵制動に基づくヨーモーメントMBrems,Gierも作用している。したがって、ここでは、図4〜図6に示した車両の操舵手段が相互に重畳されるケースが示されている。
図3には、車両の電装品の電気部品および電子部品への給電の種々の実施形態が概略的に示されている。
第1の実施形態によれば、操舵装置26および常用ブレーキ弁装置1またはその電子制御装置FBM‐ECUは第2の電気エネルギ源128から給電され、電気空気圧式常用ブレーキ装置124またはそのブレーキ制御装置EBS/ABS‐ECUは第1の電気エネルギ源126から給電される。相応のエネルギ源線路84,86は、図3では、三角矢印付きの実線で示されている。選択手段として、ここでは、常用ブレーキ弁装置1の制動値発生器67も同様に第2の電気エネルギ源128から給電され、このことは破線の電気エネルギ源線路92によって示されている。
ここで、電気空気圧式常用ブレーキ装置124のブレーキ電子制御装置1またはその電子制御装置FBM‐ECUは、第2の電気エネルギ源128を含む第2の電気エネルギ源回路または操舵装置26における故障またはエラーを識別し、この場合、当該ブレーキ電子制御装置1またはその電子制御装置FBM‐ECUが、オートパイロット装置70によって場合により調整される操舵要求信号を車輪ごとまたはサイドごとの制動介入の形態で車輪ブレーキアクチュエータに実現するため、電気空気圧式常用ブレーキ装置124を駆動するように構成されている。
第2の実施形態によれば、例えば第1の電気エネルギ源126または第1の電気エネルギ源回路から破線で示したエネルギ源線路94を介して電気エネルギの供給を受け、常用ブレーキ操作機構10によって操作可能な、少なくとも1つの電気信号発生器88が設けられており、当該電気信号発生器88は、常用ブレーキ操作機構10が図3に破線で示した信号線路90を介して操作された際に、電気操作信号をブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECUに入力する。ここで、電気信号発生器88は、電気空気圧式常用ブレーキ弁装置1に組み込み可能であり、特に電気スイッチによって形成可能である。
第3の実施形態によれば、第1の電気エネルギ源126または第1の電気エネルギ源回路から電気エネルギの供給を受け、1つもしくは2つの常用ブレーキ空気圧制御回路内の空気圧制動圧力もしくは空気圧ブレーキ制御圧力によって操作可能な、少なくとも1つの電気信号発生器88を設けることができ、当該電気信号発生器88は、常用ブレーキ操作機構10が操作された際に、電気操作信号をブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECUに入力する。ここで、電気信号発生器88は、電気空気圧式常用ブレーキ弁装置1に組み込み可能であり、特に電気圧力センサによって形成可能である。信号発生器88によって測定された当該制動圧力もしくはブレーキ制御圧力は、2つの常用ブレーキ空気圧回路のそれぞれ圧力管路44,45内に発生している(図2)。当該第3の実施形態では、常用ブレーキ弁装置1の制動値発生器67は、破線で示したエネルギ源線路96を介して、例えば第1の電気エネルギ源126から給電される。
第2の実施形態および第3の実施形態では、ブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECUは、特に、第2の電気エネルギ源128を含む第2の電気エネルギ源回路または操舵装置26における故障またはエラーを識別し、こうしたエラーが識別されて信号発生器88によって形成される操作信号が発生した場合、オートパイロット装置70によって場合により調整される操舵要求信号を無視し、これを実現しない。
したがって、好ましくは電気制動値発生器67に対して付加的な信号発生器88が設けられ、当該信号発生器88は、電気空気圧式常用ブレーキ装置124に関して、同じ第1の給電回路126から電気エネルギの給電を受け、運転者の制動の意思を識別する。この場合、操舵装置26においてエラーが識別されても、操舵制動介入は実行されない。なぜなら、運転者が明らかに着席しており、コントロールを担当できるからである。この場合、制動は、電気空気圧式常用ブレーキ装置124の常用ブレーキ空気圧回路によってのみ行われる。
第4の実施形態によれば、電気空気圧式常用ブレーキ装置124またはそのブレーキ制御装置EBS/ABS‐ECUには、付加的に、第1の電気エネルギ源126を含む第1の電気エネルギ源回路から電気エネルギが供給される。この場合、常用ブレーキ弁装置1の制動値発生器67は、エネルギ源線路92を介して第2の電気エネルギ源128から給電される。
第3の実施形態および第4の実施形態では、電気空気圧式常用ブレーキ装置124の常用ブレーキ電気回路は、第1の給電回路または第1の電気エネルギ源126が故障した場合にも、運転者の制動要求を受け取り、これを実現することができる。これにより、車輪ブレーキアクチュエータ118,120での制動圧力が操舵制動のために相応に変更され、よって運転者の制動要求および操舵要求の双方を同時に実現することができる。したがって、当該実施形態は、操舵装置26のステアリングギヤ30における支援サーボにつき冗長性を提供することに適する。
別の実施形態によれば、常用ブレーキ弁装置1の電子制御装置FBM‐ECUは、第1の電気エネルギ源126を含む第1の電気エネルギ源回路または電気空気圧式常用ブレーキ装置124の常用ブレーキ電気回路における故障またはエラーを識別し、ここで、制御装置FBM‐ECUは、場合によりオートパイロット装置70によって調整される制動要求信号が制動介入の形態で車輪ブレーキアクチュエータ118,120に実現されるように、常用ブレーキ弁装置1を駆動する。
なお、電気空気圧式常用ブレーキ装置124の動作方式は、次のようになる。すなわち、電気空気圧式常用ブレーキ装置124の高優先の常用ブレーキ電気回路が正常動作していれば、運転者の制動要求があった場合に、常用ブレーキ操作機構10の操作により、電気制動要求信号が常用ブレーキ弁装置1内の制動値発生器67により形成され、常用ブレーキ弁装置1の付加的な電子制御装置FBM‐ECUに入力されて、そこで当該信号が処理され、データバス122を介してブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECUに供給される。当該信号はそこで、より上位の機能部、例えば負荷依存性の制動力制御部(ALB)、差動スリップ制御部等により補正され、次いでそこから目標制動圧力を表すそれぞれ1つの信号が圧力制御モジュール114,116またはTCMへ入力され、それぞれそこに存在する流入流出コンビネーション弁を相応に操作することにより、車輪ブレーキシリンダ118,120を相応に加圧するために、リザーバ圧力から相応の制動圧力が変調されて車輪ブレーキシリンダ118,120へ導通される。モジュール114,116,TCM内に組み込まれた圧力センサにより実際制動圧力が測定され、ローカルの制御装置において生じる目標制動圧力を表す信号との比較により、制動圧力制御の意味で適応化される。したがって、言及した各過程は、高優先の常用ブレーキ電気回路において進行する。
これと並行して、常用ブレーキ操作機構10の操作により、2つの空気圧チャネル132,134およびそこに接続されている圧力管路44,45に既に上述した方式で制動圧力が形成されるが、当該制動圧力は、モジュール114,116,TCM内の、通電時に阻止位置へ切り替えられるバックアップ電磁弁により抑制される。
ここで、高優先の常用ブレーキ電気回路にエラーまたは欠陥が発生した場合、それが第1の電気エネルギ源126の故障、ブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECUの故障またはモジュール114,116内のいずれかのローカルの制御装置の故障のいずれであれ、当該モジュールに組み込まれたバックアップ電磁弁が通電なしで通流位置に切り替えられ、これにより、圧力管路44,45に生じる制動圧力がモジュール114,116,TCMを通して車輪ブレーキシリンダ118,120またはカップリングヘッド「ブレーキ」に導通されて、牽引車両でのまたは被牽引車両での車輪ブレーキが加圧される。このように、常用ブレーキ電気回路に故障が生じた場合、ブレーキは、従来は運転者によらなければ操作できなかったが、この場合は純粋に空気圧のみによって操作可能である。
さらに、電気空気圧式常用ブレーキ弁装置1の電子制御装置FBM‐ECUは、電気空気圧式常用ブレーキ装置の高優先の常用ブレーキ電気回路にエラーまたは故障が検出されており、かつ制動要求が発生した場合、第1の電磁弁装置52bを駆動して、上述したごとく制御ピストン12に第2の操作力を形成し、当該制御ピストン12により運転者の制動要求がなくても弁体36を流入座64から外させ、これによりモジュール114,116,TCMに通じる圧力管路44,45が第2の操作力に相応に形成された制動圧力で通気されるようにする。当該位置にあるバックアップ電磁弁は無電流時には通流位置に接続されているので、この場合、当該制動圧力は、車輪ブレーキシリンダ118,120またはカップリングヘッド「ブレーキ」148へ達する。
常用ブレーキ電気回路の故障またはエラーは、特に、電気空気圧式常用ブレーキ装置124のブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECUによる自己監視として自身で、または電気空気圧式常用ブレーキ弁装置1の電子制御装置FBM‐ECUによる外部監視として検出される。また、外部監視は、任意の第3のシステムの電子制御装置によって行うこともできる。ここで、通信は、好ましくはデータバス122を介して行われる。常用ブレーキ弁装置1の電子制御装置FBM‐ECUは、第1の電気エネルギ源126から独立した第2の電気エネルギ源128から給電されるので、こうした機能は第1の電気エネルギ源126が故障しても阻害されない。
第2の電気エネルギ源は、例えば別個のバッテリ、(二重層)コンデンサ、別のエネルギ蓄積器または固有の電流形成装置(例えば圧縮空気によって駆動される発電機)によって形成可能である。第2の電気エネルギ源につき、好ましくは、充電容量および機能正常性(SOC、SOH、規則的な充放電)が監視される。これは、例えば、電気空気圧式常用ブレーキ装置124のブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECU、常用ブレーキ弁装置1の電子制御装置FBM‐ECUまたはその他のシステム、例えば車両のハイブリッドドライブ制御部のバッテリ監視部によって行うことができる。
この場合、制動要求は、車両の任意のシステム、ここでは特に、前方走行車両に対する車間距離または相対速度を一定に保つオートパイロット装置70または例えば車列制御部(ACC、アダプティブクルーズコントロール)から到来しうる。ここで、こうしたACCシステムの機能は、常用ブレーキ装置124の常用ブレーキ電気回路が故障した場合にも維持可能である。
この場合、自動形成された制動要求または自動形成された制動要求信号は、制御ピストン12に第2の操作力を形成するための電気信号として、インタフェース13を介して常用ブレーキ弁装置1の制御装置FBM‐ECUに入力される。当該インタフェース13は好ましくは、常用ブレーキ装置124の電子制御装置EBS/ABS‐ECUとの通信だけでなく、特に少なくとも1つの運転支援システム、例えばACCを含む複数の他の車両電子システムの電子制御装置との通信も行うデータバス122に接続されているので、制動要求信号は、牽引車両の任意のシステムによって自動形成することができる。
上述したように、少なくとも第1の電気エネルギ源126および/またはブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECUのエラーまたは故障が検出された場合、付加的な電子制御装置FBM‐ECUが、オートパイロット装置70により、その制動作用設定にしたがって、例えば必須であると判明した非常制動として駆動され、車輪ブレーキアクチュエータ118,120への制動圧力の入力によって、走行している車両での、冗長起動される制動を行うことができる。
図1からわかるように、冗長起動される制動中に過度のブレーキスリップを検出可能であって、また第1の電気エネルギ源126および/またはブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECUのエラーまたは故障によって動作不能となる通常のABSセンサ装置とは異なるセンサ装置139にも、第2の電気エネルギ源128から電気エネルギが供給される。当該センサ装置139は、一般に現行車両に既存であるため付加的に設ける必要なく、種々のバリエーションを有しうるセンサを含む。
センサ装置139は、好ましくは、付加的な電子制御装置FBM‐ECUおよびブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECUも接続されているデータバス122に接続されており、これにより、後に詳細に説明するセンサ装置139のセンサデータを付加的な電子制御装置FBM‐ECUに入力可能である。
図示されていない第1のバリエーションによれば、センサ装置136は、車両の長手方向加速度もしくは長手方向減速度を表す第1の値を付加的な電子制御装置FBM‐ECUに入力する少なくとも1つの長手方向加速度センサと、例えば圧力制御モジュール114,116内に既存の、制動圧力を表す第2の値を付加的な電子制御装置FBM‐ECUに入力する制動圧力センサと、を有する。この場合、付加的な電子制御装置FBM‐ECUは、冗長起動される制動中、第1の値と第2の値との間の関連性、比または関係につき、第1の値と第2の値との間の予測関連性もしくは設定関連性、予測比もしくは設定比または予測関係もしくは設定関係からの、許容偏差もしくは設定偏差を上回る偏差が発生した場合に、過度のブレーキスリップを検出することができる。
したがって、第1のバリエーションでは、車輪ブレーキアクチュエータ118,120に入力された制動圧力とここから得られる車両長手方向加速度との間に存在する相関が、許容不能な車輪ブレーキロックの識別に利用される。その物理的背景は、ロックしていない車輪では制動圧力および車両長手方向減速度の各パラメータがほぼ比例の挙動を呈するのに対し、ブレーキロックを起こした車輪では制動圧力は上昇するものの車両長手方向減速度は一定にとどまるかまたは幾らか減少するために比例の挙動を呈さないことにある。2つのパラメータ間の相関または比例係数は、少なくとも車両の重量によって形成される。
同様に図示されていない第2のバリエーションによれば、センサ装置は、車両の実際ヨーレートを表す第3の値を付加的な電子制御装置FBM‐ECUに入力するヨーレートセンサと、車両の目標ヨーレートを表す第4の値を付加的な電子制御装置FBM‐ECUに入力するステアリングホイール角度センサもしくは操舵角度センサと、を有する。この場合、付加的な電子制御装置FBM‐ECUは、冗長起動される制動中、第3の値と第4の値との間の差が予め定められた閾値を上回った場合に、過度のブレーキスリップを検出することができる。
したがって、当該第2のバリエーションでは、ヨーレートセンサが測定した実際ヨーレートによる、ここではステアリングホイール角度もしくは操舵角度に依存する目標ヨーレートの大きな上方超過が、冗長起動される制動中に場合により発生するカーブ走行の際の過度のブレーキロックの発生の指標となる。なぜなら、こうしたブレーキロックは側方操縦力の低下を生じさせ、このため大きなヨーレートが生じるからである。
ここに図示していない第3のバリエーションによれば、センサ装置139は、車両のギヤのギヤ出力軸の実際回転数を表す第5の値を付加的な電子制御装置FBM‐ECUに入力する回転数センサと、車両の駆動されていない少なくとも1つの車輪の車輪回転数を表す第6の値を付加的な電子制御装置FBM‐ECUに入力する車輪回転数センサと、を有する。この場合、付加的な電子制御装置FBM‐ECUは、冗長起動される制動中、第5の値と第6の値との間の関連性、比または関係につき、第5の値と第6の値との間の予測関連性もしくは設定関連性、予測比もしくは設定比または予測関係もしくは設定関係からの、許容偏差を上回る偏差が発生した場合に、過度のブレーキスリップを検出することができる。
したがって、第3のバリエーションは、通常時の、すなわちブレーキロックが発生していないかまたはきわめて小さいときの、ここでは車両の駆動および制動されている車輪を駆動しているギヤ出力軸の回転数と、車両もしくは連結車両の駆動されておらずただし制動されている少なくとも1つの車輪の車輪回転数との間の固定の関係を利用している。なお、過度のブレーキロックが駆動されている軸で発生した場合、ギヤ出力軸での回転数は低下し、これに対して駆動されていない軸の車輪回転数は、例えば局所的に高まった摩擦値のために低下しない。したがって、2つのパラメータの通常の関係の変化が、リアアクスルでのブレーキロック発生の指標となる。
同様にここに図示していない第4のバリエーションによれば、センサ装置139は、車両または連結車両の制動ピッチングを表す第7の値を付加的な電子制御装置FBM‐ECUに入力するセンサを有し、ここで、当該センサは、制動ピッチングを直接もしくは間接に検出可能であり、特には、垂直方向に運動しないことから基準となる環境に対する車両のピッチング運動を識別可能なレーダーセンサまたはカメラセンサである。制動ピッチングを検出するため、代替的もしくは付加的に、例えばフロントアクスルでの制動に現れる内側偏向および/またはリアアクスルでの制動に現れる外側偏向を測定するセンサも使用可能である。さらに、当該第4のバリエーションのセンサ装置139は、車両の長手方向加速度または長手方向減速度を表す第8の値を付加的な電子制御装置FBM‐ECUに入力する長手方向加速度センサを含む。
この場合、付加的な電子制御装置は、冗長起動される制動中、第7の値と第8の値との間の関連性、比または関係につき、第7の値と第8の値との間の予測関連性もしくは設定関連性、予測比もしくは設定比または予測関係もしくは設定関係からの、許容偏差を上回る偏差が発生した場合に、過度のブレーキスリップを検出することができる。
当該第4のバリエーションは、過度のブレーキロックの発生時、制動力が小さくなるために、ブレーキロックが発生していない場合または小さい場合に比べて車両のピッチング効果が顕著に小さくなるという思想を基礎としている。
同様にここに図示していない第5のバリエーションによれば、センサ装置139は、車両または連結車両の実際横方向運動を表す第9の値を付加的な電子制御装置に入力する少なくとも1つのセンサを有する。こうしたセンサは、好ましくは、定置の基準としての環境に対する車両の横方向運動を検出可能なカメラセンサおよび/またはレーダーセンサである。さらに、センサ装置139は、車両の目標横方向運動を表す第10の値を付加的な電子制御装置に入力する少なくとも1つのセンサを含み、ここで、当該少なくとも1つのセンサは、例えば、操舵角度もしくはステアリングホイール角度と速度とを測定する。この場合、付加的な電子制御装置FBM‐ECUは、冗長起動される制動中、第9の値と第10の値との間の差が予め定められた閾値を上回った場合に、過度のブレーキスリップを検出することができる。
第5のバリエーションは、過度のブレーキロックの発生時、制動されている車輪の側方操縦力が相対的に低下することにより大きな横方向運動が生じるため、冗長起動される制動中に場合により発生するカーブ走行において、例えば所定のサイドスリップ角度および/またはヨー角度によって表される車両横方向運動が閾値を上回るという思想を基礎としている。これに対して、目標横方向運動は、例えばステアリングホイール角度センサおよび/または操舵角度センサにより検出される。
したがって、第1の電気エネルギ源126またはブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECUの故障もしくはエラーの発生に関連しない1つもしくは複数の上述したバリエーションのセンサ装置139を用いて、冗長起動される制動中の過度のブレーキスリップが、同様に第1の電気エネルギ源126またはブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECUの故障もしくはエラーの発生に関連しない付加的な電子制御装置FBM‐ECUによって検出される。なぜなら、センサ装置139には、図1に示したように、データバス122および付加的な電子制御装置FBM‐ECUと同様に、第2の電気エネルギ源128から電気エネルギが供給されるからである。センサ装置139の個々のセンサは、一般に、各自の目的のために車両に分散配置されている。
既に上述したように、オートパイロット装置70は、エラーもしくは故障が発生した場合、付加的な電子制御装置FBM‐ECUが、制動作用設定、ここでは特に制動圧力設定を表す電気信号によって駆動され、この場合、車輪ブレーキアクチュエータ118,120への圧力印加によって冗長起動される制動が達成される。
ここでは、付加的な電子制御装置FBM‐ECUは、1つもしくは複数の上述したバリエーションにおいて冗長起動される制動中に過度のブレーキスリップを検出した場合、電磁弁装置52を上述した方式で駆動することにより、オートパイロット装置70の制動作用設定より小さい制動作用に相当する制動圧力を車輪ブレーキアクチュエータ118,120に入力するように構成されている。したがって特に、冗長起動される制動中に過度のブレーキスリップが発生した場合、制動作用設定、特にオートパイロット装置70の制動圧力設定に相当する制動圧力より小さい制動圧力が車輪ブレーキアクチュエータ118,120に入力される。こうした措置により、ブレーキ電気回路の故障もしくはエラーによって動作不能となる従来型のABS(ブレーキスリップ制御部)と同様に、過度のブレーキロックが排除され、冗長起動される制動中に場合により発生するカーブ走行において、側方操縦力が高められる。
殊に好ましくは、制動作用設定に対する制動作用の低減は、付加的な電子制御装置FBM‐ECUを用いて電磁弁装置52を駆動することによる、車輪ブレーキアクチュエータ118,120における制動圧力の増減の交番変化を含む。言い換えれば、従来型のABSでの場合と同様に例えば制動圧力の周期的な増減により制動圧力の変調が行われ、時間平均で制動圧力設定に比べて小さな制動圧力が生じる。
好ましくは、電子制御装置FBM‐ECUは、第1の識別モードとして、当該第1の識別モード中に過度のブレーキスリップが最初に発生した際の制動圧力を表す第1の値を、識別された第1の臨界制動圧力値として、例えば組み込まれているメモリに記憶し、次いで、電磁弁装置52を周期的に駆動することにより、制動圧力を、識別された第1の臨界制動圧力値までのみ上昇させ、その後再び低下させるように構成されている。したがって、付加的な電子制御装置FBM‐ECUは、制動圧力の上昇として、過度のブレーキロックが最初に発生した際の「コーナー」制動圧力を「認識」する。また、当該制動圧力を表す第1の値は、オートパイロット装置70の制動作用設定に相当する制動圧力より小さい。この場合、当該制動圧力を表す第1の値はまた、その時点で存在する道路面の摩擦値を表す尺度となる。こうして、記憶された当該制動圧力を表す第1の値を用いて、これを制動圧力の新たな設定として調整することにより、制動圧力適応化の速度を高めることができる。
さらに、付加的な電子制御装置FBM‐ECUは、第1の識別モードの時間的後方で少なくとも1つの第2の識別モードを行い、当該第2の識別モード中に過度のブレーキスリップが最初に発生した際の制動圧力を表す第2の値を、識別された第2の臨界制動圧力値として記憶し、次いで、電磁弁装置を周期的に駆動することにより、制動圧力を、識別された第2の臨界制動圧力値までのみ上昇させ、その後再び低下させるように構成可能である。これは、特に、冗長起動される制動中、幾らかの時間の後に道路の摩擦値が変化する場合に有利であり、ここでは、当該摩擦値の変化は、制動圧力を表す第2の値によって表される。
図9aおよび図9bは、センサ装置139の上述した第1のバリエーションに関連している。ここでは、付加的な電子制御装置FBM‐ECUは、冗長起動される制動中、車両の長手方向加速度a(図9a)と車輪ブレーキアクチュエータ118,120の制動圧力p(図9b)との間の関連性、比または関係につき、当該長手方向減速度aと当該制動圧力pとの間の予測関連性もしくは設定関連性、予測比もしくは設定比または予測関係もしくは設定関係からの、許容偏差もしくは設定偏差を上回る偏差が発生して過度のブレーキスリップを検出した場合に、周期的な交番変化を生じさせるべく電磁弁装置52を駆動することにより、制動圧力を、まず、長手方向減速度aがそれ以上増大せず最大値を取るまでオートパイロット装置70の制動作用設定にしたがって最大へと上昇させ、その後、長手方向減速度aが再び低下するまで再び低下させることができる。
これに時間的に続いて、図9bによれば、冗長制動の起動後、制動圧力pは、長手方向減速度aがそれ以上増大せず最大値amaxを取るまで上昇する。ここで、図9aでは、付加的な電子制御装置FBM‐ECU内のルーチンが道路の所定の摩擦値のもとで当該最大可能な長手方向減速度amaxを識別するのに必要な時間が、tで表されている。この場合、長手方向減速度aがそれ以上増大せず最大値amaxを取った際の制動圧力pstabil_maxは、長手方向減速度aが「飽和」する圧力限界もしくは安定性限界である。その後、制動圧力pは、長手方向減速度aが例えば最小値aminへと再び低下するまで再び低下する。続いて制動圧力pが上昇する場合、これは、長手方向減速度aがそれ以上増大しなくなるまで再び上昇する。このように、制動圧力pの増減の交番変化が発生する。
さらに、付加的な電子制御装置FBM‐ECUは、好ましくは、冗長起動される制動中、エラーまたは故障の発生前に既に自身に伝送されてメモリに記憶されたデータにさらに基づいて、過度のブレーキスリップを検出するように構成される。こうした伝送は、ここでは例えば、付加的な電子制御装置FBM‐ECUおよびブレーキ電子制御装置EBS/ABS‐ECUならびに種々のセンサからのセンサデータの供給を受ける他の制御装置が接続されたデータバス122を介して行われる。
ここで、データは、車両の重量、車両の軸荷重および/または軸荷重分布、車両が走行した道路の摩擦値のうち少なくとも1つのデータを含むことができる。特に、付加的な電子制御装置FBM‐ECUは、冗長起動される制動中、軸荷重に依存して制動圧力pを軸ごとに適応化するように構成可能である。
好ましくは、付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)は、冗長起動される制動中、付加的に、リターダの作動、および/または車両の駆動モータの駆動出力の低減を行うように構成可能である。
1 常用ブレーキ弁装置
2 ハウジング
4 プランジャピストン
5 プランジャピストンロッド
6 プランジャ受容部
7 制御ピストンロッド上部
8 プランジャ
10 常用ブレーキ操作機構
12 制御ピストン
13 電気端子
14 プランジャピストン圧縮ばね
16 制御ピストンロッド下部
22 制御チャンバ
24 車輪回転数センサ
26 操舵装置
28 ステアリングホイール
30 ステアリングギヤ
32 流出座
34 複座弁
36 弁体
38 作業チャンバ
40 排気ポート
42 常用ブレーキ回路へのポート
44,45 ブレーキ圧力管路
46 制御ピストン圧縮ばね
48 ポート
50 出力ポート
52 第1の電磁弁装置
54 入力ポート
56,57 リザーバ圧力管路
58 リザーバポート
60 リザーバチャンバ
62 弁体圧縮ばね
64 流入座
66 内壁
67 距離センサ
68 ステアリングスピンドル
70 オートパイロット装置
72 ステアリングアクチュエータ
74 ステアリングホイール角度センサ
76 ステアリングホイールトルク
78 ステアリングアーム
80a,80b ステアリングナックル
82 操舵トルク
84,86,92,94,96 エネルギ源線路
88 信号発生器
90 信号線路
104 比例弁
106,108,112 2ポート2位置方向制御電磁弁
110 3ポート2位置方向制御電磁弁
114,116 圧力制御モジュール
118,120 車輪ブレーキシリンダ
122 データバス
124 常用ブレーキ装置
126 第1のエネルギ源
128 第2のエネルギ源
130 電気チャネル
132 フロントアクスル空気圧チャネル
134 リアアクスル空気圧チャネル
136,137 ブレーキ圧力管路
138 ABS圧力制御弁
139 センサ装置
140,142 圧縮空気リザーバ
148 カップリングヘッド「ブレーキ」
150 カップリングヘッド「リザーバ」
152 電気制御線路
154a,154b,156a,156b マイクロプロセッサ

Claims (20)

  1. 車両または牽引車両および少なくとも1つの被牽引車両から成る連結車両の電装品であって、前記電装品は、
    ブレーキ電子制御装置(EBS/ABS‐ECU)により電気的に制御可能でありかつ圧力媒体により操作される常用ブレーキ装置と、
    前記常用ブレーキ装置を運転者に依存せずに制動作用設定にしたがって自動的に開ループ制御または閉ループ制御する運転支援システムまたはオートパイロット装置(70)と、
    を含み、
    a)前記ブレーキ電子制御装置(EBS/ABS‐ECU)には、少なくとも1つのブレーキスリップ制御部(ABS)が組み込まれており、
    b)前記ブレーキ電子制御装置(EBS/ABS‐ECU)には、第1の電気エネルギ源(126)から電気エネルギが供給され、
    c)少なくとも1つの、前記ブレーキ電子制御装置(EBS/ABS‐ECU)に対して付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)が設けられており、前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)は、前記ブレーキ電子制御装置(EBS/ABS‐ECU)の前記第1の電気エネルギ源(126)から独立した第2の電気エネルギ源(128)から電気エネルギの供給を受けて、電磁弁装置(52)を開ループ制御し、前記電磁弁装置(52)を介して制動圧力を車輪ブレーキアクチュエータ(118,120)へ入力可能であり、
    d)少なくとも前記第1の電気エネルギ源(126)および/または前記ブレーキ電子制御装置(EBS/ABS‐ECU)のエラーまたは故障が検出された場合、前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)が、前記運転支援システムまたは前記オートパイロット装置(70)により、制動作用設定にしたがって、前記車輪ブレーキアクチュエータ(118,120)に制動圧力を入力することで、走行している前記車両または走行している前記連結車両での冗長起動される制動を行うように駆動され、
    e)前記第2の電気エネルギ源(128)から電気エネルギの供給を受けて、前記冗長起動される制動中、過度のブレーキスリップを検出可能なセンサ装置(139)が設けられており、前記センサ装置(139)は、少なくとも、
    e1)前記車両または前記連結車両の長手方向加速度または長手方向減速度を表す第1の値を前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)へ入力する少なくとも1つの第1のセンサ、および、制動圧力を表す第2の値を前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)へ入力する少なくとも1つの第2のセンサを含み、前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)は、前記冗長起動される制動中、前記第1の値と前記第2の値との間の関連性、比または関係につき、前記第1の値と前記第2の値との間の予測関連性もしくは設定関連性、予測比もしくは設定比または予測関係もしくは設定関係からの、許容偏差もしくは設定偏差を上回る偏差が発生した場合に、過度のブレーキスリップを検出するように構成されており、かつ/または、
    e2)前記車両または前記連結車両の実際ヨーレートを表す第3の値を前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)に入力する少なくとも1つの第3のセンサ、および、前記車両または前記連結車両の目標ヨーレートを表す第4の値を前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)に入力する少なくとも1つの第4のセンサを含み、前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)は、前記冗長起動される制動中、前記第3の値と前記第4の値との間の差が予め定められた閾値を上回った場合に、過度のブレーキスリップを検出するように構成されており、かつ/または、
    e3)前記車両または前記連結車両のギヤのギヤ出力軸の回転数を表す第5の値を前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)に入力する少なくとも1つの第5のセンサ、および、前記車両または前記連結車両の駆動されておらずただし制動されている少なくとも1つの車輪の車輪回転数を表す第6の値を前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)に入力する少なくとも1つの第6のセンサを含み、前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)は、前記冗長起動される制動中、前記第5の値と前記第6の値との間の関連性、比または関係につき、前記第5の値と前記第6の値との間の予測関連性もしくは設定関連性、予測比もしくは設定比または予測関係もしくは設定関係からの、許容偏差を上回る偏差が発生した場合に、過度のブレーキスリップを検出するように構成されており、かつ/または、
    e4)前記車両または前記連結車両の制動ピッチングを表す第7の値を前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)に入力する少なくとも1つの第7のセンサ、および、前記車両または前記連結車両の長手方向加速度または長手方向減速度を表す第8の値を前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)に入力する第8のセンサを含み、記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)は、前記冗長起動される制動中、前記第7の値と前記第8の値との間の関連性、比または関係につき、前記第7の値と前記第8の値との間の予測関連性もしくは設定関連性、予測比もしくは設定比または予測関係もしくは設定関係からの、許容偏差を上回る偏差が発生した場合に、過度のブレーキスリップを検出するように構成されており、かつ/または、
    e5)前記車両または前記連結車両の実際横方向運動を表す第9の値を前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)に入力する少なくとも1つの第9のセンサ、および、前記車両または前記連結車両の目標横方向運動を表す第10の値を前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)に入力する少なくとも1つの第10のセンサを含み、前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)は、前記冗長起動される制動中、前記第9の値と前記第10の値との間の差が予め定められた閾値を上回った場合に、過度のブレーキスリップを検出するように構成されており、かつ/または、
    e6)前記車両または前記連結車両の制動されている少なくとも1つの車輪の車輪回転数を表す第11の値を前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)に入力する少なくとも1つの第11のセンサ、および、前記車両または前記連結車両の長手方向加速度または長手方向減速度を表す第12の値を前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)に入力する少なくとも1つの第12のセンサを含み、前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)は、前記第11の値および前記第12の値に基づき、特に前記冗長起動される制動中に前記第12の値によって支持されるまたは妥当性検査される車両基準速度を形成し、前記第11の値と前記車両基準速度との間の関連性、比または関係に許容偏差を上回る偏差が発生した場合に、過度のブレーキスリップを検出するように構成されており、
    f)前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)は、さらに、前記冗長起動される制動中に過度のブレーキスリップを検出した場合、前記電磁弁装置(52)を駆動することにより、前記運転支援システムまたは前記オートパイロット装置(70)の前記制動作用設定より小さい制動作用に相当する制動圧力を前記車輪ブレーキアクチュエータ(118,120)に入力するように構成されている、
    ことを特徴とする電装品。
  2. a)前記第1のセンサは、長手方向加速度センサを含み、前記第2のセンサは、圧力センサを含み、
    b)前記第3のセンサは、ヨーレートセンサを含み、前記第4のセンサは、ステアリングホイール角度センサまたは操舵角度センサを含み、
    c)前記第5のセンサは、前記ギヤ出力軸に配置された回転数センサを含み、前記第6のセンサは、車輪回転数センサを含み、
    d)前記第7のセンサは、前記車両または前記連結車両の偏向を直接または間接に検出するセンサを含み、前記第8のセンサは、長手方向加速度センサを含み、
    e)前記第9のセンサは、カメラセンサおよび/またはレーダーセンサを含み、前記第10のセンサは、速度センサおよびステアリングホイール角度センサまたは操舵角度センサを含む、
    請求項1記載の電装品。
  3. 前記制動作用設定に対する制動作用の低減は、前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)を用いて前記電磁弁装置(52)を駆動することによる制動圧力の増減の交番変化を含む、
    請求項1または2記載の電装品。
  4. 前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)は、第1の識別モードとして、前記第1の識別モード中に過度のブレーキスリップが最初に発生した際の制動圧力を表す第1の値を、識別された第1の臨界制動圧力値として記憶し、次いで前記電磁弁装置(52)を周期的に駆動することにより、制動圧力を、前記識別された第1の臨界制動圧力値までのみ上昇させ、その後再び低下させるように構成されている、
    請求項3記載の電装品。
  5. 前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)は、前記第1の識別モードの時間的後方で少なくとも1つの第2の識別モードを行い、前記第2の識別モード中に過度のブレーキスリップが最初に発生した際の制動圧力を表す第2の値を、識別された第2の臨界制動圧力値として記憶し、次いで前記電磁弁装置(52)を周期的に駆動することにより、制動圧力を、前記識別された第2の臨界制動圧力値までのみ上昇させ、その後再び低下させるように構成されている、
    請求項4記載の電装品。
  6. 前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)は、前記冗長起動される制動中、前記第1の値と前記第2の値との間の関連性、比または関係につき、前記第1の値と前記第2の値との間の予測関連性もしくは設定関連性、予測比もしくは設定比または予測関係もしくは設定関係からの、許容偏差もしくは設定偏差を上回る偏差が発生したことによって過度のブレーキスリップを検出した場合、周期的な交番変化を生じさせるべく前記電磁弁装置(52)を駆動することにより、制動圧力(p)を、まず、前記長手方向減速度(a)がそれ以上増大せず最大値(amax)を取るまで、制動作用設定にしたがって最大へと上昇させ、その後、前記長手方向減速度(a)が再び低下するまで、再び低下させるように構成されている、
    請求項3から5までのいずれか1項記載の電装品。
  7. 前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)は、前記冗長起動される制動中、エラーまたは故障の発生前に既に前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)に伝送されてメモリに記憶されたデータにさらに基づいて、過度のブレーキスリップを検出するように構成されている、
    請求項1から6までのいずれか1項記載の電装品。
  8. 前記データは、前記車両または前記連結車両の重量、前記車両または前記連結車両の軸荷重および/または軸荷重分布、前記車両または前記連結車両が走行した道路の摩擦値のうち少なくとも1つのデータを含む、
    請求項7記載の電装品。
  9. 前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)は、前記冗長起動される制動中、軸荷重に依存して制動圧力を軸ごとに適応化するように構成されている、
    請求項8記載の電装品。
  10. 前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)は、前記連結車両の前記牽引車両に連結された前記被牽引車両内の固有のブレーキスリップ制御部の存在を識別し、この場合に、前記冗長起動される制動中、前記被牽引車両の前記ブレーキスリップ制御部も同様に前記連結車両のブレーキスリップ制御を伴う制動に協力させるように構成されている、
    請求項1から9までのいずれか1項記載の電装品。
  11. 前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)は、前記冗長起動される制動中、付加的に、リターダの作動、および/または前記車両または前記連結車両の前記牽引車両の駆動モータの駆動出力の低減を行うように構成されている、
    請求項1から10までのいずれか1項記載の電装品。
  12. 前記ブレーキ電子制御装置(EBS/ABS‐ECU)は、自己監視により、自己に関連するエラーまたは自己に関連する故障の発生および/または前記第1の電気エネルギ源(126)のエラーまたは故障の発生を識別して、前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)に報告するように構成されている、または、
    前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)は、前記第1の電気エネルギ源(126)および/または前記ブレーキ電子制御装置(EBS/ABS‐ECU)のエラーまたは故障の発生を識別するように構成されている、または、
    前記ブレーキ電子制御装置(EBS/ABS‐ECU)および前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)とは異なる別の電子装置が、前記第1の電気エネルギ源(126)および/または前記ブレーキ電子制御装置(EBS/ABS‐ECU)のエラーまたは故障の発生を識別して前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)に報告するように構成されている、
    請求項1から11までのいずれか1項記載の電装品。
  13. 常用ブレーキ装置として、電気空気圧式常用ブレーキ装置(124)、特に電子ブレーキシステムもしくは電子制動圧力制御を伴うブレーキシステム(EBS)が設けられており、前記電気空気圧式常用ブレーキ装置(124)は、電気空気圧式常用ブレーキ弁装置(1)、前記ブレーキ電子制御装置(EBS/ABS‐ECU)、電気空気圧式変調器(114,116)および空気圧式車輪ブレーキアクチュエータ(118,120)を含み、
    a)前記ブレーキ電子制御装置(EBS/ABS‐ECU)は、前記空気圧式車輪ブレーキアクチュエータ(118,120)用の空気圧制動圧力もしくは空気圧ブレーキ制御圧力が車輪ごと、軸ごとまたはサイドごとに形成されるよう、前記電気空気圧式変調器(114,116)を電気的に開ループ制御し、
    b)前記電気空気圧式常用ブレーキ弁装置(1)は、常用ブレーキ操作機構(10)と、少なくとも1つの常用ブレーキ電気回路内の、前記常用ブレーキ操作機構(10)の操作に依存した操作信号の調整のために前記常用ブレーキ操作機構(10)によって操作可能な少なくとも1つの電気制動値発生器(67)を含む、少なくとも1つの電気チャネル(130)と、前記操作信号を受信し、これに依存して制動要求信号を前記ブレーキ電子制御装置(EBS/ABS‐ECU)に入力する前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)と、少なくとも1つの常用ブレーキ空気圧回路内の少なくとも1つの空気圧チャネル(132,134)と、を有し、前記空気圧チャネル(132,134)において、前記常用ブレーキ操作機構(10)の操作により、運転者の制動要求に基づいて、前記電気空気圧式常用ブレーキ弁装置(1)の少なくとも1つの制御ピストン(12)に対して第1の操作力が負荷され、前記制御ピストン(12)により、流入座(64)および流出座(32)を有する少なくとも1つの複座弁(34)が直接もしくは間接に開ループ制御され、これにより、空気圧式車輪ブレーキアクチュエータ(118,120)用の空気圧制動圧力もしくは空気圧ブレーキ制御圧力が形成され、
    c)前記電気空気圧式常用ブレーキ弁装置(1)の前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)を含む、運転者の制動要求に依存しない第2の操作力を形成する手段(FBM‐ECU,52)が設けられており、前記手段は、運転者の所望に依存しない制動要求が発生した場合、前記第1の操作力に対する同方向または反対方向で、前記少なくとも1つの制御ピストン(12)に作用する、
    請求項1から12までのいずれか1項記載の電装品。
  14. 前記第2の操作力を形成する手段(FBM‐ECU,52)は、少なくとも1つの電気式アクチュエータ、電気液圧式アクチュエータもしくは電気空気圧式アクチュエータ(52)を含む、
    請求項13記載の電装品。
  15. 前記第2の操作力を形成する手段(FBM‐ECU,52)は、前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)によって開ループ制御されて、前記第2の操作力の形成のために、前記第2の操作力が依存している少なくとも1つの空気圧制御圧力を調整する、少なくとも1つの電気空気圧式電磁弁装置(52)を含む、
    請求項14記載の電装品。
  16. 前記少なくとも1つの電磁弁装置(52)によって調整された制御圧力は、センサ装置により測定されて目標値との補償により前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)において閉ループ制御され、前記センサ装置、前記電磁弁装置(52)および前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)は、共同で、空気圧制御圧力を閉ループ制御する制御圧力レギュレータを形成する、
    請求項15記載の電装品。
  17. 前記空気圧制御圧力は、前記電気空気圧式常用ブレーキ弁装置(1)の、前記少なくとも1つの制御ピストン(12)によって画定される少なくとも1つの制御チャンバ(22)へ入力可能であり、前記制御チャンバ(22)は、通気の際に前記第1の操作力に対して同方向もしくは反対方向の第2の操作力が前記少なくとも1つの制御ピストン(12)に生じるように配置されている、
    請求項15または16記載の電装品。
  18. 前記オートパイロット装置(70)または前記運転支援システムは、運転者の関与なしに、前記制動作用設定を直接もしくは間接に前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)に入力し、前記制動作用設定は、運転モード条件に依存して形成される、
    請求項1から17までのいずれか1項記載の電装品。
  19. 少なくとも前記ブレーキ電子制御装置(EBS/ABS‐ECU)および前記付加的な電子制御装置(FBM‐ECU)は、データバス(122)に接続されている、
    請求項1から18までのいずれか1項記載の電装品。
  20. 請求項1から19までのいずれか1項記載の電装品を備えた車両。
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