JP2020504141A - 抗pd−1抗体を用いてがんを処置する方法 - Google Patents

抗pd−1抗体を用いてがんを処置する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020504141A
JP2020504141A JP2019537103A JP2019537103A JP2020504141A JP 2020504141 A JP2020504141 A JP 2020504141A JP 2019537103 A JP2019537103 A JP 2019537103A JP 2019537103 A JP2019537103 A JP 2019537103A JP 2020504141 A JP2020504141 A JP 2020504141A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cancer
dose
antibody
flat dose
weeks
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019537103A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020504141A5 (ja
JP7110206B2 (ja
JP7110206B6 (ja
Inventor
デイビッド ジェンキンス,
デイビッド ジェンキンス,
ヘイリー ラーケン,
ヘイリー ラーケン,
エリー イム,
エリー イム,
アレン ディアズ,
アレン ディアズ,
シャロン ルー,
シャロン ルー,
Original Assignee
テサロ, インコーポレイテッド
テサロ, インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by テサロ, インコーポレイテッド, テサロ, インコーポレイテッド filed Critical テサロ, インコーポレイテッド
Publication of JP2020504141A publication Critical patent/JP2020504141A/ja
Publication of JP2020504141A5 publication Critical patent/JP2020504141A5/ja
Priority to JP2022065095A priority Critical patent/JP2022082809A/ja
Publication of JP7110206B2 publication Critical patent/JP7110206B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7110206B6 publication Critical patent/JP7110206B6/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/18Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
    • C07K16/28Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants
    • C07K16/2803Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants against the immunoglobulin superfamily
    • C07K16/2818Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants against the immunoglobulin superfamily against CD28 or CD152
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K39/395Antibodies; Immunoglobulins; Immune serum, e.g. antilymphocytic serum
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K2039/505Medicinal preparations containing antigens or antibodies comprising antibodies
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K2039/545Medicinal preparations containing antigens or antibodies characterised by the dose, timing or administration schedule
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2317/00Immunoglobulins specific features
    • C07K2317/20Immunoglobulins specific features characterized by taxonomic origin
    • C07K2317/24Immunoglobulins specific features characterized by taxonomic origin containing regions, domains or residues from different species, e.g. chimeric, humanized or veneered
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2317/00Immunoglobulins specific features
    • C07K2317/70Immunoglobulins specific features characterized by effect upon binding to a cell or to an antigen
    • C07K2317/76Antagonist effect on antigen, e.g. neutralization or inhibition of binding

Abstract

本発明は、がんを有する患者にある特定のPD−1結合剤を投与する方法を提供する。PD−1結合剤を含む組成物のための投薬レジメンも明示的に提供される。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2017年1月9日出願の米国仮出願第62/444,336号、2017年3月27日出願の米国仮出願第62/477,423号、2017年4月27日出願の米国仮出願第62/491,220号及び2017年9月9日出願の米国仮出願第62/556,386号の利益を主張するものであり、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
配列表
本明細書は、「TSR−006 SEQ LIST_ST25」という名称のASCII.txtファイル(2018年1月8日作成、サイズ14,555バイト)として電子形態で提供される配列表を参照する。
がんは、重大な公衆衛生問題であり、American Cancer Society,Cancer Facts&Figures 2017(https://www.cancer.org/research/cancer−facts−statistics/all−cancer−facts−figures/cancer−facts−figures−2017.html)によれば、アメリカ合衆国では、2017年だけで約600,920人ががんで死亡すると予測されている。したがって、がん患者を処置する有効な治療が引き続き必要とされている。
本発明は、抗プログラム細胞死1タンパク質(PD−1)を阻害可能な薬剤(例えば、PD−1結合剤)のためのある特定の投薬レジメンが、がんのような障害の処置に有用であるという認識を包含する。
実施形態において、PD−1阻害剤は、PD−1結合剤である。実施形態において、PD−1結合剤は、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片である。実施形態において、PD−1結合剤は、抗体薬剤(すなわち、抗PD−1抗体薬剤)である。
実施形態において、PD−1結合剤は、抗PD−1抗体である。実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号9、10、または11に対し少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有する一つ以上のCDR配列を含む重鎖可変領域を含む。実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号9、10、または11に対し少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有する二つまたは三つのCDR配列を含む重鎖可変領域を含む。
実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号12、13及び14に対し少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有する一つ以上のCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む。実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号12、13、及び14に対し少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有する二つまたは三つのCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号9、10、及び11より選択される一つ以上のCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに/または配列番号12、13、及び14より選択される一つ以上のCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号9、10、及び11より選択される二つ以上のCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに/または配列番号12、13、及び14より選択される二つ以上のCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号9、10、及び11の配列を有する三つのCDRを含む重鎖可変領域、ならびに/または配列番号12、13、及び14の配列を有する三つのCDRを含む軽鎖可変領域を含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号9、10、及び11の配列を有する三つのCDRを含む重鎖可変領域、ならびに配列番号12、13、及び14の配列を有する三つのCDRを含む軽鎖可変領域を含む。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号1または配列番号7に対し、少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む免疫グロブリン重鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号1に対し、少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む免疫グロブリン重鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号7に対し、少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む免疫グロブリン重鎖可変ドメインを含む。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号2または配列番号8に対し、少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む免疫グロブリン軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号2に対し、少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む免疫グロブリン軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号8に対し、少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む免疫グロブリン軽鎖可変ドメインを含む。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号1または配列番号7を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖可変ドメイン、及び配列番号2または配列番号8を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖可変ドメインを含む。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号3に対し、少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む免疫グロブリン重鎖を含む。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号4に対し、少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む免疫グロブリン軽鎖を含む。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号3を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖、及び配列番号4を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖を含む。
PD−1結合剤は、当該技術分野において公知の任意のPD−1結合剤であり得る。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、アベルマブ、TSR−042、PDR−001、チスレリズマブ(BGB−A317)、セミプリマブ(REGN2810)、LY−3300054、JNJ−63723283、MGA012、BI−754091、IBI−308、カムレリズマブ(HR−301210)、BCD−100、JS−001、CX−072、BGB−A333/AMP−514(MEDI−0680)、AGEN−2034、CS1001、Sym−021、SHR−1316、PF−06801591、LZM009、KN−035、AB122、ゲノリムズマブ(CBT−501)、FAZ−053、CK−301、AK 104、もしくはGLS−010、またはWO2014/179664に開示されているPD−1抗体のいずれかである。
一部の実施形態では、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体剤)は、PD−1のエピトープに結合し、その推定上のリガンドのうちの任意の一つ以上に対するPD−1の結合を阻害する。一部の実施形態では、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体剤)は、PD−1のエピトープに結合し、その推定上のリガンドのうちの二つ以上に対するPD−1の結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体剤)は、PD−1タンパク質のエピトープに結合し、PD−L1および/またはPD−L2に対するPD−1の結合を阻害する。本開示のPD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体剤)は、任意の適当なクラスの重鎖定常領域(F)を含んでもよい。一部の実施形態では、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体剤)は、野生型IgG1、IgG2、もしくはIgG4抗体、またはその変異体に基づく重鎖定常領域を含む。
本開示は、対象における障害を処置する方法であって、治療有効用量の、プログラム細胞死1タンパク質(PD−1)シグナリングを阻害可能な薬剤を投与することを含む、方法を提供する。実施形態において、治療有効用量は、約1、3または10mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は、約100〜2000mgのフラット用量(例えば、約100mgのフラット用量;約200mgのフラット用量;約300mgのフラット用量;約400mgのフラット用量;約500mgのフラット用量;約600mgのフラット用量;約700mgのフラット用量;約800mgのフラット用量;約900mgのフラット用量;約1000mgのフラット用量;約1100mgのフラット用量;約1200mgのフラット用量;約1300mgのフラット用量;約1400mgのフラット用量;約1500mgのフラット用量;約1600mgのフラット用量;約1700mgのフラット用量;約1800mgのフラット用量;約1900mgのフラット用量;または約2000mgのフラット用量)である。実施形態において、治療有効用量は約1mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は約3mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は約10mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は、約500mgのフラット用量である。実施形態において、治療有効用量は、約800mgである。実施形態において、治療有効用量は、約1000mgである。実施形態において、PD−1阻害剤は、本明細書に記載の任意のPD−1結合剤(例えば、本明細書に記載の任意の抗PD−1抗体)である。
本開示は、対象におけるT細胞活性化またはT細胞エフェクター機能を増大させる方法であって、治療有効用量の、プログラム細胞死1タンパク質(PD−1)シグナリングを阻害可能な薬剤を投与することを含む、方法を提供する。実施形態において、治療有効用量は、約1、3または10mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は、約100〜2000mgのフラット用量(例えば、約100mgのフラット用量;約200mgのフラット用量;約300mgのフラット用量;約400mgのフラット用量;約500mgのフラット用量;約600mgのフラット用量;約700mgのフラット用量;約800mgのフラット用量;約900mgのフラット用量;約1000mgのフラット用量;約1100mgのフラット用量;約1200mgのフラット用量;約1300mgのフラット用量;約1400mgのフラット用量;約1500mgのフラット用量;約1600mgのフラット用量;約1700mgのフラット用量;約1800mgのフラット用量;約1900mgのフラット用量;または約2000mgのフラット用量)である。実施形態において、治療有効用量は約1mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は約3mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は約10mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は、約500mgのフラット用量である。実施形態において、治療有効用量は、約800mgである。実施形態において、治療有効用量は、約1000mgである。実施形態において、PD−1阻害剤は、本明細書に記載の任意のPD−1結合剤(例えば、本明細書に記載の任意の抗PD−1抗体)である。
本開示は、対象における腫瘍を低減するまたは腫瘍細胞の成長を阻害する方法であって、治療有効用量の、プログラム細胞死1タンパク質(PD−1)シグナリングを阻害可能な薬剤を投与することを含む、方法を提供する。実施形態において、治療有効用量は、約1、3または10mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は、約100〜2000mgのフラット用量(例えば、約100mgのフラット用量;約200mgのフラット用量;約300mgのフラット用量;約400mgのフラット用量;約500mgのフラット用量;約600mgのフラット用量;約700mgのフラット用量;約800mgのフラット用量;約900mgのフラット用量;約1000mgのフラット用量;約1100mgのフラット用量;約1200mgのフラット用量;約1300mgのフラット用量;約1400mgのフラット用量;約1500mgのフラット用量;約1600mgのフラット用量;約1700mgのフラット用量;約1800mgのフラット用量;約1900mgのフラット用量;または約2000mgのフラット用量)である。実施形態において、治療有効用量は約1mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は約3mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は約10mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は、約500mgのフラット用量である。実施形態において、治療有効用量は、約800mgである。実施形態において、治療有効用量は、約1000mgである。実施形態において、PD−1阻害剤は、本明細書に記載の任意のPD−1結合剤(例えば、本明細書に記載の任意の抗PD−1抗体)である。
本開示は、対象における免疫応答を誘導する方法であって、治療有効用量の、プログラム細胞死1タンパク質(PD−1)シグナリングを阻害可能な薬剤を投与することを含む、方法を提供する。実施形態において、治療有効用量は、約1、3または10mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は、約100〜2000mgのフラット用量(例えば、約100mgのフラット用量;約200mgのフラット用量;約300mgのフラット用量;約400mgのフラット用量;約500mgのフラット用量;約600mgのフラット用量;約700mgのフラット用量;約800mgのフラット用量;約900mgのフラット用量;約1000mgのフラット用量;約1100mgのフラット用量;約1200mgのフラット用量;約1300mgのフラット用量;約1400mgのフラット用量;約1500mgのフラット用量;約1600mgのフラット用量;約1700mgのフラット用量;約1800mgのフラット用量;約1900mgのフラット用量;または約2000mgのフラット用量)である。実施形態において、治療有効用量は約1mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は約3mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は約10mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は、約500mgのフラット用量である。実施形態において、治療有効用量は、約800mgである。実施形態において、治療有効用量は、約1000mgである。実施形態において、PD−1阻害剤は、本明細書に記載の任意のPD−1結合剤(例えば、本明細書に記載の任意の抗PD−1抗体)である。
本開示は、対象における免疫応答を強化するまたは免疫細胞の活性を増大させる方法であって、治療有効用量の、プログラム細胞死1タンパク質(PD−1)シグナリングを阻害可能な薬剤を投与することを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、免疫応答は体液媒介性または細胞媒介性の免疫応答である。一部の実施形態では、免疫応答はCD4 T細胞応答またはCD8 T細胞応答である。一部の実施形態では、免疫応答はB細胞応答である。実施形態において、治療有効用量は、約1、3または10mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は、約100〜2000mgのフラット用量(例えば、約100mgのフラット用量;約200mgのフラット用量;約300mgのフラット用量;約400mgのフラット用量;約500mgのフラット用量;約600mgのフラット用量;約700mgのフラット用量;約800mgのフラット用量;約900mgのフラット用量;約1000mgのフラット用量;約1100mgのフラット用量;約1200mgのフラット用量;約1300mgのフラット用量;約1400mgのフラット用量;約1500mgのフラット用量;約1600mgのフラット用量;約1700mgのフラット用量;約1800mgのフラット用量;約1900mgのフラット用量;または約2000mgのフラット用量)である。実施形態において、治療有効用量は約1mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は約3mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は約10mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は、約500mgのフラット用量である。実施形態において、治療有効用量は、約800mgである。実施形態において、治療有効用量は、約1000mgである。実施形態において、PD−1阻害剤は、本明細書に記載の任意のPD−1結合剤(例えば、本明細書に記載の任意の抗PD−1抗体)である。
本開示は、がんを処置する方法であって、特定のPD−1結合剤を送達する組成物を投与することを含む、方法を提供する。実施形態において、PD−1結合剤は、約1、3または10mg/kgである量で投与される。実施形態において、PD−1結合剤は、約100〜2000mg(例えば、約100mg;約200mg;約300mg;約400mg;約500mg;約600mg;約700mg;約800mg;約900mg;約1000mg;約1100mg;約1200mg;約1300mg;約1400mg;約1500mg;約1600mg;約1700mg;約1800mg;約1900mg;または約2000mg)である量にて投与される。実施形態において、PD−1結合剤は、約1mg/kgである量にて投与される。実施形態において、PD−1結合剤は、約3mg/kgである量にて投与される。実施形態において、PD−1結合剤は、約10mg/kgである量にて投与される。実施形態において、PD−1結合剤は、約500mgである量にて投与される。実施形態において、治療有効用量は、約800mgである。実施形態において、PD−1結合剤は、約1000mgである量にて投与される。実施形態において、PD−1阻害剤は、本明細書に記載の任意のPD−1結合剤(例えば、本明細書に記載の任意の抗PD−1抗体)である。
本開示は、がんを処置する方法であって、処置を必要とする患者に、治療有効用量の抗プログラム細胞死1タンパク質(PD−1)抗体を、臨床的利益を達成するのに十分な期間の間、投与間隔にて投与することを含む、方法を提供する。実施形態において、抗PD−1抗体は、配列番号9、10、及び11のCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに配列番号12、13、及び14のCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む。実施形態において、抗PD−1抗体は、配列番号1もしくは配列番号7を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖可変ドメイン、及び/または配列番号2もしくは配列番号8を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖可変ドメインを含む。実施形態において、抗PD−1抗体は、配列番号3を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖ポリペプチド及び/または配列番号4を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖ポリペプチドを含む。実施形態において、治療有効用量は、約1、3または10mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は、約100〜2000mgのフラット用量(例えば、約100mgのフラット用量;約200mgのフラット用量;約300mgのフラット用量;約400mgのフラット用量;約500mgのフラット用量;約600mgのフラット用量;約700mgのフラット用量;約800mgのフラット用量;約900mgのフラット用量;約1000mgのフラット用量;約1100mgのフラット用量;約1200mgのフラット用量;約1300mgのフラット用量;約1400mgのフラット用量;約1500mgのフラット用量;約1600mgのフラット用量;約1700mgのフラット用量;約1800mgのフラット用量;約1900mgのフラット用量;または約2000mgのフラット用量)である。実施形態において、治療有効用量は約1mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は約3mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は約10mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は、約500mgのフラット用量である。実施形態において、治療有効用量は、約800mgである。実施形態において、治療有効用量は、約1000mgである。
本開示は、がんを処置する方法であって、処置を必要とする患者に、抗プログラム細胞死1タンパク質(PD−1)抗体を、第一用量にて第一間隔で第一期間の間投与すること、次に患者に、抗PD−1抗体を、第二用量にて第二間隔で第二期間の間投与することを含む、方法を提供する。実施形態において、抗PD−1抗体は、配列番号9、10、及び11のCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに配列番号12、13、及び14のCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む。実施形態において、抗PD−1抗体は、配列番号1もしくは配列番号7を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖可変ドメイン、及び/または配列番号2もしくは配列番号8を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖可変ドメインを含む。実施形態において、抗PD−1抗体は、配列番号3を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖ポリペプチド及び/または配列番号4を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖ポリペプチドを含む。実施形態において、用量は、約1、3または10mg/kgである。実施形態において、用量は、約100〜2000mgのフラット用量(例えば、約100mgのフラット用量;約200mgのフラット用量;約300mgのフラット用量;約400mgのフラット用量;約500mgのフラット用量;約600mgのフラット用量;約700mgのフラット用量;約800mgのフラット用量;約900mgのフラット用量;約1000mgのフラット用量;約1100mgのフラット用量;約1200mgのフラット用量;約1300mgのフラット用量;約1400mgのフラット用量;約1500mgのフラット用量;約1600mgのフラット用量;約1700mgのフラット用量;約1800mgのフラット用量;約1900mgのフラット用量;または約2000mgのフラット用量)である。実施形態において、治療有効用量は約1mg/kgである。実施形態において、用量は、約3mg/kgである。実施形態において、用量は、約10mg/kgである。実施形態において、治療有効用量は、約500mgのフラット用量である。実施形態において、治療有効用量は、約800mgのフラット用量である。実施形態において、治療有効用量は、約1000mgである。実施形態において、第一用量及び第二用量は、異なる。実施形態において、第一用量は、約500mgであり、第二用量は、約1000mgである。実施形態において、第一間隔及び第二間隔は、異なる。実施形態において、第一間隔は、3週間に一回であり、第二間隔は、6週間に1回である。実施形態において、治療が中止されるまで(例えば、疾患進行、有害反応により、または医師の決定により)、抗PD−1抗体は、500mgの第一用量にて、3週間に一回、2〜6投与サイクル(例えば、第一の3、4、または5投与サイクル)の第一期間の間、次に1000mgの第二用量にて、6週間に一回、投与される。実施形態において、治療が中止されるまで(例えば、疾患進行、有害反応により、または医師の決定により)、抗PD−1抗体は、500mgの第一用量にて、3週間に一回、第一の3投与サイクルの間、次に1000mgの第二用量にて、6週間に一回以上投与される。実施形態において、治療が中止されるまで(例えば、疾患進行、有害反応により、または医師の決定により)、抗PD−1抗体は、500mgの第一用量にて、3週間に一回、第一の4投与サイクルの間、次に1000mgの第二用量にて、6週間に一回以上投与される。実施形態において、治療が中止されるまで(例えば、疾患進行、有害反応により、または医師の決定により)、抗PD−1抗体は、500mgの第一用量にて、3週間に一回、第一の5投与サイクルの間、次に1000mgの第二用量にて、6週間に一回以上投与される。実施形態において、第二用量は、6週間に一回、投与される。
本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、治療有効用量は、約1mg/kgのPD−1結合剤である。本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、治療有効用量は、約3mg/kgのPD−1結合剤である。本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、治療有効用量は、約10mg/kgのPD−1結合剤である。実施形態において、PD−1結合剤は、本明細書に記載の任意の抗PD−1抗体である。
本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、治療有効用量は、約100mgのPD−1結合剤である。本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、治療有効用量は、約200mgのPD−1結合剤である。本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、治療有効用量は、約300mgのPD−1結合剤である。本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、治療有効用量は、約400mgのPD−1結合剤である。本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、治療有効用量は、約500mgのPD−1結合剤である。本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、治療有効用量は、約600mgのPD−1結合剤である。本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、治療有効用量は、約700mgのPD−1結合剤である。本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、治療有効用量は、約800mgのPD−1結合剤である。本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、治療有効用量は、約900mgのPD−1結合剤である。本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、治療有効用量は、約1000mgのPD−1結合剤である。本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、治療有効用量は、約1100mgのPD−1結合剤である。本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、治療有効用量は、約1200mgのPD−1結合剤である。本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、治療有効用量は、約1300mgのPD−1結合剤である。本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、治療有効用量は、約1400mgのPD−1結合剤である。本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、治療有効用量は、約1500mgのPD−1結合剤である。本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、治療有効用量は、約1600mgのPD−1結合剤である。本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、治療有効用量は、約1700mgのPD−1結合剤である。本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、治療有効用量は、約1800mgのPD−1結合剤である。本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、治療有効用量は、約1900mgのPD−1結合剤である。本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、治療有効用量は、約2000mgのPD−1結合剤である。実施形態において、PD−1結合剤は、本明細書に記載の任意の抗PD−1抗体である。
実施形態において、PD−1結合剤は、1週間に一回(Q1W)、2週間に一回(Q2W)、3週間に一回(Q3W)、4週間に一回(Q4W)、5週間に一回(Q5W)、または6週間に一回(Q6W)の投与間隔(または処置サイクル)にて投与される。実施形態において、PD−1結合剤は、1週間に一回(Q1W)の投与間隔(または処置サイクル)にて投与される。実施形態において、PD−1結合剤は、2週間に一回(Q2W)の投与間隔(または処置サイクル)にて投与される。実施形態において、PD−1結合剤は、3週間に一回(Q3W)の投与間隔(または処置サイクル)にて投与される。実施形態において、PD−1結合剤は、4週間に一回(Q4W)の投与間隔(または処置サイクル)にて投与される。実施形態において、PD−1結合剤は、5週間に一回(Q5W)の投与間隔(または処置サイクル)にて投与される。実施形態において、PD−1結合剤は、6週間に一回(Q6W)の投与間隔(または処置サイクル)にて投与される。実施形態において、PD−1結合剤は、少なくとも約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20週間、またはそれ以上の期間の間投与される。実施形態において、PD−1結合剤は、処置サイクルの第一日目に、または処置サイクルの第一日目から1、2、または3日以内に投与される。実施形態において、PD−1結合剤は、本明細書に記載の任意の抗PD−1抗体である。
実施形態において、本明細書に記載のPD−1結合剤は、一部の患者において臨床的利益を達成することが実証された投与レジメンに従って(例えば、投与変更を含めて医師により決定されたレジメンに従って)投与される。実施形態において、本明細書に記載のPD−1結合剤は、例えば、疾患進行もしくは有害反応により、または医師の決定により処置が中止されるまで、投与される。実施形態において、臨床的利益は、安定病態(「SD」)、部分奏効(「PR」)、及び/または完全奏効(「CR」)である。実施形態において、臨床的利益は、安定病態(「SD」)である。実施形態において、臨床的利益は、部分奏効(「PR」)である。実施形態において、臨床的利益は、完全奏効(「CR」)である。実施形態において、PRまたはCRは、固形がんの治療効果判定基準(RECIST)に従って決定される。実施形態において、PD−1結合剤は、臨床的利益を維持するために、より長い期間の間投与される。実施形態において、PD−1結合剤は、本明細書に記載の任意の抗PD−1抗体である。
実施形態において、PD−1結合剤は、約500mgまたは約1000mgの用量にて定期的に対象に投与される。実施形態において、PD−1結合剤は、約500mgの用量にて定期的に対象に投与される(例えば、3週間に一回(Q3W)、及び/または2、3、4、5、6サイクルもしくはそれ以上の間)。実施形態において、PD−1結合剤は、約1000mgの用量にて定期的に対象に投与される(例えば、3週間に一回(Q3W)、及び/または2、3、4、5、6サイクルもしくはそれ以上の間)。実施形態において、PD−1結合剤は、約500mgの用量にて、3週間に一回(Q3W)、3サイクルの間、対象に投与される。実施形態において、PD−1結合剤は、約500mgの用量にて、3週間に一回(Q3W)、4サイクルの間、対象に投与される。実施形態において、PD−1結合剤は、約500mgの用量にて、3週間に一回(Q3W)、5サイクルの間、対象に投与される。実施形態において、PD−1結合剤は、約1000mgの用量にて、6週間に一回以上(Q3W)、対象に投与される。実施形態において、PD−1結合剤は、約1000mgの用量にて、6週間に一回(Q3W)、対象に投与される。実施形態において、PD−1結合剤は、約500mgの第一用量にて3週間に一回、3サイクルの間投与され、次に約1000mgの第二用量にて6週間に一回以上(例えば、処置が中止されるまで)投与される。実施形態において、PD−1結合剤は、約500mgの第一用量にて3週間に一回、4サイクルの間投与され、次に約1000mgの第二用量にて6週間に一回(例えば、処置が中止されるまで)投与される。実施形態において、PD−1結合剤は、約500mgの第一用量にて3週間に一回、5サイクルの間投与され、次に約1000mgの第二用量にて6週間に一回以上(例えば、処置が中止されるまで)投与される。実施形態において、第二用量は、6週間に一回(例えば、処置が中止されるまで)、約1000mgのものである。実施形態において、PD−1結合剤は、本明細書に記載の任意の抗PD−1抗体である。
実施形態において、対象は、さらなる治療剤をさらに投与されたか、または今後投与され、その結果、対象はPD−1結合剤及びさらなる治療剤(例えば、一つ、二つ、三つ、四つ、またはそれ以上のさらなる治療剤)を受ける。実施形態において、PD−1結合剤は、本明細書に記載の任意の抗PD−1抗体である。
実施形態において、対象は、免疫チェックポイント阻害剤をさらに投与されたか、または今後投与され、その結果、対象はPD−1結合剤及び免疫チェックポイント阻害剤を受ける。すなわち、対象は、少なくとも一つの免疫チェックポイント阻害剤と組み合わせてPD−1結合剤を投与され得る。実施形態において、PD−1結合剤は、本明細書に記載の任意の抗PD−1抗体である。
実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、下記のいずれかを阻害可能な薬剤である:PD−1(例えば、抗PD−1、抗PD−L1、または抗PD−L2療法を介した阻害)、CTLA−4、TIM−3、TIGIT、LAG(例えば、LAG−3)、CEACAM(例えば、CEACAM−1、−3及び/もしくは−5)、VISTA、BTLA、LAIR1、CD160、2B4、CD80、CD86、B7−H3(CD276)、B7−H4(VTCN1)、HVEM(TNFRSF14またはCD270)、KIR、A2aR、MHCクラスI、MHCクラスII、GALS、アデノシン、TGFR(例えば、TGFRベータ)、B7−H1、B7−H4(VTCN1)、OX−40、CD137、CD40、IDO、またはCSF−1R。実施形態において、チェックポイント阻害剤は、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、または毒素である。実施形態において、チェックポイント阻害剤は、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片である。
実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、T細胞免疫グロブリン及びムチンタンパク質3(TIM−3)、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA−4)、リンパ球活性化遺伝子3(LAG−3)、T細胞免疫グロブリン及びITIMドメイン(TIGIT)、インドールアミン2,3−ジオキシゲナーゼ(IDO)、またはコロニー刺激因子1受容体(CSF1R)を阻害する薬剤である。
実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、TIM−3阻害剤である。実施形態において、TIM−3阻害剤は、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、毒素、または結合剤である。実施形態において、TIM−3阻害剤は、TIM−3結合剤(例えば、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片)である。実施形態において、TIM−3阻害剤は、WO2016/161270に記載のTIM−3阻害剤であり、これは、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。実施形態において、TIM−3阻害剤は、TSR−022である。例えば、TIM−3阻害剤(例えば、TSR−022)は、約1、3または10mg/kg(例えば、約1mg/kg;約3mg/kg;もしくは約10mg/kg)、あるいは約100〜1500mgの間のフラット用量(例えば、約100mgのフラット用量;約200mgのフラット用量;約300mgのフラット用量;約400mgのフラット用量;約500mgのフラット用量;約600mgのフラット用量;約700mgのフラット用量;約800mgのフラット用量;約900mgのフラット用量;約1000mgのフラット用量;約1100mgのフラット用量;約1200mgのフラット用量;約1300mgのフラット用量;約1400mgのフラット用量;または約1500mgのフラット用量)にて投与され得る。
実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、CTLA−4阻害剤(例えば、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片)である。実施形態において、CTLA−4阻害剤は、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、または毒素である。実施形態において、CTLA−4阻害剤は、小分子である。実施形態において、CTLA−4阻害剤は、CTLA−4結合剤である。実施形態において、CTLA−4阻害剤は、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片である。実施形態において、CTLA−4阻害剤は、イピリムマブ(Yervoy)、AGEN1884、またはトレメリムマブである。
実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、LAG−3阻害剤(例えば、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片)である。実施形態において、LAG−3阻害剤は、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、または毒素である。実施形態において、LAG−3阻害剤は、小分子である。実施形態において、LAG−3阻害剤は、LAG−3結合剤である。実施形態において、LAG−3阻害剤は、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片である。実施形態において、LAG−3阻害剤は、IMP321、BMS−986016、GSK2831781、Novartis LAG525、またはWO2016/126858、WO2017/019894、もしくはWO2015/138920(これらの各々の全体が参照により本明細書に組み入れられる)に記載のLAG−3阻害剤である。
実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、TIGIT阻害剤(例えば、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片)である。実施形態において、TIGIT阻害剤は、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、または毒素である。実施形態において、TIGIT阻害剤は、小分子である。実施形態において、TIGIT阻害剤は、TIGIT結合剤である。実施形態において、TIGIT阻害剤は、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片である。実施形態において、TIGIT阻害剤は、MTIG7192A、BMS−986207、またはOMP−31M32である。
実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、IDO阻害剤である。実施形態において、IDO阻害剤は、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、または毒素である。実施形態において、IDO阻害剤は、小分子である。実施形態において、IDO阻害剤は、IDO結合剤である。実施形態において、IDO阻害剤は、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片である。
実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、CSF1R阻害剤である。実施形態において、CSF1R阻害剤は、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、または毒素である。実施形態において、CSF1R阻害剤は、小分子である。実施形態において、CSF1R阻害剤は、CSF1R結合剤である。実施形態において、CSF1R阻害剤は、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片である。
実施形態において、対象は、ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)を阻害する薬剤をさらに投与されたか、または今後投与され、その結果、対象は、PD−1結合剤及びPARP阻害剤を用いた処置を受ける。
実施形態において、PARP阻害剤は、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、または毒素である。実施形態において、PARP阻害剤は、下記からなる群より選択される:ABT−767、AZD 2461、BGB−290、BGP 15、CEP 8983、CEP 9722、DR 2313、E7016、E7449、フルゾパリブ、IMP 4297、INO1001、JPI 289、JPI 547、モノクローナル抗体B3−LysPE40結合体、MP 124、ニラパリブ、NU 1025、NU 1064、NU 1076、NU1085、オラパリブ、ONO2231、PD 128763、R 503、R554、ルカパリブ、SBP 101、SC 101914、シムミパリブ(simmiparib)、タラゾパリブ、ベリパリブ、WW 46、2−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−7,8−ジヒドロ−5H−チオピラノ[4,3−d]ピリミジン−4−オール、及びこれらの塩または誘導体。実施形態において、PARP阻害剤は、ニラパリブ、オラパリブ、ルカパリブ、タラゾパリブ、またはベリパリブである。実施形態において、PARP阻害剤は、ニラパリブ(例えば、ニラパリブ遊離塩基、ニラパリブトシル酸塩、もしくはニラパリブトシル酸一水和物、またはこれらの任意の組合せ)である。
実施形態において、対象は、一つ以上の免疫チェックポイント阻害剤(例えば、TIM−3阻害剤及び/またはLAG−3阻害剤)をさらに投与されたか、または今後投与され、その結果、対象は、PD−1結合剤、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)、及び一つ以上の免疫チェックポイント阻害剤を用いた処置を受ける。実施形態において、対象は、PD−1結合剤、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)、及びTIM−3阻害剤を投与される。実施形態において、対象は、PD−1結合剤、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)、及びLAG−3阻害剤を投与される。実施形態において、対象は、PD−1結合剤、PARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)、TIM−3阻害剤、及びLAG−3阻害剤を投与される。
実施形態において、本明細書に記載の治療剤(例えば、PD−1結合剤、免疫チェックポイント阻害剤、またはPARP阻害剤)は、一部の患者において臨床的利益を達成することが実証された投与レジメンに従って(例えば、投与変更を含めて医師により決定されたレジメンに従って)投与される。
一部の実施形態において、臨床的利益は、完全奏効(「CR」)、部分奏効(「PR」)、または安定病態(「SD」)である。一部の実施形態において、臨床的利益は、少なくともSDに対応する。一部の実施形態において、臨床的利益は、少なくともPRに対応する。一部の実施形態において、臨床的利益は、CRに対応する。一部の実施形態において、少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、または95%の患者が、臨床的利益を達成する。一部の実施形態において、少なくとも5%の患者が、臨床的利益を達成する。一部の実施形態において、少なくとも5%の患者が、SDを達成する。一部の実施形態において、少なくとも5%の患者が、少なくともPRを達成する。一部の実施形態において、少なくとも5%の患者が、CRを達成する。一部の実施形態において、少なくとも10%の患者が、臨床的利益を達成する。一部の実施形態において、少なくとも10%の患者が、SDを達成する。一部の実施形態において、少なくとも10%の患者が、少なくともPRを達成する。一部の実施形態において、少なくとも20%の患者が、臨床的利益を達成する。一部の実施形態において、少なくとも20%の患者が、SDを達成する。
一部の実施形態において、臨床的利益(例えば、SD、PR、及び/またはCR)は、固形がんの治療効果判定基準(RECIST)に従って決定される。一部の実施形態において、臨床的利益(例えば、SD、PR、及び/またはCR)は、RECISTガイドラインに従って決定される。一部の実施形態において、臨床的利益(例えば、SD、PR、及び/またはCR)は、RECISTガイドライン(バージョン1.1)に従って決定される。一部の実施形態において、臨床的利益(例えば、SD、PR、及び/またはCR)は、免疫関連RECIST(irRECIST)ガイドラインに従って決定される。一部の実施形態において、腫瘍応答は、irRECISTまたはRECISTバージョン1.1のいずれかによって評価され得る。一部の実施形態において、腫瘍応答は、irRECIST及びRECISTバージョン1.1の両方によって評価され得る。本明細書で使用される場合、「RECISTガイドライン」という用語は、RECIST1.0、RECIST1.1、またはirRECISTを互換的に指すことができる。
実施形態において、患者は、T細胞機能不全障害である障害を有する。
実施形態において、患者は、がんである障害を有する。
実施形態において、がんは、高い腫瘍遺伝子変異量(TMB)を伴う。
実施形態において、がんは、マイクロサテライト安定性(MSS)である。
実施形態において、がんは、マイクロサテライト不安定性により特徴づけられる。
実施形態において、がんは、高頻度マイクロサテライト不安定性状態(MSI−H)を有する。
実施形態において、がんは、低頻度マイクロサテライト不安定性状態(MSI−L)を有する。
実施形態において、がんは、高TMB及びMSI−Hを伴う。
実施形態において、がんは、高TMB及びMSI−LまたはMSSを伴う。実施形態において、がんは、高TMB及びMSI−Lを伴う。実施形態において、がんは、高TMB及びMSSを伴う。
実施形態において、がんは、不完全なDNAミスマッチ修復システムを有する。
実施形態において、がんは、DNAミスマッチ修復遺伝子における欠陥を有する。
実施形態において、がんは、超変異性がんである。
実施形態において、がんは、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を有する。
実施形態において、がんは、ポリメラーゼデルタ(POLD)における変異を含む。
実施形態において、がんは、ポリメラーゼイプシロン(POLE)における変異を含む。
実施形態において、がんは、子宮内膜がん(例えば、MSI−HまたはMSS/MSI−L子宮内膜がん)である。実施形態において、がんは、POLEまたはPOLDにおける変異を含むMSI−Hがん(例えば、POLEまたはPOLDにおける変異を含むMSI−H非子宮内膜がん)である。実施形態において、がんは、乳がん(例えば、トリプルネガティブ乳がん(TNBC))である。実施形態において、がんは、肺がん(例えば、非小細胞肺がん)である。実施形態において、がんは、黒色腫である。実施形態において、がんは、結腸直腸がんである。実施形態において、がんは、肛門の扁平上皮がん、陰茎の扁平上皮がん、子宮頸部の扁平上皮がん、膣の扁平上皮がん、または外陰部の扁平上皮がんである。
実施形態において、がんは、腺がん、子宮内膜がん、乳がん、卵巣がん、子宮頚がん、ファロピウス管がん、精巣がん、原発性腹膜がん、結腸がん、結腸直腸がん、胃がん、小腸がん、肛門生殖器領域の扁平上皮がん(例えば、肛門、陰茎、子宮頸部、膣、または外陰部の扁平上皮がん)、軟部組織肉腫(例えば、平滑筋肉腫)、黒色腫、腎細胞がん、肺がん、非小細胞肺がん、肺の腺がん、肺の扁平上皮がん、胃がん、膀胱がん、胆嚢がん、肝臓がん、甲状腺がん、喉頭がん、唾液腺がん、食道がん、頭頚部がん、頭頸部の扁平上皮がん、前立腺がん、膵臓のがん、中皮腫、メルケル細胞がん、肉腫、神経膠芽腫、血液がん、多発性骨髄腫、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫/原発性縦隔B細胞リンパ腫、慢性骨髄性白血病、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、非ホジキンリンパ腫、神経芽細胞腫、中枢神経系腫瘍、びまん性内在性橋膠腫(DIPG)、ユーイング肉腫、胎児性横紋筋肉腫、骨肉腫、またはウィルムス腫瘍である。実施形態において、がんは、MSSもしくはMSI−Lである、マイクロサテライト不安定性により特徴づけられる、MSI−Hである、高TMBを有しかつMSSもしくはMSI−Lである、高TMBを有しかつMSI−Hである、不完全なDNAミスマッチ修復システムを有する、DNAミスマッチ修復遺伝子における欠陥を有する、超変異性がんである、HRDがんである、ポリメラーゼデルタ(POLD)における変異を含む、またはポリメラーゼイプシロン(POLE)における変異を含む。
実施形態において、がんは、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を有する。実施形態において、がんは、急性骨髄性白血病である。実施形態において、がんは、急性リンパ芽球性白血病である。実施形態において、がんは、非ホジキンリンパ腫である。実施形態において、がんは、ホジキンリンパ腫である。実施形態において、がんは、神経芽細胞腫である。実施形態において、がんは、中枢神経系腫瘍である。実施形態において、がんは、びまん性内在性橋膠腫(DIPG)である。実施形態において、がんは、ユーイング肉腫である。実施形態において、がんは、胎児性横紋筋肉腫である。実施形態において、がんは、骨肉腫である。実施形態において、がんは、ウィルムス腫瘍である。実施形態において、がんは、軟部組織肉腫(例えば、平滑筋肉腫)である。
一部の実施形態において、患者は、頭頸部がん、肺がん(例えば、非小細胞肺がん(NSCLC))、腎臓がん、膀胱がん、黒色腫、メルケル細胞がん、子宮頸がん、膣がん、外陰がん、子宮がん、子宮内膜がん、卵巣がん、ファロピウス管がん、乳がん、前立腺がん、口腔腺がん、胸腺腫、副腎皮質がん、食道がん、胃がん、結腸直腸がん、虫垂がん、尿路上皮細胞がん、または扁平上皮がん(例えば、肺;肛門、陰茎、子宮頸部、膣、もしくは外陰部を含めた肛門生殖器領域;または食道の扁平上皮がん)のようながんを有する。一部のある特定の実施形態において、患者は、肛門がん、ファロピウス管がん、卵巣がん、または肺がんを有する。一部の実施形態において、患者は、肛門のがんを有する。一部の実施形態において、患者は、ファロピウス管のがんを有する。一部の実施形態において、患者は、卵巣がんを有する。一部の実施形態において、患者は、肺がんを有する。
一部の実施形態において、患者は、マイクロサテライト不安定性を有するがんを有する。一部の実施形態において、マイクロサテライト不安定性は、対照細胞で観察される不安定性よりも顕著に高い場合、高頻度とみなされる(例えばMSI−H状態)。一部の実施形態において、マイクロサテライト不安定性は、MSI−低頻度である。一部の実施形態において、マイクロサテライト不安定性は、マイクロサテライト安定性(例えば、MSS状態)である。一部の実施形態において、マイクロサテライト不安定性を有するがんは、頭頸部がん、肺がん(例えば、非小細胞肺がん(NSCLC))、腎臓がん、膀胱がん、黒色腫、メルケル細胞がん、子宮頸がん、膣がん、外陰がん、子宮がん、子宮内膜がん、卵巣がん、ファロピウス管がん、乳がん、前立腺がん、口腔腺がん、胸腺腫、副腎皮質がん、食道がん、胃がん、結腸直腸がん、虫垂がん、尿路上皮細胞がん、または扁平上皮がん(例えば、肺;肛門、陰茎、子宮頸部、膣、もしくは外陰部を含めた肛門生殖器領域;または食道の扁平上皮がん)である。一部のある特定の実施形態において、マイクロサテライト不安定性を有するがんは、肛門がん、ファロピウス管がん、卵巣がん、または肺がんである。一部の実施形態において、患者は、マイクロサテライト不安定性を有する子宮内膜がんを有する。一部の実施形態において、患者は、マイクロサテライト安定(MSS)である子宮内膜がんを有する。
一部の実施形態において、患者は、PD−1及び/またはPD−L1発現により特徴づけられるがんを有する。一部の実施形態において、がんは、(例えば、高いPD−1及び/または高いPD−L1発現により)高いPD−1及び/またはPD−L1発現を有する。一部の実施形態において、PD−1及び/またはPD−L1発現により特徴づけられるがんは、頭頸部がん、肺がん(例えば、非小細胞肺がん(NSCLC))、腎臓がん、膀胱がん、黒色腫、メルケル細胞がん、子宮頸がん、膣がん、外陰がん、子宮がん、子宮内膜がん、卵巣がん、ファロピウス管がん、乳がん、前立腺がん、口腔腺がん、胸腺腫、副腎皮質がん、食道がん、胃がん、結腸直腸がん、虫垂がん、尿路上皮細胞がん、または扁平上皮がん(例えば、肺;肛門、陰茎、子宮頸部、膣、もしくは外陰部を含めた肛門生殖器領域;または食道の扁平上皮がん)である。一部のある特定の実施形態において、PD−1及び/またはPD−L1発現により特徴づけられるがんは、肛門がん、ファロピウス管がん、卵巣がん、または肺がんである。
実施形態において、がんは、進行したがんである。実施形態において、がんは、転移性がんである。実施形態において、がんは、MSI−Hがんである。実施形態において、がんは、MSSがんである。実施形態において、がんは、POLE変異がんである。実施形態において、がんは、POLD変異がんである。実施形態において、がんは、高TMBがんである。実施形態において、がんは、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を伴う。
実施形態において、がんは、固形腫瘍である。実施形態において、固形腫瘍は、進行している。実施形態において、固形腫瘍は、転移性固形腫瘍である。実施形態において、固形腫瘍は、MSI−H固形腫瘍である。実施形態において、固形腫瘍は、MSS固形腫瘍である。実施形態において、固形腫瘍は、POLE変異固形腫瘍である。実施形態において、固形腫瘍は、POLD変異固形腫瘍である。実施形態において、固形腫瘍は、高TMB固形腫瘍である。実施形態において、固形腫瘍は、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を伴う。
実施形態において、がんは、非子宮内膜がん(例えば、非子宮内膜固形腫瘍)である。実施形態において、非子宮内膜がんは、進行したがんである。実施形態において、非子宮内膜がんは、転移性がんである。実施形態において、非子宮内膜がんは、MSI−Hがんである。実施形態において、非子宮内膜がんは、MSSがんである。実施形態において、非子宮内膜がんは、POLE変異がんである。実施形態において、非子宮内膜がんは、固形腫瘍(例えば、MSS固形腫瘍、MSI−H固形腫瘍、POLD変異固形腫瘍、またはPOLE変異固形腫瘍)である。実施形態において、非子宮内膜がんは、高TMBがんである。実施形態において、非子宮内膜がんは、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を伴う。
実施形態において、がんは、子宮内膜がん(例えば、固形腫瘍)である。実施形態において、子宮内膜がんは、進行したがんである。実施形態において、子宮内膜がんは、転移性がんである。実施形態において、子宮内膜がんは、MSI−H子宮内膜がんである。実施形態において、子宮内膜がんは、MSS子宮内膜がんである。実施形態において、子宮内膜がんは、POLE変異子宮内膜がんである。実施形態において、子宮内膜がんは、POLD変異子宮内膜がんである。実施形態において、子宮内膜がんは、高TMB子宮内膜がんである。実施形態において、子宮内膜がんは、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を伴う。
実施形態において、がんは、肺がん(例えば、固形腫瘍)である。実施形態において、肺がんは、進行した肺がんである。実施形態において、肺がんは、転移性肺がんである。実施形態において、肺がんは、肺の扁平上皮がんである。実施形態において、肺がんは、小細胞肺がん(SCLC)である。実施形態において、肺がんは、非小細胞肺がん(NSCLC)である。実施形態において、肺がんは、ALK転座肺がん(例えば、既知のALK転座を有する肺がん)である。実施形態において、肺がんは、EGFR変異肺がん(例えば、既知のEGFR変異を有する肺がん)である。実施形態において、肺がんは、MSI−H肺がんである。実施形態において、肺がんは、MSS肺がんである。実施形態において、肺がんは、POLE変異肺がんである。実施形態において、肺がんは、POLD変異肺がんである。実施形態において、肺がんは、高TMB肺がんである。実施形態において、肺がんは、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を伴う。
実施形態において、がんは、結腸直腸(CRC)がん(例えば、固形腫瘍)である。実施形態において、結腸直腸がんは、進行した結腸直腸がんである。実施形態において、結腸直腸がんは、転移性結腸直腸がんである。実施形態において、結腸直腸がんは、MSI−H結腸直腸がんである。実施形態において、結腸直腸がんは、MSS結腸直腸がんである。実施形態において、結腸直腸がんは、POLE変異結腸直腸がんである。実施形態において、結腸直腸がんは、POLD変異結腸直腸がんである。実施形態において、結腸直腸がんは、高TMB結腸直腸がんである。実施形態において、結腸直腸がんは、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を伴う。
実施形態において、がんは、黒色腫である。実施形態において、黒色腫は、進行した黒色腫である。実施形態において、黒色腫は、転移性黒色腫である。実施形態において、黒色腫は、MSI−H黒色腫である。実施形態において、黒色腫は、MSS黒色腫である。実施形態において、黒色腫は、POLE変異黒色腫である。実施形態において、黒色腫は、POLD変異黒色腫である。実施形態において、黒色腫は、高TMB黒色腫である。実施形態において、黒色腫は、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を伴う。
実施形態において、がんは、肛門生殖器領域(例えば、肛門、陰茎、子宮頸部、膣、または外陰部)の扁平上皮がんである。実施形態において、肛門生殖器領域(例えば、肛門、陰茎、子宮頸部、膣、または外陰部)の扁平上皮がんは、進行したがんである。実施形態において、肛門生殖器領域(例えば、肛門、陰茎、子宮頸部、膣、または外陰部)の扁平上皮がんは、転移性がんである。実施形態において、肛門生殖器領域(例えば、肛門、陰茎、子宮頸部、膣、または外陰部)の扁平上皮がんは、MSI−Hである。実施形態において、肛門生殖器領域(例えば、肛門、陰茎、子宮頸部、膣、または外陰部)の扁平上皮がんは、MSSである。実施形態において、肺がんは、POLE変異がんである。実施形態において、肛門生殖器領域(例えば、肛門、陰茎、子宮頸部、膣、または外陰部)の扁平上皮がんは、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を伴う。
実施形態において、がんは、卵巣がんである。実施形態において、卵巣がんは、進行した卵巣がんである。実施形態において、卵巣がんは、転移性卵巣がんである。実施形態において、卵巣がんは、MSI−H卵巣がんである。実施形態において、卵巣がんは、MSS卵巣がんである。実施形態において、卵巣がんは、POLE変異卵巣がんである。実施形態において、卵巣がんは、POLD変異卵巣がんである。実施形態において、卵巣がんは、高TMB卵巣がんである。実施形態において、卵巣がんは、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を伴う。実施形態において、卵巣がんは、漿液細胞卵巣がんである。実施形態において、卵巣がんは、明細胞卵巣がんである。
実施形態において、がんは、ファロピウスがん(fallopian cancer)である。実施形態において、ファロピウスがんは、進行したファロピウスがんである。実施形態において、ファロピウスがんは、転移性ファロピウスがんである。実施形態において、ファロピウスがんは、MSI−Hファロピウスがんである。実施形態において、ファロピウスがんは、MSSファロピウスがんである。実施形態において、ファロピウスがんは、POLE変異ファロピウスがんである。実施形態において、ファロピウスがんは、POLD変異ファロピウスがんである。実施形態において、ファロピウスがんは、高TMBファロピウスがんである。実施形態において、ファロピウスがんは、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を伴う。実施形態において、ファロピウスがんは、漿液細胞ファロピウスがんである。実施形態において、ファロピウスがんは、明細胞ファロピウスがんである。
実施形態において、がんは、原発性腹膜がんである。実施形態において、原発性腹膜がんは、進行した原発性腹膜がんである。実施形態において、原発性腹膜がんは、転移性原発性腹膜がんがんである。実施形態において、原発性腹膜がんは、MSI−H原発性腹膜がんである。実施形態において、原発性腹膜がんは、MSS原発性腹膜がんである。実施形態において、原発性腹膜がんは、POLE変異原発性腹膜がんがんである。実施形態において、原発性腹膜がんは、POLD変異原発性腹膜がんである。実施形態において、原発性腹膜がんは、高TMB原発性腹膜がんである。実施形態において、原発性腹膜がんは、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を伴う。実施形態において、原発性腹膜がんは、漿液細胞原発性腹膜がんである。実施形態において、原発性腹膜がんは、明細胞原発性腹膜がんである。
実施形態において、がんは、急性リンパ芽球性白血病(「ALL」)である。実施形態において、急性リンパ芽球性白血病は、進行した急性リンパ芽球性白血病である。実施形態において、急性リンパ芽球性白血病は、転移性急性リンパ芽球性白血病である。実施形態において、急性リンパ芽球性白血病は、MSI−H急性リンパ芽球性白血病である。実施形態において、急性リンパ芽球性白血病は、MSS急性リンパ芽球性白血病である。実施形態において、急性リンパ芽球性白血病は、POLE変異急性リンパ芽球性白血病である。実施形態において、急性リンパ芽球性白血病は、POLD変異急性リンパ芽球性白血病である。実施形態において、急性リンパ芽球性白血病は、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を伴う。
実施形態において、がんは、急性骨髄性白血病(「AML」)である。実施形態において、急性骨髄性白血病は、進行した急性骨髄性白血病である。実施形態において、急性骨髄性白血病は、転移性急性骨髄性白血病である。実施形態において、急性骨髄性白血病は、MSI−H急性骨髄性白血病である。実施形態において、急性骨髄性白血病は、MSS急性骨髄性白血病である。実施形態において、急性骨髄性白血病は、POLE変異急性骨髄性白血病である。実施形態において、急性骨髄性白血病は、POLD変異急性骨髄性白血病である。実施形態において、急性骨髄性白血病は、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を伴う。
実施形態において、がんは、非ホジキンリンパ腫(NHL)である。実施形態において、非ホジキンリンパ腫は、進行した非ホジキンリンパ腫である。実施形態において、非ホジキンリンパ腫は、転移性非ホジキンリンパ腫である。実施形態において、非ホジキンリンパ腫は、MSI−H非ホジキンリンパ腫である。実施形態において、非ホジキンリンパ腫は、MSS非ホジキンリンパ腫である。実施形態において、非ホジキンリンパ腫は、POLE変異非ホジキンリンパ腫である。実施形態において、非ホジキンリンパ腫は、POLD変異非ホジキンリンパ腫である。実施形態において、非ホジキンリンパ腫は、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を伴う。
実施形態において、がんは、ホジキンリンパ腫(HL)である。実施形態において、ホジキンリンパ腫は、進行したホジキンリンパ腫である。実施形態において、ホジキンリンパ腫は、転移性ホジキンリンパ腫である。実施形態において、ホジキンリンパ腫は、MSI−Hホジキンリンパ腫である。実施形態において、ホジキンリンパ腫は、MSSホジキンリンパ腫である。実施形態において、ホジキンリンパ腫は、POLE変異ホジキンリンパ腫である。実施形態において、ホジキンリンパ腫は、POLD変異ホジキンリンパ腫である。実施形態において、ホジキンリンパ腫は、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を伴う。
実施形態において、がんは、神経芽細胞腫(NB)である。実施形態において、神経芽細胞腫は、進行した神経芽細胞腫である。実施形態において、神経芽細胞腫は、転移性神経芽細胞腫である。実施形態において、神経芽細胞腫は、MSI−H神経芽細胞腫である。実施形態において、神経芽細胞腫は、MSS神経芽細胞腫である。実施形態において、神経芽細胞腫は、POLE変異神経芽細胞腫である。実施形態において、神経芽細胞腫は、POLD変異神経芽細胞腫である。実施形態において、神経芽細胞腫は、高TMB神経芽細胞腫である。実施形態において、神経芽細胞腫は、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を伴う。
実施形態において、がんは、中枢神経系腫瘍である。実施形態において、中枢神経系腫瘍は、進行している。実施形態において、中枢神経系腫瘍は、転移性中枢神経系腫瘍である。実施形態において、中枢神経系腫瘍は、MSI−H中枢神経系腫瘍である。実施形態において、中枢神経系腫瘍は、MSS中枢神経系腫瘍である。実施形態において、中枢神経系腫瘍は、POLE変異中枢神経系腫瘍である。実施形態において、中枢神経系腫瘍は、POLD変異中枢神経系腫瘍である。実施形態において、中枢神経系腫瘍は、高TMB中枢神経系腫瘍である。実施形態において、中枢神経系腫瘍は、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を伴う。
実施形態において、がんは、びまん性内在性橋膠腫(DIPG)である。実施形態において、DIPGは、進行したDIPGである。実施形態において、DIPGは、転移性DIPGである。実施形態において、DIPGは、MSI−H DIPGである。実施形態において、DIPGは、MSS DIPGである。実施形態において、DIPGは、POLE変異DIPGである。実施形態において、DIPGは、POLD変異DIPGである。実施形態において、DIPGは、高TMB DIPGである。実施形態において、DIPGは、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を伴う。
実施形態において、がんは、ユーイング肉腫である。実施形態において、ユーイング肉腫は、進行したユーイング肉腫である。実施形態において、ユーイング肉腫は、転移性ユーイング肉腫である。実施形態において、ユーイング肉腫は、MSI−Hユーイング肉腫である。実施形態において、ユーイング肉腫は、MSSユーイング肉腫である。実施形態において、ユーイング肉腫は、POLE変異ユーイング肉腫である。実施形態において、ユーイング肉腫は、POLD変異ユーイング肉腫である。実施形態において、ユーイング肉腫は、高TMBユーイング肉腫である。実施形態において、ユーイング肉腫は、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を伴う。
実施形態において、がんは、胎児性横紋筋肉腫(ERS)である。実施形態において、胎児性横紋筋肉腫は、進行した胎児性横紋筋肉腫である。実施形態において、胎児性横紋筋肉腫は、転移性胎児性横紋筋肉腫である。実施形態において、胎児性横紋筋肉腫は、MSI−H胎児性横紋筋肉腫である。実施形態において、胎児性横紋筋肉腫は、MSS胎児性横紋筋肉腫である。実施形態において、胎児性横紋筋肉腫は、POLE変異胎児性横紋筋肉腫である。実施形態において、胎児性横紋筋肉腫は、POLD変異胎児性横紋筋肉腫である。実施形態において、胎児性横紋筋肉腫は、高TMB胎児性横紋筋肉腫である。実施形態において、胎児性横紋筋肉腫は、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を伴う。
実施形態において、がんは、骨肉腫(OS)である。実施形態において、骨肉腫は、進行した骨肉腫である。実施形態において、骨肉腫は、転移性骨肉腫である。実施形態において、骨肉腫は、MSI−H骨肉腫である。実施形態において、骨肉腫は、MSS骨肉腫である。実施形態において、骨肉腫は、POLE変異骨肉腫である。実施形態において、骨肉腫は、POLD変異骨肉腫である。実施形態において、骨肉腫は、高TMB骨肉腫である。実施形態において、骨肉腫は、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を伴う。
実施形態において、がんは、軟部組織肉腫である。実施形態において、軟部組織肉腫は、進行した軟部組織肉腫である。実施形態において、軟部組織肉腫は、転移性軟部組織肉腫である。実施形態において、軟部組織肉腫は、MSI−H軟部組織肉腫である。実施形態において、軟部組織肉腫は、MSS軟部組織肉腫である。実施形態において、軟部組織肉腫は、POLE変異軟部組織肉腫である。実施形態において、軟部組織肉腫は、POLD変異軟部組織肉腫である。実施形態において、軟部組織肉腫は、高TMB軟部組織肉腫である。実施形態において、軟部組織肉腫は、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を伴う。実施形態において、軟部組織肉腫は、平滑筋肉腫である。
実施形態において、がんは、ウィルムス腫瘍である。実施形態において、ウィルムス腫瘍は、進行したウィルムス腫瘍である。実施形態において、ウィルムス腫瘍は、転移性ウィルムス腫瘍である。実施形態において、ウィルムス腫瘍は、MSI−Hウィルムス腫瘍である。実施形態において、ウィルムス腫瘍は、MSSウィルムス腫瘍である。実施形態において、ウィルムス腫瘍は、POLE変異ウィルムス腫瘍である。実施形態において、ウィルムス腫瘍は、POLD変異ウィルムス腫瘍である。実施形態において、ウィルムス腫瘍は、高TMBウィルムス腫瘍である。実施形態において、ウィルムス腫瘍は、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を伴う。
実施形態において、対象は、過去に一つ以上の異なるがん処置モダリティー(例えば、手術、放射線療法、化学療法、または免疫療法のうちの一つ以上)を用いて処置されたことがある。実施形態において、対象は、過去に一つの異なるがん処置モダリティー(例えば、手術、放射線療法、化学療法、または免疫療法のうちの一つ以上)を用いて処置されたことがある。実施形態において、対象は、過去に二つ以上の異なるがん処置モダリティー(例えば、手術、放射線療法、化学療法、または免疫療法のうちの一つ以上)を用いて処置されたことがある。実施形態において、対象は、過去に細胞傷害性療法を用いて処置されたことがある。実施形態において、対象は、過去に化学療法を用いて処置されたことがある。実施形態において、対象は、過去に二つの異なるがん処置モダリティー(例えば、手術、放射線療法、化学療法、または免疫療法のうちの一つ以上)を用いて処置されたことがある。実施形態において、対象は、過去に三つの異なるがん処置モダリティー(例えば、手術、放射線療法、化学療法、または免疫療法のうちの一つ以上)を用いて処置されたことがある。
本明細書に記載の方法の実施形態において、方法は、手術、放射線療法、化学療法、免疫療法、抗血管新生剤、または抗炎症薬のうちの一つ以上を投与することをさらに含む。実施形態において、方法は、化学療法を投与することをさらに含む。
実施形態において、対象は、PD−1を阻害する薬剤を用いた処置に対し抵抗性である。
実施形態において、対象は、PD−1を阻害する薬剤を用いた処置に対し難治性である。
実施形態において、本明細書に記載の方法は、対象を、PD−1を阻害する薬剤を用いた処置に感作させる。
実施形態において、対象は、疲弊した免疫細胞(例えば、疲弊したT細胞である疲弊した免疫細胞)を含む。
本明細書に記載の方法の実施形態において、対象は、動物(例えば、哺乳類)である。実施形態において、対象は、ヒトである。実施形態において、対象は、非ヒト哺乳類(例えば、マウス、ラット、ウサギ、または非ヒト霊長類)である。したがって、本明細書に記載の方法は、ヒトの処置及び獣医学の両方において有用であり得る。
実施形態において、PD−1結合剤(例えば、任意の抗PD−1抗体)は、(例えば、静脈内注入により)静脈内に投与される。
本開示はまた、一部の実施形態において、がんを処置する方法であって、処置を必要とする患者に、治療有効用量の抗プログラム細胞死1タンパク質(PD−1))抗体を、臨床的利益を達成するのに十分な期間の間、ある投与間隔にて投与することを含む、方法を提供する。実施形態において、抗PD−1抗体は、配列番号9、10、及び11のCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに配列番号12、13、及び14のCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む。実施形態において、重鎖可変領域は、配列番号1を含み、軽鎖可変ドメインは、配列番号2を含む。実施形態において、重鎖可変領域は、配列番号7を含み、軽鎖可変領域は、配列番号8を含む。実施形態において、重鎖可変領域は、配列番号3を含み、軽鎖可変領域は、配列番号4を含む。
本開示は、一部の実施形態において、それを必要とする患者におけるがんを処置する方法であって、関連する患者集団において、患者の50%〜80%以下が、処置開始から2、4、6、8、10、12、14、16、18、または20週間後に進行性疾患を示すような応答率を達成することが実証されているレジメンに従って、PD−1結合剤を送達する組成物を投与することを含む、方法を提供する。一部の実施形態において、患者の80%以下が、処置開始から少なくとも10週間後に進行性疾患を示す。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号9、10、及び11より選択される二つもしくは三つのCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに/または配列番号12、13、及び14より選択される一つ、二つもしくは三つのCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号1または配列番号7を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖可変ドメイン、及び配列番号2または配列番号8を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号3を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖、及び配列番号4を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖を含む。
本開示は、一部の実施形態において、それを必要とする患者におけるがんを処置する方法であって、組成物の一回用量から1、2、3、4、または5日後に少なくとも約50%〜約90%の平均PD−1受容体占有率を達成するのに十分なPD−1結合剤を送達する組成物を投与することを含む、方法を提供する。一部の実施形態において、PD−1結合剤を送達する組成物の投与は、組成物の一回用量から3日後に少なくとも85%の平均PD−1受容体占有率を達成するのに十分である。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号9、10、及び11より選択される一つ、二つもしくは三つのCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに/または配列番号12、13、及び14より選択される一つ、二つもしくは三つのCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号1または配列番号7を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖可変ドメイン、及び配列番号2または配列番号8を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号3を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖、及び配列番号4を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖を含む。
本開示は、一部の実施形態において、それを必要とする患者におけるがんを処置する方法であって、PD−1結合剤の一回用量から3日後に機能的PD−1受容体占有率アッセイにおいて少なくとも1の平均刺激比を達成するのに十分なPD−1結合剤を送達する組成物を投与することを含む、方法を提供する。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号9、10、及び11より選択される一つ、二つもしくは三つのCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに/または配列番号12、13、及び14より選択される一つ、二つもしくは三つのCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号1または配列番号7を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖可変ドメイン、及び配列番号2または配列番号8を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号3を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖、及び配列番号4を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖を含む。
本開示は、一部の実施形態において、それを必要とする患者におけるがんを処置する方法であって、PD−1結合剤の一回用量から第一期間(例えば、約15日〜約60日、一部の実施形態において、約29日)に渡り、平均PD−1受容体占有率の少なくとも75%を達成するのに十分なPD−1結合剤を送達する組成物を投与することを含む、方法を提供する。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号9、10、及び11より選択される一つ、二つもしくは三つのCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに/または配列番号12、13、及び14より選択される一つ、二つもしくは三つのCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号1または配列番号7を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖可変ドメイン、及び配列番号2または配列番号8を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号3を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖、及び配列番号4を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖を含む。
本開示は、一部の実施形態において、それを必要とする患者におけるがんを処置する方法であって、PD−1結合剤の一回用量から第一期間(例えば、約15日〜約60日、一部の実施形態において、約29日)に渡り、機能的PD−1受容体占有率アッセイにおいて少なくとも1の平均刺激比を達成するのに十分なPD−1結合剤を送達する組成物を投与することを含む、方法を提供する。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号9、10、及び11より選択される一つ、二つもしくは三つのCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに/または配列番号12、13、及び14より選択される一つ、二つもしくは三つのCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号1または配列番号7を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖可変ドメイン、及び配列番号2または配列番号8を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号3を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖、及び配列番号4を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖を含む。
一部の実施形態において、PD−1結合剤を送達するための組成物を用いた処置のための患者は、腫瘍を有する。一部の実施形態において、患者は、固形腫瘍を有する。一部の実施形態において、患者は、進行期の固形腫瘍を有する。一部の実施形態において、患者は、転移性固形腫瘍を有する。
一部の実施形態において、患者は、頭頸部がん、肺がん(例えば、非小細胞肺がん(NSCLC))、腎臓がん、膀胱がん、黒色腫、メルケル細胞がん、子宮頸がん、膣がん、外陰がん、子宮がん、子宮内膜がん、卵巣がん、ファロピウス管がん、乳がん、前立腺がん、口腔腺がん、胸腺腫、副腎皮質がん、食道がん、胃がん、結腸直腸がん、虫垂がん、尿路上皮細胞がん、または扁平上皮がんを有する。
一部の実施形態において、患者は、進行期の頭頸部がん、肺がん(例えば、非小細胞肺がん(NSCLC))、腎臓がん、膀胱がん、黒色腫、メルケル細胞がん、子宮頸がん、膣がん、外陰がん、子宮がん、子宮内膜がん、卵巣がん、ファロピウス管がん、乳がん、前立腺がん、口腔腺がん、胸腺腫、副腎皮質がん、食道がん、胃がん、結腸直腸がん、尿路上皮細胞がん、または扁平上皮がん(例えば、肺;肛門、陰茎、子宮頸部、膣、もしくは外陰部を含めた肛門生殖器領域;または食道の扁平上皮がん)を含む、進行期のがんを有する。一部のある特定の実施形態において、患者は、進行期の肛門がん、ファロピウス管がん、卵巣がん、乳がん、子宮内膜がん、または肺がんを有する。一部の実施形態において、患者は、進行期の子宮内膜がん、トリプルネガティブ乳がん、卵巣がん、非小細胞肺がん、肺の扁平上皮がん、または肛門生殖器領域の扁平上皮がん(例えば、肛門、陰茎、子宮頸部、膣、または外陰部の扁平上皮がん)のような進行期のがんを有する。
一部の実施形態において、患者は、POLE(DNAポリメラーゼイプシロン)またはPOLD(DNAポリメラーゼデルタ)変異に関連するがんを有する。一部の実施形態において、POLEまたはPOLD変異は、エキソヌクレアーゼドメイン内にある。一部の実施形態において、POLEまたはPOLD変異は、生殖系列変異である。一部の実施形態において、POLEまたはPOLD変異は、散発性変異である。一部の実施形態において、本明細書に記載の方法は、POLEまたはPOLD変異を有するがんを有する患者を最初に同定するステップをさらに含む。一部の実施形態において、POLEまたはPOLD変異は、シークエンシングを用いて同定される。
一部の実施形態において、患者は、マイクロサテライト不安定性(例えば、MSI−H状態)を有するがんを有する。一部の実施形態において、マイクロサテライト不安定性は、MSI−低頻度である。一部の実施形態において、マイクロサテライト不安定性は、マイクロサテライト安定性(例えば、MSS状態)である。一部の実施形態において、患者は、子宮内膜がんを有する。一部の実施形態において、患者は、マイクロサテライト不安定性を有する子宮内膜がんを有する。一部の実施形態において、患者は、マイクロサテライト不安定性を有する進行期のがんを有する。一部の実施形態において、マイクロサテライト不安定性を有する進行期のがんは、子宮内膜がん、トリプルネガティブ乳がん、卵巣がん、非小細胞肺がん、肺の扁平上皮がん、または肛門生殖器領域の扁平上皮がん(例えば、肛門、陰茎、子宮頸部、膣、または外陰部の扁平上皮がん)である。一部の実施形態において、患者は、固形腫瘍(例えば、進行期の固形腫瘍または転移性固形腫瘍)を有する。一部の実施形態において、患者は、MSI−H固形腫瘍を有する。
一部の実施形態において、患者は、血液がんを有する。一部の実施形態において、患者は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(「DLBCL」)、ホジキンリンパ腫(「HL」)、非ホジキンリンパ腫(「NHL」)、濾胞性リンパ腫(「FL」)、急性骨髄性白血病(「AML」)、急性リンパ芽球性白血病(「ALL」)、または多発性骨髄腫(「MM」)のような血液がんを有する。一部の実施形態において、患者は、マイクロサテライト不安定性を有する血液がんを有する。
一部の実施形態において、患者は、過去にがん処置モダリティーを用いて処置されたことがない。
一部の実施形態において、患者は、過去に一つ以上の異なるがん処置モダリティーを用いて処置されたことがある。一部の実施形態において、患者は、過去に手術、放射線療法、化学療法、または免疫療法のうちの一つ以上を用いて処置されたことがある。一部の実施形態において、患者は、過去に手術を用いて処置されたことがある。一部の実施形態において、患者は、過去に化学療法(例えば、白金ベース化学療法)を用いた処置を受けたことがある。一部のかかる実施形態において、プラチナ系製剤は、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、ネダプラチン、四硝酸トリプラチン、フェナントリプラチン、ピコプラチン、またはサトラプラチンから選択される。一部の実施形態において、患者は、白金誘導療法に応答したがんを有する。一部の実施形態において、がんは、処置の開始時に白金感受性である。一部の実施形態において、がんは、処置の開始前、最も直近の白金ベース化学療法レジメンに対し応答した。一部の実施形態において、最も直近のプラチナ系化学療法に対する反応は、完全奏功である。一部の実施形態において、最も直近のプラチナ系化学療法に対する反応は、部分奏功である。
一部の実施形態において、PD−1結合剤を送達する組成物(例えば、抗PD−1抗体)は、1、3、または10mg/kgのPD−1結合剤の用量を送達する量にて投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、2週間に一回の1、3、または10mg/kgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、3週間に一回の1、3、または10mg/kgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、4週間に一回の1、3、または10mg/kgの用量を送達するレジメンに従って投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)を送達する組成物は、約100mg〜約2,000mgのPD−1結合剤の範囲内の用量(例えば、治療有効用量)を送達する量にて投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、約100mg、約300mg、約500mg、または約1000mgである治療有効用量のような、約100mg〜約1,200mgの範囲の用量にて投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、約400mg、約500mg、約800mg、及び/または約1000mgのPD−1結合剤の用量にて投与される。一部の実施形態において、特定のPD−1結合剤の用量は、特定の基準PD−1結合剤(例えば、特定の抗PD−1モノクローナル抗体または例えば、本明細書に例示の抗PD−1抗体を含む他の抗PD−1抗体剤のような、特定の抗PD−1抗体)の示された量の用量を用いて達成されるものと比較できる関連する生物学的または薬理作用を達成するなら、「約[[示された量]の用量」であるとみなされる。一部の実施形態において、特定のPD−1結合剤のかかる用量は、基準PD−1結合剤の示された量に「対応する」用量として記載されてもよい。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、互いに一定期間離れた、複数の個々の用量(例えば、上で記載される)を含むレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、個々の用量は、2週間、3週間、4週間、5週間、または6週間以上の期間互いに離れていてもよい。実施形態において、抗PD−1抗体は、1週間に一回、2週間に一回、3週間に一回、4週間に一回、5週間に一回、または6週間に一回の投与間隔にて投与される。実施形態において、投与間隔は、3週間に一回である。実施形態において、投与間隔は、6週間に一回である。実施形態において、抗PD−1抗体は、少なくとも2、4、6、8、10、12、14、16、18、または20週間の期間の間投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、100mgのPD−1結合剤の用量にて投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、2週間毎に100mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、3週間毎に100mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、4週間毎に100mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、5週間毎に100mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、6週間毎に100mgの用量にて投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、300mgのPD−1結合剤の用量にて投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、2週間毎に300mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、3週間毎に300mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、4週間毎に300mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、5週間毎に300mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、6週間毎に300mgの用量にて投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、400mgのPD−1結合剤の用量にて投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、2週間毎に400mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、3週間毎に400mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、4週間毎に400mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、5週間毎に400mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、6週間毎に400mgの用量にて投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、500mgの用量にて投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、2週間毎に500mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、3週間毎に500mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、4週間毎に500mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、5週間毎に500mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、6週間毎に500mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、600mgの用量にて投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、2週間毎に600mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、3週間毎に600mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、4週間毎に600mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、5週間毎に600mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、6週間毎に600mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、700mgの用量にて投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、4週間毎に700mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、5週間毎に700mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、6週間毎に700mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、7週間毎に700mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、8週間毎に700mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、800mgの用量にて投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、4週間毎に800mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、5週間毎に800mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、6週間毎に800mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、8週間毎に800mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、900mgの用量にて投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、4週間毎に900mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、5週間毎に900mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、6週間毎に900mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、7週間毎に900mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、8週間毎に900mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、1,000mgの用量にて投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、4週間毎に1,000mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、5週間毎に1,000mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、6週間毎に1,000mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、7週間毎に1,000mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、8週間毎に1,000mgの用量を送達するレジメンに従い投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、2週間に一回の単回用量(例えば、単回400mg用量または単回500mg用量)、3週間に一回の単回用量、4週間に一回の単回用量、5週間に一回の単回用量、6週間に一回の単回用量の少なくとも1サイクルを含むか、またはからなるレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、サイクルは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10以上の単回用量を含む。一部の実施形態において、レジメンは、複数のサイクルを含む。一部の実施形態において、個々のサイクルは、残りの期間(すなわち、投与のない)により互いに離れてもよい。
実施形態において、PD−1阻害剤(例えば、本明細書に記載の任意の抗PD−1抗体)は、約500mgの第一用量にて3週間に一回、3、4、または5サイクルの間投与され、次に約1000mgの第二用量にて6週間に一回以上(例えば、約1000mgの第二用量を6週間に一回)投与される。実施形態において、PD−1阻害剤(例えば、本明細書に記載の任意の抗PD−1抗体)は、約500mgの第一用量にて3週間に一回、3サイクルの間投与され、次に約1000mgの第二用量にて6週間に一回以上(例えば、約1000mgの第二用量を6週間に一回)投与される。実施形態において、PD−1阻害剤(例えば、本明細書に記載の任意の抗PD−1抗体)は、約500mgの第一用量にて3週間に一回、4サイクルの間投与され、次に約1000mgの第二用量にて6週間に一回以上(例えば、約1000mgの第二用量を6週間に一回)投与される。実施形態において、PD−1阻害剤(例えば、本明細書に記載の任意の抗PD−1抗体)は、約500mgの第一用量にて3週間に一回、5サイクルの間投与され、次に約1000mgの第二用量にて6週間に一回以上(例えば、約1000mgの第二用量を6週間に一回)投与される。
一部の実施形態において、用量の投与は、単回単位用量組成物(すなわち、関連する用量の量を含む、及び/または送達する単回組成物)の投与により達成されてもよい。一部の実施形態において、用量の投与は、複数の単回単位用量組成物の投与により達成されてもよい。一部の実施形態において、用量の投与は、単回単位用量組成物の一部の投与により達成されてもよい。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、3週間に一回、第一の2〜6投与サイクル(例えば、第一の3、4、または5投与サイクル)の間、PD−1結合剤の第一用量を送達し、次に、疾患進行まで、6週間に一回、PD−1結合剤の第二用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、3週間に一回、第一の3、4、または5投与サイクルの間、PD−1結合剤の第一用量を送達し、次に、疾患進行まで、6週間に一回、PD−1結合剤の第二用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、3週間に一回、第一の3、4、または5投与サイクルの間、PD−1結合剤の第一用量を送達し、次に、疾患進行まで、6週間に一回、PD−1結合剤の第二用量を送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)の第一及び/または第二用量は、約100mg〜約2,000mgである。一部の実施形態において、第一用量及び第二用量は、同じである。一部の実施形態において、第一用量及び第二用量は、異なる。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、500mg用量を3週間に一回3、4、または5回用量を投与し、次に、500mgの第三、第四、または第五用量の後、少なくとも一回の1,000mg用量を6週間に一回に与することを含むレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、500mg用量を3週間に一回、3回用量を投与し、次に、500mgの第三用量の後に、少なくとも一回の1,000mg用量を6週間に一回以上投与することを含むレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、500mg用量を3週間に一回、4回用量を投与し、次に、500mgの第四用量の後に、少なくとも一回の1,000mg用量を6週間に一回以上投与することを含むレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、500mg用量を3週間に一回、5回用量を投与し、次に、500mgの第五用量の後に、少なくとも一回の1,000mg用量を6週間に一回以上投与することを含むレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、追加の1,000mg用量は、1000mgの第一用量の後に、さらなる臨床的利益が達成されなくなるまで、6週間に一回以上投与される。一部の特定の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、Q3Wで4サイクルの間の500mgと、その後のQ6Wでの1000mgを含む投与レジメンに従って投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、300mg用量を3週間に一回、3、4、または5回用量を投与し、次に、300mgの第三、第四、または第五用量の後に、少なくとも一回の800mgまたは1000mg用量を6週間に一回、投与することを含むレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、追加の800mgまたは1000mg用量は、800mgまたは1000mgの第一用量の後に、さらなる臨床的利益が達成されなくなるまで、6週間に一回、投与される。一部の特定の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、Q3Wで4サイクルの間の300mgと、その後のQ6Wでの800mgまたは1000mgを含む投与レジメンに従って投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、400mg用量を3週間に一回、3、4、または5回用量を投与し、次に、400mgの第三、第四、または第五用量の後に、少なくとも一回の800mgまたは1000mg用量を6週間に一回、投与することを含むレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、追加の800mgまたは1000mg用量は、800mgまたは1000mgの第一用量の後に、さらなる臨床的利益が達成されなくなるまで、6週間に一回、投与される。一部の特定の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、Q3Wで4サイクルの間の400mgと、その後のQ6Wでの800mgまたは1000mgを含む投与レジメンに従って投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、600mg用量を3週間に一回、3、4、または5回用量を投与し、次に、600mgの第三、第四、または第五用量の後に、少なくとも一回の800mgまたは1000mg用量を6週間に一回、投与することを含むレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、追加の800mgまたは1000mg用量は、800mgまたは1000mgの第一用量の後に、さらなる臨床的利益が達成されなくなるまで、6週間に一回、投与される。一部の特定の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、Q3Wで4サイクルの間の600mgと、その後のQ6Wでの800mgまたは1000mgを含む投与レジメンに従って投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、10μg/mL〜500μg/mL以内である、患者集団においてPD−1結合剤の平均Cmaxを達成することが実証されているレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、レジメンは、約20μg/mL、約65μg/mL、または約200μg/mLである、患者集団においてPD−1結合剤の平均Cmaxを達成することが実証されている。一部の実施形態において、レジメンは、約140μg/mL、約180μg/mL、約200μg/mL、約230μg/mL、約290μg/mLである、患者集団においてPD−1結合剤の平均Cmaxを達成することが実証されている。実施形態において、抗PD−1抗体の投与は、患者において10μg/mL〜500μg/mL以内の平均Cmax(例えば、患者において約20μg/mL、約65μg/mL、または約200μg/mLの平均Cmax)をもたらす。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、2500h*μg/mL〜50000h*μg/mL以内である、患者集団においてPD−1結合剤の濃度時間曲線の平均AUC0−336hを達成することが実証されているレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、レジメンは、約3400h*μg/mL、約11000h*μg/mL、または約36800h*μg/mLである、患者集団においてPD−1結合剤の濃度時間曲線の平均AUC0−336hを達成することが実証されている。実施形態において、抗PD−1抗体の投与は、患者において2500h*μg/mL〜50000以内の平均AUC0−336hをもたらす(例えば、平均AUC0−336hは、約3400h*μg/mL、約11000h*μg/mL、または約36800h*μg/mLである)。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、投与の後、0.5〜3時間以内にPD−1結合剤のピーク血清濃度を達成するのが実証されているレジメンに従い投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、およそ6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、または18日の終末相半減期を有する。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、およそ12日の終末相半減期を有する。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、静脈内投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、静脈注射により投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、清潔なガラスバイアルに無菌的に充填される。一部の実施形態において、ガラスバイアルは、フッ素重合体でラミネート加工されたクロロブチルエラストマーストッパーで栓をされ、アルミニウムオーバーシールでシールされる。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、2〜8℃にて保存される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、保存剤を含まない。
一部の実施形態において、患者は、PD−1結合剤と組合せて追加の療法を受けているか、または今後受ける。一部の実施形態において、追加療法は、手術、放射線療法、化学療法、または免疫療法である。一部の実施形態において、追加の療法は、LAG−3結合剤(例えば、WO2016/126858、WO2017/019894、またはWO2015/138920に記載のいずれか、このそれぞれの全体が参照により本明細書に組み入れられる)及び/またはTIM−3結合剤(例えば、WO2016/161270に記載のいずれか)を送達する組成物を用いた処置を含む。https://patentscope.wipo.int/search/en/detail.jsf?docId=WO2017019894&recNum=7&office=%28OF%3AWO%29&queryString=PA%3ANovartis+AND+EN_CL%3ALAG−3&prevFilter=&sortOption=Relevance&maxRec=20https://patentscope.wipo.int/search/en/detail.jsf?docId=WO2015138920&recNum=13&office=%28OF%3AWO%29&queryString=PA%3ANovartis+AND+EN_CL%3ALAG−3&prevFilter=&sortOption=Relevance&maxRec=20実施形態において、抗TIM−3療法(例えば、抗TIM−3抗体)は、約1、3または10mg/kg;約100〜1500mgの間のフラット用量;約100mgのフラット用量;約200mgのフラット用量;約300mgのフラット用量;約400mgのフラット用量;約500mgのフラット用量;約600mgのフラット用量;約700mgのフラット用量;約800mgのフラット用量;約900mgのフラット用量;約1000mgのフラット用量;約1100mgのフラット用量;約1200mgのフラット用量;約1300mgのフラット用量;約1400mgのフラット用量;約1500mgのフラット用量;約1mg/kg;約3mg/kg;または約10mg/kgにて投与され得る。一部の実施形態において、追加療法は、PARP阻害剤である。一部の実施形態において、PARP阻害剤は、ニラパリブ、オラパリブ、ルカパリブ、タラゾパリブ、及びベリパリブである。
一部の実施形態において、本開示は、ニラパリブと組合せてPD−1結合剤を、再発及び/または白金感受性がんを有する患者に投与する方法をもたらす。一部の実施形態において、再発及び/または白金感受性がんは、頭頸部がん、肺がん(例えば、非小細胞肺がん(NSCLC))、腎臓がん、膀胱がん、黒色腫、メルケル細胞がん、子宮頸がん、膣がん、外陰がん、子宮がん、子宮内膜がん、卵巣がん、ファロピウス管がん、乳がん、前立腺がん、口腔腺がん、胸腺腫、副腎皮質がん、食道がん、胃がん、結腸直腸がん、虫垂がん、尿路上皮細胞がん、または扁平上皮がん(例えば、肺;肛門、陰茎、子宮頸部、膣、もしくは外陰部を含めた肛門生殖器領域;または食道の扁平上皮がん)である。一部のある特定の実施形態において、再発及び/または白金感受性がんは、肛門がん、ファロピウス管がん、卵巣がん、または肺がんである。一部のある特定の実施形態において、再発及び/または白金感受性がんは、子宮内膜がん、トリプルネガティブ乳がん、卵巣がん、非小細胞肺がん(NSCLC)、肺の扁平上皮がんまたは肛門生殖器領域の扁平上皮がん(例えば、肛門、陰茎、子宮頸部、膣、または外陰部の扁平上皮がん)である。
一部の実施形態において、ニラパリブは、5mg〜500mgの用量にて患者に投与される。一部の実施形態において、ニラパリブは、50mg〜500mgのニラパリブの一回一日用量を含むレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、ニラパリブの一回一日用量は、100mg〜300mgを含む。一部の実施形態において、ニラパリブの一回一日用量は、100mg、200mg、または300mgを含む。一部の実施形態において、ニラパリブの一回一日用量は、経口投与される。
一部の実施形態において、方法は、抗PD−1抗体の治療有効用量を低減する工程、及び/または臨床的利益を達成した後に、投与間隔を延ばす工程をさらに含む。
本開示は、一部の実施形態において、がんを処置する方法であって、処置を必要とする患者に、抗プログラム細胞死1タンパク質(PD−1)抗体を、第一用量にて、第一間隔で第一期間の間投与すること;患者に、抗PD−1抗体を、第二用量にて、第二間隔で第二期間の間投与することを含み、抗PD−1抗体が、配列番号9、10、及び11のCDR配列を含む重鎖可変領域ならびに配列番号12、13、及び14のCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む、方法を提供する。一部の実施形態において、第一用量及び第二用量は、異なる。一部の実施形態において、第一用量は、500mgであり、第二用量は、1000mgである。実施形態において、第一間隔及び第二間隔は、異なる。実施形態において、第一間隔は、3週間に一回であり、第二間隔は、6週間に一回である。実施形態において、抗PD−1抗体は、第一用量にて、3週間に一回、2〜6投与サイクル(例えば、第一の3、4、または5投与サイクル)の第一期間の間、疾患進行まで、第二用量にて6週間に一回、投与される。
本開示は、一部の実施形態において、選択されたがん患者集団においてがんの処置において使用するためのPD−1結合剤を含む組成物であって、臨床的利益を達成することが実証されているレジメンに従い投与される、組成物を提供する。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号9、10、及び11より選択される一つ、二つもしくは三つのCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに/または配列番号12、13、及び14より選択される一つ、二つもしくは三つのCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号1または配列番号7を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖可変ドメイン、及び配列番号2または配列番号8を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号3を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖、及び配列番号4を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖を含む。
一部の実施形態において、臨床的利益は、完全奏効(「CR」)、部分奏効(「PR」)、または安定病態(「SD」)である。一部の実施形態において、臨床的利益は、少なくともSDに対応する。一部の実施形態において、臨床的利益は、少なくともPRに対応する。一部の実施形態において、臨床的利益は、CRに対応する。一部の実施形態において、少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、または95%の患者が、臨床的利益を達成する。一部の実施形態において、患者集団における少なくとも5%の患者が、臨床的利益を達成する。一部の実施形態において、患者集団における少なくとも5%の患者が、SDを達成する。一部の実施形態において、患者集団における少なくとも5%の患者が、少なくともPRを達成する。一部の実施形態において、患者集団における少なくとも5%の患者が、CRを達成する。一部の実施形態において、患者集団における少なくとも20%の患者が、臨床的利益を達成する。一部の実施形態において、患者集団における少なくとも20%の患者が、SDを達成する。
一部の実施形態において、臨床的利益(例えば、SD、PR、及び/またはCR)は、固形がんの治療効果判定基準(RECIST)に従って決定される。一部の実施形態において、臨床的利益(例えば、SD、PR、及び/またはCR)は、RECISTガイドラインに従って決定される。一部の実施形態において、臨床的利益(例えば、SD、PR、及び/またはCR)は、RECISTガイドライン(バージョン1.1)に従って決定される。一部の実施形態において、臨床的利益(例えば、SD、PR、及び/またはCR)は、免疫関連RECIST(irRECIST)ガイドラインに従って決定される。
本開示は、一部の実施形態において、選択されたがん患者集団において、がんの処置において使用するためのPD−1結合剤を含む組成物であって、一回用量のPD−1結合剤の投与の1〜5日以内に少なくとも50%〜85%の平均PD−1受容体占有率を達成することが実証されてレジメンに従い投与される、組成物を提供する。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号9、10、及び11より選択される一つ、二つもしくは三つのCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに/または配列番号12、13、及び14より選択される一つ、二つもしくは三つのCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号1または配列番号7を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖可変ドメイン、及び配列番号2または配列番号8を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号3を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖、及び配列番号4を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖を含む。
本開示は、一部の実施形態において、選択されたがん患者集団においてがんの処置において使用するためのPD−1結合剤を含む組成物であって、第一期間(例えば、約15日〜約60日、一部の実施形態において、約29日)に渡り少なくとも75%の平均PD−1受容体占有率を達成することが実証されているレジメンに従い投与される、組成物を提供する。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号1または配列番号7を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖可変ドメイン、及び配列番号2または配列番号8を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号3を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖、及び配列番号4を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖を含む。
一部の実施形態において、がん患者集団における患者は、各々が腫瘍を有する。一部の実施形態において、がん患者集団における患者は、各々が固形腫瘍を有する。一部の実施形態において、がん患者集団における患者の少なくとも一部は、進行期の固形腫瘍を有する。一部の実施形態において、がん患者集団における患者の少なくとも一部は、転移性固形腫瘍を有する。一部の実施形態において、患者は、MSI−H固形腫瘍を有する。一部の実施形態において、がん患者集団における患者は、各々が頭頸部がん、肺がん(例えば、非小細胞肺がん(NSCLC))、腎臓がん、膀胱がん、黒色腫、メルケル細胞がん、子宮頸がん、膣がん、外陰がん、子宮がん、子宮内膜がん、卵巣がん、ファロピウス管がん、乳がん、前立腺がん、口腔腺がん、胸腺腫、副腎皮質がん、食道がん、胃がん、結腸直腸がん、虫垂がん、尿路上皮細胞がん、または扁平上皮がん(例えば、肺;肛門、陰茎、子宮頸部、膣、もしくは外陰部を含めた肛門生殖器領域;または食道の扁平上皮がん)のようながんを有する。一部のある特定の実施形態において、がん患者集団における患者は、各々が肛門がん、ファロピウス管がん、卵巣がん、または肺がんのようながんを有する。一部の実施形態において、がん患者集団における患者は、各々がマイクロサテライト不安定性(例えば、MSI−H状態)を有するがんを有する。一部の実施形態において、マイクロサテライト不安定性は、MSI−低頻度である。一部の実施形態において、マイクロサテライト不安定性は、マイクロサテライト安定性(例えば、MSS状態)である。一部の実施形態において、がん患者集団における患者は、各々が子宮内膜がんを有する。一部の実施形態において、がん患者集団における少なくとも一部の患者は、マイクロサテライト不安定性を有する子宮内膜がんまたはマイクロサテライト安定(MSS)である子宮内膜がんを有する。
一部の実施形態において、がん患者集団における患者は、各々が血液がんを有する。一部の実施形態において、がん患者集団における患者は、各々がびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(「DLBCL」)、ホジキンリンパ腫(「HL」)、非ホジキンリンパ腫(「NHL」)、濾胞性リンパ腫(「FL」)、急性骨髄性白血病(「AML」)、急性リンパ芽球性白血病(「ALL」)、または多発性骨髄腫(「MM」)のような血液がんを有する。一部の実施形態において、がん患者集団における患者は、各々がマイクロサテライト不安定性を有する血液がんを有する。
一部の実施形態において、がん患者集団における少なくとも一部の患者は、過去に一つ以上のがん処置モダリティーを用いて処置されたことがある。一部の実施形態において、がん患者集団における少なくとも一部の患者は、過去に手術、放射線療法、化学療法、または免疫療法のうちの一つ以上を用いた処置を受けたことがある。一部の実施形態において、がん患者集団における少なくとも一部の患者は、過去に化学療法(例えば、白金ベース化学療法)を用いた処置を受けたことがある。
一部の実施形態において、がん患者集団における少なくとも一部の患者は、過去に一つ以上のがん処置モダリティーを用いて処置されたことがない。
本明細書に含まれる図面は、以下の図で構成されており、例示目的のみに限定されていない。
図1は、抗PD−1抗体の単回用量投与の後の、対数線形平均濃度対時間特性のグラフ表示を表す。点は、1mg/kgの用量を表し、四角形は、3mg/kgの用量を表し、三角形は、10mg/kgの用量を表す。x軸は、投与からの時間(時間で)を示し、y軸は、ng/mLの抗PD−1抗体の血清濃度を示す。エラーバーは、±標準偏差を表す。
図2A〜2Bは、異なる投薬量の抗PD−1抗体の単回用量投与の後の、対数線形平均濃度対時間特性のグラフ表示を表す。(A)点は、1mg/kgの用量を表し、四角形は、3mg/kgの用量を表し、三角形は、10mg/kgの用量を表す。(B)点は、500mgの用量を表し、四角形は、1000mgの用量を表す。x軸は、投与からの時間(時間で)を示し、y軸は、μg/mLの抗PD−1抗体の血清濃度を示す。エラーバーは、±標準偏差を表す。
図3は、典型的な抗PD−1抗体の用量と曝露の関連性のグラフ表示を表す。AUC0−336hr(hr*μg/mL)を、曝露のモデルとして使用し、抗PD−1抗体の投薬量に伴い直線性に増大することを観察した。
図4は、クリアランスと体重の関連性のグラフ表示を表す。体重は、抗PD−1抗体のクリアランスの重要な共変数ではないことが分かった。
図5A〜5Bは、1、3、及び10mg/kgの用量についての受容体占有率アッセイの結果を表す。パネルAは、CD3細胞におけるPD−1受容体占有率(%)を表す。パネルBは、IL−2刺激比を表す。
図6A−6Dは、500mgのQ3W及び1000mgのQ6W用量についての受容体占有率アッセイの結果を表す。パネルA及びCは、CD3細胞におけるPD−1受容体占有率(%)を表す。パネルB及びDは、IL−2刺激比を表す。
図7A〜7Bは、抗PD−1抗体に対する処置応答の概要を表す。図7におけるパネルAは、スイマーレーンを表し、パネルBは、典型的なPD−1結合剤に対する処置応答のスパイダープロットを示す。
図8は、第一及び第二の500mgの用量の前に、ならびに処置の終わりに再度、フローサイトメトリーにより循環CD3T細胞上で測定した、抗PD−1抗体によるPD−1受容体占有率のパーセントを表す。
ある特定の実施形態の詳細な説明
定義
「約」:「約」という用語は、本明細書で値に関して使用される場合、言及された値と文脈上類似する値を指す。概して、文脈に精通する当業者であれば、その文脈における「約」が包含する適切な程度の変動を理解するであろう。例えば、一部の実施形態において、「約」という用語は、言及された値の25%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、またはそれ以下の範囲内の一連の値を包含し得る。
投与:本明細書で使用する「投与」という用語は、典型的には、対象またはシステムに、組成物を、その組成物そのものである薬剤またはその組成物に含まれる薬剤の送達を達成するために投与することを指す。当業者であれば、妥当な状況において、対象、例えばヒトへの投与に利用され得る、様々な経路を認識するであろう。投与経路の例としては、非経口、例えば、静脈内、皮内、皮下、経口(例えば、吸入)、経皮(すなわち、局所)、経粘膜、及び直腸投与が挙げられる。例えば、一部の実施形態において、投与は、眼内、経口、非経口、局所等であり得る。実施形態において、投与は、非経口的(例えば、静脈内投与)である。実施形態において、静脈内投与は、静脈内注入である。一部の特定の実施形態において、投与は、気管支(例えば、気管支注入)、頬側、皮膚(例えば、真皮への局所、皮内、皮膚間、経皮等のうちの一つ以上であり得るか、またはそれを含み得る)、経腸、動脈内、皮内、胃内、髄内、筋肉内、鼻腔内、腹腔内、髄腔内、静脈内、心室内、特定の臓器内(例えば、肝臓内)、粘膜、経鼻、経口、直腸、皮下、舌下、局所、気管(例えば、気管内注入)、膣、硝子体等であり得る。一部の実施形態において、投与は、単回用量のみを伴い得る。一部の実施形態において、投与は、固定回数の用量の適用を伴い得る。一部の実施形態において、投与は、断続的(例えば、時間で隔てられた複数の用量)及び/または定期的(例えば、共通の時間期間で隔てられた個々の用量)投薬である投薬を伴い得る。一部の実施形態において、投与は、少なくとも選択された時間期間の間の持続的投薬(例えば、灌流)を伴い得る。
非経口、皮内、または皮下適用に使用される溶液または懸濁液としては、以下の構成要素が挙げられ得る:無菌希釈剤、例えば、注射用水、食塩液、固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、または他の合成溶媒;抗菌剤、例えば、ベンジルアルコールまたはメチルパラベン;抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸または重亜硫酸ナトリウム;キレート剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA);緩衝液、例えば、酢酸、クエン酸、またはリン酸、ならびに浸透圧調整用薬剤、例えば、塩化ナトリウムまたはデキストロース。pHは、塩酸または水酸化ナトリウムのような酸または塩基を用いて調整することができる。非経口用調製物は、ガラスまたはプラスチック製のアンプル、使い捨て注射器、または複数の用量バイアルに密閉されてもよい。
吸入による投与向けには、化合物は、好適な噴射剤(例えば、二酸化炭素のようなガス)を含有する加圧された容器もしくはディスペンサーまたはネブライザーから、エアロゾルスプレーの形態で送達される。
全身投与は、経粘膜または経皮手段によるものであってもよい。経粘膜または経皮投与向けには、透過されるべきバリアに妥当な透過剤が製剤で使用される。このような透過剤は、当技術分野で広く公知であり、例えば、経粘膜投与向けには、洗浄剤、胆汁酸塩、及びフシジン酸誘導体が挙げられる。経粘膜投与は、経鼻スプレーまたは座薬の使用により遂行され得る。経皮投与向けには、活性化合物は、当技術分野で広く公知であるように、軟膏、膏薬、ゲル、またはクリームに製剤化される。
また、化合物は、直腸送達向けに座薬(例えば、ココアバター及び他のグリセリドのような従来的な座薬基剤を用いて)または停留浣腸の形態で調製されてもよい。
親和性:当技術分野において公知であるように、「親和性」とは、特定のリガンドが自らのパートナーと結合する堅固さの尺度である。親和性は、種々の方法で測定することができる。一部の実施形態において、親和性は定量的アッセイによって測定する。一部の実施形態において、結合パートナー濃度は、生理的条件を模倣できるようにリガンド濃度を超過して固定され得る。代替的にまたは追加的に、一部の実施形態において、結合パートナー濃度及び/またはリガンド濃度は変動され得る。このような一部の実施形態において、親和性は、同等の条件(例えば、濃度)下の基準と比較され得る。
抗体:本明細書で使用する「抗体」という用語は、特定の標的抗原に対する特異的結合を付与するのに十分なカノニカル免疫グロブリン配列要素を含むポリペプチドを指す。当技術分野で公知のように、自然界で産生されるインタクトな抗体は、二つの同一な重鎖ポリペプチド(それぞれ約50kD)と、二つの同一な軽鎖ポリペプチド(それぞれ25kD)とから構成されたおよそ150kDの四量体の作用物質であり、重鎖ポリペプチド及び軽鎖ポリペプチドは互いに会合して、一般に「Y字型」構造と呼ばれる構造をもたらす。各重鎖は、少なくとも四つのドメイン(それぞれ約110アミノ酸長)から構成され、アミノ末端可変(VH)ドメイン(Y構造の先端に位置する)の次に三つの定常ドメイン:CH1、CH2、及びカルボキシ末端側のCH3(Y字の幹部分の底部にある)が続く。「スイッチ」として知られている短い領域は、重鎖可変領域及び定常領域を接続する。「ヒンジ」は、CH2及びCH3ドメインを抗体の残り部分と接続する。このヒンジ領域における二つのジスルフィド結合は、インタクトな抗体内の二つの重鎖ポリペプチドを相互に接続する。各軽鎖は二つのドメインから構成され、アミノ末端側の可変(VL)ドメインの次にカルボキシ末端側の定常(CL)ドメインが続き、これらは別の「スイッチ」により互いから分離されている。当業者は、抗体構造及び配列要素に十分精通しており、提供された配列内の「可変」及び「定常」領域を認識し、そして、このようなドメイン間の「境界」の定義においていくらかの柔軟性が存在し得るため、同じ抗体鎖配列の異なる提示が、例えば、このような境界を、同じ抗体鎖配列の異なる提示との対比で一個または数個の残基だけずれている位置に示す場合があるということを理解する。インタクトな抗体の四量体は二つの重鎖−軽鎖二量体から構成されており、重鎖及び軽鎖は一つのジスルフィド結合によって互いに連結し、二つの他のジスルフィド結合は重鎖ヒンジ領域を互いに接続し、その結果ダイマーが互いに接続して四量体が形成される。また、天然産生抗体は、典型的にはCH2ドメイン上で、グリコシル化もされている。天然抗体内の各ドメインは、「免疫グロブリンフォールド」によって特徴づけられる構造を有し、この免疫グロブリンフォールドは、圧縮された逆平行ベータバレル内で互いに対し詰め込まれた二つのベータシート(例えば、3、4、または5ストランドシート)から形成されている。各可変ドメインは、「相補性決定領域」(CDR1、CDR2、及びCDR3)として知られている三つの超可変ループと、ある程度インバリアントな四つの「フレームワーク」領域(FR1、FR2、FR3、及びFR4)とを含有する。天然抗体がフォールディングするとき、FR領域は、ドメインに構造フレームワークをもたらすベータシートを形成し、重鎖及び軽鎖の両方からのCDRループ領域は、Y構造の先端に位置する一つの超可変抗原結合部位を創出するように、三次元スペース内に一緒にまとめられる。天然存在の抗体のFc領域は、補体システムの要素に結合し、さらにエフェクター細胞(例えば、細胞傷害性を媒介するエフェクター細胞を含む)上の受容体にも結合する。当技術分野で公知のように、Fc受容体に対するFc領域の親和性/及び他の結合属性は、グリコシル化または他の修飾を介して調節することができる。一部の実施形態において、本発明に従って産生及び/または利用される抗体にはグリコシル化Fcドメインが含まれ、これには修飾または改変されているこのようなグリコシル化を伴うFcドメインが含まれる。本発明の目的において、天然抗体に見いだされるような十分な免疫グロブリンドメイン配列を含む任意のポリペプチドまたはポリペプチド複合体は、このようなポリペプチドが天然に産生される(例えば、抗原に反応する生物により生成される)か、あるいは組換え改変、化学合成、または他の人工システムもしくは方法論により産生されるかにかかわらず、「抗体」と呼ばれ得、かつ/または「抗体」として使用され得る。一部の実施形態において、抗体はポリクローナルであり、一部の実施形態において、抗体はモノクローナルである。一部の実施形態において、抗体は、マウス、ウサギ、霊長類、またはヒト抗体に特徴的な一つ以上の定常領域配列を有する。いくつかの実施形態では、抗体配列要素は、当技術分野で公知のように、ヒト化、霊長類化、キメラ化等されている。さらに、本明細書で使用する「抗体」とは、妥当な実施形態において(別段の明記がないまたは文脈から明らかでない限り)、代替的提示において抗体の構造的及び機能的な特徴を利用するための、当技術分野で公知のまたは開発されたコンストラクトまたは形式のいずれかを指すことができる。例えば、実施形態において、本発明に従って利用される抗体は、以下に限定されないが、インタクトなIgA、IgG、IgE、またはIgM抗体;二重または多重特異的抗体(例えば、Zybodies(登録商標)等);抗体断片、例えば、Fab断片、Fab’断片、F(ab’)2断片、Fd’断片、Fd断片、及び単離されたCDRまたはそのセット;一本鎖Fv;ポリペプチド−Fc融合体;単一ドメイン抗体(例えば、IgNARまたはその断片のようなサメ単一ドメイン抗体);ラクダ様(cameloid)抗体;マスク抗体(例えば、Probodies(登録商標));Small Modular ImmunoPharmaceuticals(「SMIP(商標)」);一本鎖またはタンデムダイアボディ(TandAb(登録商標));VHH;Anticalins(登録商標);Nanobodies(登録商標)ミニボディ;BiTE(登録商標);アンキリンリピートタンパク質またはDARPIN(登録商標);Avimers(登録商標);DART;TCR様抗体;Adnectins(登録商標);Affilins(登録商標)、Trans−bodies(登録商標);Affibodies(登録商標);TrimerX(登録商標);MicroProteins;Fynomers(登録商標)、Centyrins(登録商標);及びKALBITOR(登録商標)から選択される形式をとる。一部の実施形態において、抗体は、天然産生された場合に有するであろう共有結合的修飾(例えば、グリカンの付着)が欠如している場合がある。一部の実施形態において、抗体は、共有結合的修飾(例えば、グリカンの付着)、ペイロード[例えば、検出可能部分、治療部分、触媒的部分等]、または他のペンダント基[例えば、ポリ−エチレングリコール等]を含有し得る。
抗体には、抗体断片が含まれる。また、抗体には、以下に限定されないが、ポリクローナル、モノクローナル、キメラdAb(ドメイン抗体)、一本鎖、Fab、Fab’、F(ab’)2断片、scFv、及びFab発現ライブラリーが含まれる。抗体は、全抗体、または免疫グロブリン、または抗体断片であり得る。
抗体薬剤:本明細書で使用する「抗体薬剤」という用語は、特定の抗原に特異的に結合する薬剤を指す。一部の実施形態において、この用語は、特異的結合を付与するのに十分な免疫グロブリン構造要素を含む任意のポリペプチドまたはポリペプチド複合体を包含する。例示的な抗体薬剤としては、以下に限定されないが、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体が挙げられる。一部の実施形態において、抗体薬剤は、マウス、ウサギ、霊長類、またはヒト抗体に特徴的な一つ以上の定常領域配列を含むことができる。一部の実施形態において、抗体薬剤は、当技術分野で公知のように、ヒト化、霊長類化、キメラ化等がなされた一つ以上の配列要素を含むことができる。多くの実施形態において、「抗体薬剤」という用語は、代替的提示における抗体の構造的及び機能的特徴を利用するための、当技術分野で公知のまたは開発されたコンストラクトまたは形式のうちの一つ以上を指すように使用される。例えば、実施形態において、本発明に従って利用される抗体薬剤は、以下に限定されないが、インタクトなIgA、IgG、IgE、またはIgM抗体;二重または多重特異的抗体(例えば、Zybodies(登録商標)等);抗体断片、例えば、Fab断片、Fab’断片、F(ab’)2断片、Fd’断片、Fd断片、及び単離されたCDRまたはそのセット;一本鎖Fv;ポリペプチド−Fc融合体;単一ドメイン抗体(例えば、IgNARまたはその断片のようなサメ単一ドメイン抗体);ラクダ様(cameloid)抗体;マスク抗体(例えば、Probodies(登録商標));Small Modular ImmunoPharmaceuticals(「SMIP(商標)」);一本鎖またはタンデムダイアボディ(TandAb(登録商標));VHH;Anticalins(登録商標);Nanobodies(登録商標)ミニボディ;BiTE(登録商標);アンキリンリピートタンパク質またはDARPIN(登録商標);Avimers(登録商標);DART;TCR様抗体;Adnectins(登録商標);Affilins(登録商標)、Trans−bodies(登録商標);Affibodies(登録商標);TrimerX(登録商標);MicroProteins;Fynomers(登録商標)、Centyrins(登録商標);及びKALBITOR(登録商標)から選択される形式をとる。一部の実施形態において、抗体は、天然産生された場合に有するであろう共有結合的修飾(例えば、グリカンの付着)が欠如している場合がある。一部の実施形態において、抗体は、共有結合的修飾(例えば、グリカンの付着)、ペイロード[例えば、検出可能部分、治療部分、触媒的部分等]、または他のペンダント基[例えば、ポリ−エチレングリコール等]を含有し得る。多くの実施形態において、抗体薬剤は、当業者により相補性決定領域(CDR)と認識される一つ以上の構造的要素を含むアミノ酸配列を有するポリペプチドであるか、またはこのようなポリペプチドを含む;一部の実施形態において、抗体薬剤は、基準抗体に見いだされるCDRと実質的に同一である少なくとも一つのCDR(例えば、少なくとも一つの重鎖CDR及び/または少なくとも一つの軽鎖CDR)を含むアミノ酸配列を有するポリペプチドであるか、またはこのようなポリペプチドを含む。一部の実施形態において、含まれるCDRは、配列において同一であるか、または基準CDRと比較して1〜5つの間のアミノ酸置換を含有することから、基準CDRと実質的に同一である。一部の実施形態において、含まれるCDRは、基準CDRに対し、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を示すことにより、基準CDRと実質的に同一である。一部の実施形態において、含まれるCDRは、基準CDRに対し、少なくとも、96%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を示すことにより、基準CDRと実質的に同一である。多くの実施形態において、抗体薬剤は、当業者により相補性決定領域(CDR)と認識される一つ以上の構造的要素を含むアミノ酸配列を有するポリペプチドであるか、またはこのようなポリペプチドを含む;一部の実施形態において、抗体薬剤は、基準抗体に見いだされるCDRと実質的に同一である少なくとも一つのCDR(例えば、少なくとも一つの重鎖CDR及び/または少なくとも一つの軽鎖CDR)を含むアミノ酸配列を有するポリペプチドであるか、またはこのようなポリペプチドを含む。一部の実施形態において、含まれるCDRは、基準CDRと比較して、含まれるCDR内の1〜5つのアミノ酸が欠失、付加、または置換されているが、含まれるCDRがそれ以外では基準CDRと同一のアミノ酸配列を有することにより、基準CDRと実質的に同一である。一部の実施形態において、含まれるCDRは、基準CDRと比較して、含まれるCDR内の少なくとも一つのアミノ酸が置換されているが、含まれるCDRがそれ以外では基準CDRのアミノ酸配列と同一のアミノ酸配列を有することにより、基準CDRと実質的に同一である。一部の実施形態において、含まれるCDRは、基準CDRと比較して、含まれるCDR内の1〜5つのアミノ酸が欠失、付加、または置換されているが、含まれるCDRがそれ以外では基準CDRと同一のアミノ酸配列を有することにより、基準CDRと実質的に同一である。一部の実施形態において、抗体薬剤は、当業者により免疫グロブリン可変ドメインと認識される構造的要素を含むアミノ酸配列を有するポリペプチドであるか、またはこのようなポリペプチドを含む。一部の実施形態において、抗体薬剤は、免疫グロブリン結合ドメインと相同であるまたは大部分が相同である結合ドメインを有する、ポリペプチドタンパク質である。
結合:本明細書で使用する「結合」という用語は、典型的には、二つ以上の実体間のまたはそれらの中での非共有結合的な会合を指すことが理解されよう。「直接」結合は、実体または部分の間の物理的接触を伴い、間接結合は、一つ以上の中間実体との物理的接触を介した物理的相互作用を伴う。二つ以上の実体の間の結合は、典型的には、相互作用する実体または部分が、分離してまたはより複雑なシステムの文脈で研究される場合(例えば、共有結合的にまたは他の形で担体実体と関連しながら、かつ/または生物学的システムまたは細胞において)を含めた、様々な文脈のいずれかにおいて評価され得る。一部の実施形態において、「結合」とは、免疫グロブリン分子とこの免疫グロブリンが特異的な抗原との間に生じるタイプの非共有結合的な相互作用を指す。免疫学的結合相互作用の強度、または親和性は、相互作用の解離定数(K)の観点で表現することができ、Kが小さいほど親和性が大きいことを表す。選択されたポリペプチドの免疫学的結合特性は、当技術分野で周知の方法を用いて定量化することができる。一つのこのような方法は、抗原結合部位/抗原複合体の形成及び解離の速度を測定することを伴い、このような速度は、複合体パートナーの濃度、相互作用の親和性、及び両方向における速度に等しく影響を及ぼす幾何的パラメータに依存する。したがって、「オン速度定数」(Kon)及び「オフ速度定数」(Koff)の両方は、濃度の計算ならびに会合及び解離の実際の速度によって決定することができる。(Nature 361:186−87(1993)を参照)Koff/Konの比は、親和性に関係しない全てのパラメータの解除を可能にし、また解離定数Kに等しい。(全般的には、Daviesら(1990)Annual Rev Biochem 59:439−473を参照)。
結合剤:概して、「結合剤」という用語は、本明細書では、本明細書に記載されるような目的標的に結合する任意の実体を指すように使用される。多くの実施形態において、目的結合剤は、特定の相互作用の文脈で他の潜在的結合パートナーからその標的を識別する点において、標的と特異的に結合する結合剤である。概して、結合剤は、任意の化学クラス(例えば、ポリマー、非ポリマー、小分子、ポリペプチド、炭水化物、脂質、核酸等)の実体であり得るか、またはそれを含み得る。一部の実施形態において、結合剤は、単一の化学的実体である。一部の実施形態において、結合剤は、非共有結合的相互作用により適切な条件下で互いに会合している、二つ以上の別々の化学的実体の複合体である。例えば、当業者であれば、一部の実施形態において、結合剤は、「ジェネリック」結合部分(例えば、ビオチン/アビジン/ストレプトアビジン及び/またはクラス特異的抗体)と、ジェネリック結合部分のパートナーに連結している「特異的」結合部分(例えば、特定の分子標的を有する抗体またはアプタマー)とを含み得ることを理解するであろう。一部の実施形態において、このようなアプローチは、異なる特異的結合部分と同じジェネリック結合部分パートナーとの連結を通じて、複数の結合剤のモジュラーアセンブリーを可能にし得る。一部の実施形態において、結合剤は、ポリペプチド(例えば、抗体または抗体断片を含む)であるか、またはそれを含む。一部の実施形態において、結合剤は、小分子であるか、またはそれを含む。一部の実施形態において、結合剤は、核酸であるか、またはそれを含む。一部の実施形態において、結合剤は、アプタマーである。一部の実施形態において、結合剤はポリマーであり、一部の実施形態において、結合剤はポリマーではない。一部の実施形態において、結合剤は、ポリマー部分が欠如している点において、非ポリマーである。一部の実施形態において、結合剤は、炭水化物であるか、またはそれを含む。一部の実施形態において、結合剤は、レクチンであるか、またはそれを含む。一部の実施形態において、結合剤は、ペプチド模倣体であるか、またはそれを含む。一部の実施形態において、結合剤は、スキャフォールドタンパク質であるか、またはそれを含む。一部の実施形態において、結合剤は、ミメオトープ(mimeotope)であるか、またはそれを含む。一部の実施形態において、結合剤は、核酸(例えば、DNAまたはRNA)であるか、またはそれを含む。
がん:「がん」、「悪性腫瘍」、「新生物」、「腫瘍」、及び「がん腫」という用語は、比較的異常な、制御されない、かつ/または自律的な成長を示し、その結果、顕著な細胞増殖制御喪失を特徴とする異常成長表現型を示す細胞を指すように本明細書で使用される。一部の実施形態において、腫瘍は、前がん性(例えば、良性)、悪性、前転移性、転移性、及び/または非転移性である細胞であり得るか、またはそれを含み得る。本開示は、教示が特に適切であり得るある特定のがんを明確に同定する。一部の実施形態において、適切ながんは、固形腫瘍(例えば、転移性固形腫瘍または進行期の固形腫瘍)により特徴づけられ得る。一部の実施形態において、適切ながんは、血液腫瘍により特徴づけられ得る。概して、当技術分野で公知の異なるタイプのがんとしては、例えば、白血病を含めた造血性がん、リンパ腫(ホジキン及び非ホジキン)、骨髄腫及び骨髄増殖性障害、肉腫、黒色腫、腺腫、固形組織のがん、口腔、咽喉、咽頭、及び肺の扁平上皮がん、肝臓がん、泌尿生殖器がん、例えば、前立腺、子宮頸部、膀胱、子宮、及び子宮内膜がん、ならびに腎細胞がん、骨がん、膵臓がん、皮膚がん、皮膚及び眼球内黒色腫、内分泌系のがん、甲状腺がん、副甲状腺のがん、頭頸部がん、乳がん、胃腸がん、ならびに神経系がん、乳頭腫のような良性病変などが挙げられる。
担体:本明細書で使用する「担体」とは、組成物と共に投与される希釈剤、アジュバント、賦形剤、またはビヒクルを指す。一部の例示的な実施形態において、担体としては、無菌の液体、例えば、水及び油を挙げることができ、油には、石油、動物、野菜、または合成由来の油、例えば、ピーナツ油、大豆油、鉱油、ゴマ油などが含まれる。一部の実施形態において、担体は、一つ以上の固体の構成要素であるか、またはそれを含む。一部の実施形態において、担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、及び液体ポリエチレングリコールなど)、ならびにこれらの好適な混合物を含有する溶媒または分散媒であり得る。適正な流動性は、例えば、レシチンのようなコーティングの使用により、分散させる場合には必要な粒径の維持により、そして界面活性剤の使用により、維持することができる。微生物作用の予防は、様々な抗菌剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサールなどによって達成することができる。多くの場合、組成物中に等張剤、例えば、糖、マンニトール、ソルビトールのようなポリアルコール、塩化ナトリウムを含むのが好ましいと考えられる。注射用組成物の持続的吸収は、組成物中に吸収を遅延させる薬剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンを含めることによりもたらされ得る。
併用療法:本明細書で使用する「併用療法」という用語は、対象が、二つ以上の治療レジメン(例えば、二つ以上の治療剤)に同時に曝露される臨床的介入を指す。一部の実施形態において、二つ以上の治療レジメンは、同時に投与され得る。一部の実施形態において、二つ以上の治療レジメンは、経時的に投与され得る(例えば、第一レジメンを投与してから任意用量の第二レジメンの投与)。一部の実施形態において、二つ以上の治療レジメンは、重複投与レジメンで投与される。一部の実施形態において、併用療法の投与は、他の薬剤またはモダリティーを受ける対象に対する一つ以上の治療剤またはモダリティーの投与を伴い得る。一部の実施形態において、併用療法は、必ずしも、個々の薬剤が単一の組成物で一緒に投与されることを要件としない(また、同時に投与されることすらも要件としない)。一部の実施形態において、併用療法の二つ以上の治療剤またはモダリティーは、別々に、例えば、別々の組成物で、別々の投与経路を介し(例えば、ある薬剤は経口的に、別の薬剤は静脈内に)、かつ/または異なる時点において、対象に投与される。一部の実施形態において、二つ以上の治療剤は、配合組成物で、またはさらに配合化合物で(例えば、単一の化学的複合体または共有結合的実体の一部として)、同じ投与経路を介し、かつ/または同時に、一緒に投与され得る。
完全奏効:本明細書で使用する「完全奏効」または「CR」は、全てまたは実質的に全ての標的病変の消失を意味するように使用される。一部の実施形態において、CRとは、ベースラインの直径和を基準として、標的病変の直径和における約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の減少(すなわち、病変の喪失)を指す。一部の実施形態において、CRは、処置後に総病変直径の約10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%未満またはそれ以下が残存することを示す。完全奏効を評価する例示的な方法は、RECISTガイドラインにより明らかにされている。E.A.Eisenhauerら、”New response evaluation criteria in solid tumors:改訂RECISTガイドライン(バージョン1.1.)、”Eur.J.of Cancer,45:228−247(2009)を参照のこと。
剤形または単位剤形:当業者であれば、「剤形」という用語が、対象への投与用の活性薬剤(例えば、治療用または診断用の薬剤)における物理的に分かれた単位を指すように使用されてもよいことを理解するであろう。典型的には、このような単位の各々は、所定量の活性薬剤を含有する。一部の実施形態において、このような量は、適切な集団に(すなわち、治療投与レジメンを用いて)投与したときに所望のまたは有益な結果に相関するように決定された投与レジメンに従った投与に妥当な、単位投薬量(または、その全体の画分)である。当業者は、特定の対象に投与される治療組成物または治療剤の総量が、一人以上の主治医により決定され、また複数の剤形の投与を伴い得ることを理解する。
投与レジメンまたはレジメン:当業者であれば、「レジメン」という用語が、典型的には時間期間により隔てられて、対象に個別に投与される単位用量のセット(典型的には二つ以上)を指すように使用され得ることを理解するであろう。一部の実施形態において、所与の治療剤は、一つ以上の用量を伴い得る推奨の投与レジメンを有する。一部の実施形態において、投与レジメンは複数の用量を含み、各用量は他の用量から時間で隔てられている。一部の実施形態において、個々の用量は、同じ長さの時間期間により互いに隔てられ、一部の実施形態において、投与レジメンは、複数の用量と、個々の用量を隔てる少なくとも二つの異なる時間期間とを含む。一部の実施形態において、投与レジメン内の全ての用量は、同じ単位用量分量(unit dose amount)である。一部の実施形態において、投与レジメン内の異なる用量は、異なる量である。一部の実施形態において、投与レジメンは、第一用量分量における第一用量と、その後に続く第一用量分量とは異なる第二用量分量における一つ以上の追加的用量とを含む。一部の実施形態において、投与レジメンは、第一用量分量における第一用量と、その後に続く第一用量分量と同じ第二用量分量の一つ以上の追加的用量とを含む。一部の実施形態において、投与レジメンは、適切な集団に投与したときに、所望のまたは有益な結果に相関する(すなわち、治療投与レジメンである)。一部の実施形態において、レジメンは、少なくとも一つの用量を含み、この用量は、一つの単位用量の治療薬剤(例えば、PD−1結合剤)を含む。一部の実施形態において、レジメンは少なくとも一つの用量を含み、この用量は、二つ以上の単位用量の治療薬剤を含む。例えば、500mgの用量は、単回の500mg単位用量として、または二回の250mg単位用量として投与され得る。一部の実施形態において、レジメンは、適切な集団に投与したときに、所望のまたは有益な結果に相関するか、またはそれをもたらす(すなわち、治療レジメンである)。
ハザード比:本明細書で使用する「ハザード比」とは、処置アームで生じる事象の危険または見込みを、対照アームで生じる事象の比として表現したものである。ハザード比は、生存データの回帰モデルであるコックスモデルにより決定することができ、コックスモデルにより、ハザード比及びその信頼区間の推定値がもたらされる。ハザード比は、処置群対対照群におけるハザード率の比の推定値である。ハザード率は、問題となる事象が既に生じていない場合に、それが次の時間間隔で生じる可能性であり、その間隔の長さで割ったものである。比例ハザード回帰は、ハザード比が時間にわたり一定であると仮定している。
相同性:本明細書で使用する「相同性」という用語は、ポリマー分子間、例えば、核酸分子(例えば、DNA分子及び/もしくはRNA分子)間、ならびに/またはポリペプチド分子間における全体的関連性を指す。一部の実施形態において、ポリマー分子は、配列が少なくとも25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または99%同一である場合、互いに「相同」であるとみなされる。一部の実施形態において、ポリマー分子は、配列が少なくとも25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または99%類似する(例えば、対応する位置に、関連化学特性を有する残基を含有する)場合、互いに「相同」であるとみなされる。例えば、当業者には周知であるように、ある特定のアミノ酸は、典型的には、「疎水性」または「親水性」アミノ酸として、及び/または「極性」または「非極性」の側鎖を有するとして互いに類似のものとして分類される。あるアミノ酸が同じタイプの別のアミノ酸から置換されたものである場合、しばしば「相同的」置換とみなされ得る。
当業者には理解されるように、相同性の程度を決定するための配列比較を可能にする様々なアルゴリズムが利用可能であり、これには、異なる配列においてどの残基が互いに「対応」するか検討する際に、ある配列内の別の配列に対する指示された長さのギャップを許容することにより行われるものが含まれる。二つの核酸配列間の相同性パーセントの計算は、例えば、二つの配列を最適な比較目的のためにアラインメントすることにより実施することができる(例えば、最適なアラインメントのために第一及び第二の核酸配列の一方または両方にギャップを導入することができ、また、対応しない配列は、比較目的のために無視することができる)。ある特定の実施形態において、比較目的のためにアラインメントされた配列の長さは、基準配列の長さの少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、または実質的に100%である。次に、対応するヌクレオチド位置におけるヌクレオチドを比較する。第一の配列内のある位置が、第二の配列内の対応位置と同じヌクレオチドにより占有されている場合、その位置における分子は同一であり、第一の配列内のある位置が、第二の配列内の対応位置と類似するヌクレオチドにより占有されている場合、その位置における分子は類似している。二つの配列間の相同性パーセントは、配列が共有する同一及び同様の位置の数の関数であり、二つの配列の最適なアラインメントのために導入される必要のあるギャップの数及び各ギャップの長さを考慮に入れている。二つのヌクレオチド配列間の相同性パーセントの決定に有用な代表的なアルゴリズム及びコンピュータープログラムとしては、例えば、MeyersおよびMiller(CABIOS,1989,4:11−17)のアルゴリズムが挙げられ、これは、PAM120加重残基表(weight residue table)、ギャップ長ペナルティー12及びギャップペナルティー4を用いてALIGNプログラム(バージョン2.0)に組み込まれている。代替的に、二つのヌクレオチド配列間の相同性パーセントは、NWSgapdna CMPマトリックスを用いたGCGソフトウェアパッケージ内のGAPプログラムを用いて決定することができる。
D:本明細書で使用する場合、結合剤(例えば、抗体またはその結合構成要素)における、自らのパートナー(例えば、抗体またはその結合構成要素が結合するエピトープ)との複合体からの解離定数を指す。
off:本明細書で使用する場合、結合剤(例えば、抗体またはその結合構成要素)における、自らのパートナー(例えば、抗体またはその結合構成要素が結合するエピトープ)との複合体からの解離についてのオフ速度定数を指す。
on:本明細書で使用する場合、結合剤(例えば、抗体またはその結合構成要素)における、自らのパートナー(例えば、抗体またはその結合構成要素が結合するエピトープ)との会合についてのオン速度定数を指す。
ニラパリブ:本明細書において使用される場合、「ニラパリブ」という用語は、遊離塩基化合物((3S)−3−[4−{7−(アミノカルボニル)−2H−インダゾール−2−イル}フェニル]ピぺリジン)、((3S)−3−[4−{7−(アミノカルボニル)−2H−インダゾール−2−イル}フェニル]ピぺリジンの薬学的に許容可能な塩を含む塩形態(たとえば、((3S)−3−[4−{7−(アミノカルボニル)−2H−インダゾール−2−イル}フェニル]ピぺリジントシル酸塩)、またはそれらの溶媒和物もしくは水和物(たとえば、((3S)−3−[4−{7−(アミノカルボニル)−2H−インダゾール−2−イル}フェニル]ピぺリジントシル酸塩一水和物)のいずれかを含む。一部の実施形態において、かかる形態は個々にそれぞれ、「ニラパリブ遊離塩基」、「トシル酸ニラパリブ」、および「トシル酸ニラパリブ一水和物」と呼称されてもよい。別段の特定が無い限り、「ニラパリブ」という用語は、化合物(3S)−3−[4−{7−(アミノカルボニル)−2H−インダゾール−2−イル}フェニル]ピぺリジンのすべての形態を含む。
患者または対象:本明細書で使用する「患者」または「対象」とは、本明細書に記載の示された化合物(一つまたは複数)が、例えば、実験、診断、予防、及び/または治療目的で、本明細書に従って投与される任意の生物を指す。典型的な対象には、動物が含まれる。「動物」という用語は、動物界の任意のメンバーを指す。一部の実施形態において、「動物」とは、任意の発達段階におけるヒトを指す。一部の実施形態において、「動物」とは、任意の発達段階における非ヒト動物を指す。ある特定の実施形態において、非ヒト動物は、哺乳類(例えば、げっ歯類、マウス、ラット、ウサギ、サル、イヌ、ネコ、ヒツジ、ウシ、霊長類、及び/またはブタ)である。一部の実施形態において、動物には、以下に限定されないが、哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類、昆虫、及び/または虫が含まれる。一部の実施形態において、動物は、トランスジェニック動物、遺伝子改変動物、及び/またはクローンであり得る。実施形態において、動物は、例えば、マウス、ラット、ウサギ、非ヒト霊長類、及びヒトのような哺乳類、昆虫、虫等である。一部の実施形態において、対象は、ヒトである。一部の実施形態において、対象は、疾患、障害、及び/または状態(例えば、がん)を患っているか、またはそれに感受性を有する可能性がある。本明細書で使用する「患者集団」または「対象の集団」とは、複数の患者または対象を指す。
部分奏効:本明細書で使用する「部分奏効」(「PR」)という用語は、ベースライン直径和を基準とした標的病変の直径和の減少によって示されるような、対象における腫瘍進行の低下を指す。一部の実施形態において、PRとは、ベースライン直径和を基準として、標的病変の直径和における少なくとも30%の減少を指す。部分奏効を評価する例示的な方法は、RECISTガイドラインにより明らかにされている。例えば、E.A.Eisenhauerら、”New response evaluation criteria in solid tumors:改訂RECISTガイドライン(バージョン1.1.)、”Eur.J.of Cancer,45:228−247(2009)を参照のこと。
薬学的組成物:本明細書で使用する「薬学的組成物」という用語は、活性薬剤(例えば、PD−1結合剤)が一つ以上の薬学的に許容される担体と一緒に製剤化された組成物を指す。一部の実施形態において、活性薬剤は、適切な集団に投与したときに統計的に有意な所定治療効果の達成可能性を示す治療レジメンでの投与に妥当な単位用量分量で存在する。一部の実施形態において、薬学的組成物は、以下に示す投与向けに適応させたものを含めて、固体または液体の形態での投与向けに特別に製剤化されてもよい:経口投与、例えば、水薬(水性もしくは非水性溶液または懸濁液)、錠剤、例えば、頬側、舌下、及び全身吸収に標的化されたもの、ボーラス、粉末、顆粒、舌への適用向けのペースト;非経口投与、例えば、皮下、筋肉内、静脈内、または硬膜外注射による投与を、例えば、無菌の溶液もしくは懸濁液、または徐放製剤として;局所的適用、例えば、クリーム、軟膏、または徐放パッチもしくはスプレーとして、例えば、皮膚、肺、または口腔に適用;膣内または直腸内、例えば、ペッサリー、クリーム、または泡沫として;舌下、眼球;経皮;あるいは経鼻、肺、及び他の粘膜表面に。一部の実施形態において、活性薬剤(例えば、PD−1結合剤)は、非経口投与向けに製剤化される。
薬学的に許容される:本明細書で開示されている組成物の製剤化に使用される担体、希釈剤、または賦形剤に対し適用される、本明細書で使用する「薬学的に許容される」という用語は、その担体、希釈剤、または賦形剤が、組成物の他の成分と適合していなければならず、かつ組成物のレシピエントに対し有害であってはならないことを意味する。
無憎悪生存期間:本明細書で使用する「無憎悪生存期間」という用語は、疾患(例えば、がん)を有する対象が、疾患状態の顕著な悪化を伴うことなく生存する時間期間を意味する。無憎悪生存期間は、腫瘍成長の進行がない、かつ/または患者の疾患状態が進行性疾患として判定されない時間期間として査定され得る。一部の実施形態において、がんを有する対象の無憎悪生存期間は、腫瘍(病変)サイズ、腫瘍(病変)数、及び/または転移を評価することによって査定される。
進行または進行性疾患:がんの状態に関し本明細書で使用する「腫瘍成長」の「進行」または「進行性疾患」(「PD」)という用語は、標的病変(腫瘍)の直径和における増加を示す。一部の実施形態において、腫瘍成長の進行とは、試験上の最小和(ベースライン和が試験上最小である場合、ベースライン和が含まれる)を基準として、標的病変の直径和における少なくとも20%の増加を指す。一部の実施形態において、標的病変の直径和は、20%の相対的増加に加えて、少なくとも5mmの絶対的増加も示さなければならない。一つ以上の新たな病変の外観も、腫瘍成長の進行の判定に考慮され得る。また、無憎悪生存期間の判定を目的とした進行は、以下の判断基準のうちの少なくとも一つを満たすかについても判定され得る。1)CT/MRIによる腫瘍査定が、RECIST 1.1またはirRECIST判定基準に従った進行性疾患を示す;または2)追加的診断検査(例えば、組織診断/細胞診断、超音波技法、内視鏡検査、陽電子放出断層撮影)により、新たな病変が同定されるか、または既存の病変が、明白な進行性疾患、及びGynecologic Cancer Intergroup(GCIG)判断基準(Rustinら、Int J Gynecol Cancer 2011;21:419−423(この全体が参照により本明細書に組み入れられる)を参照)に従うCA−125の進行に適格であると判定される;3)非悪性または医原性の原因と無関係のPDの決定的な臨床徴候及び症状([i]難治性がんに関連する疼痛;[ii]悪性の腸閉塞/機能不全悪化;または[iii]腹水もしくは胸水の明白な症状悪化)ならびにGCIG判断基準に従うCA−125の進行。
固形腫瘍:本明細書で使用する「固形腫瘍」という用語は、嚢胞も液体領域も通常は含有しない異常な組織塊を指す。一部の実施形態において、固形腫瘍は良性であり得、一部の実施形態において、固形腫瘍は悪性であり得る。当業者であれば、異なるタイプの固形腫瘍が、典型的には、それを形成する細胞タイプにちなんで名付けられることを理解するであろう。固形腫瘍の例として、がん腫、リンパ腫、及び肉腫がある。一部の実施形態において、固形腫瘍は、副腎、胆管、膀胱、骨、脳、***、子宮頸部、結腸、子宮内膜、食道、眼、胆嚢、消化管、腎臓、咽頭、肝臓、肺、鼻腔、上咽頭、口腔、卵巣、陰茎、下垂体、前立腺、網膜、唾液腺、皮膚、小腸、胃、精巣、胸腺、甲状腺、子宮、膣、及び/または外陰部の腫瘍であり得るか、またはそれを含み得る。
安定化または安定病態:本明細書で使用する腫瘍成長の「安定化」または「安定病態」(「SD」)とは、PRに適格であるほど十分な縮小でもなく、PDに適格であるほど十分な増加でもないものを指す。一部の実施形態において、安定化とは、ベースラインの直径和を基準として、標的病変の直径和における30%、25%、20%、15%、10%、または5%未満の変化(増加もしくは減少)を指す。腫瘍成長の安定化または安定病態を評価するための例示的な方法は、RECISTガイドラインにより明らかにされている。例えば、E.A.Eisenhauerら、“New response evaluation criteria in solid tumors:改訂RECISTガイドライン(バージョン1.1.)、”Eur.J.of Cancer,45:228−247(2009)を参照のこと。
治療有効量:本明細書で使用する場合、投与対象にとって所望の効果をもたらす量を指す。一部の実施形態において、この用語は、ある疾患、障害、及び/または状態を患うまたはそれに感受性を有する集団に投与される場合に、この疾患、障害、及び/または状態を処置するのに十分である量を指す。一部の実施形態において、治療有効量は、疾患、障害、及び/または状態の一つ以上の症状に対し、その発生率及び/もしくは重症度を低減する量、ならびに/またはその発症を遅延させる量である。当業者であれば、「治療有効量」という用語が、実際には、特定の個体における好結果の処置の達成を要件としないことを理解するであろう。そうではなく、治療有効量は、このような処置を必要とする患者に投与したときに、意義ある数の対象において特定の所望の薬理学的応答をもたらす量と考えられる。一部の実施形態において、治療有効量に対する言及は、一つ以上の特定の組織(例えば、疾患、障害、もしくは状態により冒されている組織)または体液(例えば、血液、唾液、血清、汗、涙液、尿等)において測定されるような量に対する言及であり得る。当業者であれば、一部の実施形態において、治療有効量の特定の薬剤または療法は、単回用量で製剤化及び/または投与され得ることを理解するであろう。一部の実施形態において、治療的に有効な薬剤は、例えば、投与レジメンの一部として、複数の用量で製剤化及び/または投与され得る。
処置:本明細書で使用する「処置」(及び「処置する」または「処置すること」)という用語は、特定の疾患、障害、及び/または状態の一つ以上の症状、特徴、及び/または原因を、部分的にまたは完全に軽減する、寛解させる、緩和する、阻害する、その発症を遅延させる、その重症度を低減する、及び/またはその発症率を低減する任意の投与を指す。一部の実施形態において、このような処置は、適切な疾患、障害、及び/もしくは状態の徴候を示さない対象のもの、ならびに/またはその疾患、障害、及び/もしくは状態の早期の徴候のみを示す対象のものであり得る。代替的または追加的に、このような処置は、適切な疾患、障害、及び/または状態の一つ以上の確立した徴候を示す対象のものであり得る。一部の実施形態において、処置は、適切な疾患、障害、及び/または状態を患っていると診断された対象のものであり得る。一部の実施形態において、処置は、適切な疾患、障害、及び/または状態の発生リスクの増加と統計的に相関する一つ以上の感受性因子を有することが知られている対象のものであり得る。
処置の方法(がんの処置の方法を含む)
本明細書では、対象における障害(例えば、抗PD−1療法の投与から利益を受ける障害)を処置する方法が記載されている。例えば、本明細書に記載の抗PD−1療法は、例えば、単剤療法として、または併用療法において、臨床的利益を達成するのに十分な期間の間、または医師によって決定されるレジメンに従って、投与される(例えば、抗PD−1療法は、医師によって決定される投薬量及び処置サイクル数で投与される)。
実施形態において、本明細書に記載の方法は、T細胞機能不全障害(例えば、がん)の処置に有用である。実施形態において、本明細書に記載の方法は、対象における腫瘍の低減または腫瘍細胞の成長の阻害に有用である。
実施形態において、本明細書に記載の方法は、対象におけるT細胞活性化またはT細胞エフェクター機能の増加に有用である。
実施形態において、本明細書に記載の方法は、対象における免疫応答の誘導に有用である。
実施形態において、本明細書に記載の方法は、対象における免疫応答の強化または免疫細胞の活性の増加に有用である。
本発明の方法は、任意のタイプの感染性疾患(すなわち、細菌、ウイルス、真菌、または寄生虫によって引き起こされる疾患または障害)の処置に使用され得る。本発明の方法により処置され得る感染性疾患の例としては、以下に限定されないが、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、インフルエンザウイルス、デングウイルス、B型肝炎ウイルス(HBV)、またはC型肝炎ウイルス(HCV)により引き起こされる疾患が挙げられる。本発明の方法が感染性疾患を処置する場合、抗TIM−3抗体薬剤は、少なくとも一つの抗菌剤または少なくとも一つの抗ウイルス剤と組み合わせて投与され得る。この点において、抗菌剤は、当技術分野で公知の任意の好適な抗生物質であり得る。抗ウイルス剤は、特定のウイルスを特異的に標的化する任意の好適なタイプの任意のワクチン(例えば、弱毒生ワクチン、サブユニットワクチン、組換えベクターワクチン、ならびに小分子抗ウイルス療法(例えば、ウイルス複製阻害剤及びヌクレオシドアナログ))であり得る。
本発明の方法は、任意のタイプの自己免疫疾患(すなわち、身体が自らの組織を攻撃及び損傷する免疫系の活動過剰によって引き起こされる疾患または障害としての自己免疫疾患)、例えば、MacKay I.R.and Rose N.R.,eds.,The Autoimmune Diseases,Fifth Edition,Academic Press,Waltham,MA(2014)に記載されている疾患の処置に使用され得る。本発明の方法により処置され得る自己免疫疾患の例としては、以下に限定されないが、多発性骨髄腫、1型糖尿病、関節リウマチ、強皮症、クローン病、乾癬、全身性エリテマトーデス(SLE)、及び潰瘍性大腸炎が挙げられる。本発明の方法が自己免疫疾患を処置する場合、抗TIM−3抗体薬剤は、抗炎症剤(例えば、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン及びフルチカゾン)ならびに非ステロイド系抗炎症薬物(NSAID)(例えば、アスピリン、イブプロフェン、及びナプロキセン)を含む)と組み合わせて使用され得る。
PD−1は、様々な癌において異常に発現されているものであり(例えば、Brownら、J.Immunol.,170:1257−1266(2003);及びFliesら、Yale Journal of Biology and Medicine,84:409−421(2011)を参照)、一部の腎細胞癌の患者におけるPD−L1発現は腫瘍の攻撃性と相関する。本発明の方法は、当技術分野で公知の任意のタイプのがんの処置に使用され得る。
実施形態において、がんは、腺がん、肺の腺がん、急性骨髄性白血病(「AML」)、急性リンパ芽球性白血病(「ALL」)、副腎皮質がん、肛門がん、虫垂がん、B細胞由来白血病、B細胞由来リンパ腫、膀胱がん、脳がん、乳がん(例えば、トリプルネガティブ乳がん(TNBC))、ファロピウス管のがん、精巣のがん、大脳がん、子宮頸がん、絨毛がん、慢性骨髄性白血病、中枢神経系腫瘍、結腸腺がん、結腸がん、結腸直腸がん、びまん性内在性橋膠腫(DIPG)、びまん性大細胞性リンパ腫(「DLBCL」)、胎児性横紋筋肉腫(ERMS)、子宮内膜がん、上皮がん、食道がん、ユーイング肉腫、濾胞性リンパ腫(「FL」)、胆嚢がん、胃がん、胃腸がん、神経膠腫、頭頸部がん、血液がん、肝細胞がん、ホジキンリンパ腫/原発性縦隔B細胞リンパ腫、腎臓がん、腎明細胞がん、咽頭がん、白血病、肝臓がん、肺がん、リンパ腫、黒色腫、メルケル細胞がん、中皮腫、単球性白血病、多発性骨髄腫、骨髄腫、神経芽細胞由来中枢神経系腫瘍、非ホジキンリンパ腫(NHL)、非小細胞肺がん(NSCLC)、口腔がん、骨肉腫、卵巣がん(ovarian cancer)、卵巣がん(ovarian carcinoma)、膵臓がん、腹膜がん、原発性腹膜がん、前立腺がん、再発性もしくは難治性古典型ホジキンリンパ腫(cHL)、腎細胞がん、直腸がん、唾液腺がん(例えば、唾液腺腫瘍)、肉腫、皮膚がん、小細胞肺がん、小腸がん、肛門生殖器領域の扁平上皮がん(例えば、肛門、陰茎、子宮頸部、膣、もしくは外陰部)、食道の扁平上皮がん、頭頸部の扁平上皮がん(SCHNC)、肺の扁平上皮がん、胃がん、T細胞由来白血病、T細胞由来リンパ腫、胸腺がん、胸腺腫、甲状腺がん、ぶどう膜黒色腫、尿路上皮細胞がん、子宮がん、子宮内膜がん、子宮肉腫、膣がん、外陰がん、またはウィルムス腫瘍である。
他の実施形態において、がんは、頭頸部がん、肺がん(例えば、非小細胞肺がん(NSCLC))、腎臓がん、膀胱がん、黒色腫、メルケル細胞がん(例えば、Bhatiaら、Curr.Oncol.Rep.,13(6):488−497(2011)を参照)、子宮頸がん、膣がん、外陰がん、子宮がん、子宮内膜がん、卵巣がん、ファロピウス管がん、乳がん、前立腺がん、口腔腺がん、胸腺腫、副腎皮質がん、食道がん、胃がん、結腸直腸がん、虫垂がん、尿路上皮細胞がん、または扁平上皮がん(例えば、肺;肛門、陰茎、子宮頸部、膣、もしくは外陰部を含めた肛門生殖器領域;または食道の扁平上皮がん)である。一部の実施形態において、本開示の文脈における処置向けのがんは、黒色腫、腎細胞がん、肺がん、膀胱がん、乳がん、子宮頸がん、結腸がん、胆嚢がん、咽頭がん、肝臓がん、甲状腺がん、胃がん、唾液腺がん、前立腺がん、膵臓がん、またはメルケル細胞がんである。
一部の実施形態において、患者または患者集団は、血液がんを有する。一部の実施形態において、患者は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(「DLBCL」)、ホジキンリンパ腫(「HL」)、非ホジキンリンパ腫(「NHL」)、濾胞性リンパ腫(「FL」)、急性骨髄性白血病(「AML」)、急性リンパ芽球性白血病(「ALL」)、または多発性骨髄腫(「MM」)のような血液がんを有する。実施形態において、がんは、血液由来のがん、例えば、急性リンパ芽球性白血病(「ALL」)、急性リンパ芽球性B細胞白血病、急性リンパ芽球性T細胞白血病、急性骨髄芽球性白血病(「AML」)、急性前骨髄球性白血病(「APL」)、急性単芽球性白血病、急性赤白血病性白血病、急性巨核芽球性白血病、急性骨髄単球性白血病、急性非リンパ球性白血病、急性未分化白血病、慢性骨髄球性白血病(「CML」)、慢性リンパ球性白血病(「CLL」)、有毛細胞白血病及び多発性骨髄腫、急性及び慢性白血病、例えば、リンパ芽球性、骨髄性、リンパ球性、及び骨髄球性白血病である。
実施形態において、がんは、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、重鎖疾患、及び真性多血症のようなリンパ腫である。
実施形態において、がんは、扁平上皮がんである。実施形態において、がんは、肺の扁平上皮がんである。実施形態において、がんは、食道の扁平上皮がんである。実施形態において、がんは、頭頸部扁平上皮がん(HNSCC)である。
実施形態において、がんは、肛門生殖器領域(例えば、肛門、陰茎、子宮頸部、膣、または外陰部)の扁平上皮がんである。
実施形態において、がんは、膀胱がん、乳がん(例えば、トリプルネガティブ乳がん(TNBC))、ファロピウス管のがん、胆管がん、結腸腺がん、子宮内膜がん、食道がん、ユーイング肉腫、胃がん、腎明細胞がん、肺がん(例えば、肺腺がんまたは肺扁平上皮がん)、中皮腫、卵巣がん、膵臓がん、腹膜がん、前立腺がん、子宮内膜がん、またはぶどう膜黒色腫である。実施形態において、がんは、卵巣がん、ファロピウス管のがん、または腹膜がんである。実施形態において、がんは、乳がん(例えば、TNBC)である。実施形態において、がんは、肺がん(例えば、非小細胞肺がん)である。実施形態において、がんは、前立腺がんである。
実施形態において、がんは、中枢神経系または脳のがん、例えば、神経芽細胞腫(NB)、神経膠腫、びまん性内在性橋膠腫(DIPG)、毛様細胞性星状細胞腫星細胞腫、未分化星状細胞腫、多形神経膠芽腫、髄芽細胞腫、頭蓋咽頭腫、脳室上皮腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴神経腫、乏突起神経膠腫、髄膜腫、前庭神経鞘腫、腺腫、転移性脳腫瘍、髄膜腫、脊髄腫瘍、または髄芽細胞腫である。実施形態において、がんは、中枢神経系腫瘍である。
一部の実施形態において、患者または患者集団は、固形腫瘍を有する。実施形態において、がんは、固形腫瘍、例えば、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、滑膜腫、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、骨肉腫、結腸がん、結腸直腸がん、腎臓がん、膵臓がん、骨がん、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、食道がん、胃がん、口腔がん、鼻腔がん、咽喉がん、扁平上皮がん、基底細胞がん、腺がん、汗腺がん、皮脂腺がん、乳頭がん、乳頭腺がん、嚢胞腺がん、髄様がん、気管支原性肺がん、腎細胞がん、ヘパトーマ、胆管がん、絨毛がん、セミノーマ、胚性がん腫、ウィルムス腫瘍、子宮頸がん、子宮がん、精巣がん、非小細胞肺がん(NSCLC)、小細胞肺がん、膀胱がん、肺がん、上皮がん、皮膚がん、黒色腫、神経芽細胞腫(NB)、または網膜芽腫である。一部の実施形態において、腫瘍は、進行期の固形腫瘍である。一部の実施形態において、腫瘍は、転移性固形腫瘍である。一部の実施形態において、患者は、MSI−H固形腫瘍を有する。
一部の実施形態において、本発明の方法により処置される患者または患者集団は、頭頸部がん、肺がん(例えば、非小細胞肺がん(NSCLC))、腎臓がん、膀胱がん、黒色腫、メルケル細胞がん、子宮頸がん、膣がん、外陰がん、子宮がん、子宮内膜がん、卵巣がん、ファロピウス管がん、乳がん、前立腺がん、口腔腺がん、胸腺腫、副腎皮質がん、食道がん、胃がん、結腸直腸がん、虫垂がん、尿路上皮細胞がん、または扁平上皮がん(例えば、肺;肛門、陰茎、子宮頸部、膣、もしくは外陰部を含めた肛門生殖器領域;または食道の扁平上皮がん)のようながんを有するか、またはこれらに対し感受性を有する。一部の実施形態において、本発明の方法により処置される患者または患者集団は、肺がん(例えば、NSCLC)、腎臓がん、黒色腫、子宮頸がん、結腸直腸がん、または子宮内膜がん(例えば、MSS子宮内膜がんまたはMSI−H子宮内膜がん)を有するか、これらに対し感受性を有する。
一部の実施形態において、がんは、婦人科がん(すなわち、女性生殖器系のがん、例えば、卵巣がん、ファロピウス管がん、子宮頸がん、膣がん、外陰がん、子宮がん、または原発性腹膜がん、または乳がん)である。一部の実施形態において、女性生殖器系のがんとしては、以下に限定されないが、卵巣がん、ファロピウス管のがん、腹膜がん、及び乳がんが挙げられる。
実施形態において、がんは、卵巣がん(例えば、漿液または明細胞卵巣がん)である。実施形態において、がんは、ファロピウス管がん(例えば、漿液または明細胞ファロピウス管がん)である。実施形態において、がんは、原発性腹膜がん(例えば、漿液または明細胞原発性腹膜がん)である。
一部の実施形態において、卵巣がんは、上皮がんである。上皮がんは、卵巣がんの85%または90%を占める。歴史的には卵巣の表面で開始すると考えられていたが、新たなエビデンスからは、少なくとも一部の卵巣がんはファロピウス管の一部分にある特別な細胞内で開始することが示唆されている。ファロピウス管は、女性生殖器系の一部である女性の卵巣につながる小さな導管である。正常な女性生殖器系においては、ファロピウス管は二本存在し、一本ずつ子宮の各側面にある。ファロピウス管内で開始したがん細胞は、早期段階で卵巣の表面に移動し得る。「卵巣がん」という用語は、多くの場合、卵巣において、ファロピウス管において、及び腹膜と呼ばれる腹腔の内層から開始する上皮がんを言い表すために使用される。一部の実施形態において、がんは、生殖細胞腫瘍であるか、またはそれを含む。生殖細胞腫瘍は、卵巣の卵産生細胞内で発生する卵巣がんの一タイプである。一部の実施形態において、がんは、間質性腫瘍であるか、またはそれを含む。間質性腫瘍は、卵巣を一緒に保持する結合組織細胞内で発生し、この結合組織は、エストロゲンと呼ばれる女性ホルモンを作る組織である場合もある。一部の実施形態において、がんは、顆粒膜細胞腫瘍であるか、またはそれを含む。顆粒膜細胞腫は、エストロゲンを分泌し、その結果、診断時に異常な腟出血が生じる場合がある。一部の実施形態において、婦人科がんは、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)及び/またはBRCA1/2変異を伴う。一部の実施形態において、婦人科がんは、白金感受性である。一部の実施形態において、婦人科がんは、白金ベース療法に応答したことがある。一部の実施形態において、婦人科がんは、白金ベース療法に対する耐性を発生したことがある。一部の実施形態において、婦人科がんは、一時、白金ベース療法に対する部分または完全奏効(例えば、最後の白金ベース療法または最後から二番目の白金ベース療法に対する部分または完全奏効)を示したことがある。一部の実施形態において、婦人科がんは、現在、白金ベース療法に対し抵抗性である。
実施形態において、がんは、乳がんである。通常、乳がんは、小葉として知られる乳汁産生腺細胞内、または導管内のいずれかで開始する。それより一般的ではないが、乳がんが間質組織内で生じる場合もある。このような組織には、***の脂肪及び線維性結合組織が含まれる。時間と共に、乳がん細胞は、転移として知られるプロセスにおいて脇の下のリンパ節または肺のような付近の組織を浸潤し得る。乳がんのステージ、腫瘍のサイズ、及びその成長速度は全て、提案する処置タイプを決定する因子である。処置選択としては、腫瘍を除去する手術、化学療法及びホルモン療法を含む薬物処置、放射線療法、及び免疫療法が挙げられる。予後及び生存期間は広く変動し、五年相対生存率は、生じる乳がんのタイプに応じて98%〜23%と様々である。乳がんは、世界において二番目に一般的ながんであり、2012年にはおよそ170万人の新規症例があり、がんによる死因としては五番目に一般的であり、およそ521,000人が死亡している。これらの症例のうち、およそ15%が、エストロゲン受容体もプロゲステロン受容体(PR)もHER2も発現しないトリプルネガティブである。一部の実施形態において、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)は、エストロゲン受容体発現陰性(細胞の<1%)、プロゲステロン受容体発現陰性(細胞の<1%)、及びHER2陰性である乳がん細胞によって特徴づけられる。
実施形態において、がんは、ER陽性乳がん、ER陰性乳がん、PR陽性乳がん、PR陰性乳がん、HER2陽性乳がん、HER2陰性乳がん、BRCA1/2陽性乳がん、BRCA1/2陰性乳がん、またはトリプルネガティブ乳がん(TNBC)である。実施形態では、がんは、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)である。
一部の実施形態において、乳がんは、転移性乳がんである。一部の実施形態において、乳がんは、進行した乳がんである。一部の実施形態において、がんは、ステージII、ステージIII、またはステージIVの乳がんである。一部の実施形態において、がんは、ステージIVの乳がんである。一部の実施形態において、乳がんは、トリプルネガティブ乳がんである。
一部の実施形態において、本開示の方法により処置される患者または患者集団は、子宮内膜がん(「EC」)を有するか、またはそれに対し感受性を有する。子宮内膜がんは、女性の生殖器官における最も一般的ながんであり、100,000人年当たり10〜20例を占める。子宮内膜がん(EC)の年当たりの新規症例数は、世界で約325,000例と推定されている。さらに、ECは、閉経後の女性において最も一般的に生じるがんである。子宮内膜がん症例のうち約53%が先進諸国で生じている。2015年には、およそ55,000例のECが米国で診断されたが、現時点では、ECでの使用向けに承認された標的療法はない。1L及び2L設定において、進行したEC及び再発性ECに対する生存期間を改善する薬剤及びレジメンが必要とされている。米国では、2016年におよそ10,170人がECにより死亡すると予測されている。最も一般的な組織学的形態は類内膜腺がんであり、診断例の約75〜80%に相当する。他の組織学的形態としては、子宮乳頭漿液(10%未満)、明細胞4%、粘液性1%、扁平上皮1%未満、及び混合約10%が挙げられる。
病原性の観点からは、ECは二つの異なるタイプ、いわゆるI型及びII型に分類される。I型腫瘍は低グレードのエストロゲン関連類内膜がん(EEC)であり、一方II型は非類内膜(NEEC)(主に漿液性及び明細胞)がんである。最近、世界保健機関はECの病理学的分類を改訂し、ECの九つの異なるサブタイプを認識しているが、EEC及び漿液性がん(SC)が症例の大多数を占める。EECは、閉経期前後の患者に生じるエストロゲン関連がんであり、先に前駆的病変(子宮内膜過形成/類内膜上皮内新生物)が発生する。顕微鏡的には、低グレードEEC(EEC 1−2)は、増殖性の子宮内膜にいくらか似ている管状腺を含有し、腺及び篩状パターンが融合した構造的な複雑さを伴う。高グレードEECは、堅実な成長パターンを示す。これに対し、SCは、エストロゲン分泌過多の不在下で閉経後の患者に生じる。顕微鏡においては、SCは、大きな好酸球性細胞質を有する腫瘍細胞、細胞出芽、及び未分化細胞の顕著な層化を伴った厚い線維性または浮腫状の乳頭を示す。EECの大多数が低グレード腫瘍(グレード1及び2)であり、子宮に制限されている場合は良好な予後を伴う。グレード3のEEC(EEC3)はアグレッシブな腫瘍であり、リンパ節転移の発生頻度が高い。SCは非常にアグレッシブであり、エストロゲン刺激とは無関係であり、主に高齢の女性に生じる。EEC3及びSCは、高グレード腫瘍とみなされる。SC及びEEC3は、1988〜2001年の監視疫学遠隔成績(SEER)プログラムデータを用いて比較された。それぞれECの10%及び15%となったが、がんによる死亡はそれぞれ39%及び27%を占めた。
子宮内膜がんは、以下の四つの分子サブグループに分類することもできる:(1)ウルトラ変異/POLE変異;(2)超変異MSI+(例えば、MSI−HまたはMSI−L);(3)低コピー数/マイクロサテライト安定性(MSS);及び(4)高コピー数/漿液様。およそ症例の28%がMSI高頻度である。(Murali,Lancet Oncol.(2014)一部の実施形態において、患者は、2L子宮内膜がんのミスマッチ修復不完全サブセットを有する。
実施形態において、子宮内膜がんは、転移性子宮内膜がんである。
実施形態において、患者は、MSS子宮内膜がんを有する。
実施形態において、患者は、MSI−H子宮内膜がんを有する。
実施形態において、がんは、肺がんである。実施形態において、肺がんは、肺の扁平上皮がんである。実施形態において、肺がんは、小細胞肺がん(SCLC)である。実施形態において、肺がんは、非小細胞肺がん(NSCLC)(例えば、扁平上皮NSCLC)である。実施形態において、肺がんは、ALK転座肺がん(例えば、ALK転座NSCLC)である。実施形態において、肺がんは、EGFR変異肺がん(例えば、EGFR変異NSCLC)である。
実施形態において、がんは、結腸直腸(CRC)がん(例えば、固形腫瘍)である。実施形態において、結腸直腸がんは、進行した結腸直腸がんである。実施形態において、結腸直腸がんは、転移性結腸直腸がんである。実施形態において、結腸直腸がんは、MSI−H結腸直腸がんである。実施形態において、結腸直腸がんは、MSS結腸直腸がんである。実施形態において、結腸直腸がんは、POLE変異結腸直腸がんである。実施形態において、結腸直腸がんは、POLD変異結腸直腸がんである。実施形態において、結腸直腸がんは、高TMB結腸直腸がんである。
実施形態において、がんは、黒色腫である。実施形態において、黒色腫は、進行した黒色腫である。実施形態において、黒色腫は、転移性黒色腫である。実施形態において、黒色腫は、MSI−H黒色腫である。実施形態において、黒色腫は、MSS黒色腫である。実施形態において、黒色腫は、POLE変異黒色腫である。実施形態において、黒色腫は、POLD変異黒色腫である。実施形態において、黒色腫は、高TMB黒色腫である。
実施形態において、がんは、進行したがんである。
実施形態において、がんは、転移性がんである。
実施形態において、がんは、再発性のがん(例えば、再発性の婦人科系がん、例えば、再発性の上皮性卵巣がん、再発性のファロピウス管がん、再発性の原発性腹膜がん、または再発性の子宮内膜がん)である。
本明細書に記載の方法を用いて処置され得るがんとしては、高腫瘍遺伝子変異量(TMC)を伴うがん、マイクロサテライト安定性(MSS)のがん、マイクロサテライト不安定性により特徴づけられるがん、高頻度マイクロサテライト不安定性状態(MSI−H)を有するがん、低頻度マイクロサテライト不安定性状態(MSI−L)を有するがん、高TMB及びMSI−Hを伴うがん(例えば、高TMB及びMSI−LまたはMSSを伴うがん)、不完全なDNAミスマッチ修復システムを有するがん、DNAミスマッチ修復遺伝子における異常を有するがん、超変異性がん、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)、ポリメラーゼデルタ(POLD)における変異を含むがん、ならびにポリメラーゼイプシロン(POLE)における変異を含むがんが挙げられる。
一部の実施形態において、処置対象の腫瘍は、マイクロサテライト不安定性により特徴づけられる。一部の実施形態において、腫瘍は、マイクロサテライト不安定性高頻度状態(MSI−H)により特徴づけられる。マイクロサテライト不安定性(「MSI」)は、マイクロサテライトのリピート数(DNAの短い反復配列)が、遺伝で受け継がれたDNAに含まれたリピート数と異なる、ある特定の細胞(例えば、腫瘍細胞)のDNAにおける変化であるか、またはそれを含む。散発性の結腸直腸がん(CRC)の約15%が、マイクロサテライト(MS)配列の長さに広範な変更を有し、これはマイクロサテライト不安定性(MSI)として公知である(BolandおよびGoel,2010)。散発性MSI CRC腫瘍は、偽性二倍体核型、比較的高齢の集団及び女性における高い発生頻度、及び比較的良好な予後を含めた固有の臨床病理学的特徴を示す(de la Chapelle and Hampel,2010;Popatら、2005)。また、MSIは、他の腫瘍、例えば、最も一般的な婦人科悪性腫瘍である子宮内膜がん(EC)にも存在する(Dugganら、1994)。現在、同じ基準ベセスダパネル(元は遺伝性の遺伝子障害(リンチ症候群)をスクリーニングするために開発されたもの(Umarら、2004))が、CRC及びECに対するMSIの試験に適用されている。しかし、CRCゲノム内でMSIに標的化される頻度が高い遺伝子は、ECゲノム内でDNAスリッページ事象を有する場合が少ない(Gurinら、1999)。
マイクロサテライト不安定性は、不完全なDNAミスマッチ修復(MMR)システムに起因した複製関連エラー修復の失敗から生じる。この失敗により、ゲノム全体にわたりミスマッチ塩基の残存が可能となるが、特に、マイクロサテライトとして知られる反復的DNAの領域では変異荷重の増加がもたらされる。MSI−Hにより特徴づけられる少なくとも一部の腫瘍が、ある特定の抗PD−1薬剤に対し応答改善を有したことが実証されている(Leら、(2015)N.Engl.J.Med.372(26):2509−2520;Westdorpら(2016)Cancer Immunol.Immunother.65(10):1249−1259)。一部の実施形態において、がんは、高頻度マイクロサテライト不安定性(例えば、MSI−H状態)のマイクロサテライト不安定性を有する。一部の実施形態において、がんは、低頻度マイクロサテライト不安定性(例えば、MSI−低頻度)のマイクロサテライト不安定性状態を有する。一部の実施形態において、がんは、マイクロサテライト安定性(例えば、MSS状態)のマイクロサテライト不安定性状態を有する。一部の実施形態において、マイクロサテライト不安定性状態は、次世代シークエンシング(NGS)ベースアッセイ、免疫組織化学検査(IHC)ベースアッセイ、及びPCRベースアッセイにより評価される。一部の実施形態において、マイクロサテライト不安定性は、NGSにより検出される。一部の実施形態において、マイクロサテライト不安定性は、IHCにより検出される。一部の実施形態において、マイクロサテライト不安定性は、PCRにより検出される。
実施形態において、患者は、MSI−Lがんを有する。
実施形態において、患者は、MSI−Hがんを有する。一部の実施形態において、患者は、MSI−H固形腫瘍を有する。実施形態において、MSI−Hがんは、MSI−H子宮内膜がんである。実施形態において、MSI−Hがんは、固形腫瘍である。実施形態において、MSI−Hがんは、転移性腫瘍である。実施形態において、MSI−Hがんは、子宮内膜がんである。実施形態において、MSI−Hがんは、非子宮内膜がんである。実施形態において、MSI−Hがんは、結腸直腸がんである。
実施形態において、患者は、MSSがんを有する。実施形態において、MSSがんは、MSS子宮内膜がんである。
実施形態において、がんは、POLE(DNAポリメラーゼイプシロン)変異を伴う(すなわち、がんは、POLE変異がんである)。実施形態において、POLE変異は、エンドヌクレアーゼドメインにおける変異である。一部の実施形態において、POLE変異は、生殖系列変異である。一部の実施形態において、POLE変異は、散発性変異である。実施形態において、MSIがんも、POLE変異を伴う。実施形態において、MSSがんも、POLE変異を伴う。実施形態において、POLE変異は、シークエンシングを用いて同定される。実施形態において、POLE変異がんは、子宮内膜がんである。実施形態において、POLE変異がんは、結腸がんである。実施形態において、POLE変異がんは、膵臓がん、卵巣がん、または小腸のがんである。
実施形態において、がんは、POLD(DNAポリメラーゼデルタ)変異を伴う(すなわち、がんは、POLD変異がんである)。実施形態において、POLD変異は、エンドヌクレアーゼドメインにおける変異である。一部の実施形態において、POLD変異は、体細胞変異である。一部の実施形態において、POLD変異は、生殖系列変異である。実施形態において、POLD変異がんは、シークエンシングを用いて同定される。実施形態において、POLD変異がんは、子宮内膜がんである。実施形態において、POLD変異がんは、結腸直腸がんである。実施形態において、POLD変異がんは、脳がんである。
一部の実施形態において、患者は、ミスマッチ修復不完全(MMRd)がんを有する。
実施形態において、MMRdがんは、結腸直腸がんである。
マイクロサテライト不安定性は、不完全なDNAミスマッチ修復(MMR)システムに起因した複製関連エラー修復の失敗から生じ得る。この失敗により、ゲノム全体にわたりミスマッチ塩基の残存が可能となるが、特に、マイクロサテライトとして知られる反復的DNAの領域では変異荷重の増加がもたらされ、これがある特定の抗PD−1薬剤に対する応答を改善する可能性がある。同上。一部の実施形態において、MSI−H状態は、NGSベースアッセイ及び/またはPCRベースMSIアッセイにより評価される。一部の実施形態において、マイクロサテライト不安定性は、次世代シークエンシングにより検出される。実施形態において、マイクロサテライト不安定性は、免疫組織化学(IHC)試験を用いて検出される。
実施形態において、がん(例えば、MMRdがん)は、高い腫瘍遺伝子変異量により特徴づけられる(すなわち、がんは、高TMBがんである)。一部の実施形態において、がんは、高TMB及びMSI−Hを伴う。一部の実施形態において、がんは、高TMB及びMSI−LまたはMSSを伴う。一部の実施形態において、がんは、高TMBを伴う子宮内膜がんである。一部の関連実施形態において、子宮内膜がんは、高TMB及びMSI−Hを伴う。一部の関連実施形態において、子宮内膜がんは、高TMB及びMSI−LまたはMSSを伴う。実施形態において、高TMBがんは、結腸直腸がんである。実施形態において、高TMBがんは、肺がん(例えば、小細胞肺がん(SCLC)または非小細胞肺がん(NSCLC)、例えば、扁平上皮NSCLCまたは非扁平上皮NSCLC)である。実施形態において、高TMBがんは、黒色腫である。実施形態において、高TMBがんは、尿路上皮がんである。
実施形態において、患者は、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の高発現を伴うがんを有し、すなわち、患者は高TILがんを有する。実施形態において、高TILがんは、乳がん(例えば、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)、またはHER2陽性乳がん)である。実施形態において、高TILがんは、転移性がん(例えば、転移性乳がん)である。
実施形態において、免疫関連遺伝子発現シグネチャーは、本明細書に記載されているようながんの抗PD−1療法に対する応答を予測し得る。例えば、IFN−γシグナリングを伴う遺伝子を含む遺伝子パネルは、抗PD−1療法から利益を得られると考えられるがん患者の同定に有用であり得る。例示的な遺伝子パネルは、Ayersら、J.Clin.Invest.,127(8):2930−2940,2017に記載されている。実施形態において、がん患者は、乳がん(TNBC)または卵巣がんであるがんを有する。実施形態において、がん患者は、膀胱がん、胃がん、胆管がん、食道がん、または頭頸部扁平上皮がん(HNSCC)であるがんを有する。実施形態において、がん患者は、肛門がんまたは結腸直腸がんであるがんを有する。
一部の実施形態において、患者は、PD−L1を発現する腫瘍を有する。一部の実施形態において、PD−L1状態は、患者または患者集団において評価される。一部の実施形態において、アーカイブまたは新鮮な処置前生検における変異荷重及びベースライン遺伝子発現プロファイルは、抗PD−1薬剤を用いた処置の前、最中、及び/または後に評価される。一部の実施形態において、患者におけるTIM−3及び/またはLAG−3の状態及び/または発現が評価される。
一部の実施形態において、がん患者集団における少なくとも一部の患者は、過去に一つ以上のがん処置モダリティーを用いて処置されたことがない。
一部の実施形態において、患者は、過去に一つ以上の異なるがん処置モダリティー(例えば、手術、放射線療法、化学療法、または免疫療法のうちの一つ以上)を用いて処置されたことがある。実施形態において、対象は、過去に二つ以上の異なるがん処置モダリティー(例えば、手術、放射線療法、化学療法、または免疫療法のうちの一つ以上)を用いて処置されたことがある。実施形態において、対象は、過去に細胞傷害性療法を用いて処置されたことがある。実施形態において、対象は、過去に化学療法を用いて処置されたことがある。実施形態において、対象は、過去に二つの異なるがん処置モダリティー(例えば、手術、放射線療法、化学療法、または免疫療法のうちの一つ以上)を用いて処置されたことがある。実施形態において、対象は、過去に三つの異なるがん処置モダリティー(例えば、手術、放射線療法、化学療法、または免疫療法のうちの一つ以上)を用いて処置されたことがある。
本明細書に記載の方法の実施形態において、方法は、手術、放射線療法、化学療法、免疫療法、抗血管新生剤、または抗炎症薬のうちの一つ以上を投与することをさらに含む。実施形態において、方法は、化学療法を投与することをさらに含む。
一部の実施形態において、がん患者集団における少なくとも一部の患者は、過去に化学療法(例えば、白金ベース化学療法)を用いた処置を受けたことがある。例えば、二ラインのがん処置を受けた患者は、2Lがん患者(例えば、2L NSCLC患者)として識別され得る。実施形態において、患者は、二ライン以上のがん処置を受けたことがある(例えば、2L+がん患者、例えば、2L+子宮内膜がん患者)。実施形態において、患者は、過去に抗PD−1療法を用いて処置されたことがない。実施形態において、患者は、過去に少なくとも一ラインのがん処置を受けたことがある(例えば、患者は、過去に少なくとも一ラインまたは少なくとも二ラインのがん処置を受けたことがある)。実施形態において、患者は、過去に少なくとも一ラインの転移性がんの処置を受けたことがある(例えば、患者は、過去に一ラインまたは二ラインの転移性がんの処置を受けたことがある)。
実施形態において、対象は、PD−1を阻害する薬剤を用いた処置に対し抵抗性である。
実施形態において、対象は、PD−1を阻害する薬剤を用いた処置に対し難治性である。
実施形態において、本明細書に記載の方法は、対象を、PD−1を阻害する薬剤を用いた処置に感作させる。
実施形態において、対象は、疲弊した免疫細胞(例えば、疲弊したT細胞である疲弊した免疫細胞)を含む。
本明細書に記載の方法の実施形態において、対象は、動物(例えば、哺乳類)である。実施形態において、対象は、ヒトである。実施形態において、対象は、非ヒト哺乳類(例えば、マウス、ラット、ウサギ、または非ヒト霊長類)である。したがって、本明細書に記載の方法は、ヒトの処置及び獣医学の両方において有用であり得る。
実施形態において、PD−1阻害剤(例えば、抗PD−1抗体)は、(例えば、静脈内注入により)静脈内に投与される。
プログラム細胞死1(PD−1)
プログラム細胞死1(PD−1)(Programmed Cell Death 1(プログラム細胞死1)としても知られる)は、アポトーシスを受けているマウスT細胞株のサブトラクティブハイブリダイゼーション法によって元来特定された268個のアミノ酸のI型膜貫通タンパク質である(Ishidaら、Embo J.,11:3887−95(1992))。PD−1は、T細胞調節因子のCD28/CTLA−4ファミリーのメンバーであり、活性化T細胞、B細胞、および骨髄細胞系列細胞において発現する(Greenwaldら、Annu.Rev.Immunol.、23:515−548(2005);およびSharpeら、Nat.Immunol.8:239−245(2007))。PD−1は、受容体のCD28ファミリーの阻害性メンバーであり、CD28、CTLA−4、ICOS及びBTLAも含む。PD−1は、活性化B細胞、T細胞、及び骨髄細胞上で発現される(Agataら、上記;Okazakiら、(2002)Curr.Opin.Immunol 14:391779−82;Bennettら、(2003)J Immunol 170:711−8)。
PD−1に対する二つのリガンド、PDリガンド1(PD−L1)およびPDリガンド2(PD−L2)が特定されており、そのどちらもB7タンパク質スーパーファミリーに属する(Greenwaldら、上記)。PD−L1は、肺、心臓、胸腺、脾臓、および腎臓の細胞を含む、種々の細胞型において発現する(例えば、Freemanら,J.Exp.Med.,192(7):1027−1034(2000);およびYamazakiら,J.Immunol.,169(10):5538−5545(2002)を参照)。PD−L1の発現は、リポ多糖(LPS)およびGM−CSF処理に応じてマクロファージおよび樹状細胞(DC)上で、またT細胞およびB細胞受容体を介したシグナル伝達によりT細胞およびB細胞上で、発現上昇する。PD−L1はまた、様々なマウス腫瘍細胞株で発現される(例えば、Iwaiら,Proc.Nat.l Acad.Sci.USA,99(9):12293−12297(2002);およびBlankら、,Cancer Res.,64(3):1140−1145(2004)を参照)。対照的に、PD−L2はより制限された発現パターンを示し、主に抗原提示細胞(例えば、樹状細胞およびマクロファージ)および一部の腫瘍細胞株によって発現される(例えば、Latchmanら,Nat.Immunol.,2(3):261−238(2001)を参照)。腫瘍微小環境内の腫瘍細胞、ストロマ、または他の細胞のいずれかにおける腫瘍内の高PD−L1発現は、おそらく腫瘍内でエフェクターT細胞を阻害し、かつ制御性T細胞(Treg)を発現上昇することによって、良好でない臨床予後に関連する。
PD−1はT細胞活性化を負に調節し、この阻害性機能は、細胞質領域内の免疫受容体チロシン依存性スイッチモチーフ(ITSM)と関連がある(例えば、Greenwaldら、上記;およびParryら、Mol.Cell.Biol.,25:9543−9553(2005)を参照)。PD−1欠損は、自己免疫病につながる可能性がある。例えば、C57BL/6 PD−1ノックアウトマウスは、ループス様症候群を発症することが示されてきた(例えば、Nishimuraら,Immunity,11:141−1151(1999)を参照)。ヒトにおいて、PD−1遺伝子における一塩基多型は、全身性エリテマトーデス、1型糖尿病、関節リウマチのより高い発生率、および多発性硬化症の進行と関連している(例えば、Nielsenら,Tissue Antigens,62(6):492−497(2003);Bertsiasら,Arthritis Rheum.,60(1):207−218(2009);Niら,Hum.Genet.,121(2):223−232(2007);Tahooriら,Clin.Exp.Rheumatol.,29(5):763−767(2011);およびKronerら,Ann.Neurol.,58(1):50−57(2005)を参照)。異常なPD−1発現はまた、腫瘍免疫回避および慢性ウイルス感染などのいくつかの病理において、T細胞機能障害に関連している(例えば、Barberら,Nature,439:682−687(2006);およびSharpeら、上記を参照)。
最近の研究では、PD−1によって誘発されたT細胞抑制はまた、抗腫瘍免疫の抑制において役割を果たすことを実証する。例えば、PD−L1は様々なヒトおよびマウス腫瘍上で発現され、腫瘍上でのPD−1のPD−L1との結合によってT細胞抑制および腫瘍免疫の回避および保護が生じる(Dongら、、Nat.Med.,8:793−800(2002))。腫瘍細胞によるPD−L1の発現は、インビトロでの抗腫瘍T細胞によるそれらの溶解抵抗と直接関連付けられてきた(Dongら、上記;およびBlankら,Cancer Res.,64:1140−1145(2004))。PD−1ノックアウトマウスは、腫瘍攻撃に対して耐性があり(Iwaiら,Int.Immunol.,17:133−144(2005))、PD−1ノックアウトマウスからのT細胞は、腫瘍を持つマウスに養子移入された場合に腫瘍拒絶反応に非常に効果的である(Blankら、上記)。モノクローナル抗体を使用してPD−1阻害性シグナルを阻害することにより、マウスにおける宿主抗腫瘍免疫を増強することができ(Iwaiら、上記;およびHiranoら,Cancer Res.,65:1089−1096(2005))、腫瘍内の高レベルのPD−L1発現は、多くのヒト癌タイプに関して予後不良と関連している(Hamanishiら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,104:3360−335(2007),Brownら,J.Immunol.,170:1257−1266(2003);およびFliesら,Yale Journal of Biology and Medicine,84(4):409−421(2011))。
前述の観点から、様々なタイプの癌を治療するためにPD−1活性を阻害するための戦略、および免疫増強のための戦略(例えば、感染症を治療するための)が開発されてきた(例えば、Asciertoら,Clin.Cancer.Res.,19(5):1009−1020(2013)を参照)。これに関して、PD−1を標的とするモノクローナル抗体が癌の治療のために開発されてきた(例えば、Weber,Semin.Oncol.,37(5):430−4309(2010);およびTangら,Current Oncology Reports,15(2):98−104(2013)を参照)。例えば、ニボルマブ(BMS−936558としても知られる)は、第I相臨床試験において非小細胞肺癌、黒色腫、および腎細胞癌において完全にまたは部分的な応答を生成し(例えば、Topalian,New England J.Med.,366:2443−2454(2012)参照)、現在は第III相臨床試験中である。MK−3575は、第I相臨床試験において抗腫瘍活性のエビデンスを示した、PD−1に対するヒト化モノクローナル抗体である(例えば、Patnaikら,2012 American Society of Clinical Oncology(ASCO)Annual Meeting,Abstract # 2512を参照)。さらに、最近のエビデンスは、PD−1を標的とする治療法がHIVなどの病原体に対する免疫応答を高め得ることを示唆している(例えば、Porichisら,Curr.HIV/AIDS Rep.,9(1):81−90(2012)を参照)。しかしながら、これらの前進にもかかわらず、ヒトにおいてこれらの潜在的療法の有効性が制限されることがある。
PD−1結合剤
本開示は、がんを処置する方法であって、特定のプログラム細胞死タンパク質1(PD−1)結合剤を送達する組成物を、臨床的利益を達成し得るレジメンに従って投与することを含む、方法を提供する。本開示は、少なくとも部分的には、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体薬剤)及び様々な組成物ならびにそれに関する方法を記載する。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体剤)は、PD−1のエピトープに結合し、その推定上のリガンドのうちの任意の一つ以上に対するPD−1の結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体剤)は、PD−1のエピトープに結合し、その推定上のリガンドのうちの二つ以上に対するPD−1の結合を阻害する。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体剤)は、PD−1タンパク質のエピトープに結合し、PD−L1および/またはPD−L2に対するPD−1の結合を阻害する。本開示のPD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体剤)は、任意の適当なクラスの重鎖定常領域(F)を含んでもよい。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体剤)は、野生型IgG1、IgG2、またはIgG4抗体、またはその変異体に基づく重鎖定常領域を含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、モノクローナル抗体である。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号9、10、及び11より選択される一つ以上のCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに/または配列番号12、13、及び14より選択される一つ以上のCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号9、10、及び11より選択される二つ以上のCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに/または配列番号12、13、及び14より選択される二つ以上のCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号9、10、及び11の配列を有する三つのCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに/または配列番号12、13、及び14の配列を有する三つのCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む。
配列番号9(HCDR1)−SYDMS
配列番号10(HCDR2)−TISGGGSYTYYQDSVKG
配列番号11(HCDR3)−PYYAMDY
配列番号12(LCDR1)−KASQDVGTAVA
配列番号13(LCDR2)−WASTLHT
配列番号14(LCDR3)−QHYSSYPWT
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号1または配列番号7を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖可変ドメインを含む。
配列番号1
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSSYDMSWVRQAPGKGLEWVSTISGGGSYTYYQDSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCASPYYAMDYWGQGTTVTVSSA
配列番号7
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSSYDMSWVRQAPGKGLEWVSTISGGGSYTYYQDSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCASPYYAMDYWGQGTTVTVSS
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号2または配列番号8を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖可変ドメインを含む。
配列番号2
DIQLTQSPSFLSAYVGDRVTITCKASQDVGTAVAWYQQKPGKAPKLLIYWASTLHTGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPEDFATYYCQHYSSYPWTFGQGTKLEIKR
配列番号8
DIQLTQSPSFLSAYVGDRVTITCKASQDVGTAVAWYQQKPGKAPKLLIYWASTLHTGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPEDFATYYCQHYSSYPWTFGQGTKLEIK
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号1または配列番号7を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖可変ドメイン、及び/または配列番号2もしくは配列番号8を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、免疫グロブリンG4(IgG4)ヒト化モノクローナル抗体(mAb)であるか、またはそれを含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、ヒトIGHG4*01ポリペプチドを含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、IgG重鎖領域内に一つ以上の変異を含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、重鎖定常領域に一つ以上の変異を有するIgG4重鎖定常領域を含む。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、ヒンジ領域に一つ以上の変異を有するIgG4重鎖定常領域を含む。一部の実施形態において、IgG4ヒンジ領域における変異は、他のIgG4分子との半分子交換(half molecule exchange)を予防し得ることが想定されている。一部の実施形態において、IgG4のヒンジ領域における一つ以上の変異は、他のIgG4分子との半分子交換を予防するセリンからプロリンへの安定化変異を含み得る。一部の実施形態において、IgG4のヒンジ領域における一つ以上の変異は、S228P変異を含み得る。例えば、J.Biol.Chem.2015;290(9):5462−5469を参照されたい。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号3を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖ポリペプチドを含む。
配列番号3−抗PD−1抗体重鎖ポリペプチド(CDR配列)EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSSYDMSWVRQAPGKGLEWVSTISGGGSYTYYQDSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCASPYYAMDYWGQGTTVTVSSASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLGK
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号4を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖ポリペプチドを含む。
配列番号4−抗PD−1抗体軽鎖ポリペプチド(CDR配列)DIQLTQSPSFLSAYVGDRVTITCKASQDVGTAVAWYQQKPGKAPKLLIYWASTLHTGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPEDFATYYCQHYSSYPWTFGQGTKLEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
配列番号3及び4は、ヒトIGHG4*01重鎖遺伝子及びヒトIGKC*01カッパー軽鎖遺伝子をスキャフォールドとして利用する例示的なヒト化モノクローナル抗PD−1抗体を記載する。IgG4重鎖のヒンジ領域内に一つのSerからProの点変異が存在する。この変異は、配列番号3の残基224に対応するカノニカルS228位置である。理論に拘泥されることは望まないが、この点変異が抗体重鎖のヒンジを安定化するように働くことが想定されている。
この例示的なヒト化モノクローナル抗PD−1抗体の生物物理学的および生化学的な特徴決定は、IgG4分子の予想されるジスルフィド結合パターンと一致する。予想される鎖間ジスルフィド結合および鎖内ジスルフィド結合に関与する残基を以下で表にしている(表1および2)。
表1:配列番号3に記載のアミノ酸配列を有する例示的な抗PD−1抗体薬剤重鎖のジスルフィド連結に関与する予測残基。
表2:配列番号4に記載のアミノ酸配列を有する例示的な抗PD−1抗体薬剤軽鎖のジスルフィド連結に関与する予測残基。
この例示的な抗PD−1抗体は、成熟タンパク質配列(配列番号3)における各重鎖のCH2ドメイン内のアスパラギン残基293にて、占有されたN−グリコシル化部位を示す。本部位で発現されたN−グリコシル化は、哺乳類細胞培養で発現されるIgGにおいて典型的に観察されるオリゴ糖種の混合物であり、例えば、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞中で培養されたこの例示的な抗PD−1抗体の調製物からのグリカン種の相対的存在量が以下に示されている(表3)。
表3:抗PD−1抗体結合剤のグリカン分析
一部の実施形態において、本開示は、配列番号3に記載のアミノ酸配列を有する少なくとも一つの免疫グロブリン重鎖と、配列番号4に記載のアミノ酸配列を有する少なくとも一つの免疫グロブリン軽鎖とを含む、抗PD−1抗体薬剤を提供する。一部の実施形態において、抗PD−1抗体薬剤は、各々が配列番号3に記載のアミノ酸配列を有する二つの免疫グロブリン重鎖を含む。代替的または追加的に、一部の実施形態において、抗PD−1抗体薬剤は、各々が配列番号4に記載のアミノ酸配列を有する二つの免疫グロブリン軽鎖を含む。一部の実施形態において、抗PD−1抗体薬剤は、カノニカル抗体形式を有する。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、アベルマブ、またはWO2014/179664に開示されている抗体のいずれかである。
ペムブロリズマブは、抗PD−1モノクローナル抗体(「mAb」)(MK−3475、SCH 9000475、キイトルーダとしても知られている)である。ペムブロリズマブは、免疫グロブリンG4/カッパーアイソタイプヒト化mAbである。ペムブロリズマブの機序は、ある特定のがんの腫瘍細胞を含む、身体の中の他の細胞により産生されるPD−L1及びPD−L2リガンドとのPD−1の相互作用を阻害する、リンパ球のPD−1受容体に結合するmAbからなる。
ペムブロリズマブと同様に、ニボルマブ(BMS−936558、オプジーボとしても知られている)は、適当な場合、イピリムマブ及びBRAF阻害剤を用いた処置の後に、手術で取り除くことができないか、または転移している黒色腫を処置することが、2014年にFDAによりまず承認された。
一部の実施形態において、PD−1抗体剤は、国際特許出願公開WO2014/179664において開示され、この全体が、本明細書に組込まれる。
一部の実施形態において、提供される重鎖、軽鎖、及び/または抗体薬剤は、一つ以上のジスルフィド結合を含む構造を有する。一部の実施形態において、一つ以上のジスルフィド結合は、IgG4免疫グロブリンにおける予測位置にあるジスルフィド結合であるか、またはそれを含む。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、グリコシル化され、一つ以上の部位である。本明細書で使用する「グリカン」とは、糖タンパク質の糖ポリマー(部分)構成要素である。「グリカン」という用語は、遊離グリカンを包含し、これには糖タンパク質から切断されたか、または別の方法で放出されたグリカンが含まれる。一部の実施形態において、本開示は、本明細書に記載されているような一つ以上のグリコフォームの重鎖、軽鎖、及び/または抗体薬剤を含む組成物を提供する。一部の実施形態において、グリカンは、Fc領域にN−連結している。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、Asn297(Kabatナンバリング)にてグリコシル化されている。
本明細書で使用する「グリコフォーム」という用語は、特定の形態の糖タンパク質を指す。すなわち、糖タンパク質が、異なるグリカンまたはグリカンのセットと連結する潜在可能性を有する特定のポリペプチドを含む場合、それぞれの異なるバージョンの糖タンパク質(すなわち、そのポリペプチドが特定のグリカンまたはグリカンのセットと連結する場合)は、「グリコフォーム」と呼ばれる。一部の実施形態において、提供される組成物は、本明細書に記載されているような重鎖、軽鎖、及び/または抗体薬剤のうちの一つ以上における複数のグリコフォームを含む。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、ヒト及びカニクイザルPD−1に高親和性で結合する。一部の実施形態において、PD−1結合剤の結合は、表面プラズモン共鳴(SPR)により特徴付けることができる。一部の実施形態において、SPR測定値は、ヒト及び/またはカニクイザルPD−1 Fc融合に対するPD−1結合剤の結合を実証するか、または確実にし得る。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、ヒト及びカニクイザルPD−1に速い会合速度、遅い解離速度、及び高親和性で結合する(表4)。例えば、例示的なPD−1結合剤を用いて、ヒト及びカニクイザルPD−1に対する結合の動態は、同様に、K値において2倍未満の差異であった。加えて、CHO−K1細胞上で発現したヒトまたはカニクイザルPD−1に対する例示的なPD−1結合剤は、フローサイトメトリーにより評価された。例示的な抗PD−1抗体は、それぞれ2.0nMおよび3.4nMのEC50で、細胞表面のヒトおよびカニクイザルのPD−1に結合することがわかった。
表4:PD−1発現CHO細胞に結合する、表面プラズモン共鳴により決定したPD−1に対するPD−1結合剤(配列番号1及び2)の結合
一部の実施形態において、PD−1/PD−L1またはPD−L2相互作用のブロックにおけるPD−1結合剤のアンタゴニスト活性は、マウスIgG1融合タンパク質として発現した標識PD−L1及びPD−L2(PD−L1 mFcまたはPD−L2 mFc)とPD−1発現細胞との結合を測定したフローサイトメトリーを用いて確認または決定することができる。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、IgG4アイソタイプ対照に比べて、PD−1/PD−L1及びPD−1/PD−L2結合を効率的にブロックすることができる。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、PD−1活性を有効に無効化することができる(例えば、PD−1とPD−L1及びPD−L2との結合を阻害することができる)。一部の実施形態において、PD−1結合剤の機能的アンタゴニスト活性は、PD−1結合剤の添加時のインターロイキン(IL)−2産生強化を実証する混合リンパ球反応(MLR)で確認または決定することができる。一部の実施形態において、MLRアッセイは、初代ヒトCD4T細胞を応答物質として、ヒト樹状細胞を刺激物質として用いて実行することができる。
発現及び製剤化
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、一つ以上の核酸配列を含むベクターから発現される。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号5を含むヌクレオチド配列によりコードされる免疫グロブリン重鎖ポリペプチドを含む。
配列番号5−
GAG GTG CAG CTG TTG GAG TCT GGG GGA GGC TTG GTA CAG CCT GGG GGG TCC CTG AGA CTC TCC TGT GCA GCC TCT GGA TTC ACT TTC AGT AGC TAT GAC ATG TCT TGG GTC CGC CAG GCT CCA GGG AAG GGG CTG GAG TGG GTC TCA ACC ATT AGT GGT GGT GGT AGT TAC ACC TAC TAT CAA GAC AGT GTG AAG GGG CGG TTC ACC ATC TCC AGA GAC AAT TCC AAG AAC ACG CTG TAT CTG CAA ATG AAC AGC CTG AGA GCC GAG GAC ACG GCC GTA TAT TAC TGT GCG TCC CCT TAC TAT GCT ATG GAC TAC TGG GGG CAA GGG ACC ACG GTC ACC GTC TCC TCA GCA TCC ACC AAG GGC CCA TCG GTC TTC CCG CTA GCA CCC TGC TCC AGG AGC ACC TCC GAG AGC ACA GCC GCC CTG GGC TGC CTG GTC AAG GAC TAC TTC CCC GAA CCA GTG ACG GTG TCG TGG AAC TCA GGC GCC CTG ACC AGC GGC GTG CAC ACC TTC CCG GCT GTC CTA CAG TCC TCA GGA CTC TAC TCC CTC AGC AGC GTG GTG ACC GTG CCC TCC AGC AGC TTG GGC ACG AAG ACC TAC ACC TGC AAC GTA GAT CAC AAG CCC AGC AAC ACC AAG GTG GAC AAG AGA GTT GAG TCC AAA TAT GGT CCC CCA TGC CCA CCA TGC CCA GCA CCT GAG TTC CTG GGG GGA CCA TCA GTC TTC CTG TTC CCC CCA AAA CCC AAG GAC ACT CTC ATG ATC TCC CGG ACC CCT GAG GTC ACG TGC GTG GTG GTG GAC GTG AGC CAG GAA GAC CCC GAG GTC CAG TTC AAC TGG TAC GTG GAT GGC GTG GAG GTG CAT AAT GCC AAG ACA AAG CCG CGG GAG GAG CAG TTC AAC AGC ACG TAC CGT GTG GTC AGC GTC CTC ACC GTC CTG CAC CAG GAC TGG CTG AAC GGC AAG GAG TAC AAG TGC AAG GTC TCC AAC AAA GGC CTC CCG TCC TCC ATC GAG AAA ACC ATC TCC AAA GCC AAA GGG CAG CCC CGA GAG CCA CAG GTG TAC ACC CTG CCC CCA TCC CAG GAG GAG ATG ACC AAG AAC CAG GTC AGC CTG ACC TGC CTG GTC AAA GGC TTC TAC CCC AGC GAC ATC GCC GTG GAG TGG GAG AGC AAT GGG CAG CCG GAG AAC AAC TAC AAG ACC ACG CCT CCC GTG CTG GAC TCC GAC GGC TCC TTC TTC CTC TAC AGC AGG CTA ACC GTG GAC AAG AGC AGG TGG CAG GAG GGG AAT GTC TTC TCA TGC TCC GTG ATG CAT GAG GCT CTG CAC AAC CAC TAC ACA CAG AAG AGC CTC TCC CTG TCT CTG GGT AAA
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、配列番号6を含むヌクレオチド配列によりコードされる免疫グロブリン軽鎖ポリペプチドを含む。
配列番号6−
GAC ATC CAG TTG ACC CAG TCT CCA TCC TTC CTG TCT GCA TAT GTA GGA GAC AGA GTC ACC ATC ACT TGC AAG GCC AGT CAG GAT GTG GGT ACT GCT GTA GCC TGG TAT CAG CAA AAA CCA GGG AAA GCC CCT AAG CTC CTG ATC TAT TGG GCA TCC ACC CTG CAC ACT GGG GTC CCA TCA AGG TTC AGC GGC AGT GGA TCT GGG ACA GAA TTC ACT CTC ACA ATC AGC AGC CTG CAG CCT GAA GAT TTT GCA ACT TAT TAC TGT CAG CAT TAT AGC AGC TAT CCG TGG ACG TTT GGC CAG GGG ACC AAG CTG GAG ATC AAA CGG ACT GTG GCT GCA CCA TCT GTC TTC ATC TTC CCG CCA TCT GAT GAG CAA TTG AAA TCT GGA ACT GCC TCT GTT GTG TGC CTG CTG AAT AAC TTC TAT CCC AGA GAG GCC AAA GTA CAG TGG AAG GTG GAT AAC GCC CTC CAA TCG GGT AAC TCC CAG GAG AGT GTC ACA GAG CAG GAC AGC AAG GAC AGC ACC TAC AGC CTC AGC AGC ACC CTG ACG CTG AGC AAA GCA GAC TAC GAG AAA CAC AAA GTC TAC GCC TGC GAA GTC ACC CAT CAG GGC CTC AGC TCG CCC GTC ACA AAG AGC TTC AAC AGG GGA GAG TGT
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、免疫グロブリン重鎖可変ドメインポリペプチド及び/または免疫グロブリン軽鎖可変ドメインポリペプチドをコードする一つ以上の核酸配列を含むベクターから発現される。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、PD−1結合免疫グロブリン重鎖ポリペプチド及び/またはPD−1結合免疫グロブリン軽鎖ポリペプチドをコードする一つ以上の核酸配列を含むベクターから発現される。ベクターは、例えば、プラスミド、エピソーム、コスミド、ウイルスベクター(例えば、レトロウイルスもしくはアデノウイルスの)、またはファージであり得る。好適なベクター及びベクター調製の方法は、当技術分野で周知されている(例えば、Sambrookら、Molecular Cloning,a Laboratory Manual,3rd edition,Cold Spring Harbor Press,Cold Spring Harbor,N.Y.(2001)、及びAusubelら、Current Protocols in Molecular Biology,Greene Publishing Associates and John Wiley & Sons,New York,N.Y.(1994)を参照)。
一部の実施形態において、PD−1結合剤の発現用のベクターは、宿主細胞内でのコード配列の発現をもたらす発現制御配列、例えば、プロモーター、エンハンサー、ポリアデニル化シグナル、転写終結因子、配列内リボソーム進入部位(IRES)などをさらに含む。例示的な発現制御配列は、当該技術分野で公知であり、例えばGoeddel,Gene Expression Technology:Methods in Enzymology,Vol.185,Academic Press,San Diego,Calif.(1990)に記載されている。
本開示のPD−1結合剤をコードする核酸を含むベクターは、当該核酸によりコードされるポリペプチドを発現可能な宿主細胞に導入することができ、このような細胞には、任意の好適な原核細胞または真核細胞が含まれる。一部の好ましい質の宿主細胞は、容易かつ信頼できる成長、合理的に速い成長速度、十分に特性決定された発現システムを有すること、及び/または容易/効率的な形質転換またはトランスフェクションを含む。
一部の実施形態において、哺乳類細胞が利用される。複数の好適な哺乳類宿主細胞が当技術分野において公知であり、多くのものがAmerican Type Culture Collection(ATCC,Manassas,VA)から入手可能である。好適な哺乳類細胞の例としては、以下に限定されないが、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)(ATCC No.CCL61)、CHO DHFR細胞(Urlaubら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,97:4216−4220(1980))、ヒト胎児由来腎臓(HEK)293または293T細胞(ATCC No.CRL1573)、及び3T3細胞(ATCC No.CCL92)が挙げられる。他の好適な哺乳類細胞株は、サルCOS−1(ATCC No.CRL1650)及びCOS−7細胞株(ATCC No.CRL1651)、ならびにCV−1細胞株(ATCC No.CCL70)である。
さらなる例示的な哺乳類宿主細胞としては、霊長類細胞株及びげっ歯類細胞株(形質転換細胞株を含む)が挙げられる。通常の二倍体細胞、初代組織のin vitro培養物に由来する細胞株、及び初代外植片も好適である。他の好適な哺乳類細胞株としては、以下に限定されないが、マウス神経芽細胞腫N2A細胞、HeLa、マウスL−929細胞、及びBHKまたはHaKハムスター細胞株が挙げられ、これらの全てはATCCから入手可能である。好適な哺乳類宿主細胞を選択するための方法ならびに細胞の形質転換、培養、増幅、スクリーニング、及び精製の方法は、当技術分野において公知である。
一部の実施形態において、哺乳類細胞は、ヒト細胞である。例えば、哺乳類細胞は、ヒトのリンパ系またはリンパ系由来細胞株、例えば、前Bリンパ球起源の細胞株であり得る。ヒトリンパ系細胞株の例としては、以下に限定されないが、RAMOS(CRL−1596)、Daudi(CCL−213)、EB−3(CCL−85)、DT40(CRL−2111)、18−81(Jackら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,85:1581−1585(1988))、Raji細胞(CCL−86)、及びこれらの派生物が挙げられる。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、モノクローナル抗体またはその抗原結合部分のうちのひとつまたは組合せを含有する薬学的組成物として製剤化され、薬学的に許容される担体と共に製剤化される。抗PD−1抗体薬剤は、単体で製剤化されても、他の薬物と組み合わせて(例えば、アジュバントとして)製剤化されてもよい。例えば、PD−1結合剤は、本明細書で開示されている疾患(例えば、がん)の処置または予防のために他の薬剤と組み合わせて投与されてもよい。
治療組成物は、典型的には、製造及び保管の条件下で無菌かつ安定していなければならない。組成物は、溶液、マイクロエマルジョン、リポソーム、または高薬物濃度に適した規則構造として製剤化され得る。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、及び液体ポリエチレングリコールなど)、ならびにこれらの好適な混合物を含有する溶媒または分散媒であり得る。適正な流動性は、例えば、レシチンのようなコーティングの使用により、分散させる場合には必要な粒径の維持により、そして界面活性剤の使用により、維持することができる。多くの場合において、組成物において、等調剤、例えば、糖、マンニトール、ソルビトールのような多価アルコール、又は塩化ナトリウムを含むことが有用であり得る。注射用組成物の持続的吸収は、組成物中に吸収を遅延させる薬剤、例えば、モノステアリン酸塩及びゼラチンを含めることによりもたらされ得る。
無菌注射溶液は、必要量の活性化合物を、必要に応じて上に挙げた成分のうちのひとつまたは組合せと共に適切な溶媒中に組み込み、次に滅菌精密濾過することによって調製され得る。概して、分散液は、活性化合物を、基本分散媒と上に挙げた他の成分のうち必要な成分とを含有する無菌ビヒクルに組み込むことによって調製される。無菌の粉末の容易さにおいて、無菌の注射可能な溶液の調製であり、かかる調製方法は、有効成分の粉末および予め無菌濾過されたその溶液由来の任意のさらなる所望される成分を生じる、真空乾燥および凍結での乾燥(凍結乾燥)を含む。
一部の実施形態において、治療組成物は、無菌液体として製剤化される。一部の実施形態において、組成物は、可視の粒子を含まない。一部の実施形態において、組成物は、緩衝液(例えば、クエン酸緩衝液)で製剤化される。一部の実施形態において、組成物は、PD−1結合剤ならびに次の:クエン酸塩、アルギニン、塩化ナトリウム及びポリソルベート80の二つ以上を含む。
一部の実施形態において、本開示の治療組成物(例えば、PD−1結合剤)は、清潔なガラスバイアルに無菌的に充填される。一部の実施形態において、かかるガラスバイアルは、フッ素重合体でラミネート加工されたクロロブチルエラストマーストッパーで栓をされ、アルミニウムオーバーシールでシールされる。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、2〜8℃にて保管される。一部の実施形態において、本開示の薬物製品は、保存料を含まない。
一般プロトコル
本明細書に記載のように、提供される方法は、PD−1結合剤を患者、対象、または対象集団に、臨床的利益を達成するレジメンに従って投与することを含む。
提供される方法は、様々な利益(例えば、臨床的利益)をもたらし得る。実施形態において、本明細書に記載の方法は、臨床的利益を達成する。実施形態において、臨床的利益は、安定病態(SD)である。実施形態において、臨床的利益は、部分奏効(PR)である。実施形態において、臨床的利益は、完全奏効(CR)である。
実施形態において、併用療法は、患者に投与される各療法における臨床的利益を達成する。例えば、併用療法は、PD−1阻害剤(例えば、本明細書に記載の任意の抗PD−1抗体)を用いて得られる臨床的利益を改善し得る。
実施形態において、患者または対象は、動物である。実施形態において、患者または対象は、ヒトである。
一部の実施形態において、レジメンは、少なくとも一つの非経口用量のPD−1結合剤を含む。一部の実施形態において、レジメンは、複数の非経口用量を含む。
一部の実施形態において、PD−1結合剤の非経口用量は、約5〜約5000mgの範囲内(例えば、約5mg;約10mg;約50mg;約100mg;約200mg;約300mg;約400mg;約500mg;約600mg;約700mg;約800mg;約900mg;約1000mg;約1100mg;約1200mg;約1300mg;約1400mg;約1500mg;約2000mg;約3000mg;約4000mg;約5000mg;または前述の値の任意の二つにより規定される範囲)である。一部の実施形態において、PD−1結合剤の非経口用量は、500mgまたは1000mgである。
一部の実施形態において、用量は、体重に対する量である。一部の実施形態において、PD−1結合剤の非経口用量は、約0.01mg/kg〜100mg/kg動物またはヒト体重の範囲内であるが、この例示的範囲を下回るまたは上回る用量も本発明の範囲内である。一日当たりの非経口用量は、約0.01mg/kg〜約50mg/kg総体重(例えば、約0.1mg/kg、約0.5mg/kg、約1mg/kg、約2mg/kg、約3mg/kg、約4mg/kg、約5mg/kg、約6mg/kg、約7mg/kg、約8mg/kg、約9mg/kg、約10mg/kg、約12mg/kg、約15mg/kg、約20mg/kg、または前述の値の任意の二つにより規定される範囲)であり得る。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)を送達する組成物は、約1、3または10mg/kgの用量にて患者に投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、2週間に一回の約1、3、または10mg/kgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、3週間に一回の約1、3、または10mg/kgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、4週間に一回の約1、3、または10mg/kgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、3週間に一回の約1mg/kgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、3週間に一回の約3mg/kgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、3週間に一回の約10mg/kgの用量を送達するレジメンに従って投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)を送達する組成物は、約400mgの用量にて患者に投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、2週間に一回の約400mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、3週間に一回の約400mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、4週間に一回の約400mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)を送達する組成物は、約500mgの用量にて患者に投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、2週間に一回の約500mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、3週間に一回の約500mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、4週間に一回の約500mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)を送達する組成物は、約800mgの用量にて患者に投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、3週間に一回の約800mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、4週間に一回の約800mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、6週間に一回の約800mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、8週間に一回の約800mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)を送達する組成物は、約1,000mgの用量にて患者に投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、3週間に一回の約1,000mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、4週間に一回の約1,000mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、5週間に一回の約1,000mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、6週間に一回の約1,000mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、7週間に一回の約1,000mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、8週間に一回の約1,000mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、9週間に一回の約1,000mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、3週間に一回の約500mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、6週間に一回の約1000mgの用量を送達するレジメンに従って投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、PD−1結合剤の第一用量を第一の2〜6投与サイクル(例えば、第一の3、4、または5投与サイクル)の間送達し、次に、治療が中止される(例えば、疾患進行、有害反応により、または医師の決定により)まで、PD−1結合剤の第二用量をその後の投与サイクルの間送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、2〜6投与サイクル(例えば、第一の3、4、または5投与サイクル)の第一セットの持続時間は、その後の投与サイクルの持続時間と異なる。実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、PD−1結合剤の第一用量を3週間に一回、第一の3投与サイクルの間送達し、次に、PD−1結合剤の第二用量を6週間に一回以上残りの投与サイクルの間(例えば、PD−1結合剤の第二用量を6週間に一回残りの投与サイクルの間)送達するレジメンに従い投与される。実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、PD−1結合剤の第一用量を3週間に一回、第一の4投与サイクルの間送達し、次に、PD−1結合剤の第二用量を6週間に一回以上残りの投与サイクルの間(例えば、PD−1結合剤の第二用量を6週間に一回残りの投与サイクルの間)送達するレジメンに従い投与される。実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、PD−1結合剤の第一用量を3週間に一回、第一の5投与サイクルの間送達し、次に、PD−1結合剤の第二用量を6週間に一回残りの投与サイクルの間(例えば、PD−1結合剤の第二用量を6週間に一回残りの投与サイクルの間)送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、PD−1結合剤の第一用量を3週間に一回、第一の2〜6投与サイクル(例えば、第一の3、4、または5投与サイクル)の間送達し、次に、治療が中止される(例えば、疾患進行、有害反応により、または医師の決定により)まで、PD−1結合剤の第二用量を6週間に一回以上送達するレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、PD−1結合剤の第一用量を3週間に一回、第一の3、4、または5投与サイクル(例えば、第一の4投与サイクル)の間送達し、次に、治療が中止される(例えば、疾患進行、有害反応により、または医師の決定により)まで、PD−1結合剤の第二用量を6週間に一回以上送達するレジメンに従い投与される。実施形態において、方法は、治療が中止されるまで、PD−1結合剤の第二用量を6週間に一回送達することを含む。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)の第一及び/または第二用量は、約100mg〜約2,000mg(例えば、約100mg;約200mg;約300mg;約400mg;約500mg;約600mg;約700mg;約800mg;約900mg;約1000mg;約1100mg;約1200mg;約1300mg;約1400mg;約1500mg;約1600mg;約1700mg;約1800mg;約1900mg;または約2000mg)である。一部の実施形態において、第一用量及び第二用量は、同じである。一部の実施形態において、第一用量及び第二用量は、異なる。一部の実施形態において、第一用量は、約500mgのPD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)である。一部の実施形態において、第一用量は、約1000mgのPD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)である。
一部の実施形態において、PD−1結合剤剤(例えば、抗PD−1抗体)は、約500mg用量を3週間に一回、四回用量を投与し、次に、約500mgの第四用量の後に、少なくとも一回の約1,000mg用量を6週間に一回、投与することを含むレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、追加の約1,000mg用量は、約1000mgの第一用量の後に、さらなる臨床的利益が達成されなくなるまで、6週間に一回、投与される。一部の特定の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、Q3Wで4サイクルの間の500mgと、その後のQ6Wでの1000mgを含む投与レジメンに従って投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、400mg用量を3週間に一回、四回用量を投与し、次に、400mgの第四用量の後に、少なくとも一回の800mg用量を6週間に一回、投与することを含むレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、追加の800mg用量は、800mgの第一用量の後に、さらなる臨床的利益が達成されなくなるまで、6週間に一回、投与される。一部の特定の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、Q3Wで4サイクルの間の400mgと、その後のQ6Wでの800mgを含む投与レジメンに従って投与される。
治療的または予防的効力は、処置対象患者の定期的な評価によりモニターすることができる。状態に応じた数日以上にわたる反復投与に関しては、処置は、疾患症状に対する所望の抑制が生じるまで繰り返され得る。しかし、他の投薬レジメンも有用である場合があり、これらも本発明の範囲内である。
所望の投薬量は、組成物の単回ボーラス投与により、組成物の複数回ボーラス投与により、または組成物の持続的注入投与により送達され得る。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、事前療法に応答を示したことがある患者または対象集団に投与される。一部の実施形態において、患者または対象集団は、事前がん療法に応答を示したことがある。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、事前療法に応答を示したことがない患者または対象集団に投与される。一部の実施形態において、患者または対象集団は、事前がん療法を受けたことがないか、またはそれに応答を示したことがない。
実施形態において、対象は、PD−1を阻害する薬剤を用いた処置に対し抵抗性である。実施形態において、対象は、PD−1を阻害する薬剤を用いた処置に対し難治性である。実施形態において、本明細書に記載の方法は、対象を、PD−1を阻害する薬剤を用いた処置に感作させる。
実施形態において、本明細書に記載の抗PD−1療法は、一つ以上の追加療法(例えば、本明細書に記載の療法)と組み合わせて投与される。すなわち、対象は、抗PD−1療法を用いて処置され、一つ以上の追加療法が対象に投与され、その結果、対象はそれぞれの療法を受ける。
実施形態において、追加療法は、手術である。実施形態において、追加療法は、放射線療法である。実施形態において、追加療法は、化学療法である。実施形態において、追加療法は、免疫療法である。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、例えば、別の抗体薬剤(例えば、リンパ球活性化遺伝子3(LAG−3)もしくはT細胞免疫グロブリンドメイン及びムチンドメイン3タンパク質(TIM−3))ならびに/または化学療法剤(例えば、ニラパリブ)のような追加の治療剤と同時または連続的に投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、追加の治療剤を投与する前、最中、または後に投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、化学療法剤(例えば、ニラパリブ)を投与する前、最中、または後に投与される。
抗PD−1抗体剤は、単独で投与してもよく、他の薬剤(例えば、アジュバントとして)と組み合わせて投与してもよい。例えば、PD−1結合剤は、本明細書で開示されている疾患(例えば、がん)の処置または予防のために他の薬剤と組み合わせて投与されてもよい。この観点において、PD−1結合剤は、例えば、当技術分野で公知の任意の化学療法剤、イオン化放射線、小分子抗がん剤、がんワクチン、生物学的療法(例えば、他のモノクローナル抗体、がん殺滅ウイルス、遺伝子療法、及び養子T細胞移入)、ならびに/または手術を含めた、少なくとも一つの他の抗がん剤と組み合わせて使用され得る。
PD−1結合剤と追加の治療剤との同時または経時投与は、本明細書では「併用療法」と呼ばれる。併用療法において、PD−1結合剤は、投与を必要とする対象に追加の治療剤を投与する前(例えば、5分前、15分前、30分前、45分前、1時間前、2時間前、4時間前、6時間前、12時間前、24時間前、48時間前、72時間前、96時間前、1週間前、2週間前、3週間前、4週間前、5週間前、6週間前、8週間前、または12週間前)に投与されても、その後(例えば、5分後、15分後、30分後、45分後、1時間後、2時間後、4時間後、6時間後、12時間後、24時間後、48時間後、72時間後、96時間後、1週間後、2週間後、3週間後、4週間後、5週間後、6週間後、8週間後、または12週間後)に投与されてもよい。一部の実施形態において、PD−1結合剤及び追加の治療剤は、1分の間隔を空けて、10分の間隔を空けて、30分の間隔を空けて、1時間未満の間隔を空けて、1時間〜2時間の間隔を空けて、2時間〜3時間の間隔を空けて、3時間〜4時間の間隔を空けて、4時間〜5時間の間隔を空けて、5時間〜6時間の間隔を空けて、6時間〜7時間の間隔を空けて、7時間〜8時間の間隔を空けて、8時間〜9時間の間隔を空けて、9時間〜10時間の間隔を空けて、10時間〜11時間の間隔を空けて、11時間〜12時間の間隔を空けて、24時間以下の間隔を空けて、または48時間以下の間隔を空けて投与される。
PARP阻害剤
実施形態において、追加療法は、ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤である。
実施形態において、PARP阻害剤は、PARP−1及び/またはPARP−2を阻害する。一部の実施形態において、薬剤は、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、または毒素である。関連する実施形態において、薬剤は、ABT−767、AZD 2461、BGB−290、BGP 15、CEP 8983、CEP 9722、DR 2313、E7016、E7449、フルゾパリブ(SHR 3162)、IMP 4297、INO1001、JPI 289、JPI 547、モノクローナル抗体B3−LysPE40結合体、MP 124、ニラパリブ(ZEJULA)(MK−4827)、NU 1025、NU 1064、NU 1076、NU1085、オラパリブ(AZD2281)、ONO2231、PD 128763、R 503、R554、ルカパリブ(RUBRACA)(AG−014699、PF−01367338)、SBP 101、SC 101914、シムミパリブ(simmiparib)、タラゾパリブ(BMN−673)、ベリパリブ(ABT−888)、WW 46、2−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−7,8−ジヒドロ−5H−チオピラノ[4,3−d]ピリミジン−4−オール、及びこれらの塩または誘導体である。関連する実施形態において、薬剤は、ニラパリブ、オラパリブ、ルカパリブ、タラゾパリブ、ベリパリブ、またはこれらの塩もしくは誘導体である。ある特定の実施形態において、薬剤は、ニラパリブまたはその塩もしくは誘導体である。ある特定の実施形態において、薬剤は、オラパリブまたはその塩もしくは誘導体である。ある特定の実施形態において、薬剤は、ルカパリブまたはその塩もしくは誘導体である。ある特定の実施形態において、薬剤は、タラゾパリブまたはその塩もしくは誘導体である。ある特定の実施形態において、薬剤は、ベリパリブまたはその塩もしくは誘導体である。
ニラパリブ((3S)−3−[4−{7−(アミノカルボニル)−2H−インダゾール−2−イル}フェニル]ピペリジン)は、経口利用可能で強力なポリ(アデノシン二リン酸[ADP]−リボース)ポリメラーゼ(PARP)−1及び−2阻害剤である。WO2008/084261(2008年7月17日発行)、WO2009/087381(2009年7月16日発行)、及びPCT/US17/40039(2017年6月29日出願)を参照(これらの各々の全体が参照により本明細書に組み入れられる)。ニラパリブは、WO2008/084261のスキーム1に従って調製することができる。
一部の実施形態において、ニラパリブは、薬学的に許容される塩として調製され得る。当業者であれば、このような塩形態は、溶媒和または水和多形形態として存在し得ることを理解するであろう。一部の実施形態において、ニラパリブは、水和物の形態で調製される。
ある特定の実施形態において、ニラパリブは、トシル酸塩の形態で調製される。一部の実施形態において、ニラパリブは、トシル酸一水和物の形態で調製される。ニラパリブのトシル酸塩一水和物の分子構造を以下に示す。
ニラパリブは、強力かつ選択的なPARP−1及びPARP−2阻害剤であり、対照の50%における阻害濃度(IC50)はそれぞれ3.8及び2.1nMであり、他のPARPファミリーメンバーよりも少なくとも100倍選択的である。ニラパリブは、様々な細胞株において、過酸化水素の添加により引き起こされるDNA損傷の結果として刺激されるPARP活性を、約4nMのIC50で、及び50nMの対照の90%における阻害濃度(IC90)で阻害する。
実施形態において、ニラパリブは、約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する用量にて投与される(例えば、ニラパリブトシル酸塩一水和物のようなニラパリブの薬学的に許容される塩が、約100mgのニラパリブ遊離塩基に相当する用量にて投与される)。実施形態において、ニラパリブは、約200mgのニラパリブ遊離塩基に相当する用量にて投与される(例えば、ニラパリブトシル酸塩一水和物のようなニラパリブの薬学的に許容される塩が、約200mgのニラパリブ遊離塩基に相当する用量にて投与される)。実施形態において、ニラパリブは、約300mgのニラパリブ遊離塩基に相当する用量にて投与される(例えば、ニラパリブトシル酸塩一水和物のようなニラパリブの薬学的に許容される塩が、約300mgのニラパリブ遊離塩基に相当する用量にて投与される)。
チェックポイント阻害剤
実施形態において、追加療法は、免疫療法である。実施形態において、免疫療法は、さらなる免疫チェックポイント阻害剤(例えば、一つ、二つ、三つ、四つ、またはそれ以上のさらなる免疫チェックポイント阻害剤)のうちの一つ以上の投与を含む。
例示的な免疫チェックポイント阻害標的としては、以下のものが挙げられる:PD−1(例えば、抗PD−1、抗PD−L1、または抗PD−L2療法を介した阻害)、CTLA−4、TIM−3、TIGIT、LAG(例えば、LAG−3)、CEACAM(例えば、CEACAM−1、−3及び/もしくは−5)、VISTA、BTLA、LAIR1、CD160、2B4、CD80、CD86、B7−H3(CD276)、B7−H4(VTCN1)、HVEM(TNFRSF14またはCD270)、KIR、A2aR、MHCクラスI、MHCクラスII、GALS、アデノシン、TGFR(例えば、TGFRベータ)、B7−H1、B7−H4(VTCN1)、OX−40、CD137、CD40、IDO、及びCSF−1R。したがって、これらの分子のいずれかを阻害する薬剤は、本明細書に記載の抗PD−1療法と組み合わせて使用することができる。
実施形態において、チェックポイント阻害剤は、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、毒素、または結合剤である。実施形態において、チェックポイント阻害剤は、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片である。
実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、TIM−3、CTLA−4、LAG−3、TIGIT、IDOまたはCSF1Rを阻害する薬剤である。
実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、TIM−3阻害剤である。実施形態において、TIM−3阻害剤は、TIM−3結合剤(例えば、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片)である。実施形態において、TIM−3阻害剤は、WO2016/161270に記載のTIM−3阻害剤であり、これは、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。実施形態において、TIM−3阻害剤は、TSR−022である。例えば、TIM−3阻害剤(例えば、TSR−022)は、約1、3または10mg/kg(例えば、約1mg/kg;約3mg/kg;もしくは約10mg/kg)、あるいは約100〜1500mgの間のフラット用量(例えば、約100mgのフラット用量;約200mgのフラット用量;約300mgのフラット用量;約400mgのフラット用量;約500mgのフラット用量;約600mgのフラット用量;約700mgのフラット用量;約800mgのフラット用量;約900mgのフラット用量;約1000mgのフラット用量;約1100mgのフラット用量;約1200mgのフラット用量;約1300mgのフラット用量;約1400mgのフラット用量;または約1500mgのフラット用量)にて投与され得る。
実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、CTLA−4阻害剤(例えば、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片)である。実施形態において、CTLA−4阻害剤は、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、または毒素である。実施形態において、CTLA−4阻害剤は、小分子である。実施形態において、CTLA−4阻害剤は、CTLA−4結合剤である。実施形態において、CTLA−4阻害剤は、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片である。実施形態において、CTLA−4阻害剤は、イピリムマブ(Yervoy)、AGEN1884、またはトレメリムマブである。
実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、LAG−3阻害剤(例えば、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片)である。実施形態において、LAG−3阻害剤は、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、または毒素である。実施形態において、LAG−3阻害剤は、小分子である。実施形態において、LAG−3阻害剤は、LAG−3結合剤である。実施形態において、LAG−3阻害剤は、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片である。実施形態において、LAG−3阻害剤は、IMP321、BMS−986016、GSK2831781、Novartis LAG525、またはWO2016/126858、WO2017/019894、もしくはWO2015/138920(これらの各々の全体が参照により本明細書に組み入れられる)に記載のLAG−3阻害剤である。
実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、TIGIT阻害剤(例えば、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片)である。実施形態において、TIGIT阻害剤は、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、または毒素である。実施形態において、TIGIT阻害剤は、小分子である。実施形態において、TIGIT阻害剤は、TIGIT結合剤である。実施形態において、TIGIT阻害剤は、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片である。実施形態において、TIGIT阻害剤は、MTIG7192A、BMS−986207、またはOMP−31M32である。
実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、IDO阻害剤である。実施形態において、IDO阻害剤は、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、または毒素である。実施形態において、IDO阻害剤は、小分子である。実施形態において、IDO阻害剤は、IDO結合剤である。実施形態において、IDO阻害剤は、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片である。
実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、CSF1R阻害剤である。実施形態において、CSF1R阻害剤は、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、または毒素である。実施形態において、CSF1R阻害剤は、小分子である。実施形態において、CSF1R阻害剤は、CSF1R結合剤である。実施形態において、CSF1R阻害剤は、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片である。
実施形態において、チェックポイント阻害剤(例えば、TSR−022のようなTIM−3阻害剤)は、約1、3または10mg/kg(例えば、約1mg/kg;約3mg/kg;もしくは約10mg/kg)、あるいは約100〜1500mgの間のフラット用量(例えば、約100mgのフラット用量;約200mgのフラット用量;約300mgのフラット用量;約400mgのフラット用量;約500mgのフラット用量;約600mgのフラット用量;約700mgのフラット用量;約800mgのフラット用量;約900mgのフラット用量;約1000mgのフラット用量;約1100mgのフラット用量;約1200mgのフラット用量;約1300mgのフラット用量;約1400mgのフラット用量;または約1500mgのフラット用量)にて投与され得る。
実施形態において、抗PD−1薬剤は、少なくとも一つの追加の免疫チェックポイント阻害剤または少なくとも二つもしくは少なくとも三つの追加のチェックポイント阻害剤と組合せて投与される。実施形態において、PARP阻害剤が、さらに投与される。
実施形態において、抗PD−1薬剤は、TIM−3阻害剤、及びLAG−3阻害剤と組合せて投与される。実施形態において、抗PD−1薬剤は、TIM−3阻害剤、LAG−3阻害剤、及びCTLA−4阻害剤と組合せてを投与される。
実施形態において、抗PD−1薬剤は、LAG−3阻害剤及びPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)と組合せて投与される。実施形態において、抗PD−1薬剤は、TIM−3阻害剤、LAG−3阻害剤及びPARP阻害剤(例えば、ニラパリブ)と組合せて投与される。
妊娠可能な女性患者に関しては、当該患者は、第一用量の抗PD−1結合剤の投与日の72時間以内に血清妊娠検査が陰性であることが好ましい。また、妊娠可能な女性患者及び男性患者は、2つの妥当な避妊法をパートナーと使用することに同意することも好ましい。一部の実施形態において、患者は、スクリーニング診察から開始して試験療法の最終用量から150日に至るまで、2つの避妊法の使用に同意する。
腫瘍応答の測定
一部の実施形態において、臨床的利益は、完全奏効(「CR」)、部分奏効(「PR」)、または安定病態(「SD」)である。一部の実施形態において、臨床的利益は、少なくともSDに対応する。一部の実施形態において、臨床的利益は、少なくともPRに対応する。一部の実施形態において、臨床的利益は、CRに対応する。一部の実施形態において、少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、または95%の患者が、臨床的利益を達成する。一部の実施形態において、少なくとも5%の患者が、臨床的利益を達成する。一部の実施形態において、少なくとも5%の患者が、SDを達成する。一部の実施形態において、少なくとも5%の患者が、少なくともPRを達成する。一部の実施形態において、少なくとも5%の患者が、CRを達成する。一部の実施形態において、少なくとも20%の患者が、臨床的利益を達成する。一部の実施形態において、少なくとも20%の患者が、SDを達成する。
一部の実施形態において、臨床的利益(例えば、SD、PR、及び/またはCR)は、固形がんの治療効果判定基準(RECIST)に従って決定される。一部の実施形態において、臨床的利益(例えば、SD、PR、及び/またはCR)は、RECISTガイドラインに従って決定される。
一部の実施形態において、腫瘍応答は、例えば、RECIST v1.1ガイドラインによって測定され得る。このガイドラインは、E.A.Eisenhauerら,“New response evaluation criteria in solid tumors:改訂RECISTガイドライン(バージョン1.1.)、”Eur.J.of Cancer,45:228−247(2009)により提供され、その全体で参照により組み込まれる。一部の実施形態において、RECISTガイドラインは、疾患状態に関する全てのプロトコールガイドラインの基礎として働き得る。一部の実施形態において、RECISTガイドラインを使用して、処置に対する腫瘍応答及び/または疾患進行の日を評価する。
RECISTガイドラインは、最初にベースラインにおける全体的な腫瘍負荷の推定を要件としており、これはその後の測定値に対する比較として使用される。腫瘍は、当技術分野で公知の任意のイメージングシステムを介し(例えば、CTスキャンまたはX線により)測定することができる。測定可能な疾患は、少なくとも一つの測定可能な病変の存在により定義される。プライマリーエンドポイントが腫瘍進行(無進行期間または固定日における進行の割合)である試験では、プロトコルは、エントリーが測定可能な疾患を有する者に制限されているか、または測定不可能な疾患のみを有する患者も適格であるかどうかを指定しなければならない。
ベースラインにおいて二つ以上の測定可能な病変が存在する場合、全ての関与臓器を代表する最大で合計五つの病変(かつ臓器当たり最大二つの病変)までの全ての病変は、標的病変として同定されるべきであり、ベースラインにおいて記録及び測定される(これは、患者が一つまたは二つのみの関与臓器部位を有する場合には、最大でそれぞれ二つ及び四つの病変が記録されることを意味する)。
標的病変は、サイズに基づいて(直径が最も長い病変)選択されるべきであり、全ての関与臓器を代表するべきであるが、加えて、測定の反復を再現可能にするような病変であるべきである。
リンパ節は、腫瘍が関与しない場合であってもイメージングにより可視的であり得る正常な解剖学的構造であるため、特別な言及に値する。測定可能と定義され、かつ標的病変として同定され得る病理学的結節は、CTスキャンによるP15mmの短軸の基準を満たさなければならない。このような結節の短軸のみがベースライン和に寄与する。リンパ節の短軸は、放射線科医師により、リンパ節が固形腫瘍に侵されているか否かを判定するために通常に使用される直径である。結節のサイズは、通常、イメージが得られる平面における二つの寸法として報告される(CTスキャンの場合、この平面はほぼ常に軸平面であり、MRIの場合、獲得平面は、軸、矢状、または冠状であり得る)。これらの測定値のうちの小さい方が短軸である。
例えば、20mm、30mmであるとして報告された腹部結節の短軸は20mmであり、悪性の測定可能な結節として適格である。この例では、20mmが結節の測定値として記録されるべきである。他の全ての病理学的結節(P10mmただし<15mmの短軸を有するもの)は、非標的病変とみなされるべきである。短軸が<10mmである結節は、非病理学的とみなされ、記録または追跡をするべきではない。
全ての標的病変における直径の和(非結節病変の場合は最長直径、結節病変の場合は短軸)が計算され、ベースライン直径和として報告される。リンパ節が和に含まれる場合、上述のように、短軸のみが和に加えられる。ベースライン直径和は、疾患の測定可能な寸法における任意の客観的腫瘍退縮をさらに特徴づけるための基準として使用される。
病理学的結節を含めた他の全ての病変(または疾患部位)は、非標的病変として同定されるべきであり、これらもベースラインにおいて記録されるべきである。測定値は要件とされず、これらの病変は、「存在」、「不在」、または稀な場合における「明白な進行」として追跡されるべきである。加えて、同じ臓器に関与する複数の非標的病変を単一項目として(例えば、「複数の拡大した骨盤リンパ節」または「複数の肝臓転移」)症例記録フォームに記録することが考えられる。
一部の実施形態において、腫瘍応答は、例えば、免疫関連応答基準(immune related Response Criteria)(irRC)を含む免疫関連RECIST(irRECIST)ガイドラインにより測定され得る。irRCでは、少なくとも一つの寸法が、非結節病変の場合は最小サイズ10mm(CTまたはMRIスキャンによる最長直径において)、結節病変の場合は15mm以上、または胸部X線で少なくとも20mmである、測定可能な病変が測定される。
一部の実施形態において、免疫関連応答基準には、CR(全病変(測定可能なまたは不可能な病変、かつ新規病変なし)の完全な消失);PR(ベースラインに対する腫瘍負荷の50%以上の減少);SD(PDの不在下でCRの基準もPRの基準も満たさない);またはPD(最下点に対し25%以上の腫瘍負荷増加)が含まれる。irRECISTの詳細な説明は、Bohnsackら(2014)ESMO,ABSTRACT 4958及びNishinoら(2013)Clin.Cancer Res.19(14):3936−43に見いだすことができる。
一部の実施形態において、腫瘍応答は、irRECISTまたはRECISTバージョン1.1のいずれかによって評価され得る。一部の実施形態において、腫瘍応答は、irRECIST及びRECISTバージョン1.1の両方によって評価され得る。
薬物動態
薬物動態データは、当技術分野で公知の技法により得ることができる。ヒト対象における薬物代謝の薬物動態及び薬物力学パラメータには固有のバリエーションがあるため、特定の組成物を説明する適切な薬物動態及び薬物力学プロファイル構成要素は様々なものとなり得る。典型的には、薬物動態及び薬物力学プロファイルは、対象のグループにおける平均パラメータの決定に基づいている。対象のグループは、代表的な平均値を決定するのに適した任意の妥当な数の対象、例えば、5名の対象、10名の対象、16名の対象、20名の対象、25名の対象、30名の対象、35名の対象、またはそれ以上を含む。平均値は、測定された各パラメータに対する全対象の測定値の平均を計算することにより決定される。
一部の実施形態において、患者集団には、転移性疾患を患っている一名以上の対象(「対象の集団」)が含まれる。
一部の実施形態において、患者集団には、がんを患っているか、またはがんに対し感受性の一名以上の対象が含まれる。一部の実施形態において、がんは、頭頸部がん、肺がん(例えば、非小細胞肺がん(NSCLC))、腎臓がん、膀胱がん、黒色腫、メルケル細胞がん、子宮頸がん、膣がん、外陰がん、子宮がん、子宮内膜がん、卵巣がん、ファロピウス管がん、乳がん、前立腺がん、口腔腺がん、胸腺腫、副腎皮質がん、食道がん、胃がん、結腸直腸がん、虫垂がん、尿路上皮細胞がん、または扁平上皮がん(例えば、肺;肛門、陰茎、子宮頸部、膣、もしくは外陰部を含めた肛門生殖器領域;または食道の扁平上皮がん)である。一部のある特定の実施形態において、がんは、子宮内膜がん、NSCLC、腎臓がん、黒色腫、子宮頸がん、扁平上皮がん(例えば、肺の)または結腸直腸がんである。一部の実施形態において、患者集団には、がんを患っている一名以上の対象が含まれる(例えば、対象を含む、または対象からなる)。例えば、一部の実施形態において、がんを患っている患者集団は、過去に事前療法(例えば、放射線及び/または化学療法)を用いて処置されたことがあり得る。
一部の実施形態において、薬物動態パラメータ−は、本発明の組成物を説明するのに適した任意のパラメータであり得る。例えば、一部の実施形態において、Cmaxは、約1μg/ml;約5μg/ml、約10μg/ml、約15μg/ml、約20μg/ml、約25μg/ml、約30μg/ml、約35μg/ml、約40μg/ml、約45μg/ml、約50μg/ml、約55μg/ml、約60μg/ml、約65μg/ml、約70μg/ml、約75μg/ml、約80μg/ml、約85μg/ml、約90μg/ml、約95μg/ml、約100μg/ml、約150μg/ml、約200μg/ml、約250μg/ml、約300μg/ml、またはPD−1結合剤の薬物動態プロファイルを説明するのに適切な任意の他のCmaxである。
一部の実施形態において、Tmaxは、例えば、約0.5時間以下、約1.0時間以下、約1.5時間以下、約2.0時間以下、約2.5時間以下、もしくは約3.0時間以下、またはPD−1結合剤の薬物動態プロファイルを説明するのに適切な任意の他のTmaxである。
概して、本明細書に記載のAUCは、ある用量の治療剤を投与した後の、選択された時間期間にわたるアナライトの濃度に対応する曲線下面積の尺度である。一部の実施形態において、このような時間期間は、用量投与時(例えば、用量投与後0時間)に開始し、用量投与後約2、約6、約12、約36、約48、約72、約168、約336、約514、約682時間、またはそれ以上の時間に及ぶ。一部の実施形態において、AUCは、本明細書に記載の用量の投与後0時間〜336時間に達成されるものである。
AUC(0−336h)は、例えば、約500μg・hr/mL、約1000μg・hr/mL、約1500μg・hr/mL、約2000μg・hr/mL、約2500μg・hr/mL、約3000μg・hr/mL、約3500μg・hr/mL、約4000μg・hr/mL、約4500μg・hr/mL、約5000μg・hr/mL、約7500μg・hr/mL、約10,000μg・hr/mL、約15,000μg・hr/mL、約20,000μg・hr/mL、約25,000μg・hr/mL、約30,000μg・hr/mL、約35,000μg・hr/mL、約40,000μg・hr/mL、約45,000μg・hr/mL、約50,000μg・hr/mL、約65,000μg・hr/mL、約75,000μg・hr/mL、約90,000μg・hr/mL、または治療剤(例えば、PD−1結合剤)の薬物動態プロファイルを説明するのに適切な任意の他のAUC(0−336h)であり得る。一部の実施形態において、PD−1結合剤(例えば、抗PD−1抗体)は、2500h*μg/mL〜50000h*μg/mL以内である、患者集団においてPD−1結合剤の濃度時間曲線の平均AUC0−336hを達成することが実証されているレジメンに従い投与される。一部の実施形態において、レジメンは、約3400h*μg/mL、約11000h*μg/mL、または約36800h*μg/mLである、患者集団においてPD−1結合剤の濃度時間曲線の平均AUC0−336hを達成することが実証されている。
一部の実施形態において、0時間から投与期間終了までのAUCが決定される(AUC(0−Tau))。一部の実施形態において、投与期間は、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、または10週間である。一部の実施形態において、投与期間は、3週間である。一部の実施形態において、投与期間は、6週間である。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、関連する患者集団において、患者の50%〜80%以下が、処置開始から2、4、6、8、10、12、14、16、18、または20週間後に進行性疾患を示すような応答率を達成することが実証されているレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、患者の80%以下が、処置開始から少なくとも10週間後に進行性疾患を示す。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、組成物の一回用量から1、2、3、4、または5日後に少なくとも50%〜90%の平均PD−1受容体占有率を達成するのに十分であるレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤を送達する組成物の投与は、組成物の一回用量から3日後に少なくとも85%の平均PD−1受容体占有率を達成するのに十分である。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、PD−1結合剤の一回用量から3日後に、機能的PD−1受容体占有率アッセイにおいて少なくとも1の平均刺激率を達成するのに十分なレジメンに従って投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、PD−1結合剤の一回用量から第一の時間期間、例えば、約14日〜約60日にわたり、少なくとも75%の平均PD−1受容体占有率を達成するのに十分なレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、PD−1結合剤の一回用量から第一の時間期間(例えば、約15日〜約60日;一部の実施形態において約29日)にわたり、少なくとも75%の平均PD−1受容体占有率を達成するのに十分であるレジメンに従って投与される。
一部の実施形態において、PD−1結合剤は、PD−1結合剤の一回用量から第一の時間期間、例えば、約14日〜約60日にわたり、機能的PD−1受容体占有率アッセイにおいて少なくとも1の平均刺激率を達成するのに十分なレジメンに従って投与される。一部の実施形態において、PD−1結合剤は、PD−1結合剤の第一用量から第一の時間期間(例えば、約15日〜約60日、一部の実施形態において約29日)にわたり、機能的PD−1受容体占有率アッセイにおいて少なくとも1の平均刺激率を達成するのに十分なレジメンに従って投与される。
以下の実施例は例示のために提供され、特許請求対象の発明を限定するものではない。
実施例1.例示的なPD−1結合剤向けの投与レジメン
この実施例では、腫瘍を有する患者においてPD−1結合剤(抗PD−1抗体)を評価した、多施設非盲検ファースト・イン・ヒューマン第1相試験について説明する。具体的には、この実施例は、患者、特に、転移性固形腫瘍の進行期固形腫瘍を有する患者における特定のPD−1結合剤を用いた処置の投与効果を説明する。本試験において説明のPD−1結合剤は、ヒト化モノクローナル抗PD−1抗体を含む。具体的には、特定のPD−1結合剤は、配列番号9、10、及び11のCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに配列番号12、13、及び14のCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む。この例示的な抗PD−1抗体は、ヒトIGHG4*01重鎖遺伝子及びヒトIGKC*01カッパー軽鎖遺伝子をスキャフォールドとして利用する。さらに、IgG4重鎖のヒンジ領域内のカノニカルなS228位にて、一つのSerからProの点変異が存在する。
含まれた患者は、組織学的または細胞学的に判明している進行した(切除不能な)または転移性の固形腫瘍を有し、臨床的利益を付与することが知られている利用可能な療法による処置後に疾患が進行したか、または他の既知の処置に対し不耐容性である。
本試験は、二つのパート:用量漸増及びコホート拡大を含む。試験のパート1(用量漸増)は、特に、抗PD−1抗体の安全性、PK、及びPDyプロファイル、耐容性ならびに抗がん効果の評価を意図している。改変3+3設計を、2週間に一回(Q2W)の1mg/kg、3mg/kg、及び10mg/kgでの用量漸増のため使用した。用量漸増は、最大投与用量の10mg/kg Q2Wまで継続し、MTDを同定しなかった。DLTを観察しなかった。予備安全性知見は、例示的PD−1結合剤が、安全であり、十分に許容されることを示す。
試験のパート2を視野に入れ、とりわけ、改変6+6設計を使用することにより、3週間に一回(Q3W)投与した400mgまたは500mg、及び6週間に一回(Q6W)投与した800mgまたは1000mgの固定用量での抗PD−1抗体の安全性及び許容性、PK、ならびにPDyプロファイルを評価することである。本試験のパート2は、MSS腫瘍及びMSI−H腫瘍、トリプルネガティブ乳がん、卵巣がん、NSCLC、及び肛門生殖器領域の扁平上皮がん(例えば、肛門、陰茎、子宮頸部、膣、または外陰部の扁平上皮がん)からなる別々のコホートにおける子宮内膜がんのような、ある特定の腫瘍タイプを有する患者における効果を評価する。
異なる用量を投与した患者におけるPD−1結合剤の薬物動態パラメータを決定した。本明細書に記載するように、少なくとも18人の患者を、試験に登録し、少なくとも12人を用量制限毒性(DLT)評価コホートの対象にし、少なくとも6人をPK/PDyコホートの対象にした。PD−1結合剤のクリアランスを、単回IV注射の後の患者において決定した。30分間のIV注射を通じて、投与を行った。1mg/kg、3mg/kg及び10mg/kgの濃度の抗PD−1抗体の単回用量後の対数線形平均血清濃度対時間各々を、図1及び図2、パネルAに示す。
この抗PD−1抗体処置は、試験した全ての用量群に渡り、用量に比例したPKを示した。表5参照。用量レベル1、3及び10mg/kgについて、それぞれ、平均Cmaxは、およそ21、66、及び224μg/mLであり、平均AUC0−336hは、およそ3378、10999、及び39303h*μg/mLであった。ピーク血清濃度の時間は、全三種の処置群について0.5〜3時間の範囲であり、これは、1.5時間での中央値を伴った。平均クリアランスは、1、3、及び10mg/kgの用量群について、それぞれ、0.201、0.117及び0.152mL/時間/kgであった。終末相半減期は、およそ201〜438時間の範囲であった。さらに、図3に示す通り、例示的な抗PD−1抗体は、Cmax及びAUCにより評価し、用量に対して直線的に比例した、曝露を示した。
表5:患者への静脈注射の後のPD−1結合剤(配列番号9、10、及び11のCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに配列番号12、13、及び14のCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む)の処置群についての平均薬物動態パラメータ。
2週間のサイクル(Q2W)でのPD−1結合剤の繰り返し投与の後、1mg/kg群において2人の患者及び3mg/kg群において2人の患者のPKプロファイルが、3用量の後に定常状態に達した。投与間隔の終わりの濃度(Cトラフ)に基づく蓄積比は、1.45〜2.93の範囲であった。
固定用量の選択のため、二種のコンパートメントモデルを使用して、観察したPKデータを説明し、適当な用量及びレジメンを予想した。PD−1結合剤のクリアランスに対する体重の作用も、調査した。45kg〜146kgの範囲に渡る体重は、クリアランスの有意な共変数ではないことを見出した(図4を参照)。2.43μg/ml以上の抗PD−1抗体の血清濃度で、完全な受容体占有率を達成した。500mgのQ3W及び1000mgのQ6Wについての定常状態のモデルにより予測したCトラフは、51.1及び29.2μg/mLであり、それぞれ、(13.4、111.1)及び(4.1、78.5)の90%信頼区間を伴った。500mgのQ3W及び1000mgのQ6WでのCトラフの推定平均ならびに90%下界は、末梢血細胞の完全な受容体占有率について要求されるレベルより、約21.0及び12.0;5.5及び1.7倍高い。定常状態での用量及びレジメンを評価するデータを、以下の表6において提供する。

表6:PD−1結合剤(配列番号9、10、及び11のCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに配列番号12、13、及び14のCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む)を用いた異なる処置レジメンについての薬物動態パラメータ。
これらのデータは、400mg、500mg、800mg及び/または1000mgを含む、フラット用量を支持する。
500mg及び1000mgの単回用量投与後のPD−1結合剤のクリアランスを決定した。500mg及び1000mgの濃度の抗PD−1抗体の単回用量後の対数線形濃度対時間を、図2、パネルBに示し、単回用量薬物動態の概要を、以下の表7において提供する。平均最高濃度は、それぞれ、500mgのQ3W及び1000mgのQ6Wについておよそ174及び322μg/mLであり;0〜504時間の濃度時間曲線下平均面積(AUC0−504h)及びAUC0−1008hは、それぞれ、およそ36,424及び91,376h×μg/mLであった。ピーク血清濃度の時間は、両方の処置群について0.5〜3.0時間の範囲にあり、それぞれ、1.0及び1.5時間の中央値を伴った。500mg用量の3週間後に観察した、例示的なPD−1結合剤の血清濃度は、1000mg用量の6週間後に観察したものと同等であった。
表7:患者への静脈注射の後のPD−1結合剤(配列番号9、10、及び11のCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに配列番号12、13、及び14のCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む)の固定用量処置群についての平均薬物動態パラメータ。
実施例2.例示的なPD−1結合剤のPD−1標的会合
この実施例は、その標的(例えば、PD−1受容体)と会合するヒト化モノクローナル抗PD−1抗体である例示的なPD−1結合剤の能力を説明する。具体的には、例示的な抗PD−1抗体は、配列番号9、10、及び11のCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに配列番号12、13、及び14のCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む。抗PD−1抗体剤の標的会合を、抗PD−1抗体剤を用いた第一用量の後の患者由来の末梢血におけるPD−1受容体占有率を測定することにより決定した。二種のアッセイを利用する:第一アッセイは、従来の受容体占有率(cRO)と呼ばれ、CD3+細胞に結合する直接的な抗PD−1抗体の測定をもたらし、第二アッセイは、機能的受容体占有率(fRO)と呼ばれ、抗PD−1抗体の投与の後のエクスビボで刺激したT細胞によるIL−2産生を測定する。
cROアッセイ結果
cROアッセイにおいて直接的結合を測定するために、PBMCを、ベースラインならびに抗PD−1抗体の第一用量の投与後の3及び15日目に患者から単離した。加えて、ある特定の患者の追加の試料を、第一用量後の22及び29日目に集めた。循環CD3+T細胞上の抗PD−1抗体によるPD−1受容体占有率を、フローサイトメトリーにより測定した。
1mg/kg、3mg/kgまたは10mg/kgの抗PD−1抗体剤の単回用量後、全用量レベルに渡る3日目の平均パーセント占有率は、約90%である。ニボルマブについて公開されたデータ(Brahmerら、2010)と一致し、およそ80%の平均占有率を、1mg/kgの単回用量後最初の29日を通じて維持する(表8;2016年9月30日にデータ中断)。
表8:1、3及び10mg/kg用量レベルでのCD3+細胞における抗PD−1抗体剤についての平均パーセントPD−1占有率
1、3、および10mg/kgの用量レベルの例示的なPD−1結合剤の投与について評価した受容体占有率の結果も、表5、パネルAに示す。
加えて、上で評価したPD−1受容体占有率を、それぞれ、Q3Wで500mg(n=6)及びQ6Wで1000mg(n=7)の固定投与レベルについて3週間及び6週間に渡り維持した。500mg及び1000mgの用量レベルでの例示的なPD−1結合剤の受容体占有率の結果を、それぞれ、図6、パネルA及びCに示す。
fROアッセイ結果
fROアッセイにおける受容体占有率の機能的読み取りを得るために、全血を、ベースラインならびに第一用量後の3及び15日目に集めた。加えて、ある特定の患者において、試料を、第一用量後の22及び29日目に追加で集めた。循環T細胞上の抗PD−1抗体によるPD−1受容体占有率を、飽和濃度の抗PD−1抗体剤またはアイソタイプ対照の存在下でのスーパー抗原ブドウ球菌エンテロトキシンB(SEB)を用いたエクスビボ刺激後のIL−2産生の機能として測定した(Patnaikら、2015)。このアッセイにおいて、1のIL−2比は、最大刺激に近い刺激を反映し、最大受容体占有率の反映である。
単回用量の抗PD−1抗体後、1の平均IL−2刺激比を、全用量レベルに渡り3日目に達成する。およそ1の平均IL−2比を、1mg/kgの単回用量の後29日目に維持する(表9)。
表9:1、3及び10mg/kgの用量レベルの抗PD−1抗体剤でのfROアッセイにおける平均IL−2刺激比
1、3、及び10mg/kgの用量レベルの例示的なPD−1結合剤での投与についてのIL−2刺激の結果も、図5、パネルBに示す。加えて、Q3Wでの500mg(n=6)及びQ6Wでの1000mg(n=7)の例示的なPD−1結合剤のIL−2刺激を、それぞれ、図6、パネルB及びDに示す。
受容体占有率及びIL−2刺激実験は、PD−1抗体剤が、試験した全用量レベルで処置した患者の抹消におけるT細胞上のPD−1に完全に結合することを示す。完全受容体占有率をもたらした最低の抗PD−1抗体剤濃度は、2.43μg/mLであると測定した。さらに、データは、PD−1に結合する抗PD−1抗体剤は、1mg/kgの単回用量後、少なくとも29日間にわたって維持されることを示す。これらの結果は、抗PD−1抗体剤の単回用量の有効性及び安定性を示す。
さらに、固定投与レジメン(500mgのQ3W及び1000のQ6W)について、完全受容体占有率を観察した平均Cminは、約2μg/mlであった。薬物動態データを考慮して受容体占有率試験を行い、500mgのQ3W、次に、1000mgのQ6WのPD−1結合剤の投与スケジュールの有利な特性を明らかにした。この投与スケジュールの一つの利点は、完全な抹消受容体占有率、500mgのQ3Wについて(40.2μg/ml)及び1000mgのQ6Wについて43.7μg/mLを達成する最低濃度より少なくとも20倍上であるトラフ濃度をもたらすことである。
この500mgのQ3W/1000mgのQ6Wの固定用量レジメンの抗PD−1抗体についての受容体占有率(RO)も、MSS子宮内膜がん、MSI−H子宮内膜がん、及びNSCLCを有する患者において試験した。
ROアッセイにおいて直接的結合を測定するために、PBMCを、ベースライン(1日目の投与前)ならびに500mgのQ3Wスケジュールでの第二用量の前(22日目の投与前)に患者から単離した。循環CD3T細胞上の抗PD−1抗体によるPD−1受容体占有率を、ニボルマブについて既に報告された(Brahmer,JCO 2010)ものと類似する方法を使用してフローサイトメトリーにより測定した。処置した患者由来のPBMCを、飽和濃度のラベルしていないヒトIgG4(アイソタイプ対照)または抗PD−1抗体のいずれかとエクスビボで予めインキュベーションした。洗浄ならびに抗CD3及び抗ヒトIgG4での染色後、注入した抗PD−1抗体によるPD−1占有率を、抗PD−1抗体飽和後のもの(トータルの利用可能な結合部位を示す)に対する、アイソタイプ対照抗体でのエクスビボ飽和(インビボ結合を示す)後の抗ヒトIgG4で染色したCD3細胞の比として推定する。
ROアッセイのデータを、図8に示し、これは、丸括弧内に示した患者の数を含む。このプロットにおいて、箱プロットの中心の線は、平均を示し、これは、25及び75パーセンタイルを示す拡大する箱を含む。棒は、最小及び最大値を表し、抗PD−1抗体の高い占有率を達成することを示す。
実施例3.例示的なPD−1結合剤を用いた患者の処置
この実施例は、がん患者、例えば、進行期の固形腫瘍を有する患者における例示的なPD−1結合剤の臨床的有効性を説明する。本開示の投与レジメンによるPD−1結合剤の投与が、患者に対する臨床的利益を付与することを見出した。本試験において説明の例示的なPD−1結合剤は、ヒト化モノクローナル抗PD−1抗体である。例えば、配列番号9、10、及び11のCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに配列番号12、13、及び14のCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む特定のPD−1結合剤を評価する。この抗PD−1抗体は、ヒトIGHG4*01重鎖遺伝子及びヒトIGKC*01カッパー軽鎖遺伝子をスキャフォールドとして利用する。さらに、IgG4重鎖のヒンジ領域内のカノニカルなS228位にて、一つのSerからProの点変異が存在する。
さらに、静脈内注射後の抗PD−1抗体を含む組成物の投与が、試験した用量のそれぞれにおいて、患者に臨床的利益を与えることを見出した。2016年9月現在、評価した患者における腫瘍応答を、表10に説明する。
表10:PD−1結合剤の異なる用量レジメンを投与した患者における腫瘍応答
「PD」=進行期の病態;「SD」=安定病態;「PR」=部分奏効;「ND」=評価時に決定していない
したがって、肛門、直腸、耳下腺、卵巣、***、ファロピウス管、子宮内膜、子宮、虫垂、前立腺、肺、子宮頸部、食道、腹膜、腎臓、及び結腸の腫瘍を含むまで、多種多様な腫瘍タイプを試験した。2017年7月現在、19人の患者は、パート1においてフォローアップスキャンを受け、19人のうち2人の患者を、応答性としてカテゴリー分けした。これらの2人の患者の両者が、PRに達し:卵巣がんを有する1人の患者は、26週間の応答の持続を有し、進行なしで36週目に処置を終え、処置を継続中の小細胞肺がんを有する1人の患者は、31週以上の応答の持続を有した。5人の患者が、安定病態を有し、うち2人が処置を継続していた(ファロピウス管がん、n=1;卵巣がん、n=1)。処置応答を、図7において概説する。図7におけるパネルAは、スイマーレーンを表し、パネルBは、典型的なPD−1結合剤に対する処置応答のスパイダープロットを示す。
患者はまた、500mgの抗PD−1抗体を3週間に一回(Q3W)、第一の4サイクルの間、次に、1000mgを6週間に一回(Q6W)、全その後のサイクルの間受けることができる。このレジメンに従い投与した組成物のこの抗PD−1抗体の効果を、MSS子宮内膜がんを有する患者において試験した(表11)。患者はまた、500mgの抗PD−1抗体を3週間に一回(Q3W)、第一の3サイクルの間、次に、1000mgを6週間に一回(Q6W)、全その後のサイクルの間受け取り得るか、または患者は、500mgの抗PD−1抗体を3週間に一回(Q3W)、第一の5サイクルの間、次に、1000mgを6週間に一回(Q6W)、全その後のサイクルの間受け取り得る。
表11:MSS子宮内膜コホートA2における腫瘍評価
進行期/再発性のMSS子宮内膜がんを有する25人の患者を、抗PD−1抗体を用いて処置し、腫瘍評価のため少なくとも1回のCTスキャンを行った。これらの患者は、白金二重療法中または後に進行した患者、及び再発性または進行期の疾患のための抗がん療法の2種未満の系統を受けた患者である。irPRに達した6人の患者のうち、1人の応答を確認した。5人の患者は処置を継続し、1人の患者は、疾患進行のため処置を中止した。抗PD−1抗体を用いたこれらの臨床結果は、アテゾリズマブ及びペンブロリズマブのような薬剤を使用した従前の結果と対照的であり、驚くべきことである。
500mgの抗PD−1抗体を3週間に一回(Q3W)、第一の4サイクルの間、次に、1000mgを6週間に一回(Q6W)、全てのその後のサイクルの間の投与レジメンはまた、非小細胞肺がん(NSCLC)を有する患者及びMSI−Hがん(例えば、MSI−H子宮内膜がん)を有する患者に有用であり得る。他の投与レジメンは、500mgの抗PD−1抗体を3週間に一回(Q3W)、第一の3サイクルの間、次に、1000mgを6週間に一回(Q6W)、全その後のサイクルの間、または500mgの抗PD−1抗体を3週間に一回(Q3W)、第一の5サイクルの間、次に、1000mgを6週間に一回(Q6W)、全その後のサイクルの間を含む。
従って、この実施例は、配列番号9、10、及び11のCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに配列番号12、13、及び14のCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む例示的なPD−1結合剤は、多様ながん種類を有する患者において有望な臨床的利益を示す。
実施例4 ニラパリブと組合せた例示的なPD−1結合剤を用いた卵巣がんの処置
この実施例は、白金誘導療法に応答した進行期の卵巣がんを有する患者の第一選択の維持処置において、抗PD−1抗体と組合せたニラパリブの臨床試験を記載する。例示的なPD−1結合剤は、ヒト化モノクローナル抗PD−1抗体であり得る。例えば、実施例1に記載の、配列番号9、10、及び11のCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに配列番号12、13、及び14のCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む特定のPD−1結合剤を評価し得る。
組織学もしくは細胞学的に証明された進行期(切除不能な)または転移性固形婦人科腫瘍(例えば、卵巣がん)を有し、白金化学療法に応答した患者を含め得る。
具体的には、この研究は、ニラパリブと組合せた例示的なPD−1結合剤を用いた、進行期の再発性卵巣がんを有する患者の処置の有効性を評価する。例示的なPD−1結合剤は、ニラパリブと組合せた、配列番号9、10、及び11のCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに配列番号12、13、及び14のCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む。併用療法は、100〜300mgの1日一回の、ニラパリブの経口投与を含み得る(例えば、100mgの濃度の3種のうち1種のカプセル剤を、各用量投与で接種し得る)。PD−1結合剤を、200〜1000mgのPD−1抗体剤の用量にて投与され得る(例えば、静脈内投与)ことを想定する。例示的な抗PD−1抗体を、3週間に一回(Q3W)、例えば、400mgまたは500mgの固定用量にて投与し、次に、6週間に一回(Q6W)800mgまたは1000mgを投与し得る。一部の実施形態において、PD−1抗体薬剤は、1、3、及び10mg/kgの用量にて投与される。処置サイクルは、14〜42日間、例えば、21日間、28日間であり得る。
臨床的に有効な画像化方法を介した固形腫瘍における反応評価基準(RECIST)腫瘍評価を、進行まで全1〜3サイクルの終わりに行い得る。
患者は、疾患が進行するまで、許容できない毒性があるまで、死亡するまで、または同意を取り下げるまで、および/または追跡ロストするまで、自身に割り当てられた治療を受け続けた。
実施例5 ニラパリブを用いた肺がんの処置
この実施例は、肺がんの処置のため、ニラパリブ単独及び/または例示的なPD−1抗体薬剤と組合せた臨床試験を説明する。例示的なPD−1結合剤は、ヒト化モノクローナル抗PD−1抗体であり得る。例えば、実施例1に記載の、配列番号9、10、及び11のCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに配列番号12、13、及び14のCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む特定のPD−1結合剤を評価し得る。
組織学もしくは細胞学的に証明された進行期(切除不能な)または転移性肺がん(例えば、NSCLS及び/もしくは扁平上皮がん)を有する患者を含め得る。一部の実施形態において、患者は、臨床的利益を付与することが知られている利用可能な療法による処置後に疾患が進行したか、または他の既知の処置に対し不耐容性である。
この研究は、ニラパリブ及び/または例示的なPD−1結合剤を用いた進行期の肺がんを有する患者の処置の有効性を評価する。進行期の肺がん、例えば、扁平上皮がんまたはNSCLCを有する患者を、ニラパリブ単独及び/または例示的なPD−1結合剤と組合せて処置し得る。ニラパリブ処置は、100〜300mgの1日一回の、ニラパリブの経口投与を含み得る(例えば、100mgの濃度の3種のうち1種のカプセル剤を、各用量投与で接種し得る)。PD−1結合剤を、200〜1000mgのPD−1抗体剤の用量にて投与され得る(例えば、静脈内投与)ことを想定する。例示的な抗PD−1抗体を、3週間に一回(Q3W)、400mgまたは500mgの固定用量にて投与し、次に、6週間に一回(Q6W)800mgまたは1000mgを投与し得る。一部の実施形態において、PD−1抗体薬剤は、1、3、及び10mg/kgの用量にて投与される。処置サイクルは、14〜42日間、例えば、21日間、28日間であり得る。
臨床的に有効な画像化方法を介した固形腫瘍における反応評価基準(RECIST)腫瘍評価を、進行まで全1〜3サイクルの終わりに行い得る。
患者は、疾患が進行するまで、許容できない毒性があるまで、死亡するまで、または同意を取り下げるまで、および/または追跡ロストするまで、自身に割り当てられた治療を受け続けた。
実施例6 ニラパリブと組合せた例示的なPD−1結合剤を用いたPD−1発現肺がんの処置
この実施例は、PD−1またはPDL−1レベルが高いとみなされる対象を含む、PD−1及び/またはPD−L1を発現する肺がん(例えば、NSCLS及び/または扁平上皮がん)の処置のための、ニラパリブと組合せた例示的なPD−1抗体薬剤の臨床試験を説明する。例示的なPD−1結合剤は、ヒト化モノクローナル抗PD−1抗体であり得る。例えば、実施例1に記載の、配列番号9、10、及び11のCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに配列番号12、13、及び14のCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む特定のPD−1結合剤を評価し得る。ニラパリブと組合せた例示的なPD−1結合剤を用いたPD−1/PD−L1発現肺がんの併用療法の有効性を、PD−1結合剤単独での処置の有効性と比較し得る。
組織学もしくは細胞学的に証明された進行期(切除不能な)または転移性肺がん(例えば、NSCLS及び/もしくは扁平上皮がん)を有する患者を含め得る。一部の実施形態において、患者は、臨床的利益を付与することが知られている利用可能な療法による処置後に疾患が進行したか、または他の既知の処置に対し不耐容性である。一部の実施形態において、肺がんは、高レベルのPD−1及び/またはPD−L1の発現により特徴付けられる。
この試験は、PD−1/PD−L1発現肺がんを有する患者における、PD−1結合剤単独での処置と比較した、ニラパリブと組合せた例示的なPD−1結合剤を用いた進行期の肺がんを有する患者の処置の有効性を評価する。患者は、進行期の肺がん、例えば、扁平上皮がんまたはNSCLCを有するものを含む。PD−1結合剤を、200〜1000mgのPD−1抗体剤の用量にて投与され得る(例えば、静脈内投与)ことを想定する。ニラパリブ処置は、100〜300mgの1日一回の、ニラパリブの経口投与を含み得る(例えば、100mgの濃度の3種のうち1種のカプセル剤を、各用量投与で接種し得る)。例示的な抗PD−1抗体を、3週間に一回(Q3W)、400mgまたは500mgの固定用量にて投与し、次に、6週間に一回(Q6W)800mgまたは1000mgを投与し得る。一部の実施形態において、PD−1抗体薬剤は、1、3、及び10mg/kgの用量にて投与される。処置サイクルは、14〜42日間、例えば、21日間、28日間であり得る。
臨床的に有効な画像化方法を介した固形腫瘍における反応評価基準(RECIST)腫瘍評価を、進行まで全1〜3サイクルの終わりに行い得る。
患者は、疾患が進行するまで、許容できない毒性があるまで、死亡するまで、または同意を取り下げるまで、および/または追跡ロストするまで、自身に割り当てられた治療を受け続けた。
このように本発明の少なくともいくつかの態様および実施形態を記載したが、様々な変更、変形および改善が当業者には容易に明白であることを認識されたい。かかる変更、変形および改善は、本開示の一部であることが意図され、そして本発明の趣旨および範囲内にあることが意図される。したがって、上記の記載および図面は、例示のみを目的としており、本発明は以下の請求項により詳細に記載される。
等価物
本明細書において、明細書中及び請求項中の「一つの(a)」及び「一つの(an)」という冠詞は、反対のことが明確に示されない限り、複数の指示対象を含むように理解されるべきである。あるグループの一つ以上のメンバー間に「または」を含む請求項または説明は、反対のことが示されない限り、または文脈から別のことが明らかでない限り、そのグループメンバーの一つ、二つ以上、または全てが、所与の生成物またはプロセスにおいて存在する、用いられている、または他の点で関連する場合、満たされているとみなされる。本発明は、グループのうちのちょうど一つのメンバーが所与の生成物またはプロセスにおいて存在する、用いられている、または他の点で関連する実施形態を含む。また本発明は、二つ以上の、または全てのグループメンバーが所与の生成物またはプロセスにおいて存在する、用いられている、または他の点で関連する実施形態を含む。さらに、本発明が、全ての変形形態、組合せ、及び並べ替えを包含し、別段の指示がない限り、または矛盾または不一致が生じるであろうことが当業者に明らかであると考えられない限り、挙げられた請求項の一つ以上の請求項からの一つ以上の限定、要素、条項、説明的用語等は、同じ基本請求項に従属する(または、関連する任意の他の請求項として)別の請求項に導入されることも理解されたい。要素がリストとして提示されている場合(例えば、マルクーシュグループまたは同様の形式で)、要素の各サブグループも開示されており、任意の要素がそのグループから取り除かれてもよいということを理解されたい。概して、本発明、または本発明の態様が特定の要素、特徴等を含むものとして言及されている場合、本発明のある特定の実施形態または本発明の態様は、このような要素、特徴等からなる、またはこれらから本質的になると理解されるべきである。明快にするため、このような実施形態は、あらゆる場合において、本明細書で文字通りに具体的に記載されているわけではない。また、本発明の任意の実施形態または態様は、本明細書において具体的な除外について挙げられているかどうかにかかわらず、明白に請求項から除外され得ることも理解されるべきである。本発明の背景を説明し、その実施に関しさらなる詳細を提供するために本明細書で参照されている刊行物、ウェブサイト、及びその他の参考資料は、参照により本明細書に組み入れられる。

Claims (267)

  1. 対象における障害を処置する方法であって、治療有効用量の、プログラム細胞死1タンパク質(PD−1)を阻害可能な薬剤を投与することを含み、前記治療有効用量が、約1、3もしくは10mg/kg;約100〜2000mgのフラット用量;約100mgのフラット用量;約200mgのフラット用量;約300mgのフラット用量;約400mgのフラット用量;約500mgのフラット用量;約600mgのフラット用量;約700mgのフラット用量;約800mgのフラット用量;約900mgのフラット用量;約1000mgのフラット用量;約1100mgのフラット用量;約1200mgのフラット用量;約1300mgのフラット用量;約1400mgのフラット用量;約1500mgのフラット用量;約1600mgのフラット用量;約1700mgのフラット用量;約1800mgのフラット用量;約1900mgのフラット用量;約2000mgのフラット用量;約1mg/kg;約3mg/kg;または約10mg/kgである、方法。
  2. 対象におけるT細胞活性化またはT細胞エフェクター機能を増大させる方法であって、治療有効用量の、プログラム細胞死1タンパク質(PD−1)シグナリングを阻害可能な薬剤を投与することを含み、前記治療有効用量が、約1、3もしくは10mg/kg;約100〜2000mgのフラット用量;約100mgのフラット用量;約200mgのフラット用量;約300mgのフラット用量;約400mgのフラット用量;約500mgのフラット用量;約600mgのフラット用量;約700mgのフラット用量;約800mgのフラット用量;約900mgのフラット用量;約1000mgのフラット用量;約1100mgのフラット用量;約1200mgのフラット用量;約1300mgのフラット用量;約1400mgのフラット用量;約1500mgのフラット用量;約1600mgのフラット用量;約1700mgのフラット用量;約1800mgのフラット用量;約1900mgのフラット用量;約2000mgのフラット用量;約1mg/kg;約3mg/kg;または約10mg/kgである、方法。
  3. 対象における腫瘍を低減するまたは腫瘍細胞成長を阻害する方法であって、治療有効用量の、プログラム細胞死1タンパク質(PD−1)シグナリングを阻害可能な薬剤を投与することを含み、前記治療有効用量が、約1、3、もしくは10mg/kg;約100〜2000mgの間のフラット用量;約100mgのフラット用量;約200mgのフラット用量;約300mgのフラット用量;約400mgのフラット用量;約500mgのフラット用量;約600mgのフラット用量;約700mgのフラット用量;約800mgのフラット用量;約900mgのフラット用量;約1000mgのフラット用量;約1100mgのフラット用量;約1200mgのフラット用量;約1300mgのフラット用量;約1400mgのフラット用量;約1500mgのフラット用量;約1600mgのフラット用量;約1700mgのフラット用量;約1800mgのフラット用量;約1900mgのフラット用量;約2000mgのフラット用量;約1mg/kg;約3mg/kg;または約10mg/kgである、方法。
  4. 対象における免疫応答を誘導する方法であって、治療有効用量の、プログラム細胞死1タンパク質(PD−1)シグナリングを阻害可能な薬剤を投与することを含み、前記治療有効用量が、約1、3、もしくは10mg/kg;約100〜2000mgの間のフラット用量;約100mgのフラット用量;約200mgのフラット用量;約300mgのフラット用量;約400mgのフラット用量;約500mgのフラット用量;約600mgのフラット用量;約700mgのフラット用量;約800mgのフラット用量;約900mgのフラット用量;約1000mgのフラット用量;約1100mgのフラット用量;約1200mgのフラット用量;約1300mgのフラット用量;約1400mgのフラット用量;約1500mgのフラット用量;約1600mgのフラット用量;約1700mgのフラット用量;約1800mgのフラット用量;約1900mgのフラット用量;約2000mgのフラット用量;約1mg/kg;約3mg/kg;または約10mg/kgである、方法。
  5. 対象における免疫応答を強化するまたは免疫細胞活性を増大させる方法であって、治療有効用量の、プログラム細胞死1タンパク質(PD−1)シグナリングを阻害可能な薬剤を投与することを含み、前記治療有効用量が、約1、3、もしくは10mg/kg;約100〜2000mgの間のフラット用量;約100mgのフラット用量;約200mgのフラット用量;約300mgのフラット用量;約400mgのフラット用量;約500mgのフラット用量;約600mgのフラット用量;約700mgのフラット用量;約800mgのフラット用量;約900mgのフラット用量;約1000mgのフラット用量;約1100mgのフラット用量;約1200mgのフラット用量;約1300mgのフラット用量;約1400mgのフラット用量;約1500mgのフラット用量;約1600mgのフラット用量;約1700mgのフラット用量;約1800mgのフラット用量;約1900mgのフラット用量;約2000mgのフラット用量;約1mg/kg;約3mg/kg;または約10mg/kgである、方法。
  6. 前記免疫応答が、液性または細胞媒介免疫応答である、請求項5に記載の方法。
  7. 前記免疫応答がCD4またはCD8T細胞応答である、請求項6に記載の方法。
  8. 前記免疫応答がB細胞応答である、請求項6に記載の方法。
  9. 前記治療有効用量が約1mg/kgである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記治療有効用量が約3mg/kgである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記治療有効用量が約10mg/kgである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記治療有効用量が約100mgのフラット用量である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記治療有効用量が約200mgのフラット用量である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記治療有効用量が約300mgのフラット用量である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記治療有効用量が約400mgのフラット用量である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記治療有効用量が約500mgのフラット用量である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記治療有効用量が約600mgのフラット用量である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記治療有効用量が約700mgのフラット用量である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記治療有効用量が約800mgのフラット用量である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記治療有効用量が約900mgのフラット用量である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記治療有効用量が約1000mgのフラット用量である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記治療有効用量が約1100mgのフラット用量である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記治療有効用量が約1200mgのフラット用量である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記治療有効用量が約1300mgのフラット用量である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記治療有効用量が約1400mgのフラット用量である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記治療有効用量が約1500mgのフラット用量である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記治療有効用量が約1600mgのフラット用量である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記治療有効用量が約1700mgのフラット用量である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記治療有効用量が約1800mgのフラット用量である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記治療有効用量が約1900mgのフラット用量である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  31. 前記治療有効用量が約2000mgのフラット用量である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  32. 前記薬剤が、1週間に一回、2週間に一回、3週間に一回、4週間に一回、5週間に一回、6週間に一回以上の投与間隔にて投与される、請求項1〜31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 前記薬剤が3週間に一回または6週間に一回の投与間隔にて投与される、請求項32に記載の方法。
  34. 前記薬剤が、2、3、4、5、6サイクルまたはそれ以上のサイクルの間投与される、請求項1〜33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 前記薬剤が、3、4、または5サイクルの間投与される、請求項34に記載の方法。
  36. 前記薬剤が、4サイクルの間投与される、請求項34または35に記載の方法。
  37. 前記薬剤が、臨床的利益を達成するのに十分な期間の間投与される、請求項1〜36のいずれか一項に記載の方法。
  38. 前記臨床的利益が、安定病態(「SD」)、部分奏効(「PR」)、及び/または完全奏効(「CR」)である、請求項37に記載の方法。
  39. 前記PRまたはCRが、固形がんの治療効果判定基準(RECIST)に従って決定される、請求項38に記載の方法。
  40. 前記薬剤が、臨床的利益を維持するためにより長い期間の間投与される、請求項37〜39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 前記薬剤が、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20週間、またはそれ以上の期間の間投与される、請求項1〜40のいずれか一項に記載の方法。
  42. 前記薬剤が、前記対象に、定期的に約500mgまたは1000mgの用量にて投与される、請求項1〜41のいずれか一項に記載の方法。
  43. 前記薬剤が、前記対象に、定期的に約500mgの用量にて投与される、請求項42に記載の方法。
  44. 前記薬剤が、前記対象に、3週間に一回、投与される、請求項42または43に記載の方法。
  45. 前記薬剤が、2、3、4、5、6サイクルまたはそれ以上のサイクルの間投与される、請求項42〜44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 前記薬剤が、3、4、または5サイクルの間投与される、請求項45に記載の方法。
  47. 前記薬剤が、4サイクルの間投与される、請求項44〜46のいずれか一項に記載の方法。
  48. 前記薬剤が、前記対象に、定期的に約1000mgの用量にて投与される、請求項42に記載の方法。
  49. 前記薬剤が、前記対象に、6週間に一回以上投与される、請求項42または48に記載の方法。
  50. 前記薬剤が、約500mgの第一用量にて3週間に一回、3、4、または5サイクルの間投与され、次に約1000mgの第二用量にて6週間に一回以上投与される、請求項42に記載の方法。
  51. 前記約1000mgの6週間に一回以上の投与が、臨床的利益を維持するために継続される、請求項50に記載の方法。
  52. 前記薬剤が、約500mgの第一用量にて3週間に一回、3サイクルの間投与され、次に約1000mgの第二用量にて6週間に一回以上投与される、請求項50または51に記載の方法。
  53. 前記薬剤が、約500mgの第一用量にて3週間に一回、4サイクルの間投与され、次に約1000mgの第二用量にて6週間に一回以上投与される、請求項50または51に記載の方法。
  54. 前記薬剤阻害剤が、約500mgの第一用量にて3週間に一回、5サイクルの間投与され、次に約1000mgの第二用量にて6週間に一回以上投与される、請求項50または51に記載の方法。
  55. 前記1000mgの第二用量が6週間に一回、投与される、請求項50〜54のいずれか一項に記載の方法。
  56. 前記障害がT細胞機能不全障害である、請求項1〜55のいずれか一項に記載の方法。
  57. 前記障害ががんである、請求項1〜56のいずれか一項に記載の方法。
  58. 前記がんが:
    i)高い腫瘍遺伝子変異量(TMB)を伴うがん、
    ii)マイクロサテライト安定性(MSS)であるがん、
    iii)マイクロサテライト不安定性により特徴づけられるがん、
    iv)高頻度マイクロサテライト不安定性状態(MSI−H)を有するがん、
    v)低頻度マイクロサテライト不安定性状態(MSI−L)を有するがん、
    vi)高TMB及びMSI−Hを伴うがん、
    vii)高TMB及びMSI−LまたはMSSを伴うがん、
    viii)不完全なDNAミスマッチ修復システムを有するがん、
    ix)DNAミスマッチ修復遺伝子における欠陥を有するがん、
    x)超変異性がん、
    xi)ポリメラーゼデルタ(POLD)における変異を含むがん、
    xii)ポリメラーゼイプシロン(POLE)における変異を含むがん、
    xiii)相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を有するがん、
    xiv)腺がん、子宮内膜がん、乳がん、卵巣がん、子宮頚がん、ファロピウス管がん、精巣がん、原発性腹膜がん、結腸がん、結腸直腸がん、胃がん、小腸がん、肛門の扁平上皮がん、陰茎の扁平上皮がん、子宮頸部の扁平上皮がん、膣の扁平上皮がん、外陰部の扁平上皮がん、軟部組織肉腫、黒色腫、腎細胞がん、肺がん、非小細胞肺がん、肺の腺がん、肺の扁平上皮がん、胃がん、膀胱がん、胆嚢がん、肝臓がん、甲状腺がん、喉頭がん、唾液腺がん、食道がん、頭頚部がん、頭頸部の扁平上皮がん、前立腺がん、膵臓のがん、中皮腫、メルケル細胞がん、肉腫、神経膠芽腫、血液がん、多発性骨髄腫、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫/原発性縦隔B細胞リンパ腫、慢性骨髄性白血病、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、非ホジキンリンパ腫、神経芽細胞腫、中枢神経系腫瘍、びまん性内在性橋膠腫(DIPG)、ユーイング肉腫、胎児性横紋筋肉腫、骨肉腫、もしくはウィルムス腫瘍、または
    xv)xiv)のがんであって、MSSもしくはMSI−Lである、マイクロサテライト不安定性により特徴づけられる、MSI−Hである、高TMBを有す、高TMBを有しかつMSSもしくはMSI−Lである、高TMBを有しかつMSI−Hである、不完全なDNAミスマッチ修復システムを有する、DNAミスマッチ修復遺伝子における欠陥を有する、超変異性がんである、HRDがんである、ポリメラーゼデルタ(POLD)における変異を含む、またはポリメラーゼイプシロン(POLE)における変異を含むがん、のいずれかである、請求項57に記載の方法。
  59. 前記がんが、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を有するがんである、請求項58に記載の方法。
  60. 前記がんが子宮内膜がんであり、任意選択でMSI−HまたはMSS/MSI−Lの子宮内膜がんである、請求項58に記載の方法。
  61. 前記がんが、POLEまたはPOLDにおける変異を含むMSI−Hがんであり、任意選択でPOLEまたはPOLDにおける変異を含むMSI−H非子宮内膜がんである、請求項58に記載の方法。
  62. 前記がんが、乳がんであり、任意選択でトリプルネガティブ乳がん(TNBC)である、請求項58に記載の方法。
  63. 前記がんが、卵巣がんであり、任意選択で上皮性卵巣がんである、請求項58に記載の方法。
  64. 前記がんが、肺がんであり、任意選択で非小細胞肺がんである、請求項58に記載の方法。
  65. 前記がんが黒色腫である、請求項58に記載の方法。
  66. 前記がんが結腸直腸がんである、請求項58に記載の方法。
  67. 前記がんが、肛門の扁平上皮がん、陰茎の扁平上皮がん、子宮頸部の扁平上皮がん、膣の扁平上皮がん、または外陰部の扁平上皮がんである、請求項58に記載の方法。
  68. 前記がんが急性骨髄性白血病である、請求項58に記載の方法。
  69. 前記がんが急性リンパ芽球性白血病である、請求項58に記載の方法。
  70. 前記がんが非ホジキンリンパ腫である、請求項58に記載の方法。
  71. 前記がんがホジキンリンパ腫である、請求項58に記載の方法。
  72. 前記がんが神経芽細胞腫である、請求項58に記載の方法。
  73. 前記がんが中枢神経系腫瘍である、請求項58に記載の方法。
  74. 前記がんがびまん性内在性橋膠腫(DIPG)である、請求項58に記載の方法。
  75. 前記がんがユーイング肉腫である、請求項58に記載の方法。
  76. 前記がんが胎児性横紋筋肉腫である、請求項58に記載の方法。
  77. 前記がんが骨肉腫である、請求項58に記載の方法。
  78. 前記がんがウィルムス腫瘍である、請求項58に記載の方法。
  79. 前記がんが軟部組織肉腫である、請求項58に記載の方法。
  80. 前記がんが平滑筋肉腫である、請求項79に記載の方法。
  81. 前記対象が、免疫チェックポイント阻害剤をさらに投与されたか、または今後投与され、その結果、前記哺乳類が前記薬剤及び前記免疫チェックポイント阻害剤を受ける、請求項1〜80のいずれか一項に記載の方法。
  82. 一種、二種、または三種の免疫チェックポイント阻害剤を投与することを含む、請求項81に記載の方法。
  83. 前記免疫チェックポイント阻害剤が、T細胞免疫グロブリン及びムチンタンパク質3(TIM−3)、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA−4)、リンパ球活性化遺伝子3(LAG−3)、T細胞免疫グロブリン及びITIMドメイン(TIGIT)、インドールアミン2,3−ジオキシゲナーゼ(IDO)、またはコロニー刺激因子1受容体(CSF1R)を阻害する薬剤である、請求項81または82に記載の方法。
  84. 前記免疫チェックポイント阻害剤がTIM−3阻害剤である、請求項81〜83のいずれか一項に記載の方法。
  85. 前記TIM−3阻害剤が、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、毒素、またはPD−1結合剤である、請求項84に記載の方法。
  86. 前記TIM−3阻害剤がTIM−3結合剤である、請求項85に記載の方法。
  87. 前記TIM−3結合剤が、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片である、請求項86に記載の方法。
  88. 前記免疫チェックポイント阻害剤がCTLA−4阻害剤である、請求項81〜83のいずれか一項に記載の方法。
  89. 前記CTLA−4阻害剤が、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、毒素、またはPD−1結合剤である、請求項88に記載の方法。
  90. 前記CTLA−4阻害剤がCTLA−4結合剤である、請求項89に記載の方法。
  91. 前記CTLA−4結合剤が、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片である、請求項90に記載の方法。
  92. 前記免疫チェックポイント阻害剤がLAG−3阻害剤である、請求項81〜83のいずれか一項に記載の方法。
  93. 前記LAG−3阻害剤が、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、毒素、またはPD−1結合剤である、請求項92に記載の方法。
  94. 前記LAG−3阻害剤がLAG−3結合剤である、請求項93に記載の方法。
  95. 前記LAG−3結合剤が、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片である、請求項94に記載の方法。
  96. 前記免疫チェックポイント阻害剤がTIGIT阻害剤である、請求項81〜83のいずれか一項に記載の方法。
  97. 前記TIGIT阻害剤が、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、毒素、またはPD−1結合剤である、請求項96に記載の方法。
  98. 前記TIGIT阻害剤がTIGIT結合剤である、請求項97に記載の方法。
  99. 前記TIGIT結合剤が、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片である、請求項98に記載の方法。
  100. 前記免疫チェックポイント阻害剤がIDO阻害剤である、請求項81〜83のいずれか一項に記載の方法。
  101. 前記IDO阻害剤が、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、毒素、またはPD−1結合剤である、請求項100に記載の方法。
  102. 前記IDO阻害剤が小分子である、請求項101に記載の方法。
  103. 前記IDO阻害剤が、IDO結合剤であり、任意選択で抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片であるIDO結合剤である、請求項100に記載の方法。
  104. 前記免疫チェックポイント阻害剤がCSF1R阻害剤である、請求項81〜83のいずれか一項に記載の方法。
  105. 前記CSF1R阻害剤が、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、毒素、またはPD−1結合剤である、請求項104に記載の方法。
  106. 前記CSF1R阻害剤が小分子である、請求項105に記載の方法。
  107. 前記CSF1R阻害剤が、CSF1R結合剤であり、任意選択で抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片であるCSF1R薬剤である、請求項105に記載の方法。
  108. 免疫チェックポイント阻害剤のうちの少なくとも二つを投与することを含む、請求項81〜107のいずれか一項に記載の方法。
  109. 第三のチェックポイント阻害剤を投与することをさらに含む、請求項108に記載の方法。
  110. 前記対象が、前記薬剤、TIM−3阻害剤、及びLAG−3阻害剤の各々を用いた処置を受けて、その結果前記対象が三つ全てを受ける、請求項108または109に記載の方法。
  111. 前記対象がCTLA−4阻害剤を用いた処置を受けて、その結果前記対象が四つ全てを受けることをさらに含む、請求項110に記載の方法。
  112. 前記対象が、ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)を阻害する薬剤をさらに投与されたか、または今後投与される、請求項1〜111のいずれか一項に記載の方法。
  113. 前記PARPを阻害する薬剤が、小分子、核酸、ポリペプチド(例えば、抗体)、炭水化物、脂質、金属、または毒素である、請求項112に記載の方法。
  114. 前記PARPを阻害する薬剤が:ABT−767、AZD 2461、BGB−290、BGP 15、CEP 8983、CEP 9722、DR 2313、E7016、E7449、フルゾパリブ(SHR 3162)、IMP 4297、INO1001、JPI 289、JPI 547、モノクローナル抗体B3−LysPE40結合体、MP 124、ニラパリブ(ZEJULA)(MK−4827)、NU 1025、NU 1064、NU 1076、NU1085、オラパリブ(AZD2281)、ONO2231、PD 128763、R 503、R554、ルカパリブ(RUBRACA)(AG−014699、PF−01367338)、SBP 101、SC 101914、シムミパリブ(simmiparib)、タラゾパリブ(BMN−673)、ベリパリブ(ABT−888)、WW 46、2−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−7,8−ジヒドロ−5H−チオピラノ[4,3−d]ピリミジン−4−オール、及びこれらの塩または誘導体からなる群より選択される、請求項112または113に記載の方法。
  115. 前記対象が、前記薬剤、TIM−3阻害剤、及びPARPを阻害する阻害剤の各々を用いた処置を受けて、その結果前記対象が三つ全てを受ける、請求項112〜114のいずれか一項に記載の方法。
  116. 前記対象がLAG−3阻害剤を用いた処置を受けて、その結果前記対象が四つ全てを受けることをさらに含む、請求項115に記載の方法。
  117. 前記対象が、前記薬剤、LAG−3阻害剤、及びPARPを阻害する阻害剤の各々を用いた処置を受けて、その結果前記対象が三つ全てを受ける、請求項112〜114のいずれか一項に記載の方法。
  118. 前記対象がTIM−3阻害剤を用いた処置を受けて、その結果前記対象が四つ全てを受けることをさらに含む、請求項117に記載の方法。
  119. 前記対象が、PD−1を阻害する薬剤を用いた処置に対し抵抗性である、請求項1〜118のいずれか一項に記載の方法。
  120. 前記対象が、PD−1を阻害する薬剤を用いた処置に対し難治性である、請求項1〜119のいずれか一項に記載の方法。
  121. 前記対象を、PD−1を阻害する薬剤を用いた処置に感作させる、請求項1〜120のいずれか一項に記載の方法。
  122. 前記対象が疲弊した免疫細胞を含む、請求項1〜121のいずれか一項に記載の方法。
  123. 前記疲弊した免疫細胞が疲弊したT細胞である、請求項122に記載の方法。
  124. 前記対象がヒトである、請求項1〜123のいずれか一項に記載の方法。
  125. 前記対象が、過去に一つ以上の異なるがん処置モダリティーを用いて処置されたことがある、請求項1〜124のいずれか一項に記載の方法。
  126. 前記対象が、過去に手術、放射線療法、化学療法、または免疫療法のうちの一つ以上を用いて処置されたことがある、請求項125に記載の方法。
  127. 前記対象が、過去に細胞傷害性療法を用いて処置されたことがある、請求項125または126に記載の方法。
  128. 前記対象が、過去に化学療法を用いて処置されたことがある、請求項125〜127のいずれか一項に記載の方法。
  129. 別の治療剤または処置を投与することをさらに含む、請求項1〜128のいずれか一項に記載の方法。
  130. 手術、放射線療法、化学療法、免疫療法、抗血管新生剤、または抗炎症薬のうちの一つ以上を投与することをさらに含む、請求項129に記載の方法。
  131. 化学療法を投与することをさらに含む、請求項130に記載の方法。
  132. 前記薬剤がPD−1結合剤である、請求項1〜131のいずれか一項に記載の方法。
  133. 前記PD−1結合剤が、抗体、抗体結合体、またはその抗原結合断片である、請求項132に記載の方法。
  134. 前記PD−1結合剤が抗体である、請求項1〜133のいずれか一項に記載の方法。
  135. 前記PD−1結合剤が、配列番号9、10、または11に対し少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有する一つ以上のCDR配列を含む重鎖可変領域を含む、請求項133または134に記載の方法。
  136. 前記PD−1結合剤が、配列番号9、10、または11の配列を有する二つまたは三つのCDRを含む重鎖可変領域を含む、請求項135に記載の方法。
  137. 前記PD−1結合剤が、配列番号12、13、または14に対し少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有する一つ以上のCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項133〜136のいずれか一項に記載の方法。
  138. 前記PD−1結合剤が、配列番号12、13、または14の二つまたは三つのCDRを含む軽鎖可変領域を含む、請求項133〜137のいずれか一項に記載の方法。
  139. 前記PD−1結合剤が、配列番号9、10、及び11より選択される一つ以上のCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに/または配列番号12、13、及び14より選択される一つ以上のCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項133または134に記載の方法。
  140. 前記PD−1結合剤が、配列番号9、10、及び11の配列を有する三つのCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに/または配列番号12、13、及び14の配列を有する三つのCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項139に記載の方法。
  141. 前記PD−1結合剤が、配列番号1もしくは配列番号7に対し少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む免疫グロブリン重鎖可変ドメインを含む、請求項133または134に記載の方法。
  142. 前記PD−1結合剤が、配列番号2もしくは配列番号8に対し、少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む免疫グロブリン軽鎖可変ドメインを含む、請求項133、134、または141に記載の方法。
  143. 前記PD−1結合剤が、配列番号1または配列番号7のアミノ酸配列を含む免疫グロブリン重鎖可変ドメイン、及び配列番号2または配列番号8のアミノ酸配列を含む免疫グロブリン軽鎖可変ドメインを含む、請求項133または134に記載の方法。
  144. 前記PD−1結合剤が、配列番号3に対し少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む免疫グロブリン重鎖を含む、請求項133または134に記載の方法。
  145. 前記PD−1結合剤が、配列番号4に対し少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む免疫グロブリン軽鎖を含む、請求項133、134、または144に記載の方法。
  146. 前記PD−1結合剤が、配列番号3を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖、及び配列番号4を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖を含む、請求項133または134に記載の方法。
  147. 前記PD−1結合剤が、約500mg及び/または約1000mgである量にて投与される、請求項132〜146のいずれか一項に記載の方法。
  148. 前記PD−1結合剤が、約500mgの第一用量にて3週間に一回、3、4、または5サイクルの間投与され、次に約1000mgの第二用量にて6週間に一回以上投与される、請求項147に記載の方法。
  149. 前記PD−1結合剤が、約500mgの第一用量にて3週間に一回、3サイクルの間投与され、次に約1000mgの第二用量にて6週間に一回以上投与される、請求項148に記載の方法。
  150. 前記PD−1結合剤が、約500mgの第一用量にて3週間に一回、4サイクルの間投与され、次に約1000mgの第二用量にて6週間に一回以上投与される、請求項148に記載の方法。
  151. 前記PD−1結合剤が、約500mgの第一用量にて3週間に一回、5サイクルの間投与され、次に約1000mgの第二用量にて6週間に一回以上投与される、請求項148に記載の方法。
  152. 前記第二用量が、約1000mgの6週間に一回のものである、請求項148〜151のいずれか一項に記載の方法。
  153. 前記薬剤が静脈内に投与される、請求項1〜152のいずれか一項に記載の方法。
  154. 前記薬剤が静脈内注入によって投与される、請求項153に記載の方法。
  155. がんを治療するための方法であって、
    処置を必要とする患者に、治療有効用量の抗プログラム細胞死1タンパク質(PD−1)抗体を、臨床的利益を達成するのに十分な期間の間、投与間隔にて投与することを含み、
    前記抗PD−1抗体が、配列番号9、10、及び11のCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに配列番号12、13、及び14のCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む、方法。
  156. がんを治療するための方法であって、
    処置を必要とする患者に、治療有効用量の抗プログラム細胞死1タンパク質(PD−1)抗体を、臨床的利益を達成するのに十分な期間の間、投与間隔にて投与することを含み、
    前記抗PD−1抗体が、配列番号1もしくは配列番号7を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖可変ドメイン、及び/または配列番号2もしくは配列番号8を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖可変ドメインを含む、方法。
  157. がんを治療するための方法であって、
    処置を必要とする患者に、治療有効用量の抗プログラム細胞死1タンパク質(PD−1)抗体を、臨床的利益を達成するのに十分な期間の間、投与間隔にて投与することを含み、
    前記抗PD−1抗体が、配列番号3を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖ポリペプチド及び/または及び配列番号4を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖ポリペプチドを含む、方法。
  158. 前記臨床的利益が、安定病態(「SD」)、部分奏効(「PR」)、及び/または完全奏効(「CR」)である、請求項155〜157のいずれか一項に記載の方法。
  159. 前記臨床的利益がSDである、請求項158に記載の方法。
  160. 前記臨床的利益が、PRである、請求項158に記載の方法。
  161. 前記臨床的利益が、CRである、請求項158に記載の方法。
  162. 前記PRまたはCRが、固形がんの治療効果判定基準(RECIST)に従って決定される、請求項160または161のいずれか一項に記載の方法。
  163. 前記患者が、POLE(DNAポリメラーゼイプシロン)またはPOLD(DNAポリメラーゼデルタ)変異に関連するがんを有する、請求項155のいずれか一項に記載の方法。
  164. 前記POLEまたはPOLD変異がエキソヌクレアーゼドメイン内にある、請求項163に記載の方法。
  165. 前記POLEまたはPOLD変異が生殖系列変異である、請求項163または164に記載の方法。
  166. 前記POLEまたはPOLD変異が散発性変異である、請求項163または164に記載の方法。
  167. POLEまたはPOLD変異を有するがんを有する患者を最初に同定するステップをさらに含む、請求項163〜166のいずれか一項に記載の方法。
  168. 前記POLEまたはPOLD変異がシークエンシングを用いて同定される、請求項167に記載の方法。
  169. 前記患者がマイクロサテライト不安定性を有するがんを有する、項155〜168のいずれか一項に記載の方法。
  170. 前記患者がMSI−Hがんを有する、請求項169に記載の方法。
  171. 前記がんが、POLEまたはPOLDにおける変異を含むMSI−Hがんであり、任意選択でPOLEまたはPOLDにおける変異を含むMSI−H非子宮内膜がんである、請求項170に記載の方法。
  172. 前記患者がMSI−Lがんを有する、請求項169に記載の方法。
  173. 前記患者がマイクロサテライト安定性(MSS)がんを有する、請求項155〜168のいずれか一項に記載の方法。
  174. がんを有する前記患者が、相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を有する、請求項155〜173のいずれか一項に記載の方法。
  175. 前記患者が固形腫瘍を有する、請求項155〜174のいずれか一項に記載の方法。
  176. 前記患者が進行期の固形腫瘍を有する、請求項175に記載の方法。
  177. 前記患者が転移性固形腫瘍を有する、請求項175に記載の方法。
  178. 前記患者が、頭頸部がん、肺がん、腎臓がん、膀胱がん、黒色腫、メルケル細胞がん、子宮頸がん、膣がん、外陰がん、子宮がん、子宮内膜がん、卵巣がん、ファロピウス管がん、原発性腹膜がん、乳がん、前立腺がん、口腔腺がん、胸腺腫、副腎皮質がん、食道がん、胃がん、結腸直腸がん、虫垂がん、尿路上皮細胞がん、扁平上皮がん、軟部組織肉腫、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、神経芽細胞腫、中枢神経系腫瘍、びまん性内在性橋膠腫(DIPG)、ユーイング肉腫、胎児性横紋筋肉腫(ERS)、骨肉腫、またはウィルムス腫瘍を有する、請求項155〜177のいずれか一項に記載の方法。
  179. 前記がんが相同組換え修復異常/相同修復異常(「HRD」)を有する、請求項155〜178のいずれか一項に記載の方法。
  180. 前記患者が子宮内膜がんを有する、請求項178に記載の方法。
  181. 前記患者がマイクロサテライト不安定性を有する子宮内膜がんを有する、請求項180に記載の方法。
  182. 前記患者がMSI−H子宮内膜がんを有する、請求項180に記載の方法。
  183. 前記患者がMSS/MSI−L子宮内膜がんを有する、請求項80に記載の方法。
  184. 前記患者が乳がんを有する、請求項178に記載の方法。
  185. 前記患者がトリプルネガティブ乳がん(TNBC)を有する、請求項184に記載の方法。
  186. 前記患者が卵巣がんを有する、請求項178に記載の方法。
  187. 前記卵巣がんが上皮性卵巣がんである、請求項186に記載の方法。
  188. 前記卵巣がんが、重篤な卵巣または明細胞卵巣がんである、請求項178に記載の方法。
  189. 前記患者が肺がんを有する、請求項178に記載の方法。
  190. 前記肺がんが非小細胞肺がん(NSCLC)である、請求項189に記載の方法。
  191. 前記患者が黒色腫を有する、請求項178に記載の方法。
  192. 前記患者が結腸直腸がんを有する、請求項178に記載の方法。
  193. 前記患者が扁平上皮がんを有する、請求項178に記載の方法。
  194. 前記扁平上皮がんが、肛門の扁平上皮がん、陰茎の扁平上皮がん、子宮頸部の扁平上皮がん、膣の扁平上皮がん、または外陰部の扁平上皮がんである、請求項193に記載の方法。
  195. 前記患者がファロピウス管がんを有する、請求項178に記載の方法。
  196. 前記患者が、重篤または明細胞ファロピウス管がんを有する、請求項195に記載の方法。
  197. 前記患者が原発性腹膜がんを有する、請求項178に記載の方法。
  198. 前記患者が、重篤または明細胞原発性腹膜がんを有する、請求項197に記載の方法。
  199. 前記患者が軟部組織肉腫を有する、請求項178に記載の方法。
  200. 前記患者が平滑筋肉腫を有する、請求項199に記載の方法。
  201. 前記患者が血液がんを有する、請求項155〜174のいずれか一項に記載の方法。
  202. 前記血液がんが、DLBCL、HL、NHL、FL、AML、ALL、またはMMである、請求項201に記載の方法。
  203. 前記患者が、過去にがん処置モダリティーを用いて処置されたことがない、請求項155〜202のいずれか一項記載の方法。
  204. 前記患者が、過去に一つ以上の異なるがん処置モダリティーを用いて処置されたことがある、請求項155〜202のいずれか一項に記載の方法。
  205. 前記一つ以上の異なるがん処置モダリティーが、手術、放射線療法、化学療法、または免疫療法を含む、請求項204に記載の方法。
  206. 前記重鎖可変領域が配列番号1を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号2を含む、請求項155〜205のいずれか一項に記載の方法。
  207. 前記重鎖可変領域が配列番号7を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号8を含む、請求項155〜205のいずれか一項に記載の方法。
  208. 前記重鎖可変領域が配列番号3を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号4を含む、請求項155〜205のいずれか一項に記載の方法。
  209. 前記治療有効用量が1、3、または10mg/kgである、請求項155〜208のいずれか一項に記載の方法。
  210. 前記治療有効用量が約100〜約2,000mgの間のフラット用量である、請求項155〜208のいずれか一項に記載の方法。
  211. 前記治療有効用量が約100mg〜1,200mgの間のフラット用量である、請求項210に記載の方法。
  212. 前記治療有効用量が約100mgである、請求項210に記載の方法。
  213. 前記治療有効用量が約200mgである、請求項210に記載の方法。
  214. 前記治療有効用量が約300mgである、請求項210に記載の方法。
  215. 前記治療有効用量が約400mgである、請求項210に記載の方法。
  216. 前記治療有効用量が約500mgである、請求項210に記載の方法。
  217. 前記治療有効用量が約600mgである、請求項210に記載の方法。
  218. 前記治療有効用量が約700mgである、請求項210に記載の方法。
  219. 前記治療有効用量が約800mgである、請求項210に記載の方法。
  220. 前記治療有効用量が約900mgである、請求項210に記載の方法。
  221. 前記治療有効用量が約1000mgである、請求項210に記載の方法。
  222. 前記治療有効用量が約1100mgである、請求項210に記載の方法。
  223. 前記治療有効用量が約1200mgである、請求項210に記載の方法。
  224. 前記治療有効用量が約1300mgである、請求項210に記載の方法。
  225. 前記治療有効用量が約1400mgである、請求項210に記載の方法。
  226. 前記治療有効用量が約1500mgである、請求項210に記載の方法。
  227. 前記治療有効用量が約1600mgである、請求項210に記載の方法。
  228. 前記治療有効用量が約1700mgである、請求項210に記載の方法。
  229. 前記治療有効用量が約1800mgである、請求項210に記載の方法。
  230. 前記治療有効用量が約1900mgである、請求項210に記載の方法。
  231. 前記治療有効用量が約2000mgである、請求項210に記載の方法。
  232. 前記抗PD−1抗体が、1週間に一回、2週間に一回、3週間に一回、4週間に一回、5週間に一回、または6週間に一回の投与間隔にて投与される、請求項155〜231のいずれか一項に記載の方法。
  233. 3週間に一回である投与間隔を含む、請求項232に記載の方法。
  234. 6週間に一回である投与間隔を含む、請求項232または233に記載の方法。
  235. 前記抗PD−1抗体が、少なくとも2、4、6、8、10、12、14、16、18、または20週間の期間の間投与される、請求項155〜234のいずれか一項に記載の方法。
  236. 前記抗PD−1抗体が、約500mgの第一用量にて3週間に一回、3、4、または5サイクルの間投与され、次に約1000mgの第二用量にて6週間に一回以上投与される、請求項155〜210のいずれか一項に記載の方法。
  237. 前記抗PD−1抗体が、約500mgの第一用量にて3週間に一回、3サイクルの間投与され、次に約1000mgの第二用量にて6週間に一回以上投与される、請求項236に記載の方法。
  238. 前記抗PD−1抗体が、約500mgの第一用量にて3週間に一回、4サイクルの間投与され、次に約1000mgの第二用量にて6週間に一回以上投与される、請求項236に記載の方法。
  239. 前記抗PD−1抗体が、約500mgの第一用量にて3週間に一回、5サイクルの間投与され、次に約1000mgの第二用量にて6週間に一回以上投与される、請求項236に記載の方法。
  240. 前記1000mgの第二用量が6週間に一回、投与される、請求項236〜239のいずれか一項に記載の方法。
  241. 前記抗PD−1抗体の前記投与が、前記患者において10μg/mL〜500μg/mL以内の平均Cmaxをもたらす、請求項155〜240のいずれか一項に記載の方法。
  242. 前記平均Cmaxが、前記患者において約20μg/mL、約65μg/mL、または約200μg/mLである、請求項241に記載の方法。
  243. 前記抗PD−1抗体の前記投与が、前記患者において2500h*μg/mL〜50000h*μg/mL以内の平均AUC0−336hをもたらす、請求項155〜242のいずれか一項に記載の方法。
  244. 前記平均AUC0−336hが、約3400h*μg/mL、約11000h*μg/mL、または約36800h*μg/mLである、請求項243に記載の方法。
  245. 前記抗PD−1抗体が静脈内に投与される、請求項155〜244のいずれか一項に記載の方法。
  246. 前記抗PD−1抗体が静脈内注入によって投与される、請求項245に記載の方法。
  247. 前記抗PD−1抗体が追加療法と共に投与される、請求項155〜246のいずれか一項に記載の方法。
  248. 前記追加療法が、手術、放射線療法、化学療法、または免疫療法である、請求項247に記載の方法。
  249. 前記追加療法が抗LAG−3抗体及び/または抗TIM−3抗体を用いた処置を含む、請求項248に記載の方法。
  250. 前記追加療法がPARP阻害剤を用いた処置を含む、請求項247に記載の方法。
  251. 前記PARP阻害剤が、ニラパリブ、オラパリブ、ルカパリブ、タラゾパリブ、及び/またはベリパリブである、請求項250に記載の方法。
  252. 前記PARP阻害剤がニラパリブである、請求項251に記載の方法。
  253. 前記抗PD−1抗体の前記治療有効用量及び/または前記臨床的利益を達成した後の前記投与間隔を調整する工程をさらに含む、請求項155〜252のいずれか一項に記載の方法。
  254. がんを治療するための方法であって、
    処置を必要とする患者に、抗プログラム細胞死1タンパク質(PD−1)抗体を、第一用量にて、第一間隔で第一期間の間投与すること;
    前記患者に前記抗PD−1抗体を、第二用量にて、第二間隔で第二の期間投与することを含み;
    前記抗PD−1抗体が、配列番号9、10、及び11のCDR配列を含む重鎖可変領域、ならびに配列番号12、13、及び14のCDR配列を含む軽鎖可変領域を含む、方法。
  255. 前記第一用量及び前記第二用量が異なる、請求項254に記載の方法。
  256. 前記第一用量が500mgであり、前記第二用量が1000mgである、請求項255に記載の方法。
  257. 前記第一間隔及び前記第二間隔が異なる、請求項254〜256のいずれか一項に記載の方法。
  258. 前記第一間隔が3週間に一回であり、前記第二間隔が6週間に一回である、請求項257に記載の方法。
  259. 前記抗PD−1抗体が、約500mgの第一用量にて3週間に一回、2〜6投与サイクルの間投与され、次に疾患進行まで、約1000mgの第二用量にて6週間に一回、投与される、請求項254〜258のいずれか一項に記載の方法。
  260. 卵巣癌、ファロピウス管がん、または原発性腹膜がんを処置する方法であって、
    処置を必要とする患者に、抗プログラム細胞死1タンパク質(PD−1)抗体を投与すること、及び
    ニラパリブを投与することを含む、方法。
  261. 前記がんが卵巣がんである、請求項260に記載の方法。
  262. 肺がんを治療するための方法であって、
    処置を必要とする患者に、抗プログラム細胞死1タンパク質(PD−1)抗体を投与すること、及び
    ニラパリブを投与することを含む、方法。
  263. 前記肺がんが、NSCLCまたは扁平上皮がんである、請求項262に記載の方法。
  264. 前記肺がんが、PD−1及び/またはPD−L1発現により特徴付けられる、請求項262または263に記載の方法。
  265. 前記がんが進行期のがんである、請求項254〜264のいずれか一項に記載の方法。
  266. 前記抗PD−1抗体が、配列番号1もしくは配列番号7を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖可変ドメイン、及び/または配列番号2もしくは配列番号8を含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖可変ドメインを含む、請求項254〜265のいずれか一項に記載の方法。
  267. 前記抗PD−1抗体が、配列番号3を含む重鎖可変領域及び配列番号4を含む軽鎖可変領域を含む、請求項254〜265のいずれか一項に記載の方法。
JP2019537103A 2017-01-09 2018-01-09 抗pd-1抗体を用いてがんを処置する方法 Active JP7110206B6 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022065095A JP2022082809A (ja) 2017-01-09 2022-04-11 抗pd-1抗体を用いてがんを処置する方法

Applications Claiming Priority (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201762444336P 2017-01-09 2017-01-09
US62/444,336 2017-01-09
US201762477423P 2017-03-27 2017-03-27
US62/477,423 2017-03-27
US201762491220P 2017-04-27 2017-04-27
US62/491,220 2017-04-27
US201762556386P 2017-09-09 2017-09-09
US62/556,386 2017-09-09
PCT/US2018/013029 WO2018129559A1 (en) 2017-01-09 2018-01-09 Methods of treating cancer with anti-pd-1 antibodies

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022065095A Division JP2022082809A (ja) 2017-01-09 2022-04-11 抗pd-1抗体を用いてがんを処置する方法

Publications (4)

Publication Number Publication Date
JP2020504141A true JP2020504141A (ja) 2020-02-06
JP2020504141A5 JP2020504141A5 (ja) 2021-02-04
JP7110206B2 JP7110206B2 (ja) 2022-08-01
JP7110206B6 JP7110206B6 (ja) 2022-08-25

Family

ID=61188903

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019537103A Active JP7110206B6 (ja) 2017-01-09 2018-01-09 抗pd-1抗体を用いてがんを処置する方法
JP2022065095A Pending JP2022082809A (ja) 2017-01-09 2022-04-11 抗pd-1抗体を用いてがんを処置する方法

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022065095A Pending JP2022082809A (ja) 2017-01-09 2022-04-11 抗pd-1抗体を用いてがんを処置する方法

Country Status (21)

Country Link
US (2) US11407830B2 (ja)
EP (2) EP3565844B8 (ja)
JP (2) JP7110206B6 (ja)
KR (1) KR102606252B1 (ja)
CN (1) CN110382545A (ja)
AU (1) AU2018206481A1 (ja)
BR (1) BR112019014187A2 (ja)
CA (1) CA3049440A1 (ja)
DK (1) DK3565844T3 (ja)
ES (1) ES2945745T3 (ja)
FI (1) FI3565844T3 (ja)
HU (1) HUE061842T2 (ja)
IL (1) IL267804A (ja)
MA (1) MA47208A (ja)
MX (1) MX2019008207A (ja)
PL (1) PL3565844T3 (ja)
PT (1) PT3565844T (ja)
SG (2) SG11201906192SA (ja)
TW (1) TWI767976B (ja)
WO (1) WO2018129559A1 (ja)
ZA (1) ZA201904316B (ja)

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
MX364200B (es) 2008-04-09 2019-04-16 Genentech Inc Composiciones y metodos novedosos para el tratamiento de las enfermedades relacionadas con la inmunidad.
CN117586403A (zh) 2016-10-11 2024-02-23 艾吉纳斯公司 抗lag-3抗体及其使用方法
AU2017354070A1 (en) * 2016-11-01 2019-05-16 Anaptysbio, Inc. Antibodies directed against programmed death- 1 (PD-1)
BR112019014187A2 (pt) 2017-01-09 2020-02-11 Tesaro, Inc. Métodos de tratamento de câncer com anticorpos anti-pd-1
JP2020520921A (ja) 2017-05-18 2020-07-16 テサロ, インコーポレイテッド 癌を処置する併用療法
EP3687505A1 (en) 2017-09-26 2020-08-05 Tesaro Inc. Niraparib formulations
SG11202002862RA (en) 2017-09-30 2020-04-29 Tesaro Inc Combination therapies for treating cancer
MX2020003799A (es) 2017-10-06 2020-11-06 Tesaro Inc Terapias de combinacion y usos de las mismas.
TW202024638A (zh) * 2018-09-04 2020-07-01 美商泰沙羅公司 治療癌症之方法
EP3860988A1 (en) 2018-10-03 2021-08-11 Tesaro, Inc. Crystalline forms of niraparib freebase
TW202028181A (zh) 2018-10-03 2020-08-01 美商提薩羅有限公司 尼拉帕尼(niraparib)鹽
WO2020128908A2 (en) * 2018-12-20 2020-06-25 Medimmune, Llc Methods for selection and expansion of t cells expressing pd-1
WO2020243338A1 (en) * 2019-05-31 2020-12-03 ALX Oncology Inc. Methods of treating cancer with sirp alpha fc fusion in combination with an immune checkpoint inhibitor
KR20220129548A (ko) 2019-12-18 2022-09-23 테사로, 인코포레이티드 생물제약 조성물 및 관련 방법
WO2021136523A1 (zh) * 2019-12-31 2021-07-08 甫康(上海)健康科技有限责任公司 一种用于***的药物组合及其应用
WO2021152495A1 (en) 2020-01-28 2021-08-05 Glaxosmithkline Intellectual Property Development Limited Combination treatments and uses and methods thereof
US20230038044A1 (en) * 2020-02-18 2023-02-09 Innobation Bio Co., Ltd. Companion diagnosis biomarker composition and companion diagnosis kit containing same
WO2021257124A1 (en) * 2020-06-18 2021-12-23 Genentech, Inc. Treatment with anti-tigit antibodies and pd-1 axis binding antagonists
WO2022025482A1 (ko) * 2020-07-29 2022-02-03 재단법인 아산사회복지재단 스트렙토니그린 및 면역관문 억제제를 유효성분으로 포함하는 대장암 예방 및 치료용 조성물
WO2023076668A1 (en) * 2021-10-29 2023-05-04 Board Of Supervisors Of Louisiana State University And Agricultural And Mechanical College Compositions and methods for treatment of cancer
WO2023153763A1 (ko) * 2022-02-08 2023-08-17 고려대학교 산학협력단 C-met의 에피토프 및 hif1alpha의 에피토프를 포함하는 암 백신 및 이의 용도

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016523516A (ja) * 2013-05-02 2016-08-12 アナプティスバイオ インコーポレイティッド プログラム死−1(pd−1)に対する抗体
WO2016176504A1 (en) * 2015-04-28 2016-11-03 Bristol-Myers Squibb Company Treatment of pd-l1-positive melanoma using an anti-pd-1 antibody

Family Cites Families (89)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB8601597D0 (en) 1986-01-23 1986-02-26 Wilson R H Nucleotide sequences
ATE159548T1 (de) 1990-11-13 1997-11-15 Immunex Corp Bifunktionelle wählbare fusionsgene
WO1994028143A1 (en) 1993-05-21 1994-12-08 Targeted Genetics Corporation Bifunctional selectable fusion genes based on the cytosine deaminase (cd) gene
US5814618A (en) 1993-06-14 1998-09-29 Basf Aktiengesellschaft Methods for regulating gene expression
US5464758A (en) 1993-06-14 1995-11-07 Gossen; Manfred Tight control of gene expression in eucaryotic cells by tetracycline-responsive promoters
PT1210428E (pt) 1999-08-23 2015-07-21 Genetics Inst Llc Pd-1, um recetor para b7-4 e suas utilizações
CA2414331C (en) 2000-06-28 2011-11-29 Genetics Institute, Llc. Pd-l2 molecules: novel pd-1 ligands and uses therefor
FR2814642B1 (fr) 2000-10-03 2005-07-01 Ass Pour Le Dev De La Rech En Souris transgenique pour la recombinaison ciblee mediee par la cre-er modifiee
JP3871326B2 (ja) 2000-11-15 2007-01-24 小野薬品工業株式会社 Pd−1欠損マウスおよびその用途
AR036993A1 (es) 2001-04-02 2004-10-20 Wyeth Corp Uso de agentes que modulan la interaccion entre pd-1 y sus ligandos en la submodulacion de respuestas inmunologicas
CA2442066C (en) 2001-04-02 2005-11-01 Wyeth Pd-1, a receptor for b7-4, and uses therefor
WO2003011911A1 (en) 2001-07-31 2003-02-13 Ono Pharmaceutical Co., Ltd. Substance specific to pd-1
WO2003042402A2 (en) 2001-11-13 2003-05-22 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Agents that modulate immune cell activation and methods of use thereof
EP3287144A1 (en) 2002-07-03 2018-02-28 ONO Pharmaceutical Co., Ltd. Immunopotentiating compositions
CN101899114A (zh) 2002-12-23 2010-12-01 惠氏公司 抗pd-1抗体及其用途
ES2729974T3 (es) 2003-01-23 2019-11-07 Ono Pharmaceutical Co Anticuerpo específico de PD-1 y CD3 humanas
CA2970873C (en) 2005-05-09 2022-05-17 E. R. Squibb & Sons, L.L.C. Human monoclonal antibodies to programmed death 1 (pd-1) and methods for treating cancer using anti-pd-1 antibodies alone or in combination with other immunotherapeutics
SI1907000T2 (sl) 2005-06-08 2020-07-31 Dana-Farber Cancer Institute Postopki in sestavki za zdravljenje persistentne HIV infekcije z inhibicijo programiranih celični smrtnih 1 (PD-1) poti
ES2547463T3 (es) 2005-06-17 2015-10-06 Merck Sharp & Dohme Corp. Moléculas de unión a ILT3 y usos de las mismas
WO2007100098A1 (ja) 2006-03-03 2007-09-07 Kyoto University 細胞表面機能分子の細胞外領域多量体
KR20150002879A (ko) * 2006-10-02 2015-01-07 에이씨 이뮨 에스.에이. 아밀로이드 베타에 대해 인간화된 항체
EP2133365B1 (en) 2006-12-27 2017-05-17 Emory University Compositions and methods for the treatment of infections and tumors
EP2109608B1 (en) 2007-01-10 2011-03-23 Istituto di Richerche di Biologia Molecolare P. Angeletti S.p.A. Amide substituted indazoles as poly(adp-ribose)polymerase (parp) inhibitors
US8603950B2 (en) 2007-02-20 2013-12-10 Anaptysbio, Inc. Methods of generating libraries and uses thereof
MY149129A (en) 2007-03-20 2013-07-15 Lilly Co Eli Anti-sclerostin antibodies
WO2008147143A2 (en) 2007-05-30 2008-12-04 Postech Academy-Industry Foundation Immunoglobulin fusion proteins
EP3222634A1 (en) 2007-06-18 2017-09-27 Merck Sharp & Dohme B.V. Antibodies to human programmed death receptor pd-1
WO2009014708A2 (en) 2007-07-23 2009-01-29 Cell Genesys, Inc. Pd-1 antibodies in combination with a cytokine-secreting cell and methods of use thereof
WO2009026472A1 (en) 2007-08-21 2009-02-26 The General Hospital Corporation Methods for inducing tolerance
US8563314B2 (en) 2007-09-27 2013-10-22 Sangamo Biosciences, Inc. Methods and compositions for modulating PD1
CN106008460B (zh) 2008-01-08 2022-08-12 默沙东公司 2-{4-[(3s)-哌啶-3-基]苯基}-2h-吲唑-7-羧酰胺的药学可接受的盐
EP2262837A4 (en) 2008-03-12 2011-04-06 Merck Sharp & Dohme PD-1 BINDING PROTEINS
EP2307050A4 (en) 2008-07-04 2012-07-25 Ono Pharmaceutical Co USE OF A EFFECTIVENESS MARKER TO OPTIMIZE THE THERAPEUTIC EFFECTIVENESS OF AN ANTI-HUMAN PD-1 ANTIBODY ON CANCERS
AR072999A1 (es) 2008-08-11 2010-10-06 Medarex Inc Anticuerpos humanos que se unen al gen 3 de activacion linfocitaria (lag-3) y los usos de estos
WO2010027423A2 (en) 2008-08-25 2010-03-11 Amplimmune, Inc. Compositions of pd-1 antagonists and methods of use
US9181342B2 (en) 2008-09-12 2015-11-10 Isis Innovation Limited PD-1 specific antibodies and uses thereof
CA2736829C (en) 2008-09-12 2018-02-27 Isis Innovation Limited Pd-1 specific antibodies and uses thereof
AU2009296392B2 (en) 2008-09-26 2016-06-02 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Human anti-PD-1, PD-L1, and PD-L2 antibodies and uses therefor
KR101050829B1 (ko) 2008-10-02 2011-07-20 서울대학교산학협력단 항 pd-1 항체 또는 항 pd-l1 항체를 포함하는 항암제
MX2011005691A (es) 2008-11-28 2011-07-20 Univ Emory Metodos para el tratamiento de infecciones y tumores.
WO2010089411A2 (en) 2009-02-09 2010-08-12 Universite De La Mediterranee Pd-1 antibodies and pd-l1 antibodies and uses thereof
MY162511A (en) * 2009-11-04 2017-06-15 Merck Sharp & Dohme Engineered anti-tslp antibody
SI2519543T1 (sl) 2009-12-29 2016-08-31 Emergent Product Development Seattle, Llc Beljakovine, ki se vežejo s heterodimeri in njihova uporaba
US20130202623A1 (en) 2010-02-16 2013-08-08 Nicolas Chomont Pd-1 modulation and uses thereof for modulating hiv replication
CA2791930A1 (en) 2010-03-11 2011-09-15 Kerry Louise Tyson Pd-1 antibody
TW201134488A (en) 2010-03-11 2011-10-16 Ucb Pharma Sa PD-1 antibodies
AU2011227335B2 (en) * 2010-03-17 2014-11-06 Abbott Research B.V. Anti-nerve growth factor (NGF) antibody compositions
US20130035472A1 (en) 2010-03-17 2013-02-07 Anaptysbio, Inc. Method of producing transcripts using cryptic splice sites
WO2011159877A2 (en) 2010-06-18 2011-12-22 The Brigham And Women's Hospital, Inc. Bi-specific antibodies against tim-3 and pd-1 for immunotherapy in chronic immune conditions
JP2013541937A (ja) 2010-08-05 2013-11-21 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー 抗mhc抗体−抗ウイルス性サイトカイン融合タンパク質
US20130217656A1 (en) 2010-08-12 2013-08-22 Beth Israel Deaconess Medical Center Inc Methods and compositions for diagnosing and treating lupus
US20130310266A1 (en) 2010-09-03 2013-11-21 Immport Therapeutics, Inc. Methods and Compositions For The Diagnosis And Treatment Of Cancer and Autoimmune Disorders
EP2910572B1 (en) 2010-11-11 2017-09-06 Versitech Limited Soluble pd-1 variants, fusion constructs, and uses thereof
CN103561771B (zh) 2011-03-17 2019-01-04 伯明翰大学 重新定向的免疫治疗
TR201810298T4 (tr) 2011-03-31 2018-08-27 Merck Sharp & Dohme İnsan programlı ölüm reseptörü PD-1'e karşı antikorların stabil formülasyonları ve ilgili tedaviler.
US8609625B2 (en) 2011-06-24 2013-12-17 Taipei Veterans General Hospital Method for enhancing immune response in the treatment of infectious and malignant diseases
ES2893855T3 (es) 2011-08-11 2022-02-10 Ono Pharmaceutical Co Agente terapéutico para enfermedades autoinmunes que comprende agonista de PD-1
GB201203442D0 (en) 2012-02-28 2012-04-11 Univ Birmingham Immunotherapeutic molecules and uses
WO2013169693A1 (en) 2012-05-09 2013-11-14 Bristol-Myers Squibb Company Methods of treating cancer using an il-21 polypeptide and an anti-pd-1 antibody
US9856320B2 (en) 2012-05-15 2018-01-02 Bristol-Myers Squibb Company Cancer immunotherapy by disrupting PD-1/PD-L1 signaling
US20150079192A1 (en) 2012-05-21 2015-03-19 Marv Enterprises, LLC Treatment of cancer by manipulating the immune system
WO2013174997A1 (en) 2012-05-25 2013-11-28 INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) Methods and pharmaceutical compositions for the treatment of refractory haematological malignancies
MY186099A (en) 2012-05-31 2021-06-22 Genentech Inc Methods of treating cancer using pd-l1 axis binding antagonists and vegf antagonists
CR20160319A (es) 2013-12-12 2016-11-08 Jiangsu Hengrui Medicine Co Anticuerpo pd-1, fragmento de union al antigeno de este y uso médico de este
TWI681969B (zh) 2014-01-23 2020-01-11 美商再生元醫藥公司 針對pd-1的人類抗體
JOP20200094A1 (ar) 2014-01-24 2017-06-16 Dana Farber Cancer Inst Inc جزيئات جسم مضاد لـ pd-1 واستخداماتها
WO2015134605A1 (en) * 2014-03-05 2015-09-11 Bristol-Myers Squibb Company Treatment of renal cancer using a combination of an anti-pd-1 antibody and another anti-cancer agent
ME03558B (me) 2014-03-14 2020-07-20 Novartis Ag Molekuli anti-lag-3 antiтela i njihove upotrebe
CN107172880B (zh) 2014-03-24 2021-09-28 癌症研究技术有限公司 含有修饰IgG2结构域的引起激动或拮抗特性的修饰抗体及其用途
LT3157956T (lt) 2014-06-19 2020-05-11 Regeneron Pharmaceuticals, Inc. Nepriklausantys žmonėms gyvūnai, turintys humanizuotą užprogramuotos ląstelių žūties 1 geną
ES2847311T3 (es) 2014-08-05 2021-08-02 MabQuest SA Reactivos inmunológicos que se unen a PD-1
WO2016029073A2 (en) * 2014-08-22 2016-02-25 Bristol-Myers Squibb Company Treatment of cancer using a combination of an anti-pd-1 antibody and an anti-cd137 antibody
AU2015327868A1 (en) 2014-10-03 2017-04-20 Novartis Ag Combination therapies
WO2016070051A2 (en) 2014-10-31 2016-05-06 Oncomed Pharmaceuticals, Inc. Combination therapy for treatment of disease
WO2016100882A1 (en) 2014-12-19 2016-06-23 Novartis Ag Combination therapies
MA41217A (fr) 2014-12-19 2017-10-24 Advaxis Inc Polythérapies ayant des souches de listeria recombinées
EP3916017A1 (en) 2014-12-22 2021-12-01 PD-1 Acquisition Group, LLC Anti-pd-1 antibodies
NZ734144A (en) 2014-12-31 2023-06-30 Checkmate Pharmaceuticals Inc Combination tumor immunotherapy
US20170152323A1 (en) 2015-01-16 2017-06-01 Immunwork Inc. Anti-inflammatory molecules with tissue-targeting functions
MA41463A (fr) 2015-02-03 2017-12-12 Anaptysbio Inc Anticorps dirigés contre le gène d'activation 3 des lymphocytes (lag-3)
MA41867A (fr) 2015-04-01 2018-02-06 Anaptysbio Inc Anticorps dirigés contre l'immunoglobuline de cellule t et protéine 3 de mucine (tim-3)
HUE050894T2 (hu) * 2015-04-17 2021-01-28 Bristol Myers Squibb Co Kompozíciók, amelyek tartalmazzák ipilimumab és nivolumab kombinációját
SI3317301T1 (sl) 2015-07-29 2021-10-29 Novartis Ag Kombinirane terapije, ki obsegajo molekule protitelesa na LAG-3
EP4302835A3 (en) 2016-06-29 2024-03-20 Tesaro, Inc. Methods of treating ovarian cancer
AU2017354070A1 (en) * 2016-11-01 2019-05-16 Anaptysbio, Inc. Antibodies directed against programmed death- 1 (PD-1)
TW201825512A (zh) * 2016-11-29 2018-07-16 美商提薩羅有限公司 針對計劃性死亡-1(pd-1)之抗體
CA3049536A1 (en) 2017-01-09 2018-07-12 Tesaro, Inc. Methods of treating cancer with anti-tim-3 antibodies
BR112019014187A2 (pt) 2017-01-09 2020-02-11 Tesaro, Inc. Métodos de tratamento de câncer com anticorpos anti-pd-1
SG11202002862RA (en) 2017-09-30 2020-04-29 Tesaro Inc Combination therapies for treating cancer

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016523516A (ja) * 2013-05-02 2016-08-12 アナプティスバイオ インコーポレイティッド プログラム死−1(pd−1)に対する抗体
WO2016176504A1 (en) * 2015-04-28 2016-11-03 Bristol-Myers Squibb Company Treatment of pd-l1-positive melanoma using an anti-pd-1 antibody

Also Published As

Publication number Publication date
MA47208A (fr) 2019-11-13
BR112019014187A2 (pt) 2020-02-11
US11407830B2 (en) 2022-08-09
HUE061842T2 (hu) 2023-08-28
EP4219563A2 (en) 2023-08-02
EP4219563A3 (en) 2023-10-04
AU2018206481A1 (en) 2019-07-25
IL267804A (en) 2019-09-26
SG10201913075RA (en) 2020-02-27
KR20190114996A (ko) 2019-10-10
PT3565844T (pt) 2023-05-02
EP3565844B1 (en) 2023-03-01
KR102606252B1 (ko) 2023-11-23
JP7110206B2 (ja) 2022-08-01
JP7110206B6 (ja) 2022-08-25
ES2945745T3 (es) 2023-07-06
EP3565844B8 (en) 2023-04-12
PL3565844T3 (pl) 2023-06-12
EP3565844A1 (en) 2019-11-13
ZA201904316B (en) 2022-12-21
MX2019008207A (es) 2019-12-11
DK3565844T3 (da) 2023-05-01
WO2018129559A1 (en) 2018-07-12
FI3565844T3 (fi) 2023-05-09
JP2022082809A (ja) 2022-06-02
CA3049440A1 (en) 2018-07-12
US20200239574A1 (en) 2020-07-30
CN110382545A (zh) 2019-10-25
TW201831200A (zh) 2018-09-01
US20230111418A1 (en) 2023-04-13
TWI767976B (zh) 2022-06-21
SG11201906192SA (en) 2019-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7472190B2 (ja) 抗tim-3抗体を用いてがんを処置する方法
US20230111418A1 (en) Methods of treating cancer with anti-pd-1 antibodies
TWI791519B (zh) 針對淋巴細胞活化基因-3(lag-3)之抗體藥劑及其用途
US20210346497A1 (en) Methods of Treating Cancer
WO2018101448A1 (en) Method of treating cancer using anti-ccr4 antibody and anti-pd-1 antibody
TW202128755A (zh) 抗原結合蛋白
TWI841209B (zh) 用抗tim-3抗體治療癌症之方法
EA043391B1 (ru) Способы лечения рака с помощью антител к pd-1
NZ795702A (en) Methods of treating cancer with anti-pd-1 antibodies

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201217

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211117

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20220208

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220411

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220627

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220720

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7110206

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150