JP2020163417A - ハット形鋼矢板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い経済性を有する薄肉フランジのハット形鋼矢板を孔型圧延法によって製造する。【解決手段】粗圧延工程では、被圧延材の断面形状を、矩形断面から、左右のフランジ部が鏡面対称のZ型形状であり、且つ、フランジ部がウェブ部に接続する第1部位、腕部に接続する第2部位、及び、これら第1部位と第2部位との間に位置する第3部位からなるハット形粗形断面とする造形が行われ、中間圧延工程では、フランジ部の第3部位の長さを縮小しつつ、板厚を圧下して被圧延材の断面形状を第1中間断面形状とし、第1中間断面形状におけるウェブ部の全体、フランジ部の全体、及び、腕部の一部を押圧し、フランジ部全体を真っ直ぐに矯正して第2中間断面形状とし、次いで、爪高さ成形を施す造形が行われ、仕上圧延工程では、継手成形を施して最終製品を造形する。【選択図】図2

Description

本発明は、経済性の高い薄肉フランジのハット形鋼矢板の製造方法に関する。
近年、鋼矢板壁の構造物としての信頼性の確保、さらに鋼矢板を打設するにあたり、生産性の向上や、コストの効率的な削減が求められているといった観点から、従来のU形鋼矢板に代わり構造信頼性、施工性や経済性(軽量化)に優れたハット形鋼矢板が開発された。ハット形鋼矢板はハット形形状の両端に非対称形状の継手を有し、その製造は孔型圧延法によって行われる。孔型圧延法の一般的な工程としては、先ず加熱炉において所定の温度に加熱した素材を、孔型ロールを備えた粗圧延機、中間圧延機及び仕上圧延機によって順に圧延することが知られている。
現状、国内で製造されているハット形鋼矢板製品については、上述した一般的な孔型圧延法を用いて矩形断面の素材から製造することが可能である。具体的には、例えば壁幅1m当たりの断面二次モーメントが1.0×10cm/mの10H製品と呼ばれるハット形鋼矢板製品や、壁幅1m当たりの断面二次モーメントが2.5×10cm/mの25H製品と呼ばれるハット形鋼矢板製品は、熱間の孔型圧延法によって製造される。また、最近では、壁幅1m当たりの断面二次モーメントが4.5×10cm/mの45H製品、5.0×10cm/mの50H製品も製造されるようになった。
ハット形鋼矢板の断面の形状・寸法については、その構造信頼性、施工性や経済性(軽量化)を向上させるために種々の工夫が取り入れられている。例えば、特許文献1には、施工性向上の観点から施工時の打設抵抗を低減するため、図4に示すようなハット形鋼矢板101のウェブ103(特許文献1においては「中央フランジ部」と呼称)、又は腕106、107(特許文献1においては「端フランジ部」と呼称)とフランジ104、105(特許文献1においては「ウェブ部」と呼称)のなす角度αを好適に設計し、特にフランジ104、105の全体(特許文献1においては「ウェブ部全体」と呼称)を緩傾斜部とした断面にすべきことが開示されている。開示内容によれば、ハット形鋼矢板は、ハット形断面を採用し、継手を鋼矢板壁の外縁部に配置したことによりU形断面よりも構造信頼性が高まり、さらにフランジ部全体を緩傾斜とし、一対のフランジ中央P、Qからの垂線の交点Oが鋼矢板の溝断面外に位置するようなフランジ角度αに設定することで施工時の打設抵抗が低減される等、施工性が高められている。また、施工性が高められた結果、施工時の打設荷重を小さく抑えることができ、これにより鋼矢板の薄肉化できることで経済性も向上した。
図5は、従来技術の実施に係る圧延設備であるハット形鋼矢板を製造する圧延ラインLと、圧延ラインLに備えられる圧延機、孔型配置及び被圧延材の流れについての概略説明図である。図5に示すように、圧延ラインLには、粗圧延機11、第1中間圧延機13、第2中間圧延機14、仕上圧延機19が順に配置されている。圧延ラインLは複数のラインL1〜L3によって構成されており、ラインL1とラインL2が隣接し、ラインL2とラインL3が隣接している。それぞれのラインL1〜L3は、互いの一部が重なるようにして直列的に連結しており、被圧延材AはL1からL2、あるいはL2からL3に、その幅方向に平行移動して圧延ラインLを進む構成となっている。
そして、ラインL1には粗圧延機11が配置され、ラインL2には第1中間圧延機13が配置され、ラインL3には第2中間圧延機14と仕上圧延機19が配置されている。各ラインL1〜L3にはそれぞれ別の被圧延材Aを載せて圧延を行うことが可能であり、圧延ラインL上において複数の被圧延材Aの圧延を同時に並行して実施することが可能な構成となっている。
図5に示す圧延ラインLにおいては、図示しない加熱炉において加熱された矩形断面形状の素材(素材B、後の被圧延材A)は、ラインL1上で粗圧延機11の上下孔型ロール対に刻設された第1孔型K7、第2孔型K6、第3孔型K5によって順に圧延された後、ラインL2に送り込まれて第1中間圧延機13の上下孔型ロール対に刻設された第4孔型K4で圧延され、引き続いてラインL3に送り込まれて第2中間圧延機14の上下孔型ロール対に刻設された第5孔型K3、第6孔型K2の順に圧延され、最後に仕上圧延機19の上下孔型ロール対に刻設された第7孔型K1によって圧延されて最終製品であるハット形鋼矢板となる。このようにして、素材B(被圧延材A)に対して粗圧延工程、中間圧延工程、仕上圧延工程をこの順に行うことで最終製品が製造される。図5では、K2及びK1圧延は1パス、それより上流のK7〜K3圧延は2以上の多パスとしているが、各孔型の圧延パス数は必ずしもこれに限定されるわけではない。厳密な定義はないが、粗圧延工程はK7とK6による圧延により矩形断面形状から略ハット形断面形状(「ハット形粗形断面形状」とも言う)を造形する工程であり、中間圧延工程はK5〜K2により略ハット形断面形状から継手部を生成して中間ハット形断面形状を造形する工程であり、仕上圧延工程はK1を用いて中間ハット形断面形状からハット形鋼矢板の製品断面形状を造形する工程である。なお、本明細書では、慣例により孔型の呼称は仕上孔型をK1(“K”は孔型を意味するドイツ語Kaliberの頭文字)とし、上流の孔型に向けて順に番号を付す。
以下では、図5の圧延ラインLに配置される粗圧延機11、第1中間圧延機13、第2中間圧延機14、仕上圧延機19に刻設される孔型の構成と作用について、圧延ラインLの上流から順を追って図面を参照して簡単に説明する。なお、上記粗圧延機11、第1中間圧延機13、第2中間圧延機14、仕上圧延機19は従来から用いられている一般的な設備であるため、本明細書における以下の記述では孔型の構成と作用を中心に説明することとし、各圧延機の詳細な設備構成等についての説明は省略する。
なお、図5に記載した孔型K7、K6、…、K1は、粗圧延機11〜仕上圧延機19のいずれかの圧延機に刻設されるものであるが、各孔型をどの圧延機に刻設するかは、通常は生産性(能率・歩留)や作業性を考慮した上で、設備状況や製品寸法等の条件によって適宜変更すべきものである。そこで、本発明技術の実施形態においては、各孔型は図5の孔型配置に限定されず、圧延ラインL上流側から下流側に向けて順に刻設されていれば良いものとして説明する。
また、以下に説明する本実施の形態に係る第1孔型K7〜第7孔型K1の構成は、図示の形態に限られるものではなく、例えば、各種孔型の修正孔型の増減配列については設備状況や製品寸法等の条件に応じて適宜変更可能である。
図6は、図5に記載したハット形鋼矢板の圧延造形に係る孔型形状と圧延造形についての概略的な説明図である。図6では後に説明する本発明技術との比較を容易にするため、被圧延材のフランジ部、孔型のフランジ対応部を誇張して幅広く描いている。
図6(a)は、第1孔型K7圧延の最終パス出口(ロール軸直下)での孔型と素材Bの断面図である。第1孔型K7は上孔型ロール20aと下孔型ロール20bから構成されるボックス孔型であり、図では該ボックス孔型の孔底をフラット形状としているが、これを所定のテーパー形状とする場合もある。この第1孔型K7により、矩形断面形状の素材Bの幅方向端部の短辺部の形状を整え、かつ長手方向に均一な幅寸法にするために、図のように矩形断面形状の素材Bを立てた状態(鋼矢板の幅方向を鉛直方向とした状態)で幅方向に軽く圧下(エッジング圧延)が施される。第1孔型K7は所謂エッジング孔型と呼称される。
つぎに、図6(b)は、第2孔型K6圧延の第1パス入側において素材Bに対して上下孔型ロール対20a、20bによる圧下が始まる位置での孔型と素材Bの断面図であり、また、図6(c)は第2孔型K6圧延の最終パス出口での孔型と被圧延材Aの断面図である。図6(b)、(c)に示すように、第2孔型K6は突起ロールである上孔型ロール20aと、溝ロールである下孔型ロール20bから構成され、この第2孔型K6によって、上記第1孔型K7においてエッジング圧延された矩形断面形状の素材B(後の被圧延材A)全体に対して圧下が行われる。ここで、上記第1孔型K7における圧下では素材Bを立てた状態とされるが、その後、素材Bは90°あるいは270°回転させられ、第2孔型K6では素材Bの幅方向を水平方向とした状態(鋼矢板の幅方向を水平方向とした状態)で圧下が行われ、被圧延材Aの断面を図6(c)のような略ハット形断面形状とする圧延造形が行われる。第2孔型K6圧延の最終パスで仕上がった被圧延材Aの断面はウェブ部3、フランジ部4、5、腕部6、7から構成される。
図6(d)は、第3孔型K5圧延の第1パス入側において被圧延材Aに対して上下孔型ロール対20a、20bによる圧下が始まる位置での孔型と被圧延材Aの断面図であり、また、図6(e)は第3孔型K5圧延の最終パス出口での孔型と被圧延材Aの断面図である。図6(d)、(e)に示すように、第3孔型K5は突起ロールである上孔型ロール20aと溝ロールである下孔型ロール20bから構成され、この第3孔型K5によって図6(e)のように継手部8、9と爪部8a、9aが形成されるとともに、被圧延材A全体に対して厚み圧下が行われ、よりハット形鋼矢板製品に近い形状・寸法とされる。
図6(f)は、第4孔型K4圧延の第1パス入側において被圧延材Aに対して上下孔型ロール対30a、30bによる圧下が始まる位置での孔型と被圧延材Aの断面図であり、また、図6(g)は第4孔型K4圧延の最終パス出口での孔型と被圧延材Aの断面図である。図6(f)、(g)に示すように、第4孔型K4は突起ロールである上孔型ロール30aと溝ロールである下孔型ロール30bから構成され、この第4孔型K4によって被圧延材A全体に対して厚み圧下ならびに爪高さ成形が行われる。具体的には、爪部8a、9aの高さ(図中、上下方向の高さh1)を調整して2つの爪部8a、9aの高さを揃える爪高さ成形と、被圧延材A全体の厚み圧下が同時に行われる。なお、この第4孔型K4のような爪部8a、9aの高さを揃える成形は爪成形工程と呼称され、爪成形工程を担う孔型は爪成形孔型と呼称される。
図6(h)は、第5孔型K3圧延の第1パス入側において被圧延材Aに対して上下孔型ロール対40a、40bによる圧下が始まる位置での孔型と被圧延材Aの断面図であり、また、図6(i)は第5孔型K3圧延の最終パス出口での孔型と被圧延材Aの断面図である。図6(h)、(i)に示すように、第5孔型K3は突起ロールである上孔型ロール40aと溝ロールである下孔型ロール40bから構成され、この第5孔型K3によって被圧延材A全体に対して厚み圧下が行われる。
図6(j)は、第6孔型K2圧延の出口での孔型と被圧延材Aの断面図である。図6(j)に示すように、第6孔型K2は突起ロールである上孔型ロール40aと溝ロールである下孔型ロール40bから構成され、この第6孔型K2によって被圧延材A全体に対して厚み圧下ならびに爪高さ成形が行われ、特に、爪部8a、9aの高さ(図中、上下方向の高さh2)を調整して2つの爪部8a、9aの高さを揃える爪高さ成形が行われる。第6孔型K2では、被圧延材A全体の厚み圧下を積極的に行う第5孔型K3とは異なり、厚み圧下量はごく小さい。
図6(k)は、第7孔型K1圧延の出口での孔型と被圧延材Aの断面図である。図6(k)に示すように、第7孔型K1は突起ロールである上孔型ロール60aと溝ロールである下孔型ロール60bから構成され、この第7孔型K1では、被圧延材Aの爪部8a、9aを含む継手部8、9の曲げ成形と、軽圧下圧延による被圧延材A全体の整形が行われる。具体的には、爪部8a、9aを含む継手部8、9全体を製品の継手形状となるように曲げる継手成形が行われる。これにより、第7孔型K1では、ハット形鋼矢板製品の形状・寸法まで被圧延材Aが成形されることとなる。なお、この第7孔型K1のような継手部8、9全体を曲げ成形する孔型は仕上孔型と呼称される。
以上、図6を参照して、矩形断面素材からハット形鋼矢板を造形する基本的な孔型列、第1孔型K7〜第7孔型K1の各孔型形状とその機能について説明し、該孔型列を用いた圧延造形法を解説した。上述のように、ハット形鋼矢板の孔型圧延は粗圧延工程、中間圧延工程、仕上圧延工程からなり、例えば第1孔型K7〜第6孔型K2までの孔型において粗圧延工程及び中間圧延工程が順次行われ、第7孔型K1において仕上圧延工程が行われる。ここで、第2孔型K6の孔型形状は略ハット形断面形状、また第3孔型K5〜第6孔型K2の孔型形状はいずれもハット形中間断面形状であり、後段の孔型へいくほど製品形状に近い形状にて刻設されている。最終工程である仕上圧延が行われる第7孔型K1の形状は、略ハット形鋼矢板製品形状である。
上述の基本的なハット形鋼矢板の圧延造形法に対する改良技術が、特許文献2と特許文献3によって開示されている。
まず、特許文献2には、上述の第2孔型K6による粗圧延工程の孔型圧延を図7のように孔型K6aと孔型K6bによる2段構えの孔型圧延とし、矩形断面の素材を矩形断面形状と略ハット形断面形状との間の中間形状に造形する1段階目の孔型K6aと、該中間形状から略ハット形断面形状に造形する2段階目の孔型K6bによって行う技術が開示されている。孔型が一つ増えるため、例えば図7のように第3孔型K5は粗圧延機11から第1中間圧延機13に移動させることになる。
図8は、図7に記載したハット形鋼矢板の圧延造形に係る孔型形状と圧延造形についての概略的な説明図である。ただし、第1孔型K7及び第4孔型K4〜第7孔型K1の圧延状態は図6のそれと同じであり、その掲載を省略する。前記1段階目の孔型K6aの溝ロール20bは、被圧延材Aのウェブ部3に対向するウェブ対向部42と、被圧延材Aのフランジ部4、5に対向するフランジ対向部44、45と、被圧延材Aの腕部6、7に対向する腕対向部47、48からなり、当該1段階目の孔型K6aにおいて、前記フランジ対向部44、45は、前記ウェブ対向部42に接続する緩傾斜のフランジ対向部分44a、45aと、前記腕対向部47、48に接続する急傾斜のフランジ対向部分44b、45bから構成され、前記2段階目の孔型K6bの突起ロール20aならびに溝ロール20bは、被圧延材Aのウェブ部3に対向するウェブ対向部52ならびに62と、被圧延材Aのフランジ部4、5に対向するフランジ対向部54、55ならびに64、65と、被圧延材Aの腕部6、7に対向する腕対向部57、58ならびに67、68からなり、当該2段階目の孔型K6bにおいて、前記フランジ対向部54、55ならびに64、65は、前記ウェブ対向部52ならびに62に接続する急傾斜のフランジ対向部分54a、55aならびに64a、65aと、前記腕対向部57、58ならびに67、68に接続する急傾斜のフランジ対向部分54c、55cならびに64c、65cと、当該2つの急傾斜のフランジ対向部分の間に位置する緩傾斜のフランジ対向部分54b、55bならびに64b、65bから構成される。
まず、図8(a)は、第2孔型(1段階目)K6a圧延の第1パス入側において素材Bに対して上下孔型ロール対20a、20bによる圧下が始まる位置での孔型と素材Bの断面図であり、また、図8(b)は1段階目の孔型K6a圧延の最終パス出口での孔型と被圧延材Aの断面図である。図8(a)、(b)に示すように、1段階目の孔型K6aは突起ロールである上孔型ロール20aと、溝ロールである下孔型ロール20bから構成され、この1段階目の孔型K6aによって、第1孔型K7においてエッジング圧延された矩形断面形状の素材B全体に対して圧下が行われる。
続いて、図8(c)は、第2孔型(2段階目)K6b圧延の第1パス入側において1段階目の孔型K6aで造形された被圧延材Aに対して上下孔型ロール対20a、20bによる圧下が始まる位置での孔型と被圧延材Aの断面図であり、また、図8(d)は2段階目の孔型K6b圧延の最終パス出口での孔型と被圧延材Aの断面図である。1段階目の孔型K6aで造形後の被圧延材Aが、図8(c)、(d)のようにその下面が緩傾斜のフランジ対向部分64b、65bを底として支持されて圧延される。こうすることにより、矩形断面形状から略ハット形断面形状を造形する際の被圧延材Aのフランジ部4、5の変形様式を剪断変形にすることができ、被圧延材の長手方向先後端部の形状不良や継手開口部の形状・寸法不良等を回避し、また被圧延材による圧延事故を回避することができる。
なお、図8(d)のような2段階目の孔型K6bで造形後の被圧延材Aのフランジ部4、5に残存する段付き形状は、図8(e)、(f)のように後続の第3孔型K5の圧延において容易に消去され、それ以降の圧延造形については図6の第4孔型K4〜第7孔型K1のそれと同じである。
また、有効幅の広い断面の両端に突条を有するハット形鋼矢板の継手を、より厚みの薄い扁平なスラブ素材から良好な形状で造形するため、特許文献3に、図9に示すように粗圧延工程において粗圧延孔型(特許文献3においては「延伸用孔型」と呼称)に突条形成溝6a、6bを設け、これにより継手成形のための突条を形成しておく技術が開示されている。これは粗圧延工程に適用する技術であるが、特許文献3に開示された中間圧延工程以降の圧延造形については図6の第3孔型K5〜第7孔型K1のそれと同様な方法で行われる。
なお、特許文献1はハット形鋼矢板製品の断面の寸法・形状に関する技術であり、製品の各部位の名称はハット形鋼矢板の需要家の呼称で記載している。一方、本発明はハット形鋼矢板の製造技術に関するものであることから、本明細書においては図4に示すハット形鋼矢板101の断面の各部位に付した番号について、ハット形鋼矢板の製造現場での呼称に従って、103を「ウェブ」、106、107を「腕」、104、105を「フランジ」と呼称する。また、特許文献3では、孔型は上ロールに溝ロール、下ロールに突起ロールを配置した形式で記載されているが、後の説明の便宜上、図9では上ロールに突起ロール、下ロールに溝ロールを配置した形式で記載している。なお、両者の間に圧延造形上の本質的な差異はない。
特許第3488230号 特許第6421688号 特許第4238701号
ハット形鋼矢板の経済性(軽量化)は重要であり、所定の構造信頼性と施工性を両立したまま、今後さらなる軽量化が求められるものと予想され、特にフランジの板厚が小さい断面(すなわち薄肉フランジ)の製造技術の開発が望まれる。しかし、このような経済性の高いハット形鋼矢板については、上記特許文献2及び特許文献3に記載されている従来の圧延造形法では、製品を製造することが困難である。これは、同じ孔型で2パス以上の多パスの圧延を往復で繰り返すリバース圧延(以下、「同一孔型多パス圧延」と呼称する)を行うとき、薄肉のフランジの厚み延伸がウェブ又は腕の延伸よりも高くなってフランジに圧縮応力が作用し、板厚が製品のそれに近くなると、この圧縮応力が座屈応力を超え、フランジ波と呼ばれる形状不良を生じるためである。
ここで、ハット形鋼矢板の圧延造形に同一孔型多パス圧延を適用する理由を説明する。図5の圧延ラインの例では、第6孔型K2と第7孔型K1以外はすべて同一孔型多パス圧延である。一般に孔型圧延では、図5の粗圧延機11や第2中間圧延機14のように圧延機のロール胴長内に複数の孔型を配置し、素材はこれらの孔型で構成される孔型列を上流孔型から下流孔型に向かって順に圧延しながら製品が造形される。概して数多くの孔型を用いる方が細かく無理のない丁寧な造形ができるが、製品の幅が大きいほど、台数の限られた圧延機のロール胴長内に配置できる孔型数は少なくなる。10H製品、25H製品に代表されるハット形鋼矢板は有効幅が900mmであり、従来のU形鋼矢板の有効幅400〜600mmにくらべて広幅であり、数少ない孔型で素材から製品を造形しなければならない。
また、ある孔型による圧延終了後に後続の孔型で圧延を開始するまでに、被圧延材の移動時間が必要であり、この時間に被圧延材の温度が低下する。上述のように、ハット形鋼矢板は施工時の打設荷重が小さいことで薄肉化が図られており、被圧延材の温度低下速度が大きく、失熱して圧延を継続できなくなる可能性が高くなる。温度低下を極力抑えるためには、移動時間を短縮する必要がある。同一孔型多パス圧延は、数少ない孔型による圧延造形を可能にし、さらに失熱を防ぐ。ハット形鋼矢板の造形に同一孔型多パス圧延が適用されるのは、このような理由による。
次に、薄肉フランジの略ハット形断面形状の被圧延材に対して同一孔型多パス圧延を行う際にフランジ波を誘発する圧縮応力がフランジに発生するメカニズムを説明する。同一孔型多パス圧延においては、1パス毎にピッチラインに垂直な方向に上下ロール隙を縮小して板厚を圧下するので、その第1パスにおいて孔型のウェブ対応部、フランジ対応部及び腕対応部(以下、この三者をまとめて「本体対応部」と呼称する)にメタルが充満した後、後続のパス(第2パス以降のパス)では被圧延材の本体対応部の全体にわたってピッチラインに垂直方向の厚み圧下量は均一(Δhとする)である。ここで、入側板厚/出側板厚で定義される厚み延伸は、Δhを用いると以下の式(1)で表される。
厚み延伸=板幅に垂直方向の入側板厚/出側板厚=ピッチラインに垂直方向の入側板厚/出側板厚=ピッチラインに垂直方向の直前パス仕上がり板厚/(直前パス仕上がり板厚−Δh) ・・・(1)
ここでピッチラインとは、上下孔型ロール対の上孔型ロール軸、下孔型ロール軸に平行で、かつ両ロール軸の中間に位置する線のことを指す。
上記式(1)から、略ハット形断面形状の被圧延材のウェブ部、フランジ部、腕部の各部位について板幅に垂直方向の板厚(すなわち一般にいう板厚)はそれぞれ異なるが、前記各部位についてピッチラインに垂直方向の板厚が等しくなるように孔型を設計すれば、同一孔型多パス圧延において被圧延材の本体対応部の全体にわたり厚み延伸を一定にできることが分かる。各部位のピッチラインに垂直方向の板厚は、各部位の板幅に垂直方向の板厚を、各部位の板幅がピッチラインとなす角度の余弦で割ったもので与えられるので、以下の式(2)を満たすように孔型を設計すれば良い。
hw/cosθw=hf/cosθf=ha/cosθa ・・・(2)
ここで、hw、hf、haはそれぞれ孔型のウェブ対応部、フランジ対応部、腕対応部のロール隙、θw、θf、θaはそれぞれウェブ対応部、フランジ対応部、腕対応部のピッチラインとのなす角度である。
経済性の高い薄肉フランジのハット形鋼矢板の製造において、同一孔型多パス圧延を適用する孔型についてhfを小さくしなければならないから、上記式(2)を満足するにはθwとθaを減少させて0度に近づける(ウェブ対応部と腕対応部をピッチラインに平行に近づける)か、もしくはθfを増加させてフランジ対応部を急傾斜にするように孔型を設計しなければならない。
前者については、通常θw、θaは5〜10度に設定され、その余弦cosθw、cosθaは0.996〜0.985であり、ほとんど1(=cos0°)に近い。すなわち、θw=θa=0°に設定してもhfをわずか0.4〜1.5%しか小さくできない。一方後者については、θfの値は通常30〜60度に設定され、例えばθf=40度のときcosθf=0.766、θf=45度のときcosθf=0.707であり、θfを40度から45度に変更することにより、hfを7.7%(=(0.766−0.707)/0.766×100)も小さくすることができる。しかしながら、後者については、フランジ対応部を急傾斜に設計すると孔型の高さが大きくなり、ロール寿命が早く尽き、ロールコストの上昇を招くという問題がある。
このことを図10の孔型ロール図を用いて説明する。図10(a)、(b)の両者は孔型のフランジ対応部のピッチラインとのなす角度θfが異なり、(a)はθf=θf1、(b)はθf=θf2であり、θf1<θf2である。その他の寸法諸元であるウェブ対応部、フランジ対応部、腕対応部のロール隙と幅、またウェブ対応部、腕対応部がピッチラインとのなす角度については(a)と(b)の間で等しい。また両端の継手部の形状・寸法についても(a)、(b)で同じである。上下孔型ロール対の新製時の直径は、当該上下孔型ロール対を組み込む圧延機や周辺設備の設備条件から許容される最大値として決められる。しかし、圧延の際に被圧延材から受ける熱や摩擦によってその表面が摩耗するため、通常はロールチャンス毎にロール表面を旋削して新生面を露出し、孔型の形状・寸法を元に戻すことが行われ、これに伴い上下孔型ロール対の直径は減少する。ロールチャンスを重ねる度に、上下孔型ロール対の直径は次第に減少していき、遂には前記上下孔型ロール対が圧延負荷に耐えられなくなる直径に減少した時点で寿命が尽きる。より具体的に言えば、強度上最も弱い部分は、圧延荷重による曲げモーメントが最大であり、かつ直径が最も小さい溝ロールの中央部(ウェブ対向部)であり、直径の減少によりこの部分が圧延負荷に耐えられなくなった時点で寿命が尽きる。
図10の(a)と(b)の間で最大直径部位は同じであり、その直径は等しい。すなわち、最大直径部位は、突起ロールについてはウェブ対向部、溝ロールについては右端のカラー部であり、その直径はそれぞれDT、DBである。新製時の上下孔型ロール対のDT、DBの値、すなわちDT、DBの最大値は、前述のように当該上下孔型ロール対を組み込む圧延機や周辺設備の設備条件から許容される値で決まり、(a)、(b)のいずれについても同じ値である。このとき、図10のように強度上最も弱い溝ロール中央部の直径を(a)の場合dB1、(b)の場合dB2とおくと、両者の大小関係はdB1>dB2であることが分かる。すなわち、孔型のフランジ対応部がピッチラインとのなす角度θfが大きく、孔型の高さが大きい(b)の方が、最初に使用するときから強度が弱く、それだけ早く寿命が尽き、ロールコストの上昇を招く。
図5の圧延ラインの例で言えば、第6孔型K2と第7孔型K1以外はすべて同一孔型多パス圧延である。上述のように第6孔型K2と第7孔型K1によって行われる厚み圧下は1パスの軽圧下である。一方、同一孔型多パス圧延によって被圧延材A全体の厚み圧下を積極的に行うのは第2孔型K6から第5孔型K3までの孔型であり、特に第5孔型K3圧延では被圧延材の板厚が小さいためフランジ波が最も容易に発生しやすい。さらに第5孔型K3圧延は厚み圧下量が大きくパス回数が多いためロール摩耗量が大きく、かつ圧延温度が低いので圧延負荷が大きい。そのため、ロール強度を弱め、かつロール寿命を縮めるので、孔型のフランジ対応部を急傾斜にするフランジ波防止対策を講じることはできなかった。このような理由により、薄肉フランジのハット形鋼矢板を圧延造形することは困難であり、その圧延造形法の開発が待ち望まれていた。
上記事情に鑑み、本発明の目的は、高い経済性を有する薄肉フランジのハット形鋼矢板を孔型圧延法によって製造することが可能なハット形鋼矢板の製造方法を提供することにある。
前記の目的を達成するため、本発明によれば、矩形断面の素材から孔型圧延によってハット形鋼矢板を製造するハット形鋼矢板の製造方法であって、粗圧延工程、中間圧延工程、仕上圧延工程を有し、前記粗圧延工程では、左右のフランジ対応部を鏡面対称のZ型に折り曲げた孔型を用い、被圧延材の断面形状を、前記矩形断面から、左右のフランジ部が鏡面対称のZ型形状であり、且つ、当該フランジ部がウェブ部に接続する第1部位、腕部に接続する第2部位、及び、これら第1部位と第2部位との間に位置する第3部位からなるハット形粗形断面とする造形が行われ、前記中間圧延工程では、1又は複数の孔型ロールを用い、前記ハット形粗形断面である被圧延材のフランジ部の第3部位の一部、第2部位の全体、及び、腕部の一部又は全体を溝ロールで支持し、突起ロールにより前記ハット形粗形断面である被圧延材のフランジ部の第1部位の全体とウェブ部の全体を押圧し、前記フランジ部の第3部位の長さを縮小しつつ、板厚を圧下して被圧延材の断面形状を第1中間断面形状とし、当該第1中間断面形状におけるウェブ部の全体、フランジ部の全体、及び、腕部の一部を押圧し、フランジ部全体を真っ直ぐに矯正して第2中間断面形状とし、次いで、爪高さ成形を施す造形が行われ、前記仕上圧延工程では、継手成形を施して最終製品を造形することを特徴とする、ハット形鋼矢板の製造方法が提供される。
また、本発明によれば、矩形断面の素材から孔型圧延によってハット形鋼矢板を製造するハット形鋼矢板の製造方法であって、粗圧延工程、中間圧延工程、仕上圧延工程を有し、前記粗圧延工程では、左右のフランジ対応部を鏡面対称のZ型に折り曲げた孔型を用い、被圧延材の断面形状を、前記矩形断面から、左右のフランジ部が鏡面対称のZ型形状であり、且つ、当該フランジ部がウェブ部に接続する第1部位、腕部に接続する第2部位、及び、これら第1部位と第2部位との間に位置する第3部位からなるハット形粗形断面とする造形が行われ、前記中間圧延工程では、1又は複数の孔型ロールを用い、前記ハット形粗形断面である被圧延材のフランジ部の第3部位の一部、第1部位の全体、及び、ウェブ部の全体を突起ロールで支持し、溝ロールにより前記ハット形粗形断面である被圧延材のフランジ部の第2部位の全体と腕部の一部又は全体を押圧し、前記フランジ部の第3部位の長さを縮小しつつ、板厚を圧下して被圧延材の断面形状を第1中間断面形状とし、当該第1中間断面形状におけるウェブ部の全体、フランジ部の全体、及び、腕部の一部を押圧し、フランジ部全体を真っ直ぐに矯正して第2中間断面形状とし、次いで、爪高さ成形を施す造形が行われ、
前記仕上圧延工程では、継手成形を施して最終製品を造形することを特徴とする、ハット形鋼矢板の製造方法が提供される。
前記粗圧延工程において被圧延材の断面を前記ハット形粗形断面とする造形を行う孔型、及び、前記中間圧延工程において被圧延材の断面を前記第1中間断面形状とする造形を行う孔型の寸法は以下の式(3)、(4)を満たしても良い。
1.0≦(hfk/hw)/(cosθfk/cosθw)≦1.5 ・・・(3)
1.0≦(hfk/ha)/(cosθfk/cosθa)≦1.5 ・・・(4)
ここで、hfk:孔型ロールの最終パスにおけるフランジ第k対応部のロール隙(k=1、2、3)、hw:孔型ロールの最終パスにおけるウェブ対応部のロール隙、ha:孔型ロールの最終パスにおける腕対応部のロール隙、θfk:孔型ロールのフランジ第k対応部のピッチラインとのなす角度、θw:孔型ロールのウェブ対応部のピッチラインとのなす角度、θa:孔型ロールの腕対応部のピッチラインとのなす角度、である。
本発明によれば、高い経済性を有する薄肉フランジのハット形鋼矢板を孔型圧延法によって製造することができる。
本発明技術の実施に係るハット形鋼矢板の圧延ライン、圧延機、孔型配置及び被圧延材の流れについての概略説明図である。 本発明技術の実施に係るハット形鋼矢板の孔型列の形状と該孔型列を用いた圧延造形法、特に被圧延材フランジ部第3部位の長さ縮小法についての概略的な説明図である。 本発明技術の実施に係るハット形鋼矢板の被圧延材フランジ部第3部位の別形態の長さ縮小法についての概略的な説明図である。 ハット形鋼矢板の製品断面を示す説明図である。 従来技術の実施に係るハット形鋼矢板の圧延ライン、圧延機、孔型配置及び被圧延材の流れについての概略説明図である。 従来技術の実施に係るハット形鋼矢板の孔型形状と圧延造形についての概略的な説明図である。 改良された従来技術の実施に係るハット形鋼矢板の圧延ライン、圧延機、孔型配置及び被圧延材の流れについての概略説明図である。 改良された従来技術の実施に係るハット形鋼矢板の孔型形状と圧延造形についての概略的な説明図である。 特許文献3に記載されたハット形鋼矢板の粗圧延法を示し、粗圧延孔型により矩形断面形状から略ハット形断面形状を造形する初期パスでの圧下状態を示す説明図である。 ハット形鋼矢板の被圧延材のフランジが(a)緩傾斜の場合と(b)急傾斜の場合の孔型ロール寸法の違いを示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、本実施の形態では、説明の都合上、矩形断面を有する材料を素材Bと呼称し、素材Bを圧下して矩形断面形状と略ハット形断面形状の中間形状とした以後の被圧延材を被圧延材Aと呼称する。また、被圧延材Aの各部位については以下に記述する別途異なる呼称にて記載するものとする。ここで、被圧延材Aはハット形鋼矢板製品のウェブ103に対応するウェブ部3と、ウェブ部3の両端部それぞれに接続されるフランジ部4、5と、フランジ部4、5のそれぞれの先端に形成される腕部6、7と、腕対応部6、7の先端に形成される継手部8、9から構成されている。また、継手部8、9の先端には爪部8a、9aが形成されている。
図1は、本発明の実施の形態に係る圧延設備であるハット形鋼矢板を製造する圧延ラインLと、圧延ラインLに備えられる圧延機、孔型配置及び被圧延材Aの流れについての概略説明図である。図1に示すように、圧延ラインLには、粗圧延機11、第1中間圧延機13、第2中間圧延機14、第3中間圧延機15、仕上圧延機19が順に配置されている。粗圧延機11の上下孔型ロール対には第1孔型K9、第2孔型K8、第3孔型K7の3つの孔型が、第1中間圧延機13の上下孔型ロール対には第4孔型K6、第5孔型K5の2つの孔型が、第2中間圧延機14の上下孔型ロール対には第6孔型K4、第7孔型K3の2つの孔型が、さらに第3中間圧延機15と仕上圧延機19の上下孔型ロール対にはそれぞれ第8孔型K2と第9孔型K1、が刻設されている。
図1のように、例えばスラブやブルームといった矩形断面形状の素材Bは、図示しない上流側の加熱炉で所定の温度に加熱されて、ラインL1上を粗圧延機11まで搬送された後、第1孔型K9、第2孔型K8、・・・、第9孔型K1の順に圧延され、ラインL3上にある仕上圧延機19の出側で最終製品であるハット形鋼矢板となる。図2は、この間のハット形鋼矢板の圧延造形に係る孔型形状と圧延造形についての概略的な説明図である。
図2(a)は第1孔型K9によるエッジング圧延を示し、従来法における図6(a)と同じである。つぎに、図2(b)は、第2孔型K8圧延の第1パス入側において素材Bに対して上下孔型ロール対20a、20bによる圧下が始まる位置での孔型と素材Bの断面図であり、また、図2(c)は第2孔型K8圧延の最終パス出口での孔型と被圧延材Aの断面図である。図2(b)、(c)に示すように、第2孔型K8は孔型ロール20aと下孔型ロール20bから構成され、この第2孔型K8によって、上記第1孔型K9においてエッジング圧延された矩形断面形状の素材B全体に対して圧下が行われる。図2(c)のように、第2孔型K8の左右のフランジ対応部は互いに鏡面対称のZ型形状に形成されており、当該孔型K8で造形された被圧延材Aの左右のフランジ部4、5は互いに鏡面対称のZ型に造形される。フランジ部4、5は、ウェブ部3に接続する部位(「第1部位」と呼称)4a、5a、腕部6、7に接続する部位(「第2部位」と呼称)4b、5b、そしてこの両者の間に位置する部位(「第3部位」と呼称)4c、5cからなる。図2(c)は第2孔型K8圧延の最終パスにおける出口断面の状態を示しており、このとき前記第1部位、第2部位、第3部位を圧下する当該孔型K8のフランジ対応部の第1対応部、第2対応部、第3対応部のロール隙はそれぞれhf1、hf2、hf3、ピッチラインとのなす角度はそれぞれθf1、θf2、θf3、とする。ハット形鋼矢板製品のフランジ厚みは均一であるから、第2孔型K8については原則としてhf1=hf2=hf3に設定し、角度についてもθf1=θf2=θf3とする。だたし、粗圧延工程ではhf1、hf2、hf3の3者、θf1、θf2、θf3の3者が若干異なっても問題を生じない場合が多い。しかし、被圧延材Aのフランジ部4、5の各部位4a、5a、4b、5b、4c、5c、ウェブ部3、腕部6、7の厚みを圧下する第2孔型K8のフランジ対応部の各部位、ウェブ対応部、腕対応部は以下に示すような関係式を満たす必要がある。
即ち、フランジの第1部位を圧下する当該孔型K8のフランジ対応部について、以下の式(5)、(6)を満たす必要がある。
1.0≦(hf1/hw)/(cosθf1/cosθw)≦1.5 ・・・(5)
1.0≦(hf1/ha)/(cosθf1/cosθa)≦1.5 ・・・(6)
また、フランジの第2部位を圧下する当該孔型K8のフランジ対応部について、以下の式(7)、(8)を満たす必要がある。
1.0≦(hf2/hw)/(cosθf2/cosθw)≦1.5 ・・・(7)
1.0≦(hf2/ha)/(cosθf2/cosθa)≦1.5 ・・・(8)
また、フランジの第3部位を圧下する当該孔型K8のフランジ対応部について、以下の式(9)、(10)を満たす必要がある。
1.0≦(hf3/hw)/(cosθf3/cosθw)≦1.5 ・・・(9)
1.0≦(hf3/ha)/(cosθf3/cosθa)≦1.5 ・・・(10)
である。これらの式は、同一孔型多パス圧延を行う当該孔型K8について、被圧延材Aの断面内において厚み延伸のバランスを保つことが必要であることを意味している。上記式(5)、(7)、(9)は、被圧延材Aのフランジ部の各部位とウェブ部の間の厚み延伸のバランスを規定しており、上記式(6)、(8)、(10)は、被圧延材Aのフランジ部の各部位と腕部の間の厚み延伸のバランスを規定している。上記各式の下限値の1.0は被圧延材Aのフランジ部の各部位と他の部位(ウェブ部又は腕部)の間で厚み延伸のバランスが取れていることを意味しており、この下限値を下回るとフランジ部の各部位の厚み延伸が他の部位のそれよりも大きくなってフランジ部の各部位に生じる圧縮応力が増大しフランジ波が発生する危険が増す。一方、上限値1.5は被圧延材Aのフランジ部の各部位の厚み延伸が他の部位(ウェブ部又は腕部)のそれよりも小さくできる限界に対応しており、この限界を超えて同一孔型多パス圧延を行うと被圧延材Aの形状が崩れ、ねじれが大きくなるなど通材状態が悪化する。
上記式(5)〜(10)は、エッジング孔型を除き同一孔型多パス圧延を行う孔型、例えば図2の孔型列の場合はK8、K7、・・・、K4のすべてについて満足されなければならない。以下、煩雑さを避けるため図2(d)、(e)には図2(c)に記載している寸法記号を記入していない。また図2(f)〜(o)の各図についても同様とする。
なお、上記式(5)〜(10)をまとめると、以下の式(3)、(4)とすることができる。
1.0≦(hfk/hw)/(cosθfk/cosθw)≦1.5 ・・・(3)
1.0≦(hfk/ha)/(cosθfk/cosθa)≦1.5 ・・・(4)
ここで、hfk:孔型ロールの最終パスにおけるフランジ第k対応部のロール隙(k=1、2、3)、hw:孔型ロールの最終パスにおけるウェブ対応部のロール隙、ha:孔型ロールの最終パスにおける腕対応部のロール隙、θfk:孔型ロールのフランジ第k対応部のピッチラインとのなす角度、θw:孔型ロールのウェブ対応部のピッチラインとのなす角度、θa:孔型ロールの腕対応部のピッチラインとのなす角度、である。
図2(d)は、第3孔型K7圧延の第1パス入側において被圧延材Aに対して上下孔型ロール対20a、20bによる圧下が始まる位置での孔型と被圧延材Aの断面図であり、また、図2(e)は第3孔型K7圧延の最終パス出口での孔型と被圧延材Aの断面図である。当該孔型K7については、被圧延材Aのフランジ部4、5の第3部位4c、5cを圧下するフランジ対応部の第3対応部の長さLが直前の孔型K8のそれよりも小さく設計されている。そのため、図2(d)に示すように被圧延材Aのフランジ部4、5の第3部位4c、5cは点S、T(図中×印で示す)を中心に曲げられ、その後、図2(e)の状態に至るまで同一孔型多パス圧延で被圧延材A全体の厚みが圧下される。また、被圧延材Aに継手部8、9と爪部8a、9aが形成される。図2(c)〜(d)から分かるように、第3孔型K7圧延により、被圧延材Aのフランジ部4、5の第3部位4c、5cの長さは縮小し、第1部位4a、5aの長さが拡大し、被圧延材Aの高さが拡大していることが分かる。
図2(f)は、第4孔型K6圧延の第1パス入側において被圧延材Aに対して上下孔型ロール対30a、30bによる圧下が始まる位置での孔型と被圧延材Aの断面図であり、また、図2(g)は第4孔型K6圧延の最終パス出口での孔型と被圧延材Aの断面図である。当該孔型K6については、被圧延材Aのフランジ部4、5の第3部位4c、5cを圧下するフランジ対応部の第3対応部の長さLが直前の孔型K7のそれよりも小さく設計されている。そのため、図2(f)に示すように被圧延材Aのフランジ部4、5の第3部位4c、5cは点S、T(図中×印で示す)を中心に曲げられ、その後、図2(g)の状態に至るまで同一孔型多パス圧延で被圧延材A全体の厚みが圧下され、かつ爪高さ成形が行われる。図2(e)〜(g)から分かるように、第4孔型K6圧延により、被圧延材Aのフランジ部4、5の第3部位4c、5cの長さはさらに短くなり、その分だけ第1部位4a、5aの長さが拡大し、被圧延材Aの高さがさらに拡大することが分かる。
その後、同様に同一孔型多パス圧延が図2(h)〜(k)のように行われ、第1中間断面A1が造形される。この間、図2(h)、(i)のように、被圧延材Aの腕部6、7の一部、継手部8、9、爪部8a、9aの厚みを圧下せず、それ以外の部位の厚みを圧下する方法を採用してもよい。ただし、この場合被圧延材Aの腕部6、7に後工程で消去できないような大きな段付きが生じないよう、また断面内の厚み延伸分布が生じて被圧延材Aに形状不良を招かないよう、厚み圧下量はごくわずかしかとれない。
つぎに、図2(l)、(m)のように、フランジ対応部全体が真っ直ぐに形成された第7孔型K3を用いて、前記第1中間断面A1のウェブ部3の全体、フランジ部4、5の全体及び腕部6、7の一部を押圧し、フランジ部全体を真っ直ぐに矯正し、第2中間断面A2が造形される。このとき、被圧延材Aの高さが拡大し、全幅が変化する。
最後に、図2(n)、(o)のように前記第2中間断面A2に対して第8孔型K2による爪高さ成形、第9孔型K1による継手成形が順に施され、同時にいずれも軽い厚み圧下が加えられ、ハット形鋼矢板の製品が造形される。
第7孔型K3、第8孔型K2及び第9孔型K1の圧延については、その上流にある孔型とは異なり一方向の1パス圧延であり、かつ厚み圧下量が小さいのでロール摩耗量が小さく、圧延負荷が小さい。前記3つの孔型K3、K2及びK1は、被圧延材Aの高さが大きいので強度上最も弱い溝ロールの中央部(ウェブ対向部)の直径は小さいが、圧延負荷が小さいのでロール寿命が問題になるほど大きく短縮することは避けられる。
図2の圧延法においては、被圧延材Aのフランジ部4、5の第3部位4c、5cは点S、T(図中×印で示す)を中心に曲げられ、図2(c)に示す寸法Wが(c)〜(k)においてほぼ一定値であり、寸法Vが変化するような造形がなされる。ただし、寸法Vは左右の第1部位−第3部位境界点の間隔であり、寸法Wは左右の第2部位−第3部位境界点の間隔、である。これに対し、図3のように寸法Vが一定で寸法Wが変化するような圧延法も可能であり、この方法についても本願発明技術の範疇に入る。
以上説明した本願発明技術によれば、以下の1)、2)のような作用効果が享受される。
1)被圧延材Aのフランジ部の傾斜角(θf1、θf2、θf3)を大きくすることによりフランジを薄肉化してもフランジの厚み延伸を抑制でき、ウェブ部及び腕部の厚み延伸とバランスをとることができる。これにより、フランジ波、形状不良や通材不良などが発生させず、安定した圧延が可能である。
2)被圧延材のフランジ部をZ型に折り曲げるので、強度上最も弱い溝ロール中央部の直径を大きくすることができ、圧延負荷の大きい同一孔型多パス圧延でもロール折損などの事故を起こす危険を回避できる。これにより、ロール寿命を延長させ、ロールコストを低減できる。
以上、本発明の実施の形態の一例を説明したが、本発明は図示の形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施の形態では、ハット形鋼矢板製品を製造する場合を例に挙げて図示・説明しているが、本発明の適用範囲はこれに限られるものではない。具体的には、傾斜した形状のフランジを有する鋼矢板製品であれば、本発明を適用して、被圧延材に対して長手方向先後端部における曲げ変形が優勢となるような粗圧延工程を回避することが可能であり、例えばU形鋼矢板等のフランジを有する鋼矢板製品の製造に適用することが可能である。
また、図2、図3において、被圧延材Aが図中×印で示す点S、Tで折れ曲がりやすくするために、被圧延材Aの点S、T付近の板厚を局所的にくびれた形状にすること、言い換えれば直前の孔型の点S、Tに対応するロール部位の間隙を局所的に小さくすることも可能であり、本願発明技術に含まれる。
さらに、上記実施の形態では、図2、図3、図6、図8〜図10において一連の孔型列の突起ロールを上孔型ロールとし、溝ロールを下孔型ロールとして配置した構成、所謂U姿勢圧延でハット形鋼矢板の圧延を行う場合について説明した。しかし、このような一連の孔型列の一部又は全部について、突起ロールを下孔型ロールとし、溝ロールを上孔型ロールとして配置した構成、所謂逆U姿勢圧延でハット形鋼矢板の圧延を行っても良い。
本発明は、経済性の高い薄肉フランジのハット形鋼矢板の製造方法に適用できる。
3…被圧延材のウェブ部
4、5…被圧延材のフランジ部
4a、5a…被圧延材のZ型に折り曲げたフランジ部のウェブ部に接続する部位(第1部位)
4b、5b…被圧延材のZ型に折り曲げたフランジ部の腕部に接続する部位(第2部位)
4c、5c…被圧延材のZ型に折り曲げたフランジ部の第1部位と第2部位の間に位置する部位(第3部位)
6a、6b…突条形成溝
6、7…被圧延材の腕部
8、9…被圧延材の継手部
8a、9a…被圧延材の爪部
11…粗圧延機
13…第1中間圧延機
14…第2中間圧延機
15…第3中間圧延機
19…仕上圧延機
20a,20b…粗圧延機の上下孔型ロール対
30a、30b…第1中間圧延機の上下孔型ロール対
40a、40b…第2中間圧延機の上下孔型ロール対
50a、50b…第3中間圧延機の上下孔型ロール対
60a、60b…仕上圧延機の上下孔型ロール対
32、42…第2孔型(1段階目)のウェブ対向部
34、35、44、45…第2孔型(1段階目)のフランジ対向部
37、38、47、48…第2孔型(1段階目)の腕対向部
52、62…第2孔型(2段階目)のウェブ対向部
54、55、64、65…第2孔型(2段階目)のフランジ対向部
57、58、67、68…第2孔型(2段階目)の腕対向部
101…ハット形鋼矢板製品
103…ハット形鋼矢板製品のウェブ
104、105…ハット形鋼矢板製品のフランジ
106、107…ハット形鋼矢板製品の腕
α…ハット形鋼矢板製品のフランジ傾斜角
A…被圧延材
A1…第1中間断面
A2…第2中間断面
B…素材
K1、K2、K3、・・…孔型
L(L1〜L3)…圧延ライン

Claims (3)

  1. 矩形断面の素材から孔型圧延によってハット形鋼矢板を製造するハット形鋼矢板の製造方法であって、
    粗圧延工程、中間圧延工程、仕上圧延工程を有し、
    前記粗圧延工程では、左右のフランジ対応部を鏡面対称のZ型に折り曲げた孔型を用い、被圧延材の断面形状を、前記矩形断面から、左右のフランジ部が鏡面対称のZ型形状であり、且つ、当該フランジ部がウェブ部に接続する第1部位、腕部に接続する第2部位、及び、これら第1部位と第2部位との間に位置する第3部位からなるハット形粗形断面とする造形が行われ、
    前記中間圧延工程では、1又は複数の孔型ロールを用い、前記ハット形粗形断面である被圧延材のフランジ部の第3部位の一部、第2部位の全体、及び、腕部の一部又は全体を溝ロールで支持し、突起ロールにより前記ハット形粗形断面である被圧延材のフランジ部の第1部位の全体とウェブ部の全体を押圧し、前記フランジ部の第3部位の長さを縮小しつつ、板厚を圧下して被圧延材の断面形状を第1中間断面形状とし、当該第1中間断面形状におけるウェブ部の全体、フランジ部の全体、及び、腕部の一部を押圧し、フランジ部全体を真っ直ぐに矯正して第2中間断面形状とし、次いで、爪高さ成形を施す造形が行われ、
    前記仕上圧延工程では、継手成形を施して最終製品を造形することを特徴とする、ハット形鋼矢板の製造方法。
  2. 矩形断面の素材から孔型圧延によってハット形鋼矢板を製造するハット形鋼矢板の製造方法であって、
    粗圧延工程、中間圧延工程、仕上圧延工程を有し、
    前記粗圧延工程では、左右のフランジ対応部を鏡面対称のZ型に折り曲げた孔型を用い、被圧延材の断面形状を、前記矩形断面から、左右のフランジ部が鏡面対称のZ型形状であり、且つ、当該フランジ部がウェブ部に接続する第1部位、腕部に接続する第2部位、及び、これら第1部位と第2部位との間に位置する第3部位からなるハット形粗形断面とする造形が行われ、
    前記中間圧延工程では、1又は複数の孔型ロールを用い、前記ハット形粗形断面である被圧延材のフランジ部の第3部位の一部、第1部位の全体、及び、ウェブ部の全体を突起ロールで支持し、溝ロールにより前記ハット形粗形断面である被圧延材のフランジ部の第2部位の全体と腕部の一部又は全体を押圧し、前記フランジ部の第3部位の長さを縮小しつつ、板厚を圧下して被圧延材の断面形状を第1中間断面形状とし、当該第1中間断面形状におけるウェブ部の全体、フランジ部の全体、及び、腕部の一部を押圧し、フランジ部全体を真っ直ぐに矯正して第2中間断面形状とし、次いで、爪高さ成形を施す造形が行われ、
    前記仕上圧延工程では、継手成形を施して最終製品を造形することを特徴とする、ハット形鋼矢板の製造方法。
  3. 前記粗圧延工程において被圧延材の断面を前記ハット形粗形断面とする造形を行う孔型、及び、前記中間圧延工程において被圧延材の断面を前記第1中間断面形状とする造形を行う孔型の寸法は以下の式(3)、(4)を満たすことを特徴とする、請求項1又は2に記載のハット形鋼矢板の製造方法。
    1.0≦(hfk/hw)/(cosθfk/cosθw)≦1.5 ・・・(3)
    1.0≦(hfk/ha)/(cosθfk/cosθa)≦1.5 ・・・(4)
    ここで、hfk:孔型ロールの最終パスにおけるフランジ第k対応部のロール隙(k=1、2、3)、hw:孔型ロールの最終パスにおけるウェブ対応部のロール隙、ha:孔型ロールの最終パスにおける腕対応部のロール隙、θfk:孔型ロールのフランジ第k対応部のピッチラインとのなす角度、θw:孔型ロールのウェブ対応部のピッチラインとのなす角度、θa:孔型ロールの腕対応部のピッチラインとのなす角度、である。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022111191A1 (zh) * 2020-11-25 2022-06-02 马鞍山钢铁股份有限公司 一种帽型钢轧制方法及帽型钢

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