以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲の記載内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、必須構成要件であるとは限らない。
1.ゲームシステム
まず、図1(A)〜図1(E)を用いて、本実施形態のゲームシステムを実現するハードウェア装置について説明する。
図1(A)では、サーバシステム500(情報処理システム)が、ネットワーク510を介して端末装置TM1〜TMnと通信接続されている。例えばサーバシステム500はホストであり、端末装置TM1〜TMnはクライアントである。なお、本実施形態のゲームシステム及びその処理は、サーバシステム500により実現してもよいし、端末装置TM1〜TMnにより実現してもよい。或いはサーバシステム500と端末装置TM1〜TMnの分散処理により実現してもよい。
また本実施形態のゲームシステム及び処理は、ブロックチェーンの手法により実現することも可能である。例えばイーサリウム(Ethereum)で実行可能なスマートコントラクトと呼ばれるプログラムを用いて、本実施形態のゲームシステムの各処理を実行してもよい。この場合には端末装置TM1〜TMnはピア・ツー・ピアで接続されることになる。また端末装置TM1〜TMnの間で通信されるゲーム情報等の各種の情報は、ブロックチェーンを用いて転送されることになる。なお、以下では、TM1〜TMnの各端末装置を、適宜、端末装置TMと記載する。
サーバシステム500は例えば1又は複数のサーバ(管理サーバ、ゲームサーバ、課金サーバ、サービス提供サーバ、コンテンツ配信サーバ、認証サーバ、データベースサーバ、又は通信サーバ等)により実現できる。このサーバシステム500は、コミュニティ型ウェブサイトやオンラインゲームを運営するための各種サービスを提供し、ゲーム実行に必要なデータの管理や、クライアントプログラム及び各種データ等の配信を行うことができる。これにより、例えば、ユーザ端末である端末装置TMによりSNS(Social Networking Service)などを利用するためにサーバシステム500にアクセスし、当該サーバシステム500から提供されるオンラインゲームであるソーシャルゲームや家庭用ゲームなどのネットワークゲームのプレイが可能になる。
ネットワーク510(配信網、通信回線)は、例えばインターネットや無線LAN等を利用した通信路であり、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網や無線LAN等の通信網を含むことができる。また通信方法については有線/無線を問わない。
端末装置TM(プレーヤ端末)は、例えばネット接続機能(インターネット接続機能)を有する端末である。これらの端末装置TMとしては、例えば図1(B)に示す携帯型通信端末(スマートフォン、携帯電話機)、図1(C)に示す携帯型ゲーム装置、図1(D)に示す家庭用ゲーム装置(据え置き型)、或いは図1(E)に示す業務用ゲーム装置などの種々の装置を用いることができる。或いは、端末装置TMとして、パーソナルコンピュータ(PC)やタブレット型コンピュータなどの情報処理装置を用いてもよい。或いは、端末装置TMとして、プレーヤの頭部や腕などの部位に装着されるウェアラブル機器(HMD、ウォッチ型機器等)を用いてもよい。
図2に本実施形態のゲームシステムの構成例を示す。なお、ゲームシステムの構成は図2に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
ゲームシステムは、処理部100、操作部160、記憶部170、表示部190、音出力部192、I/F部194、通信部196を含む。
処理部100(プロセッサ)は、記憶部170(データベース)に記憶される各種の情報、プログラム、又は操作情報等に基づいて、抽選処理、通知処理、保留処理、使用処理、ゲーム処理、管理処理、表示処理、或いは音処理などを行う。
処理部100の各部が行う本実施形態の各処理(各機能)はプロセッサ(ハードウェアを含むプロセッサ)により実現できる。例えば本実施形態の各処理は、プログラム等の情報に基づき動作するプロセッサと、プログラム等の情報を記憶するメモリーにより実現できる。プロセッサは、例えば各部の機能が個別のハードウェアで実現されてもよいし、或いは各部の機能が一体のハードウェアで実現されてもよい。例えば、プロセッサはハードウェアを含み、そのハードウェアは、デジタル信号を処理する回路及びアナログ信号を処理する回路の少なくとも一方を含むことができる。例えば、プロセッサは、回路基板に実装された1又は複数の回路装置(例えばIC等)や、1又は複数の回路素子(例えば抵抗、キャパシタ等)で構成することもできる。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)であってもよい。但し、プロセッサはCPUに限定されるものではなく、GPU(Graphics Processing Unit)、或いはDSP(Digital Signal Processor)等、各種のプロセッサを用いることが可能である。またプロセッサはASICによるハードウェア回路であってもよい。またプロセッサは、アナログ信号を処理するアンプ回路やフィルタ回路等を含んでもよい。メモリー(記憶部170)は、SRAM、DRAM等の半導体メモリーであってもよいし、レジスターであってもよい。或いはハードディスク装置(HDD)等の磁気記憶装置であってもよいし、光学ディスク装置等の光学式記憶装置であってもよい。例えば、メモリーはコンピュータにより読み取り可能な命令を格納しており、当該命令がプロセッサにより実行されることで、処理部100の各部の処理(機能)が実現されることになる。ここでの命令は、プログラムを構成する命令セットでもよいし、プロセッサのハードウェア回路に対して動作を指示する命令であってもよい。
処理部100は、抽選処理部102、通知処理部104、保留処理部106、使用処理部108、ゲーム処理部110、管理部112、表示処理部120、音処理部130を含む。
抽選処理部102は、抽選処理などの抽選に関する種々の処理を行う。抽選処理は、複数のゲーム媒体から抽選によりゲーム媒体を選択する処理である。通知処理部104は、ゲーム媒体の情報などの種々の情報の通知処理を行う。通知処理としては、画像の表示処理や音の出力処理などの種々の処理を想定できる。保留処理部106は、ゲーム媒体の保留に関連する処理である保留処理を行う。例えばゲーム媒体の保留状態の設定処理などの保留処理を行う。使用処理部108は、ゲーム媒体の使用に関連する処理である使用処理を行う。例えばゲーム媒体の使用可能状態の設定処理などの使用処理を行う。抽選処理、通知処理、保留処理、使用処理の詳細については後述する。
ゲーム処理部110はユーザがゲームをプレイするための種々のゲーム処理を行う。ゲーム処理は、例えば、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、開始したゲームを進行させる処理、ゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理、或いはゲーム成績を演算する処理などである。ゲーム処理部110は、ゲーム情報記憶部172に記憶されるゲームデータやゲームプログラムなどのゲーム情報に基づいて、ゲーム処理を実行する。例えばゲーム処理部110は、使用可能状態に設定されたゲーム媒体を用いたゲームの処理を行う。即ち、ユーザに取得されて所有されたゲーム媒体を用いたゲームの処理を行う。ゲーム媒体の情報はゲーム媒体情報記憶部174に記憶される。
ブラウザゲームを例にとれば、ゲーム処理部110は、ユーザ情報をユーザごとに管理することで、ユーザごとにゲームの進行を制御する。ユーザ情報はユーザ情報記憶部176に記憶される。例えばゲーム処理部110は、ゲームサービスを提供するウェブサイトを構成するウェブページを、端末装置からの要求に応じて、端末装置に表示させる。具体的には端末装置が備えるウェブブラウザによりウェブページが表示される。表示されたウェブページのハイパーリンクがユーザにより選択されると、ゲーム処理部110は、ハイパーリンクに対応する新たなHTMLデータを端末装置に送信し、端末装置では新たなHTMLデータに基づくウェブページが表示される。このようにゲーム処理部110によって、ウェブページが、ユーザの操作に応じて端末装置に順次に提供されることで、端末装置でのユーザの操作に基づきゲームを進行させることが可能になる。
管理部112は、例えばユーザの認証処理を行う。例えば端末装置を用いてログインしたユーザの認証処理を行う。この認証処理は、例えばユーザが入力するパスワードやアカウント情報などに基づいて行う。また管理部112は、種々の課金処理を行う。例えば課金の決定処理、課金データの作成処理、保存処理等を行う。また管理部112は、各種の管理処理を行う。例えば各種サービスの管理処理や、各種情報の管理処理を行う。
例えばユーザは、図1(A)のサーバシステム500等が提供するサービスを利用するために、所定の手続きを行ってアカウントを取得する。取得したアカウントと対応づけられるパスワードを入力してログインすることで、ユーザは、抽選ゲームやソーシャルゲームなどのネットワークゲームのプレイや、ゲーム用サイトでのサービスや、アイテム等のオンライショッピングや、ユーザ間でのメッセージ交換や、フレンドユーザの登録などの各種サービスを利用できるようになる。管理部112は、このようなユーザのアカウント情報の管理処理等も行う。
表示処理部120は、表示部190に画像を表示するための処理を行う。例えば当該画像を生成するための画像生成用データ(HTMLデータ等)を生成する。音処理部130は、音出力部192から音を出力するための処理を行う。例えば、当該音(音声、ゲーム音、効果音)を生成するための音生成用データを生成する。
操作部160は、ユーザ(プレーヤ)が、操作情報等の種々の情報を入力するためのものであり、その機能は、操作ボタン、方向指示キー、アナログスティック、レバー、各種センサ(角速度センサ、加速度センサ等)、マイク、或いはタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能は、半導体メモリー、HDD、SSD、光ディスク装置などにより実現できる。記憶部170は、ゲーム情報記憶部172、ゲーム媒体情報記憶部174、ユーザ情報記憶部176を含む。ゲーム情報記憶部172は、ゲームプログラムやゲームデータなどのゲーム情報を記憶する。ゲーム媒体情報記憶部174は、アイテム、キャラクタ又はカードなどのゲーム媒体に関する情報であるゲーム媒体情報を記憶する。ゲーム媒体情報は、例えばゲーム媒体の名称情報や、表示物であるゲーム媒体の画像情報や、或いはゲーム媒体のレア度についてのパラメータ情報や、攻撃力、守備力又は体力などの能力についてのパラメータ情報を含むことができる。ユーザ情報記憶部176は、ユーザの個人情報(名前、性別、生年月日、メールアドレス等)をユーザ情報として記憶する。例えば、ユーザのアカウント情報(ユーザID)もユーザ情報として記憶される。例えば課金処理の対象となる課金情報は、各ユーザの各アカウント情報(ユーザID)に対応づけられる。
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク、HDD、半導体メモリーなどにより実現できる。処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。この情報記憶媒体180に、本実施形態の各部としてコンピュータ(操作部、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶できる。
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、LCD、有機ELディスプレイ、CRT、或いはHMDなどにより実現できる。音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
I/F(インターフェース)部194は、携帯型情報記憶媒体195とのインターフェース処理を行うものであり、その機能はI/F処理用のASICなどにより実現できる。携帯型情報記憶媒体195は、プレーヤが各種の情報を保存するためのものであり、電源が非供給になった場合にもこれらの情報の記憶を保持する記憶装置である。携帯型情報記憶媒体195は、ICカード(メモリーカード)、USBメモリー、或いは磁気カードなどにより実現できる。
通信部196(通信インターフェース)は、外部装置との間で通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
なお本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバシステム(ホスト装置)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して情報記憶媒体180(あるいは記憶部170)に配信してもよい。このようなサーバシステムによる情報記憶媒体の使用も本実施形態の範囲内に含めることができる。
そして図2に示すように本実施形態のゲームシステムは、抽選処理部102と通知処理部104と保留処理部106と使用処理部108を含む。
抽選処理部102は、ゲーム媒体を選択するための抽選処理を行う。具体的には抽選処理部102は、所与の抽選指示に基づいて、複数のゲーム媒体の中からゲーム媒体を選択する抽選処理を行う。例えば複数のゲーム媒体の中からいずれかのゲーム媒体(1又は複数のゲーム媒体)を選択する抽選処理を行う。
抽選指示は例えばユーザの操作による抽選指示である。例えばユーザが操作部160を用いて抽選指示の操作入力を行った場合に、抽選処理部102は抽選処理を実行する。この場合に、ゲーム内通貨の消費、ガシャチケットなどのチケットの消費、又はゲームポイントの消費などを条件に、ユーザが抽選指示を行えるようにしてもよい。或いは、無料ガシャのように、これらの消費を必要とせずに、ユーザが抽選指示を行えるようにしてもよい。なお、ゲーム内通貨やガシャチケットやゲームポイントは、ガシャに限らず、ログインボーナスや、ゲーム結果や、ユーザへの課金に対する対価の支払いにより入手できるようにしてもよい。またユーザの操作によらずに、システムにより自動的に抽選指示を出すようにしてもよい。例えば、ユーザがプレイするゲームにおいて、敵を倒したり、ステージをクリアするなどして、クエストやミッションを達成すると、システムにより自動的に抽選指示が出され、これにより抽選処理部102が抽選処理を実行するようにしてもよい。
ゲーム媒体は、例えばゲームなどにおいてユーザによって用いられる電子データの総称である。例えばユーザがプレイするゲームにおいては、電子的なアイテム、キャラクタ、アバタ又はカードなどの種々のゲーム媒体が使用される。アイテムは、ゲームでの武器、防具、装備品、道具又は部品等である。キャラクタ、アバタは、ゲームに登場する移動体である。電子的なカードは例えばキャラクタカードやアイテムカードなどである。ゲーム媒体は、電子的なアイテム、キャラクタ、アバタ又はカードなどであり、ゲームプレイの要素となるものある。ゲーム処理部110は、この電子的なゲーム媒体を用いて、ゲーム進行処理等のゲーム処理を実行する。ゲーム媒体は、ゲームの進行に応じて取得、使用、保有、管理、交換、合成、強化、売却、削除又は贈与されるが、本実施形態のゲーム媒体はこのような利用態様に限定されるものでない。
このようにゲーム媒体は、ゲームパートであるゲーム処理で使用されるキャラクタ又はアイテムなどである。例えばゲーム媒体であるキャラクタ同士の合成も可能である。またアイテムは、キャラクタの強化や進化に使用したり、キャラクタの体力の回復に使用したり、或いはゲームで特殊効果を発動するものなどである。またアイテムは、ゲームをプレイするために使用するアイテムである。例えばゲームプレイに必要なゲーム内通貨の蓄積アイテムや、ゲームプレイに必要なユーザのスタミナやエネルギーを回復するアイテムである。或いはアイテムは、ガシャなどの抽選プレイを行うためのアイテムである。例えばガシャなどの抽選プレイに必要なゲーム内通貨の蓄積アイテム、ガシャチケットなどの抽選プレイを行うためのチケット、所定数だけ溜まると抽選プレイが可能になったり、抽選プレイを行うためのアイテムと交換できたり、キャラクタを任意に選択できるアイテムなどである。これらのキャラクタやアイテムなどのゲーム媒体にはレア度が設定されている。例えば、キャラクタやアイテムの場合は、能力や効果が高いものや期間限定でしか入手できないものほど、レア度が高くなる。また、ゲーム内通貨やゲームポイントの蓄積アイテムの場合は、貰えるゲーム内通貨やゲームポイントが量が多いほど、レア度が高くなる。ガシャチケットなどのチケットの場合は、レア度の高いゲーム媒体が手に入りやすいチケットほど、レア度が高くなる。
抽選処理部102が行う抽選処理は、例えば抽選テーブルを用いて行われる。例えばアプリケーションのプログラムのゲームデータとして用意される複数のゲーム媒体のうち、抽選の対象になる複数のゲーム媒体が、抽選テーブルに記憶される。そして図3(A)に示すように、抽選テーブルTBに含まれるゲーム媒体MA、MB、MC・・・のそれぞれに対して当選確率PA、PB、PC・・・が設定されている。抽選処理は、この当選確率PA、PB、PC・・・に基づいて行われる。この場合には、所与の変更条件が満たされた場合に、当選確率を変更するようにしてもよい。例えば、レア度が高いゲーム媒体の当選確率を高くしたり、逆にレア度が低いゲーム媒体の当選確率を低くする。これにより、抽選処理でのゲーム媒体が選択される確率を変更する処理が実現される。
或いは、図3(A)のように当選の確率を各ゲーム媒体に設定するものに限らず、図3(B)に示すように、抽選テーブルTB内においてゲーム媒体MA、MB、MC・・・に対して順番1、2、3・・・を設定して、この順番通りにゲーム媒体を選択していくようにしてもよい。この場合に抽選処理部102は、この順番がランダムに決まるように抽選処理を行う。この場合には、所与の変更条件が満たされた場合に、順番を変更するようにしてもよい。例えば、レア度が高いゲーム媒体の順番が手前になるように変更したり、逆にレア度が低いゲーム媒体の順番が後ろになるように変更する。これにより、抽選処理でのゲーム媒体が選択される確率を変更する処理が実現される。
或いは図3(C)に示すように、異なるゲーム媒体が記憶される複数の抽選テーブルTBA、TBB、TBC・・・を用意し、抽選処理部102が、TBA、TBB、TBC・・・のうちのいずれの抽選テーブルを用いてゲーム媒体を選択するかを、ランダムに決定する抽選処理を行ってもよい。この場合には、所与の変更条件が満たされた場合に、抽選テーブルを変更したり、抽選テーブルが選ばれる確率である使用確率を変更するようにしてもよい。例えば、よりレア度の高いゲーム媒体が当たり易い抽選テーブルに変更したり、そのような抽選テーブルが選ばれ易くなるように使用確率を変更する。これにより、抽選処理でのゲーム媒体が選択される確率を変更する処理が実現される。
なお、所与の変更条件を満たされた場合に、ゲーム媒体を抽選テーブルから削除するようにしてもよい。この場合の削除処理は、次回以降に当該ゲーム媒体が選択されないようにタグ付けする処理であってもよい。例えば、レア度の低いゲーム媒体を削除することで、相対的にレア度の高いゲーム媒体が当たる確率を高くする。
また所与の変更条件が満たされたか否かは、例えばゲーム内通貨の消費の有無や消費量、課金の有無や課金の対価の額、或いは、レア度が高いものが当たりやすくなる特別なガシャチケットなどのチケットを消費したか否かなどに基づいて、判断できる。そして所与の変更条件が満たされた場合に、抽選処理でのゲーム媒体が選択される確率を変更する処理を実行する。なお課金の対価の額は、課金に対して支払う対価の額であり、課金額と呼ぶこともできる。
通知処理部104は、ゲーム媒体の情報などについての通知処理を行う。例えば通知処理部104は、抽選処理により選択されたゲーム媒体に関する情報をユーザに通知する処理を行う。例えば通知処理部104は、表示部190により通知用の画像を表示したり、音出力部192から通知用の音(音声等)を出力する処理を、通知処理として行う。ここで、選択されたゲーム媒体に関する情報をユーザに通知するとは、例えば抽選処理によるゲーム媒体の選択処理の後に、いずれのゲーム媒体が選択されたのかをユーザに通知することである。或いは、選択されたゲーム媒体に関する情報をユーザに通知するとは、抽選処理によるゲーム媒体の選択処理の後に、いずれのゲーム媒体が選択されたのかはユーザに通知せずに、そのゲーム媒体が保留状態に設定された後に、保留状態に設定されたゲーム媒体に関する情報をユーザに通知するものであってもよい。
例えば通知処理部104は、ゲーム媒体の名称、レア度、能力、効果、量、画像、或いはユーザが既に当該ゲーム媒体を所有しているか否かなどを通知する処理を行う。即ち通知処理部104は、ゲーム媒体に付けられている名称、ゲーム媒体に設定されているレア度、ゲーム媒体であるキャラクタ等の能力、ゲーム媒体を使用した時に発生する効果、ゲーム媒体の量、或いはゲーム媒体の外観を表す画像などを通知する処理を行う。或いは、ユーザが既に所有しているゲーム媒体なのか、或いは未だ所有していないゲーム媒体なのかを通知する処理を行う。なお通知処理部104は、これらのゲーム媒体の情報の全部を通知するのではなく、一部のみを通知するようにしてもよい。
保留処理部106は、ゲーム媒体の保留に関連する処理である保留処理を行う。具体的には保留処理部106は、所与の保留条件が満たされた場合に、選択されたゲーム媒体を保留状態に設定する処理を行う。そして保留処理部106は、保留状態に設定されたゲーム媒体をユーザが使用不可になるようにする処理を行う。例えば保留条件が満たされてから、保留解除条件が満たされるまでの間、ゲーム媒体をユーザが使用できないようにする処理を行う。具体的には保留処理部106は、保留状態に設定されたゲーム媒体を、ユーザが使用不可になるように、ユーザ識別情報を用いてユーザに対応づける処理を行う。例えば保留処理部106は、保留状態に設定されたゲーム媒体をユーザに対応づけて記憶部170に記憶させる処理を行う。これにより、記憶部170の例えばゲーム媒体情報記憶部174が、保留状態に設定されたゲーム媒体をユーザに対応づけて記憶するようになる。ここでユーザ識別情報は、ユーザを特定するための情報である。例えばユーザ識別情報としては、ユーザID、ユーザのゲームID、或いはユーザの端末IDなどのユーザを特定するための種々の情報を用いることができる。
例えば保留処理部106は、抽選処理により選択されたゲーム媒体を保留状態に設定する操作をユーザが行った場合に、保留条件が満たされたと判断して、当該ゲーム媒体を保留状態に設定する。或いは保留処理部106は、抽選処理により選択されたゲーム媒体を、ユーザの操作によらずに自動的に保留状態に設定するようにしてもよい。例えば、ユーザがゲーム媒体を保留状態に設定する操作を行っていない場合にも、所与の保留条件が満たされた場合には、当該ゲーム媒体を自動的に保留状態に設定する。
使用処理部108は、ゲーム媒体の使用に関連する処理である使用処理を行う。具体的には使用処理部108は、抽選処理により新たにゲーム媒体が選択されると、抽選処理により選択されたゲーム媒体を使用可能状態に設定するか、保留状態のゲーム媒体を使用可能状態に設定するかを決定する処理を行う。なお、このときに、選択されたゲーム媒体を保留状態に設定する処理などが行われてもよい。そして使用処理部108は、使用可能状態に設定されたゲーム媒体を、ユーザが使用可能になるようにする処理を行う。具体的には使用処理部108は、使用可能状態に設定されたゲーム媒体を、ユーザが使用可能になるように、ユーザ識別情報を用いてユーザに対応づける処理を行う。例えば使用処理部108は、使用可能状態に設定されたゲーム媒体をユーザに対応づけて記憶部170に記憶させる処理を行う。これにより、記憶部170の例えばゲーム媒体情報記憶部174が、使用可能状態に設定されたゲーム媒体をユーザに対応づけて記憶するようになる。
ここで、保留状態に設定されたゲーム媒体は、例えば保留条件が満たされてから、保留解除条件が満たされるまでの間、ユーザの使用が不可となるゲーム媒体である。例えば保留状態に設定されたゲーム媒体は、ユーザの所有になっていない状態のゲーム媒体である。一方、使用可能状態に設定されたゲーム媒体は、例えばユーザの所有になっている状態のゲーム媒体である。例えばゲームにおいて使用できるゲーム媒体は、ユーザの所有ゲーム媒体だけであり、保留状態に設定されたゲーム媒体は、例えばゲームに使用することができない。また前述したような、ガシャなどの抽選プレイを行うためのアイテムやチケットなどのゲーム媒体では、ユーザに所有されたゲーム媒体だけが、抽選プレイに使用できる。従って、ユーザは、保留状態に設定された抽選プレイ用のアイテムやチケットを用いて、ガシャなどの抽選プレイを行うことはできない。つまり、ユーザが所有することは、使用可能状態に設定されることと同義になる。
また保留状態のゲーム媒体は、ユーザに対応づけて記憶部170に記憶され、使用可能状態のゲーム媒体も、ユーザに対応づけて記憶部170に記憶される。この場合に、保留状態のゲーム媒体と、使用可能状態のゲーム媒体を、記憶部170の別々の記憶領域に記憶してもよいし、記憶部170の同じ記憶領域に記憶してもよい。例えば保留状態フラグや使用可能状態フラグなどのフラグ(タグ)を用意し、ゲーム媒体に対して、これらの保留状態フラグや使用可能状態フラグを対応づけて、当該ゲーム媒体の情報を記憶部170の記憶領域に記憶すればよい。この場合には、このゲーム媒体の情報は、更にユーザ識別情報が対応づけられて記憶部170の記憶領域に記憶されることになる。
また抽選処理部102は、抽選処理により選択されたゲーム媒体や保留状態に設定されているゲーム媒体を、使用可能状態に設定しないことをユーザが選択した場合に、再抽選処理を実行する。例えば保留状態のゲーム媒体がない場合には、抽選処理部102は、抽選処理により選択されたゲーム媒体を、使用可能状態に設定しないことをユーザが選択した場合に、再抽選処理を実行する。一方、保留状態のゲーム媒体がある場合には、選択されたゲーム媒体及び保留状態に設定されているゲーム媒体のいずれについても、使用可能状態に設定しないことをユーザが選択した場合に、再抽選処理を実行する。抽選処理部102は、再抽選処理を行うことで、新たなゲーム媒体を選択する。これによりユーザは、再抽選処理により選択されたゲーム媒体を、使用可能状態に設定したり、保留状態に設定できるようになる。
即ちガシャなどの抽選プレイを行った際に、抽選処理で選択されたゲーム媒体や保留状態に設定されたゲーム媒体を、使用可能状態に設定しない代わりに、再抽選を行うことができるようにする。この再抽選により新たなゲーム媒体が選択されると、選択されたゲーム媒体の情報がユーザに通知される。そしてユーザは、選択されたゲーム媒体を使用可能状態に設定したり、保留状態に設定できるようになる。
また抽選処理部102は、ユーザによる対価の支払いを条件に、再抽選処理を実行するようにしてもよい。即ち、再抽選を行うには、ゲーム内通貨の消費やゲームポイントの消費などの別途の対価の支払いが必要になるようにする。例えば抽選処理により選択されたゲーム媒体や、保留状態に設定されるゲーム媒体のいずれについても、ユーザが所有を所望しない場合には、ユーザは、ゲーム内通貨やゲームポイントを消費するなどして、対価を支払って、再抽選を行うことを選択する。この再抽選により新たなゲーム媒体が選択され、そのゲーム媒体も、ユーザが所望しないゲーム媒体である場合には、更なる対価を支払うことで、ユーザは再抽選を行うことができる。
また抽選処理部102は、過去に再抽選処理が実行された回数に応じて対価を変更してもよい。例えば再抽選を繰り返すほど、対価の額が大きくなるようにする。具体的には、再抽選を繰り返すほど、再抽選を行う際に必要なゲーム内通貨やゲームポイントの消費量を上昇するようにする。或いは逆に、再抽選を繰り返すほど、再抽選を行う際に必要なゲーム内通貨やゲームポイントの消費量を減少させてもよい。
なお本実施形態では、対価を支払うことなく、ガシャなどの抽選プレイをできるようにしてもよい。例えばゲーム内通貨やゲームポイントなどを消費することなく、抽選プレイをできるようにする。このように対価を支払わない抽選プレイにおいては、更なるゲーム内通貨の消費などの更なる対価の支払いを必要とすることなく、再抽選を行うことができるようにしてもよい。またユーザが対価を支払って、抽選プレイを行った場合にも、選択されたゲーム媒体や保留状態のゲーム媒体を使用可能状態に設定するまで、再抽選を繰り返すことができるようにしてもよい。
また本実施形態において、ユーザがガシャなどの抽選プレイを行った場合には、下記のいずれかを選択することができる。即ち、抽選処理で選択されたゲーム媒体を、使用可能状態にして、ガシャなどの抽選プレイを終了する。或いは抽選処理で選択されたゲーム媒体を、使用可能状態にせずに保留状態にして、再抽選を行う。或いは、抽選処理で選択されたゲーム媒体を使用可能状態に設定せずに、保留状態にも設定せずに、再抽選を行う。或いは、抽選処理で選択されたゲーム媒体を、使用可能状態に設定せずに、既に保留状態になっているゲーム媒体を使用可能状態に設定して、抽選プレイを終了する。
この場合に本実施形態では、再抽選処理が実行されたときにだけ、保留状態のゲーム媒体が使用可能状態に設定可能になっている。即ち、ユーザは、再抽選を行った場合にだけ、保留状態に設定されているゲーム媒体を、使用可能状態に設定できる。例えば再抽選処理ではない通常の抽選処理では、ユーザは、保留状態に設定されているゲーム媒体を選択できず、自身の所有ゲーム媒体として使用可能状態に設定できない。
また抽選処理部102は、過去に抽選処理により選択されたゲーム媒体又は過去に使用可能状態に設定されたゲーム媒体が、抽選処理により選択された場合に、再抽選処理を実行する。例えばユーザが所有済みのゲーム媒体や、ガシャなどの抽選プレイで過去に選択されたことがあるゲーム媒体が、抽選処理により選択された場合に、再抽選の実行が可能になるようにする。例えば所有済みのゲーム媒体や過去に当選したゲーム媒体については、ユーザが所有を所望しないと考えられるため、このようなゲーム媒体が抽選により選択された場合に、再抽選を行えるようにする。
なお10連ガシャ等の連続抽選プレイをユーザが行った場合には、使用可能状態に設定しなかった数だけ、再抽選を行うようにしてもよい。例えば10連ガシャにより当選した10個のゲーム媒体のうち、J個のゲーム媒体を使用可能状態に設定した場合には、残りの10−J個のゲーム媒体の個数分だけ、再抽選を行うようにする。
また抽選処理部102は、再抽選処理の実行状況に応じて、抽選処理でのゲーム媒体が選択される確率を変更する処理を行う。再抽選処理の実行状況は、例えば再抽選処理の実行回数又は実行頻度などである。例えば再抽選処理の実行回数が多いほど、或いは実行頻度が高いほど、レア度が高いゲーム媒体が当たりにくくなる。逆に再抽選処理の実行回数が多いほど、或いは実行頻度が高いほど、レア度が高いゲーム媒体が当たり易くなるようにしてもよい。また実行回数や実行頻度は、ユーザがゲーム媒体を使用可能状態に設定して、抽選プレイが終了すると、0にリセットされるようにしてもよい。
また抽選処理部102は、ゲーム媒体の保留状況に応じて、抽選処理でのゲーム媒体が選択される確率を変更する処理を行う。ゲーム媒体の保留状況は、ゲーム媒体の保留数又は保留頻度などである。例えばゲーム媒体の保留数が多くなるほど、或いは保留頻度が高くなるほど、レア度が高いゲーム媒体が当たりにくくなる。逆にゲーム媒体の保留数が多くなるほど、或いは保留頻度が高くなるほど、レア度が高いゲーム媒体が当たり易くなるようにしてもよい。
なお抽選処理でのゲーム媒体が選択される確率を変更する処理は、前述したように、図3(A)の場合には抽選テーブルにおいてゲーム媒体に設定される当選確率を高くしたり、低くすることなどにより実現できる。図3(B)の場合には、レア度が高いゲーム媒体の順番が手前になるようにしたり、後ろになるようにすることなどにより実現できる。図3(C)の場合には、レア度が高いゲーム媒体が当たり易い抽選テーブルに変更したり、当たりにくい抽選テーブルに変更したり、そのような抽選テーブルが選ばれやすくなるように使用確率を変更することなどにより実現できる。
また保留処理部106は、ユーザの操作情報に基づいて、保留条件が満たされたか否かを判断する。例えば前述したように通知処理部104は、抽選処理により選択されたゲーム媒体に関する情報をユーザに通知する処理を行う。この通知を確認したユーザが、操作部160を用いて、抽選処理により選択されたゲーム媒体を保留状態にする操作を行った場合に、保留処理部106は、保留条件が満たされたと判断して、当該ゲーム媒体を保留状態に設定する。このようにすることで、抽選処理により選択されたゲーム媒体を保留状態に設定するか否かを、ユーザの意思により決定できるようになる。
また保留処理部106は、抽選処理により選択されたゲーム媒体を、ユーザの操作によらずに自動的に保留状態に設定するようにしてもよい。例えば保留処理部106は、ユーザに対応づけられているゲーム媒体の情報と、抽選処理により選択されたゲーム媒体の情報との比較処理を行う。そして比較処理の結果に応じて、保留条件が満たされたか否かを判断する。
ユーザに対応づけられているゲーム媒体は、例えばユーザ識別情報などを用いて、何らかの形でユーザに関連づけられているゲーム媒体である。例えばユーザに対応づけられているゲーム媒体は、ユーザが所有済みのゲーム媒体、ユーザがゲームに使用しているゲーム媒体、ゲームへの使用頻度が高いゲーム媒体、所有の有無によらず過去に抽選処理により選択されたことがあるゲーム媒体、或いはユーザが指定したゲーム媒体であり、これらのゲーム媒体は、ユーザに対応づけて記憶部170(ゲーム媒体情報記憶部174)に記憶される。ここでユーザが指定したゲーム媒体における指定は、例えばレア度の指定、お気に入りのゲーム媒体の指定、或いはゲーム媒体の種類の指定であってもよい。そして、これらのユーザに対応づけられているゲーム媒体の情報と、今回の抽選処理で選択されたゲーム媒体の情報とを比較し、以下に説明されるような保留条件を満たした場合に、選択されたゲーム媒体を保留状態に設定する。
例えば、未だ所有していないゲーム媒体が抽選処理で選択された場合に、保留条件が満たされたと判断して、当該ゲーム媒体を保留状態に設定する。逆に、所有済みのゲーム媒体が選択された場合に、保留状態に設定してもよい。また、ゲームに使用しているゲーム媒体や使用頻度が高いゲーム媒体と同じゲーム媒体が、抽選処理により選択された場合に、保留条件が満たされたと判断して、保留状態に設定してもよい。また過去の抽選処理により選択されたことがないゲーム媒体が、今回の抽選処理で選択された場合に、保留条件が満たされたと判断して、保留状態に設定してもよい。また、お気に入りに指定されているゲーム媒体が、抽選処理により選択された場合に、保留条件が満たされたと判断して、保留状態に設定してもよい。逆にユーザが、保留状態にしないゲーム媒体を予め指定するようにしてもよい。また、過去に選択されたゲーム媒体よりも、レア度や能力が高いゲーム媒体が抽選処理により選択された場合に、保留条件が満たされたと判断して、保留状態に設定してもよい。なお、ゲーム媒体同士の比較処理の際には、全く同じゲーム媒体であると判断される必要はなく、ゲーム媒体同士が類似する場合であってもよい。例えば同じ能力、同じレア度又は同じ種類である場合に類似すると判断する。
また保留処理部106は、ゲーム内通貨やアイテムの消費の有無や消費量、課金の有無や課金の対価の額(課金額)、或いはゲームの進行状況に基づいて、保留条件が満たされたか否かを判断してもよい。例えばゲーム内通貨やアイテムを消費したり、消費量が所定量になった場合に、保留条件が満たされたと判断して、ゲーム媒体を保留状態に設定する。また課金に対してユーザが対価を支払ったり、課金の対価の額が所定額になった場合、保留条件が満たされたと判断して、ゲーム媒体を保留状態に設定する。或いは、ゲームのステージをクリアする毎に、1回だけ、ゲーム媒体を保留状態に設定できるようにしてもよい。
また保留処理部106は、保留状態の設定対象となるゲーム媒体の種類に応じて、保留条件を設定する。例えば保留状態に設定するゲーム媒体の種類に応じて、保留条件を厳しくしたり、緩和する。例えばゲーム媒体のレア度や能力の高さなどに応じて、保留条件を厳しくしたり、緩和する。例えば、レア度が高いゲーム媒体は、レア度が低いゲーム媒体よりも、保留状態の設定に必要なゲーム内通貨の消費量を多くしたり、保留状態の設定に必要な課金の対価の額を多くする。また保留したゲーム媒体の数が増えるごとに、保留状態の設定に必要なゲーム内通貨の消費量を多くしたり、保留状態の設定に必要な課金の対価の額を多くしてもよい。
また保留処理部106は、保留状態に設定可能なゲーム媒体の個数制限を行う。例えば保留状態に設定できるゲーム媒体の数を有限にする。具体的には、保留状態に設定できるゲーム媒体の数を、1個にしたり、2個にしたり、3個以上の所定数にするなどの個数制限を行う。例えばユーザが無制限にゲーム媒体を保留状態にするのを抑制する。
また保留処理部106は、所与の変更条件を満たしたか否かに応じて、個数制限の上限数を変更する。例えばゲーム内通貨やアイテムの消費の有無や消費量、課金の有無や課金の対価の額、或いはゲームの進行状況に基づいて、変更条件が満たされたか否かを判断し、変更条件が満たされた場合に個数制限の上限数を変更する。例えばゲーム内通貨やアイテムを消費したり、ゲーム内通貨やアイテムの消費量が所定量以上になった場合に、変更条件が満たされたと判断して、個数制限の上限数を増加させる。また課金に対してユーザが対価を支払ったり、課金の対価の額が所定額になった場合、変更条件が満たされたと判断して、個数制限の上限数を増加させる。或いは、ゲームの進行状況によって、個数制限の上限数を増加させたり減少させる。例えばゲームのステージをクリアする毎に、個数制限の上限数を増加させてもよい。なお変更条件が満たされた場合に、個数制限の上限数を減少させるようにしてもよい。
また保留処理部106は、保留状態の設定対象となるゲーム媒体の種類に応じて、個数制限の上限数を変更する。例えばゲーム媒体のレア度や能力の高さなどに応じて、個数制限の上限数を変更する。具体的には、SSR(ダブルスーパーレア)のゲーム媒体については、個数制限の上限数を例えば1個に設定し、SR(スーパーレア)のゲーム媒体については、個数制限の上限数を例えば1個より大きくする。即ちレア度が高いほど、個数制限の上限数を小さくする。或いは、能力が高いゲーム媒体ほど、個数制限の上限数を小さくする。或いは第1の種類のゲーム媒体については、個数制限の上限数を所定数にして、個数制限を有効にする一方で、第2の種類のゲーム媒体については、第1の種類のゲーム媒体に比べて上限数を増加させたり、個数制限を無効にして、無制限にする。
また通知処理部104は、抽選処理により選択されたゲーム媒体を使用可能状態にするか、保留状態のゲーム媒体を使用可能状態に設定するかを、ユーザに選択させる際に、既に保留状態に設定されているゲーム媒体に関する情報をユーザに通知する処理を行う。例えば抽選処理によりゲーム媒体が選択されると、選択されたゲーム媒体の情報がユーザに通知される。また過去にユーザが保留状態に設定したゲーム媒体の情報についてもユーザに通知される。例えば後述するように、保留状態に設定されたゲーム媒体のリストである保留リストなどが通知される。そしてこれらの通知により、ユーザは、抽選処理により選択されたゲーム媒体や、既に保留状態に設定されているゲーム媒体の内容を確認し、選択されたゲーム媒体を使用可能状態にするか、保留状態のゲーム媒体を使用可能状態に設定するかを、選択できるようになる。
また通知処理部104は、選択されたゲーム媒体に関する情報の一部の情報を、ユーザに通知する処理を行ってもよい。即ち、選択されたゲーム媒体の情報の全部を通知するのではなく、一部の情報のみを通知するようにする。一部の情報を通知とは、ゲーム媒体に対応づけられる情報から選択又は抽出した情報を通知(表示)することである。例えば、当該ゲーム媒体のレア度の情報だけを通知したり、ゲーム媒体であるキャラクタやアイテムの画像をシルエット化したものを表示する通知を行う。或いは、当該ゲーム媒体が、所有済みか否かという情報だけを通知するようにする。
なお、以上に説明した図2の本実施形態のゲームシステムや処理は、図1(A)のサーバシステム500により実現したり、端末装置TMにより実現したり、サーバシステム500と端末装置TMの分散処理により実現するなどの種々の変形実施が可能である。
例えば本実施形態を1つのプログラム(アプリケーションプログラム)により実現する場合に、1つのプログラム内に、抽選パートとゲームパートを設けてもよい。抽選パートは、抽選処理などの抽選関連の処理を実行するプログラムモジュールであり、ガシャ関連の処理を実行するガシャパートである。ゲームパートは、ゲーム処理などのゲーム関連の処理を実行するプログラムモジュールである。ゲームパートでのゲームのジャンルは問わない。この場合に本実施形態のゲームシステムは、当該プログラムを実行する端末装置とサーバシステムで構成されるものであってもよいし、サーバシステムを用いずに、当該プログラムを実行する端末装置だけで構成されるものであってもよい。
また本実施形態は、抽選パート(ガシャパート)とゲームパートが別々のプログラムになっているものであってもよい。この場合に、抽選パートを実行する端末装置において取得されたゲーム媒体の情報を、サーバシステムを経由したり、メモリーカードなどの携帯型情報記憶媒体を経由して、ゲームパートを実行する端末装置に読み込んで使用してもよい。また、この場合に、本実施形態のゲームシステムは、抽選パートとゲームパートをそれぞれ実行する端末装置とサーバシステムで構成されるものでもよいし、抽選パートを実行する端末及びサーバシステムと、ゲームパートを実行する端末装置で構成されるものであってもよい。或いは、抽選パートを実行する端末装置と、メモリーカードと、ゲームパートを実行する端末装置とにより、本実施形態のゲームシステムを実現してもよい。
またサーバシステムを用いる場合は、抽選パートやゲームパートをサーバシステムで実行してもよい。また、サーバシステムが有する第1のサーバで抽選パートを実行し、サーバシステムが有する第2のサーバでゲームパートを実行してもよい。
以上に説明したいずれの構成の場合も、ユーザを特定するユーザ識別情報に基づいて、抽選パートやゲームパートが実行される。ユーザ識別情報は、例えばユーザIDや、ユーザが使用する端末装置の端末IDや、或いはユーザがプレイするゲームのゲームIDなどである。なお、上述のようにメモリーカード(携帯型情報記憶媒体)を使用する場合は、メモリーカードのIDをユーザ識別情報として用いてもよい。また本実施形態のプログラムとしては、スマートフォンのアプリケーションプログラム、家庭用ゲーム装置のゲームプログラム、PC用のゲームプログラム、スマートフォンやPC用のブラウザゲームプログラム、或いは業務用ゲーム装置のプログラムなどの種々のプログラムに適用できる。
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について詳細に説明する。なお以下では、ゲーム媒体がアイテムである場合を主に例にとり説明するが、本実施形態はこれに限定されず、キャラクタやカードなどの種々のゲーム媒体に適用できる。
2.1 ゲーム媒体の保留
ガシャなどの抽選プレイでは、ユーザが所望するゲーム媒体が当選するとは限らないため、ユーザは、所望のゲーム媒体が当選するまで抽選操作を繰り返すようになる。この場合に、当選したゲーム媒体を取得せずに、再抽選を行うことをユーザに選択させることで、ユーザは、納得がいくまで抽選をやり直すことが可能になる。しかし、例えばSRのゲーム媒体などが当選した場合であっても、再抽選を行うことで、更に良いSSRなどのゲーム媒体が当たるかもしれないという期待があるため、ユーザは抽選をやり直してしまう。そして、その後の抽選で、前回に当選したSRのゲーム媒体よりも良いゲーム媒体を獲得できなかった場合は、抽選をやり直してしまったことを後悔すると共に、納得できるゲーム媒体が当選するまで、何度も抽選操作を繰り返してしまう。このため、ゲームシステムの処理負荷が過大になってしまったり、ユーザの利便性が低下するなどの問題が生じる。
そこで本実施形態では、抽選処理によりゲーム媒体が選ばれた場合に、ユーザが、ゲーム媒体の抽選結果を確認した上で、当選したゲーム媒体を取得するか、当選したゲーム媒体を取得せずに保留状態にするかを選択できるようにする。具体的には、当選したゲーム媒体を取得するか、当選したゲーム媒体を取得せずに抽選をやり直すか、当選したゲーム媒体を取得せずに保留状態にして抽選をやり直すか、当選したゲーム媒体を取得せずに、既に保留状態にしておいたゲーム媒体を取得するかを、ユーザが決めることができるようにする。このように、抽選処理により選択されたゲーム媒体を保留状態にできるようにすることで、ユーザは、ガシャなどの抽選プレイを何度も繰り返さなくても済むようになるため、ユーザの利便性を向上できると共に、サーバシステムなどのゲームシステムの処理負荷を軽減できるようになる。
図4(A)、図4(B)、図4(C)は本実施形態の手法を説明する図である。まず抽選指示に基づいて複数のゲーム媒体からゲーム媒体を選択する抽選処理を行う。図4(A)ではゲーム媒体MAが選択されている。例えばユーザがガシャの抽選プレイの操作を行うことで、抽選指示が行われる。例えば後述の図8においてシングルガシャや10連ガシャのタブを選択(タッチ)することで抽選指示が行われる。或いはユーザの操作によらずに自動的に抽選指示を出すようにしてもよい。例えばゲームにおいてクエストやミッションをクリアするなどの所与の抽選指示条件が満たされると、抽選指示が自動的に出される。そして、この抽選指示により抽選処理が行われてゲーム媒体が選択される。具体的には前述の図3(A)〜図3(C)で説明したような抽選処理によりゲーム媒体が選択される。そして図4(A)に示すように、選択されたゲーム媒体MAに関する情報がユーザに通知される。例えばゲーム媒体MAの名称、レア度、能力、効果、量、画像、或いは所有済みか否かなどの情報が通知される。
そして所与の保留条件が満たされると、選択されたゲーム媒体MAが保留状態に設定される。例えばゲーム媒体MAの内容を通知により確認したユーザが、ゲーム媒体MAを保留状態に設定する操作を行うと、保留条件が満たされたと判断されて、ゲーム媒体MAが保留状態に設定される。或いはユーザの操作によらずに、保留条件が満たされると自動的にゲーム媒体MAが保留状態に設定されるようにしてもよい。例えばユーザが所有していないゲーム媒体、ユーザがゲームに使用していたり使用頻度が高いゲーム媒体、過去に抽選により選択されたゲーム媒体、ユーザがお気に入りに指定しているゲーム媒体、或いはこれまで当選したゲーム媒体よりもレア度が高いゲーム媒体が選択された場合に、自動的に当該ゲーム媒体を保留状態に設定してもよい。
このようにして保留条件が満たされて、保留状態に設定されたゲーム媒体MAは、ユーザが使用不可になるように、図4(A)に示すようにユーザ識別情報UIDを用いてユーザに対応づけられる。例えば保留状態に設定されたゲーム媒体MAはユーザ識別情報UIDに対応づけて所与の記憶領域に記憶される。例えば保留状態に設定されたゲーム媒体MAは、保留条件が満たされてから、保留解除条件が満たされるまでの間、ゲームなどにおいて使用不可になる。例えばユーザは、保留状態のゲーム媒体MAを、所有ゲーム媒体とすることはできず、デッキ等に組み込んでゲームに使用することはできない。
次に図4(B)、図4(C)に示すように、抽選処理により新たにゲーム媒体MBが選択されたとする。この抽選処理は、後述の図15(A)〜図16(D)で説明するような再抽選処理であってもよいし、図17で説明するような、再抽選処理とは異なる通常の抽選処理であってもよい。このように、抽選処理により新たなゲーム媒体MBが選択されると、選択されたゲーム媒体MBを使用可能状態に設定するか、保留状態のゲーム媒体MAを使用可能状態に設定するかを決定する。例えばユーザの操作情報などを用いて、ゲーム媒体MA、MBのいずれを使用可能状態に設定するかを決定する。
例えば図4(B)では、抽選処理により選択されたゲーム媒体MBが使用可能状態に設定されている。例えばユーザが、ゲーム媒体MBを使用可能状態に設定して、自身の所有ゲーム媒体にする操作を行っている。この場合には、使用可能状態に設定されたゲーム媒体MBを、ユーザが使用可能になるように、ユーザ識別情報UIDを用いてユーザに対応づける処理が行われる。例えば使用可能状態に設定されたゲーム媒体MAはユーザ識別情報UIDに対応づけて所与の記憶領域に記憶される。
一方、図4(C)では、保留状態に設定されていたゲーム媒体MAが使用可能状態に設定されている。例えばユーザが、ゲーム媒体MAを使用可能状態にして、自身の所有ゲーム媒体にする操作を行っている。この場合には、使用可能状態に設定されたゲーム媒体MAを、ユーザが使用可能になるように、ユーザ識別情報UIDを用いてユーザに対応づける処理が行われる。例えば使用可能状態に設定されたゲーム媒体MAはユーザ識別情報UIDに対応づけて所与の記憶領域に記憶される。
図5は、保留状態に設定されたゲーム媒体や使用可能状態に設定されたゲーム媒体を、ユーザに対応づける処理の一例を説明する図である。例えばゲーム媒体MA、MB、MCには保留状態フラグFHA、FHB、FHCが対応づけられている。またゲーム媒体MA、MB、MCには使用可能状態フラグFUA、FUB、FUCが対応づけられている。またこれらのゲーム媒体やフラグには、ユーザ識別情報UIDが対応づけられている。
例えば図4(A)に示すようにゲーム媒体MAが保留状態に設定されると、ゲーム媒体MAの保留状態フラグFHAが1にセットされる。使用可能状態フラグFUAは0にリセットされている。ゲーム媒体MAやFHA、FUAのフラグは、ユーザ識別情報UIDに対応づけられているため、図5の処理により、保留状態に設定されたゲーム媒体MAをユーザに対応づける処理が実現される。
また図4(B)に示すように、抽選処理により選択されたゲーム媒体MBが使用可能状態に設定されると、ゲーム媒体MBの使用可能状態フラグFUBが1にセットされる。保留状態フラグFHBは0にリセットされている。ゲーム媒体MBやFHB、FUBのフラグは、ユーザ識別情報UIDに対応づけられているため、図5の処理により、使用可能状態に設定されたゲーム媒体MBをユーザに対応づける処理が実現される。
また図4(C)に示すように、保留状態に設定されていたゲーム媒体MAが使用可能状態に設定されると、ゲーム媒体MAの使用可能状態フラグFUBが0から1にセットされ、保留状態フラグFHBが1から0にリセットされる。ゲーム媒体MAやFHA、FUAのフラグは、ユーザ識別情報UIDに対応づけられているため、図5の処理により、使用可能状態に設定されたゲーム媒体MAをユーザに対応づける処理が実現される。
次に図6、図7のフローチャートを用いて本実施形態の処理を説明する。まずゲームシステムは、抽選指示が行われたか否かを判断する(ステップS1)。そして抽選指示が行われた場合には、図4(A)に示すように抽選処理を行ってゲーム媒体を選択する(ステップS2)。また選択されたゲーム媒体の情報をユーザに通知する(ステップS3)。
次に保留条件が満たされたか否かを判断する(ステップS4)。例えばユーザがゲーム媒体を保留状態にする操作を行った否かなどを判断する。そして保留条件が満たされた場合には、図4(A)に示すように、選択されたゲーム媒体を保留状態に設定する(ステップS5)。そして保留状態に設定されたゲーム媒体を、ユーザが使用不可になるように、ユーザに対応づける処理を行う(ステップS6)。例えば図5で説明した処理などにより、保留状態に設定されたゲーム媒体をユーザに対応づける。
次に図7に示すようにゲームシステムは抽選処理によりゲーム媒体を選択する(ステップS11)。例えば図4(B)に示すように、再抽選処理などの抽選処理によりゲーム媒体が選択される。すると図4(B)、図4(C)に示すように、選択されたゲーム媒体を使用可能状態に設定するか、保留状態のゲーム媒体を使用可能状態に設定するかを決定する(ステップS12)。そして、使用可能状態に設定されたゲーム媒体を、ユーザが使用可能になるように、ユーザに対応づける処理を行う。例えば図5で説明した処理などにより、使用可能状態に設定されたゲーム媒体をユーザに対応づける。
以上のように本実施形態によれば、抽選指示により抽選処理が行われると、複数のゲーム媒体からゲーム媒体が選択されて、当該ゲーム媒体の情報がユーザに通知される。そして当該ゲーム媒体について、保留条件が満たされると、当該ゲーム媒体が保留状態に設定されて、ユーザが使用不可になるようにユーザに対応づける処理が行われる。これによりユーザは、当該ゲーム媒体を使用可能状態に設定することを、保留できるようになる。そして抽選処理により新たなゲーム媒体が選択されると、選択されたゲーム媒体を使用可能状態に設定するか、保留状態のゲーム媒体を使用可能状態に設定するかが決定される。そして使用可能状態に設定されたゲーム媒体を、ユーザが使用可能になるようにユーザに対応づける処理が行われる。これによりユーザは、当該ゲーム媒体をゲームなどにおいて使用できるようになる。このようにすれば、抽選処理により選択されたゲーム媒体を、使用可能状態に設定せずに、保留状態に設定することが可能になる。そして、その後に抽選処理により新たなゲーム媒体が選択された際に、選択されたゲーム媒体か、或いは保留状態に設定されたゲーム媒体を、使用可能状態に設定することが可能になる。従って、納得のいくゲーム媒体が抽選処理により選択されるまで、ユーザが繰り返し抽選プレイを行うことを抑制でき、ゲームシステムの処理負荷の軽減やユーザの利便性の向上を実現できるようになる。
なお本実施形態では、抽選によって選択されたゲーム媒体に関する情報をユーザに通知をせずに、そのゲーム媒体を保留状態に設定してもよい。例えば選択されたゲーム媒体が自動的に保留状態に設定される場合などにおいては、ゲーム媒体の通知処理を行うことなく、当該ゲーム媒体を保留状態に設定してもよい。例えば本実施形態では、選択されたゲーム媒体に関する情報をユーザに通知する処理を行うが、この通知処理は、選択されたゲーム媒体を保留状態に設定した後や、或いは保留条件を満たしたか否かを判定した後に、抽選処理により選択されたゲーム媒体に関する情報をユーザに通知する処理であってもよい。このとき、抽選処理により選択されたゲーム媒体が保留状態に設定されなかった場合には、そのゲーム媒体を「抽選処理によって選択されたゲーム媒体」としてユーザに通知すればよい。一方、選択処理により選択されたゲーム媒体が保留状態に設定された場合には、そのゲーム媒体を「保留状態に設定されたゲーム媒体」としてユーザに通知すればよい。このように本実施形態の通知処理の対象である「選択されたゲーム媒体に関する情報」は、抽選処理による選択処理の後に保留状態に設定されたゲーム媒体に関する情報も含むことができる。
次に図8〜図13の画面例を用いて本実施形態の具体例について説明する。まずユーザの端末装置に図8に示すような選択画面が表示される。ユーザは、シングルガシャをプレイするか、10連ガシャをプレイするかを選択できる。ユーザがシングルガシャ等のガシャのプレイを選択して、抽選指示が行われると、図3(A)〜図3(C)で説明した抽選処理が行われて、図9に示すようにゲーム媒体であるアイテムITAが当選アイテムとして表示される。図9の画面では、アイテムITAの名称、能力、効果、画像や、当該アイテムが所有済みであることが、アイテムITAの情報としてユーザに通知される。また保留状態のアイテムのリストである保留リストも表示される。図9では、保留状態のアイテムは無いため、保留リストは全て空欄になっている。
図9においてユーザが「ゲット」のタブを選択すると、アイテムITAは使用可能状態に設定され、アイテムITAを自身の所有アイテムとして、ゲームなどにおいて使用できるようになる。ユーザが「保留」のタブを選択すると、アイテムITAは保留状態に設定され、アイテムITAは保留リストに追加される。ユーザが「保留リストから選ぶ」のタブを選択すると、保留リストの中から、使用可能状態に設定するアイテムを選択できる。図9では、保留リストは全て空欄であるため、保留リストからの選択はできない。ユーザが「再抽選」のタブを選択すると、アイテムを選択し直す再抽選処理が行われる。ユーザがアイテムITAを、現時点では所望しないが、保留リストに残したい場合には、「保留」のタブを選択して、アイテムITAを保留状態に設定する。そして「再抽選」のタブを選択することで、再抽選処理が行われる。一方、ユーザがアイテムITAを保留する意思がない場合には、「保留」のタブを選択することなく、「再抽選」のタブを選択することになる。
図10では、図9においてユーザが「保留」のタブを選択して、アイテムITAを保留状態に設定すると共に、「再抽選」のタブを選択したため、再抽選処理が行われて、再抽選処理により新たなアイテムITBが選択されている。そして図9において保留状態に設定されたアイテムITAが、図10では保留リストに追加されている。ここでは保留状態に設定可能なアイテムの個数制限が行われており、保留リストに追加可能なアイテムの個数の上限数は3個に制限されている。
図10においても、ユーザが「ゲット」のタブを選択すると、アイテムITBは使用可能状態に設定され、自身の所有アイテムとしてゲームなどにおいて使用できるようになる。ユーザが「保留」のタブを選択すると、アイテムITBは保留状態に設定され、アイテムITBは保留リストに追加される。保留状態のアイテムの個数制限の上限数は3個であるため、アイテムITBが保留リストに追加されると、保留状態に設定可能なアイテムの残り個数は1個になる。ユーザが「保留リストから選ぶ」のタブを選択すると、保留リストの中から、使用可能状態に設定するアイテムを選択できる。図10では、アイテムITAが保留リストの中にあるため、ユーザは、前回に当選したアイテムITAを使用可能状態に設定できる。ユーザが「再抽選」のタブを選択すると、アイテムを選択し直す再抽選処理が行われる。このように本実施形態では、図10に示すように抽選処理により新たにアイテムITB(広義にはゲーム媒体)が選択されると、選択されたアイテムITBを使用可能状態に設定するか、保留状態のアイテムITAを使用可能状態に設定するかが決定される。そしてユーザが「ゲット」のタブを選択すると、アイテムITBが使用可能状態に設定され、ユーザが「保留リストから選ぶ」のタブを選択して、保留リストからアイテムITAを選ぶと、アイテムITAが使用可能状態に設定される。そして図5で説明したように使用可能状態に設定されたアイテムをユーザ識別情報UIDを用いてユーザに対応づける処理が行われる。
図11では、図10においてユーザが「保留」のタブを選択して、アイテムITBを保留状態に設定すると共に、「再抽選」のタブを選択したため、再抽選処理が行われて、再抽選処理により新たなアイテムITCが選択されている。そして図10において保留状態に設定されたアイテムITBは保留リストに追加されており、保留状態に設定できるアイテムの残り個数は1個になっている。
図11においても、ユーザが、「ゲット」のタブを選択すると、アイテムITCは使用可能状態に設定される。ユーザが、「保留」のタブを選択すると、アイテムITCは保留状態に設定され、アイテムITCは保留リストに追加される。保留状態のアイテムの個数制限の上限数は3個であるため、アイテムITCが保留リストに追加されると、保留リストのアイテムの個数が上限数に達する。従って、この場合には、保留リストの中からアイテムを選択して使用可能状態に設定しない限り、アイテムを保留状態に設定できなくなる。ユーザが「保留リストから選ぶ」のタブを選択すると、保留リストの中から、アイテムITA又はアイテムITBを使用可能状態に設定できる。ユーザが「再抽選」のタブを選択すると、アイテムを選択し直す再抽選処理が行われる。
例えば図9、図10において抽選処理により選択されたアイテムITA、ITBは、既にユーザが所有済みのアイテムである。このため、ユーザが、これらのアイテムITA、ITBを使用可能状態に設定する可能性は低いと考えられる。但し、アイテムITA、ITBのレア度が高かったり、能力や効果が高い場合には、ユーザは、アイテムITA、ITBを取り敢えず保留状態に設定して、保留リストに追加する。一方、図11において抽選処理により選択されたアイテムITCは、ユーザが所有していないアイテムである。従って、このようなアイテムITCが当選すると、ユーザは、例えば「ゲット」のタブを選択して、アイテムITCを使用可能状態に設定して、自身の所有アイテムとする可能性が高い。このようにユーザがアイテムITCを使用可能状態に設定すると、例えば抽選プレイであるガシャは終了する。また保留状態のとなっているアイテムITA、ITBをユーザが使用可能状態に設定した場合にも、ガシャは終了することになる。
また本実施形態では、抽選処理により選択されたゲーム媒体を使用可能状態にするか、保留状態のゲーム媒体を使用可能状態に設定するかを、ユーザに選択させる際に、既に保留状態に設定されているゲーム媒体に関する情報をユーザに通知する。このような情報を通知することでは、抽選処理により選択されたゲーム媒体と、保留状態のゲーム媒体のいずれを、使用可能状態に設定するのかについての有用な判断情報を、ユーザに通知できるようになる。
例えば図10では、抽選処理により選択されたアイテムITB(ゲーム媒体)を使用可能状態にするか、保留状態のアイテムITAを使用可能状態に設定するかを、ユーザに選択させている。そしてこの際に、既に保留状態に設定されているアイテムITAに関する情報を、保留リストを用いてユーザに通知している。図11では、抽選処理により選択されたアイテムITCを使用可能状態にするか、保留状態のアイテムITA、ITBを使用可能状態に設定するかを、ユーザに選択させている。そしてこの際に、既に保留状態に設定されているアイテムITA、ITBに関する情報を、保留リストを用いてユーザに通知している。例えば図10、図11においてユーザが「保留リストから選ぶ」のタブを選択した場合に、図12に示すような保留リストの情報の通知画面を表示してもよい。図12の通知画面は、保留状態に設定されているアイテムITA、ITBの名称、レア度、能力、効果、画像、或いは所有済みか否かなどの情報がユーザに通知される。ユーザは、これらの通知情報を見ることで、保留状態に設定されているアイテムを使用可能状態に設定するか、或いは、抽選処理により選択されたアイテムを使用可能状態に設定するのかを、適切に判断することが可能になり、ユーザに有用な情報を通知できるようになる。
また本実施形態では、ゲーム媒体に関する情報の一部の情報を、ユーザに通知するようにしてもよい。例えば図9〜図12では、ゲーム媒体であるアイテムの全ての情報が通知されている。これに対して図13では、これらの全ての情報のうちの一部の情報が通知されている。例えば図13では、アイテムITCのレア度についての情報や、アイテムITCが所有済みか否かの情報が通知されている。例えばアイテムITCの情報のうち、当該アイテムITCを使用可能状態や保留状態に設定する際の重要な判断材料となる一部の情報を、通知(表示)している。また図13では、アイテムITCの通常の画像は表示せずに、シルエット画像を表示している。例えば画像の全体をぼかしたり、輪郭をぼかしたり、コントラストを低下させた画像を表示している。このようにゲーム媒体に関する情報の一部の情報を、ユーザに通知することで、ゲーム媒体を使用可能状態に設定するか保留状態に設定するかの判断に必要な情報を選んで、ユーザに通知できるようになる。また一部の情報を通知することで、通知される情報に曖昧さを持たせて、抽選プレイの面白味や戦略性の向上を図ることも可能になる。
なお、前述したように、選択されたゲーム媒体に関する情報をユーザに通知するとは、抽選処理による選択の後に、いずれのゲーム媒体が選択されたのかはユーザに通知せずに、そのゲーム媒体が保留状態に設定された後に、保留状態に設定されたゲーム媒体に関する情報をユーザに通知するものであってもよい。例えば図12に示すような保留リストを用いて、選択されたゲーム媒体に関する情報をユーザに通知してもよい。図12では、保留状態に設定されたゲーム媒体に関する情報の通知処理が行われているが、このような通知処理も、抽選処理により選択されたゲーム媒体に関する情報の通知処理である。
また本実施形態では、抽選処理によりゲーム媒体が選択されると、図9〜図11で説明したように、ユーザはそのゲーム媒体を使用可能状態にするか否かを選択する。使用可能状態に設定しない場合には、ユーザは、既に保留状態に設定されているゲーム媒体の中から、使用可能状態に設定するゲーム媒体を選ぶことになる。例えば保留リストの中から、使用可能状態に設定するゲーム媒体を選ぶ。また、このとき、使用可能状態に設定しないゲーム媒体を保留状態に設定するか否かが判断される。例えば図10においてアイテムITBを使用可能状態に設定しない場合には、当該アイテムITBを保留状態に設定するか否かが判断され、保留状態に設定されると保留リストに追加される。
またガシャなどの抽選プレイにゲーム内通貨などを消費する必要があるときに、抽選処理で選択されたゲーム媒体を使用可能状態に設定する場合は、消費したゲーム内通貨などをそのまま消費するようにする。例えば図8において、ガシャをプレイするためにゲーム内通貨を消費したとする。そして例えば図11においてアイテムITCを使用可能状態に設定した場合には、図8において消費したゲーム内通貨を、アイテムITCを使用可能状態に設定した際に消費するようにする。一方、既に保留状態に設定されていたゲーム媒体を使用可能状態に設定した場合は、抽選プレイを行うために消費したゲーム内通貨などを、消費しなかったことにするようにしてもよい。
またガシャなどの抽選プレイを行うために、ゲーム内通貨などを消費したが、ゲーム媒体を使用可能状態に設定せず、そのゲーム媒体を保留状態に設定した場合は、消費したゲーム内通貨などをそのまま消費するようにしてもよい。また保留状態の設定のためにゲーム内通貨などを消費させる場合には、当該消費は、抽選プレイを行うための消費と兼ねてもよいし、別々の消費であってもよい。また、ガシャなどの抽選プレイを行うためにゲーム内通貨などを消費したが、ゲーム媒体を使用可能状態に設定せず、そのゲーム媒体を保留状態に設定した場合は、ゲーム内通貨を消費しなかったことにしてもよい。但し、この場合は、既に保留状態に設定されていたゲーム媒体を使用可能状態にした場合に、抽選プレイを行うために消費したゲーム内通貨などをそのまま消費するようにする。
また、既に保留状態に設定されているゲーム媒体を使用可能状態に設定した場合、そのゲーム媒体を保留状態の記憶から削除する。この削除は、図5の保留状態フラグを0にリセットすることで実現してもよい。また、使用可能状態に設定することなく、ユーザの意思で保留状態に設定されているゲーム媒体を削除できるようにしてもよい。
また10連ガシャなどでは、当選した複数のゲーム媒体の各々に対して、使用可能状態の有無や保留状態の有無を設定するための選択をするようにしてもよい。例えば図14では、10連ガシャにより、10個のアイテムIT1〜IT10が選択されて当選している。この場合に図14に示すように、例えばアイテムIT1、IT2、IT3、IT6、IT7、IT9、IT10については、使用可能状態に設定され、アイテムIT4、IT5、IT8については、保留状態に設定されている。
2.2 再抽選処理
次に再抽選処理の詳細について説明する。本実施形態では、抽選処理により選択されたゲーム媒体や保留状態に設定されているゲーム媒体を、使用可能状態に設定しないことをユーザが選択した場合に、再抽選処理を実行する。このようにすれば、抽選処理により選択されたゲーム媒体や保留状態に設定されているゲーム媒体が、所望のゲーム媒体ではなかったため、使用可能状態に設定しなかったユーザは、再抽選処理が行われることで、新たなゲーム媒体を取得することが可能になる。
例えば図15(A)では、抽選処理によりゲーム媒体MAが選択され、ユーザは、このゲーム媒体MAを使用可能状態に設定している。これによりゲーム媒体MAは、ユーザの所有ゲーム媒体になり、ユーザはガシャによりゲーム媒体MAを取得できたため、ガシャの抽選プレイは終了する。図15(B)では、ユーザは、抽選処理により選択されたゲーム媒体MAを、使用可能状態に設定せずに、保留状態に設定している。この場合には再抽選処理が実行される。図15(C)では、ユーザは、抽選処理により選択されたゲーム媒体MAを、使用可能状態に設定せずに、保留状態にも設定していない。この場合にも再抽選処理が実行される。
図15(A)〜図15(C)に示すように、保留状態に設定されているゲーム媒体が存在しない場合には、図15(B)、図15(C)に示すように、抽選処理により選択されたゲーム媒体MAを、使用可能状態に設定しないことをユーザが選択した場合に、再抽選処理が実行される。
図16(A)〜図16(D)では、再抽選処理によりゲーム媒体MBが選択されている。またゲーム媒体MAについては、保留状態に設定されている。即ち図15(B)に示すように、ユーザが、抽選処理により選択されたゲーム媒体MAを、使用可能状態に設定せずに、保留状態に設定し、再抽選処理が実行されると、図16(A)〜図16(D)の状態になる。
そして図16(A)では、ユーザは、保留状態のゲーム媒体MAについては使用可能状態に設定せずに、再抽選処理により選択されたゲーム媒体MBを使用可能状態に設定している。この場合には、ゲーム媒体MBがユーザの所有ゲーム媒体として取得されたため、ガシャの抽選プレイは終了する。
図16(B)では、ユーザは、再抽選処理により選択されたゲーム媒体MBを使用可能状態に設定せずに、保留状態に設定しており、図16(C)では、ゲーム媒体MBを使用可能状態に設定せずに、保留状態にも設定していない。また保留状態のゲーム媒体MAについても、使用可能状態に設定していない。従って、これらの図16(B)、図16(C)の場合には、再抽選処理が実行される。
一方、図16(D)では、保留状態のゲーム媒体MAを使用可能状態に設定している。この場合には、ゲーム媒体MAがユーザの所有ゲーム媒体として取得されたため、ガシャの抽選プレイは終了する。
図16(A)〜図16(D)のように保留状態に設定されているゲーム媒体MAが存在する場合には、図16(B)、図16(C)に示すように、抽選処理により選択されたゲーム媒体MB、或いは保留状態に設定されているゲーム媒体MAを、使用可能状態に設定しないことをユーザが選択した場合に、再抽選処理が実行される。このようにすれば、抽選処理により選択されたゲーム媒体や保留状態に設定されているゲーム媒体が、所望のゲーム媒体でなかった場合に、再抽選処理が行われることで、ユーザは新たなゲーム媒体を取得できるようになる。
また本実施形態では、例えば再抽選処理が実行されたときにだけ、保留状態のゲーム媒体が使用可能状態に設定可能になっている。例えば図15(A)〜図15(C)では、再抽選処理ではない通常の抽選処理が行われている。この場合には、保留状態のゲーム媒体が未だ存在しないため、保留状態のゲーム媒体を使用可能状態に設定することはできない。一方、図16(A)〜図16(D)では、再抽選処理が行われており、保留状態のゲーム媒体MAが存在する。即ち、図15(A)〜図15(C)の前回の抽選処理において、図15(B)に示すようにゲーム媒体MAが保留状態に設定されることで、保留状態のゲーム媒体MAが存在するようになる。そして、この場合には、図16(D)に示すように、保留状態のゲーム媒体MAを使用可能状態に設定できるようになる。即ち、再抽選処理が実行されたときにだけ、保留状態のゲーム媒体が使用可能状態に設定可能になっている。
なお本実施形態では、抽選処理により新たにゲーム媒体が選択されると、選択されたゲーム媒体を使用可能状態に設定するか、保留状態のゲーム媒体を使用可能状態に設定するかを決定し、使用可能状態に設定されたゲーム媒体をユーザが使用可能になるようにユーザに対応づけている。この場合に、新たなゲーム媒体を選択する抽選処理としては、例えば図16(A)〜図16(D)で説明した再抽選処理を想定できるが、本実施形態はこれに限定されるものではない。
例えば図17の変形例では、ユーザがガシャの抽選プレイを行うことで、K番目の抽選処理Kが行われて、ゲーム媒体MKが選択され、選択されたゲーム媒体MKが保留状態に設定されている。例えばゲーム媒体MKが使用不可になるようにユーザ識別情報UIDを用いてユーザに対応づけられている。そして、ユーザが次にガシャの抽選プレイを行うことで、K+1番目の抽選処理K+1が行われて、ゲーム媒体MK+1が選択されている。その後、ユーザがガシャの抽選プレイを行うことで、L番目(L>K+1)の抽選処理Lが行われて、ゲーム媒体MLが選択されたとする。この場合に本実施形態では、ユーザは、このL番目の抽選処理Lで選択されたゲーム媒体MLと、それより以前のK番目の抽選処理Kで選択されて保留状態に設定されたゲーム媒体MKのいずれかを、使用可能状態に設定することができる。即ち図17の抽選処理Lは、抽選処理Kの再抽選処理ではないが、このような抽選処理Lによって新たなゲーム媒体MLが選択された場合にも、このゲーム媒体MLの代わりに、以前に選択されて保留状態となっていたゲーム媒体MKを、使用可能状態に設定できる。このように本実施形態において新たにゲーム媒体が選択される抽選処理は、再抽選処理に限定されるものではない。
また本実施形態では、ユーザによる対価の支払いを条件に、再抽選処理を実行する。例えばゲーム内通貨やゲームポイントを消費することでユーザが対価を支払ったり、ゲーム内通貨やゲームポイントの消費量が所定量になった場合に、再抽選処理を実行するようにする。このようにすれば、ユーザは、再抽選を行うことが動機づけとなって、対価を支払うようになり、ユーザによる対価の支払いを促すことができ、稼働率の向上等を図れるようになる。
この場合に、過去に再抽選処理が実行された回数に応じて対価を変更してもよい。例えば再抽選処理が実行された回数が多くなるほど、再抽選処理の実行に必要な対価の額を多くして行く。例えばゲーム内通貨やゲームポイントの支払いを条件に、再抽選処理を実行する場合に、再抽選処理の実行回数が多くなるほど、再抽選処理の実行に必要なゲーム内通貨やゲームポイントの消費量を上昇させる。このようにすれば、再抽選を繰り返すほど、再抽選に必要な対価の額が増加するため、ユーザが不必要に再抽選を繰り返すことを、効果的に抑制できるようになる。これにより、再抽選処理の繰り替えしによりシステムの処理負荷が増加してしまう事態を効果的に防止できる。なお、逆に、再抽選処理の実行回数が多くなるほど、再抽選処理の実行に必要な対価の額を減少させることも可能である。
また本実施形態では、過去に抽選処理により選択されたゲーム媒体又は過去に使用可能状態に設定されたゲーム媒体が、抽選処理により選択された場合に、再抽選処理を実行する。例えば、再抽選処理により選択されたゲーム媒体が、過去にガシャの抽選処理で当選したことがあるゲーム媒体であったり、過去に抽選処理で当選し、ユーザが使用可能状態に設定し、既にユーザが所有しているゲーム媒体であったとする。この場合に、再抽選処理が実行されるようになる。例えば、このような場合にだけ、再抽選処理の実行を許可したり、再抽選処理を自動的に実行するようにする。例えばユーザは、過去に当選したゲーム媒体や、所有済みのゲーム媒体については、ユーザが所有を望まないと考えられる。従って、この場合には、過去に当選したゲーム媒体や所有済みのゲーム媒体以外のゲーム媒体が当選するように、再抽選処理を実行し、ユーザが所望のゲーム媒体を取得できるようにする。
図18は再抽選処理を説明するフローチャートである。まずゲームシステムは、ユーザが支払った対価、或いは、過去に抽選処理により選択されたゲーム媒体又は過去に使用可能状態に設定されたゲーム媒体が、抽選処理により選択されたかに応じて、再抽選条件を判断する(ステップS21)。そして再抽選条件が満たされたか否かを判断する(ステップS22)。例えば、ユーザがゲーム内通貨などの対価を支払った場合や、ゲーム内通貨などの消費量である対価の額が所定額以上である場合に、再抽選条件が満たされたと判断する。或いは過去に抽選処理により選択されたゲーム媒体又は過去に使用可能状態に設定されたゲーム媒体が、抽選処理により選択された場合に、再抽選条件が満たされたと判断する。そして再抽選処理が満たされたことを条件に、再抽選処理を実行する(ステップS23)。
また本実施形態では、再抽選処理の実行状況に応じて、抽選処理でのゲーム媒体が選択される確率を変更する。或いは、ゲーム媒体の保留状況に応じて、抽選処理でのゲーム媒体が選択される確率を変更する処理を行う。このようにすることで、再抽選処理の実行状況やゲーム媒体の保留状況に応じて、例えばレア度が高いゲーム媒体や能力が高いゲーム媒体が選択される確率が変化するようになり、再抽選処理の実行状況やゲーム媒体の保留状況を反映させた抽選処理を実現できるようになる。例えば再抽選処理の実行回数が多くなったり、再抽選処理の頻度が高くなると、レア度が高いゲーム媒体や能力が高いゲーム媒体が当たりにくくなる。例えば何度も再抽選が繰り返されると、レア度が高いゲーム媒体や能力が高いゲーム媒体が選択される確率が低くなるため、ユーザは、再抽選を行うことを諦めるようになる。これにより、再抽選が何度も繰り返される事態が防止され、ゲームシステムの処理負荷が増加してしまうのを抑制できるようになる。或いは逆に、再抽選処理の実行回数が多くなったり、再抽選処理の頻度が高くなるほど、レア度が高いゲーム媒体や能力が高いゲーム媒体が当たり易くなるようにしてもよい。
或いは、ゲーム媒体の保留数が多くなったり、或いは保留頻度が高くなると、レア度が高いゲーム媒体や能力が高いゲーム媒体が当たりにくくなる。例えばユーザが何度も保留状態の設定を行うことで、保留状態に設定されるゲーム媒体の個数が多くなったり、ユーザが頻繁に保留状態の設定を行うと、レア度が高いゲーム媒体や能力が高いゲーム媒体が選択される確率が低くなるため、ユーザは、保留状態の設定を行うことに消極的になる。これにより、ユーザが無闇にゲーム媒体の保留状態の設定を行うことが抑制されるようになる。或いは逆に、ゲーム媒体の保留数が多くなったり、保留頻度が高くなるほど、レア度が高いゲーム媒体や能力が高いゲーム媒体が当たり易くなるようにしてもよい。なお抽選処理でのゲーム媒体が選択される確率を変更する処理としては、図3(A)〜図3(C)で説明したように種々の処理がある。
図19は、このような再抽選処理の実行状況等に応じた確率の変更処理について説明するフローチャートである。まず再抽選処理の実行状況を取得する(ステップS31)。例えば再抽選処理の実行回数や実行頻度などの情報を取得する。またゲーム媒体の保留状況を取得する(ステップS32)。例えばゲーム媒体の保留数や保留頻度の情報を取得する。そして再抽選処理の実行状況、或いはゲーム媒体の保留状況に応じて、抽選処理でのゲーム媒体が選択される確率を変更する(ステップS33)。例えば図3(A)の確率テーブルでの当選確率を変更したり、図3(B)においてレア度が高いゲーム媒体の順番が手前に来るように順番を変更したり、図3(C)において、よりレア度の高いゲーム媒体が当たり易い抽選テーブルに変更するなどの処理を行う。これにより、抽選処理において、レア度が高いゲーム媒体などが選択される確率が変更されるようになる。
2.3 保留状態の設定処理
次に本実施形態での保留状態の設定処理の詳細について説明する。本実施形態では、所与の保留条件が満たされた場合に、抽選処理で選択されたゲーム媒体を保留状態に設定し、当該ゲーム媒体が使用不可になるように、ユーザに対応づける処理を行う。この場合に、保留条件の判断処理については種々の処理を想定できる。
例えば本実施形態では、ユーザの操作情報に基づいて、保留条件が満たされたか否かを判断する。例えば抽選処理によりゲーム媒体が選択され、当該ゲーム媒体を保留状態に設定する操作をユーザが行った場合に、保留条件が満たされたと判断して、当該ゲーム媒体を保留状態に設定する。例えば図9〜図11において、「保留」のタブを選択する操作をユーザが行った場合に、ゲーム媒体を保留状態に設定する。こうすることで、ユーザの意思を反映させて、抽選処理により選択されたゲーム媒体を保留状態に設定できるようになる。
図20は、保留条件に基づく保留状態の設定処理を説明するフローチャートである。まず抽選処理を行ってゲーム媒体を選択する(ステップS41)。そして選択されたゲーム媒体の情報をユーザに通知する(ステップS42)。次に選択されたゲーム媒体を保留状態に設定する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS43)。例えば図9〜図11において、「保留」のタブを選択する操作をユーザが行ったか否かを判断する。そしてそのような操作をユーザが行った場合には、抽選処理により選択されたゲーム媒体を保留状態に設定する(ステップS44)。そして保留状態に設定されたゲーム媒体を、ユーザが使用不可になるようにユーザに対応づける処理を行う(ステップS45)。
また本実施形態では、ユーザの操作によらずに、自動的にゲーム媒体の保留状態の設定を行うようにしてもよい。具体的には、ユーザに対応づけられているゲーム媒体の情報と、抽選処理により選択されたゲーム媒体の情報との比較処理を行う。そして比較処理の結果に応じて、保留条件が満たされたか否かを判断し、保留条件が満たされた場合に、ゲーム媒体を保留状態に設定する。ユーザに対応づけられているゲーム媒体は、ユーザが所有済みのゲーム媒体、ユーザがゲームに使用しているゲーム媒体、ゲームへの使用頻度が高いゲーム媒体、過去に抽選処理により選択されたことがあるゲーム媒体、或いはユーザが指定したゲーム媒体などである。これらのユーザに対応づけられているゲーム媒体の情報と、抽選処理により選択されたゲーム媒体の情報を比較し、比較結果に基づいて、例えば、選択されたゲーム媒体が保留条件を満たすか否かを判断する。そして保留条件が満たされた場合に、当該ゲーム媒体を自動的に保留状態に設定する。例えば、未所有のゲーム媒体が抽選処理で選択された場合、或いはゲームに使用しているゲーム媒体や使用頻度が高いゲーム媒体が選択された場合に、当該ゲーム媒体を自動的に保留状態に設定する。或いは、過去に当選したことがないゲーム媒体が選択された場合、お気に入りに指定しているゲーム媒体が選択された場合、或いは過去に当選したゲーム媒体よりもレア度が高いゲーム媒体が選択された場合に、当該ゲーム媒体を自動的に保留状態に設定する。このようにすれば、抽選処理により選択されたゲーム媒体を、ユーザに対応づけられているゲーム媒体と比較して、選択されたゲーム媒体を保留状態に設定するか否かが自動的に決められるようになり、ユーザの利便性を向上できるようになる。
図21はこの場合の保留条件に基づく保留状態の設定処理を説明するフローチャートである。まず抽選処理を行ってゲーム媒体を選択する(ステップS51)。そして、ユーザに対応づけられているゲーム媒体の情報と、抽選処理により選択されたゲーム媒体の情報の比較処理を行い、比較処理の結果に基づいて、保留条件が満たされたか否かを判断する(ステップS52、S53)。そして保留条件が満たされた場合に、例えば抽選処理により選択されたゲーム媒体を保留状態に設定する(ステップS54、S55)。例えば未所有のゲーム媒体、ゲームに使用しているゲーム媒体、使用頻度が高いゲーム媒体、過去に当選したことがないゲーム媒体、お気に入りに指定しているゲーム媒体、或いは過去の当選ゲーム媒体に比べてレア度が高いゲーム媒体などが、抽選処理により選択された場合に、当該ゲーム媒体を保留状態に設定する。そして保留状態に設定されたゲーム媒体を、ユーザが使用不可になるようにユーザに対応づける処理を行う(ステップS56)。
また本実施形態では、保留状態の設定対象となるゲーム媒体の種類に応じて、保留条件を設定してもよい。例えば保留状態に設定するゲーム媒体の種類に応じて、保留条件を厳しくしたり、緩和する。例えば本実施形態では、ゲーム内通貨の消費の有無や消費量、課金の有無や課金の対価の額、或いはゲームの進行状況に基づいて、保留条件が満たされたか否かを判断する。例えばゲーム内通貨を消費したり、その消費量が所定量以上になった場合、課金に対して対価を支払ったり、対価の額が所定額以上になった場合、或いはゲームの進行状況が所定状況になった場合に、ゲーム媒体を保留状態に設定すること許可する。この場合に、ゲーム媒体のレア度や能力などの種類を判断し、例えばレア度が高いゲーム媒体は、レア度が低いゲーム媒体よりも、保留状態の設定に必要なゲーム内通貨の消費量を多くしたり、保留状態の設定に必要な課金の対価の額を多くする。レア度が高いゲーム媒体は、レア度が低いゲーム媒体に比べて、保留状態への設定を許可するゲームクリアのステージ数を多くする。このようにすれば、保留状態に設定しようとしているゲーム媒体の種類を反映した、保留条件の設定が可能になり、ゲーム媒体の種類に応じて、保留条件を厳しくしたり、緩和するなどの処理が可能になる。
図22はこの場合の保留条件に基づく保留状態の設定処理を説明するフローチャートである。まず保留状態の設定対象となるゲーム媒体の種類を判断する(ステップS61)。例えば抽選処理により選択されたゲーム媒体のレア度、能力、カテゴリ又は属性等の種類を判断する。そして、前述したようにゲーム媒体の種類に応じて保留条件を設定する(ステップS62)。次に、設定された保留条件が満たされたか否かを判断し、満たされた場合には、例えば抽選処理により選択されたゲーム媒体を保留状態に設定する(ステップS63、S64)。そして保留状態に設定されたゲーム媒体を、ユーザが使用不可になるようにユーザに対応づける処理を行う(ステップS65)。
また本実施形態では、保留状態に設定可能なゲーム媒体の個数制限を行う。例えば保留状態に設定できるゲーム媒体の数を、例えば1個にしたり、2個にしたり、3個以上の所定数にする個数制限を行う。このようにすることで、例えばユーザが無制限にゲーム媒体を保留状態にするのを抑制できるようになり、ゲームシステムの処理負荷が過大になってしまうなどの事態を防止できる。例えば図23では、保留リストに対して3個までのゲーム媒体しか追加できず、保留状態に設定可能なゲーム媒体の上限数が3個になっている。このようにゲーム媒体の個数制限の上限数については、ユーザが視覚的に認識できるように通知することが望ましい。
また本実施形態では、所与の変更条件を満たしたか否かに応じて、個数制限の上限数を変更してもよい。例えば、ユーザがゲーム内通貨を消費したり、課金に対して対価を支払ったり、或いはゲームの進行状況が所定状況になった場合に、変更条件が満たされたと判断して、個数制限の上限数を変更する。或いはゲーム内通貨の消費量が所定量以上になったり、或いは課金に対して支払った対価の額が所定額以上になった場合に、変更条件が満たされたと判断して、個数制限の上限数を変更する。例えば個数制限の上限数を自動的に変更したり、ユーザによる上限数の変更指示を受け付けるようにする。例えば個数制限の上限数を増加したり、上限数を増加するユーザの変更指示を受け付けるようにする。このようにすれば、ゲーム媒体の保留状態の個数制限の上限数を、種々の状況に応じて変化させることが可能になり、抽選プレイの面白味や戦略性などを向上できるようになる。
また本実施形態では、保留状態の設定対象となるゲーム媒体の種類に応じて、個数制限の上限数を変更してもよい。例えば第1の種類のゲーム媒体については、保留状態の個数制限の上限数を少なくし、第2の種類のゲーム媒体については、個数制限の上限数を多くしたり、個数制限を無効にして、保留状態のゲーム媒体の個数を制限しないようにする。例えばレア度や能力が高いゲーム媒体については、保留状態の個数制限の上限数を少なくし、レア度や能力が低いゲーム媒体については、保留状態の個数制限の上限数を多くしたり、個数制限自体を行わないようにする。このようにすれば、ゲーム媒体の種類を反映させた保留状態の個数制限が可能になり、ゲーム媒体の種類に応じて、個数制限の上限数を少なくしたり、上限数を多くしたり、或いは個数制限を無効にすることなどが可能になる。
図24はこの場合の保留条件に基づく保留状態の設定処理を説明するフローチャートである。まずゲーム内通貨やアイテムの消費状況、課金状況、又はゲーム進行状況などに基づいて、上限数の変更条件が満たされたか否かを判断する(ステップS71)。そして保留状態の設定対象となるゲーム媒体の種類を判断する(ステップS72)。例えばゲーム媒体のレア度、能力、カテゴリ又は属性等の種類を判断する。そして上限数の変更条件が満たされた否か、或いはゲーム媒体の種類に応じて、保留状態に設定可能なゲーム媒体の個数制限の上限数を変更する(ステップS73)。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本開示の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本開示の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語(ゲーム媒体、抽選プレイ、抽選処理等)と共に記載された用語(アイテム・キャラクタ、ガシャ、再抽選処理等)は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、抽選処理、通知処理、保留処理、使用処理、ゲーム処理、再抽選処理、保留状態の設定処理等も本実施形態で説明したものに限定されず、これらと均等な手法も本開示の範囲に含まれる。