JP2020132920A - 銅張積層板の製造方法 - Google Patents

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【課題】再結晶の進行が遅い銅めっき被膜を有する銅張積層板の製造方法を提供する。【解決手段】銅めっき液を用いた電解めっきにより、基材の表面に銅めっき被膜を成膜して銅張積層板を得る方法である。銅めっき液中のブライトナー成分に含まれる硫黄の濃度が1.8〜9.1mg/Lである。銅めっき液のブライトナー成分に含まれる硫黄が銅めっき被膜に取り込まれる。銅めっき被膜に取り込まれた硫黄により再結晶が阻害されるため、銅めっき被膜の再結晶の進行を遅くできる。【選択図】図1

Description

本発明は、銅張積層板の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、フレキシブルプリント配線板(FPC)などの製造に用いられる銅張積層板の製造方法に関する。
液晶パネル、ノートパソコン、デジタルカメラ、携帯電話などには、樹脂フィルムの表面に配線パターンが形成されたフレキシブルプリント配線板が用いられる。フレキシブルプリント配線板は、例えば、銅張積層板から製造される。
銅張積層板の製造方法としてメタライジング法が知られている。メタライジング法による銅張積層板の製造は、例えば、つぎの手順で行なわれる。まず、樹脂フィルムの表面にニッケルクロム合金からなる下地金属層を形成する。つぎに、下地金属層の上に銅薄膜層を形成する。つぎに、銅薄膜層の上に銅めっき被膜を形成する。銅めっきにより、配線パターンを形成するのに適した膜厚となるまで導体層を厚膜化する。メタライジング法により、樹脂フィルム上に直接導体層が形成された、いわゆる2層基板と称されるタイプの銅張積層板が得られる。
この種の銅張積層板を用いてフレキシブルプリント配線板を製造する方法としてセミアディティブ法が知られている。セミアディティブ法によるフレキシブルプリント配線板の製造は、つぎの手順で行なわれる(特許文献1参照)。まず、銅張積層板の銅めっき被膜の表面にレジスト層を形成する。つぎに、レジスト層のうち配線パターンを形成する部分に開口部を形成する。つぎに、レジスト層の開口部から露出した銅めっき被膜を陰極として電解めっきを行ない、配線部を形成する。つぎに、レジスト層を除去し、フラッシュエッチングなどにより配線部以外の導体層を除去する。これにより、フレキシブルプリント配線板が得られる。
セミアディティブ法において、銅めっき被膜の表面にレジスト層を形成するあたり、ドライフィルムレジストを用いることがある。この場合、銅めっき被膜の表面を化学研磨した後に、ドライフィルムレジストを貼り付ける。化学研磨により銅めっき被膜の表面に微細な凹凸をつけることで、アンカー効果によるドライフィルムレジストの密着性を高めている。しかし、銅めっき被膜の表面の凹凸が過剰であると、かえってドライフィルムレジストの密着性が悪化することがある。
特開2006−278950号公報
化学研磨後の銅めっき被膜の表面粗さは、銅めっき被膜の結晶粒のサイズに影響される。結晶粒が小さいほど化学研磨後の銅めっき被膜の表面が滑らかになり、結晶粒が大きいほど化学研磨後の銅めっき被膜の表面が粗くなるという傾向がある。
銅めっき被膜の結晶粒はめっき処理後の再結晶の進行にともない、徐々に大きくなる。再結晶が進行中の銅めっき被膜に化学研磨を行なうと、化学研磨の時点におけるめっき処理からの経過時間によって、化学研磨後の銅めっき被膜の表面粗さが変化する。そのため、配線加工における工程管理が困難になる。また、再結晶が終了した銅めっき被膜は結晶粒が大きくなっていることから、化学研磨後の表面粗さが過剰となることがある。そこで、銅張積層板の銅めっき被膜には、再結晶の進行が遅いことが求められる場合がある。
本発明は上記事情に鑑み、再結晶の進行が遅い銅めっき被膜を有する銅張積層板の製造方法を提供することを目的とする。
第1発明の銅張積層板の製造方法は、銅めっき液を用いた電解めっきにより、基材の表面に銅めっき被膜を成膜して銅張積層板を得る方法であって、前記銅めっき液中のブライトナー成分に含まれる硫黄の濃度が1.8〜9.1mg/Lであることを特徴とする。
第2発明の銅張積層板の製造方法は、第1発明において、前記ブライトナー成分がビス(3−スルホプロピル)ジスルフィドおよび/または3−メルカプトプロパン−1−スルホン酸であることを特徴とする。
第3発明の銅張積層板の製造方法は、第1または第2発明において、前記銅めっき液中の銅濃度が15〜70g/L、硫酸濃度が20〜250g/L、塩素濃度が20〜80g/Lであることを特徴とする。
第4発明の銅張積層板の製造方法は、第1〜第3発明のいずれかにおいて、前記電解めっきの電流密度が0.1〜4.5A/dm2であることを特徴とする。
本発明によれば、銅めっき液のブライトナー成分に含まれる硫黄が銅めっき被膜に取り込まれる。銅めっき被膜に取り込まれた硫黄により再結晶が阻害されるため、銅めっき被膜の再結晶の進行を遅くできる。
銅張積層板の断面図である。 めっき装置の斜視図である。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る方法により製造される銅張積層板1は、基材10と、基材10の表面に形成された銅めっき被膜20とからなる。図1に示すように基材10の片面のみに銅めっき被膜20を形成してもよいし、基材10の両面に銅めっき被膜20を形成してもよい。
銅めっき被膜20は電解めっきにより成膜される。したがって、基材10は銅めっき被膜20が成膜される側の表面に導電性を有する素材であればよい。例えば、基材10は絶縁性を有するベースフィルム11の表面に金属層12が形成されたものである。ベースフィルム11としてポリイミドフィルムなどの樹脂フィルムを用いることができる。金属層12は、例えば、スパッタリング法により形成される。金属層12は下地金属層13と銅薄膜層14とからなる。下地金属層13と銅薄膜層14とはベースフィルム11の表面にこの順に積層されている。一般に、下地金属層13はニッケル、クロム、またはニッケルクロム合金からなる。金属層12と銅めっき被膜20とにより導体層が構成されている。
電解めっきは、例えば、図2に示すめっき装置3を用いて行なわれる。
めっき装置3は、ロールツーロールにより長尺帯状の基材10を搬送しつつ、基材10に対して電解めっきを行なう装置である。めっき装置3はロール状に巻回された基材10を繰り出す供給装置31と、めっき後の基材10(銅張積層板1)をロール状に巻き取る巻取装置32とを有する。
めっき装置3は基材10を搬送する上下一対のエンドレスベルト33(下側のエンドレスベルト33は図示省略)を有する。各エンドレスベルト33には基材10を把持する複数のクランプ34が設けられている。供給装置31から繰り出された基材10は、その幅方向が鉛直方向に沿う懸垂姿勢となり、両縁が上下のクランプ34に把持される。基材10はエンドレスベルト33の駆動によりめっき装置3内を周回した後、クランプ34から開放され、巻取装置32で巻き取られる。
基材10の搬送経路には、前処理槽35、めっき槽40、および後処理槽36が配置されている。めっき槽40には銅めっき液が貯留されている。めっき槽40内を搬送される基材10は、その全体が銅めっき液に浸漬されている。基材10はめっき槽40内を搬送されつつ、電解めっきよりその表面に銅めっき被膜20が成膜される。これにより、長尺帯状の銅張積層板1が得られる。
銅めっき液は水溶性銅塩を含む。銅めっき液に一般的に用いられる水溶性銅塩であれば、特に限定されず用いられる。水溶性銅塩として、無機銅塩、アルカンスルホン酸銅塩、アルカノールスルホン酸銅塩、有機酸銅塩などが挙げられる。無機銅塩として、硫酸銅、酸化銅、塩化銅、炭酸銅などが挙げられる。アルカンスルホン酸銅塩として、メタンスルホン酸銅、プロパンスルホン酸銅などが挙げられる。アルカノールスルホン酸銅塩として、イセチオン酸銅、プロパノールスルホン酸銅などが挙げられる。有機酸銅塩として、酢酸銅、クエン酸銅、酒石酸銅などが挙げられる。
銅めっき液に用いる水溶性銅塩として、無機銅塩、アルカンスルホン酸銅塩、アルカノールスルホン酸銅塩、有機酸銅塩などから選択された1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。例えば、硫酸銅と塩化銅とを組み合わせる場合のように、無機銅塩、アルカンスルホン酸銅塩、アルカノールスルホン酸銅塩、有機酸銅塩などから選択された1つのカテゴリー内の異なる2種類以上を組み合わせて用いてもよい。ただし、銅めっき液の管理の観点からは、1種類の水溶性銅塩を単独で用いることが好ましい。
銅めっき液は硫酸を含んでもよい。硫酸の添加量を調整することで、銅めっき液のpHおよび硫酸イオン濃度を調整できる。
銅めっき液は一般的にめっき液に添加される添加剤を含む。添加剤として、ブライトナー成分、レベラー成分、ポリマー成分、塩素成分などが挙げられる。添加剤として、ブライトナー成分、レベラー成分、ポリマー成分、塩素成分などから選択された1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
ブライトナー成分として、特に限定されないが、ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド(略称SPS)、3−メルカプトプロパン−1−スルホン酸(略称MPS)などから選択された1種類を単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることが好ましい。レベラー成分は窒素を含有するアミンなどで構成される。レベラー成分として、特に限定されないが、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ヤヌス・グリーンBなどから選択された1種類を単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることが好ましい。ポリマー成分として、特に限定されないが、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール共重合体から選択された1種類を単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることが好ましい。塩素成分として、特に限定されないが、塩酸、塩化ナトリウムなどから選択された1種類を単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることが好ましい。
銅めっき液の各成分の含有量は任意に選択できる。ただし、銅めっき液は銅を15〜70g/L、硫酸を20〜250g/L含有することが好ましい。そうすれば、銅めっき被膜20を十分な速度で成膜できる。銅めっき液はブライトナー成分を1〜50mg/L含有することが好ましい。そうすれば、析出結晶を微細化し銅めっき被膜20の表面を平滑にできる。銅めっき液はレベラー成分を1〜300mg/L含有することが好ましい。そうすれば、突起を抑制し平坦な銅めっき被膜20を形成できる。銅めっき液はポリマー成分を10〜1,500mg/L含有することが好ましい。そうすれば、基材10端部への電流集中を緩和し均一な銅めっき被膜20を形成できる。銅めっき液は塩素成分を20〜80mg/L含有することが好ましい。そうすれば、異常析出を抑制できる。
銅めっき液の温度は20〜35℃が好ましい。また、めっき槽40内の銅めっき液を撹拌することが好ましい。銅めっき液を撹拌する手段は、特に限定されないが、噴流を利用した手段を用いることができる。例えば、ノズルから噴出させた銅めっき液を基材10に吹き付けることで、銅めっき液を撹拌できる。
めっき槽40の内部には、基材10の搬送方向に沿って複数のアノードが配置されている。アノードと基材10との間に電流を流すことで、基材10の表面に銅めっき被膜20を成膜できる。複数のアノードは、それぞれに整流器が接続されている。したがって、アノードごとに異なる電流密度となるように設定できる。電流密度は0.1〜4.5A/dm2が好ましい。
本願発明者は、以上のような電解めっきにおいて、銅めっき液中のブライトナー成分の濃度を適切な範囲に調整することにより、銅めっき被膜20の再結晶時間を長くできるとの知見を得ている。
その理由は不明なところもあるが、概ねつぎのとおりであると考えられる。銅めっき液に添加剤を添加すると、添加剤に由来する不純物が銅めっき被膜20に取り込まれる。例えば、銅めっき液にブライトナー成分を添加すると、ブライトナー成分に含まれる硫黄が銅めっき被膜20に取り込まれる。銅めっき被膜20に取り込まれた硫黄は銅めっき被膜20の結晶粒界に存在し、結晶粒同士の結合を抑制する。これにより、結晶粒が大きく成長することが阻害されるため、再結晶の進行が遅くなる。
具体的には、銅めっき液中のブライトナー成分に含まれる硫黄の濃度(以下、単に「硫黄濃度」と称する。)を1.8〜9.1mg/Lとすることが好ましい。ここで、硫黄濃度は銅めっき液の単位体積あたりのブライトナー成分中の硫黄の質量を意味する。例えば、式(1)に示すように、硫黄濃度Csは、銅めっき液中のブライトナー成分の濃度ρbに、ブライトナー成分の分子量Mbに対するブライトナー成分に含まれる硫黄の原子量Ar(S)の総和の比率をかけることで求められる。
硫黄濃度を基準として、銅めっき液へのブライトナー成分の添加量を調整する。再結晶の進行に影響するのは、ブライトナー成分そのものではなく、銅めっき被膜20に取り込まれたブライトナー成分由来の硫黄である。そのため、ブライトナー成分に含まれる硫黄の濃度を基準とすることが好ましい。
つぎに、実施例を説明する。
(試験1)
つぎの手順で、基材を準備した。ベースフィルムとして、厚さ35μmのポリイミドフィルム(宇部興産社製 Upilex−35SGAV1)を用意した。ベースフィルムをマグネトロンスパッタリング装置にセットした。マグネトロンスパッタリング装置内にはニッケルクロム合金ターゲットと銅ターゲットとが設置されている。ニッケルクロム合金ターゲットの組成はCrが20質量%、Niが80質量%である。真空雰囲気下で、ベースフィルムの片面に、厚さ250Åのニッケルクロム合金からなる下地金属層を形成し、その上に厚さ1,500Åの銅薄膜層を形成した。
つぎに、銅めっき液を調整した。銅めっき液は銅を30g/L、硫酸を70g/L、レベラー成分を50mg/L、ポリマー成分を1,100mg/L、塩素成分を50mg/L含有する。レベラー成分としてジアリルジメチルアンモニウムクロライド−二酸化硫黄共重合体(ニットーボーメディカル株式会社製 PAS−A―5)を用いた。ポリマー成分としてポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール共重合体(日油株式会社製 ユニルーブ50MB−11)を用いた。塩素成分として塩酸(和光純薬工業株式会社製の35%塩酸)を用いた。
また、銅めっき液はブライトナー成分を含む。ブライトナー成分としてビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド(RASCHIG GmbH社製の試薬、以下同じ)を用いた。ブライトナー成分の濃度が異なる6種類の銅めっき液(ブライトナー成分の濃度:1、5、10、15、25、35mg/L)を調整した。これらを銅めっき液1〜6と称する。
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィドは以下の構造式で表される。分子量は354.4であり、1つの分子に4つの硫黄原子(原子量32.1)が含まれる。ブライトナー成分の濃度が10mg/Lの場合の硫黄濃度は3.6mg/L(=10[mg/L]×128.3/354.4)と求まる。以下、同様の手順で、ブライトナー成分としてビス(3−スルホプロピル)ジスルフィドを用いた場合の硫黄濃度を求める。
以上のとおり調整した銅めっき液が貯留されためっき槽に基材を供給した。電解めっきにより基材の片面に厚さ2.0μmの銅めっき被膜を成膜した。ここで、銅めっき液の温度を31℃とした。また、電解めっきの間、ノズルから噴出させた銅めっき液を基材の表面に対して略垂直に吹き付けることで、銅めっき液を撹拌した。
電解めっきにおいて、めっき開始から終了までの電流密度を0.4A/dm2で50秒、0.6A/dm2で50秒、0.8A/dm2で50秒、1.0A/dm2で50秒、1.2A/dm2で50秒、1.5A/dm2で50秒、2.0A/dm2で160秒と変化させた。銅めっき液1〜6を用いて得られた銅張積層板を、それぞれ試料1〜6と称する。
以上の手順で得られた6つの試料1〜6について、銅めっき被膜の再結晶時間を測定した。再結晶時間は四探針法により銅めっき被膜の抵抗率の変化を観察することで測定した。銅めっき被膜の再結晶の進行にともない、結晶粒が大きくなり、抵抗率が変化する。抵抗率が一定になった時点で再結晶終了と判断する。めっき処理から再結晶終了までの経過時間を再結晶時間とした。なお、抵抗率の測定器として、三菱ケミカルアナリティック製のロレスタAX MCP−T370を用いた。
その結果を表1に示す。
表1より、硫黄濃度を1.8〜9.1mg/Lに調整すれば、銅めっき被膜の再結晶時間を4日以上にできることが分かる。また、硫黄濃度を3.6〜5.4mg/Lに調整すれば、銅めっき被膜の再結晶時間を5日にできることが分かる。
(試験2)
試験1と同様の手順で基材を準備した。
つぎに、銅めっき液を調整した。レベラー成分の濃度を15mg/Lとし、レベラー成分としてヤヌス・グリーンB(東京化成工業株式会社製の試薬)を用いたほかは、試験1と同様の条件で銅めっき液を調整した。
ブライトナー成分の濃度が異なる6種類の銅めっき液(ブライトナー成分の濃度:1、5、10、15、25、35mg/L)を銅めっき液7〜12と称する。
つぎに、試験1と同様の手順で電解めっきを行なった。銅めっき液7〜12を用いて得られた銅張積層板を、それぞれ試料7〜12と称する。また、得られた6つの試料7〜12について、試験1と同様の手順で、銅めっき被膜の再結晶時間を測定した。
その結果を表2に示す。
表2より、銅めっき液のレベラー成分を変えたとしても、硫黄濃度を1.8〜9.1mg/Lに調整すれば、銅めっき被膜の再結晶時間を4日以上にできることが分かる。
1 銅張積層板
10 基材
11 ベースフィルム
12 金属層
13 下地金属層
14 銅薄膜層

Claims (4)

  1. 銅めっき液を用いた電解めっきにより、基材の表面に銅めっき被膜を成膜して銅張積層板を得る方法であって、
    前記銅めっき液中のブライトナー成分に含まれる硫黄の濃度が1.8〜9.1mg/Lである
    ことを特徴とする銅張積層板の製造方法。
  2. 前記ブライトナー成分がビス(3−スルホプロピル)ジスルフィドおよび/または3−メルカプトプロパン−1−スルホン酸である
    ことを特徴とする請求項1記載の銅張積層板の製造方法。
  3. 前記銅めっき液中の銅濃度が15〜70g/L、硫酸濃度が20〜250g/L、塩素濃度が20〜80g/Lである
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の銅張積層板の製造方法。
  4. 前記電解めっきの電流密度が0.1〜4.5A/dm2である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の銅張積層板の製造方法。
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