JP2020121708A - 中間差動ギヤ装置、及び、該中間差動ギヤ装置を備える後二軸駆動車両の動力伝達装置、及び、該中間差動ギヤ装置を備える四輪駆動車両の動力伝達装置 - Google Patents

中間差動ギヤ装置、及び、該中間差動ギヤ装置を備える後二軸駆動車両の動力伝達装置、及び、該中間差動ギヤ装置を備える四輪駆動車両の動力伝達装置 Download PDF

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祐久 福田
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Abstract

【課題】差動ギヤ装置の周囲のレイアウト性を効果的に向上させる。【解決手段】入力軸32と、入力軸32と同軸上に設けられた第1出力軸33と、入力軸32及び、第1出力軸33と平行に設けられた第2出力軸34と、入力軸32又は第1出力軸33の何れか一方に設けられた駆動ギヤ35と、第2出力軸34に設けられると共に、駆動ギヤ35と噛合する被駆動ギヤ36と、入力軸32に一体回転可能に設けられたスパイダ軸41と、スパイダ軸41に回転自在に設けられたピニオンギヤ42と、駆動ギヤ35に一体回転可能に設けられると共に、ピニオンギヤ42と噛合する第1サイドギヤ43と、第1出力軸33に一体回転可能に設けられると共に、ピニオンギヤ42と噛合する第2サイドギヤ44とを備え、第1サイドギヤ43のギヤ径R1と、第2サイドギヤ44のギヤ径R2とが異なるギヤ径で形成されている。【選択図】図4

Description

本開示は、中間差動ギヤ装置、及び、該中間差動ギヤ装置を備える後二軸駆動車両の動力伝達装置、及び、該中間差動ギヤ装置を備える四輪駆動車両の動力伝達装置に関する。
従来、トラック等の車両においては、後前軸及び後後軸がともに駆動軸となる後二軸駆動車両が知られている。このような後二軸駆動車両では、駆動力源のトルクが、後前駆動軸及び後後駆動軸に伝達されるため、これら二軸間の回転差を吸収するためのインターアクスルデファレンシャルギヤ装置(中間差動ギヤ装置)が用いられている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2015−178350号公報 特開2013−124739号公報
上記中間差動ギヤ装置においては、駆動力源からのトルクを後前駆動軸と後後駆動軸とに等しく分配している。このため、レイアウト上の都合等により、後前駆動軸用のデファレンシャルギヤ装置(後前差動ギヤ装置)及び、後後駆動軸用のデファレンシャルギヤ装置(後後差動ギヤ装置)のうち、何れか一方のサイズを小さくすると、耐久性等の違いから小さいサイズの差動ギヤ装置が先に破損する可能性がある。
すなわち、後前差動ギヤ装置及び後後差動ギヤ動装置は、ともに同等サイズのものを適用する必要があり、これら前後の差動ギヤ装置の周囲のレイアウト性に改善の余地があるといえる。
本開示の技術は、差動ギヤ装置の周囲のレイアウト性を効果的に向上させることができる中間差動ギヤ装置を提供することを目的とする。
本開示の中間差動ギヤ装置は、第1回転軸と、前記第1回転軸と同軸上に設けられた第2回転軸と、前記第1回転軸及び、前記第2回転軸と平行に設けられた第3回転軸と、前記第1回転軸又は前記第2回転軸の何れか一方に設けられた第1ギヤと、前記第3回転軸に設けられると共に、前記第1ギヤと噛合する第2ギヤと、前記第1回転軸に一体回転可能に設けられたスパイダ軸と、前記スパイダ軸に回転自在に設けられたピニオンギヤと、前記第1ギヤに一体回転可能に設けられると共に、前記ピニオンギヤと噛合する第1サイドギヤと、前記第2回転軸に一体回転可能に設けられると共に、前記ピニオンギヤと噛合する第2サイドギヤと、を備え、前記第1サイドギヤのギヤ径と、前記第2サイドギヤのギヤ径とが異なるギヤ径で形成されていることを特徴とする。また、前記第1ギヤが、前記第1回転軸又は第2回転軸の何れか一方に相対回転可能に設けられており、前記第1ギヤを、該第1ギヤが相対回転可能に設けられた前記第1回転軸又は前記第2回転軸に選択的に結合させる結合機構をさらに備えていることが好ましい。
本開示の動力伝達装置は、前記中間差動ギヤ装置を備える後二軸駆動車両の動力伝達装置であって、前記第1回転軸は、駆動力源からのトルクが伝達される入力軸であり、前記第2回転軸は、前記入力軸と同軸上に設けられた第1出力軸であり、前記第3回転軸は、前記入力軸及び、前記第1出力軸と平行に設けられた第2出力軸であり、前記第2出力軸に接続される後前駆動軸用の後前差動ギヤ装置と、前記第1出力軸に接続される後後駆動軸用の後後差動ギヤ装置と、を備えており、前記第1サイドギヤのギヤ径が、前記第2サイドギヤのギヤ径よりも小さく形成されると共に、前記後前差動ギヤ装置の少なくともハウジングが、前記後後差動ギヤ装置のハウジングよりも小さいサイズで形成されていることを特徴とする。
本開示の動力伝達装置は、前記中間差動ギヤ装置を備える後二軸駆動車両の動力伝達装置であって、前記第1回転軸は、駆動力源からのトルクが伝達される入力軸であり、前記第2回転軸は、前記入力軸と同軸上に設けられた第1出力軸であり、前記第3回転軸は、前記入力軸及び、前記第1出力軸と平行に設けられた第2出力軸であり、前記第2出力軸に接続される後前駆動軸用の後前差動ギヤ装置と、前記第1出力軸に接続される後後駆動軸用の後後差動ギヤ装置と、を備えており、前記第2サイドギヤのギヤ径が、前記第1サイドギヤのギヤ径よりも小さく形成されると共に、前記後後差動ギヤ装置の少なくともハウジングが、前記後前差動ギヤ装置のハウジングよりも小さいサイズで形成されていることを特徴とする。
本開示の動力伝達装置は、前記中間差動ギヤ装置を備える四輪駆動車両の動力伝達装置であって、車両前側に配される前駆動軸用の前差動ギヤ装置と、車両後側に配される後駆動軸用の後差動ギヤ装置と、を備えており、前記第1回転軸は、前記後差動ギヤ装置に接続される後用出力軸であり、前記第2回転軸は、前記前差動ギヤ装置に接続される前用出力軸であり、前記第3回転軸は、駆動力源からのトルクが伝達される入力軸であることを特徴とする。
本開示の技術によれば、差動ギヤ装置の周囲のレイアウト性を効果的に向上させることができる。
第一実施形態に係る車両を示す模式的な全体構成図である。 第一実施形態に係る後前差動ギヤ装置及び、後後差動ギヤ装置を示す模式図である。 第一実施形態に係る中間差動ギヤ装置を示す模式的な部分断面図である。 第一実施形態に係る中間差動ギヤ装置の要部を示す模式的な断面図である。 第二実施形態に係る中間差動ギヤ装置の要部を示す模式的な断面図である。 他の実施形態に係る中間差動ギヤ装置を示す模式的な部分断面図である。 他の実施形態に係る中間差動ギヤ装置を示す模式的な部分断面図である。
以下、添付図面に基づいて、本実施形態に係る中間差動ギヤ装置及び、該中間差動ギヤ装置を備える後二軸駆動車両の動力伝達装置を説明する。同一の部品には同一の符号を付してあり、それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[第一実施形態]
図1は、本実施形態に係る車両1を示す模式的な全体構成図である。車両1は、例えば、トラック等の後二軸駆動車両である。車両1には、駆動力源の一例としてエンジン10が搭載されている。エンジン10には、クラッチ装置11を介して変速機12が断接可能に接続されている。変速機12には、第1プロペラシャフト13を介して中間差動ギヤ装置30が接続されている。
中間差動ギヤ装置30には、詳細を後述する後前アウトプットシャフト34(本開示の第2出力軸)を介して後前差動ギヤ装置60が接続されている。後前差動ギヤ装置60には、左右の後前駆動軸18L,18Rを介して左右の後前駆動輪20L,20Rがそれぞれ接続されている。
また、中間差動ギヤ装置30には、第2プロペラシャフト14を介して後後差動ギヤ装置70が接続されている。後後差動ギヤ装置70には、左右の後後駆動軸19L,19Rを介して左右の後後駆動輪21L,21Rがそれぞれ接続されている。なお、図中において、符号22L,22Rは左右の前輪(操舵輪)をそれぞれ示している。
図2に示すように、後前差動ギヤ装置60は、不図示の懸架装置を介して車体に取り付けられた後前ハウジング61と、後前ドライブピニオンギヤ62と、後前リングギヤ63と、後前ケース64と、複数の後前ピニオンギヤ65と、左右一対の後前サイドギヤ66,67と、後前スパイダ軸68とを備えている。これら各ギヤ機構62〜68は、後前ハウジング61内に収容されている。
後前ドライブピニオンギヤ62は、後前アウトプットシャフト34の出力端に一体回転可能に設けられている。後前ドライブピニオンギヤ62は、後前リングギヤ63と常時噛合する。
後前リングギヤ63は、図示しないボルト等により後前ケース64に固定されている。後前ピニオンギヤ65は、後前ケース64に設けられた後前スパイダ軸68に回転自在に軸支されている。後前ピニオンギヤ65は、左右の後前サイドギヤ66,67と常時噛合する。後前サイドギヤ66,67は、左右の後前駆動軸18L,18Rにそれぞれスプライン嵌合されている。
これら後前ケース64、後前ピニオンギヤ65、後前サイドギヤ66,67及び、後前スパイダ軸68によって、左右の後前駆動軸18L,18Rの回転差を吸収しつつトルクを伝達する差動ギヤ機構が構成されている。
後後差動ギヤ装置70は、不図示の懸架装置を介して車体に取り付けられた後後ハウジング71と、後後ドライブピニオンギヤ72と、後後リングギヤ73と、後後ケース74と、複数の後後ピニオンギヤ75と、左右一対の後後サイドギヤ76,77と、後後スパイダ軸78とを備えている。これら各ギヤ機構72〜78は、後後ハウジング71内に収容されている。
後後ドライブピニオンギヤ72は、第2プロペラシャフト14の出力端に一体回転可能に設けられている。後後ドライブピニオンギヤ72は、後後リングギヤ73と常時噛合する。
後後リングギヤ73は、図示しないボルト等により後後ケース74に固定されている。後後ピニオンギヤ75は、後後ケース74に設けられた後後スパイダ軸78に回転可能に軸支されている。後後ピニオンギヤ75は、左右の後後サイドギヤ76,77と常時噛合する。後後サイドギヤ76,77は、左右の後後駆動軸19L,19Rにそれぞれスプライン嵌合されている。
これら後後ケース74、後後ピニオンギヤ75、後後サイドギヤ76,77及び、後後スパイダ軸78によって、左右の後後駆動軸19L,19Rの回転差を吸収しつつトルクを伝達する差動ギヤ機構が構成されている。
本実施形態において、後後差動ギヤ装置70のハウジング71やリングギヤ73等を含めた各構成は、後前差動ギヤ装置60のハウジング61やリングギヤ63等を含めた各構成よりも、それらのサイズを小さく形成されている。すなわち、後前差動ギヤ装置60の方が、後後差動ギヤ装置70よりも、入力トルクに対する耐久性が高くなるように設定されている。
[中間差動ギヤ装置]
図3は、第一実施形態に係る中間差動ギヤ装置30を示す模式的な部分断面図である。
図3に示すように、中間差動ギヤ装置30は、後前差動ギヤ装置60の後前ハウジング61に不図示のボルトナット等で接合された中間ハウジング31と、インプットシャフト32(本開示の第1回転軸)と、スルーシャフト33(本開示の第2回転軸)と、後前アウトプットシャフト34(本開示の第3回転軸)と、ドライブギヤ35(本開示の第1ギヤ)と、ドリブンギヤ36(本開示の第2ギヤ)と、トルク分配機構40と、結合機構50とを備えている。
インプットシャフト32は、第1プロペラシャフト13の後端に接続されると共に、不図示の軸受を介して中間ハウジング31に回転自在に軸支されている。スルーシャフト33は、インプットシャフト32と同軸上に設けられると共に、不図示の軸受を介して中間ハウジング31及び、又は、後前ハウジング61に回転自在に軸支されている。スルーシャフト33の後端には、第2プロペラシャフト14が接続されている。
後前アウトプットシャフト34は、インプットシャフト32及びスルーシャフト33に対して平行に設けられている。後前アウトプットシャフト34の後端には、後前差動ギヤ装置60の後前ドライブピニオンギヤ62が一体回転可能に設けられている。後前アウトプットシャフト34は、不図示の軸受を介して中間ハウジング31及び、又は、後前ハウジング61に回転自在に軸支されている。
ドライブギヤ35は、スルーシャフト33のトルク分配機構40よりも後方の部位に相対回転可能に設けられている。ドライブギヤ35は、結合機構50によってスルーシャフト33と選択的に結合される。ドリブンギヤ36は、後前アウトプットシャフト34に一体回転可能に設けられており、ドライブギヤ35と常時噛合する。
トルク分配機構40は、中間スパイダ軸41(本開示のスパイダ軸)と、複数の中間ピニオンギヤ42(本開示のピニオンギヤ)と、後前用サイドギヤ43(本開示の第1サイドギヤ)と、後後用サイドギヤ44(本開示の第2サイドギヤ)とを備えて構成されている。
中間スパイダ軸41は、インプットシャフト32に一体回転可能に設けられている。中間ピニオンギヤ42は、中間スパイダ軸41に回転自在に軸支されている。後前用サイドギヤ43は、ドライブギヤ35の前端側にスプライ嵌合等により一体回転可能に設けられている。後後用サイドギヤ44は、スルーシャフト33の後前用サイドギヤ43よりも前方の端部側にスプライ嵌合等により一体回転可能に設けられている。後後用サイドギヤ44は、後前用サイドギヤ43と同軸上に中間ピニオンギヤ42を挟んで対向配置されている。これら後前用サイドギヤ43及び、後後用サイドギヤ44は、中間ピニオンギヤ42と常時噛合する。
以上のように構成された中間差動ギヤ装置30は、インプットシャフト32から中間スパイダ軸41を介して伝達されたトルクを、中間ピニオンギヤ42から後前用サイドギヤ43と後後用サイドギヤ44とに分配する。後前用サイドギヤ43に分配されたトルクは、ドライブギヤ35、ドリブンギヤ36、後前アウトプットシャフト34を介して後前差動ギヤ装置60に伝達される一方、後後用サイドギヤ44に分配されたトルクは、スルーシャフト33及び、第2プロペラシャフト14を介して後後差動ギヤ装置70に伝達される。すなわち、中間差動ギヤ装置30は、第1プロペラシャフト13から伝達されるトルクを、後前駆動軸18L,18Rと、後後駆動軸19L,19Rとにそれぞれ分配するトルク分配機構として機能する。
また、中間差動ギヤ装置30は、後前駆動軸18L,18Rと後後駆動軸19L,19Rとに回転差が生じた場合には、中間ピニオンギヤ42が中間スパイダ軸41を軸心に自転し、これに伴い後前用サイドギヤ43と後後用サイドギヤ44との回転差を吸収することで、後前駆動軸18L,18Rと後後駆動軸19L,19Rとに差動を与えながらトルクを伝達する差動ギヤ機構としても機能する。
結合機構50は、スルーシャフト33に一体回転可能に設けられたハブ51と、ハブ51の外周歯と常時噛合する内周歯を有するスリーブ52と、ドライブギヤ35のハブ51と対向する後端部に設けられて、スリーブ52と選択的に噛合するドグギヤ53とを備えている。
スリーブ52が、図3に示すハブ51のみと噛合する状態から前方(図中左方向)に移動して、ハブ51及びドグギヤ53の両方に噛合すると、後前差動ギヤ装置60にトルクを伝達する後前アウトプットシャフト34と、後後差動ギヤ装置70にトルクを伝達する第2プロペラシャフト14とが機械的に直結される所謂デフロック状態となる。
図4に示すように、本実施形態において、後前用サイドギヤ43のギヤ歯43Aのギヤ径R1は、後後用サイドギヤ44のギヤ歯44Aのギヤ径R2よりも大きく、言い換えれば、後後用サイドギヤ44のギヤ歯44Aのギヤ径R2が、後前用サイドギヤ43のギヤ歯43Aのギヤ径R1よりも小さく形成されている(R1>R2)。
より詳しくは、各サイドギヤ43,44の回転軸心Xに対して、後前用サイドギヤ43と中間ピニオンギヤ42との各ギヤ歯42A,43Aの噛合い点P1が、後後用サイドギヤ44と中間ピニオンギヤ42との各ギヤ歯42A,44Aの噛合い点P2よりもギヤ径方向の外側、言い換えれば、後後用サイドギヤ44と中間ピニオンギヤ42との各ギヤ歯42A,44Aの噛合い点P2が、後前用サイドギヤ43と中間ピニオンギヤ42との各ギヤ歯42A,43Aの噛合い点P1よりもギヤ径方向の内側に位置するように設けられている。
すなわち、第一実施形態に係る中間差動ギヤ装置30によれば、インプットシャフト32から中間スパイダ軸41に伝達されるトルクTが、中間ピニオンギヤ42から後前用サイドギヤ43を介して伝達される大きなトルクT1と、中間ピニオンギヤ42から後後用サイドギヤ44を介して伝達される小さなトルクT2とに、トルク比を変えて分配されるように構成されている。これにより、後後用サイドギヤ44からトルクT2が伝達される後後差動ギヤ装置70のサイズ(例えば、後後ハウジング71を含めた各ギヤ機構72〜78のサイズ)を、後前差動ギヤ装置60よりも小さくすることが可能となり、後後差動ギヤ装置70の周囲のレイアウト性を効果的に向上することができる。
[第二実施形態]
図5は、第二実施形態に係る中間差動ギヤ装置30の要部を示す模式的な断面図である。第二実施形態の中間差動ギヤ装置30は、第一実施形態の各サイドギヤ43,44の大小関係を入れ替えて構成したものである。
図5に示すように、第二実施形態に係る後前用サイドギヤ43のギヤ歯43Aのギヤ径R1は、後後用サイドギヤ44のギヤ歯44Aのギヤ径R2よりも小さく、言い換えれば、後後用サイドギヤ44のギヤ歯44Aのギヤ径R2が、後前用サイドギヤ43のギヤ歯43Aのギヤ径R1よりも大きく形成されている(R1<R2)。
より詳しくは、各サイドギヤ43,44の回転軸心Xに対して、後前用サイドギヤ43と中間ピニオンギヤ42との各ギヤ歯42A,43Aの噛合い点P1が、後後用サイドギヤ44と中間ピニオンギヤ42との各ギヤ歯42A,44Aの噛合い位置P2よりもギヤ径方向の内側、言い換えれば、後後用サイドギヤ44と中間ピニオンギヤ42との各ギヤ歯42A,44Aの噛合い点P2が、後前用サイドギヤ43と中間ピニオンギヤ42との各ギヤ歯42A,43Aの噛合い点P1よりもギヤ径方向の外側に位置するように設けられている。
すなわち、第二実施形態に係る中間差動ギヤ装置30によれば、インプットシャフト32から中間スパイダ軸41に伝達されるトルクTが、中間ピニオンギヤ42から後前用サイドギヤ43を介して伝達される小さなトルクT1と、中間ピニオンギヤ42から後後用サイドギヤ44を介して伝達される大きいトルクT2とに、トルク比を変えて分配されるように構成されている。これにより、後前用サイドギヤ43からトルクT1が伝達される後前差動ギヤ装置60のサイズ(例えば、後前ハウジング61を含めた各ギヤ機構62〜68のサイズ)を、後後差動ギヤ装置70よりも小さくすることが可能となり、後前差動ギヤ装置60の周囲のレイアウト性を効果的に向上することができる。
[その他]
なお、本開示は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することが可能である。
例えば、図6に示すように、中間差動ギヤ装置30は、トルク分配機構40よりも前方側にドライブギヤ35及び、ドリブンギヤ36を配置して構成してもよい。具体的には、後前用サイドギヤ43が設けられたドライブギヤ35を、インプットシャフト32に相対回転可能に設けると共に、スルーシャフト33に一体回転可能に設けられた後後サイドギヤ44を後前用サイドギヤ43よりも後方側に配置し、結合機構50によってドライブギヤ35とインプットシャフト32とを選択的に結合可能に構成すればよい。
この場合も、上記第一又は第二実施形態と同様に、各サイドギヤ43,44の何れか一方のギヤ径を他方のギヤ径よりも小さくすことで、後前差動ギヤ装置60又は後後差動ギヤ装置70のサイズを小さくすることが可能となり、これら差動ギヤ装置60,70の周囲のレイアウト性を確実に向上することができるようになる。
また、上記実施形態の中間差動ギヤ装置30を、図7に示すように、四輪駆動車等に搭載されるトランスファ装置300に適用してもよい。
具体的には、エンジン10からトルクが伝達されるインプットシャフト340(第3回転軸)に、駆動ギヤ360(第2ギヤ)を一体回転可能に設ける。また、車両前側に配される前駆動軸用180L,180Rの前用差動ギヤ装置600に接続される前用アウトプットシャフト330(第2回転軸)と、車両後側に配される後駆動軸用190L,190Rの後用差動ギヤ装置700に接続される後用アウトプットシャフト320(第1回転軸)とを同軸上、且つ、インプットシャフト340と平行に設ける。
前用アウトプットシャフト330には、結合機構500によって選択的に結合される被駆動ギヤ350(第1ギヤ)を相対回転可能に設けると共に、ピニオンギヤ420と噛合する第2サイドギヤ440を一体回転可能に設ける。また、被駆動ギヤ350には、ピニオンギヤ420と噛合する第1サイドギヤ430を一体回転可能に設ける。後用アウトプットシャフト320には、ピニオンギヤ420を回転自在に軸支するスパイダ軸410を一体回転可能に設けて構成すればよい。
この場合も、各サイドギヤ430,440の何れか一方のギヤ径を他方のギヤ径よりも小さくすことで、前用差動ギヤ装置600又は後用差動ギヤ装置700のサイズを小さくすることが可能となり、前用差動ギヤ装置600であれば、例えば、エンジンルームやフロントサスペンション装置等、後用差動ギヤ装置700であれば、例えば、トランクルームや客室、リアサスペンション装置等、これらのレイアウト性を確実に向上することができるようになる。また、差動吸収及び、トルク分配の機能を遊星歯車機構で構成する場合に比べ、部品点数を効果的に削減しつつ、また、インボリュート干渉を考慮する必要がないため、装置全体の小型化や軽量化を図ることも可能になる。
また、車両1はトラックに限定されず、トラック以外の他の車両にも広く適用することが可能である。
1 車両
10 エンジン
11 クラッチ
12 変速機
13 第1プロペラシャフト
14 第2プロペラシャフト
30 中間差動ギヤ装置
31 中間ハウジング
32 インプットシャフト(第1回転軸)
33 スルーシャフト(第2回転軸)
34 後前アウトプットシャフト(第3回転軸)
35 ドライブギヤ(第1ギヤ)
36 ドリブンギヤ(第2ギヤ)
40 トルク分配機構
41 中間スパイダ軸(スパイダ軸)
42 中間ピニオンギヤ(ピニオンギヤ)
43 後前用サイドギヤ(第1サイドギヤ)
44 後後用サイドギヤ(第2サイドギヤ)
50 結合機構
60 後前差動ギヤ装置
70 後後差動ギヤ装置
300 トランスファ装置
320 後用アウトプットシャフト(第1回転軸)
330 前用アウトプットシャフト(第2回転軸)
340 インプットシャフト(第3回転軸)
360 駆動ギヤ(第2ギヤ)
410 スパイダ軸
420 ピニオンギヤ
430 第1サイドギヤ
440 第2サイドギヤ
500 結合機構
600 前用差動ギヤ装置
700 後用差動ギヤ装置

Claims (5)

  1. 第1回転軸と、
    前記第1回転軸と同軸上に設けられた第2回転軸と、
    前記第1回転軸及び、前記第2回転軸と平行に設けられた第3回転軸と、
    前記第1回転軸又は前記第2回転軸の何れか一方に設けられた第1ギヤと、
    前記第3回転軸に設けられると共に、前記第1ギヤと噛合する第2ギヤと、
    前記第1回転軸に一体回転可能に設けられたスパイダ軸と、
    前記スパイダ軸に回転自在に設けられたピニオンギヤと、
    前記第1ギヤに一体回転可能に設けられると共に、前記ピニオンギヤと噛合する第1サイドギヤと、
    前記第2回転軸に一体回転可能に設けられると共に、前記ピニオンギヤと噛合する第2サイドギヤと、を備え、
    前記第1サイドギヤのギヤ径と、前記第2サイドギヤのギヤ径とが異なるギヤ径で形成されている
    ことを特徴とする中間差動ギヤ装置。
  2. 前記第1ギヤが、前記第1回転軸又は第2回転軸の何れか一方に相対回転可能に設けられており、
    前記第1ギヤを、該第1ギヤが相対回転可能に設けられた前記第1回転軸又は前記第2回転軸に選択的に結合させる結合機構をさらに備えている
    請求項1に記載の中間差動ギヤ装置。
  3. 請求項1又は2に記載の中間差動ギヤ装置を備える後二軸駆動車両の動力伝達装置であって、
    前記第1回転軸は、駆動力源からのトルクが伝達される入力軸であり、
    前記第2回転軸は、前記入力軸と同軸上に設けられた第1出力軸であり、
    前記第3回転軸は、前記入力軸及び、前記第1出力軸と平行に設けられた第2出力軸であり、
    前記第2出力軸に接続される後前駆動軸用の後前差動ギヤ装置と、
    前記第1出力軸に接続される後後駆動軸用の後後差動ギヤ装置と、を備えており、
    前記第1サイドギヤのギヤ径が、前記第2サイドギヤのギヤ径よりも小さく形成されると共に、前記後前差動ギヤ装置の少なくともハウジングが、前記後後差動ギヤ装置のハウジングよりも小さいサイズで形成されている
    ことを特徴とする後二軸駆動車両の動力伝達装置。
  4. 請求項1又は2に記載の中間差動ギヤ装置を備える後二軸駆動車両の動力伝達装置であって、
    前記第1回転軸は、駆動力源からのトルクが伝達される入力軸であり、
    前記第2回転軸は、前記入力軸と同軸上に設けられた第1出力軸であり、
    前記第3回転軸は、前記入力軸及び、前記第1出力軸と平行に設けられた第2出力軸であり、
    前記第2出力軸に接続される後前駆動軸用の後前差動ギヤ装置と、
    前記第1出力軸に接続される後後駆動軸用の後後差動ギヤ装置と、を備えており、
    前記第2サイドギヤのギヤ径が、前記第1サイドギヤのギヤ径よりも小さく形成されると共に、前記後後差動ギヤ装置の少なくともハウジングが、前記後前差動ギヤ装置のハウジングよりも小さいサイズで形成されている
    ことを特徴とする後二軸駆動車両の動力伝達装置。
  5. 請求項1又は2に記載の中間差動ギヤ装置を備える四輪駆動車両の動力伝達装置であって、
    車両前側に配される前駆動軸用の前差動ギヤ装置と、
    車両後側に配される後駆動軸用の後差動ギヤ装置と、を備えており、
    前記第1回転軸は、前記後差動ギヤ装置に接続される後用出力軸であり、
    前記第2回転軸は、前記前差動ギヤ装置に接続される前用出力軸であり、
    前記第3回転軸は、駆動力源からのトルクが伝達される入力軸である
    ことを特徴とする四輪駆動車両の動力伝達装置。
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