JP2020116038A - カテーテル - Google Patents

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Abstract

【課題】ガイドワイヤが通されるガイドワイヤルーメンの基端開口部の捲れや損傷を抑制できるカテーテルを提供する。【解決手段】カテーテル10は、カテーテルシース20と、カテーテルシース20の先端部に配置され、ガイドワイヤ100を挿入可能なガイドワイヤルーメン33が形成された中空部30と、を有するカテーテル10であって、中空部30は、ガイドワイヤルーメン33の先端開口部34が形成される先端中空部31と、ガイドワイヤルーメン33の基端開口部35の少なくとも一部が形成され、先端中空部31よりも柔軟である変形部32と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、先端部にガイドワイヤルーメンを有するカテーテルに関するものである。
近年、血管等の生体管腔内に生じた病変部の診断や治療には、カテーテルがよく用いられる。カテーテルは、経皮的に生体管腔内に挿入されるため、外科手術と比較して低侵襲な手技を可能とする。
カテーテルの種類の一つに、ガイドワイヤを通すためのガイドワイヤルーメンが先端部にのみ設けられる、いわゆるラピッドエクスチェンジ型のカテーテルがある。ラピッドエクスチェンジ型のカテーテルは、ガイドワイヤルーメンが短いため、カテーテルのガイドワイヤからの抜き差しを迅速に行なうことができる。ラピッドエクスチェンジ型のカテーテルの例として、例えば、血管内超音波(IVUS:Intra Vascular Ultra Sound)に使用するカテーテルが知られている。血管内超音波カテーテルは、先端に小型超音波振動子が装着されたカテーテルであり、血管内に挿入されて血管内部の断層画像を得ることができる。血管内超音波検査により得られる血管内の情報は、ステントサイズの決定や、ステント留置後の治療効果の確認に有用である。
ラピッドエクスチェンジ型のカテーテルは、ガイドワイヤルーメンが短いため、ガイドワイヤルーメンの基端開口部が血管内に挿入される。ガイドワイヤルーメンの基端開口部は、ガイドワイヤルーメンにガイドワイヤを通す際やガイドワイヤの移動時に生じるガイドワイヤの湾曲や撓みによってカテーテルの径方向外側に外力が作用すると、捲れや損傷が生じる可能性がある。捲れや損傷によりガイドワイヤルーメンの基端開口部が広がった形状になると、基端開口部が血管内に留置したステントの端部や血管の湾曲部位に引っ掛かり、カテーテルの操作が困難となることがある。
上述したガイドワイヤルーメンの基端開口部の捲れを抑制するために、特許文献1には、ガイドワイヤルーメンの基端開口部が硬い素材で形成されたカテーテルが開示されている。
特開2016−59507号公報
しかしながら、ラピッドエクスチェンジ型のカテーテルに設けられるガイドワイヤルーメンの基端開口部を硬い素材で形成すると、基端開口部に強い外力が作用した際に基端開口部を起点としてガイドワイヤがキンクする可能性がある。また、基端開口部とガイドワイヤとの摩擦力が大きくなり、ガイドワイヤに施された潤滑層等の被覆層が剥離する可能性もある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、ガイドワイヤが通されるガイドワイヤルーメンの基端開口部の捲れや損傷を抑制できるカテーテルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するカテーテルは、カテーテルシースと、前記カテーテルシースの先端部に配置され、ガイドワイヤを挿入可能なガイドワイヤルーメンが形成された中空部と、を有するカテーテルであって、前記中空部は、前記ガイドワイヤルーメンの先端開口部が形成される先端中空部と、前記ガイドワイヤルーメンの基端開口部の少なくとも一部が形成され、前記先端中空部よりも柔軟である変形部と、を有することを特徴とする。
上記のように構成したカテーテルは、基端開口部が形成される変形部が外力によって変形しやすいため、基端開口部に強い外力が作用しても、基端開口部の捲れや損傷を抑制できる。
前記中空部の少なくとも一部は、前記カテーテルシースと平行に配置され、前記変形部は、前記カテーテルシースに固定される固定部を有してもよい。これにより、ガイドワイヤルーメンがカテーテルシースと平行になりやすい。さらに、変形部は、カテーテルシースに固定されるため、必要以上の変形が抑制され、変形しても元の位置に戻りやすい。このため、ガイドワイヤは、基端開口部付近における撓みが抑制され、カテーテルシースに沿いやすくなる。したがって、カテーテルの操作性が安定する。
前記中空部の少なくとも一部は、前記カテーテルシースと平行に配置され、前記変形部は、前記中空部およびカテーテルシースが軸方向の位置において重なる範囲内に配置されてもよい。これにより、変形しやすく剛性の低い変形部を、カテーテルシースにより支持できる。このため、カテーテルの軸方向における剛性の変化が緩やかとなり、カテーテルのキンクの発生を抑制できる。
前記変形部の内径は、基端側に向かって小さくなってもよい。これにより、ガイドワイヤルーメンを通るガイドワイヤは、基端開口部付近における撓みがさらに抑制され、ガイドワイヤルーメンよりも基端側でカテーテルシースに沿いやすくなる。このため、カテーテルの操作性が安定する。
前記変形部の少なくとも一部は、弾性変形可能なゴム材料により形成されてもよい。これにより、基端開口部の少なくとも一部を含む変形部は、外力により損傷せずに変形可能でありつつ、除荷により容易に元の形状に戻ることができる。このため、基端開口部が血管内に留置したステント端部のストラットに引っ掛かる可能性を低減できる。また、ガイドワイヤは、ガイドワイヤルーメンよりも基端側でカテーテルシースに沿いやすくなる。したがって、カテーテルの操作性が安定する。
前記変形部の少なくとも一部は、繊維材料からなる布様素材により形成されてもよい。布様素材は、繊維材料からなるため、皺が寄るように大きく変形できるとともに、必要以上に変形せず、かつ損傷し難い。これにより、変形部は、変形した後に除荷により容易に元の形状に戻ることができる。このため、基端開口部が血管内に留置したステント端部のストラットに引っ掛かる可能性を低減できる。また、ガイドワイヤは、ガイドワイヤルーメンよりも基端側でカテーテルシースに沿いやすくなる。したがって、カテーテルの操作性が安定する。
前記中空部の少なくとも一部の内腔の軸心は、基端側へ向かうにしたがって前記カテーテルシースに近づいてもよい。これにより、ガイドワイヤルーメンを通るガイドワイヤは、基端開口部付近における撓みがさらに抑制され、ガイドワイヤルーメンよりも基端側でカテーテルシースに沿いやすくなる。このため、カテーテルの操作性が安定する。
第1実施形態に係るカテーテルを示す平面図である。 カテーテルの先端部を示す図であり、(A)はカテーテルの先端部の縦断面図、(B)は(A)のA−A線に沿う横断面図である。 カテーテルの変形部が変形した状態を示す平面図である。 カテーテルの変形例を示す平面図であり、(A)は第1変形例、(B)は第2変形例、(C)は第3変形例を示す。 カテーテルの変形例を示す平面図であり、(A)は第4変形例、(B)は第5変形例を示す。 カテーテルの第6変形例を示す平面図であり、(A)はカテーテルの先端部、(B)は製造過程の中空部を示す。 カテーテルの第7変形例を示す図であり、(A)はカテーテルの先端部の平面図、(B)は(A)のB−B線に沿う横断面図である。 カテーテルの第8変形例を示す図であり、(A)はカテーテルの先端部の平面図、(B)は(A)のC−C線に沿う横断面図である。 カテーテルの第9変形例を示す図であり、(A)はカテーテルの先端部の平面図、(B)は(A)のD−D線に沿う横断面図である。 第2実施形態に係るカテーテルを示す図であり、(A)は先端部の平面図、(B)は(A)のE−E線に沿う横断面図である。 第2実施形態に係るカテーテルの変形部が変形した状態を示す図であり、(A)は先端部の平面図、(B)は(A)のF−F線に沿う横断面図である。 カテーテルの第10変形例を示す平面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法は、説明の都合上、誇張されて実際の寸法とは異なる場合がある。また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。本明細書では、管腔に挿入する側を「先端側」、操作する手元側を「基端側」と称することとする。
<第1実施形態>
第1実施形態に係るカテーテル10は、図1、2に示すように、内部に超音波診断のためのイメージングコア40を収容して血管内に挿入される血管内超音波カテーテルである。カテーテル10は、当該カテーテル10を保持してイメージングコアを駆動させる外部駆動装置に接続して使用される。
カテーテル10は、長尺なカテーテルシース20と、ガイドワイヤルーメン33が形成される中空部30と、超音波を送受信するイメージングコア40と、外部駆動装置に接続されるコネクタ50とを備えている。
カテーテルシース20は、管状であり、内部にイメージングコア用ルーメン23が形成されている。イメージングコア用ルーメン23は、カテーテルシース20の先端面で外部に開口している。このため、イメージングコア用ルーメン23は、カテーテルシース20内に充填される生理食塩液を外部に流すことができる。なお、イメージングコア用ルーメン23は、カテーテルシース20の先端面で外部に開口していないこともあり得る。
カテーテルシース20の外径は、生体管腔内に挿入可能であれば、特に限定されないが、例えば0.5〜1.25mmである。カテーテルシース20は、可撓性を有し、かつ超音波の透過性の高い材料により形成されている。カテーテルシース20の構成材料は、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン系、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組合せたもの(ポリマーアロイ、ポリマーブレンド、積層体等)を用いることができる。
イメージングコア40は、イメージングコア用ルーメン23に、カテーテルシース20の軸方向へスライド可能かつ回転可能に配置されている。イメージングコア40は、血管内から生体組織に向けて超音波を送受信するための超音波振動子41と、この超音波振動子41が先端に取り付けられるとともに回転する回転シャフト42とを備えている。
回転シャフト42は、柔軟で、コネクタ50において外部から伝わる回転の動力を超音波振動子41に伝達可能である。回転シャフト42が、カテーテルシース20に対して軸方向へ移動しつつ回転することで、超音波振動子41が軸方向へ移動しつつ回転する。これにより、超音波振動子41は、血管内の軸方向にわたる包囲組織の断層画像を、走査的に得ることができる。
コネクタ50は、カテーテルシース20の基端部に固定される先端コネクタ51と、先端コネクタ51に対して軸方向へ移動可能な基端コネクタ52とを備えている。基端コネクタ52の先端部は、先端コネクタ51の基端面から内部に入り込んでおり、軸方向に沿って移動可能である。基端コネクタ52の基端部の内部には、外部駆動装置から回転動力を受ける回転シャフト42の基端部が、回転可能に保持されている。基端コネクタ52には、イメージングコア用ルーメン23へ生理食塩液を注入するポート53が形成されている。基端コネクタ52が先端コネクタ51に対して軸方向へ移動することで、回転シャフト42が、先端コネクタ51およびカテーテルシース20の内部を軸方向へ移動することができる。
中空部30は、カテーテルシース20の先端部に固定されている。中空部30は、先端側に位置する先端中空部31と、先端中空部31の基端側に位置する変形部32とを備えている。中空部30は、ガイドワイヤを通すための通路として、先端中空部31および変形部32を貫通するガイドワイヤルーメン33が形成されている。ガイドワイヤルーメン33は、先端中空部31の先端側に位置する先端開口部34から、変形部32の基端側に位置する基端開口部35まで貫通している。
先端中空部31の最先端は、カテーテルシース20の最先端よりも先端側に位置している。先端中空部31の最基端は、カテーテルシース20の最先端よりも基端側に位置している。先端中空部31の基端部の外周の一部は、カテーテルシース20の先端部の外周の一部に接合されている。先端中空部31とカテーテルシース20の接合方法は、例えば熱融着であるが、特に限定されず、接着剤による接着、先端中空部31およびカテーテルシース20の両方を1つの管体で覆って連結する方法等であってもよい。または、先端中空部31は、カテーテルシース20と一体的に形成されてもよい。
カテーテルシース20は、内腔の中心(重心)に軸心Xを有し、中空部30は、内腔の中心(重心)に軸心Yを有している。先端中空部31の軸心Yは、カテーテルシース20の軸心Xと略平行であり、かつ軸心Xから離れている。先端中空部31の先端開口部34が形成される先端開口面36は、カテーテルシース20の軸心Xおよび先端中空部31の軸心Yに対して略垂直である。先端中空部31の基端面である境界面39には、変形部32の先端面が固定されている。境界面39は、カテーテルシース20の軸心Xと直交する面に対して傾斜している。境界面39は、カテーテルシース20に近い側が、カテーテルシース20から遠い側よりも基端側に位置するように傾斜している。先端中空部31の構成材料は、前述したカテーテルシース20に適用可能な材料を適用できる。
変形部32は、先端中空部31よりも高い伸縮性を備える高弾性材料により形成される。変形部32は、先端中空部31よりも高弾性であり、柔軟に変形可能である。変形部32は、先端中空部31の境界面39と接合されている。変形部32の外径および内径は、基端側へ向かうに従って徐々に小さくなっている。変形部32の基端開口部35が形成される基端開口面37は、カテーテルシース20の軸心Xと直交する面に対して傾斜している。基端開口面37は、カテーテルシース20に近い側が、カテーテルシース20から遠い側よりも基端側に位置するように傾斜している。変形部32における中空部30の軸心Yは、基端側へ向かうに従って、カテーテルシース20の外周面に近づくように傾いている。変形部32における中空部30の軸心Yは、カテーテルシース20の軸心Xと直交する断面(図2(B)を参照)において、変形部32の内周面の中心(重心)に位置している。変形部32の外周の一部である固定部38は、カテーテルシース20の先端部の外周の一部に接合されている。固定部38は、変形部32の基端を含むことが好ましい。変形部32が変形部32の基端でカテーテルシース20と固定されることによって、変形部32は、外力により変形してもカテーテルシース20から必要以上に離れることがなく、外力を除荷した後も元の位置に戻りやすい。変形部32とカテーテルシース20の接合方法は、例えば熱融着であるが、特に限定されず、例えば、接着剤による接着等であってもよい。変形部32の最先端の位置は、カテーテルシース20の軸方向において、カテーテルシース20の一定外径である部位の最先端の位置と一致、または当該位置よりも基端側に位置している。変形部32の最基端の位置は、カテーテルシース20の軸方向において、イメージングコア40が位置し得る最先端の位置と一致、または当該位置よりも先端側に位置している。これにより、変形部32は、イメージングコア40の周囲に位置せず、イメージングコア40による超音波の送受信を阻害しない。また、先端中空部31の一定外径である部位の最基端の位置(境界面39の最先端の位置)が、カテーテルシース20の最先端の位置と略一致し、先端中空部31の最基端の位置(境界面39の最基端の位置)が、カテーテルシース20の一定外径である部位の最先端の位置と略一致する。これにより、カテーテル10の先端部において、先端中空部31およびカテーテルシース20を組み合わせた部位の、軸方向における剛性の変化が緩やかとなり、キンクの発生を抑制できる。
中空部30の軸方向の長さは、特に限定されないが、例えば5〜50mmである。中空部30の軸方向の長さは、カテーテル10が血管内超音波カテーテルである場合は5〜30mm、バルーンカテーテルである場合は、10〜50mmであることが好ましい。中空部30の内径は、特に限定されないが、例えば0.30〜1.00mmである。中空部30の外径は、特に限定されないが、例えば0.35〜1.2mmである。変形部32の軸方向の長さは、特に限定されないが、例えば2〜15mmである。
変形部32の構成材料は、例えば、天然ゴムまたは合成ゴムであるゴム材料を用いることができる。合成ゴムは、例えば、アクリルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、水素化アクリロニトリルーブタジエンゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、多硫化ゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム等が挙げられる。
変形部32の外周面および/または内周面は、潤滑剤が被覆されてもよい。潤滑剤は、変形部32の外周面にある場合には、変形部32とカテーテルシース20の接合を妨げないように、変形部32とカテーテルシース20の接合部には設けられない。また、変形部32の材料中に、固体潤滑剤が練り込まれていてもよい。潤滑剤は、液体であっても固体であってもよい。潤滑剤は、親水性基を含むポリマーや固体潤滑剤が使用できる。親水性基を含むポリマーは、例えば、ポリオキシアルキレン基、金属塩含有親水基、ハロゲン塩含有親水基、双極性イオン基等の親水性官能基を有するポリマーであり、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド類、メチルビニルエーテル/マレイン酸系の共重合体類、ヒアルロン酸などの多糖類等である。固体潤滑剤は、例えば、グラファイト、ナノカーボン、ダイアモンドライクカーボン(DLC)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルケトン樹脂(PEEK)、ポリ超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、二硫化モリブデン、窒化ホウ素等である。
次に、第1実施形態に係るカテーテル10の作用を説明する。
カテーテル10は、ガイドワイヤルーメン33にガイドワイヤ100を通された状態で、血管内に挿入される。術者が、ガイドワイヤルーメン33にガイドワイヤ100を通す際や、カテーテル10および/またはガイドワイヤ100を血管内で移動する際、図3に示すように、ガイドワイヤ100は、基端開口部35において湾曲や撓みを生じ、カテーテルシース20から径方向へ離れるように移動することがある。このような場合、基端開口部35は、強い外力が作用して広がり、基端開口部35が捲れたり損傷したりする可能性がある。しかしながら、基端側開口部35がガイドワイヤ100から強い外力を受ける場合であっても、変形部32は高い伸縮性を有するため、損傷せずに変形できる。そして、変形部32は、変形部32に作用する外力が除荷されると、元の形状に戻ることができる。このため、基端開口部35は、広がった形状となるような外力を受けても、捲れた形状が残存したり、損傷したりすることが抑制される。したがって、カテーテル10は、カテーテル10を基端側へ後退させても、基端開口部35が血管内に留置したステントの端部や血管の湾曲部位に引っ掛かり、カテーテルの操作が困難となることが抑制できる。
また、先端中空部31の少なくとも一部は、軸方向の位置において、カテーテルシース20の先端部と重なって接合されている。このため、変形部32が力を受けて変形しても、先端中空部31の軸心Yは、カテーテルシース20の軸心Xと略平行な状態が維持されやすい。このため、カテーテル10は、先端中空部31よりも変形しやすい変形部32が中空部30に設けられても、先端中空部31のガイドワイヤルーメン33を通るガイドワイヤ100に沿って、カテーテルシース20が軸方向へ円滑に移動可能である。
また、変形部32の最先端の位置は、カテーテルシース20の軸方向において、カテーテルシース20の一定外径である部位の最先端の位置と一致、または当該位置よりも基端側に位置している。これにより、カテーテルシース20よりも剛性が低い変形部32は、カテーテルシース20の軸方向において、外径が一定であって高い剛性を有するカテーテルシース20に重なる。このため、カテーテル10の曲げ剛性が、カテーテル10に変形部32を設けた部分で低下し過ぎることを抑制できる。したがって、カテーテル10は、変形部32を設けても、カテーテル10の軸方向における剛性の変化が緩やかとなり、キンクの発生を抑制できる。
また、変形部32は、内径が基端側へ向かって小さくなっているため、変形部32の基端側に位置するガイドワイヤ100が、カテーテルシース20に近づいて沿いやすい。このため、カテーテルシース20は、ガイドワイヤ100に沿って軸方向へ円滑に移動可能となり、血管内の望ましい位置に配置可能となる。したがって、超音波振動子41により、望ましい位置の画像を良好に取得できる。その結果、超音波振動子41により、生体の同じ位置の画像を高い再現性で取得することもできる。また、変形部32は、外径が基端側へ向かって小さくなっているため、変形部32の基端側の端部が、血管内に留置されたステントや、血管の湾曲部位に引っ掛かり難い。
また、変形部32と接する先端中空部31の境界面39は、カテーテルシース20の軸心Xと直交する面に対して傾斜している。このため、中空部30の曲げ剛性は、変形部32と先端中空部31の間で、軸方向に沿って傾斜的に変化している。したがって、カテーテル10の軸方向における剛性の変化が緩やかとなり、キンクの発生を抑制できる。
また、変形部32の内周面に潤滑剤が被覆されていれば、ガイドワイヤルーメン33を貫通するガイドワイヤ100の滑りを良好に維持できる。また、変形部32の外周面に潤滑剤が被覆されていれば、変形部32が血管壁面を円滑に滑ることができる。このため、カテーテル10は、血管内で円滑に移動することができる。変形部32は、構成材料内に潤滑剤が混入される場合であっても、内周面および外周面に潤滑剤が被覆される場合と同様の効果を得られる。
以上のように、第1実施形態に係るカテーテル10は、カテーテルシース20と、カテーテルシース20の先端部に配置され、ガイドワイヤ100を挿入可能なガイドワイヤルーメン33が形成された中空部30と、を有するカテーテル10であって、中空部30は、ガイドワイヤルーメン33の先端開口部34が形成される先端中空部31と、ガイドワイヤルーメン33の基端開口部35の少なくとも一部が形成され、先端中空部31よりも柔軟である変形部32と、を有する。
上記のように構成したカテーテル10は、中空部30の基端開口部35が形成される変形部32が外力によって変形しやすいため、ガイドワイヤ100が撓んだ際や、ガイドワイヤ100がカテーテル10から径方向へ離れるようにガイドワイヤ100またはカテーテル10に外力がかかった際に、基端開口部35の捲れや損傷を抑制できる。また、変形部32が変形しやすいため、ガイドワイヤ100が変形部32に対して強く接触する際に、ガイドワイヤ100の損傷を抑制できる。
中空部30の少なくとも一部は、カテーテルシース20と平行に配置され、変形部32は、カテーテルシース20に固定される固定部38を有する。これにより、ガイドワイヤルーメン33がカテーテルシース20と平行になりやすい。さらに、変形部32は、カテーテルシース20に固定されるため、必要以上の変形が抑制され、変形しても元の位置に戻りやすい。このため、ガイドワイヤ100は、基端開口部35付近における撓みが抑制され、カテーテルシース20に沿いやすくなる。したがって、カテーテル10の操作性が安定する。
中空部30の少なくとも一部は、カテーテルシース20と平行に配置され、変形部32は、中空部30およびカテーテルシース20が軸方向の位置において重なる範囲内に配置される。これにより、変形しやすく剛性の低い変形部32を、カテーテルシース20により支持できる。このため、カテーテル10の軸方向における剛性の変化が緩やかとなり、カテーテル10のキンクの発生を抑制できる。
変形部32の内径は、基端側に向かって小さくなっている。これにより、ガイドワイヤルーメン33を通るガイドワイヤ100は、基端開口部35付近における撓みがさらに抑制され、ガイドワイヤルーメン33よりも基端側でカテーテルシース20に沿いやすくなる。このため、ガイドワイヤ100の撓みを抑制でき、カテーテル10の操作性が安定する。
変形部32の少なくとも一部は、弾性変形可能なゴム材料により形成される。これにより、基端開口部35の少なくとも一部を含む変形部32は、外力により損傷せずに変形可能でありつつ、除荷により容易に元の形状に戻ることができる。このため、基端開口部35が血管内に留置したステント端部のストラットに引っ掛かる可能性を低減できる。また、ガイドワイヤ100は、ガイドワイヤルーメン33よりも基端側でカテーテルシース20に沿いやすくなる。したがって、カテーテル10の操作性が安定する。
中空部30の少なくとも一部の内腔の軸心Yは、基端側へ向かうにしたがってカテーテルシース20に近づいている。これにより、ガイドワイヤルーメン33を通るガイドワイヤ100は、基端開口部35付近における撓みがさらに抑制され、ガイドワイヤルーメン33よりも基端側でカテーテルシース20に沿いやすくなる。このため、カテーテル10の操作性が安定する。
なお、図4(A)に示す第1変形例のように、境界面39および基端開口面37は、先端中空部31の軸心Yおよびカテーテルシース20の軸心Xと略垂直であってもよい。また、図4(B)に示す第2変形例のように、変形部32の内径および外径は、変形部32の軸心Yに沿って一定であってもよい。この場合、変形部32の軸心Yが、カテーテルシース20の軸心Xと平行である。変形部32の最先端の位置は、カテーテルシース20の軸方向において、カテーテルシース20の最先端の位置と略一致している。また、図示しないが、変形部32の軸心Yが、カテーテルシース20の軸心Xと平行であって、変形部32の内径が、基端側へ向かって小さくなってもよい。この場合、変形部32の外径は、変形部32の軸心Yに沿って一定であってもよいが、一定でなくてもよい。また、図示しないが、変形部32の軸心Yが、基端側へ向かうにしたがってカテーテルシース20に近づき、変形部32の内径が、変形部32の軸心Yに沿って一定であってもよい。この場合、変形部32の外径は、変形部32の軸心Yに沿って一定であってもよいが、一定でなくてもよい。また、図4(C)に示す第3変形例のように、中空部30は、先端開口面36から基端開口面37へ向かって、剛性が傾斜的に減少し、伸縮性が傾斜的に増加してもよい。中空部30の剛性は、例えば、中空部30がカテーテルシース20に固定されている領域で、軸心Xに沿って中空部30の先端側(カテーテルシース20の最先端の近傍)から基端側へ向かって、傾斜的に減少している。このような形態は、中空部30を構成する管体を、異なる材料を混ぜつつ押出成形することにより形成できる。これにより、カテーテル10の軸方向における剛性、柔軟性および弾性の変化が緩やかとなり、キンクの発生を抑制できる。このように、先端中空部31から変形部32へ、剛性、柔軟性および弾性が、なだらかに移行してもよい。
また、図5(A)に示す第4変形例のように、カテーテルシース20の先端面は、中空部30に近い側が先端側に位置するように傾斜するとともに、中空部30に近づくほど、中空部30の軸心Yと平行に近づく。このような構成は、製造が容易であるとともに、中空部30とカテーテルシース20の接着面積が広がることで高い耐久性を備える。また、カテーテル10の軸方向における剛性の変化が、緩やかとなり、キンクの発生を抑制できる。なお、図5(B)に示す第5変形例のように、先端中空部31の一定外径である部位の最基端の位置が、カテーテルシース20の一定外径である部位の最先端の位置と略一致してもよい。
また、図6(A)に示す第6変形例のように、変形部32は、中空部30の基端開口部35の周方向の一部に形成されてもよい。変形部32は、基端開口部35の、カテーテルシース20から離れた側にのみ設けられる。これにより、ガイドワイヤルーメン33に挿入されたガイドワイヤ100は、中空部30の軸心Yと直交する面において、変形部32が設けられる側以外への移動が制限される。このため、血管内を押し進められるカテーテル10は、進行方向からずれ難くなり、操作性が安定する。このような形態のカテーテル10の中空部30は、図6(B)に示すように、異なる材料からなり、端部に傾斜面を備える2つの管腔体を接合することにより作成できる。また、押出成形において、材料を押し出している途中で異なる材料に切り替えることにより、傾斜した傾斜面39を備える管体を作成する。この後、傾斜面39を2つに分けるように、二点鎖線で示す位置で切断することで、中空部30を形成できる。
また、図7に示す第7変形例のように、中空部30を構成する変形部32および先端中空部31は、軸方向に離れていてもよい。変形部32は、先端中空部31よりも基端側に位置し、環状に形成される。変形部32は、カテーテルシース20の外周面に形成される凹部に嵌合して、例えばスポット溶着(融着)により固定される。ガイドワイヤルーメン33は、先端中空部31に形成される第1ガイドワイヤルーメン33Aと、変形部32に形成される第2ガイドワイヤルーメン33Bとを有している。なお、カテーテルシース20に対する変形部32の固定方法は、スポット溶着に限定されず、例えば、接着剤を用いた接着でもよい。なお、先端中空部31から離れている変形部32の形態は、これに限定されない。例えば、図8に示す第8変形例のように、変形部32は、カテーテルシース20の外周面を囲むように配置されてもよい。環状の変形部32の内周面の一部をカテーテルシース20の外周面から離間させることで、第2ガイドワイヤルーメン33Bを形成できる。
また、図9に示す第9変形例のように、変形部32は、カテーテルシース20の先端部の側面に形成されるスリット24に、カテーテルシース20の外表面側から引っ掛けるように取り付けられてもよい。変形部32を引っ掛けた後のスリット24は、融着や接着により形成される閉鎖部25によって閉鎖される。変形部32の一部は、スリット24からイメージングコア用ルーメン23に入り込み、イメージングコア用ルーメン23の内周面に密着する。変形部32の内周面と、カテーテルシース20の外周面の間に、第2ガイドワイヤルーメン33Bが形成される。なお、変形部32のイメージングコア用ルーメン23に入り込んでいる部位は、イメージングコア用ルーメン23の内周面に密着しなくてもよい。
<第2実施形態>
第2実施形態に係るカテーテル60は、図10に示すように、変形部61が布様素材により形成される点で、第1実施形態と異なる。
カテーテル60の変形部61は、繊維で管状に織られた(または編まれた)布様素材により形成されている。なお、変形部61は、シート状の布様素材を湾曲させて管状に形成されてもよい。布様素材を構成する繊維は、通常、引張強度が高く、各々の繊維が独立して動くことができる。このため、布用素材は、薄くて丈夫で、かつ、変形しやすい。したがって、布様素材は、外力を受けると、皺が形成されて大きく変形できる。また、布様素材は、皺が形成されつつ所定の形状まで変形した後は、それ以上の変形が生じ難い。このため、変形部61が所定の形状以上に変形しそうになると、術者は、カテーテル60の基端で抵抗の変化を感知することとなる。このため、術者は、基端開口部35が損傷するような過剰な力を与える操作を避けることができる。
変形部61の先端部は、先端中空部31の基端部に融着や接着等によって接合される。変形部61の外周面の一部は、カテーテルシース20の外周面に融着や接着等によって接合される。変形部61の外周面は、変形部61の基端を含めるようにカテーテルシース20の外周面と接合されていることが好ましい。変形部61が変形部32の基端でカテーテルシース20と固定されることによって、変形部61は、外力により変形してもカテーテルシース20から必要以上に離れることがなく、外力を除荷した後も元の位置に戻りやすい。
変形部61の先端側および基端側の縁部は、繊維が解れないように、繊維が切断されずに編まれることで形成されることが好ましい。なお、変形部61の先端側および基端側の縁部は、繊維が切断されて形成されてもよい。変形部61の先端側および基端側の縁部に繊維の端部が位置しないように、変形部61の先端側および基端側の端部は、布様素材を折り返して2重に形成されてもよい。または、変形部61の先端側および基端側の端部は、繊維が加熱溶融されたり接着剤を塗布されたりすることで、繊維同士が接合されてもよい。または、変形部61の先端側および基端側の端部は、繊維が解れないように、他の糸によってかがり縫い等の処理が施されてもよい。
変形部61を形成する布様素材は、編まれたり織られたりすることなく、複数の繊維を並べた状態で部分的に接合して、シート状に形成された素材であってもよい。また、布様素材は、繊維が不規則に並んだ不織布であってもよい。また、布様素材は、シート状の素材に多数の貫通孔を形成することで、貫通孔の周囲が線状(繊維)となっているメッシュ状の素材であってもよい。
変形部61を構成する繊維の隙間の大きさは、特に限定されないが、引っ掛かりの原因を低減するために、小さいことが好ましい。変形部61を構成する繊維の隙間の大きさは、変形部61の外周面側から内部を目視できない大きさであることが好ましいが、目視可能な大きさであってもよい。例えば、繊維の隙間の大きさ(変形部61の外周面側から観察される隙間の最大長さ)は、0.1mm以下である。
繊維の構成材料は、伸縮性の低い材料であっても、伸縮性の高い材料であってもよい。変形部61の形状は、特に限定されない。伸縮性の低い材料の場合、変形部61の形状は、図2、図4(A)、図4(B)、図5に示す第1実施形態およびその変形例の形状であっても、好適に適用できる。伸縮性の高い材料の場合、変形部61の形状は、図2、図4(A)、図4(B)、図5〜9に示す第1実施形態およびその変形例の形状であっても、好適に適用できる。
繊維の構成材料は、例えば、ポリエチレン(PE)、ナイロン、アラミド繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール(PBO)繊維、炭素繊維、ポリエステル繊維等である。繊維の構成材料は、第1実施形態の変形部32の説明で述べた高伸縮性を備えるゴム材料であってもよい。
変形部61の厚さは、特に限定されないが、例えば0.01〜0.5mmである。変形部61の内径は、特に限定されないが、例えば0.35〜1.20mmである。繊維の直径は、特に限定されないが、例えば1.00×10−6〜1.00×10−2mmである。
次に、第2実施形態に係るカテーテル60の作用を説明する。
カテーテル60は、ガイドワイヤルーメン33にガイドワイヤ100を通された状態で、血管内に挿入される。術者が、ガイドワイヤルーメン33にガイドワイヤ100を通す際や、カテーテル10および/またはガイドワイヤ100を血管内で移動する際、図11に示すように、ガイドワイヤ100は、基端開口部35において湾曲や撓みを生じ、カテーテルシース20から径方向へ離れるように移動することがある。このような場合、基端開口部35は、強い外力が作用して広がり、基端開口部35が捲れたり損傷したりする可能性がある。しかしながら、基端側開口部35がガイドワイヤ100から強い外力を受ける場合であっても、変形部61は、布様素材により形成されているため、皺が形成されることにより変形可能である。変形部61は、布様素材を構成する繊維の伸縮性が低い場合であっても、大きく変形できる。布様素材を構成する繊維の伸縮性が高い場合には、変形部61は、さらに大きく変形できる。このため、基端開口部35は、広がった形状となるような外力を受けても、損傷し難い。したがって、カテーテル10は、カテーテル10を基端側へ後退させても、基端開口部35が血管内に留置したステントの端部や血管の湾曲部位に引っ掛かり、カテーテル10の操作が困難となることを抑制できる。
外力が作用しない状態における変形部61の内径がD1(図10を参照)である場合、変形部61の内周面の周長は、約3.14×D1である。変形部61の内腔が完全になくなるように扁平に潰された場合の変形部61の最大内径は、内周面の周長の1/2であるため、約1.57×D1である。したがって、外力が作用して変形した状態の変形部61の最大内径D2(図11を参照)は、内径D1の約1.5倍程度まで広がることができる。さらに、布様素材を構成する繊維の伸縮性や、繊維の編み方等により、変形部61の最大内径D2は、内径D1の1.5倍以上に広がるように設計することもできる。
変形部61にかかる外力が除荷されると、図10に示すように、皺が形成された変形部61は、元の皺のない形状に、または元の皺のない形状に近い形状に戻る。血管内に挿入する目的から、カテーテル60の変形部61の内径は、例えば約0.5mm程度であり、非常に小さい。このため、変形部61は、繊維の弾性力(復元力)の影響を受けやすく、元の形状へ戻りやすい。このため、基端開口部35は、広げられるような外力を受けても、捲れた形状が残存したり、損傷したりすることが抑制される。
以上のように、第2実施形態に係るカテーテル60の変形部61の少なくとも一部は、繊維材料からなる布様素材により形成される。布様素材は、繊維材料からなるため、皺が寄るように大きく変形できるとともに、必要以上に広がらず、かつ損傷し難い。これにより、変形部61は、除荷により容易に元の形状に戻ることができる。このため、基端開口部35が血管内に留置したステント端部のストラットに引っ掛かる可能性を低減できる。また、ガイドワイヤ100は、基端開口部35付近における撓みが抑制され、ガイドワイヤルーメンよりも基端側でカテーテルシース20に沿いやすくなる。したがって、カテーテル60の操作性が安定する。また、変形部61が所定の形状以上に変形しそうになると、術者は、カテーテル60の基端で抵抗の変化を感知することとなる。このため、術者は、基端開口部35が損傷するような過剰な力を与える操作を避けることができる。
なお、図12に示す第10変形例のように、変形部61は、管状の布様素材からなる布様部62と、布様部62の基端側に位置して、布様素材よりも伸縮性の高い環状の補助部63を有してもよい。補助部63の構成材料は、第1実施形態の変形部32の説明で述べたゴム材料を適用できる。補助部63は、外力を受けて変形する布様部62とともに変形する。この後、外力が除荷されると、補助部63は自己の弾性力により元の形状に復元する。このとき、補助部63は、布様部62が元の形状へ戻ることを補助する。したがって、補助部63が設けられる変形部61は、外力を除荷されることで、元の形状へ戻りやすい。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、本発明を適用可能なカテーテルは、ラピッドエクスチェンジ型(Rapid exchange type)のカテーテルであれば、血管内超音波カテーテルに限定されない。例えば、カテーテルは、光干渉断層撮影(OCT:Optical Coherence Tomography)や光学周波数領域画像(OFDI:Optical Frequency Domain Imaging)などの光を利用して画像を取得するカテーテル、バルーンカテーテル等であってもよい。
また、カテーテルが挿入される生体管腔は、血管に限定されず、例えば、脈管、尿管、胆管、卵管、肝管等であってもよい。
10、60 カテーテル
20 カテーテルシース
30 中空部
31 先端中空部
32、61 変形部
33 ガイドワイヤルーメン
35 基端開口部
37 基端開口面
38 固定部
39 境界面
62 布様部
63 補助部
100 ガイドワイヤ

Claims (7)

  1. カテーテルシースと、
    前記カテーテルシースの先端部に配置され、ガイドワイヤを挿入可能なガイドワイヤルーメンが形成された中空部と、を有するカテーテルであって、
    前記中空部は、
    前記ガイドワイヤルーメンの先端開口部が形成される先端中空部と、
    前記ガイドワイヤルーメンの基端開口部の少なくとも一部が形成され、前記先端中空部よりも柔軟である変形部と、を有することを特徴とするカテーテル。
  2. 前記中空部の少なくとも一部は、前記カテーテルシースと平行に配置され、
    前記変形部は、前記カテーテルシースに固定される固定部を有することを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記中空部の少なくとも一部は、前記カテーテルシースと平行に配置され、
    前記変形部は、前記中空部およびカテーテルシースが軸方向の位置において重なる範囲内に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載のカテーテル。
  4. 前記変形部の内径は、基端側に向かって小さくなっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のカテーテル。
  5. 前記変形部の少なくとも一部は、弾性変形可能なゴム材料により形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のカテーテル。
  6. 前記変形部の少なくとも一部は、繊維材料からなる布様部材により形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のカテーテル。
  7. 前記中空部の少なくとも一部の内腔の軸心は、基端側へ向かうにしたがって前記カテーテルシースに近づくことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のカテーテル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023136140A1 (ja) * 2022-01-13 2023-07-20 朝日インテック株式会社 カテーテル

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