JP2020106098A - 車両用制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロックアップ機構の係合状態から解放状態への切り替えによるショックを運転者に感じさせることを抑制できる、車両用制御装置を提供する。【解決手段】トルクコンバータのロックアップオンの状態からロックアップオフの状態への切り替えは、車両の車速に応じて行われる。たとえば、制動力が車輪に作用して、車両の車速がロックアップオフ判定車速未満に低下すると(S5:YES)、ロックアップオンからロックアップオフに切り替えられる(S6)。自動ブレーキ中でないときには、ロックアップオフ判定車速が通常判定車速に設定され(S3)、自動ブレーキ中は、ロックアップオフ判定車速が通常判定車速よりも所定値大きい値に設定される(S4)。【選択図】図3

Description

本発明は、ロックアップ機構付きのトルクコンバータを搭載した車両用の制御装置に関する。
たとえば、トルクコンバータおよび無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)を含む変速ユニットが搭載された車両では、エンジンの出力がトルクコンバータを介して無段変速機に入力され、無段変速機で変速された動力が駆動輪に伝達される。
トルクコンバータのトルク伝達効率の向上による車両の燃費の向上(低燃費化)を図るため、多くのトルクコンバータには、ポンプインペラとタービンランナとを直結するロックアップ機構(ロックアップクラッチ)が組み込まれている。ロックアップ機構は、たとえば、車両の車速が所定車速以上でロックアップオン(係合)にされ、所定車速未満でロックアップオフ(解放)にされる。
ロックアップオフでは、トルクコンバータのポンプインペラとタービンランナとが分離される。エンジンの動力によりポンプインペラが回転すると、トルクコンバータ内では、ポンプインペラからタービンランナに向かうオイルの流れが生じる。このオイルの流れがタービンランナで受けられて、タービンランナが回転する。このとき、トルクの増幅作用が生じ、その増幅されたトルクがタービンランナから自動変速機に入力される。
ロックアップオンでは、ポンプインペラとタービンランナとが直結されて、ポンプインペラとタービンランナとが一体となって回転し、エンジンのトルクが増幅されずに自動変速機に入力される。ポンプインペラとタービンランナとが直結されることにより、ポンプインペラとタービンランナとの間でのエネルギ損失が低減し、トルクコンバータのトルク伝達効率が向上し、ひいては燃費が向上する。
特開2013−117242号公報
車両の減速により車速が所定車速未満に低下すると、ロックアップオンからロックアップオフに切り替えられる。このとき、自動変速機に入力されるトルクが変動するので、運転者による車両の運転状況(操作状況)によっては、その切り替えによるショックを運転者が感じることがある。
本発明の目的は、ロックアップ機構の係合状態から解放状態への切り替えによるショックを運転者に感じさせることを抑制できる、車両用制御装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る車両用制御装置は、エンジンと変速機とを機械的に結合/分離させるために係合/解放されるロックアップ機構付きのトルクコンバータと、操作部材の操作に応じた制動力を車輪に作用させる制動装置とを搭載し、操作部材の操作と無関係に制動装置による制動力を車輪に作用させる自動ブレーキ機能を有する車両用の制御装置であって、車両の車速を検出する車速検出手段と、ロックアップ機構の係合状態で車速検出手段により検出される車速がロックアップオフ判定車速未満に低下したことに応じて、ロックアップ機構を係合状態から解放状態に切り替えるロックアップ解放手段と、自動ブレーキ機能による制動力が車輪に作用していないときには、ロックアップオフ判定車速を第1判定車速に設定し、自動ブレーキ機能による制動力が車輪に採用しているときには、ロックアップオフ判定車速を第1判定車速よりも大きい第2判定車速に設定する判定車速設定手段とを含む。
この構成によれば、ロックアップ機構の係合(ロックアップオン)状態では、エンジンと変速機とが機械的に結合される。ロックアップ機構の解放(ロックアップオフ)状態では、エンジンと変速機とが機械的に分離されて、エンジンの動力がオイルを介して変速機に伝達される。ロックアップオンからロックアップオフへの切り替えは、車両の車速に応じて行われる。たとえば、制動装置による制動力が車輪に作用して、車両の車速がロックアップオフ判定車速未満に低下すると、ロックアップオンからロックアップオフに切り替えられる。
ロックアップオンからロックアップオフへの切り替え時に、運転者の操作部材の操作に応じた制動力が車輪に作用している場合、運転者は、自らの操作部材の操作により車両が減速する状況を理解しているので、ロックアップオンからロックアップオフへの切り替えによるショックに対して比較的鈍感である。これに対し、自動ブレーキ機能による制動力が車輪に作用している場合、運転者は、ロックアップオンからロックアップオフへの切り替えによるショックに対して比較的敏感になる。
そこで、自動ブレーキ機能による制動力が車輪に作用していないときには、ロックアップオフ判定車速が第1判定車速に設定され、自動ブレーキ機能による制動力が車輪に作用している自動ブレーキ中は、ロックアップオフ判定車速が第1判定車速よりも大きい第2判定車速に設定される。これにより、自動ブレーキ中は、変速機の変速比が比較的小さい状態(ハイギヤード状態)でロックアップオンからロックアップオフに切り替えられるので、その切り替えによるトルク変動が小さく、ロックアップオンからロックアップオフへの切り替えによるショックが小さい。よって、自動ブレーキ中であっても、ロックアップオンからロックアップオフへの切り替えによるショックを運転者に感じさせることを抑制できる。
本発明によれば、自動ブレーキ中は、変速機の変速比が比較的小さい状態(ハイギヤード状態)でロックアップオンからロックアップオフに切り替えられるので、その切り替えによるショックを運転者に感じさせることを抑制できる。
車両の駆動系の構成を示すスケルトン図である。 本発明の一実施形態に係る制御系の構成を示すブロック図である。 ロックアップオフ制御の流れを示すフローチャートである。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<車両の駆動系>
図1は、車両1の駆動系の構成を示すスケルトン図である。
車両1は、エンジン2を駆動源とする自動車である。エンジン2は、ガソリンエンジンまたはディーゼルエンジンである。
エンジン2には、エンジン2の燃焼室への吸気量を調整するための電子スロットルバルブ、燃料を吸入空気に噴射するインジェクタ(燃料噴射装置)および燃焼室内に電気放電を生じさせる点火プラグなどが設けられている。また、エンジン2には、その始動のためのスタータが付随して設けられている。エンジン2の動力は、トルクコンバータ3およびベルト式のCVT(Continuously Variable Transmission:無段変速機)4を介して、デファレンシャルギヤ5に伝達され、デファレンシャルギヤ5から左右のドライブシャフト6L,6Rを介してそれぞれ左右の駆動輪7L,7Rに伝達される。
トルクコンバータ3は、ロックアップ機構付きのトルクコンバータであり、フロントカバー11、ポンプインペラ12、タービンランナ13およびロックアップクラッチ(ロックアップピストン)14を備えている。フロントカバー11には、エンジン2のクランクシャフトが接続され、フロントカバー11は、クランクシャフトと一体に回転する。ポンプインペラ12は、フロントカバー11に対するエンジン側と反対側に配置されている。ポンプインペラ12は、フロントカバー11と一体回転可能に設けられている。タービンランナ13は、フロントカバー11とポンプインペラ12との間に配置されて、フロントカバー11と共通の回転軸線を中心に回転可能に設けられている。ロックアップクラッチ14は、フロントカバー11とタービンランナ13との間に配置されている。
ロックアップクラッチ14は、ロックアップクラッチ14とフロントカバー11との間の解放側油室15の油圧とロックアップクラッチ14とポンプインペラ12との間の係合側油室16の油圧との差圧により係合/解放される。すなわち、解放側油室15の油圧が係合側油室16の油圧よりも高い状態では、その差圧により、ロックアップクラッチ14がフロントカバー11から離間し、ロックアップクラッチ14が解放された状態(ロックアップオフ)になる。係合側油室16の油圧が解放側油室15の油圧よりも高い状態では、その差圧により、ロックアップクラッチ14がフロントカバー11に押し付けられて、ロックアップクラッチ14が係合された状態(ロックアップオン)になる。
ロックアップオフの状態において、E/G出力軸が回転されると、ポンプインペラ12が回転する。ポンプインペラ12が回転すると、ポンプインペラ12からタービンランナ13に向かうオイルの流れが生じる。このオイルの流れがタービンランナ13で受けられて、タービンランナ13が回転する。このとき、トルクコンバータ3の増幅作用が生じ、タービンランナ13には、E/G出力軸のトルクよりも大きなトルクが発生する。
ロックアップオンの状態では、E/G出力軸が回転されると、E/G出力軸、ポンプインペラ12およびタービンランナ13が一体となって回転する。
トルクコンバータ3とCVT4との間には、オイルポンプ8が設けられている。オイルポンプ8は、機械式のオイルポンプであり、ポンプ軸は、トルクコンバータ3のポンプインペラ12と一体回転するように設けられている。これにより、エンジン2の動力によりポンプインペラ12が回転すると、オイルポンプ8のポンプ軸が回転し、オイルポンプ8から油圧が発生する。
CVT4は、トルクコンバータ3から入力される動力をデファレンシャルギヤ5に伝達する。CVT4は、インプット軸(入力軸)21、アウトプット軸(出力軸)22、ベルト伝達機構23および前後進切替機構24を備えている。
インプット軸21は、トルクコンバータ3のタービンランナ13に連結され、タービンランナ13と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。
アウトプット軸22は、インプット軸21と平行に配置されている。アウトプット軸22には、出力ギヤ25が相対回転不能に支持されている。
ベルト伝達機構23には、プライマリ軸31およびセカンダリ軸32が含まれる。プライマリ軸31およびセカンダリ軸32は、それぞれインプット軸21およびアウトプット軸22と同一軸線上に配置されている。
そして、ベルト伝達機構23は、プライマリ軸31に支持されたプライマリプーリ33とセカンダリ軸32に支持されたセカンダリプーリ34とに、無端状のベルト35が巻き掛けられた構成を有している。
プライマリプーリ33は、プライマリ軸31に固定された固定シーブ41と、固定シーブ41にベルト35を挟んで対向配置され、プライマリ軸31にその軸線方向に移動可能かつ相対回転不能に支持された可動シーブ42とを備えている。可動シーブ42に対して固定シーブ41と反対側には、プライマリ軸31に固定されたピストン43が設けられ、可動シーブ42とピストン43との間に、ピストン室(油室)44が形成されている。
セカンダリプーリ34は、セカンダリ軸32に対して固定された固定シーブ45と、固定シーブ45にベルト35を挟んで対向配置され、セカンダリ軸32にその軸線方向に移動可能かつ相対回転不能に支持された可動シーブ46とを備えている。可動シーブ46に対して固定シーブ45と反対側には、セカンダリ軸32に固定されたピストン47が設けられ、可動シーブ46とピストン47との間に、ピストン室48が形成されている。
プライマリプーリ33の可動シーブ42の移動により、固定シーブ41と可動シーブ42との間隔である溝幅が連続的に変化する。セカンダリプーリ34の可動シーブ46の移動により、固定シーブ45と可動シーブ46との間隔である溝幅が連続的に変化する。プライマリプーリ33およびセカンダリプーリ34の各溝幅を連続的に変更することにより、プライマリプーリ33およびセカンダリプーリ34に対するベルト35の巻きかけ径を変更することができ、変速比(プーリ比)を無段階で連続的に変更することができる。
なお、図示されていないが、可動シーブ46とピストン47との間には、ベルト35に初期挟圧(初期推力)を与えるためのバイアススプリングが介在されている。バイアススプリングの弾性力により、可動シーブ46およびピストン47は、互いに離間する方向に付勢されている。
前後進切替機構24は、インプット軸21とベルト伝達機構23のプライマリ軸31との間に介装されている。前後進切替機構24は、遊星歯車機構51、クラッチC1およびブレーキB1を備えている。
遊星歯車機構51には、キャリヤ52、サンギヤ53およびリングギヤ54が含まれる。
キャリヤ52は、インプット軸21に相対回転可能に外嵌されている。キャリヤ52は、複数のピニオンギヤ55を回転可能に支持している。複数のピニオンギヤ55は、円周上に配置されている。
サンギヤ53は、インプット軸21に相対回転不能に支持されて、複数のピニオンギヤ55により取り囲まれる空間に配置されている。サンギヤ53のギヤ歯は、各ピニオンギヤ55のギヤ歯と噛合している。
リングギヤ54は、その回転軸線がプライマリ軸31の軸心と一致するように設けられている。リングギヤ54には、ベルト伝達機構23のプライマリ軸31が連結されている。リングギヤ54のギヤ歯は、複数のピニオンギヤ55を一括して取り囲むように形成され、各ピニオンギヤ55のギヤ歯と噛合している。
クラッチC1は、油圧により、キャリヤ52とサンギヤ53とを直結(一体回転可能に結合)する係合状態(オン)と、その直結を解除する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
ブレーキB1は、キャリヤ52とトルクコンバータ3およびCVT4を収容するトランスミッションケースとの間に設けられ、油圧により、キャリヤ52を制動する係合状態(オン)と、キャリヤ52の回転を許容する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
車両1の車室内には、運転者が操作可能な位置に、シフトレバー(セレクトレバー)が配設されている。シフトレバーの可動範囲には、たとえば、P(パーキング)ポジション、R(リバース)ポジション、N(ニュートラル)ポジションおよびD(ドライブ)ポジションがこの順に一列に並べて設けられている。
シフトレバーがPポジションに位置する状態では、クラッチC1およびブレーキB1の両方が解放され、パーキングロックギヤ(図示せず)が固定されることにより、CVT4の変速レンジの1つであるPレンジが構成される。また、シフトレバーがNポジションに位置する状態では、クラッチC1およびブレーキB1の両方が解放されて、パーキングロックギヤが固定されないことにより、CVT4の変速レンジの1つであるNレンジが構成される。クラッチC1およびブレーキB1の両方が解放された状態では、インプット軸21およびサンギヤ53が空転し、エンジン2の動力は駆動輪7L,7Rに伝達されない。
シフトレバーがDポジションに位置する状態では、ブレーキB1が係合されて、クラッチC1が解放されることにより、CVT4の変速レンジの1つである前進レンジが構成される。前進レンジでは、エンジン2の動力がインプット軸21に入力されると、キャリヤ52が静止した状態で、サンギヤ53がインプット軸21と一体に回転する。そのため、サンギヤ53の回転は、リングギヤ54に逆転かつ減速されて伝達される。これにより、リングギヤ54が回転し、ベルト伝達機構23のプライマリ軸31およびプライマリプーリ33がリングギヤ54と一体に回転する。プライマリプーリ33の回転は、ベルト35を介して、セカンダリプーリ34に伝達され、セカンダリプーリ34およびセカンダリ軸32を回転させる。そして、セカンダリ軸32と一体に、アウトプット軸22および出力ギヤ25が回転する。出力ギヤ25は、デファレンシャルギヤ5(デファレンシャルギヤ5の入力ギヤ)と噛合している。出力ギヤ25が回転すると、デファレンシャルギヤ5から左右に延びるドライブシャフト6L,6Rが回転して、駆動輪7L,7Rが回転することにより、車両1が前進する。
シフトレバーがRポジションに位置する状態では、ブレーキB1が解放されて、クラッチC1が係合されることにより、CVT4の変速レンジの1つであるRレンジが構成される。Rレンジでは、エンジン2の動力がインプット軸21に入力されると、キャリヤ52およびサンギヤ53がインプット軸21と一体に回転する。そのため、サンギヤ53の回転は、リングギヤ54に回転方向が逆転されずに伝達される。これにより、リングギヤ54が回転し、ベルト伝達機構23のプライマリ軸31およびプライマリプーリ33がリングギヤ54と一体に回転する。プライマリプーリ33の回転は、ベルト35を介して、セカンダリプーリ34に伝達され、セカンダリプーリ34およびセカンダリ軸32を回転させる。そして、セカンダリ軸32と一体に、アウトプット軸22および出力ギヤ25が回転する。出力ギヤ25が回転すると、デファレンシャルギヤ5から左右に延びるドライブシャフト6L,6Rが回転して、駆動輪7L,7Rが回転することにより、車両1が後進する。
<車両の制御系>
図2は、車両1の制御系の構成を示すブロック図である。
車両1には、マイコン(マイクロコントローラユニット)を含む構成のECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)が搭載されている。マイコンには、たとえば、ROMやフラッシュメモリなどの不揮発性メモリが内蔵されている。車両1の各部を制御するため、車両1には、複数のECUが搭載されている。各ECUは、CAN(Controller Area Network)通信プロトコルによる双方向通信が可能に接続されている。複数のECUには、エンジンECU101、CVTECU102、ブレーキECU103およびACC(Adaptive Cruise Control:アダプティブクルーズコントロール)ECU104が含まれる。
エンジンECU101、CVTECU102、ブレーキECU103およびACCECU104には、制御に必要なセンサが接続されている。図2には、それらのセンサのうちの一部のみが示されている。
エンジンECU101には、アクセルセンサ111が接続されている。アクセルセンサ111は、運転者により操作されるアクセルペダル(図示せず)の操作量に応じた検出信号を出力する。エンジンECU101は、アクセルセンサ111から入力される信号に基づいて、アクセルペダルの最大操作量に対する操作量の割合、つまりアクセルペダルが踏まれていないときを0%とし、アクセルペダルが最大に踏み込まれたときを100%とする百分率であるアクセル開度を演算する。
エンジンECU101は、各種センサの検出信号から取得した情報および/または他のECUから入力される種々の情報などに基づいて、エンジン2の始動、停止および出力調整のため、電子スロットルバルブ、インジェクタ、点火プラグおよびスタータなどを制御する。
CVTECU102は、各種センサの検出信号から取得した情報および/または他のECUから入力される種々の情報などに基づいて、トルクコンバータ3およびCVT4の各部に油圧を供給するための油圧回路に含まれるバルブを制御する。このバルブ制御により、トルクコンバータ3のロックアップクラッチ14がロックアップオン状態とロックアップオフ状態とに切り替えられる。また、CVT4の変速比が変更される。
CVTECU102による変速比の制御では、たとえば、アクセル開度および車両1の車速からエンジン2のトルクの目標である目標エンジントルクが設定される。その後、最適燃費線に基づいて、目標エンジントルクに応じたエンジン回転数の目標が設定される。さらに、車速に基づいて、目標のエンジン回転数に応じたCVT4の変速比の目標が設定され、その目標の変速比およびプライマリ軸31に入力される入力トルクに応じた推力比が求められる。推力比は、セカンダリプーリ34の推力に対するプライマリプーリ33の推力の比である。こうして求められた推力比および入力トルクから、ベルト35の滑りの発生を防止するのに必要なベルト挟圧が得られるように、プライマリ圧およびセカンダリ圧の指令値が設定される。そして、プライマリ圧およびセカンダリ圧の各指令値に基づいて、プライマリプーリおよびセカンダリプーリに油圧を供給するバルブが制御される。
ブレーキECU103には、車速センサ112およびマスタシリンダ圧センサ113が接続されている。
車速センサ112は、たとえば、車両1の走行に伴って回転する磁性体からなるロータと、ロータと非接触に設けられた電磁ピックアップとを備えている。ロータが一定角度回転する度に、電磁ピックアップからパルス信号が検出信号として出力される。パルス信号の周波数は、実車速に対応するので、ブレーキECU103は、車速センサ112から入力されるパルス信号の周波数を車速に換算する。
車両1では、たとえば、車室内に設けられているブレーキペダルが踏まれると、そのブレーキペダルに入力された踏力がブレーキブースタに伝達される。ブレーキブースタに伝達された踏力は、ブレーキブースタの負圧によって増幅(倍力)され、ブレーキブースタからマスタシリンダに入力される。マスタシリンダでは、ブレーキブースタから入力される力に応じた油圧が発生する。マスタシリンダの発生油圧は、ブレーキアクチュエータ114に伝達される。そして、ブレーキアクチュエータ114の機能により、各車輪に設けられたブレーキのホイールシリンダに油圧が分配され、その油圧により各ブレーキから駆動輪7L,7Rを含む車輪に制動力が付与される。
マスタシリンダ圧センサ113は、マスタシリンダの発生油圧(以下、「マスタシリンダ圧」という。)を検出し、そのマスタシリンダ圧に応じた検出信号をブレーキECU103に入力する。
ブレーキECU103は、車速センサ112およびマスタシリンダ圧センサ113などの各種センサの検出信号から取得した情報および/または他のECUから入力される種々の情報などに基づいて、ブレーキアクチュエータ114などを制御し、車両1の姿勢が安定に保たれた状態で車両1が制動されるように、各ブレーキから車輪に付与される制動力を制御する。
アダプティブクルーズコントロール機能は、車両1を前方の先行車両との車間距離を一定に保持しつつ先行車両に追従して走行させる機能である。ACCECU104には、先行車両を検出するため、ミリ波レーダ115が接続されている。ミリ波レーダ115は、ミリ波帯の電波を用いて車両1の前方の所定範囲(たとえば、100m程度の範囲)の状況を探知可能なレーダシステムである。なお、ミリ波レーダ115に限らず、レーザレーダ、超音波センサまたはステレオカメラなど、車両1の前方の状況(とくに、先行車両)を探知可能な種々の装置を採用することが可能である。
ACCECU104は、アダプティブクルーズコントロールを実行するため、エンジンECU101、CVTECU102およびブレーキECU103などに指令などを送信する。
アダプティブクルーズコントロールにおける車速および車間距離は、たとえば、運転者が運転席の周囲に配設されたスイッチを操作することにより設定される。ACCECU104は、たとえば、運転者によりセットされた車速での一定速走行とその車速を上限とする先行車両への追従走行とを先行車両の有無に応じて自動的に切り換える。先行車両への追従走行では、ACCECU104は、車両1と先行車両との車間距離および相対速度や先行車両の加速度などに基づいて目標車速を算出し、目標車速をエンジンECU101に送信する。エンジンECU101は、目標車速と現在の車速との偏差に応じたスロットル制御を実行する。また、ACCECU104は、車両1の目標減速度を算出し、目標減速度をブレーキECU103に送信する。ブレーキECU12は、目標減速度に応じた制動力制御(ブレーキ圧制御)を実行する。
<ロックアップオフ制御>
図3は、ロックアップオフ制御の流れを示すフローチャートである。
車両1の車速が所定車速より低い状態から所定車速以上に上昇すると、CVTECU102により、トルクコンバータ3の解放側油室15および係合側油室16に供給される油圧が制御されて、トルクコンバータ3がロックアップオフの状態からロックアップオンの状態に切り替えられる。
CVTECU102では、車両1の走行中、ロックアップオフ制御が所定の周期で実行される。ロックアップオフ制御では、まず、トルクコンバータ3がロックアップオンの状態であるか否かが判断される(ステップS1)。ロックアップオンの状態でない場合、つまりロックアップオフの状態である場合には(ステップS1のNO)、ロックアップオフ制御が直ちに終了される。
トルクコンバータ3がロックアップオンの状態である場合(ステップS1のYES)、アダプティブクルーズコントロール機能による自動ブレーキの作動中(以下、「ACCブレーキ中」という。)であるか否かが判断される(ステップS2)。
ACCブレーキ中ではない場合(ステップS2のNO)、ロックアップオンからロックアップオフに切り替える車速の閾値であるロックアップオフ判定車速が予め定める通常判定車速に設定される(ステップS3)。通常判定車速は、ロックアップオフからロックアップオンに切り替える判定の閾値である所定車速と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
一方、ACCブレーキ中である場合には(ステップS2のYES)、ロックアップオフ判定車速が通常判定車速に所定値を加えた値に設定される(ステップS4)。
そして、車両1の車速(実車速)がロックアップオフ判定車速未満に低下したか否かが判断される(ステップS5)。車速がロックアップオフ判定車速以上である場合(ステップS5のNO)、ロックアップオンの状態が維持されて、ロックアップオフ制御が終了される。車速がロックアップオフ判定車速未満に低下すると(ステップS5のYES)、トルクコンバータ3の解放側油室15および係合側油室16に供給される油圧が制御されて、CVTECU102により、ロックアップオンからロックアップオフに切り替えられて(ステップS6)、ロックアップオフ制御が終了される。
<作用効果>
以上のように、ロックアップ機構(ロックアップクラッチ14)がロックアップオンの状態では、エンジン2とCVT4とが機械的に結合される。ロックアップ機構がロックアップオフの状態では、エンジン2とCVT4とが機械的に分離されて、エンジン2の動力がオイルを介してCVT4に伝達される。ロックアップオンからロックアップオフへの切り替えは、車両1の車速に応じて行われる。たとえば、制動力が車輪に作用して、車両1の車速がロックアップオフ判定車速未満に低下すると、ロックアップオンからロックアップオフに切り替えられる。
ロックアップオンからロックアップオフへの切り替え時に、運転者のブレーキペダル(操作部材)の操作に応じた制動力が車輪に作用している場合、運転者は、自らのブレーキペダルの操作により車両1が減速する状況を理解しているので、ロックアップオンからロックアップオフへの切り替えによるショックに対して比較的鈍感である。これに対し、ACCブレーキ中、運転者は、ロックアップオンからロックアップオフへの切り替えによるショックに対して比較的敏感になる。
そこで、ACCブレーキ中でないときには、ロックアップオフ判定車速が通常判定車速(第1判定車速)に設定され、ACCブレーキ中は、ロックアップオフ判定車速が通常判定車速よりも所定値大きい値(第2判定車速)に設定される。これにより、ACCブレーキ中は、CVT4の変速比が比較的小さい状態(ハイギヤード状態)でロックアップオンからロックアップオフに切り替えられるので、その切り替えによるトルク変動が小さく、ロックアップオンからロックアップオフへの切り替えによるショックが小さい。よって、ACCブレーキ中であっても、ロックアップオンからロックアップオフへの切り替えによるショックを運転者に感じさせることを抑制できる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、ロックアップオフ判定車速には、車両1の減速度に応じた補正値がさらに加えられてもよい。すなわち、車両1の急制動などによる急減速時は、その急減速に伴ってエンジン回転数が急速に低下し、車速が所定の車速未満に低下したことに応じたロックアップオンからロックアップオフへの切り替わりよりも先に、エンジン2が自立回転不能な回転数に低下して、エンジンストールが発生する懸念がある。そのため、車両の急制動時には、減速度が大きいほど補正値が大きな値に設定されて、その補正値でロックアップオフ判定車速が補正されてもよい。また、同様の理由から、マスタシリンダ圧の時間変化率に応じた補正値を用いて、ロックアップオフ判定車速が補正されてもよい。
自動ブレーキは、アダプティブクルーズコントロール機能によるものに限らず、プリクラッシュセーフティ(PCS:Pre Crash Safety)機能によるものであってもよい。
また、前述の実施形態では、本発明がベルト式のCVT4を搭載した車両1に採用された場合を例に挙げたが、本発明は、有段式の自動変速機(AT:Automatic Transmission)または動力分割式無段変速機など、CVT4以外の変速機を搭載した車両に適用されてもよい。動力分割式無段変速機は、たとえば、変速比の変更により動力を無段階に変速するベルト式の無段変速機構を備え、インプット軸とアウトプット軸との間で動力を2つの経路に分岐して伝達可能な変速機である。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1:車両
2:エンジン
3:トルクコンバータ
4:CVT(変速機)
7L,7R:駆動輪(車輪)
102:CVTECU(車両用制御装置、車速検出手段、ロックアップ解放手段、判定車速設定手段)
112:車速センサ(車速検出手段)
114:ブレーキアクチュエータ(制動装置)

Claims (1)

  1. エンジンと変速機とを機械的に結合/分離させるために係合/解放されるロックアップ機構付きのトルクコンバータと、操作部材の操作に応じた制動力を車輪に作用させる制動装置とを搭載し、前記操作部材の操作と無関係に前記制動装置による制動力を前記車輪に作用させる自動ブレーキ機能を有する車両用の制御装置であって、
    前記車両の車速を検出する車速検出手段と、
    前記ロックアップ機構の係合状態で前記車速検出手段により検出される車速がロックアップオフ判定車速未満に低下したことに応じて、前記ロックアップ機構を係合状態から解放状態に切り替えるロックアップ解放手段と、
    前記自動ブレーキ機能による制動力が前記車輪に作用していないときには、前記ロックアップオフ判定車速を第1判定車速に設定し、前記自動ブレーキ機能による制動力が前記車輪に採用しているときには、前記ロックアップオフ判定車速を前記第1判定車速よりも大きい第2判定車速に設定する判定車速設定手段とを含む、車両用制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010174973A (ja) * 2009-01-29 2010-08-12 Toyota Motor Corp 車両用動力伝達機構の制御装置
JP2017116056A (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 三菱自動車工業株式会社 車両のクラッチ制御装置

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