JP2020087292A - 自動走行制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】旋回走行経路に沿って作業車が精度よく旋回できる自動走行制御システムの提供。【解決手段】圃場における外周部に形成された外周領域と圃場における外周領域の内側の作業対象領域とを自動で走行する作業車のための自動走行制御システムであって、作業対象領域に複数の作業走行経路Lを設定するとともに、外周領域に作業走行経路Lの端部同士を繋ぐ旋回走行経路Cを設定する経路設定部と、作業車に設けられ、衛星航法を用いて作業車の位置を取得する位置検出モジュールと、作業車が旋回走行経路Cに沿って走行するように作業車の旋回制御を行う操向制御部と、作業車の走行挙動を判定する挙動判定部と、が備えられている。操向制御部は、位置と走行挙動とに基づいて、作業車の操向量を決定する。【選択図】図11

Description

本発明は、圃場における外周部に形成された外周領域と圃場における外周領域の内側の作業対象領域とを自動で走行する作業車のための自動走行制御システムに関する。
例えば特許文献1に、作業車が走行経路に沿って作業走行するとともに、圃場の外周領域で次の走行経路に向けて機体が自動的に旋回する作業車の自動操舵システムが開示されている。この自動操舵システムでは、二つの作業走行の走行経路の間に旋回走行の経路が生成され、作業車はこの旋回走行の経路に沿って旋回する。
特開2018−120364号公報
作業車が次の走行経路に精度よく進入するために、作業車は精度よく旋回することが求められているが、旋回箇所における地面の硬さや湿り度合い等の影響によって、予め算出された操向量だけでは作業車は精度よく旋回できない場合が多い。このため、旋回箇所における地面の硬さや湿り度合い等の影響があっても、作業車の旋回を精度よくすることが、作業車のための自動走行制御システムに関する課題として挙げられる。
本発明の目的は、旋回走行経路に沿って作業車が精度よく旋回できる自動走行制御システムを提供することにある。
本発明による自動走行制御システムは、圃場における外周部に形成された外周領域と前記圃場における前記外周領域の内側の作業対象領域とを自動で走行する作業車のための自動走行制御システムであって、前記作業対象領域に複数の作業走行経路を設定するとともに、前記外周領域に前記作業走行経路の端部同士を繋ぐ旋回走行経路を設定する経路設定部と、前記作業車に設けられ、衛星航法を用いて前記作業車の位置を取得する位置検出モジュールと、前記作業車が前記旋回走行経路に沿って走行するように前記作業車の旋回制御を行う操向制御部と、前記作業車の走行挙動を判定する挙動判定部と、が備えられ、前記操向制御部は、前記位置と前記走行挙動とに基づいて、前記作業車の操向量を決定することを特徴とする。
旋回箇所における地面の硬さや湿り度合い等は、作業車の走行挙動に影響を及ぼす。本発明によると、作業車の走行挙動が挙動判定部によって判定可能に構成され、作業車の操向量が位置と走行挙動とによって決定される。このため、旋回箇所における地面の硬さや湿り度合い等の影響があっても、操向制御部は操向量を精度よく決定できる。これにより、旋回走行経路に沿って作業車が精度よく旋回できる自動走行制御システムが実現される。
本発明において、前記操向制御部は、前記位置と前記走行挙動とに加えて、前記作業車の方位に基づいて前記操向量を決定すると好適である。
本構成であれば、操向制御部が操向量の決定に作業車の方位を勘案するため、操向制御部が位置及び走行挙動のみに基づいて操向量を決定する構成と比較して、操向制御部は操向量を精度よく決定できる。
本発明において、前記操向制御部は、前記操向制御部が一つ前の旋回走行経路において前記操向量を変更していた場合は、前記作業車が前記旋回走行経路へ進入するに際して、変更後の前記操向量を参照して今回の前記操向量を決定すると好適である。
操向制御部が一つ前の旋回走行経路において操向量を変更していた場合、変更後の操向量は、変更前の操向量よりも旋回走行に適している可能性が高い。このため、本構成であれば、操向制御部は、操向量の決定に前回の旋回走行における変更後の操向量を用いるため、作業車が旋回走行を繰り返す毎に、より旋回走行に適した操向量を決定できる。
本発明において、前記操向制御部が、変更後の前記操向量を参照して今回の前記操向量を決定する場合、前記操向制御部は、前記今回の操向量として、一つ前の旋回走行経路における前記変更後の操向量と変更前の前記操向量との間の値を用いると好適である。
本構成によると、操向制御部は、前回の旋回走行における変更後の操向量をそのまま用いるのではなく、変更後の操向量と変更前の操向量との間の値を用いる。このため、作業車の旋回走行毎における操向量の変化が抑制され、操向量がハンチングする虞が軽減される。
本発明において、前記挙動判定部は、複数の前記走行挙動を判定可能に構成され、前記操向制御部は、前記複数の走行挙動に対応する複数の変更パラメータを用いて前記操向量を変更するように構成され、前記挙動判定部が前記複数の走行挙動の何れかを判定した場合、前記操向制御部は、前記複数の変更パラメータの何れかを選択するとともに、選択した前記変更パラメータに基づいて前記操向量を変更すると好適である。
本構成によると、走行挙動に対応して複数の変更パラメータが用意され、操向制御部は走行挙動の判定に基づいて変更パラメータを選択するため、操向制御部における操向量の算出負荷が軽減される。
本発明において、前記作業車が一つの前記旋回走行経路を走行する間に前記挙動判定部が同一の前記走行挙動を複数回判定した場合、前記操向制御部は、一回目の判定時にのみ前記操向量の変更を行い、二回目以降の判定時には前記操向量の変更を行わないと好適である。
本構成であれば、挙動判定部が同一の走行挙動を複数回判定した場合であっても、同一の旋回走行経路では、同一の走行挙動の判定に基づく操向量の変更は一回だけに制限される。これにより、操向量の急激な変更が抑制され、操向量がハンチングする虞が軽減される。
本発明において、前記複数の変更パラメータとして、右回りの前記旋回走行経路を走行する場合と左回りの前記旋回走行経路を走行する場合とで、異なる値が設定されていると好適である。
圃場における土壌の状態等によっては、右旋回と左旋回とでは旋回のし易さに違いが生じる場合がある。本構成であれば、変更パラメータが右旋回の場合と左旋回の場合とで各別に設定可能となるため、圃場における土壌の状態等に合わせて変更パラメータの設定が可能となる。
本発明において、前記旋回走行経路はUターンを行うための経路であって、前記作業車が前記旋回走行経路の前半部分を走行しているときに前記挙動判定部によって前記操向量を変更するべき前記走行挙動が判定されると、前記操向制御部は、前記操向量を直ちに変更し、かつ、変更後の前記操向量を、前記作業車が前記旋回走行経路の後半部分を走行するための前記操向量として用いると好適である。
本構成であれば、旋回走行経路の前半部分で、挙動判定部の判定に基づいて直ちに操向量が変更される。つまり、本構成であれば操向制御部は旋回走行経路に対する位置ずれに素早く反応できる。
本発明において、前記旋回走行経路はUターンを行うための経路であって、前記作業車が前記旋回走行経路の前半部分を走行しているときに前記挙動判定部によって前記操向量を変更するべき前記走行挙動が判定されると、前記操向制御部は、前記前半部分においては前記操向量を変更せずに、前記旋回走行経路の後半部分を走行する際に前記前半部分において判定された前記走行挙動に基づいて前記操向量を変更すると好適である。
本構成であれば、旋回走行経路の前半部分で挙動判定部の判定が行われても、操向量が直ちに変更されず、旋回走行経路の後半部分で操向量が変更される。このため、前半部分で挙動判定部の判定に基づいて直ちに操向量が変更される構成と比較して、旋回走行中の操向量の変更が緩やかになり、旋回走行中に操向量が乱高下する虞が軽減される。
本発明において、前記旋回走行経路はUターンを行うための経路であって、前記作業車が前記旋回走行経路の後半部分を走行しているときに前記挙動判定部によって前記操向量を変更するべき前記走行挙動が判定されると、前記操向制御部は、前記操向量を直ちに変更すると好適である。
本構成であれば、旋回走行経路の後半部分で、挙動判定部の判定に基づいて直ちに操向量が変更される。つまり、本構成であれば操向制御部は旋回走行経路に対する位置ずれに素早く反応できる。
収穫機の一例としてのコンバインの側面図である。 コンバインの自動走行の概要を示す図である。 Uターンで繋がれた往復走行を繰り返す走行パターンを示す説明図である。 旋回走行経路と作業走行経路とからなる走行経路の算出の基本原理を示す説明図である。 手動走行と自動走行とを用いて行われるコンバインによる収穫作業の流れを説明する説明図である。 コンバインの制御系の構成を示す機能ブロック図である。 自動旋回走行における制御系統を示す系統ブロック図である。 旋回走行経路の旋回開始地点で操向量を決定するフローチャート図である。 旋回走行経路の前半部分で操向量を変更するフローチャート図である。 旋回走行経路の後半部分で操向量を変更するフローチャート図である。 旋回走行経路における旋回走行を模式的に示す説明図である。 旋回走行経路における旋回走行を模式的に示す説明図である。 旋回走行経路における旋回走行を模式的に示す説明図である。 旋回走行経路における旋回走行を模式的に示す説明図である。 旋回走行経路における旋回走行の別実施形態を模式的に示す説明図である。 旋回走行経路における旋回走行の別実施形態を模式的に示す説明図である。
本発明を実施するための形態について、図面に基づき説明する。なお、以下の説明においては、特に断りがない限り、図1に示す矢印「F」の方向が機体前方向であり、矢印「B」の方向が機体後方向である。また、図1に示す矢印「U」の方向が上方向であり、矢印「D」の方向が下方向である。
〔作業車の一形態であるコンバインの全体構成〕
図1に示すように、作業車の一形態である普通型のコンバインは、機体10、クローラ式の走行装置11、運転部12(搭乗部)、脱穀装置13、穀粒タンク14、収穫装置H、搬送装置16、穀粒排出装置18、位置検出モジュール80を備えている。
走行装置11は、コンバインの下部に備えられている。コンバインは、走行装置11によって自走可能である。また、運転部12、脱穀装置13、穀粒タンク14は、走行装置11よりも上側に備えられ、これらは機体10の上部として構成されている。コンバインを運転する運転者やコンバインの作業を監視する監視者が、運転部12に搭乗可能である。通常、運転者と監視者とは兼務される。なお、運転者と監視者とが別人の場合、監視者は、コンバインの機外からコンバインの作業を監視していても良い。穀粒排出装置18は、穀粒タンク14の後下部に連結されている。また、位置検出モジュール80は、運転部12の前上部に設けられている。
収穫装置Hは、コンバインの前部に備えられている。そして、搬送装置16は、収穫装置Hよりも後側に隣接して設けられている。また、収穫装置Hは、刈取装置15及びリール17を有している。刈取装置15は、圃場の作物を刈り取る。また、リール17は、回転駆動しながら収穫対象の作物を掻き込む。作物は、例えば稲等の植立穀稈であるが、大豆やトウモロコシ等であっても良い。この構成により、収穫装置Hは、圃場の穀物を収穫する。そして、コンバインは、刈取装置15によって圃場の植立穀稈を刈り取りながら走行装置11によって走行する刈取走行が可能である。このように、コンバインは、圃場における作物を刈り取る刈取装置15を有している。
刈取装置15によって刈り取られた作物(例えば刈取穀稈)は、搬送装置16によって脱穀装置13へ搬送される。脱穀装置13において、刈り取られた作物は脱穀処理される。脱穀処理により得られた収穫物としての穀粒は、穀粒タンク14に貯留される。穀粒タンク14に貯留された穀粒は、必要に応じて、穀粒排出装置18によって機外に排出される。
また、運転部12には、通信端末2が設置されている。通信端末2は、種々の情報を表示可能に構成されている。本実施形態において、通信端末2は、運転部12に固定されている。なお、通信端末2は、運転部12に対して着脱可能に構成されていても良いし、コンバインの機外に位置していても良い。
図2に示すように、このコンバインは、圃場において設定された走行経路に沿って自動走行する。自車位置を取得するために、位置検出モジュール80が用いられる。位置検出モジュール80には、衛星航法モジュール81と慣性航法モジュール82とが含まれる。衛星航法モジュール81は、人工衛星GSからのGNSS(Global Navigation Satellite System)の信号(GPS信号を含む)を受信して、自車位置を取得する。慣性航法モジュール82は、ジャイロ加速度センサ及び磁気方位センサを組み込んでおり、瞬時の走行方向を示す位置ベクトルを取得する。慣性航法モジュール82は、衛星航法モジュール81による自車位置算出を補完するために用いられる。慣性航法モジュール82は、衛星航法モジュール81とは別の場所に設置されてもよい。
〔収穫作業の手順について〕
このコンバインによって圃場での収穫作業を行う場合の手順は、以下の通りである。まず、監視者は、コンバインを手動で操作し、図2に示すように、圃場内の外周部分において、圃場の境界線に沿って周回するように収穫走行を行う。これにより既作業地となった領域は、外周領域SAとして設定される。そして、外周領域SAの内側に未作業地のまま残された領域は、作業対象領域CAとして設定される。図2は、外周領域SA及び作業対象領域CAの一例を示している。この実施形態では、作業対象領域CAが四角形となるように周囲刈り走行が行われる。また、このとき、外周領域SAの幅をある程度広く確保するために、監視者は、機体10を二周または三周走行させる。この走行においては、機体10が一周する毎に、コンバインの作業幅分だけ外周領域SAの幅が拡大する。最初に、例えば二周または三周の走行が終わると、外周領域SAの幅は、コンバインの作業幅の二倍から三倍程度の幅となる。外周領域SAは、コンバインが方向転換したり、穀粒の排出場所や燃料の補給場所へコンバインが移動したりする際等のスペースとして利用できる。穀粒排出の際、コンバインは運搬車CVの近傍へ移動した後、穀粒排出装置18によって穀粒を運搬車CVへ排出する。
外周領域SA及び作業対象領域CAが設定されると、図3に示すように、作業対象領域CAにおける作業走行経路Lが算定される。算定された作業走行経路Lは、作業走行のパターンに基づいて順次設定され、設定された作業走行経路Lに沿って、コンバインが自動走行する。
作業対象領域CAの形状を示す内側マップデータが作成されると、この内側マップデータに基づいて算出される線状(直線または曲線)の作業走行経路Lに沿う自動作業走行と、一つの作業走行経路Lから次の作業走行経路Lに移行するための旋回走行と、によって作業対象領域CAの農作物が刈り取られる。作業対象領域CAを収穫走行する際に用いられる走行パターンとして、図3に示す往復走行パターンが示されている。この往復走行パターンでは、コンバインは、作業対象領域CAの一辺に平行な二つの作業走行経路Lを旋回走行経路Cの一つであるUターン旋回経路によって繋ぐように走行する。
往復走行パターンを用いて作業対象領域CAを自動作業走行するために用いられる走行経路(旋回走行経路Cと作業走行経路Lとによって構成される)は、内側マップデータに基づいて以下のように算出される。図4に示すように、内側マップデータから、第一辺S1、第二辺S2、第三辺S3、第四辺S4からなる四角形の作業対象領域CAが規定される。この作業対象領域CAの長辺である第一辺S1が基準辺として選択される。この基準辺に平行で、作業幅(刈取り幅)の半分だけ基準辺から内側を通る線が最初の作業走行経路L1として算出される。コンバインが、旋回元走行経路から旋回先走行経路へ180度の旋回走行するために必要なスペースを確保するため、最初の作業走行経路L1から旋回走行を介してつながる次の作業走行経路L2は、最初の作業走行経路L1に平行で作業幅の複数倍(図4では三倍)の間隔で算出される。同じ方法で、次の作業走行経路L3も算出される。このように、旋回走行で必要なスペースを考慮して、作業走行経路Lが順次算出される。これらの作業走行経路L1、L2、L3・・・の夫々の端部同士が旋回走行用の旋回走行経路Cを介して繋がる。
実際の圃場における収穫作業では、図5に示されているように、往復走行パターンと渦巻き走行パターンとが混在する場合がある。図5の例では、コンバインが圃場に入ると(#a)、手動操舵で周囲刈り走行が行われ、圃場の最外周側に既作業領域である外周領域SAが形成される(#b)。この周囲刈り走行で形成される外周領域SAがコンバインのアルファターンが可能となる大きさになれば、作業対象領域CAに対して渦巻き走行パターンが設定され、渦巻き走行が行われる(#c)。この渦巻き走行では、少なくとも直進は自動操舵による自動走行が可能である。渦巻き走行は、作業対象領域CAが、往復走行パターンにおける旋回走行(ノーマルUターン、スイッチバックターン)が可能となる大きさになるまで、行われる(#d)。次に、作業対象領域CAに対して、往復走行パターンで作業対象領域CAを網羅するような作業走行経路Lが設定される(#e)。設定された作業走行経路Lに沿って往復走行を実施することで、圃場の収穫作業が終了する(#f)。
なお、本実施形態における「操舵」とは、クローラ式の走行装置11における左右のクローラの速度差によって機体10の向きを変更することであるが、走行装置11が車輪である場合、車輪自体の向きの変更による機体10の向きを変更することも、「操舵」に含まれる。また、図2乃至図5に示される作業対象領域CAは、三角形や五角形であっても良い。
〔自動走行制御システムの構成について〕
図6に、本発明による自動走行制御システムを利用するコンバインの制御系が示されている。コンバインの制御系は、多数のECU(Electronic Control Unit)と呼ばれる電子制御ユニットからなる制御ユニット5、及び、この制御ユニット5との間で車載LANなどの配線網を通じて信号通信(データ通信)を行う各種入出力機器から構成されている。
報知デバイス62は、監視者等に作業走行状態や種々の警告を報知するためのデバイスであり、ブザー、ランプ、スピーカ等である。通信部66は、このコンバインの制御系が、通信端末2(図1参照)との間で、あるいは、遠隔地に設置されている管理コンピュータとの間でデータ交換するために用いられる。通信端末2には、圃場に立っている監視者、またはコンバインに乗り込んでいる監視者が操作するタブレットコンピュータ、自宅や管理事務所に設置されているコンピュータなども含まれる。制御ユニット5は、この制御系の中核要素であり、複数のECUの集合体として示されている。位置検出モジュール80からの信号は、車載LANを通じて制御ユニット5に入力される。
制御ユニット5は、入出力インタフェースとして、出力処理部58と入力処理部57とを備えている。出力処理部58は、機器ドライバ65を介して種々の動作機器70と接続されている。動作機器70として、走行関係の機器である走行機器群71と、作業関係の機器である作業機器群72と、が含まれる。走行機器群71には、例えば、操舵機器、エンジン機器、変速機器、制動機器などが含まれる。作業機器群72には、図1に示すような収穫作業装置(収穫装置H、脱穀装置13、搬送装置16、穀粒排出装置18)における動力制御機器などが含まれる。
入力処理部57には、走行状態センサ群63、作業状態センサ群64、監視者が操作可能な走行操作ユニット90、などが接続されている。走行状態センサ群63には、エンジン回転数センサ、オーバーヒート検出センサ、ブレーキペダル位置検出センサ、変速位置検出センサ、操舵位置検出センサなどが含まれる。作業状態センサ群64には、図1に示すような収穫作業装置(収穫装置H、脱穀装置13、搬送装置16、穀粒排出装置18)の駆動状態を検出するセンサ、作物や穀粒の状態を検出するセンサなどが含まれる。
走行操作ユニット90は、監視者によって手動操作され、その操作信号が制御ユニット5に入力される操作具の総称である。走行操作ユニット90には、主変速操作具91、操舵操作具92、モード操作具93、自動開始操作具94、などが含まれる。走行操作ユニット90のうちの何れか(例えば操舵操作具92)は、自動走行が行われているときに、操作具が操作されると停車するように構成されている。
主変速操作具91は、走行装置11を前進駆動または後進駆動させるための操作具である。主変速操作具91の車速調節範囲のうち、車速が零となる中立位置に調節されていると、走行装置11は停止する。主変速操作具91の車速調節範囲のうち、中立位置よりも前側は前進位置であって、主変速操作具91が前進位置に操作されると、走行装置11は前進駆動する。また、主変速操作具91の車速調節範囲のうち、中立位置よりも後側は後進位置であって、主変速操作具91が後進位置に操作されると、走行装置11は後進駆動する。
手動走行モードでは、操舵操作具92が中立位置から左右に揺動操作されると、左のクローラ機構のクローラ速度と右のクローラ機構のクローラ速度とが調整され、機体10の向きが変更される。モード操作具93は、自動運転が行われる自動走行モードと手動運転が行われる手動走行モードとを切換えるための指令を制御ユニット5に与える機能を有する。自動開始操作具94は、自動走行を開始するための最終的な自動開始指令を制御ユニット5に与える機能を有する。なお、図6では、自動開始操作具94が一つだけ示されているが、誤操作を防止するために、複数の自動開始操作具94が備えられ、複数の自動開始操作具94が同時に操作されることによって、最終的な自動開始指令が出力される構成であっても良い。なお、モード操作具93による操作とは無関係に、自動走行モードから手動走行モードへの移行が、ソフトウエアによって自動的に行われる場合もある。例えば、自動運転が不可能な状況が発生したら、制御ユニット5は、強制的に自動走行モードから手動走行モードへの移行を実行する。
制御ユニット5には、走行制御部51、作業制御部52、走行モード管理部53、走行経路設定部54、自車位置算出部55、報知部56、挙動判定部59、などが備えられている。自車位置算出部55は、位置検出モジュール80から逐次送られてくる測位データに基づいて、予め設定されている機体10の特定箇所の地図座標(または圃場座標)である自車位置を算出する。自車位置として、機体10の基準点(例えば車体中心、図1に示す収穫装置Hの中心など)の位置を設定することができる。報知部56は、制御ユニット5の各機能部からの指令等に基づいて報知データを生成し、報知デバイス62に与える。挙動判定部59は、作業車としてのコンバインの走行挙動を判定する。走行挙動には、機体10の車速、機体10の加速度、機体10における方位の変位角速度、機体10における方位の変位角加速度、等が含まれる。
走行制御部51は、エンジン制御機能、操舵制御機能、車速制御機能などを有し、走行機器群71に制御信号を与える。作業制御部52は、図1に示すような収穫作業装置(収穫装置H、脱穀装置13、搬送装置16、穀粒排出装置18など)の動きを制御するために、作業機器群72に制御信号を与える。
このコンバインは、自動走行で収穫作業を行う自動運転と、手動走行で収穫作業を行う手動運転と、の両方で走行可能である。このため、走行制御部51には、手動走行制御部51Aと自動走行制御部51Bとが含まれる。なお、自動運転を行う際には、自動走行モードが設定され、手動運転を行うためには手動走行モードが設定される。上述したように、走行モードの切換えは、走行モード管理部53によって管理される。つまり、走行モード管理部53は、走行モードを、自動走行を実行する自動走行モードと、手動走行を実行する手動走行モードと、に切換可能なように構成されている。また、自動走行制御部51Bに、車速制御部51Cと、操向制御部51Dと、が含まれている。
自動走行制御部51Bは、自動操向及び停車を含む車速変更の制御信号を生成して、走行機器群71を制御する。主変速操作具91の前進位置に対応して設定された車速値に基づいて、車速制御部51Cは車速変更に関する制御信号を生成する。走行経路設定部54は、作業対象領域CAに複数の作業走行経路Lを設定するとともに、外周領域SAに作業走行経路Lの端部同士を繋ぐ旋回走行経路Cを設定する。自車位置は自車位置算出部55によって算出される。そして、自車位置と作業走行経路Lとの間の方位ずれ、及び、位置ずれが解消されるように、操向制御部51Dは自動操舵に関する操向量Vを出力する。操向量Vを出力する制御手法として、例えば公知のPID制御が用いられる。操向量Vの値が零値である場合、走行装置11における左右のクローラの速度差が無く、機体10は直進する。操向量Vの値が最大値である場合、走行装置11における左右のクローラの速度差が最大となって、機体10は左右の何れかに旋回する。操向制御部51Dは右方向の旋回と左方向の旋回との何れに対しても操向量Vを出力可能である。
操向量Vの出力の大小はゲインG(図8乃至図14に基づいて後述する)で調整可能なように構成され、ゲインGの値が大きいほど、操向量Vの出力が大きく増幅されて、操舵量が大きくなる。操向制御部51Dは、機体10の走行挙動に対応して、操向量VのゲインGを切換可能なように構成されている。操向量VのゲインGの変更パラメータとして、旋回走行経路C用に複数の変更パラメータが用意されている。機体10の走行挙動は挙動判定部59によって判定可能なように構成され、機体10の走行挙動に応じて複数の変更パラメータを使い分けられるように、操向制御部51Dは構成されている。挙動判定部59は、機体10の自車位置、機体10の車速、機体10の加速度、機体10の進行方位、機体10の旋回時の旋回角速度や旋回角加速度等に基づいて、機体10が作業走行経路Lや旋回走行経路Cに沿って走行しているかどうかを判定する。そして、挙動判定部59の判定に基づいて、操向制御部51Dは操向量VのゲインGを切換可能なように構成されている。なお、上述の説明では旋回走行経路C用の変更パラメータに関する説明であったが、作業走行経路L用にも複数の変更パラメータが用意される構成であってもよい。また、作業走行経路L用の変更パラメータと旋回走行経路C用の変更パラメータとの夫々は異なる変更パラメータとして操向制御部51Dに用意される構成であっても良い。
走行経路設定部54は、経路算出アルゴリズムによって自ら作業走行経路Lを生成する。なお、通信端末2(図1参照)や遠隔地の管理コンピュータ等で生成された作業走行経路Lを走行経路設定部54がダウンロードして用いる構成であっても良い。
手動走行モードが選択されている場合、監視者による操作に基づいて、手動走行制御部51Aが操向量Vを出力し、走行機器群71を制御することによって、手動運転が実現される。なお、走行経路設定部54によって算出された作業走行経路Lは、手動運転であっても、コンバインが当該作業走行経路Lに沿って走行するためのガイダンス目的で利用できる。
自動走行モードが設定されている場合、旋回走行経路Cに沿って走行する自動走行は、図7に示される制御ブロックに基づいて行われる。走行状態センサ群63によって検出された車速等の各種信号は、走行状態センサ群63から入力処理部57を介して挙動判定部59へ伝達される。そして、挙動判定部59の判定結果の信号が、挙動判定部59から操向制御部51Dへ伝達される。また、自車位置算出部55によって判定された自車位置が操向制御部51Dに入力される。
ゲインGの切換えを補助する変数として、図8及び図10に示されるようなゲイン開始記憶値Gm1及びゲイン終了記憶値Gm2が制御ユニット5に含まれている。詳細は後述するが、ゲイン開始記憶値Gm1に旋回走行開始時のゲインGの値が記憶され、ゲイン終了記憶値Gm2に旋回走行終了時のゲインGの値が記憶される。
〔操向制御部の処理について〕
以下、図8乃至図10に基づいて、旋回走行経路C用のゲインGの切換えに関して説明する。なお、以下の説明で記載される挙動判定部59及び操向制御部51Dは、何れも図6及び図7に示されたものに基づく。まず、旋回走行経路Cの走行が、一つの圃場において初回である場合、即ち、機体10が図11乃至図14に示される旋回走行経路C1を走行する場合(ステップ#01:Yes)、ゲインGは任意の初期値に設定される(ステップ#02)。なお、図11乃至図14に示される旋回走行経路C1,C2,C3を総称する場合、旋回走行経路C1,C2,C3は旋回走行経路Cと記載される。ステップ#02においては、ゲイン開始記憶値Gm1とゲイン終了記憶値Gm2との夫々がゲインGの値と同一の値に初期化設定される構成であっても良い。ステップ#02の処理が終わると、操向制御部51Dの処理が図9のフローチャートに示される処理に移行する。
本実施形態では、旋回走行経路C用のゲインGの変更パターンとして、前回の旋回走行におけるゲインGの値を今回の旋回走行に引き継ぐパターンと、前回の旋回走行におけるゲインGの値を今回の旋回走行に引き継がないパターンと、が設けられている。旋回走行経路Cの走行が初回でなく、二回目以降である場合、即ち、機体10が図11乃至図14に示される旋回走行経路C2以降を走行する場合(ステップ#01:No)、前回の旋回走行からゲインGの値を引き継ぐかどうかの判定が行われる(ステップ#03)。前回の旋回走行からゲインGの値を引き継がない場合(ステップ#03:No)、上述のステップ#02の処理が行われ、操向制御部51Dの処理が図9のフローチャートに示される処理に移行する。前回の旋回走行からゲインGの値を引き継ぐ場合(ステップ#03:Yes)、ステップ#04乃至ステップ#08の処理が行われる。ステップ#04乃至ステップ#08の処理に関する詳細は後述する。
上述のステップ#02の処理は、図11乃至図14で示される最初の旋回走行経路C1における旋回開始地点Csで行われる。図11乃至図14の夫々の旋回走行経路C1における旋回開始地点Csでは、初期値としてゲインGに1.0という値が設定される。このとき、ゲイン開始記憶値Gm1の初期値及びゲイン終了記憶値Gm2の初期値も、ゲインGと同様に1.0が設定される構成であっても良い。
図8に示されるフローチャートに基づいてゲインGの初期設定が完了したら、操向制御部51Dは、旋回走行経路Cの前半部分Ch1(図11乃至図14参照、以下同じ)におけるゲインGの調整に関する処理を、図9に示されるフローチャートに基づいて実行する。本実施形態では、ゲインGの値を上昇させる「ゲイン上昇判定」と、ゲインGの値を下降させる「ゲイン下降判定」と、の二つの判定が行われる。
ゲイン上昇判定は、機体10の実際の旋回が、円弧状の旋回走行経路Cよりも外周側に膨らんでいる状態である場合に判定される。具体的には、以下の判定項目[1−1]〜[1−7]を全て満たした場合に、ゲイン上昇判定が行われる。
[1−1]:現状の操向量Vが、予め設定された範囲内(例えば、最大値に対して10%〜90%、左旋回であるか右旋回であるかは問わない)である。
[1−2]:旋回走行経路Cに対する機体10の横方向の位置ずれ(以下、「横ずれ」と称する)が予め設定された閾値(例えば15cm、左右の何れかは問わない)以上である。
[1−3]:横ずれが旋回走行経路Cよりも外周側へ離れる方向に発生し、横ずれの相対速度(旋回走行経路Cに対して機体10が横ずれする速度、以下同じ)が予め設定された範囲内(例えば0cm/sより大きく、かつ、10cm/s以下)である。
[1−4]:横ずれの相対加速度(旋回走行経路Cに対して機体10が横ずれする加速度、以下同じ)の絶対値が予め設定された範囲内(例えば0cm/sより大きく、かつ、10cm/s以下)である。
[1−5]: 横ずれの相対角速度(旋回走行経路Cに対して機体10の方位が変位する角速度、以下同じ)の絶対値が予め設定された範囲内(例えば0deg/sより大きく、かつ、5deg/s以下)である。
[1−6]: 横ずれの相対角加速度(旋回走行経路Cに対して機体10の方位が変位する角加速度、以下同じ)の絶対値が予め設定された範囲内(例えば0deg/sより大きく、かつ、5deg/s以下)である。
[1−7]: 機体10が作業走行経路Lに対して予め設定された角度(例えば25deg、左方向であるか右方向であるかは問わない)以上に旋回している。
なお、判定項目[1−1]〜[1−7]に示された範囲や閾値等の数値は例示であって、適宜変更可能である。
ゲイン下降判定は、機体10が円弧状の旋回走行経路Cよりも外周側で旋回している場合であっても、機体10の旋回半径が小さくなって、機体10の走行挙動が旋回走行経路Cと交差しそうな傾向である場合に判定される。具体的には、以下の判定項目[2−1]〜[2−7]を全て満たした場合に、ゲイン上昇判定が行われる。
[2−1]:操向量Vが、予め設定された範囲内(例えば最大値に対して10%〜90%、左旋回であるか右旋回であるかは問わない)である。
[2−2]:旋回走行経路Cに対する機体10の横方向の位置ずれが予め設定された範囲内(例えば5cm以上、かつ、40cm以下、左右の何れかは問わない)である。
[2−3]:横ずれが旋回走行経路Cへ近づく方向に発生し、横ずれの相対速度が予め設定された閾値(例えば10cm/s)以上である。
[2−4]:横ずれの相対加速度の絶対値が予め設定された範囲内(例えば0cm/sより大きく、かつ、10cm/s以下)である。
[2−5]: 横ずれの相対角速度の方向が旋回走行経路Cに近付く方向となっている。
[2−6]: 横ずれの相対角加速度の絶対値が予め設定された範囲内(例えば0deg/sより大きく、かつ、5deg/s以下)である。
[2−7]: 機体10が作業走行経路Lに対して予め設定された角度(例えば25deg、左方向であるか右方向であるかは問わない)以上に旋回している。
なお、判定項目[2−1]〜[2−7]に示された範囲や閾値等の数値は例示であって、適宜変更可能である。
少なくとも[1−3]〜[1−6]の判定項目と、[2−3]〜[2−6]の判定項目と、が『走行挙動』として挙動判定部59によって判定され、挙動判定部59の判定結果が操向制御部51Dに入力される。このように、挙動判定部59は、複数の走行挙動として、ゲイン上昇判定に関する判定と、ゲイン下降判定に関する判定と、を判定可能に構成されている。そして、操向制御部51Dは、自車位置と走行挙動とに加えて、コンバインの方位に基づいて、作業車としてのコンバインの操向量Vを決定する。また、本実施形態では、一つの旋回走行経路Cにおいて、ゲイン上昇判定の判定回数は一回に規制され、ゲイン下降判定の判定回数は一回に規制されている。つまり、作業車としてのコンバインが一つの旋回走行経路Cを走行する間に挙動判定部59が同一の走行挙動を複数回判定した場合、操向制御部51Dは、一回目の判定時にのみ操向量Vの変更を行い、二回目以降の判定時には操向量Vの変更を行わない。このため、操向制御部51Dに、これらの判定を管理する変数として、ゲイン上昇判定フラグFuとゲイン下降判定フラグFdとが備えられている。
図9に示されるフローチャートでは、まず、ゲイン上昇判定フラグFuとゲイン下降判定フラグFdとの夫々が零値にクリアされる(ステップ#11)。次に、ゲイン上昇判定フラグFuが零値かどうか判定される(ステップ#12)。ステップ#11でゲイン上昇判定フラグFuが零値にクリアされた直後であれば、ステップ#12は必ずYesの判定となるため、ゲイン上昇判定がチェックされる(ステップ#13)。
ゲイン上昇判定がない場合(ステップ#13:No)、次に、ゲイン下降判定フラグFdが零値かどうか判定される(ステップ#14)。ステップ#11でゲイン上昇判定フラグFuが零値にクリアされた直後であれば、ステップ#14は必ずYesの判定となるため、ゲイン下降判定がチェックされる(ステップ#15)。
ゲイン下降判定がない場合(ステップ#15:No)、旋回走行経路Cの前半部分Ch1における旋回走行が終了したかどうかが判定される(ステップ#16)。旋回走行が終了していなければ(ステップ#16:No)、ステップ#12に戻る。このように、ゲイン上昇判定と、ゲイン下降判定と、の何れもない限り、旋回走行経路Cの前半部分Ch1における旋回走行が終了するまで、ステップ#12からステップ#16までの処理が繰り返される。
ステップ#13においてゲイン上昇判定が有る場合(ステップ#13:Yes)、変更パラメータとして1.3という値が用いられ、ゲインGの値は現状の値よりも1.3倍の大きな値に変更される。なお、変更パラメータとしての1.3という値は、ゲインGの値が現状の値よりも大きくなる範囲で適宜変更可能である。ステップ#13においてYesの判定がされたら、操向制御部51Dはゲイン上昇判定フラグFuを1に設定する(ステップ#13−1)。これにより、ステップ#12の処理が繰り返される際に、次回以降のステップ#12の判定は必ずNoの判定となり、ゲイン上昇判定の判定回数は一回に規制される。
本実施形態では、旋回走行経路C用のゲインGの変更パターンとして、旋回走行経路Cの前半部分Ch1及び後半部分Ch2(図11乃至図14参照、以下同じ)の両方でゲインGの変更が可能なパターンと、旋回走行経路Cの前半部分Ch1及び後半部分Ch2のうち、後半部分Ch2のみでゲインGの変更が可能なパターンと、が設けられている。つまり、後半部分Ch2のみでゲインGの変更が可能なパターンであると、操向制御部51Dは前半部分Ch1でゲインGの値を変更できない。このため、前半部分Ch1においてゲインGの即変更が可能であるかどうかが判定される(ステップ#13−2)。
前半部分Ch1においてゲインGの即変更が不能である場合(ステップ#13−2:No)、ゲインGの値の変更は行われず、操向制御部51Dの処理がそのままステップ#16の処理に移行する。旋回走行経路Cの前半部分Ch1及び後半部分Ch2の両方でゲインGの変更が可能なパターンである場合、ゲインGの即変更が可能である(ステップ#13−2:Yes)。この場合、機体10が前半部分Ch1の走行している途中で、ゲインGの値が変更パラメータに基づいて現状値の1.3倍に変更され(ステップ#13−3)、操向制御部51Dの処理がステップ#16の処理に移行する。
ステップ#15においてゲイン下降判定が有る場合(ステップ#15:Yes)、変更パラメータとして0.7という値が用いられ、ゲインGの値は現状の値よりも0.7倍の小さな値に変更される。なお、変更パラメータとしての0.7という値は、ゲインGの値が現状の値よりも小さくなる範囲で適宜変更可能である。ステップ#15においてYesの判定がされたら、操向制御部51Dはゲイン下降判定フラグFdを1に設定する(ステップ#15−1)。これにより、ステップ#14の処理が繰り返される際に、次回以降のステップ#14の判定は必ずNoの判定となり、ゲイン下降判定の判定回数は一回に規制される。そして、上述したステップ#13−2と同様に、前半部分Ch1においてゲインGの即変更が可能であるかどうかが判定される(ステップ#15−2)。
前半部分Ch1においてゲインGの即変更が不能である場合(ステップ#15−2:No)、ゲインGの値の変更は行われず、操向制御部51Dの処理がそのままステップ#16の処理に移行する。旋回走行経路Cの前半部分Ch1及び後半部分Ch2の両方でゲインGの変更が可能なパターンである場合、ゲインGの即変更が可能である(ステップ#15−2:Yes)。この場合、機体10が前半部分Ch1の走行している途中で、ゲインGの値が変更パラメータに基づいて現状値の0.7倍に変更され(ステップ#15−3)、操向制御部51Dの処理がステップ#16の処理に移行する。
このように、操向制御部51Dは、複数の走行挙動に対応する複数の変更パラメータを用いて操向量Vを変更するように構成され、挙動判定部59が複数の走行挙動の何れかを判定した場合、操向制御部51Dは、複数の変更パラメータの何れかを選択するとともに、選択した変更パラメータに基づいて操向量Vを変更する。
ステップ#16において前半部分Ch1における旋回走行の終了が判定されると(ステップ#16:Yes)、操向制御部51Dの処理が図10のフローチャートに示される処理に移行する。
操向制御部51Dは、旋回走行経路Cの後半部分Ch2におけるゲインGの調整に関する処理を、図10に示されるフローチャートに基づいて行う。ゲイン上昇判定フラグFu及びゲイン下降判定フラグFdの夫々の値は、前半部分Ch1で設定された値のまま引き継がれている。
まず、旋回走行経路Cの前半部分Ch1でゲインGの変更が不可能であったかどうかが判定される(ステップ#20)。旋回走行経路Cの前半部分Ch1及び後半部分Ch2の両方でゲインGの変更が可能な場合、前半部分Ch1でゲインGの変更が可能であったため、ステップ#20はNoの判定となる。また、旋回走行経路Cの前半部分Ch1及び後半部分Ch2のうち、後半部分Ch2のみでゲインGの変更が可能な場合、前半部分Ch1でゲインGの変更が不可能であったため、ステップ#20はYesの判定となる。
ステップ#20でYesの判定がされたら、前半部分Ch1でゲイン上昇判定が行われたかどうかチェックされる(ステップ#20−1)。前半部分Ch1でゲイン上昇判定が行われた場合(ステップ#20−1:Yes)、ゲインGの値が変更パラメータに基づいて現状値の1.3倍に変更され(ステップ#20−2)、操向制御部51Dの処理がステップ#21に移行する。また、前半部分Ch1でゲイン下降判定が行われたかどうかもチェックされる(ステップ#20−3)。前半部分Ch1でゲイン下降判定が行われた場合(ステップ#20−3:Yes)、ゲインGの値が変更パラメータに基づいて現状値の0.7倍に変更され(ステップ#20−4)、操向制御部51Dの処理がステップ#21に移行する。
ステップ#12及びステップ#13と同様に、ゲイン上昇判定フラグFuが零値かどうか判定され(ステップ#21)、ゲイン上昇判定がチェックされる(ステップ#22)。また、ステップ#14及びステップ#15と同様に、ゲイン下降判定フラグFdが零値かどうか判定され(ステップ#23)、ゲイン下降判定がチェックされる(ステップ#24)。ゲイン上昇判定フラグFu及びゲイン下降判定フラグFdの夫々の値が、前半部分Ch1で設定された値のまま保持されている。このため、ゲイン上昇判定フラグFuが零値でなければステップ#21はNo判定となり、ゲイン下降判定フラグFdが零値でなければステップ#23はNo判定となる。これにより、ゲイン上昇判定の判定回数は、一回の旋回走行において前半部分Ch1と後半部分Ch2との通算で一回に規制される。また、ゲイン下降判定の判定回数も、一回の旋回走行において前半部分Ch1と後半部分Ch2との通算で一回に規制される。
ゲイン上昇判定と、ゲイン下降判定と、の何れの判定もなければ(ステップ#22:No)(ステップ#24:No)、旋回走行経路Cの後半部分Ch2における旋回走行が終了したかどうかが判定される(ステップ#25)。旋回走行が終了していなければ(ステップ#25:No)、ステップ#21の処理に戻る。このように、ゲイン上昇判定と、ゲイン下降判定と、の何れもない限り、旋回走行経路Cの後半部分Ch2における旋回走行が終了するまで、ステップ#21からステップ#25までの処理が繰り返される。
ステップ#22においてゲイン上昇判定が有る場合(ステップ#22:Yes)、ステップ#13−1の場合と同様に、操向制御部51Dはゲイン上昇判定フラグFuを1に設定する(ステップ#22−1)。後半部分Ch2ではゲインGの変更が即座に可能である。このため、機体10が後半部分Ch2の走行している途中に、ゲインGの値が変更パラメータに基づいて現状値の1.3倍に変更され(ステップ#22−2)、操向制御部51Dの処理がステップ#25の処理に移行する。
ステップ#24においてゲイン下降判定が有る場合(ステップ#24:Yes)、ステップ#15−1の場合と同様に、操向制御部51Dはゲイン下降判定フラグFdを1に設定する(ステップ#24−1)。上述の通り、後半部分Ch2ではゲインGの変更が即座に可能である。このため、機体10が後半部分Ch2の走行している途中に、ゲインGの値が変更パラメータに基づいて現状値の0.7倍に変更され(ステップ#24−2)、操向制御部51Dの処理がステップ#25の処理に移行する。
ステップ#25において後半部分Ch2における旋回走行の終了が判定されると(ステップ#25:Yes)、操向制御部51Dは、旋回走行の処理を終了する前に、ゲインGの現状値をゲイン終了記憶値Gm2に記憶する(ステップ#26)。次回の旋回走行時にゲインGの値を引き継ぐ場合に、記憶されたゲイン終了記憶値Gm2が活用される。ステップ#26の処理は、図11乃至図14で示される夫々の旋回走行経路Cにおける旋回終了地点Cfで行われる。また、ステップ#26で、ゲイン上昇判定フラグFuとゲイン下降判定フラグFdとの両方がクリアされても良い。
図8乃至図10のフローチャートに示された処理によって、操向制御部51Dは、コンバインが旋回走行経路Cに沿って走行するようにコンバインの旋回制御を行う。
旋回走行経路C2の旋回走行時に、一つ前の旋回走行経路C1の走行時のゲインGの値を引き継ぐ場合、図8に示されるフローチャートのステップ#03でYesと判定され、ステップ#04乃至ステップ#08の処理が行われる。つまり、操向制御部51Dは、操向制御部51Dが一つ前の旋回走行経路C1において操向量Vを変更していた場合は、作業車としてのコンバインが旋回走行経路C2へ進入するに際して、変更後の操向量Vを参照して今回の操向量Vを決定する。旋回走行経路C1の旋回終了地点Cfでゲイン終了記憶値Gm2が記憶されているが、操向制御部51Dは、ゲイン終了記憶値Gm2の記憶値をそのままゲインGとして活用せず、一つ前の旋回走行経路Cにおける変更後の操向量Vと変更前の操向量Vとの間の値を今回の操向量Vとして用いる。
具体的には、前回の旋回走行で記憶されたゲイン開始記憶値Gm1及びゲイン終了記憶値Gm2が読み出され(ステップ#04)、ゲイン開始記憶値Gm1とゲイン終了記憶値Gm2とが一致するかどうかが判定される(ステップ#05)。ゲイン開始記憶値Gm1とゲイン終了記憶値Gm2とが一致する場合(ステップ#05:Yes)、前回の旋回走行でゲインGは変化していない。このため、ゲイン開始記憶値Gm1の値(またはゲイン終了記憶値Gm2の値)がそのままゲインGの値として引き続き用いられる(ステップ#06)。ゲイン開始記憶値Gm1とゲイン終了記憶値Gm2とが一致しない場合(ステップ#05:No)、ステップ#07で以下の数式に基づいて算出が行われる。
G=Gm1+(Gm2−Gm1)×0.7
つまり、ゲイン開始記憶値Gm1は、前回の旋回走行におけるゲインGの変化前の値であるから、ステップ#07では、この変化前の値に対して変化分の七割の値を加算する処理が行われる。これにより、前回の旋回走行と今回の旋回走行との前後でゲインGの変化が抑制され、ゲインGが急激に変化することによって旋回走行にハンチングが発生する虞が軽減される。なお、ステップ#07における『0.7』という値は例示であって、この値は適宜変更可能である(例えば0.6であっても良いし、0.8であっても良い)。
ステップ#07で算出されたゲインGの値はステップ#08でゲイン開始記憶値Gm1に設定され、旋回開始時のゲインGの値がゲイン開始記憶値Gm1に記憶される。この後、上述の通り、操向制御部51Dは、旋回走行経路Cの前半部分Ch1におけるゲインGの調整に関する処理を、図9に示されるフローチャートに基づいて実行する。
〔旋回走行における操向量の変更について〕
図11乃至図14に例示された旋回走行の模式図を、図8乃至図10に基づいて既述したフローチャートの処理に関連付けて説明する。なお、以下の説明で記載される挙動判定部59及び操向制御部51Dは、何れも図6及び図7に示されたものに基づく。図11乃至図14には、複数の作業走行経路L1,L2,L3と、複数の旋回走行経路C1,C2,C3と、が示されている。以下、旋回走行経路C1,C2,C3を総称する場合に、旋回走行経路C1,C2,C3は旋回走行経路Cと記載される。旋回走行経路C1,C2,C3は、Uターンを行うための経路であって、夫々の旋回走行経路Cは前半部分Ch1と後半部分Ch2とに分けられる。図11乃至図14の何れにおいても、旋回走行経路C1は、一つの圃場において機体10が最初に旋回走行を行う旋回走行経路Cである。このため、図11乃至図14に示された旋回走行経路C1における旋回開始地点Csでは、図8に示されるステップ#01の処理でYesと判定され、ステップ#02の処理が実行される。また、図11乃至図14において、作業走行経路L1,L2,L3の夫々と、作業走行経路L1,L2,L3の夫々を繋ぐ旋回軌跡Cr1,Cr2と、が太線で示されているが、この太線は機体10の走行軌跡を模式的に示している。
図11に示された実施形態では、旋回走行経路C1の前半部分Ch1において、旋回軌跡Cr1に示された機体10の実際の旋回が、円弧状の旋回走行経路Cよりも外周側に膨らんでいる。このため、挙動判定部59は、前半部分Ch1においてゲイン上昇判定をして、この判定結果を操向制御部51Dに出力する。このため、図9のステップ#13の処理でYesと判定され、ステップ#13−1の処理と、ステップ#13−2の処理と、が行われる。
図11に示された実施形態では、旋回走行経路C用のゲインGの変更パターンに、旋回走行経路Cの前半部分Ch1及び後半部分Ch2のうち、後半部分Ch2のみでゲインGの変更が可能なパターンが採用されている。このため、操向制御部51Dは、前半部分Ch1ではゲインGの値を変更できず、前半部分Ch1の旋回走行が完了して後半部分Ch2の旋回走行に移行するタイミングでゲインGの値が1.0から1.3倍の1.3に変更される。このとき、図9のステップ#13−2の処理でNoと判定され、図10のステップ#20でYesと判定され、ステップ#20−1の処理でYesと判定されてステップ#20−2の処理が行われる。つまり、作業車としてのコンバインが旋回走行経路Cの前半部分Ch1を走行しているときに挙動判定部59によって操向量Vを変更するべき走行挙動が判定されると、操向制御部51Dは、前半部分Ch1においては操向量Vを変更せずに、旋回走行経路Cの後半部分Ch2を走行する際に前半部分Ch1において判定された走行挙動に基づいて操向量Vを変更する。ここでゲイン上昇判定フラグFuの値は既に1に設定されているため、旋回走行経路C1の後半部分Ch2における旋回走行では、図10におけるステップ#21の処理は必ずNoと判定され、ゲイン上昇判定に基づく処理は行われない。
なお、図11に示された実施形態において、操向制御部51Dが操向量Vを変更するタイミングは、前半部分Ch1の旋回走行が完了して後半部分Ch2の旋回走行に移行するタイミングに限定されない。例えば、後半部分Ch2の旋回走行の開始後の任意のタイミングで、前半部分Ch1において判定された走行挙動に基づいて操向制御部51Dが操向量Vを変更する構成でも良い。この構成は、後述する図12に示された実施形態や、図15及び図16に示された実施形態にも採用されて良い。
図11に示された実施形態では、旋回走行経路C1の後半部分Ch2において、ゲインGの値が上昇したことによって操向量Vの出力が増幅され、旋回軌跡Cr1に示された機体10の実際の旋回半径が、前半部分Ch1における実際の旋回半径よりも小さくなっている。そして、機体10が旋回走行経路C1を横切って旋回走行経路C1よりも内周側へ移動しそうな走行挙動が挙動判定部59によって判定され、挙動判定部59はゲイン下降判定を行って判定結果を操向制御部51Dに出力する。このため、図10のステップ#24の処理でYesと判定され、ステップ#24−1の処理が行われる。そして、ステップ#24−2の処理で、ゲインGの値が1.3から0.7倍の0.91に変更される。ゲインGの値が下降したことによって操向量Vの出力が減衰され、旋回軌跡Cr1に示された機体10の実際の旋回半径が大きくなる。これにより、機体10が旋回走行経路C1よりも内周側へ移動することが回避されている。つまり、作業車としてのコンバインが旋回走行経路Cの後半部分Ch2を走行しているときに挙動判定部59によって操向量Vを変更するべき走行挙動が判定されると、操向制御部51Dは、操向量Vを直ちに変更する。なお、図11に示された実施形態では、後半部分Ch2でゲイン下降判定が行われているが、後半部分Ch2ではゲイン上昇判定が行われた場合であっても、操向制御部51Dは操向量Vを直ちに変更する。
図11に示された実施形態では、旋回走行経路C用のゲインGの変更パターンに、前回の旋回走行におけるゲインGの値を今回の旋回走行に引き継がないパターンが用いられる。このため、図11における旋回走行経路C2の旋回開始地点Csでは、図8に示されたステップ#03の処理でNoと判定され、ステップ#02の処理でゲインGが1.0に初期化される。
図11に示された実施形態では、旋回走行経路C2の前半部分Ch1において、旋回軌跡Cr2に示された機体10の実際の旋回が、円弧状の旋回走行経路C2よりも外周側に膨らんでいる。このため、挙動判定部59は、前半部分Ch1においてゲイン上昇判定をして、この判定結果を操向制御部51Dに出力する。このため、図9のステップ#13の処理でYesと判定され、ステップ#13−1の処理と、ステップ#13−2の処理と、が行われる。
上述のように、図11に示された実施形態では、操向制御部51Dは前半部分Ch1でゲインGの値を変更できない。このため、旋回走行経路C2の前半部分Ch1の旋回走行が完了して後半部分Ch2の旋回走行に移行するタイミングでゲインGの値が1.0から1.3倍の1.3に変更される。このとき、図9のステップ#13−2の処理でNoと判定され、図10のステップ#20でYesと判定され、ステップ#20−1の処理でYesと判定されてステップ#20−2の処理が行われる。ここでゲイン上昇判定フラグFuの値は既に1に設定されているため、旋回走行経路C2の後半部分Ch2における旋回走行では、図10におけるステップ#21の処理は必ずNoと判定され、ゲイン下降判定に基づく処理は行われない。
図11における旋回走行経路C3の旋回開始地点Csでは、図8に示されたステップ#03の処理でNoと判定され、ステップ#02の処理でゲインGが1.0に初期化される。
図12に示された実施形態では、図11に示された実施形態と同様に、旋回走行経路C用のゲインGの変更パターンに、後半部分Ch2のみでゲインGの変更が可能なパターンが採用されている。図11に示された実施形態との相違点として、図12に示される実施形態では、旋回走行経路C用のゲインGの変更パターンに、前回の旋回走行におけるゲインGの値を今回の旋回走行に引き継ぐパターンが用いられる。つまり、操向制御部51Dは、操向制御部51Dが一つ前の旋回走行経路C1において操向量Vを変更していた場合は、作業車としてのコンバインが旋回走行経路C2へ進入するに際して、変更後の操向量Vを参照して今回の操向量Vを決定する。図12の旋回走行経路C1における旋回走行に関しては、図11の旋回走行経路C1に基づいて既述した通りである。
図12における旋回走行経路C2の旋回開始地点Csでは、図8に示されたステップ#03の処理でYesと判定され、ステップ#04の処理でゲイン開始記憶値Gm1とゲイン終了記憶値Gm2とが読み出される。ゲイン開始記憶値Gm1の値は1.0であり、ゲイン終了記憶値Gm2の値は0.91である。このことから、ゲイン開始記憶値Gm1とゲイン終了記憶値Gm2とは一致せず、ステップ#05の処理でNoと判定され、ステップ#07でゲインGの値が下記のように算出される。
G=1.0+(0.91−1.0)×0.7
この数式によって、ゲインGの値は0.937となり、ステップ#08の処理でゲイン開始記憶値Gm1に0.937の値が記憶される。即ち、図12に示される旋回走行経路C2の旋回開始地点Csで算出されたゲインGの値が、ゲイン開始記憶値Gm1に記憶される。
図12に示された実施形態では、旋回走行経路C2の後半部分Ch2において、機体10の実際の旋回が、円弧状の旋回走行経路Cよりも外周側に膨らんでいる。このため、挙動判定部59は、後半部分Ch2においてゲイン上昇判定をして、この判定結果を操向制御部51Dに出力する。このため、図10のステップ#22の処理でYesと判定され、ステップ#22−1の処理と、ステップ#22−2の処理と、が行われる。これにより、ゲインGの値が0.937から1.3倍の1.218に変更される。ここでゲイン上昇判定フラグFuの値は1に設定されたため、旋回走行経路C2の後半部分Ch2におけるその後の旋回走行では、図10におけるステップ#21の処理は必ずNoと判定され、ゲイン上昇判定に基づく処理は行われない。
図12における旋回走行経路C3の旋回開始地点Csでは、図8に示されたステップ#03の処理でYesと判定され、ステップ#04の処理でゲイン開始記憶値Gm1とゲイン終了記憶値Gm2とが読み出される。ゲイン開始記憶値Gm1の値は0.937であり、ゲイン終了記憶値Gm2の値は1.218である。このことから、ゲイン開始記憶値Gm1とゲイン終了記憶値Gm2とは一致せず、ステップ#05の処理でNoと判定され、ステップ#07における算出処理で、ゲインGの値は1.134となる。そして、旋回走行経路C3の旋回開始地点Csで算出されたゲインGの値が、ステップ#08の処理でゲイン開始記憶値Gm1に記憶される。
図13及び図14で示された実施形態では、旋回走行経路C用のゲインGの変更パターンに、旋回走行経路Cの前半部分Ch1及び後半部分Ch2の両方でゲインGの変更が可能なパターンが用いられている。図13及び図14で示された夫々の実施形態の相違点として、図13に示される実施形態では、前回の旋回走行におけるゲインGの値を今回の旋回走行に引き継がないパターンが用いられ、図14に示される実施形態では、前回の旋回走行におけるゲインGの値を今回の旋回走行に引き継ぐパターンが用いられている。
図13に示された実施形態では、旋回走行経路C1の前半部分Ch1において、旋回軌跡Cr1に示された機体10の実際の旋回が、円弧状の旋回走行経路Cよりも外周側に膨らんでいる。このため、挙動判定部59は、前半部分Ch1においてゲイン上昇判定をし、この判定結果を操向制御部51Dに出力する。このため、図9のステップ#13の処理でYesと判定され、ステップ#13−1の処理と、ステップ#13−2の処理と、が行われる。ここで、図11及び図12に示された実施形態と相違して、前半部分Ch1と後半部分Ch2との何れにおいてもゲインGの変更が即座に可能であるため、ステップ#13−2の処理では常にYesと判定される。このため、ステップ#13−3の処理で、ゲインGの値が1.0から1.3倍の1.3に変更される。つまり、作業車としてのコンバインが旋回走行経路Cの前半部分Ch1を走行しているときに挙動判定部59によって操向量Vを変更するべき走行挙動が判定されると、操向制御部51Dは、操向量Vを直ちに変更し、かつ、変更後の操向量Vを、コンバインが旋回走行経路Cの後半部分Ch2を走行するための操向量Vとして用いる。
図13に示された実施形態では、ゲインGの値が1.3に変更された後、旋回走行経路C1の前半部分Ch1において、ゲインGの値が上昇したことによって操向量Vの出力が増幅され、旋回軌跡Cr1に示されるように、機体10が旋回走行経路C1の円弧状の経路に接近している。そして、機体10が旋回走行経路C1を横切って旋回走行経路C1よりも内周側へ移動しそうな走行挙動が挙動判定部59によって判定され、挙動判定部59はゲイン下降判定を行って判定結果を操向制御部51Dに出力する。このため、図9のステップ#15の処理でYesと判定され、ステップ#15−1の処理と、ステップ#15−2の処理と、が行われる。上述したように、前半部分Ch1においてゲインGの変更が即座に可能であるため、ステップ#15−2の処理では常にYesと判定される。このため、ステップ#15−3の処理で、ゲインGの値が1.3から0.7倍の0.91に変更される。ゲインGの値が下降したことによって操向量Vの出力が減衰され、その後の機体10の実際の旋回半径が大きくなる。これにより、機体10が旋回走行経路C1よりも内周側へ移動することが回避されている。
なお、この時点で、ゲイン上昇判定フラグFu及びゲイン下降判定フラグFdは、何れも既に1に設定されている。このため、その後の旋回走行経路C1における旋回走行で、図9に示されるステップ#12及びステップ#14の処理と、図10に示されるステップ#21及びステップ#23の処理と、では常にNoの判定が実行され、ゲインGの変更は行われない。
図13に示された実施形態では、前回の旋回走行におけるゲインGの値を今回の旋回走行に引き継がないパターンが用いられている。このため、図11に基づいて既述したように、旋回走行経路C2と旋回走行経路C3との夫々の旋回開始地点Csで、ゲインGが1.0に初期化される。
図13に示された実施形態では、旋回走行経路C2の前半部分Ch1においてゲイン上昇判定が行われている。このため、同図の旋回走行経路C1の前半部分Ch1に基づいて既述したように、図9のステップ#13〜ステップ#13−3に示される処理によって、ゲインGの値が1.0から1.3倍の1.3に変更される。その後、旋回走行経路C2の前半部分Ch1においてゲイン下降判定が行われている。このため、同図の旋回走行経路C1の前半部分Ch1に基づいて既述したように、図9のステップ#15〜ステップ#15−3に示される処理によって、ゲインGの値が1.3から0.7倍の0.91に変更される。
図14の旋回走行経路C1における旋回走行に関しては、図13の旋回走行経路C1に基づいて既述した通りであり、図14の旋回走行経路C2における旋回走行に関しては、図12の旋回走行経路C2に基づいて既述した通りである。また、図14における旋回走行経路C2及び旋回走行経路C3の夫々の旋回開始地点Csで、図12に基づいて既述したように、図8のステップ#07に示された数式によってゲインGが設定される。
〔別実施形態〕
本発明は、上述の実施形態に例示された構成に限定されるものではなく、以下、本発明の代表的な別実施形態を例示する。
(1)上述した実施形態において、機体10の実際の旋回が、円弧状の旋回走行経路Cよりも外周側に膨らんでいる状態である場合にゲイン上昇判定及びゲイン下降判定が判定されるが、この実施形態に限定されない。例えば、機体10が円弧状の旋回走行経路Cよりも内周側で旋回している場合であっても、機体10の旋回半径が大きくなって、機体10の走行挙動が旋回走行経路Cと交差しそうな傾向が判定されると、ゲイン上昇判定が判定される構成であっても良い。また、機体10の実際の旋回が、円弧状の旋回走行経路Cよりも内周側に寄っている状態である場合にゲイン下降判定が判定される構成であっても良い。
(2)上述の実施形態において、右回りの旋回走行経路Cを走行する場合と、左回りの旋回走行経路Cを走行する場合とで、共通のゲインGが用いられているが、この実施形態に限定されない。圃場における土壌の状態等によっては、右旋回と左旋回とでは旋回のし易さに違いが生じる場合がある。このため、例えば、図15に示されるように、ゲインGに、左回りの旋回走行経路C用の左旋回ゲインG1と、右回りの旋回走行経路C用の右旋回ゲインG2と、が各別に用意され、左旋回ゲインG1と右旋回ゲインG2とが各別に設定される構成であっても良い。図15では、旋回走行経路C3において左旋回ゲインG1が0.937に設定されているが、左旋回ゲインG1の決定に、旋回走行経路C1における変更後の左旋回ゲインG1の値(0.91)と変更前の左旋回ゲインG1の値(1.0)との間の値が用いられている。また、ゲイン上昇判定の変更パラメータとして1.3の値が用いられ、ゲイン下降判定のパラメータとして0.7の値が用いられているが、ゲイン上昇判定とゲイン下降判定とのの変更パラメータが、左右の旋回の夫々で各別の値が用いられる構成であっても良い。つまり、複数の変更パラメータとして、右回りの旋回走行経路Cを走行する場合と、左回りの旋回走行経路Cを走行する場合とで、異なる値が設定されている構成であっても良い。
(3)図11乃至図15に示された旋回走行経路Cは、Uターンを行うための経路として半円の円弧状に形成されているが、この実施形態に限定されない。例えば、図16に示されるように、旋回走行経路Cのうち、前半部分Ch1と後半部分Ch2との間に、直進部分Ch3が介在する構成であっても良い。図16では、旋回走行経路Cの前半部分Ch1及び後半部分Ch2のうち、後半部分Ch2のみでゲインGの変更が可能な構成である。この場合、操向制御部51Dは、前半部分Ch1においてはゲインGを変更せずに、旋回走行経路Cの後半部分Ch2を走行する際に前半部分Ch1において判定された走行挙動に基づいてゲインGを変更する。これにより、後半部分Ch2で操向量Vが変更される。なお、操向制御部51Dは、前半部分Ch1においてはゲインGを変更せずに、直進部分Ch3を走行する際に前半部分Ch1において判定された走行挙動に基づいてゲインGを変更する構成であっても良い。
(4)上述の実施形態において、複数の走行挙動として、ゲイン上昇判定に関する走行挙動と、ゲイン下降判定に関する走行挙動と、が例示されたが、この実施形態に限定されない。例えば、上述のゲイン上昇判定及びゲイン下降判定以外にも、旋回走行時の機体10と旋回走行経路Cとの位置ずれ度合いに基づいて判定の段数が更に細かく分けられ、ゲインGの変更判定に関する走行挙動が更に細かい分類に分けられる構成であっても良い。また、例えば、ゲイン上昇判定に関する走行挙動と、ゲイン下降判定に関する走行挙動と、の夫々が複数の段階に区切られて判定され、複数の変更パラメータが多段階で設定され、操向量Vが多段階で細かく変更される構成であっても良い。更に、ゲイン上昇判定に関する走行挙動と、ゲイン下降判定に関する走行挙動と、の夫々が無段階で判定され、操向量Vが無段階で変更される構成であっても良い。
(5)上述の実施形態において、操向制御部51DはゲインGの変更を介して操向量Vを変更するが、この実施形態に限定されない。例えば、操向制御部51Dは、ゲインGの変更を介さずに操向量Vを直接変更する構成であっても良い。
(6)上述の実施形態において、操向制御部51Dと挙動判定部59とが制御ユニット5の内部に各別に構成されているが、操向制御部51Dと挙動判定部59とが一体的に構成されても良い。
(7)図11に基づいて上述した実施形態において、コンバインが前半部分Ch1を走行しているときに挙動判定部59によって走行挙動が判定されると、操向制御部51Dは、前半部分Ch1においては操向量Vを変更せずに、旋回走行経路Cの後半部分Ch2を走行する際に操向量Vを変更するが、この実施形態に限定されない。例えば、コンバインが前半部分Ch1を走行しているときに挙動判定部59によって走行挙動が判定されると、操向制御部51Dは、前半部分Ch1の走行完了時に操向量Vを変更する構成であっても良い。
(8)上述したゲイン上昇判定は、上述の判定項目[1−1]〜[1−7]の全てを満たした場合に判定される構成でなくても良い。また、ゲイン下降判定は、上述の判定項目[2−1]〜[2−7]の全てを満たした場合に判定される構成でなくても良い。上述の実施形態において、挙動判定部59は、上述の[1−3]〜[1−6]の判定項目と、上述の[2−3]〜[2−6]の判定項目と、を走行挙動の判定に用いる構成となっていが、本発明は、この実施形態に限定されない。例えば、挙動判定部59は、これらの判定項目の全てを用いるのではなく、これらの判定項目を部分的に組み合わせて走行挙動を判定する構成であっても良い。また、挙動判定部59は、上述の判定項目以外に、例えば慣性航法モジュール82によって検出される加速度や角加速度から算出された振動の振幅や周波数を判定項目に加えて走行挙動を判定する構成であっても良い。また、例えば、コンバインの方位に基づく判定として、上述の判定項目[1−7],[2−7]が示されているが、判定項目[1−7],[2−7]がゲイン上昇判定またはゲイン下降判定に用いられない構成であっても良い。つまり、操向制御部51Dは、コンバインの方位に基づいて操向量Vを決定する構成ではなく、自車位置と走行挙動とに加えて操向量Vを決定する構成であっても良い。
(9)上述の実施形態において、操向制御部51Dは、前回の旋回走行におけるゲインGの値を今回の旋回走行に引き継ぐ場合、今回の操向量Vとして、一つ前の旋回走行経路Cにおける変更後の操向量Vと変更前の操向量Vとの間の値を用いるが、この実施形態に限定されない。例えば、操向制御部51Dは、図8及び図10に示されたゲイン終了記憶値Gm2の記憶値をそのままゲインGとして活用する構成であっても良い。
(10)図8乃至図10に基づいて上述した実施形態において、コンバインが一つの旋回走行経路Cを走行する間に挙動判定部59が同一の走行挙動を複数回判定した場合、操向制御部51Dは、二回目以降の判定時には操向量Vの変更を行わないが、この実施形態に限定されない。例えば、コンバインが一つの旋回走行経路Cを走行する間に挙動判定部59が同一の走行挙動を複数回判定した場合、操向制御部51Dは、操向量Vの変更を二回以上の回数で許容する構成であっても良い。また、操向制御部51Dは、挙動判定部59が同一の走行挙動を複数回判定した場合に、操向量Vの変更を一回だけ行う構成であっても良い。
(11)図11に基づいて上述した実施形態において、コンバインが旋回走行経路Cの後半部分Ch2を走行しているときにゲイン上昇判定またはゲイン下降判定が判定されると、操向制御部51Dは、操向量Vを直ちに変更するが、この実施形態に限定されない。例えば、操向制御部51Dは、後半部分Ch2において直ちに操向量Vを変更せず、後半部分Ch2における旋回走行の完了後に操向量Vを変更する構成であっても良い。
(12)上述の位置検出モジュール80は、人工衛星GSからのGNSS信号を直接受信する構成に限定されない。例えば、作業車の周囲における複数の箇所に、人工衛星GSからのGNSS信号を受信する基地局が設けられ、当該複数の基地局とのネットワーク通信処理によって作業車の位置情報を特定する構成であっても良い。要するに、位置検出モジュール80は、衛星航法を用いて作業車の位置を取得する構成であれば良い。
なお、上述の実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能である。また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明による自動走行制御システムは、普通型のコンバインだけでなく、自脱型のコンバイン、トウモロコシ収穫機、ジャガイモ収穫機、ニンジン収穫機、サトウキビ収穫機等の種々の収穫機に利用可能である。また、収穫機以外に、トラクタや田植機等の種々の作業車にも、本発明による自動走行制御システムは利用可能である。
51D :操向制御部
54 :走行経路設定部
59 :挙動判定部
80 :位置検出モジュール
CA :作業対象領域
SA :外周領域
L :作業走行経路
C :旋回走行経路
Ch1 :前半部分
Ch2 :後半部分
V :操向量

Claims (10)

  1. 圃場における外周部に形成された外周領域と前記圃場における前記外周領域の内側の作業対象領域とを自動で走行する作業車のための自動走行制御システムであって、
    前記作業対象領域に複数の作業走行経路を設定するとともに、前記外周領域に前記作業走行経路の端部同士を繋ぐ旋回走行経路を設定する経路設定部と、
    前記作業車に設けられ、衛星航法を用いて前記作業車の位置を取得する位置検出モジュールと、
    前記作業車が前記旋回走行経路に沿って走行するように前記作業車の旋回制御を行う操向制御部と、
    前記作業車の走行挙動を判定する挙動判定部と、が備えられ、
    前記操向制御部は、前記位置と前記走行挙動とに基づいて、前記作業車の操向量を決定する自動走行制御システム。
  2. 前記操向制御部は、前記位置と前記走行挙動とに加えて、前記作業車の方位に基づいて前記操向量を決定する請求項1に記載の自動走行制御システム。
  3. 前記操向制御部は、前記操向制御部が一つ前の旋回走行経路において前記操向量を変更していた場合は、前記作業車が前記旋回走行経路へ進入するに際して、変更後の前記操向量を参照して今回の前記操向量を決定する請求項1または2に記載の自動走行制御システム。
  4. 前記操向制御部は、前記今回の操向量として、一つ前の旋回走行経路における前記変更後の操向量と変更前の前記操向量との間の値を用いる請求項3に記載の自動走行制御システム。
  5. 前記挙動判定部は、複数の前記走行挙動を判定可能に構成され、
    前記操向制御部は、前記複数の走行挙動に対応する複数の変更パラメータを用いて前記操向量を変更するように構成され、
    前記挙動判定部が前記複数の走行挙動の何れかを判定した場合、前記操向制御部は、前記複数の変更パラメータの何れかを選択するとともに、選択した前記変更パラメータに基づいて前記操向量を変更する請求項1から4の何れか一項に記載の自動走行制御システム。
  6. 前記作業車が一つの前記旋回走行経路を走行する間に前記挙動判定部が同一の前記走行挙動を複数回判定した場合、前記操向制御部は、一回目の判定時にのみ前記操向量の変更を行い、二回目以降の判定時には前記操向量の変更を行わない請求項5に記載の自動走行制御システム。
  7. 前記複数の変更パラメータとして、右回りの前記旋回走行経路を走行する場合と左回りの前記旋回走行経路を走行する場合とで、異なる値が設定されている請求項5または6に記載の自動走行制御システム。
  8. 前記旋回走行経路はUターンを行うための経路であって、
    前記作業車が前記旋回走行経路の前半部分を走行しているときに前記挙動判定部によって前記操向量を変更するべき前記走行挙動が判定されると、前記操向制御部は、前記操向量を直ちに変更し、かつ、変更後の前記操向量を、前記作業車が前記旋回走行経路の後半部分を走行するための前記操向量として用いる請求項1から7の何れか一項に記載の自動走行制御システム。
  9. 前記旋回走行経路はUターンを行うための経路であって、
    前記作業車が前記旋回走行経路の前半部分を走行しているときに前記挙動判定部によって前記操向量を変更するべき前記走行挙動が判定されると、前記操向制御部は、前記前半部分においては前記操向量を変更せずに、前記旋回走行経路の後半部分を走行する際に前記前半部分において判定された前記走行挙動に基づいて前記操向量を変更する請求項1から7の何れか一項に記載の自動走行制御システム。
  10. 前記旋回走行経路はUターンを行うための経路であって、
    前記作業車が前記旋回走行経路の後半部分を走行しているときに前記挙動判定部によって前記操向量を変更するべき前記走行挙動が判定されると、前記操向制御部は、前記操向量を直ちに変更する請求項1から9の何れか一項に記載の自動走行制御システム。
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