JP2020072016A - 電気部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】適切な電気的接続を実現する電気部品を提供する。【解決手段】電気部品は、直線状の端子部1を有するプレスフィット端子10と、端子10を装着する筐体4と、を備え、筐体4は端子部1の根元側を収容する取付穴5を有し、取付穴5は、端子部1の延在方向に沿い設けられ、外部に開放された開放端50を有し、端子10は、端子部1の根元から連続して設けられ、筐体4に固定されることにより、端子部1を筐体4の取付穴5の内周面から離間する状態に支持する座部2と、取付穴5の外部、かつ、端子部1の先端側に設けられたプレスフィット部11と、を有し、プレスフィット部11は、延在方向に沿う接点長aに亘り配置され、端子部1の根元は、延在方向に沿って開放端50から挿入長bだけ取付穴5の奥側に位置しており、挿入長bは、接点長a以上に設定されている。【選択図】図2
Description
本発明は、電気部品に関する。
電子機器の回路基板と配線とを電気的に接続する場合、コネクタなどの電気部品を用いる場合がある。電気部品の接続端子には、作業性の観点からプレスフィット用の接続端子(以下ではプレスフィット端子と記載する)が用いられる場合がある。プレスフィット端子は、例えば相手側基板の接続孔に、プレスフィット端子のプレスフィット部を挿通(圧入)して電気的な接続を実現する(例えば、特許文献1参照)。ここでプレスフィット部とは、接続孔に圧入されることで幅が狭くなるように変形し、当該接続孔内に保持されて電気的な接続を実現する接点構造である。
このプレスフィット部の挿通の際、プレスフィット端子の中心と接続孔の軸心とが芯ずれすることがある。当該芯ずれを生ずると、例えばプレスフィット部と接続孔との接触荷重に偏りが生じ、適切な電気的接続を実現できない場合がある(例えば、特許文献2参照)。
そこで、特許文献2では、圧入部(本願のプレスフィット部)とスルーホール(本願の接続孔)とがずれ(芯ずれし)た状態で圧入されてもスルーホールに対する接触荷重を維持可能なプレスフィット端子が提案されている。このプレスフィット端子は、端子本体部(本願の端子部)と、回路基板のスルーホールに圧入される圧入部と、を備えている。圧入部は、その圧入方向に沿って形成された撓み空間としての開口部を挟んで配置されている一対の弾性圧接部、および、一対の弾性圧接部の基端部と端子本体部の先端部とを連結している連結部とを有する。端子本体部は、圧入方向に沿って形成されたスリットを有する。そして連結部は一対の分割部を有し、この一対の分割部はそれぞれ、弾性圧接部がスルーホールに圧入されたときに、互いに当接した状態を維持し圧入方向への相対的な位置ずれを許容する当接面を有する。このプレスフィット端子は、一対の分割部の圧入方向への相対的な位置ずれする際にも互いの当接面が当接した状態を維持しているため弾性圧接部の剛性を確保可能である。またこのプレスフィット端子は、端子本体部にスリットを形成することで、端子本体部の曲げ剛性を緩和し、端子本体部の先端部が圧入方向に対して傾き易くなっているため、圧入部における当接面同士の相対的な位置ずれを容易に生じさせることができる。これにより、圧入部とスルーホールとが芯ずれした状態で圧入されてもスルーホールに対する弾性圧接部の接触荷重を維持可能としている。
しかし、特許文献2に記載されるようなプレスフィット端子では、一対の分割部の位置ずれにより、プレスフィット部が不適切に変形してしまい、適切な電気的接続を実現できない場合がある。また、端子本体部にスリットを形成することを要するため、端子部の長さが長くなり、プレスフィット端子の電気部品が低背化できない問題がある。そのため、例えば端子部の中心と接続孔の軸心とが芯ずれするような場合にも、適切な電気的接続を実現し、かつ、低背化された電気部品の提供が望まれる。
本発明は、かかる実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、適切な電気的接続を実現する電気部品を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る電気部品の特徴構成は、直線状の端子部を有するプレスフィット端子と、前記プレスフィット端子を装着する筐体と、を備え、前記筐体は前記端子部の根元側を収容する取付穴を有し、前記取付穴は、前記端子部の延在方向に沿い設けられ、外部に開放された開放端を有し、前記プレスフィット端子は、前記端子部の根元から連続して設けられ、前記筐体に固定されることにより、前記端子部を前記筐体の前記取付穴の内周面から離間する状態に支持する座部と、前記取付穴の外部、かつ、前記端子部の先端側に設けられたプレスフィット部と、を有し、前記プレスフィット部は、前記延在方向に沿う第一距離に亘り配置され、前記端子部の根元は、前記延在方向に沿って前記開放端から第二距離だけ前記取付穴の奥側に位置しており、前記第二距離は、前記第一距離以上に設定されている点にある。
上記構成によれば、端子部は、取付穴の内周面から離間する状態、かつ、先端側が開放端より外部(取付穴の外部)に位置する状態で、根元側を取付穴に収容される。また、根元を座部により支持される。この際プレスフィット部は、相手側基板などの接続孔に挿通されるべく、端子部の先端側、かつ、取付穴の外部に配置される。プレスフィット部は延在方向に沿う第一距離に亘り配置される。端子部の根元は開放端から第二距離だけ取付穴の奥側に位置している。
プレスフィット端子を当該接続孔に挿通する際に、端子部の中心と接続孔の軸心とが芯ずれしている場合、プレスフィット部の中心が接続孔の軸心に沿う位置に移動する。これにより端子部の延在方向と交差する方向の接触荷重がプレスフィット部に加えられる。端子部の延在方向と交差する方向の接触荷重により、端子部は径方向外側に曲がる。端子部がこのように曲がる際に、端子部の延在方向における長さが十分に確保されると、端子部の曲げ半径が大きくなる。これにより端子部による弾性力を弱め、プレスフィット部を滑らかに接続孔に沿わせて挿入できる。そこで上記構成によれば、端子部の根元と取付穴の開放端との距離である第二距離を、プレスフィット部の長さである第一距離以上に設定することで、端子部の長さを十分確保し、端子部の曲げ半径を大きくしている。これにより、接続孔からプレスフィット部に加わる接触荷重を均質化して適切な電気的接続を実現できる。
また上記構成によれば、第二距離を第一距離以上に設定して接続孔からプレスフィット部に加わる接触荷重を均質化することで、プレスフィット部は接続孔の内面に沿い均等に潰れ(変形す)る。そのため、端子部が接続孔から抜けにくくなる。すなわち、適切な電気的接続を実現し、かつ、当該適切な電気的な接続状態を維持可能である。
また上記構成によれば、端子部の全長のうち、第二距離の範囲は取付穴内に配置している。そのため、端子部の延在方向における長さを十分確保しつつも、開放端(筐体の外表面)から端子部の先端までの距離を短くすることができる。これにより、電気部品を低背化可能である。
本発明に係る電気部品の更なる特徴構成は、前記座部は、前記延在方向に沿い外部に向けて延出するガイド部を有し、前記ガイド部は、前記端子部から離間して配置されている点にある。
上記構成によれば、ガイド部は取付穴の奥側から端子部の先端側に向けて延出している。ガイド部は端子部から離間しており、端子部とガイド部との間には隙間が形成されている。座部は取付穴に圧入されているため、端子部とガイド部との隙間の幅、換言すれば、端子部とガイド部における端子部の径方向内側の面との距離は、端子部と取付穴の内周面との距離よりも近い。したがって、端子部の変形は、ガイド部に近づく方向において、ガイド部に当接するまでの範囲内に規制される。これにより、端子部の過度な曲がりを防止できる。
本発明に係る電気部品の更なる特徴構成は、前記ガイド部は、前記座部から前記延在方向に沿い延出する一対の腕部を有し、前記端子部は、前記一対の腕部の間に配置されている点にある。
上記構成によれば、端子部の変形は、腕部に近づく方向において、腕部に当接するまでの範囲内に規制される。すなわち、端子部の変形可能範囲を、端子部から見て左右に一対の腕部の間の範囲内に規制可能である。
本発明に係る電気部品の更なる特徴構成は、前記ガイド部が前記取付穴に圧入されることにより、前記プレスフィット端子が前記筐体に固定されている点にある。
上記構成によれば、ガイド部を取付穴に圧入してプレスフィット端子を筐体に固定することができる。
本発明に係る電気部品の更なる特徴構成は、前記延在方向における前記ガイド部の先端は、前記開放端と面一もしくは前記開放端より外部に位置している点にある。
上記構成によれば、ガイド部の先端は、開放端と面一もしくは取付穴の外部に配置されているため、防止ガイド部に近づく方向における端子部と取付穴の内周面との接触が防止される。また、ガイド部に近づく方向への端子部の変形を、端子部がガイド部に当接するまでの範囲内にできる。
本発明に係る電気部品の更なる特徴構成は、前記端子部は前記延在方向に垂直な断面の外形が円形状であり、前記座部は、前記端子部の径方向に沿う円板状に形成されており、両方の面のそれぞれは、少なくとも一部を前記筐体に拘束されている点にある。
上記構成によれば、円板状に形成された座部により断面円形の端子部を延在方向において筐体に拘束し、端子部の取付穴からの抜けを防止することができる。
適切な電気的接続を実現する電気部品を提供できる。
図1から図11に基づいて、本発明の実施形態に係る電気部品について説明する。
〔電気部品の構造〕
図1および図2には、電気的な接点となる端子部1と座部2とを有するプレスフィット端子10(以下では単に、端子10と記載する)と、端子10を装着する筐体4とを備えた電気部品100を示している。電気部品100は、図2に示すように、電気部品100とは別の相手方電気部品200の基板や信号線などと端子10の端子部1を介した接続を予定された部品等である。電気部品100は、例えばコネクタ、もしくはコネクタを備えた電気機器である。
図1および図2には、電気的な接点となる端子部1と座部2とを有するプレスフィット端子10(以下では単に、端子10と記載する)と、端子10を装着する筐体4とを備えた電気部品100を示している。電気部品100は、図2に示すように、電気部品100とは別の相手方電気部品200の基板や信号線などと端子10の端子部1を介した接続を予定された部品等である。電気部品100は、例えばコネクタ、もしくはコネクタを備えた電気機器である。
以下では、図2に示すように、相手方電気部品200が、平板状の相手方電子基板9と、相手方電子基板9を貫通する接続孔8と、接続孔8の内周面の全面に形成された接点として電極8aとを備え、端子10が接続孔8に挿通されて電気部品100と相手方電気部品200との電気的な接続を確立する場合を例示して説明する。なお、図2中、接続孔8の中心線を軸心Yとして示している。
筐体4は電気部品100の本体ケーシングである。筐体4は樹脂などの絶縁体で形成されている。筐体4は、端子10が装着される固定座である取付穴5を有する。本実施形態において筐体4は、所定の金型内に固定した端子10の座部2の周りに筐体4となる樹脂を注入することで形成(いわゆる、インサート成形)されており、座部2および所定の金型が、当該注入される樹脂を立体的に排斥することで取付穴5が相対的に形成されている。端子10は、このインサート成形により、座部2が筐体4に埋め込まれるようにして固定される。
取付穴5は、少なくとも一端が外部に開放されている。以下では取付穴5の開口の端部を開放端50と記載する。取付穴5の形状、および取付穴5への端子10の装着については後述する。
端子10は、図2、図3に示すように、直線状の端子部1と、板状の座部2とを有する。なお、図2中、端子部1の中心線を軸心Xとして示している。端子部1と座部2とは端子10として一体的に形成されている。端子10は、金属などの導電体で形成されており、電気部品100の内部基板などの電子回路と電気的に接続されている。端子10は、端子部1を相手方電気部品200の電極8aを有する接続孔8(図1参照)に圧入することで電気部品100と相手方電気部品200との電気的な接続を実現する。なお、本実施形態において電極8aは接続孔8の内周面の全面に形成されている。
端子部1は、その本体部分である端子本体14と、端子本体14の先端側に設けられたプレスフィット部11と、端子部1の先端であって、端子部1の延在方向において先端に向かうにつれて縮径する頂部13と、を有する。端子部1の根元12(端子部1の後端部)には、座部2が一体に接続されている。端子部1は、取付穴5の内壁面と離間して配置されている。端子部1は、プレスフィット部11を相手方電気部品200の接続孔8(図1参照)に圧入することで電気部品100と相手方電気部品200との電気的な接続を実現する。
図2に示すように、端子部1は取付穴5の開放端50から外部へ向けて直線状に延出している。端子部1は、根元12が取付穴5の穴内部に配置され、プレスフィット部11を取付穴5の外部に配置されている。端子部1の端子本体14は、延在方向に直交する断面の外形が矩形である。以下では、端子部1の延在方向における、根元12から開放端50までの距離(端子部1が取付穴5に収容されている長さ)を、挿入長b(第二距離の一例)と記載する。
図2に示すように、プレスフィット部11は、接続孔8に圧入されることによって電極8aと電気的接続を確立する接点部である。プレスフィット部11は、端子部1の延在方向に沿う一対の接点板11a、11bを有する。接点板11a、11bは、それぞれ互いに逆方向であって、端子部1の外側に向けて膨らんでおり、接点板11aと接点板11bとの間には、端子部1の延在方向に沿うスリット19が形成されている。
以下では、端子部1の延在方向およびこれと同じ方向を単に延在方向と記載し、延在方向における端子部1の先端側を上方、その反対側を下方と記載する場合がある。また、端子部1の中心線である軸心Xを中心として外側に向かう方向を単に径方向と記載する。また、径方向のうち、特にプレスフィット部11(接点板11a、11b)が膨らむ方向を、以下では拡径方向と記載する場合がある。
本実施形態では、スリット19における延在方向の長さをプレスフィット部11の長さと定義する。以下ではプレスフィット部11の長さを接点長a(第一距離の一例)と記載する。この接点長aは挿入長b以下の長さに設定されている。換言すると、挿入長bは接点長a以上に設定されている。挿入長bを接点長a以上に設定することで、端子部1の延在方向における長さを十分に確保しつつ電気部品100を低背化し、端子部1の曲げ半径を大きくすることができる。端子部1の挿入長bは接点長aに対して1倍以上に設定するとよい。たとえば、端子部1の挿入長bを接点長aに対して2倍に設定できる。本実施形態では、挿入長bは接点長aの約1.4倍に設定されている。
プレスフィット部11は、接続孔8に圧入される際の接触荷重により接点板11a、11bが径方向内側に潰れ(スリット19の径方向における幅が狭くなるように変形し)しつつ、その反力により接点板11a、11bを接続孔8の電極8aに押し当てて電気的な接続を実現する。
座部2は、端子10を取付穴5(筐体4)に固定するための端子10における固定座である。座部2は、端子部1と一体形成されており、端子部1の根元12から連続して設けられている。座部2は、端子部1を根元12から支持している、座部2は、板面が延在方向と平行な板状に形成されている。座部2は、座部本体20と、座部本体20から延在方向に沿い、取付穴5の外側(上方)に向けて延出するガイド部21を有する。座部2の取付穴5への固定については後述する。本実施形態の座部本体20は、延在方向に直交する断面の外形が矩形である。
本実施形態においてガイド部21は、端子部1に対して拡径方向の両側に配置された一対の腕部21a、21bを有する。腕部21a、21bは、端子部1と平行に配置されており、端子部1と所定距離だけ離間している。腕部21a、21bは、延在方向に直交する断面の外形が矩形である。腕部21a、21b(ガイド部21)の拡径方向における外側面は、取付穴5の内壁面と密に接触している。当該接触により、座部2の筐体4に対する固定が強固になっている。
ガイド部21における延在方向上方側の先端部22(腕部21a、21bの先端部22a、22b)は筐体4の表面からみて外部に位置している。換言すると、先端部22(先端部22a、22b)は、延在方向において開放端50から延在方向に沿い上方に突出している。先端部22は、延在方向において、プレスフィット部11よりも下方に位置している。電気部品100が相手方電気部品200と接続されるまでの状態において、ガイド部21における筐体4の表面からみて外部に位置している部分は、各径方向における外側から端子部1への障害物の接触などから端子部1を保護している。
本実施形態の端子10は、金属板を打ち抜き成型し、プレスフィット部11などの形状を整えて製造することができる。本実施形態では、端子10は金属板を打ち抜き成型することにより、端子部1と座部2とを一体成型した場合を例示して説明している。端子10において端子本体14と、ガイド部21および座部本体20の各径方向と交差する方向の厚みは同一である。
取付穴5の形状、および取付穴5への端子10の装着について説明する。図1、図2、および図4に示すように、取付穴5は、筐体4の外表面に矩形(長方形)の開放端50を有し、筐体4の内側に窪む断面矩形の有底筒状の穴である。取付穴5は、開放端50に沿い穴の内側に向けて凹む一対の段部51を有する。
段部51は、開放端50の一対の長辺に沿い、開放端50の一方の短辺から他方の短辺に到る範囲に形成されている。段部51の底面(延在方向と交差する面)は、延在方向において端子部1の根元12と面一、もしくはやや下方(延在方向における端子部1の根元側)に位置している。
端子10の座部2のうち、座部本体20は、取付穴5における段部51よりも穴奥側に配置されている。座部本体20の外表面は、取付穴5の内表面と密に接している。端子10は座部2の腕部21a、21bが、開放端50の一対の短辺のそれぞれと接するように取付穴5に装着されている。端子10の端子部1は、取付穴5の内表面と離間している。したがって、端子部1は取付穴5内における腕部21a、21bの内側範囲、かつ、開放端50の一対の長辺の内側範囲内において撓みなどの変形を許容されている。
座部本体20は、端子10と電気部品100の内部基板等とを電気的に接続するための電線ないしは信号線、もしくは配線パターンなどの配線等(図示せず)と、取付穴5内で接続されている。この配線等は、取付穴5の内壁面を貫通して配設されて、内部基板等と接続されている。
〔電気的接続の確立について〕
上述のごとく、端子部1は取付穴5内における腕部21a、21bの内側範囲内において撓みなどの変形を許容されている。図5には、ガイド部21の先端部22が筐体4の表面からみて外部に突出した位置に配置されている場合を例示して図示している。端子部1は、拡径方向においては、端子本体14がガイド部21の先端部22の内側に当接するまでの範囲で変形を許容され、先端部22aと先端部22bとの間において撓むことができる。図5中の符号Aを付した破線は、端子部1がガイド部21の一方の先端部22aに当接するまで撓んだ状態の例示である。
上述のごとく、端子部1は取付穴5内における腕部21a、21bの内側範囲内において撓みなどの変形を許容されている。図5には、ガイド部21の先端部22が筐体4の表面からみて外部に突出した位置に配置されている場合を例示して図示している。端子部1は、拡径方向においては、端子本体14がガイド部21の先端部22の内側に当接するまでの範囲で変形を許容され、先端部22aと先端部22bとの間において撓むことができる。図5中の符号Aを付した破線は、端子部1がガイド部21の一方の先端部22aに当接するまで撓んだ状態の例示である。
端子部1の接続孔8への圧入について説明する。望ましくは、図2に示すように端子部1の軸心Xと接続孔8の軸心Yとを重複させる。この状態で、まず、頂部13を接続孔8の一端から挿入する。さらにプレスフィット部11を接続孔8に圧入すると、プレスフィット部11が接続孔8の内面(電極8a)に沿い均等に潰れる。これにより、プレスフィット部11は電極8aと適切な電気的接続を確立する。
しかし、電気部品100や相手方電気部品200の製造誤差などにより、図6に示すように、端子部1の軸心Xと接続孔8の軸心Yとがやや芯ずれしてしまう場合もある。このように多少の芯ずれが生じているような場合でも、製造ロスを削減するなどの製造効率向上の要請により、そのまま電気的接続の確立を望む場合もある。また、多少の芯ずれが生じているような場合でも、確実な電気的接続を確立し、かつ、維持できるようロバスト性の向上が要請される。この場合、図2のように端子部1の軸心Xと接続孔8の軸心Yとが重複している場合と同様に、頂部13を接続孔8の一端から挿入してプレスフィット部11と電極8aとの電気的接続を確立する必要がある。
本実施形態では、端子部1の挿入長bをプレスフィット部11の接点長a以上に設定することで、端子部1の長さを十分に確保し、端子部1の曲げ半径を大きく設定している。これにより、図7に示すように、端子部1は接続孔8に圧入される際に、接続孔8から受ける反力(接触荷重)によりしなやかに撓むことができる。この撓みは、端子部1がガイド部21の内側に当接するまでの範囲で許容されている。換言すると、端子部1の撓みなどの変形は、ガイド部21の内側範囲内に規制される。そのため、軸心Xと軸心Yとが芯ずれしている状態であっても、頂部13が接続孔8の内面に沿い接続孔8に挿入される過程で、プレスフィット部11の軸心が軸心Yと重複するように端子部1が撓む。これにより、軸心Xと軸心Yとが芯ずれしている状態であっても、プレスフィット部11の中心軸は軸心Yに沿う状態になる。
プレスフィット部11の中心軸を軸心Yに沿わせた状態でプレスフィット部11を接続孔8に圧入すれば、図8に示すように、プレスフィット部11が接続孔8の内面(電極8a)に沿い均等に潰れる。プレスフィット部11が接続孔8の内面に沿い均等に潰れことで、プレスフィット部11と電極8aとが適切な電気的接続を確立する。
このように本実施形態では、端子部1が滑らかに撓むように端子部1の延在方向における長さを十分に確保することで、軸心Xと軸心Yとが芯ずれしている状態であっても、プレスフィット部11の中心軸を軸心Yに沿う状態とし、プレスフィット部11を接続孔8に圧入して適切な電気的接続を確立する。
以上のようにして、適切な電気的接続を実現する電気部品を提供することができる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、端子10は、端子部1と座部2とを有し、座部2は、座部本体20と、ガイド部21を有する場合を説明した。しかしながら、図9に示すように、座部2がガイド部21を有しない場合もある。図9には、ガイド部21を有さない座部2が電子部品の筐体4に固定されている場合の電気部品100の断面図であって、図2の断面図に対応する断面を図示している。この場合でも、根元12が取付穴5の穴内部に配置され、挿入長bが接点長a以上に設定されていれば端子部1の延在方向における長さを十分に確保することができるため、プレスフィット部11と電極8aとが適切な電気的接続を確立する。
(1)上記実施形態では、端子10は、端子部1と座部2とを有し、座部2は、座部本体20と、ガイド部21を有する場合を説明した。しかしながら、図9に示すように、座部2がガイド部21を有しない場合もある。図9には、ガイド部21を有さない座部2が電子部品の筐体4に固定されている場合の電気部品100の断面図であって、図2の断面図に対応する断面を図示している。この場合でも、根元12が取付穴5の穴内部に配置され、挿入長bが接点長a以上に設定されていれば端子部1の延在方向における長さを十分に確保することができるため、プレスフィット部11と電極8aとが適切な電気的接続を確立する。
(2)上記実施形態では、端子10が、金属板を打ち抜き成型することにより端子部1と座部2とを一体成型し、端子10において端子本体14と、ガイド部21および座部本体20の各径方向と交差する方向の厚みは同一であり、端子本体14は延在方向に直交する断面の外径が矩形であり、座部2は、延在方向に直交する断面の外径が矩形の板状に形成されている場合を説明した。
しかしながら、端子10の製造方法は金属板の打ち抜き成型に限られない。また、端子本体14は延在方向に交差する断面が矩形である場合に限られない。また、座部2は板状である場合に限られない。
例えば、図10に示すように、端子本体14は延在方向に直交する断面の外形が円形状であってもよい。また、座部2は、延在方向に直交する面を有する板部を有する形状に形成されていてもよい。例えば図9に示すように、延在方向に直交する断面の外形が円形状の板部(円板部)を有するように座部2を形成してもよい。換言すると、端子10は、円板状などの板状の座部2からその板面に垂直に、断面円形の端子本体14を有する端子部1が延出する形状としてもよい。この場合の端子10は、一本の金属棒をプレス成型するなどして形成可能である。例えば、金属棒の一端を、金属棒の延在方向にプレス成型して座部2を形成することができる。プレスフィット部11は、金属棒の延在方向に交差する方向にプレス成型するなどして形成可能である。
図10に示すような(円)板状の座部2を有する端子10を用いる場合、図11に示すように、円板状の座部2の両方の面のそれぞれの少なくとも一部が筐体4内に包埋するなどして、当該両方の面のそれぞれの少なくとも一部を筐体4に拘束されている状態とすることが好ましい。このように座部2の両面を筐体4で拘束することで、端子10が延在方向において確実に筐体4に固定される。これにより、長期間安定して電気部品100と相手方電気部品200との電気的接続を維持することができる。
(3)上記実施形態では、ガイド部21は、座部本体20から延在方向に沿い取付穴5の外側に向けて延出する場合を説明した。そして、ガイド部21は、端子部1に対して拡径方向の両側に配置された一対の腕部21a、21bを有し、腕部21a、21bは、端子部1と平行に配置されており、端子部1と所定距離だけ離間している場合を説明した。
しかしながら、ガイド部21は、一対の腕部21a、21bを有する場合に限られない。例えばガイド部21は、一つの腕部のみを有していてもよい。また、ガイド部21は一対の腕部21a、21bを有する代わりに、筒状のガイドを有してもよい。例えば、ガイド部21を、座部本体20を円筒の底とする有底筒状のガイドとして形成してもよい。この場合、当該ガイドの円筒部分は、端子部1と平行に配置し、端子部1と所定距離だけ離間して設ける。
(4)上記実施形態では、端子10は、インサート成型により座部2が筐体4に埋め込まれるようにして固定される場合を説明した。しかしながら、端子10の筐体4への固定はインサート成型による場合に限られない。例えば、筐体4に取付穴5を形成した後、取付穴5に座部2を圧入することにより端子10を筐体4に固定してもよい。このように座部2の圧入により端子10を筐体4に固定する場合にも、ガイド部21は取付穴5の内壁面と密に接触し、座部2の筐体4に対する固定を強固にする。
(5)上記実施形態では、ガイド部21における延在方向上方側の先端部22は筐体4の表面からみて外部に位置している場合を説明した。しかしながら、先端部22は、筐体4の表面と面一にしてもよい。先端部22が筐体4の表面と面一であっても、端子部1の撓みなどの変形を、ガイド部21の内側範囲内に規制することができる。
(6)上記実施形態では、ガイド部21における延在方向上方側の先端部22は筐体4の表面からみて外部に位置している場合を説明した。しかしながら、先端部22は、筐体4の表面からみて内部であってもよい。先端部22が筐体4の内部であっても、ガイド部21の拡径方向における外側面が取付穴5の内壁面と密に接触していれば、当該接触により、座部2の筐体4に対する固定が強固になる。
(7)上記実施形態では、プレスフィット部11は、端子部1の延在方向に沿う一対の接点板11a、11bを有し、接点板11a、11bは拡径方向に膨らんでおり、プレスフィット部11を接続孔8に圧入すると、プレスフィット部11が接続孔8の内面に沿い均等に潰れて電極8aと適切な電気的接続を確立する場合を説明した。しかしながら、プレスフィット部11は、一対の接点板11a、11bを有する場合に限られない。プレスフィット部11は、接続孔8の内面に沿い均等に潰れて電極8aと適切な電気的接続を確立する構造の電極構造を有していればよい。例えば、プレスフィット部11が、延在方向に対して交互に交差する波型形状に形成された波板電極であり、当該波板電極が、接続孔8に圧入された場合に、波板が潰れて電極8aと適切な電気的接続を確立するものであってもよい。
なお、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、適切な電気的接続を実現する電気部品に適用できる。
1 :端子部
2 :座部
4 :筐体
5 :取付穴
8 :接続孔
8a :電極
9 :相手方電子基板
10 :端子(プレスフィット端子)
11 :プレスフィット部
12 :根元
20 :座部本体
21 :ガイド部
21a :腕部
21b :腕部
50 :開放端
51 :段部
100 :電気部品
200 :電気部品
a :接点長(第一距離)
b :挿入長(第二距離)
2 :座部
4 :筐体
5 :取付穴
8 :接続孔
8a :電極
9 :相手方電子基板
10 :端子(プレスフィット端子)
11 :プレスフィット部
12 :根元
20 :座部本体
21 :ガイド部
21a :腕部
21b :腕部
50 :開放端
51 :段部
100 :電気部品
200 :電気部品
a :接点長(第一距離)
b :挿入長(第二距離)
Claims (6)
- 直線状の端子部を有するプレスフィット端子と、
前記プレスフィット端子を装着する筐体と、を備え、
前記筐体は前記端子部の根元側を収容する取付穴を有し、
前記取付穴は、前記端子部の延在方向に沿い設けられ、外部に開放された開放端を有し、
前記プレスフィット端子は、
前記端子部の根元から連続して設けられ、前記筐体に固定されることにより、前記端子部を前記筐体の前記取付穴の内周面から離間する状態に支持する座部と、
前記取付穴の外部、かつ、前記端子部の先端側に設けられたプレスフィット部と、を有し、
前記プレスフィット部は、前記延在方向に沿う第一距離に亘り配置され、
前記端子部の根元は、前記延在方向に沿って前記開放端から第二距離だけ前記取付穴の奥側に位置しており、
前記第二距離は、前記第一距離以上に設定されている電気部品。 - 前記座部は、前記延在方向に沿い外部に向けて延出するガイド部を有し、
前記ガイド部は、前記端子部から離間して配置されている請求項1に記載の電気部品。 - 前記ガイド部は、前記座部から前記延在方向に沿い延出する一対の腕部を有し、
前記端子部は、前記一対の腕部の間に配置されている請求項2に記載の電気部品。 - 前記ガイド部が前記取付穴に圧入されることにより、前記プレスフィット端子が前記筐体に固定されている請求項2または3に記載の電気部品。
- 前記延在方向における前記ガイド部の先端は、前記開放端と面一もしくは前記開放端より外部に位置している請求項2から4のいずれか一項に記載の電気部品。
- 前記端子部は前記延在方向に垂直な断面の外形が円形状であり、前記座部は、前記端子部の径方向に沿う円板状に形成されており、両方の面のそれぞれは、少なくとも一部を前記筐体に拘束されている請求項1から5のいずれか一項に記載の電気部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018205689A JP2020072016A (ja) | 2018-10-31 | 2018-10-31 | 電気部品 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2018205689A JP2020072016A (ja) | 2018-10-31 | 2018-10-31 | 電気部品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2020072016A true JP2020072016A (ja) | 2020-05-07 |
Family
ID=70548027
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018205689A Pending JP2020072016A (ja) | 2018-10-31 | 2018-10-31 | 電気部品 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2020072016A (ja) |
-
2018
- 2018-10-31 JP JP2018205689A patent/JP2020072016A/ja active Pending
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