JP2020052162A - 定着部材、定着装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮変形と解放とを繰り返しても、離型層と弾性層との剥離が抑制された定着部材を提供すること。【解決手段】円筒状の基材と弾性層と接着層と離型層とをこの順に有し、前記接着層の離型層側の弾性率よりも、前記接着層の弾性層側の弾性率が2.7MPa以上低い定着部材である。【選択図】図1

Description

本発明は、定着部材、定着装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置(複写機、ファクシミリ、プリンタ等)では、記録材上に形成された未定着のトナー像を定着装置によって定着して画像が形成される。
ここで、特許文献1には、「円筒状の基材と、前記基材の周囲に形成された弾性層と、前記弾性層の表面を被覆する表面層と、前記弾性層と前記表面層との間に形成された接着層とを有し、前記接着層が、架橋基を有するジアルキルポリオルガノシロキサンと、ビニル基を有するジアルキルポリオルガノシロキサンとの架橋生成物を含み、前記架橋生成物中の架橋したビニル基の量に対して、残存する架橋基の量がモル比で0.1倍以上3.0倍以下の範囲であることを特徴とする、定着部材。」が開示されている。
特開2017−161738号公報
弾性層と離型層とが接着層で接着されている定着部材では、圧縮変形と解放とが繰り返されると、弾性層と離型層との剥離が生じることがある。
そこで、本発明の課題は、円筒状の基材と弾性層と接着層と離型層とをこの順に有し、接着層の離型層側の弾性率と接着層の弾性層側の弾性率が同じである、又は、その差分が2.7MPa未満である定着部材に比べ、繰り返しの定着動作により生じる、離型層と弾性層との剥離の発生を抑制した定着部材(以下「弾性層と離型層との接着耐久性に優れた定着部材」とも称する)を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
<1>
円筒状の基材と弾性層と接着層と離型層とをこの順に有し、
前記接着層の離型層側の弾性率よりも、前記接着層の弾性層側の弾性率が2.7MPa以上低い定着部材。
<2>
前記接着層の弾性層側の弾性率と、前記接着層の離型層側の弾性率との差分(絶対値)が、2.7MPa以上10.0MPa以下である<1>に記載の定着部材。
<3>
前記接着層の弾性層側の弾性率と、前記接着層の離型層側の弾性率との差分(絶対値)が、2.8MPa以上5.0MPa以下である<2>に記載の定着部材。
<4>
前記弾性層の弾性率と、前記離型層の弾性率との差分(絶対値)が、400MPa以上600MPa以下である<1>〜<3>のいずれか1項に記載の定着部材。
<5>
前記弾性層の弾性率と、前記離型層の弾性率との差分(絶対値)が、400MPa以上500MPa以下である<4>に記載の定着部材。
<6>
前記弾性層の弾性率をA、前記接着層の弾性層側の弾性率をB、前記離型層の弾性率をC、前記接着層の離型層側の弾性率をDとしたとき、式:1.0<B/A<6.0、及び、式:50<C/D<100を満たす<1>〜<5>のいずれか1項に記載の定着部材。
<7>
式:1.0<B/A<3.0、及び、式:50<C/D<83を満たす<6>に記載の定着部材。
<8>
前記離型層が、フッ素樹脂を含む樹脂層である<1>〜<7>のいずれか1項に記載の定着部材。
<9>
前記離型層が、前記フッ素樹脂を含む樹脂筒状体を前記弾性層に被せた層である<8>に記載の定着部材。
<10>
第1回転体と、前記第1回転体の外面に接触して配置される第2回転体と、を備え、
前記第1回転体及び前記第2回転体の少なくとも一方が<1>〜<9>のいずれか1項に記載の定着部材であり、
トナー像が表面に形成された記録媒体を前記第1回転体と前記第2回転体との接触部に挿通して前記トナー像を定着する定着装置。
<11>
<10>に記載の定着装置を備え、
画像形成装置に着脱するプロセスカートリッジ。
<12>
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
トナーを含む現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記トナー像を前記記録媒体に定着する定着手段であって、<10>に記載の定着装置を有する定着手段と、
を備える画像形成装置。
<1>、<2>、<3>、<8>、又は<9>に係る発明によれば、円筒状の基材と弾性層と接着層と離型層とをこの順に有し、接着層の離型層側の弾性率と接着層の弾性層側の弾性率が同じである、又は、その差分が2.7MPa未満である定着部材に比べ、弾性層と離型層との接着耐久性に優れた定着部材が提供される。
<4>、又は<5>に係る発明によれば、円筒状の基材と弾性層と接着層と離型層とをこの順に有し、接着層の離型層側の弾性率と接着層の弾性層側の弾性率が同じである定着部材に比べ、弾性層の弾性率と離型層の弾性率との差分(絶対値)が400MPa以上600MPa以下であっても、弾性層と離型層との接着耐久性に優れた定着部材が提供される。
<6>、又は<7>に係る発明によれば、式:1.0≧B/A、式:B/A≧6.0、式:50≧C/D、又は式C/D≧100を満たす場合に比べて、弾性層と離型層との接着耐久性に優れた定着部材が提供される。
<10>、<11>、<12>に係る発明によれば、円筒状の基材と弾性層と接着層と離型層とをこの順に有し、接着層の離型層側の弾性率と接着層の弾性層側の弾性率が同じである定着部材を備える比べ、弾性層と離型層との接着耐久性に優れた定着部材を備える定着装置、プロセスカートリッジ、又は画像形成装置が提供される。
本実施形態に係る定着部材の一例を示す模式断面図である。 第1実施形態に係る定着装置の一例を示す概略構成図である。 第2実施形態に係る定着装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
以下、本発明の一例である実施形態について説明する。
なお、実質的に同一の機能を有する部材には、全図面を通して同じ符合を付与し、重複する説明は適宜省略する場合がある。
[定着部材]
本実施形態に係る定着部材について説明する。
図1は、本実施形態に係る定着部材の一例を示す概略断面図である。
本実施形態に係る定着部材110は、例えば、図1に示すように、円筒状の基材100Aと弾性層100Bと接着層100Dと離型層100Cをこの順に有している。
具体的には、本実施形態に係る定着部材110は、例えば、円筒状の基材110Aと、基材110A上に設けられた弾性層110Bと、弾性層110Bに設けられた離型層110Cと、弾性層110Bおよび離型層110Cの間に介在し、弾性層110Bおよび離型層110Cを接着するための接着層110Dと、を有している。
そして、接着層110Dの離型層110C側の弾性率よりも、接着層110Dの弾性層110B側の弾性率が2.7MPa以上低くなっている。
本実施形態に係る定着部材110は、上記の構成により、弾性層100Bと離型層110Cとの接着耐久性に優れた定着部材となる。つまり、圧縮変形と解放とを繰り返しても、弾性層100Bと離型層110Cとの剥離が抑制された定着部材となる。その理由は、次の通り推測される。
従来から、画像形成装置用の定着装置として、ロール状又はベルト状の形状を有する部材である第1回転体及び第2回転体を備える定着装置が知られている。この定着装置は、両回転体を接触させて接触部(ニップ)を形成した状態で回転駆動させ、第1回転体と第2回転体との接触部(ニップ)にトナー像が表面に形成された記録媒体を挿通してトナー像を定着する。そして、この第1回転体及び第2回転体の少なくとも一方として、円筒状の基材と弾性層と接着層と離型層とをこの順に有する定着部材が用いられている。
しかし、こうした定着装置では、第1回転体及び第2回転体が接触部(ニップ)において圧縮変形しその後回転駆動に伴って接触部(ニップ)を通過すると圧縮から解放されて元の形状に戻る、という状態が繰り返される。そのため、離型層および弾性層も圧縮変形と圧縮からの解放とが繰り返され、弾性層と離型層との界面には繰り返して負荷が加えられる。そして、この負荷の繰り返しにより、弾性層と離型層とが剥離することがある。この原因は、弾性層と離型層との弾性率に大きな差があり、離型層および弾性層を接着する接着層と離型層又は弾性層との界面に応力集中が生じるためと考えられる。
それに対して、接着層110Dの離型層110C側の弾性率よりも、接着層110Dの弾性層110B側の弾性率が2.7MPa以上低くすると、接着層110Dの弾性層110B側の弾性率と弾性層110Bの弾性率との差、およびが接着層110Dの離型層110C側の弾性率と離型層110Cとの弾性率との差が、各々縮まる。それにより、接着層と離型層又は弾性層との界面に応力集中が緩和される。そのため、離型層および弾性層も圧縮変形と圧縮からの解放とが繰り返さても、離型層および弾性層を接着する接着層と離型層又は弾性層との界面に応力集中が生じ難くなる。
以上から、本実施形態に係る定着部材110は、弾性層110Bと離型層110Cとの接着耐久性に優れると推測される。
なお、本実施形態に係る定着部材110の層構成は、必要に応じて、例えば、基材110Aと弾性層110Bとの間に金属層及びその保護層を介在させた層構成、基材110Aと弾性層110Bとの間に接着層を介在させた層構成、これらの層構成を組み合わせた層構成であってもよい。
以下、本実施形態に係る定着部材110の構成要素について詳細に説明する。なお、符号は省略して説明する。
(定着部材の各層の弾性率の関係)
本実施形態に係る定着部材において、接着層の離型層側の弾性率よりも、接着層の弾性層側の弾性率が低い。
具体的には、弾性層と離型層との接着耐久性向上の観点から、接着層の弾性層側の弾性率と、接着層の離型層側の弾性率との差分(絶対値)は、2.7MPa以上であり、2.7MPa以上10.0MPa以下が好ましく、2.8MPa以上5.0MPa以下がより好ましく、2.9MPa以上4.0MPa以下がさらに好ましく、3.0MPa以上3.0MPa以下が特に好ましい。
接着層の離型層側の弾性率よりも、接着層の弾性層側の弾性率が低い態様は、接着層の離型層側から弾性層側に向かって次第に弾性率が低下している態様であってもよいし、接着層の離型層側から弾性層側に向かって段階的に弾性率が低下している態様であってもよい。ただし、弾性層と離型層との接着耐久性向上の観点から、接着層の離型層側から弾性層側に向かって次第に弾性率が低下している態様であることがよい。
接着層の離型層側の弾性率よりも、接着層の弾性層側の弾性率が低くする方法としては、例えば、少なくとも1種が架橋剤として機能する2種以上の接着剤を含む接着層形成用組成物を弾性層上に塗布し、離型層となる樹脂筒状体を被せた後、目的とする時間で放置(シーズニング)する方法が挙げられる。上記放置処理を実施することで、接着層の弾性層側の弾性率が低くなる。これは、上記放置処理により、接着層となる接着層形成用組成物の塗膜から、接着剤のうち架橋剤として機能する成分(低分子量成分)が弾性層に染み込む現象が生じ、接着層の弾性層側の架橋密度のみが低下するためと推測される。
なお、この放置処理を実施して接着層を形成すると、接着層の離型層側から弾性層側に向かって次第に弾性率が低下する接着層が形成されると推測される。
ここで、弾性層の弾性率と離型層の弾性率との差分(絶対値)が、400MPa以上600MPa以下(又は400MPa以上500MPa以下)であると、弾性層と離型層との接着耐久性が低下する傾向が高まる。しかし、接着層の離型層側の弾性率よりも、接着層の弾性層側の弾性率が低くすることで、弾性層の弾性率と離型層の弾性率との差分(絶対値)が、400MPa以上600MPa以下(又は400MPa以上500MPa以下)と離れていても、弾性層と離型層との接着耐久性が確保される。
また、弾性層と離型層との接着耐久性向上の観点から、弾性層の弾性率をA、接着層の弾性層側の弾性率をB、離型層の弾性率をC、接着層の離型層側の弾性率をDとしたとき、式:1.0<B/A<6.0、及び、式:50<C/D<100を満たすことが好ましく、式:1.0<B/A<3.0、及び、式:50<C/D<83を満たすことがより好ましく、式:1.0<B/A<2.0、及び、式:50<C/D<66を満たすことさらに好ましい。
接着層の弾性層側の弾性率、接着層の離型層側の弾性率、弾性層の弾性率、離型層の弾性率は、次の方法により測定された値と定義する。
定着部材から測定対象となる層のサンプルを採取し、これを測定試料(試料幅:2mm、試料長さ:10mm)とする。
この測定試料を用いて、動的粘弾性試験機RHEOVIBRON(ORIENTEC社製)により、温度30℃周波数10Hz/振幅100μmの測定条件で、弾性率を測定する。測定温度は、常温常湿(22℃、50%RH)環境下とする。
そして、接着層の弾性層側の弾性率は、厚み方向の半分で分断した接着層の測定試料(試料幅:2mm、試料長さ:10mm)のうち、弾性層側の測定試料を用いて測定した弾性率とする。
接着層の離型層側の弾性率は、厚み方向の半分で分断した接着層の測定試料(試料幅:2mm、試料長さ:10mm)のうち、離型層側の測定試料を用いて測定した弾性率とする。
弾性層の弾性率は、弾性層の厚み方向中央部から採取した厚さ0.5mmの測定試料(試料幅:2mm、試料長さ:10mm)を用いて測定した弾性率とする。
離型層の弾性率は、弾性層の厚み方向中央部から採取した厚さ0.03mmの測定試料(試料幅:2mm、試料長さ:10mm)を用いて測定した弾性率とする。
(定着部材の形状)
本実施形態に係る定着部材は、ロール状であってもよいし、ベルト状であってもよい。また、熱源をその内部又は外部に備えた加熱定着部材であってもよいし、熱源を備えない加圧定着部材であってもよい。
(基材)
定着部材がロール状の場合、基材としては、例えば、金属(アルミ、SUS、鉄、銅等)、合金、セラミックス、FRM(繊維強化メタル)等で構成された円筒体が挙げられる。
定着部材がロール状の場合、基材の外径及び厚さは、例えば、外径10mm以上50mm以下であることがよく、例えば、アルミニウム製であれば厚さ0.5mm以上4mm以下、SUS(ステンレス鋼)製又は鉄製であれば厚さ0.1mm以上2mm以下がよい。
一方、定着部材がベルト状の場合、基材としては、例えば、金属ベルト(例えば、ニッケル、アルミニウム、ステンレス等の金属ベルト)、樹脂ベルト(例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリベンゾイミダゾール等の樹脂ベルト)が挙げられる。
なお、樹脂ベルトには導電剤などを添加分散して、体積抵抗率が制御されていてもよい。具体的には、樹脂ベルトとしては、例えば、カーボンブラックを添加し分散して体積抵抗率を制御したポリイミドベルトが挙げられる。
また、樹脂ベルトとしては、例えば、長尺のポリイミドシートの両端部をパズル状に組合せ、熱圧着部材を用いて熱圧着し、ベルト状に仕立てたものも挙げられる。
定着部材がベルト状の場合、基材の厚さは、例えば、20μm以上200μm以下であることがよく、望ましくは30μm以上150μm以下、より望ましくは40μm以上130μm以下である。
なお、基材の外周面には接着剤を塗布してもよい。つまり、基材と弾性層とが接着剤層を介して積層されていてもよい。
(弾性層)
弾性層の材質としては、例えば、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロシリコーンゴム等が挙げられる。弾性層の材質としては、耐熱性、熱伝導性、絶縁性等の観点から、例えば、シリコーンゴムが好ましい。
シリコーンゴムとしては、例えば、RTVシリコーンゴム、HTVシリコーンゴム、液状シリコーンゴムなどが挙げられ、具体的には、ポリジメチルシリコーンゴム(MQ)、メチルビニルシリコーンゴム(VMQ)、メチルフェニルシリコーンゴム(PMQ)、フルオロシリコーンゴム(FVMQ)等が挙げられる。
シリコーンゴムとしては、架橋形態として付加反応型を主とするものが好ましい。また、シリコーンゴムは様々な種類の官能基が知られており、メチル基を有するジメチルシリコーンゴム、メチル基とフェニル基を有するメチルフェニルシリコーンゴム、ビニル基を有するビニルシリコーンゴム(ビニル基含有シリコーンゴム)などが好ましい。なお、ビニル基を有するビニルシリコーンゴムがより好ましく、さらにビニル基を有するオルガノポリシロキサン構造とケイ素原子に結合する水素原子(SiH)を有するハイドロジェンオルガノポリシロキサン構造とを有するシリコーンゴムが好ましい。
弾性層に含まれる弾性材料中において、シリコーンゴムが主成分である(つまり質量比で50%以上含む)ことが好ましく、さらにその含有率は90質量%以上であることがより好ましく、99質量%以上であることがさらに好ましい。
弾性層には、各種添加剤を含んでもよい。
添加剤としては、例えば、補強剤(カーボンブラック等)、充填剤(炭酸カルシウム等)、軟化剤(パラフィン系等)、加工助剤(ステアリン酸等)、老化防止剤(アミン系等)、加硫剤(硫黄、金属酸化物、過酸化物等)、機能性充填剤(アルミナ等)等が挙げられる。
弾性層の厚さは、例えば、30μm以上1mm以下であることがよく、望ましくは100μm以上500μm以下である。
(接着層)
接着層は、弾性層と離型層とを接着する層である。そして、接着層は、接着剤を含む組成物の硬化物層が挙げられる。
接着剤としては、例えば、シランカップリング剤系接着剤、シリコーン系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、及びウレタン樹脂系接着剤等が挙げられる。
これらの中でも、シリコーン系接着剤がより好ましく、SiH構造(ケイ素原子に結合する水素原子を有する構造)を有するポリシロキサン(以下、「SiH含有ポリシロキサンとも称する)であることが好ましい。
そして、接着剤としては、特に、SiH基含有ポリシロキサンを2種以上併用し、そのうち少なくとも1種が架橋剤として機能する成分を使用することが好ましい。
SiH基含有ポリシロキサンとしては、1つ以上のSiH構造(すなわち、ケイ素原子と水素原子とが直接結合した構造)と、2つ以上の連続したシロキサン結合と、を有するシロキサン化合物である。
SiH基含有ポリシロキサンの1分子が有するSiH構造の数は、1以上であり、弾性層との接着性及び接着剤層にゴム弾性を付与する観点から、2以上が好ましく、2以上10以下がより好ましく、2以上4以下がさらに好ましい。
SiH基含有ポリシロキサンの1分子が有するSi原子の数は、3以上であり、接着性の向上及びゴム弾性の付与の観点から、3以上100以下が好ましい。
SiH基含有ポリシロキサンの数平均分子量は、例えば200以上10000以下が挙げられ、接着性の向上及びゴム弾性の付与の観点から、200以上6000以下が好ましい。
なお、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定する。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー製GPC・HLC−8120GPCを用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で行う。数平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出する。
SiH基含有ポリシロキサンの分子構造は、直鎖状でもよく、分岐状でもよく、環状でもよい。
SiH基含有ポリシロキサンとしては、例えば、下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。

一般式(1)中、R11、R12、R13、R14、R15、R16、及びR17は、各々独立に、水素原子又は1価の有機基を示し、nは1以上の整数を示す。
一般式(1)中、R11〜R17が示す1価の有機基としては、例えば、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換のシリルオキシ基等が挙げられる。
一般式(1)中、R11〜R17が示すアルキル基としては、例えば、直鎖状又は分岐状で炭素数1以上4以下(好ましくは1以上3以下)のアルキル基等が挙げられ、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基等が挙げられる。
一般式(1)中、R11〜R17が示すアルキル基の置換基としては、例えば、後述する置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換のシリルオキシ基等が挙げられる。
一般式(1)中、R11〜R17が示すアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
一般式(1)中、R11〜R17が示すアリール基の置換基としては、例えば、前述の置換又は無置換のアルキル基、後述する置換又は無置換のシリルオキシ基等が挙げられる。
一般式(1)中、R11〜R17が示すシリルオキシ基の置換基としては、例えば、前述の置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換のシリルオキシ基等が挙げられる。
一般式(1)中、R11〜R17は、これらの中でも、接着性の向上及びゴム弾性の付与の観点から、水素原子、炭素数1以上2以下の無置換のアルキル基、無置換のフェニル基、無置換のシリルオキシ基、炭素数1以上2以下の無置換のアルキル基で置換されたシリルオキシ基が好ましく、水素原子、炭素数1以上2以下のアルキル基がより好ましい。
なお、一般式(1)中のnが2以上の場合、一般式(1)で表される化合物における2以上のR13及びR14は、それぞれ、同じであってもよく、異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。
また、一般式(1)中のR13とR14とは、互いに同じであっても異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。一般式(1)中のR11とR12とは、互いに同じであっても異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。一般式(1)中のR15とR16とは、互いに同じであっても異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。
一般式(1)で表される化合物は、これらの中でも、R11〜R16が水素、メチル基、又はエチル基であり、R17が水素原子である化合物が好ましく、R11〜R16がいずれもメチル基であり、R17が水素原子である化合物がより好ましい。
−その他の成分−
接着剤層を形成するための組成物は、必要に応じてその他の成分を含んでもよい。
その他の成分としては、例えば、溶剤(例えば、酢酸ブチル等)、無機粒子(例えば、酸化鉄、シリカ等)が挙げられる。
また、組成物は、SiH基含有ポリシロキサンと共に、シランカップリング剤をさらに含んでもよい。シランカップリング剤としては、例えば、アルコキシ基含有シランカップリング剤、アルケニル基含有シランカップリング剤、エポキシ基含有シランカップリング剤、アミノ基含有シランカップリング剤、メタクリル基含有シランカップリング剤、スチリル基含有シランカップリング剤、アミノ基含有シランカップリング剤等が挙げられる。
(離型層)
離型層は、定着部材の外周面にトナー像等に対する離型性を付与するための表面層である。
離型層には、例えば、耐熱性や離型性が求められる。この観点から、離型層とを構成する材料には耐熱性離型材料を用いることが好ましく、具体的には、フッ素ゴム、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、耐熱性離型材料としては、フッ素樹脂がよい。つまり、離型層は、フッ素樹脂を含む樹脂層がよい。
このようなフッ素樹脂として、具体的には、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリエチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロ三フッ化エチレン(PCTFE)、フッ化ビニル(PVF)等が挙げられる。
離型層としては、樹脂筒状体を用いることが好ましい。つまり、離型層は、予め成形された樹脂筒状体(好ましくはフッ素樹脂を含む樹脂筒状体)を、弾性層に被せた層であることが好ましい。
樹脂筒状体の内周面には、接着層との接着性を高める点から、表面処理が施されていることがよい。表面処理としては、湿式処理であっても乾式処理であってもよく、例えば、液体アンモニア処理、エキシマレーザ処理、プラズマ処理等が挙げられる。
離型層の厚さは、10μm以上100μm以下であることが好ましく、5μm以上50μm以下であることがより好ましく、10μm以上40μm以下であることが更に好ましい。
(定着部材の用途)
本実施形態に係る定着部材は、例えば、加熱ロール、加圧ロール、加熱ベルト、及び加圧ベルト等に適用される。なお、加熱ロール及び加熱ベルトにおける熱源としては、外部の熱源から加熱する方式や、電磁誘導方式による方式等が挙げられる。
[定着装置]
本実施形態に係る定着装置としては、種々の構成があり、例えば、第1回転体と、第1回転体の外面に接して配置される第2回転体と、を備える。定着装置は、トナー像が表面に形成された記録媒体を第1回転体と第2回転体との接触部に挿通してトナー像を定着する。そして、第1回転体及び第2回転体の少なくとも一方として、本実施形態に係る定着部材が適用される。
以下に、第1及び第2実施形態として、加熱部材と加圧部材とを備えた定着装置を説明する。そして、第1及び第2実施形態において、本実施形態に係る定着部材は、加熱ロール、加熱ベルト、加圧ロール及び加圧ロールのいずれにも適用され得る。
なお、本実施形態に係る定着装置は、第1及び第2実施形態に限られず、加熱ロール又は加熱ベルトと加圧ベルトとを備えた定着装置であってよい。そして、本実施形態に係る定着部材は、加熱ロール、加熱ベルト、及び加圧ベルトのいずれにも適用され得る。
また、本実施形態に係る定着装置は、第1及び第2実施形態に限られず、電磁誘導加熱方式の定着装置であってもよい。
(定着装置の第1実施形態)
第1実施形態に係る定着装置について説明する。図2は、第1実施形態に係る定着装置の一例を示す概略図である。
第1実施形態に係る定着装置60は、図2に示すように、例えば、回転駆動する加熱ロール61(第1回転体の一例)と、加圧ベルト62(第2回転体の一例)と、加圧ベルト62を介して加熱ロール61を押圧する押圧パッド64(押圧部材の一例)と、を備えて構成されている。
なお、押圧パッド64は、例えば、加圧ベルト62と加熱ロール61とが相対的に加圧されていればよい。従って、加圧ベルト62側が加熱ロール61に加圧されてもよく、加熱ロール61側が加熱ロール61に加圧されてもよい。
加熱ロール61の内部には、ハロゲンランプ66(加熱手段の一例)が配設されている。加熱手段としては、ハロゲンランプに限られず、発熱する他の発熱部材を用いてもよい。
一方、加熱ロール61の表面には、例えば、感温素子69が接触して配置されている。この感温素子69による温度計測値に基づいて、ハロゲンランプ66の点灯が制御され、加熱ロール61の表面温度が目的とする設定温度(例えば、150℃)に維持される。
加圧ベルト62は、例えば、内部に配置された押圧パッド64とベルト走行ガイド63とによって回転自在に支持されている。そして、挟込領域N(ニップ部)において押圧パッド64により加熱ロール61に対して押圧されて配置されている。
押圧パッド64は、例えば、加圧ベルト62の内側において、加圧ベルト62を介して加熱ロール61に加圧される状態で配置され、加熱ロール61との間で挟込領域Nを形成している。
押圧パッド64は、例えば、幅の広い挟込領域Nを確保するための前挟込部材64aを挟込領域Nの入口側に配置し、加熱ロール61に歪みを与えるための剥離挟込部材64bを挟込領域Nの出口側に配置している。
加圧ベルト62の内周面と押圧パッド64との摺動抵抗を小さくするために、例えば、前挟込部材64a及び剥離挟込部材64bの加圧ベルト62と接する面にシート状の摺動部材68が設けられている。そして、押圧パッド64と摺動部材68とは、金属製の保持部材65に保持されている。
なお、摺動部材68は、例えば、その摺動面が加圧ベルト62の内周面と接するように設けられており、加圧ベルト62との間に存在するオイルの保持・供給に関与する。
保持部材65には、例えば、ベルト走行ガイド63が取り付けられ、加圧ベルト62が回転する構成となっている。
加熱ロール61は、例えば、図示しない駆動モータにより矢印S方向に回転し、この回転に従動して加圧ベルト62は、加熱ロール61の回転方向と反対の矢印R方向へ回転する。すなわち、例えば、加熱ロール61が図2における時計方向へ回転するのに対して、加圧ベルト62は反時計方向へ回転する。
そして、未定着トナー像を有する用紙K(記録媒体の一例)は、例えば、定着入口ガイド56によって導かれて、挟込領域Nに搬送される。そして、用紙Kが挟込領域Nを通過する際に、用紙K上の未定着トナー像は挟込領域Nに作用する圧力と熱とによって定着される。
第1実施形態に係る定着装置60では、例えば、加熱ロール61の外周面に倣う凹形状の前挟込部材64aにより、前挟込部材64aがない構成に比して、広い挟込領域Nを確保される。
また、第1実施形態に係る定着装置60では、例えば、加熱ロール61の外周面に対し突出させて剥離挟込部材64bを配置することにより、挟込領域Nの出口領域において加熱ロール61の歪みが局所的に大きくなるように構成されている。
このように剥離挟込部材64bを配置すれば、例えば、定着後の用紙Kは、剥離挟込領域を通過する際に、局所的に大きく形成された歪みを通過することになるので、用紙Kが加熱ロール61から剥離しやすい。
剥離の補助手段として、例えば、加熱ロール61の挟込領域Nの下流側に、剥離部材70を配設されている。剥離部材70は、例えば、剥離爪71が加熱ロール61の回転方向と対向する向き(カウンタ方向)に加熱ロール61と近接する状態で保持部材72によって保持されている。
(定着装置の第2実施形態)
第2実施形態に係る定着装置について説明する。図3は、第2実施形態に係る定着装置の一例を示す概略図である。
第2実施形態に係る定着装置80は、図3に示すように、例えば、加熱ベルト84(第1回転体の一例)を備える定着ベルトモジュール86と、加熱ベルト84(定着ベルトモジュール86)に押圧して配置された加圧ロール88(第2回転体の一例)とを含んで構成されている。そして、例えば、加熱ベルト84(定着ベルトモジュール86)と加圧ロール88との接触部には挟込領域N(ニップ部)が形成されている。挟込領域Nでは、用紙K(記録媒体の一例)が加圧及び加熱されトナー像が定着される。
定着ベルトモジュール86は、例えば、無端状の加熱ベルト84と、加圧ロール88側で加熱ベルト84が巻き掛けられ、モータ(不図示)の回転力で回転駆動すると共に加熱ベルト84をその内周面から加圧ロール88側へ押し付ける加熱押圧ロール89と、加熱押圧ロール89と異なる位置で内側から加熱ベルト84を支持する支持ロール90と、を備えている。
定着ベルトモジュール86は、例えば、加熱ベルト84の外側に配置されてその周回経路を規定する支持ロール92と、加熱押圧ロール89から支持ロール90までの加熱ベルト84の姿勢を矯正する姿勢矯正ロール94と、加熱ベルト84と加圧ロール88とで形成された挟込領域Nの下流側において加熱ベルト84に内周面から張力を付与する支持ロール98と、が設けられている。
そして、定着ベルトモジュール86は、例えば、加熱ベルト84と加熱押圧ロール89との間に、シート状の摺動部材82が介在するように設けられている。
摺動部材82は、例えば、その摺動面が加熱ベルト84の内周面と接するように設けられており、加熱ベルト84との間に存在するオイルの保持・供給に関与する。
ここで、摺動部材82は、例えば、その両端が支持部材96により支持された状態で設けられている。
加熱押圧ロール89の内部には、例えば、ハロゲンヒータ89A(加熱手段の一例)が設けられている。
支持ロール90は、例えば、アルミニウムで形成された円筒状ロールであり、内部にはハロゲンヒータ90A(加熱手段の一例)が配設されており、加熱ベルト84を内周面側から加熱するようになっている。
支持ロール90の両端部には、例えば、加熱ベルト84を外側に押圧するバネ部材(不図示)が配設されている。
支持ロール92は、例えば、アルミニウムで形成された円筒状ロールであり、支持ロール92の表面には厚さ20μmのフッ素樹脂からなる離型層が形成されている。
支持ロール92の離型層は、例えば、加熱ベルト84の外周面からのトナーや紙粉が支持ロール92に堆積するのを防止するために形成されるものである。
支持ロール92の内部には、例えば、ハロゲンヒータ92A(加熱手段の一例)が配設されており、加熱ベルト84を外周面側から加熱するようになっている。
つまり、例えば、加熱押圧ロール89と支持ロール90及び支持ロール92とによって、加熱ベルト84が加熱される構成となっている。
姿勢矯正ロール94は、例えば、アルミニウムで形成された円柱状ロールであり、姿勢矯正ロール94の近傍には、加熱ベルト84の端部位置を測定する端部位置測定機構(不図示)が配置されている。
姿勢矯正ロール94には、例えば、端部位置測定機構の測定結果に応じて加熱ベルト84の軸方向における当り位置を変位させる軸変位機構(不図示)が配設され、加熱ベルト84の蛇行を制御するように構成されている。
一方、加圧ロール88は、例えば、回転自在に支持されると共に、図示しないスプリング等の付勢手段によって加熱ベルト84が加熱押圧ロール89に巻き回された部位に押圧されて設けられている。これにより、定着ベルトモジュール86の加熱ベルト84(加熱押圧ロール89)が矢印S方向へ回転移動するのに伴って、加熱ベルト84(加熱押圧ロール89)に従動して加圧ロール88が矢印R方向に回転移動するようになっている。
そして、未定着トナー像(不図示)を有する用紙Kは、矢印P方向に搬送され、定着装置80の挟込領域Nに導かれる。そして、用紙Kが挟込領域Nを通過する際に、用紙K上の未定着トナー像は、挟込領域Nに作用する圧力と熱とによって定着される。
なお、第2実施形態に係る定着装置80では、複数ある加熱手段の一例としてハロゲンヒータ(ハロゲンランプ)を適用した形態を説明したが、これに限られず、ハロゲンヒータ以外の輻射ランプ発熱体(放射線(赤外線等)を発する発熱体)、抵抗発熱体(抵抗に電流を流すことによりジュール熱を発生させる発熱体:例えばセラミック基板に抵抗を有する膜を形成して焼成させたもの等)を適用してもよい。
[画像形成装置]
次に、本実施形態に係る画像形成装置について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、トナーを含む現像剤により、像保持体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、トナー像を記録媒体に定着する定着手段と、を備える。
そして、定着手段として、本実施形態に係る定着装置が適用される。
ここで、本実施形態に係る画像形成装置において、定着装置は、画像形成装置に着脱するようにカートリッジ化していてもよい。つまり、本実施形態に係る画像形成装置は、プロセスカートリッジの構成装置として、本実施形態に係る定着装置を備えてもよい。
以下、本実施形態に係る画像形成装置について図面を参照しつつ説明する。
図4は、本実施形態に係る画像形成装置の構成を示した概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置100は、図4に示すように、例えば、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置であって、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kと、各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10と、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー像を記録媒体である用紙Kに一括転写(二次転写)させる二次転写部20と、二次転写された画像を用紙K上に定着させる定着装置60と、を備えている。また、画像形成装置100は、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
この定着装置60が既述の第1実施形態に係る定着装置60である。なお、画像形成装置100は、既述の第2実施形態に係る定着装置80を備える構成であってもよい。
画像形成装置100の各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、表面に形成されるトナー像を保持する像保持体の一例として、矢印A方向に回転する感光体11を備えている。
感光体11の周囲には、帯電手段の一例として、感光体11を帯電させる帯電器12が設けられ、潜像形成手段の一例として、感光体11上に静電潜像を書込むレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)が設けられている。
また、感光体11の周囲には、現像手段の一例として、各色成分トナーが収容されて感光体11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器14が設けられ、感光体11上に形成された各色成分トナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16が設けられている。
更に、感光体11の周囲には、感光体11上の残留トナーが除去される感光体クリーナ17が設けられ、帯電器12、レーザ露光器13、現像器14、一次転写ロール16及び感光体クリーナ17の電子写真用デバイスが感光体11の回転方向に沿って順次配設されている。これらの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順に、略直線状に配置されている。
中間転写体である中間転写ベルト15は、ポリイミド又はポリアミド等の樹脂をベース層としてカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させたフィルム状の加圧ベルトで構成されている。そして、その体積抵抗率は10Ωcm以上1014Ωcm以下となるように形成されており、その厚さは、例えば、0.1mm程度に構成されている。
中間転写ベルト15は、各種ロールによって図4に示すB方向に目的に合わせた速度で循環駆動(回転)されている。この各種ロールとして、定速性に優れたモータ(不図示)により駆動されて中間転写ベルト15を回転させる駆動ロール31、各感光体11の配列方向に沿って略直線状に延びる中間転写ベルト15を支持する支持ロール32、中間転写ベルト15に対して張力を与えると共に中間転写ベルト15の蛇行を防止する補正ロールとして機能する張力付与ロール33、二次転写部20に設けられる背面ロール25、及び、中間転写ベルト15上の残留トナーを掻き取るクリーニング部に設けられるクリーニング背面ロール34を有している。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体11に対向して配置される一次転写ロール16で構成されている。一次転写ロール16は、芯体と、芯体の周囲に固着された弾性層としてのスポンジ層と、で構成されている。芯体は、鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層はカーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が107.5Ωcm以上108.5Ωcm以下のスポンジ状の円筒ロールである。
そして、一次転写ロール16は中間転写ベルト15を挟んで感光体11に圧接配置され、更に一次転写ロール16にはトナーの帯電極性(マイナス極性とする。以下同様。)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上において重畳されたトナー像が形成されるようになっている。
二次転写部20は、背面ロール25と、中間転写ベルト15のトナー像保持面側に配置される二次転写ロール22と、を備えて構成されている。
背面ロール25は、表面がカーボンを分散したEPDMとNBRのブレンドゴムのチューブ、内部はEPDMゴムで構成されている。そして、その表面抵抗率が10Ω/□以上1010Ω/□以下となるように形成され、硬度は、例えば、70°(アスカーC:高分子計器社製、以下同様。)に設定される。この背面ロール25は、中間転写ベルト15の裏面側に配置されて二次転写ロール22の対向電極を構成し、二次転写バイアスが安定的に印加される金属製の給電ロール26が接触配置されている。
一方、二次転写ロール22は、芯体と、芯体の周囲に固着された弾性層としてのスポンジ層と、で構成されている。芯体は鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層はカーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が107.5Ωcm以上108.5Ωcm以下のスポンジ状の円筒ロールである。
そして、二次転写ロール22は中間転写ベルト15を挟んで背面ロール25に圧接配置され、更に、二次転写ロール22は接地されて背面ロール25との間に二次転写バイアスが形成され、二次転写部20に搬送される用紙K上にトナー像を二次転写する。
また、中間転写ベルト15の二次転写部20の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト15の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーナ35が、中間転写ベルト15に対し接離自在に設けられている。
なお、中間転写ベルト15、一次転写部10(一次転写ロール16)、及び二次転写部20(二次転写ロール22)が、転写手段の一例に該当する。
一方、イエローの画像形成ユニット1Yの上流側には、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにおける画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配設されている。この基準センサ42は、中間転写ベルト15の裏側に設けられたマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは画像形成を開始するように構成されている。
また、黒の画像形成ユニット1Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配設されている。
更に、本実施形態に係る画像形成装置では、用紙Kを搬送する搬送手段として、用紙Kを収容する用紙収容部50、この用紙収容部50に集積された用紙Kを予め定められたタイミングで取り出して搬送する給紙ロール51、給紙ロール51により繰り出された用紙Kを搬送する搬送ロール52、搬送ロール52により搬送された用紙Kを二次転写部20へと送り込む搬送ガイド53、二次転写ロール22により二次転写された後に搬送される用紙Kを定着装置60へと搬送する搬送ベルト55、及び、用紙Kを定着装置60に導く定着入口ガイド56を備えている。
次に、本実施形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。
本実施形態に係る画像形成装置では、図示しない画像読取装置や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図示しない画像処理装置により画像処理が施された後、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって作像作業が実行される。
画像処理装置では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、Y、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器13に出力される。
レーザ露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各々の感光体11に照射している。画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各感光体11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザ露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。
画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの感光体11上に形成されたトナー像は、各感光体11と中間転写ベルト15とが接触する一次転写部10において、中間転写ベルト15上に転写される。より具体的には、一次転写部10において、一次転写ロール16により中間転写ベルト15の基材に対しトナーの帯電極性(マイナス極性)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が付加され、トナー像を中間転写ベルト15の表面に順次重ね合わせて一次転写が行われる。
トナー像が中間転写ベルト15の表面に順次一次転写された後、中間転写ベルト15は移動してトナー像が二次転写部20に搬送される。トナー像が二次転写部20に搬送されると、搬送手段では、トナー像が二次転写部20に搬送されるタイミングに合わせて給紙ロール51が回転し、用紙収容部50から目的とするサイズの用紙Kが供給される。給紙ロール51により供給された用紙Kは、搬送ロール52により搬送され、搬送ガイド53を経て二次転写部20に到達する。この二次転写部20に到達する前に、用紙Kは一旦停止され、トナー像が保持された中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせて位置合わせロール(不図示)が回転することで、用紙Kの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
二次転写部20では、中間転写ベルト15を介して、二次転写ロール22が背面ロール25に加圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された用紙Kは、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟み込まれる。その際に、給電ロール26からトナーの帯電極性(マイナス極性)と同極性の電圧(二次転写バイアス)が印加されると、二次転写ロール22と背面ロール25との間に転写電界が形成される。そして、中間転写ベルト15上に保持された未定着トナー像は、二次転写ロール22と背面ロール25とによって加圧される二次転写部20において、用紙K上に一括して静電転写される。
その後、トナー像が静電転写された用紙Kは、二次転写ロール22によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写ロール22の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55へと搬送される。搬送ベルト55は、定着装置60における最適な搬送速度に合わせて、用紙Kを定着装置60まで搬送する。定着装置60に搬送された用紙K上の未定着トナー像は、定着装置60によって熱及び圧力で定着処理を受けることで用紙K上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Kは、画像形成装置の排出部に設けられた排紙収容部(不図示)に搬送される。
一方、用紙Kへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、中間転写ベルト15の回転に伴ってクリーニング部まで搬送され、クリーニング背面ロール34及び中間転写ベルトクリーナ35によって中間転写ベルト15上から除去される。
以上、本実施形態について説明したが、上記実施の形態に限定的に解釈されるものではなく、種々の変形、変更、改良が可能である。
以下、実施形態を挙げて本発明を具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
<実施例1>
φ25mm のアルミ基材)上に、シリコーンプライマー(SiH基を有するハイドロジェンオルガノポリシロキサン構造を有するシランカップリング剤、商品名:DY35−051、東レ・ダウコーニング株式会社)のA剤とB剤の等量混合液を、フローコート法(螺旋巻き塗布)により塗布し、厚さ10μmの塗膜を形成した。
塗布後、塗膜を常温(25℃)で30分間風乾し、さらに150度に保持したオーブン中で1時間、焼成処理を行い、厚さ30μmの硬化前接着層を形成した。
次に、弾性層形成用塗布液として、付加反応型液状シリコーンゴム(商品名:DY35−1310;東レ・ダウコーニング株式会社)のA剤とB剤を等量混合液(液状シリコーンゴム)を準備した。その後、硬化前の接着層上に、準備した塗布液(液状シリコーンゴム)をフローコート法(螺旋巻き塗布)により塗布し、厚さ0.5mmの塗膜を形成した。
塗布後、アルミ基材を回転させながら、塗膜を40℃で15分間乾燥することで溶媒を除去し、140℃で30分間加熱することで1次加硫を行い、さらに200℃で4時間加熱することで2次加硫を行い、厚さ0.5mmの弾性層を形成した。このとき、接着層も硬化し、基材と弾性層とを接着した。
このようにして、弾性層付きロールを得た。
次に、SiH含有ポリオルガノハイドロジェンシロキサンを含む付加反応型シリコーンゴム系接着剤(商品名:SE1714、東レ・ダウコーニング株式会社)と、SiH含有ポリオルガノハイドロジェンシロキサンを含み、架橋剤として機能する接着剤(商品名 TC−25B、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズジャパン製)等量混合液2部に、さらに、架橋剤として機能する接着剤(商品名 TC−25B、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズジャパン製)を1部追加混合した架橋剤追添混合液を準備した。
架橋剤追添混合液を、フローコーティングにより、弾性層付きロールの弾性層上に塗布し、30μmの塗膜を形成した。
次に、接着層となる塗膜を形成した弾性層付きロールに、中心部内径が24.8mm、チューブ厚さが30μm(厚さむら、最大2μm)のPFAチューブが沿うように設置した後、金型とPFA間を減圧することでPFAチューブ−金型間を密着させる。その後、前記接着剤組成物を塗布した弾性層体を金型内に挿入、挿入後に、両端の把持部を解除し、軸方向の伸張率を変化させ、その後減圧を解除することで、接着剤を塗布した弾性層体にPFAチューブ(商品名 HP451J、三井・デュポンフロロケミカル社製、内面エキシマー処理済み品)を被覆させた。
次に、PFAチューブを被覆した弾性層付きロールを、室温で2時間奉仕(シーズニング)した後に、焼成炉中で200度1時間焼成することで、接着層によって、弾性層と離型層とを接着させた。
以上の工程を経て、定着ロールを得た。
<比較例1>
弾性層と離型層とを接着するための接着層となる塗膜の形成において、等量混合液2部に、さらに、架橋剤として機能する接着剤を添加しない以外は、実施例1と同様に、定着ロールを得た。
<比較例2〜3>
弾性層と離型層とを接着するための接着層となる塗膜の形成において、等量混合液2部に、さらに、架橋剤として機能する接着剤を3部、又は5部追加混合した架橋剤追添混合液を使用した以外は、実施例1と同様に、定着ロールを得た。
<評価>
各例の定着ロールについて、次の評価を実施した。結果を表1に示す。
(各種測定)
既述の方法に従って、各物性を測定した。
・弾性層の弾性率
・接着層の弾性層側の弾性率
・離型層の弾性率
・接着層の離型層側の弾性率
(初期接着評価)
各例の定着ロールの周方向に2箇所、25mmの間隔で切り込みをいれ、切り込み入れた間の離型層(PFAチューブ)を引っ張ったときに、接着層と弾性層が界面剥離しなければ、弾性層と離型層との初期接着性をOKとした。界面剥離した場合、NGとした。
(耐久接着評価)
加熱ロールとして各例の定着ロールを画像形成装置(富士ゼロックス社製、DocuPrint CP400d)の定着装置に装着した。
この装置により、普通紙走行モードで、A4サイズ紙を紙の長手方向がロールと垂直になるように通紙した。そして、次の基準で評価した。
A:10万枚通紙したときに弾性層と離型層とが界面剥離していない(弾性層と離型層との間に浮きが発生していない)。
B: 10万枚通紙したときに弾性層と離型層とが界面剥離している(弾性層と離型層との間に浮きが若干発生している
C:10万枚通紙したときに弾性層と離型層とが界面剥離している(弾性層と離型層との間に浮きが発生している)。
上記結果から、本実施例の定着ロールは、比較例の定着ロールに比べ、耐久接着評価が良好であることがわかる。つまり、弾性層と離型層との接着耐久性が高いことがわかる。
62 加圧ベルト
63 ベルト走行ガイド
64 押圧パッド
64a 前挟込部材
64b 剥離挟込部材
65 保持部材
66 ハロゲンランプ
68 摺動部材
69 感温素子
70 剥離部材
71 剥離爪
72 保持部材
80 定着装置
82 摺動部材
84 加熱ベルト
86 定着ベルトモジュール
88 加圧ロール
89A ハロゲンヒータ
89 加熱押圧ロール
90A ハロゲンヒータ
90 支持ロール
92A ハロゲンヒータ
92 支持ロール
94 姿勢矯正ロール
96 支持部材
98 支持ロール
100 画像形成装置
110 定着部材
110A 基材
110B 弾性層
110C 離型層

Claims (12)

  1. 円筒状の基材と弾性層と接着層と離型層とをこの順に有し、
    前記接着層の離型層側の弾性率よりも、前記接着層の弾性層側の弾性率が2.7MPa以上低い定着部材。
  2. 前記接着層の弾性層側の弾性率と、前記接着層の離型層側の弾性率との差分(絶対値)が、2.7MPa以上10.0MPa以下である請求項1に記載の定着部材。
  3. 前記接着層の弾性層側の弾性率と、前記接着層の離型層側の弾性率との差分(絶対値)が、2.8MPa以上5.0MPa以下である請求項2に記載の定着部材。
  4. 前記弾性層の弾性率と、前記離型層の弾性率との差分(絶対値)が、400MPa以上600MPa以下である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の定着部材。
  5. 前記弾性層の弾性率と、前記離型層の弾性率との差分(絶対値)が、400MPa以上500MPa以下である請求項4に記載の定着部材。
  6. 前記弾性層の弾性率をA、前記接着層の弾性層側の弾性率をB、前記離型層の弾性率をC、前記接着層の離型層側の弾性率をDとしたとき、式:1.0<B/A<6.0、及び、式:50<C/D<100を満たす請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の定着部材。
  7. 式:1.0<B/A<3.0、及び、式:50<C/D<83を満たす請求項6に記載の定着部材。
  8. 前記離型層が、フッ素樹脂を含む樹脂層である請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の定着部材。
  9. 前記離型層が、前記フッ素樹脂を含む樹脂筒状体を前記弾性層に被せた層である請求項8に記載の定着部材。
  10. 第1回転体と、前記第1回転体の外面に接触して配置される第2回転体と、を備え、
    前記第1回転体及び前記第2回転体の少なくとも一方が請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の定着部材であり、
    トナー像が表面に形成された記録媒体を前記第1回転体と前記第2回転体との接触部に挿通して前記トナー像を定着する定着装置。
  11. 請求項10に記載の定着装置を備え、
    画像形成装置に着脱するプロセスカートリッジ。
  12. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    トナーを含む現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
    前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
    前記トナー像を前記記録媒体に定着する定着手段であって、請求項10に記載の定着装置を有する定着手段と、
    を備える画像形成装置。
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