JP2020041954A - X線検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大型の被検査物であっても装置各部との干渉がなく、小型の被検査物についても十分な拡大率を確保できるX線検査装置を提供する。【解決手段】試料テーブル1を挟んでX線発生器2とX線検出器3が設けられる。回転軸5は、試料テーブル1の近傍に設けられ、X線の光軸と直交する方向に伸びる。被検査物Wの把持機構6は回転軸5に設けられる。直行移動機構8は、被検査物Wの大小に応じて、回転軸5をX線の光軸に沿って移動させる。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、回転機能を持つ直行軸を設置したX線検査装置に関する。
従来から、例えば特許文献1に示すように、透視用X線検査装置及びCT撮影装置として使用されるX線検査装置が知られている。この種のX線検査装置は、被検査物を把持した状態で回転させることにより、被検査物を異なる角度から透視し、被検査物の回転中連続して撮像した画像を再構成することでCT撮影装置として機能する。
図11(a)は、この種のX線検査装置の概略図である。このX線検査装置においては、試料テーブル1を挟んで上方にX線発生器2が設けられ、下方にX線検出器3が設けられる。試料テーブル1の側方には箱型の筐体4が設けられ、その内部に水平方向に伸びる回転軸5を有する回転機構が挿入される。回転軸5の先端は筐体4から突出しており、突出部分の端部に被検査物Wを掴む把持機構6が設けられる。
特開2004−121291号公報
被検査物Wには、大小様々な物品があることから、前記のような従来技術では、回転軸5の位置は、回転時において被検査物Wが試料テーブル1に干渉することがないように、想定する被検査物Wの長手方向の寸法を考慮して、筐体4の上部に設けられる。図11(b)(c)参照。しかしながら、回転軸5が筐体4の上部に設けられていると、小型の被検査物Wを検査する場合に、被検査物Wと試料テーブル1との間隔、すなわち被検査物WとX線検出器3との距離が大きくなり、拡大率を大きく取ることができなくなる。図11(d)(e)参照。
また、最近では、既存のX線検査装置の試料テーブル1の上に、オプションとして用意した回転装置を設置することによって、被検査物Wを回転させて様々な角度からX線を照射したり、簡易的なCT装置として使用することができるX線検査装置が提案されている。このような試料テーブル1の上に後付けで回転装置を設けた場合には、既存のX線検査装置の有する機構上あるいは寸法的な制約により、被検査物Wの大小により前記のような試料テーブル1との干渉や拡大率の問題を解消することは困難であった。
本実施形態は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものである。本実施形態の目的は、被検査物の大きさに合わせて、適切な回転中心高さを容易に調整できる様にすることで、大型の被検査物であっても装置各部との干渉がなく、小型の被検査物についても十分な拡大率を確保できるX線検査装置を提供することにある。
本発明の実施形態のX線検査装置は、次のような構成を有する。
(1)試料テーブルを挟んで設けられたX線発生器とX線検出器。
(2)前記試料テーブルの近傍に設けられ、X線の光軸と直交する方向に伸びる回転軸。
(3)前記回転軸に設けられた被検査物の把持機構。
(4)前記回転軸をX線の光軸に沿って移動させる直行移動機構。
本発明の実施形態において、次のような構成を有することができる。
(1)前記試料テーブルに前記直行移動機構及び前記回転軸を着脱自在に設置する。
(2)前記試料テーブルの近傍に、前記被検査物の外形を検出するエリアスキャナが設けられ、前記エリアスキャナからの検出信号に基づいて前記回転軸の移動位置を決定する。
(3)前記被検査物を所定の角度ごとにX線透視して得られた前記被検査物の透視画像に基づいて、前記被検査物の外形を取得し、取得された前記被検査物の外形データに基づいて前記回転軸の移動位置を決定する。
(4)前記試料テーブルの近傍に、前記被検査物の外形を検出する3Dスキャナが設けられ、前記3Dスキャナからの検出信号に基づいて前記回転軸の移動位置を決定する。
(5)前記試料テーブルの近傍に、前記被検査物を撮影するカメラが設けられ、前記カメラからの検出信号に基づいて前記回転軸の移動位置を決定する。
(6)前記回転軸に、前記回転軸の軸方向と直交する方向に伸びるスライドアームと、前記スライドアームに設けられた前記把持機構と前記回転軸との距離を可変とするスライド機構が設けられている。
第1実施形態の全体構成を示す斜視図。 第1実施形態における回転軸の昇降機構を示す斜視図であり、回転軸が下降位置にある状態を示す。 第1実施形態における回転軸の昇降機構を示す斜視図であり、回転軸が下降位置にあり大型の被検査物が試料テーブルと干渉している状態を示す。 第1実施形態における回転軸の昇降機構を示す斜視図であり、回転軸が上昇位置にあり大型の被検査物が試料テーブルと干渉していない状態を示す。 第2実施形態を示す斜視図。 第2実施形態における回転軸の上昇位置を決定するプロセスを示すフローチャート。 第3実施形態における回転軸の上昇位置を決定するプロセスを示すフローチャート。 第4実施形態を示す斜視図。 第5実施形態を示す斜視図。 第6実施形態における回転軸とスライドアーム部分を示す斜視図。 従来技術を模式的に説明する斜視図。
[1.第1実施形態]
以下、本発明の実施形態について説明する。本実施形態は、図11で説明した従来技術とは逆に、試料テーブル1を挟んで下方にX線発生器2が設けられ、上方にX線検出器3が設けられる。
[1−1.構成]
図1に示すように、第1実施形態のX線検査装置では、装置の背面部分に垂直方向に伸びる背面板7が設けられ、この背面板7に一対のZ軸レール71が固定される。Z軸レール71には背面板7と平行に試料テーブル昇降板72が移動可能に支持され、この試料テーブル昇降板72に三角形の左右のブラケットを用いてZ軸枠73が水平に支持される。Z軸枠73は中央部が開口した四角形の部材であって、その表面両側には左右方向に伸びる一対のX軸レール74が固定される。Z軸枠73の上面には、同じく中央部が開口した四角形のX軸枠75がX軸レール74に支持された状態で左右に移動可能に配置される。X軸枠75の上面の左右にはY軸レール79が設けられ、このY軸レール79に中央部が開口したY軸枠77が前後に移動可能に支持される。
背面板7の下部には、試料テーブル昇降板72をZ軸レール71に沿って移動させるためのZ軸駆動部76が設けられる。Z軸枠73の背面板7側に設けられたX軸レール74の近傍には、X軸レール74に支持されたX軸枠75を左右に移動させるためのX軸駆動部78が設けられる。X軸枠75の右側に設けられたY軸レール79の近傍には、Y軸レール79に支持されたY軸枠77を前後に移動させるためのY軸駆動部80が設けられる。これらの各駆動部としては、X線検査装置の試料テーブル1の駆動機構として従来から公知のものを適宜採用することができるが、本実施形態では、ステッピングモータで回転するボール軸と、そのボール軸が挿入されたナットブロックを有する機構を使用する。
試料テーブル1は、Y軸枠77の四角形の開口部の内側に支持される。すなわち、試料テーブル1の前後の縁を、Y軸枠77の前後の枠に引っ掛けた状態で、例えば図示のようなねじ11を利用して、試料テーブル1はY軸枠77に固定される。試料テーブル1は、X線発生器2からのX線ビームの受光領域12と、その背面側に設けられた筐体4の設置領域13を有する。
本実施形態において、筐体4及びその内部に設けられた回転軸5の昇降機構8は、被検査物Wの回転機能を有しない通常のX線透視装置の試料テーブル1上に、ボルト締めなどの手段により着脱可能に固定される。図2乃至図4に示すように、筐体4の内部には、次のような構成を有する回転軸昇降機構8が設けられる。この回転軸昇降機構8は、本発明における回転軸5の直行移動機構に相当する。
すなわち、筐体4の内部には、Y軸方向及びZ軸方向に伸びる支持板81が試料テーブル1上面に固定した状態で設けられる。支持板81の表面には、Z軸方向に伸びる一対のリニアガイド82が設けられ、このリニアガイド82に回転軸昇降板83が移動可能に支持される。一対のリニアガイド82の間には、支持板81に設けられた軸受80によって回転可能に支持されたボールねじ84が設けられ、このボールねじ84が回転軸昇降板83に固定されたナットブロック85に挿入されている。ボールねじ84の上端、すなわち軸受80からの突出部分にはプーリー86が設けられる。一方、支持板81には、背面板7側のリニアガイド82に沿って昇降用ステッピングモータ87が設けられ、この昇降用ステッピングモータ87の出力軸に設けられたプーリー88とボールねじ84のプーリー86にタイミングベルト89が掛け渡される。
回転軸昇降板83の表面には、回転軸5を駆動するための回転用ステッピングモータ51が固定される。本実施形態では、回転軸5は回転用ステッピングモータ51の出力軸の先端に対して同軸に固定される。回転軸5は筐体4に設けられた開口部から筐体4外部に突出し、その突出部分の先端に被検査物Wの把持機構6が設けられている。本実施形態では、この把持機構6は、一定の間隔を保って配置された上下一対のハンド61と、上下のハンド61の間隔を調整するねじ62とから構成される。また、把持機構6は、回転軸5の先端に対して継手63によって着脱可能に固定される。
[1−2.作用]
本実施形態において、小型の被検査物WについてX線透視を行うには、図2に示すように、回転軸5を試料テーブル1の表面に近い位置まで下降させる。すなわち、昇降用ステッピングモータ87の回転力をプーリー88、タイミングベルト89、プーリー86を経由してボールねじ84に伝達させ、このボールねじ84をナットブロック85内において回転させることにより、回転軸昇降板83をリニアガイド82に沿って下降させる。この状態で、上下のハンド61の間に被検査物Wを挟み込み、ハンド61の根元部分に設けられたねじ62を締め付けることによって、回転軸5に被検査物Wを把持させる。なお、この被検査物Wの把持は、回転軸5が上昇位置にある際に行っても良い。
小型の被検査物Wであると、図2のように回転軸5が下降位置にある場合に、回転用ステッピングモータ51により被検査物Wを回転させながらX線の透視を行っても、被検査物Wが試料テーブル1に干渉することがない。そのため、被検査物Wを試料テーブル1に近接した状態、すなわち、試料テーブル1の下方に設けられたX線発生器2に近い位置で透視を行うことが可能になるので、拡大率の高い透視画像を得ることができる。
一方、図4に示すような大型の被検査物Wの透視画像を得る場合には、昇降用ステッピングモータ87を駆動して回転軸昇降板83をリニアガイド82に沿って移動させることにより、回転軸5を上昇位置に移動させる。このようにすると、回転軸5と試料テーブル1の間に大きな距離を確保することができるため、大型の被検査物Wを回転させた場合であっても被検査物Wが試料テーブル1に干渉することがない。仮に、図3に示すように回転軸5を下降位置としたまま大型の被検査物Wを回転させると、被検査物Wが試料テーブル1に干渉し、X線撮影が不可能となる。
このように、本実施形態においては、回転軸5の昇降位置を可変としたので、被検査物Wの寸法に最適な位置において被検査物Wを回転させながらX線透視を行うことが可能になる。撮影の手法としては、回転軸5を任意の角度で停止しX線透視画像を撮影することや、所定の角度毎にX線透視画像を撮影するCTスキャンを実施することができる。このように本実施形態の装置は、X線CT及び透視検査装置どちらにも使用可能である。
[1−3.効果]
本実施形態は、次のような効果を有する。
(1)上下に昇降する回転軸5を設けることで被検査物Wの回転中心を適切に設定することができる。その結果、被検査物Wが大型の場合、従来の装置では試料テーブル1と干渉してしまうが、回転軸5が上昇することによって干渉を防ぐことができる。また、小型の被検査物Wにおいても回転中心を試料テーブル1へ近づけることで拡大率を維持したままX線透視撮影やX線CTが可能となる。
(2)本実施形態では、試料テーブル1上に回転軸5の昇降機構8を設置するという簡単な手段により、既存の透視装置に対して、異なる角度の透視画像を容易に撮影することができる機能や、CTスキャンの機能を付与することが可能となる。
(3)パルス制御される昇降用ステッピングモータ87を使用することで、試料テーブル1上面から回転中心までの距離を自動的に算出し、観察高さを計算することができる。また、観察高さから拡大率を自動的に算出することができる。
(4)回転軸5を上昇させることにより被検査物Wの回転中心と試料テーブル1との距離を大きく取ることができるため、把持機構6そのものも大型化でき、従来の透視装置では困難であった大型で重量のある被検査物Wを確実に保持し、しかも回転させることで異なる角度からの透視画像を得ることができる。さらに、被検査物Wを360度回転させないのであれば、試料テーブル1と干渉しない範囲で角度を変えて撮影することで、より大型の被検査物Wの透視が可能である。
[2.第2実施形態]
本実施形態は、エリアセンサ9により、被検査物Wが回転した際に試料テーブル1と接触することを防止し、機器の健全性を確保するものである。すなわち、本実施形態においては、図5に示すように、試料テーブル1の左右の縁にエリアセンサ9の発光部と受光部が設けられる。このエリアセンサ9は、回転軸5の軸方向から見た被検査物Wの長さ全体をカバーする検出領域を有するものが望ましく、本実施形態では複数本のラインセンサを回転軸5の軸方向に沿って所定の間隔で配置したものが使用される。
このような構成を有する本実施形態においては、把持機構6によって保持した被検査物Wを回転させた場合に、被検査物Wの一部がエリアセンサ9の光線を遮ると、被検査物Wが試料テーブル1に干渉することが検出される。そのような場合には、昇降機構8により回転軸5を上昇させることで、被検査物Wと試料テーブル1との距離を大きくして両者の干渉を防止する。回転軸5の上昇量は、エリアセンサ9から出力される被検査物Wの干渉信号に基づいて昇降用ステッピングモータ87を駆動することにより自動的に設定されることが好ましい。ただし、干渉が検出されたことを警報などでユーザに知らせて、ユーザが手動で回転軸5の上昇量を決定することも可能である。本実施形態における回転軸5の上昇位置を決定するプロセスを図6に示すフローチャートに従って説明する。
まず、把持機構6によって被検査物Wを挟んだ状態で回転軸5を回転させる(S01)。回転軸5と共に回転した被検査物Wがエリアセンサ9の光線を遮ると(S02のYES)、エリアセンサ9からは検出信号が回転用ステッピングモータ51に対して出力され、回転軸5が停止する(S03)。この状態で回転軸5が上端にあるか否かが判定され(S04)、回転軸5が上端に達していてそれ以上は上昇することができない場合には(S04のYES)、被検査物Wを360度回転させることが不可能であるから、被検査物Wのサイズ異常と判定し(S05)、その被検査物Wに対するX線透視は断念する。一方、回転軸5が上端に達していない場合には(S04のNO)、昇降用ステッピングモータ87に対して駆動指令を出力し、回転軸5を予め定めた所定寸法分上昇させる(S06)。回転軸5を上昇させた後は、(S01)に戻り被検査物Wを回転させる。
被検査物Wを回転させ、エリアセンサ9が被検査物Wを検出しない場合には(S02のNO)、被検査物Wの回転角度を監視して、360度回転したか否かを判定する(S07)。回転角度が360度に満たない場合には(S07のNO)、(S01)に戻り被検査物Wの回転を継続する。一方、被検査物Wが360度回転した場合には(S07のYES)、回転用ステッピングモータ51に停止指令を出力して回転軸5を停止し(S08)、被検査物Wのサイズが試料テーブル1に干渉することのない正常サイズであると判定し(S09)、被検査物Wのサイズ検出を終了する。
このように本実施形態によれば、エリアセンサ9によって予め被検査物Wのサイズを判定することが可能となるので、被検査物Wのサイズに適した回転軸5の最も試料テーブル1に近い位置を自動的に決定することができる。その結果、被検査物Wを最適な拡大率で透視することが可能となる。また、360度回転させると試料テーブル1に干渉するような大型の被検査物Wについては、予めどの角度において試料テーブル1と干渉するかが判明するので、その角度に達するまでは、被検査物Wを適宜回転させながら異なった角度からX線透視を行うことが可能になる。
[3.第3実施形態]
第3実施形態は、回転軸5と連動したX線透視画像により、被検査物Wの回転に伴う接触を防止するデータを作成する。本実施形態における回転軸5の上昇位置を決定するプロセスを図7に示すフローチャートに従って説明する。
まず、回転軸5の最も高い位置において、被検査物Wを把持機構6によって把持した状態で、回転軸5を予め定めた一定角度回転させる(S01)。その状態で被検査物WにX線を照射して(S02)、その角度における被検査物Wの形状を撮影する(S03)。被検査物Wを透過したX線はX線検出器3によって検出され、X線検出器3からの出力データに基づいて被検査物WのX線光軸と直交する、すなわち試料テーブル1と平行な外形が取得される(S04)。
このようにして取得された被検査物Wの外形と、予め設定されている回転軸5の最上昇位置とに基づいて、被検査物Wを360度回転させた場合に干渉が生じるか否か、すなわち被検査物Wも外形が正常であるか否かを判定する(S05)。被検査物Wが試料テーブル1に干渉する場合には(S05のNO)、サイズ異常と判定し(S06)、その被検査物Wに対するX線透視は断念する。
被検査物Wの外形が正常な場合には(S05のYES)、被検査物Wの回転角度を監視して、360度回転したか否かを判定する(S07)。回転角度が360度に満たない場合には(S07のNO)、(S01)に戻り被検査物Wを所定角度回転させた状態で、再度X線を照射してその外形を取得する。被検査物Wが360度回転した場合には(S07のYES)、所定角度ずつX線を照射して取得した被検査物Wの外形の中から中心軸と外形端部までの最大寸法を抽出し、この最大寸法と予め定めた余裕度に基づいて、回転軸5の最適な上昇位置、すなわち被検査物Wの回転中心を設定する(S08)。その後、外形取得を行った最上昇位置から設定された回転中心にまで回転軸5を下降させて(S09)、回転軸5の昇降位置の決定処理を終了する。
本実施形態によれば、被検査物Wを所定角度ずつ回転させてX線透視を行うことにより、被検査物Wの外形を取得することが可能となり、それに基づいて試料テーブル1に干渉することがない被検査物Wの回転中心を決定することができる。その結果、干渉の恐れを伴うことなく、被検査物Wを試料テーブル1に近く大きな拡大率を得られる位置で透視することが可能となる。このように、本実施形態では、回転外形を計測した画像分析により被検査物Wサイズに合わせた適切な回転中心を決定することか可能となるので、異なる角度での透視撮影及びCT撮影を自動撮影できる。
[4.第4実施形態]
第3実施形態はX線透視により被検査物Wの外形を取得したが、本実施形態は、3Dスキャナ10を動作させることで被検査物Wの形状をあらかじめ測定するものである。本実施形態では、図8に示すように、試料テーブル1上に左右一対の検出素子を有する3Dスキャナ10が設けられる。この3Dスキャナ10は、レーザー光を出力する検出素子が試料テーブル1の左右の枠部分に設けられ、X線検査装置の前後方向、すなわち回転軸5の軸方向に移動可能である。また、3Dスキャナ10は、試料テーブル1上面から回転軸5の最上昇位置までの範囲の検出領域を有するものが好ましい。
このような左右一対の3Dスキャナ10を使用して、把持機構6によって把持した被検査物Wを回転軸5に沿って走査することにより、被検査物Wの回転軸5の左右の外形をそれぞれの3Dスキャナ10で検出することができる。これにより、第3実施形態のX線透視によるものと同様に、被検査物Wの外形の正常又は異常の判定と、被検査物Wに最適な回転軸5の昇降位置を自動的に決定できる。
[5.第5実施形態]
本実施形態は、回転軸5を映すカメラ画像から試料の大きさを特定し、機械的干渉を防止する。図9に示すように、本実施形態では、回転軸5の軸方向(必要によっては軸方向と直交する方向にも)に可視光あるいは赤外線のカメラ11を設置し、このカメラ11によって撮影した画像から被検査物Wの外形を取得する。本実施形態においても、前記各実施形態のX線透視や3Dスキャナ10と同様に、被検査物Wの外形の正常又は異常の判定と、被検査物Wに最適な回転軸5の昇降位置を自動的に決定できる。
[6.第6実施形態]
本実施形態は、左右方向に移動するスライドアーム52で被検査物Wの回転中心を変更させることによって、被検査物Wの把持位置に関わらず対象を検査することを可能としたものである。すなわち、前記各実施形態は、回転用ステッピングモータ51の出力軸と同軸に回転軸5を設けたが、本実施形態では、図10に示すように、回転軸5にスライドアーム52の基端部が固定され、このスライドアーム52に対して移動継手63aがスライドアーム52の長さ方向に移動可能に支持されている。把持機構6のハンド61は移動継手63aに接続される。スライドアーム52の内部には、移動継手を直線運動させるために、ボールねじとナットブロックを備えた駆動機構が設けられ、この駆動機構はスライドアーム52の先端に設けられたステッピングモータ53により駆動される。
本実施形態では、把持機構6によって被検査物Wの把持した状態において、ステッピングモータ53を駆動することにより、移動継手63aをスライドアーム52の長さ方向に沿って回転軸5と直交する方向に移動させる。すなわち、本実施形態では、例えば、図10のAの位置からBの位置にまで移動させることが可能であるから、被検査物Wの回転中心と把持機構6による把持位置の寸法調整することが可能である。その結果、被検査物Wの重心位置を考慮して回転トルク及び位置を補正できる。これにより、被検査物Wの重心位置による回転ムラを事前に把握し、小型のモータ等でも被検査物Wを円滑に回転させることができる。また、複雑な形状のワークで把持できる場所が一点しかないようなものでも、撮影における回転中心を任意に設定することができる。なお、本実施形態は、前記各実施形態と適宜組み合わせて使用することができる。
[7.他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。例えば、以下のような構成を採用することができる。
(1)本発明は、X線CT及び透視検査装置どちらにも適応できる。
(2)前記実施形態は、既存のX線透視装置の試料テーブル1に回転軸5の昇降機構8を設けたが、回転軸5の昇降機構8を試料テーブル1近傍の他の場所に設けることも可能である。その場合、試料テーブル1がXYZ方向に移動する装置であれば、別途設ける回転軸5の昇降機構8も同様なXYZ方向の移動機構を設けることが好ましい。
(3)回転軸5の昇降機構8を既存のX線透視装置に追加する以外に、当初からこのような昇降機構8を有するX線検査装置を製造することも可能である。
(4)試料テーブル1に開口部を設けることで被検査物Wと試料テーブル1の干渉を防止し、より大型の被検査物Wに対応することもできる。その場合、小さな被検査物Wを装置内に落下させる可能性があることから、開口部を着脱自在の蓋板で覆うこともできる。
(5)第4実施形態における3Dスキャナ10としては、走査部が回転軸5の軸方向に沿って移動するもの以外に、走査部を固定したまま回転軸5を回転させて被検査物Wの周囲を走査するものも使用できる。
(6)第6実施形態において、移動継手63aがスライドアーム52に沿って左右に移動する構成の代わりに、スライドはそれ自体が左右に伸縮するスライドアーム52を使用したり、回転軸5に対してスライドアームが直行方向に移動する構成を採用することができる。
(7)図示の実施形態は、試料テーブル1の上下にX線発生器2とX線検出器3を配置したため、回転軸5を昇降機構8によってX線の光軸に沿って移動させたが、本発明は、試料テーブル1を垂直に配置してその両側にX線発生器2とX線検出器3を配置したX線検査装置にも適用可能である。その場合、回転軸5をX線の光軸に沿って移動させる直行移動機構としては、回転軸5を検査装置の左右方向に移動させるものを使用する。
W…被検査物
1…試料テーブル
2…X線発生器
3…X線検出器
4…筐体
5…回転軸
51…回転用ステッピングモータ
52…スライドアーム
53…スライド機構
6…把持機構
61…ハンド
62…ねじ
7…背面板
71…Z軸レール
72…試料テーブル昇降板
73…Z軸枠
74…X軸レール
75…Y軸枠
76…Z軸駆動部
77…X軸枠
78…X軸駆動部
79…Y軸レール
80…Y軸駆動部
8…回転軸昇降機構
81…支持板
82…リニアガイド
83…回転軸昇降板
84…ボールねじ
86,88…プーリー
85…ナットブロック
87…昇降用ステッピングモータ
89…タイミングベルト
9…エリアセンサ
10…3Dスキャナ
11…カメラ

Claims (7)

  1. 試料テーブルを挟んで設けられたX線発生器とX線検出器と、
    前記試料テーブルの近傍に設けられ、X線の光軸と直交する方向に伸びる回転軸と、
    前記回転軸に設けられた被検査物の把持機構と、
    前記回転軸をX線の光軸に沿って移動させる直行移動機構と、
    を備えることを特徴とするX線検査装置。
  2. 前記試料テーブルに前記直行移動機構及び前記回転軸が着脱自在に設置された請求項1に記載のX線検査装置。
  3. 前記試料テーブルの近傍に、前記被検査物の外形を検出するエリアスキャナが設けられ、前記エリアスキャナからの検出信号に基づいて前記回転軸の移動位置を決定する請求項1又は請求項2に記載のX線検査装置。
  4. 前記被検査物を所定の角度ごとにX線透視して得られた前記被検査物の透視画像に基づいて、前記被検査物の外形を取得し、取得された前記被検査物の外形データに基づいて前記回転軸の移動位置を決定する請求項1又は請求項2に記載のX線検査装置。
  5. 前記試料テーブルの近傍に、前記被検査物の外形を検出する3Dスキャナが設けられ、前記3Dスキャナからの検出信号に基づいて前記回転軸の移動位置を決定する請求項1又は請求項2に記載のX線検査装置。
  6. 前記試料テーブルの近傍に、前記被検査物を撮影するカメラが設けられ、前記カメラからの検出信号に基づいて前記回転軸の移動位置を決定する請求項1又は請求項2に記載のX線検査装置。
  7. 前記回転軸に、前記回転軸の軸方向と直交する方向に伸びるスライドアームと、前記スライドアームに設けられた前記把持機構と前記回転軸との距離を可変とするスライド機構が設けられている請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のX線検査装置。
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