JP2020035918A - 被加工物の加工方法 - Google Patents

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Toshiyuki Sakai
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Abstract

【課題】硬化性樹脂を介してウェーハの表面側を硬質材料のサブストレートに固定した後に、ウェーハ等をサブストレートから剥離する【解決手段】表面側に凹凸を備える板状の被加工物の凹凸に倣うように被加工物の表面をカバーフィルムで覆うカバーフィルム密着ステップと、第1の外的刺激で硬化し、且つ、第1の外的刺激とは異なる第2の外的刺激によって発泡する発泡剤を含む液状樹脂を、硬質のサブストレートと、カバーフィルムが密着した被加工物の表面側とで挟む、液状樹脂挟持ステップと、第1の外的刺激を付与して液状樹脂を硬化させて樹脂層を形成する液状樹脂硬化ステップと、被加工物を裏面側から加工するステップと、樹脂層に第2の外的刺激を付与して発泡剤を発泡させ、樹脂層からサブストレートを剥離することで、被加工物とサブストレートとを分離させるサブストレート分離ステップとを備える被加工物の加工方法を提供する。【選択図】図6

Description

本発明は、表面に凹凸を有する被加工物の表面をカバーフィルムで覆った上で、被加工物の裏面側を加工する被加工物の加工方法に関する。
各種デバイスが設けられた半導体ウェーハ及び樹脂パッケージ基板等の板状の被加工物に対して、研削、研磨、切削、レーザービームでの加工等の各種加工が行われる。例えば、各種デバイスが設けられている被加工物の表面側はチャックテーブルに固定され、表面とは反対側に位置する被加工物の裏面側が加工されることがある。
被加工物をチャックテーブルで固定するためには、基材層と糊層との二層構造を有する樹脂製の粘着テープが一般的に用いられる。粘着テープの糊層が被加工物の表面側に貼り付けられると、被加工物の表面側の凹凸は粘着テープの糊層に埋没して密着し、糊層とは反対側に位置する粘着テープの基材層の裏面は平坦になる。
被加工物に粘着テープを貼り付けた後、粘着テープにおける基材層の平坦な裏面が下側になるように、被加工物はチャックテーブルの保持面に載置される。そして、チャックテーブルの下方に設けられる吸引源から保持面に負圧が作用すると、保持面に載置された被加工物は粘着テープを介して保持面で吸引保持される。
しかしながら、被加工物の表面側の凹凸を粘着テープの糊層で吸収できない場合には、基材層の裏面に被加工物の凹凸が反映される。例えば、糊層の厚さを超える高さを有するバンプ等が被加工物の表面に設けられている場合、被加工物の表面側の凹凸は糊層で完全には吸収されない。この場合に、基材層の裏面には、被加工物の表面側の凹凸が反映される。
基材層の裏面に被加工物の表面側の凹凸が反映された場合、粘着テープとチャックテーブルの保持面との間には隙間ができ、被加工物をチャックテーブルで安定して保持できなくなるという問題がある。また、基材層の裏面に被加工物の表面側の凹凸が反映された状態で被加工物の裏面を研削すると、表面側の凹凸が被加工物の裏面側に転写されるという問題がある。
これらの問題に対応するべく、例えば、被加工物の表面側の凹凸に倣うように被加工物の表面に密着させた樹脂製のカバーフィルムの被加工物とは反対側に位置する面に、液状の硬化性樹脂を介して、薄いシート状の可撓性のキャリアを貼り付け、その後、液状の硬化性樹脂を硬化させる加工方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
この加工方法によれば、被加工物の表面の凹凸を硬化性樹脂により吸収でき、硬化性樹脂とは反対側に位置するキャリアの外面を平坦にできる。そして、キャリアの平坦な外面をチャックテーブルで吸引することにより、被加工物をチャックテーブルで安定して吸引保持できる。
しかしながら、硬化後の硬化性樹脂の厚さは1mm程度と薄いので、硬化後であっても硬化性樹脂はしなやかで曲がりやすい。更に、ウェーハを研削した場合に、研削後のウェーハは薄化されているので、ウェーハ、硬化性樹脂、シート等から成る積層体は、曲がりやすく割れやすい。それゆえ、この積層体を搬送する場合、積層体が曲がって割れないように注意する必要があり、搬送が容易ではない。
特開2017−50536号公報
そこで、シート状のキャリアに代えて、硬質材料からなるサブストレート(即ち、基板)を用いることが考えられる。しかし、キャリアがシート状である場合は、硬化後の樹脂及びキャリアを折り曲げるようにしてウェーハから剥離できたが、硬質材料のサブストレートを用いると、ウェーハからサブストレートを剥離することが困難となる。
本発明は係る問題点に鑑みてなされたものであり、ウェーハの裏面側を加工する場合に、硬化性樹脂を介してウェーハの表面側を硬質材料のサブストレートに固定した後に、ウェーハ等をサブストレートから剥離できるようにすることを目的とする。
本発明の一態様によれば、表面側に凹凸を備える板状の被加工物の該表面とは反対側の裏面を加工する被加工物の加工方法であって、該凹凸に倣うように該被加工物の該表面側にカバーフィルムを密着させることにより、該被加工物の該表面を該カバーフィルムで覆うカバーフィルム密着ステップと、第1の外的刺激で硬化し、且つ、該第1の外的刺激とは異なる第2の外的刺激によって発泡する発泡剤を含む液状樹脂を、硬質のサブストレートと、該カバーフィルムが密着した該被加工物の該表面側とで挟む、液状樹脂挟持ステップと、該液状樹脂挟持ステップの後、該液状樹脂に該第1の外的刺激を付与して該液状樹脂を硬化させて樹脂層を形成する液状樹脂硬化ステップと、該液状樹脂硬化ステップの後、該被加工物を該裏面側から加工する加工ステップと、該加工ステップの後、該樹脂層に該第2の外的刺激を付与して該発泡剤を発泡させ、該樹脂層から該サブストレートを剥離することで、該被加工物と該サブストレートとを分離させるサブストレート分離ステップと、該被加工物の該表面から該カバーフィルムを剥離するカバーフィルム剥離ステップと、を備えることを特徴とする被加工物の加工方法を提供する。
好ましくは、該第1の外的刺激は紫外線であり、該第2の外的刺激は熱である。
また、好ましくは、該加工ステップでは、該被加工物を該裏面側から研削、研磨、切削又はレーザービームによって加工する。
また、好ましくは、該カバーフィルムは、該被加工物の外周縁部に対応した領域に粘着層を備え、該カバーフィルムと該被加工物の該外周縁部とは、該粘着層で互いに接着される。
本発明の一態様に係る被加工物の加工方法では、発泡剤を含んでいる液状樹脂を第1の外的刺激で硬化させて、樹脂層を形成する。そして、第2の外的刺激によって樹脂層中の発泡剤を発泡させることにより、樹脂層に空孔を形成する。例えば、樹脂層とサブストレートとの界面に空孔が形成されると、当該界面には凹凸が形成される。
樹脂層とサブストレートとの界面に凹凸を形成することにより、樹脂層の接着力を低下させることができるので、樹脂層から硬質のサブストレートを容易に剥離できる。また、サブストレートを使用できるので、被加工物、樹脂層、サブストレート等から成る積層体を搬送するときに、硬質のサブストレートにより積層体の曲がり及び割れを防止できるという効果も奏する。
被加工物の一例を示すウェーハの斜視図である。 図2(A)は、ウェーハの上面図であり、図2(B)は、カバーフィルムの上面図であり、図2(C)は、図2(B)のカバーフィルムの断面図である。 図3(A)は、カバーフィルム密着ステップ(S10)を示す図であり、図3(B)は、カバーフィルム密着ステップ(S10)後のウェーハ等の断面図であり、図3(C)は、図3(B)の領域Aの拡大図である。 図4(A)は、液状樹脂を供給する様子を示す図であり、図4(B)は、液状樹脂挟持ステップ(S20)を示す図であり、図4(C)は、液状樹脂硬化ステップ(S30)を示す図である。 ウェーハを裏面側から研削する加工ステップ(S40)を示す図である。 図6(A)は、硬化した樹脂層を加熱する(S50−1)様子を示す図であり、図6(B)は、サブストレートを分離する(S50−2)様子を示す図であり、図6(C)は、カバーフィルム剥離ステップ(S60)を示す図であり、図6(D)は、カバーフィルム剥離ステップ(S60)後のウェーハ11の断面図である。 第1実施形態に係る加工方法のフローチャートである。 ウェーハを裏面側から研磨する加工ステップ(S40)を示す図である。 ウェーハを裏面側から切削する加工ステップ(S40)を示す図である。 ウェーハの裏面側からレーザービームを照射する加工ステップ(S40)を示す図である。
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。図1は、被加工物の一例を示すウェーハ11の斜視図である。本実施形態の被加工物は、円形の板状に形成されたシリコン(Si)からなる半導体基板、即ち、ウェーハ11であるが、被加工物は、デバイスチップがモールド樹脂で封止された樹脂パッケージ基板であってもよい。
なお、ウェーハ11の材質、形状、構造、大きさ等に制限はない。例えば、シリコン以外のガリウムヒ素(GaAs)、炭化ケイ素(SiC)などから成る他の半導体基板等をウェーハ11として用いることもできる。
ウェーハ11の表面11a側は、中央のデバイス領域と、デバイス領域を囲む外周余剰領域とに分けられている。ウェーハ11の外周余剰領域の外周端部には、結晶方位を示すノッチ11cが設けられている。なお、ノッチ11cの代わりに、オリエンテーションフラット等の他のマークが設けられてもよい。
ウェーハ11の表面11a側には、分割予定ライン(ストリート)13によって区画される複数の領域の各々に、IC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)等を含むデバイス15aが形成されている。なお、デバイス15aの種類、数量、形状、構造、大きさ、配置等に制限はない。
デバイス15aの表面には、半田等の金属材料で球状に形成された複数のバンプ(突起電極)15bが配置されている。バンプ15bは、各デバイス15aの電極層、配線、端子等に電気的に接続されている。
バンプ15bはウェーハ11の表面11aよりも突出しており、ウェーハ11の表面11a側には、このバンプ15b等により凹凸が形成されている。例えば、バンプ15bが設けられた部分がウェーハ11の表面11a側における凸部となり、バンプ15bが設けられていない部分がウェーハ11の表面11a側における凹部となる。
但し、ウェーハ11の表面11a側に形成されている凹凸は、バンプ15bにより形成される凹凸に限定されない。例えば、デバイス15aに形成されている回路により、ウェーハ11の表面11a側に凹凸が形成されてもよい。
次に、図2から図7を用いて、第1実施形態に係るウェーハ11の加工方法について説明する。なお、図7は、第1実施形態に係る加工方法のフローチャートである。本実施形態の加工方法では、まず、ウェーハ11にカバーフィルム24を貼り付けるカバーフィルム密着ステップ(S10)を行う。
図2(A)は、ウェーハ11の上面図であり、図2(B)は、カバーフィルム24の上面図であり、図2(C)は、図2(B)のカバーフィルム24の断面図である。なお、図2(A)では、上述のバンプ15bを省略している。
ウェーハ11は、外周余剰領域に円環状の外周縁部11dを有する。本実施形態における外周縁部11dとは、ウェーハ11の外周端部から、ウェーハ11の外周端部に対応する径の円と略同心円状でありウェーハ11のデバイス領域と重ならない最小径の円(図2(A)にて破線で示す円)までの領域である。外周縁部11dの円環の幅は、例えば、2mmから4mmである。なお、デバイス領域とは、複数のデバイス15aが設けられている領域である。
ウェーハ11の表面11a側には、カバーフィルム24が貼り付けられる。本実施形態のカバーフィルム24は、ウェーハ11に対応して略円形状に形成された樹脂製の基材層24aを有する。基材層24aは、例えば、5μm以上200μm以下の厚さを有し、ポリオレフィン(PO)、ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン酢酸ビニル(EVA)等の高分子材料で形成されている。
カバーフィルム24は、基材層24aの一面24c上に配置されている粘着層24bを更に備える。粘着層24bとしては、例えば、シリコーンゴム、アクリル系材料、エポキシ系材料等の接着剤が用いられる。
粘着層24bは、例えば、基材層24aの外周端部から内側に所定幅(例えば、2mmから4mm)を有する円環形状であり、この粘着層24bの所定幅は、ウェーハ11の外周縁部11dの幅に対応している。例えば、粘着層24bの所定幅は、外周縁部11dの幅と同じである。
ウェーハ11の表面11aにカバーフィルム24の一面24cを貼り付けるとき、カバーフィルム24は、粘着層24bによってウェーハ11の外周縁部11dに対して互いに剥離可能な態様で接着される。また、カバーフィルム24は、ウェーハ11のデバイス領域におけるバンプ15b等の凹凸構造に対して基材層24aの一面24cで、剥離可能な態様で密着する。
本実施形態では、デバイス領域におけるバンプ15b等が粘着層24bではなく基材層24aと密着するので、ウェーハ11からカバーフィルム24を剥離するときに、粘着層24bに含まれる接着剤がデバイス領域に残ることを防止できる。
なお、本実施形態のカバーフィルム24は、基材層24a及び粘着層24bを有するが、カバーフィルム24は、粘着層24bを有せず、基材層24aのみを有してもよい。この場合においても、ウェーハ11のデバイス15a及び外周縁部11dは、基材層24aと剥離可能な態様で密着できる。
カバーフィルム24の一面24cとは反対側に位置する他面24dは、例えば、離型フィルム22に密着している(図3(A)を参照)。カバーフィルム24の他面24dは、ウェーハ11の表面11aにカバーフィルム24の一面24cを貼り付けた後に離型フィルム22から剥離され、外部に露出する面となる。
なお、カバーフィルム24の直径は、ウェーハ11の直径より大きくてよい。例えば、カバーフィルム24の直径は、ウェーハ11の周囲に配置された金属製の環状のフレーム(不図示)の開口を覆い、カバーフィルム24の外周部がフレームに重なる程度に大きい。
カバーフィルム24、ウェーハ11及びフレームでフレームユニットを形成した場合、後述する液状樹脂硬化ステップ(S30)後にウェーハ11の外周縁に沿ってカバーフィルム24を切ることで、カバーフィルム24をウェーハ11と略同径に形成してもよい。このように、フレームユニットを形成することで、後述する液状樹脂挟持ステップ(S20)で、液状樹脂がウェーハ11の外周縁からウェーハ11の裏面11bへ液状樹脂が伝ってくることを防ぐことができる。
次に、ウェーハ11の表面11aにカバーフィルム24の一面24cを貼り付ける工程について説明する。図3(A)は、カバーフィルム密着ステップ(S10)を示す図である。カバーフィルム密着ステップ(S10)は、例えば、大気圧よりも低い気圧(例えば、真空状態の気圧)に減圧されたチャンバー内で行われる。
カバーフィルム密着ステップ(S10)では、減圧されたチャンバー内に配置されている第1のテーブル20上に、ウェーハ11を載置する。減圧チャンバーを用いることで、ウェーハ11の表面11aとカバーフィルム24との間にエアー、塵、その他の異物等が入り込むことを防止できる。
そして、この減圧チャンバー内で、離型フィルム22をウェーハ11に押し当てる。離型フィルム22の一方の面にはカバーフィルム24が貼り付けられている。離型フィルム22のカバーフィルム24側をウェーハ11の表面11aに対向させた状態で、離型フィルム22のカバーフィルム24とは反対側をローラー26で押圧しつつ、ローラー26をウェーハ11の表面11aに沿って移動させる。これにより、ウェーハ11の表面11aにカバーフィルム24を貼り付ける。そして、カバーフィルム密着ステップ(S10)を終了する。
なお、カバーフィルム密着ステップ(S10)では、第1のテーブル20を加熱することにより、カバーフィルム24を軟化させて変形させてもよい。加熱温度は、カバーフィルム24の材料に応じて、各材料の軟化点となる様に適宜調節してよい。
これにより、カバーフィルム24が、ウェーハ11の凹凸とウェーハ11の外周端部の形状(即ち、外周端部に位置するベベル部)とに倣うように、カバーフィルム24をウェーハ11の表面11a側に密着させて貼り付けることができる。また、第1のテーブル20の加熱に代えて、カバーフィルム24に対して温風を吹き付けることにより、カバーフィルム24を軟化させて変形させてもよい。温風を吹き付けることでも、カバーフィルム24をウェーハ11の表面11a側に密着させて貼り付けることができる。
ウェーハ11の表面11a側がカバーフィルム24で覆われた状態を図3(B)及び図3(C)に示す。図3(B)は、カバーフィルム密着ステップ(S10)後のウェーハ11等の断面図であり、図3(C)は、図3(B)の領域Aの拡大図である。
本実施形態のウェーハ11の表面11aには、デバイス15aの一部である電極層15cが露出しており、バンプ15bは、この露出した電極層15c上に配置されている。図3(C)に示す様に、カバーフィルム24は、ウェーハ11の表面11a上にバンプ15b等により形成されている凹凸に倣うように、ウェーハ11の表面11a側に密着している。
本実施形態では、カバーフィルム密着ステップ(S10)の後、サブストレート40の一方の面40aに液状樹脂42を供給する。図4(A)は、液状樹脂42を供給する様子を示す図である。
液状樹脂42は、例えば、母材となる成分と、紫外線等の第1の外的刺激(B1)で硬化する成分とを含む。液状樹脂42の母材となる成分は、例えば、ポリマー(例えば、シリコーン系ポリマー、アクリル系ポリマー等)である。
また、紫外線で硬化する成分は、例えば、紫外線を吸収して硬化する紫外線反応性化合物(例えば、紫外線反応型のモノマー又はオリゴマー)である。但し、紫外線以外の光で液状樹脂42が硬化する場合に、液状樹脂42は、他の光反応性化合物を有してもよい。
液状樹脂42は、第1の外的刺激(B1)とは異なる、熱等の第2の外的刺激(B2)によって発泡する発泡剤(不図示)を更に含む。発泡剤は、例えば、熱により容易に膨張する物質を、弾性を有する殻で内包した微小球体である。
熱により容易に膨張する物質としては、例えば、プロパン、プロピレン等の有機系の低沸点液体、又は、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム等の無機系の材料が用いられる。また、弾性を有する殻としては、例えば、アクリロニトリル等のニトリルのモノマー、アクリル酸等のカルボン酸のモノマー等のホモポリマー又はコポリマーが用いられる。
液状樹脂42が供給されるサブストレート40は、紫外線(UV)等の光を透過させる透光性と、第2の外的刺激(B2)で使用する熱の温度(例えば、80℃から150℃)に対して軟化しない耐熱性との両方を有する。例えば、サブストレート40は、透明の耐熱性基板である。
サブストレート40は、例えば、ソーダガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス等の各種のガラス基板、又は、アクリル樹脂等の各種の樹脂基板である。サブストレート40は、薄いシート状の可撓性の基板ではなく、例えば、厚さ0.5mmから5mm程度の厚さを有する硬質の基板である。
サブストレート40は、一方の面40aとは反対側の他方の面40bが第2のテーブル30の表面に接する様に、第2のテーブル30上に載置される。第2のテーブル30は、サブストレート40の他方の面40bの外周部を吸引して保持するための吸引孔32aを有する。
吸引孔32aは、第2のテーブル30の表面で環状に設けられており、第2のテーブル30の下方に設けられている吸引源(不図示)に流路(不図示)を介して接続している。吸引孔32aを介して吸引源からの負圧をサブストレート40に作用させることで、サブストレート40を第2のテーブル30の一方の面40aで吸引保持できる。
第2のテーブル30の吸引孔32よりも内側には、空洞部32bが設けられている。空洞部32b内には液状樹脂42を硬化させるための紫外線(UV)を照射可能なUV照射ユニット34が設けられている。更に、UV照射ユニット34の上方には、空洞部32bを封止し且つUV照射ユニット34からの紫外線を透過させる硬質の天板36が設けられている。
液状樹脂42を供給するときには、まず、第2のテーブル30の天板36及び吸引孔32上にサブストレート40を載置し、次に、吸引孔32aを介して吸引源からの負圧をサブストレート40に作用させて、サブストレート40の他方の面40bを第2のテーブル30で保持する。その後、サブストレート40の一方の面40aの略中央部に液状樹脂42を塗布する。
液状樹脂42を供給した後、サブストレート40の一方の面40aにウェーハ11を載置することにより、液状樹脂42をサブストレート40の一方の面40aと、ウェーハ11の表面11a側とで挟む(液状樹脂挟持ステップ(S20))。図4(B)は、液状樹脂挟持ステップ(S20)を示す図である。
ウェーハ11は、搬送アーム(不図示)の先端に設けられた吸着パッド38を用いてサブストレート40の一方の面40a上に載置される。吸着パッド38は、ウェーハ11の表面11aとは反対側の裏面11bの略全面を吸着して、ウェーハ11を搬送する。
液状樹脂挟持ステップ(S20)では、まず、搬送アームを水平方向に移動して、吸着パッド38で吸着されたウェーハ11を一方の面40a上の液状樹脂42に対面させる。次いで、搬送アームを垂直下方に移動して、ウェーハ11の表面11a側(即ち、カバーフィルム24側)を一方の面40aに供給された液状樹脂42に押し込む。
なお、液状樹脂挟持ステップ(S20)では、ウェーハ11の表面11aがサブストレート40の一方の面40aと略平行になる様に、ウェーハ11の傾きを調整した上で、ウェーハ11を一方の面40a上の液状樹脂42に押し込む。これにより、後述する加工ステップ(S40)でウェーハ11を研削するときに、ウェーハ11の厚さばらつきを低減できる。
圧力を受けた液状樹脂42は、ウェーハ11の表面11a側のカバーフィルム24と、サブストレート40の一方の面40aとの隙間に広がる様に変形する。なお、液状樹脂42がカバーフィルム24の他面24dの外周端部を超えない様に、液状樹脂42の供給量、搬送アームの垂直移動量等は調節される。
ウェーハ11の表面11a側を液状樹脂42に押し込んだ後、吸着パッド38の吸着を解除することなく、搬送アーム及び吸着パッド38により、ウェーハ11の高さ位置を所定の高さ位置に維持する。これにより、液状樹脂挟持ステップ(S20)を終了する。
液状樹脂挟持ステップ(S20)の後、液状樹脂42に第1の外的刺激(B1)を付与して液状樹脂42を硬化させて樹脂層42aを形成する(液状樹脂硬化ステップ(S30))。なお、本実施形態における第1の外的刺激(B1)は、紫外線である。図4(C)は、液状樹脂硬化ステップ(S30)を示す図である。
液状樹脂硬化ステップ(S30)は、第2のテーブル30のUV照射ユニット34を用いて行われる。液状樹脂硬化ステップ(S30)では、上述のUV照射ユニット34から液状樹脂42へ紫外線を照射する。照射された紫外線は、天板36とサブストレート40とを透過して、液状樹脂42中の紫外線反応性化合物により吸収される。
紫外線を吸収した液状樹脂42は硬化して樹脂層42aとなり、ウェーハ11、カバーフィルム24、樹脂層42a、及び、サブストレート40が一体となった積層体43が形成される。樹脂層42aを形成したら、液状樹脂硬化ステップ(S30)を終了する。
液状樹脂硬化ステップ(S30)の後、再び搬送アームを利用して積層体43を研削装置50に移動する。図5は、ウェーハ11を裏面11b側から研削する加工ステップ(S40)を示す図である。本実施形態の加工ステップ(S40)では、研削装置50を用いてウェーハ11を裏面11b側から研削する。
研削装置50は、サブストレート40を吸引保持するチャックテーブル52を備えている。このチャックテーブル52は、モータ等の回転機構(不図示)と連結されており、Z軸方向に概ね平行な回転軸の周りに回転する。
チャックテーブル52の表面は、サブストレート40の他方の面40b側を吸引保持する保持面52aとなっている。保持面52aには、チャックテーブル52の内部に形成された流路を通じて吸引源(不図示)からの負圧が作用する。これにより、サブストレート40の他方の面40b側を吸引する吸引力が発生する。
チャックテーブル52の保持面52aに対向するように、チャックテーブル52の上方には研削機構54が配置されている。研削機構54は、Z軸方向に概ね平行な回転軸の周りに回転するスピンドル56を備えている。このスピンドル56は、昇降機構(不図示)で昇降される。スピンドル56の下端側には、円盤状のホイールマウント58が固定されている。
ホイールマウント58の下面には、ホイールマウント58と略同径の研削ホイール60が装着されている。研削ホイール60は、アルミニウム又はステンレス鋼等の金属材料で形成された環状のホイール基台(環状基台)62を備えている。
ホイール基台62の上面側が、ホイールマウント58に固定されることで、ホイール基台62はスピンドル56に装着される。また、ホイール基台62の下面には複数の研削砥石(砥石チップ)64が設けられている。
各々の研削砥石64は、略直方体形状を有しており、ホイール基台62の環状の下面の全周において、隣り合う研削砥石64同士の間に間隙が設けられる態様で環状に配列されている。
研削砥石64は、例えば、金属、セラミックス、樹脂等の結合材に、ダイヤモンド、CBN(Cubic Boron Nitride)等の砥粒を混合して形成される。ただし、結合材や砥粒に制限はなく、研削砥石64の仕様に応じてこれらは適宜選択される。
本実施形態の加工ステップ(S40)では、まず、液状樹脂硬化ステップ(S30)で形成された積層体43を第2のテーブル30からチャックテーブル52に移動する。その後、吸引源(不図示)の負圧を保持面52aに作用させて、サブストレート40の他方の面40bを保持面52aで吸引保持する。
そして、チャックテーブル52とスピンドル56とを、それぞれ所定の方向に回転させつつ、スピンドル56を降下させ、ウェーハ11の裏面11b側に研削砥石64を押し当てる。これにより、ウェーハ11を仕上げ厚さまで研削加工し、加工ステップ(S40)を終了する。
なお、加工ステップ(S40)でウェーハ11を仕上げ厚さまで研削した後、金属製の環状のフレーム17aの開口に、研削後のウェーハ11の裏面11bが露出する様に積層体43を配置する。そして、フレーム17a及びウェーハ11の裏面11bに、フレーム17aの開口よりも大きな径を有する粘着テープ17bを貼り付ける。これにより、フレーム17a、粘着テープ17b及び積層体43を一体化する。
フレーム17a、粘着テープ17b及び積層体43を一体化した後、樹脂層42aに第2の外的刺激(B2)を付与して樹脂層42a中の発泡剤を発泡させる。本実施形態における第2の外的刺激(B2)は、熱である。図6(A)は、硬化した樹脂層42aを加熱する(S50−1)様子を示す図である。
樹脂層42aの加熱は、第3のテーブル70を用いて行う。第3のテーブル70は、例えばステンレス鋼等の金属で形成されており、フレーム17aが載置される外周部72aを有する。外周部72aよりも内側には、積層体43のサブストレート40を受容する凹部72bが設けられている。凹部72bの底面74には、サブストレート40の他方の面40bが接するように、サブストレート40は載置される。
凹部72bの底面74よりも下方に位置する第3のテーブル70の内部には、発熱体76が設けられている。本実施形態の発熱体76は、ニクロム線等から成り、通電によりジュール熱を発生できる。
樹脂層42aを加熱する(S50−1)ときには、まず、第3のテーブル70の外周部72aにフレーム17aが接し、第3のテーブル70の凹部72bにサブストレート40の他方の面40bが接するように、粘着テープ17bを介して一体化されたフレーム17a及び積層体43を第3のテーブル70に載置する。
次に、発熱体76に電流を流して、樹脂層42a等が80℃から150℃の間の所定の温度となるように、積層体43を加熱する。これにより、樹脂層42a中の分散されている発泡剤が発泡することにより、樹脂層42aの内部には凹凸が生じ、樹脂層42aの外表面には凹凸等が形成される。
樹脂層42aを加熱(S50−1)した後、ウェーハ11とサブストレート40とを分離する(S50−2)。図6(B)は、サブストレート40を分離する(S50−2)様子を示す図である。
上述の様に、樹脂層42aの外表面には発泡により凹凸が形成されているので、サブストレート40の一方の面40aに対する樹脂層42aの接着力は低下している。それゆえ、樹脂層42aからサブストレート40を容易に剥離できる。
本実施形態では、フレーム17aを上方に持ち上げることにより、粘着テープ17bを介してフレーム17aと一体化されたウェーハ11、カバーフィルム24及び樹脂層42aをサブストレート40から剥離する。
本実施形態では、樹脂層42aの加熱(S50−1)及びサブストレート40の分離(S50−2)により、ウェーハ11とサブストレート40とを分離するので、S50−1及びS50−2を合わせて、サブストレート分離ステップ(S50)と称する。
なお、本実施形態のサブストレート分離ステップ(S50)では、ウェーハ11側に樹脂層42aが残り、サブストレート40には樹脂層42aが残らない場合を説明した。しかしながら、樹脂層42aに形成された空孔及び凹凸の分布に応じて、サブストレート分離ステップ(S50)後の樹脂層42aは、本実施形態とは異なる態様となってもよい。
具体的には、サブストレート分離ステップ(S50)後の樹脂層42aは、ウェーハ11側に残らず、且つ、サブストレート40にのみ残ってもよい。また、サブストレート分離ステップ(S50)後の樹脂層42aは、ウェーハ11側にもサブストレート40にも残らず両者から分離されてもよい。
サブストレート分離ステップ(S50)の後、ウェーハ11の表面11aからカバーフィルム24を剥離する(カバーフィルム剥離ステップ(S60))。図6(C)は、カバーフィルム剥離ステップ(S60)を示す図であり、図6(D)は、カバーフィルム剥離ステップ(S60)後のウェーハ11の断面図である。
本実施形態のカバーフィルム剥離ステップ(S60)では、作業者が指先でカバーフィルム24の端部を摘んで、ウェーハ11からカバーフィルム24を剥離する。このとき、ウェーハ11とは反対側のカバーフィルム24の他面24dに接着している樹脂層42aも、カバーフィルム24と共に剥離される。
なお、カバーフィルム剥離ステップ(S60)では、ダイシングテープ17bのウェーハ11とは反対側を、表面が略平坦な吸着テーブル(例えば、ステンレス鋼で形成された平坦な板に吸着穴が設けられたテーブル)等で吸着して保持した状態で、カバーフィルム24を剥離することが望ましい。
ダイシングテープ17bを吸着テーブル等で保持することで、ウェーハ11の形状を平坦な状態で維持でき、カバーフィルム24の剥離に伴いウェーハ11に係る応力でウェーハ11が変形して破損することを防ぐことができる。なお、吸着テーブルに代えて、チャックテーブル52の様なチャックテーブルを用いて、ダイシングテープ17bを吸引保持してもよい。
カバーフィルム24及び樹脂層42aを剥離することにより、ウェーハ11、フレーム17a及び粘着テープ17bから成るフレームユニット19が形成される。フレームユニット19を形成した後、カバーフィルム剥離ステップ(S60)を終了する。なお、図6(D)では、図6(C)に示されるウェーハ11等の向きを上下逆にして示している。
なお、本実施形態では、カバーフィルム剥離ステップ(S60)の後、ウェーハ11は、切削装置(不図示)又はレーザー加工装置(不図示)を用いて、分割予定ライン13に沿って分割される。これにより、ウェーハ11から複数のデバイスチップが製造される。
次に、他の実施形態に係る加工ステップ(S40)について説明する。まずは、第2実施形態の加工ステップ(S40)について説明する。第2実施形態の加工ステップ(S40)では、研磨装置80を用いて、ウェーハ11を裏面11b側から研磨する。
図8は、ウェーハ11を裏面11b側から研磨する加工ステップ(S40)を示す図である。研磨装置80は、積層体43を吸引保持するチャックテーブル82を備える。このチャックテーブル82は、モータ等の回転機構(不図示)と連結されており、Z軸方向に概ね平行な回転軸の周りに高速に回転できる。
チャックテーブル82は、円盤状のポーラス板を上部側に備えており、ポーラス板の表面は、サブストレート40の他方の面40b側を吸引保持する保持面82aとなっている。
この保持面82aは、チャックテーブル82の内部に形成された吸引路(不図示)を介して吸引源(不図示)に接続されている。吸引源の負圧を保持面82aに作用させることで、サブストレート40の他方の面40b側がチャックテーブル82によって吸引保持される。
研磨装置80は、チャックテーブル82に対向する位置に研磨ユニット84を更に備える。研磨ユニット84は、Z軸方向に概ね平行な回転軸の周りに回転するスピンドル86を有する。このスピンドル86は、昇降機構(不図示)により昇降される。スピンドル86の下端側には、円盤状のホイールマウント88aが固定されている。
ホイールマウント88aの下面には、ホイールマウント88aと略同径の支持プレート88bが装着されている。支持プレート88bは、アルミニウム又はステンレス鋼等の金属材料で形成されている。
支持プレート88bの下面には、支持プレート88bと略同径の研磨パッド88cが接着されている。本実施形態の研磨パッド88cは、例えば、アルミナ粒子、ダイヤモンド粒子、CBN粒子等の砥粒を含有するポリウレタン製のパッドである。
研磨パッド88c、支持プレート88b、ホイールマウント88a及びスピンドル86は、回転可能な態様で一体的に固定されており、各々の内部を回転軸に沿って直線状に貫通するように研磨液供給路(不図示)が設けられている。研磨時には、研磨液供給路の端部に位置する研磨パッド88cの開口(不図示)から研磨液が供給される。研磨液としては、例えば研磨促進剤と水とを含む混合物が使用される。
研磨装置80を用いた加工ステップ(S40)では、まず、チャックテーブル82の保持面82aでサブストレート40の他方の面40b側を吸引保持する。そして、研磨ユニット84とチャックテーブル82とを所定の方向に回転させつつ研磨ユニット84をチャックテーブル82に向けて降下させる。
ウェーハ11の裏面11bに対して研磨パッド88cを所定の力で押した状態で、研磨パッド88cの開口からウェーハ11の裏面11bに研磨液を供給しながら、裏面11bを研磨する。これにより、研磨装置80を用いた加工ステップ(S40)を終了する。
次に、第3実施形態の加工ステップ(S40)について説明する。第3実施形態の加工ステップ(S40)では、切削装置90を用いて、ウェーハ11の裏面11bを切削する。図9は、ウェーハ11を裏面11b側から切削する加工ステップ(S40)を示す図である。
切削装置90は、サブストレート40の他方の面40b側を吸引保持するチャックテーブル92を備える。チャックテーブル92は、モータ等の回転機構(不図示)と連結されており、Z軸方向に概ね平行な回転軸の周りに回転できる。また、チャックテーブル92の下方には、テーブル移動機構(不図示)が設けられており、チャックテーブル92は、このテーブル移動機構によってX軸方向(加工送り方向)に移動する。
チャックテーブル92の表面の一部は、サブストレート40の他方の面40b側を吸引保持する保持面92aとなっている。チャックテーブル92の保持面92aは、チャックテーブル92の内部に形成された吸引路(不図示)等を介して吸引源(不図示)に接続されている。吸引源の負圧を保持面92aに作用させることで、サブストレート40の他方の面40b側がチャックテーブル92で吸引保持される。
また、切削装置90は、ウェーハ11を切削加工するための切削ユニット94をさらに備える。切削ユニット94は、Y軸方向(割り出し送り方向)と略平行な回転軸となるスピンドル96と、このスピンドル96を部分的に収容する筒状のスピンドルハウジング(不図示)とを有する。スピンドルハウジングは、いわゆるエアベアリングによってスピンドルを回転可能に支持できる。
スピンドル96の一端側には、モータを含む回転駆動源(不図示)が連結される。また、スピンドルハウジングの外部に露出しておりスピンドル96の回転駆動源とは反対側に位置するスピンドル96の他端側には、ボルト等の固定手段により円環状のブレードマウント98aが固定される。
ブレードマウント98aのスピンドル96とは反対側には、いわゆるハブ型の切削ブレード98bが装着されている。本実施形態の切削ブレード98bは、円環状の基台と、この基台の外周に設けられた円環状の切り刃とを有する。切り刃は、例えば、金属や樹脂等のボンド材(結合材)に、ダイヤモンドやCBN(Cubic Boron Nitride)等の砥粒を混合して形成される。
切削ブレード98bの基台のブレードマウント98aとは反対側にはマウントナット98cが設けられる。基台の両面をブレードマウント98aとマウントナット98cとで挟むことにより、マウントナット98c、切削ブレード98b、及び、ブレードマウント98aは一体的に固定される。
切削装置90を用いた加工ステップ(S40)では、まず、サブストレート40の他方の面40b側をチャックテーブル92の保持面92aに接触させる。次いで、吸引源の負圧を作用させて、サブストレート40等の積層体43をチャックテーブル92で吸引保持する。
そして、切削ブレード98bの切り刃34cの切り込み深さをウェーハ11の所定の深さに維持した状態で、高速に回転させた切削ブレード98bとチャックテーブル92とをX軸方向に沿って相対的に移動させる。これにより、X軸方向と略平行な分割予定ライン13に沿ってウェーハ11を切削する。全ての分割予定ライン13に沿ってウェーハ11を切削した後、切削装置90を用いた加工ステップ(S40)を終了する。
次に、第4実施形態の加工ステップ(S40)について説明する。第4実施形態の加工ステップ(S40)では、まず、ウェーハ11を透過する波長を有するレーザービームLをウェーハ11の裏面11bからウェーハ11へ照射して、レーザービームLの集光点をウェーハ11内部に位置付けることにより、ウェーハ11内に改質層11eを形成する(改質層形成ステップ)。
図10は、ウェーハ11の裏面11b側からレーザービームLを照射する加工ステップ(S40)を示す図である。改質層11eは、レーザー加工装置100を用いて形成される。レーザー加工装置100は、サブストレート40の他方の面40b側を吸引保持するチャックテーブル102を備えている。
チャックテーブル102の表面の一部は、サブストレート40の他方の面40b側を吸引保持する保持面102aとなっている。この保持面102aには、チャックテーブル102の内部に形成された流路(不図示)等を通じて吸引源(不図示)の負圧が作用し、サブストレート40の他方の面40b側は保持面102aで吸引保持される。
また、チャックテーブル102の下方には、テーブル移動機構(不図示)が設けられており、チャックテーブル102は、このテーブル移動機構によってX軸方向(加工送り方向)及びY軸方向(割り出し送り方向)に沿って移動する。
チャックテーブル102の上方には、レーザー加工ユニット104が配置されている。レーザー加工ユニット104は、ウェーハ11に対して透過性を有する(即ち、ウェーハ11を透過する波長の)レーザービームLをウェーハ11の所定の位置に照射するように構成されている。
改質層形成ステップでは、まず、サブストレート40の他方の面40b側をチャックテーブル102の保持面102aに接触させる。次に、吸引源の負圧を作用させて、サブストレート40の他方の面40b側を保持面102aで吸引保持する。
次に、チャックテーブル102を移動及び回転させることにより、分割予定ライン13をX軸方向(加工送り方向)に合わせる。そして、レーザー加工ユニット104からウェーハ11に向けてレーザービームLを照射しつつ、チャックテーブル102を分割予定ライン13に平行な方向に移動させる。
このとき、レーザービームLの集光点の位置をウェーハ11の内部に合せる。これにより、レーザービームLの集光点近傍に多光子吸収が生じるので、分割予定ライン13に沿って改質層11eが形成される。なお、全ての分割予定ライン13に沿って、異なる複数の深さに改質層11eが形成される。
第4実施形態の加工ステップ(S40)では、改質層形成ステップの後、裏面11b側を上述の研削装置50で研削する(研削ステップ)。研削ステップでは、まず、改質層11eが形成された積層体43をチャックテーブル102からチャックテーブル52に移動する。そして、吸引源(不図示)の負圧を保持面52aに作用させて、サブストレート40の他方の面40bを保持面52aで吸引保持する。
その後、チャックテーブル52とスピンドル56とを、それぞれ所定の方向に回転させつつ、スピンドル56を降下させ、ウェーハ11の裏面11b側に研削砥石64を押し当てる。これにより、改質層11eを除去しながらウェーハ11を分割予定ライン13に沿って複数のデバイスチップに分割する。
なお、研削ステップの後、上述の研磨装置80を用いてデバイスチップの被研削面を研磨する研磨ステップを追加的に行ってもよい。研磨ステップでは、まず、積層体43をチャックテーブル52からチャックテーブル82に移動する。そして、チャックテーブル82の保持面82aでサブストレート40の他方の面40b側を吸引保持する。その後、研磨ユニット84とチャックテーブル82とを所定の方向に回転させつつ研磨ユニット84をチャックテーブル82に向けて降下させる。
デバイスチップの被研削面に対して研磨パッド88cを所定の力で押した状態で、研磨パッド88cの開口からウェーハ11の裏面11bに研磨液を供給しながら、裏面11bを研磨する。これにより、デバイスチップの被研削面に生じていた研削歪を除去できる。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。例えば、液状樹脂挟持ステップ(S20)では、第1実施形態のウェーハ11とサブストレート40とを逆に配置してもよい。
つまり、第2のテーブル30でウェーハ11の裏面11b側を吸引保持して、サブストレート40の他方の面40bを吸着パッド38で吸引保持してもよい。この場合、ウェーハ11の表面11a側に液状樹脂を供給し、その後、サブストレート40をウェーハ11の表面11a側に降下させて、ウェーハ11の表面11a側とサブストレート40とで液状樹脂42を挟持する。
11 ウェーハ(被加工物)
11a 表面
11b 裏面
11c ノッチ
11d 外周縁部
11e 改質層
13 分割予定ライン(ストリート)
15a デバイス
15b バンプ(突起電極)
15c 電極層
17a フレーム
17b 粘着テープ
19 フレームユニット
20 第1のテーブル
22 離型フィルム
24 カバーフィルム
24a 基材層
24b 粘着層
24c 一面
24d 他面
26 ローラー
30 第2のテーブル
32a 吸引孔
32b 空洞部
34 UV(紫外線)照射ユニット
36 天板
38 吸着パッド
40 サブストレート
40a 一方の面
40b 他方の面
42 液状樹脂
42a 樹脂層
43 積層体
50 研削装置
52 チャックテーブル
52a 保持面
54 研削機構
56 スピンドル
58 ホイールマウント
60 研削ホイール
62 ホイール基台
64 研削砥石
70 第3のテーブル
72a 外周部
72b 凹部
74 底面
76 発熱体
80 研磨装置
82 チャックテーブル
82a 保持面
84 研磨ユニット
86 スピンドル
88a ホイールマウント
88b 支持プレート
88c 研磨パッド
90 切削装置
92 チャックテーブル
92a 保持面
94 切削ユニット
96 スピンドル
98a ブレードマウント
98b 切削ブレード
98c マウントナット
100 レーザー加工装置
102 チャックテーブル
102a 保持面
104 レーザー加工ユニット
A 領域
B1 第1の刺激
B2 第2の刺激
L レーザービーム

Claims (4)

  1. 表面側に凹凸を備える板状の被加工物の該表面とは反対側の裏面を加工する被加工物の加工方法であって、
    該凹凸に倣うように該被加工物の該表面側にカバーフィルムを密着させることにより、該被加工物の該表面を該カバーフィルムで覆うカバーフィルム密着ステップと、
    第1の外的刺激で硬化し、且つ、該第1の外的刺激とは異なる第2の外的刺激によって発泡する発泡剤を含む液状樹脂を、硬質のサブストレートと、該カバーフィルムが密着した該被加工物の該表面側とで挟む、液状樹脂挟持ステップと、
    該液状樹脂挟持ステップの後、該液状樹脂に該第1の外的刺激を付与して該液状樹脂を硬化させて樹脂層を形成する液状樹脂硬化ステップと、
    該液状樹脂硬化ステップの後、該被加工物を該裏面側から加工する加工ステップと、
    該加工ステップの後、該樹脂層に該第2の外的刺激を付与して該発泡剤を発泡させ、該樹脂層から該サブストレートを剥離することで、該被加工物と該サブストレートとを分離させるサブストレート分離ステップと、
    該被加工物の該表面から該カバーフィルムを剥離するカバーフィルム剥離ステップと、を備えることを特徴とする被加工物の加工方法。
  2. 該第1の外的刺激は紫外線であり、該第2の外的刺激は熱であることを特徴とする請求項1に記載の被加工物の加工方法。
  3. 該加工ステップでは、該被加工物を該裏面側から研削、研磨、切削又はレーザービームによって加工することを特徴とする請求項1又は2に記載の被加工物の加工方法。
  4. 該カバーフィルムは、該被加工物の外周縁部に対応した領域に粘着層を備え、該カバーフィルムと該被加工物の該外周縁部とは、該粘着層で互いに接着されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の被加工物の加工方法。
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