JP2024077094A - チップの製造方法 - Google Patents

チップの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2024077094A
JP2024077094A JP2022188934A JP2022188934A JP2024077094A JP 2024077094 A JP2024077094 A JP 2024077094A JP 2022188934 A JP2022188934 A JP 2022188934A JP 2022188934 A JP2022188934 A JP 2022188934A JP 2024077094 A JP2024077094 A JP 2024077094A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
workpiece
resin
resin sheet
holding table
excess
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022188934A
Other languages
English (en)
Inventor
健太 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Disco Corp
Original Assignee
Disco Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Disco Corp filed Critical Disco Corp
Priority to JP2022188934A priority Critical patent/JP2024077094A/ja
Publication of JP2024077094A publication Critical patent/JP2024077094A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Dicing (AREA)

Abstract

【課題】チップが損傷する蓋然性を低減することが可能なチップの製造方法を提供する。【解決手段】表面側に複数のデバイスが形成されているデバイス領域とデバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを含む被加工物から複数のチップを製造するチップの製造方法であって、複数のデバイスの境界に沿って延在し、かつ、被加工物の外周に至らない溝を表面に形成し、外周余剰領域に対応する位置にのみ粘着剤が設けられている樹脂シートを被加工物の表面に貼着し、樹脂シートの表面に設けられた液状の紫外線硬化樹脂を平坦な面に押しつけながら紫外線硬化樹脂に対して紫外線を照射し、外周余剰領域がデバイス領域から分離されて余剰リングが形成されるとともにデバイス領域から複数のチップが製造されるように被加工物の裏面側を研削して溝において被加工物を分割し、余剰リング及び複数のチップの裏面に粘着テープを貼着し、樹脂シートを余剰リングの表面から剥離する。【選択図】図2

Description

本発明は、表面側に複数のデバイスが形成されているデバイス領域とデバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを含む被加工物から複数のチップを製造するチップの製造方法に関する。
IC(Integrated Circuit)等のデバイスのチップは、携帯電話及びパーソナルコンピュータ等の各種電子機器において不可欠の構成要素である。このチップは、例えば、表面側に複数のデバイスが形成されているデバイス領域とデバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを含む被加工物を複数のデバイスの境界(いわゆるストリート)に沿って分割することで製造される。
チップの製造方法としては、例えば、被加工物の表面に溝を形成してから、その裏面側を研削する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、この方法においては、まず、複数のデバイスの境界に沿って延在し、かつ、被加工物の外周に至る溝を被加工物の表面に形成する。そして、被加工物の表面側を保持した状態で被加工物の裏面側を研削して溝において被加工物を分割する。
ここで、被加工物の表面は、複数のデバイスの存在に起因して凹凸形状となっている。この場合、被加工物の表面側を保持することが困難になるおそれがある。この点を踏まえて、上述したように被加工物の裏面側を研削するのに先立って、被加工物の表面側を平坦化するための方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
具体的には、この方法においては、まず、被加工物の表面のうち外周余剰領域と対応する領域のみに粘着剤が設けられている樹脂シートを被加工物の表面に貼着する。そして、この樹脂シートの表面に設けられた液状の紫外線硬化樹脂を平坦な面に押しつけながら紫外線硬化樹脂に対して紫外線を照射する。
この場合、その表面が平坦な状態で紫外線硬化樹脂が硬化する。すなわち、被加工物の表面側が平坦化される。そして、被加工物の表面側が平坦化されることによって、この表面側を保持して裏面側を研削することが容易になる。そして、被加工物の裏面側の研削が進行すると、被加工物が溝において分割される。その結果、被加工物のデバイス領域から複数のチップが製造されるとともに外周余剰領域から複数の端材が形成される。
特開2003-7653号公報 特開2019-186355号公報
被加工物を分割した後には、一般的に、チップを所定の構造物に固定する際に利用されるダイアタッチフィルムとも呼ばれるフィルム状の粘着テープが複数のチップ及び複数の端材のそれぞれの裏面に貼着される。そして、被加工物を分割する前に被加工物の表面に設けられた樹脂シート及び紫外線硬化樹脂は、複数のチップ及び複数の端材のそれぞれの裏面に粘着テープが貼着された後に複数のチップ及び複数の端材のそれぞれの表面から剥離される。
ここで、樹脂シートは、被加工物の外周余剰領域の表面、すなわち、複数の端材のそれぞれの表面に貼着している。そして、複数の端材のそれぞれの表面から樹脂シートを剥離する際には、樹脂シートが複数の端材のいくつかから剥離されずに、これらが粘着テープから剥離することがある。この場合、複数の端材のいくつかがチップに接触してチップが損傷するおそれがある。
この点に鑑み、本発明の目的は、チップが損傷する蓋然性を低減することが可能なチップの製造方法を提供することである。
本発明によれば、表面側に複数のデバイスが形成されているデバイス領域と該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを含む被加工物から複数のチップを製造するチップの製造方法であって、該複数のデバイスの境界に沿って延在し、かつ、該被加工物の外周に至らない溝を該被加工物の表面に形成する溝形成ステップと、該溝形成ステップの後に、該外周余剰領域に対応する位置にのみ粘着剤が設けられている樹脂シートを該被加工物の該表面に貼着する第1貼着ステップと、該第1貼着ステップの後に、該樹脂シートの表面に設けられた液状の紫外線硬化樹脂を平坦な面に押しつけながら該紫外線硬化樹脂に対して紫外線を照射する照射ステップと、該照射ステップの後に、該外周余剰領域が該デバイス領域から分離されて余剰リングが形成されるとともに該デバイス領域から該複数のチップが製造されるように、該被加工物の裏面側を研削して該溝において該被加工物を分割する分割ステップと、該分割ステップの後に、該余剰リング及び該複数のチップのそれぞれの裏面に粘着テープを貼着する第2貼着ステップと、該第2貼着ステップの後に、該樹脂シートを該余剰リングの表面から剥離する剥離ステップと、を備えるチップの製造方法が提供される。
該平坦な面は、該紫外線が透過する樹脂からなるカバーシートの一面であり、該照射ステップにおいては、該紫外線硬化樹脂に対する該紫外線の照射が該カバーシートを介して実施されることが好ましい。
本発明においては、被加工物の外周余剰領域が複数の端材へと分割されることなく残存することによって形成される余剰リングの表面から樹脂シートが剥離される。ここで、余剰リングは、複数の端材のそれぞれと比較して、粘着テープに貼着する裏面の面積が広い。
この場合、余剰リングを粘着テープに固定する力が複数の端材のそれぞれを粘着テープに固定する力よりも強くなる。そのため、樹脂シートは余剰リングから剥離されやすく、また、余剰リングは粘着テープから剥離されにくい。その結果、余剰リングがチップに接触してチップが損傷する蓋然性を低減することが可能である。
図1は、被加工物の一例を模式的に示す斜視図である。 図2は、被加工物から複数のチップを製造するチップの製造方法の一例を模式的に示すフローチャートである。 図3(A)は、切削装置において溝形成ステップを実施する様子を模式的に示す一部断面側面図であり、図3(B)は、溝形成ステップ後の被加工物を模式的に示す斜視図である。 図4(A)は、貼着装置において第1貼着ステップを実施する様子を模式的に示す一部断面側面図であり、図4(B)は、第1貼着ステップ後の被加工物等を模式的に示す斜視図であり、図4(C)は、第1貼着ステップ後の被加工物等を模式的に示す断面図であり、図4(D)は、第1貼着ステップ後の被加工物等を模式的に示す拡大断面図である。 図5(A)及び図5(B)のそれぞれは、樹脂貼り装置において照射ステップを実施する様子を模式的に示す一部断面側面図であり、図5(C)は、照射ステップ後の被加工物等を模式的に示す断面図である。 図6(A)は、研削装置において分割ステップを実施する様子を模式的に示す一部断面側面図であり、図6(B)は、分割ステップ後の被加工物等を模式的に示す断面図である。 図7(A)は、貼着装置において第2貼着ステップを実施する様子を模式的に示す一部断面側面図であり、図7(B)は、第2貼着ステップ後の樹脂シート等を模式的に示す斜視図であり、図7(C)は、第2貼着ステップ後の樹脂シート等を模式的に示す断面図である。 図8(A)及び図8(B)のそれぞれは、剥離装置において剥離ステップを実施する様子を模式的に示す一部断面側面図である。
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1は、被加工物の一例を模式的に示す斜視図である。図1に示される被加工物11は、円盤状の形状を有し、例えば、シリコン(Si)、炭化シリコン(SiC)又は窒化ガリウム(GaN)等の単結晶半導体材料からなる。そして、被加工物11は、表面11a側に複数のデバイス13が形成されているデバイス領域と、デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを有する。
なお、複数のデバイス13は、マトリックス状に配列されている。すなわち、複数のデバイス13の境界は、格子状に延在する。また、被加工物11の表面11aは、複数のデバイス13の存在に起因して凹凸形状となっている。他方、被加工物11の裏面11bは、概ね平坦である。
図2は、被加工物11から複数のチップを製造するチップの製造方法の一例を模式的に示すフローチャートである。この方法においては、まず、複数のデバイス13の境界に沿って延在し、かつ、被加工物11の外周に至らない溝を被加工物11の表面11aに形成する(溝形成ステップS1)。
図3(A)は、切削装置において溝形成ステップS1を実施する様子を模式的に示す一部断面側面図である。なお、図3(A)に示されるX軸方向及びY軸方向は、水平面上において互いに直交する方向であり、Z軸方向は、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(鉛直方向)である。
図3(A)に示される切削装置2は、保持テーブル4を含む。この保持テーブル4は、被加工物11よりも直径が大きい円盤状の枠体を有する。この枠体は、例えば、ステンレス等の金属材料又はセラミックスからなる。
また、枠体は、円盤状の底壁と、この底壁の外周領域から立設する円筒状の側壁とを有する。すなわち、枠体の上面側には、底壁及び側壁によって画定される円盤状の凹部が形成されている。
そして、枠体の上面側に形成されている凹部には、この凹部の直径と概ね等しい直径を有する円盤状のポーラス板(不図示)が固定されている。このポーラス板は、例えば、多孔質セラミックスからなる。
また、ポーラス板は、枠体の底壁に形成されている貫通孔を介して、エジェクタ等の吸引源(不図示)と連通する。そして、この吸引源を動作させると、ポーラス板の上面近傍の空間に吸引力が作用する。
さらに、保持テーブル4は、X軸方向移動機構(不図示)と連結されている。このX軸方向移動機構は、例えば、ボールねじとモータとを含む。そして、このX軸方向移動機構を動作させると、保持テーブル4がX軸方向に沿って移動する。
また、保持テーブル4は、モータ等の回転駆動源(不図示)と連結されている。そして、この回転駆動源を動作させると、保持テーブル4の上面の中心を通り、かつ、Z軸方向に沿った直線を回転軸として保持テーブル4が回転する。
保持テーブル4の上方には、切削ユニット6が設けられている。この切削ユニット6は、Y軸方向に沿って延在するスピンドル8を含む。そして、スピンドル8の先端部には、円環状の切削ブレード10が装着されている。
また、スピンドル8の基端部は、モータ等の回転駆動源(不図示)に連結されている。そして、この回転駆動源を動作させると、Y軸方向に沿った直線を回転軸としてスピンドル8とともに切削ブレード10が回転する。
また、切削ユニット6は、Y軸方向移動機構(不図示)及びZ軸方向移動機構(不図示)と連結されている。Y軸方向移動機構及びZ軸方向移動機構のそれぞれは、例えば、ボールねじとモータとを含む。そして、Y軸方向移動機構及び/又はZ軸方向移動機構を動作させると、切削ユニット6がY軸方向及び/又はZ軸方向に沿って移動する。
切削装置2において溝形成ステップS1を実施する際には、まず、被加工物11の表面11aが上を向くように被加工物11を保持テーブル4に置いた状態で吸引源を動作させる。これにより、被加工物11が保持テーブル4によって保持される。次いで、複数のデバイス13の境界に含まれる直線状の部分がX軸方向と平行になるように保持テーブル4に連結されている回転駆動源が保持テーブル4を回転させる。
次いで、当該直線状の部分の一端かつ被加工物11の外周より僅かに内側に位置する点(一端点)が切削ブレード10の下端の直下に位置付けられるように、X軸方向移動機構が保持テーブル4の位置を調整し、かつ/又は、Y軸方向移動機構が切削ユニット6の位置を調整する。
次いで、切削ブレード10を回転させるように、スピンドル8の基端部に連結されている回転駆動源がスピンドル8を回転させる。次いで、切削ブレード10を回転させたまま、被加工物11の表面11aよりも低く、かつ、裏面11bよりも高い位置に切削ブレード10の下端が位置付けられるようにZ軸方向移動機構が切削ユニット6を下降させる。これにより、上記の一端点に切削ブレード10の下端が切り込む。
次いで、切削ブレード10を回転させたまま、当該直線状の部分の他端かつ被加工物11の外周より僅かに内側に位置する点(他端点)に切削ブレード10の下端が至るまで保持テーブル4をX軸方向に沿って移動させる。その結果、被加工物11の外周に至らない直線状の溝15が被加工物11の表面11aに形成される。
さらに、複数のデバイス13の境界の全域に溝15が形成されるまで上述した動作を繰り返す。以上によって、溝形成ステップS1が完了する。図3(B)は、溝形成ステップS1後の被加工物11を模式的に示す斜視図である。この溝形成ステップS1によって、被加工物11の表面11aには、複数のデバイス13の境界に沿って延在し、かつ、被加工物11の外周に至らない格子状の溝15が形成される。
溝形成ステップS1の後には、外周余剰領域に対応する位置にのみ粘着剤が設けられている樹脂シートを被加工物11の表面11aに貼着する(第1貼着ステップS2)。図4(A)は、貼着装置において第1貼着ステップS2を実施する様子を模式的に示す一部断面側面図である。
図4(A)に示される貼着装置12は、円盤状の支持テーブル14を含む。また、支持テーブル14の上方には、ポリオレフィン等からなる円盤状の樹脂シート19が下面に付着している離型紙17を支持テーブル14側に押圧するためのローラ16が設けられている。
なお、樹脂シート19は、その直径が被加工物11の直径と概ね等しく、その厚さが、例えば、30μm~150μmである。さらに、樹脂シート19のうち被加工物11の外周余剰領域に対応する領域(粘着領域)の下面には粘着剤(不図示)が設けられており、また、粘着領域よりも内側の領域(不粘着領域)の下面には粘着剤が設けられていない。
貼着装置12において第1貼着ステップS2を実施する際には、まず、被加工物11の表面11aが上を向くように被加工物11を支持テーブル14に置く。次いで、樹脂シート19によって複数のデバイス13が覆われるように離型紙17を被加工物11に重ねる。
次いで、離型紙17が支持テーブル14側に押圧されるようにローラ16を転がす。これにより、樹脂シート19の粘着領域と被加工物11の外周余剰領域とが貼着する。そして、両者が貼着されれば、離型紙17を樹脂シート19から剥離する。以上によって、第1貼着ステップS2が完了する。
なお、樹脂シート19の貼着領域の下面に設けられる粘着剤は熱可塑性樹脂であってもよい。この場合、第1貼着ステップS2は、この粘着剤を加熱しながら、樹脂シート19を被加工物11に押し付けることによって実施されてもよい。
図4(B)は、第1貼着ステップS2後の被加工物11等を模式的に示す斜視図であり、図4(C)は、第1貼着ステップS2後の被加工物11等を模式的に示す断面図であり、図4(D)は、第1貼着ステップS2後の被加工物11等を模式的に示す拡大断面図である。
この第1貼着ステップS2によって、樹脂シート19に含まれる格子状の領域が溝15の内側に埋没するように変形した状態で複数のデバイス13を覆う樹脂シート19が被加工物11の表面11aに貼着される。
第1貼着ステップS2の後には、樹脂シート19の表面に設けられた液状の紫外線硬化樹脂を平坦な面に押しつけながら紫外線硬化樹脂に対して紫外線を照射する(照射ステップS3)。図5(A)及び図5(B)のそれぞれは、樹脂貼り装置において照射ステップS3を実施する様子を模式的に示す一部断面側面図である。なお、図5(A)及び図5(B)においては、樹脂貼り装置の一部の構成要素が簡易的に示されている。
図5(A)及び図5(B)に示される樹脂貼り装置22は、保持テーブル24を含む。この保持テーブル24は、円盤状の底壁と、この底壁の外周領域から立設する円筒状の側壁とを有する。すなわち、保持テーブル24の上面側には、底壁及び側壁によって画定される円盤状の凹部24aが形成されている。なお、この凹部24aの直径は、被加工物11の直径よりも大きい。
また、凹部24aには、複数の紫外線光源26が設けられている。さらに、複数の紫外線光源26の上方には、その上面が保持テーブル24の側壁の上面と面一になるとともに凹部24aを密閉する支持プレート28が固定されている。この支持プレート28は、例えば、ホウ酸ガラス、石英ガラス及び透光性アルミナ等の紫外線が透過する材料からなる。
さらに、保持テーブル24の内部には、保持テーブル24の側壁の上面において一端が開口する吸引路24bが形成されている。また、吸引路24bの他端は、バルブ30等を介して、エジェクタ等の吸引源32に連通している。そして、この吸引源32が動作した状態でバルブ30を開くと、保持テーブル24の側壁の上面近傍の空間に吸引力が作用する。
保持テーブル24の上方には、保持ユニット34が設けられている。この保持ユニット34は、例えば、その下面側に静電チャックを有する。あるいは、保持ユニット34は、図3(A)に示される保持テーブル4と同様の構造を有してもよい。すなわち、保持ユニット34は、その下面近傍の空間に吸引力を作用させることが可能なように構成されていてもよい。
さらに、保持ユニット34は、鉛直方向移動機構(不図示)と連結されている。この鉛直方向移動機構は、例えば、ボールねじとモータとを含む。そして、この鉛直方向移動機構を動作させると、保持ユニット34が鉛直方向に沿って移動する。
樹脂貼り装置22において照射ステップS3を実施する際には、まず、被加工物11の裏面11bが上を向くように被加工物11を保持テーブル24に置く。次いで、保持ユニット34の下面を被加工物11の裏面11bに接触させるように鉛直方向移動機構が保持ユニット34を下降させる。
次いで、保持ユニット34が被加工物11を保持する。次いで、被加工物11の表面11a側に設けられている樹脂シート19を保持テーブル24から離隔させるように鉛直方向移動機構が保持ユニット34を上昇させる。
次いで、保持テーブル24の側壁の上面において開口する吸引路24bを閉じるように円盤状のカバーシート21を保持テーブル24に置く。なお、カバーシート21は、平坦な一面(上面)及び他面(下面)を有し、紫外線が透過する樹脂からなる。
次いで、カバーシート21の上に液状の紫外線硬化樹脂23を設ける(図5(A)参照)。この時、液状の紫外線硬化樹脂23と樹脂シート19との間に気体を残存させないように、カバーシート21の中央領域の上方において盛り上がるように液状の紫外線硬化樹脂23が設けられることが好ましい。
次いで、樹脂シート19の表面(下面)の全域が液状の紫外線硬化樹脂23によって覆われるまで樹脂シート19等を介して液状の紫外線硬化樹脂23をカバーシート21の一面に押し付けるように鉛直方向移動機構が保持ユニット34を下降させる(図5(B)参照)。
次いで、液状の紫外線硬化樹脂23をカバーシート21の一面に押し付けたまま、複数の紫外線光源26から支持プレート28及びカバーシート21を介して紫外線硬化樹脂23に紫外線を照射する。これにより、カバーシート21の平坦な一面に押し付けられた状態で紫外線硬化樹脂23が硬化する。以上によって、照射ステップS3が完了する。
図5(C)は、照射ステップS3後の被加工物11等を模式的に示す断面図である。この照射ステップS3によって、被加工物11の表面11aに形成された溝15の内側に埋没するように変形した樹脂シート19に密着するとともに表面(下面)が平坦な硬化した紫外線硬化樹脂23が被加工物11の表面11a側に設けられる。すなわち、被加工物11の表面11a側が平坦化される。
照射ステップS3の後には、被加工物11の裏面11b側を研削して溝15において被加工物11を分割する(分割ステップS4)。図6(A)は、研削装置において分割ステップS4を実施する様子を模式的に示す一部断面側面図である。
図6(A)に示される研削装置42は、保持テーブル44を含む。この保持テーブル44は、例えば、図3(A)に示される保持テーブル4と同様の構造を有する。すなわち、保持テーブル44は、例えば、その上面近傍の空間に吸引力を作用させることが可能なように構成されている。
さらに、保持テーブル44は、モータ等の保持テーブル用回転駆動源(不図示)と連結されている。そして、この回転駆動源を動作させると、保持テーブル44の上面の中心を通る直線を回転軸として保持テーブル44が回転する。
また、保持テーブル44は、水平方向移動機構(不図示)と連結されている。この水平方向移動機構は、例えば、ボールねじとモータとを含む。そして、この水平方向移動機構を動作させると、保持テーブル44が水平方向に沿って移動する。
保持テーブル44の上方には、研削ユニット46が設けられている。この研削ユニット46は、鉛直方向に沿って延在するスピンドル48を含む。そして、スピンドル48の下端部には円盤状のマウント50が固定されている。
さらに、マウント50の下面側には、ボルト等の固定部材(不図示)を用いて、マウント50の直径と概ね等しい外径を有する円環状の研削ホイール52が装着されている。この研削ホイール52は、ステンレス鋼又はアルミニウム等の金属からなる環状のホイール基台54を含む。
また、ホイール基台54の下面には円環状の凹部が形成されており、この凹部にはホイール基台54の周方向に沿って概ね等しい角度の間隔で複数の研削砥石56が固定されている。そして、複数の研削砥石56の下面は、概ね同一平面上に位置付けられている。
また、スピンドル48の上端部には、モータ等のスピンドル用回転駆動源が連結されている。そして、このスピンドル用回転駆動源を動作させると、鉛直方向に沿った直線を回転軸としてスピンドル48とともに研削ホイール52が回転する。
さらに、研削ユニット46は、鉛直方向移動機構(不図示)に連結されている。この鉛直方向移動機構は、例えば、ボールねじ及びモータ等を含む。そして、この鉛直方向移動機構を動作させると、研削ユニット46が鉛直方向に沿って移動する。
研削装置42において分割ステップS4を実施する際には、まず、被加工物11の裏面11bが上を向くように被加工物11を保持テーブル44に置く。次いで、保持テーブル44の上面近傍の空間に吸引力を作用させることによって、カバーシート21、紫外線硬化樹脂23及び樹脂シート19を介して被加工物11を保持テーブル44が保持する。
次いで、研削ホイール52を回転させた時の複数の研削砥石56の軌跡の直下に被加工物11の裏面11bの中心が位置付けられるように水平方向移動機構が保持テーブル44の位置を調整する。次いで、保持テーブル44及び研削ホイール52を回転させるように保持テーブル用回転駆動源及びスピンドル用回転駆動源を動作させながら、鉛直方向移動機構が研削ユニット46を下降させる。
そして、複数の研削砥石56の下面が被加工物11の裏面11bに接触すると、被加工物11の裏面11b側が研削される。さらに、この研削が進行すると、被加工物11が溝15において分割される。以上によって、分割ステップS4が完了する。
図6(B)は、分割ステップS4後の樹脂シート19等を模式的に示す断面図である。この分割ステップS4によって、被加工物11の外周余剰領域がデバイス領域から分離されて余剰リング25が形成されるとともにデバイス領域から複数のチップ27が製造される。なお、余剰リング25及び複数のチップ27は、樹脂シート19等を介して一体化されているため、バラバラになることはない。
分割ステップS4の後には、余剰リング25及び複数のチップ27のそれぞれの裏面に粘着テープを貼着する(第2貼着ステップS5)。図7(A)は、貼着装置において第2貼着ステップS5を実施する様子を模式的に示す一部断面側面図である。
図7(A)に示される貼着装置62は、円盤状の支持テーブル64を含む。また、支持テーブル64の上方には、ダイアタッチフィルムとも呼ばれる円盤状の粘着テープ29が下面に貼着している円盤状のダイシングテープ31を支持テーブル64側に押圧するためのローラ66が設けられている。
なお、粘着テープ29の直径は、余剰リング25の外径よりも大きく、後述する環状フレーム33の内径よりも小さい。また、ダイシングテープ31の直径は、環状フレーム33の内径よりも大きい。
また、粘着テープ29は、例えば、エポキシ樹脂等からなる。また、ダイシングテープ31は、例えば、可撓性を有するフィルム状の基材層と、基材層の一面(粘着テープ29側の面)に設けられた粘着層(糊層)とを有する。
そして、この基材層は、ポリオレフィン(PO)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)又はポリスチレン(PS)等からなる。また、この粘着層は、シリコーンゴム、アクリル系材料又はエポキシ系材料等からなる。
貼着装置62において第2貼着ステップS5を実施する際には、まず、余剰リング25及び複数のチップ27のそれぞれの裏面が上を向くように樹脂シート19等を介して余剰リング25及び複数のチップ27を支持テーブル64に置くとともに、余剰リング25を囲むように環状フレーム33を支持テーブル64に置く。なお、環状フレーム33は、例えば、アルミニウム等の金属材料からなる。
次いで、粘着テープ29及びダイシングテープ31が支持テーブル64側に押圧されるようにローラ66を転がす。これにより、余剰リング25及び複数のチップ27のそれぞれの裏面に粘着テープ29が貼着されるとともに、ダイシングテープ31が環状フレーム33の上面に貼着される。以上によって、第2貼着ステップS5が完了する。
図7(B)は、第2貼着ステップS5後の樹脂シート19等を模式的に示す斜視図であり、図7(C)は、第2貼着ステップS5後の樹脂シート19等を模式的に示す断面図である。なお、図7(B)及び図7(C)においては、図7(A)に示される樹脂シート19等の上下を反転したものが示されている。
この第2貼着ステップS5によって、樹脂シート19、カバーシート21、紫外線硬化樹脂23、余剰リング25、複数のチップ27、粘着テープ29、ダイシングテープ31及び環状フレーム33を含むフレームユニット35が形成される。
なお、樹脂シート19は、第1貼着ステップS2において被加工物11の外周余剰領域の表面にのみ貼着され、そのデバイス領域の表面には貼着されない。また、余剰リング25は外周余剰領域に対応する部分であり、また、複数のチップ27はデバイス領域に対応する部分である。そのため、フレームユニット35においては、樹脂シート19が余剰リング25の表面にのみ貼着し、複数のチップ27の表面には貼着していない。
第2貼着ステップS5の後には、樹脂シート19を余剰リング25の表面から剥離する(剥離ステップS6)。図8(A)及び図8(B)のそれぞれは、剥離装置において剥離ステップS6を実施する様子を模式的に示す一部断面側面図である。なお、図8(A)及び図8(B)においては、剥離装置の一部の構成要素が簡易的に示されている。
図8(A)及び図8(B)に示される剥離装置72は、保持テーブル74を含む。この保持テーブル74は、例えば、図3(A)に示される保持テーブル4と同様の構造を有する。すなわち、保持テーブル74は、例えば、その上面近傍の空間に吸引力を作用させることが可能なように構成されている。
保持テーブル74の周囲には、保持テーブル74の周方向に沿って概ね等間隔に複数のクランプ76が設けられている。複数のクランプ76のそれぞれは、保持テーブル74においてフレームユニット35が保持される際に保持テーブル74の上面よりも低い位置において環状フレーム33を保持する。
また、保持テーブル74及び複数のクランプ76は、水平方向移動機構(不図示)と連結されている。この水平方向移動機構は、例えば、ボールねじとモータとを含む。そして、この水平方向移動機構を動作させると、保持テーブル74及び複数のクランプ76が水平方向に沿って移動する。
保持テーブル74の上方には、カバーシート21の端部を把持可能な把持ユニット78が設けられている。この把持ユニット78は、鉛直方向移動機構(不図示)と連結されている。この鉛直方向移動機構は、例えば、ボールねじとモータとを含む。そして、この水平方向移動機構を動作させると、把持ユニット78が鉛直方向に沿って移動する。
剥離装置72において剥離ステップS6を実施する際には、まず、カバーシート21が上を向くようにフレームユニット35を保持テーブル74に置く。次いで、保持テーブル74の上面近傍の空間に吸引力を作用させることによってフレームユニット35を保持テーブル74が保持するとともに、クランプ76によって保持テーブル74の上面よりも低い位置において環状フレーム33を保持する。
次いで、把持ユニット78によってカバーシート21の端部を把持する(図8(A)参照)。次いで、余剰リング25の表面に付着した樹脂シート19がカバーシート21及び紫外線硬化樹脂23とともに余剰リング25の表面から剥離されるように、鉛直方向移動機構が把持ユニット78を上昇させ、かつ、水平方向移動機構が保持テーブル74及び複数のクランプ76を移動させる(図8(B)参照)。以上によって、剥離ステップS6が完了する。
この剥離ステップS6においては、被加工物11の外周余剰領域が複数の端材へと分割されることなく残存することによって形成される余剰リング25の表面から樹脂シート19が剥離される。ここで、余剰リング25は、複数の端材のそれぞれと比較して、粘着テープ29に貼着する裏面の面積が広い。
この場合、余剰リング25を粘着テープ29に固定する力が複数の端材のそれぞれを粘着テープ29に固定する力よりも強くなる。そのため、樹脂シート19は余剰リング25から剥離されやすく、また、余剰リング25は粘着テープ29から剥離されにくい。その結果、余剰リング25がチップ27に接触してチップ27が損傷する蓋然性を低減することが可能である。
なお、上述した内容は本発明の一態様であって、本発明の内容は上述した内容に限定されない。例えば、本発明の照射ステップS3においては、カバーシート21を利用することなく、被加工物11の表面側が平坦化されてもよい。
具体的には、本発明の照射ステップS3においては、任意の構造物に含まれる平坦な面に紫外線硬化樹脂23を押しつけながら紫外線硬化樹脂23に対して紫外線を照射した後、この紫外線硬化樹脂23の表面が露出するように当該平坦な面から紫外線硬化樹脂23を離隔させてもよい。
なお、この場合には、剥離ステップS6において、例えば、紫外線硬化樹脂23の表面の端部に剥離用テープを貼着した状態で剥離用テープとフレームユニット35を保持する保持テーブルとを相対的に移動させればよい。
また、本発明においては、剥離ステップS6の後に、複数のチップ27の境界に沿って粘着テープ29が分割されてもよい。例えば、粘着テープ29の分割は、公知のレーザー加工装置において複数のチップ27の表面側からそれらの境界に沿うようにレーザービームを照射することによって実施される。
その他、上述した実施形態にかかる構造及び方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
2 :切削装置
4 :保持テーブル
6 :切削ユニット
8 :スピンドル
10:切削ブレード
11:被加工物(11a:表面、11b:裏面)
12:貼着装置
13:デバイス
14:支持テーブル
15:溝
16:ローラ
17:離型紙
19:樹脂シート
21:カバーシート
22:樹脂貼り装置
23:紫外線硬化樹脂
24:保持テーブル(24a:凹部、24b:吸引路)
25:余剰リング
26:紫外線光源
27:チップ
28:支持プレート
29:粘着テープ
30:バルブ
31:ダイシングテープ
32:吸引源
33:環状フレーム
34:保持ユニット
35:フレームユニット
42:研削装置
44:保持テーブル
46:研削ユニット
48:スピンドル
50:マウント
52:研削ホイール
54:ホイール基台
56:研削砥石
62:貼着装置
64:支持テーブル
66:ローラ
72:剥離装置
74:保持テーブル
76:クランプ
78:把持ユニット

Claims (2)

  1. 表面側に複数のデバイスが形成されているデバイス領域と該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを含む被加工物から複数のチップを製造するチップの製造方法であって、
    該複数のデバイスの境界に沿って延在し、かつ、該被加工物の外周に至らない溝を該被加工物の表面に形成する溝形成ステップと、
    該溝形成ステップの後に、該外周余剰領域に対応する位置にのみ粘着剤が設けられている樹脂シートを該被加工物の該表面に貼着する第1貼着ステップと、
    該第1貼着ステップの後に、該樹脂シートの表面に設けられた液状の紫外線硬化樹脂を平坦な面に押しつけながら該紫外線硬化樹脂に対して紫外線を照射する照射ステップと、
    該照射ステップの後に、該外周余剰領域が該デバイス領域から分離されて余剰リングが形成されるとともに該デバイス領域から該複数のチップが製造されるように、該被加工物の裏面側を研削して該溝において該被加工物を分割する分割ステップと、
    該分割ステップの後に、該余剰リング及び該複数のチップのそれぞれの裏面に粘着テープを貼着する第2貼着ステップと、
    該第2貼着ステップの後に、該樹脂シートを該余剰リングの表面から剥離する剥離ステップと、
    を備えるチップの製造方法。
  2. 該平坦な面は、該紫外線が透過する樹脂からなるカバーシートの一面であり、
    該照射ステップにおいては、該紫外線硬化樹脂に対する該紫外線の照射が該カバーシートを介して実施される請求項1に記載のチップの製造方法。
JP2022188934A 2022-11-28 2022-11-28 チップの製造方法 Pending JP2024077094A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022188934A JP2024077094A (ja) 2022-11-28 2022-11-28 チップの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022188934A JP2024077094A (ja) 2022-11-28 2022-11-28 チップの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024077094A true JP2024077094A (ja) 2024-06-07

Family

ID=91334131

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022188934A Pending JP2024077094A (ja) 2022-11-28 2022-11-28 チップの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024077094A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102024390B1 (ko) 표면 보호 부재 및 가공 방법
JP5495647B2 (ja) ウェーハの加工方法
US11626324B2 (en) Method of processing a wafer
TWI788342B (zh) 晶圓的加工方法
JP2019140387A (ja) ウェハの処理方法
TWI759469B (zh) 晶圓加工方法
TWI754754B (zh) 晶圓加工方法
JP5762213B2 (ja) 板状物の研削方法
JP2012015256A (ja) ウエーハの分割方法
JP2019121646A (ja) ウェーハの加工方法
TW201308414A (zh) 被加工物之研削方法
JP5912805B2 (ja) 板状物の転写方法
JP2016119370A (ja) ウエーハの加工方法
JP2016100346A (ja) ウェーハの加工方法
JP2015133434A (ja) 板状物の分割方法及び紫外線照射ユニット
JP2013041908A (ja) 光デバイスウェーハの分割方法
JP6149223B2 (ja) 板状物の貼着方法
JP2024077094A (ja) チップの製造方法
TW202310024A (zh) 基板的分割方法
TWI813624B (zh) 晶圓之加工方法
JP7254412B2 (ja) 被加工物の加工方法および樹脂シートユニット
JP6132502B2 (ja) ウェーハの加工方法
JP2020035918A (ja) 被加工物の加工方法
JP2020064921A (ja) ウエーハの加工方法
JP7106210B2 (ja) 被加工物の加工方法