JP2020033616A - 銀めっき塗装体の製造方法 - Google Patents

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幸直 川真田
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Abstract

【課題】銀めっき層とトップコート層の間の接着力が改善された銀めっき塗装体の製造方法を提供すること。【解決手段】基材上に少なくとも銀めっき層及びトップコート層をこの順に有する銀めっき塗装体の製造方法において、銀めっき層を形成した後に、1個のメルカプト基及び少なくとも1個のカルボキシル基を有する化合物を含有する表面処理液で該めっき層を処理し、さらにトップコート層を塗設する。【選択図】なし

Description

本発明は、基材上に少なくとも銀めっき層及びトップコート層を有する銀めっき塗装体の製造方法に関する。詳しくは銀めっき層とトップコート層の間の接着力が改善された銀めっき塗装体の製造方法に関する。
基材上に銀めっき層を有する銀めっき塗装体は、銀が金属の中で最も高い反射光沢を有するため、金属、あるいはプラスチック表面に加工され、意匠性材料や反射材料等として利用されている。また銀が有する高い導電性を利用して、例えば電磁波シールド材としても有効に利用できる素材である。
銀めっき層は薄膜であっても高い反射光沢や高い導電性を示す有用な材料であるが、薄くて柔らかいため力学的強度が弱い。そのような欠点を補うために、様々なハードコート材を利用して表面にトップコート層を設ける方法が知られている。例えば特開2000−129448号公報(特許文献1)には、液状エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の各種樹脂がトップコート層に使用できることが記載されている。しかしながら銀めっき層上にトップコート層を設けても、銀めっき層とトップコート層の接着力が十分に得られないという問題があり、特に、高温高湿環境下や塩水を含む雰囲気中においては、この問題が一層顕著になる。
銀めっき層とトップコート層の接着力の問題を解決するために、種々のトップコート層が提案されている。例えば、特開2003−155580号公報(特許文献2)、特開2004−203014号公報等には特定のガラス転移温度を有するシリコンアクリル系塗料を使用することが記載され、特開2008−106081号公報にはトップコート層に特定の紫外線硬化型樹脂を使用することが記載されている。また、特開2012−206326号公報(特許文献3)にはチオール有機酸誘導体を含有するトップコート層が開示されている。しかしこれらの方法においても、銀めっき層とトップコート層の接着力は十分とは言えず、さらなる接着力の向上が望まれている。
銀めっき層とトップコート層の接着力を向上させる別の方法として、トップコート層を塗工する前に銀めっき層に何らかの処理を行う方法も提案されている。特開2003−293146号公報には亜硫酸塩を含有する液で銀めっき層を処理することによって、銀めっき層とトップコート層の密着性が向上する旨の記載があり、特開2004−169157号公報(特許文献4)にはチオン基またはメルカプト基を有する化合物で銀めっき層を処理する方法が開示されている。しかし、これらの方法によっても銀めっき層とトップコート層の接着力は未だ十分とは言えない。
一方、特開平11−6088号公報にはメルカプトカルボン酸を含有する銀の変色膜除去剤が開示されている。
特開2000−129448号公報 特開2003−155580号公報 特開2012−206326号公報 特開2004−169157号公報
本発明は、銀めっき層とトップコート層の間の接着力が改善された銀めっき塗装体の製造方法を提供することを課題とし、特に厳しい環境下でも十分な接着力が得られる銀めっき塗装体の製造方法を提供することを課題とする。
本発明の上記目的は、下記に記載の発明により達成される。
基材上に少なくとも銀めっき層及びトップコート層をこの順に有する銀めっき塗装体の製造方法において、銀めっき層を形成した後に、1個のメルカプト基及び少なくとも1個のカルボキシル基を有する化合物を含有する表面処理液で該めっき層を処理し、さらにトップコート層を塗設することを特徴とする銀めっき塗装体の製造方法。
本発明により、銀めっき層とトップコート層の間の接着性を改善し、優れた耐久性を有する銀めっき塗装体の製造方法を提供することが可能となる。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明により得られる銀めっき塗装体は、基材上に少なくとも銀めっき層及びトップコート層をこの順に有する銀めっき塗装体であり、銀めっき層を形成した後に、1個のメルカプト基及び少なくとも1個のカルボキシル基を有する化合物(以下本発明のメルカプト化合物と称す。)を含有する表面処理液で該めっき層を処理する。本発明のメルカプト化合物はベンゼン環、ナフタレン環等の芳香族環、あるいは含窒素複素環を有していないことが好ましい。また、本発明のメルカプト化合物はナトリウム、カリウム等の金属イオン、アンモニウムイオン、アミン類と塩を形成していても良い。
本発明のメルカプト化合物の具体例としては、メルカプト酢酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプト−2−メチルプロピオン酸、メルカプトコハク酸を挙げることができ、上記化合物のナトリウム、カリウム等の金属塩、アンモニウム塩、アミン類との塩を挙げることができる。さらに、システイン、N−アセチルシステイン、ペニシラミン、グルタチオン等のメルカプト基を有するアミノ酸を挙げることができ、上記化合物のナトリウム、カリウム等の金属塩、アンモニウム塩、アミン類との塩、あるいは塩酸、硫酸等の酸との塩を挙げることができる。
本発明のメルカプト化合物の銀めっき表面処理液への添加量は、処理時間や処理温度に依存する。処理時間が長ければ、あるいは処理温度が高ければ少量の添加で効果が得られる。室温付近で1分以内に処理する場合は、添加量は概ね1〜50ミリモル/Lである。添加量が少なすぎると十分な効果が得られず、一方、多すぎても特に弊害はないが、効果は頭打ちになる。
本発明に用いられる銀めっき表面処理液には、本発明のメルカプト化合物の他に亜鉛塩またはカルシウム塩を含有することが好ましい。亜鉛塩の具体例としては、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、酢酸亜鉛、グルコン酸亜鉛等を挙げることができる。カルシウム塩の具体例としては、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、酢酸カルシウム、グルコン酸カルシウム等を挙げることができる。これらの金属塩の添加により、本発明の効果はより高くなる。これらの金属塩の添加量も、処理時間及び処理温度に依存するが、室温付近で1分以内に処理する場合は、概ね1〜50ミリモル/Lである。添加量が少なすぎると十分な効果が得られず、一方、多すぎても特に弊害はないが、効果は頭打ちになる。
本発明に用いられる銀めっき表面処理液には、さらに酸化防止剤を含有しても良い。酸化防止剤の具体例としては、アスコルビン酸、エルソルビン酸、ヒドロキノン、カテコールレゾルシノール、ヒドロキノンスルホン酸、没食子酸、亜硫酸、重亜硫酸、及びその塩を挙げることができる。
本発明に用いられる銀めっき表面処理液の溶媒は、水または水と水溶性有機溶剤の混合液であることが好ましい。また、pHに特に制約はないが、添加成分の溶解性や経時安定性などの観点から適宜決定することができる。一般的には、取扱い性の観点から、pHは4〜10の範囲であることが好ましい。
本発明により得られる銀めっき塗装体は基材上に銀めっき層を有する。銀めっき層を形成させる方法は、蒸着法やスパッタリング法などの乾式めっき、あるいは電解めっきや無電解めっきのような湿式めっきの何れであっても良いが、無電解めっきによって銀めっき層を形成させる方法が簡便で好ましい。
基材上に無電解めっきによって銀めっき層を形成させる方法においては、基材上にアンダーコート層を設け、その上に銀めっき層を設ける方法が一般的である。このようなアンダーコート層は、銀めっきとの密着性が高いものが好ましい。例えば特開平10−309774号公報、および特開2002−256455号公報に記載されているアンダーコート層の他、アルキッドポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール等、末端水酸基を持つポリマーまたはオリゴマーと硬化剤としてイソシアナート化合物を混合したウレタン系塗料組成物や、エポキシ樹脂に硬化剤としてアミン化合物を混合したエポキシ系塗料組成物等を塗布して得られたアンダーコート層を用いることができる。これらは、塗装体として要求される特性に基づき適宜選択して利用することができる。
アンダーコート層上に無電解銀めっき層を形成させる好ましい方法は、無電解銀めっき層を形成させるアンダーコート層の表面を、塩化スズ(II)を含有する活性処理液で処理してスズ(II)イオンをアンダーコート層の表面に担持させ、この活性化処理したアンダーコート層上に銀鏡反応により無電解銀めっき層を形成させることである。
塩化スズ(II)を含有する活性処理液で処理する処理方法としては、アンダーコート層の表面を活性処理液中に浸漬する方法、アンダーコート層の表面に塩化スズ(II)等を含む活性処理液を塗布する方法等がある。塗布方法としては、基材の形状を選ばないスプレー塗布が好適である。更に表面に余分に付着した活性化処理液を脱イオン水で洗浄することが好ましい。
銀鏡用活性処理液で処理する工程の後には、銀イオンによる活性化処理を行う工程を設けることが好ましい。銀イオンによる活性化処理は例えば硝酸銀水溶液での処理を挙げることができる。ここで用いる硝酸銀水溶液の濃度は1リットル当たり0.1モル以下の希薄な溶液が好ましく、この液を塩化スズ(II)で処理されたアンダーコート層に接触させる。この活性化処理の方法は、上記処理液に塩化スズ(II)で処理されたアンダーコート層を浸漬する方法あるいはスプレー塗布する方法を挙げることができる。
銀鏡反応による無電解銀めっき層の形成は、硝酸銀及びアンモニアを含むアンモニア性硝酸銀溶液と、還元剤及び強アルカリ成分を含む還元剤溶液の2液を、上記活性化処理を施したアンダーコート層表面上で混合されるように塗布する。これにより酸化還元反応が生じることで金属銀が析出し、銀被膜が形成され無電解銀めっき層となる。
前記還元剤溶液としては、グルコース、グリオキサール等のアルデヒド化合物を含有する水溶液、硫酸ヒドラジン、炭酸ヒドラジンまたはヒドラジン水和物等のヒドラジン化合物を含有する水溶液を挙げることができる。
アンモニア性硝酸銀水溶液には、良好な銀を生成させるためにいくつかの添加剤を加えることもできる。例えば、モノエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、1−アミノ−2−プロパノール、2−アミノ−1−プロパノール、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等のアミノアルコール化合物、グリシン、アラニン、グリシンナトリウム等のアミノ酸またはその塩等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
前記アンモニア性硝酸銀溶液と還元剤溶液の2液を、無電解銀めっき層を形成させる表面上で混合されるように塗布する方法としては、2種の水溶液を予め混合し、この混合液をスプレーガン等を用いてアンダーコート層表面に吹き付ける方法、スプレーガンのヘッド内で2種の水溶液を混合して直ちに吐出する構造を有する同芯スプレーガンを用いて吹き付ける方法、2種の水溶液を2つのスプレーノズルを持つ双頭スプレーガンから各々吐出させ吹き付ける方法、2種の水溶液を2つの別々のスプレーガンを用いて、同時に吹き付ける方法等がある。これらは状況に応じて任意に選ぶことができる。
続いて、脱イオン水を用いて無電解銀めっき層の表面を水洗し、その表面上に残留する銀鏡反応後の溶液等を取り除くことが好ましい。その後、引き続いて本発明の表面処理を行うことが好ましい。処理終了後は、銀表面を脱イオン水で洗浄し、乾燥させることが好ましい。
上記のようにして形成された金属銀は傷つきやすいため、本発明においては、更に銀めっき層の表面にトップコート層を設ける。かかるトップコート層としては熱あるいは光硬化型樹脂からなる塗料を塗設して形成することが好ましい。
本発明に用いられるトップコート層を形成するために用いられる塗料(以下トップコート層用塗料と称す)としては、熱硬化型樹脂を含有する塗料が一般的である。熱硬化型樹脂としては、例えば特開2000−129448号公報、特開2003−155580号公報、及び2006−111857号公報等に記載されるエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂、アクリルシリコン樹脂及びウレタン樹脂等を挙げることができる。これらの中でも透明性が高く塗布が容易であることから、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、及びアクリルシリコン樹脂を含有する塗料が好適に使用される。
ウレタン樹脂を含有する塗料としては、アルキッドポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール等のポリオール樹脂と硬化剤としてポリイソシアネート化合物を混合する2液硬化型ウレタン系塗料が好ましい。アクリルシリコン樹脂を含有する塗料としては、アクリル樹脂と硬化剤としてアルコキシシラン化合物(シリコン系硬化剤)を混合するアクリルシリコン系塗料が好ましい。
一般に市販されている熱硬化型塗料としては、例えばオリジン電気株式会社製のオリジツーク(登録商標)#100(アクリルシリコン系塗料)、大橋化学工業株式会社製のハイポリナール(登録商標)No.800S(アクリルシリコン系塗料)、オーマック(登録商標)No.100(E)クリアFV(アクリルシリコン系塗料)、ポリナール(登録商標)800(アクリルウレタン系塗料)またはネオハード(登録商標)クリアH(メラミン系塗料)等が好適に使用される。
本発明に用いられるトップコート層用塗料は、上記した塗料組成物を有機溶剤に溶解あるいは希釈することで得られる。かかる有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、ソルベッソ(登録商標)100(商品名、エクソンモービル社製)等の炭化水素類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール類、ブチルセロソルブ、テトラヒドロフラン、メチルセロソルブアセテート等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、イソ酪酸イソブチル等のエステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類が挙げられるがこれに限定されるものではない。これらの有機溶剤はアンダーコート層を設けるために用いられる樹脂組成物等の溶解性によって、また面質の観点から適宜選択され、単独でも用いても2種以上混合して使用してもよい。
トップコート層用塗料の塗布方法としては従来公知の塗布方法によればよく、例えばグラビヤロール方式、リバースロール方式、ディップロール方式、バーコーター方式、ナイフコーター方式、エアースプレー方式、エアレススプレー方式、ディップ方式等を挙げることができる。この中でも、複雑な表面形状にも塗布できるエアースプレー方式が特に好ましい方式である。
トップコート層用塗料には、紫外線硬化樹脂を含有する紫外線硬化型塗料を用いることもできる。好ましく用いられる紫外線硬化型樹脂としては、エチレン性不飽和基を有するモノマー及びオリゴマー化合物である。具体的には、アミド系モノマー、(メタ)アクリレートモノマー、ウレタンアクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレートおよびエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。アミド系モノマーとしては、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン等のアミド化合物がある。(メタ)アクリレートモノマーとしては、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、フェノールのアルキレンオキシド付加物のアクリレート類、グリコールの(メタ)アクリレート類、ポリオールおよびそのアルキレンオキシドの(メタ)アクリル酸エステル化物、イソシアヌール酸EO変性ジまたはトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、ポリオールと有機ポリイソシアネート反応物に対して、さらにヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートを反応させた反応物等が挙げられる。ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、ポリエステルポリオールと(メタ)アクリル酸との脱水縮合物が挙げられる。エポキシアクリレートは、エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸を付加反応させたもので、ビスフェノールA型エポキシ樹脂のエポキシ(メタ)アクリレート、フェノールあるいはクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ(メタ)アクリレート、ポリエーテルのジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加反応体等が挙げられる。
光重合開始剤としては、ベンゾイン類、アセトフェノン類、アントラキノン類、チオキサントン類、ケタール類、ベンゾフェノン類、及びキサントン類等が挙げられる。これらの光重合開始剤は単独で使用することも、安息香酸系、アミン系等の光重合開始促進剤と組み合わせて使用することもできる。
上記光重合開始剤の含有量は紫外線硬化型樹脂に対して0.01〜20質量%が好ましく、0.5〜7質量%が特に好ましい。
上記トップコート層用塗料を乾燥あるいは硬化させるためには、熱硬化型塗料の場合には加熱を、紫外線硬化型塗料の場合には紫外線を照射すれば良い。紫外線を照射する手段としては、例えばキセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中圧水銀灯、低圧水銀灯等のランプ光源が挙げられる。
熱硬化型塗料から形成されるトップコート層の厚さは10〜25μmの範囲が好ましく、紫外線硬化型塗料から形成されるトップコート層の厚さは3〜10μmの範囲が好ましい。該層が薄すぎると銀めっき層を保護する役割としての機能が得られず、均一の塗装膜が形成されない。逆に厚すぎても、周辺部分が局所的にさらに厚塗りになりやすく、均一の塗装膜を得ることが難しい。また、トップコート層が厚すぎると、層を通過する光路が長くなり光のロスが増加するため銀めっき層の反射率を低下させ好ましくない。
トップコート層用塗料には意匠性を向上させるために顔料、染料等の色材を添加しても良い。顔料としては、例えばカーボンブラック、キナクリドン、ナフトールレッド、シアニンブルー、シアニングリーン、ハンザイエロー等の有機顔料、酸化チタン、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、マイカ、弁柄、複合金属酸化物等の無機顔料を挙げることができ、これらの顔料から選ばれる1種あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。顔料の分散は、特に限定はされず、通常の方法、例えば、ダイノーミル、ペイントシェーカー、サンドミル、ボールミル、ニーダー、ロール、ディゾルバー、ホモジナイザー、超音波振動、攪拌子等により顔料粉を直接分散させる方法等が用いられる。その際、分散剤、分散助剤、増粘剤、カップリング剤等の使用が可能である。顔料の添加量は、顔料の種類により隠蔽性が異なるので特に限定はされないが、通常は、塗料の全固形分量に対して0.1〜5質量%である。
染料としては、例えばアゾ系、アントラキノン系、インジコイド系、硫化物系、トリフェニルメタン系、キサンテン系、アリザリン系、アクリジン系、キノンイミン系、チアゾール系、メチン系、ニトロ系、ニトロソ系等の染料を挙げることができ、これらの染料から選ばれる1種あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。染料の添加量は、染料の種類により隠蔽性が異なるので特に限定はされないが、通常は、トップコート層用塗料の全固形分量に対して0.1〜5質量%である。
トップコート層には、更に添加剤としてレベリング剤、金属粉、ガラス粉、抗菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤等を含有していてもよい。
本発明により得られる銀めっき塗装体が有する基材としては、各種のプラスチック類、金属類、ガラス類、ゴム類等が用いられる。プラスチック類としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂等のポリエステル樹脂、フッ素樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、及びこれらを複合化した樹脂、またナイロン繊維、パルプ繊維等の有機繊維で強化した繊維強化プラスチック(FRP)等が挙げられるが特に限定されるものではない。金属としては、鉄、アルミ、ステンレススチール、銅、真鍮等が挙げられるが特に限定されるものではない。ガラスも無機ガラスまたはプラスチックガラス等、特に限定されるものではない。
以下、実施例を用いて本発明を説明するが、この記述により本発明が限定されるものではない。なお、以下の記述の中における単位として%は、特に記載がない限り質量基準である。
(実施例1)
塗料組成物として、ポリオール系アンダーコート樹脂(大橋化学工業製のガンメッキ用ラスタークリヤーMS)にイソシアネート系硬化剤(大橋化学工業製のガンメッキ用ラスターアンダー硬化剤N)とシンナー(メチルエチルケトンとブチルセルソルブを1:1の割合で混合)をそれぞれ質量比10:2:10の割合で混合した。さらにこの塗料組成物に、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランを8%、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランを2%添加してアンダーコート塗料を得た。表面をイソプロピルアルコールで洗浄乾燥したABS樹脂板にこの塗料組成物をスプレー塗布した後、80℃で1時間加熱乾燥して厚さ20μmのアンダーコート層を形成した。
0.1モルの塩酸および0.1モルの塩化第一スズを水に加えて1000gの銀鏡活性化処理液とし、上記アンダーコート層にスプレーガンで吹き付けて活性化処理を行い、その後、脱イオン水にて洗浄した。引き続き、0.05モルの硝酸銀を水に溶解して1000gとし、この液をスプレーガンで吹き付けて銀イオンによる活性化処理を行い、その後、脱イオン水にて洗浄した。
銀鏡めっき液は、次のようにして調製した。硝酸銀20gを脱イオン水に溶解して1000gとした硝酸銀溶液と、別に、アンモニア水溶液100gとモノエタノールアミン5gを脱イオン水に溶解して1000gのアンモニア溶液を調液した。使用前に、これらの硝酸銀溶液とアンモニア溶液を1対1で混合してアンモニア性硝酸銀溶液とした。次に、硫酸ヒドラジン10gを脱イオン水に溶解して1000gとし、その溶液にさらにモノエタノールアミン5g及び水酸化ナトリウム10gを溶解して還元剤溶液を調液した。このようにして得られたアンモニア性硝酸銀溶液と還元剤溶液を双頭スプレーガンを使用して、上記活性化処理をした後のABS樹脂板に同時に吹き付けて銀膜層を形成させ、脱イオン水にて洗浄した。
引き続いて、銀の表面処理液を銀膜層に20秒間スプレーガンで吹き付けた後、脱イオン水にて洗浄し、表面の水を十分取り除いた後に45℃で30分間乾燥させ、銀めっきサンプルとした。銀の表面処理液は下記表面処理液(1)〜(18)のものを使用した。なお、比較のために銀の表面処理を行っていないサンプルも作製した。
<表面処理液(1)>
亜硫酸カリウム10ミリモルに脱イオン水を加えて1リットルとした。pHは硫酸で7.0に調整した。
<表面処理液(2)>
亜硫酸カリウム10ミリモル及びメルカプト酢酸5ミリモルに脱イオン水を加えて1リットルとした。pHは硫酸で7.0に調整した。
<表面処理液(3)>
表面処理液(2)のメルカプト酢酸に代えて、2−メルカプトプロピオン酸を5ミリモル添加した。
<表面処理液(4)>
表面処理液(2)のメルカプト酢酸に代えて、3−メルカプト−2−メチルプロピオン酸を5ミリモル添加した。
<表面処理液(5)>
表面処理液(2)のメルカプト酢酸に代えて、システインを5ミリモル添加した。
<表面処理液(6)>
表面処理液(2)のメルカプト酢酸に代えて、メルカプトコハク酸を5ミリモル添加した。
<表面処理液(7)>
表面処理液(2)のメルカプト酢酸に代えて、メルカプトコハク酸を2ミリモル添加した。
<表面処理液(8)>
表面処理液(2)のメルカプト酢酸に代えて、メルカプトコハク酸を25ミリモル添加した。
<表面処理液(9)>
表面処理液(2)のメルカプト酢酸に代えて、酢酸亜鉛を5ミリモル、2−メルカプトプロピオン酸を5ミリモル添加した。
<表面処理液(10)>
表面処理液(2)のメルカプト酢酸に代えて、酢酸亜鉛を5ミリモル、システインを5ミリモル添加した。
<表面処理液(11)>
表面処理液(2)のメルカプト酢酸に代えて、酢酸亜鉛を5ミリモル、メルカプトコハク酸を5ミリモル添加した。
<表面処理液(12)>
表面処理液(2)のメルカプト酢酸に代えて、酢酸亜鉛を2ミリモル、メルカプトコハク酸を5ミリモル添加した。
<表面処理液(13)>
表面処理液(2)のメルカプト酢酸に代えて、酢酸亜鉛を25ミリモル、メルカプトコハク酸を5ミリモル添加した。
<表面処理液(14)>
表面処理液(2)のメルカプト酢酸に代えて、硫酸亜鉛を5ミリモル、メルカプトコハク酸を5ミリモル添加した。
<表面処理液(15)>
表面処理液(2)のメルカプト酢酸に代えて、酢酸カルシウムを5ミリモル、メルカプトコハク酸を5ミリモル添加した。
<表面処理液(16)>
<表面処理液(2)>のメルカプト酢酸に代えて、2−メルカプトベンゾチアゾールを1ミリモル添加した。
<表面処理液(17)>
表面処理液(2)のメルカプト酢酸に代えて、1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリチオールを1ミリモル添加した。
<表面処理液(18)>
表面処理液(2)のメルカプト酢酸に代えて、6−ブチルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオールを1.0ミリモル添加した。
作製した銀めっきサンプルに対して、銀めっき層上に以下のようにトップコート層を設けた。アクリルシリコン系トップコート塗料(大橋化学工業製オーマックNo.100(E)クリアFV)、シリコーン系硬化剤(大橋化学工業製 硬化剤W)、シンナー(メチルエチルケトンとブチルセルソルブを1:1の割合で混合)を質量比6:1:6の割合で混合してトップコート塗料を得た。このトップコート塗料を銀めっき層上にスプレーガンを用いてスプレー塗布した後、80℃60分加熱乾燥して厚さ15μmのトップコート層を形成させ、銀めっき塗装体のサンプルを作製した。
上記銀めっき塗装体のサンプルに対して、以下の2つの条件下で密着性の評価を行った。一つは、促進耐候性試験機(スガ試験機(株)製、キセノンウェザーメーターNX25型)を用い、照射強度60W/m、ブラックパネル温度63℃、湿度50%RH、槽内温度38℃、60分中に降雨12分を含む条件で1500時間の耐候試験を行った。耐候試験の終わったサンプルに対して、1mm間隔で10マス×10マスの碁盤の目状にトップコート層面からABS樹脂板に達するようにカッターナイフで傷を入れた。傷を入れた部分の上からセロファンテープを強く貼り付けた後にそのテープを剥離する操作を3回繰り返し、トップコート層の剥離状況から次の基準に基づいて判定した。
○ ;どのマス目にも塗膜の剥がれが見られない。
○△;塗膜が剥がれた面積が100マスの碁盤目内で1%未満である。
△ ;塗膜が剥がれた面積が100マスの碁盤目内で1%以上2%未満である。
△×;塗膜が剥がれた面積が100マスの碁盤目内で2%以上5%未満である。
× ;塗膜が剥がれた面積が100マスの碁盤目内で5%以上である。
もう一つは塩水噴霧試験を行った。塗装体のサンプルに対して、トップコート層面からABS基材に達するようにカッターナイフで十字に傷を入れた後、これらのサンプルをスガ試験株式会社の塩水噴霧試験機(型式STP−90)にて5%食塩水を35℃の環境で20日間噴霧した。塩水噴霧した後のサンプルを水洗、乾燥し、十字に傷を入れた部分の上からセロファンテープを強く貼り付けた後にそのテープを剥離し、トップコート層の剥離状況から次の基準に基づいて判定した。
○ ;塗装の剥離が肉眼で確認できない。
○△;塗装の剥離が見られるが最も広い部分の幅がカット線の中心から1mm未満である。
△ ;塗装の剥離の最も広い部分の幅がカット線の中心から1mm以上2mm未満である。
△×;塗装の剥離の最も広い部分の幅がカット線の中心から2mm以上4mm未満である。
× ;塗装の剥離の最も広い部分の幅がカット線の中心から4mm以上である。
実施例1の密着性の評価結果を表1に示す。
Figure 2020033616
(実施例2)
トップコート層を以下に示すものに替えた以外は実施例1と全く同様にして銀めっき塗装体のサンプルを作製した。評価も実施例1と同様に行った。なお、表面処理液は表2に示したものを使用した。
アクリルウレタン系トップコート塗料(大橋化学工業製ポリナールNo.800 31クリア)、イソシアネート系硬化剤(大橋化学工業製 硬化剤IP60)、シンナー(大橋化学工業(株)製シンナーNo.6820)を質量比6:1:5の割合で混合してトップコート塗料を得た。このトップコート塗料を銀めっき層上にスプレーガンを用いてスプレー塗布した後、80℃60分加熱乾燥して厚さ15μmのトップコート層を形成させ、銀めっき塗装体のサンプルを作製した。
実施例2の評価結果を表2に示す。
Figure 2020033616
表1及び表2から明らかなように、本発明により、銀めっき層とトップコート層の間の接着力が改善された銀めっき塗装体の製造方法を提供することができた。

Claims (2)

  1. 基材上に少なくとも銀めっき層及びトップコート層をこの順に有する銀めっき塗装体の製造方法において、銀めっき層を形成した後に、1個のメルカプト基及び少なくとも1個のカルボキシル基を有する化合物を含有する表面処理液で該めっき層を処理し、さらにトップコート層を塗設することを特徴とする銀めっき塗装体の製造方法。
  2. 該表面処理液がさらに亜鉛塩またはカルシウム塩を含有することを特徴とする請求項1に記載の銀めっき塗装体の製造方法。
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