JP2019065338A - 表面処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】銀の変色を防止できる簡便な表面処理方法を提供する。および銀の表面にトップコート層を設けた場合に、銀の変色を防止するとともに、銀とトップコート層との高い密着性を実現できる銀の表面処理方法を提供する。【解決手段】銀の表面を、下記一般式(1)で表される化合物またはその塩を含有する処理液で処理する。【化1】【選択図】なし

Description

本発明は銀の変色を防止するための表面処理方法に関する。
銀は、その優れた光学的性質や電気化学的性質ゆえに、意匠性材料をはじめとして電子用材料や照明機器などの様々な分野で広く利用されている。
しかし、銀は大気中に放置すると表面に硫化物や酸化物が生成し、黄色や褐色、あるいは黒色に変化するために、その防止が大きな課題となっている。また、このような銀の変色は紫外線や水分によって加速されるために、屋外で使用される場合にはさらに大きな問題となる。
このような背景から、これまで銀の変色を防止する方法が数多く提案されてきた。その一つとして、銀を不活性化する化合物で銀の表面を処理する方法が知られている。銀を不活性化する化合物としては、メルカプト基を有する化合物が知られており、例えば特開平04−110474号公報(特許文献1)及び特開平05−78866号公報等には脂肪族メルカプタンを使用することで銀の腐食あるいは変色を防止する方法が開示されている。また、特開平09−249977号公報(特許文献2)及び特開2015−172214号公報(特許文献3)等には、銀を不活性化する化合物として特定のメルカプトベンゾチアゾール系化合物あるいは特定のメルカプトトリアジン系化合物を使用して銀の変色を防止する方法が開示されている。
これらの方法では、硫化による銀の変色を抑制する効果は見られるものの、その効果は十分満足できるものではなかった。特に紫外線に対する耐性が不十分であり、さらなる改善が求められている。
特開平05−311492号公報、特開平09−249991号公報(特許文献4)及び特開2011−241409号公報等には銀を不活性化する化合物の存在下で電解処理する方法が開示されている。この方法によって銀表面に銀を不活性化する化合物をより強固に作用させることができると考えられるので、変色防止効果もより高いと考えられる。しかし、工程が複雑でありより簡便な方法が求められている。
また、特開2004−169157号公報(特許文献5)、特開2011−202239号公報及び特開2011−202239号公報等には、上記した様な銀を不活性化する化合物に加えてハロゲン化合物や銀の酸化剤を銀表面に作用させる方法が開示されている。この方法によって銀を不活性化する化合物をより有効に作用させることができるが、ハロゲン化合物や酸化剤は銀表面に欠陥を生じさせるために、かえって変色を助長する場合があり、処理工程の管理が非常に難しいという問題があった。
一方、プラスチックの表面を金属調に加飾する方法として従来からクロムめっきが行われてきたが、環境上の問題からその代替方法が検討されており、その一つとしてプラスチック基材の表面に無電解銀めっきを行う方法が試みられている。この場合、銀変色を防止することと物理的な傷を防止するという2つの目的で、無電解銀めっき層の上にクリアコート剤を塗布してトップコート層を設ける方法が知られている。例えば特開2000−129448号公報、特開2003−155580号公報及び特開2004−203014号公報等には、無電解銀めっき層の上にトップコート層を設ける方法が開示されている。
銀表面の上にトップコート層を設けることによって、硫化水素等の腐食性物質と銀との接触を妨げることができるので、銀の変色を防止する効果が得られる。しかし、このような方法によっても、特に紫外線に晒される屋外での使用においては、長期にわたって銀の変色を防止することは容易ではなく、依然として銀の変色防止が大きな課題となっている。また、銀とトップコート層との間で剥離が生じるという問題もあり、トップコート層と銀との間の密着性を向上させるという課題も存在している。
特開平04−110474号公報 特開平09−249977号公報 特開2015−172214号公報 特開平09−249991号公報 特開2004−169157号公報
本発明の第一の課題は、銀の変色を防止できる簡便な表面処理方法を提供することである。本発明の第二の課題は、銀の表面にトップコート層を設けた場合に、銀の変色を防止するとともに、銀とトップコート層との高い密着性を実現できる銀の表面処理方法を提供することである。
本発明の上記課題は、下記に記載の発明により達成される。
(1)銀の表面を、下記一般式(1)で表される化合物またはその塩を含有する処理液で処理する表面処理方法。
式中R、R、及びRは連結基を表し、R、R、及びRはそれぞれ同じであっても異なっていても良い。
本発明により、銀の変色を防止できる簡便な表面処理方法を提供することができる。さらに、銀の表面にトップコート層を設けた場合に、銀の変色を防止するとともに、銀とトップコート層との高い密着性を実現できる銀の表面処理方法を提供することができる。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の銀の表面処理方法は、下記一般式(1)で表される化合物またはその塩を含有する処理液(以下、本発明の処理液、あるいは表面処理液とも記載)によって、銀の表面を処理する。
式中R、R、及びRは連結基を表し、R、R、及びRはそれぞれ同じであっても異なっていても良い。R、R、及びRとしては、アルキレン基、または2個のアルキレン基がエステル基で結合した連結基等が例示される。R、R、及びRがアルキレン基である場合、該アルキレン基の炭素数は4以上7以下であることが好ましい。またR、R、及びRが、2個のアルキレン基がエステル基で結合した連結基である場合、2個のアルキレン基の合計の炭素数が4以上7以下であることが好ましい。以下に本発明に用いられる一般式(1)で表される化合物またはその塩の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明の処理液における一般式(1)の化合物の添加量は、処理液1リットル当たり0.1ミリモル以上が好ましく、0.35ミリモル以上がより好ましい。一般式(1)の化合物の添加量は多ければ変色防止の効果が高くなるが、ある一定以上になるとその効果は頭打ちになるために添加効率が悪くなる。従って、処理液1リットル当たり10ミリモル以下であることが好ましい。
上記した化合物を含有する表面処理液の溶媒は特に限定されないが、水あるいは水溶性の有機溶媒、あるいは水と水溶性の有機溶媒の混合物であると、表面処理工程を簡素化できるので好ましい。水溶性の有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール類、さらに前記グリコール類のメチル、エチル、プロピル、ブチル等のアルキルエーテル類を挙げることができる。
本発明の処理液が水を含有する場合、該処理液のpHは5以上であることが好ましく、より好ましくは7〜11の範囲である。また該処理液は、pHを一定に保つための緩衝成分を含んでいても良い。pH緩衝成分としては、リン酸塩、炭酸塩、トリエタノールアミンやジエタノールアミン等のアルカノールアミン類等を挙げることができる。
本発明の処理液は、酸化防止剤を含んでいることが好ましい。酸化防止剤としては亜硫酸塩、アスコルビン酸またはその塩、イソアスコルビン酸またはその塩、ベンゼンスルフィン酸またはその塩、パラトルエンスルフィン酸またはその塩等を挙げることができる。
本発明の処理液は、一般式(1)の化合物以外にも、銀に対する不活性剤を含んでいても良い。該不活性剤としては1,2,3−ベンゾトリアゾール、5−メチル−1,2,3−ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール類を挙げることができる。さらに必要に応じて、イミノ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸等のキレート剤、水酸化カリウムや水酸化ナトリウム等のアルカリ剤、界面活性剤、あるいは防腐剤等を含んでいても良い。
本発明の表面処理液にて銀を処理する方法としては、表面処理液中に浸漬する方法、銀の表面に表面処理液を噴霧する方法等を挙げることができる。処理終了後は、銀表面を脱イオン水で洗浄し、乾燥させることが好ましい。
本発明の処理の対象となる銀の表面は、鋳造や鍛造によって形成されたバルクの銀の表面、蒸着法やスパッタリング法などの乾式めっきで形成された銀の表面、あるいは電解めっきや無電解めっきのような湿式めっきで形成された銀の表面の何れであっても良い。表面の元素組成は銀以外の原子を少量含んでいても良い。ここで言う少量とは概ね10質量%以下を示す。
本発明の表面処理方法は、意匠用の用途として行われる無電解銀めっきの表面処理に適用することができる。意匠用の用途における無電解銀めっきは、通常、基材上にアンダーコート層を設け、その上に銀鏡反応によって銀めっき層を設ける。また該銀めっき層上には、トップコート層が好ましく設けられるが、このようなケースにおいて本発明は、トップコート層との高い密着性が得られることから、とりわけ有効に作用する。
上記したアンダーコート層は、無電解銀めっきにより得られた銀との密着性が高いものが好ましい。例えば特開平10−309774号公報、および特開2002−256455号公報に記載されているアンダーコート層の他、アルキッドポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール等、末端水酸基を有するポリマーまたはオリゴマーと、硬化剤としてイソシアナート化合物を混合したウレタン系塗料組成物や、エポキシ樹脂に硬化剤としてアミン化合物を混合したエポキシ系塗料組成物等を塗布して得られたアンダーコート層が例示される。これらは基材、また塗装体として要求される特性に基づき適宜選択して利用することができる。
アンダーコート層上に無電解銀めっき層を形成する場合、アンダーコート層の表面を、塩化スズ(II)を含有する活性処理液で処理してスズ(II)イオンをアンダーコート層の表面に担持させ、この活性化処理したアンダーコート層上に銀鏡反応により無電解銀めっき層を形成させることが好ましい。
塩化スズ(II)を含有する活性処理液で処理する処理方法としては、アンダーコート層の表面を活性処理液中に浸漬する方法、アンダーコート層の表面に塩化スズ(II)等を含む活性処理液を塗布する方法等がある。塗布方法としては、基材の形状を選ばないスプレー塗布が好適である。更に表面に余分に付着した活性化処理液を脱イオン水で洗浄することが好ましい。
上記した活性処理液で処理する工程の後には、銀イオンによる活性化処理を行う工程を設けることが好ましい。銀イオンによる活性化処理は、例えば硝酸銀水溶液での処理を挙げることができる。ここで用いる硝酸銀水溶液の濃度は、1リットル当たり0.1モル以下であることが好ましく、この液を塩化スズ(II)で処理されたアンダーコート層に接触させる。この活性化処理の方法は、上記処理液に塩化スズ(II)で処理されたアンダーコート層を浸漬する方法あるいはスプレー塗布する方法を挙げることができる。
無電解銀めっき層の形成は、例えば硝酸銀及びアンモニアを含むアンモニア性硝酸銀溶液と、還元剤及び強アルカリ成分を含む還元剤溶液の2液を、上記活性化処理を施したアンダーコート層表面上で混合されるように塗布することで可能となる。これにより酸化還元反応が生じることで金属銀が析出し、無電解銀めっき層が得られる。
前記還元剤溶液としては、グルコース、グリオキサール等のアルデヒド化合物を含有する水溶液、硫酸ヒドラジン、炭酸ヒドラジンまたはヒドラジン水和物等のヒドラジン化合物を含有する水溶液を挙げることができる。
アンモニア性硝酸銀水溶液には、良好な銀を生成させるためにいくつかの添加剤を加えることもできる。例えば、モノエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、1−アミノ−2−プロパノール、2−アミノ−1−プロパノール、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等のアミノアルコール化合物、グリシン、アラニン、グリシンナトリウム等のアミノ酸またはその塩等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
前記アンモニア性硝酸銀溶液と還元剤溶液の2液を、無電解銀めっき層を形成させる表面上で混合されるように塗布する方法としては、2種の水溶液を予め混合し、この混合液をスプレーガン等を用いてアンダーコート層表面に吹き付ける方法、スプレーガンのヘッド内で2種の水溶液を混合して直ちに吐出する構造を有する同芯スプレーガンを用いて吹き付ける方法、2種の水溶液を2つのスプレーノズルを持つ双頭スプレーガンから各々吐出させ吹き付ける方法、2種の水溶液を2つの別々のスプレーガンを用いて、同時に吹き付ける方法等がある。これらは状況に応じて任意に選ぶことができる。
続いて、脱イオン水を用いて無電解銀めっき層の表面を水洗し、その表面上に残留する銀鏡反応後の溶液等を取り除くことが好ましい。その後、引き続いて本発明の表面処理を行うことが好ましい。処理終了後は、銀表面を脱イオン水で洗浄し、乾燥させることが好ましい。
前述の通り、無電解銀めっきの表面処理に本発明の表面処理方法を適用する場合、銀めっき層の上にトップコート層を設けることが好ましい。この場合に用いられるトップコート層は、熱硬化型樹脂を含有する塗料組成物により形成することが好ましい。
熱硬化型樹脂としては、例えば特開2000−129448号公報に記載される液状エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂及びシリコン樹脂、特開2003−155580号公報に記載されるシリコンアクリル系樹脂、特開2002−256445号公報に記載される2液硬化型ポリウレタン樹脂またはアクリル変性シリコン樹脂等を挙げることができる。また一般に市販されている熱硬化型樹脂として、例えば藤倉化成株式会社製の「PTC−02UH(10B)」(シリコンアクリル系塗料)またはオリジン電気株式会社製の「オリジツーク(登録商標)#100」(アクリルシリコン系塗料)、大橋化学工業株式会社製の「ポリナール(登録商標)No.800(N)」(アクリルウレタン系塗料)、「オーマック(登録商標)No.100(E)クリアFV」(アクリルシリコン系塗料)、「ネオハードクリアH」(アクリルメラミン系塗料)等が好適に使用される。
前記した熱硬化性樹脂を含有する塗料組成物の塗布方法としては、従来公知の塗布方法によれば良く、例えばグラビヤロール方式、リバースロール方式、ディップロール方式、バーコーター方式、ナイフコーター方式、エアースプレー方式、エアレススプレー方式、ディップ方式等いずれの手法も使用できる。
以下、実施例を用いて本発明を説明するが、無論この記述により本発明が限定されるものではない。なお、以下の記述の中における単位として%は、特に記載がない限り質量基準である。
(実施例1)
ABS樹脂板の表面をイソプロパノールで洗浄、乾燥した後、アクリルポリオール系アンダーコート樹脂(大橋化学工業製のガンメッキ用ラスタークリヤーMS)にイソシアネート系硬化剤(大橋化学工業製のガンメッキ用ラスターアンダー硬化剤N)とシンナー(メチルエチルケトンとブチルセルソルブを1:1の割合で混合)をそれぞれ質量比10:2:10の割合で混合してアンダーコート層用の塗料組成物を得た。この塗料組成物をスプレーガンを用いてスプレー塗布した後、80℃で1時間加熱乾燥して厚さ20μmのアンダーコート層を形成した。
水1000gあたり、0.1モルの塩酸および0.1モルの塩化第一スズを含む活性化処理液を、上記アンダーコート層にスプレーガンで吹き付けて活性化処理を行い、その後、脱イオン水にて洗浄した。引き続き、0.05モルの硝酸銀を脱イオン水に溶解して1000gとし、この液をスプレーガンで吹き付けて銀イオンによる活性化処理を行い、その後、脱イオン水にて洗浄した。
次に無電解めっき層を形成するにあたり、脱イオン水1000gに硝酸銀20gを溶解した硝酸銀溶液と、別に、脱イオン水1000gに28%アンモニア水溶液100g、モノエタノールアミン5gを溶解してアンモニア溶液を調液した。使用前に、これらの硝酸銀溶液とアンモニア溶液を1対1で混合してアンモニア性硝酸銀溶液とした。次に、脱イオン水1000gに硫酸ヒドラジン10g、モノエタノールアミン5g及び水酸化ナトリウム10gを溶解して還元剤溶液を調液した。このようにして得られたアンモニア性硝酸銀溶液と還元剤溶液を双頭スプレーガンを使用して、上記活性化処理をした後のABS樹脂板に同時に吹き付けて無電解めっき層を形成させ、脱イオン水にて洗浄した。
引き続いて、下記表面処理液(1)〜(11)をそれぞれ、無電解めっき層に20秒間スプレーガンで吹き付けた後、脱イオン水にて洗浄し、表面の水を十分取り除いた後に45℃で30分間乾燥させ、銀めっきサンプルとした。なお、比較のために銀の表面処理を行っていないサンプルも作製した。
<表面処理液(1)>
水酸化カリウム 2g
亜硫酸カリウム 2g
脱イオン水で1リットルとし、pHは硫酸で9.0に調整した。
<表面処理液(2)>
水酸化カリウム 1g
亜硫酸カリウム 1g
トリエタノールアミン 5g
化合物T−1 0.5ミリモル
脱イオン水で1リットルとし、pHは硫酸で9.0に調整した。
<表面処理液(3)>
表面処理液(2)の化合物T−1の添加量を0.2ミリモルに変更した。
<表面処理液(4)>
表面処理液(2)の化合物T−1の添加量を1.0ミリモルに変更した。
<表面処理液(5)>
表面処理液(2)の化合物T−1の添加量を2.0ミリモルに変更した。
<表面処理液(6)>
表面処理液(2)の化合物T−1に替えて、化合物T−12を0.5ミリモル添加した。
<表面処理液(7)>
表面処理液(2)の化合物T−1に替えて、化合物T−2を0.5ミリモル添加した。
<表面処理液(8)>
表面処理液(2)の化合物T−1に替えて、化合物T−5を0.5ミリモル添加した。
<表面処理液(9)>
表面処理液(2)の化合物T−1に替えて、2−メルカプトベンゾチアゾールを1.0ミリモル添加した。
<表面処理液(10)>
表面処理液(2)の化合物T−1に替えて、1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリチオールを1.0ミリモル添加した。
<表面処理液(11)>
表面処理液(2)の化合物T−1に替えて、6−ブチルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオールを1.0ミリモル添加した。
作製した銀めっきサンプルを、1辺が10cmの正方形に裁断し、6月〜7月の2か月間、屋外にて放置した後、コニカミノルタオプティクス(株)製分光測色計CM−2500dを用いて、屋外放置前後の色差ΔEを一つのサンプルにつき10か所測定し、その平均値をもとに以下の基準で評価した。この結果を表1に示す。
(変色の度合い)
○ ;変色が見られない(ΔEの平均値≦1.5)。
○△;少し変色している(1.5<ΔEの平均値≦2.5)。
△ ;変色している(2.5<ΔEの平均値≦5.0)。
× ;著しく変色している(5.0<ΔEの平均値)。
表1から明らかなように、本発明によって、銀の変色が防止できることが判る。
(実施例2)
実施例1で作製した銀めっきサンプルのそれぞれに対して、無電解めっき層上にトップコート層を設けた。アクリルシリコン系トップコート塗料(大橋化学工業製オーマックNo.100(E)クリアFV)、シリコーン系硬化剤(大橋化学工業製 硬化剤W)、シンナー(メチルエチルケトンとブチルセルソルブを1:1の割合で混合)を質量比6:1:6の割合で混合してトップコート塗料を得た。このトップコート塗料を無電解めっき層上にスプレーガンを用いてスプレー塗布した後、80℃60分加熱乾燥して厚さ15μmのトップコート層を形成させた。
上記のトップコート層を設けた銀めっきサンプルを、促進耐候性試験機(スガ試験機(株)製、キセノンウェザーメーターNX25型)を用い、照射強度60W/m、ブラックパネル温度63℃、湿度50%RH、槽内温度38℃、60分中に降雨12分を含む条件で1500時間の耐候試験を行い、コニカミノルタオプティクス(株)製分光測色計CM−2500dを用いて試験前後の色差ΔEを一つのサンプルにつき10か所測定し、その平均値をもとに、変色の度合いを実施例1と同様の評価を実施した。
さらに、上記のトップコート層を設けた銀めっきサンプルに対して、無電解めっき層とトップコート層の密着性を評価するために塩水噴霧試験を行った。即ち、上記サンプルに対して、トップコート層面からABS基材に達するようにカッターで十字に傷を入れた。これらのサンプルをスガ試験株式会社の塩水噴霧試験機(型式STP−90)にて5%食塩水を35℃の環境で10日間噴霧した。塩水噴霧した後のサンプルを水洗、乾燥し、十字に傷を入れた部分の上からセロファンテープを強く貼り付けた後にそのテープを剥離し、トップコート層の剥離状況から次の基準に基づいて判定した。この結果を表2に示す。
○ ;塗装の剥離の最も広い部分の幅が、カット線の中心から1mm未満
○△;塗装の剥離の最も広い部分の幅が、カット線の中心から1mm以上2mm未満
△ ;塗装の剥離の最も広い部分の幅が、カット線の中心から2mm以上4mm未満
× ;塗装の剥離の最も広い部分の幅が、カット線の中心から4mm以上
表2から明らかなように、本発明によって、銀の表面にトップコート層を設けた場合において、銀の変色を防止するとともに銀とトップコート層との高い密着性を実現できることが判る。

Claims (1)

  1. 銀の表面を、下記一般式(1)で表される化合物またはその塩を含有する処理液で処理する表面処理方法。
    (式中R、R、及びRは連結基を表し、R、R、及びRはそれぞれ同じであっても異なっていても良い。)
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