JP2020022377A - グルカル酸生産能を有する高耐酸性微生物、及びそれを用いたグルカル酸の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
近年は、大腸菌等の細菌や、ピキア属酵母を用いてグルカル酸を、グルコースなどの一般的な有機原料から生合成することが試みられている(特許文献1、非特許文献1)。
[1]ミオ−イノシトール−1−リン酸シンターゼ活性、ミオ−イノシトールモノフォスファターゼ活性、ミオ−イノシトールオキシゲナーゼ活性、及びウロン酸デヒドロゲナーゼ活性を有する、高耐酸性微生物。
[2]前記高耐酸性微生物がキャンディダ(Candida)属酵母である[1]に記載の微生物。
[3]前記高耐酸性微生物がキャンディダ・ボイディニィ(Candida boidinii)である[2]に記載の微生物。
[4]ミオ−イノシトールオキシゲナーゼ活性を有する酵素とウロン酸デヒドロゲナーゼ活性を有する酵素とを、融合タンパク質として発現する、[1]〜[3]のいずれかに記載の微生物。
[5]ミオ−イノシトールオキシゲナーゼ活性を有する酵素を可溶化タンパク質として発現する、[1]〜[4]のいずれかに記載の微生物。
[6][1]〜[5]のいずれかに記載の微生物又はその処理物を、pH5以下の水性媒体中で有機原料に作用させる工程を含む、グルカル酸の製造方法。
[7]前記有機原料がグルコース、キシロース、スクロース、デンプン、廃糖蜜、ミオ−イノシトール、グリセロール、リビトール、エリスリトールからなる群から選択される一つ以上を含有する、[6]に記載の製造方法。
[8]前記水性媒体がpH3.5以下である、[6]または[7]に記載の製造方法。
[9]前記水性媒体がpH2.5以上である[6]〜[8]のいずれかに記載の製造方法。
[10]前記水性媒体を中和する工程を含まない、[6]〜[9]のいずれかに記載の製造方法。
[11]前記水性媒体中でグルカル酸を生成させながらその結晶を析出させる、[6]〜[10]のいずれかに記載の製造方法。
[12][6]〜[11]のいずれかに記載の方法によりグルカル酸を製造する工程、および前記工程で得られたグルカル酸を原料として2,5−フランジカルボン酸へ変換する工程を含む、2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
[13][6]〜[11]のいずれかに記載の方法によりグルカル酸を製造する工程、および前記工程で得られたグルカル酸を原料として2,5−フランジカルボン酸ジエステルへ変換する工程を含む、2,5−フランジカルボン酸ジエステルの製造方法。
本発明の微生物は、ミオ−イノシトール−1−リン酸シンターゼ活性、ミオ−イノシトールモノフォスファターゼ活性、ミオ−イノシトールオキシゲナーゼ活性、及びウロン酸デヒドロゲナーゼ活性を有する、高耐酸性微生物である。
本発明においては、高耐酸性微生物にグルカル酸生産能を付与することにより、低pH条件下でのグルカル酸発酵が可能となり、その結果、副生物の生成が抑制され、精製負荷が削減された効率的なグルカル酸製造が実現される。
宿主微生物は、高耐酸性であれば特に限定されず、例えば、酵母、大腸菌、コリネ型細菌、バチルス(Bacillus)属細菌、ラクトバチルス(Lactobacillus)属細菌、アクチノバチルス(Actinobacillus)属細菌、シュードモナス(Pseudomonas)属細菌、糸状菌等が挙げられる。
反応は、グルコースを出発原料として開始してもよいし、他の出発原料から適当な反応で生成されたグルコースから開始してもよい。微生物が普遍的に有する代謝経路によりグ
ルコースから変換されたグルコース−6−リン酸は、ミオ−イノシトール−1−リン酸シンターゼ活性によりミオ−イノシトール−1−リン酸に変換される。次いで、ミオ−イノシトール−1−リン酸を基質として、ミオ−イノシトールモノフォスファターゼ活性により、ミオ−イノシトールが生成する。次いで、ミオ−イノシトールは、ミオ−イノシトールオキシゲナーゼ活性によりグルクロン酸に変換され、ウロン酸デヒドロゲナーゼ活性によりグルクロン酸からグルカル酸が生成される。
なお、酵母には、ミオ−イノシトール−1−リン酸シンターゼ活性を有するタンパク質、及びミオ−イノシトールモノフォスファターゼ活性を有するタンパク質は内在する。
また、目的の酵素活性が増強された株は、該活性を有するタンパク質をコードする遺伝子を用いて改変することによっても得ることができる。具体的には、前記遺伝子のコピー数を高めることによって達成でき、コピー数を高めることは、前記遺伝子を含むベクターで形質転換すること、または相同組換え法等の手法によって染色体上に該遺伝子を導入し、染色体上で多コピー化させることなどによって達成できる。
また、前記遺伝子の発現が増強された株は、染色体上またはプラスミドベクター上で前記遺伝子のプロモーターへ変異を導入すること、より強力なプロモーターへ置換することなどで前記遺伝子を高発現化させることによっても達成できる。
通常の方法に従って行うことができる。
INO1活性を有するタンパク質をコードする遺伝子としては、特に限定されないが、例えば、公知のGenBank Accession Nos.AB032073、AF056325、AF071103、AF078915、AF120146、AF207640、AF284065、BC111160、L23520、U32511等が挙げられる。特に、配列番号1で示されるコード化領域ヌクレオチド配列を有するミオ−イノシトール−1−リン酸シンターゼ遺伝子を好適に用いることができる。
また、他の微生物や動植物由来の遺伝子を使用することもできる。この場合は、宿主微生物のコドン使用頻度に最適化した塩基配列を用いることが好ましい。配列番号1に示されるDNA配列とのホモロジー等に基づいてINO1活性を有するタンパク質をコードする遺伝子を、微生物や動植物等の染色体より単離し、塩基配列を決定したものなどを使用することができる。また、塩基配列が決定された後には、その配列に従って合成した遺伝子を使用することもできる。これらはハイブリダイゼーション法やPCR法により、プロモーターおよびORF部分を含む領域を増幅することによって取得することができる。なお、INO1活性の増強にあたっては、異なる微生物や動植物由来の複数種類の遺伝子を用いてもよい。
INM活性を有するタンパク質をコードする遺伝子としては、特に限定されないが、多くの公知の生物由来の当該遺伝子(suhB遺伝子)を用いることができ、例えば、GenBank Accession Nos.ZP_04619988、YP_001451
848等が挙げられる。特に、大腸菌由来のsuhB遺伝子(配列番号3:AAC75586(MG1655))の使用は、大腸菌を宿主細胞とする場合に便利である。
また、他の微生物や動植物由来の遺伝子を使用することもできる。この場合は、宿主微生物のコドン使用頻度に最適化した塩基配列を用いることが好ましい。配列番号3に示されるDNA配列とのホモロジー等に基づいてINM活性を有するタンパク質をコードする遺伝子を、微生物や動植物等の染色体より単離し、塩基配列を決定したものなどを使用することができる。また、塩基配列が決定された後には、その配列に従って合成した遺伝子を使用することもできる。これらはハイブリダイゼーション法やPCR法により、プロモーターおよびORF部分を含む領域を増幅することによって取得することができる。なお、INM活性の増強にあたっては、異なる微生物や動植物由来の複数種類の遺伝子を用いてもよい。
MIOX活性を有するタンパク質をコードする遺伝子としては、特に限定されないが、多くの公知の生物由来の当該遺伝子を用いることができ、例えば、GenBank ACCESSION No.AY738258、NM101319、NM001101065、NM001030266、NM214102、AY064416、NM001247664、XM630762、NM145771、NM017584、NM001131282等が挙げられる。特に、配列番号5で示されるコード化領域ヌクレオチド配列を有するマウスのmiox遺伝子を好適に用いることができる。
また、他の微生物や動植物由来の遺伝子を使用することもできる。この場合は、宿主微生物のコドン使用頻度に最適化した塩基配列を用いることが好ましい。例えば、キャンディダ・ボイディニィを宿主とする場合、配列番号5をキャンディダ・ボイディニィのコドン使用頻度に最適化した配列番号7を用いることができる。また、配列番号5に示されるDNA配列とのホモロジー等に基づいてMIOX活性を有するタンパク質をコードする遺伝子を、微生物や動植物等の染色体より単離し、塩基配列を決定したものなどを使用することができる。また、塩基配列が決定された後には、その配列に従って合成した遺伝子を使用することもできる。これらはハイブリダイゼーション法やPCR法により、プロモーターおよびORF部分を含む領域を増幅することによって取得することができる。なお、MIOX活性の増強にあたっては、異なる微生物や動植物由来の複数種類の遺伝子を用いてもよい。
Udh活性を有するタンパク質をコードする遺伝子としては、特に限定されないが、多くの公知の生物由来の当該遺伝子を用いることができ、例えば、GenBank ACCESSION No.BK006462、EU377538等が挙げられる。特に、配列番号9で示されるコード化領域ヌクレオチド配列を有するシュードモナス・シリンガエの
udh遺伝子を好適に用いることができる。
また、他の微生物や動植物由来の遺伝子を使用することもできる。この場合は、宿主微生物のコドン使用頻度に最適化した塩基配列を用いることが好ましい。例えば、キャンディダ・ボイディニィを宿主とする場合、配列番号9をキャンディダ・ボイディニィのコドン使用頻度に最適化した配列番号11を用いることができる。また、配列番号9に示されるDNA配列とのホモロジー等に基づいてUdh活性を有するタンパク質をコードする遺伝子を、微生物や動植物等の染色体より単離し、塩基配列を決定したものなどを使用することができる。また、塩基配列が決定された後には、その配列に従って合成した遺伝子を使用することもできる。これらはハイブリダイゼーション法やPCR法により、プロモーターおよびORF部分を含む領域を増幅することによって取得することができる。なお、Udh活性の増強にあたっては、異なる微生物や動植物由来の複数種類の遺伝子を用いてもよい。
前記2つの酵素が融合タンパク質としてグルカル酸生産反応に関与することにより、該反応においてミオ−イノシトールからグルクロン酸を経てグルカル酸へ変換する反応の効率が上がるためである。また、前記2つの酵素が融合タンパク質となることにより、MIOX活性を有する酵素の可溶性を向上させることができ、後述するようにその酵素反応を促進させることができる。
融合タンパク質は、前記2つの酵素を適当なリンカーで結合したものでよく、例えばアミノ酸1〜10個程度で結合した態様が挙げられる。かかる融合タンパク質は、前述の発現ベクターを周知の手法により設計・構築し、宿主微生物に導入し、発現させればよい。
グルカル酸生産反応においては、ミオ−イノシトールからグルクロン酸への変換が律速となると推測されるところ、MIOX活性を有する酵素を可溶化させることによりその酵素反応を促進することができる。
対象タンパク質を可溶化させる手法としては、対象タンパク質に特定の融合タンパク質やペプチドを融合させて発現させる方法等があり、かかる融合タンパク質やペプチドは種々知られている(加藤ら、生物物理, 48 (3) 185-189 (2008))。
一般にグルカル酸発酵ではグルカル酸の蓄積に伴って発酵液のpHは低下し、微生物の生育や発酵生産能が低下する傾向にある。それに対して、前述のとおり本発明の微生物は耐酸性に優れるため、酸性水性媒体においても微生物の生育や発酵生産能が低下することがないため、効率的にグルカル酸を製造することができる。そのため、本発明の製造方法では、発酵生産に伴うpH低下を抑制するための、中和剤添加量を削減することができる。さらには、酸性条件下でグルカル酸を発酵生産させることでグルカル酸は通常は酸の形で生成・析出し、グルカル酸の製造において行われる酸晶析の精製工程を省略することができ、また副生成物が生じるのを抑制することができる。その結果、製造工程全体の負荷
を小さくすることができ、かつコスト削減にも寄与することができる。
なお、後述する種培養や本培養と、後述する発酵工程は、区別することなく、同時に行うこともできる。また、種培養または本培養した微生物を反応液中で増殖させながら、有機原料と反応させることによってグルカル酸を生産させることもできる。
種培養は、本培養に供する本発明の微生物を調製するために行うものである。種培養に用いる培地は、微生物の培養に用いられる通常の培地を用いることができるが、窒素源や無機塩などを含む培地であることが好ましい。ここで、窒素源としては、本発明の微生物が資化して増殖できる窒素源であれば特に限定されないが、具体的には、アンモニウム塩、硝酸塩、尿素、大豆加水分解物、カゼイン分解物、ペプトン、酵母エキス、肉エキス、コーンスティープリカーなどの各種の有機、無機の窒素化合物等が挙げられる。無機塩としては各種リン酸塩、硫酸塩、マグネシウム、カリウム、マンガン、鉄、亜鉛等の金属塩が用いられる。また、ビオチン、チアミン、パントテン酸、イノシトール、ニコチン酸等のビタミン類、ヌクレオチド、アミノ酸などの生育を促進する因子を必要に応じて添加する。
りして、酸素を供給することが好ましい。
本培養は、後述するグルカル酸生産反応に供する本発明の微生物を調製するために行うものであり、主として微生物量を増やすことを目的とする。上述の種培養を行う場合は、種培養により得られた微生物を用いて本培養を行う。
これらの炭素源は、単独で添加してもよいし、組み合わせて添加してもよい。
ただし、本培養を発酵工程と同時に行う場合は、pH5以下で行い、pH3.5以下で行うことが好ましい。
発酵工程では、上述のグルカル酸生産能を有する微生物またはその処理物を酸性水性媒体中で、有機原料に作用させることにより、グルカル酸を生産させる。この発酵工程で起こる反応を、以下、「グルカル酸生産反応」という。
具体的には、グリセルアルデヒド等の炭素数3の単糖(トリオース);エリトロース、トレオース、エリトルロース等の炭素数4の単糖(テトロース);リボース、リキソース、キシロース、アラビノース、デオキシリボース、キシルロース、リブロース等の炭素数5の単糖(ペントース);アロース、タロース、グロース、グルコース、アルトロース、マンノース、ガラクトース、イドース、フコース、フクロース、ラムノース、プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトース等の炭素数6の単糖(ヘキソース);、セドヘプツロース等の炭素数7の単糖(ヘプトース);スクロース、ラクトース、マルトース、トレハノース、ツラノース、セロビオース等の二糖類;ラフィノース、メレジトース、マルトトリオース等の三糖類;フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、マンナオリゴ糖などのオリゴ糖類;デンプン、デキストリン、セルロース、ヘミセルロース、グルカン、ペントサン等の多糖類;グリセロール、マンニトール、イノシトール、リビトール等のポリアルコール類等が挙げられる。
るためである。
なお、本発明のグルカル酸の製造方法で用いる有機原料には、1種類の糖が単独で含有されていてもよいし、2種類以上の糖が含有されていてもよい。
本発明のグルカル酸の製造方法における有機原料中に含まれる糖質の濃度としては、有機原料の由来や、含有する糖質の種類等によって大きく変動するため、特に限定されないが、発酵生産プロセスおよび化学変換プロセスの生産性を考慮して、通常0.1質量%以上、好ましくは2質量%以上であり、また、通常80質量%以下、好ましくは70質量%以下である。ただし、糖質を2種類以上含む場合は、その合計の濃度を示す。
リグノセルロースとは、構造性多糖のセルロース、ヘミセルロース、及び芳香族化合物の重合体のリグニンから構成される有機物である。リグノセルロースは、通常、食用にはできず、通常であれば廃棄、焼却処理をされるものが多いため、安定して供給でき、資源を有効利用できる点で好ましい。
リグノセルロース分解原料としては、バガス、コーンストーバー、麦わら、稲わら、スイッチグラス、ネピアグラス、エリアンサス、ササ、ススキ等の草本系バイオマスや、廃木材、オガ粉、樹皮、古紙等の木質系バイオマス等を好適に用いることができる。中でも、バガス、コーンストーバー、麦わらが好ましい。
また、スクロースは、細胞中にスクロースを蓄積できる植物に含まれ、以下、このような植物のことを「スクロースを含む植物」という。スクロースを含む植物としては、サトウキビ、テンサイ、サトウカエデ、オウギヤシ、ソルガム等の砂糖の原料として使用されるもの等が挙げられ、中でも、サトウキビ、テンサイが好ましい。
また、デンプンは、細胞中にデンプンを蓄積できる植物に含まれ、以下、このような植物のことを「デンプンを含む植物」という。デンプンを含む植物としては、キャッサバ、トウモロコシ、馬鈴薯、小麦、甘藷、サゴヤシ、米、クズ、カタクリ、緑豆、ワラビ、オオウバユリ等が挙げられ、中でも、キャッサバ、トウモロコシ、馬鈴薯、小麦が好ましい
。
なお、グルカル酸生産反応の間、常にpH5以下に維持することが好ましい。通常は、生成したグルカル酸により水性媒体の酸性度がpH5以上になることはない。
グルカル酸生産反応の間、常に上記の温度範囲とする必要はないが、全反応時間の50%以上、好ましくは80%以上の時間において、上記温度範囲にすることが望ましい。
本発明のグルカル酸の製造方法は、上記のグルカル酸生産反応によりグルカル酸が生成し、反応液中に蓄積させることができる。蓄積させたグルカル酸は、常法に従って、水性媒体から回収する。回収工程は、具体的には、例えば、遠心分離、ろ過等により微生物の固形物を除去し、再結晶することによって行うことができ、これにより高純度のグルカル酸を回収することができる。本発明においては水性媒体が酸性であるため、精製に際して新たに酸を添加する必要がない点、及びグルカル酸の形で回収できる点で優れる。
得られたグルカル酸は、新規ポリマー原料として注目されている2,5−フランジカルボン酸や、2,5−フランジカルボン酸ジエステルの原料として用いることができ、その他様々な有用化学品へ誘導可能である。
上述した方法によりグルカル酸を製造した後に、得られたグルカル酸を原料として、常法に従って、2,5−フランジカルボン酸を製造することができる。具体的には、例えば、酸触媒存在下で環化脱水する方法、後述する2,5−フランジカルボン酸ジエステルを加水分解する方法などが挙げられる。
使用する酸触媒は、本反応が進行すれば特に制限はないが、パラトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、カンファ―スルホン酸などのスルホン酸化合物、硫酸、リン酸、臭化水素酸、塩化水素酸などの無機酸、リンタングステン酸、ケイタングステン酸などのヘテロポリ酸等が挙げられる。反応性の観点からパラトルエンスルホン酸、臭化水素酸が好ましい。
反応温度は通常100℃以上が好ましく、120℃以上が更に好ましい。
フランジカルボン酸ジエステルからの加水分解によるフランジカルボン酸製造は公知の技術を用いることができる。
上述した方法によりグルカル酸を製造した後に、得られたグルカル酸を原料として、常法に従って、2,5−フランジカルボン酸ジエステルを製造することができる。具体的には、例えば、溶媒と酸触媒存在下で環化脱水する方法、2,5−フランジカルボン酸とアルコールで脱水する方法、対応する酸クロライドに変換した後、アルコールと反応させる方法などが挙げられる。
また、直接エステルまで製造するためには、水を分離しながら反応させることが好ましい。油水分離が可能な溶媒として炭素数4以上のアルコールが好ましく、反応後処理の観点から炭素数8以下のアルコールが好ましい。溶媒回収の観点からは単一溶媒が好ましいが、2つ以上の溶媒を任意の割合で併用してもよい。
なお、2,5−フランジカルボン酸を合成した後、エステルに変換する場合は、ポリマー化の反応性の観点から、メチルエステル、エチルエステルが好ましい。2,5−フラン
ジカルボン酸とアルコールで脱水する方法、対応する酸クロライドに変換した後、アルコールと反応させる方法によるフランジカルボン酸ジエステル製造は公知の技術を用いることができる。
また、これら2,5−フランジカルボン酸ジエステルを用いたポリマーはガスバリア性に優れている特長がある。
以下に表1に記載の各酵母株の耐酸性能の評価例を示した。各酵母株のフリーズストックから一白金耳分をYPD寒天培地(1% Yeast Extract、2% HIPOLYPEPTON、2% グルコース、2% 寒天)に植菌し、3日間、30℃にて静地培養することで生育してきた菌体を、試験管に調製した3mLのYPD培地に植菌し、30℃、180rpmで24時間旋回振とう培養した。得られた培養液を200mLの三角フラスコに調製したpH3(HCl添加によりpH調整)のYPD培地20mLにOD660=1.0となるように植菌し、30℃、180rpmで、72時間、グルコース枯渇が起きないよう適宜添加しながら旋回振とう培養した。
菌体増殖の経時変化を図2に示した。評価した酵母株はいずれもpH=3という酸性条件において増殖能を有することが確認されたが、中でも特にCandida属酵母の増殖能が高いことが確認され、極めて高い耐酸性能を有することが示された。またSaccharomyces cerevisiae S288C及びPichia pastrisがCandida属酵母の次に高い耐酸性能を示し、Kluyveromyces属酵母、Saccharomyces cerevisiae KA311Aの順に増殖能が低下した。
(1)イノシトール生産性Candida boidiniiの育種
イノシトール生産株は、Candida boidinii MCB1を元株とした化学的変異原を用いた突然変異処理法により取得した。Candida boidinii MCB1の菌体をエチルメタンスルホン酸(EMS)にて処理後、適当に希釈しYPD寒天培地に塗布し、30℃で3日間静地培養した。一方で、イノシトール要求性酵母Saccharomyces cerevisiae ATCC34893をYPD培地(1% Yeast Extract、2% HIPOLYPEPTON、2% グルコース)5mLにて30℃で1日間培養した菌体を、一度集菌して生理食塩水で洗浄後、適当量を表2に示した組成の寒天培地(寒天1.5%)に塗布した。
MCB2を取得した。
Candida boidinii MCB2をYPD培地3mLにて30℃で24時間前培養した後、表3に示した組成のMIS2培地30mLを含む200mL三角フラスコにOD660=1となるように植菌し、30℃、160rpmの条件下で136時間培養した。得られた培養液1mLから遠心分離(12000rpm、1分間)して得られた上清を0.45μmコスモスピンフィルター(日本ミリポア株式会社製)に通し、ろ液を分析サンプルとした。
分析の結果得られたイノシトール蓄積量の経時変化を図3に示した。培養終点でのイノシトール蓄積量は3.9g/Lであった。
上記の手法にて取得されたイノシトール生産性Candida boidinii MCB2を元株として、化学的変異原を用いた突然変異処理法により、イノシトール生産性がさらに向上した変異株を育種した。具体的には、イノシトール高生産株は、常法に従い変異処理した菌体を適当に希釈しYPD寒天培地に塗布し、30℃で3日間静地培養することで生育してきたコロニーを単離し、YPD培地3mLにて30℃で24時間前培養した後、表3に示した組成のMIS2培地30mLを含む200mL三角フラスコに0.75mL植菌し、30℃、160rpmの条件下で136時間培養し、蓄積したイノシトール量を定量することで選抜した。MCB2を4−ニトロキノリン−1−オキシド(4−NQO)にて処理することでCandida boidinii MCB6を取得した。さらに、NTG処理によりMCB7を、2度の4−NQO処理によりMCB13を取得した後、UV処理によりMCB23を取得した。表4にCandida boidinii MCB23のフラスコ培養結果を示した。培養終了時のイノシトール蓄積量は、MCB2が4.4g/Lであったのに対し、MCB23においては8.8g/Lと2倍の生産量を示した。
なお、MCB23株は、2018年6月18日に、独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センター(郵便番号:292-0818、住所:千葉県木更津市かずさ鎌足2-5-8 122号室)に、国内寄託がなされている(受託番号:NITE P−02745)。
(1)MIOX及びUdh融合タンパク質発現用プラスミドの構築
メタノール資化性酵母Pichia pastorisを宿主として利用した先行研究において、UdhのC末端とMIOXのN末端をGly-Gly-Gly-Gly-Serの5つのアミノ酸からなるポリペプチドG4Sリンカーでつないで融合発現させることで、MIOXの可溶性及び安定性が向上し、その結果グルカル酸生産量が増加したという報告がなされた(Y. Liu et al., Enzyme and Microbial Technology 91 (2016) 8-16)。
Candida boidiniiにおいても同様の効果を期待し、G4SリンカーによりUdhとMIOXを連結した融合タンパク質発現用プラスミドの構築を行った。なお、発現用プロモーターには、恒常的に発現するグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(TDH3)遺伝子のプロモーターを利用した。
PCR反応液は、鋳型DNA 10〜50ng、PrimeSTAR Max Premix 25μL、各々プライマー 10pmol、及び滅菌水にて全量50μLの組成とした。反応温度条件は、TaKaRa PCR Thermal Cylcer Dice Touch(型式TP350)を用い、98℃で10秒、55℃で15秒、72℃で1分/kbpからなるサイクルを30回繰り返した。ただし、1サイクル目の94℃での保温は2分とした。
OXの遺伝子配列をCandida boidniiのコドン頻度に最適化し合成したMIOXをコードする遺伝子(配列番号7)を含むpUC57プラスミドベクターを鋳型としてFw_MIOX_pTDH3eI(配列番号17)およびRv_MIOX_pTDH3eI(配列番号18)をプライマーとしたPCR増幅により得られた遺伝子断片約880bpとを、In-Fusion HD Cloning Kit(TaKaRa)を用いて連結して得られたプラスミドDNAで大腸菌(DH5α株)を形質転換した。このようにして得られた組み換え大腸菌を100μg/mL アンピシリンを含むLB寒天培地に塗抹した。この培地上でコロニーを形成したクローンを、100μg/mL アンピシリンを含むLB液体培地を用いて液体培養した後、得られた菌体からGenEluteTM HP Plasmid Miniprep Kit (SIGMA-ALDRICH製)を用いてプラスミドDNAを抽出した。得られたプラスミドDNAをpTDH3eI-MIOXと命名した。
PCR反応液は、鋳型DNA 10〜50ng、PrimeSTAR Max Premix 25μL、各々プライマー10pmol、及び滅菌水にて全量50μLの組成とした。反応温度条件は、 TaKaRa PCR Thermal Cylcer Dice Touch(型式TP350)を用い、98℃で10秒、55℃で15秒、72℃で1分/kbpからなるサイクルを30回繰り返した。ただし、1サイクル目の94℃での保温は2分とした。
グルカル酸生産用Candida boidniiは、上述したイノシトール生産Candida boidnii MCB23株由来ウラシル要求性変異株MCB39の染色体DNA上にMIOX−Udh融合タンパク質発現カセットを導入することで作製した。上記の方法で作製したMIOX−Udh融合タンパク質発現用プラスミドpTDH3eI-Udh-MIOXおよびpTDH3eI-Udh-MIOX-6xHisを各々SpeIにて制限酵素処理することで直鎖状にし、Fast Yeast Transformation Kit(TaKaRa)を用いてCandida boidnii MCB39株を形質転換した。得られた組換え酵母をYeast Synthetic Drop-out Medium Supplements without uracil(SIGMA-ALDRICH社)を含有するSD寒天培地(0.67% Yeast Nitrogen Base w/o Amino Acids)Difco社)、2% グルコース、2% 寒天)に塗抹した。この培地上でコロニーを形成したクローンを、MCB229と命名した。
なお、MCB229株は、2018年6月18日に、独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センター(郵便番号:292-0818、住所:千葉県木更津市かずさ鎌足2-5-8 122号室)に、国内寄託がなされている(受託番号:NITE P−02746)。
上記MCB229株のゲノムにランダム挿入変異を導入し、さらなるグルカル酸高生産株の取得を試みた。変異導入のためのプラスミドは、形質転換のマーカー遺伝子としてZeocin耐性遺伝子を保持し、変異導入されたことを簡便に確認するために蛍光タンパクsuperfolder GFP(J. D. Pedelacq et al., Nat. Biotechnology, 24 (2006) 79-88)遺伝子
を発現するように、pTHD3eI-MIOXを基にして以下のように設計した。
superfolderGFPの蛍光強度の高い5株(AHC006−10、11、13、15、及び16。なおAHC006−16はMCB230と命名した。)について、YPD培地5mLにて30℃で24時間前培養後、表3に示した組成のMIS2培地5mLにOD660=0.1となるように植菌し、30℃、180rpmにて76時間培養した。
なお、MCB230株は、2018年6月18日に、独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センター(郵便番号:292-0818、住所:千葉県木更津市かずさ鎌足2-5-8 122号室)に、国内寄託がなされている(受託番号:NITE P−02747)。
上記で作製したC.boidiniiMCB230をYPD培地3mLにて30℃で8時間、種培養後、YPD培地100mLにOD660=0.1となるように植菌し、30℃、160rpmにて24時間本培養を行った。得られた菌体を表5に示した組成のMIS3培地400mLを含む1Lジャーファーメンター(エイブル)にOD660=0.5となるように植菌し、培養温度30℃、撹拌回転数800rpm、通気量1vvm、pH=3に制御した条件又は無中和条件(pH=2付近)にて、136時間培養した。中和剤としては3.5
%アンモニア水を用いた。
Claims (13)
- ミオ−イノシトール−1−リン酸シンターゼ活性、ミオ−イノシトールモノフォスファターゼ活性、ミオ−イノシトールオキシゲナーゼ活性、及びウロン酸デヒドロゲナーゼ活性を有する、高耐酸性微生物。
- 前記高耐酸性微生物がキャンディダ(Candida)属酵母である請求項1に記載の微生物。
- 前記高耐酸性微生物がキャンディダ・ボイディニィ(Candida boidinii)である請求項2に記載の微生物。
- ミオ−イノシトールオキシゲナーゼ活性を有する酵素とウロン酸デヒドロゲナーゼ活性を有する酵素とを、融合タンパク質として発現する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の微生物。
- ミオ−イノシトールオキシゲナーゼ活性を有する酵素を可溶化タンパク質として発現する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の微生物。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の微生物又はその処理物を、pH5以下の水性媒体中で有機原料に作用させる工程を含む、グルカル酸の製造方法。
- 前記有機原料がグルコース、キシロース、スクロース、デンプン、廃糖蜜、ミオ−イノシトール、グリセロール、リビトール、エリスリトールからなる群から選択される一つ以上を含有する、請求項6に記載の製造方法。
- 前記水性媒体がpH3.5以下である、請求項6または7に記載の製造方法。
- 前記水性媒体がpH2.5以上である請求項6〜8のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記水性媒体を中和する工程を含まない、請求項6〜9のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記水性媒体中でグルカル酸を生成させながらその結晶を析出させる、請求項6〜10のいずれか一項に記載の製造方法。
- 請求項6〜11のいずれか一項に記載の方法によりグルカル酸を製造する工程、および前記工程で得られたグルカル酸を原料として2,5−フランジカルボン酸へ変換する工程を含む、2,5−フランジカルボン酸の製造方法。
- 請求項6〜11のいずれか一項に記載の方法によりグルカル酸を製造する工程、および前記工程で得られたグルカル酸を原料として2,5−フランジカルボン酸ジエステルへ変換する工程を含む、2,5−フランジカルボン酸ジエステルの製造方法。
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