JP2019213417A - ブラシレスモータ - Google Patents

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竜 大堀
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Abstract

【課題】スキュー構造を備えた極数とスロット数の最小公倍数の小さい仕様のモータのスラスト電磁力やその変動を低減させることにある。【解決手段】ブラシレスモータ2は4極6スロット構成となっており、ステータ11と、スキュー構造を備えたロータ12を有している。マグネット19の軸方向両端部には、第1及び第2オーバーハング部31,32が設けられている。各オーバーハング部31,32は、ステータコア14の軸方向端部からのオーバーハング量OH1,OH2が異なっている。マグネット19には希土類磁石が使用され、その磁気配向は極配向となっている。スキュー角θを30°〜50°(電気角)に設定すると共に、オーバーハング量の比OH2/OH1を1.5〜2.5に設定する。【選択図】図5

Description

本発明は、ブラシレスモータに発生するスラスト方向の電磁力の低減に関し、特に、スキュー構造を備えたブラシレスモータにおけるスラスト方向の電磁力低減技術に関する。
従来より、ブラシレスモータ(以下、モータと略記する)のトルクリップルやコギングを低減する手段として、磁極の極性が切り替わる位置(磁極境界位置)を、軸方向に沿って回転方向にずらす、いわゆるスキュー構造が知られている。ところが、スキュー構造のモータは、トルクリップル等の低減が図られる一方、磁極境界位置の傾斜に伴い、磁気的な吸引反発による回転力と共に、その軸方向成分によってスラスト方向に力(回転軸延伸方向に沿った力:スラスト電磁力)が発生する。
特開2009−213282号公報
このようなスラスト電磁力がモータ内に生じると、その増減(リップル)により、スラスト方向に振動が生じる。その結果、例えば、ギヤ変速機構を備えたモータでは、スラスト振動によってギヤの噛み合い状態が不連続となり、これが音や振動の発生原因となる、という課題があった。特に、このようなスラスト電磁力やそのリップルは、磁極数の少ないモータにおいて顕著となり、さらに、磁力の大きい希土類元素を用いた磁石(以下、希土類磁石と称する)を用いるとそれがさらに増大する、という問題があった。
図10(a)は、磁極の傾き角と磁極数の関係を示す説明図、同図(b)は、磁極数とスラスト電磁力のP−P(peak‐to‐peak)値との関係を示す説明図である。図10(a)から分かるように、磁極の傾き角θmは、マグネット外径をDm、スキュー角をθs(機械角)、マグネット軸方向長をLmとすると、
θm=tan-1[{Dm×π×(θs/360)}/Lm]
にて表すことができる。この場合、機械角のスキュー角θsは、電気角のスキュー角を一定にした場合、磁極数が増加するに従い小さくなる。
したがって、2極3スロット(2P3S)×n(整数)仕様のモータにて、スキュー角(電気角)を一定にすると、(ア)4極(6スロット:4P6S)、(イ)6極(9スロット:6P9S)、(ウ)8極(12スロット:8P12S)の各仕様のモータでは、スキュー角θs(機械角)は、極数とスロット数の最小公倍数(ア:12,イ:18,ウ:24)が小さくなるにつれて大きくなり、θmもまた大きくなる。そして、スラスト電磁力は、スキューにて生じる回転方向の力の軸方向成分であることから、磁極の傾き角θmが大きいと大きくなる。このため、図10(b)に示すように、4極仕様と8極仕様のモータでは、スラスト電磁力のP−P値に約5倍もの違いが生じ、極数とスロット数の最小公倍数が小さい仕様ほどスラスト電磁力のリップルが大きくなる。
また、磁極用のマグネットとして、磁束密度の大きい希土類磁石を用いると、フェライト磁石等の非希土類元素を用いた磁石(以下、非希土類磁石と称する)を用いた場合に比して、磁気吸引と反発が強まる。このため、希土類磁石の使用により、モータの小型化、高出力化が図られるものの、スラスト電磁力がさらに大きくなり、そのリップルも大きくなってしまうという問題が生じる。図11(a)は、希土類磁石を用いた場合と非希土類磁石を用いた場合のスラスト電磁力の大きさを示した説明図、同図(b)は、回転角(機械角)とスラスト電磁力の関係を示す説明図である。図11から分かるように、希土類磁石は非希土類磁石に比べて、スラスト電磁力が約3.5倍程度大きく、しかもその変動も大きい。このため、希土類磁石を用いたモータは、スラスト振動も大きくなり、音や振動が発生し易くなる。
本発明の目的は、スキュー構造を備えたブラシレスモータのスラスト電磁力、特に、極数とスロット数の最小公倍数の小さい仕様のモータのスラスト電磁力やそのリップルを低減させることにある。
本発明のブラシレスモータは、径方向内側に向かって延びるティースが周方向に沿って6個形成されたステータコアと、前記ティースに巻装され隣接する前記ティース間に形成されるスロットに収容される巻線と、を備えるステータと、前記ステータの径方向内側に回転自在に配置され、周方向に沿って4個の磁極が形成されたマグネットを備えるロータと、を有するブラシレスモータであって、前記マグネットは、希土類磁石を用いたリングマグネットにて形成され、前記リングマグネットは、磁極の切り替わり位置が軸方向に沿って回転方向にずれるスキュー構造を有すると共に、その軸方向両端部に、前記ステータコアの軸方向端部のそれぞれから軸方向に延出された第1オーバーハング部と第2オーバーハング部を有し、前記スキュー構造は、スキュー角が電気角30°〜50°に設定され、前記第1及び第2オーバーハング部は、前記ステータコアの軸方向端部に対するそれぞれの延出量を互いに異にすることを特徴とする。
本発明にあっては、4極6スロット構成のモータにおいて、スキュー角を電気角30°〜50°に設定しつつ、マグネットの軸方向両端部のそれぞれに、ステータコアの軸方向端部から軸方向に延出したオーバーハング部を設けることにより、スキュー構造によって生じるスラスト電磁力を低減することができ、希土類磁石を用いた場合でも、スラスト電磁力を抑制することが可能となる。その結果、スキュー構造によってトルクリップルやコギングの発生を抑えつつ、スラスト電磁力やそのリップルの低減も図られる。
前記ブラシレスモータにおいて、前記リングマグネットとして、外周面のみに磁極が形成されるように着磁された極配向の磁気配向を有するマグネットを用いても良い。これにより、スラスト電磁力のリップルをさらに抑制することが可能となる。
また、前記リングマグネットの一端側に形成された第1オーバーハング部の延出量OH1と、前記リングマグネットの他端側に形成された第2オーバーハング部の延出量OH2との比OH2/OH1を1.5〜2.5に設定しても良い。これにより、スラスト電磁力のリップルを効果的に抑制することが可能となる。
本発明のブラシレスモータによれば、4極6スロット構成のブラシレスモータにおいて、スキュー角を電気角30°〜50°に設定しつつ、マグネットの軸方向両端部のそれぞれに、ステータコアの軸方向端部から軸方向に延出したオーバーハング部を設けたので、スキュー構造によって生じるスラスト電磁力やそのP−P値を低減することができる。このため、希土類磁石を用いたブラシレスモータにおいても、スラスト電磁力やそのリップルを抑制することが可能となる。
本発明の一実施の形態であるモータユニットの構成を示す断面図である。 図1のモータユニットに使用されているブラシレスモータの構成を示す断面図である。 マグネットの着磁形態を示す説明図である。 マグネットのスキュー構造を示す説明図である。 ロータとステータの関係を示す説明図である。 4極6スロット構成のモータにおけるスキュー角θ(電気角)とスラスト電磁力のP−P値との関係を示す説明図である。 4極6スロット構成のモータにおけるオーバーハング量の比とスラスト電磁力のP−P値との関係を示す説明図である。 マグネットの磁気配向とスラスト電磁力のP−P値との関係を示す説明図である。 極配向、スキュー角40°、オーバーハング量の比=2とした場合におけるロータ回転角とスラスト電磁力との関係を示す説明図である。 (a)は、磁極の傾き角と磁極数の関係を示す説明図、(b)は、磁極数とスラスト電磁力のP−P値との関係を示す説明図である。 (a)は、希土類磁石を用いた場合と非希土類磁石を用いた場合のスラスト電磁力の大きさを示した説明図、(b)は、回転角(機械角)とスラスト電磁力の関係を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形態であるブラシレスモータを用いたモータユニット1の構成を示す断面図、図2は、図1のモータユニットに使用されているブラシレスモータの構成を示す断面図である。図1のモータユニット1は、ブラシレスモータ2(以下、モータ2と略記する)と、減速機構部(変速機構)3とから構成されており、例えば、自動車のサンルーフやワイパ装置、パワーウインド、パワーシートなどの駆動源として使用される。モータユニット1では、モータ2の回転軸4の回転は減速機構部3内にて変速され、出力軸5からユニット外に出力される。
モータ2はブラシレスモータであり、図1,2に示すように、ステータ11と、ステータ11内に回転自在に配置されたロータ12とから構成されている。ステータ11は、有底筒状のモータハウジング13と、モータハウジング13の内面に固定されたステータコア14を備えている。ステータコア14は、磁性体にて形成されたプレートを複数枚積層して形成され、外形が六角形のヨーク部15と、ヨーク部15から径方向内側(中心方向)に向かって放射状に突設されたティース16とから構成されている。モータ2では、ティース16は周方向に沿って6個設けられている。隣接するティース16の間はスロット17となっている。ティース16の外周には巻線18が巻装されており、巻線18はスロット17内に収容されている。巻線18は、集中巻きにて巻装されており、3相の巻線がΔ結線にて接続されている。
ステータ11の内側にはロータ12が挿入されている。ロータ12は、回転軸4と、回転軸4に固定されたマグネット19とを備えており、回転軸4の一端側(モータ側の一端)は、モータハウジング13の端部に配された軸受21によって回転自在に支持されている。マグネット19は、4極に着磁されており、モータ2は、4極6スロット(4P6S)構成のブラシレスモータとなっている。ここでは、マグネット19として、ネオジウムや、ジスプロシウム、サマリウムなどの希土類元素を用いた永久磁石(希土類磁石)が用いられている。マグネット外周面19aは、ティース16の先端面16aに対向するように配されており、当該モータ2は、SPM(Surface Permanent Magnet)型の構成となっている。
マグネット19には、周方向に沿って極性が異なるように着磁された極異方性のリングマグネットが使用されている。図3は、マグネットの着磁形態を示す説明図である。図3(a)に示すように、マグネット19は、マグネット外周面19aのみに磁極N,Sが形成される極配向マグネットとなっている。すなわち、図3(b)のような、磁界の方向が放射状となるラジアル配向のマグネット41とは異なり、マグネット19では、ステータ11と対向するマグネット外周面19aのみに磁極が形成されている。
また、モータ2では、マグネット19の磁極境界線Pが、軸方向に沿って径方向にずれるスキュー着磁がなされている。図4は、マグネット19におけるスキュー構造を示す説明図である。図4に示すように、マグネット19では、磁極境界線Pが軸方向に沿って傾斜しており、磁極境界線Pの始点Q1と終点Q2の間の角度θがスキュー角となっている。モータ2では、スキュー角θは、30°〜50°(電気角)の範囲に設定されている。なお、点Q1と点Q2は、何れが始点でも終点でも良い。
減速機構部3は、回転軸4に形成されたウォーム6と、ウォーム(駆動ギヤ)5と噛合するウォームホイール(被動ギヤ)6とから構成されており、合成樹脂やアルミダイカストにて形成されたギヤケース22内に配されている。図1に示すように、ギヤケース22には、モータハウジング13の一端開口側が固定されている。モータ2の回転軸4はギヤケース22内に延伸しており、回転軸4は、ギヤケース22内に設けられたベアリング23と軸受24によって回転自在に支持されている。ウォームホイール7は出力軸5に固定されており、出力軸5は、ウォームホイール7と共に回転する。
ここで、本発明によるモータ2では、ロータ12側のマグネット19の軸方向長Lmが、ステータ11側のステータコア14の軸方向長Lcよりも長くなっている。図5は、ロータ12とステータ11の関係を示す説明図である。図5に示すように、マグネット19の軸方向両端部には、ステータコア14と対向することなく軸方向に延出されたオーバーハング部(第1オーバーハング部31,第2オーバーハング部32)がそれぞれ設けられている。
モータ2においては、一端側の第1オーバーハング部31と他端側の第2オーバーハング部32のオーバーハング量(延出量)OH1,OH2が異なっている。すなわち、第1及び第2オーバーハング部31,32は、軸方向に非対称に設けられている。また、第2オーバーハング部32のオーバーハング量OH2は、第1オーバーハング部31のオーバーハング量OH1よりも大きくなっており(OH1<OH2)、OH2はOH1の1.5〜2.5倍の大きさとなっている(OH2/OH1=1.5〜2.5)。
このような構成を有するモータ2では、スキュー構造を採用しつつ、非対称の第1及び第2オーバーハング部31,32を設定することにより、スラスト電磁力やそのP−P値を低減することができる。したがって、P−P値に起因するスラスト電磁力のリップルもまた低減される。これは、オーバーハング部なし(かつ、スキューなし)の場合、スラスト電磁力がほぼ0であるのに対し、非対称なオーバーハング部を設けると、常に一定方向に一定のスラスト電磁力が発生し、これにより、スキューによって生じるスラスト電磁力が相殺されるためと考えられる。
図6は、4極6スロット構成のモータ2におけるスキュー角θ(電気角)とスラスト電磁力のP−P値との関係を示す説明図、図7は、同モータにおけるオーバーハング量の比(OH2/OH1)とスラスト電磁力のP−P値との関係を示す説明図である。図6に示すように、発明者らの解析によれば、4P6S構成のモータにおけるスラスト電磁力のP−P値は、スキュー角θが40°のとき極小値を取ることが分かった。また、オーバーハング量の比との関係では、図7に示すように、スラスト電磁力のP−P値は、オーバーハング量の比が2(OH2/OH1=2)のとき極小値を取ることも分かった。
一方、第1及び第2オーバーハング部31,32を設定した場合におけるスラスト電磁力のP−P値について、マグネット19の磁気配向との関係を調べると、マグネット19を極配向とした方が、ラジアル配向の場合よりもスラスト電磁力が低くなることが分かった。図8は、マグネットの磁気配向とスラスト電磁力のP−P値との関係を示す説明図である。発明者らの解析によれば、マグネット19を極配向とすることにより、ラジアル配向に比して、スラスト電磁力のP−P値をほぼ半分に抑えられることが分かった。
ここで、スキューにより発生するスラスト電磁力は、前述のように、回転方向の電磁力(トルク)がスキューによってスラスト方向の力に変換されることにより生じる。したがって、トルクのリップルが小さければ、スラスト電磁力のリップルもまた小さくなる。そこで、モータのトルクリップルを考えると、トルクリップルの大きさは「ラジアル配向マグネット>極配向マグネット」となる。このため、スラスト電磁力のリップルの大きさ(P−P値)もまた、図8に示すように、「ラジアル配向>極配向」となるものと推察される。
図9は、極配向、スキュー角40°、オーバーハング量の比OH2/OH1=2とした場合におけるロータ回転角とスラスト電磁力との関係を示す説明図である。図9において、破線は、オーバーハング部のみによって生じるスラスト電磁力だけを抽出したもの、一点鎖線は、マグネット19とステータ11が対向している部分(非オーバーハング部)のみによって生じるスラスト電磁力だけを抽出したものである(縦軸は右側スケール)。また、実線は、前記両者を合成したものであり、本発明によるモータのスラスト電磁力を示している(縦軸は左側スケール)。
図9に示すように、破線と一点鎖線で示されたスラスト電磁力は、概ね逆位相となっており、これらを合成した実線のスラスト電磁力は、両者が相殺し合って小さく、回転変動も少なくなっている。この図9のように、合成スラスト電磁力を小さく、変動も少なく抑えるには、破線と一点鎖線の相殺バランスを微妙に調整する必要があり、前述のような各要素の解析結果に基づき、図9のようなバランスの良い結果を得ることができた。
そこで、これらの結果より、希土類磁石を用いた4極6スロット構成のモータでは、
(1)マグネットを極配向とし、
(2)スキュー角θを30°〜50°(電気角)、好ましくは40°に設定し、
(3)非対称のオーバーハング部を設けると共に、各オーバーハング量の比を1.5〜2.5、好ましくは2に設定する、
ことにより、スラスト電磁力やそのP−P値を低減させることが可能となることが分かった。
したがって、上述の(1)〜(3)の構成を採用することにより、4極6スロット構成のモータにおいて、スキュー構造によって生じるスラスト電磁力やそのP−P値を低減することができ、希土類磁石を用いた場合でも、スラスト電磁力やそのP−P値を抑制することが可能となる。その結果、スキュー構造によってトルクリップルやコギングの発生を抑えつつ、スラスト電磁力の低減を図ることが可能になる。また、スラスト電磁力のP−P値も低減されることから、スラスト電磁力の変動(リップル)が抑えられ、ロータのスラスト位置を安定させることができる。これにより、例えば、ウォーム等の減速機構における歯の噛み合い不連続などから生じる音や振動を抑えることができ、モータの音や振動を抑制することが可能となる。
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施形態では、マグネット19に極異方性のマグネットを用いた例を示したが、マグネット19として極等方性のマグネットを使用し、該マグネットをその外周面のみに磁極が形成されるように着磁した極配向マグネットとしても良い。また、前述の実施形態では、マグネット19が回転軸4に固定されている形態のブラシレスモータを示したが、本発明は、回転軸にマグネットが直接固定されている形態のみならず、ロータコア等を介して回転軸にマグネットを取り付ける形態のブラシレスモータにも適用可能である。さらに、モータ2では、マグネット19をステータコア14に直接対向させるSPM構成としたが、ロータ側に鋼製のロータコアを設け、その内側にマグネットを埋設したIPM(Interior Permanent Magnet)構成のモータにも本発明は適用可能である。
なお、本発明において、マグネットが「回転軸に固定」されている、とは、回転軸に直接マグネットが固定されている形態のみならず、回転軸に取り付けたロータコア等の内部あるいは外周部など、ロータコア等を介して回転軸にマグネットを固定する形態も含んだ意味である。
本発明によるブラシレスモータは、自動車の車載モータのみならず、家電製品や産業機械等に使用される電動モータにも広く適用可能である。
1 モータユニット
2 ブラシレスモータ
3 減速機構部
4 回転軸
5 出力軸
6 ウォーム
7 ウォームホイール
11 ステータ
12 ロータ
13 モータハウジング
14 ステータコア
15 ヨーク部
16 ティース
16a 先端面
17 スロット
18 巻線
19 マグネット
19a マグネット外周面
21 軸受
22 ギヤケース
23 ベアリング
24 軸受
31 第1オーバーハング部
32 第2オーバーハング部
41 マグネット
Lc ステータコア軸方向長
Lm マグネット軸方向長
θm 磁極境界線傾き角
θs スキュー角
OH1 第1オーバーハング部オーバーハング量
OH2 第2オーバーハング部オーバーハング量
P 磁極境界線
Q1 磁極境界線の始点
Q2 磁極境界線の終点
X スラスト方向

Claims (3)

  1. 径方向内側に向かって延びるティースが周方向に沿って6個形成されたステータコアと、前記ティースに巻装され隣接する前記ティース間に形成されるスロットに収容される巻線と、を備えるステータと、
    前記ステータの径方向内側に回転自在に配置され、周方向に沿って4個の磁極が形成されたマグネットを備えるロータと、を有するブラシレスモータであって、
    前記マグネットは、希土類磁石を用いたリングマグネットにて形成され、
    前記リングマグネットは、磁極の切り替わり位置が軸方向に沿って回転方向にずれるスキュー構造を有すると共に、その軸方向両端部に、前記ステータコアの軸方向端部のそれぞれから軸方向に延出された第1オーバーハング部と第2オーバーハング部を有し、
    前記スキュー構造は、スキュー角が電気角30°〜50°に設定され、
    前記第1及び第2オーバーハング部は、前記ステータコアの軸方向端部に対するそれぞれの延出量を互いに異にすることを特徴とするブラシレスモータ。
  2. 請求項1記載のブラシレスモータにおいて、
    前記リングマグネットは、外周面のみに磁極が形成されるように着磁された極配向の磁気配向を有することを特徴とするブラシレスモータ。
  3. 請求項1又は2記載のブラシレスモータにおいて、
    前記リングマグネットの一端側に形成された第1オーバーハング部の延出量OH1と、前記リングマグネットの他端側に形成された第2オーバーハング部の延出量OH2との比OH2/OH1が1.5〜2.5に設定されていることを特徴とするブラシレスモータ。
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