JP2019207332A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 帯電部での放電量を抑制しつつ、帯電部材のトナー付着による画像不良を抑制する。【解決手段】 像担持体を回転させて画像形成を行う第1の画像形成モードと、第1の画像形成モードより大きい回転速度で像担持体を回転させて画像形成を行う第2の画像形成モードを実行可能であり、電圧印加手段に印加する電圧の絶対値と、帯電前露光手段により露光した像担持体の表面電位の絶対値と、の差が、第1の画像形成モード実行時より第2の画像形成モード実行時の方が大きくなるように、電圧印加手段と帯電前露光手段と、を制御する。【選択図】 図3

Description

本発明は、電子写真方式によって画像形成を行う複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
複写機やレーザビームプリンタなどの電子写真画像形成装置は、帯電手段によって均一に帯電された電子写真感光体(感光ドラム)上に、画像データに対応した光を照射して静電像(潜像)を形成する。そして、この静電像に対して、現像装置から記録材料である現像剤のトナーを供給して、トナー像として顕像化する。このトナー像は、転写装置によって感光ドラムから記録紙などの記録材へ転写する。このトナー像を、定着装置で記録材上に定着することで記録画像が形成される。
帯電方式として低オゾン・低電力等の利点を有することから、感光ドラムに帯電部材を当接させて帯電させる接触方式の帯電装置が多く用いられている。しかし、接触方式の帯電装置を用いると、画像形成されず感光ドラムに残ったトナーが帯電部材に接触するため、一部が帯電部材に付着して、帯電不良を起因とした画像不良が発生することがある。
近年、画像形成装置の小型化を図るために、感光ドラムを清掃するクリーニング部材、および廃トナー収容部を有さない「クリーナーレスシステム」の画像形成装置が提案されている。クリーナーレスシステムは、感光ドラム上に残ったトナーを再度、現像装置に回収させることによって廃トナー収容部を必要とせず、トナーの再利用を可能とするシステムである。クリーナーレスシステムで画像形成を行うと、画像形成されず感光ドラムに残ったトナーはクリーニングされないため、特に帯電部材に付着しやすくなる。
特許文献1には、転写を行った後、再度帯電を行うまでに感光ドラムの表面を除電することで、感光ドラム上に残ったトナーが帯電部材へと付着することを抑制する構成が開示されている。帯電前に感光ドラム表面を除電することで、帯電部材に印加される帯電電圧と感光ドラムの表面電位との電位差である帯電コントラストが大きくなるために、帯電部での放電量が増加する。これにより、感光ドラム上に残ったトナーの電荷を適正化することで、帯電部材へのトナー付着を軽減し、画像不良の発生を抑制することができる。
特開2009−192941
しかしながら、帯電コントラストを大きくして帯電部での放電量を増加させると、感光ドラム表面の放電劣化による摩耗や放電生成物の付着によって画質の低下を招くことがあった。
そこで、本出願に係る発明の目的は、帯電部での放電量を抑制しつつ、帯電部材のトナー付着による画像不良を抑制することができる画像形成装置を提供することである。
この目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、記録材にトナー像を形成する画像形成装置であって、回転可能である像担持体と、前記像担持体と接触して当接部を形成し、前記当接部にて前記像担持体を帯電する帯電部材と、前記帯電部材によって帯電された前記像担持体に露光し、静電潜像を形成する第1の露光手段と、前記静電潜像にトナーを供給して前記像担持体上に前記トナー像を現像する現像部材と、を有する画像形成部と、前記帯電部材に電圧を印加する電圧印加手段と、前記像担持体と接触して転写部を形成し、前記転写部にて前記像担持体上に形成された前記トナー像を担持する中間転写体と、前記中間転写体に担持された前記トナー像を記録材に転写する転写部材と、前記像担持体の回転方向において前記転写部よりも下流側で且つ前記当接部よりも上流側の前記像担持体を露光する第2の露光手段と、前記電圧印加手段と前記第2の露光手段と、を制御する制御部と、を有する画像形成装置において、前記像担持体を回転させて画像形成を行う第1の画像形成モードと、前記第1の画像形成モードより大きい回転速度で前記像担持体を回転させて画像形成を行う第2の画像形成モードを実行可能であり、前記制御部は、前記電圧印加手段に印加する前記電圧の絶対値と、前記第2の露光手段により露光した前記像担持体の表面電位の絶対値と、の差が、前記第1の画像形成モード実行時より前記第2の画像形成モード実行時の方が大きくなるように、前記電圧印加手段と前記第2の露光手段と、を制御することを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば帯電部での放電量を抑制しつつ、帯電部材のトナー付着による画像不良を抑制することができる。
実施例1に係る画像形成装置を説明する図である。 実施例1に係る制御ブロック図である。 実施例1に係る帯電ローラと感光ドラムの間の放電を説明する図である。 実施例1に係るクリーナーレス構成における転写残トナーの動きを説明する図である。 実施例1に係るクリーナーレス構成における再転写トナーの動きを説明する図である。 実施例1に係る画像形成装置の一次転写構成を説明する図である。 実施例1に係る帯電コントラストの状態を説明する図である。 実施例1に係る画像形成動作のフローを示す図である。 実施例2に係る感光ドラムの放電開始電圧と表面電位の関係を示す図である。 実施例3に係る画像形成装置を説明する図である。 実施例3に係る画像形成装置の一次転写構成を説明する図である。 実施例4に係る画像形成装置を説明する図である。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。したがって、特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
1.画像形成装置
本発明は特に、像担持体上にクリーニング手段を持たない所謂ドラムクリーナレス方式を用いた画像形成装置に関するものである。図1は、カラー画像形成装置の一例を示す概略図であり、図1を用いて本実施の形態における画像形成装置の構成及び動作を説明する。尚、画像形成装置は、a〜dの画像形成部である画像形成ステーションを設けているタンデムタイプのプリンタである。第1の画像形成ステーションaはイエロー(Y)、第2の画像形成ステーションbはマゼンタ(M)、第3の画像形成ステーションcはシアン(C)、第4の画像形成ステーションdはブラック(Bk)の各色の画像を形成する。各画像形成ステーションの構成は、収容するトナーの色以外では同じであるため、画像形成ステーションの説明においては、1つの画像形成ステーションに関して代表的に説明する。
それぞれの画像形成ステーションには、回転可能なドラム状の電子写真感光体(以下、感光ドラムという)1と、帯電手段である帯電ローラ2と、露光装置3と、現像器4が備えられている。感光ドラム1は、図1の矢印の方向に所定の回転速度たる周速度(プロセススピード)で回転駆動しながらトナー像を担持する像担持体である。画像形成動作が開始され、感光ドラム1は回転駆動される。感光ドラム1の表面は、回転駆動時に帯電ローラ2により所定の極性で所定の電位に一様に帯電処理され、露光装置3により画像信号に応じた露光を受ける。本実施の形態では、帯電極性を負極性としている。これにより、目的のカラー画像の色成分像に対応した静電潜像が形成される。次いで、その静電潜像は現像位置において現像器4により現像され、トナー像として可視化される。
帯電部材としての帯電ローラ2は、感光ドラム1の表面に所定の圧接力によって当接しており、感光ドラム1の表面との摩擦により感光ドラム1に対して従動回転する。帯電ローラ2と感光ドラム1の当接位置を当接部とする。帯電ローラ2の回転軸には画像形成動作に応じて、図2に示した帯電電圧印加手段たる帯電電圧電源20から所定の直流電圧(バイアス)が印加される。本実施の形態では、帯電ローラ2は、直径5.5(mm)の金属軸上に、厚さが1.5(mm)で体積固有抵抗率が1×10(Ωcm)程度の導電性弾性体からなる弾性層を設けたものを使用している。画像形成動作に応じて、帯電ローラ2の回転軸に帯電電圧電源20から−1000(V)の直流電圧を印加し、帯電ローラ2と感光ドラム1の間で放電させることで感光ドラム1の表面を帯電させている。帯電ローラ2と感光ドラム1の間の放電は、当接部の感光ドラム1の回転方向上流近傍と下流近傍でそれぞれ発生している。感光ドラム1の周速度が変化することで、上流近傍での放電量と下流近傍での放電量のバランスは変わるが、帯電電圧が一定であれば、感光ドラム1の周速度によらず感光ドラム1の表面電位はほぼ一定となる。本実施の形態では、感光ドラム1の当接部通過直後の感光ドラム1の表面の暗部電位Vdを、感光ドラム1の周速度によらず−500(V)とした。感光ドラム1の表面電位を測定するために、トレック社製の表面電位計Model344を用いた。
帯電された感光ドラム1の表面は、露光装置3により表面を露光される。露光装置3は、一様に帯電された感光ドラム1の表面に静電潜像を形成する露光手段である。露光装置3は、入力する時系列電気デジタル画素信号に対応して変調したレーザ光を出力するレーザ出力部、回転多面鏡(ポリゴンミラー)、fθレンズ、反射鏡等を有しており、レーザ光で感光ドラム1の表面を主走査露光する。この主走査露光と、感光ドラム1の回転による副走査により、画像情報に対応した静電潜像を形成する。本実施の形態では、露光装置3で露光された後の感光ドラム1の表面電位である明部電位Vlが−150(V)となるように露光量を調整している。
現像装置たる現像部4は、トナー担持体たる現像部材としての現像ローラ41及び非磁性一成分現像剤(以下、トナーとする)を備えており、静電潜像をトナー像として現像する。すなわち、感光ドラム1に現像作用を行う現像手段である。現像ローラ41は、画像形成動作に応じて感光ドラム1と所定の当接幅を持って当接している。そして、現像ローラ41は、感光ドラム1の周速度よりも大きい周速度で、感光ドラム1との対向部において現像ローラ41の表面移動方向が感光ドラム1の表面移動方向と順方向となるように回転駆動される。現像部4と画像形成装置100本体は、不図示の現像ローラ41と感光ドラム1の現像当接離間状態を制御する機構を備えており、現像ローラ41は、感光ドラム1に接離可能に設けられている。画像形成動作等に応じて現像ローラ41と感光ドラム1を当接させ、動作が停止するときには離間させている。また、現像ローラ41の芯金には、図2に示したように画像形成動作に応じて現像電圧電源40から所定の直流電圧が印加され、本実施の形態では、現像電圧として−350(V)の直流電圧が印加される。トナーは、懸濁重合法で製造した正規の帯電極性として負帯電性を有する非磁性のトナーで、体積平均粒径が6.0(μm)程度である。また、表面性を改質するために、体積平均粒径が20(nm)程度の酸化ケイ素粒子をトナー重量の1.5(%)程度トナー表面に均一に付着させている。ここで、トナーの体積平均粒径は、ベックマン・コールター株式会社製のレーザ回折式粒度分布測定器LS−230で測定した体積平均粒径である。本実施の形態では、懸濁重合法で製造したトナーを用いたが、これに限定されるものではなく、例えば、粉砕法や、乳化重合法等の他の重合法を用いて製造されたトナーであってもよい。また、本実施の形態では、感光ドラム1の帯電極性と同じ負極性に帯電したトナーにより静電潜像を反転現像する画像形成装置100を用いた。しかし、感光ドラム1の帯電極性とトナーの帯電極性を正極性とした画像形成装置100にも適用することができる。また、本発明は感光ドラム1の帯電極性とは逆極性に帯電したトナーにより静電潜像を正現像するようにした電子写真装置にも適用することができ、その場合は、感光ドラムの帯電極性とは逆極性に帯電したトナーが正規極性トナーとなる。また、非磁性トナーを用いたが、磁性を帯びたトナーを用いてもよい。
感光ドラム1に形成されたトナー像は、一次転写部材たる一次転写ローラ14により中間転写ベルト10に転写される。中間転写ベルト10は、感光ドラムa、b、c、dに当接するように配置されており、100(V)印加で測定した際の外周面の表面抵抗率が1×1011(Ω/□)であるものを用いた。中間転写ベルト10は厚さ100〜200(μm)であり、PVdf(ポリフッ化ビニリデン)、ナイロン、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)等の樹脂フィルムを、無端状に形成したものである。中間転写ベルト10は複数の張架部材11、12、13とで張架され、感光ドラム1と当接した対向部で周方向に移動する向きに、感光ドラム1と略同一の周速度で回転駆動される。感光ドラム1上に形成されたトナー像は、感光ドラム1と中間転写ベルト10の当接部である転写ニップ部を通過する過程で、中間転写ベルト10の上に一次転写される。転写ニップ部では、一次転写ローラ14が中間転写ベルト10を介して感光ドラム1を直接押圧するように対向配置されている。本実施の形態では、図1、図2に示したように、一次転写ローラ14に一次転写電圧電源140から一次転写電圧として500(V)を印加することで一次転写を実施する。
しかし、感光ドラム1上のトナーの一部は、転写されずに感光ドラム1に転写残トナーとして残留してしまう。感光ドラム1に残留した転写残トナーは、電荷量の弱い正規極性を帯びたトナーや逆極性の電荷を帯びた反転極性トナーである。また、一次転写ローラ14によって中間転写ベルト10に転写されたトナーも、中間転写ベルト10の回転方向において下流のステーションの転写ニップ部を通過する際に、放電を受けて逆極性の電荷を帯びた反転極性トナーとなることがある。反転極性トナーは電気的に下流のステーションの感光ドラム1に再転写トナーとして付着してしまう。転写残トナーや再転写トナーに関しては、後に詳細に説明する。
露光装置3を第1の露光手段とすると、第2の露光手段となる帯電前露光装置5は、一次転写後の感光ドラム1の表面を長手全域に渡って露光・除電することで感光ドラム1の表面電位の絶対値を小さくし、電位を均す役割を担う。それによって、帯電ローラ2に印加される帯電電圧と感光ドラム1が当接部を通過する直前の感光ドラム1の表面電位の電位差(以下、帯電コントラストとする)を大きくすることが出来る。帯電コントラストの詳細に関しては、後述する。図3に示すように、帯電前露光装置5によって感光ドラム1の表面上を露光する。この時、帯電前露光装置5によって露光される感光ドラム1の領域は、感光ドラム1の回転方向において、転写部と帯電ローラ2との当接部の間の領域である。本実施の形態では、図1に示したように、帯電前露光装置5は感光ドラム1の回転方向において、転写部の下流側で当接部の上流側に配置した。帯電前露光装置5によって感光ドラム1の表面を露光することで、帯電コントラストを大きくすると、帯電ローラ2と感光ドラム1の間での帯電部上流近傍での放電量が増加する。放電量が増加すると、感光ドラム1上の転写残トナーや再転写トナーを正規極性に帯電することが出来る。転写残トナーや再転写トナーが正規極性に帯電したことによって、正規極性側の電圧が印加されている帯電ローラ2とは静電的な斥力が働き、トナーが帯電ローラ2に付着しづらくなることで帯電ローラ2のトナー汚れが抑制される。また、帯電前露光装置5は一次転写後の感光ドラム1の表面を長手全域に渡って露光し、除電することで一次転写後の感光ドラム1の表面電位ムラを消去し、感光ドラム1の表面電位ムラに伴う画像濃度ムラ等の画像不良を抑制する効果をもたらす。帯電前露光装置5で除電された感光ドラム1の表面は、当接部に突入する際の放電によって暗部電位であるVdへと再帯電され、以降、現像、一次転写、除電の工程が繰り返される。
第1、2、3、4の画像形成ステーションa、b、c、dにてそれぞれ上記の動作が行われた後、第1色のイエロートナー像、第2色のマゼンタトナー像、第3色のシアントナー像、第4色のブラックトナー像が中間転写ベルト10上に形成される。各画像形成ステーションで形成されたトナー像は中間転写ベルト10上に順次転写され、目的のカラー画像に対応した複数色の合成カラー画像が得られる。中間転写ベルト10上の4色のトナー像は、中間転写ベルト10と二次転写部材たる二次転写ローラ15が形成する二次転写部を通過する過程で、給紙手段50により給紙された記録材Pの表面に一括転写される。二次転写ローラ15は、中間転写ベルト10に対して50(N)の加圧力で当接し、二次転写部を形成している。二次転写ローラ15は中間転写ベルト10に対して従動回転している。本実施の形態では、中間転写ベルト10上のトナーを記録材Pに二次転写している時には、図2に示したように二次転写電圧電源150より二次転写ローラ15に1000(V)の電圧が印加されている。
その後、4色のトナー像を担持した記録材Pは定着器30に導入され、そこで加熱および加圧されることにより4色のトナーが溶融混色して記録材Pに固定される。二次転写後に中間転写ベルト10上に残ったトナーは、クリーニング装置17により清掃、除去される。クリーニング装置17は、中間転写ベルト10の外周面に当接して中間転写ベルト10上に残ったトナーを掻き取り、中間転写ベルトクリーニング装置17内に回収するクリーニングブレードなどを有する。中間転写ベルトクリーニング装置17は、中間転写ベルト10のうち二次転写部よりも中間転写ベルト10の回転方向下流側で、中間転写ベルト10上に付着しているトナーを回収するように配置されている。
図2は、本実施例における画像形成装置100の要部の概略制御態様を示すブロック図である。コントローラ200は、ホスト装置との間で各種の電気的な情報の授受をすると共に、画像形成装置100の画像形成動作を所定の制御プログラムや参照テーブルに従って、インターフェース201を介して制御部202で統括的に制御する。制御部202は、様々な演算処理を行う中心的素子であるCPU151、記憶素子であるROM、RAMなどのメモリ152などを有して構成される。RAMには、センサの検知結果、カウンタのカウント結果、演算結果などが格納され、ROMには制御プログラム、予め実験などにより得られたデータテーブルなどが格納されている。制御部202には、画像形成装置100における各制御対象、センサ、カウンタなどが接続されている。制御部202は、各種の電気的情報信号の授受や、各部の駆動のタイミングなどを制御して、所定の画像形成シーケンスの制御などを行う。例えば、帯電電圧電源20、現像電圧電源40、露光装置3、帯電前露光装置5、一次転写電圧電源140、二次転写電圧電源150によって印加される電圧や露光量を制御部202によって制御している。そして、この画像形成装置100は、ホスト装置からコントローラ200に入力される電気的画像信号に基づいて、記録材Pに画像形成を行う。なお、ホスト装置としては、イメージリーダー、パソコン、ファクシミリ、スマートフォン等が挙げられる。
2.クリーナーレスシステム
本実施の形態でのクリーナーレスシステムを実施した時の、個別のプロセスカートリッジの動作において生じる現象を、図4を用いて説明する。
図4(a)に示したように、感光ドラム1上に現像されたトナー像を中間転写ベルト10上に一次転写した後に、一部、一次転写されなかったトナーが感光ドラム1上に一次転写残トナーとして残る。クリーニング部材がある場合、この一次転写残トナーはクリーニング部材により回収されるが、クリーナーレスシステムの場合、一次転写残トナーを回収するクリーニング装置が無い。したがって、感光ドラム1上のトナーは、クリーニングされることなく、そのまま帯電ローラ2に突入する。帯電ローラ2に突入する一次転写残トナーは、電荷量が少ない正規極性トナーや反転極性トナーである。これらの一次転写残トナーは、図4(b)のように、当接部前の空隙部で、帯電電圧による電界により放電を受けて、感光ドラム1と同極性の正規極性である負極性に帯電される。一次転写残トナーは電荷量が少ないため、放電の影響を受けやすく、放電により正規極性である負極性のトナーになりやすい。したがって、当接部においては感光ドラム1の表面電位より帯電電圧の方がマイナスで大きくなるため、図4(c)のように、負極性に帯電した一次転写残トナーは帯電ローラ2には付着せず、帯電ローラ2を通過する。一部、放電を受けずにそのまま帯電ローラ2に突入した反転極性のトナーは、帯電ローラ2に電気的に引き付けられ、帯電ローラ2の汚れとして画像弊害を引き起こす可能性がある。当接部を通過した一次転写残トナーは、感光ドラム1の回転に伴い、レーザ照射位置に到達する。一次転写残トナーは、露光装置3のレーザ光を遮蔽するほど多くないため、感光ドラム1上の静電潜像を作像する工程に影響せず、現像ローラ41と感光ドラム1の当接部に至る。図4(d)に示したように、感光ドラム1上の非露光部のトナーは、感光ドラム1の表面電位と現像電圧との電位関係(感光ドラム1の暗部電位(Vd)=−500(V)、現像電圧=−350(V))によって、電気的に現像ローラ41側に回収される。図4(e)では、感光ドラム1上の露光部のトナーは、感光ドラム1の表面電位と現像電圧との電位関係(感光ドラム1の明部電位(Vl)=−150(V)、現像電圧=−350(V))により、現像ローラ41に回収されずに感光ドラム1上に残留する。しかし、感光ドラム1上の露光部には、電気的に現像ローラ41からもトナーが供給される。そのため、現像ローラ41から供給されるトナーと一緒に、一次転写残トナーも再度転写されることとなる。本実施の形態での現像電圧は、アース電位との電位差として表現される。したがって、現像電圧=−350(V)は、アース電位(0(V))に対して、現像ローラ41の芯金に印加された現像電圧によって、−350(V)の電位差を有したと解釈される。これは、後述される帯電電圧や転写電圧も同様である。
このように、記録材Pに転写されずに感光ドラム1上に残った一次転写残トナーは、非露光部では現像ローラ41に回収され、露光部では新規に現像されたトナーと共に感光ドラム1から転写される。現像ローラ41に回収されたトナーは、現像部4内のトナーと混合され再度使用される。
次に、クリーナーレスシステムを用いた複数の画像形成ステーションがある場合において生じる現象について図5を用いて説明する。本実施の形態では、図1に示したように4つの画像形成ステーションを並列して配置しており、例えば、中間転写ベルト10の回転方向最上流に配置されたイエロー画像形成ステーションaで画像形成した場合を考える。ここで、現象の説明には、最上流に配置された画像形成ステーションであるaとその下流に配置された画像形成ステーションであるbを用いることとする。それよりさらに下流に配置された画像形成ステーションであるc、dでも、bと同様の現象が生じるため、説明を割愛する。
最上流に配置された画像形成ステーションaで一次転写された中間転写ベルト10上のイエロートナーは、下流に配置されたカートリッジである画像形成ステーションbの転写ニップ部を通過する。通過する前に、図5(a)のように、中間転写ベルト10上のイエロートナーは、感光ドラム1bと一次転写ローラ14bで形成される転写ニップ部での放電により、一部、極性が反転する。このトナーが再転写トナーとして振る舞う。再転写トナーは極性が反転した正極性のトナーであり、感光ドラム1bと一次転写ローラ14bとの電位差によって、感光ドラム1b上へと転移してしまう。感光ドラム1b上へ転移した再転写トナーは、クリーニング部材が無いクリーナーレスシステムでは、そのまま帯電ローラ2bに突入する。
画像形成動作中、帯電ローラ2bに印加される帯電電圧は負極性であり、再転写トナーは正極性であるため、図5(b)で示したように、感光ドラム1b上に再転写されたトナーは、帯電ローラ2b側に電気的に引き付けられる方向に電界が働く。しかし、帯電ローラ2bに突入する前に、感光ドラム1bと帯電ローラ2bの間での空隙で放電を生じ、感光ドラム1b上のトナーには負極性の電荷が供給される。それによって、再転写トナーは帯電ローラ2bと同極性に変化するため、帯電ローラ2bには電気的に付着することなく通過する。しかし、正極性の再転写トナーは、一部、放電により負極性化されない場合がある。負極性化されない再転写トナーは、図5(c)のように、電気的に帯電ローラ2b側に移動する。帯電ローラ2bに付着してしまった正極性のトナーは、画像形成を続けると徐々に帯電ローラ2bに印加されている帯電電圧の影響により電荷を注入され、正極性から負極性に移行していく。負極性に移行すると、帯電ローラ2bに印加される帯電電圧とは反発する関係となるため、少しずつ感光ドラム1b上に再転写トナーが転移する。すると、結果的に、図5(d)のように、再転写トナーが画像形成と同時に現像部4bに回収される。しかし、帯電ローラ2に付着したトナー量が多い状態で画像形成を続けると、再転写トナーが徐々に蓄積することによって帯電阻害が生じる。結果として、感光ドラム1の表面を所望の電位に均一帯電することが出来なくなり、帯電不良による画像弊害が発生する。画像弊害が発生する前に、帯電ローラ2をクリーニングするクリーニング動作を実行することで、画像弊害を抑制することが出来る。しかし、連続して画像形成を行う際には帯電ローラ2のクリーニング動作を行うことが出来ず、画像への影響が大きい。なぜならば、連続して画像形成を行う場合に他の動作を実行すると、その分ダウンタイムが発生してしまうことになるからである。したがって、なるべく帯電ローラ2にトナーを付着させずクリーニング動作を実行しない状態で画像形成を行うことが望ましい。
そこで、本実施の形態では、図6に示したように中間転写ベルト10の周方向を介して転写ニップ部へと電流を供給することで再転写トナーの発生を抑制している。図6は、図5の画像形成ステーションbの、転写ニップ近傍の拡大図である。図6のように、感光ドラム1と中間転写ベルト10の転写ニップ部の上流の空隙で放電を起こし、中間転写ベルト10上に形成された大半のトナーをあらかじめ負極性化して、転写ニップ部を通過させる。中間転写ベルト10の周方向を介して転写ニップ部へと電流を流すことで、中間転写ベルト10上に一次転写電圧電源140より印加された電圧が反映されているため、転写ニップ部の上流近傍で感光ドラム1と中間転写ベルト10の間で放電が発生する。放電発生時に中間転写ベルト10上に上流ステーションで画像形成されたトナー像が保持されている場合には、トナー像が転写ニップ部に突入する前に、放電により中間転写ベルト10上のトナー像が正規極性側、すなわち負極性に帯電される。したがって、中間転写ベルト10上のトナー像が下流の転写ニップ部を通過する際に感光ドラム1へと再転写されることを抑制することが出来る。
3.帯電部材へのトナー付着
以上説明したように、クリーニング部材が無いクリーナーレスシステムにおいては、感光ドラム1上の転写残トナーや再転写トナーが帯電ローラ2に接触し、条件によっては帯電ローラ2に付着する。帯電ローラ2へのトナー付着は、主に電気的な付着力が支配的である。したがって、トナーが有する電荷と帯電ローラ2での放電の影響が大きい。感光ドラム1の表面に付着したトナーの電荷が正規極性である負極性であると、帯電ローラ2への付着は少なくて済む。トナーの電荷が不安定であったとしても、負極性の電圧を印加される帯電ローラ2から感光ドラム1表面への放電により、感光ドラム1上のトナーが負極性に帯電されることで、当接部を通過させることが出来る。したがって、感光ドラム1上に残存したトナーに対して、帯電ローラ2との放電を適切に促すことで帯電ローラ2へのトナー付着を抑制することが出来る。
帯電ローラ2による放電は、図3に示したように、当接部直前の帯電ローラ2と感光ドラム1の空隙で行われる。そして、放電によって感光ドラム1上に負極性の電位を形成する。ここで、もし、図3のように感光ドラム1上にトナーが付着している場合には、トナーが空隙を通過する速度によって、放電の受け方が変わることとなる。具体的には、感光ドラム1上のトナーにおける空隙を通過する周速度が小さい場合、トナーが放電を受ける時間が長くなるため、トナーの極性を適正化させやすい。結果、帯電ローラ2での放電後のトナーは負極性に帯電されやすい。一方、感光ドラム1上のトナーにおける空隙を通過する周速度が大きい場合、トナーが放電を受ける時間が短い。そのため、放電が十分行われないことで負極性に帯電させられなかったトナーがそのまま帯電ローラ2に付着することがある。以上の現象から、感光ドラム1の周速度によって帯電ローラ2へのトナー付着の状態が変わることが分かる。
続いて、帯電ローラ2へのトナー付着に対して影響を及ぼす帯電コントラストについて説明する。帯電ローラ2と感光ドラム1の放電量は、帯電ローラ2と感光ドラム1の電位差で表現される帯電コントラストによって変化する。帯電ローラ2に印加された帯電電圧と感光ドラム1の表面電位の差である帯電コントラストが大きいほど、放電量が大きくなる。上述のように、放電によってトナーが負極性に帯電されることを鑑みると、帯電コントラストが大きい方がトナーの極性を適正化させることが出来る。一方、帯電コントラストが小さい場合には、放電量が不足し、トナーの極性を適正化するまでに至らないケースがある。すると、トナーを電気的に感光ドラム1上に引き付けることが出来ないことによって、帯電ローラ2へのトナー付着を引き起こすことがある。
しかし、帯電コントラストが大きい状態で繰り返し放電させると、感光ドラム1の放電劣化や削れに繋がり、画像品質を低下させる恐れがある。したがって、トナーの極性を適正化するためには帯電コントラストを大きくする必要があるが、画像品質の観点からはなるべく放電量を抑制したい。
したがって、帯電ローラ2へのトナー付着を抑制するためには、感光ドラム1の周速度と帯電ローラ2へ印加する帯電電圧と感光ドラム1の表面電位の電位差である帯電コントラストをコントロールする必要がある。
そこで、本実施の形態では、感光ドラム1の周速度によって帯電コントラストを変化させる。画像形成時の感光ドラム1の周速度を変更するモードの例として、記録材Pの種類に応じて変更することが挙げられる。感光ドラム1は、不図示のメインモータにより回転され、本実施の形態では、メインモータは中間転写ベルト10の回転を兼ねている。中間転写ベルト10上に転写されたトナー像を二次転写部で記録材Pに転写する場合、記録材Pによって転写性が異なるため、記録材Pに応じてメインモータにより回転数を変更する必要がある。例えば、記録材Pの厚みが厚く、転写しにくい記録材Pの場合には、不図示の回転速度切り替え手段によって中間転写ベルト10の周速度を小さくして、転写しやすい条件に変更する必要がある。その時には、同時に感光ドラム1の周速度も小さくする。そのため、上記条件では、放電条件を適正化するために帯電コントラストを小さくする。
4.感光ドラムの周速度と帯電コントラスト制御
上記の画像弊害を抑制するための、本実施の形態の特徴である画像形成時の感光ドラム1の周速度と帯電コントラストの関係について具体的に説明する。
本実施の形態における画像形成装置100は、感光ドラム1の周速度が小さいほど帯電コントラストを小さくするように帯電前露光装置5の露光量を制御する。表1に示すように、本実施の形態における画像形成装置100は、50、75、100、125、150(mm/sec)の5段階の感光ドラム1の周速度を有する。厚紙やラフ紙のような、トナーを転写や定着させにくい記録材Pを使用した場合には周速度が小さいモードを採用し、薄紙や平滑紙のような、転写や定着させやすい記録材Pを使用した場合には周速度が大きいモードにて画像形成を実行する。そして、それぞれの感光ドラム1の周速度に対して帯電前露光装置5での露光後の感光ドラム1の表面電位をコントロールし、帯電コントラストが表1の関係になるように帯電前露光装置5の露光量を制御する。上述したように、周速度が小さいほど感光ドラム1上で放電を受ける時間は長くなるので、その分だけ帯電コントラストを小さく制御する。一方、周速度が大きいほど感光ドラム1上で放電を受ける時間は短くなるので、その分だけ帯電コントラストを大きくする。具体的には、実施例1では、50、75、100、125、150(mm/sec)の5段階の感光ドラム1cの周速度に対し、それぞれ帯電コントラストが750、800、850、900、950(V)になるように制御される。最も周速度が小さいモードである50(mm/sec)と最も周速度が大きいモードの150(mm/sec)の時の帯電コントラストの大きさを示す模式図を図7に示した。感光ドラム1の周速度にかかわらず、帯電電圧は−1000(V)に設定し、帯電前露光量を変更して帯電コントラストを変更している。50(mm/sec)では、帯電前露光後の感光ドラム1の表面電位を−250(V)に設定した。一方、150(mm/sec)では、帯電前露光後の感光ドラム1の表面電位を−50(V)に設定した。
Figure 2019207332
続いて、図8のフローチャートを用いて、本実施の形態の動作の詳細を説明する。
まず、画像形成前にユーザーが指定した記録材Pが給紙カセット7に給紙される(S1)。S1にてユーザーにより指定された記録材Pに対して、メモリ152によってあらかじめ記憶された記録材Pの情報を基に、画像形成に必要な条件を制御部202に送信する(S2)。具体的には、感光ドラム1の周速度と帯電コントラスト形成に必要な帯電電圧や画像形成に必要な現像電圧の設定などである。その後、S2で送信された記録材Pに適した条件で画像形成を行う(S3)。その後、記録材P上への画像形成が完了し、紙搬送によって画像形成装置100の外部に排出される(S4)。
次に、本実施例の効果について説明する。本実施例の効果を確認するため、以下のような試験を実施し、トナー汚れの確認と放電の影響を比較した。
まず、トナー汚れの確認を行うために、以下のような方法で試験を行った。画像形成ステーションbで、記録材Pの搬送方向に直交した方向の中央部に縦帯のベタ黒画像を印字し、30枚連続プリントした後に、続けて全面ハーフトーンの画像を画像形成ステーションcでプリントする。それにより、画像ステーションbで印字された縦帯画像が中間転写ベルト10に転写された後、中間転写ベルト10の回転方向下流に配置された画像形成ステーションcの感光ドラム1cに再転写し、帯電ローラ2cに付着する。このトナー付着により、帯電ローラ2上にトナー付着部とトナー付着していない部分が形成され、両者の間に放電による感光ドラム1上の表面電位の差が生じる。この表面電位の差は画像形成に影響を及ぼし、全面ハーフトーンの画像上に濃度差が生じることで濃度ムラとなる。トナー付着量が多いほど濃度ムラのレベルが悪くなることを利用して、全面ハーフトーン画像の濃度ムラのレベルを比較することにより帯電ローラ2のトナー汚れ抑制効果を確認する。
次に、放電の影響確認を行うために、以下のような方法で試験を行った。画像形成ステーションbにおいて、100枚連続プリントで印字率4(%)の画像を印字するという動作を200回繰り返して行い、繰り返し動作後に全面ハーフトーンの画像を印字し、画像影響を確認する。放電の影響が強く出た場合には、感光ドラム1の表面に放電によって発生した放電生成物による画像流れや、感光ドラム1の表面の削れに起因したハーフトーン画像上のスジといった画像弊害が発生する。この現象を利用して、放電の影響を比較することが出来る。
実施例1の条件として、試験は画像形成時の感光ドラム1の周速度を50、75、100、125、150(mm/sec)とした場合のそれぞれについて実施した。また、感光ドラム1の各周速度について帯電前露光装置5の露光量変更により帯電コントラストを750、800、850、900、950(V)に設定した。実施例1の試験結果を表2に示す。また、実施例1との比較として、表3、表4のように帯電コントラストを感光ドラム1の周速度に応じて変化させず、一律、同じ条件での試験も別途実施した。表3は比較例1として帯電コントラストが相対的に小さい(実施例1の50(mm/sec)の条件)場合、表4は比較例2として帯電コントラストが相対的に大きい(実施例1の150(mm/sec)の条件)場合を示している。
Figure 2019207332
Figure 2019207332
Figure 2019207332
表2に示した実施例1の感光ドラム1の周速度と帯電コントラストの設定では、どの感光ドラム1の周速度においても帯電ローラ2のトナー汚れによる全面ハーフトーンの濃度ムラ発生と放電の影響を抑制することが出来ている。実施例1は、感光ドラム1の周速度に応じて、感光ドラム1上のトナーに対する放電量を適切にコントロールしており、過度に放電せずトナー付着を抑えられる放電量に調整することで、感光ドラム1の放電劣化を抑制することが出来ているからである。
それに対し、表3に示した比較例1の条件における、感光ドラム1の周速度によらず帯電コントラストを750(V)に設定した場合には、放電の影響は現れないが、感光ドラム1の中〜高速領域で濃度ムラが発生している。比較例1の条件においては、感光ドラム1の周速度が大きい場合、感光ドラム1上のトナーを十分に帯電することが出来ず、帯電ローラ2にトナーが一部付着してしまう。これは、感光ドラム1の周速度が大きくなると、1回の帯電ローラ2のトナー通過によって放電することが出来る時間が短いため、トナーへの放電が不十分となり、帯電ローラ2へのトナー付着を抑制することが出来ないことを示唆している。
そこで、表4に示した比較例2のように、感光ドラム1の周速度によらず一律に帯電コントラストを大きくすることを考える。感光ドラム1の周速度に依らず帯電コントラストを950(V)に設定した場合においては、どの感光ドラム1の周速度に対しても、濃度ムラは発生しない。これは、帯電コントラストが大きいことでトナーへの放電が十分に行われているためである。しかし、実施例1と比較して、感光ドラム1の周速度の中〜低速領域の帯電コントラストを大きくしていることにより、特に感光ドラム1の低速領域で放電の影響による画像弊害が発生している。比較例2の感光ドラム1の低速領域では、画像形成に必要な放電量以上に放電しているため、実施例1と比較して感光ドラム1が余分に放電していることとなる。この過剰な放電が感光ドラム1への悪影響を及ぼしていると考えられる。以上の結果から、帯電コントラストが大きいほど放電による影響が大きくなることで、特に、感光ドラム1の周速度が小さいと影響が現れることが分かる。これは、上述のように感光ドラム1の周速度が小さいと、感光ドラム1と帯電ローラ2での放電を受ける長さが長く、より劣化しやすくなるためである。
したがって、本実施の形態のように、感光ドラム1の周速度に応じて帯電コントラストを設定する方が、帯電ローラ2のトナー汚れに起因する画像不良を抑制しつつ感光ドラム1の放電劣化を抑制するために有効であることが分かる。感光ドラム1の周速度が小さいほど帯電コントラストを小さくしても帯電ローラ2の汚れを抑制することが出来るのは、周速度が小さい方が感光ドラム1の単位面積辺りへの上流放電時間が延びるためである。すなわち、感光ドラム1の単位面積当たりに受ける上流放電の量が増加し、帯電ローラ2のトナー汚れが抑制されるためである。
そこで、感光ドラム1を回転させて画像形成を行う第1の画像形成モードと、第1の画像形成モードより回転速度が大きい第2の画像形成モードを実行可能である本実施の形態では、以下のように制御する。帯電電圧電源20に印加する電圧の絶対値と、帯電前露光装置5により露光した感光ドラム1の表面の表面電位の絶対値の差が、第1の画像形成モードより第2の画像形成モードの方が大きくなるように、帯電電圧電源20と帯電前露光装置5を制御する。上記、帯電電圧電源20に印加する電圧の絶対値と、帯電前露光装置5により露光した感光ドラム1の表面の表面電位の絶対値の差は、帯電コントラストを示している。帯電前露光装置5を制御する際には、帯電前露光装置5により感光ドラム1の表面を露光する露光量が第1の画像形成モードより第2の画像形成モードの方が大きくなるように制御する。この時、帯電コントラストに差が付けば放電量に差が付く事から、帯電前露光装置5による露光を第1の画像形成モード時に行わず、第2の画像形成モード時のみ行うように制御してもよい。帯電前露光を行わない場合、帯電前露光を行った場合に比べて感光ドラム1の表面電位の絶対値が大きくなることによって、帯電コントラストは小さくなり、放電量は少なくなるからである。したがって、帯電前露光を行わない第1の画像形成モードに比べて、帯電前露光を行う第2の画像形成モードの方が放電量を大きく設定することが出来る。
また、中間転写ベルト10の回転方向において、最上流に配置される画像形成ステーションaに関しては、以下のように制御してもよい。帯電電圧電源20に印加する電圧の絶対値と、最上流に配置される画像形成ステーションaの帯電前露光装置5aにより露光した感光ドラム1aの表面の表面電位の絶対値と、の差を、第1の画像形成モードと第2の画像形成モードとで同じとする。最上流に配置される画像形成ステーションaは、その上流に画像形成ステーションが配置されていないため、感光ドラム1aには他色のトナーが通過することがない。すなわち、再転写トナーを生じない。したがって、帯電ローラ2aの汚れは、他の画像形成ステーションb、c、dと比較して少なくなる。そのため、他の画像形成ステーションb、c、dで実施する帯電ローラ2の汚れを抑制する制御を行わなくてもよい。したがって、画像形成ステーションaの制御は、感光ドラム1の周速度に応じて帯電コントラストの制御を行わず画像形成を行ってもよいし、周速度変化による帯電コントラストの変化を他の画像形成ステーションb、c、dに比べて小さくしてもよい。
以上説明したように、感光ドラム1の周速度に応じて帯電コントラストを変更し、周速度が大きいほど帯電コントラストを大きくすることで、帯電ローラ2のトナー汚れを抑制しつつ、放電による感光ドラム劣化に伴う画質悪化を抑制することが出来る。
また、本実施の形態では、帯電前露光装置5による一次転写後の感光ドラム1への露光量を変更することで帯電コントラストを所定の設定値に制御したが、帯電ローラ2に印加する電圧を変更することで帯電コントラストを所定の設計値に制御しても良い。具体的には、帯電電圧電源20によって帯電ローラ2に印加する電圧を第1の画像形成モードより第2の画像形成モード実行時の方が、絶対値が大きくなるように制御する。ただし、帯電ローラ2に印加する電圧を変更した場合、帯電後の感光ドラム1の表面電位も変化するため、感光ドラム1と現像ローラ41との電位関係も変化し、トナーの現像特性が変わってしまう。したがって、帯電ローラ2に印加する電圧を変更することで帯電コントラストを制御する場合は、帯電ローラ2に印加する電圧によらず現像ローラ41に到達した時の感光ドラム1の表面電位が一定になるように制御することが好ましい。例えば、露光装置3による非画像形成領域の非画像部露光を実施することで、感光ドラム1の表面電位を一定にするバックグラウンド制御が挙げられる。帯電後の感光ドラム1の表面電位の大きさに応じて露光装置3による画像形成領域と非画像形成領域の露光量である、非画像部露光量と画像部露光量をそれぞれ制御する。それによって、帯電ローラ2に印加する電圧の大きさによらず、現像ローラ41に到達した時の感光ドラム1の表面電位を一定にすることが出来る。
また、バックグラウンド露光の調整とともに、現像電圧の調整を行ってもよい。その際には、露光装置3の画像形成領域への画像部露光量を、現像電圧の変化に応じて調整すればよい。
また、帯電コントラストを変更する手段として、転写電圧を変更してもよい。転写電圧を変更することで、転写電圧によって放電を受けた感光ドラム1の表面の電位を変えることが出来る。
また、本実施の形態は複数の画像形成ステーションを有した画像形成装置100を採用したが、単一の画像形成ステーションを有した画像形成装置に適用してもよい。
また、本実施の形態はベルトを用いた中間転写体の構成を採用したが、感光ドラム1と一次転写ローラ14の間に記録材Pを搬送させ、トナー像を転写ニップ部で記録材P上へ転写する直接転写方式を採用してもよい。
実施例1では、感光ドラム1の周速度をVとした時、
50(mm/sec)≦V≦150(mm/sec)・・・式(1)
とした場合の帯電コントラストを制御し、帯電ローラ2へのトナー付着による画像弊害や放電の影響を抑制した。実施例2では、感光ドラム1の周速度を式(1)の範囲よりさらに小さく設定された場合に、トナーの帯電と感光ドラム1の放電を適切に行う方法に関して説明する。具体的には、50(mm/sec)より小さい周速度の場合について説明する。
まず、実施例1の感光ドラム1の周速度の範囲では、帯電コントラストをΔとすると、帯電コントラストの範囲を、
750(V)≦Δ≦900(V)・・・式(2)
とした。ここで、帯電ローラ2と感光ドラム1の間で放電が発生する条件に関して説明する。図9は帯電ローラ2に印加した帯電電圧と感光ドラム1の表面電位との関係を、温度23℃、湿度50%の環境で測定した結果を示すグラフである。印加する帯電電圧が小さいときは、感光ドラム1上の表面電位がまったく増加しないが、ある電圧値から表面電位が増加し始める。ここが放電開始電圧Vthである。本実施の形態では、−550(V)が放電開始電圧Vthである。放電開始電圧Vthは、帯電ローラ2と感光ドラム1との空隙や、感光ドラム1の層厚み、感光ドラム1の層比誘電率から決定される。放電開始電圧Vth以上の帯電電圧を帯電ローラ2に印加すると、パッシェンの法則に基づく放電現象により、感光ドラム1に電荷が載る。したがって、帯電電圧をVpriとすると、帯電ローラ2と感光ドラム1の間の放電が発生する範囲は以下の式(3)で表される。
|Vpri|>|Vth|・・・式(3)
図9に示したように、帯電ローラ2に帯電電圧Vpriを−400(V)から徐々に絶対値を大きくすると、放電開始電圧Vthを起点として傾き1の直線で、帯電電圧Vpriの増加量に応じて暗部電位Vdが増加していく。したがって、式(3)の帯電電圧Vpriの範囲において、感光ドラム1に形成される暗部電位Vdは、
|Vd|=|Vpri|−|Vth|・・・式(4)
で表される。放電開始電圧Vthを印加するときに暗部電位Vdは0(V)であるので、帯電コントラストΔ=550(V)未満の範囲では、そもそも放電が発生しないことになる。したがって、実施例2の条件に必要とされる画像形成に必要な帯電コントラストΔの範囲は、以下の式で表される。
550(V)≦Δ≦750(V)・・・式(5)
50(mm/sec)以下で感光ドラム1の周速度を設定する場合には、式(5)の範囲を適宜選択すればよい。好ましくは、式(5)の範囲を感光ドラム1の周速度を50(mm/sec)から0(mm/sec)に向かって線形に変化するように設定すると、適切なトナーの帯電と感光ドラムの放電抑制、ならびに画像弊害を抑制することが出来る。
実施例2では、感光ドラム1の周速度が小さい範囲に関して説明したが、実施例3では、特に感光ドラム1の周速度が大きい範囲に好適な構成に関して説明する。
実施例3のように、実施例1の条件である式(1)の感光ドラム1の周速度の範囲に比べて、さらに周速度が大きくなると、式(2)の範囲の帯電コントラストよりさらに大きくしないとトナーの帯電を行うことが困難となる。しかし、帯電コントラストを大きくすることは、上述したように感光ドラム1の放電による劣化を引き起こしてしまう。そこで、実施例3では、帯電コントラストを変化させることなく、中間転写ベルト10の回転下流に配置された画像形成ステーションに再転写するトナーの量を減らす構成を提案する。この構成は、感光ドラム1の周速度がどの範囲であろうと効果がある構成であり、再転写トナーを減らすことによって、トナーの帯電に必要な放電量を小さくすることが出来るものである。特に、帯電コントラストを大きくすることが出来ない感光ドラム1の周速度が大きい範囲で有効となる。
実施例3は、図10に示すように、一次転写ローラ14を感光ドラム1との転写ニップ部近傍に配置するのではなく、感光ドラム1を直接押圧しない位置に配置した。一次転写する際には、一次転写ローラ14に一次転写電圧電源140から1000(V)の直流電圧を印加し、中間転写ベルト10の周方向を介して転写ニップ部へと一次転写に必要な電流を供給する。このような構成としたことで、一次転写ローラ14と感光ドラム1の間に形成される空隙近傍の中間転写ベルト10にも、一次転写電圧電源140から印加された印加電圧に準ずる電圧が印加される。そのため、図11に示したように、実施例3では転写ニップ部上流近傍での感光ドラム1と中間転写ベルト10の間で放電(以下、転写ニップ部の上流放電とする)が積極的に発生する。転写ニップ部の上流放電が発生する位置にトナー像が存在している場合には、この放電によって負電荷が感光ドラム1から中間転写ベルト10上のトナー像へと供給されるため、中間転写ベルト10上のトナー像は正規極性側に帯電される。そして、正規極性側に帯電されることで中間転写ベルト10上のトナー像の反転極性トナー量が減少する。それによって、中間転写ベルト10上のトナー像が回転下流の画像形成ステーションの転写ニップ部を通過する際に、中間転写ベルト10上のトナー像から感光ドラム1へとトナーが再転写することを抑制することが出来るようになる。
その他の構成は実施例1と同様のため、説明を省略する。
実施例3の構成において、実施例1と同様の効果確認を行った。実施例3と実施例1での違いは、上述した画像形成装置100における中間転写ベルト10の周辺構成の違いと、設定した帯電コントラストの値のみである。表5に示したように、実施例3は実施例1に比べて、感光ドラム1のそれぞれの周速度に対して、それぞれ帯電コントラストを100(V)小さく設定している。
Figure 2019207332
表5の効果確認の結果から、実施例3でも、実施例1と同様に、帯電ローラ2のトナー汚れに伴う画像不良の発生を抑制しつつ、帯電前露光装置5による感光ドラム劣化に伴う画質悪化を抑制することが出来ていることが分かる。また、実施例3では、帯電コントラストを実施例1よりもさらに小さくしても濃度ムラを抑止することが出来ていることが分かる。特に、感光ドラム1の周速度が100(mm/sec)時の帯電コントラストの条件は、比較例1と同条件であり、比較例1ではその条件では弊害が発生したのに対して、実施例3では、その条件においても課題を解決することが出来ていることが分かる。また、実施例1では、帯電コントラストが900(V)の場合、感光ドラム1の周速度が125(mm/sec)までは画像弊害が発生しなかったが、実施例3では175(mm/sec)まで発生しなかった。これは、実施例3では中間転写ベルト10から感光ドラム1へのトナーの再転写をより抑制することが出来ているためである。具体的には、一次転写ローラ14を感光ドラム1との転写ニップ部近傍に配置するのではなく、感光ドラム1を直接押圧しない位置に配置したことで、転写ニップ部の上流放電が発生しやすくなり、再転写トナー量が減っている。これは、中間転写ベルト10の単位面積辺りへの上流放電時間が延びるため、中間転写ベルト10の単位面積辺りが受ける上流放電量が増加するためである。その結果、実施例3では実施例1と比較して中間転写ベルト10上のトナーはより正規極性側に帯電され、トナーの再転写は抑制される。以上のことから、実施例3は、感光ドラム1の周速度が150(mm/sec)よりも大きい周速度の際には、特に好適な構成であるといえる。
以上説明したように、中間転写ベルト10の周方向を介して転写ニップ部へと電流を供給する構成とすることで、実施例1に比べて帯電コントラストをより小さくしても帯電ローラ2のトナー汚れに伴う画像不良の発生を抑制することが出来る。
また、本実施の形態では感光ドラム1を直接押圧しない位置に配置した一次転写ローラ14を採用したが、中間転写ベルト10と接触する別の接触部材から中間転写ベルト10を介して転写ニップ部へと電流を供給する構成でもよい。
また、実施例3では、一次転写ローラ14から中間転写ベルト10の周方向を介して転写ニップ部へと電流を供給する構成としたが、中間転写ベルト10と感光ドラム1の間での放電を行う時間が延ばすことが出来ればよい。なぜならば、中間転写ベルト10と感光ドラム1の間で生じる放電時間が再転写トナー量に寄与しているので、実施例3のような構成でなくても、放電時間を延ばすことが出来ればよい。
実施例4では、電圧100(V)印加で測定した際の外周面の表面抵抗率が2×1010(Ω/□)である、実施例1よりも低抵抗の中間転写ベルト10を用いた。ここで、実施例1よりも表面抵抗が低い中間転写ベルト10を用いることで、実施例3のように中間転写ベルト10の周方向を介して転写ニップ部へと電流を供給する構成でなくても、転写ニップ部の上流放電が発生するようになるためである。また、抵抗が低いことで、流れる電流量すなわちトナーに対する帯電量を増やすことが出来る。表面抵抗率は、外周面の表面抵抗率に限らず、内周面の表面抵抗率が2×1010(Ω/□)を示すような中間転写ベルト10を使用しても同様の効果が得られる。
具体的には図12に示すように、周方向に電流が流れやすい中間転写ベルト10を用いることで二次転写電圧電源150から二次転写ローラ15に印加された正電圧が中間転写ベルト10を伝って、それぞれの一次転写上流近傍に反映される。この時、図12の黒線に示した通りに転写電流が流れることとなる。二次転写ローラ15から最も近い画像形成ステーションaは、最も転写電流が流れる。一方、最も遠い画像形成ステーションdは、最も転写電流が流れにくい構成となる。転写電流に画像ステーションごとのムラが生じないように、例えば、張架部材11に重畳的に電圧を印加するように構成してもよい。以上から、実施例3と同様に転写ニップ部の上流で放電が発生し、再転写を抑制する効果が得られるのである。
その他構成は、実施例1と同様のため、説明は省略する。
実施例4の構成において、実施例1、実施例3と同様の効果確認を行った。実施例4と実施例1、実施例3の違いは、上述した画像形成装置100における中間転写ベルト10の周辺構成の違いと、設定した帯電コントラストの値のみである。表6に示したように、実施例4は実施例1に比べて、感光ドラム1のそれぞれの周速度に対して、それぞれ帯電コントラストを150(V)小さく設定している。
Figure 2019207332
実施例3で説明したように、転写ニップ部の上流放電を発生させる構成では、転写ニップ部の上流放電により、中間転写ベルト10から感光ドラム1へのトナーの再転写は抑制される。その結果、実施例4では実施例1と比較して中間転写ベルト10上のトナーはより正規極性側に帯電され、トナーの再転写は抑制される。さらに、実施例3と比較して、より転写ニップ部上流の放電量が多くなることで、反転極性トナーの正規帯電化を促進することが出来た。それによって、再転写されるトナーが減り、全体的に帯電コントラストを小さくすることが出来ている。特に、感光ドラム1の周速度が125(mm/sec)時の帯電コントラストの条件は、比較例1と同条件であり、比較例1ではその条件では弊害が発生したのに対して、実施例4では、その条件においても課題を解決することが出来ていることが分かる。また、実施例1では、帯電コントラストが950(V)の場合、感光ドラム1の周速度が150(mm/sec)に適した条件であったが、実施例4では225(mm/sec)といった、感光ドラム1の周速度が高速の条件でも適用することが出来る。以上のことから、150(mm/sec)よりも大きい周速度の際には、さらに好適な構成であるといえる。
以上説明したように、ある程度周方向に電流の流れやすい中間転写ベルト10を用いることで、実施例1と比較して帯電コントラストをより小さくしても帯電ローラ2のトナー汚れに伴う画像不良の発生を抑制することが出来る。
また、本実施の形態は中間転写ベルト10を用いて中間転写ベルト10上にトナー像を転写させてから記録材Pに転写させる構成を採用したが、搬送ベルト上に記録材Pを搬送させ、トナー像を直接、記録材P上へ転写する方式を採用してもよい。
1 感光ドラム
2 帯電ローラ
3 露光装置
4 現像部
5 帯電前露光装置
10 中間転写ベルト
14 一次転写ローラ

Claims (19)

  1. 記録材にトナー像を形成する画像形成装置であって、
    回転可能である像担持体と、前記像担持体と接触して当接部を形成し、前記当接部にて前記像担持体を帯電する帯電部材と、前記帯電部材によって帯電された前記像担持体に露光し、静電潜像を形成する第1の露光手段と、前記静電潜像にトナーを供給して前記像担持体上に前記トナー像を現像する現像部材と、を有する画像形成部と、
    前記帯電部材に電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記像担持体と接触して転写部を形成し、前記転写部にて前記像担持体上に形成された前記トナー像を担持する中間転写体と、
    前記中間転写体に担持された前記トナー像を記録材に転写する転写部材と、
    前記像担持体の回転方向において前記転写部よりも下流側で且つ前記当接部よりも上流側の前記像担持体を露光する第2の露光手段と、
    前記電圧印加手段と前記第2の露光手段と、を制御する制御部と、
    を有する画像形成装置において、
    前記像担持体を回転させて画像形成を行う第1の画像形成モードと、前記第1の画像形成モードより大きい回転速度で前記像担持体を回転させて画像形成を行う第2の画像形成モードを実行可能であり、
    前記制御部は、前記電圧印加手段に印加する前記電圧の絶対値と、前記第2の露光手段により露光した前記像担持体の表面電位の絶対値と、の差が、前記第1の画像形成モード実行時より前記第2の画像形成モード実行時の方が大きくなるように、前記電圧印加手段と前記第2の露光手段と、を制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御部は、前記第2の露光手段により前記像担持体を露光する露光量が前記第1の画像形成モード実行時より前記第2の画像形成モード実行時の方が大きくなるように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、前記第2の露光手段による露光を前記第1の画像形成モード実行時には実行せず、前記第2の画像形成モード実行時に実行するように制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第1の露光手段は、前記帯電部材によって帯電された前記像担持体に、前記トナー像を形成しない前記表面電位を形成するために露光する非画像部露光と、前記トナー像を形成する前記表面電位を形成するために前記非画像部露光の露光量よりも大きい露光量で露光する画像部露光と、を行い、
    前記制御部は、画像形成時において、前記トナー像を形成しない前記像担持体の前記表面電位が一定になるように前記非画像部露光の前記露光量を制御するために前記第1の露光手段を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、前記中間転写体の回転方向において、最上流に配置される前記画像形成部の前記電圧印加手段に印加する前記電圧の絶対値と、最上流に配置される前記画像形成部の前記第2の露光手段により露光した前記像担持体の前記表面電位の絶対値と、の差を、前記第1の画像形成モードと前記第2の画像形成モードとで同じとする制御を実行することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 記録材にトナー像を形成する画像形成装置であって、
    回転可能である像担持体と、前記像担持体と接触して当接部を形成し、前記当接部にて前記像担持体を帯電する帯電部材と、前記帯電部材によって帯電された前記像担持体に露光し、静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像にトナーを供給して前記像担持体上に前記トナー像を現像する現像部材と、を有する画像形成部と、
    前記帯電部材に電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記像担持体と接触して転写部を形成し、前記転写部にて前記像担持体上に形成された前記トナー像を担持する中間転写体と、
    前記中間転写体に担持された前記トナー像を記録材に転写する転写部材と、
    前記電圧印加手段を制御する制御部と、
    を有する画像形成装置において、
    前記像担持体を回転させて画像形成を行う第1の画像形成モードと、前記第1の画像形成モードより大きい回転速度で前記像担持体を回転させて画像形成を行う第2の画像形成モードを実行可能であり、
    前記制御部は、前記電圧印加手段に印加する前記電圧の絶対値と、前記転写部を通過した後の前記当接部に突入する前記像担持体の表面電位の絶対値と、の差が、前記第1の画像形成モード実行時より前記第2の画像形成モード実行時の方が大きくなるように、前記電圧印加手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記中間転写体の外周面、もしくは内周面に接触する接触部材から前記中間転写体を介して前記像担持体に電流を供給することで、前記中間転写体に前記トナー像を転写することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記中間転写体に100(V)印加した際の前記中間転写体の外周面、もしくは内周面の表面抵抗率が2×1010(Ω/□)以下であることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記露光手段は、前記帯電部材によって帯電された前記像担持体に、前記トナー像を形成しない前記表面電位を形成するために露光する非画像部露光と、前記トナー像を形成する前記表面電位を形成するために前記非画像部露光の露光量よりも大きい露光量で露光する画像部露光と、を行い、
    前記制御部は、画像形成時において、前記トナー像を形成しない前記像担持体の前記表面電位が一定になるように前記非画像部露光の前記露光量を制御するために前記露光手段を制御することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  10. 前記制御部は、前記中間転写体の回転方向において、最上流に配置される前記画像形成部の前記電圧印加手段に印加する前記電圧の絶対値と、前記転写部を通過した後の前記当接部に突入する前記像担持体の前記表面電位の絶対値と、の差を、前記第1の画像形成モードと前記第2の画像形成モードとで同じとする制御を実行することを特徴とする請求項6乃至9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  11. 記録材にトナー像を形成する画像形成装置であって、
    回転可能である像担持体と、
    前記像担持体と接触して当接部を形成し、前記当接部にて前記像担持体を帯電する帯電部材と、
    前記帯電部材によって帯電された前記像担持体に露光し、静電潜像を形成する第1の露光手段と、
    前記静電潜像にトナーを供給して前記像担持体上に前記トナー像を現像する現像部材と、
    前記帯電部材に電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記像担持体上に現像された前記トナー像を転写部にて記録材に転写する転写部材と、
    前記像担持体の回転方向において前記転写部よりも下流側で且つ前記当接部よりも上流側の前記像担持体を露光する第2の露光手段と、
    前記電圧印加手段と前記第2の露光手段と、を制御する制御部と、
    を有する画像形成装置において、
    前記像担持体を回転させて画像形成を行う第1の画像形成モードと、前記第1の画像形成モードより大きい回転速度で前記像担持体を回転させて画像形成を行う第2の画像形成モードを実行可能であり、
    前記制御部は、前記電圧印加手段に印加する前記電圧の絶対値と、前記第2の露光手段により露光した前記像担持体の表面電位の絶対値と、の差が、前記第1の画像形成モード実行時より前記第2の画像形成モード実行時の方が大きくなるように、前記電圧印加手段と前記第2の露光手段と、を制御することを特徴とする画像形成装置。
  12. 前記制御部は、前記第2の露光手段により前記像担持体を露光する露光量が前記第1の画像形成モード実行時より前記第2の画像形成モード実行時の方が大きくなるように制御することを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記制御部は、前記第2の露光手段による露光を前記第1の画像形成モード実行時には実行せず、前記第2の画像形成モード実行時に実行するように制御することを特徴とする請求項11又は12に記載の画像形成装置。
  14. 前記第1の露光手段は、前記帯電部材によって帯電された前記像担持体に、前記トナー像を形成しない前記表面電位を形成するために露光する非画像部露光と、前記トナー像を形成する前記表面電位を形成するために前記非画像部露光の露光量よりも大きい露光量で露光する画像部露光と、を行い、
    前記制御部は、画像形成時において、前記トナー像を形成しない前記像担持体の前記表面電位が一定になるように前記非画像部露光の前記露光量を制御するために前記第1の露光手段を制御することを特徴とする請求項11乃至13のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  15. 記録材にトナー像を形成する画像形成装置であって、
    回転可能である像担持体と、
    前記像担持体と接触して当接部を形成し、前記当接部にて前記像担持体を帯電する帯電部材と、
    前記帯電部材によって帯電された前記像担持体に露光する露光手段と、
    前記露光手段によって露光された前記像担持体にトナーを供給して前記像担持体上に前記トナー像を現像する現像部材と、
    前記帯電部材に電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記像担持体上に現像された前記トナー像を転写部にて記録材に転写する転写部材と、
    前記電圧印加手段を制御する制御部と、
    を有する画像形成装置において、
    前記像担持体を回転させて画像形成を行う第1の画像形成モードと、前記第1の画像形成モードより大きい回転速度で前記像担持体を回転させて画像形成を行う第2の画像形成モードを実行可能であり、
    前記制御部は、前記電圧印加手段に印加する前記電圧の絶対値と、前記転写部を通過した後の前記当接部に突入する前記像担持体の表面電位の絶対値と、の差が、前記第1の画像形成モード実行時より前記第2の画像形成モード実行時の方が大きくなるように、前記電圧印加手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
  16. 前記露光手段は、前記帯電部材によって帯電された前記像担持体に、前記トナー像を形成しない前記表面電位を形成するために露光する非画像部露光と、前記トナー像を形成する前記表面電位を形成するために前記非画像部露光の露光量よりも大きい露光量で露光する画像部露光と、を行い、
    前記制御部は、画像形成時において、前記トナー像を形成しない前記像担持体の前記表面電位が一定になるように前記非画像部露光の前記露光量を制御するために前記露光手段を制御することを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
  17. 前記制御部は、前記電圧印加手段によって前記帯電部材に印加する前記電圧を前記第1の画像形成モード実行時より前記第2の画像形成モード実行時の方が絶対値で大きくなるように制御することを特徴とする請求項1乃至16のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  18. 前記画像形成モードを実行する場合に、画像形成に使用されずに前記像担持体上に残った残トナーを前記現像部材で回収することを特徴とする請求項1乃至17のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  19. 前記トナーは一成分現像剤であることを特徴とする請求項1乃至18のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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