JP2019202664A - リフタ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作ハンドルをシート上昇側又は下降側に操作すると、操作量に応じてシート高さを調整可能としたリフタ装置において、ピニオンギヤの回転軸に対する摩擦抵抗をシート下降時にのみ付与し、シート上昇時には付与させないことにある。それにより、シート上昇時の操作力を増やさないで、シート下降時にシート側から加えられる回転トルクを摩擦抵抗により相殺する。その結果、シート上昇時の操作性を害することなく、シート下降時の操作をスムーズに行うことができるようにする。【解決手段】回転軸22と同期回転する回転部材26と支持部材23との間に設けられ、回転軸22の回転時に、回転部材26と支持部材23との間に回転方向の摩擦抵抗を生じさせるクサビ部材71を備え、クサビ部材71は、回転軸22の回転方向がシートを上昇させるときは摩擦抵抗を生じず、回転軸22の回転方向がシートを下降させるときは摩擦抵抗を生じるようにされている。【選択図】図17

Description

本発明は、自動車等のシートに用いられるリフタ装置に関する。
自動車等のシートに用いられているリフタ装置は、操作ハンドルの操作によりフロアに対するシートクッションの高さを調整するもので、各種タイプのものが開発されている。特許文献1の発明は、操作ハンドルをシート上昇側又は下降側に操作すると、操作毎に操作量に応じた量だけ高さ調整が行われるもので、着座者が望む高さになるまで操作ハンドルの操作を繰り返す構成とされている。
具体的には、シートを上昇又は下降させるようにリンク機構に結合されたピニオンギヤを、操作ハンドルのシート上昇側又は下降側操作により回転するように回転制御装置が構成されている。回転制御装置において、ピニオンギヤの回転軸には、ピニオンギヤを回転駆動する回転駆動機構、並びにピニオンギヤの回転をロックするロック機構が設けられている。
操作ハンドルをシート上昇側又は下降側に操作すると、回転駆動機構によりシートを上昇又は下降させるようにピニオンギヤを回転駆動する。ロック機構は、操作ハンドルの操作力を受けることによりロックが解除され、操作ハンドルの操作力を受けなくなると、その位置でピニオンギヤの回転をロックする。
操作ハンドルの操作中でロック機構がアンロック状態にあるとき、ピニオンギヤの回転軸には、シートの自重及び乗員の体重によりシート側からシートを下降させる方向の回転トルクが加えられている。そのため、シートを下降側に操作するとき、操作ハンドルの操作力が弱いと、回転駆動機構によりピニオンギヤを回転駆動するトルクよりもシート側からの回転トルクが勝って、ロック機構は、ピニオンギヤの回転をロックする。その結果、下降側の操作をスムーズに行うことができなくなる。
特許文献1の発明では、ピニオンギヤの回転軸に皿ばねにより摩擦抵抗を付与して、シート側からの回転トルクを摩擦抵抗により相殺している。
特開2016−78850号公報
しかし、皿ばねによる摩擦抵抗は、シートを上昇する側でもピニオンギヤの回転軸に付与され、シートを上昇側に操作するときに必要な操作ハンドルの操作力が大きくなる。即ち、シートを上昇側に操作するときは、シートの自重及び乗員の体重によりシート側から加えられる回転力に抗してピニオンギヤを回転駆動する必要があるが、更に皿ばねによる摩擦抵抗が加わるため、操作ハンドルの操作力が大きいことが問題となる。
本発明の課題は、操作ハンドルをシート上昇側又は下降側に操作すると、操作量に応じてシートの高さを上昇又は下降調整可能としたリフタ装置において、ピニオンギヤの回転軸に対する摩擦抵抗をシート下降時にのみ付与し、シート上昇時には付与させないことにある。それにより、シート上昇時の操作力を増加させないで、シート下降時にシート側から加えられる回転トルクを摩擦抵抗により相殺する。その結果、シート上昇時の操作性を害することなく、シート下降時の操作をスムーズに行うことができるようにする。
本発明の第1発明のリフタ装置は、シートを昇降動作させるリンク機構の入力ギヤに噛合するピニオンギヤと、前記ピニオンギヤの回転を制御する回転制御装置とを備える。前記回転制御装置は、前記ピニオンギヤに同期して回転する回転軸と、前記回転軸を回転自在に支持する支持部材と、前記シートを昇降動作させるための操作ハンドルが前記シートを上昇又は下降させるように操作されると、前記回転軸に前記操作ハンドルの操作力を伝達して前記回転軸を上昇方向又は下降方向に回転駆動する回転駆動機構と、前記操作ハンドルが前記シートを上昇又は下降させるように操作されると、前記回転軸の回転を許容し、前記操作ハンドルの操作終了位置で前記回転軸の回転をロックするロック機構とを備える。前記回転軸又は該回転軸と同期して回転する回転部材と前記支持部材との間に設けられ、前記回転軸の回転時に、前記回転軸又は前記回転部材と前記支持部材との間に回転方向の摩擦抵抗を生じさせる摩擦部材を備え、該摩擦部材は、前記回転軸の回転方向がシートを上昇させる方向のときは前記摩擦抵抗を生じず、前記回転軸の回転方向がシートを下降させる方向のときは前記摩擦抵抗を生じるように構成されている。
第1発明によれば、摩擦部材による摩擦抵抗がシートを上昇させるときにはピニオンギヤの回転軸に付与されず、シートを下降させるときには付与される。そのため、シート上昇時の操作力を増加させないで、シート下降時にシート側から加えられる回転トルクを摩擦抵抗により相殺することができる。その結果、シート上昇時の操作性を害することなく、シート下降時の操作をスムーズに行うことができるようになる。
本発明の第2発明は、上記第1発明において、前記摩擦部材は、前記回転軸又は前記回転部材と前記支持部材との間で、互いに対向する面に挟まれたクサビ部材であり、該クサビ部材は、前記回転軸又は前記回転部材がシート下降方向に回転する側に行くほど前記対向方向で広がったクサビ形状とされている。
第2発明によれば、摩擦部材をクサビ部材により構成して、摩擦部材の追加に伴う部品点数の増加を抑制して、回転制御装置の構成を複雑化することなく、シート下降時にシート側から加えられる回転トルクを摩擦抵抗により相殺することができる。
本発明の第3発明は、上記第2発明において、前記支持部材は、前記回転駆動機構及び前記ロック機構を内部に収容するように容器形状を成し、しかも前記容器形状には前記回転軸と同心円の内周面が形成されており、前記回転部材は、前記支持部材の内周面内で、外周面を前記支持部材の内周面に対向させて配置されており、前記クサビ部材は、前記支持部材の内周面と前記回転部材の外周面との間に挟まれて配置されている。
第3発明によれば、クサビ部材は、支持部材の容器形状の内周面と回転部材の外周面との間に配置されている。そのため、クサビ部材は、径の大きいところで摩擦抵抗を発生することができ、摩擦抵抗による回転軸のトルク変化を大きくすることができる。
本発明の第4発明は、上記第3発明において、前記回転駆動機構は、前記回転軸をシート下降方向に回転するとき、前記クサビ部材に当接して、前記クサビ部材を前記対向面に挟まれて前記回転部材の外周面に対する摩擦抵抗を大きくされた状態から摩擦抵抗を小さくする状態へ向けて押圧する当接部を備える。
第4発明によれば、回転部材の外周面がクサビ部材に対して摺動して、クサビ部材が支持部材の内周面と回転部材の外周面との間に挟まれて、支持部材の内周面に対して摺動できなくなったとき、回転伝達機構の当接部がクサビ部材に当接して、クサビ部材が支持部材の内周面に対して摺動可能な状態に移動される。そのため、回転部材の外周面がクサビ部材に対して摺動しても、クサビ部材が支持部材の内周面に対して摺動可能な状態に維持され、シートの下降操作を正常に行うことができる。
本発明の第5発明は、上記第3発明において、前記回転駆動機構は、前記操作ハンドルの操作に応じて前記上昇方向又は前記下降方向に回転される回転伝達プレートを備え、前記回転部材は、前記回転伝達プレートに対して回転方向で係合して前記回転伝達プレートにより回転されるように構成されており、前記回転部材の前記下降方向への回転時において、前記回転部材の外周面に対する前記クサビ部材の前記回転部材の外周面と当接する部位の傾斜角度は、前記クサビ部材の前記回転部材の外周面と当接する部位における前記回転部材の外周面の摩擦角よりも小さくされており、前記回転伝達プレートは、前記下降方向に回転するとき、前記クサビ部材に当接して、前記クサビ部材を前記対向面に挟まれて前記回転部材の外周面に対する摩擦抵抗を大きくされた状態から摩擦抵抗を小さくする状態へ向けて押圧する当接部を備える。
第5発明によれば、回転部材は、回転伝達プレートにより回転されるため、シート下降時に、クサビ部材に当接する当接部は、回転部材と同期して回転される。そのため、シート下降時、当接部と回転部材との回転方向の相対位置は変わらず、クサビ部材は、回転部材と共に回転される。その結果、回転部材には、シート下降方向への回転時、クサビ部材と支持部材の内周面との間の摩擦抵抗が付与され、シート下降時にシート側から加えられる回転トルクを摩擦抵抗により相殺することができる。
本発明の第6発明は、上記第3発明において、前記回転部材の前記下降方向への回転時において、前記回転部材の外周面に対する前記クサビ部材の前記回転部材の外周面と当接する部位の傾斜角度は、前記クサビ部材の前記回転部材の外周面と当接する部位における前記回転部材の外周面の摩擦角よりも大きくされている。
第6発明によれば、回転部材がシート下降方向に回転されると、クサビ部材は、回転部材に押されて移動する。そのため、回転部材には、シート下降方向への回転時、クサビ部材と支持部材の内周面との間の摩擦抵抗が付与され、シート下降時にシート側から加えられる回転トルクを摩擦抵抗により相殺することができる。
本発明の第1実施形態であるリフタ装置を適用したシートの側面図である。 第1実施形態のシート内側からの側面図である。 第1実施形態の主要部の分解斜視図である。 第1実施形態の回転制御装置をシート外側から見た斜視図である。 第1実施形態の回転制御装置をシート内側から見た斜視図である。 第1実施形態の回転制御装置の正面図である。 図6のVII−VII線断面矢視図である。 図6のVIII−VIII線断面矢視図である。 回転制御装置をシート外側から見た分解斜視図である。 図9に示す一部の構成部品間の組み付け状態を示す分解斜視図である。 図10に示す一部の構成部品間の更なる組み付け状態を示す分解斜視図である。 図11に示す一部の構成部品間の更なる組み付け状態を示す分解斜視図である。 回転制御装置をシート内側から見た分解斜視図である。 図13に示す一部の構成部品間の組み付け状態を示す分解斜視図である。 図14に示す一部の構成部品間の更なる組み付け状態を示す分解斜視図である。 操作ハンドルが中立位置にある時の回転制御装置の送り機能の状態図である。 同摩擦機能の状態図である。 同ロック機能の状態図である。 操作ハンドルが中立位置から途中位置まで押し下げられた時の送り機能の状態図である。 同摩擦機能の状態図である。 同ロック機能の状態図である。 操作ハンドルが中立位置からフルストローク位置まで押し下げられた時の送り機能の状態図である。 同摩擦機能の状態図である。 同ロック機能の状態図である。 操作ハンドルが押し下げ操作状態から中立位置へと戻された時の送り機能の状態図である。 同摩擦機能の状態図である。 同ロック機能の状態図である。 操作ハンドルが中立位置から途中位置まで引き上げられた時の送り機能の状態図である。 同摩擦機能の状態図である。 同ロック機能の状態図である。 ピニオンギヤの押し下げ操作方向の回転がストッパにより停止された状態図である。 ピニオンギヤの引き上げ操作方向の回転がストッパにより停止された状態図である。 本発明の第2実施形態の図17に対応する状態図である。
<第1実施形態の全体構成>
図1〜3は、本発明の第1実施形態であるリフタ装置を適用した自動車用シート(以下、単にシートという)1を示す。各図中、矢印によりシートを自動車に搭載した状態における各部の方向を示す。以下の説明において、方向に関する記述は、この方向を基準として行うものとする。
図1のように、シート1は、座部を成すシートクッション2の後部に背凭れを成すシートバック3が設けられ、シートバック3は、シートクッション2に対して前後方向に回転自在とされている。シートクッション2は、下部にリフタ装置10及びシートスライド装置8を備え、ブラケット7を介して車両のフロア4に固定されている。
図2のように、シートスライド装置8は、公知のものであり、前後方向に延びる左右一対のロアレール5に対して左右一対のアッパレール6が前後スライド自在に結合されている。左右のロアレール5は、フロア4に固定された前後一対のブラケット7にそれぞれ固定支持されている。左右のアッパレール6の上には、リフタ装置10が設けられている。
図2、3のように、リフタ装置10は、各アッパレール6上に固定されたベース部材14と、各アッパレール6の前後端部に回転自在に結合された複数のリンク部材11とを備え、シートクッション2の骨格部材であるサイドフレーム13、ベース部材14、及び各リンク部材11により4節リンクであるリンク機構12が構成されている。複数のリンク部材11のうち、右後側の後方リンク11bは、セクタギヤ(本発明の入力ギヤに相当)16を備えて構成されており、回転制御装置21のピニオンギヤ18により前後方向に回転されるように構成されている。右後側の後方リンク11bのサイドフレーム13に対する回転軸は、トルクロッド17により構成されており、このトルクロッド17を介して左後側の後方リンク(図示略)も後方リンク11bと同期して回転するように構成されている。
サイドフレーム13には、ピニオンギヤ18を挿入するための貫通孔13aが穿設されており、この貫通孔13aにピニオンギヤ18が挿入されるように回転制御装置21がサイドフレーム13の右側壁に固定されている。回転制御装置21は、シートクッション2の右側部に前後方向に延びて設けられた操作ハンドル20により正逆方向に回転操作可能とされている。操作ハンドル20を上方に回転操作すると、回転制御装置21は、後方リンク11bをベース部材14から立ち上がるように回転し、操作ハンドル20を下方に回転操作すると、回転制御装置21は、後方リンク11bをベース部材14上で伏せるように回転する。上述の4節リンクの構成により、後方リンク11bの回転に応じて前方リンク11aも回転し、シートクッション2のフロア4からの高さが操作ハンドル20の操作に応じて調整される。
<回転制御装置21の構成(ロック機構30)>
図4〜6は、回転制御装置21をシートクッション2から取り外した状態で示す。以下、回転制御装置21の構成を、図4〜15に基づいて説明する。
回転制御装置21は、ベース部材である支持部材23の中心孔23cに回転軸22を貫通させて、支持部材23の左側面からピニオンギヤ18が突出するように組み付けられている。そして、支持部材23は、ピニオンギヤ18がサイドフレーム13の貫通孔13a(図2、3参照)に貫通する状態でサイドフレーム13に固定される。
支持部材23の右側面は、ロック機構30のロックプレート31を収容するように、左側に打出成形されて案内凹部23bが形成され、全体として円形容器形状とされている。案内凹部23bの内周面には後述するポール32、33が噛み合う内歯34が形成されている。ロックプレート31の中心にはスプライン孔31bが形成されており、回転軸22のスプライン22bと噛み合うようにされている。そのため、ロックプレート31は回転軸22と同期回転される。
ロックプレート31の右側面の外周部には、上下に分散して各1個の突起31dが突出形成され、前後に分散して各2個の突起31eが突出形成されている。各突起31eは、各ポール32、33の貫通孔32a、33aに嵌合されて、各ポール32、33が各突起31eを中心として揺動自在とされている。また、各突起31dには、それぞれトーションスプリング35の巻回部35aが嵌合され、トーションスプリング35の各端部35bは各ポール32、33に係合されており、各ポール32、33をロックプレート31の外周側へ付勢している。そのため、各ポール32、33の係合端部32c、33cは、支持部材23の内歯34に常時噛み合うようにされている。
<回転制御装置21の構成(回転部材26及びクサビ部材71)>
ロックプレート31の右側面には、回転部材26が設けられている。回転部材26は、その中心にスプライン孔26dが形成され、スプライン孔26dは、回転軸22のスプライン22bと噛み合うようにされている。そのため、回転部材26は、ロックプレート31と共に回転軸22と同期回転される。
回転部材26の最外周の3方に突出形成された外接面26bは、支持部材23に組み付けられた状態で、支持部材23の内周面23dの内側に配置されている(図8、11参照)。また、回転部材26の周方向で各外接面26bの間には、回転部材26が支持部材23に組み付けられた状態で、支持部材23の内周面23dとの間に所定の隙間を持って対向する外周面26aが3方に突出形成されている(図8、11参照)。
図10、11のように、回転部材26の各外周面26aと支持部材23の内周面23dとの隙間には、3個のクサビ部材(本発明の摩擦部材に相当)71が挟まれている。クサビ部材71は、クサビ形状を成し、回転部材26が図11にて時計方向(シートが下降する方向に相当)に回転すると、回転部材26の各外周面26aと支持部材23の内周面23dとの隙間にクサビ部材71の幅広の領域が位置し、回転部材26が図11にて反時計方向(シートが上昇する方向に相当)に回転すると、回転部材26の各外周面26aと支持部材23の内周面23dとの隙間にクサビ部材71の幅狭の領域が位置する関係とされている。クサビ部材71は、1個だけでもよいが、3個以上を周方向に均等配置した方が外力により回転軸22が傾いたときも後述の摩擦抵抗が安定するメリットがある。また、クサビ部材71は、回転部材26の外周面26aと支持部材23の内周面23dとの間に設けたが、回転軸22の外周面と支持部材23の内周面との間に設ける構成としてもよい。
各クサビ部材71の幅広端部71bと回転部材26の各外接面26bを形成する部材との間には、圧縮スプリング72が挿入配置されている。従って、各クサビ部材71は、回転部材26の各外周面26aと支持部材23の内周面23dとの隙間にクサビ部材71の幅狭の領域が位置するように圧縮スプリング72により付勢されている。また、各クサビ部材71の幅狭端部には係合部71aが回転部材26の内周側に突出して形成されている。各係合部71aは、後述する回転伝達プレート36の突起(本発明の当接部に相当)36a、36fと回転伝達プレート36の回転方向で当接する位置にあって、その当接によってクサビ部材71が圧縮スプリング72の付勢力に反して移動されるようにされている。
図17のように、回転部材26の各外周面26aの接点に対するクサビ部材71の傾斜面の角度αは、傾斜面における各外周面26aの摩擦角よりも小さくされている。そのため、回転部材26の回転に伴う各外周面26aとクサビ部材71の傾斜面との間の摩擦抵抗よりも支持部材23の内周面23dとクサビ部材71の外周面との間の摩擦抵抗の方が大きく、クサビ部材71は、回転部材26の回転に連動されないようにされている。なお、αは、回転部材26の外周面26aがクサビ部材71の傾斜面に接する当接部と回転軸22の回転中心とを結ぶ直線に対し、クサビ部材71の傾斜面の上記当接部における法線が成す角度である。
回転部材26の右側面には、スプライン孔26dの周りで、上下に分散して突起26cが突出形成されている。各突起26cは、後述する回転伝達プレート36の係合孔36b内に挿入されて、回転伝達プレート36の回転を、係合孔36bが回転方向に長く形成されている分だけ遅れて回転部材26に伝達するようにされている。
<回転制御装置21の構成(回転駆動機構50)>
全体として右側に膨らんだ容器状に形成されたカバー24の右側面上には、操作ハンドル20に結合されて回転操作される板状の入力部材41が設けられている。入力部材41の中心孔41bには、カシメピン25のカシメ端部25bがカバー24の貫通孔24eを通して挿入されてカシメ固定されており、カシメピン25によりカバー24と入力部材41とが互いに摺動自在に結合されている。入力部材41の下部には、係合片42が左側に屈曲して形成されており、係合片42は、カバー24の右側に突出して形成された係合片24bの内周側に並んで配置されている。これらの係合片42、24bの周りを包むようにトーションスプリング43の端部43aが配置されている。そのため、入力部材41が操作ハンドル20により回転操作されると、係合片42が係合片24bから周方向に離間するように移動するが、係る回転操作が解除されると、トーションスプリング43の付勢力により、係合片42と係合片24bとが周方向で互いに重なる位置となり、入力部材41が回転操作前の位置に戻される。
また、カバー24の左側には、容器状のカバー24内に収容されるように連結部材53が設けられている。そして、カバー24は、連結部材53をロックプレート31、回転部材26及び回転伝達プレート36と共に挟んで支持部材23に固定されている。具体的には、カバー24の脚部24dを支持部材23の貫通孔23aにリベット(図示略)により固定している。
連結部材53は、前後部に右側に延びるアーム53aをそれぞれ備え、各アーム53aは、カバー24の開口部24aを通って入力部材41の貫通孔41aに貫通している。そのため、連結部材53は、入力部材41と共に回転操作可能とされている。連結部材53の左側面上には、一対の送り爪52が、各送り爪52のヒンジ部52bを連結部材53の貫通孔53bに嵌合して揺動自在に結合されている。
カバー24の上側には、前後に分散して一対の解除片24fが一体に設けられている。一対の解除片24fは、図15のように、カバー24に連結部材53及び各送り爪52が組み付けられた状態で、各送り爪52の突部52dに対向する位置となるようにされている。
<回転制御装置21の構成(回転伝達プレート36)>
連結部材53の左側には、回転伝達プレート36が設けられており、回転伝達プレート36は、連結部材53と回転部材26との間に挟まれている。回転伝達プレート36の面上には、各ポール32、33に対応して概ね四角形の突起36a、36eが合計4個打出形成されている。各突起36a、36eには、各ポール32、33のピン32b、33bが係合可能に配置されている。また、回転伝達プレート36の面上には、上述の回転部材26の突起26cが挿入される係合孔36bが2個形成されている。ここで、各突起36a、36eは、各ポール32、33のピン32b、33bに対向する面が傾斜して形成されている。それにより、各突起36a、36eが各ポール32、33のピン32b、33bに当接したとき、各ポール32、33は、係合端部32c、33cが支持部材23の内歯34に噛み合った状態から解除されるようにされている。
更に、回転伝達プレート36の右側面上には、中心孔36dの周りにトーションスプリング37、54が設けられている。トーションスプリング37は、その端部37aが左側に屈曲されて回転伝達プレート36の長孔36c、回転部材26の長孔26e及びロックプレート31の長孔31cに係合可能に挿入されている。トーションスプリング37は、その付勢力によりロックプレート31及び回転部材26に対する回転伝達プレート36の回転角度を中立位置に維持するようにしている。一方、トーションスプリング54の端部54aは、送り爪52に当接して各送り爪52を外周側に付勢している。また、トーションスプリング54の中央部には、右側に向けて突出した突起54bが形成されている。突起54bは、連結部材53の下端中央部に形成された係合孔53cに挿入して係合されている。そのため、送り爪52は、トーションスプリング54の端部54aに常時押圧されて、係合端部52aは、回転伝達プレート36の内歯51に噛み合うようにされている。
以上のように、カバー24に入力部材41及び回転駆動機構50(連結部材53、送り爪52、回転伝達プレート36の内歯51、トーションスプリング54)が組み付けられた状態が図11、15に示されている。また、支持部材23上にロックプレート31、ポール32、33、回転部材26及びクサビ部材71が組み付けられた状態が図11に示され、更に回転伝達プレート36が組み付けられた状態が図12に示されている。なお、図11、12、15は、回転制御装置21の組み付け手順を示すものではないが、最終的にカシメピン25の嵌合穴25aに回転軸22を嵌合し、更にカバー24を支持部材23に固定することにより回転制御装置21としての組み付けが行われる。カバー24及び支持部材23によって閉じられた空間内の機構には、機構各部の円滑な作動のためにグリスが注入されている。
<回転制御装置21の構成(ストッパ60)>
回転軸22のピニオンギヤ18とスプライン22bとの間には、外周面22aが形成されており、外周面22aの特定の角度位置には回転軸側突部63が径方向に突出して形成されている。支持部材23の中心孔23cに回転軸22が挿入された状態で、回転軸側突部63は、支持部材23の案内凹部23bの右側面上に露出するように位置している。
支持部材23の案内凹部23bの右側面上には、円弧状の支持部材側突部61が打出形成されている。一方、ロックプレート31のスプライン孔31bの周りには、スプライン孔31bに対して同心円を成す摺動面部31aを形成するように、ロックプレート31が打出成形されている。ロックプレート31が支持部材23に対して回転したとき、支持部材側突部61の外周が摺動面部31aの内周上を摺動するようにされている。また、摺動面部31aの内周と回転軸22の外周面22aとの間の隙間を摺動するように係合片62が配置されている。
そのため、回転制御装置21の作動により回転軸22が下降方向に回転され、下限位置に達すると、図31のように、回転軸側突部63が係合片62を挟んで支持部材側突部61の端部に当接し、回転軸22のそれ以上の回転が止められる。回転軸22が上昇方向に回転される状態で、図32のように、上限位置に達すると、回転軸側突部63が係合片62を挟んで支持部材側突部61の反対側の端部に当接し、回転軸22のそれ以上の回転が止められる。このように、支持部材側突部61、係合片62及び回転軸側突部63によりストッパ60が構成されている。
以下、図16〜30に基づいて回転制御装置21によるシートクッション2の高さ調整作用について説明する。
<回転制御装置21の作用(操作ハンドル20が非操作)>
図16〜18は、操作ハンドル20が操作されず、入力部材41及び連結部材53が回転されていない、中立位置の状態を示す。このとき、図16のように、送り爪52は、トーションスプリング54の付勢により係合端部52aが回転伝達プレート36の内歯51に係合した状態とされている。また、図17のように、回転部材26は、回転されていないため、クサビ部材71は、圧縮スプリング72の付勢力を受けて、回転部材26の外周面26aと支持部材23の内周面23dとの間で挟まれた状態にある。更に、図18のように、ロック機構30の各ポール32、33は、各トーションスプリング35の付勢により各係合端部32c、33cが支持部材23の内歯34に係合した状態とされている。従って、ロック機構30はロック状態とされ、ロックプレート31は回転されず、シート1の高さは上昇側にも、下降側にも変更されない。
<回転制御装置21の作用(操作ハンドル20を押し下げ操作)>
図19〜21は、操作ハンドル20が中立位置から途中位置まで押し下げ操作された状態を示す。このとき、図19のように、入力部材41の回転により連結部材53が矢印方向に回転される。その結果、各送り爪52が同方向に移動される。そのため、前側の送り爪52の係合端部52aが回転伝達プレート36の内歯51に力を伝達して、回転伝達プレート36を矢印方向に回転する。このとき、後側の送り爪52の係合端部52aは回転伝達プレート36の内歯51と噛み合わないようにされている。即ち、この状態では、係合端部52aの歯が内歯51の歯の法線方向の荷重を受けて噛合解除方向に移動される。しかも、回転伝達プレート36の回転に伴って、後側の送り爪52の突部52dがカバー24の解除片24fに乗り上げて、係合端部52aは内歯51から離れた状態とされる。
このようにして回転伝達プレート36が回転されると、図20のように、突起36a、36fがクサビ部材71の係合部71aに当接した状態となる。また、図21のように、回転伝達プレート36の突起36eが各ポール33のピン33bに係合して各ポール33の係合端部33cを支持部材23の内歯34から離れた状態とする。即ち、下降方向のロックプレート31のロック状態を解除する。その後、係合孔36bに回転部材26の突起26cが係合すると、回転伝達プレート36の回転が回転部材26及びロックプレート31に伝達可能な状態となる。
<回転制御装置21の作用(操作ハンドル20をフルストローク操作)>
図22〜24は、操作ハンドル20が中立位置からフルストローク位置まで押し下げ操作された状態を示す。なお、フルストローク位置は、連結部材53のアーム53aがカバー24の開口部24aの周方向の端部に当接することにより決められる(図22参照)。このとき、図22のように、図19の状態に比べて連結部材53及び各送り爪52の回転は進行して、前側の送り爪52により回転伝達プレート36の回転角度が大きくされる。
このようにして回転伝達プレート36の回転角度が大きくなると、図23、24のように、回転伝達プレート36の回転が回転部材26及びロックプレート31に伝達されて回転部材26及びロックプレート31は回転され、矢印で示すように同期して回転軸22を回転する。その結果、ピニオンギヤ18が回転され、シートクッション2は下降される。このとき、回転伝達プレート36と回転部材26は、係合孔36bと突起26cとが係合されることにより操作ハンドル20の操作に応じて同期して回転される。その結果、図23のように、回転伝達プレート36の突起36a、36fと回転部材26の外周面26aとは相対位置を変えずに移動する。従って、各クサビ部材71は、突起36a、36fに押されながら外周面26aと支持部材23の内周面23dとの間に適度の摩擦抵抗を付与した状態で移動する。即ち、回転部材26が回転すると、各クサビ部材71の傾斜面上を外周面26aが摺動しようとする。しかし、各クサビ部材71は、突起36a、36fに押されて移動し、クサビ部材71の傾斜面上で外周面26aを相対的に摺動させないようにする。そのため、回転部材26の各外周面26aと各クサビ部材71との相対位置は変化せず、回転部材26とクサビ部材71は、一体となって支持部材23の内周面23d上を摺動することになる。よって、回転部材26はクサビ部材71と支持部材23の内周面23dとの間の摩擦抵抗を受けながら回転することになる。
操作ハンドル20の押し下げ操作によりロック機構30によるピニオンギヤ18のロックが解除されたとき、シートクッション2に加わる重力によるピニオンギヤ18のシート下降方向への回転トルクが発生し、この回転トルクを、ピニオンギヤ18と共にロックプレート31及び回転部材26は受けることになる。この回転トルクが、操作ハンドル20の押し下げ操作による連結部材53及び回転伝達プレート36の回転トルクを上回ると、回転伝達プレート36によるポール33の内歯34に対する係合解除ができなくなり、ロックプレート31及びピニオンギヤ18の回転がロックされてしまう。しかし、このとき上述のように、回転部材26の回転には、摩擦抵抗が付与されており、シートクッション2に加わる重力によるピニオンギヤ18のシート下降方向への回転トルクを相殺している。こうして、シート1を下降させる操作中にピニオンギヤ18の回転がロックされて、スムーズな操作ができなくなる不具合を防止している。
<回転制御装置21の作用(操作ハンドル20の押し下げ操作中止時)>
図25〜27は、操作ハンドル20の押し下げ操作を中止して中立位置へ戻った状態を示す。このとき、入力部材41は、トーションスプリング43の付勢力により中立位置へ戻され、連結部材53も同期して中立位置へ戻される。そのため、連結部材53は、図25に矢印で示すように回転される。連結部材53が中立位置へ戻されるまでの間、後側の送り爪52は、その突部52dが解除片24fに乗り上げた状態とされている。連結部材53が中立位置へ戻ると、図25のように、後側の送り爪52は、その係合端部52aが回転伝達プレート36の内歯51に噛み合った状態に戻る。一方、前側の送り爪52は、連結部材53が中立位置へ戻されるまでの間、係合端部52aが回転伝達プレート36の内歯51上を摺動することになる。
操作ハンドル20の押し下げ操作を中止したとき、上述のように、回転伝達プレート36への送り爪52による回転駆動は解除されるため、回転伝達プレート36はトーションスプリング37の付勢力により回転部材26及びロックプレート31に対して初期位置に戻される。そのため、図26のように、回転部材26及びクサビ部材71は、図17と同様の中立位置に戻る。また、図27のように、各ポール32、33は、各係合端部32c、33cが支持部材23の内歯34に噛み合った状態となり、ロックプレート31は、その位置でロックされた状態となる。従って、ピニオンギヤ18も回転を停止し、シートクッション2の高さは、それまで操作された位置に維持される。
<回転制御装置21の作用(操作ハンドル20を引き上げ操作)>
図28〜30は、操作ハンドル20が中立位置から途中位置まで引き上げ操作された状態を示す。このとき、図28のように、入力部材41の回転により連結部材53が矢印方向に回転される。その結果、各送り爪52が同方向に移動される。そのため、後側の送り爪52の係合端部52aが回転伝達プレート36の内歯51に力を伝達して、回転伝達プレート36を同じ方向に回転する。このとき、前側の送り爪52の係合端部52aは回転伝達プレート36の内歯51と噛み合わないようにされている。即ち、この状態では、係合端部52aの歯が内歯51の歯の法線方向の荷重を受けて噛合解除方向に移動される。しかも、回転伝達プレート36の回転に伴って、前側の送り爪52の突部52dがカバー24の解除片24fに乗り上げて、係合端部52aは内歯51から離れた状態とされる。
このようにして回転伝達プレート36が回転されると、図29のように、突起36a、36fがクサビ部材71の係合部71aから離れた状態となる。この状態から操作ハンドル20が更に引き上げ操作されると、回転部材26の外周面26aはクサビ部材71の幅狭側に移動されるため、回転部材26にはクサビ部材71による摩擦抵抗は付与されない。また、図30のように、回転伝達プレート36の突起36a、36eが各ポール32のピン32bに係合して各ポール32の係合端部32cを支持部材23の内歯34から離れた状態とする。即ち、上昇方向のロックプレート31のロック状態を解除する。その後、係合孔36bに回転部材26の突起26cが係合すると、回転伝達プレート36の回転がロックプレート31に伝達される。そのため、図30の仮想線の矢印で示すようにロックプレート31は回転して、回転軸22を回転する。その結果、ピニオンギヤ18が回転され、シート1は上昇される。このとき、各ポール33の係合端部33cは支持部材23の内歯34と噛み合わないようにされている。即ち、この状態では、係合端部33cの歯が内歯34の歯の法線方向の荷重を受けて噛合解除方向に移動される。そのため、ロックプレート31が回転すると、各ポール33の係合端部33cは支持部材23の内歯34の上で摺動されることとなる。
<回転制御装置21の作用(まとめ)>
以上のとおり、操作ハンドル20を押し下げ操作すると、その操作に応じた量だけシート1は下降される。その押し下げ操作の繰り返しによりシート1を望みの高さに調整することができる。このとき、シート1を下降させる方向の回転軸22の回転には、クサビ部材71により摩擦抵抗が付与され、シート1の重力により回転軸22が受ける回転トルクを相殺する。反対に、操作ハンドル20を引き上げ操作したときも、同様に、その操作に応じた量だけシート1は上昇される。その引き上げ操作の繰り返しによりシート1を望みの高さに調整することができる。シート1を上昇させるときは、回転軸22の回転に対しクサビ部材71による摩擦抵抗は付与されない。
以上の操作によりシート1が下限位置又は上限位置に達すると、図31又は図32のように回転軸22のそれ以上の回転が止められる。
<第1実施形態の効果>
第1実施形態によれば、クサビ部材71による摩擦抵抗がシート1を上昇させるときには回転軸22に対して付与されず、シート1を下降させるときには付与される。そのため、シート上昇時の操作力を増加させないで、シート下降時にシート1側から加えられる回転トルクを摩擦抵抗により相殺することができる。その結果、シート上昇時の操作性を害することなく、シート下降時の操作をスムーズに行うことができるようになる。
<第2実施形態>
図33は第2実施形態を示す。第2実施形態が第1実施形態に対して特徴とする点は、回転部材26の外周面26aに対するクサビ部材71の傾斜面の角度αを、傾斜面における各外周面26aの摩擦角よりも大きくした点である。また、第2実施形態では、第1実施形態において設けられていた突起36fが設けられていない。同時に、突起36aの形状を変更している。その他の点は、第2実施形態においても第1実施形態と同一であり、同一部分についての再度の説明は省略する。
回転部材26の外周面26aに対するクサビ部材71の傾斜面の角度αを、傾斜面における各外周面26aの摩擦角よりも大きくしたため、シート下降操作により回転部材26が回転されたとき、回転部材26の外周面26aは、クサビ部材71の傾斜面上を摺動せず、クサビ部材71を連動させて、クサビ部材71を支持部材23の内周面23d上で摺動させる。そのため、クサビ部材71は、回転部材26と共に回転して、その回転に対し、クサビ部材71と支持部材23の内周面23dとの間の摩擦抵抗を付与することになる。
このように、シート下降操作の回転部材26の回転に対し、クサビ部材71と支持部材23の内周面23dとの間の摩擦抵抗を付与するため、シートクッション2に加わる重力によるピニオンギヤ18のシート下降方向への回転トルクを相殺しながらシート1の下降操作をスムーズに行うことができる。そのため、クサビ部材71と支持部材23の内周面23dとの間の摩擦抵抗は適度に調整され、それに合わせて回転部材26の外周面26aに対するクサビ部材71の傾斜面の角度αも調整される。
第2実施形態では、シート下降操作により回転部材26が回転されたとき、クサビ部材71は、回転部材26と共に移動する。そのため、回転部材26の回転時にクサビ部材71に当接する突起36a、36fは不要となる。
<他の実施形態>
以上、特定の実施形態について説明したが、本発明は、それらの外観、構成に限定されず、種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、上記実施形態では、本発明を自動車のシートに適用したが、飛行機、船、電車等に搭載のシート、若しくは映画館等に設置のシートに適用しても良い。
また、上記実施形態では、ロック機構として、ポール32、33の係合端部32c、33cと内歯34との噛み合いにより行うものを使用したが、コイルスプリングが回転軸に巻き付けられることによりロックを行うものを使用してもよい。
また、上記実施形態では、摩擦部材としてクサビ部材を使用したが、ローラによるブレーキ装置を使用してもよい。
1 自動車用シート(シート)
2 シートクッション
3 シートバック
4 フロア
5 ロアレール
6 アッパレール
7 ブラケット
8 シートスライド装置
10 リフタ装置
11 リンク部材
11a 前方リンク
11b 後方リンク
12 リンク機構
13 サイドフレーム
13a 貫通孔
14 ベース部材
16 セクタギヤ(入力ギヤ)
17 トルクロッド
18 ピニオンギヤ
20 操作ハンドル
21 回転制御装置
22 回転軸
22a 外周面
22b スプライン
23 支持部材
23a 貫通孔
23b 案内凹部
23c 中心孔
23d 内周面
24 カバー
24a 開口部
24b 係合片
24c 突片
24d 脚部
24e 貫通孔
24f 解除片
25 カシメピン
25a 嵌合穴
25b カシメ端部
26 回転部材
26a 外周面
26b 外接面
26c 突起
26d スプライン孔
26e 長孔
30 ロック機構
31 ロックプレート
31a 摺動面部
31b スプライン孔
31c 長孔
31d、31e 突起
32、33 ポール
32a、33a 貫通孔
32b、33b ピン
32c、33c 係合端部
34 内歯
35 トーションスプリング
35a 巻回部
35b 端部
36 回転伝達プレート
36a 突起(当接部)
36b 係合孔
36c 長孔
36d 中心孔
36e 突起
36f 突起(当接部)
37 トーションスプリング
37a 端部
41 入力部材
41a 貫通孔
41b 中心孔
42 係合片
43 トーションスプリング
43a 端部
50 回転駆動機構
51 内歯
52 送り爪
52a 係合端部
52b ヒンジ部
52c ピン
52d 突部
53 連結部材
53a アーム
53b 貫通孔
53c 係合孔
54 トーションスプリング
54a 端部
54b 突起
60 ストッパ
61 支持部材側突部
62 係合片
63 回転軸側突部
71 クサビ部材(摩擦部材)
72 圧縮スプリング
71a 係合部
71b 幅広端部

Claims (6)

  1. シートを昇降動作させるリンク機構の入力ギヤに噛合するピニオンギヤと、
    前記ピニオンギヤの回転を制御する回転制御装置とを備え、
    前記回転制御装置は、
    前記ピニオンギヤに同期して回転する回転軸と、
    前記回転軸を回転自在に支持する支持部材と、
    前記シートを昇降動作させるための操作ハンドルが前記シートを上昇又は下降させるように操作されると、前記回転軸に前記操作ハンドルの操作力を伝達して前記回転軸を上昇方向又は下降方向に回転駆動する回転駆動機構と、
    前記操作ハンドルが前記シートを上昇又は下降させるように操作されると、前記回転軸の回転を許容し、前記操作ハンドルの操作終了位置で前記回転軸の回転をロックするロック機構とを備えるリフタ装置であって、
    前記回転軸又は該回転軸と同期して回転する回転部材と前記支持部材との間に設けられ、前記回転軸の回転時に、前記回転軸又は前記回転部材と前記支持部材との間に回転方向の摩擦抵抗を生じさせる摩擦部材を備え、
    該摩擦部材は、前記回転軸の回転方向がシートを上昇させる方向のときは前記摩擦抵抗を生じず、前記回転軸の回転方向がシートを下降させる方向のときは前記摩擦抵抗を生じるように構成されているリフタ装置。
  2. 請求項1において、
    前記摩擦部材は、前記回転軸又は前記回転部材と前記支持部材との間で、互いに対向する面に挟まれたクサビ部材であり、
    該クサビ部材は、前記回転軸又は前記回転部材がシート下降方向に回転する側に行くほど前記対向方向で広がったクサビ形状とされているリフタ装置。
  3. 請求項2において、
    前記支持部材は、前記回転駆動機構及び前記ロック機構を内部に収容するように容器形状を成し、しかも前記容器形状には前記回転軸と同心円の内周面が形成されており、
    前記回転部材は、前記支持部材の内周面内で、外周面を前記支持部材の内周面に対向させて配置されており、
    前記クサビ部材は、前記支持部材の内周面と前記回転部材の外周面との間に挟まれて配置されているリフタ装置。
  4. 請求項3において、
    前記回転駆動機構は、前記回転軸をシート下降方向に回転するとき、前記クサビ部材に当接して、前記クサビ部材を前記対向面に挟まれて前記回転部材の外周面に対する摩擦抵抗を大きくされた状態から摩擦抵抗を小さくする状態へ向けて押圧する当接部を備えるリフタ装置。
  5. 請求項3において、
    前記回転駆動機構は、前記操作ハンドルの操作に応じて前記上昇方向又は前記下降方向に回転される回転伝達プレートを備え、
    前記回転部材は、前記回転伝達プレートに対して回転方向で係合して前記回転伝達プレートにより回転されるように構成されており、
    前記回転部材の前記下降方向への回転時において、前記回転部材の外周面に対する前記クサビ部材の前記回転部材の外周面と当接する部位の傾斜角度は、前記クサビ部材の前記回転部材の外周面と当接する部位における前記回転部材の外周面の摩擦角よりも小さくされており、
    前記回転伝達プレートは、前記下降方向に回転するとき、前記クサビ部材に当接して、前記クサビ部材を前記対向面に挟まれて前記回転部材の外周面に対する摩擦抵抗を大きくされた状態から摩擦抵抗を小さくする状態へ向けて押圧する当接部を備えるリフタ装置。
  6. 請求項3において、
    前記回転部材の前記下降方向への回転時において、前記回転部材の外周面に対する前記クサビ部材の前記回転部材の外周面と当接する部位の傾斜角度は、前記クサビ部材の前記回転部材の外周面と当接する部位における前記回転部材の外周面の摩擦角よりも大きくされているリフタ装置。
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