JP2019198872A - パイプの製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】タクトタイムを短縮できるパイプの製造方法及び小型なパイプの製造装置を提供する。【解決手段】本発明に係るパイプの製造方法は、対向配置される第一型1A及び第二型1Bを対向方向に相対移動させ、パイプ素材FFを湾曲させて長手方向に直交する断面がU字状のU字状パイプUPを形成する第一工程と、対向配置される第三型2A及び第四型2Bを対向方向に相対移動させ、U字状パイプUPの両ストレート部UP1のうち基端側UP3を除く先端側UP2を湾曲させつつ第三型2A及び第四型2Bの一方に突設される突き当て部24Aに両ストレート部UP1の先端をそれぞれ突き当て、先端側UP2をさらに湾曲させて円弧状として断面がC字状のC字状パイプCPを形成する第二工程と、対向配置される第五型3A及び第六型3Bを対向方向に相対移動させ、C字状パイプCPにおける基端側UP3の少なくとも一部を湾曲させてC字状パイプCPの開口側の両先端を突き合わせ、突き合わせた先端側UP2を円弧状に形成する第三工程と、を備える。【選択図】図6D

Description

本発明は、パイプの製造方法及び製造装置に関するものである。
例えば、特許文献1には、プレス装置(パイプの製造装置)を用いたパイプの製造方法が記載されている。この製造方法は、先ず、金属製の平板(パイプ素材)を長手方向に直交する断面がU字状となるように湾曲させてU字状パイプを形成し、次に、U字状パイプの両先端部を内側に折り曲げて端曲U字状パイプを形成し、最後に、端曲U字状パイプを長手方向に直交する断面が円形状となるように湾曲させて最終的なパイプを形成する方法である。
特開2016−59938号公報
従来のパイプの製造方法では、端曲U字状パイプの形成工程において、ダイに形成されたU字溝内にU字状パイプの湾曲部を挿入し、長手方向に直交する断面がU字状に形成され且つU字の首部に括れが形成されたパンチをU字状パイプの内側に挿入する。そして、パンチの上記断面と相似形状のU字溝及び当該U字溝の溝底にパンチの基部を挿通可能な穴を有する外枠をパンチに挿通し、ダイに対してパンチ及び外枠を下降させ、U字状パイプを加圧して端曲U字状パイプを形成する。
しかし、この製造方法では、端曲U字状パイプの形成工程から最終的なパイプの形成工程に移行する際に、先ず、外枠を上昇させ、次に、パンチを水平方向に移動させて端曲U字状パイプから抜き出し、最後に、端曲U字状パイプをダイから取り出す必要があり、タクトタイムが長くなる傾向にある。また、パイプが例えばステアリング装置のラックバーのような長尺の場合、パンチの水平方向の移動は複雑な移動機構及び広いスペースが必要になるため、プレス装置が大型化する傾向にある。
また、プレス装置でパイプを製造する別の方法としては、図13Aに示すように、雄型である第一パンチP1及び雌型である第一ダイD1を用いて矩形状の平板を長手方向に直交する断面がU字状となるように湾曲させてU字状パイプUを形成し、図13Bに示すように、雌型である第二パンチP2及び雌型である第二ダイD2を用いて内周に芯材Cを挿入したU字状パイプUを長手方向に直交する断面が円形状となるように湾曲させて最終的なパイプPPを形成する。
しかし、この製造方法では、第一、第二パンチP1,P2は垂直方向に移動させるが、芯材Cは水平方向に移動させる必要が有り、上述と同様に、タクトタイムが長くなる傾向にあり、また、プレス装置が大型化する傾向にある。仮に、図13Cに示すように、第二パンチP2及び第二ダイD2を用いて内周に芯材Cを挿入していないU字状パイプUを湾曲させると、U字状パイプUの両端部は第二パンチP2と芯材Cに挟み込まれないので内側に移動できることになる。よって、U字状パイプUの両端部は、第二パンチP2の内周に沿って湾曲しないので、U字状パイプUの両端部を円弧状に突き当てることができず、突き当て部にストレートが残ったパイプPEとなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、パイプ素材の両端部を円弧状に突き当てたパイプの製造が可能であり、タクトタイムを短縮できるパイプの製造方法及び小型なパイプの製造装置を提供することを目的とする。
本発明に係るパイプの製造方法は、対向配置される第一型及び第二型を対向方向に相対移動させ、パイプ素材を湾曲させて長手方向に直交する断面がU字状のU字状パイプを形成する第一工程と、対向配置される第三型及び第四型を対向方向に相対移動させ、前記U字状パイプの両ストレート部のうち基端側を除く先端側を湾曲させつつ前記第三型及び前記第四型の一方に突設される突き当て部に前記両ストレート部の先端をそれぞれ突き当て、前記先端側をさらに湾曲させて円弧状として前記断面がC字状のC字状パイプを形成する第二工程と、対向配置される第五型及び第六型を対向方向に相対移動させ、前記C字状パイプにおける前記基端側の少なくとも一部を湾曲させて前記C字状パイプの開口側の両先端を突き合わせ、突き合わせた前記先端側を円弧状に形成する第三工程と、を備える。
本発明に係るパイプの製造装置は、対向配置され対向方向に相対移動可能であり、パイプ素材を湾曲させて長手方向に直交する断面がU字状のU字状パイプを形成可能な面を有する第一型及び第二型と、対向配置され対向方向に相対移動可能であり、前記U字状パイプの両ストレート部のうち基端側を除く先端側を湾曲させて円弧状として前記断面がC字状のC字状パイプを形成可能な面を有する第三型及び第四型と、対向配置され対向方向に相対移動可能であり、前記C字状パイプにおける前記基端側の少なくとも一部を湾曲させて前記C字状パイプの開口側の両先端を突き合わせ、突き合わせた前記先端側を円弧状に形成可能な面を有する第五型及び第六型と、を備え、前記第三型及び前記第四型の一方には、前記両ストレート部の先端側を湾曲させる際、前記両ストレート部の先端をそれぞれ突き当て可能な突き当て部が突設される。
本発明に係るパイプの製造方法によれば、従来のように、水平方向に移動させてパイプから抜き出す必要がある芯材を使用しないので、タクトタイムを短縮させて製造効率を高めることができる。また、本発明に係るパイプの製造装置によれば、パイプが長尺であっても、芯材を水平方向に移動させるための広いスペースや複雑な機構は不要になるため、パイプの製造装置の小型化を図ることができる。そして、本発明に係るパイプの製造方法及び製造装置によれば、U字状パイプの両ストレート部の先端は、突き当て部にそれぞれ突き当たるので逃げ場が無くなり、U字状パイプの両ストレート部の先端側は、第三型及び第四型の一方の内周面に沿った円弧状にできる。よって、先端側が円弧状となったC字状パイプにおける基端側の少なくとも一部を湾曲させてC字状パイプの開口側の両先端を突き合わせることで、突き合わせた先端側を円弧状に形成できる。
本実施形態のパイプの製造装置に使用する第一上型を示す斜視図である。 本実施形態のパイプの製造装置に使用する第一下型を示す斜視図である。 本実施形態のパイプの製造装置に使用する第二上型を示す斜視図である。 本実施形態のパイプの製造装置に使用する第二下型を示す斜視図である。 第二上型の詳細を示す図である。 本実施形態のパイプの製造装置に使用する第三上型を示す斜視図である。 本実施形態のパイプの製造装置に使用する第三下型を示す斜視図である。 製造対象のパイプの素材となる平板を示す斜視図である。 製造対象のパイプを示す斜視図である。 本実施形態のパイプの製造方法を説明するためのフローチャートである。 パイプの製造方法において平板を第一下型に載置した状態を示す断面図である。 パイプの製造方法において平板をU字状パイプに形成した状態を示す断面図である。 パイプの製造方法においてU字状パイプを第二下型に載置した状態を示す断面図である。 パイプの製造方法においてU字状パイプをC字状パイプに形成した状態を示す断面図である。 パイプの製造方法において第二上型を第二下型に交換した状態を示す断面図である。 パイプの製造方法においてC字状パイプをパイプに形成した状態を示す断面図である。 ラックバーの製造方法において打ち抜き加工した平板を示し、(a)は中心軸線方向から見た図、(b)は平面図、(c)は中心軸線と直角な方向から見た図である。 ラックバーの製造方法において平板に段差を形成した状態を示し、(a)は中心軸線方向から見た図、(b)は平面図、(c)は中心軸線と直角な方向から見た図である。 ラックバーの製造方法において平板をU字状パイプに形成した状態を示し、(a)は中心軸線方向から見た図、(b)は平面図、(c)は中心軸線と直角な方向から見た図である。 ラックバーの製造方法においてU字状パイプにラック歯を形成した状態を示し、(a)は中心軸線方向から見た図、(b)は平面図、(c)は中心軸線と直角な方向から見た図である。 ラックバーの製造方法においてU字状パイプをC字状パイプに形成した状態を示し、(a)は中心軸線方向から見た図、(b)は平面図、(c)は中心軸線と直角な方向から見た図である。 ラックバーの製造方法においてC字状パイプをパイプに形成した状態を示し、(a)は中心軸線方向から見た図、(b)は平面図、(c)は中心軸線と直角な方向から見た図である。 本実施形態の製造装置で製造可能な別例のC字状パイプを示す図である。 図8のC字状パイプで形成されるパイプを示す図である。 本実施形態の製造装置で製造可能なさらに別例のU字状パイプを示す図である。 図10のU字状パイプで形成されるC字状パイプを示す図である。 図11のC字状パイプで形成されるパイプを示す図である。 従来のパイプの製造方法において平板をU字状パイプに形成した状態を示す断面図である。 従来のパイプの製造方法において芯材を用いてU字状パイプをパイプに形成した状態を示す断面図である。 従来のパイプの製造方法において芯材を用いずにU字状パイプをパイプに形成した状態を示す断面図である。
(1.パイプの製造装置)
本実施形態のパイプの製造装置は、固定されたボルスタ及び当該ボルスタに対し上下動可能なスライドを備える一般的なプレス装置であり、図1A,1B−図3A,3Bに示す金型で金属製の矩形状の平板FF(パイプ素材、図4A参照)を湾曲させることにより、円筒状のパイプPP(図4B参照)を製造する装置である。本例では、パイプPPの寸法は、外径φD、内径φd、長さLとする。よって、平板FFの寸法は、幅πD、厚さ(D−d)/2、長さLとなる。
本実施形態のプレス装置は、金型の形状を工夫して芯材Cを使用せずに長手方向に直交する断面(以下、断面という)が円形状のパイプPPを製造する装置である。以下では、プレス装置は一般的な装置であるため詳細な説明及び図示は省略し、プレス装置に使用される金型について説明する。このプレス装置には、第一工程で使用される第一上型1A(図1A参照、第一型)及び第一下型1B(図1B参照、第二型)と、第二工程で使用される第二上型2A(図2A参照、第三型)及び第二下型2B(図2B参照、第四型)と、第三工程で使用される第三上型3A(図3A参照、第五型)及び第二下型2Bと同一形状の第三下型3B(図3B参照、第六型)とが使用される。
第一上型1A及び第一下型1Bは、平板FFを断面がU字状のU字状パイプUP(図6B参照)に湾曲させるための金型である。図1Aに示すように、第一上型1Aは、直方体部分と半円柱部分が上下に組み合わされた形状の雄型である。直方体部分は、奥行き(長手方向)が図4Bに示すパイプPPの長さLよりも長尺の寸法LL(>L)に形成され、幅がパイプPPの内径φdと同一の寸法dに形成され、半円柱部分は、パイプPPの内径φdと同一径φdで奥行きが寸法LLに形成される。なお、他の金型1B,2A,2B,3A,3Bも奥行きは寸法LLに形成される。
図1Bに示すように、第一下型1Bは、第一上型1Aを下端部側から挿入可能であって図4Aに示す平板FFを断面がU字状となるように湾曲可能な面11bを有するU字曲げ溝部11Bを上面側に有する直方体状の雌型である。U字曲げ溝部11Bは、直方体溝部と半円柱溝部が上下に組み合わされた形状である。直方体溝部は、奥行きが寸法LLに形成され、幅がパイプPPの外径φDと同一の寸法Dに形成され、半円柱溝部は、パイプPPの外径φDと同一径φDで奥行きが寸法LLに形成される。
第二上型2A及び第二下型2Bは、第一上型1A及び第一下型1Bで形成されるU字状パイプUPを断面がC字状(開口が上向きのC字状)のC字状パイプCP(図6D参照)に湾曲させるための金型である。図2Aに示すように、第二上型2Aは、U字状パイプUPの両ストレート部UP1(図6C参照)の先端側UP2(図6C参照)を内側に湾曲可能な面21aを有する端曲げ溝部21Aを下面側に有する直方体状の雌型である。図2Bに示すように、第二下型2Bは、U字状パイプUPの湾曲部UP4(図6C参照)を収納可能な面21bを有する半円柱状のU字収納溝部21Bを上面側に有する直方体状の雌型である。U字収納溝部21Bは、パイプPPの外径φDと同一径φDで奥行きが寸法LLに形成される。
ここで、端曲げ溝部21Aについて詳細に説明する。図2A及び図2Cに示すように、端曲げ溝部21Aは、長手方向に直交する断面が扇状の面22a,23aを有する2つの溝部(以下、扇状溝部22A,23Aという)と、2つの扇状溝部22A,23Aの間に突設される台形柱状の突き当て部24Aと、2つの扇状溝部22A,23Aの下方に形成される長手方向に直交する断面が直線状の面25a,25aを有する直方体溝部25Aが組み合わされた形状である。
扇状溝部22A,23Aは、パイプPPの外径φDと同一径φDの60度の円弧を有する扇形であって奥行きが寸法LLに形成される。扇状溝部22A,23Aは、U字状パイプUPの両ストレート部UP1のうち基端側UP3(図6C参照)を除く先端側UP2を内側に湾曲させる。直方体溝部25Aは、奥行きが寸法LLに形成され、幅がパイプPPの外径φDと同一の寸法Dに形成される。
突き当て部24Aは、両側面(突き当て面24a,24b)のなす角度が60度であって奥行きが寸法LLに形成される。そして、突き当て部24Aの突き当て面24a,24bは、突き当て部24Aの沿面、すなわち扇状溝部22A,23Aの内周面(円弧面)と直交するように形成される。突き当て部24Aの突き当て面24a,24bには、U字状パイプUPの両ストレート部UP1の先端が突き当てられる。
このような端曲げ溝部21Aを有する第二上型2Aが、U字状パイプUPを収納した第二下型2Bに対して下降すると、先ず、U字状パイプUPの両ストレート部UP1が、直方体溝部25Aの垂直な内壁面に沿って進入する。さらに第二上型2Aが下降すると、U字状パイプUPの両ストレート部UP1の先端が、扇状溝部22A,23Aの内周面に擦れ、U字状パイプUPの両ストレート部UP1の先端側UP2は、徐々に湾曲していく。U字状パイプUPの両ストレート部UP1の基端側UP3は、直方体溝部25Aの垂直な内壁面(25a,25a)に支持されるので、基端側UP3を湾曲させずにストレート状態を維持でき、先端側UP2のみをしっかり湾曲させることができる。
そして、U字状パイプUPの両ストレート部UP1の先端は、突き当て部24Aの突き当て面24a,24bにそれぞれ突き当たるので逃げ場が無くなる。ここで、突き当て面24a,24bは、扇状溝部22A,23Aの内周面と直交するように形成されているため、両ストレート部UP1には扇状溝部22A,23Aの内周面の接線方向に力が掛かる。よって、U字状パイプUPの両ストレート部UP1の先端側UP2は、扇状溝部22A,23Aの内周面に沿う形状となる。
第三上型3A及び第三下型3Bは、第二上型2A及び第二下型2Bで形成されるC字状パイプCPを断面が円形状のパイプPP(図6F参照)に湾曲させるための金型である。図3Aに示すように、第三上型3Aは、C字状パイプCPの両ストレート部CP1(図6E参照、U字状パイプUPの両ストレート部UP1の基端側UP3に相当)を30度の円弧状に湾曲可能な面31aを有する円弧曲げ溝部31Aを下面側に有する直方体状の雌型である。円弧曲げ溝部31Aは、パイプPPの外径φDと同一径φDで奥行きが寸法LLの半円柱状に形成される。
第三上型3Aの円弧曲げ溝部31Aの曲率は、第二上型2Aの扇状溝部22A,23Aの曲率と同一に形成される。これにより、第三工程においてC字状パイプCPの両ストレート部CP1を湾曲させたときの曲率は、第二工程においてU字状パイプUPの両ストレート部UP1の先端側UP2を湾曲させたときの曲率と同一となるので、最終的に断面が半円形状となるように形成できる。
また、第二上型2Aの扇状溝部22A,23Aは、U字状パイプUPの両ストレート部UP1の先端側UP2を60度の角度で湾曲させ、第三上型3Aの円弧曲げ溝部31Aは、C字状パイプCPの両ストレート部CP1を30度の角度で湾曲させる構成とした。U字状パイプUPの両ストレート部UP1の先端側UP2の湾曲角度を、C字状パイプCPの両ストレート部CP1の湾曲角度より小さく設定した場合、U字状パイプUPの両ストレート部UP1の根本が折れ曲がる現象が発生した。
そこで、第二工程においてU字状パイプUPの両ストレート部UP1の先端側UP2を湾曲させる角度は、第三工程においてC字状パイプCPの両ストレート部CP1を湾曲させる角度以上の角度に設定する。例えば、第二上型2Aの扇状溝部22A,23Aは、U字状パイプUPの両ストレート部UP1の先端側UP2を45度以上の角度で湾曲させ、第三上型3Aの円弧曲げ溝部31Aは、C字状パイプCPの両ストレート部CP1を45度以下の角度で湾曲させる構成としてもよい。
図3Bに示すように、第三下型3Bは、第二下型2Bと同一形状であり、C字状パイプCPのうち半円柱状部分を収納可能な面31bを有する半円柱状のC字収納溝部31Bを上面側に有する直方体状の雌型である。C字収納溝部31Bは、パイプPPの外径φDと同一径φDで奥行きが寸法LLの半円柱状に形成される。
(2.パイプの製造方法)
次に、プレス装置の制御装置によるパイプPPの製造方法について図を参照して説明する。なお、図示省略するが、プレス装置は、既知の金型自動交換装置及び加工物自動移載装置を備えているものとする。また、第三下型3Bは、第二下型2Bと同一形状であるため、第二下型2Bは交換せずにそのまま使用する場合を説明する。また、平板FFは、プレス装置により素材の金属板から図4Aに示す形状に予め打ち抜き加工されているものとする。
制御装置は、金型自動交換装置で第一上型1Aをスライドに取り付けるとともに第一下型1Bをボルスタに取り付ける(図5のステップS1)。そして、図6Aに示すように、加工物自動移載装置で平板FFを第一下型1Bに載置する(図5のステップS2)。そして、図6Bに示すように、第一上型1Aを下降させて第一上型1Aで平板FFを加圧し湾曲させてU字状パイプUPを形成する(図5のステップS3、第一工程)。
制御装置は、第一上型1Aを上昇させ、加工物自動移載装置で第一下型1BからU字状パイプUPを取り出す(図5のステップS4)。そして、金型自動交換装置で第一上型1Aをスライドから取り外すとともに第一下型1Bをボルスタから取り外し、第二上型2Aをスライドに取り付けるとともに第二下型2Bをボルスタに取り付ける(図5のステップS5)。そして、図6Cに示すように、加工物自動移載装置でU字状パイプUPを第二下型2Bに載置する(図5のステップS6)。
制御装置は、図6Dに示すように、第二上型2Aを下降させて第二上型2AでU字状パイプUPの直線部を加圧し、U字状パイプUPの直線部の上部を内側に湾曲させてC字状パイプCPを形成する(図5のステップS7、第二工程)。そして、第二上型2Aを上昇させ、加工物自動移載装置で第二下型2BからC字状パイプCPを取り出す(図5のステップS8)。そして、金型自動交換装置で第二上型2Aをスライドから取り外し、図6Eに示すように、第三上型3Aをスライドに取り付ける(図5のステップS9)。
制御装置は、図6Fに示すように、第三上型3Aを下降させて第三上型3AでC字状パイプCPの両端部を加圧し内側に湾曲させてパイプPPを形成する(図5のステップS10、第三工程)。そして、第三上型3Aを上昇させ、加工物自動移載装置で第二下型2BからパイプPPを取り出し(図5のステップS11)、全ての処理を終了する。
このプレス装置では、従来のように、水平方向(パイプPPの長手方向)に移動させてパイプPPから抜き出す必要がある芯材Cを使用しないので、タクトタイムを短縮させて製造効率を高めることができる。また、パイプPPがステアリング装置のラックバーのような長尺であっても、芯材Cを水平方向に移動させるための広いスペースや複雑な機構は不要になるため、プレス装置の小型化を図ることができる。
本実施形態のプレス装置は、ステアリング装置のラックバーの製造に適用でき、図7A−図7Fを参照して概略を簡単に説明する。プレス装置は、図7Aに示すように、四隅に切欠き41が有る略矩形状の平板4を素材の金属板から打ち抜き加工する。そして、図7Bに示すように、平板4の中心軸線A方向の両端側に中心軸線Aと直交する方向に延在する段差42を湾曲させ加工する。そして、図7Cに示すように、平板4を断面がU字状となるように湾曲させてU字状パイプ5を形成する。
そして、図7Dに示すように、U字状パイプ5の両端側の段差42間であって湾曲部分の外周にラック歯51をプレス加工する。そして、図7Eに示すように、U字状パイプ5の直線部の上部を内側に湾曲させてC字状パイプ6を形成する。そして、図7Fに示すように、C字状パイプ6の両端部を内側に湾曲させて断面が円形状となるように湾曲させてパイプ7を形成する。そして、プレス装置から取り出したパイプ7の突き当て部分を溶接により接合する。以上により、ラックバーの製造が完了する。
なお、ラック歯51を形成するため、完全なU字状、C字状、円形状とならないが、ラック歯51が形成されない仮想円弧をもってU字状、C字状、円形状とみなすものとする。
(3.その他)
上述の実施形態では、パイプ素材として断面が直線状の平板FFで断面が円形状のパイプPPを製造する場合を説明した。しかし、断面が直線状の平板FFのパイプ素材に限定されるものではなく、例えば、断面が湾曲した形状の板材をパイプ素材として適用できる。
また、C字状パイプの開口側の両先端を突き合わせ、突き合わせた先端側を円弧状に形成できれば、円形状のパイプPPに限定されるものではない。例えば、図8に示すC字状パイプCPAの両ストレート部CPA1のうち、上半分のみを湾曲させることで、図9に示す長円形状のパイプPPAを製造できる。
また、図10に示す底面がフラットで底面の両側に角を有するU字状パイプUPBを形成し、このU字状パイプUPBから図11に示すC字状パイプCPBを形成し、C字状パイプCPBの両ストレート部CPB1の先端側を湾曲させることで、図12に示す半円形状と矩形状を組み合わせた形状のパイプPPBを製造できる。
また、上述の実施形態では、上型1A−3Aは上下方向に移動させる構成を説明したが、特に限定されるものではない。また、上型1A−3Aを上下動させ、下型1B−3Bを固定する構成としたが、下型1B−3Bを上下動させ、上型1A−3Aを固定する構成としてもよい。
1A:第一上型、 1B:第一下型、 2A:第二上型、 2B:第二下型、 3A:第三上型、 3B:第三下型、 11B:U字曲げ溝部、 21A:端曲げ溝部、 22A,23A:扇状溝部、 22a,23a:扇状溝部の面、 24A:突き当て部、 24a,24b:突き当て面、 25A:直方体溝部、 25a:直方体溝部の面、 21B:U字収納溝部、 21b:U字収納溝部の面、 31A:円弧曲げ溝部、 31a:円弧曲げ溝部の面、 31B:C字収納溝部、 31b:C字収納溝部の面、 FF:平板、 PP:パイプ、 UP:U字状パイプ、 UP1:U字状パイプのストレート部、 UP2:U字状パイプのストレート部の先端部、 UP3:U字状パイプのストレート部の基端部、 UP4:U字状パイプの湾曲部、 CP:C字状パイプ

Claims (14)

  1. 対向配置される第一型及び第二型を対向方向に相対移動させ、パイプ素材を湾曲させて長手方向に直交する断面がU字状のU字状パイプを形成する第一工程と、
    対向配置される第三型及び第四型を対向方向に相対移動させ、前記U字状パイプの両ストレート部のうち基端側を除く先端側を湾曲させつつ前記第三型及び前記第四型の一方に突設される突き当て部に前記両ストレート部の先端をそれぞれ突き当て、前記先端側をさらに湾曲させて円弧状として前記断面がC字状のC字状パイプを形成する第二工程と、
    対向配置される第五型及び第六型を対向方向に相対移動させ、前記C字状パイプにおける前記基端側の少なくとも一部を湾曲させて前記C字状パイプの開口側の両先端を突き合わせ、突き合わせた前記先端側を円弧状に形成する第三工程と、
    を備える、パイプの製造方法。
  2. 前記第二工程は、前記U字状パイプの両ストレート部の基端側を湾曲させずにストレート状態を維持して前記先端側を湾曲させる、請求項1に記載のパイプの製造方法。
  3. 前記第二工程において前記U字状パイプの両ストレート部の先端側を湾曲させるときの曲率は、前記第三工程において前記C字状パイプにおける前記基端側を湾曲させるときの曲率と同一である、請求項1又は2に記載のパイプの製造方法。
  4. 前記第二工程において前記U字状パイプの両ストレート部の先端側を湾曲させる角度は、前記第三工程において前記C字状パイプにおける前記基端側を湾曲させる角度以上の角度である、請求項1−3の何れか一項に記載のパイプの製造方法。
  5. 前記第二工程における湾曲角度は60度であり、前記第三工程における湾曲角度は30度である、請求項4に記載のパイプの製造方法。
  6. 前記突き当て部における前記U字状パイプの前記両ストレート部の先端の突き当て面は、前記突き当て部の沿面と直交するように形成される、請求項1−5の何れか一項に記載のパイプの製造方法。
  7. 前記パイプは、ステアリング装置のラックバーである、請求項1−6の何れか一項に記載のパイプの製造方法。
  8. 対向配置され対向方向に相対移動可能であり、パイプ素材を湾曲させて長手方向に直交する断面がU字状のU字状パイプを形成可能な面を有する第一型及び第二型と、
    対向配置され対向方向に相対移動可能であり、前記U字状パイプの両ストレート部のうち基端側を除く先端側を湾曲させて円弧状として前記断面がC字状のC字状パイプを形成可能な面を有する第三型及び第四型と、
    対向配置され対向方向に相対移動可能であり、前記C字状パイプにおける前記基端側の少なくとも一部を湾曲させて前記C字状パイプの開口側の両先端を突き合わせ、突き合わせた前記先端側を円弧状に形成可能な面を有する第五型及び第六型と、
    を備え、
    前記第三型及び前記第四型の一方には、前記両ストレート部の先端側を湾曲させる際、前記両ストレート部の先端をそれぞれ突き当て可能な突き当て部が突設される、パイプの製造装置。
  9. 前記第三型の面の長手方向に直交する断面及び前記第四型の面の長手方向に直交する断面の一方は、扇状及び直線状を組み合わせた形状である、請求項8に記載のパイプの製造装置。
  10. 前記第三型及び前記第四型の一方において前記U字状パイプの両ストレート部の先端側を湾曲させる前記面の曲率は、前記第五型及び前記第六型の一方において前記C字状パイプにおける前記基端側を湾曲させる前記面の曲率と同一である、請求項8又は9に記載のパイプの製造装置。
  11. 前記第三型及び前記第四型の一方において前記U字状パイプの両ストレート部の先端側を湾曲させる前記面の角度は、前記第五型及び前記第六型の一方において前記C字状パイプにおける前記基端側を湾曲させる前記面の角度以上の角度である、請求項8−10の何れか一項に記載のパイプの製造装置。
  12. 前記第三型及び前記第四型の一方の前記面の湾曲角度は60度であり、前記第五型及び前記第六型の一方の前記面の湾曲角度は30度である、請求項11に記載のパイプの製造装置。
  13. 前記突き当て部における前記U字状パイプの前記両ストレート部の先端の突き当て面は、前記突き当て部の沿面と直交するように形成される、請求項8−12の何れか一項に記載のパイプの製造装置。
  14. 前記パイプは、ステアリング装置のラックバーである、請求項8−13の何れか一項に記載のパイプの製造装置。
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