JP2019186296A - コイル装置 - Google Patents

コイル装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019186296A
JP2019186296A JP2018072143A JP2018072143A JP2019186296A JP 2019186296 A JP2019186296 A JP 2019186296A JP 2018072143 A JP2018072143 A JP 2018072143A JP 2018072143 A JP2018072143 A JP 2018072143A JP 2019186296 A JP2019186296 A JP 2019186296A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
lid
coil device
inner core
outer core
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018072143A
Other languages
English (en)
Inventor
直喜 川久保
Naoki Kawakubo
直喜 川久保
洋史 佐々木
Yoji Sasaki
洋史 佐々木
優 正木
Masaru Masaki
優 正木
ちはる 佐藤
Chiharu Sato
ちはる 佐藤
伸夫 北島
Nobuo Kitajima
伸夫 北島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2018072143A priority Critical patent/JP2019186296A/ja
Publication of JP2019186296A publication Critical patent/JP2019186296A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Insulating Of Coils (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

【課題】外装コア40と内部コア20とのギャップで生じるおそれがる磁束の漏れを遮蔽し、外部への磁束の漏れを抑制するコイル装置を提供する。【解決手段】本発明のコイル装置1は、巻芯部と、前記巻芯部の軸方向の両端部に設けられた鍔部とを有する内部コアと、前記巻芯部に巻回されるワイヤと、前記内部コアの外周に配置される外装コア40と、前記外装コア40の上端に設置され、前記外装コアの上部開口を覆う蓋状部材70とを有する。ことを特徴とするコイル装置。【選択図】 図1

Description

本発明は、コイル装置に関し、特に、ワイヤが巻回された内部コアと外装コアとを備えるコイル装置に関する。
たとえば特許文献1に示すように、コイル装置として、ワイヤが巻回されたドラムコア(内部コア)とリングコア(外装コア)とが組み合わされたコイル装置が知られている。
しかし、従来のコイル装置では、ドラムコアとリングコアとの間のギャップから磁束漏れが発生し、ノイズが発生する問題がある。漏れた磁束が基板の配線パターンと結合してノイズ電圧が発生すると、回路の誤動作を引き起こしたり、製品がノイズ規格に不適合となる問題が生じる。
漏れ磁束による悪影響を防ぐため、コイル装置の全体を金属カバーでシールする方法が知られている。しかしこの方法は、金属カバーをGNDパターンに接続しなければならず、基板に専用のランドパターンを設ける必要がある。その結果、実装工程が煩雑になり、コストアップになる。また、金属シールドでは、漏れ磁束により過電流が生じ、抵抗損失が増大する特性劣化が避けられない。そのため、基板に実装する際に部品間の距離を離す必要があり、基板上に広いスペースが必要となる。
特開2015−88639号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、実装工程を煩雑化させることなく、また、基板上の必要スペースを増大させることなく、漏れ磁束を抑制しノイズを低減できるコイル装置を提供することにある。
本発明に係るコイル装置は、
巻芯部と、前記巻芯部の軸方向の両端部に設けられた鍔部とを有する内部コアと、
前記巻芯部に巻回されるワイヤと、
前記内部コアの外周に配置される外装コアと、
前記外装コアの上端に設置され、前記外装コアの上部開口を覆う蓋状部材と、を有することを特徴とする。
本発明に係るコイル装置では、外装コアの上部開口を蓋状部材で覆っている。このため、内部コアと外装コアとのギャップで生じるおそれがある磁束の漏れは、蓋状部材で遮蔽されることになり、コイル装置の外部への磁束の漏れが抑制される。その結果、漏れ磁束に起因するノイズ電圧の発生を防止すると共に、ノイズ電圧による回路の誤動作等を防ぐことができる。また、ノイズ規格に適合した製品を提供することができる。
また、内部コアおよび外装コアを有する部品本体の上部に蓋状部材を設置してある構成なので、実装工程を煩雑化させることがなく、また、基板に実装する際のスペースを増大させることもない。
前記蓋状部材の内面と前記内部コアの前記鍔部の外面とは、所定長以上の間隔で向き合っていることが好ましい。蓋状部材の内面と内部コアの鍔部の外面とを所定長以上離すことにより、蓋状部材の内面と内部コアの鍔部の外面とが磁気的につながることを防ぎ、適切な磁気シールドを行うことができる。
前記外装コアの内周面と前記内部コアの前記鍔部の外周面との間には、ギャップが設けられていることが好ましい。このように構成することで、磁気特性および直流重畳特性の改善されたコイル装置を提供することができる。また、内部コアと外装コアとの間にギャップを形成したとしても、外装コアの上部に設置された蓋状部材が磁束の漏れを遮蔽し、コイル装置外への磁束の漏れは抑制される。
前記蓋状部材は、前記外装コアの上端に設置される環状縁部と、前記外装コアの上部開口を覆う板状蓋部とを有していてもよい。好ましくは、環状縁部の厚みは外装コアの厚みと略同じか小さい。また、好ましくは、環状縁部の外径は外装コアの外径と略同じか小さい。さらに好ましくは、環状縁部の内径は外装コアの内径と略同じか大きい。このような構成にすることで、コイル装置の小型化を図ることができると共に、磁束の漏れを防止することができる。また、環状縁部を所定の高さ以上とすることにより、蓋状部材の内面と内部コアの鍔部の外面とを所定長以上離すことができる。
前記蓋状部材の少なくとも前記環状縁部は、磁性材料で構成されていることが好ましい。環状縁部を磁性材料で構成することにより、内部コアと外装コアとのギャップで生じるおそれがある磁束の漏れは大幅に抑制される。
また、前記ワイヤの端部が接続される結線部を有する端子部をさらに有し、前記外装コアの上端部に、前記端子部が配置される切り欠きが形成されていてもよく、前記蓋状部材に、前記切り欠きに係合する突起部が形成されていてもよい。蓋状部材の突起部を外装コアの上端部の切り欠きに係合させることにより、蓋状部材を、外装コア上の所定の位置に正確に位置決めすることができる。
また、前記蓋状部材の外周には、前記端子部の前記結線部の上部を開放するための凹部が形成されていてもよい。蓋状部材にこのような凹部が形成されていれば、蓋状部材を外装コアおよび内部コアの上部に設置した後で、凹部を通してレーザーの照射が可能であり、ワイヤの端部と端子部との溶接を容易に行うことができる。その結果、コイル装置の製造工程を簡略化することができ、製品のコストダウンが図れる。
また、前記蓋状部材は、前記内部コアおよび前記外装コアより透磁率の高い磁性材料で構成されてもよい。蓋状部材を内部コアおよび外装コアより高い透磁率の部材とすることで、内部コアと外装コアとのギャップで生じるおそれがある磁束の漏れをより効果的にシールドすることができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るコイル装置の全体斜視図である。 図2は、図1に示すコイル装置の模式的な断面図であり、図1のII−IIにおける断面図である。 図3は、図1に示すコイル装置に含まれる部品本体の全体斜視図である。 図4は、図3に示す部品本体の分解斜視図である。 図5(A)は、図1に示すコイル装置に含まれる蓋状部材を斜め上方から見た斜視図であり、図5(B)は、図1に示すコイル装置に含まれる蓋状部材を斜め下方から見た斜視図である。 図6は、本発明の第2実施形態に係るコイル装置の全体斜視図である。 図7(A)は、図6に示すコイル装置に含まれる蓋状部材を斜め上方から見た斜視図であり、図7(B)は、図6に示すコイル装置に含まれる蓋状部材を斜め下方から見た斜視図である。
第1実施形態
本発明の第1実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。図1および図2に示すように、コイル装置1は、部品本体10と蓋状部材70とを有し、部品本体10の上部に蓋状部材70が設置されている。コイル装置1は、コア下面44が基板との接合面となり基板等に実装される。以下の説明では、コア下面44と垂直方向をZ軸方向、Z軸に直交する方向をX軸方向およびY軸方向とする。
まず、部品本体10について、主に図3および図4を参照して説明する。図4に示すように、部品本体10は、ドラムコアの形状を有する内部コア20と、内部コア20に巻回されるワイヤ(巻線)30と、内部コア20の外周に配置される外装コア40と、外装コア40に取り付けられた一対の端子部である第1端子部50および第2端子部60とを有する。
内部コア20および外装コア40の材質は特に限定されないが、フェライトや金属磁性体等の軟磁性材料を用いて作製するのが好ましい。ワイヤ30は、表面が絶縁被覆された被覆線であることが好ましい。また、第1および第2端子部50,60の材質や作製方法は特に限定されないが、たとえば銅合金等の金属板材を機械加工することにより作製するのが好ましい。
図4に示すように、内部コア20は、軸方向に延びる柱状の巻芯部22と、巻芯部22のZ軸方向の両端部に設けられた一対の鍔部である上鍔部24および下鍔部26とを有する。内部コア20の巻芯部22には、ワイヤ30が巻かれている。ワイヤ30が巻芯部22に巻回されることで、ワイヤ30の巻回部30cが構成される。ワイヤ30の端部である第1端部30aおよび第2端部30bは、上鍔部24の近くで巻芯部22から外周側へ引き出される。
外装コア40は、ワイヤ30が巻回された内部コア20を収容する。外装コア40の外周形状は、Z軸方向から見て4角にR形状を施した略4角形であり、内周形状は、円形である。外装コア40の内側には、内部コア20を収容する貫通孔40aが形成されている。外装コア40の内周面であるコア内周面48は、貫通孔40aの壁面を構成する。
図2に示すように、外装コア40のコア内周面48は、内部コア20の上鍔部24の外周面である上鍔部外周面24aと所定のギャップG1を介して対向すると共に、下鍔部26の外周面である下鍔部外周面26aと所定のギャップG4を介して対向する。コア内周面48と上鍔部外周面24aおよび下鍔部外周面26aとは、エポキシ系樹脂またはウレタン系樹脂等の接着剤が硬化して形成される内部コア接着部28,29によって接合され、互いに固定される。
内部コア接着部28,29は、各々、上鍔部外周面24aまたは下鍔部外周面26aの全周にわたって形成されていてもよいし、断続的に形成されていてもよい。また、内部コア20が外装コア40の貫通孔40a内に固定できる限りにおいて、内部コア接着部28および内部コア接着部29は、いずれか一方のみが形成される構成でもよい。
また、内部コア20の上鍔部24の上面24bと外装コア40の上端部40bとは、本実施形態のコイル装置1では、高さG5だけ内部コア20の上鍔部24の上面24bの方が高く構成されている。しかし、内部コア20の上面24bと外装コア40の上端部40bとは、面一となる同じ高さに形成してもよいし、内部コア20の上鍔部24の上鍔面24bの方が低くなる構成でもよい。
図3に示すように、外装コア40の上端部には、第1端子部50および第2端子部60を配置するための一対の第1切り欠き部41a,41aと一対の第2切り欠き部41b,41bとが形成されている。一対の第1切り欠き部41a,41aは、それぞれコア上面42におけるY軸方向の中央部分であってX軸方向の両端部に形成される。一対の第2切り欠き部41b,41bは、コア上面42において、それぞれの第1切り欠き部41a,41aの近くで対角線上に位置する2つの角に形成される。
図4に示すように、一対の第1切り欠き部41a,41aは、それぞれ、コア上面42の一部としての係合端面42a,42aを有する。また、一対の第2切り欠き部41b,41bは、それぞれ、コア上面42の一部としての支持端面42b,42bを有する。一方の係合端面42aには、第1端子部50の第1上面部52aが係合し、他方の係合端面42aには、第2端子部60の第2上面部62aが係合する。一方の支持端面42bには、第1端子部50の第1結線部54が係合し、他方の支持端面42bには、第2端子部60の第2結線部64が係合する。
第1端子部50は、外装コア40のコア外周面46に固定される第1固定部52と、ワイヤ30の一方の端部である第1端部30aが接続される第1結線部54と、第1結線部54と第1固定部52とを接続する第1接続部56とを有する。第1端子部50は、外装コア40のX軸方向の一方の側に取り付けられる。
第1固定部52は、外装コア40におけるX軸方向の一方の側の係合端面42aに係合する第1上面部52aと、外装コア40のコア下面44に係合する第1下面部52bと、第1上面部52aと第1下面部52bとを接続し外装コア40のコア外周面46に対向する第1側面部52cとを有する。第1上面部52aおよび第1下面部52bは、第1側面部52cに対して略90度の角度を形成しつつ、第1側面部52cの上下端部に接続されている。第1下面部52bには、外装コア40のコア下面44に形成された凹部に係合する凸部が形成されている。
第1結線部54は、ワイヤ30の第1端部30aに溶接される第1溶接部54baと、第1溶接部54baに対して所定の間隔を空けて配置される第1カシメ部54bbとを有する。図4に示すように、第1カシメ部54bbは、第1溶接部54baに比べて巻回部30cに近い側でワイヤ30の第1端部30aを仮固定する。第1溶接部54baおよび第1カシメ部54bbは、第1端部30aが、巻き解かれる方向に移動することを防止するように第1端部30aを固定するが、固定の方向は特に限定されない。
第1接続部56は、コア外周面46に沿って配置されており、第1固定部52の第1側面部52cと第1結線部54とを接続する。なお、第1端子部50のうち外装コア40に直接に接着されているのは、第1固定部52における第1側面部52cのみであることが好ましいが、特に限定されない。
図4に示すように、第2端子部60は、外装コア40のコア外周面46に固定される第2固定部62と、ワイヤ30の他方の端部である第2端部30bが接続される第2結線部64と、第2結線部64と第2固定部62とを接続する第2接続部66とを有する。第2端子部60は、外装コア40の第1接続部56とX軸の反対側に取り付けられる。
第2固定部62は、外装コア40におけるX軸方向の一方の側の係合端面42aと反対側の係合端面42aに係合する第2上面部62aと、外装コア40のコア下面44に係合する第2下面部62bと、第2上面部62aと第2下面部62bとを接続し外装コア40のコア外周面46に対向する第2側面部62cとを有する。第2上面部62aおよび第2下面部62bは、第2側面部62cに対して略90度の角度を形成しつつ、第2側面部62cの上下端部に接続されている。第2下面部62bには、外装コア40のコア下面44に形成された凹部に係合する凸部が形成されている。
第2結線部64は、ワイヤ30の第2端部30bに溶接される第2溶接部64baと、第2溶接部64baに対して所定の間隔を空けて配置される第2カシメ部64bbとを有する。第2カシメ部64bbは、第2溶接部64baに比べて巻回部30cに近い側でワイヤ30の第2端部30bを仮固定する。第2溶接部64baおよび第2カシメ部64bbは、第2端部30bが、巻き解かれる方向に移動することを防止するように第2端部30bを固定するが、固定の方向は特に限定されない。
第2接続部66は、コア外周面46に沿って配置されており、第2固定部62の第2側面部62cと第2結線部64とを接続する。なお、第2端子部60のうち外装コア40に直接に接着されているのは、第2固定部62における第2側面部62cのみであることが好ましいが、特に限定されない。
なお、図4において、第1カシメ部54bbおよび第2カシメ部64bbは、ワイヤ30の第1端部30aおよび第2端部30bを固定していない状態となっているが、これは第1カシメ部54bbおよび第2カシメ部64bbの形状を分かり易くするための便宜的なものである。実際の部品本体10においては、第1カシメ部54bbおよび第2カシメ部64bbは、図3および図4に示す状態からさらに曲げられて、ワイヤ30の第1端部30aおよび第2端部30bをかしめて固定する。
第1端子部50と第2端子部60とはほぼ同じ構成だが、厳密にはその形状は異なる。図4に示すように、第1結線部54の延びる方向はワイヤ30の第1端部30a引出方向と一致しており、第2結線部64の延びる方向はワイヤ30の第2端部30bの引出方向と一致している。そのため、第1端子部50における第1結線部54の第1固定部52に対する設置角度と、第2端子部60における第2結線部64の第2固定部62に対する設置角度とは異なる。このような構成により、部品本体10は、ワイヤ30を曲げる弾性力により内部コア20の位置ずれが生じる問題を防止している。
次に、蓋状部材70について説明する。図1および図2に示すように、蓋状部材70は、外装コア40の上部に設置され、外装コア40の上部開口を閉塞する。図5(B)に示すように、蓋状部材70は、図4に示す外装コア40の上端に設置される環状縁部71と、図4に示す外装コア40の上部開口を覆う板状蓋部72と、環状縁部71のZ軸方向の下端部から下方に突出する各々一対の第1突起部73a,73aおよび第2突起部73b,73bとを有する。
図2に示すように、環状縁部71は、外装コア40の上端に設置される環状部材であり、板状蓋部72は、環状縁部71の上部を閉塞する平板状部材である。したがって、環状縁部71は、板状蓋部72の一方の面(外装コア40側に配置される面)の周縁を所定の高さに突出させて形成した壁部分に相当する。
蓋状部材70の外周形状は、外装コア40の外周形状と略同じである。環状縁部71の外径は、外装コア40の外径と略同じか小さい。また、環状縁部71の内周形状は、外装コア40の内周形状と略同じである。環状縁部71の内径は、外装コア40の内径と略同じか大きい。
図5(B)に示す各々一対の第1突起部73a,73aおよび第2突起部73b,73bは、蓋状部材70を図4に示す外装コア40の上に設置するとき、外装コア40の第2切り欠き部41b,41bに係合する。図4に示すように、外装コア40の上端部には、コア上面42の対角となる2つの角部に比較的幅広の第2切り欠き部41b,41bが形成されている。
図1に示すように、一方の第1突起部73aは、外装コア40の一方の第2切り欠き部41bの一方側(第1切り欠き部41a側)の縁部41baに係合する。また、一方の第2突起部73bは、外装コア40の一方の第2切り欠き部41bの他方側の縁部41bbに係合する。図示されていない他方の第1突起部73aおよび他方の第2突起部73bも、これと同様に、外装コア40の他方の第2切り欠き部41bに係合する。このように一対の第1突起部73a,73aと一対の第2突起部73b,73bとが外装コア40の切り欠き部41b,41bと係合することにより、蓋状部材70を、外装コア40上の所定の位置に正確に位置決めすることができる。
このような構成の蓋状部材70は、図2に示すように、たとえばエポキシ系樹脂またはウレタン系樹脂等の接着剤78により外装コア40の上部に設置される。すなわち、図3に示す外装コア40の上端面40bに、図5(A)に示す環状縁部71の下面71aを接合し、接着剤を硬化させることにより、蓋状部材70が外装コア40の上端に設置される。ただし、接着剤以外の方法で両者を接合してもよい。
このような構成のコイル装置1において、図2に示す蓋状部材70の内面70aと内部コア20の上鍔部24の上面24bとの間のギャップG2は、蓋状部材70の内面70aと内部コア20の上鍔部24の上面24bとが磁気的につながることを防ぐことのできる所定長以上の間隔とされる。ギャップG2は、少なくともギャップG1より大きいことが好ましい。ギャップG2は、好ましくは0.5mm〜2mmである。ギャップG2をこのような長さにすることにより、蓋状部材70の内面70aと内部コア20の上鍔部24の上面24bとが磁気的につながることを防ぎ、適切な磁気シールドを行うことができると共に、コイル装置1のコンパクト化に寄与する。
また、外装コア40の上端面40bと環状縁部71の下面71aとの間の隙間G3は、0以上であり、最大でもギャップG1より小さい。ギャップG3は、ギャップG1に対して、G3/G1が1/10以下であることが好ましい。ギャップG3をこのような長さにすることにより、磁束の漏れを適切に防止することができる。
また、外装コア40のコア内周面48と内部コア20の下鍔部外周面26aとの間のギャップG4は、外装コア40のコア内周面48と内部コア20の上鍔部外周面24aとの間のギャップG1と同じ長さでもよいし、異なっていてもよいが、ギャップG1以下であることが好ましい。
なお、第1実施形態のコイル装置1において、蓋状部材70の部品本体10の上部への設置は、ワイヤ30の端部30a,30bを端子部50,60の結線部54,64にレーザー溶接、抵抗溶接あるいはハンダ接合等を行った後に行うのが好ましい。第1実施形態のコイル装置1においては、部品本体10の端子部50,60の結線部54,64の上部が蓋状部材70で覆われるためである。
蓋状部材70の材質は特に限定されないが、少なくとも環状縁部71は、フェライトや金属磁性体等の軟磁性材料を用いて作製するのが好ましく、蓋状部材70の全体が、軟磁性材料を用いて作製されていてもよい。また、少なくとも環状縁部71は、図4に示す内部コア20および外装コア40より透磁率の高い磁性材料により構成されるのが好ましく、蓋状部材70の全体が、そのような透磁率の高い部材で構成されていてもよい。環状縁部71あるいは蓋状部材70を、内部コア20および外装コア40より透磁率の高い部材で構成することにより、内部コア20と外装コア40とのギャップで生じるおそれのある磁束の漏れを効果的にシールドすることができる。
このような構成の本実施形態に係るコイル装置1によれば、図1に示すように、外装コア40の上部開口を蓋状部材70で覆っているので、図2に示す内部コア20と外装コア40との間のギャップG1で生じるおそれのある磁束の漏れは蓋状部材70で遮蔽され、コイル装置の外部への磁束の漏れは抑制される。その結果、磁束の漏れに起因するノイズ電圧の発生、ノイズ電圧による回路の誤動作等を防ぐことができる。また、ノイズ規格に適合した製品を提供することができる。
また、本実施形態に係るコイル装置1では、蓋状部材70の内面70aと内部コア20の上鍔部24の上面24bとの間に所定長以上のギャップG2が形成されている。その結果、蓋状部材70の内面70aと内部コア20の上鍔部24の外面24bとが磁気的につながることを防ぎ、適切な磁気シールドを行うことができる。
第2実施形態
本発明の第2実施形態について、図6および図7を参照して説明する。第2実施形態の説明において、前述した第1実施形態のコイル装置1と同一あるいは類似の構成については、同一の参照符号を用いると共に、その説明は省略する。以下、第1実施形態のコイル装置1との相違点について説明する。
図6に示すように、コイル装置2は、部品本体10と蓋状部材80とを有し、部品本体10の上部に蓋状部材80が設置された構成である。部品本体10の構成は、第1実施形態のコイル装置1の部品本体と同じである。また、蓋状部材80の基本的な構成は、第1実施形態のコイル装置1の蓋状部材70と同じである。
第2実施形態のコイル装置2が第1実施形態のコイル装置1と異なるのは、蓋状部材80の外周に一対の凹部84,84が形成されている点である。図7(A)および図7(B)に示すように、蓋状部材80の凹部84,84は、蓋状部材80の対角線上に位置する2つの角部において、それぞれ第1突起部73aと第2突起部73bとの間に位置する環状縁部81の少なくとも一部を除去した構成である。図6に示すように、凹部84,84は、蓋状部材80を部品本体10の上部に設置したとき、外装コア40の第2切り欠き部41b,41bの上部となる角部に形成される。
蓋状部材80の所定の位置に凹部84,84を形成することにより、蓋状部材80を部品本体10の上部に設置したとき、図6に示すように、部品本体10の第1端子部50の結線部54の上部は蓋状部材80で覆われず、上方向(Z軸方向上向き)に開放された状態となる。図4に示す第2端子部60においても同様である。その結果、蓋状部材80を部品本体10の上部に設置した後に、凹部84を通してレーザー光を照射可能になり、ワイヤ30の端部と端子部54とのレーザー溶接が可能になる。レーザー溶接以外の方法でも、同様に端子部54の接合が可能になる。このような構成のコイル装置2では、製造工程を簡略化することができ、製品のコストダウンが図れる。
なお、蓋状部材80の凹部84は、第1突起部73aと第2突起部73bとの間に位置する環状縁部81のみならず、板状蓋部72の一部をも除去する構成でもよい。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、様々な改変を実施態様に対して加えることができる。
たとえば、内部コア20は、両端部に鍔部を有するいわゆるドラムコアであるが、部品本体10に用いられる内部コア20としては図4等に示すものに限定されず、巻芯部22、上鍔部24および下鍔部26の断面形状は、楕円若しくは多角形等であっても良い。また、内部コア20における上鍔部24と下鍔部26の直径は一致していても良く、また、異なっていても良い。
1、2…コイル装置
10…部品本体
20…内部コア
22…巻芯部
24…上鍔部
26…下鍔部
28,29…内部コア接着部(接着剤)
30…ワイヤ
30a…第1端部
30b…第2端部
30c…巻回部
40…外装コア
40a…貫通孔
42…コア上面
41a,41b…切り欠き部
42a…係合端面
42b…支持端面
44…コア下面
46…コア外周面
48…コア内周面
50,60…端子部
52,62…固定部
52a,52a…上面部
52b,52b…下面部
52c,52c…側面部
54,64…結線部
54ba,64ba…溶接部
54bb,64bb…カシメ部
56,66…接続部
70,80…蓋状部材
71,81…環状縁部
72…板状蓋部
72a…内面
73a,73b…突起部
84…凹部

Claims (9)

  1. 巻芯部と、前記巻芯部の軸方向の両端部に設けられた鍔部とを有する内部コアと、
    前記巻芯部に巻回されるワイヤと、
    前記内部コアの外周に配置される外装コアと、
    前記外装コアの上端に設置され、前記外装コアの上部開口を覆う蓋状部材と、を有することを特徴とするコイル装置。
  2. 前記蓋状部材の内面と、前記内部コアの前記鍔部の外面とは、所定長以上の間隔で向き合っていることを特徴とする請求項1に記載のコイル装置。
  3. 前記外装コアの内周面と前記内部コアの前記鍔部の外周面との間には、ギャップが設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のコイル装置。
  4. 前記蓋状部材は、前記外装コアの上端に設置される環状縁部と、前記外装コアの上部開口を覆う板状蓋部とを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコイル装置。
  5. 前記蓋状部材の少なくとも前記環状縁部は、磁性材料で構成されていることを特徴とする請求項4に記載のコイル装置。
  6. 前記ワイヤの端部が接続される結線部を有する端子部をさらに有し、
    前記外装コアの上端部に、前記端子部が配置される切り欠きが形成されており、
    前記蓋状部材に、前記切り欠きに係合する突起部が形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のコイル装置。
  7. 前記蓋状部材の外周には、前記端子部の前記結線部を開放するための凹部が形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のコイル装置。
  8. 前記蓋状部材は、磁性材料で構成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のコイル装置。
  9. 前記蓋状部材は、前記内部コアおよび前記外装コアより透磁率の高い磁性材料で構成されていることを特徴とする請求項8に記載のコイル装置。
JP2018072143A 2018-04-04 2018-04-04 コイル装置 Pending JP2019186296A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018072143A JP2019186296A (ja) 2018-04-04 2018-04-04 コイル装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018072143A JP2019186296A (ja) 2018-04-04 2018-04-04 コイル装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019186296A true JP2019186296A (ja) 2019-10-24

Family

ID=68337420

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018072143A Pending JP2019186296A (ja) 2018-04-04 2018-04-04 コイル装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019186296A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023162509A1 (ja) * 2022-02-25 2023-08-31 Tdk株式会社 磁性部品および電力変換装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023162509A1 (ja) * 2022-02-25 2023-08-31 Tdk株式会社 磁性部品および電力変換装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7443277B2 (en) Coil component
JP6132492B2 (ja) ボイスコイルスピーカー
US20120057252A1 (en) Capacitive type humidity sensor and manufacturing method thereof
WO2020162334A1 (ja) コイル部品
JP2019186296A (ja) コイル装置
JP7264144B2 (ja) コイル部品
JP2005269335A (ja) スピーカ装置
JP4569533B2 (ja) コイル部品
JP7116531B2 (ja) コモンモードチョークコイル
JP7519586B2 (ja) 電流センサ
KR101757480B1 (ko) 유도 부품
JP2005340608A (ja) インダクタ
JP2020129821A (ja) スピーカ装置
JP7199250B2 (ja) モールドトランスおよびモールドトランスの製造方法
JP2017073491A (ja) リアクトル
JP6798434B2 (ja) コイル部品
JP2006278612A (ja) コイル部品
JP2013084860A (ja) 縦型トランス
JP4786744B2 (ja) 複合磁性素子
JP4569532B2 (ja) コイル部品
JP6698751B2 (ja) スピーカ装置
JPH11135331A (ja) インダクタンス部品
JP7507004B2 (ja) 電流センサ
JP6362134B2 (ja) スピーカ装置
JP7385173B2 (ja) コイル装置