JP2019178393A - 銅合金材料、電子部品、電子機器及び銅合金材料の製造方法 - Google Patents

銅合金材料、電子部品、電子機器及び銅合金材料の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】プレス加工品の形状を一定にしやすい銅合金の材料を提供すること。【解決手段】Ni及びCoのうち1種以上を合計で0.5〜5.0質量%、Siを0.1〜1.2質量%含有し、残部が銅及び不可避的不純物からなる銅合金材料であり、前記銅合金材料は、条、板又は箔であり、長手方向に平行な方向における0.2%耐力及び引張強さについて、0.2%耐力(N/mm2)及び引張強さ(N/mm2)との比、0.2%耐力/引張強さが0.70〜0.90である、銅合金材料。【選択図】なし

Description

本発明は、銅合金材料、電子部品、電子機器及び銅合金材料の製造方法に関する。より具体的には、本発明は、Ni及びCoのうち1種以上とSiとを含有する銅合金材料、電子部品、電子機器及び銅合金材料の製造方法に関する。
コネクタ、スイッチ、リレー、ピン、端子、リードフレーム等の各種電子部品に使用される電子材料用銅合金には、基本特性として高強度及び高導電性(又は熱伝導性)を両立させることが要求される。近年、電子部品の高集積化及び小型化・薄肉化が急速に進み、これに対応して電子機器部品に使用される銅合金に対する要求レベルはますます高度化している。
より具体的には、銅合金は電子部品用にプレス加工されるが、このプレス加工品にも小型化が要求される。プレス加工品が小型化すると、銅合金には加工性の向上が要求される。
たとえば、銅合金の板、条及び箔の曲げ加工にあっては、プレス加工品が小型化するとそれに伴い曲げ半径も小さくなり、より厳しい曲げ加工となる。この場合は、銅合金の板、条及び箔の曲げ性を向上させれば良い。
絞り加工にあっても同様であり、プレス加工品が小型化するとより厳しい加工となる。この場合もまた、銅合金の板、条及び箔の絞り加工性を向上させれば良い。
ここで、絞り加工は、曲げ加工より過酷な加工であり、絞り加工性を向上させることは曲げ加工性を向上させることよりも難しい。それは、曲げ加工における銅合金の塑性変形は一の方向のみで生じるのに対し、絞り加工における銅合金の塑性変形は全方向で連続して生じるからである。したがって、プレス加工する銅合金にはプレス加工に応じた延性が必要であるところ、絞り加工をする銅合金は、曲げ加工をする銅合金に比べより高い延性が必要である。そのため、絞り加工性の良好な銅合金は曲げ加工性が必ず良好である。逆に、曲げ加工性の良好な銅合金は、一の方向又は二の方向のみに特化した塑性変形に着目しているので、偏った合金の設計がされ絞り加工性がかえって劣化している蓋然性が高い。
特許文献1では、良好な曲げ加工性及び応力緩和特性を兼ね備えたCu−Ni−Si系合金が開示されている。更には、両方の特性を実現させるために、微細な結晶粒と粗大な結晶粒とを混在させることを開示している。また、特許文献2では、強度と導電率および曲げ加工性を高い水準で維持したまま、強度異方性を小さくすることが可能なCu−Ni−Si系合金を目的とした発明が開示されている。当該合金を実現するため、仕上冷間圧延工程とその後の低温焼鈍工程を適切な条件で実施することを開示している。
特開2016−211078号明細書 特開2017−179568号明細書
ここで、銅合金の板、条及び箔の延性は、引張試験において測定される伸びによって表示される。伸びが高いものは、延性が優れプレス加工性が優れる。伸びが低いものは、延性が劣りプレス加工性が劣る。
また、引張試験においては、伸びとともに0.2%耐力及び引張強さが測定されることが多い。伸びと、0.2%耐力及び引張強さとは、相反する特性であり、伸びが高いものは0.2%耐力及び引張強さが低く、逆に、伸びが低いものは0.2%耐力及び引張強さが高い。従って、延性及びプレス加工性との関係では、0.2%耐力及び引張強さが低いものは、延性が優れ、プレス加工性が優れる。逆に、0.2%耐力及び引張強さが高いものは、延性が劣り、プレス加工性が劣る。
0.2%耐力及び引張強さが高いと 延性が劣り、プレス加工性が劣るのは、銅合金の条及び箔の製造において冷間圧延が行われることと関係がある。冷間圧延において多くの加工歪が導入されることによって、銅合金の条及び箔は高い0.2%耐力及び引張強さを示す。0.2%耐力及び引張強さが高いものは、すでに多くの加工歪が導入されてしまっており、これにプレス加工を行うとさらに加工歪を上乗せされることとなり、その結果、延性が劣り、プレス加工性が劣ることとなる。
電子材料用銅合金のひとつであるりん青銅(JISH3110:2012年「りん青銅及び洋白の板並びに条」)は、溶解鋳造においてすずを添加し硬化させる銅合金であり、延性が優れプレス加工性が優れる。りん青銅の製造においては、コルソン合金の製造で行う時効処理を行うことはない。りん青銅の製造においてコルソン合金の製造で行うように時効処理を行っても、硬化し高導電化することはないからである。
ところが、再結晶焼鈍及び冷間圧延を行うだけでなく、時効処理により硬化し高導電化するコルソン合金の場合、時効処理において延性が著しく低下する。たとえば、最も延性のあるもの同士で比較すると、引張試験で測定される伸び率で比較すると、りん青銅の場合は40%程度、コルソン合金の場合は20%程度である。
一方、時効処理は、コルソン合金の特徴である硬化及び高導電化のために必須の工程であり省略することはできない。
本発明は、絞り加工性に優れるコルソン合金の板、条及び箔を提供することを目的とする。
本発明者らが調べたところ、0.2%耐力と引張強さとは相関関係が認められるものの、必ずしも一対一で対応していなかった。すなわち、引張強さが同一のもので、0.2%耐力が高いものと低いものとがあった。そして、0.2%耐力が高いもの、つまり0.2%耐力と引張強さとの比、0.2%耐力/引張強さが高いものは、絞り加工性が優れていた。
一方、冷間圧延において多くの加工歪が導入されると、銅合金の板、条及び箔は高い0.2%耐力及び引張強さを示す。0.2%耐力/引張強さが高過ぎるもの、たとえば0.9を超えるものは、冷間圧延において多くの加工歪が導入されているため、曲げ加工性が良好であったとしても絞り加工性が劣っていた。
このような引張強さと0.2%耐力との関係は、上記した冷間圧延による加工歪の導入だけでは説明することができなかった。そのため、上記した加工歪が導入される冷間圧延以外の工程に着目した。上記した冷間圧延による加工歪が導入されるのは最終溶体化処理後に行う冷間圧延であり、この冷間圧延は、硬化に関与する。また、時効処理は、最終溶体化処理後に行う工程であり、硬化及び高導電化に関与する。したがって、これらの工程には手を加えることが難しい。
そこで、最終溶体化処理以前の工程に着目し、引張強さと0.2%耐力との関係の点から検討した。その結果、引張強さと0.2%耐力との関係は、最終溶体化処理における二次再結晶粒の生成と関係があり、最終溶体化処理における二次再結晶粒の生成を抑制することにより、0.2%耐力と引張強さとの比、0.2%耐力/引張強さは高くなることが分かった。また、最終溶体化処理前の工程において、インゴットの厚み、溶体化処理の結晶粒度、及び、冷間圧延の加工度を制御することにより、最終溶体化処理における二次再結晶粒の生成は抑制されることが分かった。
以上の知見に基づいて、本発明は、以下のように特定される。
(発明1)
Ni及びCoのうち1種以上を合計で0.5〜5.0質量%、
Siを0.1〜1.2質量%含有し、
残部が銅及び不可避的不純物からなる銅合金材料であり、
前記銅合金材料は、条、板又は箔であり、
長手方向に平行な方向における0.2%耐力及び引張強さについて、0.2%耐力(N/mm2)と引張強さ(N/mm2)との比、0.2%耐力/引張強さが0.70〜0.90である、銅合金材料。
(発明2)
Sn、Zn、Mg、Cr、Mn、Fe、Ti、Zr、P、Ag、Bのうち1種以上を総量で0.005〜3.0質量%更に含有する発明1の銅合金材料。
(発明3)
発明1又は2に記載の銅合金材料を備える電子部品。
(発明4)
発明3の電子部品を備える電子機器。
(発明5)
発明1又は2に記載の銅合金材料の製造方法であって、前記方法は、
溶解鋳造工程と、
熱間圧延工程と、
第一冷間圧延工程と、
第一溶体化処理工程と、
第二冷間圧延工程と、
第二溶体化処理工程と、
第三冷間圧延工程と、
第三溶体化処理工程と、
時効処理工程と、
最終冷間圧延工程と、
を含み、
前記第二冷間圧延工程における加工度が55%以上65%以下であり、
前記第三冷間圧延工程における加工度が55%以上65%以下であり、
前記最終冷間圧延工程における加工度が0%以上5%以下であり、
前記最終冷間圧延工程後の厚み(A)に対する、前記溶解鋳造工程で用いるインゴットの厚み(B)の比が、B/A>=1300以上であり、
前記第一溶体化処理工程及び第二溶体化処理工程が、結晶粒度を0.020mm〜0.040mmに調整することを含む、
該方法。
本発明は、一側面において、0.2%耐力と引張強さとの比、0.2%耐力/引張強さが0.70〜0.90である。これにより、プレス加工性が向上する。
以下、本発明を実施するための具体的な実施形態について説明する。以下の説明は、本発明の理解を促進するためのものである。即ち、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
1.銅合金材料
一実施形態において、本発明は、銅合金材料を包含する。前記材料の形状は、条、板、又は箔である。
「条」(strip、ribbon)とは、「0.1mm以上の均一な肉厚で、長方形断面をもち、スリットされたコイル形状で供給される圧延製品」をさす。
「板」(sheet、plate)とは、「0.1mm以上の均一な肉厚で、長方形断面をもち、シャー又はのこ(鋸)切断された平板で供給される圧延製品」をさす。
「箔」(foil)とは、「0.1mm未満の均一な肉厚で、長方形断面をもち、スリットされたコイル形状で供給される圧延製品」をさす。
1−1.組成
前記銅合金の組成は、Ni及びCoのうち1種以上を合計で0.5〜5.0質量%、Siを0.1〜1.2質量%含有し、残部が銅及び不可避的不純物からなる。
1−1−1.Ni及びCo
前記Ni及びCoは、適当な熱処理を施すことにより金属間化合物を形成し、導電率を劣化させずに高強度化が図れる。Ni及びCoのうち1種以上を合計で0.5〜5.0質量%添加することができる。0.5質量%未満だと、所望の強度が得られず、逆に、5.0質量%超だと、高強度化は図れるが導電率が著しく低下し、曲げ加工性も低下する。より好ましくは、Ni及びCoのうち1種以上を合計で1.0〜3.0質量%添加することができる。
1−1−2.Si
前記Siは、Ni及びCoと同様に、適当な熱処理を施すことにより金属間化合物を形成し、導電率を劣化させずに高強度化が図れる。Siを0.1〜1.2質量%添加することができる。0.1質量%未満だと、所望の強度が得られず、逆に、1.2質量%超だと、高強度化は図れるが導電率が著しく低下し、曲げ加工性も低下する。より好ましくは、0.2〜0.7質量%添加することができる。
1−1−3.Sn、Zn、Mg、Cr、Mn、Fe、Ti、Zr、P、Ag、B
上記以外の元素として、Sn、Zn、Mg、Cr、Mn、Fe、Ti、Zr、P、Ag、Bのうち1種以上を、総量で0.005〜3.0質量%更に添加してもよく、又は添加しなくてもよい(例えば、0質量%であってもよい)。これらの元素を添加することで、製造においては熱間加工性、製品においては耐力、引張強さ、ばね限界値及び応力緩和特性等の機械的性質、はんだ特性及びめっき特性等の表面特性のうちいずれか1つ以上が良好になるという効果が得られる。添加し過ぎると導電率が低下するため、より好ましくは、0.005〜1.0質量%添加することができる。
1−1−4.残部
一実施形態において、上記以外の残部は、Cuであってもよい。ここで、前記Cu以外に不可避的不純物が含まれてもよい。不可避的不純物とは、例えば、S及びO等が挙げられる。また、不可避的不純物の含有量は特に限定されないが、例えば、合計で100質量ppm以下である。
1−2.寸法
一実施形態において、本発明の銅合金材料の幅は、特に限定されないが、10〜50mmであってもよい。10mm未満だと、単位ストロークのプレスで得られる個数が少なくなり生産性が低下する。50mm超だとプレス品の寸法精度が低下する。
一実施形態において、本発明の銅合金材料の厚さは、特に限定されないが、0.18mm以下であってもよく、0.15mm以下であってもよい。この理由として、絞り加工性の劣化に関する不具合は0.18mm以下で顕在化するためである。より好ましくは、0.1mm以下である。また、下限値については、特に限定されないが、典型的には0.05mm以上であってもよい。
1−3.0.2%耐力、引張強さ、及び伸び率
JISH3110:2012年「りん青銅及び洋白の板並びに条」にある引張試験を行う。この規格では、引張試験方法について、さらにJISZ2241:2011年「金属材料引張試験方法」を引用している。この「金属材料引張試験方法」に記載の方法に従って、0.2%耐力、引張強さ、及び伸び率を測定した。
引張試験では、試験片の採取方向を、長手方向に平行な方向とする。長手方向とは、板、箔または条の長手方向であり、圧延方向と同じである。また、評点間距離を50mmとし、破断した時の評点間距離をL(mm)とする。そして、破断前評点間距離50mmと破断した時の評点間距離Lmmとの差を伸び率として、%単位で求める
また、上記伸び率に加えて、0.2%耐力及び引張強さを測定し、0.2%耐力と引張強さとの比、0.2%耐力/引張強さを算出する。
引張試験における試験片を採取するタイミングは、特に限定されず、スリット工程前の工程を終えた後、最終圧延後且つスリットの加工をする前、又は、スリット工程中いずれにおいて採取しても良い。
一実施形態において、本発明の銅合金材料の0.2%耐力(N/mm2)/引張強さ(N/mm2)は、0.7以上であってもよい。0.2%耐力/引張強さが0.7を下回る材料は、銅合金材料の絞り加工において、割れが発生しやすくなる。より好ましくは0.75以上であり、更に好ましくは0.8以上である。上限値は、0.9以下であることが好ましい。0.2%耐力/引張強さが高過ぎるもの、たとえば0.9を超えるものは、冷間圧延において多くの加工歪が導入されているため絞り加工性が劣るからである。
また、引張強さの絶対値としては、500N/mm2以上が好ましく、550N/mm2以上がさらに好ましい。上限値は特に規定されないが、典型的には、700N/mm2以下であってもよい。さらに、伸び率は、10%以上が好ましく、15%以上がさらに好ましい。上限値は特に規定されないが、典型的には、25%以下であってもよい。
2.製造方法
一実施形態において、本発明は、銅合金材料の製造方法を包含する。前記製造方法は、以下の工程を包含することができる。
(溶解鋳造工程)→(熱間圧延工程)→(第一冷間圧延工程)→(第一溶体化処理工程)→(第二冷間圧延工程)→(第二溶体化処理工程)→(第三冷間圧延工程)→(第三溶体化処理工程)→(時効処理工程)→(最終冷間圧延工程)。
上記各工程の間、前、及び/又は後には、別の工程を挿入してもよい。例えば、最終冷間圧延工程後に歪取焼鈍工程を導入してもよい。また、上述した工程完了後は、適切なサイズの幅に加工し(例えば、600〜650mm)、その後スリッタにして所定の幅に加工してもよい。そして、コイル状に巻き取り、製品として出荷することができる。
2−1.溶解鋳造
溶解鋳造工程では、上述した本発明の銅合金材料の組成と同じ組成を持つインゴットを使用して、溶解鋳造を行うことができる。インゴットの厚みついては、銅合金材料の厚みの1300倍以上であることが好ましく、1500倍以上であることがさらに好ましい。1300倍以上であることにより、インゴットのマクロ組織における結晶方位および偏析が、その後の加工における金属組織の態様に影響するのを抑制することが容易になる。インゴットの厚みの上限値については、特に限定されないが、典型的には、銅合金材料の厚みの5000倍以下であってもよい。
溶解鋳造後は、熱間圧延を行い、次に素条に対して冷間圧延(第一冷間圧延工程)を行い、その後、第一溶体化処理を行うことができる。
2−2.第二冷間圧延工程
第一溶体化処理後は、第二冷間圧延工程を行うことができる。当該第二冷間圧延工程は、中間溶体化処理(第二溶体化処理工程)前に行うこと好ましい(即ち、中間溶体化処理前冷間圧延)。第二冷間圧延工程では、加工度が55%以上であることが好ましい。55%以上であることにより、合金元素の偏析層を薄くし合金元素が拡散するのに要する距離を小さくするとともに、合金元素の均質化に有効な加工歪を多く導入することができる。ただし、加工度が高すぎると、中間溶体化処理(第二溶体化処理工程)で2次再結晶を伴う粗大な再結晶粒組織が生成しやすくなる。上限値については、典型的には、65%以下である。
なお、本明細書において、加工度とは、以下の式により算出される値を指す。
圧延加工度(%)=100×(冷間圧延前の板厚−冷間圧延後の板厚)/冷間圧延前の板厚
2−3.第三冷間圧延工程
第三溶体化処理(最終溶体化処理)の前に、冷間圧延を行うことができる(最終溶体化処理前冷間圧延)。ここでも、第二冷間圧延工程と同様、加工度を高くすることで、合金元素の偏析層を薄くし合金元素が拡散するのに要する距離を小さくするとともに、合金元素の均質化に有効な加工歪を多く導入することができる。ただし、加工度が高すぎると、第三溶体化処理(最終溶体化処理)で2次再結晶を伴う粗大な再結晶粒組織が生成しやすくなる。2次再結晶を伴う粗大な再結晶粒組織の影響と、インゴットのマクロ組織における結晶方位および偏析の影響との相乗効果によって、金属組織は本発明が所望する板、条及び箔の0.2%耐力及び引張強さに対し好ましくないものとなる。
以上の観点から、第三冷間圧延工程の加工度は、55%以上であることが好ましく、65%以下であることが更に好ましい。
2−4.最終冷間圧延工程
第三溶体化処理(最終溶体化処理)のあとに、冷間圧延を行うことができる(最終冷間圧延工程)。ここでは、主として、各種電子部品に使用される電子材料用銅合金の基本特性である強度が調整される。ただし、最終冷間圧延工程での加工度が大きすぎると、歪が多く導入されるため、延性が劣り、プレス加工性が劣ることになる。従って、加工度は、5%以下とすることが望ましい。下限値は特に限定されないが典型的には0%以上である。
2−5.溶体化処理
上記製造方法では、少なくとも3つの溶体化処理を行うことを特徴としている。特に重要となるのが、第一溶体化処理工程(素条溶体化処理工程)及び中間溶体化処理(第二溶体化処理工程)である。これらの処理工程では、高温で長時間の処理、すなわち結晶粒度が大きくなる条件で行うことが好ましい。これにより、インゴットのマクロ組織における結晶方位および偏析が、その後の加工における金属組織の態様に影響するのを抑制することができる。
しかし、その一方で、結晶粒度が大きくなると、2次再結晶を伴う粗大な再結晶粒組織が生成しやすくなる。2次再結晶を伴う粗大な再結晶粒組織の影響と、インゴットのマクロ組織における結晶方位および偏析の影響との相乗効果によって、金属組織は本発明が所望する板、条及び箔の0.2%耐力及び引張強さに対し好ましくないものとなる。
以上の理由から、第一溶体化処理工程及び中間溶体化処理(第二溶体化処理工程)においては、結晶粒度が0.020mm以上0.040mm以下になるようにすることが好ましい。
第一溶体化処理工程において0.040mmを超えると第一溶体化処理工程において二次再結晶粒が発生しやすくなり、中間溶体化処理(第二溶体化処理工程)において0.040mmを超えると中間溶体化処理(第二溶体化処理工程)において二次再結晶粒が発生しやすくなる。
第一溶体化処理工程において0.020mmを下回ると中間溶体化処理(第二溶体化処理工程)において二次再結晶粒が発生しやすくなり、中間溶体化処理(第二溶体化処理工程)において0.020mmを下回ると最終溶体化処理において二次再結晶粒が発生しやすくなる。
こうした結晶粒度を達成するため、溶体化処理において、温度を700〜950℃、時間を1〜600秒の条件で、合金成分ごと及び板厚ごとに温度及び時間を調整することにより行うことができる。ここで、結晶粒度は、高温であるほど大きな値になり、また、長時間であるほど大きな値になるため、温度及び時間を適切なものに調整することにより、所望の結晶粒度を得ることができる。
結晶粒度の測定は、JISH0501(1986年)に基づき行う。ここで、結晶粒度を測定する面は、圧延面に対し平行な面とする。結晶粒度の測定方法は「切断法」とし、結晶粒度を測定する面を切断する線分の方向は圧延方向に対し直角の方向とする。
なお、最終溶体化処理においては、得られる金属組織は、電子電気部品用の銅合金条などに求められる種々の特性に影響することが知られている。絞り加工性のみを考慮した場合は、二次再結晶粒が発生するのを防止するため結晶粒度が0.040mm以下になるようにすることが好ましいが、絞り加工性以外の事項について良好な特性を具備させるため、結晶粒度を0.040mm超としてもよく、また、結晶粒度が0.020mm未満であっても良い。こうした結晶粒度を達成するため、溶体化処理において、温度を700〜950℃、時間を1〜600秒の条件で行うことができる。
2−6.歪取焼鈍
最終冷間圧延後に、歪取焼鈍を行っても良い。歪取焼鈍には、残留応力の低減、熱伸縮特性の向上、ばね性(ばね限界値等)の向上、引張試験における伸び率の向上、曲げ性の向上、低温焼鈍効果、及び、平坦度の向上等の効果がある。一般的な条件は、温度が350〜650℃で、時間が1〜600秒である。この範囲において、所望する上記の事項ごとに適切な温度及び時間を設定することができる。
3.加工
銅合金材料は、プレス加工(例:絞り加工)を行うことができる。また、プレス加工の前後で、メッキ等(例えば、Niなど)の処理を行ってもよい。プレス加工等を経た銅合金加工品は、電子部品を組み立てる際の材料として使用することができる。さらに、当該電子部品を用いて、電子機器を組み立てることができる。
(伸び率、0.2%耐力及び引張強さの評価方法)
上述の方法で、伸び率、0.2%耐力及び引張強さを測定した。
(プレス性の評価方法)
試験用プレス機にてプレス試験を行うことによりプレス性を評価した。プレスの方法はパンチおよびダイを用いた絞り加工であり、プレス品の形状は底面が円形である円柱形である。プレス品の底面は、直径が20mmであり、プレス品の高さは10mmであった。絞り加工においてパンチが往復する方向(ストロークの方向)は、高さの方向と平行な方向であった。
得られたプレス品の各辺に割れがないかを実体顕微鏡(倍率20倍)にて観察した。割れが発生した場合を不良(表中に×を表示)とし、割れが発生しない場合を良好(表中に○を表示)とした。
(実施例1〜26、比較例1〜9)
表1に示す組成のインゴットを準備した。このインゴットに対して、溶解鋳造、熱間圧延、第一冷間圧延(素条冷間圧延)、第一溶体化処理(素条溶体化処理)、第二冷間圧延(中間溶体化処理前冷間圧延)、第二溶体化処理(中間溶体化処理)、第三冷間圧延(最終溶体化処理前冷間圧延)、第三溶体化処理(最終溶体化処理)、時効処理、最終冷間圧延を順次行った。ここで、第一溶体化処理(素条溶体化処理)、中間溶体化処理及び最終溶体化処理は、700〜950℃の温度、1〜600秒の範囲において、合金成分ごと及び板厚ごとに温度及び時間を調整し、結晶粒度が0.030mmとなる溶体化処理材を得てその後の処理及び加工を行った。ただし、比較例7については、結晶粒度が0.060mmになるように、また、比較例8については、結晶粒度が0.015mmになるように温度及び時間を調整した。そして、板厚が0.08mm、幅が630mmの最終冷間圧延材を得た。ただし、実施例22では、板厚を0.05mm、実施例23では、板厚を0.12mm、実施例24では板厚を0.15mm、実施例25では板厚を0.16mm、実施例26では板厚を0.18mmとした。その後、スリッタにて幅を50mmにスリットした。
得られた銅合金条に対して、上述の方法で0.2%耐力/引張強さと、プレス加工性を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2019178393
実施例1〜26いずれにおいても、0.2%耐力/引張強さが十分に制御されていた。また、プレス性についても良好であった。
一方、比較例1は、インゴット厚み/製品厚みの比が低い値であったため、0.2%耐力/引張強さが好ましい範囲を下回り、プレス性が不良であった。
比較例2は、第二冷間圧延(中間溶体化処理前冷間圧延)の圧延加工度が高かったため、0.2%耐力/引張強さが好ましい範囲を下回り、プレス性が不良であった。
比較例3は、第二冷間圧延工程(中間溶体化処理前冷間圧延)の圧延加工度が低かったため、0.2%耐力/引張強さが好ましい範囲を下回り、プレス性が不良であった。
比較例4は、第三冷間圧延工程(最終溶体化処理前冷間圧延)の圧延加工度が高かったため、0.2%耐力/引張強さが好ましい範囲を下回り、プレス性が不良であった。
比較例5は、第三冷間圧延工程(最終溶体化処理前冷間圧延)の圧延加工度が低かったため、0.2%耐力/引張強さが好ましい範囲を下回り、プレス性が不良であった。
比較例6は、インゴット厚み/製品厚みの比、第二冷間圧延(中間溶体化処理前冷間圧延)の圧延加工度、および、第三冷間圧延(最終溶体化処理前冷間圧延)の圧延加工度のいずれもが好ましい範囲を外れたため、0.2%耐力/引張強さが好ましい範囲を下回り、プレス性が不良であった。
比較例7は、素条溶体化処理及び中間溶体化処理における結晶粒度が大きくなってしまったため、0.2%耐力/引張強さが好ましい範囲を下回り、プレス性が不良であった。
比較例8は、素条溶体化処理及び中間溶体化処理における結晶粒度が小さくなってしまったため、0.2%耐力/引張強さが好ましい範囲を下回り、プレス性が不良であった。
比較例9は、インゴット厚み/製品厚み、素条溶体化処理の結晶粒度、第二冷間圧延の圧延加工度、中間溶体化処理の結晶粒度、及び、第三冷間圧延工程の圧延加工度を実施例3と同一とした。また、比較例9の引張強さが実施例3に比べ高くなるように、比較例9の最終冷間圧延の加工度を実施例3に比べ高く設定した。比較例9は、0.2%耐力/引張強さが好ましい範囲を上回り、プレス性が不良であった。
本明細書において、「又は」や「若しくは」という記載は、選択肢のいずれか1つのみを満たす場合や、全ての選択肢を満たす場合を含む。例えば、「A又はB」「A若しくはB」という記載の場合、Aを満たしBを満たさない場合と、Bを満たしAを満たさない場合と、Aを満たし且つBを満たす場合のいずれも包含することを意図する。
以上、本発明の具体的な実施形態について説明してきた。上記実施形態は、本発明の具体例に過ぎず、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、上述の実施形態の1つに開示された技術的特徴は、他の実施形態に提供することができる。また、特定の方法については、一部の工程を他の工程の順序と入れ替えることも可能であり、特定の2つの工程の間に更なる工程を追加してもよい。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって規定される。

Claims (5)

  1. Ni及びCoのうち1種以上を合計で0.5〜5.0質量%、
    Siを0.1〜1.2質量%含有し、
    残部が銅及び不可避的不純物からなる銅合金材料であり、
    前記銅合金材料は、条、板又は箔であり、
    長手方向に平行な方向における0.2%耐力及び引張強さについて、0.2%耐力(N/mm2)及び引張強さ(N/mm2)との比、0.2%耐力/引張強さが0.70〜0.90である、銅合金材料。
  2. Sn、Zn、Mg、Cr、Mn、Fe、Ti、Zr、P、Ag、Bのうち1種以上を総量で0.005〜3.0質量%更に含有する請求項1の銅合金材料。
  3. 請求項1又は2の何れか一項に記載の銅合金材料を備える電子部品。
  4. 請求項3の電子部品を備える電子機器。
  5. 請求項1又は2に記載の銅合金材料の製造方法であって、前記方法は、
    溶解鋳造工程と、
    熱間圧延工程と、
    第一冷間圧延工程と、
    第一溶体化処理工程と、
    第二冷間圧延工程と、
    第二溶体化処理工程と、
    第三冷間圧延工程と、
    第三溶体化処理工程と、
    時効処理工程と、
    最終冷間圧延工程と、
    を含み、
    前記第二冷間圧延工程における加工度が55%以上65%以下であり、
    前記第三冷間圧延工程における加工度が55%以上65%以下であり、
    前記最終冷間圧延工程における加工度が0%以上5%以下であり、
    前記最終冷間圧延工程後の厚み(A)に対する、前記溶解鋳造工程で用いるインゴットの厚み(B)の比が、B/A>=1300以上であり、
    前記第一溶体化処理工程及び第二溶体化処理工程が、結晶粒度を0.020mm〜0.040mmに調整することを含む、
    該方法。
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