JP2019159035A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】用紙に形成される画像の搬送方向倍率の変化がジョブ毎に異なるにも関わらず、従来は、ジョブに応じた搬送方向倍率の調整を行うことができず、用紙に形成された画像の大きさが意図したものと異なることがあった。【解決手段】画像形成装置が備えるカバレッジ取得部は、転写部により用紙に転写される画像のカバレッジを取得する。制御部は、カバレッジに基づいて、搬送方向に変化する画像の搬送方向倍率を調整するために用いられる搬送方向倍率の調整値を決定し、画像形成部が形成する画像の搬送方向倍率を調整する。【選択図】図3
Description
本発明は、画像形成装置に関する。
一般に、電子写真方式の画像形成装置が備える定着器は、トナーによる画像が形成された用紙に熱と圧力とを加えることで画像を用紙に定着させる。この定着器では、画像が形成された用紙が加熱ローラーおよび加圧ローラーからなる一対の定着ローラーによって挟み込まれることで定着が行われる。
定着器により用紙が加熱及び加圧され、用紙の表面に転写された画像が定着される際に、用紙が一時的に膨張する。そして、膨張した用紙の裏面に画像を転写し、用紙に画像を定着した後、用紙を排紙すると、時間経過と共に用紙が冷える。用紙が冷えると、用紙が収縮するため、表面及び裏面の同じ位置に定着した画像の大きさが変わっててしまう。用紙に定着された画像の変化を防止するために、以下の特許文献1及び2に開示される技術が提供されてきた。
特許文献1には、用紙種類により中間転写ベルトの伸びを予測し、ベルトテンションローラーの圧を調整して、用紙に形成される画像の縦倍率を調整する技術が開示されている。
特許文献2には、搬送力の小さい転写部でも滑らないように前後のローラーの圧離タイミングを制御し、画像の縦倍変動を抑える技術が開示されている。
ところで、転写部により用紙に転写される画像は、画像形成装置内の搬送部により用紙が搬送される搬送方向に倍率が変化することがある。このような画像の搬送方向の倍率を「搬送方向倍率」と呼ぶ。搬送方向倍率は、用紙に形成された画像のカバレッジにより変化する。しかし、従来の技術では、搬送方向倍率を調整する際にカバレッジの影響が考慮されていなかった。
例えば、ある特定の条件だけに対応することを目的として行われる特許文献1に開示された中間転写ベルトの伸びの制御、特許文献2に開示されたレジストローラー対の揺動制御では、カバレッジの影響により変化する画像の搬送方向倍率を十分に調整しきれなかった。
本発明はこのような状況に鑑みて成されたものであり、用紙に形成される画像の搬送方向倍率の変化を調整することを目的とする。
上述した目的を実現するために、本発明の一側面を反映した画像形成装置は、用紙を搬送する搬送部と、画像を形成する画像形成部と、搬送部が用紙を搬送する搬送方向に沿って、画像形成部の下流に設けられ、画像形成部により形成された画像を用紙に転写する転写部と、転写部の下流に設けられ、用紙に転写された画像を定着する定着部と、転写部により用紙に転写される画像のカバレッジを取得するカバレッジ取得部と、カバレッジに基づいて、搬送方向に変化する画像の搬送方向倍率を調整するために用いられる搬送方向倍率の調整値を決定し、画像形成部が形成する画像の搬送方向倍率を調整する制御部と、を備える。
本発明によれば、今回実行されるジョブのカバレッジに基づいて、用紙に形成される画像の搬送方向倍率の変化を抑制するため、印刷品質が向上する。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
[第1の実施の形態]
<画像形成装置のハードウェア構成例>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置1の構成例を示す概略構成図である。このブロック図では、本発明の説明に必要と考える要素又はその関連要素のみを記載しており、画像形成装置はこの例に限られない。
<画像形成装置のハードウェア構成例>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置1の構成例を示す概略構成図である。このブロック図では、本発明の説明に必要と考える要素又はその関連要素のみを記載しており、画像形成装置はこの例に限られない。
画像形成装置1は、例えば複写機などの電子写真方式の画像形成装置が一例として挙げられる。図1に示す画像形成装置1は、いわゆるタンデム型カラー画像形成装置とも言われ、複数の感光体を一本の中間転写ベルトに対面させて縦方向に配列することによりフルカラーの画像を形成することが可能である。
画像形成装置1は、自動原稿給送装置20(ADF:Auto Document Feeder)、画像形成部40、用紙搬送部50及び定着部60を備える。
自動原稿給送装置20は、走査露光装置の光学系により原稿の画像を走査露光し、その反射光をラインイメージセンサにより読み取って画像信号を得る。
自動原稿給送装置20は、走査露光装置の光学系により原稿の画像を走査露光し、その反射光をラインイメージセンサにより読み取って画像信号を得る。
画像形成部40は、2次転写部48により用紙Sに転写される画像を形成する。画像形成部40は、イエロー(Y)の画像を形成する画像形成部40Y、マゼンタ(M)の画像を形成する画像形成部40M、シアン(C)の画像を形成する画像形成部40C及びブラック(K)の画像を形成する画像形成部40Kを備える。
画像形成部40Yは、感光体ドラムY及びその周辺に配置された帯電部42Y、レーザーダイオード41Yを有した光書込部43Y、現像装置44Y及びドラムクリーナー45Yを備える。同様に、画像形成部40M、41C、41Kは、感光体ドラムM、C、K及びその周辺に配置された帯電部42M、42C、42K、レーザーダイオード41M、41C、41Kを有した光書込部43M、43C、43K、現像装置44M、44C、44K及びドラムクリーナー45M、45C、45Kを備える。
感光体ドラムYは、帯電部42Yにより表面が一様に帯電させられており、光書込部43Yのレーザーダイオード41Yからの走査露光により、感光体ドラムYには潜像が形成される。さらに、現像装置44Yは、トナーで現像することによって感光体ドラムY上の潜像を顕像化する。これにより、感光体ドラムY上には、イエローに対応する所定色の画像が形成される。
同様に、感光体ドラムMは、帯電部42Mにより表面が一様に帯電させられており、光書込部43Mのレーザーダイオード41Mからの走査露光により、感光体ドラムMには潜像が形成される。さらに、現像装置44Mは、トナーで現像することによって感光体ドラムM上の潜像を顕像化する。これにより、感光体ドラムM上には、マゼンタに対応する所定色の画像が形成される。
感光体ドラムCは、帯電部42Cにより表面が一様に帯電させられており、光書込部43Cのレーザーダイオード41Cからの走査露光により、感光体ドラムCには潜像が形成される。さらに、現像装置44Cは、トナーで現像することによって感光体ドラムC上の潜像を顕像化する。これにより、感光体ドラムC上には、シアンに対応する所定色の画像が形成される。
感光体ドラムKは、帯電部42Kにより表面が一様に帯電させられており、光書込部43Kのレーザーダイオード41Kからの走査露光により、感光体ドラムKには潜像が形成される。さらに、現像装置44Kは、トナーで現像することによって感光体ドラムK上の潜像を顕像化する。これにより、感光体ドラムK上には、ブラックに対応する所定色の画像が形成される。
感光体ドラムY、M、C、K上に形成された画像は、1次転写ローラー47Y、47M、47C、47Kにより、ベルト状の中間転写体である中間転写ベルト46上の所定位置へと逐次転写される。
2次転写部48は、用紙搬送部50が用紙Sを搬送する搬送方向に沿って、画像形成部40の下流に設けられ、画像形成部40により形成された画像を用紙Sに転写する。このとき、中間転写ベルト46上に転写された各色よりなる画像は、用紙搬送部50により所定のタイミングで搬送される用紙Sに対して、2次転写部48で転写される。
用紙搬送部50は、用紙Sが収納される複数の給紙装置51と、給紙装置51に収納された用紙Sを繰り出して給紙する給紙部51aと、用紙Sの搬送経路に沿って設けられた各種ローラーとを備える。また、用紙搬送部50は、給紙装置51から繰り出され、給紙された用紙Sが搬送される主搬送路53、定着部60の下流側で主搬送路53から分岐し、用紙Sの表裏を反転させる反転搬送路54、及び用紙Sが排紙される排紙トレイ55を備える。
用紙搬送部50は、反転搬送路54と、主搬送路53との分岐箇所に設けた切換ゲート53aを備え、用紙Sを一定の搬送方向に搬送する。画像形成装置1では、用紙Sが主搬送路53を搬送され、レジストローラー対57にて用紙Sの斜行が補正され、2次転写部48及び定着部60を通過することで、用紙Sの上側を向いた面(表面)に転写された画像が用紙Sに定着される。用紙Sの両面に画像を形成する場合、上側を向いた面に画像が形成された用紙Sが主搬送路53から反転搬送路54に搬送される。そして、反転搬送路54に設けられた用紙反転搬送路56にて用紙Sが反転されることで、用紙Sの画像形成面(表面)が下側を向く。その後、用紙Sが主搬送路53へ搬送される。これにより、用紙Sが表裏反転され、用紙Sの上側を向いた他の画像形成面(裏面)に画像が形成される。
定着部60は、2次転写部48の下流に設けられており、2次転写部48により転写された画像を用紙Sに定着する。このため、定着部60は、圧接した一対の上加圧ローラー61と下加圧ローラー62により、用紙Sを搬送すると共に、画像が転写された用紙Sに対して、画像を定着させる定着処理を行う。上加圧ローラー61と下加圧ローラー62は、共に定着部材として用いられる。加熱ローラー64の内部には、ヒーターHが設けられている。ヒーターHは、加熱ローラー64を加熱することで、定着ベルト63と、下加圧ローラー62との定着ニップNを通過する用紙Sに熱が伝わるように定着ベルト63を加熱する。加熱された定着ベルト63は、回転することにより上加圧ローラー61に熱を伝えると共に、定着ニップNを通過中の用紙Sに熱を伝える。用紙Sが加熱されることで、用紙S上の画像が融解し、用紙Sに画像が定着する。このため、定着ベルト63についても、用紙Sに画像を定着させる定着部材として用いられる。このように、画像形成部40により形成された画像が2次転写部48により用紙Sに転写され、定着部60により定着されることで印刷が完了する。
読取部58は、2次転写部48の下流であって、定着部60の上流、すなわち2次転写部48と定着部60の間に配置される。読取部58は、図中に破線矢印で表すように、2次転写部48から定着部60に向かって主搬送路53を搬送される用紙Sの上側の面に転写され、かつ定着部60により定着される前の画像を読取り、用紙Sに転写された画像のカバレッジを算出可能である。そして、読取部58は、算出したカバレッジを制御部11(後述する図3を参照)に出力する。
<画像形成装置の主要部の構成>
図2は、画像形成装置1の主要部の構成例を示すハードウェア構成図である。
画像形成装置1は、上述した自動原稿給送装置20、操作表示部21、画像形成部40、2次転写部48、読取部58、定着部60の他に、制御部11、HDD12及び通信I/F(Interface)13を備える。画像形成装置1内の各部は、バスを介して接続されている。
図2は、画像形成装置1の主要部の構成例を示すハードウェア構成図である。
画像形成装置1は、上述した自動原稿給送装置20、操作表示部21、画像形成部40、2次転写部48、読取部58、定着部60の他に、制御部11、HDD12及び通信I/F(Interface)13を備える。画像形成装置1内の各部は、バスを介して接続されている。
制御部11は、CPU11a、ROM11b、RAM11cによって構成される。制御部11は、画像形成装置1内の各部の動作を制御するコンピューターの一例として用いられる。本実施の形態に係る制御部11は、2次転写部48により用紙Sに転写される画像のカバレッジに基づいて、搬送方向に変化する画像の搬送方向倍率を調整するために用いられる搬送方向倍率の調整値を決定する。そして、制御部11は、画像形成部40に調整値を出力することで、画像形成部40が形成する画像の搬送方向倍率を調整する。
CPU(Central Processing Unit)11aは、例えば、操作表示部21を通じて行われるユーザーの印刷指示、ジョブに設定された内容に基づいて、画像形成部40の画像形成処理(印刷動作)を制御する。
ROM(Read Only Memory)11bは、不揮発性メモリの一例として用いられ、CPU11aが動作するために必要なプログラムやデータ等を記憶している。
RAM(Random Access Memory)11cは、揮発性メモリの一例として用いられ、CPU11aが行う各処理に必要な情報(データ)を一時的に記憶する。
ROM(Read Only Memory)11bは、不揮発性メモリの一例として用いられ、CPU11aが動作するために必要なプログラムやデータ等を記憶している。
RAM(Random Access Memory)11cは、揮発性メモリの一例として用いられ、CPU11aが行う各処理に必要な情報(データ)を一時的に記憶する。
HDD12は、CPU11aが各部を制御するためのプログラム、OSやコントローラー等のプログラム、データを記憶する。HDD12に記憶されるプログラム、データの一部は、ROM11bにも記憶されている。HDD12は、CPU11aによって実行されるプログラムを格納したコンピューター読取可能な非一過性の記憶装置の一例として用いられる。なお、画像形成装置1によって実行されるプログラムを格納したコンピューター読取可能な非一過性の記憶装置としては、HDDに限定されず、例えば、SSD(Solid State Drive)、CD−ROM、DVD−ROM等であってもよい。
通信I/F13は、例えば、NIC(Network Interface Card)やモデム等で構成され、不図示のプリントコントローラー等の各装置との接続を確立し、各種データの送受信を実行する通信部の一例である。
図3は、制御部11の内部構成例を示すブロック図である。
制御部11は、ジョブ入力部31、カバレッジ取得部32、調整値決定部33及び対応テーブル34を備える。ジョブ入力部31、カバレッジ取得部32、調整値決定部33は、図2に示したCPU11aがプログラムを実行することで実現される機能の一例である。また、対応テーブル34は、例えば、RAM11cに保存され、CPU11aにより適宜読み出されるデータである。対応テーブル34は、HDD12に保存されてもよい。
制御部11は、ジョブ入力部31、カバレッジ取得部32、調整値決定部33及び対応テーブル34を備える。ジョブ入力部31、カバレッジ取得部32、調整値決定部33は、図2に示したCPU11aがプログラムを実行することで実現される機能の一例である。また、対応テーブル34は、例えば、RAM11cに保存され、CPU11aにより適宜読み出されるデータである。対応テーブル34は、HDD12に保存されてもよい。
制御部11は、対応テーブル34から取得した調整値により、画像形成部40が形成する画像の搬送方向倍率を調整する。例えば、搬送方向の長さが100mmであるジョブ画像を用紙Sの裏面にそのまま形成した場合、用紙Sが冷えると、用紙Sに形成された画像の搬送方向の長さが99mmに変わる。この場合、搬送方向倍率の調整値として100/99が求められる。そして、操作表示部21から調整値として求めた100/99が入力される。これにより、制御部11は、用紙Sに形成される画像の搬送方向の長さを、例えば、101mmに補正可能な搬送方向倍率で画像形成部40に画像を形成する指示を与えることが可能となる。そして、用紙Sに画像が形成された後、排紙トレイ55から排紙された用紙Sが冷えると、用紙Sが収縮するため、用紙Sに形成された画像の搬送方向の長さが100mmとなる。
例えば、画像形成部40が、図1に示した感光体ドラムYに形成する画像の搬送方向倍率は、操作表示部21から入力される搬送方向倍率の調整値に従って調整される。そして、感光体ドラムYと同じく調整値に従って変えられた搬送方向倍率により、感光体ドラムM、C、Kに画像が形成される。その後、搬送方向倍率が調整された画像が、2次転写部48により用紙Sに転写される。このため、用紙Sに転写された画像は、搬送方向倍率が調整された画像となる。
ジョブ入力部31には、画像形成装置1に接続された不図示のクライアント端末又はプリントコントローラーからジョブが入力する。また、ジョブ入力部31には、HDD12から読み出された、過去に実行されたジョブも入力する。そして、ジョブ入力部31は、入力したジョブのジョブ情報に基づいて、ジョブに含まれるジョブ画像を取得する。ジョブ情報には、用紙Sの印刷枚数等の情報も含まれる。
カバレッジ取得部32は、2次転写部48により用紙Sに転写される画像のカバレッジを取得する。ここで、カバレッジ取得部32がカバレッジを取得するにはいくつかの方法がある。第1の方法は、カバレッジ取得部32は、印刷処理の開始に先立ってジョブ入力部31に入力したジョブに含まれるジョブ画像に基づいてジョブ毎又はページ毎にカバレッジを取得する方法である。本実施の形態は、第1の方法によりカバレッジ取得部32がカバレッジを取得する処理を採用したものである。第2の方法は、カバレッジ取得部32は、印刷処理の途中で読取部58が用紙Sを読取って算出したカバレッジを取得する方法である。第2の方法では、実際に用紙Sに転写された画像に基づいて算出されたカバレッジを取得する。このため、カバレッジ取得部32は、印刷過程において意図しない動作が発生した場合であってもカバレッジの変化を的確に取得することが可能となる。
調整値決定部33は、ジョブの1回目の実行タイミングでカバレッジ取得部32がジョブ入力部31に入力したジョブのジョブ画像から算出したジョブ毎又はページ毎のカバレッジに基づいて、搬送方向倍率の調整値を決定する。また、調整値決定部33は、2次転写部48により用紙Sに転写され、カバレッジ取得部32により取得されたカバレッジに基づいて、搬送方向倍率の調整値を決定することも可能である。調整値決定部33がカバレッジに基づいて決定した搬送方向倍率の調整値は、対応テーブル34に保存される。
そして、調整値決定部33は、決定した搬送方向倍率の調整値を画像形成部40に出力する。画像形成部40は、調整値決定部33から入力する調整値に従って、以降のジョブ実行時には搬送方向倍率を調整した画像を形成する。また、調整値決定部33は、画像形成部40に調整値を出力したときのカバレッジと、搬送方向倍率の調整値との関係を対応テーブル34に記憶させることができる。これにより、調整値決定部33は、ジョブの実行に伴って用紙Sに形成されるジョブ画像のカバレッジに基づいて搬送方向倍率の調整値を決定することが可能となる。
また、調整値決定部33は、過去に実行されたジョブと同一のジョブが実行される場合、対応テーブル34に記憶されている搬送方向倍率の調整値を流用する。これにより、ジョブ入力部31にジョブが連続して入力されなくても、画像形成部40が形成する画像の搬送方向倍率を精度よく調整可能となる。
対応テーブル34は、カバレッジと、搬送方向倍率の調整値との対応関係を保持するテーブルである。対応テーブル34は、後述する図6に示すように、カバレッジと搬送方向倍率の調整値との対応関係が予め規定されたカバレッジ調整値テーブル34aと、ジョブと搬送方向倍率の調整値との対応関係が規定されたジョブ調整値テーブル34bを備える。
調整値決定部33は、カバレッジ調整値テーブル34aを参照することで、ジョブ入力部31に入力したジョブのジョブ画像に基づいてカバレッジ取得部32により算出されたページ毎のカバレッジに対応する搬送方向倍率の調整値を取得することができる。対応テーブル34に記憶される用紙Sのカバレッジと、搬送方向倍率の調整値との関係は、後述する図5にて詳細を説明する。
一方、制御部11から出力されるジョブ画像に基づいて画像形成部40が画像を形成し、2次転写部48が用紙Sに画像を転写する。その後、読取部58が、用紙Sに転写された画像を読取り、定着部60が用紙Sに画像を定着する。この場合、カバレッジ取得部32により読取部58から取得された用紙Sのカバレッジが調整値決定部33により入力される。このため、対応テーブル34には、調整値決定部33が決定した搬送方向倍率の調整値がページ毎又はジョブ毎に記憶される。
<搬送方向倍率の説明>
上述したように表面に画像が転写された用紙Sを定着部60が加熱及び加圧することにより、用紙Sが膨張し、この用紙Sの裏面に画像が転写され、定着部60が加熱及び加圧した用紙Sが冷えると、用紙Sに印刷された画像の搬送方向倍率が小さくなる。このように搬送方向倍率が変化する要因として、定着部60による加熱及び加圧の他にも、カバレッジが挙げられる。
上述したように表面に画像が転写された用紙Sを定着部60が加熱及び加圧することにより、用紙Sが膨張し、この用紙Sの裏面に画像が転写され、定着部60が加熱及び加圧した用紙Sが冷えると、用紙Sに印刷された画像の搬送方向倍率が小さくなる。このように搬送方向倍率が変化する要因として、定着部60による加熱及び加圧の他にも、カバレッジが挙げられる。
カバレッジとは、例えば、1枚当たりの用紙Sに使用されるトナーの使用率(%)を表す。例えば、用紙全体が黒色でベタ塗りされると、ブラックのトナーのカバレッジが100%となる。また、用紙全体に黒色が使用されず、白紙であれば、ブラックのトナーのカバレッジが0%となる。また、用紙全体が青色でベタ塗りされると、シアンのトナーのカバレッジが100%であり、マゼンタのトナーのカバレッジが100%であるため、合計200%のカバレッジとなる。カバレッジが大きいと、2次転写部48が用紙Sに画像を転写する箇所で用紙Sがスリップしやすくなる。このため、用紙Sに転写された画像の搬送方向の長さが、画像形成部40により形成された画像の搬送方向の長さよりわずかに短くなり、用紙Sに形成される画像の搬送方向倍率が小さくなる。
<紙種に応じた搬送方向倍率の変化の例>
ここで、図4を参照して、紙種が異なることで搬送方向倍率が変化する例について説明する。
図4は、線画のみの画像を定着した用紙Sの搬送方向倍率に対する、青色のベタ画像を定着した用紙Sの搬送方向倍率の搬送方向倍率比を表すグラフである。
ここで、図4を参照して、紙種が異なることで搬送方向倍率が変化する例について説明する。
図4は、線画のみの画像を定着した用紙Sの搬送方向倍率に対する、青色のベタ画像を定着した用紙Sの搬送方向倍率の搬送方向倍率比を表すグラフである。
このグラフでは、用紙Sの種類であるコート紙、上質紙(1)、(2)における表面及び裏面における搬送方向倍率比が表される。上質紙(1)は、上質紙(2)よりも1枚当たりの重さが大きい用紙であり、例えば、上質紙(1)が105g/m2、上質紙(2)が52.3g/m2である。仮に、線画のみの画像を定着した用紙Sの搬送方向倍率と、青色のベタ画像を定着した用紙Sの搬送方向倍率とが同じであれば、搬送方向倍率比が100.0%となる。線画のみの画像を定着した用紙Sの搬送方向倍率が、青色のベタ画像を定着した用紙Sの搬送方向倍率より大きければ、搬送方向倍率比が99.9%、99.8%のように小さくなる。一方、青色のベタ画像を定着した用紙Sの搬送方向倍率が、線画のみの画像を定着した用紙Sの搬送方向倍率より大きければ、搬送方向倍率比が100.1%、100.2%のように大きくなる。搬送方向倍率比は、99.5%以上かつ100.5%以下の範囲内で変動することが許される。
例えば、コート紙の表面において、線画のみの画像を定着した用紙Sの搬送方向倍率と、青色のベタ画像を定着した用紙Sの搬送方向倍率を求める。そして、コート紙の表面における、これらの搬送方向倍率に基づいて、搬送方向倍率比を求める。コート紙には、両面共に平滑性を高めるための塗料が塗布されているため、定着部60がコート紙を加熱及び加圧したとしても、コート紙の膨張変化が少ない。このため、コート紙の表面の搬送方向倍率比は、わずかとなる。また、コート紙の裏面の搬送方向倍率比についても、コート紙の表面の搬送方向倍率比と同様の値となる。
ここで、用紙Sの各種類における搬送方向倍率比を比較すると、例えば、上質紙(1)の表面及び裏面の搬送方向倍率比は、いずれもコート紙の表面及び裏面の搬送方向倍率比よりも大きくなる。また、上質紙(2)の表面の搬送方向倍率比は、コート紙の表面の搬送方向倍率比とほぼ同じである。しかし、上質紙(2)の裏面の搬送方向倍率比は、コート紙及び上質紙(1)の裏面の搬送方向倍率比よりもさらに大きくなる。つまり、用紙Sが軽くなるほど、搬送方向倍率比が大きくなる。
このように用紙Sの種類によって、表面及び裏面の搬送方向倍率比が異なる。また、裏面の搬送方向倍率比は、表面の搬送方向倍率比よりも大きくなりやすい。このため、用紙Sの表面に転写した画像と同じ倍率で、用紙Sの裏面に画像を転写し、画像を定着すると、用紙Sが冷えた後、用紙Sの表面と裏面とで画像の大きさが異なってしまう。そこで、画像形成装置1は、カバレッジに基づいて取得した搬送方向倍率の調整値により、用紙Sの表面及び裏面に形成される画像の搬送方向倍率を調整可能とする。
<カバレッジと搬送方向倍率の調整値との関係>
図5は、カバレッジと搬送方向倍率の調整値との関係を示すグラフである。このグラフにおいて、横軸は、ジョブ毎のカバレッジを示し、縦軸は、カバレッジに応じて入力された搬送方向倍率の調整値を示す。
図5は、カバレッジと搬送方向倍率の調整値との関係を示すグラフである。このグラフにおいて、横軸は、ジョブ毎のカバレッジを示し、縦軸は、カバレッジに応じて入力された搬送方向倍率の調整値を示す。
図5に示すジョブ毎のカバレッジとは、調整値決定部33によりジョブ毎に算出されたカバレッジの平均値を表す平均カバレッジである。平均カバレッジは、カバレッジ取得部32が取得したカバレッジに基づいて、ジョブに含まれる全てのジョブ画像を対象として調整値決定部33が算出した値とする。平均カバレッジは、例えば、1つのジョブに含まれる1ページ目のジョブ画像のカバレッジが80%、2ページ目のジョブ画像のカバレッジが10%であれば、(80+10)/2=45%と算出される。
図5に示すように、ジョブ毎のカバレッジが大きくなるにつれて、搬送方向倍率の調整値も大きな値となることが、図中のプロットで示される。このため、用紙Sのカバレッジと、搬送方向倍率の調整値とはある程度の相関関係がある。そこで、カバレッジと搬送方向倍率の調整値の関係を、例えば、最小2乗法により線形近似した1次式の直線71をグラフ中に引くことができる。なお、平均カバレッジと、搬送方向倍率の調整値の関係は、2次式等の曲線により近似されてもよい。
そして、調整値決定部33は、平均カバレッジと、搬送方向倍率の調整値の関係を線形近似した1次式の直線71により、ジョブに応じた搬送方向倍率の調整値を決定することができる。すなわち、調整値決定部33は、読取部58により算出された用紙Sのカバレッジに対応する搬送方向倍率の調整値を、後述する図6に示すカバレッジ調整値テーブル34aから決定し、画像形成部40に搬送方向倍率の調整値を指示する。これにより、調整値決定部33は、カバレッジの平均値に基づいて画像形成部40が形成する画像の搬送方向倍率を調整することができる。
平均カバレッジとしては、画像形成装置1にて印刷が行われた用紙Sのページ数等の通紙実績に基づいて算出した値であってもよい。そして、調整値決定部33は、例えば、週毎の時間平均、又は1万枚毎の枚数平均で平均カバレッジを算出したり、ジョブ毎の平均で平均カバレッジを算出したりしてもよい。これにより、調整値決定部33は、カバレッジ調整値テーブル34aから読み出した用紙Sの平均カバレッジに対応する搬送方向倍率の調整値を決定し、画像形成部40に搬送方向倍率の調整値を出力することができる。
<対応テーブルの構成例>
図6は、対応テーブル34に含まれる2種類のテーブルの構成例を示す説明図である。対応テーブル34には、カバレッジ調整値テーブル34aと、ジョブ調整値テーブル34bが含まれる。
図6は、対応テーブル34に含まれる2種類のテーブルの構成例を示す説明図である。対応テーブル34には、カバレッジ調整値テーブル34aと、ジョブ調整値テーブル34bが含まれる。
カバレッジ調整値テーブル34aは、カバレッジフィールド、搬送方向倍率の調整値フィールドを持つ。
カバレッジフィールドには、図5に示した平均カバレッジの値が格納される。
搬送方向倍率の調整値フィールドには、図5に示した平均カバレッジに対する搬送方向倍率の調整値が格納される。
カバレッジフィールドには、図5に示した平均カバレッジの値が格納される。
搬送方向倍率の調整値フィールドには、図5に示した平均カバレッジに対する搬送方向倍率の調整値が格納される。
このように図5にて説明した平均カバレッジと、搬送方向倍率の調整値の相関関係を示すデータは、カバレッジ調整値テーブル34aに保存される。調整値決定部33は、図5に示すグラフに基づいて、カバレッジ調整値テーブル34aを作成するため、図5のグラフの内容と、カバレッジ調整値テーブル34aの内容とはほぼ同じである。これにより、調整値決定部33は、カバレッジ調整値テーブル34aから読み出した用紙Sの平均カバレッジに対応する搬送方向倍率の調整値を決定し、画像形成部40に搬送方向倍率の調整値を出力することができる。
ジョブ調整値テーブル34bは、ジョブIDフィールド、搬送方向倍率の調整値フィールドを持つ。
ジョブIDフィールドには、ジョブを一意に特定するジョブIDが格納される。ジョブを一意に特定することが可能であれば、ジョブIDの代わりに、ジョブ名等が格納されてもよい。
搬送方向倍率の調整値フィールドには、ジョブIDで特定されるジョブが過去に実行されたときに、調整値決定部33により決定された搬送方向倍率の調整値が格納される。
ジョブIDフィールドには、ジョブを一意に特定するジョブIDが格納される。ジョブを一意に特定することが可能であれば、ジョブIDの代わりに、ジョブ名等が格納されてもよい。
搬送方向倍率の調整値フィールドには、ジョブIDで特定されるジョブが過去に実行されたときに、調整値決定部33により決定された搬送方向倍率の調整値が格納される。
このように、過去に実行されたジョブのジョブIDと、過去に決定された搬送方向倍率の調整値とがジョブ調整値テーブル34bに格納される。このため、調整値決定部33は、今回実行するジョブのジョブIDと、過去に実行されたジョブのジョブIDとが同一であれば、過去に実行されたジョブで決定した搬送方向倍率の調整値をジョブ調整値テーブル34bから取得し、過去に実行されたジョブと同じ調整値により、画像形成部40に対して、搬送方向倍率の調整を行うことができる。
<画像形成装置の処理の説明>
次に、画像形成装置1にて行われる処理について、図7を参照して説明する。
図7は、画像形成装置1にて行われるページ毎に搬送方向倍率を調整する処理の例を示すフローチャートである。
次に、画像形成装置1にて行われる処理について、図7を参照して説明する。
図7は、画像形成装置1にて行われるページ毎に搬送方向倍率を調整する処理の例を示すフローチャートである。
始めに、画像形成装置1のジョブ入力部31は、不図示のクライアント端末又はプリントコントローラーからジョブが入力されるまで待機する(S1)。ジョブが入力すると、ジョブ入力部31は、例えば、HDD12にジョブを保存する(S2)。ジョブの実行時には、HDD12に保存したジョブに基づいて以下の処理が行われる。なお、ステップS1にてHDD12に保存された過去に実行されたジョブがジョブ入力部31に入力した場合、ステップS2のHDD12にジョブを保存する処理は行われず、次のステップS3に移る。
次に、ジョブ入力部31は、HDD12に保存したジョブの印刷が、そのジョブの1回目の印刷であるか否かを判定する(S3)。1回目の印刷でない場合(S3のNO)、過去にHDD12に保存したジョブを用いて印刷した実績がある。このため、調整値決定部33は、過去に実行されたジョブにて使用された搬送方向倍率の調整値を、対応テーブル34のジョブ調整値テーブル34bから読み出して流用し(S4)、ステップS7の処理に移行する。
ステップS3にて、ジョブ入力部31により、ジョブの印刷が1回目の印刷であると判定された場合(S3のYES)、調整値決定部33は、ジョブ情報よりページ毎のカバレッジを取得する(S5)。そして、調整値決定部33は、対応テーブル34のカバレッジ調整値テーブル34aより、取得したカバレッジに対応する搬送方向倍率の調整値を決定する(S6)。
次に、調整値決定部33は、ジョブの実行を開始するか否かを判定する(S7)。ジョブの実行を開始しない場合(S7のNO)、ステップS1に戻って、ジョブ入力部31によるジョブ入力の待機を続ける。
一方、ジョブの実行を開始する場合(S7のYES)、用紙搬送部50が用紙Sの搬送を開始する(S8)。このとき、調整値決定部33が、ジョブ調整値テーブル34bから決定した調整値を画像形成部40に出力することで、画像形成部40が形成する画像の画像位置が調整された状態で、以降のジョブが実行される。
次に、画像形成部40が、調整値決定部33により決定された搬送方向倍率の調整値に従って、ページ毎に形成する画像の搬送方向倍率の調整を実施する(S9)。次に、画像形成部40が形成した画像を、2次転写部48が用紙Sに転写し(S10)、そして、定着部60が用紙Sに転写された画像を用紙Sに定着する(S11)。
次に、制御部11は、ジョブ情報に基づいて、用紙Sの裏面印刷が設定されているか否かを判定する(S12)。用紙Sの裏面印刷が設定されていない場合(S12のNO)、制御部11は、表面だけに画像が定着した用紙Sを排紙トレイ55に排紙する(S17)。
一方、用紙Sの裏面印刷が設定されている場合(S12のYES)、オペレーターは、用紙Sの両面に印刷された画像に基づいて、搬送方向倍率の変化を把握し、搬送方向倍率の調整値を入力することとなる。このため、制御部11は、反転搬送路54により、用紙Sの表裏を反転させる(S13)。
次に、調整値決定部33は、対応テーブル34のカバレッジ調整値テーブル34aより、取得したカバレッジに対応する搬送方向倍率の調整値を決定する(S14)。画像形成部40が形成した画像を、2次転写部48が用紙Sの裏面に転写し(S15)、定着部60が用紙Sに転写された画像を用紙Sに定着する(S16)。そして、制御部11は、表面及び裏面に画像が定着した用紙Sを排紙トレイ55に排紙する(S17)。
次に、制御部11は、印刷が行われる次用紙があるか否かを判定する(S18)。次用紙がある場合(S18のYES)、制御部11は、ステップS8に戻って、次用紙の搬送を開始させ、以降の処理を行う。次用紙がない場合(S18のNO)、印刷が完了する(S20)。そして、表面だけに画像が印刷された用紙S、又は表面及び裏面に画像が印刷された用紙Sが、オペレーターにより排紙トレイ55から取出される。
そして、今回のジョブの実行に際して、調整値決定部33が決定した調整値は、調整値決定部33により、ジョブIDに紐付けて対応テーブル34のジョブ調整値テーブル34bに保存される。
なお、ステップS4にて過去に実行されたジョブで決定された搬送方向倍率の調整値を流用する場合、調整値決定部33が、今回実行するジョブのジョブIDに基づいてジョブ調整値テーブル34bから読み出した搬送方向倍率の調整値が画像形成部40に出力される。
また、ステップS5では、カバレッジ取得部32がジョブ情報よりカバレッジを取得する処理を行っている。しかし、ステップS5の処理を除き、一旦、1回目のテスト印刷を行って、用紙Sの表面及び裏面に転写された画像を読取部58が読取り、読取部58が算出したカバレッジをカバレッジ取得部32が取得してもよい。これにより、調整値決定部33は、カバレッジに対応する搬送方向倍率の調整値を対応テーブル34から取得して、画像形成部40に調整値を出力することができる。
以上説明した第1の実施の形態に係る画像形成装置1では、ジョブ毎又はページ毎に算出されたカバレッジに応じて調整値決定部33が決定した搬送方向倍率の調整値を用いて、画像形成部40が形成する画像の搬送方向倍率が調整される。このため、画像形成装置1は、カバレッジに応じて変化する画像の搬送方向倍率を適切に調整することができる。
また、搬送方向倍率の調整値は、調整値決定部33が対応テーブル34を参照して自動的に決定する。過去に実行されたジョブと同一のジョブを今回実行する場合、調整値決定部33は、過去に実行されたジョブに基づいて決定した搬送方向倍率の調整値を、今回実行されるジョブに流用することができる。このため、オペレーターがジョブを実行する毎に、搬送方向倍率の調整値を入力する手間を省くことができる。
また、カバレッジ取得部32は、用紙Sの両面に印刷された画像だけでなく、用紙Sの片面だけに印刷された画像からも読取部58が算出したカバレッジに基づいて、搬送方向倍率を調整することができる。
なお、搬送方向倍率の調整値が決定される処理の実行可否を選択可能としてよい。例えば、操作表示部21によりオン入力されると搬送方向倍率の調整値が決定される処理が行われるが、操作表示部21によりオフ入力されると処理が行われない。このようにジョブの種類に応じてオン又はオフを入力することで、搬送方向倍率の調整値が決定される処理の実行可否を切替えることができる。
また、搬送方向倍率の調整値の入力は、従来のようにオペレーターによる操作表示部21を用いた手動入力により行ってもよい。
また、調整値決定部33は、ジョブ入力部31に入力したジョブから選択した任意のページのカバレッジに基づいて搬送方向倍率の調整値を決定してもよい。
また、調整値決定部33は、ジョブ入力部31に入力したジョブから選択した任意のページのカバレッジに基づいて搬送方向倍率の調整値を決定してもよい。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る画像形成システムについて説明する。
図8は、画像形成システム10の概略構成例を示すブロック図である。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る画像形成システムについて説明する。
図8は、画像形成システム10の概略構成例を示すブロック図である。
画像形成システム10は、画像形成装置1Aと、画像形成装置1Aの後段に接続される読取装置2(読取部の一例)とを備える。
画像形成装置1Aは、上述した第1の実施の形態に係る画像形成装置1とほぼ同様の構成であるが、読取部58と排紙トレイ55を備えていない点が異なる。このため、画像形成装置1Aは、定着部60により画像が定着した用紙Sを、読取装置2に出力する。
画像形成装置1Aは、上述した第1の実施の形態に係る画像形成装置1とほぼ同様の構成であるが、読取部58と排紙トレイ55を備えていない点が異なる。このため、画像形成装置1Aは、定着部60により画像が定着した用紙Sを、読取装置2に出力する。
読取装置2は、画像形成装置1Aの定着部60により用紙Sに定着された画像を、用紙Sの上方向及び下方向から同時に読取ることで、用紙Sの表面及び裏面に印刷された画像のカバレッジを面毎に算出することができる。そして、読取装置2は、算出した用紙Sのカバレッジを、カバレッジ取得部32に送信すると共に、画像形成装置1Aが備える対応テーブル34のカバレッジ調整値テーブル34aに保存する。
画像形成装置1Aがジョブの1回目の印刷をする際には、図7に示した第1の実施の形態に係るフローチャートからステップS5,S6の代わりに以下の処理を行う。すなわち、画像形成装置1Aがジョブをテスト印刷して読取装置2に排紙した用紙Sを、読取装置2が読取ってカバレッジを算出する。画像形成装置1Aのカバレッジ取得部32は、読取装置2により算出されたカバレッジを取得する。これにより、調整値決定部33は、ジョブの実行に際して画像形成部40に指示する搬送方向倍率の調整値を決定することができる。その後、図7に示したフローチャートのステップS7以降の処理が行われる。
なお、ジョブに複数部の印刷設定がされている場合、画像形成装置1Aが1部目をテスト印刷し、読取装置2が1部目の各ページを読取ることで、各ページのカバレッジを算出できる。その後、画像形成装置1Aの調整値決定部33は、2部目以降を印刷する処理にて、読取装置2が算出した各ページのカバレッジに基づいて、搬送方向倍率の調整値を決定してもよい。
以上説明した第2の実施の形態に係る画像形成システム10では、読取装置2が、用紙Sに印刷された画像を読取って、ページ毎又はジョブ毎に算出したカバレッジを、調整値決定部33が対応テーブル34のジョブ調整値テーブル34bに保存する。このため、第1の実施の形態に示した読取部58を備えない画像形成装置1Aであっても、読取装置2を接続するだけでページ毎又はジョブ毎のカバレッジを得ることができる。カバレッジを得た後は、第1の実施の形態と同様に、調整値決定部33が、対応テーブル34を参照して適切な搬送方向倍率の調整値を決定し、画像形成部40が形成する画像の搬送方向倍率を調整する指示を行うことができる。このため、カバレッジに応じて決定された搬送方向倍率により画像形成部40が用紙Sに画像を形成することができる。
なお、画像形成装置1の内部であって、定着部60の搬送方向下流に、上述した第1の実施の形態に係る読取部58を設けてもよい。これにより、画像形成装置1の後段に読取装置を設けなくても、調整値決定部33は、読取部58が算出したカバレッジを取得することができる。そして、画像形成装置1は、読取装置を備えない構成とすることができる。
本発明は上述した実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上述した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために装置及びシステムの構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ここで説明した実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることは可能であり、さらにはある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
例えば、上述した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために装置及びシステムの構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ここで説明した実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることは可能であり、さらにはある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1…画像形成装置、11…制御部、21…操作表示部、31…ジョブ入力部、32…カバレッジ取得部、33…調整値決定部33…対応テーブル、40…画像形成部、48…2次転写部、50…用紙搬送部、51…給紙装置、53…主搬送路、58…読取部、60…定着部
Claims (9)
- 用紙を搬送する搬送部と、
画像を形成する画像形成部と、
前記搬送部が前記用紙を搬送する搬送方向に沿って、前記画像形成部の下流に設けられ、前記画像形成部により形成された前記画像を前記用紙に転写する転写部と、
前記転写部の下流に設けられ、前記用紙に転写された前記画像を定着する定着部と、
前記転写部により前記用紙に転写される前記画像のカバレッジに基づいて、前記搬送方向に変化する前記画像の搬送方向倍率を調整するために用いられる搬送方向倍率の調整値を決定し、前記画像形成部が形成する前記画像の前記搬送方向倍率を調整する制御部と、を備える
画像形成装置。 - 前記制御部は、ジョブに含まれるジョブ画像に基づいて前記カバレッジを取得するカバレッジ取得部を備える
請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、前記転写部と前記定着部との間に設けられ、前記用紙に転写された前記画像を読取る読取部が算出した前記カバレッジを取得するカバレッジ取得部を備える
請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、前記定着部の下流に設けられ、前記用紙に転写された前記画像を読取る読取部が算出した前記カバレッジを取得するカバレッジ取得部を備える
請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、
前記カバレッジと、前記搬送方向倍率の調整値との対応関係を保持する対応テーブルと、
前記対応テーブルを参照し、前記用紙に転写された前記画像のカバレッジに基づいて、前記搬送方向倍率の調整値を決定する調整値決定部と、を備える
請求項2〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。 - 前記調整値決定部は、前記カバレッジ取得部が取得した前記カバレッジに基づいて、前記ジョブのページ毎に前記搬送方向倍率の調整値を決定し、前記画像形成部が形成する前記画像の前記搬送方向倍率を調整する
請求項5に記載の画像形成装置。 - 前記調整値決定部は、前記ジョブから選択した任意の前記ページの前記カバレッジに基づいて前記搬送方向倍率の調整値を決定する
請求項6に記載の画像形成装置。 - 前記調整値決定部は、前記カバレッジ取得部が取得した前記カバレッジに基づいて、前記ジョブ毎に前記カバレッジの平均値を算出し、前記カバレッジの平均値に基づいて前記画像形成部が形成する前記画像の前記搬送方向倍率を調整する
請求項5に記載の画像形成装置。 - 前記搬送方向倍率の調整値が決定される処理の実行可否が選択可能である
請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
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