JP2019156487A - 紙袋の開封機構 - Google Patents

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孝敏 前島
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Abstract

【課題】紙袋の開封側の構造を従来よりも大幅に簡素化し、それに伴い紙袋の開口端部を覆うアウターパッチを小型化して費用の低減と製造工程の簡素化を図ることが出来、且つ、開封時に微粉の発生を伴うことなく、開封を容易且つ完全に行うことが出来る開封容易な紙袋を提供する。【解決手段】平坦に折り潰した紙状筒の一方を開封側、他方を口封側とする紙袋であって、前記開封側が、開口端部から紙袋全体を内側に折り畳み、紙袋本体と、前記折り畳み片の開口部を覆う大きさで、且つ、開封方向にミシン目が刻設されたアウターパッチ(力紙)で接着被覆した紙袋【選択図】 図2

Description

本発明は、米や麦などの粉粒体状の食品、あるいは、飼料、プラスチック樹脂原料、セメント、石灰、カーボンブラックなどの粉粒体状の製品を収納するための紙袋に関するものであり、より詳しくは、内容物充填後、紙袋の開封に際して、微粉の発生を抑制し、且つ、従来のものより少ない材料を用いることにより経費の節減を図り、開封性においても優れた効果を奏しえる紙袋に関する。
従来より、粉粒体状の製品を充填した紙袋の開封性を容易ならしめる点に着眼した発明は数多く提案されており、当業界においても共通の技術的課題となっている。従来から知られているのは、主として、紙袋の開封に際して、開封部に外貼りするアウターパッチの任意の箇所に細長のプラスチックテープを貼着した開封テープを用いている。
例えば、本出願人の出願に係る特開2004-307008号公報(特許文献1)には、平坦に折り潰した紙状筒の一方の開口端の両角に三角折り込み部を形成すると共に、その状態で紙状筒の折り潰しにより形成した上紙及び下紙の一方を開いて展開面を形成し、この展開の中心部開口を覆うために、前記上紙及び下紙に折れ筋を付けて、展開面の両三角折り込み部を渡り中心部開口を覆うと共に折れ筋を外方にはみ出し、且つ引き剥がし片付のインナーパッチを、展開面に易剥離性接着剤にて貼り合わせて開封側開口部とし、上記折れ筋に沿い上紙及び下紙を折り畳んで貼り合わせ、その上に開封テープ付のアウターパッチ(力紙)を貼り付け、この開封テープを引き裂いて紙袋の開封を行うようにした開封容易な袋が開示されている。
しかしながら、この開封容易な袋は、アウターパッチの中心部に線状に一体化されている開封テープにより切断し、上紙及び下紙を剥がしてインナーパッチを裸出し、さらに、インナーパッチを引き剥がし片により剥がすという複数の動作が必要になるばかりでなく、密封性を確保するために、別途インナーパッチを設ける必要があるという煩雑さがある。
また、特開平9-142490号公報(特許文献2)には、紙筒の少なくとも一方の端部を、これら端縁と平行の第1折線を中心に開披して両側に三角折畳部を有する開披部を形成し、前記第1折線の両側の対称位置に該線と平行する第2折線を設け、これら第2折線に沿ってその外側の部分を内側に折り曲げ、該折曲部を重ね合わせ、貼着閉鎖した底部を形成するに際し、前記折曲げ部同士を剥離可能に貼着した六角底袋の底構造において、前記開披部の中央に長辺が両三角折畳部に跨り、かつ短辺が両第2折線を超える寸法の内底紙を一方の第2折線の外側に沿って線状に接着した六角底袋の底構造が開示されている。
しかしながら、特許文献2に記載された発明においても、袋を開封するには、開封ひもを添接した底当紙(特許文献1における開封テープと同義)を切り裂かなければならないものであり、この発明においても、開封時における微粉の発生は避けられない。
かくのごとく、上記特許文献1及び特許文献2に開示された発明は、いずれも、袋の開封作用において、開封テープを開封開始部として用いることによって、開封テープが付設されたアウターパッチを引き裂いて開口部を形成させるものであり、この際に微細な破片が発生し、これが袋内に充填された内容物に混入する事態を招く虞が憂慮されている。
本発明者らは、かかる事態を回避するために、上記特許文献に開示されている開封テープを用いることなく、袋の開封を容易ならしめ得る構造について模索した結果、開封テープを用いることなく、紙袋の開封性を容易ならしめる技術に想到したものであり、その特徴とするところは、従来技術における開封テープが付設されたアウターパッチに代えて、アウターパッチに直接ミシン目を刻設したものを用いることによって、開封時に微粉の発生を伴わずに、スムーズな袋の開封操作が行われることを確認するに至った。
かかる観点から、開封のために、アウターパッチに直接ミシン目を刻設したものを用いて、このミシン目を紙袋の開封に用いる先行技術を探索したところ、特開2003-276740号公報(特許文献3)がミシン目を利用した開封技術という点で近似技術として検索された。
特許文献3には、重ね合わせた複数枚の原紙のそれぞれの側縁が接着されて複数枚の筒状体が形成され、該筒状体の両端の開口部が封止される紙袋であって、前記筒状体の最外層の前記原紙に、筒状体の両端の前記封止部位の近傍に、それぞれ封止部位に沿ってミシン目を周方向に形成し、前記最外層の原紙の裏面に前記両端側のミシン目に跨るようにしたカットテープを貼り付けてなる紙袋が記載されている。
しかしながら、この紙袋は、製造業者から、例えば食品工場等への納品先への搬送中に紙袋全体の最外層が付着している紙袋の胴部の最外層を剥離して清潔な製品を提供するための手段として提案されたものであって、紙袋の内容物を排出するための開口部形成のためにミシン目を刻設したアウターパッチが使用されているものではない。しかも、紙袋の最外層は、ミシン目とカットテープが併用されて、初めて剥離除去されるものであり、ミシン目だけで最外層の除去が出来るものではないし、ミシン目の使用目的が異なる。
特開2004−307008号公報 特開平9−142490号公報 特開2003-276740号公報
前述したように、上記特許文献1ないし3に開示された発明は、いずれも紙袋の内容物を排出するための開口部の構成に論及しているが、そこに開示された構成では、簡単な構成でコストを低減し得ると共に、従来の開封テープを使用した際の開封時にもたらされる微粉発生に伴う製品への混入の虞がなく、開封容易な多層紙袋を提供することが出来ない。
そこで、本発明者らは、少ない部品数で構成され得る簡易な構造でありながら、粉粒体の漏れの完全な阻止や必要な強度を保ち、且つ、開封に際して、微細な紙粉などの発生を伴う虞がある開封テープを用いることなく、アウターパッチに刻設されたミシン目を引き裂くだけで、袋の開封を容易且つ完全に行うことが出来る開封機構を有する袋を提供することに着眼し、特願2017−217229(以下、「先願発明」という)を出願した。
この先願発明の請求項1は、下記の構成からなるものである。
平坦に折り潰した紙状筒の一方の開口端部から内方に離れた位置に、該開口端部と平行な折り目を付け、開口端の両角を前記折り目まで折り込み、その状態で形成した上紙又は下紙の一方を前記折り目に沿い展開して、両側及びそれらの中心部に三角折込み部及び開口部を有する展開面を形成し、展開面の前記上紙及び下紙に、これらを前記開口部側に折り畳んで前記開口部を封鎖し、且つ折り目と平行な折れ筋を付けて、前記上紙の端辺を折れ筋と平行に所定幅を有して前記開口部側に折り畳んで折曲げ片を形成し、その状態の前記上紙を折れ筋に沿い前記開口部側に折り畳んで前記折曲げ片を不貼り状態で前記下紙上に貼り合わせて前記開口部を塞ぎ、更に、前記上紙及び下紙全面の周囲をミシン目を刻設したアウターパッチ(力紙)で接着被覆したことを特徴とする開封容易な袋。
上記先願発明は、発明の目的である、少ない部品数で構成され得る簡易な構造でありながら、粉粒体の漏れの完全な阻止や必要な強度を保ち、且つ、開封に際して、アウターパッチに刻設されたミシン目を引き裂くだけで、袋の開封を容易且つ完全に行うことが出来る点で優れており、当業界において今後の利用が期待される。
ところで、本発明者らは上記先願発明を実施する過程において、上記紙袋の開封側の構造を、より簡素化しても、上記先願発明と同程度の効果を維持し得る紙袋が提供できるのではないかという点に着眼し、それが達成されれば、より簡単な構造で、且つ、材料費の節減が見込めるとの付随的効果を得られるとの確信を得ることが出来、本発明を完成するに至ったものである。
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであって、下記の構成からなることを特徴とするものである。
すなわち、本発明によれば、平坦に折り潰した紙状筒の一方を開封側、他方を口封側とする紙袋であって、
前記開封側が、開口端部から紙袋全体を内側に折り畳み、紙袋本体と、前記折り畳み片の開口部を覆う大きさで、且つ、開封方向にミシン目が刻設されたアウターパッチ(力紙)で接着被覆したことを特徴とする紙袋が提供される。
また、本発明によれば、前記開口端部の折り畳みが、開口端部の両端を内側に三角形状に折り込まれた状態でなされた、上記紙袋が提供される。
また、本発明によれば、前記折り畳みが2回折にされた上記紙袋が提供される。
また、本発明によれば、前記ミシン目が、アウターパッチ(力紙)の横方向一方の端部から他方の端部にかけて少なくとも二列に形成されてなる上記紙袋が提供される。
また、本発明によれば、前記ミシン目の列間同士の間隔が8mm以上に形成されてなる上記紙袋が提供される。
また、本発明によれば、前記アウターパッチ(力紙)が、抄紙時に漉き込まれる繊維成分がミシン目を引く方向に配列されている上記紙袋が提供される。
また、本発明によれば、前記口封側が、開口端部から内方に離れた位置に、該開口端部と平行な折り目を付け、開口端の両角を前記折り目まで折り込み、その状態で形成した上紙又は下紙の一方を前記折り目に沿い展開して、両側及びそれらの中心部に三角折込み部及び開口部を有する展開面を形成し、展開面の前記上紙及び下紙の内周面に接着当接され、一方が前記上紙及び下紙の端部から一部が突出し、その内周にホットメルト接着剤が塗布された筒形状のバルブ基材が付設されている上記紙袋が提供される。
本発明によってもたらされる効果は次の通りである。
すなわち、本発明の紙袋の最大の特徴は、前記先願発明における紙袋の開封側の構造をさらに簡略化したものであり、開封側の開口端部から紙袋全体を内側に折り畳み、紙袋本体と、前記折り畳み片の開口部を覆う大きさで、且つ、開封方向にミシン目が刻設されたアウターパッチ(力紙)で接着被覆することにより、前記先願発明よりも材料費の節減を図ったものであり、それによっても、開封時に微粉の発生を伴わずに、且つ、先願発明と同様の効果を達成し得ることを確認した。アウターパッチとして使用される力紙は、輸送時等の予期しない急激な衝撃によっても開口端部から内容物が漏洩するのを防止するためにも十分な強度を有するものが好ましいことは言うまでもないが、且つ内容物を充填した紙袋を重ねた場合に障害になるような厚みがあるものでも採用できない。本発明においては、かかる物性値を満たすものとして、坪量が、原紙の100ないし90%程度のものが好ましく使用される。
また、本発明においては、開封側の前記開口端部の両端を内側に三角形状に折り込まれた状態でなされることにより、その分だけ開口端部の露出面積が少なくなり、内容物の漏洩を伴うことなく、開封を容易且つ完全に行うことが出来る効果があると共に製造工程が簡素化され、製造効率が著しく向上するという副次的効果も得られる。この開口端部の折り込みは、通常、1回折り込みでも、さらにその上からアウターパッチが接着被覆されるため内容物の漏洩を防止し得るが、輸送時の激しい振動にも十分に耐えるようにするために2回折り込みにしてもよい。
前記開口端部の折り込みによる紙袋の開封側の構造を図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の請求項1に規定されている構成の外観を図示したものであり、紙袋の開封側の開口端部を内側に折り込んだ状態で、折り込み片16の開口端部を覆う大きさのアウターパッチ(力紙)14で、該開口端部を覆い、紙袋本体1と前記折り込み片15を接着被覆するものである。
本発明において重要なことは、前記アウターパッチ(力紙)14にカットテープを貼着することなく、直接、アウターパッチにミシン目13を刻設することにより、カットテープを貼着したときのように開封時に微粉の発生を伴うことなく、開封作業がスムーズに行われると共に、カットテープを用いないことにより、材料費の節減に大きく寄与するものである。
さらに、紙袋の開封側の構成を従来のものより簡素化しても上記効果を維持し得る構成を見出し、材料費の節減に寄与することも本発明の重要なメリットである。
図2(図2、図3は本発明に係る紙袋の開封側Aの構成を示すもので、口封側Bの構成は省略している)には、本発明の好適態様の一つを規定する請求項2において、開口端部の両端を内側に折り込んで状態で、開口端部を1回折り込みにする場合の一例を示した。 この例では、紙袋1の開口端部10の両端11,12を内側に折り込み(a)、更に開口端部10を両端の折り込み部(11,12)とともに、折り込み部15から内側に折り込む(b)ことによって、開口端部は下向きにされる。この状態で開口端部を覆う大きさのアウターパッチ(力紙)14によって、紙袋本体と折り込み片16が接着被覆されるものであるが、開口端部の露出部が少ない分だけアウターパッチの大きさを少なくすることが出来、材料費の節減に寄与することになる。このアウターパッチ14には、紙袋の開封時に破断されるミシン目が刻設されており、少なくともその周辺は接着剤によって前記接着被覆がされている(c)。
また、図3には、本発明における好適態様の一つである、開口端部を2回折り込みにする場合の一例を示した。この場合は、紙袋1の開口端部10の両端11,12を、1回折り込みの場合よりも大きめに内側に折り込み(a)、更に開口端部10を両端の折り込み部(11,12)の半分とともに、折り込み部15から内側に折り込む(b)ことによって、開口端部は下向きにされる。この状態(b)から、次に、下向きにされている開口端部の一部を上方へ折り込むことによって2回の折り込みがなされ開口端部は上向きにされている。次に、この状態で、開口端部を覆う大きさのアウターパッチ(力紙)14によって、紙袋本体と折り込み片16が接着被覆されるものであるが、この場合も。開口端部の露出部がさらに小さくなっているため、アウターパッチの大きさをその分だけ小さくすることが出来、材料費の節減効果が一層顕著になる。このアウターパッチ14にも、上記同様に紙袋の開封時に破断されるミシン目が刻設されており、少なくともその周辺は接着剤によって前記と同様に接着被覆がされている(c)。
本発明におけるミシン目13とは、アウターパッチの任意の箇所に刻設されていればよく、ミシン目がアウターパッチの表裏に貫通していても、貫通していなくても、外力により開封されるものであればよい。またミシン目の配列は、少なくとも1列であり、2列であることが最も好ましい。また、ミシン目の配列が2列以上の場合、列間同士の距離は8mm以上であることが好ましい。列間同士の距離が8mm以下の場合、不意の衝撃等によって、並行するミシン目が互いに干渉してしまい当該部分から破断する虞がある。本発明においてミシン目はアウターパッチの引き裂き方向の端部から端部まで全体にわたって形成されているものが一般的に用いられる。
それ以外にも、袋の内容物を小出しにしたい場合には、ミシン目はアウターパッチの任意の箇所に形成されていてもよく、一例として、アウターパッチの中央部に釣り針状に形成されるものが挙げられる。
更に、それ以外にも、図4に示したように、ミシン目の形状は袋の内容物に応じて様々なものが適用し得るものであり、なかでも、ミシン目を2列に形成したものが好ましく使用される。また、アウターパッチの端部まで2列のミシン目を施した場合は、ミシン目の端部に切り裂き開始用の切込みを形成しておくことが好ましい。
また図4のeに示した例では、アウターパッチの表面から裏面まで貫通しない半切のミシン目が刻設され、アウターパッチの裏面からは表面まで貫通しないミシン目が刻設されている。
本発明において用いられるアウターパッチの紙力強度は、一定の坪量を有する従来から開封テープに用いられているものが、特に制限なく用いることが出来るが、本発明において、最も好ましいアウターパッチとして用いられるものは、アウターパッチの抄紙時において、それを構成する繊維質が、前記ミシン目とほぼ同一方向に抄きこまれているものを使用することである。
つまり、アウターパッチは、楮やミツマタなどの繊維質を含む原材料を抄紙して得られるものであるが、その抄紙工程において、繊維質をミシン目の引き裂き方向と同一方向に抄紙したものが、ミシン目の引き裂き時に微粉の発生が抑制され、且つ、操作がスムーズに行われるので、最も好ましいものとして挙げることが出来る。
アウターパッチにミシン目を刻設するには、ダイキャストの技術が応用されるのが一般的である。この場合、一方のカレンダーロールの表面に突設されたミシン目に対応して、他方のカレンダーロールの表面には、凹説されたミシン目が形成されており、ロール間に配設されたアウターパッチは、カレンダーロールの回転に伴って、ミシン目が刻設される。
本発明においては、内容物を充填する側である紙袋の口封側については、従来から知られている口封側の構造が使用できるが、なかでも、本出願人が提案した特開2007-326631号公報及び特開2003-26190号公報に開示されたものが好適に使用出来る。これらの発明の特徴は、大まかに言って、「開口端部から内方に離れた位置に、該開口端部と平行な折り目を付け、開口端の両角を前記折り目まで折り込み、その状態で形成した上紙又は下紙の一方を前記折り目に沿い展開して、両側及びそれらの中心部に三角折込み部及び開口部を有する展開面を形成し、展開面の前記上紙及び下紙の内周面に接着当接され、一方が前記上紙及び下紙の端部から一部が突出し、その内周にホットメルト接着剤が塗布された筒形状のバルブ基材(1周弁)が付設されている」構成を有している。
この紙袋の口封側の特徴を、図5を参照しながら説明する。紙袋に粉粒体を充填する際に、充填装置から延びるノズルが、前記バルブ基材(1周弁)17の中に挿入され、その先端は袋内に配設されているものであり、充填工程が終了し、ノズルがバルブ基材(1周弁)から抜かれた後、外部から加熱されることによって、1周弁の内周に塗布されたホットメルト接着剤が口封側を封鎖するようにされている。
本発明の紙袋によれば、開封側の封鎖手段として、従来の開封テープに代えて、ミシン目を刻設したアウターパッチを用い、且つ、開口端部を折り畳むだけの簡易な構造でありながら、開封時における微粉の発生を伴うことなく、従来の開封側の構成を著しく簡素化することが出来、それに伴い、材料費を削減することが出来ると共に製造工程が簡素化されるため、製造するためのコストダウンに寄与する効果が顕著である。
また、開口端部の両端を内側に折り込むことにより、その分だけ開口端部の面積が少なくなり、それに伴って、開口端部を覆うアウターパッチの大きさを小型化することが出来、費用の節減に寄与することが出来る。
また、本発明の開封容易な袋によれば、上記の効果に加えて、アウターパッチを構成する素材の繊維質の配列方向を、ミシン目の破断方向と一致させることにより、よりスムーズな袋の開封操作が達成できる効果がある。
:実施例1に示した、本発明の実施の形態における紙袋の外観を示す平面図である。 :本願明細書の請求項2に規定した、紙袋の開口端部の両端を内側に折り込み、開口端部の折り畳みを一回にした場合の折り畳み順序を示す平面図である。 :図2に示した紙袋の開口端部の折り畳みを二回にした場合の折り畳み順序を示す平面図である。 :本発明で用いるアウターパッチに刻設されるミシン目の一例を示す平面図である。 :本発明において紙袋の口封側の構造の一例を示す平面図である。
以下に、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
図面において、1は本発明の開封容易な紙袋であり、この開封容易な紙袋1は、平坦に折り潰した紙状筒の一方を開封側A、他方を口封側Bとする紙袋であって、その開封側の構成に特徴を有するものである。
図1は、本発明の請求項1に規定した紙袋の外観を説明するためのものであって、前記開封側Aの構成が、開口端部10から紙袋全体を内側に折り畳み、紙袋1本体と、前記折り畳み片の開口端部10を覆う大きさで、且つ、開封方向にミシン目13が刻設されたアウターパッチ(力紙)14で接着被覆されるものである。
紙袋1を構成する紙状筒の大きさは、小麦粉などの粉粒体を収納されるものであり、大きさが特定されるものではないが、通常袋として製造されたものの大きさは、縦が400mmないし950mm、横が345mmないし595mm程度のものである。
この実施例では、縦が645mm、横が495mmのものを用いている。
本発明において重要なことは、開口端部10から紙袋全体を内側に折り畳むことと、折り畳み片の開口端部10を覆う大きさで、且つ、開封方向にミシン目13が刻設されたアウターパッチ(力紙)14で接着被覆されることである。
すなわち、開口端部10から紙袋全体を内側に折り畳むことにより、内容物がこの折り畳み部で停止し、且つ、その上から、開口端部を覆う大きさの前記アウターパッチで接着被覆されることによって、内容物の外部への漏洩がブロックされる。前記アウターパッチは、少なくともその周囲全てが接着被覆されていることが好ましく、これによって、内容物が微細な粉粒体であっても外部への漏洩を防ぐことが出来る。
この実施例では、請求項2に規定した構成、つまり、前記開口端部の折り畳みが、開口端部の両端を内側に三角形状に折り込まれた状態でなされたものを作成した。
開口端部の両端を1回折にした場合の工程は図2に示した。この実施例では、開口端部の両端を内側に折り込むものであり、この段階では、開口端部はその中央部に上方に向けられている。折り込み片の形状は任意ではあるが、図示したように折り込み後の斜め線が45度程度のものが好ましく、折り込み片の下端部近辺から全体を内側に折り込むことによって、開口端部が下方に向けられた状態にされる。この状態で開口端部を覆う大きさでミシン目が刻設されたアウターパッチが接着被覆されるものであり、この例ではアウターパッチのミシン目は、開口端部よりも前方に刻設されているが、開口端部よりも後方に配置されていてもよい。
また、図3に示したものは、開口端部の折り畳みを2回にした場合の工程を示すものであり、この場合は、開口端部の両端の折り込み片は大きくした方が、その分だけ開口端部の露出部分を少なくすることが出来、その結果、後に使用するアウターパッチの大きさを
小さくすることが出来る。
この場合は、開口端部の両端部の折り込み部11,12を図2で示したものよりも大きめにとり(a)、折り込み片の縦方向のほぼ半分程度の位置で1回目の折り込みを行い(b)、次にその状態で開口端部の先端部分だけを2回目の折り込みを行い、(c)に示した状態で、その開口端部を覆う大きさのアウターパッチで接着被覆した。この場合もアウターパッチにはミシン目が刻設されており、この例ではアウターパッチのミシン目が開口端部の前方に位置している。
この図3に示した例では、開口端部が2回折にされる分、開口部の露出部を小さくすることが出来るため、アウターパッチの大きさを小さくすることが出来るという費用削減のメリットだけではなく、開口端部を2回折りすることによって、内容物の漏洩防止効果を一層確実にすることが出来た。
以上、本発明の実施例1、2を説明したが、具体的な構成はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲での変更は適宜可能であることは理解されるべきである。
本発明の開封容易な袋は、従来の開封テープに代えて、アウターパッチに直接ミシン目を刻設したものを用い、しかも、開口端部を折り畳むだけの単純な構成で目的を達成できるため、構造を簡素化することが出来、開封時に微粉の発生を伴わずに、内容物である粉粒体の漏洩の完全な阻止や必要な強度に対し充分に満足した上で、開封を容易且つ完全に行いたいような場合に、利用可能性が極めて高くなる。
1 紙袋
10 開口端部
11,12 開口端部の両端折り込み部
13 ミシン目
14 アウターパッチ(力紙)
15 折り畳み部
16 折り込み片
17 バルブ基材(1周弁)
A 紙袋の開封側
B 紙袋の口側封








































Claims (7)

  1. 平坦に折り潰した紙状筒の一方を開封側、他方を口封側とする紙袋であって、
    前記開封側が、開口端部から紙袋全体を内側に折り畳み、紙袋本体と、前記折り畳み片の開口部を覆う大きさで、且つ、開封方向にミシン目が刻設されたアウターパッチ(力紙)で接着被覆したことを特徴とする紙袋。
  2. 前記開口端部の折り畳みが、開口端部の両端を内側に三角形状に折り込まれた状態でなされた、請求項1記載の紙袋。
  3. 前記折り畳みが2回折にされた請求項1または請求項2記載の紙袋。
  4. 前記ミシン目が、アウターパッチ(力紙)の横方向一方の端部から他方の端部にかけて少なくとも二列に形成されてなる請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の紙袋。
  5. 前記ミシン目の列間同士の間隔が8mm以上に形成されてなる請求項4記載の紙袋。
  6. 前記アウターパッチ(力紙)が、抄紙時に漉き込まれる繊維成分がミシン目を引く方向に揃っている請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の紙袋。
  7. 前記口封側が、開口端部から内方に離れた位置に、該開口端部と平行な折り目を付け、開口端の両角を前記折り目まで折り込み、その状態で形成した上紙又は下紙の一方を前記折り目に沿い展開して、両側及びそれらの中心部に三角折込み部及び開口部を有する展開面を形成し、展開面の前記上紙及び下紙の内周面に接着当接され、一方が前記上紙及び下紙の端部から一部が突出し、その内周にホットメルト接着剤が塗布された筒形状のバルブ基材が付設されている、請求項1ないし請求項6のいずれか1項記載の紙袋。























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