JP2019153873A - 圧電振動片及び圧電振動子 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動のバランスを崩すことなく外部への振動の伝播を抑制することができる圧電振動片を提供する。【解決手段】圧電振動片20は、厚み滑り振動で振動する中央部24と、中央部24の外縁に設けられ、中央部24よりも厚みの薄い外縁部26と、外縁部26の表裏の少なくとも一方において中央部24の幅方向に沿って設けられる溝部30と、を備えている。そして、溝部30は、中央部24の幅方向において中央に向かうにつれて振動中心から離れるように形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、圧電振動片及び圧電振動子に関する。
特許文献1には、厚み滑り振動で振動する振動部の周縁の少なくとも一部に沿って溝が設けられている水晶振動片が開示されている。この水晶振動片は溝を有することで水晶振動片の中央部から外周部への厚み滑り振動の伝播を抑制するという効果を有している。
特許第5272651号公報
一方、水晶振動片の中央部から外周部に向かう厚み滑り振動は、当該水晶振動片の幅方向に対して平行ではなく放射状に伝播される。そのため、振動における変位の大きな領域に溝が干渉すると振動のバランスが崩れてしまい好ましくない。
本発明は、上記事情に鑑みたものであって、振動のバランスを崩すことなく外部への振動の伝播を抑制することができる圧電振動片又は圧電振動子を提供することを目的とする。
第1の態様の圧電振動片は、厚み滑り振動で振動する振動部と、前記振動部の外縁に設けられ、前記振動部よりも厚みの薄い薄肉部と、前記薄肉部の表裏の少なくとも一方において前記振動部の幅方向に沿って設けられ、かつ前記振動部の前記幅方向中央に向かうにつれて振動中心から離れるように形成されている溝部と、を備えている。
第1の態様では、圧電振動片の中央に厚み滑り振動で振動する振動部が備えられている。この圧電振動片では、振動部の幅方向中央に向かうにつれて振動中心から離れるように溝部が形成されている。本態様によれば、放射状に伝播される振動における変位の大きな領域を避けるように溝部が設けられていることから、振動のバランスを崩すことなく外部への振動の伝播を抑制することができる。
第2の態様の圧電振動片は、第1の態様の圧電振動片において、前記溝部は、平面視において直線山形である。
第2の態様は、溝部の形状を特定したものである。
第3の態様の圧電振動片は、第2の態様の圧電振動片において、前記溝部の直線部は、前記幅方向に対して10〜30度の傾斜角度で形成されている。
第3の態様によれば、薄肉部の領域を拡大することなく振動部の幅方向中央に向かうにつれて振動中心から離れる溝部を設けることができる。
第4の態様の圧電振動片は、第2又は第3の態様の圧電振動片において、前記溝部は、前記幅方向中央が途切れている。
第4の態様によれば、幅方向中央における溝部の屈曲部を廃することで、圧電振動片の強度を確保することができる。
第5の態様の圧電振動片は、第1の態様の圧電振動片において、前記溝部は、平面視において曲線山形である。
第5の態様は、溝部の形状を特定したものである。本態様によれば、幅方向中央において屈曲部が無いことから、圧電振動片の強度を確保することができる。
第6の態様の圧電振動片は、第2、第3又は第5の態様の圧電振動片において、前記溝部は、前記薄肉部において断続的に形成されている。
第6の態様によれば、連続的に形成された溝部と比べて、圧電振動片の強度を確保することができる。
第7の態様の圧電振動片は、第1〜第6の何れか1つの態様の圧電振動片において、前記薄肉部は、前記圧電振動片が固定支持される固定部を有し、前記溝部は、前記固定部側の前記薄肉部に形成されている。
第7の態様によれば、圧電振動片が固定支持される固定部側に溝部が設けられているため、圧電振動片を収容する容器への振動の伝播が抑制される。
第8の態様の圧電振動片は、第7の圧電振動片において、前記溝部は、前記固定部と前記振動部を挟んで対向する前記薄肉部に形成されている。
第8の態様によれば、圧電振動片は振動部を挟んで溝部が対称に形成されている。これにより圧電振動片を容器へ固定する場合に、圧電振動片の向きを気にすることなく、容器へ収容することができる。
第9の態様の圧電振動子は、第1〜8の何れか1つに記載の圧電振動片と、前記圧電振動片が収容される容器と、を備えている。
第9の態様によれば、振動のバランスを崩すことなく外部への振動の伝播を抑制することができる圧電振動子を提供することができる。
本発明によれば、振動のバランスを崩すことなく外部への振動の伝播を抑制することができる。
第1実施形態に係る圧電振動子の分解斜視図である。 第1実施形態に係る圧電振動子であって、リッド基板を外した状態の平面図である。 第1実施形態に係る圧電振動子の断面図(図2の3−3線の断面図)である。 第1実施形態に係る圧電振動片の(A)平面図、及び(B)(A)の4B−4B線の断面図である。 圧電振動片の製造方法を説明するフローチャートである。 圧電振動片の変位の強度分布を説明する図(平面図)である。 第2実施形態に係る圧電振動片の(A)平面図、及び(B)(A)の7B−7B線の断面図である。 第3実施形態に係る圧電振動片の(A)平面図、及び(B)(A)の8B−8B線の断面図である。 第4実施形態に係る圧電振動片の(A)平面図、及び(B)(A)の9B−9B線の断面図である。 第5実施形態に係る圧電振動片の(A)平面図、及び(B)(A)の10B−10B線の断面図である。 変形例に係る圧電振動片の(A)平面図、及び(B)(A)の11B−11B線の断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。各図における向きについては、圧電振動子を基板に載置した状態を基準として、平面視における長手方向をx方向、厚さ方向をy方向、短手方向をz方向とする。なお、各方向においては、図中の矢印方向を+側とし、矢印方向と反対方向を−側とする。また、各部の方向を特定する場合、+y側を「上」、−y側を「下」と表記する場合がある。
[第1の実施形態]
<圧電振動子>
図1〜図3に第1の実施形態の圧電振動子10を示す。
図1に示されるように、本実施形態の圧電振動子10は、厚みすべりモードで振動する圧電振動片20と、圧電振動片20を気密封止する容器であるパッケージ12と、を備えている。
パッケージ12は、凹状の容器であるベース基板14と、ベース基板14の上面に重ね合わされる板状のリッド基板16と、を備えている。ベース基板14及びリッド基板16は、ともにセラミックス材料等により形成されている。
ベース基板14は、凹状の容器の底部を構成する底壁部14Aと、壁部を構成する側壁部14Bと、を有している。このベース基板14は、例えば、底壁部14Aとなる矩形板状に打ち抜かれたセラミックグリーンシートと、側壁部14Bとなる矩形枠状に打ち抜かれたセラミックグリーンシートとを厚さ方向に重ね合わせ、焼結させることで形成されている。
パッケージ12の底部である底壁部14Aには、一対の電極18が形成されている。この電極18は、底壁部14Aの+x側寄りにおいてz方向に間隔を空けて形成されている。図3に示されるように、電極18は、底壁部14Aの表面(+y側の面)に露出する内部電極18Aと、底壁部14Aの底面(−y側の面)に露出する外部電極18Bと、底壁部14Aを厚さ方向(y方向)に貫通するビア配線18Cとを有している。ビア配線18Cにより、内部電極18Aと外部電極18Bとは電気的に接続されている。なお、内部電極18Aと外部電極18Bとの接続方法はこれに限定されるものではなく、例えば、内部電極18Aと外部電極18Bとは、パッケージ12の面方向に延出する配線及びパッケージ12の壁面に形成された配線を介して接続してもよい。
図1に示されるように、リッド基板16は、平面視において矩形板状に形成されている。リッド基板16は、外周部分がベース基板14の側壁部14Bに対して接合されている。なお、リッド基板16とベース基板14とは、金属製の枠体であるシールリングを介して接続してもよい。そして、ベース基板14の底壁部14A、側壁部14B及びリッド基板16により囲まれた領域が気密封止されたキャビティ13として形成される(図3参照)。
図3に示されるように、圧電振動片20は、導電ペースト等の実装部材15を介して、ベース基板14の底壁部14Aに実装されている。具体的に圧電振動片20は、一対の内部電極18Aの表面(+y側の面)に設けられた実装部材15に対して載置されている(図2参照)。ここで、圧電振動片20の底壁部14Aへの実装状態においては、固定部となる後述するマウント電極44が、対応する実装部材15に対してそれぞれ接続されている。これにより、圧電振動片20は、パッケージ12に対して機械的に保持されるとともに、マウント電極44と電極18とが導通された状態となる。
<圧電振動片>
パッケージ12に収容される圧電振動片20は、厚みすべりモードで振動する水晶振動片である。図4(A)及び(B)に示されるように、圧電振動片20は、圧電板22と、圧電板22を厚み滑り振動させるための電圧を供給する電極膜40と、を有している。
圧電板22は、ATカット水晶基板により形成されている。ここで、ATカットとは、人工水晶の結晶軸である電気軸(X軸)、機械軸(Y軸)及び光学軸(Z軸)の3つの結晶軸のうち、Z軸に対してX軸周りに35度15分だけ傾いた方向(z方向)に切り出す加工手法である。ATカットによって切り出された圧電板22を有する圧電振動片20は、周波数温度特性が安定しており、構造や形状が単純で加工が容易であり、CI値が低いという利点がある。
図4(A)に示されるように、圧電板22は、y方向から見た平面視において略矩形状に形成されている。また、圧電板22は、y方向から見た平面視の中央に設けられた矩形状の中央部24と、中央部24の外縁に設けられた矩形枠状の外縁部26と、を有している。また、図4(B)に示されるように、外縁部26は、中央部24よりもy方向の厚さが薄い薄肉部として形成されている。また、中央部24は外縁部26の上面に対して+y側に膨出する断面台形状の上面メサ部24Aと、外縁部26の下面に対して−y側に膨出する断面台形状の下面メサ部24Bと、を有している。以上のように、本実施形態の圧電板22は四角錐台形状の上面メサ部24A及び下面メサ部24Bを備えた所謂メサ構造を有している。
また、図4(A)及び(B)に示されるように、圧電板22の上面及び下面には、それぞれ電極膜40が形成されている。この電極膜40は、上面側の上面電極膜40Aと、下面側の下面電極膜40Bと、を含んで構成されている。各電極膜40は、金等の単層膜やクロム等を下地層とし、金等を上地層とした積層膜により形成されている。ここで、電極膜40は、励振電極42(上面励振電極42A、下面励振電極42B)と、マウント電極44(第一マウント電極44A、第二マウント電極44B)と、接続配線46(上面接続配線46A、下面接続配線46B)と、を有している。
上面側の上面電極膜40Aにおいて、上面励振電極42Aは、上面メサ部24Aの矩形状の頂面の略全域を覆い、かつ同じく矩形状に形成されている。また、第一マウント電極44Aは、圧電板22の+x側の端部における下面側であって、+z側に配置された実装部材15と対応する位置に形成されている(図2参照)。上面接続配線46Aは、上面励振電極42Aと第一マウント電極44Aとを接続する配線である。この上面接続配線46Aは、上面励振電極42Aの+x側の端部から+z側に延出した後、外縁部26の+z側の端部に沿って+x側に延出し、さらに、下面側に回り込むことで第一マウント電極44Aに接続されている。
下面側の下面電極膜40Bにおいて、下面励振電極42Bは、下面メサ部24Bの矩形状の頂面の略全域を覆い、かつ同じく矩形状に形成されている。また、第二マウント電極44Bは、圧電板22の+x側の端部における下面側であって、−z側に配置された実装部材15と対応する位置に形成されている(図2参照)。下面接続配線46Bは、下面励振電極42Bと第二マウント電極44Bとを接続する配線である。この下面接続配線46Bは、下面励振電極42Bの+x側の端部から−z側に延出した後、外縁部26の−z側の端部に沿って+x側に延出して第二マウント電極44Bに接続されている。
以上のように構成される圧電板22は、厚さ方向において、上面励振電極42Aと下面励振電極42Bとで挟まれる中央部24が厚みすべりモードで振動する振動部として機能する。
ところで、本実施形態の外縁部26は、図1及び図4(A)に示されるように、マウント電極44側(+x側)において中央部24の幅方向(z方向)に沿って形成される溝部30を有している。この溝部30は、上面側の上面溝部30Aと、下面側の下面溝部30Bと、を含んで構成されている。上面溝部30Aと下面溝部30Bとは、厚さ方向(y方向)において対向するように形成されている(図4(B)参照)。
図4(A)に示されるように、各溝部30は、それぞれ幅方向(z方向)において対称であって、2つの直線部Lと両直線部Lを接続する屈曲部Bとを有する直線山形に形成されている。詳しくは、各溝部30は幅方向(z方向)中央に向かうにつれて中央部24から離れるように、つまり、振動部である中央部24における振動中心から離れるように形成されている。この溝部30の直線部Lは、幅方向(z方向)に対して10〜30度、望ましくは20度の傾斜角度で形成されている。
また、上面溝部30Aは、上面接続配線46Aを避けて、つまり上面接続配線46Aよりも幅方向内側に形成されている。さらに、下面溝部30Bは、第一マウント電極44A、下面接続配線46B及び第二マウント電極44Bを避けて、つまり第一マウント電極44A、下面接続配線46B及び第二マウント電極44Bよりも幅方向内側に形成されている。
<圧電振動片の製造方法>
次に、上述した圧電振動片20の製造方法について図5を用いて説明する。なお、以下の説明では、ATカット水晶基板(以下、単に「ウエハ」という)から複数の圧電振動片20を一括で形成する方法について説明する。
本実施形態の圧電振動片20は、主にウエハ準備工程と、外形・溝形成工程と、メサ部形成工程と、エッチング工程と、電極膜形成工程と、個片化工程と、を経て形成される。
図5のステップS10に示されるウエハ準備工程では、水晶のランバート原石をATカットして一定の厚みとしたウエハをラッピングして粗加工した後、加工変質層をエッチングで取り除く。その後、ポリッシュ等の鏡面研磨加工を行なって所定の厚みのウエハを準備する。なお、以下の説明において、ウエハの表裏面は、上述した圧電板22の表裏面に対応している。
ステップS20に示される外形・溝形成工程は、ウエハのうち圧電振動片20の形成領域を圧電板22に対応する外形に形成すると共に、溝部を形成する工程である。
具体的には、まずウエハの両面にエッチング保護膜を成膜する。エッチング保護膜は、例えばクロムを数10nm成膜したエッチング保護膜と、金を数10nm成膜したエッチング保護膜と、が順次積層された積層膜である。エッチング保護膜は、ウエハの両面に、それぞれスパッタリング法や蒸着法等によって成膜する。
次いで、ウエハの両面において、各エッチング保護膜上にフォトレジスト膜を成膜する。フォトレジスト膜は、エッチング保護膜上に、スピンコート法等によりレジスト材料を塗布して形成する。なお、本実施形態で用いるレジスト材料としては、環化ゴム(例えば環化イソプレン)を主体にしたゴム系ネガレジストが好適に用いられている。ゴム系ネガレジストは、環化ゴムを有機溶剤に溶解し、さらにビスアジド感光剤を加えてろ過し、不純物を除去することで精製されたものである。
そして、フォトレジスト膜に、圧電板22の平面視外形に対応する外形マスクと、溝部30の開口部形状に対応する溝用マスクを形成する。また、外形マスク及び溝用マスクが形成されたフォトレジスト膜をマスクとしてエッチングを行ない、エッチング保護膜のうちマスクされていない部分を選択的に除去する。これにより、エッチング保護膜に外形マスク及び溝用マスクが形成される。
さらに、エッチング保護膜による外形マスク及び溝用マスクが形成されたウエハをエッチングする(外形・溝エッチング工程)。この外形・溝エッチング工程は、例えばウェットエッチングにより行われる。これにより、圧電板22の外形と、溝部30が形成される。以上により、外形・溝形成工程が終了する。
ステップS30に示されるメサ部形成工程は、ウエハに形成された圧電板22の上面に上面メサ部24Aを形成し、下面に下面メサ部24Bを形成する工程である。
メサ部形成工程では、上述した外形・溝形成工程と同様に、ウエハ上にエッチング保護膜及びフォトレジスト膜を積層する。次に、フォトレジスト膜に上面メサ部24A及び下面メサ部24Bそれぞれの頂面の平面視外形に対応するメサ部マスクを形成する。メサ部マスクの形成方法は、上述した外形マスクの形成方法と同様である。また、メサ部マスクが形成されたフォトレジスト膜をマスクとしてエッチングを行ない、エッチング保護膜のうちマスクされていない部分を選択的に除去する。これにより、エッチング保護膜にメサ部マスクが形成される。
さらに、エッチング保護膜によるメサ部マスクが形成されたウエハをエッチングする。(メサ部エッチング工程)。メサ部エッチング工程は、例えばウェットエッチングにより行われる。これにより、圧電板22に上面メサ部24Aと下面メサ部24Bとが形成される。以上により、メサ部形成工程が終了する。なお、メサ部形成工程の終了後、ウエハは、複数の圧電板22がそれぞれ連結部を介してフレーム部(何れも不図示)に連結された状態となる。
ステップS40に示される電極膜形成工程は、圧電板22に電極膜40を形成する工程である。電極膜形成工程においては、スパッタリングや蒸着により金属膜である電極膜40が形成される。
ステップS50に示される個片化工程は、ウエハを各圧電板22毎に個片化する工程である。具体的には、ウエハ上において連結された状態にある圧電板22を切り取ることによりウエハを各圧電板22毎に個片化する。以上により、圧電振動片20の製造工程は終了する。
<作用効果>
本実施形態の圧電振動片20は、圧電振動片20の中央部24が厚み滑り振動で振動する振動部として形成されている。ここで、図6は、圧電振動片20において、振動に伴う変位の強度分布を示す図である。図6に示されるように、厚み滑り振動は中央部24における振動中心から略放射状に伝播されている。
そこで、本実施形態の圧電振動片20では、中央部24の幅方向(z方向)中央に向かうにつれて振動中心から離れるような溝部30を形成した。すなわち、本実施形態によれば、略放射状に伝播される振動における変位の大きな領域を避けるように溝部30を設けることにより、振動のバランスを崩すことなく外部への振動の伝播を抑制することができる。
また、本実施形態では、溝部30の直線部Lが幅方向(z方向)に対して10〜30度の傾斜角度で形成されている。本実施形態によれば、外縁部26の領域をx方向に拡大することなく溝部30を設けることができる。なお、図6に示されるように、振動の伝播の方向を考慮すると、溝部30における直線部Lの幅方向(z方向)に対する傾斜角度は20度に設定すると好適である。
また、x方向における溝部30の位置は、中央部24における振動への干渉を考慮すると極力x方向外側に配置することが望ましい。具体的には、中央部24の+x側の端部からマウント電極44の−x側の端部までの範囲において、溝部30は、マウント電極44側の2/3の範囲に配置するとよい。
本実施形態では、圧電振動片20の固定部となるマウント電極44側(+x側)の外縁部26に上下一対の溝部30が形成されている。少なくとも上面又は下面のいずれか一方に溝部30を形成することにより、圧電振動片20を収容するパッケージ12への振動の伝播を抑制することができる。すなわち、本実施形態の圧電振動片20を実装する圧電振動子10は、振動のバランスを崩すことなく外部への振動の伝播を抑制することができる。これにより、メサ型の圧電振動片20の更なる小型化とCI値の低減化を実現することができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、第1の実施形態と溝部の形状が相違する。以下、第1の実施形態との相違点について説明する。なお、第1の実施形態と同じ構成には同じ符号を付しており、説明は省略する。
図7(A)及び(B)に示されるように、本実施形態の圧電振動片20Aに設けられた溝部34は、第1の実施形態の溝部30の幅方向(z方向)中央部分の屈曲部Bを欠いている。図7(A)に示されるように、溝部34は、外縁部26のマウント電極44側(+x側)において、中央部24の幅方向(z方向)に沿って形成されている。この溝部34は、上面側の上面溝部34Aと、下面側の下面溝部34Bと、を含んで構成されている。上面溝部34Aと下面溝部34Bとは、厚さ方向(y方向)において対向するように形成されている。また、上面溝部34Aは+z側の第一上面溝部34A1と、−z側の第二上面溝部34A2からなる。また、下面溝部34Bは+z側の第一下面溝部34B1と、−z側の第二下面溝部34B2からなる。
上面溝部34A及び下面溝部34Bは平面視(背面視)において、ハの字状に形成されている。つまり、第一上面溝部34A1及び第二上面溝部34A2は幅方向(z方向)において対称であり、第一下面溝部34B1及び第二下面溝部34B2は幅方向(z方向)において対称である。そして、各溝部34は幅方向(z方向)中央に向かうにつれて中央部24から離れるように、つまり、振動部である中央部24における振動中心から離れるように形成されている。第一上面溝部34A1、第二上面溝部34A2、第一下面溝部34B1及び第二下面溝部34B2は、幅方向(z方向)に対して10〜30度、望ましくは20度の傾斜角度で形成されている。
また、上面溝部34Aは、上面接続配線46Aを避けて、つまり上面接続配線46Aよりも幅方向内側に形成されている。さらに、下面溝部34Bは、第一マウント電極44A、下面接続配線46B及び第二マウント電極44Bを避けて、つまり第一マウント電極44A、下面接続配線46B及び第二マウント電極44Bよりも幅方向内側に形成されている。
本実施形態の圧電振動片20Aによれば、第1の実施形態における溝部30が有する幅方向(z方向)中央の屈曲部Bを廃した溝部34を有することで、圧電振動片の強度を確保することができる。つまり、本実施形態では、衝撃を受けた際に圧電板22の破壊の起点となる屈曲部を無くすことで耐衝撃性能の向上を図ることができる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態は、第1の実施形態と溝部の形状が相違する。以下、第1の実施形態との相違点について説明する。なお、第1の実施形態と同じ構成には同じ符号を付しており、説明は省略する。
図8(A)に示されるように、本実施形態の圧電振動片20Bに設けられた溝部36は、外縁部26のマウント電極44側(+x側)において、中央部24の幅方向(z方向)に沿って形成されている。図8(B)に示されるように、この溝部36は、上面側の上面溝部36Aと、下面側の下面溝部36Bと、を含んで構成されている。上面溝部36Aと下面溝部36Bとは、厚さ方向(y方向)において対向するように形成されている。
図8(A)に示されるように、各溝部36は、それぞれ幅方向(z方向)において対称であって、曲線山形に形成されている。詳しくは、各溝部36は幅方向(z方向)中央に向かうにつれて中央部24から離れるように、つまり、振動部である中央部24における振動中心から離れるように形成されている。
また、上面溝部36Aは、上面接続配線46Aを避けて、つまり上面接続配線46Aよりも幅方向内側に形成されている。さらに、下面溝部36Bは、第一マウント電極44A、下面接続配線46B及び第二マウント電極44Bを避けて、つまり第一マウント電極44A、下面接続配線46B及び第二マウント電極44Bよりも幅方向内側に形成されている。
本実施形態の圧電振動片20Bによれば、第1の実施形態における溝部30が有する幅方向(z方向)中央部の屈曲部Bを廃した溝部36を有することで、圧電振動片の強度を確保することができる。つまり、本実施形態では、衝撃を受けた際に圧電板22の破壊の起点となる屈曲部を無くすことで耐衝撃性能の向上を図ることができる。
[第4の実施形態]
第4の実施形態は、第1の実施形態と溝部の形状が相違する。以下、第1の実施形態との相違点について説明する。なお、第1の実施形態と同じ構成には同じ符号を付しており、説明は省略する。
図9(A)に示されるように、本実施形態の圧電振動片20Cに設けられた溝部38は、外縁部26のマウント電極44側(+x側)において、中央部24の幅方向(z方向)に沿って断続的に形成されている。図9(B)に示されるように、この溝部38は、上面側の上面溝部38Aと、下面側の下面溝部38Bと、を含んで構成されている。上面溝部38Aと下面溝部38Bとは、厚さ方向(y方向)において対向するように形成されている。
図9(A)に示されるように、各溝部38は、それぞれ幅方向(z方向)において対称であって、連続する溝部として見た場合、直線山形に形成されている。詳しくは、各溝部38は幅方向(z方向)中央に向かうにつれて中央部24から離れるように、つまり、振動部である中央部24における振動中心から離れるように形成されている。この溝部38において、連続する溝部として見た場合の直線部は、幅方向(z方向)に対して10〜30度、望ましくは20度の傾斜角度で形成されている。
また、上面溝部38Aは、上面接続配線46Aを避けて、つまり上面接続配線46Aよりも幅方向内側に形成されている。さらに、下面溝部38Bは、第一マウント電極44A、下面接続配線46B及び第二マウント電極44Bを避けて、つまり第一マウント電極44A、下面接続配線46B及び第二マウント電極44Bよりも幅方向内側に形成されている。
本実施形態の圧電振動片20Cによれば、第1の実施形態における溝部30のような連続的に形成された溝部と比べて、圧電振動片の強度を確保することができる。すなわち、本実施形態は耐衝撃性能の向上を図ることができる。
[第5の実施形態]
第5の実施形態は、第1の実施形態と溝部の形状が相違する。以下、第1の実施形態との相違点について説明する。なお、第1の実施形態と同じ構成には同じ符号を付しており、説明は省略する。
図10(A)に示されるように、本実施形態の圧電振動片20Dでは、マウント電極44側(+x側)に設けられた溝部30に加え、マウント電極44とは反対側(−x側)に溝部32が形成されている。図10(B)に示されるように、この溝部32は、上面側の上面溝部32Aと、下面側の下面溝部32Bと、を含んで構成されている。上面溝部32Aと下面溝部32Bとは、厚さ方向(y方向)において対向するように形成されている。
図10(A)に示されるように、各溝部32は、それぞれ幅方向(z方向)中央において対称であって、2つの直線部Lと両直線部Lを接続する屈曲部Bとを有する直線山形に形成されている。また、各溝部32は、同じ面の溝部30と長さ方向(x方向)において対称である。そして、各溝部32は溝部30と同様に幅方向(z方向)中央に向かうにつれて中央部24から離れるように、つまり、振動部である中央部24における振動中心から離れるように形成されている。この溝部30及び溝部32の直線部Lは、幅方向(z方向)に対して10〜30度、望ましくは20度の傾斜角度で形成されている。
本実施形態の圧電振動片20Dによれば、第1の実施形態のように長さ方向(x方向)の一方のみに溝部30を有する場合と比べて次の効果を有する。すなわち、圧電振動片をパッケージ12へ固定する場合において、圧電振動片の向きを気にすることなく、パッケージ12内へ収容することができる。
[各実施形態の変形例]
上述した実施形態では、各メサ部(上面メサ部24A、下面メサ部24B)の平面視外形を矩形状に形成した場合について説明したが、これに限らない。例えば、図11(A)及び(B)に示されるように変形例の圧電振動片20Eでは、円錐台形状のメサ部(上面メサ部24C、下面メサ部24D)を備えているが、このような変形例の圧電振動片20Eにおいても各実施形態と同様の効果を奏する。
[その他]
上述した実施形態では、圧電振動片として、表面及び裏面にそれぞれ一段のメサ部(上面メサ部24A、下面メサ部24B)が形成された構成について説明したが、これに限られない。例えば、メサ部を多段に形成してもよく、表面及び裏面の何れか一方の面のみにメサ部を形成しても構わない。
また、圧電振動片としては、メサ型に限らず、いわゆる逆メサ型やベベル型、コンベックス型であってもよく、平板状であってもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
10 圧電振動子
12 パッケージ(容器)
20 圧電振動片
20A 圧電振動片
20B 圧電振動片
20C 圧電振動片
20D 圧電振動片
20E 圧電振動片
24 中央部(振動部)
26 外縁部(薄肉部)
30 溝部
30A 上面溝部
30B 下面溝部
32 溝部
32A 上面溝部
32B 下面溝部
34 溝部
34A 上面溝部
34A1 第一上面溝部
34A2 第二上面溝部
34B 下面溝部
34B1 第一下面溝部
34B2 第二下面溝部
36 溝部
36A 上面溝部
36B 下面溝部
38 溝部
38A 上面溝部
38B 下面溝部
L 直線部

Claims (9)

  1. 厚み滑り振動で振動する振動部と、
    前記振動部の外縁に設けられ、前記振動部よりも厚みの薄い薄肉部と、
    前記薄肉部の表裏の少なくとも一方において前記振動部の幅方向に沿って設けられ、かつ前記振動部の前記幅方向中央に向かうにつれて振動中心から離れるように形成されている溝部と、
    を備える圧電振動片。
  2. 前記溝部は、平面視において直線山形である請求項1に記載の圧電振動片。
  3. 前記溝部の直線部は、前記幅方向に対して10〜30度の傾斜角度で形成されている請求項2に記載の圧電振動片。
  4. 前記溝部は、前記幅方向中央が途切れている請求項2又は3に記載の圧電振動片。
  5. 前記溝部は、平面視において曲線山形である請求項1に記載の圧電振動片。
  6. 前記溝部は、前記薄肉部において断続的に形成されている請求項2、3又は5に記載の圧電振動片。
  7. 前記薄肉部は、前記圧電振動片が固定支持される固定部を有し、
    前記溝部は、前記固定部側の前記薄肉部に形成されている請求項1〜6の何れか1項に記載の圧電振動片。
  8. 前記溝部は、前記固定部と前記振動部を挟んで対向する前記薄肉部に形成されている請求項7に記載の圧電振動片。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載の圧電振動片と、
    前記圧電振動片が収容される容器と、
    を備える圧電振動子。
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