JP2019143481A - パワートレーン制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】急減速によりエンジンストールが発生した際に迅速にエンジンを再始動可能なパワートレーン制御装置を提供する。【解決手段】パワートレーン制御装置を、動力伝達機構の途中に設けられたクラッチ111の締結状態と解放状態とを切り換えるクラッチ制御部300と、エンジン1のエンジンストール状態を検出するエンジンストール検出部20と、車両の急減速状態を検出する減速状態検出部とを備え、クラッチ制御部は、急減速状態を検出した場合にクラッチを締結状態から解放状態に切り換えるとともに、解放状態へ切り替えた後にエンジンストール状態を検出した場合には、クラッチを再度締結状態とした後に解放状態に切り換える再始動制御を実行する構成とする。【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載されるエンジン及びクラッチを含むパワートレーンを制御するとともに、走行中にエンジンストールが発生した場合に再始動を行うパワートレーン制御装置に関する。
自動車のエンジン出力を変速する自動変速機において、停車状態からの発進を可能とする発進デバイスとして、流体継手の一種であるトルクコンバータが用いられる。
このようなトルクコンバータには、入力側のインペラと出力側のタービンとの相対回転を拘束するロックアップクラッチが設けられている。
車両の運転状態が所定のロックアップ領域内にある場合には、ロックアップクラッチを締結することにより、トルクコンバータのスリップをなくし伝達効率の改善を図るようになっている。
通常の車両の減速時においては、エンジンストールを防止するため、ロックアップクラッチは車速の低下に応じて停車前に解放されるよう制御されている。
しかし、例えば急減速時や、氷雪路等の低摩擦係数の路面での制動時のように、車輪ロックが間断的に発生し得る状況においては、車輪ロックとともに動力伝達機構の各回転部品も回転を停止する結果、ロックアップクラッチの解放が間に合わない状態でクランクシャフトの回転速度が急減速し、車両の走行中にエンジンストールに至る場合がある。
走行中にエンジンストールが発生した場合には、迅速にエンジンを再始動することが求められる。
エンジンストール発生時の制御に関する従来技術として、特許文献1には、危険回避や凍結路などで急ブレーキ作動となる減速中に、トルクコンバータの直結解除遅れによりエンジンストールが生じた場合に、所定の再始動条件の成立を待ってスタータを作動してエンジンを再始動させるエンジン始動装置が記載されている。
特許文献2には、アイドルストップを行うエンジン自動停止・自動再始動装置において、エンジンストールに対しても自動再始動を可能にするため、アイドルストップ指令がないときにエンジンストールが生じた場合に、フェイルモードによる強制的なエンジン停止でないことを確認した上で、スタータモータをONとし、自動再始動を行うことが記載されている。
特許文献3には、マニュアルトランスミッションを備えた車両において、アイドル停止が禁止されている状態であるにも関わらずエンジン回転が0である場合に、運転者が不用意な操作を行った場合であると判定してエンジンを再始動させるエンジン自動始動停止制御装置が記載されている。
特開2001−200739号公報 特開2003−148309号公報 特開2001− 55941号公報
上述した従来技術のように、ロックアップクラッチの解除遅れ等によりエンジンストールが発生した際に、スタータモータを用いてエンジンの再始動を図る場合、スタータモータのピニオンギヤを軸方向に繰り出して、フライホイールのドリブンギヤに係合させてからスタータモータに通電し、クランキングを開始するため、再始動に要する時間が長くなる。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、急減速によりエンジンストールが発生した際に迅速にエンジンを再始動可能なパワートレーン制御装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1に係る発明は、エンジン及び前記エンジンの出力を車輪に伝達する動力伝達機構を有するパワートレーンを制御するパワートレーン制御装置であって、前記動力伝達機構の途中に設けられたクラッチの締結状態と解放状態とを切り換えるクラッチ制御部と、前記エンジンのエンジンストール状態を検出するエンジンストール検出部と、車両の急減速状態を検出する減速状態検出部とを備え、前記クラッチ制御部は、前記減速状態検出部が前記急減速状態を検出した場合に、前記クラッチを締結状態から解放状態に切り換えるとともに、解放状態へ切り替えた後に前記エンジンストール検出部が前記エンジンストール状態を検出した場合には、前記クラッチを再度締結状態とした後に解放状態に切り換える再始動制御を実行することを特徴とするパワートレーン制御装置である。
これによれば、急減速時にクラッチを解放状態とした後に、解放完了前の車輪ロック等に起因してエンジンストールが発生した場合に、再度クラッチを締結して車輪側から入力されるトルクによりエンジンの出力軸をクランキングすることによって、車両が完全に停止する以前にエンジンを迅速に再始動することができる。
請求項2に係る発明は、前記クラッチの前記エンジン側の回転速度を検出するエンジン側回転速度検出部、及び、前記クラッチの前記車輪側の回転速度を検出する車輪側回転速度検出部を備え、前記クラッチ制御部は、前記クラッチを解放状態へ切り替えた後に前記エンジンストール検出部が前記エンジンストール状態を検出した場合に、前記車輪側の回転速度が前記エンジン側の回転速度に対して速い場合にのみ前記再始動制御を実行することを特徴とする請求項1に記載のパワートレーン制御装置である。
これによれば、クラッチのエンジン側と車輪側との回転速度をそれぞれ検出して比較し、車輪側の回転速度が速い場合のみ再始動制御を実行することによって、エンジンの出力軸を確実に増速し、有効な再始動制御を行うことができる。
請求項3に係る発明は、前記クラッチ制御部は、前記再始動制御の実行後、前記エンジンストール検出部が前記エンジンストール状態を検出し、かつ、前記車輪側の回転速度が前記エンジン側の回転速度に対して速い場合には、前記再始動制御を再度実行することを特徴とする請求項2に記載のパワートレーン制御装置である。
これによれば、エンジンの再始動に失敗した場合であっても、その時点で車輪側の回転速度がエンジン側の回転速度を上回っている場合には再度再始動を行うことによって、最終的に再始動に成功する可能性を高めることができる。
以上説明したように、本発明によれば、急減速によりエンジンストールが発生した際に迅速にエンジンを再始動可能なパワートレーン制御装置を提供することができる。
本発明を適用したパワートレーン制御装置の第1実施形態を有するパワートレーンの構成を模式的に示すブロック図である。 第1実施形態のパワートレーン制御装置における急減速時のエンジン再始動制御を示すフローチャートである。 本発明を適用したパワートレーン制御装置の第2実施形態における急減速時のエンジン再始動制御を示すフローチャートである。
<第1実施形態>
以下、本発明を適用したパワートレーン制御装置の第1実施形態について説明する。
第1実施形態のパワートレーン制御装置は、エンジンを走行用動力源とする乗用車等の自動車に設けられ、エンジン及びその出力軸の回転を変速して駆動輪に伝達する変速機を有するパワートレーンを制御するものである。
図1は、第1実施形態のパワートレーン制御装置を有するパワートレーンの構成を模式的に示すブロック図である。
なお、図1において矢印で図示するトルクの流れは、エンジン10の出力による駆動時のものであり、後述する再始動時においては逆の流れとなる。
図1に示すように、エンジン10の出力軸であるクランクシャフト11の回転出力が入力される動力伝達装置1は、トランスミッション100、リアディファレンシャル200、トランスミッション制御ユニット300等を有して構成されている。
エンジン10は、車両の走行用動力源として機能する内燃機関である。
エンジン10は、一例として、4ストローク水平対向4気筒の直噴ガソリンエンジンである。
エンジン10及びその補機類は、エンジン制御ユニット(ECU)20により制御される。
エンジン10の出力軸であるクランクシャフト11は、トルクコンバータ110のインペラI及びロックアップクラッチ111に接続されている。
クランクシャフト11には、その角度位置を逐次検出するクランク角センサ12が設けられている。
クランク角センサ12の出力はエンジン制御ユニット20に伝達される。エンジン制御ユニット20は、クランク角センサ12の出力に基づいて、クランクシャフト11の回転速度(エンジン回転数)を逐次演算する。
エンジン制御ユニット20は、例えばCPU等の情報処理手段、RAMやROM等の記憶手段、入出力インターフェイス及びこれらを接続するバス等を有して構成されている。
エンジン制御ユニット20は、エンジン10の主機及び補器類を統括的に制御する。
エンジン制御ユニット20は、例えば、エンジン10の吸入空気量(スロットル開度)、燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期、EGR量、吸排気バルブタイミング、過給圧、タンブル生成バルブの開度等を制御し、エンジン10の出力調整を行うことが可能となっている。
また、エンジン制御ユニット20は、エンジン10の吸入空気量、クランクシャフト11の回転速度(回転数)等の、エンジン10の現在の運転状態に関する各種情報を、エンジン10に設けられたセンサ類の出力を利用して取得可能となっている。
エンジン制御ユニット20は、トランスミッション制御ユニット300と、例えばCAN通信システム等の車載LANを介して、あるいは、直接に接続され、各種通信を行うことが可能となっている。
エンジン制御ユニット20は、トランスミッション制御ユニット300と、協調制御を行うことにより共働して、本発明の第1実施形態であるパワートレーン制御装置を構成する。
また、エンジン制御ユニット20は、クランク角センサ12の出力に基づいて算出されるクランクシャフト11の回転速度(エンジン回転数)に基づいて、エンジン10におけるエンジンストール状態を検出する機能を有する。
これらの機能については後に詳しく説明する。
エンジン制御ユニット20には、前後Gセンサ30が接続されている。
前後Gセンサ30は、例えばMEMSベースの加速度センサであって、車体に作用する前後方向の加速度を検出するものである。
前後Gセンサ30は、車両の急減速状態を検出する機能を有し、本発明にいう急減速状態検出部として機能する。
トランスミッション100は、エンジン10のエンジンブロックに締結されたトランスミッションケースの内部に、トルクコンバータ110、前後進切替部120、バリエータ130、AWDトランスファ140、フロントディファレンシャル150、オイルポンプ160、コントロールバルブ170、シフトポジションセンサ180等を収容したトランスアクスルとして構成されている。
トルクコンバータ110は、エンジン10のクランクシャフト11に接続されたインペラI、バリエータ120の入力軸に接続されたタービンT、及び、これらの間に配置された図示しないステータ等を有する流体継手である。
トルクコンバータ110は、トランスミッション100において、車速がゼロの状態から駆動力伝達を可能とするいわゆる発進デバイスとしても機能する。
トルクコンバータ110には、ロックアップクラッチ111が設けられている。
ロックアップクラッチ111は、伝達効率改善のため、所定のロックアップ条件を充足した場合に、トルクコンバータ110のインペラIとタービンTとを直結する係合状態と、これらを切り離して相対回転を許容する解放状態とを切替可能な機械的締結手段である。
ロックアップクラッチ111には、エンジン10の出力軸とバリエータ120の入力軸との間の捩じり振動を抑制(制振)するダンパ112が設けられている。
ロックアップクラッチ111が係合状態にある場合には、エンジン10のクランクシャフト11とバリエータ120の入力軸との相対回転は、実質的に拘束される。
前後進切替部120は、例えばプラネタリギヤセット等を用いて、トルクコンバータ110の出力の正転、逆転を切り替えて、車両の前進、後退を切替可能とするものである。
バリエータ130は、トルクコンバータ110から前後進切替部120を介して入力されるエンジン10の回転出力を変速してAWDトランスファ140に伝達する変速機構部である。
第1実施形態の場合には、例えば、バリエータ130は、チェーン式の無段変速機(CVT)となっている。
バリエータ130は、プライマリプーリ131、セカンダリプーリ132、チェーン133等を有する。
プライマリプーリ131、セカンダリプーリ132は、バリエータ130の入力軸、出力軸にそれぞれ設けられている。
プライマリプーリ131、セカンダリプーリ132は、チェーン133を挟持するシーブの間隔を変更することによって、チェーン133が巻き掛けられる実効径を無段階に変更可能となっている。
プライマリプーリ131は、入力軸を介して前後進切替部120に接続されている。
チェーン133は、プライマリプーリ131と、セカンダリプーリ132との間に巻き掛けられ、これらの間で動力の伝達を行うものである。
AWDトランスファ140は、バリエータ130のセカンダリプーリ132の出力を、前輪側、後輪側へ所定のトルク配分で分配するとともに、旋回時の内輪差等に起因する前輪と後輪との回転速度差を吸収するものである。
AWDトランスファ140は、例えば、プラネタリギヤセットなどで構成されるセンターディファレンシャル、及び、その差動制限を行う油圧多板クラッチ(トランスファクラッチ)等を有して構成されている。
フロントディファレンシャル150は、AWDトランスファ140の前輪側出力を最終減速するとともに、左右の前輪に接続されたドライブシャフトにそれぞれ伝達するものである。
フロントディファレンシャル150は、左右前輪の回転速度差を吸収する差動機構を備えている。
オイルポンプ160は、トランスミッション100の作動油兼潤滑油であるオイル(ATF)を加圧して吐出するものである。
オイルポンプ160の発生油圧は、コントロールバルブ170を介してトランスミッション100内の各制御弁に供給され、バリエータ130の変速制御や、AWDトランスファ140のトランスファクラッチ、ロックアップクラッチ111の締結力制御等に用いられる。
コントロールバルブ170は、トランスミッション制御ユニット300からの制御信号に応じて、油圧ポンプ160から供給される油圧を、トランスミッション100内の各制御対象要素に供給するソレノイドバルブである。
シフトポジションセンサ180は、コントロールバルブ170の状態を検出し、トランスミッション100において現在選択されているレンジを検出するものである。
シフトポジションセンサ180の出力は、トランスミッション制御ユニット300に伝達される。
リアディファレンシャル200は、AWDトランスファ140の後輪側出力を最終減速するとともに、左右の後輪に接続されたドライブシャフトにそれぞれ伝達するものである。
リアディファレンシャル200は、AWDトランスファ140の後輪側出力によって、プロペラシャフトを介して駆動される。
リアディファレンシャル200は、左右後輪の回転速度差を吸収する差動機構を備えている。
トランスミッション制御ユニット300は、コントロールバルブ170を介してトランスミッション100内の各種制御対象要素を制御して、バリエータ130の変速制御、ロックアップクラッチ111のロックアップ制御、前後進切替部120の切替制御、AWDトランスファ140のトルク配分、締結力制御等を行うものである。
トランスミッション制御ユニット300は、例えばCPU等の情報処理手段、RAMやROM等の記憶手段、入出力インターフェイス、及び、これらを接続するバス等を有して構成されている。
また、トランスミッション制御ユニット300は、本発明にいうクラッチ制御部としても機能する。
さらに、トランスミッション制御ユニット300は、車速センサにより検出される車速及びバリエータ130の変速比から、現在のタービンTの回転数(回転速度)を演算する機能を有する。
これらの機能については、後に詳しく説明する。
以下、第1実施形態のパワートレーン制御装置において、ロックアップクラッチ111の解放未了状態での急減速によりエンジンストールが発生した場合におけるエンジン再始動制御について説明する。
図2は、第1実施形態のパワートレーン制御装置における急減速時のエンジン再始動制御を示すフローチャートである。
以下、ステップ毎に順を追って説明する。
<ステップS01:急減速発生判断>
エンジン制御ユニット20は、前後Gセンサ30の出力に基づいて、車体に作用する減速方向の加速度が予め設定された閾値以上となる急減速状態が発生しているか否かを判別する。
この閾値は、例えば、制動による車輪ロックが発生し、アンチロックブレーキ(ABS)制御が介入する可能性がある程度の減速度合を考慮して設定されている。
また、閾値は、路面の摩擦係数に応じて異ならせて設定する構成としてもよい。
例えば、車両が図示しない路面摩擦係数推定装置を搭載している場合には、推定された摩擦係数の低下に応じて、閾値を小さく(緩制動側に)設定することができる。
また、例えばワイパ装置が作動している場合には、ウェット路面であり摩擦係数が低いものとして、閾値を小さく設定する構成とすることもできる。
急減速状態が発生していると判別された場合には、ステップS02に進み、その他の場合は一連の処理を終了(リターン)する。
<ステップS02:ロックアップクラッチ解放>
トランスミッション制御ユニット300は、ロックアップクラッチ111を直ちに解放する。
その後、ステップS03に進む。
<ステップS03:エンジンストール判断>
ロックアップクラッチ111の解放が終了した後、エンジン制御ユニット20は、クランク角センサ12の出力に基づいて検出されるエンジン回転数(クランクシャフト11の回転速度)が、予め設定された閾値以上であるか否かを判別する。
この閾値は、例えば、エンジン10の通常の運転状態における下限アイドル回転数を考慮して設定され、一例として、350rpm程度に設定することができる。
具体的には、この閾値は、エンジン回転数がそれ未満である場合にはエンジン10の駆動を維持できない回転数に設定される。本明細書において、「エンジンストール状態」とは、エンジン回転数が上記閾値を下回り、そのままではエンジン10の駆動を維持できない(エンジン10の停止に至る)状態を意味する。なお、「エンジンストール状態」には、エンジン10の回転数が0の状態を含んでもよい。
エンジン回転数が閾値以上である場合は、エンジンストールが発生していないものとして、一連の処理を終了(リターン)する。
エンジン回転数が閾値未満である場合は、エンジンストールが発生しており(エンジンストール状態であり)再始動が必要であるものとしてステップS04に進む。
<ステップS04:タービン回転数判断>
エンジン制御ユニット20は、クランク角センサ12の出力に基づいて算出されるエンジン回転数と、トランスミッション制御ユニット300から提供されるトルクコンバータ110のタービンTの回転数(回転速度)とを比較する。
タービンTの回転数がエンジン回転数を上回っている場合はステップS05に進む。
タービンTの回転数がエンジン回転数以下である場合はステップS10に進む。
<ステップS05:ロックアップクラッチ再締結>
トランスミッション制御ユニット300は、ロックアップクラッチ111を急速に締結する。
その後、ステップS06に進む。
<ステップS06:点火・燃料噴射再開>
エンジン制御ユニット20は、エンジン10における点火及び燃料噴射制御を開始する。
その後、ステップS07に進む。
<ステップS07:ロックアップクラッチ再解放>
トランスミッション制御ユニット300は、少なくとも各気筒1回ずつ燃料噴射及び点火が行われた後に、ロックアップクラッチ111を解放する。
その後、ステップS08に進む。
<ステップS08:エンジンストール判断>
エンジン制御ユニット20は、ロックアップクラッチ111の解放が終了した後、エンジン回転数が、予め設定された閾値以上であるか否かを判別する。
この閾値として、例えば、ステップS03における閾値と同一の値(一例として、350rpm)を用いることができる。
エンジン回転数が閾値以上である場合は、エンジン10の再始動に成功したものとしてステップS09に進む。
エンジン回転数が閾値未満である場合は、エンジン10の再始動に失敗したものとしてステップS10に進む。
<ステップS09:エンジン再始動判定成立>
エンジン制御ユニット20は、エンジン再始動が成功したことを示すエンジン再始動判定を成立させる。
その後、通常の車両制御に移行し、一連の処理を終了(リターン)する。
<ステップS10:エンジンストール判定成立>
エンジン制御ユニット20は、エンジン10がエンジンストール状態であることを示すエンジンストール判定を成立させる。
エンジンストール判定の成立に応じて、警告灯の点灯等によってドライバ等のユーザにエンジンストールが発生した旨が報知される。
その後、一連の処理を終了(リターン)する。
以上説明した第1実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)急減速時にロックアップクラッチ111を解放状態とした後に、解放完了前の車輪ロック等に起因してエンジンストールが発生した場合に、再度ロックアップクラッチ111を締結して車輪側から入力されるトルクによりエンジン10のクランクシャフト11を駆動することによって、エンジン10が完全に停止する以前にエンジン10を迅速に再始動することができる。
これによって、車両の再発進、再加速を直ちに開始可能とすることができる。
(2)ロックアップクラッチ111のエンジン10側にあるクランクシャフト11と車輪側にあるタービンTとの回転速度をそれぞれ検出して比較し、タービンTの回転速度が速い場合のみ再始動制御を実行することによって、エンジン10のクランクシャフト11を確実に増速し、有効な再始動制御を行うことができる。
<第2実施形態>
次に、本発明を適用したパワートレーン制御装置の第2実施形態について説明する。
第2実施形態において、上述した第1実施形態と実質的に共通する箇所については同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
第2実施形態のパワートレーン制御装置、及び、これによって制御されるパワートレーンは、上述した第1実施形態と実質的に同様のハードウェア構成を有する。
第2実施形態のパワートレーン制御装置においては、ロックアップクラッチ111の再締結及び解放によるエンジン10の再始動に失敗した場合であって、タービンTの回転数がクランクシャフト11の回転数よりも高い場合には、再始動制御を再度実行することを特徴とする。
図3は、第2実施形態のパワートレーン制御装置における急減速時のエンジン再始動制御を示すフローチャートである。
以下、ステップ毎に順を追って説明する。
<ステップS11:急減速発生判断>
エンジン制御ユニット20は、前後Gセンサ30の出力に基づいて、急減速状態が発生しているか否かを判別する。
急減速状態が発生していると判別された場合には、ステップS12に進み、その他の場合は一連の処理を終了(リターン)する。
<ステップS12:ロックアップクラッチ解放>
トランスミッション制御ユニット300は、ロックアップクラッチ111を解放する。
その後、ステップS13に進む。
<ステップS13:エンジンストール判断>
ロックアップクラッチ111の解放が終了した後、エンジン制御ユニット20は、エンジン回転数が、予め設定された閾値(例えば350rpm)以上であるか否かを判別する。
エンジン回転数が閾値以上である場合は、一連の処理を終了(リターン)する。
エンジン回転数が閾値未満である場合は、ステップS14に進む。
<ステップS14:タービン回転数判断>
エンジン制御ユニット20は、エンジン回転数と、トルクコンバータ110のタービンTの回転数(回転速度)とを比較する。
タービンTの回転数がエンジン回転数を上回っている場合はステップS15に進む。
タービンTの回転数がエンジン回転数以下である場合はステップS20に進む。
<ステップS15:ロックアップクラッチ再締結>
トランスミッション制御ユニット300は、ロックアップクラッチ111を急速に締結する。
その後、ステップS16に進む。
<ステップS16:点火・燃料噴射再開>
エンジン制御ユニット20は、エンジン10における点火及び燃料噴射制御を開始する。
その後、ステップS17に進む。
<ステップS17:ロックアップクラッチ再解放>
トランスミッション制御ユニット300は、少なくとも各気筒1回ずつ燃料噴射及び点火が行われた後に、ロックアップクラッチ111を解放する。
その後、ステップS18に進む。
<ステップS18:エンジンストール判断>
エンジン制御ユニット20は、ロックアップクラッチ111の解放が終了した後、エンジン回転数が、予め設定された閾値以上であるか否かを判別する。
この閾値として、例えば、ステップS13における閾値と同一の値(一例として350rpm)を用いることができる。
エンジン回転数が閾値以上である場合は、エンジン10の再始動に成功したものとしてステップS19に進む。
エンジン回転数が閾値未満である場合は、エンジン10の再始動に失敗したものとしてステップS14に戻り、以降の処理を繰り返す。
<ステップS19:エンジン再始動判定成立>
エンジン制御ユニット20は、エンジン再始動が成功したことを示すエンジン再始動判定を成立させる。
その後、通常の車両制御に移行し、一連の処理を終了(リターン)する。
<ステップS20:エンジンストール判定成立>
エンジン制御ユニット20は、エンジン10がエンジンストール状態であることを示すエンジンストール判定を成立させる。
その後、一連の処理を終了(リターン)する。
以上説明した第2実施形態においては、上述した第1実施形態の効果と実質的に同様の効果に加え、エンジン10の再始動に一度失敗した場合であっても、その時点でタービンTの回転数がエンジン回転数を上回っている場合には、再度再始動を行うことによって、最終的に再始動に成功する可能性を高めることができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)エンジン、トランスミッション等の動力伝達機構からなるパワートレーン、及び、パワートレーン制御装置の構成は、上述した実施形態に限定されず、適宜変更することが可能である。
例えば、エンジンのシリンダレイアウト、気筒数、燃料噴射方式、過給機の有無等は適宜変更することができる。
また、エンジンは、ガソリンエンジンに限らず、ディーゼルエンジンや、ガソリン以外の燃料を用いるオットーサイクルエンジン、予混合圧縮着火を行うエンジン等であってもよい。
また、走行用動力源としてエンジンに加えてモータジェネレータを有するエンジン−電気ハイブリッドシステムであっても、本発明は適用することが可能である。
(2)実施形態において、トランスミッションは変速機構部として例えばチェーン式の無段変速機(CVT)を有するものであったが、本発明はこれに限らず、変速機構部として例えばベルト式、トロイダル式等の他種のCVTを有するものや、複数のプラネタリギヤセットを有するいわゆるステップATであってもよい。
また、本発明において、トランスミッションは、例えば手動変速機と実質的に同様の変速機構及びクラッチをアクチュエータにより駆動するいわゆるAMTや、奇数段及び偶数段の変速ギヤ列にそれぞれ独立したクラッチを有するダブルクラッチトランスミッション(DCT)等であってもよい。
また、実施形態においてトランスミッションは四輪駆動(AWD)車用のトランスアクスルとして構成されていたが、これに限らず、前二輪駆動(FWD)、後二輪駆動(RWD)車用のものであってもよい。
(3)実施形態においては、前後Gセンサが検出する車体前後方向の加速度に基づいて急減速状態を判別しているが、本発明はこれに限らず、他の手法により急減速状態を判別してもよい。
例えば、ブレーキマスタシリンダの液圧や、ドライバによるブレーキペダルの踏込み量又は踏力、車速センサにより検出される車速の変化率や車輪ロック、アンチロックブレーキ制御の介入有無などの一つ又は複数に基づいて急減速状態を判別するようにしてもよい。
1 動力伝達装置 10 エンジン
11 クランクシャフト 12 クランク角センサ
20 エンジン制御ユニット 30 前後Gセンサ
100 トランスミッション 110 トルクコンバータ
I インペラ T タービン
111 ロックアップクラッチ 112 ダンパ
120 前後進切替部
130 バリエータ 131 プライマリプーリ
132 セカンダリプーリ 133 チェーン
140 AWDトランスファ
150 フロントディファレンシャル 160 オイルポンプ
170 コントロールバルブ 180 シフトポジションセンサ
200 リアディファレンシャル
300 トランスミッション制御ユニット

Claims (3)

  1. エンジン及び前記エンジンの出力を車輪に伝達する動力伝達機構を有するパワートレーンを制御するパワートレーン制御装置であって、
    前記動力伝達機構の途中に設けられたクラッチの締結状態と解放状態とを切り換えるクラッチ制御部と、
    前記エンジンのエンジンストール状態を検出するエンジンストール検出部と、
    車両の急減速状態を検出する減速状態検出部と
    を備え、
    前記クラッチ制御部は、前記減速状態検出部が前記急減速状態を検出した場合に、前記クラッチを締結状態から解放状態に切り換えるとともに、解放状態へ切り替えた後に前記エンジンストール検出部が前記エンジンストール状態を検出した場合には、前記クラッチを再度締結状態とした後に解放状態に切り換える再始動制御を実行すること
    を特徴とするパワートレーン制御装置。
  2. 前記クラッチの前記エンジン側の回転速度を検出するエンジン側回転速度検出部、及び、前記クラッチの前記車輪側の回転速度を検出する車輪側回転速度検出部を備え、
    前記クラッチ制御部は、前記クラッチを解放状態へ切り替えた後に前記エンジンストール検出部が前記エンジンストール状態を検出した場合に、前記車輪側の回転速度が前記エンジン側の回転速度に対して速い場合にのみ前記再始動制御を実行すること
    を特徴とする請求項1に記載のパワートレーン制御装置。
  3. 前記クラッチ制御部は、前記再始動制御の実行後、前記エンジンストール検出部が前記エンジンストール状態を検出し、かつ、前記車輪側の回転速度が前記エンジン側の回転速度に対して速い場合には、前記再始動制御を再度実行すること
    を特徴とする請求項2に記載のパワートレーン制御装置。
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