JP2019140048A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒の劣化後であっても、燃費の悪化を抑制できる技術を提供する。【解決手段】燃料電池システムは、燃料電池スタックと、燃料電池スタックにアノードガスを供給するアノードガス供給部と、燃料電池スタックのアノードガス圧力を測定する圧力測定部と、燃料電池スタックのアノードガス分圧の算出およびアノードガス欠乏状態の発生の有無の検出をする欠乏検出部と、アノードガス供給部を制御する制御部と、を備える。制御部は(a)アノードガス分圧が予め定められた目標分圧になるように、アノードガス供給部を制御し、(b)目標分圧を用いた制御の実行中に、欠乏検出部によって燃料電池スタックのアノードガス欠乏状態が検出された場合に、アノードガス欠乏状態の発生時におけるアノードガス分圧に応じて目標分圧を調整することによって、燃料電池システムの燃費を向上させる。【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
燃料電池システムにおいて、アノードガスの供給が欠乏した状態(アノードガス欠乏状態)を検知するとアノードガスを供給するものが知られている。特許文献1に記載の燃料電池システムでは燃料電池の交流インピーダンス値から燃料電池内のアノードガス濃度を測定し、アノードガス欠乏状態を判断する。
特開2015−069909号公報
燃料電池の燃費は、アノードガス分圧に依存するので、燃料電池のアノードガス分圧を可能な限り高い燃費が得られるように定められた目標分圧に設定することが望ましい。しかし、燃料電池の触媒が劣化すると、高い燃費が得られるアノードガス分圧の値が変化する場合がある。そのため、予め設定された目標分圧となるようにアノードガスを供給しても意図した燃費にならず、燃費が悪化するおそれがある。そのため、触媒の劣化後であっても、燃費の悪化を抑制できる技術が望まれていた。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
本発明の一形態によれば、燃料電池システムが提供される。この燃料電池システムは、燃料電池スタックと;前記燃料電池スタックにアノードガスを供給するアノードガス供給部と;前記燃料電池スタックのアノードガス圧力を測定する圧力測定部と;前記燃料電池スタックのアノードガス分圧の算出およびアノードガス欠乏状態の発生の有無の検出をする欠乏検出部と;前記アノードガス供給部を制御する制御部と、を備える。前記制御部は(a)前記アノードガス分圧が予め定められた目標分圧になるように、前記アノードガス供給部を制御し(b)前記目標分圧を用いた制御の実行中に、前記欠乏検出部によって前記燃料電池スタックのアノードガス欠乏状態が検出された場合に、前記アノードガス欠乏状態の発生時におけるアノードガス分圧に応じて前記目標分圧を調整することによって、前記燃料電池システムの燃費を向上させる。この形態の燃料電池システムによれば、制御部は、アノードガス欠乏状態に応じて目標分圧を設定してアノードガスを供給するので、触媒の劣化後であっても、燃費の悪化を抑制できる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池システムを備える発電装置、燃料電池システムを備える車両、燃料電池システムの制御方法等の態様で実現することが可能である。
燃料電池システムの概略構成を示す概略図である。 目標分圧調整処理のフローチャートである。 アノードガス分圧の変化を示したタイミングチャートである。 燃費とアノードガス分圧の関係を示したグラフである。 劣化状態とアノードガス分圧の関係を示したグラフである。 燃費が最高となるアノードガス分圧と劣化状態の関係を示したグラフである。 燃費とアノードガス分圧の関係を示したグラフである。 電圧と電流の関係を示したグラフである。 第2実施形態における目標分圧調整処理のフローチャートである。
A.第1実施形態:
図1は、本発明の一実施形態における燃料電池システム100の概略構成を示す概略図である。燃料電池システム100は、燃料電池スタック10と、制御部20と、欠乏検出部22と、カソードガス供給部30と、アノードガス供給部50と、を備える。また、燃料電池システム100は、DC/DCコンバータ80と、パワーコントロールユニット(以下、「PCU」という)81と、負荷82と、インピーダンス測定部83と、電圧検出部84と、を備える。本実施形態の燃料電池システム100は、例えば、燃料電池車両に搭載される。
燃料電池スタック10は、反応ガスとしてアノードガス(例えば、水素ガス)とカソードガス(例えば、空気)との供給を受けて発電する固体高分子形燃料電池である。燃料電池スタック10は、複数の単セル11が積層されて構成されている。各単セル11は、電解質膜(図示せず)の両面にアノード(図示せず)とカソード(図示せず)とを配置した膜電極接合体(図示せず)と、膜電極接合体を挟持する1組のセパレータ(図示せず)とを有する。
制御部20は、CPUとメモリと、後述する各部品が接続されるインタフェース回路とを備えたコンピュータとして構成されている。CPUは、メモリに記憶された制御プログラムを実行することにより、後述するアノードガス分圧が目標分圧になるよう、燃料電池システム100による発電の制御を行う。制御部20は、ECU(Electronic Control Unit)21の指示に応じて、燃料電池スタック10内の各機器の起動および停止を制御するための信号を出力する。ECU21は、燃料電池システム100を含む装置全体(例えば、車両)の制御を行う制御部である。例えば、燃料電池車両では、アクセルペダルの踏込量やブレーキペダルなどの踏込量、車速等の複数の入力値に応じてECU21が車両の制御を実行する。なお、ECU21は、制御部20の機能の一部に含まれていてもよい。欠乏検出部22は、燃料電池スタック10の後述するアノードガス分圧の算出およびアノードガス欠乏状態の検出をする。アノードガス分圧の算出およびアノードガス欠乏状態の検出については後述する。
カソードガス供給部30は、カソードガス配管31と、エアフローメータ32と、エアコンプレッサ33と、第1開閉弁34と、カソードオフガス配管41と、第1レギュレータ42と、を備える。カソードガス配管31は、燃料電池スタック10に接続され、外部から取り込んだ空気を燃料電池スタック10に供給する。
エアフローメータ32は、カソードガス配管31に設けられており、取り込んだ空気の流量を測定する。エアコンプレッサ33は、制御部20からの制御信号に応じて、外部から取り入れた空気を圧縮し、カソードガスとして燃料電池スタック10に供給する。第1開閉弁34は、エアコンプレッサ33と燃料電池スタック10との間に設けられている。
カソードオフガス配管41は、燃料電池スタック10から排出されたカソードオフガスを燃料電池システム100の外部へと排出する。第1レギュレータ42は、制御部20からの制御信号に応じて、燃料電池スタック10のカソードガス出口の圧力を調整する。
アノードガス供給部50は、アノードガス配管51と、アノードガスタンク52と、第2開閉弁53と、第2レギュレータ54と、インジェクタ55と、2つの圧力計56、61と、アノードオフガス配管60と、気液分離器62と、排気排水弁63と、循環配管64と、アノードガスポンプ65と、を備える。以下では、アノードガス配管51のインジェクタ55よりも下流側と、燃料電池スタック10内のアノードガスの流路と、アノードオフガス配管60と、気液分離器62と、循環配管64と、アノードガスポンプ65と、で構成される流路のことを、循環流路66ともいう。循環流路66は、燃料電池スタック10のアノードオフガスを燃料電池スタック10に循環させるための流路である。
アノードガスタンク52は、アノードガス配管51を介して燃料電池スタック10のアノードガス入口と接続されており、アノードガスを燃料電池スタック10に供給する。第2開閉弁53、第2レギュレータ54、インジェクタ55、および圧力計56は、アノードガス配管51に、この順序で上流側、つまりアノードガスタンク52に近い側から設けられている。
第2開閉弁53は、制御部20からの制御信号に応じて開閉する。燃料電池システム100の停止時には第2開閉弁53は閉じられる。第2レギュレータ54は、制御部20からの制御信号に応じて、インジェクタ55の上流側における水素の圧力を調整する。インジェクタ55は、制御部20によって設定された駆動周期や開弁時間に応じて、弁体が電磁的に駆動する電磁駆動式の開閉弁である。圧力計56は、燃料電池スタック10のアノードガス入口側の圧力を測定し、制御部20に送信する。制御部20は、インジェクタ55の駆動周期や開弁時間を制御することによって、燃料電池スタック10に供給されるアノードガスの流量を制御する。
アノードオフガス配管60は、燃料電池スタック10のアノードガス出口と気液分離器62とを接続する配管である。アノードオフガス配管60は、発電反応に用いられることのなかった水素ガスや窒素ガスなどを含むアノードオフガスを気液分離器62へと誘導する。アノードオフガス配管60の燃料電池スタック10のアノードガス出口と気液分離器62との間には圧力計61が設けられている。
圧力計61は、燃料電池スタック10のアノードガス出口側の圧力を測定し、制御部20に送信する。圧力計56および61で測定される圧力のいずれも「アノードガス圧力」と呼ぶことができる。圧力計56、61は、圧力測定部ともいう。本実施形態においては、圧力計61で測定される圧力をアノードガス圧力と呼ぶ。本実施形態において、アノードガス圧力(全圧)のうち、発電に使われるアノードガスの分圧を「アノードガス分圧」と呼ぶ。欠乏検出部22は、予め実験的に求めたインピーダンス値とアノードガス分圧との関係が定義されたマップや関数に基づき、後述するインピーダンス測定部83の測定値よりアノードガス分圧を算出できる。また、欠乏検出部22は、アノードオフガス配管60に図示しない水素濃度計を設置し、アノードガス圧力よりアノードガス分圧を算出できる。
気液分離器62は、循環流路66のアノードオフガス配管60と循環配管64との間に接続されている。気液分離器62は、循環流路66内のアノードオフガスから不純物としての水を分離して貯水する。
排気排水弁63は、気液分離器62の下部に設けられている。排気排水弁63は、気液分離器62に貯水された水の排水と、気液分離器62内の不要なガス(主に窒素ガス)の排気と、を行う。燃料電池システム100の運転中は、通常、排気排水弁63は閉じられており、制御部20からの制御信号に応じて開閉する。本実施形態では、排気排水弁63は、カソードオフガス配管41に接続されており、排気排水弁63によって排出された水および不要なガスは、カソードオフガス配管41を通じて外部へ排出される。
循環配管64は、アノードガス配管51のうちのインジェクタ55より下流の部分に接続されている。循環配管64には、制御部20からの制御信号に応じて駆動されるアノードガスポンプ65が設けられている。気液分離器62によって水が分離されたアノードオフガスが、アノードガスポンプ65によって、アノードガス配管51へと送り出される。この燃料電池システム100では、水素を含むアノードオフガスを循環させて、再び燃料電池スタック10に供給することにより、アノードガスの利用効率を向上させている。
DC/DCコンバータ80は、燃料電池スタック10の出力電圧を昇圧してPCU81に供給する。PCU81は、インバータを内蔵し、制御部20の制御に応じてインバータを介して負荷82に電力を供給する。また、PCU81は、制御部20の制御により燃料電池スタック10の電流を制限する。なお、燃料電池スタック10とDC/DCコンバータ80との間には、燃料電池スタック10の電流を測定する電流計85が設けられている。
電圧検出部84は、燃料電池スタック10の電圧を検出する。本実施形態において電圧検出部84は、燃料電池スタック10の電圧から平均セル電圧を算出する。「平均セル電圧」とは、燃料電池スタック10の両端電圧を単セル11の数で除算した値である。
電流計85は、燃料電池スタック10の出力電流値を測定する。インピーダンス測定部83は、電圧検出部84および電流計85を用いて、燃料電池スタック10の交流インピーダンス測定を実行し、制御部20に測定値を送信する。
燃料電池スタック10の電力は、PCU81を含む電源回路を介して、車輪(図示せず)を駆動するためのトラクションモータ(図示せず)等の負荷82や、上述したエアコンプレッサ33、アノードガスポンプ65および各種弁に、供給される。
図2は、本実施形態における、目標分圧調整処理の手順の一例を表わすフローチャートである。制御部20は、発電を開始した後に、通常の発電状態に達してから、この処理を開始する。なお、「通常の発電状態」とは、暖機運転を終えた後の発電状態を意味する。この処理は燃料電池システム100の動作中、制御部20により繰り返し実行される処理である。まず、制御部20は、ステップS100において、目標分圧Pnを設定する。「目標分圧」とは、燃料電池システム100の燃費が可能な限り高くなるように定められたアノードガス分圧である。目標分圧Pnは、予め実験的に求めることができる。また、目標分圧Pnは、例えば、前回発電終了時に設定されていた値を用いてもよく、前回発電終了時までに発生したアノードガス欠乏状態の回数に基づく燃料電池スタック10の触媒の劣化状態に応じて設定してもよい。
次に、制御部20は、ステップS110で、燃料電池スタック10がアノードガス欠乏状態か否か判定する。本実施形態において、欠乏検出部22は、インピーダンス測定部83から取得したインピーダンス値(例えば、その実部)が予め定めた閾値以上であれば、アノードガス欠乏状態であると判定する。この閾値は、予め実験的に定められた値であり、任意に定めることができる。なお、アノードガス欠乏状態の判定は、電圧検出部84より取得したセル電圧を用いてもよい。また、燃料電池システム100に水素濃度計を設け、水素濃度計より取得した水素濃度を用いてアノードガス欠乏状態を判定してもよい。アノードガス欠乏状態である場合、制御部20は、ステップS120に進み、アノードガス欠乏回避制御を行う。一方、アノードガス欠乏状態でない場合、制御部20はステップS110の処理に戻る。
アノードガス欠乏回避制御としては、例えば、以下のような制御のいずれか1つ以上を採用することが可能である。
<制御1>
インジェクタ55を制御してアノードガス供給量を増大する
<制御2>
アノードガスポンプ65を制御してアノードガスの循環量を増大する
<制御3>
排気排水弁63を制御して、アノードオフガスの排気量を増大する
また、上記の制御や他の制御を適宜組み合わせてアノードガス欠乏回避制御とすることもできる。なお、制御3を採用する場合、制御1や制御2と組み合わせて行う。本実施形態では、アノードガス欠乏回避制御として、上述した制御1を行う。
続いて、制御部20は、ステップS130で、再度、燃料電池スタック10がアノードガス欠乏状態か否か判定する。アノードガス欠乏状態でない場合、制御部20はステップS140に進み、燃料電池スタック10の触媒の劣化状態に応じて目標分圧Pnを更新し、ステップS110の処理に戻る。目標分圧Pnの更新の詳細については後述する。一方、アノードガス欠乏状態である場合、制御部20は、ステップS120の処理に戻る。つまり、制御部20は、アノードガス欠乏状態でなくなるまで、アノードガス欠乏回避制御を続ける。なお、ステップS120、S130は省略してもよい。
図3は、目標分圧調整処理におけるアノードガス分圧の変化の一例を示したタイミングチャートである。図3に示すように、制御部20は、タイミングt0において、アノードガス分圧が目標分圧Pnになるようアノードガス供給部50を制御する制御動作を開始する。タイミングt1において、燃料電池スタック10がアノードガス欠乏状態となると、制御部20は、アノードガス欠乏回避制御を行う。タイミングt2において、燃料電池スタック10がアノードガス欠乏状態でなくなると、制御部20はアノードガス欠乏回避制御を停止する。タイミングt3において、制御部20は、目標分圧Pnを次の目標分圧Pmに更新する。本実施形態において、次の目標分圧Pmの値は、アノードガス欠乏状態の発生時(タイミングt1)におけるアノードガス分圧Pdを用いて算出される。
図4は、燃費とアノードガス分圧の関係の一例を示したグラフであり、図5は、燃料電池スタック10の劣化状態とアノードガス欠乏状態の発生時のアノードガス分圧の関係の一例を示したグラフであり、図6は、燃費が最高となるアノードガス分圧と燃料電池スタック10の劣化状態の関係の一例を示したグラフである。図4は、縦軸は燃費を示しており、横軸はアノードガス分圧を示している。図5は、縦軸は燃料電池スタック10の劣化状態を示しており、横軸はアノードガス欠乏状態であるアノードガス分圧(以下「アノードガス欠乏時分圧」という)を示している。図6は、縦軸は燃費が最高となるアノードガス分圧を示しており、横軸は燃料電池スタック10の触媒の劣化状態を示している。図4のグラフG1a、G2a、G3aは、図5、図6に示す燃料電池スタック10の触媒の劣化状態がDd1、Dd2、Dd3の場合におけるグラフである。
図4に示すように、本実施形態において、燃費は、アノードガス分圧をアノードガス欠乏状態となる圧力から増大するにつれて向上し、燃費が最高となるアノードガス分圧を超えると、燃費は悪化していく。
図7、図8は、上述した図4、図5、図6に示すグラフを求めるための実験やシミュレーションによる算出例である。図7は、燃費とアノードガス分圧の関係を示したグラフであり、図8は、電圧と電流の関係を示したグラフである。図7に示すように、燃費に影響を及ぼすアノードガス系のエネルギー損失には、グラフGiに示すポンプ動力損失、グラフGiiに示す排気損失、グラフGiiiに示す透過損失、グラフGivに示す電力損失、があり、グラフGtに示すこれらの総和が小さいほど燃費が高い。透過損失とは、単セル11において、アノードからカソードへとアノードガスが透過してしまう損失のことである。
図8のグラフG1c、G2c、G3cは、図5、図6に示す燃料電池スタック10の劣化状態がDd1、Dd2、Dd3の場合におけるIV特性である。図8に示すように、図7のグラフGivに示した電力損失は、燃料電池スタック10の触媒の劣化に伴い増大する。なお、電力損失にはフラッディングあるいは乾燥による可逆的な性能低下は含んでおらず、熱による損失を示している。
本実施形態において、制御部20は、目標分圧調整処理において初めてアノードガス欠乏状態を検出した時のアノードガス分圧を用いて、目標分圧Pnを更新する。より具体的には、ステップS110(図2)においてアノードガス欠乏状態であると判定された時のアノードガス分圧Pd(図3)を用いて、目標分圧Pnを次回の目標分圧Pmに更新する。以下では、燃料電池スタック10の劣化状態が劣化状態Dd1である場合を例とする。
図5に示すように、アノードガス欠乏時分圧Pd1となる燃料電池スタック10の劣化状態は劣化状態Dd1である。続いて、図6に示すように、劣化状態Dd1における燃費が最高となるアノードガス分圧はアノードガス分圧Pm1である。従って、制御部20は、目標分圧Pnをアノードガス分圧Pm1に更新する。
以上で説明した本実施形態の燃料電池システム100によれば、制御部20は、アノードガス欠乏状態に応じて目標分圧を設定してアノードガスを供給するので、触媒の劣化後であっても、燃費の悪化を抑制できる。
B.第2実施形態:
図9は、第2実施形態における目標分圧調整処理の手順の一例を表わすフローチャートである。第2実施形態の燃料電池システムの構成は、第1実施形態の燃料電池システムの構成と同一であるため、燃料電池システムの構成の説明は省略する。また、第2実施形態の目標分圧調整処理は、図2のステップS100とステップS110の間にステップS102、104の処理を行い、目標分圧Pnを低減して燃料電池スタック10の触媒の劣化状態の把握を行う点が第1実施形態と異なり、他の工程は第1実施形態と同じである。
制御部20は、ステップS102において、所定時間経過したか否か判定する。所定時間が経過した場合、ステップS104に進み、目標分圧Pnを低減する。一方、所定時間が経過していない場合、ステップS102の処理に戻る。つまり、所定時間が経過するまで、制御部20は、目標分圧Pnでの発電を続ける。
以上で説明した本実施形態の燃料電池システム100によれば、制御部20は、所定時間発電した後、目標分圧Pnを低減するため、アノードガス欠乏状態に至るアノードガス分圧を調べることができる。そのため、燃料電池スタック10の触媒の劣化に起因したアノードガス欠乏状態が起こらなくても、定期的に燃料電池スタック10の触媒の劣化状態を把握することができる。
C.他の実施形態:
上述した実施形態において、アノードガス回避制御でアノードガス分圧を徐々に増大させることで、アノードガス欠乏状態を回避可能なアノードガス分圧を把握してもよい。
本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述した課題を解決するために、あるいは上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜削除することが可能である。
10…燃料電池スタック
11…単セル
20…制御部
21…ECU
22…欠乏検出部
30…カソードガス供給部
31…カソードガス配管
32…エアフローメータ
33…エアコンプレッサ
34…第1開閉弁
41…カソードオフガス配管
42…第1レギュレータ
50…アノードガス供給部
51…アノードガス配管
52…アノードガスタンク
53…第2開閉弁
54…第2レギュレータ
55…インジェクタ
56、61…圧力計
60…アノードオフガス配管
62…気液分離器
63…排気排水弁
64…循環配管
65…アノードガスポンプ
66…循環流路
80…DC/DCコンバータ
81…PCU
82…負荷
83…インピーダンス測定部
84…電圧検出部
85…電流計
100…燃料電池システム

Claims (1)

  1. 燃料電池システムであって、
    燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックにアノードガスを供給するアノードガス供給部と、
    前記燃料電池スタックのアノードガス圧力を測定する圧力測定部と、
    前記燃料電池スタックのアノードガス分圧の算出およびアノードガス欠乏状態の発生の有無の検出をする欠乏検出部と、
    前記アノードガス供給部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    (a)前記アノードガス分圧が予め定められた目標分圧になるように、前記アノードガス供給部を制御し、
    (b)前記目標分圧を用いた制御の実行中に、前記欠乏検出部によって前記燃料電池スタックのアノードガス欠乏状態が検出された場合に、前記アノードガス欠乏状態の発生時におけるアノードガス分圧に応じて前記目標分圧を調整することによって、前記燃料電池システムの燃費を向上させる、燃料電池システム。
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