JP2019124922A - 円偏光板及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス表示装置 - Google Patents

円偏光板及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】急峻な発光ピークを持つ光源の環境下で用いる場合等に、虹斑を抑制し、高い透明性、及び鮮やかな画像表示性を確保できる円偏光板を提供する。【解決手段】λ/4位相差層、偏光子、及び基材フィルムと光学等方層とを有する積層フィルムをこの順で有する円偏光板であって、積層フィルムが下記の特徴全てを有する円偏光板。(a)基材フィルムの少なくとも片面は凹凸面であり、凹凸面の算術平均粗さ(Ra)が0.2〜10μmである。(b)基材フィルムの屈折率異方性(Bfnx−Bfny)が0.04〜0.2である。(c)基材フィルムの凹凸面上には光学等方層が設けられており、光学等方層の屈折率がBfny−0.15〜Bfnx+0.15である。(但し、基材フィルムの遅相軸方向の屈折率をBfnx、進相軸方向の屈折率をBfnyとする)【選択図】なし

Description

本発明は、円偏光板及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置に関する。
ポリエステルフィルムなどの複屈折性を有するフィルムを蛍光灯又は冷陰極管光源の環境下で使用した場合、レタデーションに起因する虹斑が生じることが知られていた。そのため、液晶ディスプレイなどに用いられる偏光子の保護フィルムには光学的に等方性を有するセルロース系のフィルムが用いられてきた。
最近、高いレタデーションを有するフィルムを連続的な発光スペクトルを有する白色光源と組み合わせることで虹斑を解消する技術が提案されており(例えば、特許文献1等)、偏光サングラスに対応した偏光解消フィルム又は偏光子保護フィルムとして液晶ディスプレイ等で実用化されてきた。しかしながら、この技術は、冷陰極管光源又はKSF蛍光体(KSiF結晶にMnを添加した蛍光体)と呼ばれるような発光スペクトルの赤色域に急峻な発光ピークを持つ光源を用いる場合に改善の余地があった。また、高いレタデーションを確保するためにはフィルムに厚みが必要であり、近年の画像表示装置の薄型化には十分対応しきれない恐れがあった。
急峻な発光ピークを持つ光源を用いた液晶ディスプレイの偏光解消フィルムとして、複屈折を有するフィルムの表面に凹凸を設けることで肉眼で視認可能なレベルより小さな領域内で局所的にλ/4以上の位相差を発生させたフィルムが提案されている(例えば特許文献2)。しかし、かかる従来技術には、画像のコントラストが低い、強い外光環境下では画面が白くなり画像が見えにくい、という問題点があった。
特開2011−215646号公報 特開2017−161599号公報
本発明は、かかる従来技術の課題を背景になされたものである。すなわち、本発明の目的は、急峻な発光ピークを持つ光源の環境下で用いる場合等に、虹斑を抑制し、高い透明性、及び鮮やかな画像表示性を確保できる円偏光板及びそれを用いたEL画像表示装置等を提供することにある。
本発明者は、かかる目的を達成するために鋭意検討した結果、本発明の完成に至った。
すなわち本発明は、以下の態様を包含する。
項1.
λ/4位相差層、偏光子、及び基材フィルムと光学等方層とを有する積層フィルムをこの順で有する円偏光板であって、積層フィルムが下記の特徴全てを有する円偏光板。
(a)基材フィルムの少なくとも片面は凹凸面であり、凹凸面の算術平均粗さ(Ra)が0.2〜10μmである。
(b)基材フィルムの屈折率異方性(Bfnx−Bfny)が0.04〜0.2である。
(c)基材フィルムの凹凸面上には光学等方層が設けられており、光学等方層の屈折率がBfny−0.15〜Bfnx+0.15である。
(但し、基材フィルムの遅相軸方向の屈折率をBfnx、進相軸方向の屈折率をBfnyとする)
項2.
項1に記載の円偏光板を画像表示セルの視認側に設けたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
本発明の円偏光板により、急峻な発光ピークを有する光源の環境下で用いる場合等に、虹斑を抑制し、高い透明性、及び鮮やかな画像表示性を確保することができる。
本発明の円偏光板は、λ/4位相差層、偏光子、及び積層フィルムをこの順で有することが好ましい。積層フィルムは、凹凸面(粗面化面)を有する基材フィルムの凹凸面に光学等方層を有することが好ましい。なお、以下単に積層フィルムという場合はこれを意味するものとする。
(基材フィルム)
まず、基材フィルムに関して説明する。
少なくとも基材フィルムとしては、屈折率異方性を持たせられるものであれば特に限定はなく、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネートなどが挙げられる。中でも屈折率異方性の高いフィルムが容易に得られる点でポリエステルが好ましい。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートなどが挙げられ、中でもポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが好ましい。これらのポリエステルは、フィルムとしての機械的物性、耐熱性、及び寸法安定性を損なわない程度(例えば10モル%以下)であれば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノールビスフェノールAのエチレンオキシド(EO)1〜2モル付加物等を共重合してもよい。なお、例えばポリエチレンテレフタレートの重合体であれば通常重合時に副生成物のジエチレングリコールが1〜2モル共重合するが、このような副生成物を含んでいてもよい。
基材フィルムは複屈折性を有する。基材フィルムの遅相軸方向屈折率(Bfnx)の下限は、好ましくは1.65であり、より好ましくは1.66であり、さらに好ましくは1.67であり、特に好ましくは1.68である。基材フィルムの遅相軸方向屈折率(Bfnx)の上限は、好ましくは1.73であり、より好ましくは1.72であり、さらに好ましくは1.71であり、特に好ましくは1.7である。
基材フィルムの進相軸方向屈折率(Bfny)の下限は、好ましくは1.53であり、より好ましくは1.55であり、さらに好ましくは1.56であり、特に好ましくは1.57である。基材フィルムの進相軸方向屈折率(Bfny)の上限は、好ましくは1.62であり、より好ましくは1.61であり、さらに好ましくは1.6である。
基材フィルムの屈折率異方性(ΔBfNxy=Bfnx−Bfny)の下限は、好ましくは0.04であり、より好ましくは0.05であり、さらに好ましくは0.06であり、特に好ましくは0.07である。当該下限が0.04以上であると虹斑をより効果的に解消することができる。基材フィルムの屈折率異方性の上限は、好ましくは0.2であり、より好ましくは0.18であり、さらに好ましくは0.17であり、特に好ましくは0.16である。当該上限が0.2以下であると進相軸方向の機械的強度を実用範囲に調節することができ、製造も容易になる。なお、基材フィルムの屈折率は、波長589nmの条件で測定される値である。
凹凸面付与前(粗面化前)の基材フィルムの厚みの下限は、好ましくは15μmであり、より好ましくは20μmであり、さらに好ましくは25μmである。当該下限が15μm以上であれば、凹凸付与時に厚みが低減しても、優れた機械的強度を有する。凹凸面付与前の基材フィルムの厚みの上限は、好ましくは200μmであり、より好ましくは150μmであり、さらに好ましくは100μmであり、特に好ましくは90μmであり、最も好ましくは80μmである。当該上限が200μm以下であれば、取り扱い性に優れており、薄型にする(例:薄型の画像表示装置に用いる)のに好適である。
凹凸面付与前の基材フィルムの面内レタデーション(Re)の下限は、好ましくは2000nmであり、より好ましくは2500nmであり、さらに好ましくは3000nmであり、特に好ましくは3500nmであり、最も好ましくは4000nmである。当該下限が2000nm以上であると虹斑をより効果的に解消することができる。凹凸面付与前の基材フィルムの面内レタデーション(Re)の上限は、好ましくは30000nmであり、より好ましくは20000nmであり、さらに好ましくは15000nmであり、よりさらに好ましくは12000nmであり、特に好ましくは10000nmであり、より特に好ましくは9000nmであり、最も好ましくは8000nmであり、特に最も好ましくは7500nmである。当該上限が30000nm以下であると薄型化に適する。
凹凸面付与前の基材フィルムの面内レタデーション(Re)と厚み方向のレタデーション(Rth)との比(Re/Rth)の下限は、好ましくは0.2であり、より好ましくは0.5であり、さらに好ましくは0.6である。当該下限が0.2以上であると虹斑をより効果的に解消することができる。凹凸面付与前の基材フィルムのRe/Rthの上限は、機械的強度の観点で好ましくは2であり、より好ましくは1.5であり、さらに好ましくは1.2であり、特に好ましくは1である。
基材フィルムのNz係数の下限は、好ましくは1.3であり、より好ましくは1.4であり、さらに好ましくは1.45である。当該下限が1.3以上であると進相軸方向の機械的強度も優れる。基材フィルムのNz係数の上限は、好ましくは2.5であり、より好ましくは2.2であり、さらに好ましくは2であり、特に好ましくは1.8であり、最も好ましくは1.7である。当該上限が2.5以下であると虹斑をより効果的に解消することができる。
基材フィルムの面配向度ΔPの下限は、好ましくは0.08であり、より好ましくは0.09であり、さらに好ましくは0.1である。当該下限が0.08以上であると虹斑をより効果的に解消することができるだけでなく、フィルムの厚み斑を低減することもできる。基材フィルムの面配向度ΔPの上限は、好ましくは0.15であり、より好ましくは0.14であり、さらに好ましくは0.13である。当該上限が0.15以下であると屈折率異方性をより高く保つことができる。
基材フィルムは屈折率異方性を持たせるため、一軸方向に配向されていることが好ましい。配向方法としては、それぞれの樹脂に合わせた通常の方法で行うことができる。例えば、溶融した樹脂を冷却ロール上にシート状に押し出して製造する場合であれば、冷却ロールを押し出される樹脂の速度以上に設定して配向させる方法、溶融して押し出された未延伸フィルムを加熱したロール群で縦方向に延伸して配向させる方法、溶融して押し出された未延伸フィルムをテンター内で加熱して横方向又は斜め方向に延伸して配向させる方法などが挙げられる。
これらの中でも、基材フィルムの配向方法としては、溶融して押し出された未延伸フィルムを加熱したロール群で縦方向に延伸して配向させる方法、及び、溶融して押し出された未延伸フィルムをテンター内で加熱して横方向又は斜め方向に延伸して配向させる方法が好ましい。縦方向の延伸倍率としては、2.5〜10倍が好ましく、より好ましくは3〜8倍であり、特に好ましくは3.3〜7倍である。横方向、又は斜め方向の延伸倍率としては、2.5〜10倍が好ましく、より好ましくは3〜8倍であり、特に好ましくは3.3〜7倍である。
なお、縦方向に配向させる場合であっても、配向方向に対して垂直方向の機械的強度を高めたり、収縮特性を調整するために、縦方向の延伸前に弱い(2.2倍程度以下の)横方向の延伸を加えたり、縦方向の延伸後に弱い(1.5倍程度以下の)横方向の延伸を加えてもよい。同様に、横方向に配向させる場合であっても、配向方向に対して垂直方向の機械的強度を高めたり、収縮特性を調整するために、横方向の延伸前に弱い(2.2倍程度以下の)縦方向の延伸を加えたり、横方向の延伸後に弱い(1.5倍程度以下の)縦方向の延伸を加えてもよい。また、より配向方向の配向性を上げるため、横方向の延伸時又は延伸後に縦方向に若干収縮させてもよい。収縮後の幅は、延伸時の幅に対して0.7〜0.995倍が好ましく、さらには0.8〜0.99倍が好ましく、特には0.9〜0.98倍が好ましい。なお、縦方向の延伸、及び横方向の延伸は、テンター型の同時二軸延伸機で行ってもよい。
延伸時の温度(及び予備加熱の温度)は、縦方向、及び横方向とも80〜150℃が好ましい。また、延伸後は、基材フィルムの耐熱性を確保するため、延伸時の加熱温度より高温で熱固定することが好ましい。熱固定温度としては150〜250℃が好ましく、さらに好ましくは170〜245℃である。
基材フィルムは、波長380nmの光線透過率が20%以下であることが望ましい。波長380nmの光線透過率は15%以下がより好ましく、10%以下がさらに好ましく、5%以下が特に好ましい。なお、波長380nmの光線透過率は、フィルムの平面に対して垂直方向に測定したものであり、分光光度計(例えば、日立U−3500型)を用いて測定することができる。
基材フィルムの波長380nmの光線透過率を20%以下にするためには、基材フィルムに配合する紫外線吸収剤の種類、濃度、及び基材フィルムの厚みを適宜調節することが望ましい。本発明で使用される紫外線吸収剤としては、有機系紫外線吸収剤及び無機系紫外線吸収剤が挙げられる。透明性の観点から、有機系紫外線吸収剤が好ましい。有機系紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、環状イミノエステル系等、及びその組み合わせが挙げられるが、上述した光線透過率の範囲であれば特に限定されない。耐久性の観点からは、ベンゾトリアゾール系、及び環状イミノエステル系が特に好ましい。2種以上の紫外線吸収剤を併用した場合には、別々の波長の紫外線を同時に吸収させることができるので、より紫外線吸収効果を改善することができる。
基材フィルムには、紫外線吸収剤以外に、本発明の効果を妨げない範囲で、各種の添加剤を含有させることも好ましい。添加剤として、例えば、無機粒子、耐熱性高分子粒子、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、リン化合物、帯電防止剤、耐光剤、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、ゲル化防止剤、界面活性剤等が挙げられる。これらの添加剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用することができる。
また、高い透明性を奏するためには、基材フィルムに粒子を実質的に含有させないことも好ましい。「粒子を実質的に含有させない」とは、例えば無機粒子の場合、蛍光X線分析で基材フィルム中の無機元素を定量した場合に50ppm以下、好ましくは10ppm以下、特に好ましくは検出限界以下となる含有量を意味する。
(表面凹凸付与)
本発明では、基材フィルムの少なくとも片面に凹凸面を有する。凹凸面は、基材フィルムの片面のみに設けてもよいし、両面に設けてもよい。なお、凹凸面を有する基材フィルムを、粗面化した基材フィルムと称する場合がある。
粗面化した基材フィルムの凹凸面の算術平均粗さ(Ra)の下限は、好ましくは0.2μmであり、より好ましくは0.4μmであり、さらに好ましくは0.6μmであり、特に好ましくは0.7μmであり、最も好ましくは0.8μmである。当該Raの上限は、好ましくは10μmであり、より好ましくは7μmであり、さらに好ましくは5μmであり、特に好ましくは4μmであり、最も好ましくは3μmである。
粗面化した基材フィルムの凹凸面の二乗平均平方根粗さ(Rq)の下限は、好ましくは0.3μmであり、より好ましくは0.5μmであり、さらに好ましくは0.7μmであり、特に好ましくは0.9μmであり、最も好ましくは1μmである。当該Rqの上限は、好ましくは13μmであり、より好ましくは10μmであり、さらに好ましくは7μmであり、特に好ましくは5μmであり、最も好ましくは4μmである。
粗面化した基材フィルムの凹凸面の十点平均粗さ(Rz)の下限は、好ましくは1.0μmであり、より好ましくは2.0μmであり、さらに好ましくは3.0μmであり、特に好ましくは3.5μmであり、最も好ましくは4.0μmである。当該Rzの上限は、好ましくは15μmであり、より好ましくは12μmであり、さらに好ましくは10μmであり、特に好ましくは8μmである。
粗面化した基材フィルムの凹凸面の最大高さ(Ry)の下限は、好ましくは2.0μmであり、より好ましくは3.0μmであり、さらに好ましくは4.0μmであり、特に好ましくは4.5μmであり、最も好ましくは5.0μmである。当該Ryの上限は、好ましくは20μmであり、より好ましくは17μmであり、さらに好ましくは15μmであり、特に好ましくは13μmである。
粗面化した基材フィルムの凹凸面の最大山高さ(Rp)の下限は、好ましくは1.0μmであり、より好ましくは1.5μmであり、さらに好ましくは2.0μmであり、特に好ましくは2.5μmである。当該Rpの上限は、好ましくは15μmであり、より好ましくは12μmであり、さらに好ましくは10μmであり、特に好ましくは8μmである。
粗面化した基材フィルムの凹凸面の最大谷深さ(Rv)の下限は、好ましくは1.0μmであり、より好ましくは1.5μmであり、さらに好ましくは2.0μmであり、特に好ましくは2.5μmである。当該Rvの上限は、好ましくは15μmであり、より好ましくは12μmであり、さらに好ましくは10μmであり、特に好ましくは8μmである。
Ra、Rq、Rz、Ry、Rp、及びRvの値が下限以上であると虹斑をより効果的に解消できる。
Ra、Rq、Rz、Ry、Rp、及びRvの値が上限以上であると生産性に優れる。
Ra、Rq、Rz、Ry、Rp、及びRvは、JIS B0601−1994又はJIS B0601−2001に準拠して、接触型粗さ計を用いて測定される粗さ曲線から算出される。
基材フィルムの表面に凹凸を設ける(粗面化する)ことにより、微少領域でリタデーション差を設け、それぞれの領域でのリタデーションによる着色(虹斑)はあるものの、視覚的に着色を見えなくすることができる。このリタデーション差ΔReは、ΔRe=Ra×ΔBfNxyで表すことができる。ΔReの下限は、好ましくは30nmであり、より好ましくは50nmであり、さらに好ましくは70nmであり、特に好ましくは90nmであり、最も好ましくは100nmである。当該下限が30nm以上であると虹斑をより効果的に解消することができる。ΔReの上限は、好ましくは1500nmであり、より好ましくは1000nmであり、さらに好ましくは800nmであり、特に好ましくは500nmであり、最も好ましくは300nmである。当該上限が1500nm以下であると生産性にも優れる。
粗面化した基材フィルムの凹凸の平均間隔(Sm)の下限は、好ましくは5μmであり、より好ましくは10μmであり、さらに好ましくは15μmであり、特に好ましくは20μmであり、最も好ましくは25μmである。当該下限が5μm以上であると凹凸の斜面が緩やかとなり、画像がより鮮明になる。粗面化した基材フィルムの凹凸の平均間隔(Sm)の上限は、好ましくは500μmであり、より好ましくは450μmであり、さらに好ましくは400μmであり、特に好ましくは350μmであり、最も好ましくは300μmである。当該上限が500μm以下であると微少領域のそれぞれのリタデーションによる着色感、又はちらつき感を防止することができる。
Smは、JIS B0601−1994に準拠して、接触型粗さ計を用いて測定される粗さ曲線から算出される。
凹凸を付与し、粗面化することで基材フィルムは元の厚みから薄くなることがある。粗面化した基材フィルムの厚みの下限は、好ましくは10μmであり、より好ましくは15μmであり、さらに好ましくは20μmであり、特に好ましくは25μmであり、最も好ましくは30μmである。当該下限が10μm以上であると保護フィルムとしての強度を十分に確保することができる。粗面化した基材フィルムの厚みの上限は、好ましくは150μmであり、より好ましくは120μmであり、さらに好ましくは100μmであり、特に好ましくは90μmであり、最も好ましくは80μmである。当該上限が150μm以下であると薄型化に適する。
粗面化した基材フィルムの厚みは、粗面化した基材フィルムをエポキシ樹脂に包埋し、断面の切片を切り出して顕微鏡観察し、凹凸面は視野の凸部と凹部の中央を基準として、等間隔で10点の厚みを測定し、その平均値として算出される。
粗面化した基材フィルムの面内レタデーション(Re)の下限は、好ましくは2000nmであり、より好ましくは2500nmであり、さらに好ましくは3000nmであり、特に好ましくは3500nmであり、最も好ましくは4000nmである。当該下限が2000nm以上であると虹斑をより有効に解消することができる。粗面化した基材フィルムの面内レタデーション(Re)の上限は、好ましくは30000nmであり、より好ましくは20000nmであり、さらに好ましくは15000nmであり、よりさらに好ましくは12000nmであり、特に好ましくは10000nmであり、より特に好ましくは9000nmであり、最も好ましくは8000nmであり、特に最も好ましくは7500nmである。当該上限が30000nm以下であると薄型化に適する。
凹凸付与方法は特に限定するものではなく、従来から知られている粗面化処理の方法が挙げられる。例えば、サンドブラスト処理、サンドペーパー又はやすり、砥石等による処理、サンダー(オービタルサンダー、ランダムサンダー、デルタサンダー、ベルトサンダー、ディスクサンダー、ロールサンダーなど)による処理、金属ブラシなどによる処理、ケミカルエッチング、金型でプレスすることによる賦型等が挙げられる。これらのうち、サンドブラスト処理、サンダーによる処理、ケミカルエッチングが好ましい。
サンドブラスト処理は、例えば、遠心式ブラスト機にロール状の基材フィルムを供給して、基材フィルム面に研磨材を投射する方法であってもよい。この場合、粗さは、研磨材の種類、研磨材の大きさ、処理時間、回転翼の速度等により調節することができる。また、サンドブラスト処理は、ガラス板に基材フィルムを貼り付け、エアーブラストにセットし、基材フィルム面に研磨材を吹きつける方法であってもよい。この場合、粗さは、研磨材の種類、研磨材の大きさ、吹きつけ圧力、処理時間等により調節することができる。
サンダーによる処理は、例えば、ロール状の基材フィルムを、フィルムの搬送ロールの一部のロール表面にサンディングペーパーを貼り付けたもの(ロールサンダー)を有する搬送装置に導き処理する方法であってもよい。この場合、粗さはサンディングペーパーの種類、ロールサンダーの回転数、フィルムの搬送速度等で調節することができる。また、処理方向は、ロールサンダーとフィルムとの抱き付け角度、ロールサンダーの回転数、フィルムの搬送速度等で調節することができる。
また、サンダーによる処理は、ガラス板にウレタンフォームを貼り付け、さらにその上に基材フィルムを貼り付け、基材フィルム面をサンダーで縦、横、斜め(45度、135度)の合計4方向から処理する方法であってもよい。粗さは、サンダーのサンディングディスクの種類、処理時間等により調節することができる。
なお、サンダー処理、及びサンドブラスト処理したものは、局所突起を除くため、さらに処理表面をサンドペーパー等で研磨してもよい。
ケミカルエッチングは、酸又はアルカリ溶液に浸漬し、水洗した後、マスキングフィルムを剥離し、乾燥する方法であってもよい。粗さは、浸漬時間等により調節することができる。基本的にケミカルエッチングは両面処理になるが、片面のみ処理する場合は、例えば、基材フィルムの片面にマスキングフィルムを貼り合せて行う。
(光学等方層)
基材フィルムの凹凸面上には光学等方層が設けられていることが好ましい。光学等方層は、前記凹凸面上に接触して設けられていることが好ましい。「接触して設けられている」とは、凹凸面に他の層を介することなく直接接触して設けられていることを意味する。但し、凹凸面と光学等方層との接着力を向上させるための易接着層は設けられていてもよい。易接着層の厚みは光学的に感知されない厚みであることが好ましく、100nm以下が好ましく、さらに好ましくは50nm以下であり、特に好ましくは20nm以下である。なお、易接着層が下記の光学等方層の屈折率の範囲を満たすのであれば、易接着層及びその上に設けられている光学等方層を合わせて、1つの光学等方層とみなすことができる。また、易接着層が光学等方層として十分な厚みを有するのであれば、易接着層を光学等方層とみなしてもよい。光学等方層を設けることで、基材フィルムの表面の凹凸による乱反射を低減させ、透明性を確保することができる。なお、易接着層の好ましい屈折率は、下記の光学等方層の好ましい屈折率の範囲と同様であり、その屈折率の調整方法も同様である。
光学等方層の屈折率の下限は、好ましくはBfny−0.15であり、より好ましくはBfny−0.12であり、さらに好ましくはBfny−0.1であり、よりさらに好ましくはBfny−0.08であり、特に好ましくはBfnyであり、最も好ましくはBfny+0.02である。
光学等方層の屈折率の上限は、好ましくはBfnx+0.15であり、より好ましくはBfnx+0.12であり、さらに好ましくはBfnx+0.1であり、よりさらに好ましくはBfnx+0.08であり、特に好ましくはBfnxであり、最も好ましくはBfnx−0.02である。
上記範囲にすることにより、コントラスト又は画像の鮮鋭性を維持し、強い外光があたった場合に画面が白っぽくなる現象を抑制することができる。
光学等方層の屈折率の下限は、好ましくは1.44であり、より好ましくは1.47であり、さらに好ましくは1.49であり、よりさらに好ましくは1.51であり、特に好ましくは1.53であり、より特に好ましくは1.55であり、最も好ましくは1.57であり、特に最も好ましくは1.59である。光学等方層の屈折率の上限は、好ましくは1.85であり、より好ましくは1.83であり、さらに好ましくは1.80であり、よりさらに好ましくは1.78であり、特に好ましくは1.76であり、より特に好ましくは1.74であり、最も好ましくは1.72であり、より最も好ましくは1.70であり、特に最も好ましくは1.68である。上記範囲にすることによりコントラスト又は画像の鮮鋭性を維持し、強い外光があたった場合に画面が白っぽくなる現象を抑制することができる。なお、光学等方層の屈折率も、波長589nmの条件で測定される値である。
光学等方層の組成としては、特に限定するものではないが、アクリル、ポリスチレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、エポキシ樹脂、チオエポキシ樹脂等が好ましい。適宜組成を調整することで、屈折率を上記範囲に設定することが可能である。例えば、PMMA(ポリメチルメタクリレート)の場合、一般的に屈折率は1.49程度である。アクリル系の粘着剤では長鎖又は分岐アルキル基を導入する場合が多く、さらに屈折率が低下する。屈折率を上げるためには、芳香族基を有するアクリルモノマーを共重合するか、又はスチレンを共重合することが有効である。
ポリマー又は樹脂中にイオウ、臭素、フルオレン基などを導入することも屈折率を上げる上で好ましい方法であり、これらを含有するモノマーを共重合させたアクリル、フルオレン基含有ポリエステル、フルオレン基含有ポリカーボネート、チオエポキシ樹脂などが高屈折率樹脂として好ましい。
また、ポリマー又は樹脂中に高屈折微粒子を添加することも屈折率を調整する好適な方法である。
高屈折微粒子の屈折率は1.60〜2.74であることが好ましい。高屈折微粒子としては、TiO2、ZrO2、CeO2、Al23、BaTiO3、Nb25、及びSnO2等の微粒子が挙げられる。高屈折微粒子は、TEM(透過電子顕微鏡)観察による平均一次粒子径が3nm〜100nmであることが好ましい。これらの高屈折微粒子を1種又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
なお、明細書において、「平均一次粒径」又は「一次粒子の平均粒子径」とは、体積累積の50%粒径を指す。より詳細には、粒子の一次粒子200個を顕微鏡観察により適切な倍率で観察し、それぞれの直径を測長してその体積を算出し、その体積累積の50%粒径を平均一次粒径とする。
光学等方層は架橋硬化されていることが好ましい。硬化方法としては特に限定されず、熱硬化、紫外線、電子線などの放射線硬化が好ましい。硬化のための架橋剤としては、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、カルボジイミド、オキサゾリン化合物、メラミンなどのアミノ樹脂、多官能アクリレート等が挙げられる。
光学等方層は、上記の成分からなるコート剤を基材フィルムの凹凸面に塗布する、離型フィルムに塗布して作製した光学等方層を基材フィルムの凹凸面に転写する、又は他のフィルム上に設けた光学等方層を基材フィルムの凹凸面に貼り合わせる等の方法で積層することができる。この場合、コート剤は、溶媒で溶解又は希釈して、塗工し易い粘度にすることが好ましい。また、コート剤は、アクリル系など放射線硬化タイプのコート剤であれば無溶剤であってもよい。
例えば、アクリル系など放射線硬化タイプのコート剤は、通常、光重合性化合物を含有する。
光重合性化合物としては、光重合性モノマー、光重合性オリゴマー、光重合性ポリマーが挙げられ、これらを適宜調整して用いることができる。光重合性化合物としては、光重合性モノマーと、光重合性オリゴマーまたは光重合性ポリマーとの組み合わせが好ましい。
光重合性モノマー
光重合性モノマーは、重量平均分子量が1000未満のものである。光重合性モノマーとしては、光重合性官能基を2つ(すなわち、2官能)以上有する多官能モノマーが好ましい。本明細書において、「重量平均分子量」は、THF等の溶媒に溶解して、従来公知のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によるポリスチレン換算により得られる値である。
多官能モノマーとしては、例えば、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールデカ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、ポリエステルトリ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールジ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、アダマンチルジ(メタ)アクリレート、イソボロニルジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、これらをPO、EO等で変性したものが挙げられる。
これらの中でも硬度が高い機能層を得る観点から、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(DPPA)等が好ましい。
光重合性オリゴマー
光重合性オリゴマーは、重量平均分子量が1000以上10000未満のものである。光重合性オリゴマーとしては、2官能以上の多官能オリゴマーが好ましい。多官能オリゴマーとしては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル−ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、イソシアヌレート(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
光重合性ポリマー
光重合性ポリマーは、重量平均分子量が10000以上のものであり、重量平均分子量としては10000以上80000以下が好ましく、10000以上40000以下がより好ましい。重量平均分子量が80000を超える場合は、粘度が高いため塗工適性が低下してしまい、得られる積層フィルムの外観が悪化するおそれがある。光重合性ポリマーとしては、2官能以上の多官能ポリマーが好ましい。多官能ポリマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、イソシアヌレート(メタ)アクリレート、ポリエステル−ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
コート剤には、上記成分の他に重合開始剤、架橋剤の触媒、重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、界面活性剤などが含まれていてもよい。
また、基材フィルムの凹凸面上に溶融させた光学等方層組成物を押し出して積層する、基材フィルムの凹凸面と別のフィルムとの間に溶融させた光学等方層組成物を押し出してラミネートするなどの方法も好ましい。
光学等方層は凹凸面に設けられることで凹凸面の乱反射を低減する機能を有するが、併せて他の機能を持つものであってもよい。光学等方層は、例えば、ハードコート層、反射防止層、防眩層、帯電防止層などの機能を有していてもよい。また、光学等方層は、他のフィルム又はシート、装置の構成部材と貼り合わせるための粘着剤層、又は接着剤層であってもよい。
光学等方層の厚みの下限は、好ましくは0.5μmであり、より好ましくは1.0μmであり、さらに好ましくは2μmであり、特に好ましくは3μmであり、最も好ましくは4μmである。当該厚みが0.5μm以上であると、基材フィルムの凹凸を平坦化しヘイズを低減することができ、鮮明性を向上することができる。
光学等方層の厚みの上限は、好ましくは30μmであり、より好ましくは25μmであり、さらに好ましくは20μmであり、特に好ましくは15μmであり、最も好ましくは10μmである。当該厚みが30μm以下であると薄型化に適する。
光学等方層の厚みは、後述の積層フィルムの厚みから、粗面化した基材フィルムの厚みを引いた値である。
光学等方層の面内レタデーションの上限は、虹斑の発生を抑制する観点で、好ましくは50nmであり、より好ましくは30nmであり、さらに好ましくは10nmであり、特に好ましくは5nmである。
光学等方層の最も屈折率の高い方向の屈折率と最も屈折率の低い方向の屈折率との屈折率差の上限は、虹斑の発生を抑制する観点で、好ましくは0.01であり、より好ましくは0.007であり、さらに好ましくは0.005であり、特に好ましくは0.003であり、最も好ましくは0.002である。
(積層フィルム)
積層フィルムの厚みの下限は、好ましくは12μmであり、より好ましくは15μmであり、さらに好ましくは18μmであり、特に好ましくは20μmである。当該下限が12μm以上であると積層フィルムの強度に優れ、製造又はその後の加工の取り扱いが容易になる。
積層フィルムの厚みの上限は、好ましくは180μmであり、より好ましくは150μmであり、さらに好ましくは120μmであり、特に好ましくは100μmであり、最も好ましくは90μmである。当該上限が180μm以下であると、各種用途での薄型化に適する。
積層フィルムの厚みは、積層フィルムをエポキシ樹脂に包埋し、断面の切片を切り出して顕微鏡観察し、等間隔で10点の厚みを測定し、その平均値として算出される。
積層フィルムにおいて、基材フィルムの片面のみが凹凸面であってもよいが、基材フィルムのΔReが比較的低い場合、凹凸面の粗さが比較的小さい場合等により効果的に虹斑を抑制するため、基材フィルムの両面を凹凸面にして、その両面に光学等方層を設けることが好ましい。
積層フィルムのヘイズの上限は、好ましくは10%であり、より好ましくは7%であり、さらに好ましくは5%であり、特に好ましくは4%であり、最も好ましくは3%であり、より最も好ましくは2.5%であり、特に最も好ましくは2%である。当該上限が10%以下であると、コントラストの低下、及び、強い外光があたった場合に画面が白っぽくなることをより有効に抑制することができる。
積層フィルムは、凹凸面(粗面化面)を有する基材フィルムを2枚以上有していてもよく、光学等方層を2層以上有していてもよく、凹凸面(粗面化面)を有する基材フィルムと光学等方層以外のフィルム又は層を有していてもよい。
積層例としては、下記のタイプ1〜4などが挙げられる。
(タイプ1)基材フィルム(凹凸面)/光学等方層(接着剤又は粘着剤)/他のフィルム
(タイプ2)基材フィルム(凹凸面)/光学等方層(接着剤又は粘着剤)/(凹凸面)基材フィルム
(タイプ3)基材フィルム(凹凸面)/光学等方層(接着剤又は粘着剤)/他のフィルム/光学等方層(接着剤又は粘着剤)/(凹凸面)基材フィルム
(タイプ4)他のフィルム/光学等方層(接着剤又は粘着剤)/(凹凸面)基材フィルム(凹凸面)/光学等方層(接着剤又は粘着剤)/他のフィルム
屈折率異方性の基材フィルムのΔBfNxyが比較的小さかったり、凹凸の粗さが比較的小さい場合は、タイプ2〜タイプ4の構成を採ることが好ましい。なお、以下の説明で、積層フィルムという場合には上記タイプ1〜4の構成も含むものとする。タイプ2〜タイプ3の場合、2枚の基材フィルムの遅相軸は、互いに平行又は垂直であることが好ましく、製造の容易さからは平行であることが好ましい。ここで、「平行又は垂直」とは0度又は90度から好ましくは±10度、さらには±7度、特には±5度まで許容される。
なお、明細書中で粘着剤、又は粘着層という場合は、対象物に粘着剤用のコート剤を塗工して架橋又は乾燥させたもの、又は基材レスの光学用粘着剤を転写したものを意味する。
積層フィルムは、さらに各用途に合わせて、各種の機能層を有していてもよい。各種の機能層としては、ハードコート層、防眩層、反射防止層、低反射層、導電層、帯電防止層、着色層、紫外線吸収層、防汚層、粘着層等が挙げられる。
積層フィルムは、円偏光板の偏光子保護フィルムとして好適に用いることができる。
(円偏光板)
円偏光板は、λ/4位相差層、偏光子、及び積層フィルムをこの順で有することが好ましい。
(偏光子と積層フィルムとの積層)
円偏光板に用いる偏光子としては、例えば、一軸延伸したポリビニルアルコール(PVA)にヨウ素又は有機系の二色性色素を吸着させたもの、液晶化合物と有機系の二色性色素を配向させたもの又は液晶性の二色性色素とからなる液晶性の偏光子、ワイヤーグリッド方式のものなどを特に制限なく用いることができる。
一軸延伸したポリビニルアルコール(PVA)にヨウ素又は有機系の二色性色素を吸着させたフィルム状の偏光子の場合は、偏光子の少なくとも片側に積層フィルムを積層させ、円偏光板とすることができる。積層の際は、PVA系、紫外線硬化型などの接着剤、又は粘着剤を用いることができる。また、基材フィルムの凹凸面と偏光子とを、本発明でいう光学等方層に該当する接着剤又は粘着剤で貼り合わせてもよい。この場合、基材フィルムと接着剤又は粘着剤とが、本発明でいう積層フィルムとなる。このタイプの偏光子の厚みとしては、5〜50μmが好ましく、さらには10〜30μmが好ましく、特には12〜25μmが好ましい。接着剤又は粘着剤の厚みは、1〜10μmが好ましく、さらに好ましくは2〜5μmである。
また、PET又はポリプロピレンなどの未延伸の基材にPVAを塗工し、基材と共に一軸延伸してヨウ素又は有機系の二色性色素を吸着させた偏光子も好ましく用いられる。この偏光子の場合は、基材に積層された偏光子の偏光子面(基材が積層されていない面)と積層フィルムとを接着剤又は粘着剤で貼り合わせ、基材を剥離することで、円偏光板とすることができる。この場合も、基材フィルムの凹凸面と偏光子とを、本発明でいう光学等方層に該当する接着剤又は粘着剤で貼り合わせてもよい。このタイプの偏光子の厚みとしては、1〜10μmが好ましく、さらには2〜8μmが好ましく、特には3〜6μmが好ましい。接着剤又は粘着剤の厚みは、1〜10μmが好ましく、さらに好ましくは2〜5μmである。
液晶性の偏光子の場合は、積層フィルムに液晶化合物と有機系の二色性色素とからなる偏光子を配向させたものを積層するか、又は積層フィルムに液晶性の二色性色素を含有するコート液を塗工した後、乾燥させ、光又は熱硬化させて偏光子を積層することにより、円偏光板とすることができる。液晶性の偏光子を配向させる方法としては、塗工対象物の表面をラビング処理する方法、偏光の紫外線を照射して液晶性の偏光子を配向させながら硬化させる方法等が挙げられる。積層フィルムの表面を直接ラビング処理して、コート液を塗工してもよく、積層フィルムに直接コート液を塗工してこれに偏光紫外線を照射してもよい。また、液晶性の偏光子を設ける前に、積層フィルムに配向層を設ける(すなわち、積層フィルムに配向層を介して液晶性の偏光子を積層する)ことも好ましい方法である。配向層を設ける方法としては、
・ポリビニルアルコール及びその誘導体、ポリイミド及びその誘導体、アクリル樹脂、ポリシロキサン誘導体などを塗工し、その表面をラビング処理して配向層(ラビング配向層)とする方法、
・シンナモイル基及びカルコン基等の光反応性基を有するポリマー又はモノマーと溶剤とを含む塗工液を塗布し、偏光紫外線を照射することによって配向硬化させ配向層(光配向層)とする方法
等が挙げられる。
なお、基材フィルムの凹凸面に本発明でいう光学等方層に該当するラビング配向層を設けて、基材フィルムとラビング配向層とで積層フィルムとしてもよい。
離型フィルムに上記の方法に準じて液晶性の偏光子を設け、液晶性の偏光子面と積層フィルムとを接着剤又は粘着剤で貼り合わせ、離型フィルムを剥離することで、円偏光板とすることができる。なお、この場合も、基材フィルムの凹凸面と偏光子とを、本発明でいう光学等方層に該当する接着剤又は粘着剤で貼り合わせてもよい。
液晶性の偏光子の厚みとしては、0.1〜7μmが好ましく、さらには0.3〜5μmが好ましく、特には0.5〜3μmが好ましい。接着剤又は粘着剤の厚みは、1〜10μmが好ましく、さらに好ましくは2〜5μmである。
ワイヤーグリッド方式であれば、積層フィルム上に微細導電ワイヤーを設ければよい。微細導電ワイヤーを設けるために微細な溝が必要な場合は、別途溝を設けるための層を設けてもよいし、溝を設けるための層を本発明でいう光学等方層としてもよい。
偏光子の透過軸と基材フィルムの遅相軸とがなす角度は特に限定するものではないが、偏光子保護フィルム側(λ/4位相差層の反対側)から出射される光を直線偏光とする場合は、平行又は垂直であることが好ましい。「平行又は垂直」とは0度又は90度から好ましくは±10度、さらには±7度、特には±5度まで許容される。
また、偏光サングラス等の偏光フィルタを介して視認するときにブラックアウトを防止するため、偏光を解消した光を出射する円偏光板として用いる場合は、偏光子の透過軸と基材フィルムの遅相軸とがなす角度は、好ましくは20〜70度であり、より好ましくは25〜65度であり、さらに好ましくは30〜60度であり、特に好ましくは35〜55度である。
上記で、積層フィルムの偏光子を積層する面は、基材フィルム面であっても光学等方層面のいずれであってもよい。なお、光学等方層がハードコート層又は防眩層等の円偏光板表面の機能を有する層である場合は、基材フィルム面に偏光子を設けることが好ましい。
偏光子の積層フィルムとは反対の面には、複屈折性の無い偏光子保護フィルム又は保護コート層を設けてもよい。複屈折性の無い偏光子保護フィルムとしては、TACフィルム、アクリル系フィルム、環状オレフィン系フィルム、ポリプロピレン系フィルムなどが挙げられる。また、保護コート層としては、PVA、アクリル系樹脂、ポリエステル、ポリウレタンなどが好ましく用いられる。これらのフィルムの上に位相差層を設けてもよい。より薄型の円偏光板とするためには、保護コート層を設けるか、偏光子に直接下記の位相差層を設けてもよい。
(λ/4位相差層)
偏光子の積層フィルムとは反対側にはλ/4位相差層を設けることが好ましい。
λ/4位相差層は、ポリカーボネート、環状オレフィン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリスチレン、TACなどの配向フィルム又は保護コート層、環状オレフィン、TACなどの複屈折性の無いフィルム等の上に後述する塗工型のλ/4位相差層を設けた位相差フィルムが好ましい例として挙げられる。
また、離型性基材の上に複屈折性を有する樹脂を塗工して得られた積層体を延伸してλ/4位相差層とし、これを転写する方法も挙げられ、これも位相差フィルムに含まれるものとする。
塗工型のλ/4位相差層とはλ/4位相差層自体が塗工により形成されたものであり、単体として独立した状態にはならないものである。
λ/4位相差層を設ける方法としては、偏光子上に位相差性の化合物を塗工する方法、離型性基材上にλ/4位相差層を設け、これを偏光子上に転写する方法が挙げられる。
λ/4位相差層としては液晶化合物からなる層であることが好ましい。液晶化合物としては、例えば棒状の液晶化合物が挙げられ、ポリマー状や反応性の官能基を持つものであってもよい。偏光子上に位相差性の化合物を塗工する方法では、偏光子にラビング処理を行うか、偏光子に配向層を設けて配向制御力を持たせた上で位相差性の化合物を塗工することが好ましい。配向層としては、上述の塗工型偏光子の作製で説明した配向層が好ましく用いられる。なお、以下、λ/4位相差層、λ/2位相差層又は単に位相差層という場合は、それが塗工型であるものを指す場合、配向層も含むものとする。
λ/4位相差層の正面レタデーションは、好ましくは100〜180nmであり、さらに好ましくは120〜150nmである。なお、当該リタデーションは、波長589nmの条件で測定された屈折率に基づく値である。
(λ/2位相差層)
λ/4位相差層だけでは、可視領域の広い波長範囲の全ての領域でλ/4の位相差にならず、着色が起こる場合がある。この着色を低減させるため、偏光子とλ/4位相差層の間にλ/2位相差層を設けることも好ましい形態である。λ/2位相差層としては、λ/4位相差層と同様に、配向フィルム、複屈折の無いフィルムに塗工型のλ/2位相差層を設けた位相差フィルム、塗工型のλ/2位相差層等が挙げられる。塗工型の場合は、偏光子上にλ/2位相差層を塗工する方法、離型フィルム上にλ/2位相差層を塗工しこれを偏光子に転写する方法であることができる。
λ/4位相差層とλ/2位相差層は、フィルム及び塗工層を組み合わせて用いることができ、その積層方法も直接塗工する方法、対象物に転写する方法が適宜用いられる。例えば以下の方法が挙げられる。
・偏光子上にλ/2位相差層を転写により設け、さらにその上にλ/4位相差層を転写により設ける
・離型フィルム上にλ/4位相差層とλ/2位相差層をこの順に設け、これを偏光子上に転写する
・偏光子上にλ/2位相差層を塗布により設け、その上にλ/4位相差層は転写により設ける
・λ/2位相差フィルムを準備し、この上にλ/4位相差層を塗布又は転写により設け、このλ/2位相差フィルム面を偏光子上に貼り合わせる
・λ/4位相差フィルムを準備し、この上にλ/2位相差層を塗布又は転写により設け、このλ/4位相差フィルム面を偏光子上に貼り合わせる
・偏光子上にλ/2位相差フィルム及びλ/4位相差フィルムを順に貼り合わせる
・偏光子上にλ/2位相差フィルムを貼り合わせ、この上にλ/4位相差層を塗工又は転写により設ける
などの様々な方法を採用することができる。
なお、塗工型の位相差層の上にさらに塗工型の位相差層を設ける場合には、2つの位相差層の間に保護層を設けることも好ましい。
上記の偏光子上に位相差層を設ける方法は、必ずしも積層フィルム上に設けられた偏光子に位相差層を設ける場合に限定される方法ではない。すなわち、PVAフィルムの偏光子や基材上に設けられた転写型の偏光子の場合はこれらの偏光子に上記の方法で位相差層を先に積層させ、積層フィルムと貼り合わせてもよい。また、PVAフィルムの偏光子の場合は、積層フィルムと貼り合わせる際に、同時にこれら位相差フィルムを貼り合わせてもよい。転写型の位相差層の場合は、積層フィルムと同時に転写層と貼り合わせてその後離型性の基材を剥離してもよい。
また、偏光子が塗工型の偏光子の場合、λ/2位相差フィルム上に偏光子層を塗工又は転写により設け、これを積層フィルムと貼り合わせてもよく、離型性基材に設けられた転写型の位相差層のさらに上に塗工型の偏光子を設け、これを積層フィルムに転写してもよい。
これらの偏光子と各位相差層、位相差層同士の貼り合わせには、接着剤又は粘着剤が好ましく用いられる。接着剤としては紫外線硬化型の接着剤が好ましい。
λ/4位相差層やλ/2位相差層としてフィルムを用いる場合、その厚みは配向による複屈折の値により適宜決められるが、5〜100μmであることが好ましく、さらに好ましくは10〜70μm、特に好ましくは15〜50μmである。λ/4位相差層やλ/2位相差層が塗工型の場合、その厚みは、用いる液晶化合物による複屈折性等にもよるが、0.1〜10μmであることが好ましく、さらに好ましくは0.3〜7μm、特に好ましくは0.5〜5μmである。
円偏光板としてλ/4位相差層のみを用いる場合、λ/4位相差層の配向軸(遅相軸)と偏光子の透過軸とがなす角度は35〜55度が好ましく、より好ましくは40〜50度、さらに好ましくは42〜48度である。
λ/4位相差層及びλ/2位相差層を組み合わせて用いる場合、λ/2位相差層の配向軸(遅相軸)と偏光子の透過軸とがなす角度(θ)は5〜20度が好ましく、より好ましくは7〜17度である。
λ/2位相差層の配向軸(遅相軸)とλ/4位相差層の配向軸(遅相軸)とがなす角度は、2θ+45度±10度の範囲が好ましく、より好ましくは2θ+45度±5度の範囲であり、さらに好ましくは2θ+45度±3度の範囲である。当該角度は、具体的には、45〜90度が好ましく、49〜89度がより好ましく、54〜84度がさらに好ましく、56〜82度が特に好ましい。
これらの角度は、配向フィルムを貼り合わせる場合には、貼り合わせの角度や、配向フィルムの延伸方向で調整することができる。
塗工型のλ/4位相差層、λ/2位相差層の場合は、ラビングの角度や偏光紫外線の照射角度で制御することができる。
基材上に塗工型λ/4位相差層を設けこれを偏光子上に転写する方法では、ロールツーロールで貼り合わせた場合に所定の角度になるようにラビングの角度や偏光紫外線の照射角度で制御しておくことが好ましい。
また、配向フィルムを用いる場合や複屈折性の樹脂を基材フィルムに塗工して延伸する場合には、ロールツーロールで貼り合わせた場合に所定の角度になるよう、斜め方向に延伸することが好ましい。
さらに、斜めから見た場合の着色の変化などを低減するためにλ/4位相差層の上にCプレート層を設けることも好ましい形態である。Cプレート層はλ/4位相差層やλ/2位相差層の特性に合わせ、正又は負のCプレート層が用いられる。Cプレート層は液晶化合物層であることが好ましく、直接λ/4位相差層の上にCプレート層となる塗液を塗布して設けてもよく、別途作製したCプレート層を転写してもよい。
本発明の円偏光板は、例えば液晶表示装置に用いることができる。円偏光板は、表示装置の光源側偏光板、又は視認側偏光板のいずれであっても好適に用いられ、両方に用いることも好ましい形態である。なお、積層フィルムは、液晶表示セルとは反対面の偏光子保護フィルムとして用いることが好ましい。
液晶表示装置の光源(バックライト)としては、青色発光ダイオードと黄色蛍光体の光源、青緑赤の各色発光ダイオード光源、青色発光ダイオードと緑色蛍光体と赤色蛍光体の光源、量子ドットによる波長変換光源、半導体レーザー光源、冷陰極管など特に制限無く用いることができる。
円偏光板は、急峻な発光ピークを持つ光源を持つ液晶表示装置であっても虹斑が認識できないレベルに低減されており、各色の発光ピークの半値幅が狭い光源との組合せがより好ましい形態である。光源の半値幅としては、最も半値幅の狭い発光ピークの半値幅が、好ましくは25nm以下、より好ましくは20nm以下、さらに好ましくは15nm以下、特に好ましくは10nm以下である。半値幅の下限は、現実的な値又は測定器の分解能の面で0.5nmである。具体的に好適な光源として、QD(量子ドット)光源及び赤色領域用にKSF蛍光体を用いた光源が挙げられ、最も好適な光源はKSF蛍光体を用いたものである。
なお、近年の薄型化に合わせて積層フィルムを偏光子保護フィルムとして用いる場合には、積層フィルムの厚みも12〜60μmが好ましく、より好ましくは15〜50μmとなる。このような薄型の液晶表示装置の場合、光源は、青色発光ダイオードと黄色蛍光体の光源、KSF蛍光体を用いた光源、QD光源などが好ましい。
本発明の円偏光板は、反射防止用の円偏光板、特にEL画像表示装置の反射防止用の円偏光板として好適に用いることができる。
また、タッチパネル等の透明導電層を設けるための基材フィルムや、タッチパネルや表面保護カバーのガラス基材の飛散防止フィルムとして本発明の円偏光板を用いてもよい。
さらには、フィルムに図柄等印刷し意匠性を付与してもよい。
なお、本発明の円偏光板には反射防止層、低反射層、防眩層等を設けてもよい。円偏光板が視認側の最外層となる場合には、積層フィルム側の外面に反射防止層、低反射層、防眩層等を設けてもよい。
(画像表示装置)
本発明の円偏光板を含む画像表示装置は、有機EL表示装置であることが好ましい。有機EL表示装置において、円偏光板は画像表示セルの視認側に設けることが好ましい。円偏光板のλ/4位相差層は画像表示セル側に配置することが好ましい。
以下、実施例を参照して本発明をより具体的に説明する。本発明は、下記実施例に限定されず、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適宜変更を加えて実施することも可能である。なお、それらは、いずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
実施例における物性の評価方法は以下の通りである。
(1)基材フィルムの遅相軸方向屈折率(Bfnx)、進相軸方向屈折率(Bfny)、及び屈折率異方性(△BfNxy)
分子配向計(王子計測器株式会社製、MOA−6004型分子配向計)を用いて、粗面化する前の基材フィルムの配向軸方向を求め、配向軸方向が長辺となるように4cm×2cmの長方形を切り出し、測定用サンプルとした。このサンプルについて、直交する二軸の屈折率(Bfnx,Bfny)、及び厚さ方向の屈折率(Bfnz)をアッベ屈折率計(アタゴ社製、NAR−4T、測定波長589nm)を用いて測定し、前記二軸の屈折率の差の絶対値(|Bfny−Bfnx|)を屈折率異方性(△BfNxy)とした。なお、粗面化した基材フィルムの屈折率は、耐水性の紙やすり等で研磨して粗面化面を平坦化して測定することができる。
(2)原反フィルムの厚みd
電気マイクロメータ(ファインリューフ社製、ミリトロン1245D)を用いて、5点の厚みを測定し、その平均値を求めた。
(3)面内リタデーション(Re)
屈折率の異方性(△BfNxy)とフィルムの厚みd(nm)との積(△BfNxy×d)より、面内リタデーション(Re)を求めた。
(4)Nz係数
|Bfnx−Bfnz|/|Bfnx−Bfny|で得られる値をNz係数とした。
(5)面配向度(ΔP)
(Bfnx+Bfny)/2−Bfnzで得られる値を面配向度(ΔP)とした。
(6)厚さ方向リタデーション(Rth)
厚さ方向リタデーションとは、フィルム厚さ方向断面から見たときの2つの複屈折△BfNxz(=|Bfnx−Bfnz|)、△BfNyz(=|Bfny−Bfnz|)にそれぞれフィルム厚さdを掛けて得られるリタデーションの平均を示すパラメーターである。前記と同様の方法でBfnx、Bfny、Bfnzとフィルム厚みd(nm)を求め、(△BfNxz×d)と(△BfNyz×d)との平均値を算出して厚さ方向リタデーション(Rth)を求めた:Rth=(△BfNxz×d+△BfNyz×d)/2。
(7)表面粗さ(Ra、Rq、Rz、Ry、Rp、Rv、Sm)
表面粗さの各パラメータは、接触型粗さ計(ミツトヨ社製,SJ-410,検出器:178−396−2,スタイラス:標準スタイラス122AC731(2μm))を用いて測定される粗さ曲線から求めた。設定は以下の通りに行った。
曲線:R
フィルタ:GAUSS
λc:0.8mm
λs:2.5μm
測定長さ:5mm
測定速度:0.5mm/s
なお、RqはJIS B0601−2001に準拠し、その他はJIS B0601−1994に準拠して、求めた。
(8)光学等方層の厚み
粗面化した基材フィルム及び積層フィルムの厚みは、各フィルムをエポキシ樹脂に包埋し、断面の切片を切り出し、顕微鏡で観察して等間隔で10点の厚みを測定し、その平均値とした。なお、界面が見にくい場合は偏光顕微鏡を用いた。また、粗面化した基材フィルムの凹凸面は、視野の凸部と凹部の中央を基準とした。光学等方層の厚みは、積層フィルムの厚みから、粗面化した基材フィルムの厚みを引くことにより求めた。
(9)光学等方層の屈折率
離型フィルムに光学異方層を凹凸面に設ける場合と同じ条件で、厚みが約20μmとなるように設け、離型フィルムから剥離したサンプルの屈折率を基材フィルムと同様にして測定した。nx、ny、nzが同じ値であることを確認した。
(易接着層成分の製造)
(ポリエステル樹脂の重合)
攪拌機、温度計、及び部分還流式冷却器を具備するステンレススチール製オートクレーブに、ジメチルテレフタレート194.2質量部、ジメチルイソフタレート184.5質量部、ジメチル−5−ナトリウムスルホイソフタレート14.8質量部、ジエチレングリコール233.5質量部、エチレングリコール136.6質量部、及びテトラ−n−ブチルチタネート0.2質量部を仕込み、160℃から220℃の温度で4時間かけてエステル交換反応を行った。次いで255℃まで昇温し、反応系を徐々に減圧した後、30Paの減圧下で1時間30分反応させ、共重合ポリエステル樹脂を得た。得られた共重合ポリエステル樹脂は、淡黄色透明であった。共重合ポリエステル樹脂の還元粘度を測定したところ0.70dl/gであった。DSCによるガラス転移温度は40℃であった。
(ポリエステル水分散体の調製)
攪拌機、温度計及び還流装置を備えた反応器に、共重合ポリエステル樹脂30質量部、及びエチレングリコールn−ブチルエーテル15質量部を入れ、110℃で加熱、攪拌し、樹脂を溶解した。樹脂が完全に溶解した後、水55質量部をポリエステル溶液に攪拌しつつ徐々に添加した。添加後、液を攪拌しつつ室温まで冷却して、固形分30質量%の乳白色のポリエステル水分散体を作製した。
(易接着層で用いるブロックポリイソシアネート系架橋剤の重合)
攪拌機、温度計、及び還流冷却管を備えたフラスコに、ヘキサメチレンジイソシアネートを原料としたイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ製、デュラネートTPA)100質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート55質量部、及びポリエチレングリコールモノメチルエーテル(平均分子量750)30質量部を仕込み、窒素雰囲気下、70℃で4時間保持した。その後、反応液温度を50℃に下げ、メチルエチルケトオキシム47質量部を滴下した。反応液の赤外スペクトルを測定し、イソシアネート基の吸収が消失したことを確認し、固形分75質量%のブロックポリイソシアネート水分散液を得た。
(易接着層用塗工液の調整)
下記の塗剤を混合しP1塗布液を作成した。
水 50.00質量%
イソプロパノール 33.00質量%
ポリエステル水分散体 12.00質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤 0.80質量%
粒子 1.40質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.30質量%
界面活性剤 0.50質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
(フィルム用ポリエステル樹脂の製造)
(製造例1−ポリエステルX)
エステル化反応缶を昇温し、200℃に到達した時点で、テレフタル酸を86.4質量部及びエチレングリコール64.6質量部を仕込み、撹拌しながら触媒として三酸化アンチモンを0.017質量部、酢酸マグネシウム4水和物を0.064質量部、及びトリエチルアミン0.16質量部を仕込んだ。ついで、加圧昇温を行い、ゲージ圧0.34MPa、240℃の条件で加圧エステル化反応を行った後、エステル化反応缶を常圧に戻し、リン酸0.014質量部を添加した。さらに、15分かけて260℃に昇温し、リン酸トリメチル0.012質量部を添加した。次いで15分後に、高圧分散機で分散処理を行い、15分後、得られたエステル化反応生成物を重縮合反応缶に移送し、280℃で減圧下重縮合反応を行った。
重縮合反応が終了した後、95%カット径が5μmのナスロン(登録商標)製フィルターで濾過処理を行い、ノズルからストランド状に押出し、予め濾過処理(孔径:1μm以下)を行った冷却水を用いて冷却し、固化させ、ペレット状にカットした。得られたポリエチレンテレフタレート樹脂(X)の固有粘度は0.62dl/gであり、不活性粒子及び内部析出粒子は実質上含有していなかった。(以後、PET(X)と略す。)
(原反フィルムA、Bの製造)
フィルム用原料として粒子を含有しないPET(X)樹脂ペレットを押出機に供給し、口金よりシート状にして押し出した後、静電印加キャスト法を用いて表面温度30℃のキャスティングドラムに巻きつけて冷却固化し、未延伸フィルムを作った。次いで、リバースロール法によりこの未延伸PETフィルムの両面にP1塗布液をいずれも乾燥後の塗布量が0.12g/mになるように塗布した後、乾燥機に導き80℃で20秒間乾燥した。
この塗布層を形成した未延伸フィルムをテンター延伸機に導き、フィルムの端部をクリップで把持しながら、温度135℃の熱風ゾーンに導き、幅方向に3.8倍に延伸した。次に、幅方向に延伸された幅を保ったまま、温度225℃で30秒間処理し、その後、130℃まで冷却したフィルムの両端部をシェア刃で切断し、0.5kg/mmの張力で耳部を切り取った後に巻き取り、フィルム厚み80μmの原反フィルムAを得た。
キャスティング以降のラインスピードを速くして未延伸フィルムの厚みを変えた以外は原反フィルムAと同様にして製膜し、フィルム厚みの異なる原反フィルムBを得た。
(原反フィルムCの製造)
原反フィルムAと同様の方法により作製された未延伸フィルム(易接着層塗工済み)を、加熱されたロール群及び赤外線ヒーターを用いて105℃に加熱し、その後周速差のあるロール群で走行方向に2.0倍延伸した後、原反フィルムAと同様の方法により温度135℃の熱風ゾーンに導き幅方向に4.0倍延伸し、原反フィルムCを得た。
(原反フィルムD)
原反フィルムAと同様の方法により作製された未延伸フィルム(易接着層塗工済み)を、加熱されたロール群及び赤外線ヒーターを用いて105℃に加熱し、その後周速差のあるロール群で走行方向に3.5倍延伸した後、原反フィルムAと同様の方法により温度135℃の熱風ゾーンに導き幅方向に3.5倍延伸し、原反フィルムDを得た。
Figure 2019124922
(表面粗面化フィルムの製造)
ガラス板にウレタンフォームを貼り付け、さらにその上に原反フィルムAの周辺を両面テープで貼り付け、この原反フィルム面を手持ちタイプのベルトサンダー(サンディングベルト#320)で縦、横、斜め(45度、135度)の合計4方向から処理を行い、表面粗面化フィルムA1を得た。
ガラス板に原反フィルムAの周辺を両面テープで貼り付け、乾式のサンドブラスターにセットし、研磨材を吹き付けで処理(サンドブラスト処理)し、表面粗面化フィルムA2を得た。
原反フィルムAの片面にポリプロピレンフィルム製マスキングフィルムを貼り合わせ、これを38%の水酸化カリウム水溶液(95℃)に浸漬(ケミカルエッチング)し、水洗した後、マスキングフィルムを剥離して乾燥し、表面粗面化フィルムA4を得た。
ベルトサンダーの条件(サンディングベルトの種類等)、サンドブラストの条件(研磨材の粒径等)を変え、原反フィルムA、B、C、及びDから表2に示す各表面粗面化フィルムを得た。
なお、B1及びC1の製造には#320のサンディングベルトを用い、A3及びD1の製造には#180のサンディングベルトを用いた。また、サンドブラスターの研磨材はA5、A6、B2、A2の順に大きなものを用いた。
なお、ベルトサンダー処理、及びサンドブラスト処理したものは、局所突起の影響を除くため、処理表面を#400のサンドペーパーで軽く研磨した。
Figure 2019124922
(積層フィルム(又は偏光子保護フィルム)の製造)
(光学等方層用のコート剤の準備)
光学等方層用のコート剤として表3に示すものを準備した。
Figure 2019124922
20cm×30cmの表面粗面化フィルムA1の凹凸面に、上述の易接着層を水/イソプロパノール=2/1の溶液で4倍に希釈したものを塗工して乾燥させ、約30nmの易接着層を設けた。さらにその上に光学等方層用のコート剤aをアプリケーターで塗工した後、塗工面から高圧水銀灯で硬化させて積層フィルムF1を得た。
積層フィルムF1と同様にして、積層フィルムF2〜F8及びF10〜F17を得た。なお、積層フィルムF15は両面に光学等方層を設けた。
20cm×30cmの表面粗面化フィルムA1の凹凸面に上述の易接着層を水/イソプロパノール=2/1の溶液で4倍に希釈したものを塗工し乾燥させ約30nmの易接着層を設けた。さらにその上に光学等方性層用のコート剤aをアプリケーターで塗工後、塗工面に防眩性を持たせるために凹凸構造を設けた表面ニッケルメッキの金属板金型を重ね、基材フィルム面から高圧水銀灯で硬化させて光学等方性層に防眩性を持たせた積層フィルムF9を得た。
20cm×30cmの粗面化フィルムB2の凹凸面に、バイロン(登録商標)200(RV200)(東洋紡社製)の20%トルエン/メチルエチルケトン混合溶媒の溶液を塗工した後に乾燥させ、光学等方層を設けた。得られた2枚の積層フィルムの光学等方層面を重ね、100℃に加熱したロール間を通過させ、2枚の積層フィルムを遅相軸同士が平行となるように貼り合わせて積層フィルムF18を得た。バイロン200の屈折率は1.55である。
(円偏光板の製造)
(偏光子の製造)
ケン化度99.9%のポリビニルアルコール樹脂フィルムを、周速差のあるロールに導き、100℃で3倍に一軸延伸を行った。得られた延伸ポリビニルアルコール延伸フィルムを、ヨウ化カリウム(0.3%)及びヨウ素(0.05%)の混合水溶液中で染色した後、72℃のホウ酸10%水溶液中で、1.8倍に一軸延伸した。その後、イオン交換水で水洗処理を行い、さらに6%ヨウ化カリウム水溶液に浸漬し、エアナイフで水溶液を除去した後、45℃で乾燥して偏光子を得た。偏光子の厚みは18μmであった。
(λ/4位相差フィルムの製造)
プロピレン−エチレンランダム共重合体(エチレン含有率5%)を厚み40μmのシート状に押出し、その後テンターで120℃で5倍に延伸し、λ/4位相差フイルムを得た。面内のレタデーションは140nmであった。
(偏光子とλ/4位相差フィルムの積層)
上記のλ/4位相差フィルムに紫外線硬化型のアクリル系接着剤を塗工し、これに偏光子を積層してλ/4位相差フィルム面から高圧水銀灯を照射して硬化させ、λ/4位相差フィルム積層偏光子を得た。なお、偏光子の透過軸とλ/4位相差フィルムの遅相軸は45度の角度になるようにした。
実施例1〜15及び比較例1〜3
(積層フィルムF1〜F18を用いた円偏光板の製造)
積層フィルムF1〜F14及びF16〜F18の基材フィルムの面に紫外線硬化型のアクリル系接着剤をアプリケーターで塗工した。この塗工面に20cm×30cmに切り取ったλ/4位相差フィルム積層偏光子の偏光子面を重ね合わせ、積層フィルム面から高圧水銀灯を照射して硬化させ、円偏光板PF1b〜PF14b及びPF16b〜PF18bを得た。なお、積層フィルムF18は片面にのみ接着剤を塗工した。
また、積層フィルムF15は片側の光学等方層面にアクリル系接着剤を塗工した以外は同様にして円偏光板PF15cを得た。
偏光子の透過軸と基材フィルムの遅相軸とは平行になるようにした。
実施例16〜20及び比較例4
(光学等方層として用いる粘着剤用のコート剤、及び光学粘着シートの準備)
粘着剤、及び光学粘着シートとして表4に示すものを用いた。
Figure 2019124922
高屈折率粘着剤kの作製
2−エチルヘキシルアクリレート30質量部、エトキシ化o−フェニルフェノールアクリレート(新中村化学工業社製,製品名:A−LEN−10)70質量部、及び重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.25質量部を酢酸エチル中で反応させて共重合体(Mw=40万)の酢酸エチル溶液(固形分濃度30質量%)を得た。
実施例16
20cm×30cmの表面粗面化フィルムA1の凹凸面に、光学等方層として粘着剤用コート剤iをアプリケーターで塗工した後、塗工面から高圧水銀灯で硬化させて積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの粘着層面と20cm×30cmに切り取ったλ/4位相差フィルム積層偏光子の偏光子面を貼り合わせて円偏光板P1を作製した。なお、偏光子の透過軸と表面粗面化フィルム(基材フィルム)の遅相軸とは平行になるようにした。
比較例4
光学粘着シートjを表面粗面化フィルムA1の凹凸面に光学等方層として貼り合わせて用いた以外は、実施例16と同様にして円偏光板P3を得た。
実施例17
20cm×30cmの表面粗面化フィルムA1の凹凸面に、光学等方層として粘着剤用コート剤kをアプリケーターで塗工した後、100℃で乾燥させて積層フィルムを得た。その後は、実施例16と同様にして円偏光板P2を得た。
実施例18、19、及び20
20cm×30cmの表面粗面化フィルムA1の凹凸面に、光学等方層用のコート剤bをアプリケーターで塗工した。この塗工面に20cm×30cmに切り取ったλ/4位相差フィルム積層偏光子の偏光子面を重ね合わせ、表面粗面化フィルムA1面から高圧水銀灯を照射して硬化させ、円偏光板P4を得た。
また、光学等方層用のコート剤をe、又はfにした以外は、上記と同様にして、円偏光板P5、又はP6を得た。
実施例21及び22
(片面のみ保護フィルムを有する偏光板の製造)
(基材積層偏光子の製造)
熱可塑性樹脂基材としてPET(X)を用いて厚み100μmの未延伸フィルムを作製し、この未延伸フィルムの片面に、重合度2400、ケン化度99.9モル%のポリビニルアルコールの水溶液を塗布及び乾燥してPVA層を形成し、積層体を得た。
得られた積層体を、120℃で周速の異なるロール間で長手方向に2倍に延伸して巻き取った。
次に、得られた積層体を4%のホウ酸水溶液で30秒間の処理を行った後、ヨウ素(0.2%)及びヨウ化カリウム(1%)の混合水溶液で60秒間浸漬して染色し、引き続き、ヨウ化カリウム(3%)及びホウ酸(3%)の混合水溶液で30秒間処理した。
さらに、得られた積層体を72℃のホウ酸(4%)及びヨウ化カリウム(5%)の混合水溶液中で長手方向に一軸延伸を行い、引き続き、4%ヨウ化カリウム水溶液で洗浄し、エアナイフで水溶液を除去した後に80℃のオーブンで乾燥し、両端部をスリットして巻き取り、幅30cm、長さ1000mの基材積層偏光子1を得た。
合計の延伸倍率は6.5倍で、偏光子の厚みは5μmであった。なお、厚みは基材積層偏光子をエポキシ樹脂に包埋して切片を切り出し、光学顕微鏡で観察して読み取った。
(転写位相差層の製造)
厚み50μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムをラビング処理した。ラビング処理面に、位相差層形成用溶液をバーコート法により塗布し、乾燥、配向処理後、紫外線を照射して硬化させ、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム上にλ/4位相差層を設けた。さらに、λ/4位相差層上にポリビニルアルコール(ポリビニルアルコール1000完全ケン化型の2質量%水溶液(界面活性剤0.2%)を塗布、乾燥し、厚さ約100nmのポリビニルアルコール膜を得た。続いて、ポリビニルアルコール膜の表面にラビング処理を施した。PVAのラビング処理面に、位相差層形成用溶液をバーコート法により塗布し、乾燥、配向処理後、紫外線を照射して硬化させ、λ/2位相差層を設けた。λ/4位相差層を設ける際のラビング方向とλ/2位相差層を設ける際のラビング方向との角度は60度となるように行った。
(位相差層と偏光子の積層)
光学用透明粘着剤シートの軽剥離ライナーを剥がし、粘着剤面とλ/2位相差層面を貼り合わせ、その後、光学用透明粘着剤シートの重剥離ライナーを剥がし、基材積層偏光子と貼り合わせた。その後、基材積層偏光子の基材を剥がした。貼り合わせは偏光子の吸収軸と、λ/2位相差層のラビング方向が15度、λ/4位相差層のラビング方向が75度となるようにした。
(円偏光板の製造)
表面粗面化フィルムB1の凹凸面に光学等方層として高屈折率粘着剤kを用いた積層体の粘着層面と、上記の位相差層及び偏光子の積層体の偏光子面を貼り合わせた後、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、円偏光板P7を得た。なお、偏光子の透過軸と基材フィルムの遅相軸とは平行になるようにした。
同様にして表面粗面化フィルムA1から円偏光板P8を得た。
実施例23〜28
積層フィルムF1〜F6の光学等方層の面に紫外線硬化型のアクリル系接着剤をアプリケーターで塗工した。この塗工面に20cm×30cmに切り取ったλ/4位相差フィルム積層偏光子の積層体の偏光子面を重ね合わせ、積層フィルム面から高圧水銀灯で光を照射して硬化させた後、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し円偏光板PF1c〜PF6cを得た。なお、偏光子の透過軸と基材フィルムの遅相軸とは平行になるようにした。
実施例29及び30
偏光子の透過軸と基材フィルムの遅相軸が垂直となるように貼り合わせた以外は実施例26及び27と同様にして円偏光板PF4c2及びPF5c2を得た。
(画像表示装置の評価)
市販の有機ELを用いた携帯用端末の円偏光板を剥がし、代わりに上記で得られた円偏光板を置いて評価した。円偏光板の偏光子の透過軸方向は元の円偏光板の透過軸方向と同じになるようにした。
評価は、虹斑の確認と画像のコントラストを観察した。
(虹斑の観察)
ディスプレイの表示を白一色にし、正面及び斜め方向から見て虹斑の有無を確認した。
○:虹斑は観察されなかった
△:わずかに虹斑が観察された
×:虹斑が観察された
(コントラストの観察)
ディスプレイの表示を風景の画像とし、上方から卓上の蛍光灯の光を照射して正面からのコントラストを観察した。
◎:鮮やかなコントラストのままであった。
○:散乱光によりわすかにコントラストの低下が認められた。
△:コントラストの低下が認められたが、画像の観察は可能であった。
×:散乱光により、画像が見にくくなった
積層フィルムF1〜F18から得られた円偏光板の評価結果を表5に示す。
Figure 2019124922
光学等方層を、表面粗面化フィルムと偏光子との接着剤又は粘着剤として用いた円偏光板の評価結果を表6に示す。
Figure 2019124922
実施例31
偏光子の透過軸と基材フィルムの遅相軸が45度となるように貼り合わせた以外は実施例27と同様にして円偏光板PF5c3を得た。虹斑の観察、コントラストの観察を行った。また、偏光サングラスをかけてディスプレイを回転させて画像の観察を行った。ブラックアウト及び虹斑の発生はなかった。
本発明の円偏光板により、急峻なピークを有する光源の環境下で用いる場合等に、虹斑を抑制し、高い透明性、及び鮮やかな画像表示性を確保することができる。

Claims (2)

  1. λ/4位相差層、偏光子、及び基材フィルムと光学等方層とを有する積層フィルムをこの順で有する円偏光板であって、積層フィルムが下記の特徴全てを有する円偏光板。
    (a)基材フィルムの少なくとも片面は凹凸面であり、凹凸面の算術平均粗さ(Ra)が0.2〜10μmである。
    (b)基材フィルムの屈折率異方性(Bfnx−Bfny)が0.04〜0.2である。
    (c)基材フィルムの凹凸面上には光学等方層が設けられており、光学等方層の屈折率がBfny−0.15〜Bfnx+0.15である。
    (但し、基材フィルムの遅相軸方向の屈折率をBfnx、進相軸方向の屈折率をBfnyとする)
  2. 請求項1に記載の円偏光板を画像表示セルの視認側に設けたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
JP2018194629A 2018-01-11 2018-10-15 円偏光板及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス表示装置 Active JP7238327B2 (ja)

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