JP2019120350A - 油圧制御回路の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トルクコンバータ内の引き摺りトルクが低減可能であるとともに、トルクコンバータへのオイル供給遅れに伴う発進性能低下を防ぐことができる油圧制御回路の制御装置を提供すること。【解決手段】ロックアップクラッチ付きのトルクコンバータ及び自動変速機を制御する油圧制御回路の制御装置において、ロックアップリレーバルブと、ロックアップソレノイドバルブと、サーキュレーションモジュレータバルブと、を備え、作動油の油温が所定値以下、且つ、非駆動レンジから駆動レンジに切り替えられ、さらにエンジン始動時からタービン回転数立ち上がりまでの時間が所定時間よりも短い場合には、ロックアップソレノイドバルブの制御油圧を、ロックアップクラッチが解放される値にするとともに、ロックアップリレーバルブを係合側に切り替える。【選択図】図3

Description

本発明は、油圧制御回路の制御装置に関する。
特許文献1に開示された、ロックアップクラッチ付きトルクコンバータ及び自動変速機を制御する油圧制御回路の制御装置においては、非駆動レンジであるパーキングレンジから駆動レンジであるドライブレンジへの切り替え時に、ロックアップクラッチへの供給油圧が低圧になるように油圧制御回路の制御を行っている。
特開平1−238750号公報
しかしながら、特許文献1に開示された油圧制御回路の制御装置では、ロックアップクラッチへの供給油圧は低圧になるため急係合を回避することができるが、一方で、トルクコンバータに対してはライン圧をセカンダリレギュレータバルブで一様に調圧して供給している。そのため、低温時などトルクコンバータ内の引き摺り抵抗が大きい場合には、セカンダリ圧が十分に低くないと、エンジンにかかる負荷が大きくなりエンスト(エンジンストール)するおそれがあった。また、非駆動レンジから駆動レンジへ切り替えるときにライン圧が減圧されてしまい、自動変速機のクラッチの応答性が低下して迅速な発進段の形成が困難となる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、トルクコンバータ内の引き摺りトルクが低減可能であるとともに、トルクコンバータへのオイル供給遅れに伴う発進性能低下を防ぐことができる油圧制御回路の制御装置を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る油圧制御回路の制御装置は、ロックアップクラッチ付きのトルクコンバータ及び自動変速機を制御する油圧制御回路の制御装置において、前記ロックアップクラッチの係合と解放とを切り替えるロックアップリレーバルブと、前記ロックアップクラッチの油圧制御回路がオンである場合に、前記ロックアップクラッチの係合圧を制御するロックアップソレノイドバルブと、前記ロックアップリレーバルブが係合側に切り替えられた場合に、前記トルクコンバータへ供給される作動油の油圧を調圧するサーキュレーションモジュレータバルブと、を備え、前記作動油の油温が所定値以下、且つ、非駆動レンジから駆動レンジに切り替えられ、さらにエンジン始動時からタービン回転数立ち上がりまでの時間が所定時間よりも短い場合には、前記ロックアップソレノイドバルブの制御油圧を、前記ロックアップクラッチが解放される値にするとともに、前記ロックアップリレーバルブを係合側に切り替えることを特徴とするものである。
本発明に係る油圧制御回路の制御装置においては、ロックアップリレーバルブを係合側に切り替えることで、トルクコンバータにはライン圧が供給されなくなり、サーキュレーションモジュレータバルブによって調圧された油圧が供給されるため、引き摺りトルクを低減することが可能となる。一方、自動変速機には高圧のライン圧を供給できるため、迅速な変速が可能となる。さらには、エンジン始動からタービン回転数立ち上がりまでの時間が所定時間よりも短い場合に制御を行う仕様とするため、長期駐車時などにトルクコンバータ内のオイル充填率が少ない状態での制御を抑制することで、トルクコンバータへのオイル供給遅れに伴う発進性能低下を防ぐことができる。
図1は、実施形態に係る車両の自動変速機及びロックアップクラッチ付のトルクコンバータを制御する油圧制御回路の要部を示す図である。 図2は、油圧制御回路を制御する電子制御装置の制御機能を説明する機能ブロック線図である。 図3は、電子制御装置の制御作動の要部、具体的には、シフトレンジが非駆動レンジから駆動レンジに切替操作されたときの制御作動を説明するフローチャートである。 図4は、トルクコンバータ内のオイル充填率が低い場合におけるタービン回転数の挙動を示した図である。
以下に、本発明に係る油圧制御回路の制御装置の一実施形態について説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
図1は、実施形態に係る車両の自動変速機10及びロックアップクラッチ12付のトルクコンバータ14を制御する油圧制御回路16の要部を示す図である。油圧制御回路16は、オイルポンプ18と、オイルポンプ18から吐出される油圧を元圧にしてライン圧PLを調圧するプライマリレギュレータバルブ20と、プライマリレギュレータバルブ20から排出される作動油(オイル)の油圧を元圧にしてセカンダリ圧Psecを調圧するセカンダリレギュレータバルブ22と、ロックアップクラッチ12をロックアップオン側(係合側)またはロックアップオフ側(解放側)に切り替えるためのロックアップリレーバルブ24と、ロックアップリレーバルブ24の連通状態を切り替えるための切替圧PSLを出力するON−OFFソレノイドバルブSLと、ロックアップリレーバルブ24がロックアップオン側に切り替えられた状態において、ロックアップクラッチ12の係合圧を制御するロックアップソレノイドバルブSLUと、ロックアップリレーバルブ24がロックアップオン側に切り替えられた場合において、トルクコンバータ14へ供給されるモジュレータ圧PMを調圧するサーキュレーションモジュレータバルブ26と、を含んで構成されている。
トルクコンバータ14は、後述する制御油室14d内に係合圧が供給されることによって、ポンプ翼車14pとタービン翼車14tとの間を直結する多板式のロックアップクラッチ12を備えている。トルクコンバータ14は、作動油供給ポート14aと、作動油供給ポート14aからトルクコンバータ14内に流入する作動油を流出させる作動油流出ポート14bと、制御油室14dとを、備えている。トルクコンバータ14において、制御油室14dから供給される作動油の油圧が、作動油供給ポート14aからトルクコンバータ14内に流入する作動油の油圧よりも高くなると、ロックアップクラッチ12が係合またはスリップ係合させられる。また、制御油室14dに供給される作動油の油圧が、作動油供給ポート14aからトルクコンバータ14内に流入する作動油の油圧よりも低くなると、ロックアップクラッチ12が解放させられる。
オイルポンプ18は、エンジン8によって駆動されるギヤ式のオイルポンプで構成されている。プライマリレギュレータバルブ20は、オイルポンプ18から吐出される作動油の油圧を元圧にしてライン圧PLを調圧するリリーフ式の調圧バルブである。プライマリレギュレータバルブ20には、図示しないリニアソレノイドバルブから車速及びエンジントルクに応じた制御油圧が供給されることにより、車両の走行状態に応じたライン圧PLに調圧される。ライン圧PLは、ロックアップリレーバルブ24、サーキュレーションモジュレータバルブ26、及び、自動変速機10に設けられたクラッチやブレーキの係合と解放とを切り替えるための油圧アクチュエータなどに供給される。また、セカンダリレギュレータバルブ22は、プライマリレギュレータバルブ20から排出される作動油の油圧を元圧にしてライン圧PLよりも低圧のセカンダリ圧Psecを調圧するリリーフ式の調圧バルブである。
サーキュレーションモジュレータバルブ26は、ライン圧PLを元圧にして予め設定されているモジュレータ圧PMを調圧するための調圧弁である。サーキュレーションモジュレータバルブ26は、各ポートの連通状態を切り替えるためのスプール弁子26aと、ライン圧PLが入力される入力ポート26bと、サーキュレーションモジュレータバルブ26によって調圧されたモジュレータ圧PMが出力される出力ポート26cと、調圧されたモジュレータ圧PMが供給されるフィードバック油室26dと、入力ポート26bと出力ポート26cとが連通される位置にスプール弁子26aを常時付勢するスプリング26eとを、含んで構成されている。モジュレータ圧PMは、スプール弁子26aの受圧面積A及びスプリング26eの弾性復帰力Fに基づいて設定される。具体的には、モジュレータ圧PMは、スプリング26eの弾性復帰力Fをスプール弁子26aの受圧面積Aで除算した値(=F/A)となる。このように、モジュレータ圧PMは、ライン圧PLの大きさに拘わらない一定圧であり、例えば100[kPa]程度の低圧の値となるように、スプリング26eの剛性及びスプール弁子26aの受圧面積Aが予め調整されている。
ロックアップリレーバルブ24は、ロックアップクラッチ12が係合(またはスリップ係合)されるロックアップオン側と、ロックアップクラッチ12が解放されるロックアップオフ側に切り替えるための切替バルブである。なお、図1において一点鎖線で示す中心線よりも左側がロックアップオフ側に切り替えられた状態を示し、中心線よりも右側がロックアップオン側に切り替えられた状態を示している。
ロックアップリレーバルブ24は、各ポートの連通状態を切り替えるためのスプール弁子24aと、ライン圧PLが供給される第1入力ポート24bと、サーキュレーションモジュレータバルブ26によって調圧されたモジュレータ圧PMが供給される第2入力ポート24cと、トルクコンバータ14の作動油供給ポート14aに接続されている第1出力ポート24dと、トルクコンバータ14の制御油室14dに接続されている第2出力ポート24eと、ON−OFFソレノイドバルブSLから出力される切替圧PSLを受け入れる油室24fと、ロックアップソレノイドバルブSLUから出力される制御油圧PSLUが供給される制御ポート24gと、トルクコンバータ14の作動油流出ポート14bに接続されている第1連絡ポート24h及び第2連絡ポート24iと、オイルクーラー28に接続されている冷却ポート24jと、ドレンポート24kと、スプール弁子24aをロックアップオフ側に付勢するスプリング24lとを、含んで構成されている。
まず、ロックアップリレーバルブ24がロックアップオフ側に切り替えられた場合について説明する。ON−OFFソレノイドバルブSLから切替圧PSLが出力されない場合、スプール弁子24aが、スプリング24lの付勢力によって、図1のロックアップリレーバルブ24の中心線(一点鎖線)よりも左側に示す位置(ロックアップオフ位置)に移動させられる。このとき、第1入力ポート24bと第1出力ポート24dとが連通させられ、第2出力ポート24eと第1連絡ポート24hとが連通させられ、第2連絡ポート24iと冷却ポート24jとが連通させられる。
上記のようにロックアップリレーバルブ24の各ポートが連通されることで、第1入力ポート24bから供給されるライン圧PLが、第1入力ポート24b及び第1出力ポート24dを経由してトルクコンバータ14の作動油供給ポート14aに供給される。また、トルクコンバータ14の作動油流出ポート14bが、第2連絡ポート24i及び第2出力ポート24eを介して制御油室14dと接続されることから、作動油流出ポート14bから排出された作動油が、制御油室14dに供給される。さらに、作動油流出ポート14bが、第2連絡ポート24i及び冷却ポート24jを介してオイルクーラー28に接続されることから、作動油流出ポート14bから排出された作動油が、オイルクーラー28に供給される。なお、オイルクーラー28によって冷却された作動油は、潤滑要部30に供給される。したがって、トルクコンバータ14の制御油室14dに供給される作動油の油圧は、作動油供給ポート14aからトルクコンバータ14内に流入するラインPLよりも低圧になることから、ロックアップクラッチ12が解放させられる。
次に、ロックアップリレーバルブ24がロックアップオン側に切り替えられた場合について説明する。ON−OFFソレノイドバルブSLから切替圧PSLが出力されると、スプール弁子24aが、スプリング24lの付勢力に抗って、図1のロックアップリレーバルブ24の中心線よりも右側に示す位置(ロックアップオン位置)に移動させられる。このとき、第2入力ポート24cと第1出力ポート24dとが連通させられ、制御ポート24gと第2出力ポート24eとが連通させられ、第1入力ポート24bと冷却ポート24jとが連通させられ、ドレンポート24kと第2連絡ポート24iとが連通させられる。
上記のようにロックアップリレーバルブ24の各ポートが連通されることで、サーキュレーションモジュレータバルブ26によって調圧されたモジュレータ圧PMが、第2入力ポート24c及び第1出力ポート24dを経由してトルクコンバータ14の作動油供給ポート14aに供給される。また、ロックアップソレノイドバルブSLUの制御油圧PSLUが、制御ポート24g及び第2出力ポート24eを経由してトルクコンバータ14の制御油室14dに供給される。また、作動油流出ポート14bから流出される作動油が、第2連絡ポート24i及びドレンポート24kを経由して排出される。また、ライン圧PLが、第1入力ポート24b及び冷却ポート24jを経由してオイルクーラー28に供給される。
このように、トルクコンバータ14の作動油供給ポート14aには、モジュレータ圧PMが供給され、制御油室14dにはロックアップソレノイドバルブSLUの制御油圧PSLUが供給されるため、制御油圧PSLUを調整することで、ロックアップクラッチ12の係合状態が制御される。例えば、制御油圧PSLUがモジュレータ圧PMよりも低い場合には、ロックアップクラッチ12が解放状態となるが、制御油圧PSLUがモジュレータ圧PMよりも高くなると、ロックアップクラッチ12がスリップ係合あるいは完全係合させられる。
図2は、油圧制御回路16を制御する電子制御装置50の制御機能を説明する機能ブロック線図である。電子制御装置50には、エンジン回転速度センサ52によって検出されるエンジン回転速度Neを表す信号、タービン回転数センサ54によって検出される自動変速機10の入力軸回転速度に対応するタービン回転数Ntを表す信号、車速センサ56によって検出される車速Vに対応する自動変速機10の出力軸回転速度Noutを表す信号、アクセル開度センサ58によって検出されるアクセルペダルの踏み込み量に対応するアクセル開度Accを表す信号、油温センサ60によって検出される作動油の油温Toilを表す信号などが入力される。また、電子制御装置50からは、自動変速機10及びロックアップクラッチ12などを制御する油圧制御回路16への油圧指令信号が出力される。
電子制御装置50は、変速制御部64、ロックアップ制御部66、油温判定部68、発進クラッチ係合判定部70、及び、タービン回転数立ち上がり判定部72を備えている。
変速制御部64は、例えば、車速V及びアクセル開度Accから構成される最適な変速段を決定する変速マップを記憶しており、その変速マップに基づいて変速すべきか、及び、変速すべき変速段を判定する。例えば、走行状態の変化に伴って、変速マップ上で設定されているアップシフト線またはダウンシフト線を跨いだ場合には、自動変速機10をアップシフトまたはダウンシフトするよう判定する。変速制御部64は、自動変速機10のアップシフトまたはダウンシフトを判定すると、解放側のクラッチまたはブレーキを解放するとともに、係合側のクラッチまたはブレーキを係合する、所謂クラッチトゥクラッチ制御を実行する。
また、変速制御部64は、非駆動レンジであるパーキングレンジまたはニュートラルレンジで停止した状態から、駆動レンジであるドライブレンジまたはリバースレンジに切り替える切替操作を検出すると、自動変速機10の発進クラッチを係合する指令を油圧制御回路16に出力する。これを受けて自動変速機10の発進クラッチが係合させられる。なお、発進クラッチは、発進時に形成される変速段(具体的には第1速ギヤ段)を成立させる際に係合されるクラッチまたはブレーキである。
ロックアップ制御部66は、例えば、車速V及びアクセル開度Accから構成されるロックアップクラッチ12の係合領域マップを記憶しており、その係合領域マップに基づいてロックアップクラッチ12を作動(係合)すべきかを判定する。例えば、車両の走行状態が、係合領域マップにおいてロックアップ係合領域にある場合、ロックアップクラッチ12を係合するよう判定する。このとき、ロックアップ制御部66は、ロックアップクラッチ12を係合または所定のスリップ量でスリップさせる指令を油圧制御回路16に出力する。
油温判定部68は、運転者による非駆動レンジから駆動レンジへの切替操作が実行されたと判断された場合に実行される。油温判定部68は、油温センサ60によって検出される作動油の油温Toilが予め設定されている所定値α以下かを判定する。ここで、所定値αは、予め実験または解析によって求められる値であり、作動油の粘度が増加することでロックアップクラッチ12での引き摺りトルクが増加し、非駆動レンジから駆動レンジに切り替えた際にエンジン8のエンストが発生する虞がある油温の上限値またはその近傍の値に設定されている。すなわち、油温判定部68は、非駆動レンジから駆動レンジに切り替えた際に、エンジン8のエンストが発生する虞があるかを判定するものである。
油温判定部68によって、作動油の油温Toilが所定値αよりも大きいと判定される場合、ロックアップ制御部66は、通常の制御を実行する。具体的には、ロックアップ制御部66は、非駆動レンジから駆動レンジへ切替操作されると、ロックアップクラッチ12を解放する指令、すなわちロックアップリレーバルブ24をロックアップオフ側に切り替える指令を出力する。このとき、トルクコンバータ14の作動油供給ポート14aからトルクコンバータ14内にライン圧PLが供給されるが、作動油の油温Toilが所定値αよりも大きいため、ロックアップクラッチ12での引き摺りトルクも小さくなり、エンジン8のエンストは抑制される。
一方、作動油の油温Toilが所定値α以下と判定される場合、ロックアップ制御部66は、トルクコンバータ14の制御油室14dに供給される油圧をゼロに制御するとともに、ON−OFFソレノイドバルブSLから切替圧PSLを出力してロックアップリレーバルブ24をロックアップオン側に切り替える指令を出力する。ここで、ロックアップリレーバルブ24がロックアップオン側に切り替えられると、制御油室14dにはロックアップソレノイドバルブSLUの制御油圧PSLUが供給されるが、この制御油圧PSLUをゼロに制御することで、制御油室14dに供給される油圧がゼロとなる。したがって、ロックアップリレーバルブ24がロックアップオン側に切り替えられるものの、実質的にはロックアップクラッチ12がロックアップオフ状態となる。
また、ロックアップリレーバルブ24がロックアップオン側に切り替えられることで、トルクコンバータ14の作動油供給ポート14aからトルクコンバータ14内にモジュレータ圧PMが供給される。ここで、モジュレータ圧PMは、ライン圧PLと比べて十分に小さい(例えば100[kPa]程度)ことから、トルクコンバータ14内を流れる作動油の油圧が低圧になるため、トルクコンバータ14の引き摺りトルクが低減される。よって、非駆動レンジから駆動レンジに切り替えられたときのエンジン8のエンストが抑制される。また、モジュレータ圧PMは、ライン圧PLの大きさに拘わらず常時一定圧に調圧されるため、ライン圧PLを高圧に保つこともできる。したがって、作動油の油温Toilが低下するにしたがって低下する油圧の応答性を考慮してライン圧PLを高圧に調整することで、自動変速機10に高圧のライン圧PLを供給することにより、自動変速機10の発進クラッチを迅速に係合することができる。すなわち、自動変速機10の発進段の迅速な形成が可能となる。
発進クラッチ係合判定部70は、非駆動レンジから駆動レンジへの切替操作に伴って実行され、自動変速機10の発進クラッチの係合が完了したか否かを判定する。発進クラッチの係合の完了は、例えば、タービン回転数Ntがゼロになったか否か、あるいは、非駆動レンジから駆動レンジへの切替操作からの経過時間が所定時間経過したか否かに基づいて判定される。
発進クラッチ係合判定部70によって発進クラッチの係合完了が判定されると、ロックアップ制御部66は、ON−OFFソレノイドバルブSLから出力される切替圧PSLを停止することで、ロックアップリレーバルブ24をロックアップオフ側に切り替える。発進クラッチの係合が完了すると、ロックアップクラッチ12の引き摺りトルクが安定し、このタイミングでロックアップリレーバルブ24がロックアップオフ側に切り替えられる。よって、通常の制御と同じ状態に切り替えられる。
タービン回転数立ち上がり判定部72は、作動油の油温Toilが所定値α以下の低温である場合に、エンジン始動時からタービン回転数立ち上がりまでの時間が、エンジン始動から所定時間以上であるかを判定するものである。なお、タービン回転数立ち上がり判定部72は、タービン回転数センサ54の検出結果からエンジン始動時にタービン回転数が立ち上がったタイミングを把握する。
図3は、電子制御装置50の制御作動の要部、具体的には、シフトレンジが非駆動レンジから駆動レンジに切替操作されたときの制御作動を説明するフローチャートである。このフローチャートは、エンジン8を起動させた状態で、シフトレンジが非駆動レンジから駆動レンジへ切替操作される毎に実行される。図4は、トルクコンバータ14内のオイル充填率が低い場合におけるタービン回転数の挙動を示した図である。
まず、図3に示すように、電子制御装置50は、油温判定部68によって作動油の油温Toilが所定値α以下の低温であるかを判定する(ステップS1)。作動油の油温Toilが所定値α以下ではないと判定した場合(ステップS1でNo)、電子制御装置50は、ステップS7にて、ロックアップ制御部66によってロックアップオフ側にロックアップリレーバルブ24が切り替えられた回路状態を維持する(通常制御状態)。このとき、トルクコンバータ14内には高圧のライン圧PLが供給されるものの、作動油の粘度が低いことから引き摺りトルクは小さいため、エンジン8のエンストが抑制される。
一方、ステップS1にて、作動油の油温Toilが所定値α以下であると判定した場合(ステップS1でYes)、電子制御装置50は、タービン回転数立ち上がり判定部72によってエンジン始動からタービン回転数立ち上がりまでの時間Tが所定時間T1以上であるかを判定する(ステップS2)。図4に示すように、エンジン始動からタービン回転数立ち上がりまでの時間Tが所定時間T1以上であると判定した場合(ステップS2でYes)、電子制御装置50は、トルクコンバータ14内のオイル充填率が低いと判定し、ステップS7にて、ロックアップ制御部66によってロックアップオフ側にロックアップリレーバルブ24が切り替えられた回路状態を維持する(通常制御状態)。
一方、ステップS2にて、エンジン始動からタービン回転数立ち上がりまでの時間Tが所定時間T1以上ではない(時間Tが所定時間T1よりも短い)と判定した場合(ステップS2でNo)、電子制御装置50は、トルクコンバータ14内のオイル充填率が高いと判定し、ロックアップ制御部66によって、シフトレンジが非駆動レンジから駆動レンジに切り替えられたことを契機として、ON−OFFソレノイドバルブSLによりロックアップリレーバルブ24をロックアップオン側に切り替える(ステップS3)。これにより、ロックアップリレーバルブ24がロックアップオン側に切り替えられるものの、ロックアップソレノイドバルブSLUの制御油圧PSLUがゼロに制御されるため、トルクコンバータ14の制御油室14dの油圧についてもゼロとなり、ロックアップクラッチ12が実質的に解放状態となる。また、トルクコンバータ14内には、作動油供給ポート14aからモジュレータ圧PMが供給されることから、トルクコンバータ14内の作動油の油圧が低圧になるため、エンジン8のエンストが抑制される。
その後、電子制御装置50は、発進クラッチ係合判定部70によって自動変速機10の発進クラッチの係合が完了したかを判定する(ステップS4)。発進クラッチの係合が完了していないと判定した場合(ステップS4でNo)、電子制御装置50は、ロックアップ制御部66によってロックアップオン側にロックアップリレーバルブ24が切り替えられた回路状態を継続させて(ステップS6)、ステップS4に戻る。
ステップS4にて、発進クラッチの係合が完了したと判定された場合(ステップS4でYes)、電子制御装置50は、ロックアップ制御部66によってON−OFFソレノイドバルブSLによりロックアップリレーバルブ24をロックアップオフ側に切り替える(ステップS5)。
このように、実施形態に係る電子制御装置50においては、ロックアップリレーバルブ24をロックアップオン側(係合側)に切り替えることで、トルクコンバータ14にはライン圧PLが供給されなくなり、サーキュレーションモジュレータバルブ26によって調圧されたモジュレータ圧PMが供給されるため、引き摺りトルクを低減することが可能となる。一方、自動変速機10には高圧のライン圧PLを供給できるため、迅速な変速が可能となる。
さらに、実施形態に係る電子制御装置50においては、エンジン始動後の経過時間に対し閾値として所定時間T1が予め設定されている。そして、電子制御装置50は、エンジン始動からタービン回転数立ち上がりまでの時間Tが、トルクコンバータ14内のオイル充填率が低い(オイルが抜けている)ときよりもオイル充填率が高いときのほうが短くなることを利用して、エンジン始動からタービン回転数立ち上がりまでの時間Tが所定時間T1よりも短い場合に、ロックアップリレーバルブ24をロックアップオン側に切り替える制御(図3のステップS3の処理)を行う。これにより、長期駐車時などに、トルクコンバータ14内のオイル充填率が少ない状態で前記制御(図3のステップS3の処理)が実施されないことにより、トルクコンバータ14へのオイル供給遅れに伴う発進性能低下を防ぐことができる。
10 自動変速機
12 ロックアップクラッチ
14 トルクコンバータ
16 油圧制御回路
24 ロックアップリレーバルブ
26 サーキュレーションモジュレータバルブ
50 電子制御装置
72 タービン回転数立ち上がり判定部
SLU ロックアップソレノイドバルブ

Claims (1)

  1. ロックアップクラッチ付きのトルクコンバータ及び自動変速機を制御する油圧制御回路の制御装置において、
    前記ロックアップクラッチの係合と解放とを切り替えるロックアップリレーバルブと、
    前記ロックアップクラッチの油圧制御回路がオンである場合に、前記ロックアップクラッチの係合圧を制御するロックアップソレノイドバルブと、
    前記ロックアップリレーバルブが係合側に切り替えられた場合に、前記トルクコンバータへ供給される作動油の油圧を調圧するサーキュレーションモジュレータバルブと、を備え、
    前記作動油の油温が所定値以下、且つ、非駆動レンジから駆動レンジに切り替えられ、さらにエンジン始動時からタービン回転数立ち上がりまでの時間が所定時間よりも短い場合には、前記ロックアップソレノイドバルブの制御油圧を、前記ロックアップクラッチが解放される値にするとともに、前記ロックアップリレーバルブを係合側に切り替えることを特徴とする油圧制御回路の制御装置。
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