JP2019098248A - 水処理用白金族系触媒の改質剤、触媒改質装置、水処理用白金族系触媒の改質方法、水処理システム及び水処理方法 - Google Patents

水処理用白金族系触媒の改質剤、触媒改質装置、水処理用白金族系触媒の改質方法、水処理システム及び水処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水処理用白金族系触媒を改質できる水処理用白金族系触媒の改質剤、触媒改質装置、水処理用白金族系触媒の改質方法、水処理システム及び水処理方法を提供する。【解決手段】リン酸、リン酸水素塩、リン酸二水素塩及びリン酸塩からなる群より選択される1種以上を含有する、水処理用白金族系触媒の改質剤。前記水処理用白金族系触媒の改質剤を含有するリン酸含有水溶液を水処理用白金族系触媒に接触させる触媒改質部を備える、触媒改質装置10。【選択図】図1

Description

本発明は、水処理用白金族系触媒の改質剤、触媒改質装置、水処理用白金族系触媒の改質方法、水処理システム及び水処理方法に関する。
原子力プラントでは、給水系における溶存酸素濃度低減や還元性雰囲気保持のため、ヒドラジンと水処理用白金族系触媒を用いて、被処理水中の溶存酸素や酸化性物質を除去している。水処理用白金族系触媒は、原子力プラント以外にも、脱気純水供給システムや湿式酸化処理システムにも用いられている。
例えば、特許文献1には、被処理水中の溶存酸素や酸化性物質を除去するための水処理用白金族系触媒が紹介されている。
水処理用白金族系触媒は、工業用水や廃液中に含まれる硫化水素イオンや塩化物イオンにより被毒され、性能が低下することが知られている。被毒により性能が低下した場合、水処理用白金族系触媒を新しいものに交換する必要がある。水処理用白金族系触媒は一般に高コストであり、新しいものに交換すると経済的な負担が大きい。経済的な負担の低減には、水処理用白金族系触媒を新しいものに交換せず、触媒被毒抑制による触媒寿命の向上や被毒された触媒の再生、即ち触媒の改質が求められる。
こうした問題に対し、特許文献2には、廃水酸化処理用触媒の洗浄再生方法が提案されている。特許文献2の発明は、廃水酸化処理用触媒に洗浄液と空気を送入し、常温以上の温度で接触させることにより、アンモニア除去に対する触媒活性の回復が図られている。
特許第5567958号公報 特許第4013010号公報
しかしながら、より簡便に水処理用白金族系触媒の触媒活性の回復、維持を図ることが求められている。
本発明は、水処理用白金族系触媒を改質できる水処理用白金族系触媒の改質剤、触媒改質装置、水処理用白金族系触媒の改質方法、水処理システム及び水処理方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
本発明の一態様に係る水処理用白金族系触媒の改質剤は、リン酸、リン酸水素塩、リン酸二水素塩及びリン酸塩からなる群より選択される1種以上を含有する。
このような構成によれば、水処理用白金族系触媒(以下、白金族系触媒ともいう)の触媒活性が回復し、又は、白金族系触媒の性能の低下が抑制される。即ち、白金族系触媒の改質が図られる。
このような効果は、次のように推測される。
リン酸、リン酸水素塩、リン酸二水素塩及びリン酸塩からなる群より選択される1種以上を水に溶解すると、イオン(以下、リン酸系イオンともいう)が生成する。
リン酸系イオンは、硫化水素イオンや塩化物イオンに優先して白金族系触媒に配位し、吸着することができる。その結果、硫化水素イオンや塩化物イオンによる白金族系触媒の触媒活性の低下を抑制できる。
また、硫化水素イオンや塩化物イオンが配位し、吸着した白金族系触媒をリン酸系イオンと接触させると、硫化水素イオンや塩化物イオンとリン酸系イオンとが置換する。その結果、白金族系触媒の低下した触媒活性が回復する。
これらは、リン酸系イオンは、硫化水素イオンや塩化物イオンよりも白金族系触媒との安定した配位結合を形成するためであると考えられる。
また、本発明の一態様に係る触媒改質装置は、水処理用白金族系触媒の改質剤を含有するリン酸含有水溶液を白金族系触媒に接触させる触媒改質部を備える。
このような構成によれば、触媒改質部で白金族系触媒の改質が図られる。
また、本発明の一態様に係る水処理システムは、前記触媒改質装置と、前記水処理用白金族系触媒を収容する容体と、前記容体に被処理水を供給する給水部と、前記容体から処理水を排出する排水部と、を備える。
このような構成によれば、白金族系触媒の改質が図られているため、被処理水中の溶存酸素や酸化性物質が除去され、溶存酸素濃度の低減や還元性雰囲気の保持が図られる。
また、本発明の一態様に係る水処理用白金族系触媒の改質方法は、前記水処理用白金族系触媒の改質剤を含有するリン酸含有水溶液を水処理用白金族系触媒に接触させる接触工程を含む。
このような構成によれば、白金族系触媒の触媒活性の回復又は維持が図られる。
また、本発明の他の態様に係る水処理用白金族系触媒の改質方法は、前記水処理用白金族系触媒は、硫化水素イオン及び塩化物イオンから選択される1種以上によって被毒されていてもよい。
このような構成によれば、白金族系触媒の触媒活性が回復する。
また、本発明の一態様に係る水処理方法は、前記改質方法で、前記水処理用白金族系触媒を改質する改質工程と、改質された前記水処理用白金族系触媒に被処理水を接触させる水処理工程とを含む。
このような構成によれば、白金族系触媒の改質が図られているため、被処理水中の溶存酸素や酸化性物質が除去され、溶存酸素濃度の低減や還元性雰囲気の保持が図られる。
本発明の水処理用白金族系触媒の改質剤によれば、水処理用白金族系触媒を改質できる。
本発明の一実施形態に係る水処理システムの模式図である。 本発明を適用した一実施形態の残存溶存酸素濃度を示すグラフである。 本発明を適用した他の実施形態の残存溶存酸素濃度を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、図1を参照して説明する。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る水処理システム1は、触媒改質装置10と、給水管60と、排水管62と、酸素濃度測定装置70とを備える。
触媒改質装置10は、容体20と、改質液貯留部30と、給液管40と、排液管42と、ポンプ50とを備える。容体20は、白金族系触媒を収容し、白金族系触媒が充填されてなる反応部を備える。
容体20は、給液管40で、改質液貯留部30と接続されている。容体20は、排液管42で、改質液貯留部30と接続されている。ポンプ50は、給液管40の途中に設けられている。
本実施形態において、触媒改質部は、容体20と、改質液貯留部30と、給液管40と、排液管42と、ポンプ50とで構成されている。
給水管60は、容体20に接続されている。
排水管62は、容体20に接続されている。
酸素濃度測定装置70は、給水管60に接続されている。
本実施形態において、給水部は、給水管60で構成されている。本実施形態において、排水部は、排水管62で構成されている。
容体20は、白金族系触媒が充填されてなる反応部を内部に備える。反応部は、固定床、流動床のいずれでもよい。
容体20としては、例えば、ステンレス等の金属製の反応塔又は攪拌槽等が挙げられる。
改質液貯留部30は、水処理用白金族系触媒の改質剤を含有するリン酸含有水溶液(以下、改質液ともいう)を貯留できればよい。改質液貯留部30としては、ステンレス等の金属製の水槽等が挙げられる。
給液管40としては、ステンレス等の金属製の配管等が挙げられる。
排液管42としては、ステンレス等の金属製の配管等が挙げられる。
ポンプ50としては、給液管40内の改質液を容体20へと圧送できるものであればよい。
水処理用白金族系触媒とは、水処理に用いられる白金族系触媒である。白金族系触媒は、白金族金属、白金族金属化合物を含む触媒であり、白金族金属以外の金属を含有していてもよい。白金族金属は、例えば、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム等が挙げられる。白金族金属化合物は、白金族金属のハロゲン化物、白金族金属のハロゲン化物とオレフィンとの錯体、白金族金属のハロゲン化物とアルコールとの錯体、白金族金属のハロゲン化物とアルデヒドとの錯体、白金族金属のハロゲン化物とケトンとの錯体、白金族金属のハロゲン化物とビニルシロキサンとの錯体等が挙げられる。
被処理水中の除去対象である酸素、ヒドラジン、アンモニア等との反応性の観点から、白金族金属としては、白金、パラジウムが好ましい。白金族金属化合物としては、塩化白金酸、塩化白金酸とシクロペンタジエンとの錯体、塩化白金酸とビニルシロキサンとの錯体が好ましい。
給水管60は、触媒改質装置10に、原子力プラント等で使用された水を供給する配管である。給水管60としては、ステンレス等の金属製の配管等が挙げられる。
酸素濃度測定装置70は、給水管60内を流通する被処理水に溶存する酸素濃度を測定する装置である。酸素濃度測定装置70としては、公知の酸素濃度計を例示できる。
排水管62は、触媒改質装置10で処理された水を排出し、原子力プラント等に供給する配管である。排水管62としては、ステンレス等の金属製の配管等が挙げられる。
次に、水処理用白金族系触媒の改質方法について説明する。本発明の一態様に係る水処理用白金族系触媒の改質方法は、改質液を水処理用白金族系触媒に接触させる接触工程を含む。
接触工程は、例えば、以下の手順で行われる。
水処理用白金族系触媒の改質剤(以下、単に改質剤ともいう)を溶媒に溶解して改質液とする。改質液を改質液貯留部30に貯留する。
まず、容体20への被処理水の供給を停止する。次いで、ポンプ50を始動する。ポンプ50を始動すると、改質液貯留部30内の改質液は、給液管40を経由し、容体20内に流入する。
容体20内に流入した改質液は、白金族系触媒に接触しつつ反応部内を通流する。
この間、白金族系触媒に吸着していた硫化水素イオンや塩化物イオン等の被毒物質が脱着し、白金族系触媒が改質される。なお、接触工程は、白金族系触媒が被毒される前に設けられてもよく、白金族系触媒が被毒された後に設けられてもよい。
反応部内を通流した改質液は、排液管42を通流し、改質液貯留部30に流入する。
白金族系触媒が被毒される前に接触工程を設けた場合、白金族系触媒は、硫化水素イオンや塩化物イオン等による被毒を抑制できる。このため、白金族系触媒の寿命が向上し、コストを低減することが可能となる。
白金族系触媒が被毒された後に接触工程を設けた場合、白金族系触媒は、硫化水素イオンや塩化物イオン等により低下した白金族系触媒の触媒活性を高められる。このため、白金族系触媒を繰り返し利用することが可能となる。
改質剤は、リン酸、リン酸水素塩、リン酸二水素塩及びリン酸塩からなる群より選択される1種以上を含有する。改質剤は、リン酸、リン酸水素塩、リン酸二水素塩及びリン酸塩からなる群より選択される1種以上を水に溶解して、リン酸含有水溶液(改質液)として用いることが好ましい。改質剤をリン酸含有水溶液として用いることにより、リン酸イオンやリン酸水素イオン等のリン酸系イオンが、白金族系触媒に容易に配位し、吸着することができる。
リン酸含有水溶液は、リン酸系イオンを含有する。リン酸系イオンは一般に中性から弱塩基性であるため、リン酸含有水溶液は中性から弱塩基性の水溶液である。白金族系触媒に接触させる水溶液が酸性の場合、配管や装置を腐食するおそれがある。このため、改質剤は、リン酸含有水溶液として用いることが好ましい。加えて、リン酸含有水溶液は、緩衝作用を有するため、水溶液中のpHを調整する必要がなくなる効果が得られる。
改質液中のリン酸系イオンの濃度は、100〜1000mg/Lが好ましく、500〜1000mg/Lがより好ましい。改質液中のリン酸系イオンの濃度が上記下限値以上であると、白金族系触媒の触媒活性の回復が促進されやすい。上記上限値以下であると、被毒物質をさらに脱着しやすい。
改質液が白金族系触媒と接触するときの温度は、10〜60℃が好ましく、40〜60℃がより好ましい。改質液が白金族系触媒と接触するときの温度が上記数値範囲内であると、被毒物質をさらに脱着しやすい。
反応部における処理液の通水空間速度(SV)は、10〜1000L/hr/L−触媒が好ましく、10〜100L/hr/L−触媒がより好ましい。通水空間速度が上記下限値以上であると、改質剤と白金族系触媒との接触効率が高まり、より改質されやすい。通水空間速度が上記上限値以下であると、反応部における差圧を抑制でき、白金族系触媒や容体20への負荷を軽減しやすい。なお、通水空間速度(SV)は、触媒の単位体積(L−触媒)当たりにおける単位時間(hr)当たりの流量(L)である。
接触工程において、反応部に供給される改質液の量は、通水倍量(BV)で10〜1000倍が好ましく、500〜1000倍がより好ましい。通水倍量が上記下限値以上であると、改質剤と白金族系触媒との接触効率が高まり、より改質されやすい。通水倍量が上記上限値以下であると、反応部における差圧を抑制でき、白金族系触媒や容体20への負荷を軽減しやすい。なお、通水倍量(BV)は、白金族系触媒の体積の何倍を通水したかを示す量である。
水処理用白金族系触媒は、硫化水素イオン及び塩化物イオンから選択される1種以上によって被毒されていてもよい。硫化水素イオン又は塩化物イオンは、白金族系触媒を被毒する物質である。硫化水素イオン又は塩化物イオンによって被毒された白金族系触媒は、触媒活性が低下する。触媒活性が低下した白金族系触媒は、改質液と接触させることにより触媒活性が回復する。本発明による効果が特に得られやすいことから、水処理用白金族系触媒は、硫化水素イオン及び塩化物イオンから選択される1種以上によって被毒されていることが好ましい。
次に、本発明の一態様に係る水処理方法について説明する。本発明の一態様に係る水処理方法は、上記で説明した改質方法で、水処理用白金族系触媒を改質する改質工程と、改質された前記水処理用白金族系触媒に被処理水を接触させる水処理工程とを含む。
本実施形態の水処理方法では、改質工程の後、容体20への改質液の供給を停止し、給水管60を通して被処理水を容体20に供給する。容体20の内部では、被処理水が白金族系触媒と接触する。この間、被処理水に含まれる溶存酸素や酸化性物質が白金族系触媒によって除去される(水処理工程)。溶存酸素や酸化性物質が白金族系触媒によって除去された被処理水は、処理水として容体20から排出される。容体20から排出された処理水は、排水管62を通して外部設備に供給される。
処理水は、外部設備を経由して給水管60から被処理水として再び容体20に供給されてもよい。被処理水を繰り返し容体20に供給し、白金族系触媒に接触させることで、被処理水に溶存する酸素濃度をより低減できる。被処理水に溶存する酸素濃度は、酸素濃度測定装置70によって測定できる。被処理水に溶存する酸素濃度に特に制限はないが、大気飽和濃度(常温で約8mg/L)以下が好ましい。
水処理工程において、被処理水が白金族系触媒と接触するときの温度は、0℃以上であればよく、常圧における沸点未満の温度でより高温であることが好ましい。被処理水が白金族系触媒と接触するときの温度が上記数値範囲内であると、白金族系触媒による被処理水中の溶存酸素や酸化性物質の除去が促進されやすい。
水処理工程において、給水部に供給される被処理水の量は、通水空間速度(SV)で10〜1000L/hr/L−触媒が好ましい。通水空間速度が上記数値範囲内であると、白金族系触媒による被処理水中の溶存酸素や酸化性物質の除去が促進されやすい。
水処理工程において、給水部に供給される被処理水の量は、通水倍量(BV)で24000倍以下が好ましい。通水倍量が上記数値範囲内であると、白金族系触媒による被処理水中の溶存酸素や酸化性物質の除去が促進されやすい。
本発明の一態様に係る水処理方法では、白金族系触媒の触媒活性が高められているため、白金族系触媒の寿命を向上できる。そのため、白金族系触媒を適用できる被処理水の水質が限定されず、白金族系触媒を適用できる設備を拡大できる。白金族系触媒を適用できる設備としては、原子力プラントの他、ボイラー化学洗浄設備や廃液処理設備等が挙げられる。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。また、上記の実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
上述の実施形態では、反応部内を通流した改質液は、排液管42を通流し、改質液貯留部30に流入することで、触媒改質装置10の内部を循環している。しかしながら、本発明はこれに限定されず、容体20内に流入した改質液を反応部に貯留し、白金族系触媒を改質液に一定時間浸漬した後、他の排液管から改質液を廃棄してもよい。
また、上述の実施形態では、改質液を改質液貯留部30に貯留しているが、本発明はこれに限定されず、触媒改質部は改質液貯留部30を備えず、容体20内で改質液を調製し、改質液を白金族系触媒に接触させてもよい。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
硫化水素イオン1mg/Lと、ヒドラジン100mg/Lと、を含有する被処理水とした。被処理水中に残存する溶存酸素濃度(残存DO濃度)は8.4mg/Lであった(このときの溶存酸素濃度を1とする)。
次に、内径11mmのカラム内に、白金族系触媒(パラジウム)を5cm充填した。カラム内に、被処理水を温度3℃で、60L通水して、通水初期の処理水を得た。通水初期の処理水中の溶存酸素濃度は、0.06mg/L(割合は0.007)であった。通水開始から24時間後、白金族系触媒が被毒された後の処理水中の溶存酸素濃度は5.5mg/L(割合は0.66)であった。
その後、改質液を通水空間速度1000/hrで反応部に1時間通水し、その後24時間浸漬して被毒した白金族系触媒に改質液を接触させて、改質した。改質液は、リン酸イオンとして濃度100mg/Lのリン酸ナトリウム水溶液を用いた。
その後、改質した白金族系触媒に、被処理水を温度3℃で、60L通水して接触させて、改質後の処理水を得た。このときの改質後の処理水中の溶存酸素濃度は、2.3mg/L(割合は0.39)であった。結果を図2のグラフに示す。
[実施例2]
実施例1と同様のカラム内に、実施例1と同様の白金族系触媒を充填した。この触媒に、実施例1と同様の改質液を、実施例1と同様の条件で接触させて、改質した。
次に、塩化物イオン20mg/Lと、ヒドラジン100mg/Lと、を含有する被処理水とした。被処理水中の溶存酸素濃度は7.5mg/Lであった(このときの溶存酸素濃度を1とする)。
その後、改質した白金族系触媒に、被処理水を温度3℃で、60L通水して接触させて、改質後の処理水を得た。このときの改質後の処理水中の溶存酸素濃度は、0.01mg/L(割合は0.0016)であった。
一方、改質液に接触させなかった白金族触媒に、同じ条件で被処理水を接触させた場合の被処理水中の溶存酸素濃度は、0.03mg/L(割合は0.0037)であった。結果を図3のグラフに示す。
図2に示すように、本発明を適用した実施例1は、被毒した触媒で処理した被処理水に比べて、溶存酸素濃度を低減できており、触媒活性が回復していることが分かった。
図3に示すように、本発明を適用した実施例2は、改質液を接触させていない触媒で処理した被処理水に比べて、溶存酸素濃度を低減できており、触媒活性の低下を抑制していることが分かった。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはなく、クレームの範囲によってのみ限定される。
1 水処理システム
10 触媒改質装置
20 容体
30 改質液貯留部
40 給液管
42 排液管
50 ポンプ
60 給水管
62 排水管
70 酸素濃度測定装置

Claims (6)

  1. リン酸、リン酸水素塩、リン酸二水素塩及びリン酸塩からなる群より選択される1種以上を含有する、水処理用白金族系触媒の改質剤。
  2. 請求項1に記載の水処理用白金族系触媒の改質剤を含有するリン酸含有水溶液を水処理用白金族系触媒に接触させる触媒改質部を備える、触媒改質装置。
  3. 請求項2に記載の触媒改質装置と、
    前記水処理用白金族系触媒を収容する容体と、
    前記容体に被処理水を供給する給水部と、
    前記容体から処理水を排出する排水部と、を備える、水処理システム。
  4. 請求項1に記載の水処理用白金族系触媒の改質剤を含有するリン酸含有水溶液を水処理用白金族系触媒に接触させる接触工程を含む、水処理用白金族系触媒の改質方法。
  5. 前記水処理用白金族系触媒は、硫化水素イオン及び塩化物イオンから選択される1種以上によって被毒されている、請求項4に記載の水処理用白金族系触媒の改質方法。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の改質方法で、前記水処理用白金族系触媒を改質する改質工程と、改質された前記水処理用白金族系触媒に被処理水を接触させる水処理工程とを含む、水処理方法。
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