JP2019090325A - 容量可変型斜板式圧縮機 - Google Patents

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和也 本田
裕之 仲井間
Hiroyuki Nakaima
裕之 仲井間
幸司 川村
Koji Kawamura
幸司 川村
友次 橋本
Tomoji Hashimoto
友次 橋本
博道 小川
Hiromichi Ogawa
博道 小川
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Abstract

【課題】高速運転時における斜板の傾斜角度の制御性を向上させることができる容量可変型斜板式圧縮機を提供する。【解決手段】容量可変型斜板式圧縮機において、吐出室は、第1吐出室29aと第2吐出室29bとからなる。各シリンダボアは、第1吐出室29aと連通する第1シリンダボア21aと、第2吐出室29bと連通する第2シリンダボア23aとからなる。各ピストン9は、第1シリンダボア21a内に第1圧縮室53aを区画する第1頭部9aと、第2シリンダボア23a内に第2圧縮室53bを区画する第2頭部9bとを有する。リンク機構7は、傾斜角度の変更に伴い、第1頭部9aの上死点位置よりも第2頭部9bの上死点位置が大きく移動するように配設される。容量可変型斜板式圧縮機は、第2吐出室29b内の冷媒を第2圧縮室53b内に漏らし、第2圧縮室53b内の圧力P2を斜板室33内の圧力Psよりも高くする逆流手段71をさらに備える。【選択図】図6

Description

本発明は容量可変型斜板式圧縮機に関する。
特許文献1に従来の容量可変型斜板式圧縮機(以下、圧縮機という。)が開示されている。この圧縮機は、ハウジング、駆動軸、斜板、リンク機構及び複数のピストンを備えている。
ハウジングには、吐出室、斜板室及び複数のシリンダボアが形成されている。吐出室は、第1吐出室と第2吐出室とからなる。第1吐出室は、斜板の一面側に位置している。第2吐出室は、斜板の他面側に位置している。各シリンダボアは、第1シリンダボアと第2シリンダボアとからなる。第1シリンダボアは、斜板の一面側に設けられ、第1吐出室と連通している。第2シリンダボアは、斜板の他面側に設けられ、第2吐出室と連通している。
駆動軸は、ハウジングに回転可能に支持されている。斜板は、斜板室内に配置されて駆動軸とともに回転される。リンク機構は、駆動軸の駆動軸心に直交する方向に対する斜板の傾斜角度の変更を許容する。
各ピストンは、各シリンダボアに収納されている。より詳しくは、各ピストンは、第1頭部と第2頭部とを有する両頭ピストンである。第1頭部は、第1シリンダボア内を往復動して、第1シリンダボア内に第1圧縮室を区画する。第2頭部は、第2シリンダボア内を往復動して、第2シリンダボア内に第2圧縮室を区画する。各ピストンは、斜板の回転によって傾斜角度に応じたストロークで往復動する。
また、この圧縮機は、移動体、制御圧室及び制御機構を備えている。移動体は、ハウジング内で駆動軸心方向に移動して傾斜角度を変更する。制御圧室は、内部の圧力によって移動体を移動させる。制御機構は、制御圧室内の圧力を制御する。リンク機構は、傾斜角度の変更に伴い、第1頭部の上死点位置よりも第2頭部の上死点位置が大きく移動するように配設されている。
この圧縮機では、制御圧室内の圧力が高くなると、移動体が駆動軸心方向における斜板側に向けて変位し、斜板を押して傾斜角度を大きくする。その一方、この圧縮機では、両頭ピストンを介して斜板に作用する圧縮反力が斜板の傾斜角度を小さくするように作用する。このため、制御圧室内の圧力が低くなると、その圧縮反力等によって、斜板の傾斜角度が小さくなる。
特開平5−172052号公報
ところで、上記従来の圧縮機では、高速運転時における斜板の傾斜角度の制御性を向上させることが求められている。すなわち、斜板の傾斜角度が小さくなると、第1頭部の上死点位置よりも第2頭部の上死点位置が大きく移動し、第2圧縮室での圧縮仕事が第1圧縮室での圧縮仕事よりも減少する。この際、第2圧縮室内の圧力は、第2シリンダボアと第2頭部との隙間からの冷媒の漏れ等により、斜板室内の圧力にほぼ等しくなる。このため、第2頭部に圧縮反力が作用し難くなり、両頭ピストンを介して斜板に作用する圧縮反力が小さくなる。このため、その圧縮反力が斜板の傾斜角度を小さくする作用が低下する。そして、高速運転時には、駆動軸の回転数が増加し、両頭ピストンが高速で往復動するため、両頭ピストンの往復慣性力が増加し、斜板の傾斜角度を大きくするように作用する。その結果、高速運転時に斜板の傾斜角度を最小まで小さくしようとしても、往復慣性力が斜板に作用する圧縮反力よりも過大となって、斜板の傾斜角度を最小にできなくなる不具合が発生するおそれがある。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、高速運転時における斜板の傾斜角度の制御性を向上させることができる容量可変型斜板式圧縮機を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の容量可変型斜板式圧縮機は、吐出室、斜板室及び複数のシリンダボアが形成されたハウジングと、
前記ハウジングに回転可能に支持された駆動軸と、
前記斜板室内に配置されて前記駆動軸とともに回転される斜板と、
前記駆動軸の駆動軸心に直交する方向に対する前記斜板の傾斜角度の変更を許容するリンク機構と、
前記各シリンダボアに収納され、前記斜板の回転によって前記傾斜角度に応じたストロークで往復動するピストンと、
前記ハウジング内で前記駆動軸心方向に移動して前記傾斜角度を変更する移動体と、
内部の圧力によって前記移動体を移動させる制御圧室と、
前記制御圧室内の圧力を制御する制御機構とを備え、
前記吐出室は、前記斜板の一面側に位置する第1吐出室と、前記斜板の他面側に位置する第2吐出室とからなり、
前記各シリンダボアは、前記斜板の前記一面側に設けられ、前記第1吐出室と連通する第1シリンダボアと、前記斜板の前記他面側に設けられ、前記第2吐出室と連通する第2シリンダボアとからなり、
前記各ピストンは、前記第1シリンダボア内を往復動して、前記第1シリンダボア内に第1圧縮室を区画する第1頭部と、前記第2シリンダボア内を往復動して、前記第2シリンダボア内に第2圧縮室を区画する第2頭部とを有し、
前記リンク機構は、前記傾斜角度の変更に伴い、前記第1頭部の上死点位置よりも前記第2頭部の上死点位置が大きく移動するように配設され、
前記第2吐出室内の冷媒を前記第2圧縮室内に漏らし、前記第2圧縮室内の圧力を前記斜板室内の圧力よりも高くする逆流手段をさらに備えていることを特徴とする。
本発明の容量可変型斜板式圧縮機では、逆流手段が第2吐出室内の冷媒を第2圧縮室内に漏らして、第2圧縮室内の圧力を斜板室内の圧力よりも高くする。これにより、斜板の傾斜角度が小さくなって、第1頭部の上死点位置よりも第2頭部の上死点位置が大きく移動しても、第2頭部に作用する圧縮反力を従来よりも大きくすることができる。このため、両頭ピストンを介して斜板に作用する圧縮反力を従来よりも大きくすることができるので、その圧縮反力が斜板の傾斜角度を小さくする作用を好適に発揮できる。
このため、高速運転時に斜板の傾斜角度を最小まで小さくする際、両頭ピストンの往復慣性力が増加しても、その従来よりも大きくなった圧縮反力が両頭ピストンの往復慣性力に勝って、斜板の傾斜角度を最小にすることを好適に行える。
低速運転時に斜板の傾斜角度を最小まで小さくする際には、両頭ピストンの往復慣性力が小さいので、その従来よりも大きくなった圧縮反力によって、斜板の傾斜角度を最小にすることを一層好適に行える。この際、低速運転により単位時間当たりの吐出流量が小さいので、逆流手段による漏れも小さくなり、その漏れが圧縮性能に影響を及ぼし難い。
一方、低速運転時及び高速運転時において、斜板の傾斜角度を大きくする際には、両頭ピストンのストロークが大きくなって、第1圧縮室及び第2圧縮室での圧縮仕事が増加するので、逆流手段による漏れが相対的に小さくなり、その漏れが圧縮性能に影響を及ぼし難い。
したがって、本発明の容量可変型斜板式圧縮機では、高速運転時における斜板の傾斜角度の制御性を向上させることができる。
また、この容量可変型斜板式圧縮機では、逆流手段によって第2頭部に作用する圧縮反力を従来よりも大きくすることができる分、斜板の傾斜角度を小さくするための付勢バネを小さくでき、ひいては、その付勢バネをハウジング内に配設するためのスペースを小さくできる。その結果、この容量可変型斜板式圧縮機では、駆動軸心方向の小型化を実現できる。
さらに、この容量可変型斜板式圧縮機では、逆流手段によって第2頭部に作用する圧縮反力を従来よりも大きくすることができる分、高速運転時に斜板の傾斜角度を変更するための制御圧室内の圧力が高くなる。このため、第1吐出室及び第2吐出室の冷媒の一部を斜板の傾斜角度の変更のために制御圧室内に供給する量を削減できる。その結果、この容量可変型斜板式圧縮機では、容量可変時の圧縮性能の向上を実現できる。
本発明の容量可変型斜板式圧縮機は、第2頭部の外周面に設けられ、第2頭部の外周面と第2シリンダボアの内周面との間をシールするピストンリングをさらに備えていることが望ましい。この構成によれば、第2圧縮室内の冷媒が第2シリンダボアと第2頭部との隙間から斜板室に漏れることを抑制できる。このため、逆流手段が第2吐出室内から第2圧縮室内に漏らす冷媒を減らしても、第2圧縮室内の圧力を斜板室内の圧力よりも効果的に高くすることができる。その結果、この容量可変型斜板式圧縮機では、高速運転時における斜板の傾斜角度の制御性を一層向上させることができる。
第2吐出室と第2シリンダボアとの間には、第2圧縮室で圧縮された冷媒を第2吐出室に吐出させる吐出孔と、吐出孔を囲む弁座面と、弁座面に対して着座及び離座することによって吐出孔を開閉する吐出弁とが設けられていることが望ましい。そして、逆流手段は、ショット加工により弁座面に形成され、吐出弁が弁座面に着座する状態で、吐出弁と弁座面との間に隙間を形成する凹凸を含んでいることが望ましい。
第2吐出室と第2シリンダボアとの間には、第2圧縮室で圧縮された冷媒を第2吐出室に吐出させる吐出孔と、吐出孔を囲む弁座面と、弁座面に対して着座及び離座することによって吐出孔を開閉する吐出弁とが設けられていることが望ましい。そして、逆流手段は、弁座面に凹設され、吐出弁が弁座面に着座する状態で、吐出弁と弁座面との間に隙間を形成する段差を含んでいることが望ましい。
これらの場合、簡素な構成で逆流手段を構成できるため、製造コストの高騰を抑制できる。
本発明の容量可変型斜板式圧縮機では、高速運転時における斜板の傾斜角度の制御性を向上させることができる。
図1は、実施例1の容量可変型圧縮機における最大容量時の断面図である。 図2は、実施例1の容量可変型圧縮機における最小容量時の断面図である。 図3は、実施例1の容量可変型圧縮機に係り、制御機構を示す模式図である。 図4は、実施例1の容量可変型圧縮機に係り、第2吐出孔、弁座面及び第2吐出リード弁を示す部分断面図である。 図5は、実施例1の容量可変型圧縮機に係り、第2吐出孔、弁座面、第2吐出リード弁及び逆流手段を示す部分上面図である。 図6は、実施例1の容量可変型圧縮機に係り、図5のA−A断面を示す部分断面図である。 図7は、実施例1の容量可変型圧縮機に係り、低速運転時における吐出容量と、可変差圧との関係等を示すグラフである。 図8は、実施例1の容量可変型圧縮機に係り、高速運転時における吐出容量と、可変差圧との関係等を示すグラフである。 図9は、実施例1の容量可変型圧縮機に係り、低速運転時、かつ低容量時における駆動軸の回転角と、第2圧縮室内の圧力との関係を示すグラフである。 図10は、実施例1の容量可変型圧縮機に係り、低速運転時、かつ高容量時における駆動軸の回転角と、第2圧縮室内の圧力との関係を示すグラフである。 図11は、実施例1の容量可変型圧縮機に係り、高速運転時、かつ低容量時における駆動軸の回転角と、第2圧縮室内の圧力との関係を示すグラフである。 図12は、実施例1の容量可変型圧縮機に係り、高速運転時、かつ高容量時における駆動軸の回転角と、第2圧縮室内の圧力との関係を示すグラフである。 図13は、実施例2の容量可変型圧縮機に係り、第2吐出孔、弁座面、第2吐出リード弁及び逆流手段を示す部分上面図である。 図14は、実施例2の容量可変型圧縮機に係り、図13のB−B断面を示す部分断面図である。
以下、本発明を具体化した実施例1、2を図面を参照しつつ説明する。
(実施例1)
図1及び図2に示すように、実施例1の圧縮機は、本発明の容量可変型圧縮機の具体的態様の一例である。この圧縮機は、両頭ピストンを採用している。この圧縮機は、車両に搭載されており、車両用空調装置の冷凍回路を構成している。なお、図1及び図2において、駆動軸3の駆動軸心O1が延びる方向を圧縮機の前後方向とする。図1及び図2において、紙面左側が圧縮機の前方であり、紙面右側が圧縮機の後方である。
この圧縮機は、ハウジング1、駆動軸3、斜板5、リンク機構7、複数のピストン9及びアクチュエータ13を備えている。また、この圧縮機は、図3に示すように、制御機構15を備えている。
図1及び図2に示すように、ハウジング1は、第1ハウジング17と、第2ハウジング19と、第1シリンダブロック21と、第2シリンダブロック23と、第1弁形成プレート39と、第2弁形成プレート41とを有している。
第1ハウジング17には、前方に向かって突出するボス17aが形成されている。ボス17a内には軸封装置25が設けられている。第1ハウジング17内には、第1吸入室27a及び第1吐出室29aが形成されている。第1吸入室27aは環状に形成されており、第1ハウジング17の内周側に位置している。第1吐出室29aも環状に形成されており、第1ハウジング17において、第1吸入室27aの外周側に位置している。
第2ハウジング19には、上記の制御機構15の一部が設けられている。第2ハウジング19内には、第2吸入室27b、第2吐出室29b及び圧力調整室31が形成されている。圧力調整室31は、第2ハウジング19の中心部分に位置している。第2吸入室27bは環状に形成されており、第2ハウジング19において、圧力調整室31の外周側に位置している。第2吐出室29bも環状に形成されており、第2ハウジング19において、第2吸入室27bの外周側に位置している。
第1シリンダブロック21は、圧縮機の前側であって、第1ハウジング17と第2シリンダブロック23との間に設けられている。第1シリンダブロック21には、駆動軸心O1方向に延びる複数の第1シリンダボア21aが形成されている。各第1シリンダボア21aは、周方向に等角度間隔でそれぞれ配置されている。
また、第1シリンダブロック21には、駆動軸3を挿通させる第1軸孔21bが形成されている。第1軸孔21b内には、第1滑り軸受22aが設けられている。
さらに、第1シリンダブロック21には、第1凹部21cが形成されている。第1凹部21cは、第1軸孔21bに圧縮機の後側から連通している。第1凹部21cは、第1軸孔21bと同軸をなし、第1軸孔21bよりも内径が大きくされている。第1凹部21c内には、第1スラスト軸受35aが設けられている。
第2シリンダブロック23は、圧縮機の後側であって、第1シリンダブロック21と第2ハウジング19との間に設けられている。第2シリンダブロック23は、第1シリンダブロック21に接合されることにより、第1シリンダブロック21との間に斜板室33を形成している。斜板室33は、第1凹部21cと連通している。これにより、第1凹部21cは、斜板室33の一部を構成している。
第2シリンダブロック23には、駆動軸心O1方向に延びる複数の第2シリンダボア23aが形成されている。各第2シリンダボア23aは、各第1シリンダボア21aと同様、周方向に等角度間隔でそれぞれ配置されている。各第2シリンダボア23aは、各第1シリンダボア21aと前後で対になっている。本実施例では、各第1シリンダボア21aと各第2シリンダボア23aとは、内径が等しく形成されている。なお、第1シリンダボア21aと第2シリンダボア23aとが対をなしていれば、これらの個数や内径は適宜設計することができる。
また、第2シリンダブロック23には、駆動軸3を挿通させる第2軸孔23bと、第2軸孔23bに圧縮機の前側から連通する第2凹部23cとが形成されている。第2軸孔23b内には、第2滑り軸受22bが設けられている。なお、上記の第1滑り軸受22a及び第2滑り軸受22bに換えて、それぞれ転がり軸受を設けても良い。第2凹部23cは、第2軸孔23bと同軸をなし、第2軸孔23bよりも内径が大きくされている。第2凹部23cも斜板室33と連通しており、斜板室33の一部を構成している。第2凹部23c内には、第2スラスト軸受35bが設けられている。
第1弁形成プレート39は、第1ハウジング17と第1シリンダブロック21との間に設けられている。第1弁形成プレート39を介して、第1ハウジング17と第1シリンダブロック21とが接合されている。第2弁形成プレート41は、第2ハウジング19と第2シリンダブロック23との間に設けられている。第2弁形成プレート41を介して、第2ハウジング19と第2シリンダブロック23とが接合されている。
第1弁形成プレート39は、第1バルブプレート390と、第1吸入弁プレート391と、第1吐出弁プレート392と、第1リテーナプレート393とを有している。第1バルブプレート390及び第1吸入弁プレート391は、第1ハウジング17及び第1シリンダブロック21の各外周まで延びている。
第1バルブプレート390、第1吐出弁プレート392及び第1リテーナプレート393には、第1シリンダボア21aと同数の第1吸入孔39aが形成されている。各第1シリンダボア21aは、各第1吸入孔39aを通じて第1吸入室27aと連通する。
第1バルブプレート390及び第1吸入弁プレート391には、第1シリンダボア21aと同数の第1吐出孔39bが形成されている。各第1シリンダボア21aは、各第1吐出孔39bを通じて第1吐出室29aと連通する。
第1吸入弁プレート391は、第1バルブプレート390の後面に設けられている。第1吸入弁プレート391には、弾性変形により各第1吸入孔39aを開閉可能な第1吸入リード弁391aが複数形成されている。
第1吐出弁プレート392は、第1バルブプレート390の前面に設けられている。第1吐出弁プレート392には、弾性変形により各第1吐出孔39bを開閉可能な第1吐出リード弁392aが複数形成されている。第1リテーナプレート393は、第1吐出弁プレート392の前面に設けられている。第1リテーナプレート393は、各第1吐出リード弁392aの最大開度を規制する。
第2弁形成プレート41は、第2バルブプレート410と、第2吸入弁プレート411と、第2吐出弁プレート412と、第2リテーナプレート413とを有している。第2バルブプレート410及び第2吸入弁プレート411は、第2ハウジング19及び第2シリンダブロック23の各外周まで延びている。
第2バルブプレート410、第2吐出弁プレート412及び第2リテーナプレート413には、第2シリンダボア23aと同数の第2吸入孔41aが形成されている。各第2シリンダボア23aは、各第2吸入孔41aを通じて第2吸入室27bと連通する。
第2バルブプレート410及び第2吸入弁プレート411には、第2シリンダボア23aと同数の第2吐出孔41bが形成されている。各第2シリンダボア23aは、各第2吐出孔41bを通じて第2吐出室29bと連通する。
図4及び図5に示すように、第2バルブプレート410の後面には、各第2吐出孔41bのそれぞれに対応して、円環溝410eと弁座面410fとが形成されている。円環溝410eは、第2バルブプレート410の後面から前向きに凹み、かつ、第2吐出孔41bの全周を囲っている。弁座面410fは、円環溝410eの内側で第2吐出孔41bを囲む円環状の平坦面である。
図1及び図2に示すように、第2吸入弁プレート411は、第2バルブプレート410の前面に設けられている。第2吸入弁プレート411には、弾性変形により各第2吸入孔41aを開閉可能な第2吸入リード弁411aが複数形成されている。
第2吐出弁プレート412は、第2バルブプレート410の後面に設けられている。第2吐出弁プレート412には、弾性変形により各第2吐出孔41bを開閉可能な第2吐出リード弁412aが複数形成されている。第2リテーナプレート413は、第2吐出弁プレート412の後面に設けられている。第2リテーナプレート413は、各第2吐出リード弁412aの最大開度を規制する。図4及び図5に示すように、第2吐出リード弁412aは、弁座面410fに対して着座及び離座することによって第2吐出孔41bを開閉する。
図5及び図6に示すように、第2バルブプレート410には、逆流手段71が設けられている。なお、第1バルブプレート390には、逆流手段71は設けられていない。逆流手段71は、弁座面410fの一部の領域に形成された凹凸71aを含んでいる。凹凸71aは、弁座面410fの一部の領域に対して、ショット加工により形成される。ショット加工は、細かい砂や金属製の小球等である粒体を金属の表面に吹きつけたり打ち当てたりして、金属の表面を仕上げる加工法である。
図6に示すように、逆流手段71は、第2吐出リード弁412aが弁座面410fに着座する状態で、凹凸71aによって、第2吐出リード弁412aと弁座面410fとの間に隙間S1を形成する。
本実施例では、凹凸71aにおける凹部の深さや凹部の大きさ等は、弁座面410fに着座する第2吐出リード弁412aと、弁座面410fとの間に介在する潤滑油によっても隙間S1が埋まらず、その隙間S1によって、第2吐出室29bと後述する第2圧縮室53bとが連通するように設定されている。これにより、逆流手段71は、第2吐出室29b内の冷媒を第2吐出孔41bを介して第2圧縮室53b内に漏らし、第2圧縮室53b内の圧力P2を斜板室33内の吸入圧力Psよりも高くする。
図1及び図2に示すように、第2シリンダブロック23には、吐出ポート23dと、合流吐出室23jと、吸入ポート23sとが形成されている。吐出ポート23dと合流吐出室23jとは、互いに連通している。合流吐出室23jは、吐出ポート23dを介して、冷凍回路の管路を構成する図示しない凝縮器と接続している。吸入ポート23sと斜板室33とは、互いに連通している。斜板室33は、吸入ポート23sを介して、冷凍回路の管路を構成する図示しない蒸発器と接続している。
第1ハウジング17、第1弁形成プレート39、第1シリンダブロック21及び第2シリンダブロック23には、第1吐出連通路18が形成されている。第1吐出連通路18は、前端側が第1吐出室29aに連通しており、後端側が合流吐出室23jに連通している。
第2シリンダブロック23、第2弁形成プレート41及び第2ハウジング19には、第2吐出連通路20が形成されている。第2吐出連通路20は、後端側が第2吐出室29bに連通しており、前端側が合流吐出室23jに連通している。
つまり、第1、2吐出連通路18、20により、第1、2吐出室29a、29bと合流吐出室23jとが互いに連通している。このため、第1、2吐出室29a、29b内の圧力と、合流吐出室23j内の圧力とは、吐出圧力Pdとなっている。
第1シリンダブロック21及び第1弁形成プレート39には、第1連絡路37aが形成されている。第1連絡路37aは、前端側が第1吸入室27aに連通し、後端側が斜板室33に連通している。
第2シリンダブロック23及び第2弁形成プレート41には、第2連絡路37bが形成されている。第2連絡路37bは、後端側が第2吸入室27bに連通し、前端側が斜板室33に連通している。
つまり、第1、2連絡路37a、37bにより、第1、2吸入室27a、27bと斜板室33とが互いに連通している。このため、第1、2吸入室27a、27b内の圧力と、斜板室33内の圧力とは、吸入圧力Psとなっている。
駆動軸3は、駆動軸本体30と、第1支持部材43aと、第2支持部材43bとで構成されている。
駆動軸本体30は、駆動軸心O1方向でハウジング1の前方から後方に向かって延びている。駆動軸本体30の前端側には、第1小径部30aが形成されている。駆動軸本体30の後端側には、第2小径部30bが形成されている。
駆動軸本体30は、ハウジング1内において、軸封装置25内及び第1、2滑り軸受22a、22b内に挿通されている。これにより、駆動軸本体30、ひいては、駆動軸3は、駆動軸心O1周りで回転可能にハウジング1に支持されている。駆動軸本体30の前端は、ボス17a内において軸封装置25に挿通されている。駆動軸本体30の後端は、圧力調整室31内に突出している。
駆動軸本体30には、上記の斜板5とリンク機構7とアクチュエータ13とが設けられている。斜板5とリンク機構7とアクチュエータ13とは、それぞれ斜板室33内に配置されている。
駆動軸本体30の前端には、ねじ部3eが形成されている。駆動軸3は、ねじ部3eを介して、図示しないプーリ又は電磁クラッチと連結されている。
第1支持部材43aは、駆動軸心O1を中心軸とする略円筒状に形成されている。第1支持部材43aは、駆動軸本体30の第1小径部30aに圧入され、駆動軸本体30と一体をなしている。第1支持部材43aは、第1軸孔21b内において第1滑り軸受22aに支持されている。第1支持部材43aの後端側には、第1フランジ43fと、後述する第2ピン47bが挿通される図示しない取付部とが形成されている。
第1フランジ43fと第1凹部21cの前壁とによって、第1スラスト軸受35aが駆動軸心O1方向で挟持されている。これにより、第1スラスト軸受35aは所定の予圧が加えられ、作動時に第1支持部材43aを含む駆動軸本体30に作用する圧縮機の前端側に向かうスラスト力を支持する。
第2支持部材43bは、駆動軸心O1を中心軸とする円筒状に形成されている。第2支持部材43bは、駆動軸本体30の第2小径部30bに圧入されており、第2軸孔23b内において第2滑り軸受22bに支持されている。第2支持部材43bの前端には、第2フランジ43gが形成されている。
第2フランジ43gと第2凹部23cの後壁とによって、第2スラスト軸受35bが駆動軸心O1方向で挟持されている。これにより、第2スラスト軸受35bは所定の予圧が加えられ、作動時に第2支持部材43bを含む駆動軸本体30に作用する圧縮機の後端側に向かうスラスト力を支持する。
斜板5は略円盤形状をなしており、前面5aと後面5bとを有している。前面5aは、斜板室33内において圧縮機の前方を向いている。後面5bは、斜板室33内において圧縮機の後方を向いている。斜板5は、駆動軸心O1に直交する方向に対して傾斜可能となっている。
斜板5は、リングプレート45を有している。リングプレート45は、環状の平板形状に形成されている。リングプレート45の中心部には、挿通孔45aが形成されている。斜板5は、斜板室33内において挿通孔45aに駆動軸本体30が挿通されることにより、駆動軸3に取り付けられている。リングプレート45には、後述する連結アーム132と連結する連結部45cが圧縮機の後方に向けて突出するように形成されている。
第1フランジ43fとリングプレート45との間には、復帰バネ44aが設けられている。具体的には、復帰バネ44aの前端は、第1フランジ43fに当接するように配置されている。復帰バネ44aの後端は、リングプレート45に当接するように配置されている。復帰バネ44aは、第1フランジ43fとリングプレート45とを互いに離間させるように双方を付勢する。
リンク機構7は、ラグアーム49、第1ピン47a及び第2ピン47bを有している。
ラグアーム49は、斜板室33内において、斜板5よりも前方に配置されており、斜板5と第1支持部材43aとの間に位置している。ラグアーム49は、前端側から後端側に向かって略L字形状となるように形成されている。ラグアーム49の後端側には、ウェイト部49aが形成されている。ウェイト部49aは、アクチュエータ13の周方向に延びており、アクチュエータ13のおよそ半周を覆っている。なお、ウェイト部49aの形状は適宜設計することが可能である。ウェイト部49aには、斜板5が駆動軸心O1周りに回転することによって遠心力が作用する。
第1ピン47aは、ラグアーム49の後端側とリングプレート45とを連結している。これにより、ラグアーム49は、第1ピン47aの軸心を第1揺動軸心M1として、斜板5に対し、第1揺動軸心M1周りで揺動可能に支持されている。第1揺動軸心M1は、駆動軸心O1に直交する方向に延びている。
第2ピン47bは、ラグアーム49の前端側と第1支持部材43aとを連結している。これにより、ラグアーム49は、第2ピン47bの軸心を第2揺動軸心M2として、第1支持部材43a、すなわち駆動軸3に対し、第2揺動軸心M2周りで揺動可能に支持されている。第2揺動軸心M2は、第1揺動軸心M1と平行に延びている。
この圧縮機では、斜板5と駆動軸3とがリンク機構7によって連結されることにより、斜板5は駆動軸3と共に回転することが可能となっている。また、ラグアーム49の両端がそれぞれ第1揺動軸心M1及び第2揺動軸心M2周りで揺動することにより、駆動軸心O1に直交する方向に対する斜板5の傾斜角度は、図1に示す最大となる状態から、図2に示す最小となる状態までの間で変更可能となっている。
図1及び図2に示すように、各ピストン9は両頭ピストンであり、それぞれ前端側に第1頭部9aを有しており、後端側に第2頭部9bを有している。各第1頭部9aは、各第1シリンダボア21a内を往復動可能に収納されている。各第1頭部9aと第1弁形成プレート39とにより、各第1シリンダボア21a内にそれぞれ第1圧縮室53aが区画されている。各第2頭部9bは、各第2シリンダボア23a内を往復動可能に収納されている。各第2頭部9bと第2弁形成プレート41とにより、各第2シリンダボア23a内にそれぞれ第2圧縮室53bが区画されている。
第2頭部9bの外周面には、ピストンリング9sが設けられている。ピストンリング9sは、第2頭部9bの外周面と第2シリンダボア23aの内周面との間をシールする。これにより、第2圧縮室53b内の冷媒が第2シリンダボア23aと第2頭部9bとの隙間から斜板室33に漏れることを抑制できる。
各ピストン9における駆動軸心O1方向の中央部には、係合部9cが形成されている。各係合部9c内には、半球状のシュー11a、11bがそれぞれ設けられている。各シュー11aは、斜板5の前面5aを摺動する。一方、各シュー11bは、斜板5の後面5bを摺動する。こうして、各シュー11a及び各シュー11bによって斜板5の回転がピストン9の往復動に変換される。各第1頭部9aは、斜板5の傾斜角度に応じたストロークで、第1シリンダボア21a内を往復動することが可能となっている。また、各第2頭部9bは、斜板5の傾斜角度に応じたストロークで、第2シリンダボア23a内を往復動することが可能となっている。
ここで、この圧縮機では、斜板5の傾斜角度の変更に伴い各ピストン9のストロークが変化することで、各第1頭部9aと各第2頭部9bの各上死点位置が移動する。具体的には、斜板5の傾斜角度が小さくなるに伴って、各第1頭部9aの上死点位置よりも各第2頭部9bの上死点位置が大きく移動する。このため、斜板5の傾斜角度が小さくなると、第2圧縮室53bでの圧縮仕事が第1圧縮室53aでの圧縮仕事よりも減少する。なお、本実施例では、斜板5の傾斜角度が小さくなるに伴って、第1頭部9aの上死点位置が僅かに移動し、第1圧縮室53aのデッドスペースが僅かに変化するのに対して、第2頭部9bの上死点位置が大きく移動し、第2圧縮室53bのデッドスペースが大きく変化するようになっている。
アクチュエータ13は、斜板室33内に配置されている。アクチュエータ13は、斜板室33内において、斜板5よりも後方に位置しており、第2凹部23c内に進入することが可能となっている。アクチュエータ13は、区画体13cと移動体13aと制御圧室13bとを有している。
区画体13cは、駆動軸心O1の径外方向に延びる略円盤形状とされている。区画体13cの中心には、挿通孔133が貫設されている。また、区画体13cの外周にはOリング139bが設けられている。区画体13cの挿通孔133に対して、駆動軸本体30が圧入されている。これにより、区画体13cは、斜板5に後方から対向する位置で、駆動軸本体30と一体で回転可能となっている。
移動体13aは、後壁130、周壁131及び一対の牽引アーム132を有している。なお、図1及び図2では、一対の牽引アーム132のうちの一方のみを図示している。
後壁130は移動体13aの後方に位置しており、駆動軸心O1の径外方向に延びる略円盤形状とされている。また、後壁130には、駆動軸本体30の第2小径部30bを挿通する挿通孔130aが貫設されている。挿通孔130a内には、Oリング139aが設けられている。
周壁131は、後壁130の外周縁と連続し、移動体13aの前方に向かって円筒状に延びている。周壁131の内径は、区画体13cの外径よりも僅かに大きくされている。
各牽引アーム132は、それぞれ駆動軸心O1を挟んで周壁131の前端に形成されており、移動体13aの前方に向かって突出している。各牽引アーム132とリングプレート45とは、第3ピン47cによって連結されている。これにより、斜板5は、第3ピン47cの軸心を作用軸心M3として、作用軸心M3周りで移動体13aに揺動可能に支持されている。作用軸心M3は、第1、2揺動軸心M1、M2と平行に延びている。
移動体13aの挿通孔130aには、駆動軸本体30の第2小径部30bが挿通されている。挿通孔130aの第2小径部30bとの間は、Oリング139aによってシールされている。これにより、移動体13aは、駆動軸本体30の第2小径部30bを駆動軸心O1方向に移動することが可能となっている。
移動体13a内には、区画体13cが配置されている。周壁131は、区画体13cの周囲を取り囲んでいる。周壁131の内周面と区画体13cの外周面との間は、Oリング139bによってシールされている。これにより、移動体13aが駆動軸心O1方向に移動するに当たり、移動体13aの周壁131の内周面が区画体13cの外周面と摺接する。
制御圧室13bは、移動体13aの後壁130及び周壁131と、区画体13cとによって取り囲まれることにより形成され、斜板室33から区画されている。
移動体13aと第2支持部材43bとの間には、傾角減少バネ44bが設けられている。具体的には、傾角減少バネ44bの前端は、移動体13aの後壁130に当接するように配置されている。傾角減少バネ44bの後端は、第2支持部材43bの第2フランジ43gに当接するように配置されている。傾角減少バネ44bは、移動体13aと第2支持部材43bとを互いに離間させるように双方を付勢する。
第2小径部30b内には、軸路3a及び径路3bが形成されている。軸路3aは、第2小径部30bの後端から前方に向かって駆動軸心O1方向に延びている。径路3bは、軸路3aの前端から径方向に延びて駆動軸本体30の外周面に開いている。軸路3aの後端は、圧力調整室31に連通している。一方、径路3bは、制御圧室13bに連通している。これにより、制御圧室13b内の圧力と、圧力調整室31内の圧力とは、制御圧力Pcとなっている。
図3に示すように、制御機構15は、低圧通路15aと、高圧通路15bと、制御弁15cと、オリフィス15dと、軸路3aと、径路3bとを有している。
低圧通路15aは、圧力調整室31と第2吸入室27bとに接続されている。低圧通路15aと軸路3aと径路3bとによって、制御圧室13bと圧力調整室31と第2吸入室27bとが連通している。高圧通路15bは、圧力調整室31と第2吐出室29bとに接続されている。高圧通路15bと軸路3aと径路3bとによって、制御圧室13bと圧力調整室31と第2吐出室29bとが連通している。高圧通路15bには、オリフィス15dが設けられている。
制御弁15cは低圧通路15aに設けられている。制御弁15cは、第2吸入室27b内の圧力に基づき、低圧通路15aの開度を調整することが可能となっている。
この圧縮機では、吸入ポート23sに対して、蒸発器に繋がる配管が接続される。また、吐出ポート23dに対して凝縮器に繋がる配管が接続される。凝縮器は、配管及び膨張弁を介して蒸発器と接続される。圧縮機、蒸発器、膨張弁、凝縮器等によって車両用空調装置の冷凍回路が構成されている。なお、蒸発器、膨張弁及び凝縮器等の図示は省略する。
以上のように構成された圧縮機では、駆動軸3が回転することにより、斜板5が回転し、各ピストン9が第1シリンダボア21a内及び第2シリンダボア23a内を往復動する。このため、第1、2圧縮室53a、53bがピストンストロークに応じて容積を変化させる。吸入圧力Psで第1、2吸入室27a、27bに取り込まれた冷媒は、第1、2圧縮室53a、53b内で圧縮された後、吐出圧力Pdで第1、2吐出室29a、29bに吐出される。
第1吐出室29aに吐出された冷媒は、第1吐出連通路18を経て合流吐出室23jに至る。同様に、第2吐出室29bに吐出された冷媒は、第2吐出連通路20を経て合流吐出室23jに至る。そして、合流吐出室23jに至った冷媒は、吐出ポート23dから配管を介して凝縮器に吐出される。なお、後で詳しく説明するが、第2吐出室29b内の冷媒は、図5及び図6に示す逆流手段71によって第2圧縮室53b内に漏れる。
そして、この圧縮機では、以下に説明するように、アクチュエータ13によって、駆動軸3の駆動軸心O1に直交する方向に対する斜板5の傾斜角度を変更し、各ピストン9のストロークを増減させることにより、吐出容量を変更する。
初めに、斜板5の傾斜角度が図1に示す最大である状態に変化する場合について説明する。図3に示す制御機構15において、制御弁15cが低圧通路15aの開度を小さくすれば、第2吐出室29b内の吐出圧力Pdによって、圧力調整室31内及び制御圧室13b内の制御圧力Pcが大きくなる。このため、制御圧室13b内の制御圧力Pcと、斜板室33内の吸入圧力Psとの差圧である可変差圧(Pc−Ps)が大きくなる。これにより、アクチュエータ13では、各ピストン9を介して斜板5に作用する圧縮反力に抗して、移動体13aが図2に示す位置から斜板室33内を後方に向かって移動し、図1に示すように、第2凹部23c内に進入する。
これにより、移動体13aは、傾角減少バネ44bの付勢力に抗しつつ、各牽引アーム132及び第3ピン47cを通じて斜板5を斜板室33内の後方へ牽引する。このため、斜板5が第1揺動軸心M1周りで反時計回り方向に揺動する。また、ラグアーム49の前端が第2揺動軸心M2周りで時計回り方向に揺動し、第1支持部材43aの第1フランジ43fから後方に離間する。その結果、斜板5の傾斜角度が大きくなる。このため、この圧縮機では、各ピストン9のストロークが増大して、駆動軸3の1回転当たりの吐出容量が大きくなる。図1に示す斜板5の傾斜角度が最大である状態では、各ピストン9のストロークが最大となって、駆動軸3の1回転当たりの吐出容量が最大容量となる。
次に、斜板5の傾斜角度が図1に示す最大である状態から小さくなり、図2に示す最小である状態に変化する場合について説明する。図3に示す制御機構15において、制御弁15cが低圧通路15aの開度を大きくすれば、圧力調整室31内及び制御圧室13b内の制御圧力Pcが小さくなって斜板室33内の吸入圧力Psに近づき、可変差圧(Pc−Ps)が小さくなる。
このため、図2に示すように、各ピストン9を介して斜板5に作用する圧縮反力によって、斜板5は傾斜角度が小さくなる方向に付勢される。このため、移動体13aは、復帰バネ44aの付勢力に抗しつつ、各牽引アーム132及び第3ピン47cを通じて斜板室33の前方へ牽引される。このため、斜板5が第1揺動軸心M1周りで時計回り方向に揺動する。また、ラグアーム49の前端が第2揺動軸心M2周りで反時計回り方向に揺動し、第1支持部材43aの第1フランジ43fに接近する。その結果、斜板5の傾斜角度が小さくなる。このため、この圧縮機では、各ピストン9のストロークが減少して、駆動軸3の1回転当たりの吐出容量が小さくなる。図2に示す斜板5の傾斜角度が最小である状態では、各ピストン9のストロークが最小となって、駆動軸3の1回転当たりの吐出容量が最小容量となる。
<作用効果>
実施例1の圧縮機では、図6に示すように、逆流手段71は、第2吐出リード弁412aが弁座面410fに着座する状態で、凹凸71aによって、第2吐出リード弁412aと弁座面410fとの間に隙間S1を形成する。その隙間S1によって、第2吐出室29bと第2圧縮室53bとが第2吐出孔41bを介して連通する。これにより、逆流手段71は、第2吐出室29b内の冷媒を第2圧縮室53b内に漏らし、第2圧縮室53b内の圧力P2を斜板室33内の吸入圧力Psよりも高くする。
より詳しくは、図7は、駆動軸3の回転数が低い低速運転時を示している。図7に示す低速運転時、吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧(Pd−Ps)は、曲線L11で示すように増加する。一方、図8は、駆動軸3の回転数が高い高速運転時を示している。図8に示す高速運転時、差圧(Pd−Ps)は、曲線L21で示すように増加する。差圧(Pd−Ps)は、吐出容量が等しい場合、図7に示す低速運転時よりも図8に示す高速運転時の方が高くなる。
図9〜図12は、本実施例に係る第2圧縮室53b内の圧力P2の波形と、比較例に係る第2圧縮室53b内の圧力P1の波形とを重ねて示している。本実施例では第2バルブプレート410に逆流手段71が設けられているのに対して、比較例では第2バルブプレート410に逆流手段71が設けられていない。圧力P1、P2の波形はそれぞれ、駆動軸3の回転角の増加に伴って周期的に変動する。
図9は、低速運転時、かつ、斜板5の傾斜角度が小さい低容量時の状態、すなわち、図7に点C11で示す状態を示している。図10は、低速運転時、かつ、斜板5の傾斜角度が大きい高容量時の状態、すなわち、図7にC12で示す状態を示している。図11は、高速運転時、かつ、低容量時の状態、すなわち、図8にC21で示す状態を示している。図12は、高速運転時、かつ、高容量時の状態、すなわち、図8にC22で示す状態を示している。図9〜図12に示す吸入圧力Psは、ほぼ一定である。
図9に示す吐出圧力Pdは、図7に示す点D11に対応している。図10に示す吐出圧力Pdは、図7に示す点D12に対応している。図11に示す吐出圧力Pdは、図8に示す点D21に対応している。図12に示す吐出圧力Pdは、図8に示す点D22に対応している。つまり、吐出圧力Pdは、図9に示す低速運転時、かつ低容量時において最も低く、図11に示す高速運転時、かつ低容量時、図10に示す低速運転時、かつ高容量時、図12に示す高速運転時、かつ高容量時、の順に高くなる。
図9〜図12に示すように、比較例に係る第2圧縮室53b内の圧力P1の変動波形は、谷の部分が吸入圧力Psとほぼ等しくなっている。その一方、本実施例に係る第2圧縮室53b内の圧力P2の変動波形は、逆流手段71が第2吐出室29b内の冷媒を第2圧縮室53b内に漏らすことにより、比較例に係る第2圧縮室53b内の圧力P1の変動波形よりも上方にずれている。本実施例に係る第2圧縮室53b内の圧力P2の変動波形の谷の部分も、吸入圧力Psより上方にずれている。
圧力P1、P2の変動波形のずれの程度は、図11に示す高速運転時、かつ低容量時において最も大きく、図10に示す低速運転時、かつ高容量時と、図12に示す高速運転時、かつ高容量時とにおいて小さく、図9に示す低速運転時、かつ低容量時においてそれらの中間となっている。
つまり、図9及び図11に示す低容量時において、第2頭部9bに作用する圧縮反力を従来よりも効果的に大きくすることができる。特に、図11に示す高速運転時、かつ低容量時において、第2頭部9bに作用する圧縮反力を従来よりも一層効果的に大きくすることができる。その結果、その圧縮反力が斜板5の傾斜角度を小さくする作用を好適に発揮できる。
図7に示す低速運転時、制御圧室13b内の制御圧力Pcと、斜板室33内の吸入圧力Psとの差圧である可変差圧(Pc−Ps)は、曲線L12で示すように増加する。ここで、逆流手段71が設けられていない従来例では、図7に示す低速運転時、可変差圧(Pc−Ps)は、曲線L13で示すように増加する。逆流手段71の作用により、曲線L12は、曲線L13に対して上方に僅かにずれている。
その一方、図8に示す高速運転時、可変差圧(Pc−Ps)は、曲線L22で示すように増加する。ここで、逆流手段71が設けられていない従来例では、図8に示す高速運転時、可変差圧(Pc−Ps)は、曲線L23で示すように増加する。逆流手段71の作用により、曲線L22は、曲線L23に対して上方に大きくずれている。
つまり、逆流手段71によって第2頭部9bに作用する圧縮反力を従来よりも大きくすることができる分、図8に示す高速運転時に、斜板5の傾斜角度を変更する移動体13aに作用させる推力を大きくするため、制御圧室13b内の制御圧力Pcが高くなる。
実施例1の圧縮機では、図11に示す高速運転時に斜板5の傾斜角度を最小まで小さくする際、両頭ピストン9の往復慣性力が増加しても、逆流手段71によって第2頭部9bに作用する圧縮反力を従来よりも大きくできるので、両頭ピストン9を介して斜板に作用する圧縮反力が両頭ピストン9の往復慣性力に勝って、斜板5の傾斜角度を最小にすることを好適に行える。
図9に示す低速運転時に斜板5の傾斜角度を最小まで小さくする際には、両頭ピストン9の往復慣性力が小さいので、その従来よりも大きくなった圧縮反力によって、斜板5の傾斜角度を最小にすることを一層好適に行える。この際、低速運転により単位時間当たりの吐出流量が小さいので、逆流手段71による漏れも小さくなり、その漏れが圧縮性能に影響を及ぼし難い。
一方、図10に示す低速運転時及び図12に示す高速運転時において、斜板5の傾斜角度を大きくする際には、両頭ピストン9のストロークが大きくなって、第1圧縮室53a及び第2圧縮室53bでの圧縮仕事が増加するので、逆流手段71による漏れが相対的に小さくなり、その漏れが圧縮性能に影響を及ぼし難い。
したがって、実施例1の圧縮機では、高速運転時における斜板5の傾斜角度の制御性を向上させることができる。
また、この圧縮機では、逆流手段71によって第2頭部9bに作用する圧縮反力を従来よりも大きくすることができる分、図1及び図2に示すように、傾角減少バネ44bを小さくでき、ひいては、その傾角減少バネ44bをハウジング1内に配設するためのスペースを小さくできる。その結果、この圧縮機では、駆動軸心O1方向の小型化を実現できる。
さらに、この圧縮機では、逆流手段71によって第2頭部9bに作用する圧縮反力を従来よりも大きくすることができる分、図8に曲線L22で示すように、高速運転時に斜板5の傾斜角度を変更する移動体13aに作用させる推力を大きくするため、制御圧室13b内の制御圧力Pcが高くなる。このため、第1吐出室29a及び第2吐出室29bの冷媒の一部を斜板5の傾斜角度の変更のために、高圧通路15b及びオリフィス15dを介して制御圧室13b内に供給する量を削減できる。その結果、この圧縮機では、容量可変時の圧縮性能の向上を実現できる。
また、この圧縮機では、図1及び図2に示すように、第2頭部9bの外周面に設けられたピストンリング9sは、第2頭部9bの外周面と第2シリンダボア23aの内周面との間をシールする。これにより、第2圧縮室53b内の冷媒が第2シリンダボア23aと第2頭部9bとの隙間から斜板室33に漏れることを抑制できる。このため、逆流手段71が第2吐出室29b内から第2圧縮室53b内に漏らす冷媒を減らしても、第2圧縮室53b内の圧力P2を斜板室33内の吸入圧力Psよりも効果的に高くすることができる。その結果、この圧縮機では、高速運転時における斜板5の傾斜角度の制御性を一層向上させることができる。
さらに、この圧縮機では、図5及び図6に示すように、逆流手段71がショット加工により弁座面410fに形成された凹凸71aを含む簡素な構成であるので、製造コストの高騰を抑制できる。
(実施例2)
図13及び図14に示すように、実施例2の圧縮機では、実施例1の圧縮機に係る逆流手段71の代わりに、逆流手段72を採用している。実施例2のその他の構成は、実施例1と同様である。このため、実施例1と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略又は簡略する。
第2バルブプレート410には、逆流手段72が設けられている。なお、第1バルブプレート390には、逆流手段72は設けられていない。逆流手段72は、弁座面410fの一部の領域に凹設された複数の段差72aを含んでいる。段差72aは、弁座面410fの一部の領域に対して、切削加工等により形成された溝である。段差72aの一端は、第2吐出孔41bに連通している。段差72aの他端は、円環溝410eに連通している。
図14に示すように、逆流手段72は、第2吐出リード弁412aが弁座面410fに着座する状態で、段差72aによって、第2吐出リード弁412aと弁座面410fとの間に隙間S2を形成する。
本実施例では、段差72aの深さや段差72aの溝幅等は、弁座面410fに着座する第2吐出リード弁412aと、弁座面410fとの間に介在する潤滑油によっても隙間S2が埋まらず、その隙間S2によって、第2吐出室29bと第2圧縮室53bとが連通するように設定されている。これにより、逆流手段72は、第2吐出室29b内の冷媒を第2吐出孔41bを介して第2圧縮室53b内に漏らし、第2圧縮室53b内の圧力P2を斜板室33内の吸入圧力Psよりも高くする。
実施例2の圧縮機でも、実施例1の圧縮機と同様に、高速運転時における斜板5の傾斜角度の制御性を向上させることができる。また、この圧縮機でも、駆動軸心O1方向の小型化を実現できる。さらに、この圧縮機でも、容量可変時の圧縮性能の向上を実現できる。
また、この圧縮機では、逆流手段72が弁座面410fに凹設された段差72aを含む簡素な構成であるので、製造コストの高騰を抑制できる。
以上において、本発明を実施例1、2に即して説明したが、本発明は上記実施例1、2に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
実施例1に係る逆流手段71において、凹凸71aの位置や範囲は、実施例1の構成に限定されない。例えば、弁座面410fの複数の領域に、凹凸71aが形成されていてもよい。
実施例1に係る逆流手段72において、段差72aの位置や範囲は、実施例の構成に限定されない。例えば、弁座面410fの一つの領域に、段差72aが形成されていてもよい。
逆流手段は、実施例1に係る逆流手段71と、実施例2に係る逆流手段72とを含んでいてもよい。また、逆流手段は、第2シリンダブロック23及び第2弁形成プレート41に形成され、第2吐出室29bと第2シリンダボア23aとを連通する細い通路であってもよい。
実施例1、2では、アクチュエータ13が斜板5の後面5bよりも後方に配置されているがこの構成には限定されず、アクチュエータを斜板の前面よりも前方に配置してもよい。
アクチュエータの移動体及び制御圧室は、実施例1、2の構成には限定されない。例えば、アクチュエータの移動体が駆動軸と一体回転せず、制御圧室内の圧力が増大すると、移動体が斜板を押圧して斜板の傾斜角度を増加させるものに適用してもよい。また、この場合、制御圧室は、斜板室ではなく、リアハウジングに設けられていてもよい。
本発明は空調装置等に利用可能である。
29a、29b…吐出室(29a…第1吐出室、29b…第2吐出室)
33…斜板室
21a、23a…シリンダボア(21a…第1シリンダボア、23a…第2シリンダボア)
1…ハウジング
3…駆動軸
5…斜板
O1…駆動軸心
7…リンク機構
9…ピストン
13c…区画体
13a…移動体
13b…制御圧室
Pc…制御圧室内の圧力(制御圧力)
15…制御機構
5a…斜板の一面(前面)
5b…斜板の他面(後面)
53a…第1圧縮室
9a…第1頭部
53b…第2圧縮室
9b…第2頭部
P2…第2圧縮室内の圧力
Ps…斜板室内の圧力(吸入圧力)
71、72…逆流手段
9s…ピストンリング
41b…吐出孔(第2吐出孔)
410f…弁座面
412a…吐出弁(第2吐出リード弁)
S1、S2…吐出弁と弁座面との隙間
71a…凹凸
72a…段差

Claims (4)

  1. 吐出室、斜板室及び複数のシリンダボアが形成されたハウジングと、
    前記ハウジングに回転可能に支持された駆動軸と、
    前記斜板室内に配置されて前記駆動軸とともに回転される斜板と、
    前記駆動軸の駆動軸心に直交する方向に対する前記斜板の傾斜角度の変更を許容するリンク機構と、
    前記各シリンダボアに収納され、前記斜板の回転によって前記傾斜角度に応じたストロークで往復動するピストンと、
    前記ハウジング内で前記駆動軸心方向に移動して前記傾斜角度を変更する移動体と、
    内部の圧力によって前記移動体を移動させる制御圧室と、
    前記制御圧室内の圧力を制御する制御機構とを備え、
    前記吐出室は、前記斜板の一面側に位置する第1吐出室と、前記斜板の他面側に位置する第2吐出室とからなり、
    前記各シリンダボアは、前記斜板の前記一面側に設けられ、前記第1吐出室と連通する第1シリンダボアと、前記斜板の前記他面側に設けられ、前記第2吐出室と連通する第2シリンダボアとからなり、
    前記各ピストンは、前記第1シリンダボア内を往復動して、前記第1シリンダボア内に第1圧縮室を区画する第1頭部と、前記第2シリンダボア内を往復動して、前記第2シリンダボア内に第2圧縮室を区画する第2頭部とを有し、
    前記リンク機構は、前記傾斜角度の変更に伴い、前記第1頭部の上死点位置よりも前記第2頭部の上死点位置が大きく移動するように配設され、
    前記第2吐出室内の冷媒を前記第2圧縮室内に漏らし、前記第2圧縮室内の圧力を前記斜板室内の圧力よりも高くする逆流手段をさらに備えていることを特徴とする容量可変型斜板式圧縮機。
  2. 前記第2頭部の外周面に設けられ、前記第2頭部の前記外周面と前記第2シリンダボアの内周面との間をシールするピストンリングをさらに備えている請求項1記載の容量可変型斜板式圧縮機。
  3. 前記第2吐出室と前記第2シリンダボアとの間には、前記第2圧縮室で圧縮された冷媒を前記第2吐出室に吐出させる吐出孔と、前記吐出孔を囲む弁座面と、前記弁座面に対して着座及び離座することによって前記吐出孔を開閉する吐出弁とが設けられ、
    前記逆流手段は、ショット加工により前記弁座面に形成され、前記吐出弁が前記弁座面に着座する状態で、前記吐出弁と前記弁座面との間に隙間を形成する凹凸を含んでいる請求項1又は2記載の容量可変型斜板式圧縮機。
  4. 前記第2吐出室と前記第2シリンダボアとの間には、前記第2圧縮室で圧縮された冷媒を前記第2吐出室に吐出させる吐出孔と、前記吐出孔を囲む弁座面と、前記弁座面に対して着座及び離座することによって前記吐出孔を開閉する吐出弁とが設けられ、
    前記逆流手段は、前記弁座面に凹設され、前記吐出弁が前記弁座面に着座する状態で、前記吐出弁と前記弁座面との間に隙間を形成する段差を含んでいる請求項1乃至3のいずれか1項記載の容量可変型斜板式圧縮機。
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