JP2019083403A - 車両用電子キーシステム - Google Patents

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秀太郎 ▲徳▼永
Hidetaro Tokunaga
齋藤 隆
Takashi Saito
隆 齋藤
卓士 篠田
Takuji Shinoda
卓士 篠田
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Abstract

【課題】不正に照合が成立させられる可能性を低減しつつも、車室外照合エリアで電子キーと車載器とが通信できない可能性を低減できる車両用電子キーシステムを提供する。【解決手段】電子キーは、キー側受信アンテナが照合用信号を受信した場合には、その照合用信号に応じた応答信号をキー側送信アンテナから送信させ、操作検出部がユーザ操作を検出した場合には、車両のドアの施錠状態を制御するための指示信号をキー側送信アンテナから送信させるキー側送信制御部と、キー側送信アンテナから送信させる信号の出力レベルを調整するものであって、応答信号の出力レベルを、指示信号の出力レベルよりも小さい所定のレベルとする出力調整部と、を備え、車両側受信アンテナとキー側送信アンテナの少なくとも一方は、異なる複数の偏波面で通信可能であり、応答信号の通信が、異なる複数の偏波面から選択された相対的に通信感度がよい偏波面で行われる。【選択図】図9

Description

車両に搭載された車載器とユーザに携帯される電子キーとが相互に無線通信を行なう車両用電子キーシステムに関する。
車両に搭載された車載器とユーザに携帯される電子キーとが無線通信によるコード照合を実施し、コード照合が成立したことに基づいて、車載器が車両ドアの施開錠やエンジン始動等の車両制御を実行する車両用電子キーシステムが知られている。
車両用電子キーシステムにおいては、車載器が送信する無線信号の到達範囲は車両周辺の近距離に制限されている。これは、車載器と電子キーとの間でのコード照合に基づく認証処理が実行される状況を、電子キーが車両近傍に存在する場合に限定するためである。
しかしながら、悪意を持った第3者が、中継器を用いて電子キーと車載器との通信を間接的に実現させることでコード照合を成立させるリレーアタックが懸念される。リレーアタックでは、正規のユーザが意図しないにも関わらず、コード照合を成立させて車両ドアの開錠やエンジン始動等の車両制御を可能にしてしまう。
リレーアタックを防ぐための構成も種々提案されている。特許文献1には、電子キーが出力調整部を備え、車載器から送信された照合用信号に応答して電子キーが送信する応答信号の出力レベルを、電子キーのスイッチが押されたときに送信する指示信号の出力レベルよりも低くする技術が開示されている。
照合用信号が中継器により中継されて電子キーが照合用信号を受信したとしても、応答信号の出力レベルを低くすることで、応答信号は車載器に届きにくくなる。よって、照合が不正に成立させられる可能性を低減できる。
特開2017−101496号公報
車載器が搭載するアンテナの受信指向性は、等方的ではなく、方向による感度の違いがある。そのため、応答信号の出力レベルを低くしてしまうと、電子キーが通信すべき位置にあるにもかかわらず、電子キーと車載器とが通信できない恐れがある。
電子キーが車両外にあるときに行うサービスを拡充させるために、車室外照合エリアを広くすることが検討されており、車室外照合エリアを広くすると、電子キーが通信すべき位置にあるにもかかわらず、電子キーと車載器とが通信できない可能性が高くなる。
本開示は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、不正に照合が成立させられる可能性を低減しつつも、車室外照合エリアで電子キーと車載器とが通信できない可能性を低減できる車両用電子キーシステムを提供することにある。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、開示した技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するための1つの開示は、
車両に搭載される車載器(110)と、車載器と対応付けられてあって、車両のユーザに携帯される電子キー(200)とを備え、車載器は、車載器と電子キーとの間での無線通信による照合が成立したことに基づいて車両に対して所定の制御処理を実施する車両用電子キーシステムであって、
車載器は、
電子キーを認証するための照合用信号を送信する車両側送信アンテナ(114)と、
電子キーが送信する信号を受信する車両側受信アンテナ(115)とを備え、
電子キーは、
車両の施錠状態を制御するためのユーザ操作が実行されたことを検出する操作検出部(230)と、
照合用信号を受信するキー側受信アンテナ(210)と、
所定の周波数帯の信号を送信するキー側送信アンテナ(280)と、
キー側受信アンテナが照合用信号を受信した場合には、その照合用信号に応じた応答信号をキー側送信アンテナから送信させ、操作検出部がユーザ操作を検出した場合には、車両のドアの施錠状態を制御するための指示信号をキー側送信アンテナから送信させるキー側送信制御部(G1)と、
キー側送信アンテナから送信させる信号の出力レベルを調整するものであって、応答信号の出力レベルを、指示信号の出力レベルよりも小さい所定のレベルとする出力調整部(270)と、を備え、
車両側受信アンテナとキー側送信アンテナの少なくとも一方は、異なる複数の偏波面で通信可能であり、応答信号の通信が、異なる複数の偏波面から選択された相対的に通信感度がよい偏波面で行われる。
異なる複数の偏波面から選択された相対的に通信感度がよい偏波面で応答信号の通信が行われることから、応答信号の出力レベルを低くしても、車室外照合エリアで電子キーと車載器とが通信できない可能性を低減できる。また、応答信号の出力レベルを、指示信号の出力レベルよりも低くしているので、不正に照合が成立させられる可能性を低減することもできる。
実施形態に係る車両用電子キーシステム1の構成を示す図である。 車載システム100の構成を示す図である。 車載器ECU111の機能を示すブロック図である。 車両2と電子キー200との距離と、LF_RSSIの関係を説明する図である。 車両2と電子キー200との距離と、RF_RSSIの関係を説明する図である。 電子キー200の構成を示す図である。 キー側制御部240の機能を示すブロック図である。 車両側受信アンテナ115が水平偏波で信号を受信できる限界距離を概念的に示す図である。 車載器110が水平偏波および垂直偏波で信号を受信できる限界距離を概念的に示す図である。 RKEシステムとして機能するときのキー側制御部240の処理を示す図である。 RKEシステムとして機能するときの車載器ECU111の処理を示す図である。 車載器ECU111が実行する偏波面選択処理を示す図である。 車載器ECU111が実行する照合処理を説明するフローチャートである。 電子キー200がチャレンジ信号を受信した場合のキー側制御部240の処理を示す図である。 整合性判定部F8が実行する距離整合性判定処理を説明する図である。 実施形態の効果を説明するための図である。
[実施形態]
以下、実施形態について図を用いて説明する。本実施形態に係る車両用電子キーシステム1は、図1に示すように、車両2に搭載されている車載システム100と、ユーザ3に携帯される電子キー200とを備える。電子キー200は、車載システム100と対応付けられてあって、車両2に対する固有のキーとしての機能を備えている。
<車両用電子キーシステム1の概要>
車載システム100と電子キー200はそれぞれ、リモートキーレスエントリー(以降、RKE:Remote Keyless Entry)システムを実現するための機能を有している。車載システム100の構成は図2に示し、電子キー200の構成は図6に示している。
図2、図6を用いて車載システム100および電子キー200の構成の詳しい説明を行う前に、車両用電子キーシステム1の概要を説明する。なお、この概要説明でも、図2、図6に記載の符号を用いる。
電子キー200は、ユーザ3によって操作される複数のスイッチ230を備えており、ユーザ3によって操作されたスイッチ230に応じた指示信号を車載システム100に送信する。車載システム100は、電子キー200から送信された指示信号を受信すると、その受信した指示信号に応じた車両制御を実行する。例えば、車載システム100は、電子キー200から送信されてきた指示信号に基づいて、車両ドアの施錠状態(つまり、施錠/開錠)を制御する。
また、車載システム100と電子キー200はそれぞれ、互いに所定の周波数帯の電波を用いた無線通信を実施することで、スマートエントリーシステムを実現するための機能も有している。
具体的には、車載システム100は、車室内および車両周辺の所定範囲に向けてLF(Low Frequency)帯の信号を送信する機能と、電子キー200から送信されるRF(Radio Frequency)帯の信号を受信する機能を有する。また、電子キー200は、車載システム100から送信されるLF帯の信号を受信する機能と、車載システム100に対して所定のRF帯の信号を返送する機能を有する。
なお、車載システム100から電子キー200への信号送信に、LF帯以外の周波数帯の電波を用いても良い。同様に、RF帯以外の周波数帯の電波を、電子キー200から車載システム100への信号送信に用いても良い。
このような構成において車載システム100は、電子キー200が照合エリアに存在する場合、電子キー200と無線通信による照合処理を実施し、照合が成立したことに基づいて、ドアの施開錠やエンジン始動等を実施するための種々の制御を実行する。
ここでの照合処理とは、車載システム100が、自分自身と無線通信を実施している通信端末(以降、通信対象)が、当該車載システム100と対応付けられている電子キー200(つまり、正規の電子キー200)であることを確認する処理である。照合が成立したということは、正規の電子キー200であると認証したことに相当する。
車載システム100が無線通信によって電子キー200を認証することにより、電子キー200を携帯したユーザ3は、電子キー200を操作すること無く、ドアの施錠/開錠、エンジンの始動/停止などを実現することができる。
照合エリアは、車載システム100が送信する照合用信号を電子キー200が受信できるエリアであり、照合用信号の出力レベルおよび電子キー200の検出感度を調整することで、照合エリアの大きさは適宜設計できる。例えば、車室外における照合エリア(以下、車室外照合エリア)は、車両2から数メートル以内の範囲とする。また、車載システム100と電子キー200のそれぞれには、車載システム100または電子キー200固有の識別番号である車両IDが格納されている。前述の照合処理による電子キー200の認証は、この車両IDから生成されるIDコードを用いて実現される。照合処理の詳細は別途後述する。
また、本実施形態では、偏波面選択エリアが形成される。偏波面選択エリアは、車載システム100が、電子キー200が送信する応答信号を受信する際に用いる偏波面を選択する処理を行うためのエリアである。偏波面選択エリアは、車室外照合エリアよりも、少し大きいエリアに設定される。たとえば、偏波面選択エリアは、車室外照合エリアよりも50センチメートル程度、大きいエリアに設定される。
偏波面選択エリアを車室外照合エリアよりも広いエリアに設定しておくことで、電子キー200が車室外照合エリアに入る前に、車載システム100は感度のよい偏波面を決定しておくことができる。よって、電子キー200が車室外照合エリアに入った時点から、車載システム100は、感度のよい偏波面を選択して、電子キー200が送信する応答信号を受信することができる。
<車載システム100の構成>
次に、車載システム100の構成について述べる。車載システム100は、図2に示すように車載器110、タッチセンサ140、スタートボタン150、ボディECU160およびエンジンECU170を備える。
車載器110は、上述したスマートエントリーシステムやRKEシステム(以降、キーレスエントリーシステム等)を実現するための種々の処理を実行する。車載器110と、タッチセンサ140、スタートボタン150、ボディECU160およびエンジンECU170のそれぞれとは、車両内に構築されたLAN(Local Area Network)によって通信可能に接続されている。
車載器110は、より細かい構成要素として、車載器ECU(ECU:Electronic Control Unit)111と、送信回路部112と、出力可変部113と、車両側送信アンテナ114と、車両側受信アンテナ115と、偏波切替部116と、受信回路部117とを備える。
車載器ECU111は、通常のコンピュータとして構成されており、CPU、RAM、ROM、I/O、およびこれらの構成を接続するバスラインなどを備えている。ROMには、通常のコンピュータを、本実施形態における車載器ECU111として機能させるためのプログラム(以降、車両側制御プログラム)等が格納されている。
なお、上述の車両側制御プログラムは、非遷移的実体的記録媒体(non- transitory tangible storage medium)に格納されていればよい。CPUが車両側制御プログラムを実行することは、車両側制御プログラムに対応する方法が実行されることに相当する。車載器ECU111は、CPUが車両側制御プログラムを実行することによって、スマートエントリーシステム等を実現するための車載システム100側の処理を実行する。この車載器ECU111についての詳細は別途後述する。
送信回路部112は、車載器ECU111から入力されたベースバンド信号に対して符号化、変調、デジタルアナログ変換等といった所定の処理を施すことで、搬送波信号に変換する。そして、そのベースバンド信号を元に生成した搬送波信号を、出力可変部113に出力する。
出力可変部113は、搬送波信号を車両側送信アンテナ114に出力し、電波として放射させる。出力可変部113は、搬送波信号の出力を可変することができる。出力可変部113の出力は、車載器ECU111により制御される。
車両側送信アンテナ114は、入力された信号をLF帯の電波に変換して空間へ放射する。車両側送信アンテナ114は、車両2の複数箇所に設けられている。例えば車両側送信アンテナ114は、車両2の各ドアに設けられたドアハンドル付近と、トランクドアのドアハンドル付近、および、車室内の任意の位置に設けられている。
車両側受信アンテナ115は、RF帯の電波を受信し、電気信号に変換する。変換した電気信号は、偏波切替部116を介して受信回路部117に出力される。車両側受信アンテナ115は、車両2において適宜設計される位置に少なくとも1つ設けられていればよい。その位置は、たとえば、Cピラー内である。車両側受信アンテナ115は、偏波面を水平偏波と垂直偏波に切り替え可能なアンテナである。たとえば、垂直偏波用のアンテナと水平偏波用の2本のアンテナを備えた構成とすることができる。他にも、複数のアンテナ素子を備えたアレーアンテナを用いることもできる。水平偏波となる偏波面が第1偏波面であり、垂直偏波となる偏波面が第2偏波面である。
偏波切替部116は、車両側受信アンテナ115の偏波面を、垂直偏波および水平偏波のいずれかに切り替える。
受信回路部117は、車両側受信アンテナ115から入力される信号に対して、アナログデジタル変換や、復調、復号などといった、所定の処理を施すことで、受信信号に含まれるデータを抽出する。そして、その抽出したデータを車載器ECU111に提供する。
また、受信回路部117は、車両側受信アンテナ115で受信した信号の強度である受信信号強度(つまりRSSI:Received Signal Strength Indication)を検出する機能も備える。受信回路部117が検出したRSSIは、車載器ECU111に提供される。なお、受信回路部117が検出するRSSIは、RF信号のRSSIである。そのため、以降では、受信回路部117が検出するRSSIを、RF_RSSIとも記載する。
タッチセンサ140は、車両2の各ドアハンドルに装備されて、ユーザ3がそのドアハンドルを触れていることを検出する。各タッチセンサ140の検出結果は、車載器110(具体的には車載器ECU111)に逐次出力される。
スタートボタン150は、ユーザ3がエンジンを始動させるためのプッシュスイッチである。スタートボタン150は、ユーザ3によってプッシュ操作がされると、その旨を示す制御信号を車載器ECU111に出力する。
ボディECU160は、車両2に搭載された種々のアクチュエータを制御するECUである。例えばボディECU160は、車載器110からの指示に基づき、車両2に設けられたドアの施開錠を制御するための駆動信号を各車両ドアに設けられたドアロックモータに出力し、各ドアの施開錠を行う。
エンジンECU170は、エンジンの動作を制御するECUである。例えばエンジンECU170は、車載器110からエンジンの始動を指示する始動指示信号を取得すると、エンジンを始動させる。
なお、本実施形態では一例として車両2を、動力源としてエンジンのみを備えるエンジン車とするが、これに限らない。車両2は、動力源としてエンジンとモータを備える、いわゆるハイブリッド車であってもよいし、モータのみを動力源として備える電気自動車であってもよい。エンジンECU170は、動力源の動作を制御するECUに相当する。
<車載器ECU111の機能について>
車載器ECU111は、CPUが上述の車両側制御プログラムを実行することで実現する機能ブロックとして、図3に示すように車両側送信制御部F1、車両側受信制御部F2、車両情報取得部F3、受信レベル判定部F4、照合処理部F5、車両側RKE処理部F6、車両側受信強度取得部F7、および整合性判定部F8を備える。また、車載器ECU111は、マップ記憶部M1も備える。マップ記憶部M1は、RAMが備える記憶領域の一部を用いて実現されれば良い。なお、車載器ECU111が備える機能の一部または全部は、1つまたは複数のICなどを用いてハードウェア的に実現されても良い。
車両側送信制御部F1は、車両側送信アンテナ114から送信する信号を生成して送信回路部112に送信する。また、出力可変部113に出力レベルを指示する信号を出力する。生成する信号には、ポーリング信号および照合用信号がある。
ポーリング信号は、電子キー200に対して応答を要求する信号である。ポーリング信号は、電子キー200が車室外照合エリアおよび車室内照合エリア内にないと判断できるときに送信する。また、車室内照合および車室外照合を実施する際にも送信する。車室内照合が成立しないときは、電子キー200は車室内エリアにないと判断できる。車室外に向けて送信された照合用信号に対して応答がないときは、電子キー200は車室外照合エリアにないと判断できる。
照合用信号は、電子キー200との間でコード照合を実施するための信号である。照合用信号は、ポーリング信号に対する応答を受信した場合に送信する。これ以外にも、照合用信号は、エンジン始動時および車両のドアをロックする際にも送信される。
電子キー200が車室外照合エリアおよび車室内照合エリア内にないと判断できるときに、ポーリング信号を送信する際には、偏波面選択エリアが形成される出力レベルを出力可変部113に指示する。車室内照合および車室外照合を実施する際にポーリング信号を送信する場合、および、照合用信号を送信する際には、照合エリアが形成される出力レベルを出力可変部113に指示する。
車両側受信制御部F2は、受信回路部117が復号したデータを取得する。また、車両側受信アンテナ115の偏波面を、水平偏波および垂直偏波のいずれかに切り替える指示を偏波切替部116に出力する。車両側受信アンテナ115の偏波面を水平偏波および垂直偏波のいずれにするかを決定するための処理は後述する。
車両情報取得部F3は、タッチセンサ140や、スタートボタン150、ボディECU160、エンジンECU170などの車両2に搭載されたセンサやECUから、車両2の状態を示す種々の情報(つまり車両情報)を取得する。車両情報としては、例えば、ドアハンドルにユーザ3が触れているか否か、スタートボタン150が押下されているか否か、ドアの開閉状態、各ドアの施錠状態などが該当する。
ドアハンドルにユーザ3が触れているか否かは、タッチセンサ140から取得することができ、スタートボタン150が押下されているか否かはスタートボタン150から出力される信号から判定できる。また、ドアの開閉状態や、各ドアの施錠/開錠状態なども、LANを介して、例えばボディECU160から取得できる。ドアの開閉状態は、カーテシスイッチによって検出されれば良い。
なお、車両情報に含まれる情報は、上述したものに限らない。図示しないシフトポジションセンサが検出するシフトポジションや、ブレーキペダルが踏み込まれているか否かを検出するブレーキセンサの検出結果なども車両情報に含まれる。
車両情報取得部F3が取得する車両情報は、照合処理部F5が現在の車両2の状態を認識するために用いられる。例えば、照合処理部F5は、エンジンがオフであり、全てのドアが施錠されている場合に、車両2は駐車されていると判定する。
受信レベル判定部F4は、車両側受信アンテナ115の偏波面を選択する必要がある場合に、車両側受信アンテナ115の偏波面を水平偏波として電子キー200からの電波を受信したときの受信レベルと、その偏波面を垂直偏波として電子キー200からの電波を受信したときの受信レベルとを比較する。そして、いずれの偏波面としたときの受信レベルが高いかを判定する。
偏波面を選択する必要がある場合の一例は、照合処理部F5が照合処理を行う前である。本実施形態では、電子キー200は、リレーアタックを防止するために、照合処理の際、応答信号を低い出力レベルで送信している。そのため、車載器110は低い出力レベルで送信された応答信号が受信出来るようにしておく必要があるからである。
受信レベル判定部F4は、電子キー200が車室外照合エリアおよび車室内照合エリアにないと判断できるときに、車両側送信制御部F1にポーリング信号の送信を要求する。車両側受信制御部F2がポーリング信号に応答した応答信号を受信した場合、その応答信号の受信レベルを記憶する。次いで、偏波面を、水平偏波および垂直偏波のうち、それまでとは別の偏波面に切り替える指示を偏波切替部116に出力する。そして、切り替え後の偏波面で受信した応答信号についても、受信レベルを記憶する。
車両側受信制御部F2は、これら2つの受信レベルを比較して、受信レベルが高い側となった偏波面に切り替える指示を偏波切替部116に出力する。
照合処理部F5は、電子キー200との無線通信による照合を実施するための一連の処理を実施する。照合処理部F5は、車室外に電子キー200が存在する状態を想定して実施する車室外照合と、車室内に電子キー200が存在することを確認するための車室内照合の2種類の異なる場面を想定した照合処理を実施する。
車室外照合には、例えば、ユーザ3が駐車されている車両2に搭乗するための照合(以降、搭乗用照合)や、車両2を施錠するための照合(以降、施錠用照合)などが含まれる。また、車室内照合には、例えば、スタートボタン150のプッシュ操作に基づいてエンジンを始動させるための照合(以降、始動用照合)が含まれる。以下、車室外照合と車室内照合のそれぞれの一連の流れの一例を簡単に述べる。
前述した受信レベル判定部F4は、車両2が駐車されている場合、搭乗用照合を実施するための準備処理として、車両側送信制御部F1と協働し、ポーリング信号を所定のポーリング周期(例えば200ミリ秒)で車両側送信アンテナ114から送信する。このときのポーリング信号の出力レベルは、偏波面選択エリアが形成される出力レベルである。
照合処理部F5は、受信レベル判定部F4および車両側受信制御部F2の処理により、車両側受信アンテナ115の偏波面が決定された後、車室外照合を行う必要がある場合に、ポーリング信号を周期的に車両側送信アンテナ114から送信する。このときのポーリング信号の出力レベルは、車室外照合エリアが形成される出力レベルである。
このポーリング信号に対する応答信号を受信することによって、電子キー200である可能性がある通信端末が、車室外照合エリア内に存在することを検出することができる。照合処理部F5は、応答信号を受信した場合、コード照合を実施するための信号としてのチャレンジ信号を送信する。チャレンジ信号は、電子キー200に対して車両IDを所定の関数で暗号化したIDコードを含む応答信号の返送を要求する信号である。チャレンジ信号が照合用信号に相当する。
そして、照合処理部F5は、返送されてきた応答信号に含まれるIDコードが、照合処理部F5が保持するIDコードと一致、または、所定の関係を充足する場合に、照合成立と判定して、ドアを開錠準備状態する。開錠準備状態は、ユーザ3がドアのタッチセンサ140に触れるだけでドアを開錠することができる状態である。
また、照合処理部F5は、エンジンがオフ、かつ、全ドアが閉められている状態において、ドアを施錠するように指示するユーザ操作が行われたことを検出した場合に、施錠用照合として、チャレンジ信号を送信し、IDコードの照合を実施する。IDコードの照合が成立した場合には、ボディECU160に対して各ドアを施錠するように指示する。なお、ドアを施錠するためのユーザ操作は、例えばユーザ3による施錠指示を受け付けるためのスイッチをドアハンドル付近に設けておき、当該スイッチからの出力信号に基づいて検出されれば良い。
さらに、照合処理部F5は、スタートボタン150がプッシュされた場合に、始動用照合として、チャレンジ信号を送信し、IDコードの照合を実施する。コード照合が成立した場合には、エンジンECU170に対してエンジンを始動させるように指示する。
チャレンジ信号を送信し、返送されてきた応答信号に含まれるIDコードを照合処理部F5が保持するIDコードを照合することで、正規の電子キー200であることを確認することが照合処理に相当する。
また、種々の照合処理を実施する条件は、照合が成立した場合に実施する車両制御の内容に応じて適宜設計されれば良い。上述の始動用照合などを実施する条件も一例であり、適宜設計されればよい。
ところで、本実施形態におけるチャレンジ信号には、少なくとも当該チャレンジ信号が、車室内照合用のチャレンジ信号であるか、車室外照合用のチャレンジ信号であるか、どちらに該当するかを示す照合場面情報が含まれているものとする。この照合場面情報によって、電子キー200は、チャレンジ信号を受信した場合に、どのような場面での照合を実施しているかを認識することができる。車室外照合のためのチャレンジ信号が車室外照合用信号に相当し、車室内照合のためのチャレンジ信号が車室内照合用信号に相当する。
なお、他の態様として、照合場面情報は、どのような車両制御を実行するためのチャレンジ信号であるかを示す情報であってもよい。ここでの車両制御とは、ドアの開錠や、施錠、エンジン始動などを指す。
車両側RKE処理部F6は、上述のRKEシステムを実現するための車両側の処理を実施する。具体的には、電子キー200から送信された指示信号の内容を解析し、当該指示信号に対応する車両制御を、ボディECU160等と協働して実施する。指示信号に対応する車両制御とは、例えば、ドアの施開錠や、照明の点灯、車両2に搭載されている空調システムの始動などである。
車両側受信強度取得部F7は、受信回路部117が検出したRF_RSSIを逐次取得する。取得したRSSIは一定時間RAMに保持される。これにより、後述するように、受信した応答信号のRSSIを特定することができる。
マップ記憶部M1は、LF_RSSIマップと、車室外用RF_RSSIマップと、車室内用RF_RSSIマップと、を記憶している。LF_RSSIマップは、車両2と電子キー200との間の距離(以降、端末間距離)と、電子キー200におけるチャレンジ信号のRSSIとの対応関係を示すデータである。車室外用RF_RSSIマップは、車室外照合用のチャレンジ信号に対する応答信号のRSSIと端末間距離との対応関係を示すデータである。車室内用RF_RSSIマップは、車室内照合用のチャレンジ信号に対する応答信号のRSSIと端末間距離との対応関係を示すデータである。
一般的に、無線信号は、空間中を伝搬するにつれて減衰していくため、車両2と電子キー200との距離が離れているほど、図4に示すように電子キー200におけるチャレンジ信号のRSSIは小さくなる。LF_RSSIマップは、この図4に示すような、端末間距離と電子キー200におけるチャレンジ信号のRSSIとの対応関係を示すデータである。LF_RSSIマップは、実試験やシミュレーション等に基づいて作成されればよい。
なお、図4に示すグラフの横軸は端末間距離を、縦軸はLF_RSSIをそれぞれ表している。また、縦軸上のLFmxは、電子キー200で観測されうるチャレンジ信号のRSSIの最大値である。LFmxは、車載システム100によるチャレンジ信号の送信電力に応じて定まる。また、縦軸上のLFmnは、電子キー200がチャレンジ信号を正常に復号可能な信号強度の下限値として想定されるレベルを表している。
図5は、車室外用RF_RSSIマップ、および、車室内用RF_RSSIマップのそれぞれが示す、端末間距離とRF_RSSIとの対応関係を概念的に示している。図5における実線で示すグラフが、車室外用RF_RSSIマップにおける端末間距離とRF_RSSIとの対応関係を示し、一点鎖線で示すグラフが、車室内用RF_RSSIマップにおける端末間距離とRF_RSSIとの対応関係を示している。
縦軸上のRFmx1は、車載システム100で観測され得る車室外照合用の応答信号のRSSIの最大値であり、RFmx2は、車室内照合用の応答信号のRSSIの最大値である。また、RFmnは、車載システム100が応答信号を正常に復号可能な信号強度の下限値として想定されるレベルを表している。なお、以下では、車室外照合用の応答信号を、車室外応答信号と記載することもある。また、車室内照合用の応答信号を、車室内応答信号と記載することもある。
RFmx1やRFmx2は、電子キー200が応答信号を送信する際の送信電力(換言すれば出力レベル)に応じて定まる。つまり、RFmx1は、車室外応答レベルに応じて定まり、RFmx2は、車室内応答レベルに応じて定まる。
当然、送信電力が異なれば、RF_RSSIと端末間距離の対応関係も異なってくる。本実施形態では、車室内照合用の応答信号の出力レベルを、車室外応答信号の出力レベルよりも小さいレベルとしている。つまり、車室外応答信号と車室内照合用の応答信号とで、端末間距離とRF_RSSIとの対応関係も異なってくる。
そのため、マップ記憶部M1は、RF_RSSIと端末間距離の対応関係を示すデータ(以降、RF_RSSIマップ)として、車室外用RF_RSSIマップと車室内用RF_RSSIマップの2種類のマップデータを備えている。本実施形態と異なり、車室内照合用の応答信号の出力レベルと、車室外応答信号の出力レベルとを異ならせていなければ、マップ記憶部M1がRF_RSSIと端末間距離の対応関係を示すデータとして記憶するマップは1種類でよい。
また、本実施形態では一例として、車載器ECU111は、LF_RSSIと端末間距離の対応関係や、RF_RSSIと端末間距離の対応関係をマップ形式で表したデータを記憶する態様とするが、これに限らない。種々のRSSIと端末間距離との対応関係は、関数やテーブル等の形式で表されていても良い。
なお、種々のマップデータは、元来、ROM等の不揮発性の記憶媒体に保存されている。そして、ROMに保存されている種々のマップデータが、CPUによって読み出されてRAMに格納され、種々の処理に利用される。RAMが備える記憶領域のうち、ROMから読み出されたマップデータを保持しているデータ領域がマップ記憶部M1に相当する。上述した種々のマップは、整合性判定部F8によって利用される。
整合性判定部F8は、マップ記憶部M1が記憶しているRF_RSSIマップと、車両側受信強度取得部F7が取得した応答信号のRSSIとを用いて、端末間距離としての復路距離を推定する。
なお、復路距離を推定する際に用いるRF_RSSIマップは、応答信号のトリガとなったチャレンジ信号の種別に応じたものとする。つまり、車室外照合用のチャレンジ信号に対して返送されてきた応答信号に対しては、車室外用RF_RSSIマップを用いて復路距離を推定する。一方、車室内照合用のチャレンジ信号に対して返送されてきた応答信号に対しては、車室内用RF_RSSIマップを用いて復路距離を推定する。
また、LF_RSSIマップと、応答信号に含まれているLF_RSSIとを用いて、端末間距離としての復路距離を推定する。そして、復路距離と往路距離とが整合しているか否かを判定する。この整合性判定部F8の作動の詳細については別途後述する。
<電子キー200の構成>
次に、電子キー200の構成について述べる。電子キー200は、図6に示すように、キー側受信アンテナ210、受信回路部220、スイッチ230、キー側制御部240、送信回路部250、切替スイッチ260、出力調整部270、および、キー側送信アンテナ280を備える。なお、キー側送信アンテナ280には、キー側送信アンテナ280A、280Bの2つを含む。これら2つの区別しないときは、キー側送信アンテナ280と記載する。キー側制御部240と、受信回路部220、スイッチ230、送信回路部250、切替スイッチ260および出力調整部270のそれぞれとは通信可能に接続されている。
キー側受信アンテナ210は、LF帯の電波を受信するためのアンテナである。キー側受信アンテナ210は受信回路部220と接続されており、受信した電波を電気信号に変換して受信回路部220に出力する。
受信回路部220は、キー側受信アンテナ210から入力される信号に対して、アナログデジタル変換や、復調、復号などといった、所定の処理を施すことで、受信信号に含まれるデータを抽出する。そして、その抽出したデータをキー側制御部240に提供する。
また、受信回路部220は、キー側受信アンテナ210で受信した信号の強度である受信信号強度(つまりRSSI)を検出する機能も備え、検出したRSSIは、キー側制御部240に提供される。受信回路部220が検出するRSSIは、LF信号のRSSIである。そのため、以降では便宜上、受信回路部220が検出するRSSIを、LF_RSSIとも記載する。
スイッチ230は、ユーザ3がRKEシステムとしての機能を利用するためのスイッチである。電子キー200は、例えばスイッチ230として、全ドアを施錠するためのスイッチ230や、全ドアを開錠するためのスイッチ230を備える。種々のスイッチ230は、ユーザ3によって押下された場合に、そのスイッチ230が押下されたことを示す制御信号をキー側制御部240に出力する。
スイッチ230から入力される制御信号によって、キー側制御部240は、車両2に設けられている種々のドアの施錠/開錠といった施錠状態を制御するためのユーザ操作が実行されたことを検出するとともに、その指示内容を特定できる。なお、図6には、便宜上、スイッチ230を2つしか図示していないが、スイッチ230の数は2つに限らない。例えば、トランクドアのみの開錠を指示するスイッチ230を備えていても良い。スイッチ230が操作検出部に相当する。
キー側制御部240は、CPU、RAM、ROM、I/O等を備えるマイクロコンピュータを主体として構成されている。ROMには通常のマイクロコンピュータを、キー側制御部240として機能させるためのプログラム(以降、キー側制御プログラム)が格納されている。
キー側制御部240は、CPUがROMに格納されているキー側制御プログラムを実行することによって、スマートエントリーシステム等を実現するためのキー側の処理を実行する。なお、ROMには上記プログラムの他、車両IDが格納されている。キー側制御部240の詳細な機能については別途後述する。
送信回路部250は、キー側制御部240から入力されたベースバンド信号に対して符号化、変調、デジタルアナログ変換等といった所定の処理を施すことで、ベースバンド信号を搬送波信号に変換する。そして、その生成した搬送波信号を、切替スイッチ260に出力する。
切替スイッチ260は、送信回路部250から入力された信号を、出力調整部270へ出力するか、キー側送信アンテナ280Bに出力するかを切り替えるスイッチである。切替スイッチ260はキー側制御部240により制御されて、接続側が切り替わる。
出力調整部270は、キー側制御部240、切替スイッチ260、およびキー側送信アンテナ280Aと電気的に接続されている。出力調整部270は、送信回路部250から入力された電気信号の電力を、キー側制御部240によって指示されているレベルに調整して、キー側送信アンテナ280Aに出力する。
この出力調整部270により、キー側制御部240は、車載システム100に送信する信号の出力レベル(換言すれば送信電力)を、出力調整部270が設定可能な範囲内において、任意のレベルに調整することができる。本実施形態における出力調整部270は、後述するデフォルトレベルと、車室外応答レベルと、車室内応答レベルと、の3段階に出力レベルを調整できるように構成されている。
出力調整部270は、本実施形態では、信号を減衰させるアッテネータを用いて実現する。例えば、スイッチを用いて、減衰レベルの異なる2つのアッテネータを信号伝搬系統に接続したり切り離したりすることで、出力レベルを調整する構成とすればよい。また、2つのアッテネータを信号伝搬系統から切り離している場合にはデフォルトレベルで送信されるような構成とすれば良い。なお、これとは異なり、増幅度合いを調整可能な可変利得アンプを用いて出力調整部270を実現することもできる。
キー側送信アンテナ280は、入力された信号をRF帯の電波に変換して空間へ放射する。2つのキー側送信アンテナ280の違いは偏波面である。相互に同じ形であり、配置されている向きが相互に異なっていることにより、2つのキー側送信アンテナ280A、280Bの偏波面は互いに異なっている。本実施形態では、2つのキー側送信アンテナ280A、280Bの偏波面は、互いに直交しているものとする。
<キー側制御部240の機能>
キー側制御部240は、上述のキー側制御プログラムを実行することで実現する機能ブロックとして、図7に示すように、キー側送信制御部G1、応答種別判定部G2、キー側受信強度取得部G3、および出力レベル指示部G4を備える。なお、キー側制御部240が備える機能ブロックの一部または全部は、1つまたは複数のICなどを用いてハードウェア的に実現されても良い。
キー側送信制御部G1は、車載システム100に送信する信号を生成し、送信回路部250に出力する。例えば受信回路部220が、ポーリング信号やチャレンジ信号等といった、車載システム100が送信した信号を受信した場合には、当該受信信号に対する応答として送信するべき所定の信号を生成し、送信回路部250に出力する。例えば受信回路部220がチャレンジ信号を受信した場合には、車両IDを暗号化したコードを含む応答信号を生成する。
また、或るスイッチ230から、ユーザ3によって押下されたことを示す制御信号が入力された場合には、その制御信号を出力したスイッチ230に対応する車両制御を実行するように指示する指示信号を生成する。例えば、全ドアを開錠するためのスイッチ230が押下された場合には、全ドアを開錠するように指示する指示信号を生成して、送信回路部250に出力する。
さらに、キー側送信制御部G1は、切替スイッチ260の切り替え制御も行う。切替スイッチ260を、出力調整部270と接続する側とするか、キー側送信アンテナ280Bと接続する側とするかは、送信する信号により定まる。
送信する信号が、RKEシステムとして送信する指示信号であれば、切替スイッチ260をキー側送信アンテナ280Bに接続する。なお、これに代えて、出力調整部270の出力レベルをデフォルトレベルとした状態で、切替スイッチ260をキー側送信アンテナ280Aに接続してもよい。どちらの場合でも、指示信号が送信される送信電力は同じデフォルトレベルになる。デフォルトレベルでの送信電力は、RKEシステムにおいて電子キー200が送信する信号に要求されている通信距離が満たされる電力になっている。
また、車載システム100が、車両側受信アンテナ115の偏波面を決定するために送信するポーリング信号に応答する応答信号を送信する際にも、切替スイッチ260をキー側送信アンテナ280Bと接続する側とする。一方、照合処理の際には、切替スイッチ260を出力調整部270と接続する側とする。
応答種別判定部G2は、受信回路部220がチャレンジ信号を受信した場合に、チャレンジ信号に含まれている照合場面情報に基づいて、チャレンジ信号が、車室内照合用のチャレンジ信号と、車室外照合用のチャレンジ信号の、どちらに該当するかを識別する。そして、その識別結果に応じて、電子キー200がこれから送信しようとしている応答信号が、車室内照合のための応答信号と、車室外照合のための応答信号のどちらに該当するかを判定する。その判定結果は、出力レベル指示部G4に提供される。
キー側受信強度取得部G3は、受信回路部220が検出したLF_RSSIを逐次取得する。キー側受信強度取得部G3が取得したRSSIは、RAMに一定時間保持される。これにより、受信したチャレンジ信号のRSSIを特定することができる。
キー側送信制御部G1は、受信回路部220がチャレンジ信号を受信した場合には、当該チャレンジ信号に対して受信回路部220が検出したRSSIを含む応答信号を生成する。つまり、電子キー200は、受信したチャレンジ信号のRSSIを含む応答信号を所定の出力レベルで車載システム100に返送する。チャレンジ信号に含めるLF_RSSIは距離関連情報に相当する。
出力レベル指示部G4は、これから電子キー200が送信しようとしている信号の種類に応じて出力レベルの目標値を決定する。そして、出力調整部270に対して、出力レベルの目標値を指示する。出力調整部270は、出力レベル指示部G4からの指示に基づいて、出力レベルが目標値となるように、信号の減衰度合いや増幅度合いを変更する。つまり、出力レベル指示部G4は、出力調整部270と協働し、電子キー200が車載システム100に送信する信号の出力レベルを、これから電子キー200が送信しようとしている信号の種類に応じたレベルに調整する。
具体的には、出力レベル指示部G4は、出力調整部270と協働し、指示信号は所定のデフォルトレベルで送信させる。また、車室外照合のための応答信号は、デフォルトレベルよりも小さい車室外応答レベルで送信させる。さらに、車室内照合のための応答信号は、車室外応答レベルよりもさらに小さい車室内応答レベルで送信させる。つまり、種々の信号の出力レベルは、指示信号、車室外照合のための応答信号、車室内照合のための応答信号の順に抑制する。
デフォルトレベルや、車室外応答レベル、車室内応答レベルの具体的な値は、適宜設計されれば良い。デフォルトレベルは、指示信号を送信する場合に採用する出力レベルであるため、電波法等などの制約が許容する範囲において、できるだけ大きいことが好ましい。
例えば、デフォルトレベルは、見通し内における信号の到達距離が数十メートル(例えば30メートル)程度となるレベルとすれば良い。なお、ここでの見通し内における信号の到達距離とは、電子キー200と車載システム100との間に電波の伝搬を阻害する物体がない環境において、電子キー200が送信した信号を車載システム100が復調可能なレベルで受信できる距離の上限値に相当する。
また、車室外応答レベルは、見通し内における信号の到達距離が5〜10メートル程度となるレベルとすればよい。車室内応答レベルは、見通し内における信号の到達距離が数メートル(例えば3メートル)程度となるレベルとすればよい。なお、ここに記載した信号の到達距離は、特許文献1に記載されている到達距離と同じである。しかし、本実施形態では、車室外応答レベルおよび車室内応答レベルは、特許文献1よりも低くすることもできる。次にその理由を説明する。
図8には、電子キー200がデフォルトレベルあるいは車室外応答レベルで信号を送信し、車載器110の車両側受信アンテナ115が水平偏波で信号を受信できる限界距離を概念的に示している。
車室外応答レベルはデフォルトレベルよりも出力レベルを低くしているので、電子キー200が送信する信号の出力レベルが車室外応答レベルである場合に車載器110が受信できる距離は、出力レベルがデフォルトレベルであるときよりも短くなっている。加えて、図8に示すように、受信感度特性は等方的ではなく、方位により受信感度は異なる。図8では、地点P1が車室外応答レベルにおいて最も短い通信距離であり、地点P2が車室外応答レベルにおいて最も長い通信距離である。
要求仕様から定まる車室外照合エリアの境界あるいはそれよりも外に、通信距離が最も短い地点P1が存在するような大きさに車室外応答レベルを決める必要がある。これに対して、本実施形態では、水平偏波と垂直偏波を比較して感度がよい側の偏波面で電波を受信する。図9には、電子キー200が車室外応答レベルで信号を送信し、車載器110が水平偏波および垂直偏波で信号を受信できる限界距離を概念的に示している。加えて、それら水平偏波での限界距離と垂直偏波での限界距離を方位ごとに比較して大きい側を選択して得られる最大値選択線も示している。
本実施形態の場合、車載器110が受信できる限界距離は、この最大値選択線になる。最大値選択線において、最も短い通信距離となる点は地点P3である。地点P1と地点P3を比較すれば分かるように、地点P3の方が車両2から遠い。よって、本実施形態では、地点P3が車室外照合エリアの境界あるいはそれよりも外になるように車室外応答レベルを設定すればよい。よって、本実施形態では、車室外応答レベルを特許文献1よりも低くすることができるのである。同様の理由により、本実施形態では、車室内応答レベルを特許文献1よりも低くすることができる。
なお、本実施形態では、車室外照合のための応答信号と、車室内照合のための応答信号とで、出力レベルを異なるレベルとしている。しかし、車室外照合のための応答信号と、車室内照合のための応答信号の出力レベルを等しいレベルとすることもできる。ただし、その場合の応答信号の出力レベルは、指示信号の出力レベルよりも小さいレベルに抑制するものとする。
また、電子キー200がスマートエントリーシステムを実現するために送信する信号のうち、ポーリング信号に対する応答信号など、IDコードを含まない信号については、デフォルトレベルで送信してもよいし、車室外応答レベルで送信してもよい。
<RKE関連処理>
次に、図10に示すフローチャートを用いて、電子キー200がRKEシステムとして機能するときのキー側制御部240の処理を説明する。図10に示す処理は、スイッチ230が押下されて、そのことを示す制御信号がキー側制御部240に入力されたことにより開始する。
ステップ(以下、ステップを省略する)S1では、切替スイッチ260をキー側送信アンテナ280Bに接続される側に切り替える。S2では、その制御信号を入力したスイッチ230に対応する車両制御を実行することを指示する指示信号を生成する。
S3では、S2で生成した指示信号をキー側送信アンテナ280Bから送信する。なお、S1、S2の処理はキー側送信制御部G1が実行し、S3は出力レベル指示部G4が実行する。
図11には、車載器110がRKEシステムとして機能するときに車載器ECU111が実行する処理を示している。図11に示す処理は、所定の実行周期で周期的に実行される。また、図11に示す処理は、車両側RKE処理部F6が実行する。
S11では、受信回路部117により復号された信号を取得する。続くS12では、S11で得た信号が指示信号か否かを判断する。指示信号でない場合には、図11の処理を終了する。指示信号である場合にはS13に進む。S13では指示信号に含まれているコードを照合する。S14では、S13での照合の結果、照合が成立するか否かを判断する。照合が不成立であれば図11に示す処理を終了する。照合が成立した場合にはS15に進む。S15では、指示信号に応じた処理を実行する。
<スマートエントリー関連処理>
次に、車載器ECU111がスマートエントリーシステムの機能を実行する場合の処理を説明する。車載器ECU111は、図12に示す処理を前述したポーリング周期で周期的に実行する。
S21では、偏波面選択エリアが形成される出力レベルを出力可変部113に指示し、かつ、ポーリング信号を生成して、送信回路部112に出力する。これにより、偏波面選択エリアに向けてポーリング信号が送信される。偏波面選択エリアに電子キー200が存在している場合には、電子キー200は応答信号を返信する。
S22では応答信号を受信したか否かを判断する。S22の判断がNOであれば、図12の処理を終了する。一方、S22の判断がYESであればS23へ進む。S23では、受信した応答信号の受信レベルを、応答信号を受信したときの車両側受信アンテナ115の偏波面と対応付けて記録する。
S24では、車両側受信アンテナ115の偏波面を、これまでとは逆の偏波面に切り替える指示を偏波切替部116に出力する。S25では、S21と同様の処理により、偏波面選択エリアに向けてポーリング信号を送信する。
S26では、応答信号を受信したか否かを判断する。S26の判断がNOであれば、図12の処理を終了し、YESであればS27へ進む。S27では、受信した応答信号の受信レベルを、このときの車両側受信アンテナ115の偏波面と対応付けて記録する。
S28では、S23で記録した受信レベルとS27で記録した受信レベルとを比較する。S29では、S28での比較の結果、受信レベルが高い側の偏波面を選択する。S30では、車両側受信アンテナ115の偏波面をS29で選択した偏波面として照合処理を実行する。照合処理の詳細は図13を用いて説明する。
なお、図12に示した処理のうち、S21、S25は車両側送信制御部F1が実行する。また、S22、S23、S26、S27、S28、S29は受信レベル判定部F4が実行し、S24は車両側受信制御部F2が実行し、S30は車両側受信制御部F2、照合処理部F5が実行する。
図13は、車載器ECU111が実行する照合処理を説明するフローチャートである。図13に示す処理は、図12のS30において照合処理を実行すると決定した場合に、実行する。なお、S30を実行後、車室外照合エリアが形成される出力レベルとして、改めて、ポーリング信号を送信し、そのポーリング信号に応答した応答信号を受信した場合、すなわち、搭乗用照合条件が成立した場合に、図13の処理を開始してもよい。
この図13が実行されると、車載器110からチャレンジ信号が送信される。図13を説明する前に、電子キー200がチャレンジ信号を受信した場合の処理を図14を用いて説明する。電子キー200のキー側制御部240は、たとえば、受信回路部220が車載システム100からのLF信号を受信した場合に、図14に示す処理を開始する。
まず、S51では受信した信号がチャレンジ信号であるか否かを判定する。受信信号がチャレンジ信号である場合にはS51が肯定判定されてS52に移る。一方、受信信号がチャレンジ信号ではない場合には、S51が否定判定されて本フローを終了する。なお、S51が否定判定された場合には、別途、受信信号に応じた応答信号を生成し、所定の出力レベルで送信する処理を実施する。
S52ではキー側受信強度取得部G3が、今回受信したチャレンジ信号のRSSIを受信回路部220から取得してS53に移る。S53では応答種別判定部G2が、受信回路部220が受信したチャレンジ信号に含まれている照合場面情報に基づいて、今回、キー側送信制御部G1が生成する応答信号が、車室外応答信号と車室内応答信号のどちらに該当するかを判定する。そして、その判定結果を、出力レベル指示部G4に提供してS54に移る。
S54では出力レベル指示部G4が、S53での判定結果に基づいて出力調整部270の出力レベルを調整してS55に移る。具体的には、S53での判定の結果、キー側送信制御部G1が生成する信号が、車室外照合のための応答信号である場合には、出力調整部270出力レベルを車室外応答レベルに設定してS55に移る。一方、キー側送信制御部G1が生成する信号が、車室内照合のための応答信号である場合には、出力調整部270出力レベルを車室内応答レベルに設定してS55に移る。
S55ではキー側送信制御部G1が、S52においてキー側受信強度取得部G3が取得したRSSIを含む応答信号を生成してS56に移る。S56では、キー側送信制御部G1が切替スイッチ260を出力調整部270側、すなわち、キー側送信アンテナ280Aに接続される側に切り替える指示を出力し、かつ、S55で生成した応答信号を送信回路部250に出力して本フローを終了する。なお、送信回路部250に入力された応答信号は、搬送波信号に変調された後に、出力調整部270で所定の出力レベルに調整されて、キー側送信アンテナ280Aから送信される。
このようにして、電子キー200は、チャレンジ信号を受信した場合に、応答信号を車載器110へ送信する。次に、図13に示す、車載器ECU111が実行する照合処理を説明する。
S41では照合処理部F5が、車両側送信制御部F1や送信回路部112等と協働し、車室外照合用のチャレンジ信号を生成してS42に移る。S42では車両側受信制御部F2が、応答信号を受信したか否かを判定する。応答信号を受信した場合には、S42が肯定判定されてS43に移る。一方、チャレンジ信号を送信してから一定時間経過しても応答信号を受信しなかった場合には、S42が否定判定されて本フローを終了する。
S43では車両側受信強度取得部F7が、応答信号のRF_RSSIを受信回路部117から取得する。そして、そのRF_RSSIを整合性判定部F8に提供してS44に移る。S44では整合性判定部F8が、応答信号に含まれるLF_RSSIを読み出してS45に移る。
S45では整合性判定部F8が、距離整合性判定処理を実施してS46に移る。この距離整合性判定処理については、図15を用いて説明する。まず、整合性判定部F8は、マップ記憶部M1が記憶しているLF_RSSIマップを用いて、応答信号に含まれているLF_RSSIから、復路距離を推定する。図15中のDlfは、LF_RSSIがLFrvとなっている場合に対応する復路距離を表している。
また、整合性判定部F8は、マップ記憶部M1が記憶している車室外用RF_RSSIマップを用いて、チャレンジ信号のRF_RSSIから、往路距離を推定する。図15中のDrfは、RF_RSSIがRFrvとなっている場合に対応する往路距離を表している。
そして、復路距離Dlfと、往路距離Drfの差の絶対値(以降、乖離度)ΔDを特定し、乖離度ΔDが所定の許容閾値以上となっている場合に、復路距離Dlfと往路距離Drfが整合していないと判定する。また、乖離度ΔDが所定の許容閾値未満となっている場合には、復路距離Dlfと往路距離Drfが整合していると判定する。
ここで用いる許容閾値は、復路距離Dlfと往路距離Drfの差を、種々の距離を推定する上で生じる誤差として許容する範囲の上限値に相当する。当然、種々の信号のRSSIは、マルチパス等の影響によって揺らぐため、RSSIから推定される距離には誤差が含まれる。また、RF帯とLF帯とでは電波の伝搬特性が異なるため、RSSIへの伝搬環境の影響も異なってくる。ここで用いられる許容閾値は、それらの種々の原因に由来する乖離度を吸収する閾値であって、具体的な値は適宜設計されれば良い。
上述した整合性判定処理において、整合性判定部F8が復路距離Dlfと往路距離Drfが整合していると判定した場合には、S46が肯定判定されてS48に移る。一方、復路距離Dlfと往路距離Drfが整合していないと判定した場合には、S46が否定判定されてS47に移る。
S47では、照合NGと判定して本フローを終了する。復路距離Dlfと往路距離Drfが整合していない場合とは、後述するように、チャレンジ信号が中継器300によってリレーされて電子キー200に到達している可能性を示唆しているためである。
S48では、受信した応答信号に示されるIDコードと、照合処理部F5が保持するIDコードとを照らし合わせる。つまりIDコードの照合を実施して本フローを終了する。なお、照合が成立した場合には、前述の通り、開錠用処理を実施する。
以上では、照合処理の一例として、搭乗用照合を実施する場合について例示したが、他の場面における照合処理(例えば始動用照合)も同様に実施すれば良い。
<第1実施形態のまとめ>
以上の構成では、電子キー200は、指示信号を送信する場合には所定のデフォルトレベルで送信する一方、応答信号を送信する場合には、デフォルトレベルよりも小さい出力レベルで送信する。また、車室外照合のための応答信号は車室外応答レベルで送信させ、車室内照合のための応答信号は、車室外応答レベルよりも小さい車室内応答レベルで送信させる。
このような作動によれば、RKEシステム用の指示信号は相対的に遠くまで伝搬する一方、スマートエントリーシステム用の応答信号の伝搬距離は、指示信号よりも抑制される。したがって、応答信号が中継器によってリレーされる恐れを低減することができる。その結果、正規のユーザ3が意図しないにも関わらず、コードの照合が成立することを抑制することができる。
ただし、電子キー200と車両2との距離が、図16に示すように、車室外応答レベルでも到達しうる距離となっている場合、中継器300で中継されたチャレンジ信号に対する応答信号が車載システム100まで到達することが生じうる。なお、図16における一点鎖線は、車室外照合のための応答信号の到達範囲を示しており、点線は、車載システム100の無線通信エリアを示している。
本実施形態では、そのような場合においても、照合が成立してしまうことを抑制することができる。具体的には、次の通りである。図16で示すような状況においては、チャレンジ信号は中継器300によって増幅されているため、LF_RSSIは大きい値となることが想定される。つまり、往路距離は相対的に小さい値に推定される。一方、RF帯の応答信号は当該中継器300によって増幅されないため、RF_RSSIから推定される復路距離は、実際の距離に対応する距離となる。つまり、復路距離は相対的に大きい値となる。
つまり、復路距離と往路距離が整合していない場合とは、チャレンジ信号が中継されている状況を示唆する。なお、一般的にリレーアタックに用いられる中継器300はLF帯の信号を増幅するものであるため、当該中継器300によってはRF帯の信号である応答信号は増幅されない。
本実施形態の構成によれば、整合性判定部F8によって2つの距離が整合していない場合には、IDコードの照合を実施せずに、照合不成立と判定する。したがって、仮に電子キー200と車載システム100とが図16のように、中継器300で中継されたチャレンジ信号に対する応答信号が車載システム100まで到達するような位置関係となっていても、照合が不正に成立してしまうことを抑制できる。
また、本実施形態の構成によれば、車室内照合用の応答信号の到達範囲は、車室外応答信号の到達範囲よりも小さい。したがって、仮に車室外応答信号が中継器によってリレーされたとしても、車室内照合用の応答信号まで、当該中継器によってリレーされる可能性は低い。つまり、本実施形態の構成によれば、第3者によってドアの開錠までは実行されたとしても、エンジンの始動まで実行される恐れを低減することができる。
もちろん、前述の通り、車室外応答信号の到達範囲自体も、RKEシステム用の指示信号の到達範囲よりも小さく設定しているため、以上の構成によれば、ドアの開錠が実行される可能性自体も低減できている。つまり、以上の構成は、ユーザ3の意図しない照合処理に対して、2段階の防御策を取り入れていることに相当する。
また、RKEシステム用の指示信号は、所定のデフォルトレベルで送信される。したがって、以上の構成によれば、RKEシステム用の指示信号はできるだけ遠くまで飛ばしたいという需要を満たしつつ、車両2のセキュリティを高めることができる。
さらに、本実施形態では、水平偏波を受信する偏波面と垂直偏波を受信する偏波面のうち、相対的に通信感度がよい偏波面で応答信号の通信が行われる。よって、車室外応答レベルがデフォルトレベルよりも低くても、車室外照合エリアで電子キー200と車載器110とが通信できない可能性を低減できる。
また、本実施形態では、相対的に通信感度がよい偏波面で応答信号を通信を行うことにより、図9に示すように、方位による通信感度の違いを低減することができる。よって、RF_RSSIから推定する往路距離Drfの、電子キー200の存在方位による違いを低減できる。そのため、整合性判定部F8の判定精度を向上させることもできる。
なお、本実施形態では一例として、電子キー200が送信するRF帯の信号(以降、RF信号)の出力レベルを、デフォルトレベル、車室外応答レベル、車室内応答レベルの3段階に調整する態様を例示したが、これに限らない。RF信号の出力レベルは、デフォルトレベル、搭乗用応答レベル、施錠用応答レベル、車室内応答レベルの4段階に調整されてもよい。搭乗用応答レベルは前述の車室外応答レベルに相当するレベルとし、施錠用応答レベルは、搭乗用応答レベルよりも小さく、車室内用応答レベル以上となる範囲の任意のレベルとすればよい。
以上、実施形態を説明したが、開示した技術は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の変形例も開示した範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
[変形例1]
変形例1では、キー側制御部240の出力レベル指示部G4は、車室内照合用の応答信号の出力レベルを、車室外応答信号の出力レベルと同じにする。そして、照合処理部F5は、車室内応答信号のRF_RSSIが、車室外応答信号のRF_RSSIよりも小さい場合には、車室内照合が不成立であると判定する。
ユーザ3が、車両2に乗り込み、車両2を発進させる際には、車室外照合から車室内照合へと進む。このとき、車室外照合は電子キー200が車室外照合エリアに入ったときに行われるので、電子キー200と車両側受信アンテナ115との距離は数メートルである。一方、車室内照合は、電子キー200が車室内にあるときに行われる。よって、車室外照合時の車両側受信アンテナ115から電子キー200までの距離と、車室内照合時の車両側受信アンテナ115から電子キー200までの距離とを比較すると、車室内照合時のほうが短いはずである。
また、この変形例1でも、車両側受信アンテナ115は、相対的に受信感度のよい側の偏波面で応答信号を受信する。これにより、RF_RSSIと距離との相関が向上する。これらのことから、正常であれば、車室内照合時のRF_RSSIは、車室外照合時のRF_RSSIよりも大きくなるはずである。そこで、この変形例1では、車室内照合時のRF_RSSIが車室外照合時のRF_RSSIよりも小さい場合には、車室内照合が不成立であると判定する。
[変形例2]
この変形例2では、車両側受信アンテナ115の構成を、垂直偏波用の第1車両側受信アンテナと水平偏波用の第2車両側受信アンテナの2つのアンテナを備えた構成とする。加えて、これら2つのアンテナを、車両側受信アンテナ115が受信する電波の半波長以上、離れて配置する。受信する電波が315MHzであれば半波長は約476mmであるので、たとえば、第1車両側アンテナをAピラーに配置し、第2車両側アンテナをCピラーに配置すればよい。このように、2つのアンテナを、車両側受信アンテナ115が受信する電波の半波長以上、離れて配置することで、アイソレーションを高くすることができる。
[変形例3]
前述した実施形態では、車両側受信アンテナ115の偏波面を選択する際、電子キー200はキー側送信アンテナ280Bから応答信号を送信していた。しかし、この変形例3では、電子キー200は、キー側送信アンテナ280Bおよびキー側送信アンテナ280Aから、それぞれ応答信号を送信する。キー側送信アンテナ280Aから応答信号を送信する際には、出力レベルはデフォルトレベル、すなわち、キー側送信アンテナ280Bの出力レベルと同じレベルにする。
なお、キー側送信アンテナ280Aから送信する応答信号と、キー側送信アンテナ280Bから送信する応答信号は、別々のポーリング信号に応答する信号として送信する。実施形態では、車両側受信アンテナ115の偏波面を選択するために、車両側受信アンテナ115の偏波面を切り替えて、2回、応答信号を受信している。この変形例3では、その2倍、4回、応答信号を受信することになる。以下の説明において、キー側送信アンテナ280Aが送信する電波の偏波面を第1キー側偏波面とし、キー側送信アンテナ280Bが送信する電波の偏波面を第2キー側偏波面とする。
受信レベル判定部F4は、以下の(1)〜(4)の4つの場合の受信レベル、すなわち、(1)電子キー200が第1キー側偏波面で送信した応答信号を車両側受信アンテナ115が水平偏波となる偏波面で受信したときの受信レベルと、(2)電子キー200が第1キー側偏波面で送信した応答信号を車両側受信アンテナ115が垂直偏波となる偏波面で受信したときの受信レベルと、(3)電子キー200が第2キー側偏波面で送信した応答信号を車両側受信アンテナ115が平偏波となる偏波面で受信したときの受信レベルと、(4)電子キー200が第2キー側偏波面で送信した応答信号を車両側受信アンテナ115が垂直偏波となる偏波面で受信したときの受信レベルとを比較する。そして、受信レベルが最も高い組み合わせを判定する。
車両側送信制御部F1は、第1キー側偏波面および第2キー側偏波面のうち、受信レベル判定部F4が、受信レベルが最も高いと判定した組み合わせで用いられているキー側偏波面で、応答信号を送信することを指示する偏波面指示信号を、車両側送信アンテナ114から送信させる。
電子キー200は、キー側受信アンテナ210がこの偏波面指示信号を受信すると、キー側送信制御部G1は、切替スイッチ260を制御して、次に、車載器110から送信されると想定されるチャレンジ信号に応答して応答信号を送信するキー側送信アンテナ280を、偏波面指示信号により指示されている偏波面で送信する側のアンテナとする。
また、車両側受信制御部F2は、応答信号を受信する偏波面を、受信レベル判定部F4が、受信レベルが最も高いと判定した組み合わせで用いられている偏波面とする指示を偏波切替部116に出力する。このようにすると、応答信号の出力レベルを低くしても、車室外照合エリアで電子キー200と車載器110とが通信できない可能性を、より低減できる。
[変形例4]
前述の実施形態では、偏波面の選択は、一度の照合処理について、一度のみであった。しかし、照合処理の間、水平偏波となる偏波面と垂直偏波となる偏波面とでいずれが受信レベルが高いかを繰り返し判定し、最新の判定結果に基づいて、応答信号を受信する偏波面を切り替えてもよい。
[変形例5]
実施形態では、車両側受信アンテナ115の偏波面を切り替えて受信レベルを判定しており、変形例3では車両側受信アンテナ115の偏波面に加えて、キー側送信アンテナ280の偏波面を切り替えて受信レベルを判定していた。しかし、車両側受信アンテナ115の偏波面は固定し、キー側送信アンテナ280の偏波面を切り替えて受信レベルを判定してもよい。
[変形例6]
上述した実施形態では、種々のRSSIから具体的に端末間距離を推定し、それらの乖離度ΔDを用いて、往路距離と復路距離に矛盾が生じているか否かを判定する態様としたが、これに限らない。
例えば、端末間距離を近距離レベルと遠距離レベルの2つの距離レベルに区分し、整合性判定部F8は、RSSIから推定される端末間距離が、どちらの距離レベルに該当するかを識別する態様としてもよい。そして、LF_RSSIから推定される距離レベルと、RF_RSSIから推定される距離レベルとが不一致となった場合に、それぞれの距離が不整合と判定すれば良い。例えば、近距離レベルは10メートル未満とし、遠距離レベルは10メートル以上とすればよい。なお、端末間距離は、3段階以上に分割されても良い。
[変形例7]
上述した実施形態では、RF_RSSIマップとして、車室外用RF_RSSIマップと車室内用RF_RSSIマップの2種類のデータを保持する態様を例示したが、これに限らない。
他の態様として、マップ記憶部M1が保持するRF_RSSIマップは、車室外用RF_RSSIマップの一種類としてもよい。その場合、整合性判定部F8は、車室外用RF_RSSIマップを車室外応答レベルと車室内応答レベルの比を用いて補正することで仮想的に車室内用RF_RSSIマップを生成する。そして、車室内照合時の応答信号のRF_RSSIに対しては、当該補正されたマップを用いて復路距離を推定する態様とすればよい。
車室外応答レベルと車室内応答レベルの比を用いて補正されたマップとは、例えば、車室内応答レベルを車室外応答レベルで割った値を、車室外用RF_RSSIマップにおいて各距離に対応するRSSIの値に乗算したマップとすればよい。なお、さらなる他の態様として、マップ記憶部M1が保持するRF_RSSIマップは、車室内用RF_RSSIマップの一種類としてもよい。
[変形例8]
上述した実施形態では、車室外照合時と車室内照合時の両方において往路距離と復路距離の整合性を判定する態様を例示したが、これに限らない。車室外照合時のみ、往路距離と復路距離の整合性を判定する態様としてもよい。これは次の理由による。
車室内用応答レベルは、信号の到達距離が数メートル程度となるような十分に小さい値に設定される。そのため、中継器300で中継されたチャレンジ信号に対して送信された応答信号が、実際に車載システム100まで到達する可能性は非常に小さい。つまり、車室内照合時において距離の整合性を判定する必要性は、車室外照合時ほど高くないためである。
なお、この変形例8の場合も、マップ記憶部M1が記憶するRF_RSSIマップを、車室外用RF_RSSIマップの一種類に削減することができる。
[変形例9]
上述した実施形態では、電子キー200は、受信したチャレンジ信号のLF_RSSIを含む応答信号を返送する態様としたが、これに限らない。キー側制御部240は、LF_RSSIマップに相当するデータを用いてLF_RSSIを端末間距離(つまり往路距離)に変換し、当該往路距離の情報をLF_RSSIの代わりに含めた応答信号を送信する態様としてもよい。つまり、距離関連情報は、キー側制御部240がLF_RSSIに基づいて特定した往路距離であってもよい。
[変形例10]
実施形態において照合処理部F5は、車室外応答信号のRSSIが、RFmx1以上となっている場合、照合不成立と判定してもよい。車室外応答信号のRSSIがRFmx1以上となっている場合とは、電子キー200が送信した応答信号が中継機によって中継されている可能性があるためである。同様の理由から、実施形態において照合処理部F5は、車室内照合用の応答信号のRSSIが、RFmx2以上となっている場合、照合不成立と判定してもよい。
1:車両用電子キーシステム 2:車両 3:ユーザ 100:車載システム 110:車載器 111:車載器ECU 112:送信回路部 113:出力可変部 114:車両側送信アンテナ 115:車両側受信アンテナ 116:偏波切替部 117:受信回路部 140:タッチセンサ 150:スタートボタン 160:ボディECU 170:エンジンECU 200:電子キー 210:キー側受信アンテナ 220:受信回路部 230:スイッチ 240:キー側制御部 250:送信回路部 260:切替スイッチ 270:出力調整部 280:キー側送信アンテナ 300:中継器 F1:車両側送信制御部 F2:車両側受信制御部 F3:車両情報取得部 F4:受信レベル判定部 F5:照合処理部 F6:車両側RKE処理部 F7:車両側受信強度取得部 F8:整合性判定部 G1:キー側送信制御部 G2:応答種別判定部 G3:キー側受信強度取得部 G4:出力レベル指示部 M1:マップ記憶部

Claims (7)

  1. 車両に搭載される車載器(110)と、前記車載器と対応付けられてあって、前記車両のユーザに携帯される電子キー(200)とを備え、前記車載器は、前記車載器と前記電子キーとの間での無線通信による照合が成立したことに基づいて前記車両に対して所定の制御処理を実施する車両用電子キーシステムであって、
    前記車載器は、
    前記電子キーを認証するための照合用信号を送信する車両側送信アンテナ(114)と、
    前記電子キーが送信する信号を受信する車両側受信アンテナ(115)とを備え、
    前記電子キーは、
    前記車両の施錠状態を制御するためのユーザ操作が実行されたことを検出する操作検出部(230)と、
    前記照合用信号を受信するキー側受信アンテナ(210)と、
    所定の周波数帯の信号を送信するキー側送信アンテナ(280)と、
    前記キー側受信アンテナが前記照合用信号を受信した場合には、その照合用信号に応じた応答信号を前記キー側送信アンテナから送信させ、前記操作検出部が前記ユーザ操作を検出した場合には、前記車両のドアの施錠状態を制御するための指示信号を前記キー側送信アンテナから送信させるキー側送信制御部(G1)と、
    前記キー側送信アンテナから送信させる信号の出力レベルを調整するものであって、前記応答信号の出力レベルを、前記指示信号の出力レベルよりも小さい所定のレベルとする出力調整部(270)と、を備え、
    前記車両側受信アンテナと前記キー側送信アンテナの少なくとも一方は、異なる複数の偏波面で通信可能であり、前記応答信号の通信が、前記異なる複数の偏波面から選択された相対的に通信感度がよい前記偏波面で行われる車両用電子キーシステム。
  2. 前記車両側受信アンテナは、互いに偏波面が異なる第1偏波面と第2偏波面で電波を受信可能になっている、請求項1に記載の車両用電子キーシステム。
  3. 前記車載器は、
    前記車両側受信アンテナが電波を受信する偏波面を、前記第1偏波面から前記第2偏波面へ、または、前記第2偏波面から前記第1偏波面へ切り替える偏波切替部(116)と、
    前記車両側受信アンテナが、前記第1偏波面で前記電子キーが送信する電波を受信したときの受信レベルと、前記第2偏波面で前記電子キーが送信する電波を受信したときの受信レベルとを比較して、いずれの受信レベルが高いかを判定する受信レベル判定部(F4)と、
    前記応答信号を受信する前記偏波面を、前記受信レベル判定部が前記受信レベルが高いと判定した側の前記偏波面に切り替える指示を前記偏波切替部に出力する車両側受信制御部(F2)とを備える請求項2に記載の車両用電子キーシステム。
  4. 前記照合用信号に、車室内照合を実施するために車室内に送信される車室内照合用信号と、車室外照合を実施するために前記車両の外部に送信される車室外照合用信号があり、
    前記電子キーは、
    前記キー側受信アンテナが受信した前記照合用信号の受信信号強度を取得するキー側受信強度取得部(G3)を備え、
    前記キー側送信制御部は、前記キー側受信強度取得部が取得した前記受信信号強度から定まる情報であって、前記電子キーと前記車両との距離を前記車載器が推定するための情報である距離関連情報を含む前記応答信号を、前記キー側送信アンテナから送信させ、
    前記車載器は、
    前記受信レベル判定部が前記受信レベルが高いと判定した側の前記偏波面で前記車両側受信アンテナが受信した前記応答信号の受信信号強度を取得する車両側受信強度取得部(F7)と、
    前記車室外照合用信号に応答して前記電子キーが送信した前記応答信号の前記受信信号強度から推定される前記電子キーとの距離である復路距離と、当該応答信号に含まれている前記距離関連情報から推定される前記電子キーとの距離である往路距離が整合しているか否かを判定する整合性判定部(F8)と、
    前記整合性判定部によって前記往路距離と前記復路距離が整合していないと判定された場合には、前記車室外照合は不成立であると判定する照合処理部(F5)とを備える請求項3に記載の車両用電子キーシステム。
  5. 前記車両側受信強度取得部は、前記車室内照合用信号に応答して前記電子キーが送信した前記応答信号である車室内応答信号、および、前記車室外照合用信号に応答して前記電子キーが送信した前記応答信号である車室外応答信号を、前記受信レベル判定部が前記受信レベルが高いと判定した側の前記偏波面で前記車両側受信アンテナが受信したときの受信信号強度を取得し、
    前記照合処理部は、前記車室内応答信号の受信信号強度が、前記車室外応答信号の受信信号強度よりも小さい場合には、車室内照合が不成立であると判定する、請求項4に記載の車両用電子キーシステム。
  6. 前記車両側受信アンテナは、偏波面が互いに異なる第1車両側受信アンテナと第2車両側受信アンテナを備えており、
    前記第1車両側受信アンテナと前記第2車両側受信アンテナは、これら第1車両側受信アンテナおよび第2車両側受信アンテナが受信する電波の半波長以上、離れて配置されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用電子キーシステム。
  7. 前記キー側受信アンテナは、互いに異なる2つの偏波面である第1キー側偏波面と第2キー側偏波面で電波を送信し、
    前記車載器は、
    前記電子キーが前記第1キー側偏波面で送信した電波を前記車両側受信アンテナが前記第1偏波面で受信したときの受信レベルと、前記電子キーが前記第1キー側偏波面で送信した電波を前記車両側受信アンテナが前記第2偏波面で受信したときの受信レベルと、
    前記電子キーが前記第2キー側偏波面で送信した電波を前記車両側受信アンテナが前記第1偏波面で受信したときの受信レベルと、前記電子キーが前記第2キー側偏波面で送信した電波を前記車両側受信アンテナが前記第2偏波面で受信したときの受信レベルと、を比較して受信レベルが最も高い組み合わせを判定する受信レベル判定部(F4)と、
    前記第1キー側偏波面および前記第2キー側偏波面のうち、前記受信レベル判定部が、前記受信レベルが最も高いと判定した組み合わせで用いられているキー側偏波面で、前記応答信号を送信することを指示する偏波面指示信号を、前記車両側送信アンテナから送信させる車両側送信制御部(F1)と、
    前記応答信号を受信する前記偏波面を、前記受信レベル判定部が、前記受信レベルが最も高いと判定した組み合わせで用いられている前記偏波面とする車両側受信制御部(F2)とを備え、
    前記キー側送信制御部は、前記キー側受信アンテナが前記偏波面指示信号を受信した場合、前記キー側送信アンテナから、前記偏波面指示信号により指示されている偏波面で前記応答信号を送信させる、請求項2に記載の車両用電子キーシステム。
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