JP2019067210A - 不正乗車検出装置 - Google Patents

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Kazuya Sugano
一哉 菅野
伸行 嶋田
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伸行 嶋田
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Yoshitaka Honda
考高 本多
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Yuichi Hiraoka
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Abstract

【課題】乗客及び駅員へ負担を掛けずに乗客の不正乗車を検出できるようにする。【解決手段】本発明の一実施形態に係る不正乗車検出装置1は、鉄道の定期券を提示した乗客の第1画像を取得する第1画像取得部112と、駅又は車両内における乗客の第2画像を取得する第2画像取得部113と、第1画像と、定期券の区間外の駅又は車両内で撮像された第2画像とが同一の乗客を示す場合に、不正な乗車であることを判定する判定部114と、判定部114が判定した不正な乗車であることを示す情報を出力する出力部115と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、鉄道車両における不正乗車を検出する不正乗車検出装置に関する。
鉄道事業者は、所定の区間(以下、定期券区間ともいう)で自由に乗降可能な定期券を乗客に販売している。乗客は、定期券区間内の乗車駅の改札で定期券を提示した後、定期券区間内の下車駅の改札で定期券を提示することによって、追加料金を支払うことなく鉄道を利用することができる。
近年、定期券を利用した不正乗車が問題となっている。例えば、乗客が定期券区間内の駅で定期券を提示して乗車した後、定期券区間外の駅(始発駅や急行停車駅)に行って折り返し乗車を行い、再び定期券区間内の駅で定期券を提示して下車する。この場合に、乗客は定期券区間外の乗車の料金を支払わないため、不正乗車となる。乗客は乗車駅及び下車駅でのみ定期券を提示するため、鉄道事業者は乗客の途中の乗車経路を特定することができない。そのため、乗客の不正乗車を検出することは困難であった。
特許文献1には、定期券に送受信機及び記憶装置を搭載し、車両から送信される駅の経由情報を定期券内に記憶することによって、乗客の乗車経路を特定する技術が記載されている。このような技術によれば、鉄道事業者は乗客の乗車経路を特定し、乗客に対して定期券区間外の料金を請求することが可能になる。
特開平10−320594号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、定期券に送受信機及び記憶装置を搭載する必要があるため、従来の定期券よりも重くなり、乗客にとって負担が大きくなって不便である。また、特許文献1に記載の技術を用いずに駅員が乗客の不正乗車を監視する場合には、駅員の負担が大きい。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、乗客及び駅員へ負担を掛けずに乗客の不正乗車を検出可能な不正乗車検出装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に係る不正乗車検出装置は、鉄道の定期券を提示した乗客の第1画像を取得する第1画像取得部と、駅又は車両内における前記乗客の第2画像を取得する第2画像取得部と、前記第1画像と、前記定期券の区間外の駅又は車両内で撮像された前記第2画像とが同一の前記乗客を示す場合に、不正な乗車であることを判定する判定部と、前記判定部が判定した前記不正な乗車であることを示す情報を出力する出力部と、を有する。
前記判定部は、前記乗客について前記不正な乗車であることを判定した回数を記録し、前記出力部は、前記乗客について記録された前記回数が所定値以上である場合に、前記不正な乗車であることを示す情報を出力してもよい。
前記判定部は、前記乗客がいずれかの駅で入場した時間からいずれかの駅で退場した時間までの経過時間が所定時間よりも長い場合に、前記乗客について前記不正な乗車であるか否かの判定を行ってもよい。
前記判定部は、前記乗客が入場した駅と特定の駅との間の所要時間に基づく時間範囲内に撮像された前記第2画像を用いて、前記不正な乗車であるか否かの判定を行ってもよい。
前記出力部は、前記乗客が前記定期券の区間外の駅で退場した場合には、前記不正な乗車であることを示す情報を出力しなくてもよい。
前記第2画像取得部は、車両に乗り込む際の前記乗客又は既に車両に乗車している前記乗客を撮像した前記第2画像を取得してもよい。
本発明によれば、乗客及び駅員へ負担を掛けずに乗客の不正乗車を検出できるという効果を奏する。
第1の実施形態に係る不正乗車検出システムの模式図である。 第1の実施形態に係る不正乗車検出装置が検出する不正乗車を説明するための模式図である。 第1の実施形態に係る不正乗車検出システムのブロック図である。 第1の実施形態において記憶部に記憶される情報の模式図である。 第1の実施形態に係る不正乗車検出方法の入場時処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態に係る不正乗車検出方法の乗車時処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態に係る不正乗車検出方法の退場時処理のフローチャートを示す図である。 第2の実施形態に係る不正乗車検出方法の乗車時処理のフローチャートを示す図である。 第2の実施形態に係る不正乗車検出方法の退場時処理のフローチャートを示す図である。 第3の実施形態に係る不正乗車検出方法の退場時処理のフローチャートを示す図である。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る不正乗車検出システムSの模式図である。不正乗車検出システムSは、不正乗車検出装置1と、第1カメラ21と、第2カメラ22と、入場改札31と、退場改札32と、駅端末4と、を含む。
不正乗車検出装置1、第1カメラ21、第2カメラ22、入場改札31、退場改札32及び駅端末4は、ローカルエリアネットワーク、インターネット等の任意のネットワークNを介して接続される。不正乗車検出システムSは、その他のサーバ、端末等の機器を含んでもよい。
入場改札31及び退場改札32は、それぞれ乗客(ユーザ)の通過を制限するための開閉体を有する。入場改札31及び退場改札32は、乗客が提示したIC(Integrated Circuit)カード又は磁気カード(以下、総称してカードという)に記録された情報を接触方式又は非接触方式で読み取るカードリーダを有している。入場改札31及び退場改札32は、ネットワークNを介して、乗客のカードから読み取った情報を不正乗車検出装置1に送信する。
カードには、該カードを識別するカード情報とともに、定期券区間が予め記録されている。入場改札31又は退場改札32が設置されている駅がカードから読み取った定期券区間内である場合に、該入場改札31又は退場改札32は開閉体を開放するように制御する。入場改札31又は退場改札32が設置されている駅がカードから読み取った定期券区間外である場合に、該入場改札31又は退場改札32は開閉体を閉鎖するように制御する。
入場改札31又は退場改札32が設置されている駅が定期券区間外である場合には、該入場改札31又は退場改札32は、カードに予め記録された金銭残高から不足運賃を差し引くことによって、開閉体を開放するように制御する。また、乗客は、駅の窓口又は駅に設置された清算機において不足運賃の精算を行うことによって、入場改札31又は退場改札32を通過することができる。
第1カメラ21及び第2カメラ22は、それぞれ所定の撮像範囲を撮像して画像を取得する撮像装置である。第1カメラ21は、駅において、入場改札31を通過する際の乗客の顔を含む領域を撮像可能な位置に設けられる。第2カメラ22は、車両又は駅において、車両に乗り込む際の乗客の顔を含む領域を撮像可能な位置に設けられる。第2カメラ22は、全ての駅に設けられてもよく、あるいは始発駅や急行停車駅等の区間外乗車による折り返し乗車が行われやすい特定の駅にのみ設けられてもよい。
第1カメラ21及び第2カメラ22は、それぞれCCD(Charge Coupled Device)センサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等、撮像を行うための撮像素子を含む。第1カメラ21及び第2カメラ22は、ネットワークNを介して、取得した画像を不正乗車検出装置1に送信する。
駅端末4は、駅に設けられ、不正乗車検出装置1によって不正乗車が検出されたことを駅員に対して通知する端末である。駅端末4は、ディスプレイ、スピーカ、ランプ等、駅員への通知を行うための機構を有する。駅端末4は、ネットワークNを介して、通知を示す情報を不正乗車検出装置1から受信する。
不正乗車検出装置1は、乗客の不正乗車を検出する装置である。不正乗車検出装置1は、後述の不正乗車検出方法を実行するためのプログラムを予め記憶する。不正乗車検出装置1は、有線通信又は無線通信によってネットワークNに接続されており、単一のコンピュータ、又はコンピュータ資源の集合であるクラウドによって構成される。
[不正乗車の説明]
図2(a)〜図2(c)は、本実施形態に係る不正乗車検出装置1が検出する不正乗車を説明するための模式図である。図2(a)〜図2(c)には、例示的に駅C、駅A及び駅Bがこの順で並んでいる鉄道路線が表されている。乗客は、駅Aと駅Bとの間の区間の定期券を有しているが、駅Cと駅Aとの間の区間の定期券を有していない。
図2(a)において、乗客は駅Aで入場し、駅B方面の列車に乗車し、駅Bで退場する。この場合には、乗客は定期券区間内の乗車のみを行っているため、不正乗車検出装置1は不正乗車を検出しない。
図2(b)において、乗客は駅Aで入場し、駅C方面の列車に乗車し、駅Cで退場する。この場合には、乗客は定期券区間外である駅Aから駅Cまでの乗車を行っているが、駅Cにおいて不足運賃の精算が行われるため、不正乗車検出装置1は不正乗車を検出しない。
図2(c)において、乗客は駅Aで入場し、駅C方面の列車に乗車した後、駅Cで駅B方面の列車に乗車し、駅Bで退場する。この場合には、乗客は定期券区間外である駅Aから駅Cまでの乗車を行っているにもかかわらず、駅Bが定期券区間内であるため駅Aから駅Cまでの区間の運賃の精算が行われない。そのため、不正乗車検出装置1は不正乗車(区間外乗車)を検出する。
例えば駅Cが列車の始発駅である場合に、乗客は空いている列車に乗車することを目的として図2(c)のような区間外乗車を行うことがある。また、例えば駅Cが急行列車の停車駅であり、駅Aが急行列車の停車駅でない場合に、乗客は急行列車に乗車することを目的として図2(c)のような区間外乗車を行うことがある。従来、鉄道事業者は乗客の乗車経路が特定できなかったため、区間外乗車に係る運賃を乗客から徴収できなかった。また、駅Cから駅Bまでの定期券を購入して正当な乗車を行う乗客と、駅Aから駅Bまでの定期券を購入して区間外乗車を行う乗客との間で不公平が生じていた。
不正乗車検出装置1は区間外乗車を行った乗客を特定して駅員に通知することによって、適切な運賃徴収を可能にし、乗客間の不公平を是正することができる。
[不正乗車検出システムSの構成]
図3は、本実施形態に係る不正乗車検出システムSのブロック図である。図3において、矢印は主なデータの流れを示しており、図3に示したもの以外のデータの流れがあってよい。図3において、各ブロックはハードウェア(装置)単位の構成ではなく、機能単位の構成を示している。そのため、図3に示すブロックは単一の装置内に実装されてよく、あるいは複数の装置内に別れて実装されてよい。ブロック間のデータの授受は、データバス、ネットワーク、可搬記憶媒体等、任意の手段を介して行われてよい。
不正乗車検出装置1は、制御部11と、通信部12と、記憶部13と、を有する。制御部11は、情報取得部111と、第1画像取得部112と、第2画像取得部113と、判定部114と、出力部115と、を有する。
通信部12は、ネットワークNを介して第1カメラ21、第2カメラ22、入場改札31、退場改札32及び駅端末4との間で通信をするための通信インターフェースである。通信部12は、第1カメラ21、第2カメラ22、入場改札31、退場改札32及び駅端末4から受信した通信信号に所定の処理を行ってデータを取得し、取得したデータを制御部11に入力する。また、通信部12は、制御部11から入力されたデータに所定の処理を行って通信信号を生成し、生成した通信信号を第1カメラ21、第2カメラ22、入場改札31、退場改札32及び駅端末4に送信する。
記憶部13は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブ等を含む記憶媒体である。記憶部13は、制御部11が実行するプログラムを予め記憶している。
制御部11は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサであり、記憶部13に記憶されたプログラムを実行することにより、情報取得部111、第1画像取得部112、第2画像取得部113、判定部114及び出力部115として機能する。制御部11の機能の少なくとも一部は、電気回路によって実行されてもよい。また、制御部11の機能の少なくとも一部は、ネットワーク経由で実行されるプログラムによって実行されてもよい。
本実施形態に係る不正乗車検出装置1は、図3に示す具体的な構成に限定されない。不正乗車検出装置1は、1つの装置に限られず、2つ以上の物理的に分離した装置が有線又は無線で接続されることにより構成されてもよい。
情報取得部111は、入場改札31及び退場改札32から、入場改札31及び退場改札32が乗客のカードから読み取った情報とともに、入場改札31及び退場改札32が設置されている駅を識別する情報を取得し、記憶部13に記憶させる。乗客のカードから読み取った情報は、カードを識別するカード情報と、定期券区間を示す定期券区間情報とを含む。
第1画像取得部112は、第1カメラ21から、第1カメラ21が撮像した画像(第1画像という)を取得し、情報取得部111が取得した情報と関連付けて記憶部13に記憶させる。さらに第1画像取得部112は、第1画像から人の顔及び服装等の特徴を示す情報(第1特徴情報という)を抽出し、情報取得部111が取得した乗客を特定するためのカード情報と関連付けて記憶部13に記憶させる。第2画像取得部113は、第2カメラ22から、第2カメラ22が撮像した画像(第2画像という)を取得し、記憶部13に記憶させる。さらに第2画像取得部113は、第2画像から人の顔及び服装等の特徴を示す情報(第2特徴情報という)を抽出し、記憶部13に記憶させる。第1特徴情報及び第2特徴情報は、乗客の顔及び服装等の画像を表す画像データであってもよく、顔及び服装等の特徴を数値化した情報(特徴量)であってもよい。
第1特徴情報及び第2特徴情報は、判定部114がそれらを比較することによって、人物の同一性を判定するために用いられる。画像から人物の同一性を判定するために、公知の画像認識技術を用いることができる。第1特徴情報及び第2特徴情報として、画像認識技術によって利用される任意の値を用いることができ、例えば第1画像及び第2画像中の各領域における輝度の分布を示す値を用いることができる。
不正乗車検出装置1は、第1画像及び第2画像を直接比較することによって、第1画像が示す乗客と第2画像が示す乗客との同一性を判定してもよい。この場合には、第1画像取得部112及び第2画像取得部113は、第1特徴情報及び第2特徴情報を抽出及び記憶しない。
また、第2画像取得部113は、第2画像を撮像した駅(すなわち乗車駅)を示す情報を、該第2画像と関連付けて記憶部13に記憶させる。第2カメラ22が車両に設けられる場合には、第2画像取得部113は、車両から現在停車中の駅を示す情報を受け取って第2画像が撮像された駅を特定する。第2カメラ22が駅に設けられる場合には、第2画像取得部113は、予め記憶部13に記憶された第2カメラ22の設置駅のデータベースから、第2カメラ22が第2画像を撮像した駅を特定する。
第1画像取得部112は、第1カメラ21が撮像した第1画像を取得する代わりに、予め記憶部13に記憶されている第1画像又は第1特徴情報を読み出すことによって、第1画像又は第1特徴情報を取得してもよい。この場合には、第1画像は、例えば乗客が定期券を購入する際等の所定のタイミングで、乗客の顔を撮影可能な位置に設置された撮像装置によって撮像される。記憶部13には、所定のタイミングで撮像された第1画像又は該第1画像から抽出された第1特徴情報が、乗客のカード情報と関連付けられて予め記憶される。そして第1画像取得部112は、入場改札31が読み取ったカード情報に関連付けられた第1画像又は第1特徴情報を取得する。
このような構成によって、第1カメラ21を入場改札31に設ける必要がなくなる。また、乗客の入場時に第1画像及び第1特徴情報の取得を行わないため、特に乗客が集中する時間帯において不正乗車検出装置1の負荷を軽減できる。
判定部114は、第2画像から抽出された第2特徴情報を、記憶部13に記憶された第1特徴情報のそれぞれと照合する。そして第1特徴情報と第2特徴情報とが類似している(具体的には第1特徴情報と第2特徴情報とから算出された類似度が所定値以上である)場合に、判定部114は、該第1特徴情報が示す乗客と該第2特徴情報が示す乗客とが同一であると判定し、該第1特徴情報と該第2特徴情報とを関連付ける。言い換えると、判定部114は、第1画像に写っている乗客が、第2画像にも写っていると判定する。
判定部114は、第1特徴情報が示す乗客と第2特徴情報が示す乗客とが同一であると判定した場合に、該乗客が写っている第2画像が撮像された乗車駅が、該乗客のカードに記録された定期券区間以外の区間に含まれるか否かを判定する。そして判定部114は、乗車駅が定期券区間以外の区間に含まれる場合に区間外乗車と判定し、そうでない場合に区間外乗車でない(すなわち正当な乗車である)と判定する。判定部114は、判定の結果を記憶部13に記憶させる。
出力部115は、判定部114が判定した結果を所定の方法で出力する。例えば出力部115は、判定部114によって区間外乗車を行ったことが判定された乗客が退場改札32を通過する際に、該乗客が区間外乗車を行ったことを示す情報と該乗客を特定する情報とを駅端末4に通知する。例えば、出力部115は、駅端末4のディスプレイに、乗客の顔の画像(すなわち第1画像及び第2画像の少なくとも一方)を、乗客を特定する情報として表示させる。また、出力部115は、退場改札32に区間外乗車であることを示す情報を出力し、退場改札32は該情報を受け取ると開閉体を閉鎖する。
ここで、乗客が定期券区間外で退場した場合には、該乗客に対して判定部114が区間外乗車を判定した場合であっても、出力部115は判定結果の出力を行わない。乗客が定期券区間外で退場する際には、図2(b)のように不足運賃の精算がなされるため、不正乗車ではなくなるためである。
また出力部115は、記憶装置に記憶させること、スピーカから音声を出力すること、ランプを点灯させること、プリンタから印刷すること等、任意の方法によって、判定部114が判定した結果を出力してもよい。
[記憶部13に記憶される情報]
図4(a)〜図4(c)は、本実施形態において記憶部13に記憶される情報の模式図である。図4(a)は、乗客が入場改札31を通過する際(すなわち入場時)に記憶される入場時情報Dを表す。入場時情報Dは、カードを識別するためのカード情報(例えばカードID)と、定期券区間を示す定期券区間情報と、入場駅を識別する入場駅情報と、第1カメラ21から取得された第1画像と、第1画像から抽出された第1特徴情報と、区間外乗車フラグとを含む。
情報取得部111は、入場改札31が乗客のカードから読み取ったカード情報及び定期券区間情報を、該入場改札31が設置されている駅を識別する入場駅情報とともに、入場時情報Dとして記憶部13に記憶させる。また、第1画像取得部112は、該乗客を第1カメラ21が撮像した第1画像及び第1画像から抽出した第1特徴情報を、入場時情報Dとして記憶部13に記憶させる。区間外乗車フラグは、初期値として区間外乗車でないことを示す値に設定され、判定部114が区間外乗車を判定した場合に区間外乗車であることを示す値に設定される。
図4(b)は、乗客が車両に乗車する際(すなわち乗車時)に記憶される乗車時情報Eを表す。乗車時情報Eは、乗車駅を示す乗車駅情報と、第2カメラ22から取得された第2画像と、第2画像から抽出された第2特徴情報とを含む。第2画像取得部113は、第2カメラ22が撮像した第2画像及び第2画像から抽出した第2特徴情報を、該第2画像が撮像された駅を識別する乗車駅情報とともに、乗車時情報Eとして記憶部13に記憶させる。
図4(c)は、乗客が退場改札32を通過する際(すなわち退場時)に記憶される退場時情報Fを表す。退場時情報Fは、カードを識別するためのカード情報と、退場駅を識別する退場駅情報とを含む。情報取得部111は、退場改札32が乗客のカードから読み取ったカード情報を、該退場改札32が設置されている駅を識別する退場駅情報とともに、退場時情報Fとして記憶部13に記憶させる。入場改札31及び退場改札32において乗客によって同一のカードが提示された場合に、退場時情報Fのカード情報は、入場時情報Dのカード情報と一致する。
入場時情報D、乗車時情報E及び退場時情報Fとして記録されるデータは任意の形式で記録され、例えば文字列データ、数値データおよびバイナリデータのいずれでもよい。入場時情報D、乗車時情報E及び退場時情報Fは、データベースとして記録されてもよく、あるいはデータを列挙したリストとして記録されてもよい。
本実施形態に係る不正乗車検出装置1が行う不正乗車検出方法は、入場時処理と、乗車時処理と、退場時処理とを有する。入場時処理、乗車時処理及び退場時処理は並行して行われ、それぞれ乗客が駅へ入場する際の処理、乗客が車両へ乗車する際の処理、及び乗客が駅から退場する際の処理を含む。
[入場時処理のフローチャート]
図5は、本実施形態に係る不正乗車検出方法の入場時処理のフローチャートを示す図である。図5のフローチャートは、例えば不正乗車を監視するユーザ(駅員)が不正乗車検出装置1に対して所定の開始操作を行うことによって開始される。
まず不正乗車検出装置1の通信部12は、入場改札31及び第1カメラ21から、乗客の入場時(すなわち入場改札31の通過時)の情報を受信できる状態で待機する。通信部12が入場時の情報を受信しない場合に(S11のNO)、通信部12は入場時の情報の受信を確認する処理を繰り返す。
通信部12が入場時の情報を受信した場合に(S11のYES)、情報取得部111は、通信部12が入場改札31から受信した情報から、入場改札31が乗客のカードから読み取ったカード情報及び定期券区間情報と、該入場改札31が設置されている駅を識別する入場駅情報とを取得する(S12)。
第1画像取得部112は、第1カメラ21から受信した情報から、ステップS12で情報が取得された乗客が入場改札31を通過した際に第1カメラ21が撮像した第1画像を取得する(S13)。第1画像取得部112は、ステップS13で取得した第1画像から第1特徴情報を抽出する(S14)。
情報取得部111及び第1画像取得部112は、ステップS12〜S14で取得したカード情報、定期券区間情報、入場駅情報、第1画像及び第1特徴情報を、関連付けて入場時情報Dとして記憶部13に記憶させる(S15)。このとき、情報取得部111は、入場時情報Dの区間外乗車フラグの初期値を区間外乗車でないことを示す値に設定する。
所定の終了条件(例えば駅員が不正乗車検出装置1に対して所定の終了操作を行うこと)が満たされない場合に(S16のNO)、不正乗車検出装置1はステップS11に戻って処理を繰り返す。所定の終了条件が満たされる場合に(S16のYES)、不正乗車検出装置1は処理を終了する。
[乗車時処理のフローチャート]
図6は、本実施形態に係る不正乗車検出方法の乗車時処理のフローチャートを示す図である。図6のフローチャートは、例えば不正乗車を監視するユーザが不正乗車検出装置1に対して所定の開始操作を行うことによって開始される。
まず不正乗車検出装置1の通信部12は、第2カメラ22から、乗客の車両への乗車時の情報を受信できる状態で待機する。通信部12が乗車時の情報を受信しない場合に(S21のNO)、通信部12は乗車時の情報の受信を確認する処理を繰り返す。
通信部12が乗車時の情報を受信した場合に(S21のYES)、第2画像取得部113は、通信部12が第2カメラ22から受信した情報から、第2画像を撮像した駅(すなわち乗車駅)を識別する乗車駅情報を取得する(S22)。
第2画像取得部113は、通信部12が第2カメラ22から受信した情報から、乗客が車両に乗車した際に第2カメラ22が撮像した第2画像を取得する(S23)。第2画像取得部113は、ステップS23で取得した第2画像から第2特徴情報を抽出する(S24)。
第2画像取得部113は、ステップS22〜S24で取得した乗車駅情報、第2画像及び第2特徴情報を、関連付けて乗車時情報Eとして記憶部13に記憶させる(S25)。
判定部114は、ステップS24で抽出された第2特徴情報を、記憶部13に記憶された第1特徴情報のそれぞれと照合する。そして第1特徴情報と第2特徴情報とが類似している場合に、判定部114は、該第1特徴情報が示す乗客と該第2特徴情報が示す乗客とが同一であると判定し、該第1特徴情報と該第2特徴情報とを関連付ける。そして判定部114は、ステップS24で抽出された第2特徴情報に関連付けられた第1特徴情報を含む入場時情報Dを特定する(S26)。
ステップS22で取得した乗車駅が入場時情報Dの定期券区間外である場合に(S27のYES)、判定部114は、区間外乗車と判定する(S28)。そして判定部114は、記憶部13において入場時情報Dの区間外乗車フラグを区間外乗車であることを示す値に設定する。ステップS22で取得した乗車駅が入場時情報Dの定期券区間内である場合に(S27のNO)、判定部114は、区間外乗車と判定せず、ステップS29に進む。
所定の終了条件(例えば駅員が不正乗車検出装置1に対して所定の終了操作を行うこと)が満たされない場合に(S29のNO)、不正乗車検出装置1はステップS21に戻って処理を繰り返す。所定の終了条件が満たされる場合に(S29のYES)、不正乗車検出装置1は処理を終了する。
[退場時処理のフローチャート]
図7は、本実施形態に係る不正乗車検出方法の退場時処理のフローチャートを示す図である。図7のフローチャートは、例えば不正乗車を監視するユーザが不正乗車検出装置1に対して所定の開始操作を行うことによって開始される。
図7のフローチャートは、乗客が通過した退場改札32が設置されている駅が該乗客の定期券区間内である場合の処理を表している。乗客が通過した退場改札32が設置されている駅が該乗客の定期券区間外である場合には、不図示の処理によって不足運賃の精算が行われる。
まず不正乗車検出装置1の通信部12は、退場改札32から、乗客の退場時(すなわち退場改札32の通過時)の情報を受信できる状態で待機する。通信部12が退場時の情報を受信しない場合に(S31のNO)、不正乗車検出装置1は退場時の情報の受信を確認する処理を繰り返す。
通信部12が退場時の情報を受信した場合に(S31のYES)、情報取得部111は、通信部12が退場改札32から受信した情報から、退場改札32が乗客のカードから読み取ったカード情報と、該退場改札32が設置されている駅を識別する退場駅情報とを取得する(S32)。情報取得部111は、ステップS32で取得したカード情報及び退場駅情報を、関連付けて退場時情報Fとして記憶部13に記憶させる(S33)。
出力部115は、記憶部13から、ステップS32で取得したカード情報に関連付けられた入場時情報Dに含まれる区間外乗車フラグを取得する(S34)。ステップS34で取得した区間外乗車フラグが区間外乗車であることを示す場合に(S35のYES)、出力部115は退場改札32に区間外乗車であることを示す情報を出力するとともに、駅端末4に該乗客が区間外乗車を行ったことを示す情報と該乗客を特定する情報とを通知する(S36)。退場改札32は、区間外乗車であることを示す情報を受け取ることによって開閉体を閉鎖する。
ステップS34で取得した区間外乗車フラグが区間外乗車でないことを示す場合に(S35のNO)、出力部115は退場改札32に区間外乗車でないことを示す情報を出力し、退場改札32は、区間外乗車でないことを示す情報を受け取ることによって開閉体を開放する(S37)。
所定の終了条件(例えば駅員が不正乗車検出装置1に対して所定の終了操作を行うこと)が満たされない場合に(S38のNO)、不正乗車検出装置1はステップS31に戻って処理を繰り返す。所定の終了条件が満たされる場合に(S38のYES)、不正乗車検出装置1は処理を終了する。
[第1の実施形態の第1の変形例]
上述の実施形態では一度でも区間外乗車が検出されると改札の閉鎖及び駅員への通知を行うが、1人の乗客について区間外乗車が検出された累計の回数に応じて改札の閉鎖及び駅員への通知を行ってもよい。判定部114は、ある乗客に対して区間外乗車と判定した場合に(図6のS28)、記憶部13において該乗客のカード情報に関連付けて区間外乗車が検出された回数(初期値はゼロ)を繰り上げる。
そして1人の乗客について記録した回数が所定値以上になった場合に、出力部115は、改札の閉鎖及び駅員への通知を行う(図7のS36)。このような構成により、不正乗車検出装置1は、区間外乗車を繰り返す乗客を検出した場合に、改札の閉鎖及び駅員への通知を行うことができるので、1回の判定に誤りがあった場合に、乗客が不正乗車をしたと誤認してしまうことを防止できる。
出力部115は、判定部114における判定の確からしさに基づいて、改札の閉鎖及び駅員への通知を行うまでの回数を決定してもよい。出力部115は、例えば、第1特徴情報と第2特徴情報との類似度が高ければ高いほど回数を少なくする。このようにすることで、駅員は、第1画像及び第2画像に不正乗車をした乗客が鮮明に写っている場合に、短期間で乗客に注意を促すことができる。
[第1の実施形態の第2の変形例]
上述の実施形態は図2(c)において区間外乗車を行う乗客が駅Cで一旦降車してから再び乗車することを想定しているが、特に列車が駅Cで折り返し運転を行う場合に乗客が駅Cで降車せずにそのまま継続乗車する場合がある。
そこで第2カメラ22は、車両に乗車する際の乗客の顔を含む領域を撮像するだけでなく、さらに既に車両に乗車している乗客の顔を含む領域を撮像するように構成されてもよい。この場合に、第2カメラ22は、所定のタイミング(例えば乗車駅からの乗客が乗車を開始する前のタイミング)で、車両内の乗客を撮像して第2画像を取得する。
そして不正乗車検出装置1は、車両に乗車する際の乗客又は既に車両に乗車している乗客の第2画像を含む乗車時情報Eを用いて、区間外乗車の判定を行う。このような構成により、折り返し運転が行われる駅で乗客が降車せずに継続乗車する場合であっても、区間外乗車の検出を行うことができる。
[第1の実施形態の効果]
本実施形態に係る不正乗車検出システムSは、駅や車両に設けられたカメラを用いて乗客の顔を撮像することによって、乗客の区間外乗車を検出することができる。そのため、駅員が乗客の区間外乗車を監視する必要がなく、駅員の負担を軽減できる。また、不正乗車検出システムSは従来のICカード又は磁気カードを用いることができるため、乗客に負担を掛けることがない。
さらに不正乗車検出装置1によっては区間外乗車を行った乗客を特定して駅員に通知することによって、適切な運賃徴収を可能にし、乗客間の不公平を是正することができる。また、始発駅や急行停車駅等の特定の駅に区間外乗車の乗客が集中することによる混雑を緩和することができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態は乗客が車両に乗車するタイミング(すなわち乗車時)で区間外乗車の判定を行うのに対して、本実施形態は乗客が退場改札を通過するタイミング(すなわち退場時)で区間外乗車の判定を行う。これにより、乗客の退場時においても判定を行えるため、不正乗車検出方法の実装の自由度を高められるそれ以外の構成及び処理は、第1の実施形態と同様である。
[乗車時処理のフローチャート]
図8は、本実施形態に係る不正乗車検出方法の乗車時処理のフローチャートを示す図である。図8のフローチャートでは、図6のフローチャートのステップS26〜S28が省略されている。すなわち不正乗車検出装置1は、ステップS21〜S25において乗車時情報Eを記憶部13に記憶した後、ステップS29の条件に従って処理を繰り返し又は終了する。
[退場時処理のフローチャート]
図9は、本実施形態に係る不正乗車検出方法の退場時処理のフローチャートを示す図である。図9のフローチャートは、乗客が通過した退場改札32が設置されている駅が該乗客の定期券区間内である場合の処理を表している。乗客が通過した退場改札32が設置されている駅が該乗客の定期券区間外である場合には、不図示の処理によって不足運賃の精算が行われる。図9のフローチャートでは、図7のフローチャートのステップS34が省略され、代わりにステップS33の後であってステップS35の前にステップS39〜S40が行われる。
まず不正乗車検出装置1は、ステップS31〜S33において、退場時情報Fを記憶部13に記憶させる。次に判定部114は、ステップS32で取得されたカード情報から入場時情報Dを特定し、該入場時情報Dに含まれる第1特徴情報を取得する(S39)。
判定部114は、ステップS39で取得された第1特徴情報を、記憶部13に記憶された第2特徴情報のそれぞれと照合する。そして第1特徴情報と第2特徴情報とが類似している場合に、判定部114は、該第1特徴情報が示す乗客と該第2特徴情報が示す乗客とが同一であると判定し、該第1特徴情報と該第2特徴情報とを関連付ける。そして判定部114は、ステップS39で取得された第1特徴情報に関連付けられた第2特徴情報を含む乗車時情報Eを特定する(S40)。
ステップS40で特定した乗車時情報Eの乗車駅が、ステップS39で特定した入場時情報Dの定期券区間外である場合に、判定部114は、区間外乗車と判定する。またステップS40で特定した乗車時情報Eの乗車駅が、ステップS39で特定した入場時情報Dの定期券区間内である場合に、判定部114は、区間外乗車と判定しない。
そして不正乗車検出装置1は、判定部114による区間外乗車の判定結果に基づいて、ステップS35〜S38を行う。
[第2の実施形態の効果]
本実施形態に係る不正乗車検出装置1は、第1の実施形態と同様の効果を奏し、第1の実施形態とは異なる乗客の退場時のタイミングで区間外乗車の判定を行うことができる。そのため、不正乗車検出方法を実装する際の自由度を向上させることができる。また、本実施形態を第1の実施形態と組み合わせて、乗客が車両に乗車する際及び乗客が駅から退場する際の両方において、区間外乗車の判定を行ってもよい。
(第3の実施形態)
本実施形態は、入場時から退場時までの時間が通常よりも長い乗客に対して選択的に区間外乗車の判定を行うとともに、駅間の所要時間に基づいて第2画像(第2特徴情報)を選択して第1画像(第1特徴情報)との照合を行う。これにより、区間外乗車の判定対象の量を削減できるため、不正乗車検出装置1の負荷を軽減することができる。それ以外の構成及び処理は、第2の実施形態と同様である。
[判定対象の乗客及び画像の選択]
本実施形態において、不正乗車検出装置1は、図4(a)の入場時情報Dに入場時間(すなわち乗客が入場改札31を通過した時間)をさらに記録し、図4(b)の乗車時情報Eに乗車時間(すなわち乗客が車両に乗車した時間)をさらに記録し、図4(c)の退場時情報Fに退場時間(すなわち乗客が退場改札32を通過した時間)をさらに記録する。入場時間は第1画像が撮像された時間でもよく、乗車時間は第2画像が撮像された時間でもよい。
第1に、入場駅から退場駅までの経過時間が長い乗客は図2(c)のように区間外乗車をしている可能性がある。そこで判定部114は、入場時間から退場時間までの経過時間が所定時間よりも長い入場時情報Dのみを選択して、区間外乗車の判定を行う。経過時間の判定基準とする所定時間は、入場駅から退場駅までの所要時間(すなわち通常掛かる時間)に所定の猶予(例えば10分)を加えた値である。これにより、区間外乗車をしている可能性がある乗客のみを区間外乗車の判定の対象とすることができる。
第2に、区間外乗車を行う乗客が乗降する乗車駅(図2(c)の駅C)は、列車の始発駅、急行列車の停車駅等の特定の駅であることが多い。駅間の所要時間はほぼ一定であるため、入場駅で撮像された第1画像の乗客を追跡するためには、入場時間から該所要時間が経過した前後の時間に乗車駅で撮像された第2画像のみを比較対象とすれば十分である。
そこで判定部114は、入場時に撮像された第1画像の第1特徴情報を、乗車時に撮像された第2画像の第2特徴情報と照合する際に、入場時間から乗車時間までの経過時間が所定の時間範囲内の第2画像の第2特徴情報のみを選択して照合対象とする。経過時間の判定基準とする所定の時間範囲は、入場駅から始発駅や急行停車駅等の特定の駅までの所要時間に基づく所定の時間範囲(例えば所要時間の前後に所定の猶予を設けた時間範囲)である。特定の駅が複数ある場合には、複数の時間範囲が設定されてもよい。これにより、区間外乗車を行っている乗客を撮像した可能性のある画像のみを、区間外乗車の判定の対象とすることができる。
また、判定部114は、経過時間の判定基準とする所定の時間範囲を、時間帯によって異なる値にしてもよい。判定部114は、例えば、電車の本数が少ない昼間の時間帯における時間範囲を通勤時間帯における時間範囲よりも長くする。このようにすることで、判定部114は、時間帯ごとに異なる所要時間に基づいて判定できるので、判定精度を向上させることができる。
[退場時処理のフローチャート]
図10は、本実施形態に係る不正乗車検出方法の退場時処理のフローチャートを示す図である。図10のフローチャートは、乗客が通過した退場改札32が設置されている駅が該乗客の定期券区間内である場合の処理を表している。乗客が通過した退場改札32が設置されている駅が該乗客の定期券区間外である場合には、不図示の処理によって不足運賃の精算が行われる。図10のフローチャートでは、図9のフローチャートのステップS33の後であってステップS39の前にステップS41が行われ、ステップS39の後であってステップS40の前にステップS42が行われる。
まず不正乗車検出装置1は、ステップS31〜S33において、退場時情報Fを記憶部13に記憶させる。次に判定部114は、ステップS32で取得されたカード情報から特定された入場時情報Dに含まれる入場時間を取得する。また、判定部114は、ステップS32で取得された退場時の情報から退場時間を取得する。入場時間から退場時間までの経過時間が所定時間以下である場合には(S41のNO)、出力部115は退場改札32に区間外乗車でないことを示す情報を出力し、退場改札32は、区間外乗車でないことを示す情報を受け取ることによって開閉体を開放する(S37)。
入場時間から退場時間までの経過時間が所定時間よりも長い場合には(S41のYES)、判定部114は、ステップS32で取得されたカード情報から入場時情報Dを特定し、該入場時情報Dに含まれる第1特徴情報を取得する(S39)。
判定部114は、ステップS32で取得されたカード情報から特定された入場時情報Dに含まれる入場時間を取得するとともに、記憶部13に記憶された各乗車時情報Eから乗車時間を取得し、該入場時間から該乗車時間までの経過時間を算出する。そして判定部114は、算出した経過時間が、入場駅から特定の駅までの所要時間に基づく所定の時間範囲内である乗車時情報Eの第2画像を選択する(S42)。
判定部114は、ステップS39で取得された第1特徴情報を、ステップS42で選択された第2画像の第2特徴情報のそれぞれと照合する。そして第1特徴情報と第2特徴情報とが類似している場合に、判定部114は、該第1特徴情報が示す乗客と該第2特徴情報が示す乗客とが同一であると判定し、該第1特徴情報と該第2特徴情報とを関連付ける。そして判定部114は、ステップS39で取得された第1特徴情報に関連付けられた第2特徴情報を含む乗車時情報Eを特定する(S40)。
ステップS40で特定した乗車時情報Eの乗車駅が、ステップS39で特定した入場時情報Dの定期券区間外である場合に、判定部114は、区間外乗車と判定する。またステップS40で特定した乗車時情報Eの乗車駅が、ステップS39で特定した入場時情報Dの定期券区間内である場合に、判定部114は、区間外乗車と判定しない。そして不正乗車検出装置1は、判定部114による区間外乗車の判定結果に基づいて、ステップS35〜S38を行う。
[第3の実施形態の効果]
本実施形態に係る不正乗車検出装置1は、第1の実施形態と同様の効果を奏するのに加えて、区間外乗車の判定対象とする乗客及び画像を時間に基づいて絞り込む。これにより、区間外乗車の判定対象の量を削減できるため、不正乗車検出装置1の負荷を軽減することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。
不正乗車検出装置1の制御部11(プロセッサ)は、図5〜10に示す不正乗車検出方法に含まれる各ステップ(工程)の主体となる。すなわち、制御部11は、図5〜10に示す不正乗車検出方法を実行するための不正乗車検出プログラムを記憶部13から読み出し、該不正乗車検出プログラムを実行して不正乗車検出装置1の各部を制御することによって、図5〜10に示す不正乗車検出方法を実行する。図5〜10に示す不正乗車検出方法に含まれるステップは一部省略されてもよく、ステップ間の順番が変更されてもよく、複数のステップが並行して行われてもよい。
S 不正乗車検出システム
1 不正乗車検出装置
111 情報取得部
112 第1画像取得部
113 第2画像取得部
114 判定部
115 出力部

Claims (6)

  1. 鉄道の定期券を提示した乗客の第1画像を取得する第1画像取得部と、
    駅又は車両内における前記乗客の第2画像を取得する第2画像取得部と、
    前記第1画像と、前記定期券の区間外の駅又は車両内で撮像された前記第2画像とが同一の前記乗客を示す場合に、不正な乗車であることを判定する判定部と、
    前記判定部が判定した前記不正な乗車であることを示す情報を出力する出力部と、
    を有する不正乗車検出装置。
  2. 前記判定部は、前記乗客について前記不正な乗車であることを判定した回数を記録し、
    前記出力部は、前記乗客について記録された前記回数が所定値以上である場合に、前記不正な乗車であることを示す情報を出力する、請求項1に記載の不正乗車検出装置。
  3. 前記判定部は、前記乗客がいずれかの駅で入場した時間からいずれかの駅で退場した時間までの経過時間が所定時間よりも長い場合に、前記乗客について前記不正な乗車であるか否かの判定を行う、請求項1又は2に記載の不正乗車検出装置。
  4. 前記判定部は、前記乗客が入場した駅と特定の駅との間の所要時間に基づく時間範囲内に撮像された前記第2画像を用いて、前記不正な乗車であるか否かの判定を行う、請求項1から3のいずれか一項に記載の不正乗車検出装置。
  5. 前記出力部は、前記乗客が前記定期券の区間外の駅で退場した場合には、前記不正な乗車であることを示す情報を出力しない、請求項1から4のいずれか一項に記載の不正乗車検出装置。
  6. 前記第2画像取得部は、車両に乗り込む際の前記乗客又は既に車両に乗車している前記乗客を撮像した前記第2画像を取得する、請求項1から5のいずれか一項に記載の不正乗車検出装置。
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