JP2019063694A - 液供給管、および化学反応装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】流体の流れに沿って複数個の出口部が設けられる場合に複数個の出口部から均等に流体を流出できる、液供給管の提供。【解決手段】粒子の晶析に用いる液体を撹拌槽の内部に供給する液供給管であって、前記液体の流入口が設けられる入口部を1個有し、前記流入口から流入する前記液体の流出口が設けられる出口部をn(nは2以上の自然数)個有し、n個の前記流出口のそれぞれの面積が、n個の前記流出口の平均面積の90%以上110%以下であり、前記入口部から1個の前記出口部に至る前記液体の流れの途中に、少なくとも1個の他の前記出口部が設けられ、n個の前記流出口の面積の総和が、前記流入口の面積以下である、液供給管。【選択図】図1

Description

本発明は、液供給管、および化学反応装置に関する。
近年、携帯電話、ノート型パーソナルコンピュータなどの携帯電子機器の普及に伴い、高いエネルギー密度を有する小型で軽量な二次電池の開発が要求されている。また、ハイブリット自動車を始めとする電気自動車用の電池として、高出力の二次電池の開発も要求されている。このような要求を満たす非水系電解質二次電池として、リチウムイオン二次電池がある。リチウムイオン二次電池は、負極、正極、電解液などで構成され、負極および正極の活物質には、リチウムを脱離および挿入することが可能な材料が用いられている。
リチウム複合酸化物としては、特に合成が比較的容易なリチウムコバルト複合酸化物(LiCoO)、コバルトよりも安価なマンガンを用いたリチウムマンガン複合酸化物(LiMn)やニッケルを用いたリチウムニッケル複合酸化物(LiNiO)が用いられている。このリチウムニッケル複合酸化物は、リチウムコバルト複合酸化物よりも低い電気化学ポテンシャルを示すため、電解液の酸化による分解が問題になりにくく、より高容量が期待でき、コバルト系と同様に高い電池電圧を示すことから、開発が盛んに行われている。しかし、純粋にニッケルのみで合成したリチウムニッケル複合酸化物を正極材料としてリチウムイオン二次電池を作製した場合、コバルト系に比ベサイクル特性が劣り、また、高温環境下で使用や保存により比較的電池性能を損ないやすいという欠点を有しているため、ニッケルの一部をコバルトやアルミニウムで置換したリチウムニッケル複合酸化物が一般的に知られている。
正極活物質の一般的な製造方法は、(1)まず、中和晶析法によりリチウムニッケル複合酸化物の前駆体であるニッケル複合水酸化物を作製し、(2)その前駆体をリチウム化合物と混合して焼成する方法が知られている。このうち、(1)の中和晶析法によって粒子を製造する方法として、代表的な実施の形態は、撹拌槽を用いたプロセスである。
特許文献1では、撹拌槽の内部に、ニッケル塩およびコバルト塩を含む混合水溶液と、アンモニウムイオン供給体を含む水溶液と、苛性アルカリ水溶液とを供給して反応させ、ニッケルコバルト複合水酸化物の粒子を析出させる。
特許文献1では、混合水溶液を撹拌槽内に供給する液供給管の先端を3つ以上に分岐させ、混合水溶液を3箇所以上から供給する。これにより、混合水溶液の拡散速度を上げて、十分な粒径を持った粒子を得ることが可能になると記載されている。
特許文献1のように液供給管が出口部を複数個有する場合、液供給管が出口部を1個有する場合に比べて、液供給管の本数や液供給管に液体を送る動力源(例えばポンプ)の個数を削減することも可能である。これにより、配管スペースやコストを削減できる。
特開2011−201764号公報
入口部から1個の出口部に至る液体の流れの途中に、少なくとも1個の他の出口部が設けられることがある。つまり、流体の流れに沿って、複数個の出口部が設けられることがある。この場合、上流側の出口部と下流側の出口部とで、流量(単位時間当たりに流出する体積)および流速にばらつきが生じ、液体の拡散速度にばらつきが生じるという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、流体の流れに沿って複数個の出口部が設けられる場合に複数個の出口部から均等に流体を流出できる、液供給管の提供を主な目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様によれば、
粒子の晶析に用いる液体を撹拌槽の内部に供給する液供給管であって、
前記液体の流入口が設けられる入口部を1個有し、
前記流入口から流入する前記液体の流出口が設けられる出口部をn(nは2以上の自然数)個有し、
n個の前記流出口のそれぞれの面積が、n個の前記流出口の平均面積の90%以上110%以下であり、
前記入口部から1個の前記出口部に至る前記液体の流れの途中に、少なくとも1個の他の前記出口部が設けられ、
n個の前記流出口の面積の総和が、前記流入口の面積以下である、液供給管が提供される。
本発明の一態様によれば、流体の流れに沿って複数個の出口部が設けられる場合に複数個の出口部から均等に流体を流出できる、液供給管が提供される。
一実施形態による液供給管を含む化学反応装置を示す斜視図である。 図1の液供給管を示す正面図である。 図1の液供給管を示す側面図である。 図1の液供給管を示す平面図である。 図1の液供給管を示す底面図である。 第1変形例による液供給管を示す底面図である。 第2変形例による液供給管を示す平面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明するが、各図面において、同一の又は対応する構成については同一の又は対応する符号を付して説明を省略する。
図1は、一実施形態による液供給管を含む化学反応装置を示す斜視図である。化学反応装置10は、例えば、撹拌槽20と、撹拌翼30と、撹拌軸40と、バッフル50と、液供給管100とを有する。
撹拌槽20は、円柱状の内部空間に溶液を収容する。撹拌槽20の内部に収容される溶液中で、粒子が析出する。粒子の析出は、核の生成と、核からの成長との両方を含む。撹拌槽20は、バッチ式、連続式のいずれでもよい。
撹拌翼30は、撹拌槽20の内部に収容される溶液を撹拌させる。撹拌翼30は、図1ではディスクタービン翼であるが、特に限定されず、例えば傾斜パドル翼などであってもよい。
撹拌軸40は、鉛直に設けられ、下端に撹拌翼30が取付けられる。モータなどが撹拌軸40を回転させることで、撹拌翼30が回転される。鉛直方向視において、撹拌槽20の中心、撹拌翼30の中心、および撹拌軸40の中心は、一致してよい。
バッフル50は、邪魔板とも呼ばれる。バッフル50は、撹拌槽20の内周面から突出しており、回転流を邪魔することで上昇流や下降流を生じさせ、溶液の撹拌効率を向上させる。
液供給管100は、粒子の晶析に用いる液体を撹拌槽20の内部に供給する。液供給管100によって撹拌槽20の内部に供給される液体は、例えばニッケル塩などの金属塩を含む。金属塩としては、硝酸塩、硫酸塩、塩酸塩などが用いられる。
尚、液供給管100によって撹拌槽20の内部に供給される液体は、ニッケル塩などの金属塩を含む原料液に限定されず、アルカリ水溶液(例えば苛性ソーダ水)、金属を錯体化させるアンモニウムイオンを含むもの(例えばアンモニア水)などでもよい。
撹拌槽20の内部には、液供給管100などによって複数種類の液体が供給され、粒子は中和晶析によって析出する。金属塩がニッケル塩を含む場合、粒子はニッケル含有水酸化物である。尚、粒子の種類は、ニッケル含有水酸化物には限定されない。
1本の液供給管100によって撹拌槽20の内部に供給される液体の流量をQ(L/min)とし、撹拌槽20の容積をV(L)とすると、Q/Vは例えば0.0004min−1以上0.0075min−1以下である。
Q/Vが0.0004min−1より低いと各出口部120の直前までの流路において流体の圧力を同じ程度にするために、各出口部120の口径を小さくする必要が生ずるため、所望の量の液を供給できなくなくなったり、各出口部120の口径を大きくした場合、各出口部120の直前の流路において圧力ばらつきが生じ易くなるため好ましくない。
またQ/Vが0.0075min―1より大きくなると、各出口部120からの吐出量のバラツキは少なくなるが、多量の液が吐出されるため、晶析反応に影響を及ぼすため好ましくない。
Q/Vは撹拌槽20の容積によって適宜設定することができる。
図2は、図1の液供給管を示す正面図である。図3は、図1の液供給管を示す側面図である。図4は、図1の液供給管を示す平面図である。図5は、図1の液供給管を示す底面図である。図4および図5において、液供給管と撹拌軸との位置関係を示す。
液供給管100は、液体の流入口111(図4参照)が設けられる入口部110を1個有し、流入口111から流入する液体の流出口121(図5参照)が設けられる出口部120をn(nは2以上の自然数、例えば図5ではnは8)個有する。入口部110および出口部120は、例えば筒状に形成される。流入口111の形状および流出口121の形状は、例えば円形である。出口部120は、ノズルとも呼ばれる。
n個の流出口121のそれぞれの面積は、n個の流出口121の平均面積の90%以上110%以下である。これは、n個の流出口121の面積が均一であることを意味する。各流出口121における流量は面積と流速との積で表されるため、n個の流出口121の面積が均一であれば、n個の流出口121における流量を均一にすると共にn個の流出口121における流速を均一にすることが可能である。
n個の流出口121のそれぞれの面積は、好ましくはn個の流出口121の平均面積の95%以上105%以下であり、より好ましくはn個の流出口121の平均面積の98%以上102%以下である。
入口部110から1個の出口部120−1に至る液体の流れの途中に、少なくとも1個(図5では3個)の他の出口部120−2、120−3、120−4が設けられる。つまり、液体の流れに沿って、上流側から下流側に向けて、複数個(図5では4個)の出口部120−4、120−3、120−2、120−1がこの順で間隔をおいて設けられる。
また、入口部110から1個の出口部120−5に至る液体の流れの途中に、少なくとも1個(図5では3個)の他の出口部120−6、120−7、120−8が設けられる。つまり、液体の流れに沿って、上流側から下流側に向けて、複数個(図5では4個)の出口部120−8、120−7、120−6、120−5がこの順で間隔をおいて設けられる。
n個の流出口121の面積の総和は、流入口111の面積以下である。n個の流出口121の面積の総和が流入口111の面積以下であると、流入口111から各出口部120の直前までの流路において流れ方向の位置に関係なく流体の圧力が同じ程度になり、各出口部120で流体に作用する吐出方向の圧力が同じ程度になる。その結果、n個の流出口121における流量を等しくすると共に、n個の流出口121における流速を等しくすることができる。
ここで、n個の流出口121における流量が均一であるとは、各流量が平均流量の90%以上110%以下であることを意味する。また、n個の流出口121における流速が均一であるとは、各流速が平均流速の90%以上110%以下であることを意味する。
本実施形態によれば、1個の流入口111から流入した液体をn個の流出口121から均等に分けて流出できるため、n個の流出口121における液体の拡散速度を均一にすることができる。そのため、n個の流出口121における液体の拡散速度を管理することが容易であり、粒子の品質を向上することができる。
n個の流出口121の面積の総和は、好ましくは流入口111の面積の80%以下であり、より好ましくは流入口111の面積の50%以下である。尚、n個の流出口121の面積の総和は、流入口111の面積の10%以上であってよい。
n個の流出口121は、同一水平面上に設けられ、且つ鉛直方向視において撹拌軸40の中心から等距離の位置に設けられてよい。撹拌槽20の内部に収容される溶液の流れは撹拌軸40を中心に対称に形成されるため、溶液の流れの速さ及び乱流拡散係数が同じ位置にn個の流出口121を設けることができる。よって、n個の流出口121における液体の拡散速度を管理することが容易であり、粒子の品質を向上することができる。
図5に示すように鉛直方向視において、各流出口121の中心と撹拌軸40の中心との距離Aは、撹拌軸40の中心と撹拌翼30の外周端との距離B(図1参照)の1.1倍以下である。距離Aが距離Bの1.1倍以下であると、撹拌軸40に沿って形成される下降流(または上昇流)の流れに、各流出口121から流出した液体を乗せることができる。
例えば撹拌翼30の回転によってバッフル50に沿って上昇流が生じ撹拌軸40に沿って下降流が生じる場合、各流出口121は、撹拌翼30よりも上方に設けられ、下方に向けて液体を吐出する。各流出口121から流出した液体は、撹拌翼30を構成する複数の羽根32の間を通過して掻き乱されるため、拡散しやすい。
尚、撹拌翼30の回転によってバッフル50に沿って下降流が生じ撹拌軸40に沿って上昇流が生じる場合、各流出口121は、撹拌翼30よりも下方に設けられ、上方に向けて液体を吐出する。各流出口121から流出した液体は、撹拌翼30を構成する複数の羽根32の間を通過して掻き乱されるため、拡散しやすい。
液供給管100は、基端に入口部110が設けられる直線状の主管130と、主管130の基端とは反対側の先端から主管130に対し垂直に延び、途中から2つの枝管141、142に分岐する分岐管140とを有する。2つの枝管141、142に、n個の出口部120が設けられる。
主管130は、鉛直に設けられ、撹拌軸40に対し平行に設けられる。主管130は、上端部に入口部110を有する。尚、入口部110は、本実施形態では主管130の上端部のことであるが、主管130の上端部から延びる配管の流量計との接続部のことであってもよい。主管130の上端部の内径と、主管130と流量計とを接続する配管の内径とは、同じであってよい。
分岐管140は、主管130の下端から水平に延び、途中から2つの枝管141、142に分岐する。2つの枝管141、142に、n個の出口部120が設けられる。これにより、撹拌軸40を取り囲むように分岐管140を設けることができ、撹拌軸40から等距離の位置にn個の出口部120を設けることができる。
図4に示すように鉛直方向視において、2つの枝管141、142の間に形成される切れ目の間隔Cは、撹拌軸40の直径Dよりも大きくてよい。撹拌軸40が上記切れ目を通過できるため、メンテナンス時の作業性が良い。
各枝管141、142の末端(これらの枝管141、142が分岐する分岐点とは反対側の端)は、本実施形態では流体を漏出しないように、閉塞されるが、開放されてもよい。後者の場合、2つの枝管141、142は連結管で連結され、2つの枝管141、142および連結管は環状の管を形成する。連結管は、メンテナンス性を向上するため、各枝管141、142に対し取外し可能に連結されてよい。
2つの枝管141、142は、図5に示すように、同一の寸法および同一の形状を有してよい。例えば、2つの枝管141、142は、主管130の軸方向(例えば鉛直方向)から見て、主管130を中心および撹拌軸40の中心を通る直線150を中心とし線対称に設けられてよい。
2つの枝管141、142は、上述の如く、同一の寸法および同一の形状を有する。より正確には、上方から見た枝管141と下方から見た枝管142とは、同一の寸法および同一の形状を有する。これにより、2つの枝管141、142の圧力損失が同一になるため、2つの枝管141、142に液体を均等に配分することができる。
各枝管141、142には、n/2(nは4以上の偶数、例えば図5では8)の出口部120が設けられる。そのため、各枝管141、142に設けられる出口部120の数は、同数である。よって、2つの枝管141、142に液体を均等に配分することができる。
各枝管141、142は、圧力損失を低減する観点から、図5に示すように円弧状に形成されてよい。各枝管141、142が配設される円の中心は、撹拌軸40の中心と一致してよい。
尚、各枝管141、142の形状は、特に限定されず、例えば折れ線状などでもよい。各枝管141、142の形状が折れ線状などである場合に、撹拌軸40から等距離の位置にn個の出口部120を設けることは可能である。
例1では、図1に示す液供給管の各流出口における流量を計測し、各流出口における流量xと平均流量x´との差の大きさ(|x−x´|)の最大値Δxを算出した。ここで、Δxは、平均流量x´を100%として規格した。例1では、流入口の直径は7.1mm、各流出口の直径は1.0mmとしたため、8個の流出口の面積の総和(S1)は1個の流入口の面積(S2)の16%であった。ここで、8個の流出口は、全く同じ直径を有するとした。また、例1では、Q/Vは0.0017min−1とした。
例2〜例14では、表1に示す条件以外、例1と同じ条件で各流出口における流量を計測し、各流出口における流量xと平均流量x´との差の大きさ(|x−x´|)の最大値Δxを算出した。
表1に、例1〜例14の評価結果をまとめる。
Figure 2019063694
表1から明らかなように、例1、例2、例4〜例7、および例9〜例14では、8個の流出口の面積の総和(S1)が1個の流入口の面積(S2)以下であったため、8個の流出口における流量が均一であった。例1、例2、例4〜例7、および例9〜例14では、8個の流出口が全く同じ面積を有するとしたため、8個の流出口における流量が均一であったことは、8個の流出口における流速が均一であったことを表す。
一方、例3および例8では、8個の流出口の面積の総和(S1)が1個の流入口の面積(S2)よりも大きかったため、8個の流出口における流量がばらついた。例3および例8では、8個の流出口が全く同じ面積を有するとしたため、8個の流出口における流量がばらついたことは、8個の流出口における流速がばらついたことを表す。
以上、液供給管の実施形態等について説明したが、本発明は上記実施形態等に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、改良が可能である。
図6は、第1変形例による液供給管を示す底面図である。図6に示す液供給管100Aは、主管130Aと、副管140Aとを有する。主管130Aは、鉛直に設けられ、撹拌軸40に対し平行に設けられる。主管110Aは、上端部に入口部を有する。
副管140Aは、主管130Aの下端から水平に延び、撹拌軸40を取り囲むように形成される。副管140Aには、n(nは2以上の自然数、例えば図6ではnは8)個の出口部120が設けられる。撹拌軸40から等距離の位置にn個の出口部120を設けることができる。
図6に示すように、鉛直方向視において、主管130Aと副管140Aとの間に形成される切れ目の間隔Eは、撹拌軸40の直径Dよりも大きくてよい。撹拌軸40が上記切れ目を通過できるため、メンテナンス時の作業性が良い。
副管140Aは、圧力損失を低減する観点から、円弧状の部分を有してよい。この円弧状の部分は、撹拌軸40を取り囲むように形成される。この円弧状の部分に、n個の出口部120が設けられる。
図7は、第2変形例による液供給管を示す平面図である。図7に示す液供給管100Bは、主管130Bと、分岐管140Bとを有する。主管130Bは、撹拌軸40と同一直線上に配され、撹拌翼30(図1参照)の下方に設けられる。主管110Bは、下端部に入口部を有する。
分岐管140Bは、主管130Bの上端から四つ股に分岐し、水平に直線状に延びる4つの枝管141B、142B、143B、144Bを有する。各枝管141B、142B、143B、144Bの末端(これらの枝管141B、142B、143B、144Bが分岐する分岐点とは反対側の端)は、流体を漏出しないように、閉塞される。尚、枝管の数は、4つに限定されず、2つ以上であればよい。
4つの枝管141B、142B、143B、144Bは、同一の寸法および同一の形状を有する。例えば、4つの枝管141B、142B、143B、144Bは、主管130Bの軸方向(例えば鉛直方向)から見て、主管130Bを中心として回転対称に設けられてよい。
4つの枝管141B、142B、143B、144Bは、上述の如く、同一の寸法および同一の形状を有する。これにより、4つの枝管141B、142B、143B、144Bの圧力損失が同一になるため、4つの枝管141B、142B、143B、144Bに液体を均等に配分することができる。
4つの枝管141B、142B、143B、144Bは、主管130Bの軸方向(例えば鉛直方向)から見て、主管130Bを中心として回転対称に設けられてよい。
各枝管141B、142B、143B、144Bには、n/k(nは4以上の偶数であってkは分岐管140Bの分岐数、例えば図7ではnは8であってkは4)の出口部120が設けられる。そのため、各枝管141B、142B、143B、144Bに設けられる出口部120の数は、図7に示すように同数である。よって、4つの枝管141B、142B、143B、144Bに液体を均等に配分することができる。
各枝管141B、142B、143B、144Bは、圧力損失を低減する観点から、図7に示すように直線状に形成されてよい。尚、分岐管140Bの分岐数kは、4には限定されず、2以上であればよい。
図5や図6、図7に示す出口部120の数を調整するため、出口部120の流出口121を閉塞するキャップを用いてもよい。キャップは、取外し可能に出口部120に取付けられる。キャップが取付けられた出口部120は、出口部120としての機能を失う。
10 化学反応装置
20 撹拌槽
30 撹拌翼
40 撹拌軸
50 バッフル
100 液供給管
110 入口部
111 流入口
120 出口部
121 流出口
130 主管
140 分岐管
141 枝管
142 枝管

Claims (8)

  1. 粒子の晶析に用いる液体を撹拌槽の内部に供給する液供給管であって、
    前記液体の流入口が設けられる入口部を1個有し、
    前記流入口から流入する前記液体の流出口が設けられる出口部をn(nは2以上の自然数)個有し、
    n個の前記流出口のそれぞれの面積が、n個の前記流出口の平均面積の90%以上110%以下であり、
    前記入口部から1個の前記出口部に至る前記液体の流れの途中に、少なくとも1個の他の前記出口部が設けられ、
    n個の前記流出口の面積の総和が、前記流入口の面積以下である、液供給管。
  2. 基端に前記入口部が設けられる直線状の主管と、
    前記主管の前記基端とは反対側の先端から前記主管に対し垂直に延び、途中から2つの枝管に分岐する分岐管とを有し、
    2つの前記枝管に、n個の前記出口部が設けられる、請求項1に記載の液供給管。
  3. 2つの前記枝管は、同一の寸法および同一の形状を有する、請求項2に記載の液供給管。
  4. 各前記枝管に、n/2(nは4以上の偶数)個の前記出口部が設けられる、請求項2または3に記載の液供給管。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の液供給管と、
    前記撹拌槽と、
    前記撹拌槽の内部に収容される溶液を撹拌する撹拌翼と、
    鉛直に設けられ、下端に前記撹拌翼が取付けられる撹拌軸とを備える、化学反応装置。
  6. n個の前記流出口は、同一水平面上に設けられ、且つ鉛直方向視において前記撹拌軸の中心から等距離の位置に設けられる、請求項5に記載の化学反応装置。
  7. 鉛直方向視において、各前記流出口の中心と前記撹拌軸の中心との距離は、前記撹拌軸の中心と前記撹拌翼の外周端との距離の1.1倍以下である、請求項6に記載の化学反応装置。
  8. 各前記流出口は、前記撹拌翼よりも上方に設けられ、下方に向けて前記液体を吐出する、請求項7に記載の化学反応装置。
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