JP2019060399A - ディスクブレーキ - Google Patents
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Abstract
【課題】電動パーキングブレーキのリリース応答時間のばらつき幅を縮小させたディスクブレーキを提供する。【解決手段】ローラナット71の内周面とベースプレート111の外周面115との間に、ローラナット71の内周面を径方向外側へ向かって押圧するリテーニングリング120を設け、ローラナット71側の当接面である傾斜部78の内径を、軸方向ロータ5側に近づくにつれて拡径させ、傾斜部78と、ベースプレート111側の当接面である傾斜部118との距離を、軸方向ロータ(5)側に近づくにつれて短くしたので、ローラナット71とベースプレート111とを当接させた状態が維持され、ローラナット71とベースプレート111との軸方向への相対移動が阻止される。これにより、パーキングブレーキのリリース応答時間のばらつき幅を縮小させることができる。【選択図】図2
Description
本発明は、車両の制動に用いられるディスクブレーキに関する。
車両の制動装置には、電動パーキングブレーキとして機能するディスクブレーキが知られている(例えば、「特許文献1」参照)。このようなディスクブレーキには、モータギアユニットの回転運動を直線運動に変換してピストンを推進させ、推進させたピストンを制動位置で保持するピストン推進機構(回転直動変換機構)を備えたものがある。
ピストン推進機構を、ねじ効率に優れたローラねじと、ローラねじに対してねじ効率が劣る滑りねじとを組み合わせて構成した場合、パーキングブレーキのリリース指令(操作)後に推力が一定時間低下しない無駄な時間があり、リリース指令から減力が開始されるまでに要する時間(以下「リリース応答時間」と称する)のばらつき幅が大きくなる問題がある。リリース応答時間のばらつき幅が大きい場合、アクセルペダル操作(リリース操作)によるパーキングブレーキのオートリリース時に、運転者が受けるフィーリングが悪化する。
本発明は、電動パーキングブレーキのリリース応答時間のばらつき幅を縮小させることが可能なディスクブレーキを提供することを課題とする。
本発明に係るディスクブレーキは、ロータを挟んで該ロータの軸方向両側に配置される一対のパッドと、前記一対のパッドのうち一方のパッドを前記ロータに押し付けるピストンと、前記ピストンが摺動可能に嵌装されるシリンダを有するキャリパ本体と、前記キャリパ本体に設けられるモータと、前記キャリパ本体に設けられ、前記ピストンを推進させて制動位置で保持する回転直動変換機構と、を備え、前記回転直動変換機構は、前記キャリパ本体によって回転不可能に支持され、前記回転直動変換機構の外周側に配置される筒状部材と、前記筒状部材の内周側に配置されるプレート部材と、前記筒状部材の内周面と前記プレート部材の外周面との間に配置され、前記筒状部材の内周面を外周側へ向かって押圧する弧状の弾性部材とを有し、前記筒状部材の内周面のうち前記弾性部材が当接する面の内径は、軸方向ロータ側に近づくにつれて拡径され、前記筒状部材の内周面のうち前記弾性部材が当接する面と、前記プレート部材の外周面のうち前記弾性部材が当接する面との距離は、軸方向ロータ側に近づくにつれて小さくなることを特徴とする。
本発明によれば、電動パーキングブレーキのリリース応答時間のばらつき幅を縮小させることができる。
本発明の一実施形態を添付した図を参照して説明する。
図1は、本実施形態のディスクブレーキ1の主要部を断面で示す図である。以下の説明において、図1における右側をディスクブレーキ1における一端側とし、図1における左側をディスクブレーキ1における他端側とする。また、図1における左右方向をディスクブレーキ1における軸方向とする。
図1は、本実施形態のディスクブレーキ1の主要部を断面で示す図である。以下の説明において、図1における右側をディスクブレーキ1における一端側とし、図1における左側をディスクブレーキ1における他端側とする。また、図1における左右方向をディスクブレーキ1における軸方向とする。
図1に示されるように、ディスクブレーキ1は、車両の回転部に取り付けられたディスクロータ5(ロータ)を挟んで該ディスクロータ5の軸方向両側に配置された一対のインナブレーキパッド2およびアウタブレーキパッド3(以下「ブレーキパッド2,3」と称する)と、浮動型のキャリパ4とを備える。一対のブレーキパッド2,3および浮動型のキャリパ4は、車両のナックル等の非回転部に固定されたブラケット(図示省略)によって軸方向へ移動可能に支持される。
キャリパ4の主体であるキャリパ本体6は、基端側(一端側)に形成されたシリンダ部7と、先端側(他端側)に形成された爪部8とを有する。シリンダ部7には、ピストン18が挿入されるシリンダ15が形成される。シリンダ15は、他端側が開口された大径部9Aと、一端側が軸孔10を有する底部11によって閉じられた有底の小径部9Bとを有する。シリンダ15の大径部9Aの内壁面に形成された環状溝14には、ピストンシール16が設けられる。
ピストン18は、底部19と円筒部20とからなるカップ状に形成される。ピストン18は、底部19がインナブレーキパッド2に対向するように配置される。ピストン18は、シリンダ15の大径部9Aに軸方向へ移動可能に嵌装され、円筒部20がピストンシール16に接触される。ピストン18とシリンダ15の底部11との間には、ピストンシール16によって区画された液圧室21が形成される。液圧室21には、シリンダ部7に設けられたポート(図示省略)を介して、マスタシリンダ、液圧制御ユニット等、液圧源(図示省略)から液圧が供給される。
ピストン18の底部19の外周縁部には、凹部25が形成される。凹部25には、インナブレーキパッド2の背面に形成された凸部26が係合される。これにより、ピストン18は、シリンダ15、延いてはキャリパ本体6に対して回り止めされる。ピストン18の底部19と、シリンダ15の大径部9Aとの間には、ダストブーツ27が設けられる。ピストン18の底部19の一端側には、円形凹部30と、該円形凹部30に連続して軸方向一端側へ向かうにつれて拡径される環状の傾斜部31とが形成される。
キャリパ本体6には、電動モータ35と減速機構とを内蔵したモータギアユニット40と、回転直動変換機構としてのピストン推進機構43とが設けられる。ピストン推進機構43は、モータギアユニット40の回転運動(出力)を直線運動に変換してピストン18を推進させる(軸方向他端側へ移動させる)。モータギアユニット40には、電動モータ35を制御する電子制御ユニット41が接続される。電子制御ユニット41には、パーキングブレーキのON/OFF時に操作されるパーキングスイッチ42が接続される。なお、電子制御ユニット41は、パーキングスイッチ42の操作によらず、車両側からの信号に基づいてパーキングブレーキを作動させることができる。また、モータギアユニット40の減速機構は、例えば、平歯多段減速機構、遊星歯車減速機構を含む。
ピストン推進機構43は、ローラねじ44と滑りねじ45とが組み合わされて構成される。図1乃至図3を参照すると、ローラねじ44は、ねじ軸としてのローラシャフト51と、転動体としてのプラネタリローラ61と、雌ねじとしてのローラナット71(筒状部材)とを有する。滑りねじ45は、雌ねじとしてのローラシャフト51と、雄ねじとしてのスピンドル81とを有する。滑りねじ45は、スピンドル81が一端側から他端側へ向かう視線で反時計回り方向(以下単に「反時計回り方向」あるいは「アプライ方向」と称する)へ回転されると、ローラシャフト51が軸方向他端側へ移動される。滑りねじ45は、逆効率が0以下に設定されており、ローラシャフト51に作用する推力によってスピンドル81を回転させることができない。すなわち、滑りねじ45は、スピンドル81の回転トルクをローラシャフト51の推力に変換するが、ローラシャフト51の推力をスピンドル81の回転トルクに変換することができない。
円筒状に形成されたローラシャフト51の外周面の一端側には、軸方向に一定間隔をあけて(一定のピッチで)設けられた円環溝部52が形成される。円環溝部52には、プラネタリローラ61の外周面に形成された円環山部62が係合される。これにより、ローラシャフト51とプラネタリローラ61とは、軸方向への相対移動が阻止される。ローラシャフト51の他端側の端面には、複数個のスラストボール91の転動面54が形成される。複数個のスラストボール91は、リテーナ92によって周方向へ一定の間隔をあけて保持される。ローラシャフト51の軸孔の他端側には、ベアリングホルダ93が嵌着される略円筒形のホルダ嵌合部55が形成される。ベアリングホルダ93は、周方向に沿って間隔をあけて配置された複数個の係止片94を有する。なお、係止片94は、ベアリングホルダ93の側壁の他端側を切り起こして形成される。
ベアリングホルダ93は、各係止片94の端が、ホルダ嵌合部55に形成された段形状の係止部55Aに突き当てられることにより、ローラシャフト51に対する軸方向への相対移動(抜け)が阻止される。ローラシャフト51の一端側の端面には、周方向へ一定の間隔をあけて配置された複数個(本実施形態では「3個」)の凸部56が形成される。凸部56が、スピンドル81のフランジ部83の他端側の端面に形成された凸部84に、周方向に係合されることにより、ローラシャフト51のスピンドル81に対する相対回転が阻止される。これにより、スピンドル81のローラシャフト51への過度のねじ込みによる固着(噛み込み)が阻止される。なお、ローラシャフト51の他端側の外周面には、コイルばね95の他端側の端を受ける段形状のばね受部57が形成される。
コイルばね95の一端側の端は、リング状のシート部材96を介してローラケージ63の他端側の端面によって受けられる。ローラケージ63は、ローラシャフト51の案内面58によって軸方向へ移動可能に支持される。これにより、コイルばね95の付勢力は、ローラケージ63を介してプラネタリローラ61へ伝達される。このように、コイルばね95は、ローラシャフト51の円環溝部52にプラネタリローラ61の円環山部62を押し付けて摩擦力を発生させる与圧機構として機能する。なお、シート部材96の内周縁部に形成された直線部96Aが、ローラシャフト51の案内面58に形成された平面部58Aに係合されることにより、シート部材96のローラシャフト51に対する相対回転が阻止される。また、ローラシャフト51の他端側には、ローラシャフト51の内側と外側とを連通させる複数個の連通孔59が形成される。
プラネタリローラ61は、前述の円環山部62が外周面に形成された中実軸からなり、ローラシャフト51の周囲に一定の間隔をあけて設けられる。プラネタリローラ61には、複数個の円環山部62が軸方向へ一定の間隔をあけて形成される。各プラネタリローラ61は、隣接するプラネタリローラ61と干渉しないように、ローラケージ63によって支持される。ローラケージ63は、円筒状に形成され、側壁には、各プラネタリローラ61を収容する長孔状の複数個のローラ収容部64が形成される。ローラケージ63は、軸方向両端部の内周面が、ローラシャフト51の外周面に摺動可能に嵌合される。
ローラナット71は、段付円筒形に形成され、一端側が開口する大径部72と他端側が開口する小径部73とを有する。小径部73の内周面には、プラネタリローラ61の円環山部62が係合される(噛み合わされる)雌ねじ部74が形成される。ローラナット71の雌ねじ部74とプラネタリローラ61の円環山部62とは、雌ねじ部74のピッチと円環山部62のピッチ(軸方向間隔)とが同一で、かつ雌ねじ部74の条数をプラネタリローラ61の数量の整数倍に設定することにより、相互に噛み合わされる。例えば、6個のプラネタリローラ61を用いて、雌ねじ部74および円環山部62のピッチを1mmとした場合、雌ねじ部74の条数を6(6×1)に設定することにより、ローラナット71の雌ねじ部74とプラネタリローラ61の円環山部62とを噛み合わせることができる。なお、このときのリードは6mmである。
ローラナット71の大径部72には、ローラナット71の外側と内側との間でブレーキ液を流通させる複数個の通路77が設けられる。ローラナット71の大径部72の開口部には、切欠き部75が形成される。切欠き部75には、後述するベースプレート111(プレート部材)の凸部112が係合される。これにより、ローラナット71とベースプレート111との相対回転が阻止される。また、切欠き部75には、キャリパ本体6のシリンダ15の底部11に圧入されたストッパピン97が係合される。これにより、ローラナット71とベースプレート111との、キャリパ本体6に対する相対回転が阻止される。
ローラナット71の小径部73の開口端よりも他端側には、円板形状のスラストプレート100が設けられる。換言すると、スラストプレート100は、ローラシャフト51の他端側の端面に対向するように配置される。スラストプレート100の他端側には、ピストン18の底部19(傾斜部31)に当接させる当接面99が形成される。スラストプレート100の一端側には、スラストボール91の転動面101が形成される。スラストボール100は、スラストプレート100の転動面101とローラシャフト51の転動面54との間に介装される。
スラストプレート100の軸孔102には、ベアリングホルダ93が挿通される。スラストプレート100の軸孔102の他端側の開口縁部には、ベアリングホルダ93の他端側の端に設けられた爪部103が係合される。これにより、スラストプレート100の、ローラシャフト51に対する軸方向への移動が、ベアリングホルダ93を介して阻止され、延いてはスラストボール91の、転動面54,101からの脱落が阻止される。なお、スラストプレート100の外周縁部には、ブレーキ液を軸方向へ流通させるための複数個の切欠き部104が形成される。
スピンドル81は、一端側に形成される軸部85と、他端側に形成される雄ねじ部82と、軸部85と雄ねじ部82との間に形成されるフランジ部83とを有する軸部材である。雄ねじ部82は、ローラシャフト51の内周面(軸孔)の一端側に形成された雌ねじ部53に螺合される。フランジ部83の一端側には、スラストボール105の転動面86が形成される。複数個のスラストボール105は、リテーナ106によって周方向へ一定の間隔をあけて保持される。軸部85は、ガイドスリーブ107を介して、キャリパ本体6によって回転可能に支持される。ガイドスリーブ107は、キャリパ本体6のシリンダ15の底部11に形成された軸孔10に嵌着される。軸孔10とスピンドル81の軸部85との間は、シールリング108によってシールされる。
スピンドル81の軸部85には、軸用止め輪109が装着される環状溝87が形成される。スピンドル81は、軸用止め輪109が、キャリパ本体6のシリンダ15の底部11に形成された軸孔10の一端側の開口縁部に当接される。これにより、スピンドル81の、キャリパ本体6に対する軸方向他端側への移動が阻止される。軸部85の先端部には、モータギアユニット40の出力部材(例えば、遊星歯車機構のキャリア)に接続される多角形軸部88(本実施形態では「六角形」)が形成される。これにより、モータギアユニット40の回転トルクがスピンドル81へ伝達される。なお、スピンドル81の軸部85とモータギアユニット40との接続には、多角形軸部88による回り止めの他、スプライン、キー等、回転トルクを伝達可能な機械要素を用いることができる。
ベースプレート111(プレート部材)は、軸孔113を有する円板形状をなし、ローラナット71(筒状部材)の内周側に配置される。ベースプレート111は、スピンドル81のフランジ部83の一端側(転動面86)に対向するようにして、ローラナット71の大径部72の一端側に設けられる。ベースプレート111の他端側には、スラストボール105の転動面114が形成される。ベースプレート111の軸孔113には、スピンドル81の軸部85が摺動可能に嵌合される。
図4、図5を参照すると、ベースプレート111の他端側は、ローラナット71の大径部72の内周面72Aに形成された環状の凹部76に嵌着される。凹部76の内周面76Aには、ベースプレート111の外周面115の他端側に形成された嵌合部116が嵌合される。凹部71の底面76Bには、ベースプレート111の他端側の端面117の外周縁部が当接される。これにより、ベースプレート111は、ローラナット71に対する軸方向他端側への移動が阻止される。ベースプレート111の外周面115には、他端側が嵌合部116に連続し、軸方向一端側に向かって縮径される傾斜部118が形成される。換言すると、傾斜部118は、軸方向へディスクロータ5に近づくにつれて拡径される。
ローラナット71の大径部72の内周面72A(筒状部材の内周面)には、ベースプレート111の傾斜部118に対向する傾斜部78が形成される。傾斜部78は、軸方向一端側に向かって縮径される。換言すると、傾斜部78は、軸方向へディスクロータ5に近づくにつれて拡径される。これにより、ローラナット71の大径部72の内周面72Aとベースプレート111の外周面115との間には、環状のリテーニング溝121が形成される。リテーニング溝121には、C形(円弧状)のリテーニングリング120(弾性部材)が装着される。リテーニングリング120は、線の断面が円形をなす穴用止め輪であり、圧縮(縮径)された状態でリテーニング溝121に装着される。
リテーニング溝121は、ローラナット71の一端側の開口の内側、換言すると、大径部72の開口内側に開口するリング導入部122を有する。リング導入部122は、ローラナット71側の外径とベースプレート111側の内径とが一定であり、リテーニングリング120を受け入れ易くするため、ローラナット71側の外周縁部とベースプレート111側の内周縁部とが面取りされる。なお、リング導入部122の幅、換言すると、リング導入部122のローラナット71側の半径とベースプレート111側の半径との差は、リテーニングリング120の線径よりも大きい。
リテーニング溝121は、リング導入部122の他端側の端に連続するリング当接部123を有する。リング当接部123は、ローラナット71の大径部72の内周面72Aに形成された傾斜部78とベースプレート111の外周面115に形成された傾斜部118との間に形成される。ローラナット71側の傾斜部78に対するリテーニングリング120の接触角をε、換言すると、軸方向に沿って延びるピストン推進機構43の軸線に直交する平面に対する、傾斜部78の傾斜角度をε(図5参照)とし、ベースプレート111側の傾斜部118に対するリテーニングリング120の接触角をσ、換言すると、ピストン推進機構43の軸線に直交する平面に対する、傾斜部118の傾斜角度をσ(図5参照)とすると、接触角εは接触角σよりも大きく設定される(ε>σ)。
これにより、リテーニング溝121は、リング当接部123の幅が軸方向他端側に向かって狭くなる。換言すると、ローラナット71側の傾斜部78とベースプレート111側の傾斜部118との距離は、ディスクロータ5側(図5における左側)に近づくにつれて短くなり、最終的にリテーニングリング120の線径よりも小さくなる。ここで、リテーニング溝121は、ローラナット側の接触角εからベースプレート111側の接触角σを差し引いた値(角度)が5°以上20°以下になることが望ましく、本実施形態では、接触角εが60°、接触角σが45°に設定される。このとき、リテーニング溝121は、ピストン推進機構43の軸線を含む平面による断面が、先端角が15°(ε−σ)の楔形状に形成される。なお、ローラナット71の大径部72の内周面72Aには、凹部76の内周面76Aと傾斜部78とを連続させるR形状部79が形成される。R形状部79の外径は、圧縮される前のリテーニングリング120の外径よりも小さく設定される。
リテーニングリング120は、リテーニング溝121に装着(嵌合)された状態で、ローラナット71の傾斜部78、換言すると、大径部72の内周面72A(筒状部材の内周面)によって圧縮される。リテーニングリング120は、ベースプレート111の傾斜部118に当接されることにより、リテーニング溝121内の軸方向他端側への移動が規制される。ここで、リテーニングリング120がローラナット71の傾斜部78を押圧する力(ばね力)の反力は、ベースプレート111の傾斜部118、換言すると、ベースプレート111の外周面115を軸方向他端側へ押し付けるように、ベースプレート111に作用する。すなわち、ベースプレート111は、リテーニングリング120の弾性力によって軸方向他端側へ付勢され、他端側の端面117の外周縁部が、ローラナット71の大径部72の内周面72Aに形成された凹部76の底面76Bに押し付けられる。
次に、本実施形態のディスクブレーキ1の作動を説明する。
運転者によってブレーキペダルが踏み込まれると、ブレーキペダルの踏力に応じた液圧が、マスタシリンダ、液圧回路(以上、図示省略)を経由し、キャリパ4内の液圧室21へ供給される。これにより、ピストン18は、ピストンシール16を弾性変形させながら、非制動時の原位置(図1参照)から軸方向他端側へ移動し、インナブレーキパッド2をディスクロータ5に押し付ける。キャリパ本体6は、ピストン18の反力によってブラケット(図示省略)に対して軸方向一端側へ移動し、爪部8に固定されたアウタブレーキパッド3をディスクロータ5に押し付ける。その結果、ディスクロータ5が一対のブレーキパッド2,3によって挟み付けられて摩擦力が発生し、車両の制動力が発生する。
運転者によってブレーキペダルが踏み込まれると、ブレーキペダルの踏力に応じた液圧が、マスタシリンダ、液圧回路(以上、図示省略)を経由し、キャリパ4内の液圧室21へ供給される。これにより、ピストン18は、ピストンシール16を弾性変形させながら、非制動時の原位置(図1参照)から軸方向他端側へ移動し、インナブレーキパッド2をディスクロータ5に押し付ける。キャリパ本体6は、ピストン18の反力によってブラケット(図示省略)に対して軸方向一端側へ移動し、爪部8に固定されたアウタブレーキパッド3をディスクロータ5に押し付ける。その結果、ディスクロータ5が一対のブレーキパッド2,3によって挟み付けられて摩擦力が発生し、車両の制動力が発生する。
運転者によってブレーキペダルが戻されると、マスタシリンダから液圧室21への液圧の供給が停止し、液圧室21内の液圧が低下する。これにより、ピストン18が、ピストンシール16の弾性変形の復元力によって原位置まで後退し、車両の制動力が解除される。なお、ブレーキパッド2,3の摩耗に伴ってピストン18の移動量が増大してピストンシール16の弾性変形の限界を越えると、ピストン18とピストンシール16との間に滑りが生じ、当該滑りによってキャリパ本体6に対するピストン18の原位置が移動する。これにより、ブレーキパッド2,3が摩耗した場合でも、パッドクリアランスが一定に調整される。
次に、車両の停止状態を維持するパーキングブレーキの作動を説明する。
電子制御ユニット41は、パーキングブレーキの解除状態からパーキングスイッチ42の操作等によるアプライ指令(パーキングブレーキ作動指令)を受けると、モータギアユニット40の電動モータ35へ通電してスピンドル81をアプライ方向(反時計回り方向)へ回転させる。スピンドル81へ伝達された回転トルクは、スピンドル81の雄ねじ部82とローラシャフト51の雌ねじ部53との螺合部を介して、ローラシャフト51へ伝達される。なお、ローラシャフト51には、スピンドル81から伝達される回転トルクに対して、プラネタリローラ61の回転抵抗トルクが反力として付与されるため、ローラシャフト51は、スピンドル81に対して相対回転する。
電子制御ユニット41は、パーキングブレーキの解除状態からパーキングスイッチ42の操作等によるアプライ指令(パーキングブレーキ作動指令)を受けると、モータギアユニット40の電動モータ35へ通電してスピンドル81をアプライ方向(反時計回り方向)へ回転させる。スピンドル81へ伝達された回転トルクは、スピンドル81の雄ねじ部82とローラシャフト51の雌ねじ部53との螺合部を介して、ローラシャフト51へ伝達される。なお、ローラシャフト51には、スピンドル81から伝達される回転トルクに対して、プラネタリローラ61の回転抵抗トルクが反力として付与されるため、ローラシャフト51は、スピンドル81に対して相対回転する。
ローラシャフト51へ伝達された回転トルクは、ローラシャフト51の円環溝部52とプラネタリローラ61の円環山部62との係合部を介して、プラネタリローラ61へ伝達される。プラネタリローラ61へ伝達された回転トルクは、プラネタリローラ61の円環山部62とローラナット71の雌ねじ部74との係合部(噛み合い部)を介して、ローラナット71へ伝達される。ローラナット71は、シリンダ部7に固定されたストッパピン97によってシリンダ部7に対して回り止めされている。よって、プラネタリローラ61は、時計回り方向へ自転しながらピストン推進機構43の軸線を中心に反時計回り方向へ公転する。このとき、プラネタリローラ61には、伝達された回転トルクに応じた軸方向他端側への推力が発生する。プラネタリローラ61に発生した推力は、プラネタリローラ61の円環山部62とローラシャフト51の円環溝部52との係合部を介して、ローラシャフト51へ伝達される。その結果、ローラシャフト51が軸方向他端側へ移動する。
一方、滑りねじ45におけるスピンドル81の雄ねじ部82とローラシャフト51の雌ねじ部53との螺合部は、ローラシャフト51からプラネタリローラ61へ伝達される回転トルクとほぼ等しい回転トルクを、スピンドル81からローラシャフト51へ伝達している。このため、当該螺合部には、伝達トルクに応じた軸方向他端側への推力が発生する。当該螺合部に発生した推力により、ローラシャフト51は、スピンドル81に対して軸方向他端側への推力を受ける。このように、ローラシャフト51は、滑りねじ45のスピンドル81から伝達される回転トルクによる推力と、ローラねじ44のローラナット71とプラネタリローラ61との間に発生した推力と、を合わせた推力を受ける。
これらの推力を受けたローラシャフト51は、ローラナット71の雌ねじ部74に沿うように反時計回り方向へ回転しながら軸方向他端側へ移動し、スラストボール91を介してスラストプレート100をピストン18の底部19の傾斜部31に押し付ける。これにより、ピストン18は、軸方向他端側へ移動し、インナブレーキパッド2に押し付けられる。その結果、ブレーキパッド2,3がディスクロータ5に押し付けられ、車両の制動力が発生する。電子制御ユニット41は、ローラシャフト51がピストン18を押し付ける力、換言すると、車両の制動力が、予め定められた所定値に到達すると、モータギアユニット40の電動モータ35への通電を停止し、スピンドル81のアプライ方向への駆動(回転)を停止させる。なお、電子制御ユニット41は、ローラシャフト51がピストン18を押し付ける力(ローラシャフト51の推力)を、例えば、電動モータ35の電流値に基づき算出することができる。
前述したように、滑りねじ45は、逆効率が0以下であるので、スピンドル81の回転トルクをローラシャフト51の推力に変換することができるが、ローラシャフト51の推力をスピンドル81の回転トルクに変換することができない。これにより、電子制御ユニット41が電動モータ35への通電を停止したとき、ローラシャフト51は、ピストン18を介してディスクロータ5からの押圧力の反力が作用しても、停止状態が維持される。その結果、ピストン18が制動位置に保持され、パーキングブレーキの作動が完了する。パーキングブレーキの作動が完了した状態では、ディスクロータ5からの押圧力の反力が、スラストプレート100、スラストボール91、ローラシャフト51、スピンドル81、スラストボール105、およびベースプレート111を介してキャリパ本体6のシリンダ15の底部11へ伝達され、ピストン18の保持力となる。
そして、電子制御ユニット41は、パーキングスイッチ42の操作等のリリース指令(パーキングブレーキ解除指令)を受けると、モータギアユニット40の電動モータ35へ通電し、スピンドル81をリリース方向(時計回り方向)へ回転させる。スピンドル81へ伝達された回転トルクは、スピンドル81の雄ねじ部82とローラシャフト51の雌ねじ部53との螺合部を介して、ローラシャフト51へ伝達され、ローラシャフト51を時計回り方向へ回転させる。ローラシャフト51へ伝達された回転トルクは、ローラシャフト51の円環溝部52とプラネタリローラ61の円環山部62との係合部を介して、プラネタリローラ61へ伝達される。
プラネタリローラ61へ伝達された回転トルクは、プラネタリローラ61の円環山部62とローラナット71の雌ねじ部74との係合部(噛み合い部)を介して、ローラナット71へ伝達される。ローラナット71は、シリンダ部7に固定されたストッパピン97によってシリンダ部7に対して回り止めされているため、プラネタリローラ61は、反時計回り方向へ自転しながらピストン推進機構43の軸線を中心に時計回り方向へ公転する。このとき、プラネタリローラ61には、伝達された回転トルクに応じて軸方向一端側、すなわち、アプライ指令時とは反対方向への推力が発生する。プラネタリローラ61に発生した推力は、プラネタリローラ61の円環山部62とローラシャフト51の円環溝部52との係合部を介して、ローラシャフト51へ伝達される。
そして、プラネタリローラ61からローラシャフト51へ推力が伝達される、換言すると、ねじ効率が高いローラねじ44にアプライ指令時とは反対方向への推力が発生すると同時に、滑りねじ45におけるローラシャフト51の雌ねじ部53とスピンドル81の雄ねじ部82との螺合部には、当該滑りねじ45が緩められる方向へ作用するトルク反力が発生する。その結果、ローラシャフト51は、ローラナット71の雌ねじ部74に沿うように時計回り方向へ回転しながら軸方向一端側へ移動し、ブレーキパッド2,3によるディスクロータ5の押圧力が解除される。電子制御ユニット41は、ピストン18の底部19の傾斜部31とスラストプレート100の当接面99との間に予め定められた距離(クリアランス)が確保された初期状態に戻ると、モータギアユニット40の電動モータ35への通電を停止する。
なお、車両の制動力は、ピストン18がピストンシール16の弾性変形の復元力によって原位置まで後退することで、完全に解除される。また、リリース時には、ローラシャフト51がスピンドル81に対して相対回転しながら一端側に移動するが、ローラシャフト51の一端の凸部56が、スピンドル81のフランジ部83の他端面の凸部84に係合されることで、ローラシャフト51のスピンドルに対する相対回転が阻止される。これにより、スピンドル81の雄ねじ部82の、ローラシャフト51の雌ねじ部53への過度なねじ込みが抑止される。
ここで、前述したように、パーキングブレーキのリリース時においては、プラネタリローラ61にアプライ時とは反対方向(軸方向一端側)への推力が発生し、当該推力は、ローラナット71(筒状部材)をベースプレート111(プレート部材)に対して軸方向他端側へ移動させる、すなわち、軸方向へローラナット71とベースプレート111とを相互に離反させるように作用する。ここで、リリース時にローラナット71がベースプレート111に対して軸方向他端側へ移動すると、ローラナット71の凹部76の底面76Bとベースプレート111の他端側の端面117との間に隙間が形成されるが、このときのローラナット71とベースプレート111との相対移動時間、換言すると、ローラナット71とベースプレート111との間に隙間を形成するのに要した時間の分だけ、プラネタリローラ61からローラシャフト51への推力の伝達に遅れが生じる。その結果、滑りねじ45が緩められるタイミングにずれが生じ、リリース応答時間がばらつくことになる。
これに対して、本実施形態は、ローラナット71(筒状部材)の内周面とベースプレート111(プレート部材)の外周面115との間に、ローラナット71の内周面を径方向外側へ向かって押圧するリテーニングリング120(弾性部材)を設け、ローラナット71側のリテーニングリング120の当接面(筒状部材の内周面のうち弾性部材が当接される面)である傾斜部78の内径を、軸方向他端側(軸方向ロータ側)に近づくにつれて拡径させ、当該傾斜部78と、ベースプレート111側のリテーニングリング120との当接面(プレート部材の外周面のうち弾性部材が当接される面)である傾斜部118との距離を、軸方向他端側に近づくにつれて短くしたので、リテーニングリング120の弾性力によって、ベースプレート111は、ローラナット71に対して軸方向他端側へ付勢される。
これにより、ローラナット71の凹部76の底面76Bとベースプレート111の他端側の端面117とを当接させた状態を維持することが可能であり、パーキングブレーキのリリース作動開始直後の無駄な時間、すなわち、パーキングブレーキのリリース指令(操作)後に推力が一定時間低下しない無駄な時間を排除することができる。よって、パーキングブレーキのリリース応答時間のばらつきを縮小させることが可能であり、パーキングブレーキのオートリリース時において運転者が受けるフィーリングの悪化を抑止することができる。
また、ローラナット71とベースプレート111との間に相互が離間される方向のスラスト荷重が作用したとき、リテーニングリング120には圧縮荷重が作用するので、スラスト荷重を受けるのに有利な構造であり、ローラナット71の一端側を小型化することができる。さらに、ローラナット71側のリテーニングリング120の当接面である傾斜部78に対するリテーニングリング120の接触角から、ベースプレート111側のリテーニングリング120との当接面である傾斜部118に対するリテーニングリング120の接触角を差し引いた角度を、5°以上20°以下としたので、リテーニングリング120をリテーニング溝121に確実に装着することが可能であり、リテーニングリング120の抜けを防ぐことができる。
以下に、本実施形態の作用効果を示す。
本実施形態のディスクブレーキ(1)は、ロータ(5)を挟んで該ロータ(5)の軸方向両側に配置される一対のパッド(2,3)と、一対のパッド(2,3)のうち一方のパッド(2)をロータ(5)に押し付けるピストン(18)と、ピストン(18)が摺動可能に嵌装されるシリンダ(15)を有するキャリパ本体(6)と、キャリパ本体(6)に設けられるモータ(35)と、キャリパ本体(6)に設けられ、ピストン(18)を推進させて制動位置で保持する回転直動変換機構(43)と、を備え、回転直動変換機構(43)は、キャリパ本体(6)によって回転不可能に支持され、回転直動変換機構(43)の外周側に配置される筒状部材(71)と、筒状部材(71)の内周側に配置されるプレート部材(111)と、筒状部材(71)の内周面(72A)とプレート部材(111)の外周面(115)との間に配置され、筒状部材(71)の内周面(72A)を外周側へ向かって押圧する弧状の弾性部材(120)とを有し、筒状部材(71)の内周面(72A)のうち弾性部材(120)が当接する面(78)の内径は、軸方向ロータ(5)側に近づくにつれて拡径され、筒状部材(71)の内周面(72A)のうち弾性部材(120)が当接する面(78)と、プレート部材(111)の外周面(115)のうち弾性部材(120)が当接する面(118)との距離は、軸方向ロータ(5)側に近づくにつれて小さくなる。
本実施形態のディスクブレーキ(1)は、ロータ(5)を挟んで該ロータ(5)の軸方向両側に配置される一対のパッド(2,3)と、一対のパッド(2,3)のうち一方のパッド(2)をロータ(5)に押し付けるピストン(18)と、ピストン(18)が摺動可能に嵌装されるシリンダ(15)を有するキャリパ本体(6)と、キャリパ本体(6)に設けられるモータ(35)と、キャリパ本体(6)に設けられ、ピストン(18)を推進させて制動位置で保持する回転直動変換機構(43)と、を備え、回転直動変換機構(43)は、キャリパ本体(6)によって回転不可能に支持され、回転直動変換機構(43)の外周側に配置される筒状部材(71)と、筒状部材(71)の内周側に配置されるプレート部材(111)と、筒状部材(71)の内周面(72A)とプレート部材(111)の外周面(115)との間に配置され、筒状部材(71)の内周面(72A)を外周側へ向かって押圧する弧状の弾性部材(120)とを有し、筒状部材(71)の内周面(72A)のうち弾性部材(120)が当接する面(78)の内径は、軸方向ロータ(5)側に近づくにつれて拡径され、筒状部材(71)の内周面(72A)のうち弾性部材(120)が当接する面(78)と、プレート部材(111)の外周面(115)のうち弾性部材(120)が当接する面(118)との距離は、軸方向ロータ(5)側に近づくにつれて小さくなる。
よって、プレート部材(111)は、弾性部材(120)の弾性力によって、筒状部材(71)に対して軸方向ロータ(5)側へ付勢されるので、筒状部材(71)とプレート部材(111)とを当接させた状態を維持することが可能であり、パーキングブレーキのリリース時に発生するアプライ時とは反対方向の推力の反力により、筒状部材(71)がプレート部材(111)に対して軸方向ロータ(5)側へ移動するのを阻止することができる。これにより、パーキングブレーキのリリース作動開始直後の無駄な時間、すなわち、パーキングブレーキのリリース指令(操作)後に推力が一定時間低下しない無駄な時間を排除することが可能であり、パーキングブレーキのオートリリース時において運転者が受けるフィーリングの悪化を抑止することができる。
また本実施形態のディスクブレーキ(1)は、筒状部材(71)の内周面のうち弾性部材(120)が当接される面(78)に対する弾性部材(120)の接触角を、プレート部材(111)の外周面(115)のうち弾性部材(120)が当接される面(118)に対する弾性部材(118)の接触角よりも大きく設定したので、弾性部材(120)を、筒状部材(71)の内周面のうち弾性部材(120)が当接される面(78)とプレート部材(111)の外周面(115)のうち弾性部材(120)が当接される面(118)との間に確実に装着することが可能である。
以上、一実施形態について説明したが、以下のように構成することができる。
本実施形態では、ローラシャフト51とプラネタリローラ61との間の回転トルク伝達に、コイルばね95の付勢力を利用した摩擦伝達機構を用いたが、歯車機構を用いて回転トルクを伝達するように構成することができる。
また、本実施形態では、ローラシャフト51に円環溝部52を形成し、プラネタリローラ61に円環山部62を形成し、ローラナット71(筒状部材)に雌ねじ部74を形成してローラねじ44を構成したが、ローラシャフト51の円環溝部52を雄ねじに、あるいはプラネタリローラ61の円環山部62を雄ねじにすることができる。
本実施形態では、ローラシャフト51とプラネタリローラ61との間の回転トルク伝達に、コイルばね95の付勢力を利用した摩擦伝達機構を用いたが、歯車機構を用いて回転トルクを伝達するように構成することができる。
また、本実施形態では、ローラシャフト51に円環溝部52を形成し、プラネタリローラ61に円環山部62を形成し、ローラナット71(筒状部材)に雌ねじ部74を形成してローラねじ44を構成したが、ローラシャフト51の円環溝部52を雄ねじに、あるいはプラネタリローラ61の円環山部62を雄ねじにすることができる。
1 ディスクブレーキ、2,3 ブレーキパッド、5 ロータ、6 キャリパ本体、15 シリンダ、18 ピストン、35 電動モータ、43 ピストン推進機構(回転直動変換機構)、71 ローラナット(筒状部材)、72A 内周面(筒状部材の内周面)、111 ベースプレート(プレート部材)、115 外周面(プレート部材の外周面)、120 リテーニングリング(弾性部材)
Claims (2)
- ロータを挟んで該ロータの軸方向両側に配置される一対のパッドと、
前記一対のパッドのうち一方のパッドを前記ロータに押し付けるピストンと、
前記ピストンが摺動可能に嵌装されるシリンダを有するキャリパ本体と、
前記キャリパ本体に設けられるモータと、
前記キャリパ本体に設けられ、前記ピストンを推進させて制動位置で保持する回転直動変換機構と、を備え、
前記回転直動変換機構は、
前記キャリパ本体によって回転不可能に支持され、前記回転直動変換機構の外周側に配置される筒状部材と、
前記筒状部材の内周側に配置されるプレート部材と、
前記筒状部材の内周面と前記プレート部材の外周面との間に配置され、前記筒状部材の内周面を外周側へ向かって押圧する弧状の弾性部材とを有し、
前記筒状部材の内周面のうち前記弾性部材が当接する面の内径は、軸方向ロータ側に近づくにつれて拡径され、
前記筒状部材の内周面のうち前記弾性部材が当接する面と、前記プレート部材の外周面のうち前記弾性部材が当接する面との距離は、軸方向ロータ側に近づくにつれて小さくなることを特徴とするディスクブレーキ。 - 前記筒状部材の内周面のうち前記弾性部材が当接される面に対する前記弾性部材の接触角を、前記プレート部材の外周面のうち前記弾性部材が当接される面に対する前記弾性部材の接触角よりも大きく設定したことを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017184920A JP2019060399A (ja) | 2017-09-26 | 2017-09-26 | ディスクブレーキ |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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ID=66178164
Family Applications (1)
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JP2017184920A Pending JP2019060399A (ja) | 2017-09-26 | 2017-09-26 | ディスクブレーキ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2021002150A1 (ja) * | 2019-07-04 | 2021-01-07 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 電動ブレーキ装置 |
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