JP2019021721A - 三相変圧器用積鉄心 - Google Patents

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Abstract

【課題】三相変圧器に用いられる積鉄心の振動による騒音を小さくする。【解決手段】積鉄心3000のヨークを構成する鉄心ブロック3400、3500のY軸方向の中心付近にX軸方向(方向性電磁鋼板の圧延方向)に延伸するスリット3410、3420、3510、3520を形成する。これにより、鉄心ブロック3400、3500のY軸方向の中心付近の領域の、方向性電磁鋼板の圧延方向RD以外の方向における磁気抵抗を大きくし、方向性電磁鋼板の圧延方向RD以外の方向に流れる磁束を低減させる。【選択図】図3

Description

本発明は、三相変圧器用積鉄心に関し、特に、三相変圧器に用いて好適なものである。
変圧器に用いられる鉄心として、電磁鋼板を積層させて構成される積鉄心がある。積鉄心として方向性電磁鋼板を用いる場合、方向性電磁鋼板の圧延方向と、鉄心の脚の延設(長手)方向及びヨークの延設(長手)方向(脚の延設方向と電磁鋼板の積層方向とに垂直な方向)とが同じになるようにする。方向性電磁鋼板は、磁気異方性が大きく、その圧延方向の透磁率が(その他の方向の透磁率よりも)大きいからである。
変圧器の積鉄心として、特許文献1に記載の技術がある。特許文献1には、変圧器の励磁時に形成される磁路に対してほぼ直交する方向に伸びるスリット状の穴を鉄心に形成することが記載されている。
実開平5−50713号公報
ところで、変圧器を動作しているときに生じる鉄心の振動音(所謂うなり)を小さくすることが望まれている。しかしながら、特許文献1に記載の技術において鉄心に形成する穴は、鉄心全体が飽和に至る前(磁束密度が飽和磁束密度に達する前)に局部的に鉄心を飽和させることにより励磁電流の急増を緩和するためのものである。従って、鉄心の低騒音化を図ることが容易ではない。特に、三相変圧器では、各相の電圧の位相が120°ずつずれることから、鉄心の振動音が発生し易く、単相変圧器に比べ、鉄心の低騒音化に対するニーズが高い。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、三相変圧器に用いられる積鉄心の振動による騒音を小さくすることを目的とする。
本発明の三相変圧器用積鉄心は、複数の脚と、相互に隣り合う位置にある2つの前記脚を磁気的に連結するヨークとを有し、三相変圧器の積鉄心となる三相変圧器用積鉄心であって、前記複数の脚は、相互に間隔を有し、前記複数の脚の延設方向は、相互に平行であり、前記脚と前記ヨークは、それぞれ、積層された複数の方向性電磁鋼板を有し、前記脚を構成する前記方向性電磁鋼板の積層方向と、前記ヨークを構成する前記方向性電磁鋼板の積層方向は同じであり、前記脚を構成する前記方向性電磁鋼板の圧延方向は、前記脚の延設方向である第1の方向であり、前記ヨークを構成する前記方向性電磁鋼板の圧延方向は、前記脚の延設方向である前記第1の方向と前記方向性電磁鋼板の積層方向である第2の方向とに垂直な方向である第3の方向であり、前記ヨークの一部の領域に、前記ヨークのその他の領域よりも、少なくとも前記第1の方向における磁気抵抗が大きい領域を含む磁歪低減領域を有し、前記磁歪低減領域の前記第3の方向の長さは、前記磁歪低減領域の前記第1の方向の長さよりも長いことを特徴とする。
本発明によれば、三相変圧器に用いられる積鉄心の振動による騒音を小さくすることができる。
積鉄心の一般的な構成を示す図である。 磁歪と、励磁方向の圧延方向からの角度との関係の一例を示す図である。 第1の実施形態の積鉄心の構成の一例を示す図である。 スリットを形成する領域の一例を説明する図である。 第1の実施形態の積鉄心に生じる磁束線の一例を概念的に示す図である。 第2の実施形態の積鉄心の構成の一例を示す図である。 第1、第2の実施形態の積鉄心の構成の変形例を示す図である。 第3の実施形態の積鉄心の構成の一例を示す図である。 最大磁束密度と、磁歪との関係の一例を示す図である。 第4の実施形態の積鉄心の構成の一例を示す図である。 図10(a)の鉄心ブロックの部分を拡大して示す図である。 第5の実施形態の積鉄心の構成の一例を示す図である。 図12(a)の鉄心ブロックの部分を拡大して示す図である。 第6の実施形態の積鉄心の構成の一例を示す図である。 図14(a)の鉄心ブロックの部分を拡大して示す図である。 鉄心ブロックの変形例を示す図である。
本発明の実施形態を説明する前に、本発明の実施形態に至った経緯について説明する。
図1は、三相変圧器用積鉄心1000の一般的な構成を示す図である。尚、以下の説明では、三相変圧器用積鉄心を必要に応じて積鉄心と略称する。図1(a)は、積鉄心の平面図を示し、図1(b)は、図1(a)のI−I断面図(I−Iに沿って切った場合の断面図)を示す。尚、各図において、X軸、Y軸、Z軸は、各図の向きの関係を示す図である。○の中に●が示されているものは、紙面の奥側から手前側に向かう方向を示し、○の中に×が示されているものは、紙面の手前側から奥側に向かう方向を示す。
図1(a)及び図1(b)において、積鉄心1000は、複数の方向性電磁鋼板を積層することにより構成される。
積鉄心1000は、鉄心ブロック1100、1200、1300、1400、1500を有する。
鉄心ブロック1100、1200、1300は、積鉄心1000の脚を構成する部分である。鉄心ブロック1100、1300の形状及び大きさは同じである。鉄心ブロック1100、1300の平面形状は、等脚台形である。この等脚台形の上底又は下底の長さが、積鉄心1000の脚のY軸方向(脚の延設(長手)方向)の長さに対応する。鉄心ブロック1200は、相互に対向する一組の辺が他の組の辺よりも長い六角形を平面形状とする方向性電磁鋼板を積層させることにより構成される。図1(a)に示すように、この六角形の各辺のうち、他の辺よりも長い一組の辺(2つの辺)の長さは等しく、更に、この辺の長さは、鉄心ブロック1100、1300の平面形状である等脚台形の上底及び下底のうち短い方の辺の長さと等しい。尚、図1(a)では、当該他の辺(4つの辺)の長さも等しい場合を例に挙げて示すが、当該他の辺(4つの辺)の長さは等しくなくてもよい。
鉄心ブロック1400、1500は、積鉄心1000のヨーク(継鉄)を構成する部分であり、鉄心ブロック1100、1200、1300を磁気的に連結させるためのものである。鉄心ブロック1400、1500の形状及び大きさは同じである。鉄心ブロック1400、1500は、等脚台形に対し、当該等脚台形の上底及び下底のうち、短い方の辺の中央の部分を窪ませた形状を平面形状とする方向性電磁鋼板を積層させることにより構成される。この窪ませる部分の形状は、鉄心ブロック1200の平面形状である六角形の相互に隣り合う2つの短い辺の相互に重なる(1つの)端点と、当該2つの短い辺の相互に離れた位置にある(2つの)端点とを頂点とする三角形の形状である。このような等脚台形の上底又は下底の長さが、積鉄心1000のヨークのX軸方向(長手方向(脚の延設方向(Y軸方向)と方向性電磁鋼板の積層方向(Z軸方向)とに垂直な方向)の長さに対応する。
ここで、圧延方向(磁化容易軸の方向)が、図1(a)のRDの傍らに示す両矢印線の方向になり、且つ、平面形状が各鉄心ブロック1100、1200、1300、1400、1500の平面形状と同じなるように方向性電磁鋼板を剪断あるいは金型で打ち抜くことにより、各鉄心ブロック1100、1200、1300、1400、1500を構成する方向性電磁鋼板が得られる。このような方向性電磁鋼板を、それらの輪郭が合うように相互に積層して固定することで、各鉄心ブロック1100、1200、1300、1400、1500が得られる。そして、各鉄心ブロック1100、1200、1300、1400、1500を図1(a)及び図1(b)に示すようにして組み合わせることにより積鉄心1000が得られる。
積鉄心1000は、内鉄形の積鉄心である。積鉄心1000を用いて三相変圧器を構成する場合、積鉄心1000の3つの脚(鉄心ブロック1100、1200、1300)のそれぞれに対してコイルが配置される。各脚に配置されるコイルは、例えば、三相交流電源の各相のコイルに対応する。図1(a)には、鉄心ブロック1100、1200、1300に対して配置される不図示のコイルに、三相交流電源の交流電圧を印加した場合に、励磁周期(三相交流電源の周波数に対応する周期)の或る一時点(例えば、U相とV相の電圧の振幅が等しく、極性も等しくなる時点)において積鉄心1000の内部に発生する磁束線の一例を概念的に示す。
図1(a)に示すように、磁束は、領域1600、1700において、方向性電磁鋼板の圧延方向(RD)以外の方向に流れる。このように、三相交流電源の交流電圧を印加すると、鉄心ブロック1400、1500(即ち、ヨーク)の領域のうち、鉄心ブロック1200のX軸方向の中心と、鉄心ブロック1300のX軸方向の中心との間の領域において、方向性電磁鋼板の圧延方向以外の方向に磁束が流れる。
尚、ここでは図示を省略するが、鉄心ブロック1100、1200、1300に対して配置される不図示のコイルに、三相交流電源の交流電圧を印加した場合に、励磁周期(三相交流電源の周波数に対応する周期)の或る一時点(例えば、V相とW相の電圧の振幅が等しく、極性も等しくなる時点)において、鉄心ブロック1400、1500(即ち、ヨーク)の領域のうち、鉄心ブロック1100のX軸方向の中心と、鉄心ブロック1200のX軸方向の中心との間の領域において、方向性電磁鋼板の圧延方向以外の方向に磁束が流れる。尚、この場合の磁束線は、概ね、図1(a)に示す磁束線を、鉄心ブロック1200の(図1(a)に示す部分の)重心の位置を通り、Y軸方向(積鉄心1000の脚の延設(長手)方向)に延伸する軸を軸として180°回転させた形になる。
図2は、方向性電磁鋼板における磁歪と、励磁方向(磁束線の方向)の圧延方向からの角度との関係の一例を示す図である。尚、図2は、最大磁束密度Bmが1.0Tの場合の関係である。図2に示すように、励磁方向の圧延方向からの角度が大きくなるほど、方向性電磁鋼板の磁歪は大きくなる。図2に示す例では、励磁方向の圧延方向からの角度が90°になると、この角度が0°であるときの磁歪の10倍程度(即ち、+20dB程度)の磁歪となる。積鉄心1000を構成する方向性電磁鋼板は固定されるが、完全に動かないように固定されず、このような磁歪により、積鉄心1000を構成する方向性電磁鋼板が振動し、騒音の原因となる。
そこで、本発明者らは、図1(a)の領域1600、1700に発生するような、方向性電磁鋼板の圧延方向以外の方向に流れる磁束を減少させることにより、積鉄心から発生する騒音を低減させることができるのではないかと考えた。以下の本発明の実施形態は、このような知見に基づくものである。以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。尚、以下の説明において、図1に示す積鉄心1000と同一の部分については、図1に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態を説明する。
図3は、本実施形態の積鉄心3000の構成の一例を示す図である。図3(a)は、積鉄心3000の平面図を示し、図3(b)は、図3(a)のI−I断面図(I−Iに沿って切った場合の断面図)を示す。
図3(a)及び図3(b)において、積鉄心3000は、複数の方向性電磁鋼板を積層することにより構成される。
積鉄心3000は、鉄心ブロック1100、1200、1300、3400、3500を有する。
鉄心ブロック3400、3500は、積鉄心3000のヨーク(継鉄)を構成する部分である。鉄心ブロック3400、3500の形状及び大きさは同じである。鉄心ブロック3400、3500は、図1に示した鉄心ブロック1400、1500に対し、スリット3410、3420、3510、3520が形成されている。鉄心ブロック3400、3500は、図1に示した鉄心ブロック1400、1500と、この点が異なり、その他の点は、図1に示した鉄心ブロック1400、1500と同じである。
図1(a)を参照しながら説明したように、方向性電磁鋼板の板面と平行な平面において、方向性電磁鋼板の圧延方向以外の方向に流れる磁束は、鉄心ブロック1400、1500(即ち、ヨーク)の領域のうち、鉄心ブロック1200、1300のX軸方向の中心の間の領域と(領域1600、1700)、鉄心ブロック1100、1200のX軸方向の中心の間の領域に流れる。更に、図1(a)に示すように、方向性電磁鋼板の圧延方向以外の方向に流れる磁束は、概ね、鉄心ブロック1400、1500(即ち、ヨーク)のY軸方向の中心を通り、X軸方向に延伸する軸を軸とする軸対称の分布となる。
そこで、方向性電磁鋼板の板面と平行な平面において、方向性電磁鋼板の圧延方向以外の方向に流れる磁束が発生する領域(図1(a)に示す例では領域1600、1700)のうち、鉄心ブロック1400、1500のY軸方向の中心付近の領域の、方向性電磁鋼板の圧延方向以外の方向における磁気抵抗を大きくする(これは、圧延方向における磁気抵抗の変化を拒絶するものではない。つまり例えば、圧延方向における磁気抵抗も同時に大きくなることを許容する)。このようにすることにより、方向性電磁鋼板の圧延方向以外の方向に流れる磁束を低減させる。
そのために、本実施形態では、鉄心ブロック3400(即ち、ヨーク)の領域のうち、鉄心ブロック1100、1200のX軸方向の中心の間の領域であって、鉄心ブロック3400のY軸方向の中心付近の領域と、鉄心ブロック1200、1300のX軸方向の中心の間の領域であって、鉄心ブロック3400のY軸方向の中心付近の領域に、X軸方向に延伸するスリット(穴)3410、3420を形成する。
同様に、鉄心ブロック3500(即ち、ヨーク)の領域のうち、鉄心ブロック1100、1200のX軸方向の中心の間の領域であって、鉄心ブロック3500のY軸方向の中心付近の領域と、鉄心ブロック1200、1300のX軸方向の中心の間の領域であって、鉄心ブロック3500のY軸方向の中心付近の領域に、X軸方向に延伸するスリット(穴)3510、3520を形成する。以下に、本実施形態のスリット3410、3420、3510、3520の一例を説明する。
スリット3410、3420、3510、3520のX軸方向(鉄心ブロック3400、3500を構成する方向性電磁鋼板の圧延方向)の長さD1は、積鉄心3000のヨーク(継鉄)を構成する鉄心ブロック3400、3500のX軸方向の長さであって、スリット3410、3420または3510、3520のY軸方向の中心を通る位置におけるX軸方向の長さD3の0.4倍以上が望ましい。スリット3410、3420、3510、3520のX軸方向の長さD1がこの範囲を下回ると、図1(a)に示す磁束1600、1700が増加して振動音の低減の効果が低減する虞があるからである。
一方、スリット3410、3420、3510、3520のY軸方向の長さD2は、X軸方向の長さD1を下回る範囲で、積鉄心3000を用いて構成する三相変圧器の仕様等に応じて適宜決定すればよい。例えば、スリット3410、3420、3510、3520のY軸方向の長さD2を2mm以上30mm以下の範囲内とすることができる。スリット3410、3420、3510、3520のY軸方向の長さD2がこの範囲を下回ると、スリット3410、3420、3510、3520を貫通する磁束が増加して、振動音の低減の効果が低下する虞がある。一方、スリット3410、3420、3510、3520のY軸方向の長さD2がこの範囲を上回ると、鉄心ブロック1400、1500の断面積の減少による最大磁束密度Bmの増加によって、振動音の低減の効果が低減する虞がある。尚、Y軸方向は、鉄心ブロック3400、3500を構成する方向性電磁鋼板の圧延方向(X軸方向)と鉄心ブロック3400、3500を構成する方向性電磁鋼板の積層方向(Z軸方向)とに垂直な方向である。
また、スリット3410、3420、3510、3520は、Z軸方向に貫通する貫通穴である(図3(b)を参照)。
図4は、スリット3410、3420、3510、3520を形成する領域の一例を説明する図である。
スリット3410は、鉄心ブロック3400の領域のうち、鉄心ブロック1100、1200のX軸方向の中心の間の領域に形成される。即ち、図4において、スリット3410は、鉄心ブロック1100のX軸方向の中心を通り、Y軸方向に延伸する仮想線4100と、鉄心ブロック1200のX軸方向の中心を通り、Y軸方向に延伸する仮想線4200との間の領域に形成される。
また、スリット3420は、鉄心ブロック3400の領域のうち、鉄心ブロック1200、1300のX軸方向の中心の間の領域に形成される。即ち、図4において、スリット3420は、仮想線4200と、鉄心ブロック1300のX軸方向の中心を通り、Y軸方向に延伸する仮想線4300との間の領域に形成される。
また、スリット3410、3420は、鉄心ブロック3400のY軸方向の中心付近の領域に形成される。図1(a)を参照しながら前述したように、鉄心ブロック3400、3500のY軸方向の中心付近の領域の、方向性電磁鋼板の圧延方向以外の方向における磁気抵抗を、鉄心ブロック3400のその他の領域の磁気抵抗よりも大きくする必要があるためである。
ここで、鉄心ブロック3400のY軸方向の中心付近の領域とは、鉄心ブロック3400(ヨーク)のY軸方向における中心の位置からのY軸方向における距離が、鉄心ブロック3400(ヨーク)のY軸方向における長さの0.1倍以下の範囲内の領域を指す。即ち、図4において、スリット3410、3420は、仮想線4400a、4500aの間の領域に形成される。ここで、仮想線4400aは、仮想線4600aとのY軸方向における距離が、鉄心ブロック3400のY軸方向の長さD4の0.1倍となる位置でX軸方向に延伸する仮想線である。仮想線4600aは、鉄心ブロック3400のY軸方向の中心を通り、X軸方向に延伸する仮想線である。また、仮想線4500aは、仮想線4400aと反対側において、仮想線4600aとのY軸方向における距離が、鉄心ブロック3400のY軸方向の長さD4の0.1倍となる位置でX軸方向に延伸する仮想線である。
同様に、スリット3510は、鉄心ブロック3500の領域のうち、鉄心ブロック1100、1200の幅方向の中心の間の領域に形成される。即ち、図4において、スリット3510は、仮想線4100、4200の間の領域に形成される。
また、スリット3520は、鉄心ブロック3500の領域のうち、鉄心ブロック1200、1300の幅方向の中心の間の領域に形成される。即ち、図4において、スリット3520は、仮想線4200、4300の間の領域に形成される。
また、スリット3510、3520は、鉄心ブロック3500のY軸方向の中心付近の領域に形成される。
ここで、鉄心ブロック3500のY軸方向の中心付近の領域は、鉄心ブロック3400と同様に定められる。即ち、鉄心ブロック3500のY軸方向の中心付近の領域とは、鉄心ブロック3500のY軸方向における中心の位置からのY軸方向における距離が、鉄心ブロック3500のY軸方向の長さの0.1倍以下の範囲内の領域を指す。図4において、スリット3510、3520は、仮想線4400b、4500bの間の領域に形成される。ここで、仮想線4400bは、仮想線4600bとのY軸方向における距離が、鉄心ブロック3500のY軸方向の長さD4の0.1倍となる位置でX軸方向に延伸する仮想線である。仮想線4600bは、鉄心ブロック3500のY軸方向の中心を通り、X軸方向に延伸する仮想線である。また、仮想線4500bは、仮想線4400bと反対側において、仮想線4600bとのY軸方向における距離が、鉄心ブロック3500のY軸方向の長さD4の0.1倍となる位置でX軸方向に延伸する仮想線である。
以上のようなスリット3410、3420が形成されるように、鉄心ブロック3400を構成する方向性電磁鋼板のそれぞれに対してスリット状の穴を形成する。同様に、スリット3510、3520が形成されるように、鉄心ブロック3500を構成する方向性電磁鋼板のそれぞれに対してスリット状の穴を形成する。即ち、鉄心ブロック3400を構成する各方向性電磁鋼板に対して形成する穴の平面形状、大きさ、X−Y平面における位置を、それぞれ、スリット3410、3420の平面形状、大きさ、X−Y平面における位置とする。同様に、鉄心ブロック3500を構成する各方向性電磁鋼板に対して形成する穴の平面形状、大きさ、X−Y平面における位置を、それぞれ、スリット3510、3520の平面形状、大きさ、X−Y平面における位置とする。
本実施形態では、鉄心ブロック3400、3500を構成する各方向性電磁鋼板に対して形成する穴の形状、大きさ、及び位置を同じにする。
圧延方向(磁化容易軸の方向)が、図3(a)のRDの傍らに示す両矢印線の方向になり、且つ、平面形状が鉄心ブロック3400、3500の平面形状と同じになるように方向性電磁鋼板を剪断あるいは金型で打ち抜くことにより、鉄心ブロック3400、3500を構成する方向性電磁鋼板が得られる。
このようにして得られる方向性電磁鋼板を、それらの輪郭が合うように相互に積層して固定することで、鉄心ブロック3400、3500が得られる。前述したように、鉄心ブロック3400、3500を構成する各方向性電磁鋼板に対して形成する穴の形状、大きさ、及び位置は、同じである。従って、これらの方向性電磁鋼板を相互に積層すると、当該方向性電磁鋼板に形成されている穴により、鉄心ブロック3400、3500には、方向性電磁鋼板の積層方向であるZ軸方向に貫通する貫通穴が形成される。このようにしてスリット3410、3420、3510、3520として、Z軸方向に貫通する貫通穴が得られる(図3(b)を参照)。
以上のように本実施形態では、積鉄心3000のヨークを構成する鉄心ブロック3400、3500のY軸方向の中心付近にX軸方向(方向性電磁鋼板の圧延方向)に延伸するスリット3410、3420、3510、3520を形成する。従って、鉄心ブロック3400、3500により構成される積鉄心3000のヨークにおいて、鉄心ブロック3400、3500を構成する方向性電磁鋼板の圧延方向(X軸方向)以外の方向における磁気抵抗を(スリット3410、3420、3510、3520を形成しない場合よりも)大きくすることができる(これはX軸方向における磁気抵抗の変化を拒絶するものではない(即ち、スリット3410、3420、3510、3520を形成する領域の全てにおいて、ヨークのその他の領域よりも、少なくともY軸方向における磁気抵抗を大きくしていればよく、例えば磁歪低減領域内においてX軸方向における磁気抵抗も同時に大きくなることを許容する))。よって、図1(a)に示した磁束線は、図5に示すように変化し、領域1600、1700に生じる磁束を減少させることができる(図5の白抜き矢印線は、磁束の方向を示す)。これにより、励磁方向(磁束線の方向)の圧延方向からの角度が大きくなることを抑制することができ、積鉄心3000に生じる磁歪を低減させることができる(図2を参照)。
本実施形態では、鉄心ブロック3400、3500を構成する各方向性電磁鋼板に対して形成する穴の形状、大きさ、及び位置を同じにする場合を例に挙げて説明した。このようにすれば、鉄心ブロック3400、3500を構成する各方向性電磁鋼板を同一の方法で製造することができるので好ましい。しかしながら、鉄心ブロック3400、3500を構成する各方向性電磁鋼板に対して形成する穴の形状、大きさ、及び位置の少なくとも何れか1つを異ならせてもよい。また、本実施形態では、スリット3410、3420をZ軸方向に貫通する貫通穴にする場合を例に挙げて説明した。しかしながら、スリットが貫通する方向は、Z軸方向ではなく、Z軸方向に対して傾斜した方向であってもよい。また、スリットは、貫通穴でなくてもよい。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。第1の実施形態では、積鉄心3000のヨークを構成する鉄心ブロック3400、3500のY軸方向の中心付近の領域にX軸方向に延伸するスリット3410、3420、3510、3520をそれぞれ1つずつ形成する場合を例に挙げて説明した。これに対し、本実施形態では、スリット3410、3420、3510、3520を形成する領域に、X軸方向に並ぶ複数の穴を形成する。このように、本実施形態と第1の実施形態とは、積鉄心3000のヨークを構成する鉄心ブロックに形成する穴の形状、大きさ、及び数が主として異なる。従って、本実施形態の説明において、前述した部分と同一の部分については、図1〜図5に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
図6は、本実施形態の積鉄心6000の構成の一例を示す図である。図6(a)は、積鉄心6000の平面図を示し、図6(b)は、図6(a)のI−I断面図(I−Iに沿って切った場合の断面図)を示す。
図6(a)及び図6(b)において、積鉄心6000は、複数の方向性電磁鋼板を積層することにより構成される。
積鉄心6000は、鉄心ブロック1100、1200、1300、6400、6500を有する。
鉄心ブロック6400、6500は、積鉄心6000のヨーク(継鉄)を構成する部分である。鉄心ブロック6400、6500の形状及び大きさは同じである。鉄心ブロック6400、6500は、第1の実施形態で説明したスリット3410、3420、3510、3520が形成される領域に、X軸方向(鉄心ブロック6400、6500を構成する方向性電磁鋼板の圧延方向)に並ぶ複数の穴を形成したものである。鉄心ブロック6400、6500のその他の点は、第1の実施形態で説明した鉄心ブロック3400、3500と同じである。
第1の実施形態では、鉄心ブロック3400の領域のうち、図4の仮想線4100、4200、4400a、4500aで囲まれる領域内に、スリット3410を形成する。また、鉄心ブロック3400の領域のうち、図4の仮想線4200、4300、4400a、4500aで囲まれる領域内に、スリット3420を形成する。これらのスリット3410、3420のX軸方向の長さはD1であり、Y軸方向の長さはD2である。
本実施形態では、鉄心ブロック6400におけるこのような領域(図4の仮想線4100、4200、4400a、4500aで囲まれる領域)の内部の領域であって、X軸方向の長さがD1でありY軸方向の長さがD2である領域内に、X軸方向に並ぶ複数の穴(穴群6410、6420)を形成する。このとき、図6(a)に示すように、穴群6410、6420のX軸方向の一端(X軸の負の方向側の端)の穴(の当該一端(X軸の負の方向)側の端)から他端(X軸の正の方向側の端)の穴(の当該他端(X軸の正の方向)側の端)までの、X軸方向の長さ(即ち、X軸方向の最長距離)がD1となるようにする。
同様に第1の実施形態では、鉄心ブロック3500の領域のうち、図4の仮想線4100、4200、4400b、4500bで囲まれる領域内に、スリット3510を形成する。また、鉄心ブロック3500の領域のうち、図4の仮想線4200、4300、4400b、4500bで囲まれる領域内に、スリット3520を形成する。これらのスリット3510、3520のX軸方向の長さはD1であり、Y軸方向の長さはD2である。
本実施形態では、鉄心ブロック6500におけるこのような領域の内部の領域であって、X軸方向の長さがD1でありY軸方向の長さがD2である領域内に、X軸方向に並ぶ複数の穴(穴群6510、6520)を形成する。このとき、図6(a)に示すように、穴群6510、6520のX軸方向の一端(X軸の負の方向側の端)の穴(の当該一端(X軸の負の方向)側の端)から他端(X軸の正の方向側の端)の穴(の当該他端(X軸の正の方向)側の端)までの、X軸方向の長さ(即ち、X軸方向の最長距離)がD1となるようにする。
尚、長さD1が長さD3の0.4倍以上であることが望ましいことと、長さD2を2mm以上30mm以下の範囲内とすることが望ましいこととは、第1の実施形態で説明したのと同じである。
穴群6410、6420、6510、6520を構成する穴のそれぞれの形状及び大きさは同じであり、穴群6410、6420、6510、6520を構成する穴の間隔は同じである。図6(a)に示す例では、穴群6410、6510を構成する各穴の平面形状を円とし、穴の直径をD2としている。尚、穴群6410、6510を構成する各穴の平面形状は、円以外の形状(例えば、楕円、正方形、長方形)であってもよい。また、穴群6410、6420、6510、6520を構成する穴は、Z軸方向に貫通する貫通穴である(図6(b)を参照)。
以上のような穴群6410、6420、6510、6520が形成されるように、鉄心ブロック6400、6500を構成する方向性電磁鋼板のそれぞれに対して円状の穴を形成する。本実施形態では、鉄心ブロック6400、6500を構成する各方向性電磁鋼板に対して形成する穴の形状、大きさ、及び位置を同じにする。
圧延方向(磁化容易軸の方向)が、図6(a)のRDの傍らに示す両矢印線の方向になり、且つ、平面形状が鉄心ブロック6400、6500の平面形状と同じになるように方向性電磁鋼板を剪断あるいは金型で打ち抜くことにより、鉄心ブロック6400、6500を構成する方向性電磁鋼板が得られる。
このようにして得られる方向性電磁鋼板を、それらの輪郭が合うように相互に積層して固定することで、鉄心ブロック6400、6500が得られる。前述したように、鉄心ブロック6400、6500を構成する各方向性電磁鋼板に対して形成する穴の形状、大きさ、及び位置は、同じである。従って、これらの方向性電磁鋼板を相互に積層すると、当該方向性電磁鋼板に形成されている穴により、鉄心ブロック6400、6500には、方向性電磁鋼板の積層方向であるZ軸方向に貫通する貫通穴が形成される。このようにして穴群6410、6420、6510、6520を構成する穴として、Z軸方向に貫通する貫通穴が得られる(図6(b)を参照)。
以上のように本実施形態では、積鉄心6000のヨークを構成する鉄心ブロック6400、6500のY軸方向の中心付近のX軸方向に延伸する領域のそれぞれに、X軸方向に並ぶ複数の穴からなる穴群6410、6420、6510、6520を形成し、当該領域の一部(穴が形成されている領域)において、ヨークのその他の領域よりも、少なくともY軸方向における磁気抵抗を大きくする。このようにしても、第1の実施形態で説明したのと同様の効果を得ることができる。
本実施形態においても、第1の実施形態で説明したように、鉄心ブロック6400、6500を構成する各方向性電磁鋼板に対して形成する穴の形状、大きさ、及び位置の少なくとも何れか1つを異ならせてもよい。また、鉄心ブロック6400、6500に形成される穴が貫通する方向は、Z軸方向ではなく、Z軸方向に対して傾斜した方向であってもよい。また、これらの穴は、貫通穴でなくてもよい。
(変形例)
第1の実施形態では、鉄心ブロック3400、3500のY軸方向の中心付近の領域にX軸方向に延伸するスリット3410、3420、3510、3520を形成する場合を例に挙げて説明した。第2の実施形態では、鉄心ブロック6400、6500のY軸方向の中心付近の領域にX軸方向に延伸する穴群6410、6420、6510、6520を形成する場合を例に挙げて説明した。これらを組み合わせて、積鉄心のヨークを構成する鉄心ブロックのY軸方向の中心付近の領域に、X軸方向に延伸するスリットと、穴とをX軸方向に並べて配置してもよい。
図7は、本変形例の積鉄心7000の構成の一例を示す図である。図7(a)は、積鉄心7000の平面図を示し、図7(b)は、図7(a)のI−I断面図(I−Iに沿って切った場合の断面図)を示す。
図7(a)及び図7(b)において、積鉄心7000は、複数の方向性電磁鋼板を積層することにより構成される。
積鉄心7000は、鉄心ブロック1100、1200、1300、7400、7500を有する。
鉄心ブロック7400、7500は、積鉄心7000のヨーク(継鉄)を構成する部分である。鉄心ブロック7400、7500の形状及び大きさは同じである。鉄心ブロック7400、7500は、第1の実施形態で説明したスリット3410、3420、3510、3520、第2の実施形態で説明した穴群6410、6420、6510、6520が形成される領域よりも、X軸方向(鉄心ブロック7400、7500を構成する方向性電磁鋼板の圧延方向)の長さが長く、Y軸方向の長さが同じ領域内のそれぞれに、2つのスリットをその間に1つの穴を配置してそれらスリット及び穴をX軸方向に並べて形成したものである。鉄心ブロック7400、7500のその他の点は、第1の実施形態、第2の実施形態で説明した鉄心ブロック3400、3500、6400、6500と同じである。
本変形例では、このような領域が4つある。これら4つの領域は、図7(a)に示すように、スリット7411、穴7412、およびスリット7413が形成される領域と、スリット7421、穴7422、およびスリット7423が形成される領域と、スリット7511、穴7512、およびスリット7513が形成される領域と、スリット7521、穴7522、およびスリット7523が形成される領域である。スリット7411、7413、7421、7423、7511、7513、7521、7523は、X軸方向に延伸するスリットである。図7(a)に示す例では、穴7412、7422、7512、7522を構成する各穴の平面形状を円とし、当該穴の直径と、スリット7411、7413、7421、7423、7511、7513、7521、7523のY軸方向の長さをD2とする。この長さD2は、前述した4つの領域のY軸方向の長さである。また、図7(a)に示すように、前述した4つの領域のX軸方向の長さをD1とする。尚、長さD1が長さD3の0.4倍以上であることが望ましいことと、長さD2を2mm以上30mm以下の範囲内とすることが望ましいこととは、第1の実施形態で説明したのと同じである。
穴7412、7422、7512、7522の平面形状は、第2の実施形態で説明したように、円以外の形状(例えば、楕円、正方形、長方形)であってもよい。また、スリット7411、7413、7421、7423、7511、7513、7521、7523及び穴7412、7422、7512、7522は、Z軸方向に貫通する貫通穴であるが(図7(b)を参照)、これらが貫通する方向は、Z軸方向ではなく、Z軸方向に対して傾斜した方向であってもよい。また、これらは、貫通穴でなくてもよい。また、スリット7411、7413、7421、7423、7511、7513、7521、7523のY軸方向の長さと、穴7412、7422、7512、7522の径(例えば、直径、短径)は、異なっていてもよい。また、各領域に形成するスリット及び穴の数は、1つ以上であれば、図7(a)及び図7(b)に示す数に限定されない。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態を説明する。第1の実施形態及び第2の実施形態では、積鉄心3000、6000、7000のヨークを構成する鉄心ブロック3400、3500、6400、6500、7400、7500の内部に、スリットや穴を形成する場合を例に挙げて説明した。これに対し、本実施形態では、積鉄心のヨークを構成する鉄心ブロックをY軸方向に2つに分け、それら2つの鉄心ブロックの間にギャップを設ける。このように、本実施形態と第1の実施形態及び第2の実施形態とは、積鉄心のヨークを構成する鉄心ブロックの構成が主として異なる。従って、本実施形態の説明において、前述した部分と同一の部分については、図1〜図7に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
図8は、本実施形態の積鉄心8000の構成の一例を示す図である。図8(a)は、積鉄心8000の平面図を示し、図8(b)は、図8(a)のI−I断面図(I−Iに沿って切った場合の断面図)を示す。
図8(a)及び図8(b)において、積鉄心8000は、複数の方向性電磁鋼板を積層することにより構成される。
積鉄心8000は、鉄心ブロック1100、1200、1300、8401、8402、8403、8501、8502、8503を有する。
鉄心ブロック8401、8402、8403は、積鉄心8000のヨーク(継鉄)を構成する部分である。鉄心ブロック8501、8502、8503も、積鉄心8000のヨーク(継鉄)を構成する部分である。鉄心ブロック8401、8501の形状及び大きさは同じである。また、鉄心ブロック8402、8403、8502、8503の形状及び大きさは同じである。
鉄心ブロック8401、8501は、等脚台形の形状を平面形状とする方向性電磁鋼板を積層させることにより構成される。この等脚台形の上底及び下底のうち、長い方の辺の長さは、鉄心ブロック3400、3500、6400、6500、7400、7500の平面形状(等脚台形に対し、当該等脚台形の上底及び下底のうち、短い方の辺の中央の部分を窪ませた形状)において、最長の辺(当該窪んでいる部分に対向する辺)の長さと同じである。また、この等脚台形の上底及び下底のうち、短い方の辺の長さは、長さD3の1/2倍を上回る長さである。また、この等脚台形の高さは、第1の実施形態及び第2の実施形態で説明した鉄心ブロック3400、3500、6400、6500、7400、7500の平面形状のY軸方向の長さの1/2倍未満とする。
ここで、圧延方向(磁化容易軸の方向)が、図8(a)のRDの傍らに示す両矢印線の方向になり、且つ、平面形状が各鉄心ブロック8401、8501の平面形状と同じなるように方向性電磁鋼板を剪断あるいは金型で打ち抜くことにより、各鉄心ブロック8401、8501を構成する方向性電磁鋼板が得られる。このような方向性電磁鋼板を、それらの輪郭が合うように相互に積層して固定することで、各鉄心ブロック8401、8501が得られる。
鉄心ブロック8402、8403、8502、8503は、等脚台形の形状を平面形状とする方向性電磁鋼板を積層させることにより構成される。この等脚台形の上底及び下底のうち、短い方の辺の長さは、積鉄心8000の相互に隣り合う2つの脚(鉄心ブロック1100、1200及び鉄心ブロック1200、1300)の間の最短距離Dの長さと同じである。一方、この等脚台形の上底及び下底のうち、短い方の辺の長さは、鉄心ブロック8401、8501の平面形状である等脚台形の上底及び下底のうち、短い方の辺の長さの1/2倍未満とする。更に、この等脚台形の高さは、第1の実施形態及び第2の実施形態で説明した鉄心ブロック3400、3500、6400、6500、7400、7500の平面形状のY軸方向の長さの1/2倍未満とする。
ここで、圧延方向(磁化容易軸の方向)が、図8(a)のRDの傍らに示す両矢印線の方向になり、且つ、平面形状が各鉄心ブロック8402、8403、8502、8503の平面形状と同じなるように方向性電磁鋼板を剪断あるいは金型で打ち抜くことにより、各鉄心ブロック8402、8403、8502、8503を構成する方向性電磁鋼板が得られる。このような方向性電磁鋼板を、それらの輪郭が合うように相互に積層して固定することで、各鉄心ブロック8402、8403、8502、8503が得られる。
そして、鉄心ブロック8401の平面形状を構成する等脚台形の上底及び下底のうち短い方の辺と、鉄心ブロック8402、8403の平面形状を構成する等脚台形の上底及び下底のうち長い方の辺とが間隔を有して相互に対向するように配置し、固定する。同様に、鉄心ブロック8501の平面形状を構成する等脚台形の上底及び下底のうち短い方の辺と、鉄心ブロック8502、8503の平面形状を構成する等脚台形の上底及び下底のうち長い方の辺とが間隔を有して相互に対向するように配置し、固定する。以上のようにして、鉄心ブロック8401と鉄心ブロック8402、8403との間と、鉄心ブロック8501と、鉄心ブロック8502、8503との間には、それぞれギャップ8410、8420、8510、8520が形成される。これらのギャップ8410、8420、8510、8520は、Z軸方向に貫通する貫通穴である(図8(b)を参照)。
尚、鉄心ブロック8401、8402、8403が以上のようにしてギャップ8410、8420が形成されるように配置されると、その外形及び大きさは、第1の実施形態及び第2の実施形態で説明した鉄心ブロック3400、6400、7400の外形及び大きさと同じになるようにする。同様に、鉄心ブロック8501、8502、8503が以上のようにしてギャップ8510、8520が形成されるように配置されると、その外形及び大きさは、第1の実施形態及び第2の実施形態で説明した鉄心ブロック3500、6500、7500の外形及び大きさと同じになるようにする。
第1の実施形態及び第2の実施形態では、積鉄心3000、6000、7000のヨークのY軸方向の中心付近の領域の一部に、X軸方向に延伸するスリットやX軸方向に並ぶ穴が形成される。これに対し本実施形態では、積鉄心8000のヨークのY軸方向の中心付近の領域の全体に、X軸方向に延伸するギャップ8410、8420、8510、8520が形成される。このように本実施形態では、ギャップ8410、8420のX軸方向の長さはD1であり、Y軸方向の長さはD2である。長さD2を2mm以上30mm以下の範囲内とすることが望ましいこととは、第1の実施形態で説明したのと同じである。また、ギャップ8410、8402のX軸方向の長さD1は、長さD3の略0.5倍(0.4以上)になる。
以上のように本実施形態では、積鉄心8000のヨークのY軸方向の中心付近の全体に、X軸方向に延伸するギャップ8410、8420、8510、8520を形成する。このようにしても、第1の実施形態で説明したのと同様の効果を得ることができる。ただし、第1の実施形態及び第2の実施形態に比べ、ヨークを構成する鉄心ブロックの数が増え、ヨークを構成するための作業負荷が増加するので、作業負荷の観点からは、第3の実施形態よりも第1の実施形態及び第2の実施形態の方が好ましい。
尚、ギャップ8410、8420、8510、8520の部分に、非磁性且つ非導電性の部材を挿入(配置)してもよい。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態を説明する。第1〜第3の実施形態では、ヨーク(鉄心ブロック3400、3500、6400、6500、7400、7500、8401〜8403、8501〜8503)に形成される穴(スリット3410、3420、3510、3520、7411、7413、7421、7423、7511、7513、7521、7523、穴群6410、6420、6510、6520を構成する穴、穴7412、7422、7521、7522、スリット8410、8420、8510、8520)の内部が空間(何も挿入されていない状態)である場合を例に挙げて説明した。このようにすれば、積鉄心3000、6000、7000、8000の磁束の分布を、磁歪が低減するように変更することができる。
しかしながら、鉄心ブロック3400、3500、6400、6500、7400、7500、8401〜8403、8501〜8503に形成される穴により、それらの鉄心ブロックにおける主磁束の方向に垂直な断面の面積が減少する。そうすると、鉄心ブロック3400、3500、6400、6500、7400、7500、8401〜8403、8501〜8503における最大磁束密度Bmが大きくなる。図9は、方向性電磁鋼板における最大磁束密度と、磁歪との関係の一例を示す図である。図9に示すように、最大磁束密度が大きくなると磁歪も大きくなる。従って、このことに起因する磁歪を低減することが好ましい。そこで、本実施形態では、第1の実施形態で説明したスリット3410、3420、3510、3520の内部に軟磁性体を挿入する場合を例に挙げて説明する。このように本実施形態の積鉄心は、第1の実施形態の積鉄心3000に対し、スリット3410、3420、3510、3520の内部に軟磁性体を挿入したものである。従って、本実施形態の説明において、前述した部分と同一の部分については、図1〜図5に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
図10は、本実施形態の積鉄心10000の構成の一例を示す図である。図10(a)は、積鉄心10000の平面図を示し、図10(b)は、図10(a)のI−I断面図(I−Iに沿って切った場合の断面図)を示す。本実施形態では、第1の実施形態で説明したスリット3410、3420、3510、3520の内部に挿入する軟磁性体が、方向性電磁鋼板である場合を例に挙げて説明する。
積鉄心10000は、鉄心ブロック1100、1200、1300、3400、3500、10410、10420、10510、10520を有する。
前述したように、鉄心ブロック1100、1200、1300、3400、3500は、第1の実施形態と同じものである。
鉄心ブロック10410、10420、10510、10520は、方向性電磁鋼板を積層させることにより構成される。鉄心ブロック10410、10420、10510、10520の形状及び大きさを、鉄心ブロック3400、3500のスリット3410、3420、3510、3520の内部の空間の形状及び大きさと同じにする。ただし、鉄心ブロック10410、10420、10510、10520の大きさを、鉄心ブロック3400、3500のスリット3410、3420、3510、3520の内部の空間の大きさよりも(僅かに)小さくするのが好ましい。鉄心ブロック10410、10420、10510、10520を、鉄心ブロック3400、3500のスリット3410、3420、3510、3520の内部に挿入し易くすることができるからである。
図11は、図10(a)の鉄心ブロック10410の部分を拡大して示す図である。
第1の実施形態で説明したように、スリット3410が形成される領域では、X−Y平面において、X軸方向以外の方向における磁気抵抗を大きくする必要がある。方向性電磁鋼板の積層方向における透磁率は、方向性電磁鋼板の圧延方向における透磁率に比べて遥かに小さい。方向性電磁鋼板の板厚方向の透磁率は小さく、また、方向性電磁鋼板の間には非磁性体(空気等)が存在するからである。そこで、図10、図11に示すように、鉄心ブロック10410を構成する方向性電磁鋼板の板面が、X軸方向に平行になり、且つ、鉄心ブロック3400を構成する方向性電磁鋼板の板面と垂直になるようにする。即ち、鉄心ブロック10410を構成する方向性電磁鋼板の積層方向を、Y軸方向とする。以上のことは、鉄心ブロック10420、10510、10520についても同じである。
また、スリット3410の内部においても、鉄心ブロック3400と同様に、X軸方向における磁気抵抗を小さくすることにより、積鉄心10000の最大磁束密度Bmを小さくする。そこで、鉄心ブロック10410を構成する方向性電磁鋼板の圧延方向を、X軸方向(即ち、鉄心ブロック3400を構成する方向性電磁鋼板の圧延方向)とする。このことは、鉄心ブロック10420、10510、10520についても同じである。
以上のような鉄心ブロック10410、10420、10510、10520が形成されるように方向性電磁鋼板を剪断あるいは金型で打ち抜くことにより、各鉄心ブロック10410、10420、10510、10520を構成する方向性電磁鋼板が得られる。このような方向性電磁鋼板を、スリット3410、3420、3510、3520の内部の形状に合うようにすると共に圧延方向が同じ方向になるように相互に積層して固定することで、各鉄心ブロック10410、10420、10510、10520が得られる。
以上のように本実施形態では、スリット3410、3420、3510、3520の内部に、それぞれ、圧延方向がX軸方向となり積層方向がY軸方向となるように複数の方向性電磁鋼板(鉄心ブロック10410、10420、10510、10520)を挿入する。従って、第1の実施形態で説明した効果に加え、スリット3410、3420、3510、3520を形成することによって積鉄心10000における最大磁束密度Bmが上昇することを抑制することができるという効果が得られる。
本実施形態では、複数の方向性電磁鋼板を積層させて鉄心ブロック10410、10420、10510、10520を構成する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、スリット3410、3420、3510、3520の内部に挿入する方向性電磁鋼板の数は、1枚であってもよい。この場合にも前述したように、当該方向性電磁鋼板の板面が、X軸方向に平行になり、且つ、鉄心ブロック3400、3500を構成する方向性電磁鋼板の板面と垂直になるようにする。
また、本実施形態では、方向性電磁鋼板を用いる場合を例に挙げて説明した。このようにすれば、スリット3410、3420、3510、3520におけるX軸方向の磁気抵抗を小さくすることができるので好ましい。しかしながら、方向性電磁鋼板に替えて、無方向性電磁鋼板を用いてもよい。この場合にも前述したように、当該無方向性電磁鋼板の板面が、X軸方向に平行になり、且つ、鉄心ブロック3400、3500を構成する方向性電磁鋼板の板面と垂直になるようにする。
また、スリット3410、3420、3510、3520の内部に挿入するものは、軟磁性体であれば、必ずしも板状のものでなくてもよい。ただし、スリット3410、3420、3510、3520におけるY軸方向の磁気抵抗が、鉄心ブロック3400、3500におけるY軸方向の磁気抵抗よりも大きくなるように、スリット3410、3420、3510、3520の内部に軟磁性体を挿入する。尚、スリット3410、3420、3510、3520の内部に軟磁性体を挿入すれば、スリット3410、3420、3510、3520の内部におけるX軸方向の磁気抵抗は、スリット3410、3420、3510、3520の内部が空間(何も挿入されていない状態)である場合よりも小さくなる。従って、スリット3410、3420、3510、3520の内部に挿入する軟磁性体のX軸方向の磁気抵抗を考慮しなくても、積鉄心の最大磁束密度の上昇を抑制する効果が得られる(スリット3410、3420、3510、3520の内部に挿入する軟磁性体のX軸方向の磁気抵抗を可及的に小さくすることが好ましいことは前述した通りである)。
また、鉄心ブロック10410、10420、10510、10520の形状及び大きさを、鉄心ブロック3400、3500のスリット3410、3420、3510、3520の内部の空間の形状及び大きさに近づけるほど、鉄心ブロック10410、10420、10510、10520と、鉄心ブロック3400、3500との隙間を小さくすることができるので好ましい。しかしながら、鉄心ブロック10410、10420、10510、10520の形状及び大きさを、鉄心ブロック3400、3500のスリット3410、3420、3510、3520の内部の空間の形状及び大きさに合わせる必要はない。例えば、鉄心ブロック10410、10420、10510、10520の形状は、鉄心ブロック3400、3500のスリット3410、3420、3510、3520の内部の空間の形状と異なる形状であってもよい。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態を説明する。本実施形態では、第2の実施形態で説明した穴群6410、6420、6510、6520を構成する穴の内部に軟磁性体を挿入する場合を例に挙げて説明する。このように本実施形態の積鉄心は、第2の実施形態の積鉄心6000に対し、穴群6410、6420、6510、6520を構成する穴の内部に軟磁性体を挿入したものである。従って、本実施形態の説明において、前述した部分と同一の部分については、図1〜図11に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
図12は、本実施形態の積鉄心12000の構成の一例を示す図である。図12(a)は、積鉄心12000の平面図を示し、図12(b)は、図12(a)のI−I断面図(I−Iに沿って切った場合の断面図)を示す。本実施形態では、第2の実施形態で説明した穴群6410、6420、6510、6520を構成する穴の内部に挿入する軟磁性体が、方向性電磁鋼板である場合を例に挙げて説明する。図13は、図12(a)の鉄心ブロック12410の部分を拡大して示す図である。
積鉄心12000は、鉄心ブロック1100、1200、1300、6400、6500、12410、12420、12510、12520を有する。尚、図12では、表記の都合上、符号を付すのを省略するが、穴群6410、6420、6510、6520を構成する穴の全てに、鉄心ブロック12410、12420、12510、12520と同じ鉄心ブロックが挿入される。
鉄心ブロック12410、12420、12510、12520は、第4の実施形態で説明した鉄心ブロック10410、10420、10510、10520と形状及び大きさが異なるだけである。
即ち、鉄心ブロック12410、12420、12510、12520は、方向性電磁鋼板を積層させることにより構成される。鉄心ブロック12410、12420、12510、12520の形状及び大きさを、穴群6410、6420、6510、6520を構成する穴の形状及び大きさと同じか(僅かに)小さくなるようにする。また、鉄心ブロック12410、12420、12510、12520を構成する方向性電磁鋼板の板面が、X軸方向に平行になり、且つ、鉄心ブロック6400、6500を構成する方向性電磁鋼板の板面と垂直になるようにする。また、鉄心ブロック12410、12420、12510、12520を構成する方向性電磁鋼板の圧延方向を、X軸方向(即ち、鉄心ブロック6400、6500を構成する方向性電磁鋼板の圧延方向)とする。
以上のように本実施形態では、穴群6410、6420、6510、6520を構成する穴の内部に、それぞれ、圧延方向がX軸方向となり積層方向がY軸方向となるように複数の方向性電磁鋼板(鉄心ブロック12410、12420、12510、12520)を挿入する。このようにしても、第4の実施形態で説明したのと同様の効果を得ることができる。
本実施形態においても、穴群6410、6420、6510、6520を構成する穴の内部に装入する軟磁性体に関し、第4の実施形態で説明した変形例を採用することができる。また、前述した(変形例)の項で説明したスリット7411、7413、7421、7423、7511、7513、7521、7523及び穴7412、7422、7512、7522の内部に軟磁性体を挿入してもよい。
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態を説明する。本実施形態では、第3の実施形態で説明したスリット8410、8420、8510、8520の内部に軟磁性体を挿入する場合を例に挙げて説明する。このように本実施形態の積鉄心は、第3の実施形態の積鉄心8000に対し、スリット8410、8420、8510、8520の内部に軟磁性体を挿入したものである。従って、本実施形態の説明において、前述した部分と同一の部分については、図1〜図13に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
図14は、本実施形態の積鉄心14000の構成の一例を示す図である。図14(a)は、積鉄心14000の平面図を示し、図14(b)は、図14(a)のI−I断面図(I−Iに沿って切った場合の断面図)を示す。本実施形態では、第3の実施形態で説明したスリット8410、8420、8510、8520の内部に挿入する軟磁性体が、方向性電磁鋼板である場合を例に挙げて説明する。図15は、図14(a)の鉄心ブロック14410、14420の部分を拡大して示す図である。図15(a)は、鉄心ブロック14410を示し、図15(b)は、鉄心ブロック14420を示す。
積鉄心14000は、鉄心ブロック1100、1200、1300、8401〜8403、8501〜8503、14410、14420、14510、14520を有する。
鉄心ブロック14410、14420、14510、14520は、第4の実施形態及び第5の実施形態で説明した鉄心ブロック10410、10420、10510、10520、12410、12420、12510、12520と形状及び大きさが異なるだけである。
即ち、鉄心ブロック14410、14420、14510、14520は、方向性電磁鋼板を積層させることにより構成される。鉄心ブロック14410、14420、14510、14520の形状及び大きさを、ギャップ8410、8420、8510、8520の形状及び大きさと同じか(僅かに)小さくなるようにする。また、鉄心ブロック14410、14420、14510、14520を構成する方向性電磁鋼板の板面が、X軸方向に平行になり、且つ、鉄心ブロック8401〜8403、8501〜8503を構成する方向性電磁鋼板の板面と垂直になるようにする。また、鉄心ブロック14410、14420、14510、14520を構成する方向性電磁鋼板の圧延方向を、X軸方向(即ち、鉄心ブロック8401〜8403、8501〜8503を構成する方向性電磁鋼板の圧延方向)とする。
以上のように本実施形態では、穴ギャップ8410、8420、8510、8520の内部に、それぞれ、圧延方向がX軸方向となり積層方向がY軸方向となるように複数の方向性電磁鋼板(鉄心ブロック14410、14420、14510、14520)を挿入する。このようにしても、第4の実施形態で説明したのと同様の効果を得ることができる。
本実施形態においても、ギャップ8410、8420、8510、8520の内部に装入する軟磁性体に関し、第4の実施形態で説明した変形例を採用することができる。
また、本実施形態では、図15に示すように、鉄心ブロック14410、14420を分離せずに独立した鉄心ブロックである場合を例に挙げて説明した。しかしながら、鉄心ブロック14410、14420(の一部)を分離しないようにしてもよい。図16は、鉄心ブロック14410、14420の変形例である鉄心ブロック14430の構成の一例を示す図である。
鉄心ブロック14430の外形および大きさは、図14に示すようにして配置された鉄心ブロック14410、14420の(全体の)外形および大きさと同じである。
鉄心ブロック14430では、図14に示すようにして配置された鉄心ブロック14410、14420の相互に接触する部分に位置する方向性電磁鋼板を、鉄心ブロック14410の領域と、鉄心ブロック14420の領域とで別々の方向性電磁鋼板とせずに、1枚の方向性電磁鋼板とする。鉄心ブロック14430のその他の構成については、鉄心ブロック14410、14420と同じである。
このようにすれば、図15に示す鉄心ブロック14410、14420の相互に接触する部分における磁気抵抗を低減することができる。
以上のことは、鉄心ブロック14510、14520についても同じである。
尚、前述した各実施形態において、形状、大きさ、及び位置が同じであるとは、厳密に同じでなくてもよく、例えば、三相変圧器における設計上の公差の範囲内であれば、同じであるものとする。同様に、平行及び垂直についても、厳密に平行、垂直でなくてもよく、例えば、三相変圧器における設計上の公差の範囲内であれば、平行、垂直であるものとする。
(その他の実施形態)
尚、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
(請求項と実施形態との関係)
以下に、請求項の記載と実施形態の記載との関係の一例を示す。尚、請求項の記載が実施形態の記載に限定されないことは前述した通りである。
<請求項1>
複数の脚は、例えば、鉄心ブロック1100、1200、1300により実現される。
相互に隣り合う位置にある2つの前記脚は、例えば、鉄心ブロック1100、1200と、鉄心ブロック1200、1300により実現される。
ヨークは、例えば、鉄心ブロック3400、3500、6400、6500、7400、7500、8401〜8403、8501〜8503により実現される。
前記複数の脚の延設方向(第1の方向)は、例えば、Y軸方向により実現される。
前記脚を構成する前記方向性電磁鋼板の積層方向と、前記ヨークを構成する前記方向性電磁鋼板の積層方向が同じであることは、例えば、鉄心ブロック1100、1200、1300を構成する方向性電磁鋼板の積層方向と、鉄心ブロック3400、3500、6400、6500、7400、7500、8401〜8403、8501〜8503を構成する方向性電磁鋼板の積層方向とが、共にZ軸方向であることにより実現される。
前記脚を構成する前記方向性電磁鋼板の圧延方向が、前記脚の延設方向である第1の方向と平行であることは、例えば、鉄心ブロック1100、1200、1300を構成する方向性電磁鋼板の圧延方向がY軸方向であることにより実現される。
前記脚の延設方向である前記第1の方向と前記方向性電磁鋼板の積層方向である第2の方向は、例えば、Z軸方向により実現される。
第3の方向は、例えば、X軸方向により実現される。
磁歪低減領域は、例えば、図3(a)、図6(a)、図7(a)、図8(a)、図10(a)、図12(a)、図14(a)において、X軸方向の長さとしてD1を、Y軸方向の長さとしてD2を示している領域により実現される。
前記磁歪低減領域の前記第3の方向の長さが、前記磁歪低減領域の前記第1の方向の長さよりも長いことは、例えば、図3(a)、図6(a)、図7(a)、図8(a)、図10(a)、図12(a)、図14(a)において、X軸方向の長さD1が、Y軸方向の長さD2よりも長いことにより実現される。
<請求項2>
前記磁歪低減領域の前記第3の方向の長さが、前記ヨークを構成する前記方向性電磁鋼板の前記第3の方向の長さであって、前記磁歪低減領域の前記第1の方向の中心を通る位置における前記第3の方向の長さの0.4倍以上であることは、図3(a)、図6(a)、図7(a)、図8(a)、図10(a)、図12(a)、図14(a)に示す長さD1が、長さD3の0.4倍以上であることにより実現される。
<請求項3>
前記磁歪低減領域の前記第1の方向における中心の位置が、前記ヨークの前記第1の方向における中心の位置から、前記ヨークの前記第1の方向における長さの0.1倍以下の範囲内の位置にあることは、例えば、図4において、スリット3412、3420が、仮想線4400a、4500aの間の領域に形成され、スリット3512、3520が、仮想線4400b、4500bの間の領域に形成されることにより実現される。
<請求項4>
前記磁歪低減領域が、前記ヨークの一部の領域であって、前記相互に隣り合う位置にある2つの前記脚の前記第3の方向の中心の間の領域のそれぞれにあることは、例えば、スリット3412が、仮想線4120、4200の間の領域に形成され、スリット3420が、仮想線4200、4300の間の領域に形成されることにより実現される。
<請求項5>
前記磁歪低減領域のそれぞれに、穴が1つずつあることは、例えば、図3、図10に示すように、X軸方向の長さとしてD1を、Y軸方向の長さとしてD2を示している領域にスリット3410、3420、3510、3520が1つずつあることにより実現される。
<請求項6>
前記磁歪低減領域のそれぞれに、前記第3の方向に並ぶ複数の穴があることは、例えば、図6、図12に示すように、X軸方向の長さとしてD1を、Y軸方向の長さとしてD2を示している領域に穴群6410、6420、6510、6520があることにより実現される。
<請求項7>
前記穴の内部が、空間となっていることは、例えば、図3、図6、図7、図8に示すように、スリット3410、3420、3510、3520、7411、7413、7421、7423、7511,7513、7521、7523、穴群6410、6420、6510、6520、穴7412、7422、7512、7522、ギャップ8410、8420、8510、8520を構成する穴の内部が空間となっているにより実現される。
<請求項8〜10>
前記穴の内部に、軟磁性体があることは、例えば、スリット3410、3420、3510、3520、7411、7413、7421、7423、7511、7513、7521、7523、穴群6410、6420、6510、6520、穴7412、7422、7512、7522、ギャップ8410、8420、8510、8520を構成する穴に、鉄心ブロック10410、10420、10510、10520、12410、12420、12510、12520、14410、14420、14510、14520があることにより実現される。
前記穴の内部にある前記電磁鋼板の板面が、前記第3の方向に平行であり、且つ、前記ヨークを構成する前記方向性電磁鋼板の板面と垂直であることは、例えば、図10〜図15に示すように、鉄心ブロック10410、10420、10510、10520、12410、12420、12510、12520、14410、14420、14510、14520を構成する方向性電磁鋼板の板面がX軸方向及びZ軸方向と平行であることにより実現される(鉄心ブロック3400、3500、6400、6500、8401〜8403、8501〜8503を構成する方向性電磁鋼板の板面は、X軸方向及びY軸方向と平行である)。
前記穴の内部にある前記方向性電磁鋼板の圧延方向が、前記第3の方向と平行であることは、例えば、鉄心ブロック10410、10420、10510、10520、12410、12420、12510、12520、14410、14420、14510、14520を構成する方向性電磁鋼板の圧延方向がX軸方向であることにより実現される。
<請求項11>
前記穴が、前記第2の方向に貫通する貫通穴であることは、図3(b)、図6(b)、図7(b)、図8(b)に示すように、スリット3410、3420、3510、3520、7411、7413、7421、7423、7511、7513、7521、7523、穴群6410、6420、6510、6520、穴7412、7422、7512、7522、ギャップ8410、8420、8510、8520が、Z軸方向に貫通する貫通穴であることにより実現される。
3000、6000、7000、8000、10000、12000、14000:積鉄心
1100、1200、1300:脚を構成する鉄心ブロック
3400、3500、6400、6500、7400、7500、8401〜8403、8501〜8503:ヨークを構成する鉄心ブロック
10410、10420、10510、10520、12410、12420、12510、12520:穴に挿入される鉄心ブロック
3410、3420、3510、3520、7411、7413、7421、7423、7511、7513、7521、7523:スリット
6410、6420、6510、6520:穴群
7412、7422、7512、7522:穴
8410、8420、8510、8520:ギャップ

Claims (11)

  1. 複数の脚と、相互に隣り合う位置にある2つの前記脚を磁気的に連結するヨークとを有し、三相変圧器の積鉄心となる三相変圧器用積鉄心であって、
    前記複数の脚は、相互に間隔を有し、
    前記複数の脚の延設方向は、平行であり、
    前記脚と前記ヨークは、それぞれ、積層された複数の方向性電磁鋼板を有し、
    前記脚を構成する前記方向性電磁鋼板の積層方向と、前記ヨークを構成する前記方向性電磁鋼板の積層方向は同じであり、
    前記脚を構成する前記方向性電磁鋼板の圧延方向は、前記脚の延設方向である第1の方向と平行であり、
    前記ヨークを構成する前記方向性電磁鋼板の圧延方向は、前記脚の延設方向である前記第1の方向と前記方向性電磁鋼板の積層方向である第2の方向とに垂直な方向である第3の方向と平行であり、
    前記ヨークの一部の領域に、前記ヨークのその他の領域よりも、少なくとも前記第1の方向における磁気抵抗が大きい領域を含む磁歪低減領域を有し、
    前記磁歪低減領域の前記第3の方向の長さは、前記磁歪低減領域の前記第1の方向の長さよりも長いことを特徴とする三相変圧器用積鉄心。
  2. 前記磁歪低減領域の前記第3の方向の長さは、前記ヨークを構成する前記方向性電磁鋼板の前記第3の方向の長さであって、前記磁歪低減領域の前記第1の方向の中心を通る位置における前記第3の方向の長さの0.4倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の三相変圧器用積鉄心。
  3. 前記磁歪低減領域の前記第1の方向における中心の位置は、前記ヨークの前記第1の方向における中心の位置から、前記ヨークの前記第1の方向における長さの0.1倍以下の範囲内の位置にあることを特徴とする請求項1又は2に記載の三相変圧器用積鉄心。
  4. 前記磁歪低減領域は、前記ヨークの一部の領域であって、相互に隣り合う位置にある2つの前記脚の前記第3の方向の中心の間の領域のそれぞれにあることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の三相変圧器用積鉄心。
  5. 前記磁歪低減領域のそれぞれには、穴が1つずつあり、
    前記磁歪低減領域の前記第3の方向の長さは、前記穴の前記第3の方向の長さであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の三相変圧器用積鉄心。
  6. 前記磁歪低減領域のそれぞれには、前記第3の方向に並ぶ複数の穴があり、
    前記磁歪低減領域の前記第3の方向の長さは、前記複数の穴のうち、前記第3の方向における一端の前記穴から他端の前記穴までの、前記第3の方向の長さであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の三相変圧器用積鉄心。
  7. 前記穴の内部は、空間となっていることを特徴とする請求項5又は6に記載の三相変圧器用積鉄心。
  8. 前記穴の内部に、軟磁性体があることを特徴とする請求項5又は6に記載の三相変圧器用積鉄心。
  9. 前記軟磁性体は、1枚の電磁鋼板、又は、積層された複数の電磁鋼板であり、
    前記穴の内部にある前記電磁鋼板の板面は、前記第3の方向に平行であり、且つ、前記ヨークを構成する前記方向性電磁鋼板の板面と垂直であることを特徴とする請求項8に記載の三相変圧器用積鉄心。
  10. 前記穴の内部にある前記電磁鋼板は、方向性電磁鋼板であり、
    前記穴の内部にある前記方向性電磁鋼板の圧延方向は、前記第3の方向に平行であることを特徴とする請求項9に記載の三相変圧器用積鉄心。
  11. 前記穴は、前記第2の方向に貫通する貫通穴であることを特徴とする請求項5〜10の何れか1項に記載の三相変圧器用積鉄心。
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