JP2019014047A - アクリル系樹脂フィルムの製造方法、アクリル系樹脂フィルム、及び積層体 - Google Patents

アクリル系樹脂フィルムの製造方法、アクリル系樹脂フィルム、及び積層体 Download PDF

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直也 上仮屋
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Abstract

【課題】貼り付き欠陥の発生を抑制でき、かつ透明性に優れる積層体を与えるアクリル系樹脂フィルムを製造できる、アクリル系樹脂フィルムの製造方法を提供することを目的とする。また、貼り付き欠陥の発生が抑制され、かつ透明性に優れる積層体を与えるアクリル系樹脂フィルムを提供することを目的とする。また、前述のアクリル系樹脂フィルムを含む、透明性に優れる積層体を提供することを目的とする。【解決手段】アクリル系樹脂とゴム弾性体粒子とを含むアクリル系樹脂組成物からなるフィルム状溶融物を、ロールにより支持してロールの表面に沿って移動させつつ冷却してフィルム10を得る際に、ダイ5の出口からロールまでの区間のいずれかの位置において、フィルム状溶融物10’の一方の面の表面温度と他方の面の表面温度とを、10℃以上30℃以下異ならせる。【選択図】図1

Description

本発明は、アクリル系樹脂とゴム弾性体粒子とを含むアクリル系樹脂組成物を用いるアクリル系樹脂フィルムの製造方法、アクリル系樹脂フィルム、及び積層体に関する。
アクリル系樹脂フィルムは、優れた透明性や耐透湿度性を有しており、光学フィルム分野や加飾フィルム分野等、近年、幅広い分野に用いられている。一方で、アクリル系樹脂を主たる材料とするアクリル系樹脂フィルムには、強度や靭性が低いことや、フィルム成形性や搬送性が必ずしも良好でないこと等の欠点がある。
このような欠点を解消する目的で、ゴム弾性体粒子等の微粒子を含むアクリル系樹脂組成物を用いてアクリル系樹脂フィルムが製造されている。この場合、アクリル系樹脂特有の優れた物性を保持したまま、アクリル系樹脂に強度や強靭性を付与し、フィルム成形性や搬送性が向上する。
このようなゴム弾性体粒子等の微粒子を含むアクリル系樹脂組成物からアクリル系樹脂フィルムを製造する方法としては、溶剤キャスト法の他、生産性、作業環境性等に優れるという観点で、溶融押出法が好ましく用いられる。
しかしながら、アクリル系樹脂にゴム弾性体粒子等の微粒子を添加することより、フィルムの透明性が低下しやすいという課題があった。
また、溶融押出法により、ゴム弾性体粒子等の微粒子を含むアクリル系樹脂組成物を用いてフィルムを製造する場合、溶融押出時の残留応力によるフィルム寸法変化や弾性率低下に由来して、フィルムロール形態においてフィルム同士の貼り付きが発生し、フィルム表面に凹凸状の貼り付き欠陥が発生する課題があった。
かかる問題を解消する方法として、フィルム巻き取り時のフィルム張力、フィルムの弾性率、フィルム巻き取り時の張力、フィルム幅等に基づいて定められる特定の数式を、フィルム表面の算術平均粗さ(中心線平均粗さ)Raと、凹凸平均間隔とが満たすように、フィルム表面に凹凸を形成する方法が提案されている(特許文献1を参照)。
国際公開第2012/060082号
しかしながら、特許文献1に記載される方法は、適用対象のフィルムが、樹脂成分に対する微粒子の含有量が0.2重量%以下と、微粒子の含有量が極めて少量であるフィルムに限定される。このため、ある程度多量の微粒子を含むフィルムにおいても、良好な透明性と、貼り付き欠陥の抑制とを両立させつつ、良好にフィルムを製造できる方法が望まれている。
また、アクリル系樹脂フィルムにおいては、フィルム成形された後、ハードコート層等の被覆層が積層される積層体がフィルム製品とされる場合がある。このような場合には、アクリル系樹脂フィルムとしての透明性よりも、積層体としての透明性が重要である。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、貼り付き欠陥の発生を抑制でき、かつ透明性に優れる積層体を与えるアクリル系樹脂フィルムを製造できる、アクリル系樹脂フィルムの製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、貼り付き欠陥の発生が抑制され、かつ透明性に優れる積層体を与えるアクリル系樹脂フィルムを提供することを目的とする。また、本発明は、前述のアクリル系樹脂フィルムを含む、透明性に優れる積層体を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、アクリル系樹脂組成物からなるフィルム状溶融物を、ロールにより支持してロールの表面に沿って移動させつつ冷却してフィルムを得る際に、ダイの出口からロールまでの区間において、フィルム状溶融物の一方の面の表面温度と他方の面の表面温度とを異ならせることにより、上記の課題を解決できることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は、
(i)アクリル系樹脂とゴム弾性体粒子とを含むアクリル系樹脂組成物を用いるアクリル系樹脂フィルムの製造方法であって、
アクリル系樹脂組成物をダイより押出してフィルム状溶融物とする溶融押出と、
フィルム状溶融物を、ロールにより支持してロールの表面に沿って移動させつつ冷却してフィルムとするフィルム形成と、を含み、
ダイの出口からロールまでの区間のいずれかの位置において、フィルム状溶融物の一方の面の表面温度と他方の面の表面温度とを、10℃以上30℃以下異ならせる、アクリル系樹脂フィルムの製造方法、
(ii)ダイの出口の直後において、フィルム状溶融物の一方の面の表面温度と他方の面の表面温度とを異ならせる、(i)に記載のアクリル系樹脂フィルムの製造方法、
(iii)溶融押出において、アクリル系樹脂組成物のガラス転移温度をTgとしたときに、ダイの出口に供給される溶融状態のアクリル系樹脂組成物の温度が、Tg+120℃以上である、(i)又は(ii)に記載のアクリル系樹脂フィルムの製造方法、
(iv)ダイの出口近傍に設けられた温度調節装置により温度調節を行い、フィルム状溶融物の一方の面の表面温度と他方の面の表面温度とを異ならせる、(i)〜(iii)のいずれかに1つに記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法、
(v)フィルム形成において、フィルム状溶融物の温度が高い方の面がロールに接する、(i)〜(iv)のいずれか1つに記載のアクリル系樹脂フィルムの製造方法、
(vi)フィルム形成において、フィルム状溶融物をキャストロールとタッチロールとの間で挟み込みフィルムに成形する、(i)〜(v)のいずれかに1つに記載のアクリル系樹脂フィルムの製造方法、
(vii)キャストロールの表面の温度とタッチロールの表面の温度とに差が有り、
フィルム状溶融物の温度の高い方の面が、キャストロールとタッチロールとのうちの表面温度が高い方と接する、(vi)に記載のアクリル系樹脂フィルムの製造方法、
(viii)溶融押出において、フィルム状溶融物の幅方向におけるフィルム状溶融物の両端部の温度を、フィルム状溶融物の幅方向におけるフィルム状溶融物の中央部の温度よりも高くする、(i)〜(vii)のいずれか1つに記載のアクリル系樹脂フィルムの製造方法、
(ix)アクリル系樹脂とゴム弾性体粒子とを含むアクリル系樹脂組成物からなるアクリル系樹脂フィルムであって、
一方の面が平滑面であり、他方の面が粗面であり、
平滑面の外部ヘイズH1が0.1%以上0.8%以下であり、
粗面の外部ヘイズH2が0.6%以上1.5%以下であり、
2−H1の値が0.3%以上であり、
アクリル系樹脂組成物のガラス転移温度をTgとしたときに、アクリル系樹脂フィルムをTg−10℃で、5分間熱処理した後に測定された、平滑面の外部ヘイズH1と、粗面の外部ヘイズH2とについて、H1とH1との差の絶対値、及びH2とH2との差の絶対値がいずれも0.2%以下であり、
1及びH1は、それぞれ、粗面に平板状の透明なガラスを貼り付けた状態で、ガラスに向けてヘイズ測定用の光源から光線を照射して、JIS K 7105に準拠して測定されたヘイズであり、
2及びH2は、それぞれ、平滑面に平板状の透明なガラスを貼り付けた状態で、ガラスに向けてヘイズ測定用の光源から光線を照射して、JIS K 7105に準拠して測定されたヘイズである、アクリル系樹脂フィルム。
(x)平滑面の算術平均粗さをRa1とし、粗面の算術平均粗さをRa2とする場合に、Ra2−Ra1の値が5nm以下である、(ix)に記載のアクリル系樹脂フィルム、及び、
(xi)(ix)又は(x)に記載のアクリル系樹脂フィルムと、被覆層とを含む、積層体であって、被覆層が、アクリル系樹脂フィルムの粗面を被覆する、積層体、
を提供する。
本発明によれば、貼り付き欠陥の発生を抑制でき、かつ透明性に優れる積層体を与えるアクリル系樹脂フィルムを製造できる、アクリル系樹脂フィルムの製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、貼り付き欠陥の発生が抑制され、かつ透明性に優れる積層体を与えるアクリル系樹脂フィルムを提供することができる。また、本発明によれば、前述のアクリル系樹脂フィルムを含む透明性に優れる積層体を提供することができる。
フィルム状溶融物を支持するロールとしてキャストロールを備える、アクリル系樹脂フィルムの製造装置の構成の一部を模式的に示す図である。 フィルム状溶融物を支持するキャストロールと、キャストロールとともに挟み込み成形を行うタッチロールとを備える、アクリル系樹脂フィルムの製造装置の構成の一部を模式的に示す図である。 平滑面の外部ヘイズH1及びH1の測定方法を模式的に説明する図である。 粗面の外部ヘイズH2及びH2の測定方法を模式的に説明する図である。 積層体の構成を模式的に示す図である。
以下、アクリル系樹脂フィルムの製造方法と、アクリル系樹脂フィルムと、積層体とについて、必要に応じて図面を参照しながら、詳細に説明する。
≪アクリル系樹脂フィルムの製造方法≫
アクリル系樹脂フィルムの製造方法では、アクリル系樹脂とゴム弾性体粒子とを含むアクリル系樹脂組成物がフィルムの材料として用いられる。
アクリル系樹脂フィルムの製造方法は、溶融押出と、フィルム形成とを含む。溶融押出しでは、アクリル系樹脂組成物をダイより押出してフィルム状溶融物とする。フィルム形成では、フィルム状溶融物を、ロールにより支持してロールの表面に沿って移動させつつ冷却してフィルムとする。
そして、ダイの出口からロールまでの区間のいずれかの位置において、フィルム状溶融物の一方の面の表面温度と他方の面の表面温度とを、10℃以上30℃以下異ならせる。
図1は、アクリル系樹脂フィルムの製造装置の構成の一部を模式的に示す図である。アクリル系樹脂フィルムの製造方法では、アクリル系樹脂とゴム弾性体粒子とを含むアクリル系樹脂組成物が用いられる。以下、アクリル系樹脂フィルムについて単に「フィルム」とも記す。
アクリル系樹脂フィルムの製造方法は、溶融押出とフィルム形成とを含む。図1に示されるように、溶融押出では、アクリル系樹脂組成物が、ダイ5より、フィルム状溶融物10’として押出される。フィルム形成では、フィルム状溶融物10’を、キャストロール6により支持してキャストロール6の表面に沿って移動させつつ冷却してフィルム10とする。
そして、ダイ5の出口からキャストロール6までの区間のいずれかの位置において、フィルム状溶融物10’の一方の面の表面温度と他方の面の表面温度とを、10℃以上30℃以下異ならせる。
<溶融押出>
溶融押出しにおいて、アクリル系樹脂組成物をダイ5より押出してフィルム状溶融物10’とする。フィルム状溶融物10’の一方の面の表面温度と他方の面の表面温度とを異ならせることにより、フィルム状溶融物10’において両面それぞれでのゴム弾性体粒子の突出量を異ならせることができる。具体的には、フィルム状溶融物10’において、表面温度の高い面では、アクリル系樹脂が柔らかいことに起因してゴム弾性体粒子が埋没しやすい。表面温度の低い面では、反対の面よりもアクリル系樹脂が硬いことに起因して、ゴム弾性体粒子が反対の面よりも埋没しにくい。
その結果、フィルム状溶融物10’において、温度が高い面では、ゴム弾性体粒子が突出しにくく、温度が低い面ではゴム弾性体粒子が突出しやすい。
ここで、フィルムの少なくとも一方の面に、ハードコート層等の被覆層が積層される場合が多々ある。被覆層が積層される面では、突出したゴム弾性体粒子が被覆層内に埋め込まれるため、ゴム弾性体粒子の突出に基づくフィルム表面の凹凸に起因する、フィルムの透明性の低下が緩和される。
このように、被覆層が積層される面におけるゴム弾性体粒子の突出がフィルムの透明性に与える影響は小さいため、被覆層が積層される面では、フィルムロール形態での貼り付き欠陥の発生を抑制するために、ゴム弾性体粒子の突出量を多くしてフィルムに滑性を付与することができる。
一方、被覆層が積層されない面では、ゴム弾性体粒子の過度の突出が積層体の透明性に悪影響を与えるため、ゴム弾性体粒子の突出量を少なくするのが好ましい。
このため、ダイ5の出口からキャストロール6までの区間において、フィルム状溶融物10’における、被覆層が積層される予定の面では、被覆層が積層されない予定の面よりも、表面温度を低くするのが好ましい。
具体的には、ダイ5の出口の直後において、フィルム状溶融物10’の一方の面の表面温度と他方の面の表面温度とを、10℃以上30℃以下、好ましくは10℃以上20℃以下異ならせる。
フィルム状溶融物10’の一方の面の表面温度と他方の面の表面温度との差が10℃以上であることにより、フィルムの一方の面では、貼り付き欠陥の発生を十分に抑制できる程度にゴム弾性体粒子を突出させやすく、他方の面では、フィルムを用いて製造される積層体の透明性に著しい悪影響を与えない程度であり、かつ、貼り付き欠陥の発生を十分に抑制できる程度にゴム弾性体粒子を突出させやすい。
フィルム状溶融物10’の一方の面の表面温度と他方の面の表面温度との差が30℃以下である場合、フィルム状溶融物10’の熱劣化を抑制しやすい。熱劣化が生じると、フィルム10の表面にスジが現れる場合がある。
溶融押出において、アクリル系樹脂組成物のガラス転移温度をTgとしたときに、ダイ5の出口に供給される溶融状態のアクリル系樹脂組成物の温度は、Tg+120℃以上であることが好ましい。溶融状態のアクリル系樹脂組成物の温度がこの範囲内であることにより、フィルム状溶融物10’中のゴム弾性体粒子の突出量を調整しやすい。
アクリル系樹脂組成物のガラス転移温度Tgは、以下の測定方法で算出する。セイコーインスツルメンツ製の示差走査熱量分析装置(DSC)SSC−5200を用い、試料(アクリル系樹脂組成物)を一旦200℃まで25℃/分の速度で昇温した後10分間ホールドし、25℃/分の速度で50℃まで温度を下げる予備調整を経て、10℃/分の昇温速度で200℃まで昇温する間の測定を行い、得られたDSC曲線から積分値を求め(DDSC)、その極大点からガラス転移温度を求める。
フィルム状溶融物10’の一方の面の表面温度と他方の面の表面温度とを異ならせる方法は、特に限定されない。図1に示されるように、フィルム状溶融物10’の両面の温度は、それぞれダイ5の出口(ダイリップ)の近傍に設けられた、補助加熱装置としての温度調節装置20、及び温度調節装置21の少なくともいずれか一方により、調節されるのが好ましい。
温度調節装置20は、キャストロール6と接触する面側のフィルム表面温度を調整する装置である。温度調節装置21は、キャストロール6と接触しない面側のフィルム表面温度を調整する装置である。
温度調節装置20及び温度調節装置21としては、ダイ5の出口から押出された直後のフィルム状溶融物10’の温度を調節する非接触式の装置であってもよい。非接触式の装置としては、例えば、赤外線ヒーター等の加熱装置や、冷媒が流通するパイプ等の冷却装置が挙げられる。なお、図1では、ダイ5の出口に温度調節装置20、及び温度調節装置21を設置した例が示されているが、どちらか一方のみが設置されてもよい。
また、ダイ5とキャストロール6との、中間地点付近や、キャストロール6の近傍に温度調節装置を設置して、フィルム状溶融物10’の一方の面の表面温度と、他方の面の表面温度とを異ならせてもよい。温度調節装置としては、ダイ5の出口で使用され得る非接触式の温度調節装置と同様の装置を使用することができる。
前述したように、フィルム状溶融物10’の一方の面の表面温度と他方の面の表面温度とを異ならせる方法は、加熱及び冷却のいずれであってもよい。ゴム弾性体粒子の突出量を調整しやすい点から、加熱により、フィルム状溶融物10’の両面の表面温度を異ならせるのが好ましい。
さらに、溶融押出において、フィルム状溶融物10’の幅方向におけるフィルム状溶融物10’の両端部の温度を、フィルム状溶融物10’の幅方向におけるフィルム状溶融物10’の中央部の温度よりも高くしてもよい。
この場合、得られるフィルム10の中央部では、フィルム10の両端部よりもゴム弾性体粒子の突出量が多い。そうすると、フィルム10の中央部では滑性が高い一方で、フィルム10の両端部では滑性が低いため、フィルム10がロールにより搬送される際に、横滑りが発生しにくい。
なお、ここで、フィルム状溶融物10’の端部及び中央部とは、フィルム状溶融物10’の一方の面における端部及び中央部であっても、他方の面における端部及び中央部であってもよい。フィルム状溶融物10’の少なくとも一方の面において、端部と中央部との温度に差が有ることで、フィルム10がロールにより搬送される際の横滑りを抑制しやすい。
<フィルム形成>
フィルム形成では、フィルム状溶融物10’を、ロール(例えばキャストロール6)により支持してロールの表面に沿って移動させつつ冷却してフィルム10とする。
図1に示される製造装置では、フィルム形成において、キャストロール6のみでフィルム状溶融物10’が支持される。フィルム形成においては、図2に示されるように、フィルム状溶融物10’をキャストロール6により支持しつつ、キャストロール6とタッチロール7との間で挟み込みフィルムに成形してもよい。
キャストロール6は、ダイ5から吐出されたフィルム状溶融物10’を表面で支持し、フィルム状溶融物10’を冷却する機能を有する。
また、製造装置が、キャストロール6とタッチロール7とを備える場合、キャストロール6は、フィルム状溶融物10’をタッチロール7とともに圧力をかけつつ挟み込んで平滑なフィルム10に製膜する機能も有している。キャストロール6の表面は、通常は、金属等の硬質の材料で構成されている。
タッチロール7は、フィルム状溶融物10’をキャストロール6とともに圧力をかけつつ挟み込んで平滑なフィルム10に製膜する機能を有する。タッチロール7では、通常、ゴム等の弾性体からなるロールの表面が金属膜で覆われている。
このように、キャストロール6とタッチロール7との間に挟み込んでフィルム形成を行うことにより、フィルムの両面におけるゴム弾性体粒子の突出量をそれぞれ調整することがより容易である。
フィルム状溶融物10’をキャストロール6とタッチロール7との間で挟み込みフィルム10に成形する場合には、キャストロール6の表面の温度とタッチロール7の表面の温度とに差が有ってもよい。キャストロール6とタッチロール7との表面温度によっても、フィルム10の両面におけるゴム弾性体粒子の突出量をそれぞれ調整することが可能である。
例えば、キャストロール6の表面温度が高いほど、フィルム状溶融物10’のキャストロール6と接触する表面において、ゴム弾性体粒子が埋没しやすい。タッチロール7においても同様である。
フィルム状溶融物10’においては、ゴム弾性体粒子を埋没させやすいことを目的に一方の表面温度が高めに設定され、ゴム弾性体粒子を埋没させにくいことを目的に他方の表面温度が低めに設定される。
この点を考慮すると、キャストロール6表面とタッチロール7表面とで温度差がある場合には、フィルム状溶融物10’の温度の高い方の面が、キャストロール6とタッチロール7とのうちの表面温度が高い方と接するのが好ましい。
以上説明したアクリル系樹脂フィルムの製造方法では、溶融押出と、フィルム形成とを行った後に、例えば、必要に応じて、さらに、フィルム端部にナーリングを行ってもよく、フィルム両端部をスリットし所望の製品幅に裁断してもよく、フィルムを延伸してもよい。
≪アクリル系樹脂フィルム≫
以下、アクリル系樹脂フィルムについて説明する。フィルム10は、アクリル系樹脂11とゴム弾性体粒子12とを含むアクリル系樹脂組成物からなる。
フィルム10において、一方の面が平滑面10aであり、他方の面が粗面10bである。ここで、平滑面10aと粗面10bとは、絶対的な平滑性の評価に基づいて定められるものではなく、両面間での相対的な粗さの違いにより定められるものである。
フィルム10では、平滑面10aの外部ヘイズH1と粗面10bの外部ヘイズH2とが、それぞれ以下に示す範囲内である。
平滑面10aの外部ヘイズH1は、0.1%以上0.8%以下であり、0.1%以上0.6%以下が好ましい。平滑面10aの外部ヘイズH1が、かかる範囲内であると、貼り付き欠陥の発生が抑制されやすく、かつ透明性に優れる積層体を得やすい。
粗面10bの外部ヘイズH2は、0.6%以上1.5%以下であり、0.8%以上1.5%以下が好ましく、1.0%超1.5%以下がより好ましい。粗面10bの外部ヘイズH2が、かかる範囲内であると、貼り付き欠陥の発生が抑制されやすく、かつ透明性に優れる積層体を得やすい。
2−H1の値は、0.3%以上である。H2−H1の値が0.3%以上であることにより、フィルム10の貼り付き欠陥の抑制と、少なくともフィルム10の粗面10bに被覆層を積層して積層体を得る場合の、積層体の良好な透明性とを両立しやすい。
アクリル系樹脂組成物のガラス転移温度をTgとしたときに、フィルム10をTg−10℃で、5分間熱処理した後に測定された、平滑面10aの外部ヘイズH1と、粗面10bの外部ヘイズH2とについて、H1とH1との差の絶対値、及びH2とH2との差の絶対値は、いずれも0.2%以下である。
つまり、上記のフィルム10は、加熱された場合においても、透明性が変化しにくい。
上記のフィルム10は、典型的には、前述の通り、フィルム状溶融物10’の両面の表面温度を異ならせることにより製造される。この場合、アクリル系樹脂11が十分に軟化している状態で、ゴム弾性体粒子12がフィルム状溶融物10’の表面に埋没する。このため、上記のフィルム10ではゴム弾性体粒子12の埋没状態が、熱処理によって変化しにくいと思われる。
他方で、例えば、キャストロール6と、タッチロール7との表面温度に差をつけることのみで、フィルム10表面の両面でのゴム弾性体粒子12の埋没度合いに差を生じさせる場合、やや硬いアクリル系樹脂11に強制的にゴム弾性体粒子12を埋没させるため、熱処理によりアクリル系樹脂11が若干軟化した場合に、ゴム弾性体粒子12がフィル10ム表面に浮き上がり、突出量が増しやすいと思われる。
ここで、平滑面10aの外部ヘイズH1、H1、及び粗面10bの外部ヘイズH2、H2の測定方法についてそれぞれ説明する。図3は、平滑面10aの外部ヘイズH1及びH1の測定方法を模式的に説明する図である。図4は、粗面10bの外部ヘイズH2及びH2の測定方法を模式的に説明する図である。なお、図3及び図4では、フィルム表面に露出するゴム弾性体粒子の一部を図示している。
平滑面10aの外部ヘイズH1及びH1は、図3に示されるように、フィルム10の粗面10bに平板状の透明なガラス30を純水により貼り付けた状態で、ガラス30に向けてヘイズ測定用の光源31から光線を照射して、JIS K 7105に準拠して測定されたヘイズである。粗面10bにガラス30を貼り付けて測定することにより、粗面10bのヘイズへの影響をキャンセルしつつ、平滑面10aの表面粗さと、フィルム10内部での光線の散乱とに基づく、平滑面10aの外部ヘイズの値を測定することができる。
粗面10bの外部ヘイズH2及びH2は、図4に示されるように、フィルム10の平滑面10aに平板状の透明なガラス30を純水により貼り付けた状態で、ガラス30に向けてヘイズ測定用の光源31から光線を照射して、JIS K 7105に準拠して測定されたヘイズである。平滑面10aにガラス30を貼り付けて測定することにより、平滑面10aのヘイズへの影響をキャンセルしつつ、粗面10bの表面粗さと、フィルム10内部での光線の散乱とに基づく、粗面10bの外部ヘイズの値を測定することができる。
なお、ガラス30は、薄く平板状で、かつ無色で透明度が高い、いわゆるカバーグラスであれば特に限定されないが、例えば、松浪硝子工業株式会社製の角カバーグラス(40×50mm角、厚み公差0.12〜0.17mm)等を用いることができる。
このようなフィルム10において、平滑面10aの算術平均粗さをRa1とし、粗面10bの算術平均粗さをRa2とする場合に、Ra2−Ra1の値が5nm以下であることが好ましく、1.5nm以上3.5nm以下がより好ましい。
Ra2−Ra1の値が5nm以下であるフィルム10では、貼り付き欠陥の発生を良好に抑制しつつ、透明性に優れる積層体を製造しやすい。
ここで、フィルム10の平滑面10aの算術平均粗さRa1と、粗面10bの算術平均粗さRa2は、JIS B 0601−1994に基づいて測定される。
≪積層体≫
図5は、積層体の構成を模式的に示す図である。
図5に示すように、積層体13は、上述したアクリル系樹脂フィルム10と、被覆層14とを含む。被覆層14は、少なくともアクリル系樹脂フィルム10の粗面10bを被覆すればよく、粗面10bと平滑面10aの両面を被覆してもよい。このような積層体13は、被覆層14が被覆される前のロール形態で貼り付き欠陥の発生が抑制されていることから、貼り付き欠陥のない状態で被覆層14の積層が可能であり、かつ上述したように透明性が良好である。
被覆層14としては、特に限定されないが、ハードコート層、高屈折率層、低屈折率層、帯電防止層等が好ましく挙げられる。
被覆層14の材料は、特に限定されないが、例えば、ハードコート層の場合には、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂等を、塗布・硬化させたもの等を適宜に用いることができる。
また、被覆層14の成形方法は、種々の方法を広く適用することができるが、例えば、自然乾燥や熱による乾燥、熱による熱硬化法、紫外線等の電磁波による光硬化法等が挙げられる。
<アクリル系樹脂組成物>
以下、上記のアクリル系樹脂フィルムの材質であるアクリル系樹脂組成物について説明する。以下、説明するアクリル系樹脂組成物は、前述のアクリル系樹脂フィルムの製造方法においてもアクリル系樹脂フィルムの原料として用いられる。
アクリル系樹脂組成物は、ゴム弾性体粒子及びアクリル系樹脂を有する。
ゴム弾性体粒子の体積平均粒子径は、80nm以上450nm以下が好ましく、100nm以上350nm以下がより好ましく、200nm以上300nm以下が特に好ましい。ゴム弾性体粒子の体積平均粒子径が80nm以上である場合、アクリル系樹脂組成物を用いて、十分に強度が高いフィルムを得やすい。ゴム弾性体粒子の体積平均粒子径が450nm以下である場合、透明性に優れるフィルムを得やすい。なお、体積平均粒子径は、動的散乱法により、例えば、MICROTRAC UPA150(日機装株式会社製)を用いることにより測定することができる。
アクリル系樹脂組成物中のゴム弾性体粒子の含有量は、アクリル系樹脂組成物の重量に対して5重量%以上20重量%以下が好ましく、8重量%以上18重量%以下がより好ましい。アクリル系樹脂の重量に対するゴム弾性体粒子の配合量が5重量%以上である場合、強度に優れるフィルムを得やすい。また、この場合、フィルム表面に所望する程度にゴム弾性体粒子を突出させることによって所望する表面粗さを有するフィルムを得やすく、その結果、貼り付き欠陥の発生を抑制しやすい。アクリル系樹脂の重量に対するゴム弾性体粒子の配合量が20重量%以下である場合、透明性に優れるフィルムを得やすい。
[アクリル系樹脂]
アクリル系樹脂は、フィルムにおけるマトリックス部分を構成する材料であり、優れた光学特性、耐熱性、成形加工性等の面で好ましく用いられる。
アクリル系樹脂は、特に制限されないが、メタクリル酸メチルを単量体成分としたメタクリル系樹脂が使用できる。メタクリル系樹脂は、メタクリル酸メチル由来の構成単位を、30重量%以上100重量%以下、好ましくは50重量%以上100重量%以下含有し、メタクリル酸メチルと共重合可能なモノマー由来の構成単位を、0重量%以上70重量%以下、好ましくは0重量%以上50重量%以下含有するのが好ましい。メタクリル酸メチル由来の構成単位の含有量が30重量%以上であれば、良好なアクリル系樹脂特有の光学特性、外観性、耐候性、耐熱性が得られる。
メタクリル酸メチルを単量体成分としたメタクリル系樹脂を用いる場合、メタクリル系樹脂のガラス転移温度は、使用する条件、用途に応じて設定することができる。好ましくはガラス転移温度が100℃以上、より好ましくは110℃以上、さらに好ましくは115℃以上、最も好ましくは120℃以上である。
また、耐熱性のアクリル系樹脂としては、例えば、
1)共重合成分としてN−置換マレイミド化合物が共重合されているアクリル系樹脂、
2)無水グルタル酸アクリル系樹脂、
3)ラクトン環構造を有するアクリル系樹脂、
4)グルタルイミドアクリル系樹脂、
5)水酸基及び/又はカルボキシル基を含有するアクリル系樹脂、
6)芳香族ビニル単量体及びそれと共重合可能な他の単量体を重合して得られる芳香族ビニル含有アクリル系重合体(例えば、スチレン単量体及びそれと共重合可能な他の単量体を重合して得られるスチレン含有アクリル系重合体)、
7)上記6)の芳香族環を部分的に又は全て水素添加して得られる水添芳香族ビニル含有アクリル系重合体(例えば、スチレン単量体及びそれと共重合可能な他の単量体を重合して得られるスチレン含有アクリル系重合体の芳香族環を部分水素添加して得られる部分水添スチレン含有アクリル系重合体)、及び、
8)環状酸無水物繰り返し単位を含有するアクリル系重合体、
を挙げることができる。
特に、耐熱性及び光学特性の観点から、メタクリル酸メチル97重量%以上100重量%以下及びアクリル酸メチル0重量%以上3重量%以下で構成されるアクリル系重合体や、4)グルタルイミドアクリル系樹脂をより好ましく用いることができる。
[ゴム弾性体粒子]
ゴム弾性体粒子を構成する樹脂は、特に限定されない。樹脂としては、例えば、ガラス転移温度が20℃未満である重合体が挙げられ、具体的には、例えば、ブタジエン系架橋重合体、(メタ)アクリル系架橋重合体、オルガノシロキサン系架橋重合体等のゴム状重合体が挙げられる。なかでも、フィルムの耐候性、透明性の面で、(メタ)アクリル系架橋重合体(以下、単に「アクリル系ゴム状重合体」ということがある。)が特に好ましい。
アクリル系ゴム状重合体としては、例えばABS樹脂ゴム、ASA樹脂ゴムが挙げられる。透明性等の観点から、以下に示すアクリル酸エステル系ゴム状重合体を含むアクリル系グラフト共重合体(以下、単に「アクリル系グラフト共重合体」ということがある。)を好ましく用いることができる。アクリル系グラフト共重合体は、アクリル酸エステル系ゴム状重合体の存在下に、メタクリル酸エステルを主成分とする単量体混合物を少なくとも1段以上重合して得ることができる。
アクリル酸エステル系ゴム状重合体は、アクリル酸エステルを主成分としたゴム状重合体である。具体的には、アクリル酸エステル50重量%以上100重量%以下、及び共重合可能な他のビニル系単量体0重量%以上50重量%以下からなる単量体混合物(100重量%)並びに、1分子あたり2個以上の非共役な反応性二重結合を有する多官能性単量体0.05重量部以上10重量部以下(単量体混合物100重量部に対して)を重合させてなる、アクリル酸エステル系ゴム状重合体が好ましい。単量体を全部混合して使用してもよく、また単量体組成を変化させて2段以上で使用してもよい。
アクリル酸エステルがアクリル酸と、R−OH(Rは炭化水素基)で表されるアルコールとのエステルである場合、Rとしての炭化水素基の炭素数は、重合性やコストの点より、1以上12以下が好ましい。このようなアクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、及びアクリル酸n−オクチル等が挙げられる。これらのアクリル酸エステルは2種以上併用してもよい。
共重合可能な他のビニル系単量体としては、耐候性、透明性の点より、(メタ)アクリル酸エステル類が特に好ましく、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸2−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸フェニル等が挙げられる。また、芳香族ビニル類及びその誘導体、及びシアン化ビニル類も好ましく、例えば、スチレン、メチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。その他、無置換及び/又は置換無水マレイン酸類、(メタ)アクリルアミド類、ビニルエステル、ハロゲン化ビニリデン、(メタ)アクリル酸及びその塩、(ヒドロキシアルキル)アクリル酸エステル等が挙げられる。
多官能性単量体は、通常使用されるものでよい。多官能性単量としては、例えばアリルメタクリレート、アリルアクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレート、ジアリルマレート、ジビニルアジペート、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチルロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート及びこれらのアクリレート類等を使用することができる。これらの多官能性単量体は2種以上併用してもよい。
アクリル酸エステル系ゴム状重合体へのメタクリル酸エステルを主成分とする単量体混合物の重合、つまり、グラフト共重合に用いられる単量体としては、前述のメタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、これらを共重合可能なビニル系単量体を同様に使用でき、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルが好適に使用される。アクリル系樹脂との相溶性の観点からメタクリル酸メチル、ジッパー解重合を抑制する点からアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチルが好ましい。
アクリル系グラフト共重合体は、一般的な乳化重合法によって製造できる。具体的には、水溶性重合開始剤の存在下、乳化剤を用いてアクリル酸エステル単量体を連続的に重合させる方法を例示できる。
乳化重合法においては、通常の重合開始剤を使用できる。例えば過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の無機過酸化物や、クメンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等の有機過酸化物、さらにアゾビスイソブチロニトリル等の油溶性開始剤も使用される。これらは単独又は2種以上併用してもよい。これらの開始剤は亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ナトリウムホルムアルデヒド、スルフォキシレート、アスコルビン酸、硫酸第一鉄とエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム錯体なとの還元剤と併用した通常のレドックス型重合開始剤として使用してもよい。
重合開始剤と合わせて連鎖移動剤を併用してもよい。連鎖移動剤としては、炭素数2以上20以下のアルキルメルカプタン、メルカプト酸類、チオフェノール、四塩化炭素等が挙げられる。これらは単独又は2種以上併用してもよい。
乳化重合法にて使用する乳化剤に関して特に制限はなく、通常の乳化重合用の乳化剤であれば使用することが出来る。例えば、アルキル硫酸ナトリウム等の硫酸エステル塩系界面活性剤、アルキルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、アルキルスルフォン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等のスルホン酸塩系界面活性剤、アルキルリン酸ナトリウムエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸ナトリウムエステル等のリン酸塩系界面活性剤といったアニオン系界面活性剤が挙げられる。また上記ナトリウム塩は、カリウム塩等の他のアルカリ金属塩やアンモニウム塩でもよい。これらの乳化剤は、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。さらに、ポリオキシアルキレン類又はその末端水酸基のアルキル置換体又はアリール置換体に代表される、非イオン性界面活性剤を使用又は一部併用しても差し支えない。その中でも、重合反応安定性、粒子系制御性の点から、スルホン酸塩系界面活性剤、又はリン酸塩系界面活性剤が好ましく、中でも、ジオクチルスルホコハク酸塩、又はポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩がより好ましく用いることができる。
なお、ゴム状重合体成分を含有するアクリル系樹脂組成物には、熱や光に対する安定性を向上させるための酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤等を添加してもよい。これらの添加剤は、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用されてもよい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されない。
以下、フィルム状溶融物又はフィルムの、キャストロールと接触する面を「キャストロール面」とも記す。以下、フィルム状溶融物又はフィルムの、キャストロール面と反対の面を、便宜的に「タッチロール面」と記す。タッチロール面は、基本的にタッチロールと接触する面である。しかし、実施例5、及び比較例3では、タッチロールを使用していないため、タッチロール面がタッチロールに接触しない。
[実施例1]
(製造例1:ゴム弾性体粒子(アクリル系グラフト共重合体)の調製)
撹拌機付き8L重合装置に、以下の物質を仕込んだ。
脱イオン水 180重量部
ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸(乳化剤) 0.031重量部
ホウ酸 0.4725重量部
炭酸ナトリウム 0.04725重量部
水酸化ナトリウム 0.0098重量部
重合機内を窒素ガスで充分に置換した後、内温を80℃にし、重合開始剤である過硫酸カリウム0.027重量部を2重量%水溶液の形態で添加した。次いで、単量体混合物27重量部(メタクリル酸メチル93.2重量%、アクリル酸ブチル6重量%、スチレン0.8重量%)、多官能性単量体であるメタクリル酸アリル0.135重量部、連鎖移動剤であるn−オクチルメルカプタン0.3重量部、乳化剤であるポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸0.0934重量部を81分かけて連続的に添加した。さらに60分重合を継続することにより、重合物(I)を得た。
その後、重合物(I)に、水酸化ナトリウム0.0267重量部を2重量%水溶液の形態で添加し、過硫酸カリウム0.08重量部を2重量%水溶液の形態で添加した。次いで、単量体混合物(アクリル酸ブチル82重量%、スチレン18重量%)、メタクリル酸アリル0.75重量部、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸0.2328重量部を150分かけて連続的に添加した。添加終了後、開始剤である過硫酸カリウム0.015重量部を2%水溶液の形態で添加し、120分重合を継続し、重合物(II)を得た。
その後、重合物(II)に、過硫酸カリウム0.023重量部を2重量%水溶液の形態で添加した。次いで、単量体混合物15重量部(メタクリル酸メチル95重量%、アクリル酸ブチル5重量%)を45分かけて連続的に添加し、さらに30分間重合を継続した。
次いで、単量体混合物8重量部(メタクリル酸メチル52重量%、アクリル酸ブチル48重量%)を25分かけて連続的に添加し、さらに60分重合を継続することにより、多段重合グラフト共重合体ラテックスを得た。
得られたラテックスを硫酸マグネシウムで塩析、凝固し、水洗、乾燥を行い、白色粉末状の多段重合アクリル系グラフト重合体を得た。得られたアクリル系グラフト共重合体の平均粒子径は221nmであった。
(製造例2:アクリル系樹脂組成物の調製)
製造例1で得られたゴム弾性体粒子(アクリル系グラフト共重合体)と、ポリメタクリル酸メチル構造単位100%のアクリル系樹脂(Mw:10.5万)とを15:85の重量比にて混合した。続いて、この混合物を、φ58mmベント式二軸押出機にて、溶融押出を行い、押出機出口に設けられたダイスからストランドとして出てきた樹脂を水槽で冷却し、ペレタイザでペレット化したアクリル系樹脂組成物を得た。得られたアクリル系樹脂組成物のガラス転移温度Tgは、120℃であった。
(フィルム製造装置)
上流側から順に、φ90mmベント式単軸押出機、ギアポンプ、Tダイ、キャストロールと、タッチロールとが配列された、フィルム製造装置を用いた。キャストロール表面の算術平均粗さRaは0.030μmであった。タッチロール表面の算術平均粗さRaは0.07μmであった。
また、Tダイの出口には、フィルム状溶融物の、キャストロールに接触する面を加熱するキャストロール側加熱装置と、タッチロールに接触する面を加熱するタッチロール側加熱装置とをそれぞれ設置した。
実施例1では、キャストロール面が平滑面となり、タッチロール面が粗面となる。
上述したフィルム製造装置を用いて、表1に示されるように、製造例2で得られたアクリル系樹脂組成物を250℃でダイに供給して溶融押出し、キャストロール側加熱装置により、フィルム状溶融物のキャストロール面の温度を270℃に加温した。そして、表面温度95℃のキャストロールと表面温度85℃のタッチロールとを用いて、フィルム状溶融物を挟み込んでフィルム形成を行い、厚さ80μm、幅1500mm、長さ1000mのフィルムロール形態のアクリル系樹脂フィルムを取得した。
[実施例2及び3]
フィルム状溶融物の温度条件を、表1に記載の条件に変更することの他は、それぞれ、実施例1と同様に、フィルムロール形態のアクリル系樹脂フィルムを取得した。
[実施例4及び6]
フィルム状溶融物の温度条件を、表1に記載の条件に変更することと、タッチロールの表面温度を表1に記載の温度に変更することとの他は、それぞれ、実施例1と同様にフィルムロール形態のアクリル系樹脂フィルムを取得した。
なお、実施例6では、キャストロール面が粗面であり、タッチロール面が平滑面であった。
[実施例5]
タッチロールを備えないフィルム製造装置(表1中、「オープン」と記す。)を用いたことの他は、実施例1と同様にフィルムロール形態のアクリル系樹脂フィルムを取得した。
[比較例1]
フィルム状溶融物の温度条件を、表2に記載の条件に変更することと、タッチロールの表面温度を表2に記載の温度に変更することとの他は、実施例1と同様にフィルムロール形態のアクリル系樹脂フィルムを取得した。
[比較例2]
ダイへ供給するアクリル系樹脂組成物の温度を表2に記載の温度に変更することと、フィルム状溶融物の温度条件を、表2に記載の条件に変更することと、タッチロールの表面温度を表2に記載の温度に変更することとの他は、実施例1と同様にフィルムロール形態のアクリル系樹脂フィルムを取得した。
[比較例3]
タッチロールを備えないフィルム製造装置(表2中、「オープン」と記す。)を用いたことと、フィルム状溶融物の温度条件を、表2に記載の条件に変更することと、実施例1と同様にフィルムロール形態のアクリル系樹脂フィルムを取得した。
[比較例4及び5]
フィルム状溶融物の温度条件を、表2に記載の条件に変更することの他は、それぞれ、実施例1と同様にフィルムロール形態のアクリル系樹脂フィルムを取得した。
[比較例6]
ダイへ供給するアクリル系樹脂組成物の温度を表2に記載の温度に変更することと、フィルム状溶融物の温度条件を、表2に記載の条件に変更することと、キャストロール及びタッチロールの表面温度を表2に記載の温度に変更することとの他は、実施例1と同様にフィルムロール形態のアクリル系樹脂フィルムを取得した。
[結果]
実施例及び比較例で得られたフィルムについて、以下の方法に従って、ヘイズ(全ヘイズ、平滑面外部ヘイズ、粗面外部ヘイズ)、及び表面粗さを測定した。
また、実施例及び比較例で得られたフィルムについて、透明性と、貼り付き欠陥とを、以下の基準に従って評価した。これらの評価結果を表1及び表2に示す。
(全ヘイズ測定)
フィルムロールからカットしたフィルム片を測定試料として用いて、ヘイズメーター(日本電色工業株式会社製、NDH2000)により、JIS K 7105に準拠して、フィルムの全ヘイズを測定した。測定条件は、温度23℃±2℃、湿度50%±5%であった。
(平滑面外部ヘイズH1及びH1測定)
製造後のフィルムの平滑面の外部ヘイズH1と、熱処理されたフィルムの平滑面の外部ヘイズH1とは、図3に示されるように、フィルムロールからカットしたフィルム片の粗面にガラスを貼り付けた状態で、ガラスに向けてヘイズ測定用の光線を照射して測定した。その他の測定条件は、全ヘイズ測定と同様である。
なお、加熱処理後のフィルムの平滑面外部ヘイズであるH1の測定用の試料は、フィルムを110℃(Tg−10℃)で、5分間熱処理して得た。
(粗面外部ヘイズH2及びH2測定)
製造後のフィルムの粗面の外部ヘイズH2と、熱処理されたフィルムの粗面の外部ヘイズH2とは、図4に示されるように、フィルムロールからカットしたフィルム片の平滑面にガラスを貼り付けた状態で、ガラスに向けてヘイズ測定用の光線を照射して測定した。その他の測定条件は、全ヘイズ測定と同様である。
なお、加熱処理後のフィルムの粗面外部ヘイズであるH2の測定用の試料は、フィルムを110℃(Tg−10℃)で、5分間熱処理して得た。
(表面粗さ)
原子間力顕微鏡(日立ハイテクサイエンス製、NanoCute SII)を用いて、フィルムの平滑面の算術平均粗さRa1と、粗面の算術平均粗さRa2とを、それぞれ、視野サイズ5μm×5μmにおける算術平均粗さとして、JIS B 0601−1994に準拠して測定した。
(フィルム透明性)
以下の基準に従い、フィルム透明性を評価した。なお、評価基準として用いた外部ヘイズH1は、フィルムの粗面に被覆層が設けられた積層体の透明性を想定したヘイズ値である。
A:平滑面の外部ヘイズH1が0.5%以下である。
B:平滑面の外部ヘイズH1が0.5%超0.9以下である。
C:平滑面の外部ヘイズH1が0.9超である。
(フィルム貼り付き欠陥)
黒色の板上に、フィルムロールからカットしたフィルムを載せ、照度4000luxの光源化でフィルム全幅を目視観察し、凹凸欠陥の有無によりフィルム貼り付き欠陥を評価した。以下の基準に従い、フィルム貼り付き欠陥を評価した。
A:フィルムロール形態で3ケ月経過した時点において凹凸欠陥が視認されない
B:フィルムロール形態で1ケ月経過した時点において凹凸欠陥が視認されないが、2ケ月経過した時点において凹凸欠陥が視認された。
C:フィルムロール形態となった直後では凹凸欠陥が視認されないが、1ケ月経過した時点において凹凸欠陥が視認された。
D:フィルムロール形態となった直後で凹凸欠陥が視認された。
Figure 2019014047
Figure 2019014047
表1の結果から分かるように、フィルム状溶融物のキャストロール面の表面温度とタッチロール面の表面温度とを異ならせて製造された実施例1〜6のフィルムは、粗面に被覆層を設けることを想定した平滑面外部ヘイズH1の値が低く透明性の評価結果が良好であり(評価A及びB)、貼り付き欠陥の発生も抑制され(評価A〜C)、加熱後の外部ヘイズの変化も小さかった。
これに対し、表2の結果からわかるように、フィルム状溶融物のキャストロール面の表面温度とタッチロール面の表面温度とが同じ状態で製造された比較例1〜6のフィルムは、良好な透明性の評価(A及びB)と、貼り付き欠陥の抑制(評価A〜C)と、加熱後の外部変化の小ささ(0.2%以下)との全てを満たすことができなかった。
5 ダイ
6 キャストロール
7 タッチロール
8 冷却ロール
9 巻き取り機
10 フィルム
10a 平滑面
10b 粗面
11 アクリル系樹脂
12 ゴム弾性体粒子
13 積層体
14 被覆層
20 温度調節装置
21 温度調節装置
30 ガラス
31 光源

Claims (11)

  1. アクリル系樹脂とゴム弾性体粒子とを含むアクリル系樹脂組成物を用いるアクリル系樹脂フィルムの製造方法であって、
    前記アクリル系樹脂組成物をダイより押出してフィルム状溶融物とする溶融押出と、
    前記フィルム状溶融物を、ロールにより支持して前記ロールの表面に沿って移動させつつ冷却してフィルムとするフィルム形成と、を含み、
    前記ダイの出口から前記ロールまでの区間のいずれかの位置において、前記フィルム状溶融物の一方の面の表面温度と他方の面の表面温度とを、10℃以上30℃以下異ならせる、アクリル系樹脂フィルムの製造方法。
  2. 前記ダイの出口の直後において、前記フィルム状溶融物の一方の面の表面温度と他方の面の表面温度とを異ならせる、請求項1に記載のアクリル系樹脂フィルムの製造方法。
  3. 前記溶融押出において、前記アクリル系樹脂組成物のガラス転移温度をTgとしたときに、前記ダイの出口に供給される溶融状態の前記アクリル系樹脂組成物の温度が、Tg+120℃以上である、請求項1又は2に記載のアクリル系樹脂フィルムの製造方法。
  4. 前記ダイの出口近傍に設けられた温度調節装置により温度調節を行い、前記フィルム状溶融物の一方の面の表面温度と他方の面の表面温度とを異ならせる、請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
  5. 前記フィルム形成において、前記フィルム状溶融物の温度が高い方の面が前記ロールに接する、請求項1〜4のいずれかに記載のアクリル系樹脂フィルムの製造方法。
  6. 前記フィルム形成において、前記フィルム状溶融物をキャストロールとタッチロールとの間で挟み込みフィルムに成形する、請求項1〜5のいずれかに記載のアクリル系樹脂フィルムの製造方法。
  7. 前記キャストロールの表面の温度と前記タッチロールの表面の温度とに差が有り、
    前記フィルム状溶融物の温度の高い方の面が、前記キャストロールと前記タッチロールとのうちの表面温度が高い方と接する、請求項6に記載のアクリル系樹脂フィルムの製造方法。
  8. 前記溶融押出において、前記フィルム状溶融物の幅方向における前記フィルム状溶融物の両端部の温度を、前記フィルム状溶融物の幅方向における前記フィルム状溶融物の中央部の温度よりも高くする、請求項1〜7のいずれかに記載のアクリル系樹脂フィルムの製造方法。
  9. アクリル系樹脂とゴム弾性体粒子とを含むアクリル系樹脂組成物からなるアクリル系樹脂フィルムであって、
    一方の面が平滑面であり、他方の面が粗面であり、
    前記平滑面の外部ヘイズH1が0.1%以上0.8%以下であり、
    前記粗面の外部ヘイズH2が0.6%以上1.5%以下であり、
    2−H1の値が0.3%以上であり、
    前記アクリル系樹脂組成物のガラス転移温度をTgとしたときに、前記アクリル系樹脂フィルムをTg−10℃で、5分間熱処理した後に測定された、前記平滑面の外部ヘイズH1と、前記粗面の外部ヘイズH2とについて、前記H1と前記H1との差の絶対値、及び前記H2と前記H2との差の絶対値がいずれも0.2%以下であり、
    前記H1及び前記H1は、それぞれ、前記粗面に平板状の透明なガラスを貼り付けた状態で、前記ガラスに向けてヘイズ測定用の光源から光線を照射して、JIS K 7105に準拠して測定されたヘイズであり、
    前記H2及び前記H2は、それぞれ、前記平滑面に平板状の透明なガラスを貼り付けた状態で、前記ガラスに向けてヘイズ測定用の光源から光線を照射して、JIS K 7105に準拠して測定されたヘイズである、アクリル系樹脂フィルム。
  10. 前記平滑面の算術平均粗さをRa1とし、前記粗面の算術平均粗さをRa2とする場合に、Ra2−Ra1の値が5nm以下である、請求項9に記載のアクリル系樹脂フィルム。
  11. 請求項9又は10に記載のアクリル系樹脂フィルムと、被覆層とを含む、積層体であって、
    前記被覆層が、前記アクリル系樹脂フィルムの粗面を被覆する、積層体。
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