JP2019010723A - ロボットハンド、ロボット装置、ロボットハンドの制御方法 - Google Patents

ロボットハンド、ロボット装置、ロボットハンドの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ロボットハンドの指部による対象物への把持形態を複数記憶させ、組立て動作や異常検知時に対応した把持を可能にするロボットハンドを提供する。【解決手段】 本発明のロボットハンドは、指部111a〜111cで対象物を把持する際、目的の異なる2種類以上の把持形態テーブル300もしくは600に基づいて、CPU133により指部111a〜111cを制御する。【選択図】 図3

Description

本発明は、ロボットハンド、ロボット装置、ロボットハンドの制御方法に関する。
近年、垂直多関節アーム、エンドエフェクタ、及びこれらを制御する制御装置を備えたロボット装置が開発されている。この種のロボット装置では、エンドエフェクタとして、複数の指部を備えたロボットハンドを用いることで、複数種類の対象物に適応した把持を行う。
特許文献1には、3本以上の指部を有するロボットハンドにおいて、2本以上の指部を旋回移動させることで、ワークの位置・姿勢・形状等にフレキシブルに対応可能なロボットハンドに関する技術が開示されている。
特開2013−146798号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術によれば、旋回する2本以上の指部を用いて多種ワークの位置・姿勢・形状に対応した把持を行っているが、挿入といったロボット本体の動作に対応した把持には言及していない。そのため、把持したワークを挿入させる際に反力により、把持したワークに挿入方向とは反対の方向へ滑りが生じる場合、特許文献1で対応するには把持力を強くするしかない。しかし、把持したワークの剛性が弱い把持ワークが損傷してしまう危険性があり、また滑りによる位置ずれで組立不良、ワーク損傷、工程の中断等が生じる。
上述した課題を解決するために、本発明は、3つ以上の指部を備え、前記指部によって対象物を把持するロボットハンドにおいて、前記ロボットハンドを制御する制御手段を備え、前記制御手段は、前記ロボットハンドにより前記対象物を把持し、前記指部のうち1つ以上の指部を、把持された前記対象物が、前記ロボットハンドにより移動させられる方向とは逆の方向に移動することを規制する規制手段として用いることを特徴とするロボットハンドを採用した。
本発明によれば、ロボットハンドによるワークの把持において、挿入といったロボット本体による特定の動作にも対応した把持形態をとることができる。さらに、ロボットハンドに異常が生じてもロボット装置の稼働を止めることのない把持形態により把持、搬送を継続することが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係るロボット装置の概略構成図とロボットハンド本体の概略構成図である。 本発明の第1の実施形態に係るロボット装置の全体を表すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る把持形態テーブルを表す図である。 本発明の第1の実施形態に係る把持形態テーブルに対応した模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る把持処理のフローチャート図である。 本発明の第1の実施形態に係る規制指に力検出手段を備えた場合の把持形態の図である。 本発明の第1の実施形態に係る把持処理における把持形態の切換を示したフローチャート図である。 本発明の第1の実施形態に係る規制指により把持した対象物を別の対象物へ押し込む場合の把持形態の図である。 本発明の第1の実施形態に係る重力方向に対して把持した対象物を規制する場合の把持形態の図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係るロボット装置の全体を表すブロック図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係る把持形態テーブルを表す図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係る把持形態テーブルに対応した模式図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係る把持処理のフローチャート図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係る各指部の把持形態テーブルを表す図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係る指部が増えた場合の把持形態テーブルを表す図である。 本発明の第2の実施形態に係るロボット装置の概略構成図とロボット装置全体のブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係るロボットハンド本体の模式図と指固定部と指検知部の詳細図である。 本発明の第2の実施形態に係る把持処理のフローチャート図である。 本発明の第2の実施形態に係る指部の退避処理を表す模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る指部の固定処理を表す模式図である。 本発明の第3の実施形態に係るロボット装置の全体を表すブロック図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態に係るロボット装置及びロボット装置の制御方法について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも一例であり、例えば細部の構成については本発明の趣旨を逸脱しない範囲において当業者が適宜変更することができる。また、実施形態で取り上げる数値は参考数値であって、本発明を限定するものではない。
<第1の実施形態>
図1(a)、(b)はそれぞれロボット装置100の概略構成図、ロボットハンド本体110の概略構成図である。
図1(a)に示すロボット装置100は、ロボットハンド本体110とロボットアーム本体120と制御装置130で構成される。ロボットアーム本体120は、本実施形態では、先端にエンドエフェクタとしてロボットハンド本体110を装着している。このロボットハンド本体110を介して、ワークに対して操作を行う。また、ロボットアーム本体120にはロボットアーム用関節121a、121b、121cが設けられる。また、上記各関節には、各関節を各々駆動する駆動源としてモータ(不図示)が設けられている。上記ロボットアーム本体120とロボットハンド本体110を制御装置130で制御する。
図1(b)より、ロボットハンド本体110は、3つの指部111a、111b、111cで構成される。太線で示した座標系はロボットハンド本体110全体の座標系(XYZ)である。指部111aは他の指部と互いに独立して接近または離間させるための駆動機構(以下開閉用関節と呼称)112aを有し、把持対象物の解放、拘束に用いられる。また、指部111aの根元には、旋回を行う旋回機構(以下旋回用関節と呼称)113aが設けられ、多様な把持対象物を把持するときに把持形態を変えるために用いられる。指部111b、111cにも同様に開閉用関節112b、112c、旋回用関節113b、113cが設けられている。
図2はロボット装置100の全体の制御ブロック図である。同図において各指部の開閉用関節112a〜112c、旋回用関節113a〜113cは、駆動源となるモータ114、減速機115が各々設けられている。さらに各々のモータ114の回転角度を検知するエンコーダ116が設けられている。制御装置130は、データ送受信部131、CPU133、メモリ134、で構成される。
データ送受信部131は、ロボットハンド本体110およびロボットアーム本体120との通信インターフェースである。ロボットハンド本体110およびロボットアーム本体120の各々のモータ114への制御パラメータの送受信を行う。なお、送受信した制御パラメータは、RAM(Random Access Memory)などのワークメモリ(不図示)に展開されている。なお、本実施形態では各関節のモータ114に対する制御パラメータとして主に駆動電流を用いる。
なお、制御パラメータは、指部の動作に関連し、その値が変化するパラメータであればこれに限定されない。例えば、各関節のグリス量やグリス劣化指数、各指部のモータの回転角度、モータのトルク数、振動数、応力値など必要に応じて扱うことも考えられる。
CPU(Central Processing Unit)133は、ロボット装置100が有する各機能部を制御する。具体的には、メモリ134に格納されたプログラムがRAMなどのワークメモリ(不図示)に展開され、これをCPU133が実行することにより、上述の各機能部が制御される。なお、本実施形態では上述の各機能部はCPU133の動作として実現されてもよい。その場合、メモリ134に格納されたプログラムは、上述の各機能部の機能を含む。
メモリ134は、ロボット装置100を構成する各機能部で使用する制御パラメータやCPU133により実行されるロボットハンド本体およびロボットアーム本体の制御プログラムを保存する。本実施形態では、制御プログラムは後述の把持形態に紐づけられ、把持形態テーブルとなってメモリ134に格納されているのものとする。
図3に、本実施形態に係る把持形態テーブル300を示す。本実施形態では、把持形態を識別し管理するための把持データ番号がある。そして、制御プログラム番号、対象物の種類、把持に必要な指の数、制御プログラム優先度、把持対象物を滑らないようにするための規制指位置の要素をまとめたものを1つの把持パターンとしている(301,302)。
把持データ番号は、把持形態テーブル300の行要素選択に用いる。すなわち、把持形態の選択に用い、把持データ番号を選択することで把持形態が確定する。本実施形態では、把持データ番号1,2で示される2種の把持形態について制御用のデータが格納されている。
制御プログラム番号は、本実施形態の把持工程を実施するための制御プログラムを一意に表す数値で表される。対象物の種類は、ロボットハンド本体110で把持を行う対象物の種類を示す。本実施形態では、ワークEを扱うものとする。
把持に必要な指部数は、対象物を把持するために必要な指部の数である。本実施形態では、ロボットハンド本体110の指部の数が3であるため3以下、且つ指部が1の場合は把持出来ないものとする。従って、把持に必要な指部数として、3または2の数値を設定している。
規制指位置は、把持した対象物を別の対象物へ挿入する場合に、把持した対象物が挿入方向とは逆の方向に滑らないように、1つ以上の指部を、把持した対象物を挿入時に規制指として使用する場合の把持形態である。ここで本実施形態における規制指位置とは、規制指以外の指部による把持、移動等の動作に影響を及ぼさない(干渉しない)位置である。
また規制指位置は、図1(b)に記載の、太字矢印で表されるロボットハンド本体110の全体の座標系を用い、予めロボットハンド本体110を動かして教示した設定値(X、Y、Z、A、B、C)で表される。本実施形態ではX、Y、Zは位置座標、A、B、Cは回転角度で表すものとする。
なお、把持形態テーブル300内の把持形態の構成要素、要素の内容に関してはこれに限定されない。例えば対象物毎に制御プログラムを用意し、制御プログラムの中で規制指位置を別途設定することも考えられる。
以下、本実施形態におけるロボット装置100の把持動作について詳細に説明する。本実施形態では、対象物であるワークEには、別の位置に搬送する工程と、別の対象物ワークE’に挿入する工程の2種類がある場合について説明する。
図4に、把持形態に応じた対象物(ワークE)とロボットハンド本体110の状態を表した模式図を示す。図4(a)は、把持データ番号1で示す把持形態301の制御プログラムを実行し、ワークEを均等把持した例を表す。また、図4(b)は、把持データ番号2で示す把持形態302の制御プログラムを実行し、ワークEを指部111aと111bで把持している。そしてワークEをワークE’へ挿入する際に受ける反力によって、ワークEが挿入する方向と反対の方向へ滑らないように指部111cで、ワークEの移動を規制する規制手段として機能させた例を表す。
図4(c)は図4(b)のときの挿入時のロボットハンド本体110とワークEの斜視図を示す。ワークEはワークE’の嵌合穴Hに対して矢印P方向に挿入される。その際、ワークEが挿入方向とは逆方向に滑らないように指部111cが規制手段として機能している。すなわちワークEに対する把持は指部111a,111bによって行い、指部111cは把持には寄与していない。このようにワークEはロボット装置100による動作条件等によって異なる2種類の把持パターンを有する。
図5は、本実施形態における各指部111a〜111cのワークEに対する把持処理に関するフローチャートである。まず対象物としてワークEを選択し、ワークEに対して規制指を用いるか否かは、ワークEの形状、組立作業の内容に応じて教示の際に、あるいは作業工程のプログラミング時に設定されているものとする。
また、制御パラメータはデータ送受信部131をインターフェースとして、ロボットハンド本体110及びロボットアーム本体120と制御装置130の間で、一定間隔で送受信されているものとする。なお、図5に記載のフローチャートで示す制御はCPU133により実行される。
まず、ロボットハンド本体110をロボットアーム本体120によりワークEの把持直前位置まで移動させる(S501)。
そしてS502でワークEに対して規制指が必要かどうか判定する。必要ならS506(挿入動作)へ、不必要ならS503(搬送動作)へ進む。
本実施形態では、説明の便宜上、ワークEに対して規制指が必要な場合として挿入動作、不必要な場合として搬送動作を例にして説明するが、実際には工程によって種々の作業が存在するので、S502では種々の作業に合わせて処理を行う。なお作業に対して規制指が必要かどうかは教示あるいは作業工程のプログラミング時に設定されているものとする。
S502でワークEに対して規制指が必要ではないと判定した場合、図3に記載の把持形態テーブル300から把持データ番号1の制御プログラムが選択される。すなわち、把持形態301(図4(a))が選択される(S502:No)。
その後、CPU133は、把持形態テーブル300から把持データ番号1を選択し、把持形態301に対応する制御プログラムをメモリ134から読み出す(S503)。
そして、不図示のワークメモリに展開し、把持形態301の制御プログラム1を実行し、指部111a〜111cで把持(図4(a))を行う(S504)。
そしてS505で、ワークEを所定の位置に搬送し、把持動作を終了する。ここで、所定の位置とは教示者が設定した位置であり、ロボットアーム本体120に搭載した不図示のモータの回転軸あるいは関節の駆動伝達系の回転位置を検出するエンコーダの出力から判定する。
S502でワークEに対して支持指が必要であると判定した場合、図3に記載の把持形態テーブル300から把持データ番号2の制御プログラムが選択される。すなわち、把持形態302(図4(b))が選択される(S502:Yes)。
その後、CPU133は、把持形態テーブル300から把持データ番号2を選択し、把持形態302に対応する制御プログラムをメモリ134から読み出す(S506)
次に、CPU133は、把持形態302の規制指位置(図4(b)(c))に指部111cを移動させる。その際、一旦、すべての指部111a、111b、111cを、原点位置に移動させる。そして、指部111cを、予め教示した座標値と回転角で表される支持指把持位置(X1、Y1、Z1、A1、B1、C1)へ移動させることで、指部111cの移動が完了する(S507)。
次に、CPU133は、把持形態302の制御プログラム2を実行し、指部111a〜111cで把持(図4(b)(c))を行う(S508)。
そして、規制指111cによって、反力によりワークEが挿入方向と逆方向に滑らないように各指部に対するワークEの位置を規制しながら挿入を行う制御プログラムを実行する(S509)。そして、ワークEをワークE’に挿入し、動作を終了する。
本実施形態では、把持形態302に予め設定された規制指位置(X1、Y1、Z1、A1、B1、C1)で、ワークEの挿入の補助を行うが、この限りではない。例えば、規制指位置を他の指の位置に応じて動的に変更することも考えられる。
その場合図6(a)のように規制指111cの指先に反力を検出する力検出手段800を設ける。力検出手段800の検出値が所定の値となった場合、図6(b)のように規制指111cとワークEとの接触位置を検出値が小さくなる方向へずらし、効果的にワークEの挿入の補助を行っても良い。
また、上述した把持形態の切換は教示者の設定(S502)で行っていたが、把持形態301により所定の位置まで搬送したことを条件として、把持形態302に切換えても良い。図7はその際のフローチャートである。図5と区別するため各ステップの番号にダッシュを付けている。
図5と大きく違う点は、S502が無くなり、把持形態の切換条件としてS505’で行っている点である。
S505’では把持形態301で所定の位置までワークEを搬送したかどうか判定する。S505’NOならば再度搬送動作を繰り返す。S505’YESならばワークEをS506’でワークEを所定の位置に載置し、S507’で把持形態302を選択し、ワークEの挿入動作を行う。
以上により、ワークEの搬送動作と、挿入動作を連続して行うことができ、生産効率の向上を図ることができる。
また、規制指111cによりワークEをワークE’へ押込んでも良い。図8(a)はその際の把持形態の模式図、図8(b)は斜視図である。
本実施形態ではロボットハンド110によりワークEを移動させて挿入動作を行うが、ロボットハンド本体110を構成する機構により少なからず振動等のブレが生じる。しかし、規制指111cによりワークEをワークE’に押し込むことで、ロボット本体110を動作させることで生じる振動をキャンセルすることができ、精度の高い挿入動作を行うことができる。
また、上記ではワークEの組付動作によるワークEの移動の規制を行っていたが、それに限らない。図9はワークEをロボットハンド110により把持し、持ち上げる際に重力方向GにワークEが移動すること指部111cにより規制している図である。
図9(a)(b)より、指部111cをワークEの下側に配置する。こうすることでワークEを高速で持ち上げる際、慣性によりワークEが重力方向Gへ移動することを規制する。これによりワークEの搬送をさらに高速化することができる。
また、上述した制御方法は指部111cを規制指として用いているが、用途により指部111a、111bを、規制指として用いても良い。その場合は、指部111a、111bに規制指位置の情報を紐づけた把持形態を予め把持パターンテーブル300に格納しておく。
さらには、不図示の撮像装置をロボット装置100に設け、把持対象となるワークによって規制指位置を適宜変更しても良い。
なお、本実施形態では、把持工程に限定して記載したが、複数の指部を用いて対象物の位置を移動させる動作であればこれに限定されない。例えば、対象物の保持工程、吸着工程にも応用できることが考えられる。
上記における保持工程は、把持のように対象物を握った状態ではないが移動することを意味する。従って、板状の対象物を載せるような搬送工程においても、把持を保持と読み替えて実施することが可能である。なお、保持機構については本発明の主題ではないため説明は省略する。例えば、特開2008−207263号公報に記載の保持機構を用いることが考えられる。
吸着工程の場合は、各指部111に不図示の吸着部やシリンダーアセンブリを設けることで、本実施形態の把持を吸着に置き換えて実現することが可能となる。なお、吸着機構については本発明の主題ではないため説明は省略する。例えば、特開2015−168039号公報に記載の吸着機構を用いることが考えられる。
また、把持、保持、吸着を組み合わせた対象物の移動工程に使用することも容易に考えられる。
以上本実施形態より、対象物の位置・姿勢・形状に対応した把持形態だけでなく、挿入といったロボット本体の動作にも対応した把持形態を使い分けることができる。その結果対象物を強い把持力で把持することなく滑りを低減することができる。こうすることで、ワークの損傷の危険性を低減しつつ、高精度な組み付けを行うことができ、ワークの持ち換えといったさらにフレキシブルな把持を行うことが可能となる。
また、上記実施形態では指部が3つの場合で説明したが、これに限られず4つ以上の場合でも構わない。
<変形例>
また、上述の実施形態は対象物の挿入といったロボット本体による組立て動作に対応した把持形態を使い分けることでフレキシブルな把持に対応していた。しかしながら、本発明は組立て動作だけでなく指部が異常をきたした際でも、実施することができる。
例えば、ロボットハンド本体の指部の一部が異常時の際には、異常となった指部に関連する制御値を変更することで、動作の継続が可能となる。しかし、特許文献1に記載の技術では全ての指が連動して開閉するため、異常な駆動をする指が把持に関与してしまう。その結果、旋回する2本の指のみで把持できる対象物があっても、指部修理のためにロボット装置全体を停止する必要があり、装置の稼働率が低下する。
そこで、指部が異常をきたした際に対応した把持形態を使い分ける把持動作の制御方法を例示する。この制御方法は異常をきたしても直ぐには修理を施せないロボット装置において有効である。
図10は図2と同様の形式によって上記制御方法を実行するためのロボット装置100の全体の制御ブロック図を示した図である。対象物の挿入を行う場合の実施形態と異なる部分は制御装置130に異常検出部132が設けられていることである。以下、詳述する。
異常検出部132は、ロボットハンド本体110およびロボットアーム本体120の異常を検出する。具体的には、メモリ134に格納された制御パラメータの閾値とロボットハンド本体110およびロボットアーム本体120に送信した制御パラメータを比較して、ロボットハンド本体110およびロボットアーム本体120の異常を検出する。
また、ロボットハンド本体110およびロボットアーム本体120に送信した制御パラメータとロボットハンド本体110およびロボットアーム本体120から受信した制御パラメータを比較して、ロボットハンド本体110の異常を検出する。
さらに、各指部111a〜111cのモータ114に供給される駆動電流目標値と各指部111a〜111cのモータ114に実際に流れる実電流の差分の許容値を表す閾値(以下、異常検知閾値とする)をメモリ134に予め格納する。
ここで、駆動電流目標値とは、あるトルクあるいは回転速度等をモータ114に出力させる為に必要な電流値を示す。また、モータ114に流れる実際の実電流はADコンバータを介して制御装置130に取り込まれ、駆動電流目標値と比較され、動作状態が判定される。
そして、モータの駆動電流目標値と実際にモータに流れる実電流の差分が、異常検知閾値を超えた場合、異常検出部132は、モータ114の異常として検知するものとする。
図11に、指部の異常を検知した際の把持形態テーブル400を示す。把持形態テーブル400は、把持データ番号、制御プログラム番号、対象物の種類、把持に必要な指の数、制御プログラム優先度、指部異常検知時の指部退避位置を把持形態の要素としている。
把持データ番号は、把持テーブル400の行要素選択に用いる。すなわち、把持データ番号を選択することで対応する把持制御プログラム及び必要な把持データが特定され、把持データ番号1から6で示される6種の把持制御プログラムを有する。制御プログラム番号は、把持工程を実施するための制御プログラムを一意に表す数値で表され、前記把持データ番号と一致した数値が設定されているものとする。
対象物の種類は、ロボットハンド本体110で把持を行う対象物の種類を示す。今回は、ワークA、ワークB、ワークCを扱うものとする。
把持に必要な指部数は、複数の対象物を把持するために必要な指部の数である。ロボットハンド本体110の指部数は3であるため3以下、且つ指部が1の場合は把持出来ないものとする。従って、把持に必要な指部数として、3または2の数値を設定している。
制御プログラム優先度は、把持形態テーブル400内に同一の対象物に対して制御を行う場合に、どの制御プログラムを優先的に選択するかを表す数値である。数値が低い方の制御プログラムを優先的に選択するものとする。また、制御プログラム毎に、把持に必要な指部の数が異なるように設定している。
指部退避位置は、異常検出部132がいずれかの指部の異常を検知した場合に、当該指部を退避する位置を表す。この指部退避位置とは、異常検知した指部を指部退避位置に移動させた場合、正常に動作可能な残りの指部による把持、移動等の動作に影響を及ぼさない位置である。
また指部退避位置は、図1(b)に記載の、太字矢印で表されるハンド全体の座標系を用い、予めロボットハンド本体110を動かして教示した位置設定値(X、Y、Z、A、B、C)である。X、Y、Zは位置座標、A、B、Cは回転角度で表すものとする。
なお、把持形態テーブル400の構成要素、要素の内容に関してはこれに限定されない。例えば把持対象物毎に制御プログラムを用意し、制御プログラムの中で指部退避位置を別途定義することも考えられる。
以下、指部が異常をきたした際のロボット装置100の把持動作について詳細に説明する。対象物であるワークAには、指部が異常状態でないときの把持形態)と指部が異常状態であるときの把持形態とを有する。
今回は対象物であるワークAの把持工程中に、指部111a内の開閉用関節112aのモータ114の異常を検知した場合について説明する。この時、モータ114は、所定の駆動電流目標値を制御装置130から取得するが、モータに流れる実電流が小さく、モータの回転数不足になることを検知するものとする。言い換えると、指部111a、111b、111cは各指部のモータ114より個別に動作することは可能だが、所望の値を出力することが出来ず、将来的に対象物の把持が出来なくなることを検知するものとする。また、各指部111a、111b、111cの位置情報は各々の指部が有するエンコーダ116により検出できるものとする。
図12に、異常検知に応じた対象物(ワークA)の把持状態を表す模式図を示す。図12(a)は指部が正常な状態における把持形態であり、把持形態402の制御プログラムを実行し、ワークAを把持した例を表す。また、図12(b)及び図12(c)は、指部が異常検知した際の把持状態であり、把持形態401の制御プログラムを実行し、ワークAを把持した例を表す。図12(b)、(c)に記載のとおり、指部が異常検知した際の把持形態には複数の把持パターンが存在する。指部退避位置は各指部に設定されており、異常検知した指部を退避位置に持っていく。
ここで、把持形態401に対応した制御プログラムによるロボットハンド本体110とロボットアーム本体120の動作速度を、把持形態402に対応した制御プログラムよりも遅くする。こうすることで、把持形態402には劣るが、把持指の数が少ない場合でも、安定した把持搬送動作が可能となる。なお、図12(b)または図12(c)のどちらの把持形態を取るかは、ロボットハンドに行わせる作業条件によって適宜選択される。
図12(d)は、指部111aの退避状態を表す模式図である。同図の状態で図12(b)または図12(c)の把持状態を取る。同図では、指部退避位置のZ成分であるZ1を、前述の座標系Z軸の負方向に予め教示し、指部111aの開閉用関節112aを動作させる。その結果、他の指部による把持に影響を与えない位置に、指部111aの先端側要素200を退避することが可能となる。上記のようにワークAは目的の異なる2種類以上の把持パターンを有する。
図13は、各指部111a〜111cの異常検知時に動作する把持継続処理に関するフローチャートである。まず把持対象物としてワークAを選択し、指部の異常を検知していない状態にあるとする。このとき、図11に記載の把持形態の要素である制御プログラム優先度から把持データ番号2の把持形態402が選択され、対応する制御プログラムによる把持工程が行われているものとする。
また、制御パラメータはデータ送受信部131をインターフェースとして、ロボットハンド本体110およびロボットアーム本体120と制御装置130の間で、一定間隔で送受信されているものとする。
ここで、異常検出部132が指部111a〜111cのどこかに異常を検知することで図13に示した本把持継続処理のフローが開始される。まず、異常検出部132は、制御パラメータである指部111a〜111cのモータ114の駆動電流目標値とモータ114に生じる実電流をデータ送受信部131から取得する。以下では指部111aが異常検知したものとする。
指部111aのモータ114の駆動電流目標値とモータ114における実電流の差分が、メモリ134に保存された電流異常検知差分閾値より大きいと判定されると、当該フローが開始される。同時に、異常検知したことを表す情報(以下、異常検知情報とする)をメモリ134に格納する。異常検知情報は指部毎に設けられる2値情報であるとし、異常検知した場合は1、異常検知していない場合は0が格納されているとする。
CPU133は、メモリ134より異常検知の為の情報(異常検知閾値)を取得する。そして、異常検知の為の情報から異常検知した指部を検出する。今回は指部111aの異常を検知したため、指部111aの異常検知有無情報に1が格納される。そして、異常検知有無情報に1が格納された指部数をカウントし、異常検知した指の数を1と判定する(S901)。
次に、CPU133は、メモリ134に格納されている把持形態テーブル400を参照し、異常検知していない指部数で把持対象物の把持が可能か判定する。まず、把持形態テーブル400の要素である把持対象物の種類を比較し、一致した把持形態を選択候補とする。そして、異常検知していない指部数と把持形態テーブルの要素である把持に必要な指部数とを比較し、一致した把持形態が存在する場合、把持が可能と判定する。
今回は把持対象物の種類はワークA、異常検知していない指部数は2となる。そして、把持対象物の種類と、異常検知していない指部数と把持に必要な指部数が一致した把持形態401が存在するため、異常検知していない指部でワークAの把持が可能と判断する(S902:Yes)。
その後、CPU133は、把持形態テーブル400から把持データ番号2を選択し、把持形態601に対応する制御プログラムをメモリ134から読み出し、不図示のワークメモリに展開する。(S903)。
次に、CPU133は、把持形態テーブル401の指部退避位置(図12d)に異常検知した指部111aを移動させる。その際、一旦、すべての指部111a、111b、111cを、原点位置に移動させる。そして、異常検知した指部111aを、予め教示した座標値と回転角で表される指退避位置(X1、Y1、Z1、A1、B1、C1)へ移動させることで、指部111aの退避が完了する(S904)。
今回は、把持形態テーブル401に予め設定された指部退避位置(X1、Y1、Z1、A1、B1、C1)を用いて、指部の退避を行うが、この限りではない。例えば、指部退避位置を他の指の位置に応じて動的に変更することも考えられる。
次に、CPU133は、把持形態テーブル401の制御プログラム1を実行し、異常を検知していない2つの指部で把持(図12(b)または図12(c))を行う(S905)。
最後に、ロボット装置100の動作状態を不図示のモニタに表示する(S907)。CPU133が、指部111aの異常を検知したことを不図示のモニタに表示する。また同時に、把持継続処理を実施していることを不図示のモニタに表示する。なお、上記モニタは、ティーチングペンダントや、ロボット装置の稼動管理を一括して行う装置のモニタなどその種類は限定されない。
次に、上記把持工程中に、さらに指部111bの異常を検知した場合について説明する。
まず、CPU133は、指部が111aの異常を検知したときと同様に、異常検知した指を判定する(S901)。
次に、CPU133は、メモリ134に格納されている把持形態テーブルを参照し、異常検知していない指部数でワークAの把持が可能か判定する。今回は、ワークAと、異常検知していない指部数と把持に必要な指部数が一致した把持形態は存在しない。従って、異常検知していない指部で把持対象物の把持が不可能と判断する(S902:No)。
そして、CPU133はロボットハンド本体110とロボットアーム本体120の停止処理を行う(S906)
最後に、ロボット装置100の動作状態を不図示のモニタに表示する(S907)。ここでは、ロボットハンド本体110とロボットアーム本体120が停止したことを不図示のモニタに表示する。
以上の説明は指部111aが異常検知した際の把持継続処理である。無論、異常検知した指部が指部111b、指部111cでも同様に処理可能である。図14にその場合の把持形態テーブル600を示す。
図14に記載された把持形態601は異常検知した指部が111aの場合の形態である。同様に把持形態602は指部111bが異常検知した場合、把持形態603は指部111cが異常検知した場合の形態である。把持形態604は指部が正常な場合の形態である。
このように異常を検知した指部の種類に応じて、制御プログラムや指退避位置を変更した把持形態を格納しておく。例えば、異常を検知した指部の種類に応じて、ロボットハンド本体110およびロボットアーム本体120の軌道が変更された制御プログラムを用意することが考えられる。こうすることで、どの指部が異常検知しても把持継続処理を行うことができる。
次に、本実施形態では、ロボットハンド本体110の指部数を3として説明したが、これに限定されない。例えば、ロボットハンド本体110の指部数が4であるときの把持形態テーブル700を図15に示す。
ここで、図15に記載された把持形態701のように、把持対象物によっては、すべての指部を初めから使用せず、予備の指部を有することも考えられる。例えば、把持対象物の種類をワークAと設定した場合、指部数4の制御プログラムを用意せず把持形態テーブルを構成し、制御プログラム優先度から指部数3の制御プログラム2が選択されるようにしてもよい。
また、把持形態702のように、任意の指部の異常を検知した際は、予備の指部を把持に使用するよう制御してもよい。この場合は、把持形態702の制御プログラム番号はすべて共通とし、把持搬送の速度や、把持位置を一定にすることも考えられる。なお、制御プログラム優先度は一定とし、異常検知した指部に応じて把持データを決定するものとする。この場合は、把持搬送速度が保たれるため、ロボット装置の稼働率の低下をさらに抑制することも可能となる。
さらには、不図示の撮像装置をロボット装置100に設け、各指部111a〜111cの各指部の位置情報が取得できなくなった場合においても、上述したような把持継続処理を行うことも考えられる。
なお、把持工程に限定して記載したが、複数の指部を用いて対象物の位置を移動させる動作であればこれに限定されない。例えば、移動対象物の保持工程、吸着工程にも応用できることが考えられる。
上記における保持工程は、把持のように対象物を握った状態ではないが移動することを意味する。従って、板状の対象物を載せるような移動工程においても、把持継続処理を保持継続処理と読み替えて実施することが可能である。なお、保持機構については本発明の主題ではないため説明は省略する。例えば、特開2008−207263号公報に記載の保持機構を用いることが考えられる。
吸着工程の場合は、各指部111a〜111cに不図示の吸着部やシリンダーアセンブリを設けることで、把持工程を吸着工程に置き換えて実現することが可能となる。なお、吸着機構については本発明の主題ではないため説明は省略する。例えば、特開2015−168039号公報に記載の吸着機構を用いることが考えられる。
また、把持、保持、吸着を組み合わせた対象物の移動工程に使用することも容易に考えられる。
以上により、ロボット装置100において指部の異常を検知した場合でも、異常状態における把持形態を設定しておくことでロボット装置を停止することなく把持対象物の把持工程を継続することが可能となる。こうすることで、ロボット装置の稼働率の低下を抑制することができる。
<第2の実施形態>
上述した実施形態は指部の異常と判断するレベルが、モータの実電流と駆動電流目標値の差、つまり、制御に対して動きが鈍くなる程度であり、退避位置に指部を動かす程度には指部が稼働可能の場合である。
しかし、本実施形態は、指部が完全に停止し、指部の関節に搭載したモータでは退避位置に指部を動かせない場合でも実施可能である。
以下では、第1の実施形態とは異なるハードウェアや制御系の構成の部分について、図示し説明する。また、第1の実施形態と同様の部分については上術同様の構成ならびに作用が可能であるものとし、その詳細な説明は省略するものとする。また、第1の実施形態と同一ないし同等の部材や制御機能については、同一ないし類似の参照符号表記を用いる。
図16に、本実施形態に係るロボット装置1000の概略構成図と全体のブロック図を示す。なお、図16(a)は、本実施形態に係るロボット装置1000の概略構成を表す模式図、図16(b)はその制御ブロック図である。
図16(a)に記載のロボット装置1000は、ロボットハンド本体220とロボットアーム本体120と制御装置1300、台座部1900で構成される。
台座部1900は、制御装置1300がロボットハンド本体220とロボットアーム本体120を操作し、指部111a、111b、111cを台座部1900に押し当てることで、指固定部221a、221b、221cへ固定する処理に用いる。
図16(b)より本実施形態におけるロボットハンド本体220の概略構成を表すブロック図を示す。ロボットハンド本体220は第1の実施形態に記載のロボットハンド本体110に指固定部221a、221b、221cと指検知部222a、222b、222cが追加される。
図17(a)はロボットハンド本体220の模式図である。図17(b)は指部が指固定部に固定されたときの模式図である図17(c)は指固定部と指検知部の詳細図である。
図17(a)より、指固定部221a、221b、221cは、指部111a、111b、111cを固定する機構である。指固定部221a〜221cの内部に指検知部222a〜222cが設けられる(図17(a)では不図示)。
同図において、各指部111a〜111cには把持対象物と接触する先端部分1100a〜1100cが設けられている。指部先端1100a〜1100cが図17(b)のように指部固定部211a〜211cに固定される。固定可能な位置に到達したら後述の各指検知部222a〜222cが検知する。
指検知部222a〜222cは、指部先端1100a〜1100cが、指固定部221a〜221cの固定可能な位置に到達したことを検知する。例えば、指検知部として各指部先端1100a〜1100cが各指固定部221a〜221cに固定される位置に到達すると光を遮断する位置に設けたフォトセンサを用いることが考えられる。なお、本実施形態では、各指固定部211a〜211cと各指検知部222a〜222cをロボットハンド本体220に設けたが、これに限定されない。例えば、指部先端1100a〜1100cの長さにもよるが、ロボットアーム本体120に設けてもよい。
図17(c)より、指固定部221a〜221cは、公知技術である、指部先端1100a〜1100cに可動する凸型の固定機構1201を、指固定部221a〜221cに可動しない凹型の固定機構1202を設置することで実現している。凸型の固定機構1201は押さえ付けられると空洞領域1203に格納され、押さえ付けが無くなると飛び出す。この凸型の固定機構1201が凹型の固定機構1202と合致することで指部先端1100a〜1100b、つまり指部111a〜111cの固定が完了する。なお、固定機構に関しては、指部が固定可能な構成であればこれに限定されない。
以下、本実施形態におけるロボット装置1000の動作について図18、図19、図20を用いて詳細に説明する。
図18は、本実施形態における指部の異常検知時に動作する把持継続処理に関するフローチャートである。なお、第1の実施形態における指部異常検知時に動作する把持継続処理との差分に関して説明する。
前提として、把持形態テーブルは、図11に記載の把持形態テーブル400を使用するものとする。また、把持対象物としてワークAを選択し、指部の異常を検知していない状態にあるとする。このとき、図11に記載の把持形態の要素である制御プログラム優先度から把持データ番号2の把持形態402が選択され、制御プログラム2による把持工程が行われているものとする。
異常検出部132は、制御パラメータである指部111a〜111cのモータ114の駆動電流目標値とモータ114に流れる実電流をデータ送受信部131から取得する。そして、モータ114の駆動電流目標値とモータ114に流れる実電流の差分が、メモリ134に保存された電流異常差分閾値より大きいと判定して、当該フローが開始される。最後に、異常検知したことを表す情報(以下、異常検知情報とする)をメモリ134に格納する。ここでは異常検知した指部は指部111aとする。
図18より、CPU133は、異常検知した指の数を判定する(S1401)。S901と同様の処理となる。
次にCPU133は、S1402を実行する。S1402はS902と同様の処理であり、本実施形態でも同様の判定となる(S1402:Yes)。
次にCPU133は、S1403を実行する。S1403はS903と同様の処理となる。
次に、CPU133は、把持形態401の指部退避位置に異常検知した指部111aを移動させる(S1404)。
図19は、S1404における指部退避処理を表す模式図である。まず、ロボットハンド本体220とロボットアーム本体120を動作させ、台座部1900に異常検知した指部111aの指部先端1100aを接触させる(図19(a))。具体的には停止したモータ114により動作していた開閉用関節112aの指部先端1100aを台座部1900に接触させる。そして、矢印1101の方向にロボットハンド本体220を動かす。
次に、台座部1900に対して、停止したモータ114により動作していた開閉用関節112aを動かし、ロボットハンド本体220とロボットアーム本体120を動かす。図19(b)は、図19(a)から指部先端1100aが90度回転した状態である。そして、矢印1102の方向にロボットハンド本体220を動かす。
最後に、指固定部221aに指部先端1100aが接触し、指部111aが指固定部221aに固定される(図19(c))。また、指部111aが指固定部221aに固定されたことを指検知部222aが検知し、検知したことを固定完了信号として、データ送受信部131に送信する。
図20は、本実施形態における指部111aの固定処理を表す模式図である。図20(a)の状態はまだ、指固定部に接触していない状態である。
図20(b)より、凸型の固定機構1201が指固定部221aに接触すると、凸型の固定機構1201は、指部先端1100aに設けた空洞領域1203に入り込む。
そして図20(c)より、凸型の固定機構1201と凹型の固定機構1202の位置が一致したときに、凸型の固定機構1201が空洞領域1203から送出されることで、指部111aの固定が完了する。なお、固定機構に関しては、指部が固定可能な構成であればこれに限定されない。
また、S1404における指部の退避動作は、予めその動作パターンを教示し、各制御プログラム内に指部の退避処理が含まれているものとしている。
次にCPU133は、S1405を実行する。S1405はS905と同様の処理となる。
最後にCPU133は、S1407を実行する。S1407は、S907と同様の処理となる。
また、制御プログラム1による把持工程中に、さらに指部111bの異常を予検知した場合については、第1の実施形態と同様の処理となる。
以上の説明は指部111aが異常検知した際の把持継続処理である。無論、異常検知した指部が指部111b、指部111cでも同様に処理可能である。その場合も第1の実施形態と同様に図13に記載の把持パターンテーブルを用いる。
このように異常を検知した指部の種類に応じて、制御プログラムや指退避位置を変更した把持形態を格納しておく。例えば、異常を検知した指部の種類に応じて、ロボットハンド本体110およびロボットアーム本体120の軌道が変更された制御プログラムを用意することが考えられる。こうすることで、どの指部が異常検知しても把持継続処理を行うことができる。
なお、本実施形態では、ロボットアーム本体120およびロボットハンド本体220を動作させて指部を固定したが、これに限定されない。例えば、制御装置1300と台座部1900を不図示の制御信号の送受信が可能なように構成する。そして、制御装置1300が台座部1900を動作させることで、各指部111aから111cを各指固定部221a〜221cに固定することが考えられる。
また、台座部1900の代わりに不図示のロボット装置を別途用意し、当該ロボット装置を動作させることで、各指部111a〜111cを各指固定部221に固定することも考えられる。制御方法は、台座部1900を前記ロボット装置に置き換え、同様の動作をさせればよい。
また、固定部221a〜221cと固定検知部222a〜222cを第1の実施形態のロボット装置100に追加することも考えられる。この場合、各固定検知部222a〜222cは、各指部111a〜111cが各固定部221a〜221cに固定されたことを検知し、指退避処理が完了したと判定すればよい。
以上より、各指部111a〜111cのモータ114が異常となり、モータ114が回転出来ない場合においても、把持対象物の把持工程を継続することが可能となる。こうすることで、ロボット装置の稼働率の低下を抑制することができる。
<第3の実施形態>
上述の第2の実施形態は指部がロボットハンド本体と一体となっている場合に実施可能であるが、本実施形態は指部とロボットハンド本体が分離可能となっている場合に実施可能である。
以下では、第2の実施形態とは異なるハードウェアや制御系の構成の部分について、図示し説明する。また、第2の実施形態と同様の部分については上術同様の構成ならびに作用が可能であるものとし、その詳細な説明は省略するものとする。第2の実施形態と同一ないし同等の部材や制御機能については、同一ないし類似の参照符号表記を用いる。
図21は、本実施形態に係るロボット装置1200の概略構成を示すブロック図である。まず、指部231a〜231cが分離可能な構成である場合について説明する。指部が分離可能なロボットハンド本体構成の一例としては、特許3809524号に記載のテザー装置の分離機構をロボットハンド本体の指部に適応することが考えられる。なお、指部の分離機構に関しては、本発明の主題ではないため説明は省略する。当該分離機構を指退避機構1312としている。
ここで、指部231aにおける開閉用関節112aのモータ114に異常が生じ、モータ114が回転していない状態を検出した場合について説明する。
この場合、指部231aにおける開閉用関節112aのモータ114により、開閉用関節112aを動作させることは不可能となる。一方、旋回用関節113aと各指部231b、231c内の各モータ114を動作させることは可能である。
本実施形態における指部の異常検知時に動作する把持継続処理は図17に記載の第2の実施形態におけるフローチャート内のS1404を除いて同様の処理となる。
ここで、本実施形態における指部が分離可能な構成を有するロボットハンド本体における異常となった指部の退避処理(S1404)について説明する。
指部231aが分離可能な構成の場合は、CPU133は、ロボットハンド本体230およびロボットアーム本体120を動作させ、指部231aを分離する場所に移動させる。本実施形態では、台座部1900上で指部231aを分離するものとする。
そして、CPU133は、指部231aの分離処理を行う。分離処理は前述の先行件の技術で構成される指退避機構1312により実現される。そして、分離完了したことを表す分離完了信号を、データ送受信部131に送信する。
以上により、指部が分離可能な形態を有するロボットハンドにおいても、把持対象物の把持工程を継続することが可能となる。
次に、指部231a〜231cが収納可能な構成である場合について説明する。指部が収納可能なロボットハンド構成の一例として、特開2011−240422号公報に記載のロボットハンドにおける指部収納機構を用いることが考えられる。なお、指部の収納機構に関しては、本発明の主題ではないため説明は省略する。当該収納機構を指退避機構1312としている。
本実施形態における指部の異常検知時に動作する把持継続処理は図18に記載の第2の実施形態におけるフローチャートとS1404を除いて同様の処理となる。
ここで、本実施形態における指部が収納可能な構成を有するロボットハンド本体における異常となった指部の退避処理(S1404)について説明する。
CPU133は、把持形態401の指部退避位置に異常検知した指部231aを移動させる(S1404)。指部が収納可能な構成の場合は、CPU133は、ロボットハンド本体230とロボットアーム本体120を動作させ、指部231aを台座部1900に移動させる。そして、CPU133は、指部231aの収納処理を行う。収納処理は、第2の実施形態に記載の退避処理となる指固定処理S1404と同様に台座部1900に指部231aを押し付けることにより指退避機構1312に収納する。そして、収納完了したことを表す収納完了信号を、データ送受信部131に送信する。
なお、異常となった指部が、異常とならない把持に必要な指部の動作に影響を与えないような形態をとれるロボットハンド本体であればこれに限定されない。
以上により、指部が収納可能な形態を有するロボットハンド本体においても、把持対象物の把持工程を継続することが可能となる。
以上述べた第1の実施形態及び第3の実施形態における、挿入時の把持対象物のバックアップとして機能する把持形態と指部が異常検知した時の把持継続を行うための把持形態とに基づいた把持制御手順は制御装置130、1300により実行される。従って上述した機能を実現するソフトウェアのプログラムを記録した記録媒体に制御装置130、1300を供給する。そして制御装置130、1300のCPU133がメモリ134に格納されたプログラムを読み出し実行することによって達成されるよう構成することができる。この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が上述した各実施の形態の機能を実現することになり、プログラム自体およびそのプログラムを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
また、上述の各実施形態では、コンピュータで読み取り可能な記録媒体がメモリ134であり、メモリ134にプログラムが格納される場合について説明したが、本発明はこのような形態に限定されるものではない。本発明を実施するためのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であれば、いかなる記録媒体に記録されていてもよい。例えば、プログラムを供給するための記録媒体としては、ROM,RAM、HDD、外部記憶装置、記録ディスクなどを用いることができる。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムをネットワーク又は記憶媒体を介してシステムまたは装置に供給しそのシステムまたは装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100、1000、1200 ロボット装置
110、220、230 ロボットハンド本体
111a、111b、111c、221a、221b、221c、231a、231b、231c 指部
112a、112b、112c 開閉用関節
113a、113b、113c 旋回用関節
114 モータ
115 減速機
116 エンコーダ
120 ロボットアーム本体
121a、121b、121c アーム用関節
130、1300 制御装置
131 データ送受信部
132 異常検出部
133 CPU
221a、221b、221c 指固定部
222a、222b、222c 指検知部
1100a、1100b、1100c 指部先端
1312 指退避機構
1900 台座部
300、400、600、700 把持形態テーブル

Claims (18)

  1. 3つ以上の指部を備え、前記指部によって対象物を把持するロボットハンドにおいて、
    前記ロボットハンドを制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記ロボットハンドにより前記対象物を把持し、前記指部のうち1つ以上の指部を、把持された前記対象物が、前記ロボットハンドにより移動させられる方向とは逆の方向に移動することを規制する規制手段として用いることを特徴とするロボットハンド。
  2. 請求項1に記載のロボットハンドにおいて、
    前記制御手段は、
    前記ロボットハンドにより前記対象物を把持し、他の対象物に組付ける際、前記指部のうち1つ以上の指部を、把持された前記対象物が組み付けられる方向とは逆の方向に移動することを規制する規制手段として用いることを特徴とするロボットハンド。
  3. 請求項2に記載のロボットハンドにおいて、
    前記制御手段は、
    前記規制手段として用いた、前記指部のうち1つ以上の指部により、把持した前記対象物を前記他の対象物へ押し込むことを特徴とするロボットハンド。
  4. 請求項1に記載のロボットハンドにおいて、
    前記制御手段は、
    前記ロボットハンドにより前記対象物を把持した際、前記指部のうち1つ以上の指部を、前記対象物が重力方向に移動することを規制する規制手段として用いることを特徴とするロボットハンド。
  5. 請求項1に記載のロボットハンドにおいて、
    前記規制手段として用いた、前記指部のうち1つ以上の指部には力検出手段が備えられ、
    前記力検出手段の検出値に基づいて、前記対象物に対する前記指部の接触位置を変化させることを特徴とするロボットハンド。
  6. 請求項1に記載のロボットハンドにおいて、
    前記制御手段は、
    前記対象物を把持するための複数の把持形態を有し、
    前記指部のうち1つ以上の指部を前記規制手段として用いる把持形態とは別の把持形態で前記対象物を把持し、
    前記対象物を所定の位置まで搬送したら、前記指部のうち1つ以上の指部を前記規制手段として用いる把持形態に切り換えることを特徴とするロボットハンド。
  7. 請求項1に記載のロボットハンドにおいて、前記指部は前記対象物の保持または吸着を行うことを特徴とするロボットハンド。
  8. 3つ以上の指部を備え、前記指部によって対象物を把持するロボットハンドにおいて、
    前記指部の異常を検出する異常検出手段と、
    前記ロボットハンドを制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記異常検出手段により異常が検出された1つ以上の指部を、前記対象物に対する把持動作に干渉しない所定の退避位置へと退避させることを特徴とするロボットハンド。
  9. 請求項8に記載のロボットハンドにおいて、
    前記指部を固定する固定部と、
    前記固定部に前記指部を固定するための台座部と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記台座部により前記異常が検出された1つ以上の指部を前記固定部に固定することを特徴とするロボットハンド。
  10. 請求項8に記載のロボットハンドにおいて、
    前記指部は、前記ロボットハンドと分離でき、
    前記異常が検出された1つ以上の指が前記ロボットハンドと分離されることを特徴とするロボットハンド。
  11. 請求項1に記載のロボットハンドにおいて、
    前記3つ以上の指部を独立して、互いに接近または離間させる駆動機構と、
    前記3つ以上の指部のうち、2つ以上の指部の接近または離間の方向を変更するために、前記2つ以上の指部を旋回させる旋回機構と、を備え、
    前記制御手段は、前記駆動機構と前記旋回機構により前記対象物に対する前記指部の接触位置を制御することを特徴とするロボットハンド。
  12. 請求項1に記載のロボットハンドをロボットアームに備えたロボット装置。
  13. 3つ以上の指部を備え、前記指部によって対象物を把持するロボットハンドの制御方法において、
    前記ロボットハンドは、
    前記3つ以上の指部を独立して、互いに接近または離間させる駆動機構と、
    前記3つ以上の指部のうち、2つ以上の指部の互いに接近または離間する方向を変更するために、前記2つ以上の指部を旋回させる旋回機構と、
    前記駆動機構と前記旋回機構とを制御する制御手段と、を備え、
    前記指部のうち少なくとも2つの指部を用いて前記対象物を把持する把持工程と、
    前記把持工程において把持された前記対象物を移動させる際、前記指部のうち1つ以上の指部により、把持された前記対象物が、前記ロボットハンドにより移動させられる方向とは逆の方向に移動することを規制する規制工程と、を備えていることを特徴とするロボットハンドの制御方法。
  14. 請求項13に記載の制御方法において、
    把持された前記対象物を他の対象物に組付ける際、前記指部のうち1つ以上の指部により、把持された前記対象物が組み付けられる方向とは逆の方向に移動することを規制しながら組み付ける組付工程と、を有することを特徴とする制御方法。
  15. 請求項13に記載のロボットハンドの制御方法において、
    前記制御手段は、
    前記対象物を把持するための複数の把持形態を有し、
    前記指部のうち1つ以上の指部を前記規制手段として用いる把持形態とは別の把持形態で前記対象物を把持する工程と、
    前記対象物を所定の位置まで搬送する搬送工程と、
    前記指部のうち1つ以上の指部を前記規制手段として用いる把持形態に切り換える切換工程と、を有することを特徴とするロボットハンド。
  16. 請求項13に記載の制御方法において、
    前記対象物の移動を規制している前記指部のうち1つ以上の指部により、把持した前記対象物を前記他の対象物へ押し込む押込工程と、を有することを特徴とする制御方法。
  17. 請求項13に記載の各工程を前記ロボットハンドに実行させるための制御プログラム。
  18. 請求項16に記載の制御プログラムを格納した、コンピュータで読み取り可能な記録媒体。
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