JP2018538378A - グアユール植物から、ラテックス、樹脂およびゴムを抽出するプロセス - Google Patents

グアユール植物から、ラテックス、樹脂およびゴムを抽出するプロセス Download PDF

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Abstract

本発明は、天然ゴムおよび他の成分を植物材料から抽出および処理する産業分野に関するものである。特に、本発明はグアユールおよび/またはグアユール型植物からラテックス、樹脂およびゴムを抽出するプロセスに関するものであって、植物部分の採取、保存、機械的および化学的処理を含み、実験室および工業的規模の両方で適用可能であり、抽出物の収率および品質が著しく高いことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、天然ゴムおよび他の成分を植物材料から抽出および加工する産業分野に関するものである。
特に、本発明は、グアユール植物から、ラテックス、樹脂およびゴムを抽出するプロセスに関するものであって、植物部分の採取、保存、機械的および化学的処理を含み、実験室および工業的規模の両方で適用可能であり、抽出物の収率および品質が著しく高いことを特徴とする。
グアユール(Parthenium argentatum)は、アメリカ南西部(特にテキサス州)とメキシコ北部の半砂漠地域に原生する多年生の低木である。この植物は、エラストマーのシス-1,4-ポリイソプレンを主成分とする天然ゴムを、ラテックス(乳白色の水中懸濁液または水中分散液)の状態で、とりわけその枝および茎の樹皮に蓄積させる。天然ゴムの含有量は、環境、栽培および保存に関連する様々な要因に依存し、乾燥植物の総重量の 5 から 20 %に及ぶことがある。
グアユール植物、ならびにキク科、トウダイグサ科、キキョウ科、シソ科及びクワ科属に属する他の植物、例えば Euphorbia lathyris、Parthenium incanum、Chrysothamnus nauseosus、Pedilanthus macrocarpus、Cryptostegia grandiflora、Asclepias syriaca、Asclepias speciosa、Asclepias subulata、Solidago altissima、Solidago graminifolia、Solidago rigida、Sonchus arvensis、Silphium spp.、Cacalia atriplicifolia、Taraxacum kok-saghyz、Pycnanthemum incanum、Teucrium canadense または Campanula americana (簡潔にするために「グアユール型」と記す)から天然ゴムを抽出することは、特に、これらの種がパラゴムノキを攻撃する病原体に対してより高い抵抗性を有すること、植物由来の原料のより低い輸入コストの観点、および、パラゴムノキ由来のゴムと比べた場合、これらの植物から抽出されたゴムは、I型(あるいは Ig-E 媒介)ラテックスアレルギーの原因となる様々なタンパク質夾雑物の含有量がより低いという理由から、パラゴムノキから天然ゴムを抽出することの重要な代替となる。
これらの理由から、近年、例えばグアユールまたはグアユール型植物のような非パラゴムノキ植物から天然ゴムを抽出するための方法および技術の開発が多数研究されてきている。
パラゴムノキの天然ゴムは、皮質から乳液管にわたって切れ目を入ることで、樹皮に沿って乳液管に存在するラテックスを集めることによって簡単に得ることができ、一方、天然のグアユールゴムは、植物の細胞内(幹 、葉および根)に蓄積し、植物材料を破砕し、物理的および/または化学的方法を用いて細胞成分を集めることによって得ることができることに留意することは重要である。
従来技術のプロセスには、植物を破砕し、ゴム自体を水または有機溶媒で抽出することによりグアユール植物からゴムを抽出することが含まれる。
国際出願 WO2014/047176 では、例えば、植物材料を不完全乾燥させるなどの「採取後」(または「前抽出」)処理を含むグアユールゴムを抽出する方法が記載されている。WO2014/047176 は、グアユールゴムが特定の値以下の残留水分含有量を有する植物材料から抽出されると、著しく低い分子量を特徴とし、結果として低品質であることを実証している。さらに、抽出効率は、残留水分含有量が低下するにつれて低下する。上記出願に記載された抽出は、非極性および極性有機溶媒の混合物(例えば、ペンタン/アセトン)を用いて行われる。
実際、ゴムを単に回収するという観点からは、従来技術に記載されているプロセスの大多数は、グアユール植物から得られうる主要な成分のすべてを単一工程で抽出することを提供するものである。
しかし、品質基準(例えば、ASTMインターナショナルが定める基準)に合致するためには、天然ゴムは実質的に純粋でなければならず、すなわち、植物材料から抽出可能な他の化合物および他の夾雑物はゴムから除去されていなければならず、それ故、グアユール植物から抽出可能な上記化合物、特に樹脂、を除去するための工程を含む方法が開発されてきている。
国際特許出願WO2013/134430 では、グアユール植物を採取し、葉の大部分を除去し、植物材料を不完全乾燥させることを含む、非パラゴムノキ植物から天然ゴムを抽出するプロセスが記載されている。
破砕および粉砕後、植物材料を極性有機溶媒(例えばアセトン)および非極性有機溶媒(例えばヘキサン)の存在下で懸濁させる。ひとたびバガスが分離されると、ゴムおよび樹脂を含む懸濁液またはミセラが得られる。さらに極性有機溶媒をこのミセラに添加して、ゴムを沈降により分離される粒子に凝固させる。WO2013/134430には、高分子量ゴムが単離された後のミセラから残留樹脂を回収することについては記載されていない。なぜなら、その主な目的は、ゴムを含む懸濁液から夾雑物を除去することにあるからである。
米国特許第4,681,929号には、単一工程で行われ、植物材料を極性有機溶媒(例えばメタノール)および非極性有機溶媒(例えばヘキサン)による抽出に供し、ゴムと樹脂の両方を含むミセラを生じさせる、グアユールゴムを製造するプロセスが記載されている。該発明の好ましい態様において、該プロセスには、極性有機溶媒による樹脂の第1段階の抽出と、非極性有機溶媒を用いるゴムの第2段階の抽出とが含まれる。米国特許第4,681,929号に記載されたプロセスの特徴は、抽出剤としてのミセラ自体の使用であり、新しい溶媒に90%までに添加されていて、結果として抽出に必要な溶媒の量が減少する。
さらに、樹脂および/またはゴムを含有する溶液は、沈降または重力排水の代わりに絞り出すことによってバガスから分離される。この方法では、すすがれるバガスの体積は特に小さいので、有機溶媒の使用をさらに低減することができる。しかしながら、この場合でも、樹脂は、除去され、および廃棄されるべきゴムの夾雑物であるとみなされる。
しかし、ある場合、グアユール樹脂は、ゴムよりも多量と言わないまでもこれに相当する量が前記植物によって生産され、例えば、接着剤の製造や害虫抵抗性の木材パネルの製造など、さまざまな用途に使用されてきている。このため、従来技術に記載されているプロセスには、この成分を分離することを重視しているものもある。
例えば、米国特許第 4,435,337 号には、「サルティーロプロセス( Saltillo process )」( 「グアユール:天然ゴムの代替源 (Guayule: An Alternative Source of Natural Rubber) 」、1977 年、米国科学アカデミー、の巻に記載されている)として知られている、グアユールゴムを抽出するための「昔用いられた」プロセスに基づいて、ゴム、樹脂、水溶性化合物およびバガスを抽出するプロセスが記載されている。米国特許第 4,435,337 号に記載されたプロセスは、植物材料を不完全乾燥させた後に無水アセトンで樹脂を抽出するという予備的工程と、ゴム状材料の浮揚によりゴム、水溶性化合物およびバガスを回収する段階を含んでいる。後者の段階は、古いサルティーロプロセスと同様にして行われる。米国特許第4,435,337号には、抽出溶媒の含水量が低ければ低いほど、樹脂抽出効率がますます良くなるということが記載されている。予期しないことに、植物材料から樹脂自体を抽出するためには、新しい溶媒を使用することよりもむしろ、濃縮樹脂を含むミセラを使用することの方が、より有利であることがさらに観察される。
特許出願 US2014/0288255 には、ゴム、樹脂およびバガスを分離するプロセスが記載されている。このプロセスは、樹脂を可溶化することができる媒体の存在下で植物材料を均質化し、その後樹脂をバガスから分離する第1段階;ゴムを可溶化することができる媒体の存在下でバガスを更に均質化し、その後ゴムをバガスから分離する第2段階;例えば、薄膜蒸発機中で溶媒を蒸発させること、およびゴムを押出すことを含むことがある、ゴムおよびバガスを乾燥させる最終段階、を含む。US2014/0288255 はさらに、ゴムおよび樹脂を可溶化することができる「微粉砕溶媒」の存在下で植物材料を均質化し、分画溶媒を用いた次の精製工程においてゴムと樹脂を互いに分離する方法を記載している。
なお、US2014/0288255 には、剪定すること、または枝を幹まで刈り込むことによって、植物採取の時期を合わせることの重要性を強調している一方で、採取された植物を任意選択で乾燥させることの有用性に関して、全く教示していないことに留意すべきである。
欧州特許 EP 0 164 137 に記載されているプロセスもまた、植物材料を乾燥させる段階を含んでいない。反対に、EP 0 164 137 は、採取直後にグアユール植物を加工することの重要性を強調している。EP 0 164 137 のプロセスに従えば、グアユール植物の全体は、樹脂およびゴムの両方を可溶化することができる有機溶媒(例えば、ヘキサン、または上記抽出によって得られたミセラ)による抗重力濾過による抽出に供される。第2段階では、ゴムにとっての非溶媒(例えばアセトン)を抽出から得られたミセラに添加して、ゴムを沈殿させる。その結果、脱樹脂化されたゴムが、洗浄および再沈殿、続いて濾過および/または遠心分離によって、比較的純粋な状態で回収される。
既に指摘したように、グアユールゴムは、この植物の実質細胞内に、懸濁液状態にある天然ゴムの前駆体であるラテックスの状態で存在する。
グアユールラテックスの分離を含むプロセスは、従来技術としてある。
例えば、米国特許第 7,923,039 号には、剪定すること、および/または枝を幹まで刈り込むことによって懸濁液状態のラテックスが最大に蓄積している時のグアユール植物を採取すること、および添加物の存在下で塩基性 pH にある水溶液中で維持された前記バイオマスを微粉砕機のなかで切り刻むことを含むプロセスが記載されている。バガスを濾過により分離したら、得られたラテックスを含有する水性懸濁液を、水およびあらゆる夾雑物を除去する目的で種々の分離/濃縮工程に供する。米国特許第 7,923,039 号は、そこに記載された方法で得られたバガスからの樹脂および残留ゴムを抽出することに関しては、全く教示していない。
出願人は、従来技術のプロセスにおける様々な欠点を特定した:
1.単一工程でゴムと樹脂を抽出することを含むプロセスでは、上述のように、商業的価値を本質的に有する樹脂の定量的回収が可能とならない。
2.上記記載した単一工程でゴムと樹脂を抽出すること、およびその後に前記樹脂を分離することを含むプロセスは、ゴムを得ることを可能にはするが、市場が要求する品質基準を満たすためには更なる精製工程を必要とする。
3.単一工程で抽出した後に得られるバガスは、溶媒の使用を含むプロセスまたは塩基性水溶液を使用するプロセスによるかにかかわらず、相当量のゴムおよび樹脂を依然として含有している可能性がある。この理由から、燃料以外の利用(例えば、農業または動物飼育において)には不適当であると考えられる。
4.ゴムおよび樹脂の溶媒抽出を含むプロセスでは、フィルムコーティングにより非アレルギー性加工された品目(例えば、ラテックス手袋)を製造するために不可欠なラテックス状態のポリマーを抽出することができない。
従って、本出願人は、グアユール植物のすべての成分、すなわちラテックス、ゴム、樹脂およびバガスを、調製するための新しいプロセス、そしてそれにより、生成収率および品質特性が従来技術のプロセスよりも改善されて全ての前記成分を得られるような新しいプロセスを見出すという課題を解決することに取り組んだ。
従って、本発明の1つの目的は、最大抽出収率を得ることに向けられた手段によって特徴づけられ、および上記先行技術の欠点を実質的に無いものとする、グアユール植物からラテックス、樹脂およびゴムを抽出するプロセスを提供することである。
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的に対して、特に明記しない限り、数値範囲の定義は常に極値を含む。
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的に対して、特に明記しない限り、百分率は重量による。
本発明の実施形態の記載において、用語「含む( comprising )」および「含む( containing )」の使用は、例えば、方法若しくはプロセスの工程、または製品若しくはデバイスの構成成分に関して、記載された選択肢が、必ずしも網羅的なものではないことを示す。しかしながら、本出願は、記載された選択肢に関して、例えば、方法若しくはプロセスの工程、または製品若しくはデバイスの構成成分に関して、用語「含む( comprising )」は、明示的に記載されていないとしても、「から本質的になる( which essentially consists of )」または「からなる( which consists of )」と解釈されるべきである実施形態も提供する、ということに留意することは重要である。
本明細書および添付の特許請求の範囲では、グアユール植物とは、一般的に、種としてのParthenium argentatum 、および上に列挙した種のグアユール型植物の両方を意味すると解釈される。
本発明の目的のために、用語「植物材料」は、任意の状態(例えば、植物全体、根、枝および/または茎、葉、あらゆる樹皮、切り刻むこと、粉砕等によって得られる植物断片、前記植物断片を圧縮することにより得られるブリケットおよびペレット、などの植物部分)を意味するものとされ、これらの状態で、グアユール植物は、化学的および/または物理的方法により、前記植物に存在するゴム、樹脂および他の構成成分を抽出するという目的のために使用される。
用語「バガス」は、抽出プロセスに由来する植物材料の残留部分を意味すると解釈される。バガスはまた、典型的には植物根に付着していたり、それらが栽培された土壌に由来する少量の非植物材料(例えば、壌土、砂など)を含むことがある。
本発明の目的のために、用語「ミセラ」は、ラテックス、ゴムおよび/または樹脂、水および/または有機溶媒からなる溶液、懸濁液またはエマルジョンを意味するものと解釈され、その中で抽出プロセスが行われものであり、バガスを分離した後に得られるものである。
本発明の目的のために、「揮発性物質」とは、固体状態のゴム試料中に存在することがあるが、100 ℃以上の温度で蒸気相に移行し、前記試料から分離することができるゴム以外の化合物を指す。
固体状態のゴム試料中に存在する揮発性物質は、例えば、当業者に知られているASTM D1278-91(1977)標準試験によって測定することができる。
揮発性有機化合物または「 VOC 」(例えば、固体状態のゴム試料中に存在する非極性有機溶媒)およびその残留濃度は、さらに、既知濃度の上記 VOC の標準溶液を用い、水素炎イオン化型検出器を備えたガスクロマトグラフィー装置によって測定される。
本発明のさらなる特徴および利点は、本発明のある実施形態で使用される方法、構造および/または材料の一般的特徴を説明すること、および以下の記載を補完することを意図した、以下の詳細な説明および添付の図面を参照することで明らかになるであろう。
グアユール植物全体から開始している、本発明のプロセスの一実施形態の完全なブロック図である。 本発明の別の実施形態によるプロセスの一部を示すブロック図である。この中で、葉を取り除く工程(「 b 」)および保存工程(「 c 」)が逆の順序になっている。より明確にするために、工程の番号付けは変更していない。前記図において、工程「 b 」および「 c 」を太枠線の箱で示す。 本発明の別の実施形態によるプロセスの一部を示すブロック図である。この中で、浸漬工程(「 d 」)と粉砕工程(「 e 」)が逆の順序になっている。より明確にするために、工程の番号付けは変更していない。前記図において、工程「 d 」および「 e 」を太枠線の箱で示す。 本発明の別の実施形態によるプロセスの一部を示すブロック図である。この中で、極性有機溶媒での抽出(「 h 」)の前に、さらなるバガスの粉砕工程が行われる。より明確にするために、工程の番号付けは変更していない。前記図において、追加された工程を太線枠の箱で示す。 本発明によるプロセスで得られた天然ゴムの分子量の分布を示しており、ゲル浸透クロマトグラフィー分析法( GPC )によって測定したが、便宜的に標準的な方法 ISO 11344:2004、IDT (「ゴム、原料、合成品 - ゲル浸透クロマトグラフィーによる溶液ポリマーの分子量分布の決定」)に準拠して実施し、ポリスチレンを標準として用いた。前記方法は、当業者に知られている。細い曲線は、非極性有機溶媒で抽出されたゴムに関するもの;太線の曲線は、塩基性水溶液で抽出したラテックスゴムに関するものである。
上記図は、本発明のある実施形態で使用される方法、構造および/または材料の一般的特徴を説明すること、および以下の記載を補完することを意図していることに留意することは重要である。
しかしながら、これらの図は、所与の実施形態の正確な構造的特徴または性能を見積もるべきものではなく、正確に反映していないかもしれない。そして、それ自体を、前記実施形態の価値の範囲または特性を、定義したり、または限定するものとして解釈するべきではない。図面において類似または同一の参照番号を使用することは、1つまたは複数の類似または同一の要素または機能の存在を示すことを意図している。
本発明は、グアユール植物から、ラテックス、樹脂およびゴムを抽出するプロセスに関するものであって、
a. グアユール植物を採取する工程;
b. 前記植物から葉を取り除く工程;
c. 前記植物中の残留水分を 30から 45 % の範囲に維持するために、前記葉を取り除いた植物を、制御された温度および相対湿度の環境下で、7から 21 日間保存する工程;
d. 前記葉を取り除いた植物を安定化系を含む塩基性水溶液に浸漬する工程;
e. 植物断片を含む植物材料の水性懸濁液を得るために、前記塩基性水溶液に浸漬された前記葉を取り除いた植物を粉砕する工程;
f. 前記ラテックスを含む第1ミセラを第1バガスから分離するために、工程「 e 」で得られた水性懸濁液を濾過/加圧する工程;
g. 濃縮ラテックスを前記第1ミセラから回収する工程;
h. 少なくとも1種の極性有機溶媒および安定化系を含む極性溶媒系に、前記第1バガスを分散させて、懸濁液を得る工程;
i. 前記樹脂を含む第2ミセラを第2バガスから分離するために、工程「 h 」で得られた懸濁液を濾過/加圧する工程;
j. 前記濃縮樹脂を得るために、前記第2ミセラから少なくとも1種の極性有機溶媒を除去する工程;
k. 工程「 i 」で得られた前記第2バガスから少なくとも1種の極性有機溶媒を除去する工程;
l. 少なくとも1つの非極性有機溶媒および安定化系を含む非極性溶媒系中に、工程「 k 」で得られた前記脱溶媒化第2バガスを分散させて、懸濁液を得る工程;
m. 前記ゴムを含む第3ミセラを第3バガスから分離するために、工程「 l 」で得られた前記懸濁液を濾過/加圧する工程;
n. 固体状態のゴムを得るために、少なくとも1種の非極性有機溶媒を前記第3ミセラから除去する工程;
o. 少なくとも1種の非極性有機溶媒を工程「 m 」で得られた第3バガスから除去する工程;
を含む。
上記のプロセスの工程は、好ましくは「 a 」から「 o 」の順序で実施することができる。以下でより詳細に記載するように、本発明のある実施形態では、ある上記工程は、本発明の一般的な原理を変更することなく、上記リストと同時にまたは逆の順序で実行されることがある。
グアユール植物の様々な部分にゴムが蓄積することは、植物の年齢、環境光の強度、水の利用可能性、温度または季節などの様々な要因に依存することが知られている。例えば、グアユール植物が最初に生育した場所では、冬期にゴムが蓄積し、夏季には樹脂生産に有利である(S. Macrae、MG Gilliland、J. Van Staden、「グアユールにおけるゴム生産:ゴム生産の可能性を決める (Rubber production in guayule: determination of rubber producing potential) 」(1986 年)Plant Physiol、第81巻、1027-1032頁)。
本発明によれば、グアユール植物を、好ましくは、前記植物の生育期が再開する時に採取する。この期間は通常、春から初夏にかけてである。
本発明の好ましい実施形態では、グアユール植物の全体を、茎の首元で切り取ることで(枝分れによる再成長が意図されている場合)生育した状態で採取する、または根こそぎ引き抜く(植物が低木でない場合、または再成長が望まれていない場合)(図1、ボックス10)。
採取工程では、前記植物を手動または機械採取によって採取することができ、好ましくは 8 cm 以上 20 cm 以下のサイズにすると、その後の保存および保存操作が容易になる。
本発明の好ましい態様において、前記サイズを 8 から 15 cm 、さらにより好ましくは 10 から 12 cm とすることができる。
本発明の目的のために、採取後の段階において、そして別途明記されていない場合において、「植物」とは植物全体および採取されたサイズの植物断片の両方を意味すると解釈される。
採取されたら、前記植物から部分的に、または完全に葉を取り除くことができる(20)。
葉を取り除くことは、刃物、ローラーまたは空気式デフォリエーターを使用して手動または機械的に行うことができる。後者の場合、振動、および枝と比較して葉の密度が低いことを活かした空気の流れによって、前記葉を前記茎から分離する。
好ましくは、上記のプロセスの工程「 b 」の間で、前記葉の少なくとも 50 % を前記植物から除去し、より好ましくは前記葉の少なくとも 90 % を前記植物から除去する。
前記葉を取り除かれた植物を、それから保存処理に供することができる。
本出願人は、グアユール植物を、採取して葉を取り除いた後、制御された温度および相対湿度の環境下で、適切な保存処理をし、不完全乾燥させる(30)と、エラストマーが高い重量平均分子量を持つことを特徴とするラテックスおよびゴムの両方を高収率で抽出可能であることを思いがけなく発見した。
特定の理論に拘束されることを望むものではないが、切断後も植物の代謝は短期間持続し、特定の温度および湿度条件下では、植物に存在するエラストマーの重量平均分子量は増加し続け、開始値に対して3倍ほどまで増加することさえあることが観察される。さらに、本発明による保存工程の後に抽出されたゴムは、天然ポリマーの全体的な品質を規定するのに寄与する特徴として、低い多分散指数値および非常に狭い範囲内での前記エラストマー重量平均分子量の分布を呈する。
知られているように、多分散指数値、または単に「分散度」は、重量平均分子量と数平均分子量との間の比によって表される( IUPAC 勧告「ポリマー科学における分散(Dispersity in polymer science) 」( 2009 年)、Pure Appl. Chem. 第 81 巻、351~353 頁)。
本発明の目的のために、制御された温度および相対湿度下の環境とは、特定の要件に基づいて空気の温度および相対湿度が監視および修正される場所を意味すると解釈される。
相対湿度( RH )は、ある体積の空気中に存在する蒸気量と、同じ温度および圧力条件下で前記体積の空気が含むことができる最大(すなわち、飽和している)の蒸気量との間の百分率比によって表される。
他方、残留水分は、材料試料中に存在する水分含量の百分率を意味すると解釈される。これは、一定圧力および 90 ℃の温度で少なくとも 24 時間乾燥した後の試料の重量を測定することによって決定された乾燥物質含量を 100 から引くことによって計算される。
本発明の好ましい態様において、上記のプロセスの工程「 c 」を、温度が 15 から 40 ℃の間で常に維持される環境下で実施することができる。
さらに好ましい態様において、前記工程「 c 」を、温度が 20 から 30 ℃に維持される環境下で実施することができる。
本発明の好ましい態様において、本発明によるプロセスの工程「 c 」を、相対湿度が 80 % から 95 % の間で常に維持される環境下で実施することができる。
さらに好ましい態様において、前記工程「 c 」を、相対湿度が 80 % から 90 % に維持される環境下で実施することができる。
本発明の好ましい態様において、上記のプロセスの工程「 c 」を、 10 から 15 日間で実施することができる。当業者の能力の範囲内で、切断されたばかりの植物の水分含量、および前記植物が保存される環境の相対湿度および温度条件に基づいて、前記植物の残留水分が常に 30 % から 45 % の範囲内にとどまるように、好ましい範囲という観点における工程「 c 」の持続時間が決まる。
好ましい態様において、切断された植物の残留水分を、上記プロセスの工程「 c 」の完了時に 35 % から 40 % とすることができる。
本発明の一実施形態では、図2に示すが、保存工程「 c 」を、葉を取り除く工程「 b 」の前に行うことができる。この場合、葉を取り除いていないグアユール植物を保存することができる。
本発明の一実施形態では、工程「 d 」において、葉を取り除いた植物を安定化系を含む塩基性水溶液に浸漬することができる(40)。使用される塩基性水溶液の体積と植物材料の重量の比を、好ましくは 1 から 10、より好ましくは 2 から 5 とすることができる。
前記のプロセスの工程「 d 」において使用される水溶液の pH は、前記水溶液を塩基性にするために十分に高くなければならないが、腐食性があってはならなく、好ましくは 7.5 以上 12 以下とすることができる。
好ましい態様では、前記塩基性水溶液は、KOH、NaOH、NH4OH 若しくは NaHCO3、またはそれらの混合物から選択される塩基を、最終濃度が 0.1 重量%から 0.5 重量%で含むことができる。
前記塩基性水溶液は、好ましくは 0.15 重量%の KOH を含む。
前記塩基性水溶液中に存在する安定化系は、少なくとも1種の酸化防止剤を含むことができる。有利に使用することができる酸化防止剤は、ヒドロキノン誘導体、立体的に嵩高い基で置換されたフェノールから誘導された化合物、若しくは立体障害のあるアミノ基を有する p-フェニレンジアミン、またはそれらの混合物である。
好ましい態様では、前記塩基性水溶液には、2,5-ジ[tert-アミル]ヒドロキノン( CAS 番号 79-74-3 )および重合したアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩( CAS 番号 9084-06-4/36290-04-7 )の水性混合物、p-クレゾールとジシクロペンタジエンとイソブチレンの反応生成物( CAS 番号 68610-51-5 )および重合したアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩( CAS 番号 9084-06-4/36290-04-7 )有り、または無しとの水性混合物、4-[[4,6-ビス(オクチルチオ)-1,3,5-トリアジン-2-イル] - アミノ]-2,6-ジ-tert-ブチルフェノール( CAS 番号 991-84-4 )、N-1,3-ジメチルブチル-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン( CAS 番号 793-24-8 )、若しくはN-1,3-ジメチルブチル-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン ( CAS 番号 793-24-8 )およびN-1,4-ジメチルペンチル-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン( CAS 番号 3081-01-4 )の混合物、またはそれらの混合物から選択される酸化防止剤を含ませることができる。前記塩基性水溶液は、好ましくは、p-クレゾールとジシクロペンタジエンとイソブチレンの反応生成物からなる酸化防止剤を含む。
前記安定化系を含む上記塩基性水溶液に浸漬された植物(または植物部分)を、次の工程「 e 」において粉砕(50)に供する。粉砕は、この目的に適した任意の方法および装置を用いて行うことができる。例えば、チッパー、クラッシャー、グラニュレーター、ブレードミル、ハンマーミル、平滑なまたは波形のローラーミル、ストーンミルまたはボールミルのような1つまたは複数の粉砕機を使用することができる。粉砕工程「 e 」を、好ましくは、1つまたは複数のハンマーミルを使用して実施することができる。
好ましい態様において、粉砕工程「 e 」によって得られた植物材料の断片を、平均サイズが 0.5 から 7.5 mm とすることができる。さらに好ましい態様において、前記断片は、1 から 2 mm の平均サイズを有する。
図3に表される本発明の別の実施形態では、粉砕工程「 e 」(50)を、前記安定化系を含む上記塩基性水溶液に浸漬するという工程「 d 」の前に実施することができる。この場合、前記植物を、前記粉砕装置(50)内で直接的に、または前記工程の下流の別個の容器内で前記塩基性水溶液に浸漬することができる。前記別の実施形態によれば、「乾燥」粉砕工程「 e 」から得られた植物材料を、次の工程「 d 」において、撹拌を伴ってまたは伴わずに、0.1 から 5 時間、15 ℃から 40 ℃の温度で、前記塩基性水溶液と接触させておくことができる。好ましい態様において、工程「 d 」を、0.5 から 2.5 時間の間で行うことができる。好ましい態様における温度を、20 ℃から 35 ℃の間とすることができる。
前記塩基性水溶液の添加前に粉砕が進行する場合と、前記塩基性水溶液に既に浸漬されている植物に粉砕が行われる場合の両方において、粉砕後に得られた植物材料の懸濁液を、工程「 f 」において、グアユールラテックス(「第1ミセラ」)と第1バガスとして定義された固体部分を含む懸濁液を分離するために濾過および加圧(60)に供する。
本発明によるプロセスの濾過/加圧工程「 f 」は、プレスフィルター、真空フィルター、スクリュープレス、ロータリープレス、オーガープレス、メンブレンプレス、または固相から液相を分離することができるいかなる他の機械システムを使ってでも実施することができる。
工程「 f 」の完了時に得られた第1ミセラを、続いて、濃縮ラテックスを回収するためにさらなる処理に供することができる(工程「 g 」、70)。この処理は多数の目的をもつことがある。即ち、濾過/加圧から逃げた植物材料の微細な固体粒子を分離することをさておいたとして、前記処理は、ミセラ中に存在する過剰の水、および他の不純物を除去するという目的を有することができる。
植物材料の微細固体粒子を、固液分離のための遠心デカンター、三相遠心分離デカンター(ミセラ中に存在するラテックスの予備濃縮を可能にする)、または液相での微細な固体粒子の沈降および分離を促進することができるいかなる他の機械系を用いて、第1ミセラから分離することができる。
前記ラテックスと前記水溶液との間の密度差を利用することにより、前記ラテックスから前記塩基性水溶液の一部を除去することを可能にし、任意選択で適切に調整した連続ディスク遠心分離機を用いて、過剰の水を除去することができる。別法として、例えばデカンタ、フロレンチンセパレータなどのような異なる密度の2つの液相を分離するための他の機械的システムを使用しても、濃縮ラテックスを得ることができる。最終的に、他の不純物(例えば、潜在的なアレルゲン)は、工程「 g 」において、過剰の水を除去するための上記記載と同じ装置を使用して、前記ラテックスを何回かの希釈および再濃縮サイクルに供することによって、除去することができる。このラテックスを、少なくとも1種類のスルホン酸型の界面活性剤を 0.1 重量%から 0.5 重量%の濃度で含む、KOH、NaOH、NH4OH または NaHCO3 から選択される塩基の 0.01 重量%から 0.5 重量%の濃度の水溶液を使って、希釈することができる。上記水溶液は、前述のように酸化防止剤を含むことができる。
好ましくは、前記ラテックスを、0.05 重量%の KOH および界面活性剤のナトリウムヘキサデシルジフェニルオキシドジスルホネートを含む水溶液を用いて希釈することができる。
本発明のプロセスによって得られたラテックスを、フィルムコーティングにより非アレルギー加工された品物(例えば、ラテックス手袋)、または使用者にアレルギー反応を引き起こす危険性が低いことが特徴である、特定の生物医学的用途のための構成部品(例えば、米国特許第 8,431,667 号および国際公開第 2009/078883 号に記載されているような、カテーテル、特別な人工装具)を製造するために用いることができる。
上記目的のために、グアユール植物ラテックスを、例えば有機酸および/または無機酸および/または凝集剤を添加することによって、凝固プロセスに供することができる。その結果、重量平均分子量が 1 x 106 から 2 x 106 g/mol であることを特徴とするゴムを得ることが可能となる。
濾過/加圧工程によって分離された第1バガスを、少なくとも1種の極性有機溶媒および安定化系を含む極性溶媒系中に分散することによって、工程「 h 」における第1抽出に供する(80)。この工程では、樹脂は極性溶媒系によって抽出される。
本発明の別の実施形態では、抽出工程「 h 」の前に、第1バガスの追加の粉砕工程を行うことができる。前記実施形態は、図3に示されている(65)。この追加の操作の目的は、極性溶媒系によるその後の抽出を容易にする目的で、第1バガスの粒子をさらに破砕して解繊することである。
上記追加の粉砕工程(65)は、工程「 e 」を参照して既に記載したように実施することができる。チッパー、クラッシャー、グラニュレーター、ブレードミル、ハンマーミル、平滑なまたは波形のローラーミル、石製粉機またはボールミルのような粉砕機をこの目的のために使用することができる。
前記追加の粉砕工程を、好ましくは、波形のローラーミルおよび/または平滑なローラーミルを用いて実施する。
第1バガスを直接的に前記極性溶媒系での抽出に供する場合と、第1バガスを追加の粉砕工程に付した後に極性溶媒系を用いた抽出工程に供する場合の両方で、前記極性溶媒系の使用されるべき容積を、前記第1バガスの重量に基づいて計算する。好ましい態様において、極性溶媒系の容量と第1バガスの重量との間の比を、1 から 7、より好ましくは、2 から 5 とすることができる。
抽出工程「 h 」において使用される極性溶媒系は、好ましくは、少なくとも1種の極性有機溶媒を含み、1 個から 8 個の炭素原子を有するアルコール(例えば、エタノールまたはイソプロパノール)、2 個から 8 個の炭素原子を有するエーテルまたはエステル(例えば、酢酸エチル)、4 個から 8 個の炭素原子を有する環状エーテル、3 個から 8 個の炭素原子を有するケトン(例えば、アセトンまたはメチルエチルケトン)、またはそれらの混合物から選択される。
好ましい態様において、前記極性有機溶媒は、エタノールおよびアセトンから選択することができる。
好ましい態様において、前記極性有機溶媒はエタノールである。
前記極性溶媒系中に存在する安定化系は、少なくとも1種の酸化防止剤を含むことができる。有利に使用することができる酸化防止剤は、ヒドロキノン誘導体、立体的に嵩高い基で置換されたフェノールから誘導された化合物、若しくは立体障害のあるアミノ基を有する p-フェニレンジアミン、またはそれらの混合物とすることができる。好ましい態様では、前記極性溶媒系には、2,5-ジ[tert-アミル]ヒドロキノン( CAS 番号 79-74-3 )および重合したアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩( CAS 番号 9084-06-4/36290-04-7 )を含む水性混合物、p-クレゾールとジシクロペンタジエンとイソブチレンの反応生成物( CAS 番号 68610-51-5 )および重合したアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩( CAS 番号 9084-06-4/36290-04-7 )の水性混合物、4-[[4,6-ビス(オクチルチオ)-1,3,5-トリアジン-2-イル] - アミノ] -2,6-ジ-tert-ブチルフェノール( CAS 番号 991-84-4 )、N-1,3-ジメチルブチル-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン( CAS 番号 793-24-8 )、若しくはN-1,3-ジメチルブチル-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン ( CAS 番号 793-24-8 )およびN-1,4-ジメチルペンチル-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン( CAS 番号 3081-01-4 )の混合物、またはそれらの混合物から選択される酸化防止剤を含むことができる。前記極性溶媒系は、好ましくは、酸化防止剤の4-[[4,6-ビス(オクチルチオ)-1,3,5-トリアジン-2-イル] - アミノ] -2,6-ジ-tert-ブチルフェノールを含む。
好ましい態様では、前記極性溶媒系を、1回または複数回の向流工程で、撹拌を伴ってまたは伴わずに、0.1 から 5 時間の間、25 ℃から使用する前記極性有機溶媒の沸点の間の温度で、前記第1バガスと接触させることができる。
好ましい態様において、前記工程「 h 」を、0.5 から 2.5 時間の間で実施することができる。
さらに好ましい態様において、前記工程「 h 」を、35 ℃から 50 ℃の温度で実施することができる。
好ましい態様において、極性溶媒系および第1バガスを、0.5 から 2.5 時間の間、35 ℃から 50 ℃の温度で、互いに接触させることができる。
抽出の完了時に、前記極性溶媒系中の第1バガスの懸濁液を、第2樹脂富化ミセラおよび第2バガスを互いに分離する目的で、濾過/加圧(工程「 i 」、90)に供する。濾過/加圧を、工程「 f 」に関して上述したように行うことができる。
好ましい態様では、工程「 i 」の上記濾過/加圧を、25 ℃から 50 ℃の温度で行うことができる。まだゴムを含有する前記第2バガスからの前記第2樹脂富化ミセラの分離を、このようにして促進することができる。
前記植物材料中に存在するいくらかのゴム(特に、「低分子量」ゴム、すなわち重量平均分子量が 2 x 104 g/mol 未満であることを特徴とする)は、樹脂を抽出するのに使われる極性溶媒系と同じものによって可溶化される傾向があることに留意することが重要である。好ましい態様では、本発明のプロセスの工程「 i 」の濾過/加圧を、25 ℃から 35 ℃の温度で行うことができる。このような条件下では、極性溶媒から抽出された低分子量ゴムは沈殿する傾向があり、したがって、第2バガスとともに濾過によって分離することができる。よって、このようにして得られたミセルは実質的に樹脂のみを含有する。
好ましい態様において、工程「 i 」の前記濾過/加圧を、35 ℃から 50 ℃の温度で実施することができる。このような条件下では、低分子量ゴムは溶液中に残る傾向があり、それ故に、濾過/加圧後に得られるミセラは、おそらく前記低分子量ゴムを含み、用途に応じて、上記低分子量ゴムからの樹脂を更に分離する工程に供してもよいし、供しなくてもよい。
第2樹脂富化ミセラを、便宜的に前記極性有機溶媒を除去するような方法で処理する(工程「 j 」、100)。この極性有機溶媒は、抽出工程「 h 」に再利用することができ、濃縮された状態の前記植物から前記樹脂を回収することができる。
前記処理を、大気圧若しくは真空下で、間接的な熱による蒸発および/または直接的な蒸気ストリッピングおよび/または空気ストリッピングによって行うことができる。
工程「 h 」において前記植物から抽出される樹脂と共に、第2ミセラは一定量の水を含有していることがあり、この水を工程「 j 」での蒸留によって極性有機溶媒から分離した後に、前記溶媒を抽出工程「 h 」へ再利用しなければならないこと、を強調することは重要である。
前記グアユール樹脂は、例えば、F.S.Nakayamaによって「グアユールの将来の発展(Guayule future development) 」( 2005 年)Industrial Crops and Products、第 22 巻、3-13 頁に記載されているように、多くの適用分野で使用され得る。
前記樹脂には、精油産業にとって潜在的に興味深く、またある場合には、医薬品および化粧品分野にとって興味のある特性を示す昆虫フェロモンの生産にも適している、脂肪酸グリセリド、ワックスおよびテルペン科に属するイソプレン成分などの二次代謝産物が豊富にある。前記樹脂画分を、大気中の薬剤、並びに例えば真菌およびシロアリなどの寄生虫による被害に対する耐性を増強するために、建物に使用される木材材料の処理にさらに有利に使用することができる。
濾過/加圧工程「 i 」から得られた第2バガスは、前記樹脂は除去されているがまだゴムを含有し、大気圧若しくは真空下で、間接的な熱による蒸発および/または直接的な蒸気ストリッピングおよび/または空気ストリッピングにより残留極性有機溶媒を除去する(工程「 k 」、110)。
このようにして、前記極性溶媒系とその後のゴム抽出段階で使用される非極性溶媒系との混合が回避される。
除去工程「 k 」(110)から回収された極性有機溶媒は、除去工程「 j 」(100)から回収された同じ溶媒と合わし、任意選択で残留水を除去する蒸留をした後で、工程「 h 」(80)に再利用される。
前記第2バガスは、前記樹脂および極性有機溶媒が除去され、次いで、少なくとも1種の非極性有機溶媒と安定化系を含む非極性溶媒系に分散されることによって、工程「 l 」の第2抽出工程(120)に供される。この工程では、前記ゴムを前記非極性溶媒系によって抽出する。使用すべき前記非極性溶媒系の容量は、前記第2バガスの重量に基づいて計算する。好ましい態様において、非極性溶媒系の容量と第2バガスの重量との間の比を、1.5 から 7 とすることができ、好ましくは 2 から 5 とすることができる。
抽出工程「 l 」で使用される非極性溶媒系は、少なくとも1種の炭化水素溶媒を含むことができる。好ましくは、前記少なくとも1種の溶媒は、4 個から 9 個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状アルカン(例えば、ペンタン、ヘキサンまたはヘプタン)、5 個から 10 個の炭素原子を有するシクロアルカン若しくはアルキルシクロアルカン(例えば、シクロペンタンまたはシクロヘキサン)、6 個から 10 個の炭素原子を有する芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエンまたはキシレン)、またはそれらの混合物から選択することができる。
好ましい態様において、前記非極性有機溶媒はヘキサンである。
好ましい態様において、前記非極性有機溶媒はシクロヘキサンである。
前記非極性溶媒系中に存在する安定化系は、少なくとも1種の酸化防止剤を含むことができる。有利に使用することができる酸化防止剤は、ヒドロキノン誘導体、立体的に嵩高い基で置換されたフェノールから誘導された化合物、若しくは立体障害のあるアミノ基を有する p-フェニレンジアミン、またはそれらの混合物とすることができる。好ましい態様では、前記極性溶媒系には、2,5-ジ[tert-アミル]ヒドロキノン( CAS 番号 79-74-3 )および重合したアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩( CAS 番号 9084-06-4/36290-04-7 )を含む水性混合物、p-クレゾールとジシクロペンタジエンとイソブチレンの反応生成物( CAS 番号 68610-51-5 )および重合したアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩( CAS 番号 9084-06-4/36290-04-7 )の水性混合物、4-[[4,6-ビス(オクチルチオ)-1,3,5-トリアジン-2-イル] - アミノ] -2,6-ジ-tert-ブチルフェノール( CAS 番号 991-84-4 )、N-1,3-ジメチルブチル-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン( CAS 番号 793-24-8 )、若しくはN-1,3-ジメチルブチル-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン ( CAS 番号 793-24-8 )およびN-1,4-ジメチルペンチル-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン( CAS 番号 3081-01-4 )の混合物、またはそれらの混合物から選択される酸化防止剤を含むことができる。前記極性溶媒系は、好ましくは、酸化防止剤の4-[[4,6-ビス(オクチルチオ)-1,3,5-トリアジン-2-イル] - アミノ] -2,6-ジ-tert-ブチルフェノールを含む。
好ましい態様では、前記極性溶媒系を、1回または複数回の向流工程で、撹拌を伴ってまたは伴わずに、0.1 から 5 時間の間、25 ℃から使用する前記極性有機溶媒の沸点の間の温度で、前記第2バガスと接触させることができる。
好ましい態様において、前記工程「 l 」を、0.5 から 2.5 時間の間で実施することができる。
さらに好ましい態様において、前記工程「 l 」を、35 ℃から 60 ℃の温度で実施することができる。
好ましい態様では、前記非極性溶媒系および前記第2バガスを 0.5 から 2.5 時間の間、35 ℃から 60 ℃の温度で、互いに接触させる。
完了時に、第3ゴム富化ミセラおよびほとんどすべての前記樹脂と天然ゴムが除去された第3のバガスを互いに分離するために、前記非極性溶剤系中のバガスの懸濁液を濾過/加圧に供する(工程「 m 」、130)。
濾過/加圧を、工程「 f 」に関して上記記載のように実施することができる。
次の工程「 n 」において、天然ゴムを含む第3ミセラを、前記植物から抽出されたゴムを回収するために、ストリッピングおよび/または蒸発による前記非極性溶媒除去工程(140)に送る。
好ましい態様では、上記非極性有機溶媒の除去を、分散剤系の存在下での水蒸気ストリッピングによって行うことができる。
この目的のために、溶液中に天然ゴムを含むミセラを、水を含み、蒸気流が運ばれる分散剤系を組み込んでいる、ストリッピング反応器、または「ストリッパー」に供給する。分散剤系に導入された蒸気の一部は、凝縮し、溶媒を蒸発させるのに必要な熱を供給する。こうして水中の天然ゴム塊の懸濁液が得られる。
前記分散剤系は前記懸濁液を安定化させる。そのことにより、加工性が促進され(例えば、ポンプ輸送が可能になる)、上記塊の間の凝集性が低下する。
本発明の好ましい態様において、前記分散剤系は、Al、Ca 並びに Mg から選択される金属の少なくとも1種の水溶性塩、およびポリカルボキシレートファミリーに属する少なくとも1種の水溶性界面活性剤を含むことができる。本発明の好ましい態様において、前記界面活性剤を無水マレイン酸と2,4,4-トリメチル-1-ペンテンとの共重合体のナトリウム塩(CAS 37199-81-8 )とすることができる。前記界面活性剤は、極めて低い毒性を特徴とし、Sopropon(登録商標) T 36 (ローヌ・プーラン)、Geropon(登録商標) T / 36 ( Rhodia )、または Orotan(登録商標) 731A ER ( Rohm & Haas )の名前で、液体で水混和性の状態で販売されている。
前記分散剤系は、好ましくは、塩化カルシウムおよび Orotan(登録商標) 731A ER を含む。
分散剤系の存在下での水蒸気ストリッピングによって前記非極性有機溶媒が除去される効率は、上記のように、ゴムから溶媒を除去するプロセスが上記塊の形成と同時に進行するので、極めて高い。
得られたゴム塊の水中懸濁液を、液相の除去(例えば、濾過および/または塊の圧搾による)および水の蒸発に供することができる。
前記塊の圧搾および残留水の最終的な蒸発を、2つの別々の押出機で行うことができる。第1の押出機は、ゴム塊を圧縮し、水を液相中に出すことができる。一方、第2の押出機では、力学的エネルギーの散逸または熱を加えることにより、任意選択で真空状態下で、固体相の温度が上昇するので水が蒸発し、その水は適切な脱気ゾーン中の蒸気状態に直接送られる。
上記処理の完了時に、揮発性物質(主として水であるが)の含有量が0.75 重量%未満、好ましくは揮発性物質の含有量が 0.75 から 0.5 %であるゴムを得ることが可能である。
揮発性物質の含有量は、標準的な分析方法 ASTM D1278-91 ( 1977 )を使用して測定することができる。
本発明によるプロセスにおいて使用される極性および非極性有機溶媒の前記塊内の残留含有量は、全体で 4000 ppm 未満である。好ましい態様において、前記ゴム中の前記有機溶媒の残留含有量を、4000 ppm 未満とすることができ、50 ppm 以上とすることができる。より好ましくは、前記有機溶媒の含有量を、2000 ppm から 75 ppm とすることができる。
さらに好ましい態様では、前記有機溶媒の含量を 1000 から 100 ppm とすることができる。
有機溶媒の残留含有量を、キャリヤーガスとしてヘリウムを使用し、水素炎イオン化型検出器( FID )を備えた、溶融シリカカラムでの定性/定量ガスクロマトグラフィー分析によって測定することができる。この分析は、既知量の n-オクタンを内部標準として含有する二硫化炭素中に 0.1 mg の精度で秤量したゴム試料を溶解することによって実施される。得られた溶液 1 μl をガスクロマトグラフに注入する。この機器は、内部標準としてn-オクタンを含む二硫化炭素中に既知量の測定対象有機溶媒( 0.01 mg の精度)を含有する溶液 1 μlを注入することによって較正される。記載された方法で検出可能な最小量は 1 ppm である。
上記処理の更なる利点は、一旦溶媒が除去されても、例えば振動ふるい分離、加圧、押出などのプロセスにおいて、ゴムが優れた加工性を保持することである。
本発明によるプロセスを適用することによってのグアユール植物から抽出されるゴムの収率を、前記植物に存在するゴムの総量に対して 80 % 以上とすることができる。ゴムの上記総量は、M. Geppi、F. Ciardelli、C.A. Veracini、C. Forte、G. Cecchin および P. Ferrari の「13C および 1H 固体 NMR 分光法によるポリオレフィンエラストマーの動態と形態 (Dynamics and morphology of polyolefinic elastomers by 13C and 1H solid-state NMR) 」(1997年)、Polymer、第38巻、5713~5723頁、に記載されいるように、13C 固体 NMR 分光法によって測定される。
好ましい態様において、上記ゴム抽出収率を 80 から 95 % とすることができる。
得られるゴムは、1 x 106 から 2 x 106 g/mol の間の重量平均分子量であることを特徴とする。
本発明によるプロセスで得られたグアユール天然ゴムの多分散指数値は、好ましくは2 から 5 を含み、より好ましくは 2.5 から 3.5 を含む。
したがって、本発明は、本発明によるプロセスで得られ、重量平均分子量が1 x 106 から 2 x 106 g/mol の間であり、揮発性物質含有量が0.75 重量%未満、および残留有機溶媒含有量が 4000 ppm 未満であることを特徴とする、グアユールゴムをさらに提供する。
好ましい態様において、前記ゴム中の前記有機溶媒の残留含有量を、4000 ppm 未満とすることができ、50 ppm 以上とすることができる。より好ましくは、前記有機溶媒の含有量を、2000 ppm から 75 ppm とすることができる。
さらに好ましい態様では、前記有機溶媒の含量を 1000 から 100 ppm とすることができる。
本発明のプロセスによって得られる天然ゴムを、様々な異なる商業的用途のために加工することができる。天然グアユールゴムの特性は、パラゴムノキ(Hevea brasiliensis)からの天然ゴムと同等またはそれを上回る物理的性質を有する天然ゴム製の品目を製造するのに特に適しており、育児用品、スポーツ用品および生物医学用消耗品分野での利用に特に適している。
工程「 m 」で得られた第3バガスは、樹脂およびゴムが除去されても依然として残留非極性有機溶媒を含有しているので、大気圧若しくは真空下で、間接的な熱および/または直接蒸気ストリッピングおよび/または空気ストリッピングによる、本発明によるプロセスの工程「 o 」における前記溶媒の除去(150)に供される。
前記プロセスの完了時に回収されたバガスを加水分解および発酵プロセスに供することができ、動物飼育に使用する製品を得ることができる。このような使用は、元々存在していたゴムおよび樹脂を前記バガスから除去することに依存することは明らかである。
他の場合には、前記バガスを、例えばバイオ接着剤またはバイオ農薬を得るために二次的プロセスで再利用することができる。また、第二世代の糖源として、発酵によってバイオ燃料および/またはバイオエタノールにその後変換することができる。
前記バガスから得られた木質材料を、建築材料、燃料ペレットおよびブリケットを得るためにさらに加工することができる。または、農業において、マルチまたは肥料として使用することができる。
除去工程「 o 」(150)から回収された無極性有機溶媒は、除去工程「 n 」(140)から回収された同じ溶媒と混合され、抽出工程「 l 」(120)に再利用される。
いくつかの非限定的な実施例を、本発明を実施し、より良く説明するために以下に提供する。
それにもかかわらず、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載され説明されたプロセスを、さらに修正および変更することができると理解される。
(実施例1) 本発明によるプロセスを使用するグアユール植物からのラテックス抽出試験
南イタリアの出願人によって運営されている実験場で生育された約 20 のグアユール植物を、約 15 kg のバイオマスを得るために、地上から約 10 cm の高さで切った。
前記植物は葉を除去し、温度および相対湿度が常に監視されていて、覆われていて換気された環境下で、パレットの上に置いた。
前記環境下で 15 日間保存した後、200 g の葉を除いた植物( 41 % の残留水分を有する)を、酸化防止剤として 1 mL の Wingstay(登録商標) L ( p - クレゾールとジシクロペンタジエンとイソブチレンの反応生成物)を含む 0.2 重量%の KOH 水溶液 0.5 L に浸漬した。そして、0.5 mm より小さい断片が得られるまでハンマーミルで細断した。
植物材料の懸濁液を濾過し、得られたミセラを遠心分離して、ラテックスを微細な固体粒子および過剰の水から分離した。
前記ラテックス( 400 mL )を含む前記ミセラを 10 ml の 20 %(容積/容積)の硫酸で処理し、70 ℃で 1 時間維持して、そこに含まれるラテックスを凝固させた。
このようにして 3.8 g のゴムを得たが、これは前記植物に存在するゴムの量に対して 50 %の抽出物収率に相当する。前記葉を取り除いた植物に存在するゴムと樹脂の総量を、13C固体NMRおよびFTIR分光法によって測定した。
ラテックスから得られたゴムは、標準としてポリスチレンを用いたゲル浸透クロマトグラフィーによって分析すると、1.6 x 106 g/mol の重量平均分子量を持つことが特徴とされた。分子量分布のプロファイルに基づくと、得られたゴムは非常に狭い分子量範囲(1 x 106 g/mol 以上、2 x 106 g/mol 以下)にあることを特徴とし、多分散指数値が3.1であり、前記ゴムが高品質であることを証明する(図5)ことは注目される。
(実施例2) 本発明によるプロセスを使用するグアユール植物からの樹脂抽出試験
実施例1に記載したようにして得られた第1バガス( 275 g、H2O 中 60 % )を 2 L のガラスフラスコに移し、酸化防止剤として 5 mg の Irganox(登録商標) 565(4-[[4,6-ビス(オクチルチオ)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-アミノ]-2,6-ジ-tert-ブチルフェノール)を溶解した 1000 mL の純エタノール( 95 % )中に分散させた。
得られた懸濁液を、一定状態で撹拌しながら( 150 rpm に設定した機械式撹拌機を用いて) 40 ℃で 1 時間維持し、次いでグーチフィルター(空隙率 10 から 15 μm )を用いて濾過し、樹脂富化ミセラ(透過液)を、ゴムを含有する第2バガスから分離した。上記バガスをまた、樹脂を含有するエタノール画分の回収を促進する目的で、濾過装置内で加圧濾過した。
蒸発に供されたミセラから 8.3 g の樹脂が得られたが、これは前記植物に存在する樹脂の量に対して 94 %の抽出物収率を表している。葉を取り除いて不完全乾燥させた植物中に存在する樹脂の総量を、FTIR 分光法によって測定した。
(実施例3) 本発明によるプロセスを使用するグアユール植物からのゴム抽出試験
実施例2に記載したようにして得られた第2バガスを、真空ストリッピングによるエタノール除去に供した。次いで、それを秤量し( 101 g )、1 L のガラスフラスコに移し、酸化防止剤として 0.2 g の Irganox(登録商標) 565(4-[[4,6-ビス(オクチルチオ)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-アミノ]-2,6-ジ-tert-ブチルフェノール)を溶解した 500 ml の純ヘキサン (95 %) 中に分散させた。
得られた懸濁液を、一定状態で撹拌しながら( 150 rpm に設定した機械式撹拌機を用いて) 55 ℃で 1 時間維持し、次いでセライトパッド(厚さ 20 mm)を用いて濾過し、ゴム富化ミセラ(透過液)を、樹脂およびゴムを除去した第3バガスから分離した。上記バガスをまた、溶液中にゴムを含む液体画分の回収を促進する目的で、濾過装置内で加圧濾過した。
次いでゴム富化ミセラを、ストリッピングによって溶媒を蒸発させてゴムを回収した。
得られたゴム 1.8 g は、標準としてポリスチレンを用いたゲル浸透クロマトグラフィーによって分析され、1.8 x 106 g/mol の重量平均分子量を持つことが特徴とされた(図4)。前記ゴムは、多分散指数が 2.9 であることが特徴とされ、前記ゴムが高品質であることが示される。
(比較例4) 本発明によらないグアユール植物からのラテックス抽出との比較試験
実施例1と同じ手順を使用したが、葉を除去した後、前記植物を、直ちに、すなわち、制御された湿度および温度の環境下で前記植物を保存することなく、ラテックス抽出に供した。200 g の植物から 4.1 g のゴムが得られ、収率は55 % であった。
ラテックスから得られたゴムは、標準としてポリスチレンを用いたゲル浸透クロマトグラフィーによって分析すると、0.8 x 106 g/mol の重量平均分子量を持つことが特徴とされた。
(比較例5) 本発明によらないグアユール植物からのラテックス抽出との比較試験
実施例1と同じ手順を使用したが、葉を取り除いた後、前記植物を無換気の環境下で15日間保存した。保存後の残留水分は65%である。
200 g の植物から 1.1 g のゴムが得られ、収率は 15 % であった。
ラテックスから得られたゴムは、標準としてポリスチレンを用いたゲル浸透クロマトグラフィーによって分析すると、0.8 x 106 g/mol の重量平均分子量を持つことが特徴とされた。
(比較例6) 本発明によらないグアユール植物からのラテックス抽出との比較試験
実施例1と同じ手順を使用したが、コンバインハーベスターを使用して前記植物を採取したので、2 cm未満のサイズとなった点が異なっており、その結果、葉を取り除くことが不可能となった。
前記植物を15日間、無換気の環境下で保存し、環境の温度も相対湿度も監視しなかった。保存後の残留水分は60%であった。
0.7 g のゴムが得られ、収率は 9% であった。
ラテックスから得られたゴムは、標準としてポリスチレンを用いたゲル浸透クロマトグラフィーによって分析すると、0.7 x 106 g/mol の重量平均分子量を持つことが特徴とされた。
(実施例7) 蒸気流中でのストリッピングによるグアユールゴムからの非極性有機溶媒の抽出
17 L の脱イオン水を、バッフル付きダブルプロペラ機械式攪拌機を備えた 50 Lのストリッパーに入れた。次いで、ストリッパーの機械式撹拌機を 396 rpm の速度に設定した。
1インチラインからのスチーム供給を開始し、3.44 gの Orotan(登録商標) 731 および 0.24 gの CaCl2 を続けて添加した。
次いで、1/4 インチラインを用いて、本発明のプロセスに従って得られた、前記溶液の全重量に対して 8 重量% のグアユールゴムを含むシクロヘキサン中のグアユールゴム溶液 500 g を、200 g /min の流速で、供給した。
水の温度を 98℃に維持するために、蒸気流の流速を調節した。
混合中に生成された蒸気は、凝縮していない蒸気およびシクロヘキサン蒸気を基本的に含み、ストリッパーの頂部に存在するバルブを介して排出され、凝縮器に送られた。凝縮した水蒸気と凝縮したシクロヘキサンを含む水相は、凝縮器から出て、デカンターへと送られ、水に流れおよびシクロヘキサンの流れが分離されて、さらなる処理に送られた。
シクロヘキサン中のグアユールゴムの上記溶液の供給が完了した後、ストリッパーの底部にあるバルブを開き、グアユールゴムの塊と水を含むポリマー溶液を、ストリッパーの底部から排出させ、フィルターに通し、そこから回収された水の流れは廃棄のために送られ、ゴムの塊を次の乾燥工程に送った。

Claims (29)

  1. グアユール植物から、ラテックス、樹脂およびゴムを抽出するプロセスであって、
    a. グアユール植物を採取する工程;
    b. 前記植物から葉を取り除く工程;
    c. 前記植物中の残留水分を 30から 45 % の範囲に維持するために、前記葉を取り除いた植物を、制御された温度および相対湿度の環境下で、7から 21 日間保存する工程;
    d. 前記葉を取り除いた植物を安定化系を含む塩基性水溶液に浸漬する工程;
    e. 植物断片を含む植物材料の水性懸濁液を得るために、前記塩基性水溶液に浸漬された前記葉を取り除いた植物を粉砕する工程;
    f. 前記ラテックスを含む第1ミセラを第1バガスから分離するために、工程「 e 」で得られた水性懸濁液を濾過/加圧する工程;
    g. 濃縮ラテックスを前記第1ミセラから回収する工程;
    h. 少なくとも1種の極性有機溶媒および安定化系を含む極性溶媒系に、前記第1バガスを分散させて、懸濁液を得る工程;
    i. 前記樹脂を含む第2ミセラを第2バガスから分離するために、工程「 h 」で得られた懸濁液を濾過/加圧する工程;
    j. 前記濃縮樹脂を得るために、前記第2ミセラから少なくとも1種の極性有機溶媒を除去する工程;
    k. 工程「 i 」で得られた前記第2バガスから少なくとも1種の極性有機溶媒を除去する工程;
    l. 少なくとも1種の非極性有機溶媒および安定化系を含む非極性溶媒系中に、工程「 k 」で得られた前記脱溶媒化第2バガスを分散させて、懸濁液を得る工程;
    m. 前記ゴムを含む第3ミセラを第3バガスから分離するために、工程「 l 」で得られた前記懸濁液を濾過/加圧する工程;
    n. 固体状態のゴムを得るために、少なくとも1種の非極性有機溶媒を前記第3ミセラから除去する工程;
    o. 少なくとも1種の非極性有機溶媒を工程「 m 」で得られた第3バガスから除去する工程;
    を含む、プロセス。
  2. 前記プロセスの工程が、工程「 a 」から工程「 o 」の順序で行われる、請求項1に記載のプロセス。
  3. グアユール植物を該植物の生育期の再開時に採取する、請求項1または2に記載のプロセス。
  4. 8 cm 以上および 20 cm 以下のサイズで前記植物を採取する、請求項1から3のいずれか一項に記載のプロセス。
  5. 温度が 15 から 40 ℃の間で常に維持され、および/または相対湿度が常に 80 % から 95 % の間に維持される環境下で、工程「 c 」を 10 から 15 日間で実施する、請求項1から4のいずれか一項に記載のプロセス。
  6. 保存工程「 c 」が葉を取り除く工程「 b 」に先行する、請求項1および請求項3から5のいずれか一項に記載のプロセス。
  7. 前記塩基性水溶液の pH が 7.5 以上および 12 以下である、請求項1から6のいずれか一項に記載のプロセス。
  8. 前記プロセスの工程「 d 」において、前記植物材料の重量に対する前記塩基性水溶液の容積の比が 1 と 10 の間、好ましくは 2 と 5 の間である、請求項1から7のいずれか一項に記載のプロセス。
  9. 前記塩基性水溶液が、KOH、NaOH、NH4OH、NaHCO3 またはそれらの混合物から選択される塩基を含み、最終濃度が 0.1 から 0.5 重量% である、請求項1から8のいずれか一項に記載のプロセス。
  10. 粉砕工程「 e 」が1つまたは複数のハンマーミルを使用して実施される、請求項1から9のいずれか一項に記載のプロセス。
  11. 粉砕工程「 e 」によって得られた植物材料の断片が 0.5 と 7.5 mm の間の平均サイズを有する、請求項1から10のいずれか一項に記載のプロセス。
  12. 前記安定化系を含む前記塩基性水溶液に浸漬する工程「 d 」の前に粉砕工程「 e 」を行う、請求項1および請求項3から11のいずれか一項に記載のプロセス。
  13. 抽出工程「 h 」の前に、第1バガスの追加的な粉砕工程が先行する、請求項1から12のいずれか一項に記載のプロセス。
  14. 前記追加的な粉砕工程が、波形ローラーミルおよび/または平滑ローラーミルを用いて行われる、請求項13に記載のプロセス。
  15. 前記プロセスの工程「 h 」において、第1バガスの重量に対する極性溶媒系の容積の比が 1 と 7 の間、好ましくは 2 と 5 の間である、請求項1から14のいずれか一項に記載のプロセス。
  16. 抽出工程「 h 」において使用される極性溶媒系が、1 個から 8 個の炭素原子を有するアルコール、2 個から 8 個の炭素原子を有するエーテルおよびエステル、4 個から 8 個の炭素原子を有する環状エーテル、3 個から 8 個の炭素原子を有するケトン、またはそれらの混合物から選択される少なくとも1種の極性有機溶媒を含む、請求項1から15のいずれか一項に記載のプロセス。
  17. 前記極性有機溶媒がエタノールおよびアセトンから選択される、請求項16に記載のプロセス。
  18. 1回または複数回の向流工程で、撹拌を伴ってまたは伴わずに、0.1 から 5 時間の間、25 ℃から使用される極性有機溶媒の沸点との間の温度で、前記極性溶媒系を前記第1バガスと接触させる、請求項1から17のいずれか一項に記載のプロセス。
  19. 前記濾過/加圧工程「 i 」を 25 ℃から50 ℃の温度で行う、請求項1から18のいずれか一項に記載のプロセス。
  20. 前記プロセスの工程「 l 」において、前記第2バガスの重量に対する前記非極性溶媒系の容積の比が、1.5 と 7 の間、好ましくは 2 と 5 の間である、請求項1から19のいずれか一項に記載のプロセス。
  21. 抽出工程「 l 」において使用される非極性溶媒系が、4 個から 9 個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状アルカン、5 個から 10 個の炭素原子を有するシクロアルカンまたはアルキルシクロアルカン、6 個から 10 個の炭素原子を有する芳香族炭化水素、またはそれらの混合物から選択される少なくとも1種の炭化水素溶媒を含む、請求項1から20のいずれか一項に記載のプロセス。
  22. 前記炭化水素溶媒がヘキサンおよびシクロヘキサンから選択される、請求項21に記載のプロセス。
  23. 1回または複数回の向流工程で、撹拌を伴ってまたは伴わずに、0.1 から 5 時間の間、25 ℃から使用される非極性有機溶媒の沸点との間の温度で、前記非極性溶媒系を第2のバガスと接触させる、請求項1から22のいずれか一項に記載のプロセス。
  24. 工程「 n 」において、分散剤系の存在下での水蒸気ストリッピングにより前記天然ゴムを含む第3ミセラから前記非極性有機溶媒を除去する、請求項1から23のいずれか一項に記載のプロセス。
  25. 前記分散剤系が、Al、Ca および Mg から選択される金属の少なくとも1種の水溶性塩、および前記ポリカルボキシレートファミリーに属する少なくとも1種の水溶性界面活性剤を含む、請求項24に記載のプロセス。
  26. グアユール植物から抽出されたゴムの収率が前記植物中に存在するゴムの総量に対して80%以上である、請求項1から25のいずれか一項に記載のプロセス。
  27. 重量平均分子量が 1 x 106 から 2 x 106 g/mol、揮発物質含有量が 0.75 重量%未満、および残留有機溶媒含有量が 4000 ppm 未満であることを特徴とする、請求項1から26のいずれか1項に記載のプロセスによって得られたグアユールゴム。
  28. 前記有機溶媒の含有量が 4000 ppm 未満及び 50 ppm 以上である、請求項27に記載のグアユールゴム。
  29. 多分散指数値が 2 から 5 であり、好ましくは 2.5 から 3.5 である、請求項27または28に記載のグアユールゴム。
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