JP2018521680A - ステビオール配糖体を生成するための発酵法 - Google Patents

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Abstract

レバウジオシドD及びレバウジオシドMなどのステビオール配糖体を、遺伝子操作を受けた酵母を用いて生成するための方法が開示される。本方法は、酵母を非発酵性炭素源上で増殖させることを含む。他の方法は、多糖類の糖化及び発酵が同時に発生する、1つ以上の多糖類上で酵母を増殖させることを含む。

Description

本出願は、「Fermentation Methods for Producing Steviol Glycosides」と題され、2015年8月6日に出願された米国仮出願第62/201,941号の利益を主張するものであり、その全体が、参照により本明細書に組み込まれる。2015年5月7日に作成された「CAR0217P1_Sequence_Listing.txt」と題され、95キロバイトのサイズを有するASCIIテキストファイルの内容全体が、それらの全体において参照により本明細書に組み込まれる。2016年8月6日に作成されたCAR0217WO Sequence Listing.txtもまた、本明細書と共に出願され、参照により本明細書に組み込まれる。
スクロース、フルクトース、及びグルコースなどの糖は、飲料、食品、医薬品、及び経口衛生/化粧料製品に心地よい味を提供するために利用される。特にスクロースは、消費者に好まれる味を付与する。スクロースは優れた甘味特性を提供するが、高カロリーである。ノンカロリーまたは低カロリー甘味料が消費者需要を満たすために導入されており、好ましい味特性を有するこれらの種類の甘味料が求められている。
ステビアは、北西アメリカから南アメリカまでの亜熱帯及び熱帯地域に原生するヒマワリ科(Asteraceae)のハーブ及び低木の約240種の属である。ハイノキ(sweetleaf、sweet leaf)、糖葉(sugarleaf)、または単にステビアとして一般に知られるStevia rebaudiana種は、その甘い葉のために、広く栽培されている。ステビア系甘味料は、1つ以上の甘味化合物を葉から抽出することによって得ることができる。これらの化合物の多くは、ステビオールの配糖体、ジテルペン化合物であるステビオール配糖体である。これらのジテルペン配糖体は、糖よりも約150〜450倍甘い。
ステビオール配糖体の例は、WO2013/096420(例えば、図1の一覧表を参照)及びOhta et.al.,“Characterization of Novel Steviol Glycosides from Leaves of Stevia rebaudiana Morita,”J.Appl.Glycosi.,57,199−209(2010)(例えば、204ページの表4を参照)に記載されている。構造的には、ジテルペン配糖体は、図2a〜2kに提示されるように、単一塩基のステビオールによって特徴付けられ、C13及びC19位における炭水化物残基によって異なる。PCT特許公報WO20013/096420も参照されたい。
典型的には、乾燥重量に基づいて、ステビアの葉で見出される4つの主要なステビオール配糖体は、ズルコシドA(0.3%)、レバウジオシドC(0.6〜1.0%)、レバウジオシドA(3.8%)及びステビオシド(9.1%)である。ステビア抽出物中で特定された他の配糖体には、レバウジオシドB、D、E、F、G、H、I、J、K、L、M、N、O、ステビオールビオシド、及びルブソシドのうちの1つ以上が挙げられる。
主要なステビオール配糖体RebAは、飲料用途における甘味料として一般的に使用されているが、これは異味の問題を有する。最近になって、より良好な味特性を有するある特定の目立たないステビオール配糖体に焦点が当てられつつある。例えば、レバウジオシドMは、より高い甘味強度を有し、他のステビオール配糖体よりも強力である(例えば、Prakash,I.,et al.(2013)Nat.Prod.Commun.,8:1523−1526、及びWO2013/096420を参照)。レバウジオシドDは、スクロースよりも200〜220倍甘い味を有し、官能評価においては、これは、甘味の遅い開始を有し、非常に清涼感があった(例えば、Prakash,I.,et al.(2012)Int.J.Mol.Sci.,13:15126−15136を参照)。
発酵を介してステビオール配糖体を合成することができる組換え生物を調製するために、分子技術が用いられてきた。例えば、ステビオール配糖体の合成に関与する酵素をコード化する複数の導入遺伝子を有するSaccharomyces cerevisiaeの組換え株が、レバウジオシドM及びレバウジオシドDの生成に使用されている(例えば、WO2014/222227を参照)。
Saccharomyces cerevisiaeは、通常、培地中、>1〜2g/lのグルコースの存在下で発酵する(クラブツリー効果)。これが生じるとき、エタノールが発酵生成物として生成される。エタノールの生成は、バイオマス及び所望のバイオプロダクト(例えば、ステビオール配糖体)を低減させる。グルコースを制限された状態で維持し、及び/またはクラブツリー効果を刺激しない基質を使用する1つのアプローチは、ステビオール配糖体の生成を支援し得る非発酵性基質を使用することであり得る。グルコース放出を制限し、かつグルコースレベルを酵母の発酵を刺激するものよりも低く維持するための別のアプローチは、同時糖化発酵(SSF)の適用によるものである。
非発酵性基質上で酵母を増殖させることによってステビオール配糖体を生成する方法が開示される。同時糖化発酵によって、酵母を増殖させてステビオール配糖体を生成する方法も開示される。
一態様によるステビオール配糖体(複数可)の生成方法は、1つ以上のステビオール配糖体(複数可)を生成することができる遺伝子操作を受けた酵母を、遺伝子操作を受けた酵母によって発酵可能な炭水化物を含有するグルコース制限培地中で増殖させることを含む。発酵可能な炭水化物の50重量%(wt%)未満、好ましくは<20重量%、より好ましくは<10重量%または<5重量%が、グルコース及び/またはフルクトースであり、すなわち、グルコース、フルクトース、またはグルコース及びフルクトースである。いくつかの態様では、グルコース及び/またはフルクトースは、発酵可能な炭水化物の2重量%未満、好ましくは<1重量%を構成してもよく、1つの有用な態様では、グルコース制限培地は、実質的にグルコースを含まない。発酵可能な炭水化物の少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、または少なくとも95重量%は、ラフィノース、マンノース、トレハロース、ガラクトース、マルトース、グリセロール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され、好ましくは、ラフィノース、マンノース、トレハロース、ガラクトース、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され、より好ましくは、ラフィノース、マンノース、トレハロース、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
別の態様において、ステビオール配糖体(複数可)の生成方法は、
(a)1つ以上のステビオール配糖体(複数可)を生成することができる遺伝子操作を受けた酵母と、1つ以上の多糖類及び/または1つ以上のオリゴ糖類を有する炭素源とを提供することと、
(b)1つ以上の多糖類及び/または1つ以上のオリゴ糖類の少なくとも一部を、1つ以上の単糖類に変換することと、
(c)遺伝子操作を受けた酵母を1つ以上の単糖類上で増殖させて、1つ以上のステビオール配糖体(複数可)を生成することと、を含む。
本明細書に記載される本開示の実施形態は、網羅的であること、または本発明を以下の詳細な説明に限定することを意図するものではない。むしろ、選択及び説明される実施形態の目的は、当業者による本発明の原理及び実施の認識及び理解を容易にすることができるようにするものである。
本開示の発酵法は、ステビオール配糖体を生成することができる遺伝子操作を受けた酵母を使用する。ステビオール配糖体を生成することができる遺伝子操作を受けた酵母は、細胞中の1つ以上のステビオール配糖体の形成を促進する酵素(複数可)をコード化する1つ以上の外因性核酸を含む。
本明細書で使用される場合、「ステビオール配糖体(複数可)」という用語は、ステビオールの配糖体を指す。例示のステビオール配糖体には、レバウジオシドA、レバウジオシドB、レバウジオシドC、レバウジオシドD、レバウジオシドE、レバウジオシドF、レバウジオシドG、レバウジオシドH、レバウジオシドI、レバウジオシドJ、レバウジオシドK、レバウジオシドL、レバウジオシドM、レバウジオシドN、レバウジオシドO、ステビオシド、ステビオールビオシド、ズルコシドA、及びルブソシドが挙げられるが、これらに限定されない。遺伝子操作を受けた酵母は、天然に見出される(「自然発生の」)ステビオール配糖体と同様であるステビオール配糖体ならびにStevia rebaudianaの葉に存在することが知られていないステビオール配糖体を生成することができる。ステビオール配糖体は、酵素的方法によって遺伝子操作を受けた酵母中で形成され得る。
構造的に、ステビオール配糖体は、単一のステビオール塩基である中央分子部分を有し、グルコピラノシル残基が、以下に示した塩基上の原子の数に応じて、ステビオール塩基のC13及び/またはC19原子に結合される。すなわち、グルコピラノシル残基は、以下の式中の基R及びRを表す。
Figure 2018521680
本開示によれば、ステビオール配糖体は、少なくとも2つの相、すなわち各相において、グルコース含有供給組成が、可変供給、その後の一定供給などの異なる供給のモードで培地に提供される第1及び第2の相を有するプロセスで生成される。本明細書に記載される二相式供給プロセスは、第2の相において第1の相よりも遅い増殖速度をもたらすことができ、その結果、ステビオール配糖体生成速度の増加、発酵時間の短縮、及びバイオマス濃度の低下をもたらし得る。遺伝子操作を受けた酵母は、ステビオール配糖体の合成のための経路を提供する一連の酵素を有し得る。例えば、本プロセスは、RebM及びRebDなどのステビオール配糖体を生成し得る。
本開示の方法は、1つ以上のステビオール配糖体に対して経路を提供するように遺伝子操作を受けた様々な酵母宿主細胞を使用し得る。このような細胞は、ステビオール配糖体の合成のための酵素をコード化する1つ以上のDNA構築物(複数可)で形質転換され得る。ステビオール配糖体経路酵素をコード化する外因性DNA構築物のために宿主として使用され得る例示の酵母には、Candida、Kloeckera(Hanseniaspora)、Kluyveromyces、Lipomyces、Pichia(Hansenula)、Rhodotorula、Saccharomycete、Saccharomyces、Schizosaccharomyces、Torulopsis、Torulaspora、Yarrowia、及びZygosaccharomycesの種が挙げられるが、これらに限定されない。例示の種は、Candida albicans、Pichia pastoris、Saccharomyces cerevisiae、Schizosaccharomyces pombe、及びYarrowia lipolyticaである。さらに、宿主細胞はまた、発酵中に改善された性能を提供し得る、ステビオール配糖体経路のもの以外の遺伝子改変を含み得る。
「遺伝子操作を受けた酵母」とは、細胞のゲノム中に一体化されるか、またはプラスミドまたはエピソームなどの染色体外構築物上に存在するかのいずれかで細胞中に導入される少なくとも1つの外因性DNA配列を有する酵母細胞を指す。「外因性」という用語は、宿主酵母中に導入される核酸などの分子、または酵素活性などの活性を指す。外因性核酸は、周知の技術によって酵母宿主中に導入することが可能であり、宿主の染色体物質に対して外部で維持され得るか(例えば、非組込み型ベクター上に維持される)、または組換え事象によってなど、酵母の染色体中に組み込まれ得る。一般的に、遺伝子操作を受けた酵母のゲノムは、1つ以上の組換え遺伝子の安定な導入を通して増強される。外因性核酸は、酵母に対して同種または異種である、酵素、またはその一部をコード化することができる。外因性核酸は、天然に存在しない形態であるように分子技術を通して1つ以上の方法で操作されている核酸を指す「組換え遺伝子またはDNA構築物」の形態とすることができる。
「異種」(例えば、「非天然」)という用語は、言及された分子または生物とは異なる供給源に由来する分子または活性を指す。したがって、言及された生物に対して異種である遺伝子またはタンパク質は、その生物においては見出されない遺伝子またはタンパク質である。本開示の文脈において、「異種グリコシルトランスフェラーゼ」とは、宿主生物に特有であり得る任意のグルコシルトランスフェラーゼポリペプチドとは異なるグリコシルトランスフェラーゼを指す。例えば、第1の種で見出され、その第1種とは異なる宿主酵母生物に外因的に導入された特異的なグリコシルトランスフェラーゼ遺伝子は、宿主酵母に対して「異種」である。
遺伝子操作を受けた酵母は、ステビオール配糖体経路の酵素をコード化する核酸を有する形質転換体を選択するのに好適な栄養要求性マーカーとして使用し得る。宿主酵母は、LYS2、LEU2、HIS3、URA3、URA5、及びTRP1などの、栄養要求性を制御する1つ以上の遺伝子中に改変(欠失等)を含み得る。1つ以上の外因性遺伝子の導入についての所望の遺伝的背景を有する宿主細胞を使用して、1つ以上の遺伝子構築物(複数可)が細胞に導入され、ゲノム中に組み込まれるか、または安定して維持され、発現を可能にする。遺伝子構築物を宿主細胞中に導入するための方法には、形質転換、形質導入、トランスフェクション、共トランスフェクション及び電気穿孔法が含まれる。特に、酵母形質転換は、酢酸リチウム法、プロトプラスト法などを用いて実行され得る。導入される遺伝子構築物は、プラスミドの形態で、または宿主の遺伝子中への挿入によって、または宿主の遺伝子との同種組換えを通して、染色体中に組み込まれてもよい。遺伝子構築物がその中に導入された形質転換酵母は、選択可能マーカー(例えば、上述した栄養要求性マーカー)で選択され得る。発現されたタンパク質の活性、またはステビオール配糖体などのバイオプロダクトの生成を測定することによって、さらなる確認が行われ得る。
ステビオール経路遺伝子を含む外因性核酸配列の形質転換は、当該技術分野において周知の方法を用いて確認され得る。このような方法には、例えば、mRNAのノーザンブロットまたはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅などの核酸分析、または遺伝子産物の発現についての免疫ブロット法、または導入された核酸配列もしくはそれらの対応する遺伝子産物の発現を検査するための他の好適な分析法が挙げられる。当業者には、外因性核酸が所望の生成物を生成するのに十分な量で発現されることが理解され、発現レベルが、当該技術分野において周知であり、また本明細書に開示される方法を用いて、十分な発現を得るように最適化され得ることもさらに理解される。
テルペノイド化合物のイソペンテニル二リン酸(IPP)及びジメチルアリル二リン酸(DMAPP)は、遺伝子操作を受けた酵母中で、ステビオール配糖体に対する化学的前駆体として機能し得る。植物、昆虫、及びいくつかの微生物種を含む一部の生物は、アセチル−CoAを一連の化学中間体を経てIPP及びDMAPPに変換するメバロン酸(MVA)経路を有する。一部の生物は、グリセルアルデヒド−3−リン酸(G3P)及びピリビン酸(PYR)で開始する非メバロン酸経路(メチルD−エリスリトール4−リン酸またはMEP経路としても知られる)を通してIPP及びDMAPPを生成する。
酵母Saccharomyces cerevisiaeは、メバロン酸経路の遺伝子を自然に発現する。メバロン酸経路の遺伝子には、(a1)アセトアセチルCoAチオラーゼ(EC 2.3.1.9)、(b1)3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−補酵素A(HMG−CoA)シンターゼ(EC 4.1.3.5);(c1)HMG−CoAレダクターゼ(EC 1.1.1.34);(d1)メバロン酸キナーゼ(EC 2.7.1.36);(e1)ホスホメバロン酸キナーゼ(EC 2.7.4.2);及び(f1)メバロン酸二リン酸デカルボキシラーゼ(EC 4.1.1.33)が挙げられる。メバロン酸経路の酵素は、以下のようにアセチル−CoAをIPPに変換する:アセチルCoA→アセトアセチル−CoA→3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−CoA→メバロン酸→メバロン酸−5−リン酸→メバロン酸−5−ピロリン酸→IPP。
いくつかの実施形態では、遺伝子操作を受けた酵母は、アセチル−CoAからIPP及び/またはDMAPPまでの線束を増加させ、これにより、ステビオールへの経路で使用するためのIPP及び/またはDMAPPの増加したプールを提供するために、1つ以上の改変を含むことができる。これらの改変は、例えば、核酸の複数のコピーを使用して、及び/または天然酵素と比べてより高いレベルの酵素活性を提供する異種酵素、変異型酵素(例えば、1つ以上のアミノ酸置換を含むもの)、もしくは変異型異種酵素を使用して、酵素細胞に対して同種または異種である酵素をコード化する核酸を発現の増加を提供するプロモータの制御下に配置することによってなど、1つ以上のメバロン酸経路酵素(a1)〜(f1)の発現または活性を増加させることを含み得る。
あるいは、非メバロン酸(MEP)経路を用いて、IPP及びDMAPPをステビオール配糖体生成に対する前駆体として提供することもできる。酵母Saccharomyces cerevisiaeは、MEP経路の遺伝子を自然には発現しないが、MEP経路遺伝子を提供するように任意に遺伝子操作を受けることができる。理論上、MEP経路は、これがMVA経路と比べて炭素をCOとして失うことが少ないために、概ね、よりエネルギー的に効率的である(MEP経路:1 CO/IPP;MVA経路:4 CO/IPP;炭素源として糖)。
特に、非メバロン酸(MEP)経路では、化合物イソペンテニル二リン酸(IPP)、ジメチルアリル二リン酸(DMAPP)は、グリセルアルデヒド−3−リン酸(G3P)及びピルビン酸(PYR)からもたらされる一連の中間体を通して生成され、多くの酵素がこの変換に関与している。G3P及びPYRからIPP及びDMAPPまでの生合成経路に関与する酵素には、(a2)1−デオキシ−D−キシルロース−5−リン酸シンターゼ(DXS)、(b2)1−デオキシ−D−キシルロース−5−リン酸レダクトイソメラーゼ(ispC)−、(c2)4−ジホスホシチジル−2C−メチル−D−エリスリトールシンターゼ(IspD)、(d2)4−ジホスホシチジル−2−C−メチル−D−エリスリトールキナーゼ(IspE)、(e2)2C−メチル−D−エリスリトール−2,4−シクロ二リン酸シンターゼ(IspF)、(f2)1−ヒドロキシ−2−メチル−2−(E)−ブテニル−4−二リン酸シンターゼ(IspG)、(g2)4−ヒドロキシ−3−メチル−2−(E)−ブテニル−4−二リン酸レダクターゼ(IspH)、及び(h2)イソペンテニル−二リン酸イソメラーゼ(IDI)が挙げられる。
発酵によりステビオール配糖体(複数可)を生成するための本開示の方法は、G3P及びPYRからIPP及び/またはDMAPPまでの線束を増加させ、これによって、ステビオールへの経路で使用するためのIPP及び/またはDMAPPの増加したプール提供するために、1つ以上の遺伝子改変を有する遺伝子操作を受けた酵母を使用することができる。この改変は、例えば、核酸の複数のコピーを使用して、及び/または天然酵素と比べてより高いレベルの酵素活性を提供する異種酵素、変異型酵素(例えば、1つ以上のアミノ酸置換を含むもの)、もしくは変異型異種酵素を使用して、酵素細胞に対して異種である酵素をコード化する核酸を、増加した発現を提供するプロモータの制御下に配置することによってなど、1つ以上の酵素(a2)〜(h2)の発現または活性を増加させることを含み得る。
発酵によりステビオール配糖体(複数可)を生成するための本開示の方法は、IPP及び/またはDMAPPをステビオールに変換するために、1つの経路をまた含み得る遺伝子操作を受けた酵母を使用することができる。例えば、いくつかの態様では、この遺伝子操作を受けた酵母は、以下の酵素を発現する外因性核酸を含み得る:(a3)ゲラニルゲラニル二リン酸シンターゼ(GGPPS)、(b3)コパニル二リン酸シンターゼ(CPS)、(c3)カウレンシンターゼ(KS)、(d3)カウレンオキシダーゼ(KO)、及び(e3)カウレン酸13−ヒドロキシラーゼ(KAH)。メバロン酸経路の酵素は、以下のように、IPP及び/またはDMAPPをステビオールに変換する:IPP/DMAPP→ゲラニルゲラニル二リン酸→コパニル二リン酸→カウレン→カウレン酸→ステビオール。酵母細胞に対して異種である、酵素(a3)〜(e3)をコード化する外因性核酸は、核酸の複数のコピーを使用して、及び/または高いレベルの酵素活性を提供する変異型酵素(例えば、1つ以上のアミノ酸置換を含むもの)、もしくは変異型異種酵素を使用して、増加した発現を提供するプロモータの制御下に配置され得る。
発酵によりステビオール配糖体(複数可)を生成するための本開示の方法は、ステビオールをステビオール配糖体に変換するための任意の経路を有する遺伝子操作を受けた酵母を使用することができる。複数のステビオール配糖体経路の酵素が遺伝子操作を受けた酵母中に存在する場合、この酵母は、異なるステビオール配糖体を生成することができ得る。例えば、この酵母は、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、または10個を超える異なるステビオール配糖体種を生成することができ得る。
ステビオール配糖体経路は、グリコシル残基の活性化ヌクレオチド糖から受容体分子への転移を媒介する1つ以上のウリジン二リン酸(UDP)グリコシルトランスフェラーゼ(UGT)を含み得る。ステビオール配糖体経路の場合、単糖類単位は、ステビオールまたはステビオール配糖体分子上のヒドロキシもしくはカルボキシル部分へ、またはステビオール塩基に結合されるグルコース基上のヒドロキシル基へ転移され得る。UGTは、配列相同性に基づいてファミリー及びサブファミリーに分類されている。Li,et al.,2001,J.Biol.Chem.276:4338−4343を参照されたい。それぞれが42個のアミノ酸コンセンサス配列を含有するUGTをコード化する100を超える遺伝子のスーパーファミリーが、モデル植物のArabidopsis thalianaにおいて特定されており、UGTをコード化する遺伝子もまた、いくつかの他の高等植物種で特定されている。
例示のUDP−グルコシルトランスフェラーゼは、少なくとも1つのグルコース単位をステビオール及びまたはステビオール配糖体基質に付加して、目標のステビオール配糖体を提供することができる任意のUDP−グルコシルトランスフェラーゼとすることができる。一実施形態では、遺伝子操作を受けた酵母は、UGT74G1、UGT85C2、UGT76G1、UGT91D2、及びさらにはこれらのポリペプチドと実質的(>85%)同一性を有するUGTからなる群から選択される1つ以上のUDP−グルコシルトランスフェラーゼを含み得る。遺伝子操作を受けた酵母は、これらのUGTをコードする1つ以上の外因性核酸分子(複数可)を含み得る。
遺伝子操作を受けた酵母はまた、1つ以上のUGT及びUDP−グルコースリサイクル酵素(複数可)を含み得る。少なくとも1つのグルコース単位をルブソシドに付加して、ステビオシドを形成することができる例示のUDP−グルコシルトランスフェラーゼは、UGT91D2である。少なくとも1つのグルコース単位をステビオシドに付加して、レバウジオシドAを形成することができる例示のUDP−グルコシルトランスフェラーゼは、UGT76G1である。少なくとも1つのグルコース単位をレバウジオシドAに付加して、レバウジオシドDを形成することができる例示のUDP−グルコシルトランスフェラーゼは、UGT91D2である。少なくとも1つのグルコース単位をルレバウジオシドDに付加して、レバウジオシドMを形成することができる例示のUDP−グルコシルトランスフェラーゼは、UGT76G1である。
ステビオール配糖体の生成のために遺伝子操作を受けた微生物及びステビオール配糖体経路の酵素を記載する例示の公開には、例えば、US2014/0357588、WO2014/193934、WO2014/193888、及びWO2014/222227が挙げられ、これらのそれぞれの全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
一実施形態では、ステビオール配糖体の生成に有用な遺伝子操作を受けた酵母は、以下の酵素を発現する:ゲラニルゲラニル二リン酸シンターゼ(GGPPS)、ent−コパニル二リン酸シンターゼ(CDPS)、カウレンオキシダーゼ(KO)、カウレンシンターゼ(KS)、ステビオールシンターゼ(KAH)、シトクロムP450レダクターゼ(CPR)、UGT74G1、UGT76G1、UGT91 d2、及びEUGT11。WO2014/122227は、これらの酵素を発現する遺伝子操作を受けた酵母株を記載している。UGT74G1酵素は、ウリジン5’−ジホスホグルコシル:ステビオール19−COOHトランスフェラーゼ及びウリジン5’−ジホスホグルコシル:ステビオール−13−O−グルコシド19−COOHトランスフェラーゼとして機能する。UGT76G1酵素は、ステビオール主鎖上のいくつかのグリコシル化反応を触媒する、ステビアウリジン二リン酸依存性グリコシルトランスフェラーゼである。UGT76G1酵素は、19−O位または13−O位におけるステビオール及びステビオール配糖体のグリコシル化を触媒することができる。UGT91 D2及びEUGT11酵素は、グルコース部分を受容体分子のステビオール−13−O−グルコシドの13−O−グルコースのC−2’に転移させるウリジン5’−ジホスホグルコシル:ステビオール−13−O−グルコシドトランスフェラーゼ(ステビオール−13−モノグルコシド1,2−グルコシラーゼとも称される)として、またはグルコース部分を受容体分子のルブソシドの13−O−グルコースのC−2’に転移させて、ステビオシドを生成するウリジン5’−ジホスホグルコシル:ルブソシドトランスフェラーゼとして機能し得る。EUGT11酵素はまた、グルコース部分を受容体分子のルブソシドの19−O−グルコースのC−2’に転移させて、19−O−1,2−ジグリコシル化ルブソシドを生成することができる。
「培地」という用語は、遺伝子操作を受けた酵母または真菌がその中で維持されることができ、増殖することができ、発酵することができ、またはこれらの組み合わせを行うことができる液体組成物を指す。「培地」はまた、「ブロス」または「細胞培養」とも称されてもよく、「増殖」、「***」、「呼吸」及び「発酵」などの用語は、培地中で生じている細胞活動の種類をより具体的に規定するために使用されてもよい。
培地は、炭素源などの培地中に存在する成分及びその量に関して定義されることができ、これらには(a)炭水化物、例えばグルコース及びマルトデキストリンなどのデンプン製品、(b)窒素源、例えば、酵母ニトロゲンベース、水酸化アンモニウム、尿素、硫酸アンモニウム、またはこれらの任意の組み合わせ、(c)塩類、例えば、リン酸カリウム(第一、第二)、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、及び塩化カルシウム、(d)ビタミン類、例えばビオチン、パントテン酸カルシウム、葉酸、(ミオ)−イノシトール、ニコチン酸、p−アミノ安息香酸、ピリドキシンHCl、リボフラビン、チアミンHCL及びキレート剤、クエン酸、(e)微量金属類、例えばホウ酸、硫酸銅、塩化コバルト、塩化カルシウム、ヨウ化カリウム、硫酸鉄、硫酸マグネシウム、塩化マンガン、モリブデン酸ナトリウム、及び硫酸亜鉛が含まれる。培地中の成分は、乾燥重量に基づいて定義され得る。さらに、培地は、水系であるか、または「水性」組成物である。培地はまた、そのpH、及び生体適合性酸、塩基、ならびに培地中のpHを制御するために使用される緩衝液に関して定義され得る。
1つの実装において、グルコース制限培地中のグルコース含量は、約0g/L〜約5g/Lまたは0g/L〜約2g/L、または1g/L未満の範囲で維持される。例示の態様では、培地中の、酵母ニトロゲンベース、水酸化アンモニウム、尿素、硫酸アンモニウムなどの窒素源の濃度(総量)は、約5g/L〜約40g/Lの範囲で維持される。例示の態様では、第2の培地中の塩類の濃度(総量)は、硫酸マグネシウム等の塩類は、約0g/L〜約12g/Lの範囲で、リン酸カリウム等の塩類は、約0g/L〜約22g/Lの範囲で維持される。例示の態様では、第2の培地中の微量金属類の濃度(総量)は、約0g/L〜約0.4g/L、または0g/L〜約0.2g/Lの範囲で維持される。
組成物(「供給組成物」)は、遺伝子操作を受けた酵母を含む培地に添加されて、培地の容量を増加させることができ、培地中の遺伝子操作を受けた酵母が増殖すると、バイオマスの量を増加させることができる。供給組成物は、所望の培地を形成するために、酵母の増殖及び発酵のための成分を含み得る。供給組成物は、炭水化物(複数可)、水酸化アンモニウム、尿素、硫酸アンモニウム、またはこれらの任意の組み合わせなどの窒素源、塩類、ビタミン類、及び微量金属類を含み得る。供給組成物中の成分の濃度は、培地中の成分の濃度よりも大きい場合があり、これにより、供給組成物が添加されるとき、これは、遺伝子操作を受けた酵母の発酵に好適な、培地中の成分の所望の量を提供する。
遺伝子操作を受けた酵母の発酵は、任意の植物及び塊茎、根、茎、葉、ならびに種子などの植物部分から抽出できるデンプン及び/または糖含有植物原料を使用して実行され得る。デンプン及び/または糖含有植物原料は、大麦、小麦、トウモロコシ、ライムギ、スルガム、キビ、大麦、ジャガイモ、キャッサバまたは米などの穀物、及びこれらの任意の組み合わせから得ることができる。デンプン含有及び/または糖含有植物原料は、例えば粉砕、麦芽製造、または部分的麦芽製造などの方法によって処理され得る。いくつかの実施形態では、増殖及び/または発酵のための培地は、処理デンプン、例えば、部分的加水分解デンプンを含み得る。部分的加水分解デンプンは、高分子量デキストリン及び高分子量マルトデキストリンを含み得る。ステビオール配糖体の生成に有益な所望の範囲でデンプン及びデンプン分解産物の量を有する部分的加水分解デンプン製品が使用され得る。
任意に、発酵期中に遺伝子操作を受けた酵母によって利用され得るグルコースなどの単糖類の濃度を増加させるために、デンプン分解酵素がデンプン物質を含む培地に添加され得る。例示のデンプン分解酵素には、グルコアミラーゼ及びアミラーゼなどのデンプン分解酵素が挙げられる。
1つの有用な実装において、培地は、遺伝子操作を受けた酵母によって発酵可能な炭水化物を含有するグルコース制限培地であり、グルコース及び/またはフルクトース(すなわち、グルコース、フルクトース、またはグルコース及びフルクトース)の濃度は制限される。グルコース制限培地において、発酵可能な炭水化物は、50重量%(重量%)未満、好ましくは20重量%未満、より好ましくは10重量%未満、または5重量%未満のグルコース及び/またはフルクトースである。グルコース制限培地は、グルコースを実質的に含まなくてもよく、フルクトースを実質的に含まなくてもよく、またはグルコース及びフルクトースの両方を実質的に含まなくてもよい。
グルコース制限培地は、発酵のための主要な炭素源であり得るエタノール制限基質を含む。エタノール制限基質は、ラフィノース、マンノース、トレハロース、ガラクトース、マルトース、グリセロール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。1つの好ましい実装では、エタノール制限基質は、ラフィノース、マンノース、トレハロース、ガラクトース、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。別の好ましい実装では、前記エタノール制限基質は、ラフィノース、マンノース、トレハロース、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。ある特定の有用な実施形態では、エタノール制限基質は、少なくとも95重量%のラフィノース、マンノース、またはトレハロースである。
エタノール制限基質は、グルコース制限基質中の発酵可能な炭水化物の少なくとも50重量%を構成する。エタノール制限基質は、望ましくは、グルコース制限培地中の発酵可能な炭水化物の、少なくとも60重量%または少なくとも70重量%、例えば、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、または少なくとも95重量%を構成する。
そのように所望される場合、グルコース制限培地中の発酵可能な炭水化物は、グルコース、フルクトース、ラフィノース、マンノース、トレハロース、ガラクトース、マルトース、及びグリセロール以外の炭水化物を含んでもよい。使用される供給原料に応じて、これらの糖は、例えばキシロース、アラビノース、セロビオース、またはスタキオースを含み得る。
実際のいくつかの任意のモードでは、発酵は、ステビオール含有化合物を含む培地中で実行され得る。このような化合物は、遺伝子操作を受けた酵母中のグルコシルトランスフェラーゼによって直接使用され得る。例えば、任意に、発酵は、ステビオール−13−O−グルコシドまたはステビオール−19−O−グルコシドを含有する培地中で実行され得る。この培地を使用して、微生物は、機能的EUGT11、機能的UGT74G1、機能的UGT85C2、機能的UGT76G1、及び機能的UGT91 D2をコード化する遺伝子を含有及び発現することができる。レバウジオシドA、レバウジオシドD、及びレバウジオシドMなどの化合物は、この発酵培地から得ることが可能である。別の選択肢として、発酵は、ルブソシドを含有する培地中で実行され得る。この培地を使用して、微生物は、機能的EUGT11、機能的UGT76G1、及び機能的UGT91 D2をコード化する遺伝子を含有及び発現することができる。レバウジオシドA、D、及びMなどの化合物は、発酵後にこの培地から得ることが可能である。
場合によっては、商業規模の経済的利益及び制御を得るために、発酵は工業用容量の発酵槽で行われる。1つの実施形態では、発酵は、約10,000リットル以上の容量を有する発酵槽で行われる。
「第1相」及び「第2相」(ならびに任意に、必要ならば、「前相」、「第3相」、「第4相」、「第5相」など)という用語は、ステビオール配糖体を生成する方法の態様を培地に関して記述するために使用され得る。「期」という用語もまた、「相」に対して使用されてもよい。本プロセスは、プロセスの第2のその後の相において、供給組成物を第1の前の相において供給組成物を添加するモードとは異なるモードで培地に添加することによるなど、培地が各相で異なって処理される2つ以上の相を含む。添加のモードにおける差異は、プロセス中の遺伝子操作を受けた酵母の増殖、及びステビオール配糖体の生成に影響を及ぼす。
第1相(細胞の増殖が、添加の第1のモードによって制御されている)に先立って、細胞は、「前相」に従って培養され得る。前相は、細胞が培地中で増殖され、培地成分(炭水化物、窒素源、塩類、ビタミン類、微量金属類)に順応するようになる「播種/初期増殖期」とすることができる。前相において、細胞への炭水化物の供給は、第1及び第2の相中に行われるようには調節されず、その結果、細胞はそれらの最大の生物学的な速度で増殖し得る。例えば、細胞は前相において、バッチで送り込まれてもよい。細胞が培地に順応するようになると、細胞は増殖期に入り、細胞数を増加させるであろう。前相中に、遺伝子操作を受けた酵母は、酵母***と称される出芽によって増殖することができる。
例えば、前相中に、炭水化物(複数可)、酵母ニトロゲンベース、水酸化アンモニウム、尿素、硫酸アンモニウム、またはこれらの任意の組み合わせなどの窒素源、塩類、ビタミン類、及び微量金属類を含む増殖組成物が、遺伝子操作を受けた酵母をバッチプロセスで含む培地に添加され得る。実際のいくつかのモードにおいて、組成物は、水酸化アンモニウム、尿素、硫酸アンモニウム、またはこれらの組み合わせを唯一の窒素源として有する培地を提供するように添加される。同じ組成物は、細胞の増殖が供給組成物の培地への添加のモードによって制御される、後続の第1相において供給組成物として使用され得る。
急速な細胞増殖及びバイオマスの増加によって特徴付けられる前相の後に、添加の第1のモードに従って、グルコース含有組成物の添加を調節することで、第1相(例えば、工程)が開始することができる。第1相は、供給溶液が培地にどのように添加されるか、及び細胞が添加の種類に応答してどのように増殖するかによるなど、様々な方法で説明され得る。
添加のモードは、遺伝子操作を受けた酵母の倍加時間に影響を及ぼし得る。第1相における倍加時間は、前相における倍加時間よりも長い(よりゆっくりな増殖)。第1の相中に、培地のバイオマスは増加するが、バイオマスは、前相で見られた増加よりも低い速度で増加し得る。第1相はまた、供給溶液が第1のモードとは異なる第2のモードで培地に添加される第2相と比べて、細胞がどのように増殖するかに関して説明することができる。
例えば、第1相では、酵母は、第2の相における増殖を超える第1の範囲内にある1つ以上の増殖速度(複数可)(希釈速度(複数可))を得るような条件下で、培地中で増殖され得る。例えば、播種/増殖期においては、増殖速度は、約0.06 1/時以上、例えば、約0.06 1/時〜約0.17 1/時、または約0.09 1/時〜約0.15 1/時の範囲とすることができる。
任意に、第1相は、培地中のグルコース濃度に関して説明することができる。例えば、実際のいくつかのモードにおいて、第1相は、培地中に3g/L未満のグルコースが存在する時点で開始される。例えば、前相中の培地中のグルコースの量を監視することができ、濃度が3g/Lより下に下降したときに、第1相の供給が開始され得る。
第1相における所望の増殖速度は、グルコースを含む組成物を、第1のモードに従って培地に添加することによって達成され得る。「供給のモード」とは、グルコースを含む供給組成物が遺伝子操作を受けた酵母を有する培地に添加される方法を指す。供給のモードは、供給の一定速度、供給の不定速度、供給組成物の連続添加、供給組成物の一括添加などを含む。供給のいくつかのモードでは、供給組成物は、第1相中に供給の不定速度で培地に添加される。例えば、供給の不定速度は、供給の可変速度とすることができる。
供給の可変速度とは、供給溶液の培地への添加の期間にわたって2つ以上の異なる速度で供給溶液を培地に添加することを指す。実際のいくつかのモードでは、可変速度の供給中に、速度は一定時間にわたって減少する。例えば、プロセスの増殖期では、供給は、増殖期の初期段階での供給のより速い速度から、増殖期の後期での供給のより遅い速度まで変化し得る。これは、供給の速度を一定に減少させることによって行うことができるか、または一連のわずかな減分工程によって行うことができる。実際の任意のモードにおいて、供給の可変速度は、供給の速度を増加させて、その後供給の速度を減少させることを含み得る。
供給の可変速度は、可変速度添加システムを使用して達成され得る。このようなシステムの例には、可変速度ポンプ、またはポンプに動作可能に接続された絞り弁(スロットル弁など)が挙げられ、このポンプまたは弁は、発酵培地中に導入される供給組成物の量を経時的に変化させるために利用され得る。
第1相はまた、第1相の時間帯、培地の温度、増殖したバイオマスの量、及び培地のpHなどの培地に関連する1つ以上のパラメータに関して説明されてもよい。実際のいくつかのモードでは、供給の可変速度を用いる第1相は、約2時間以上から最長約40時間の時間帯にわたって行うことができる。例えば、第1相は、約10時間以上、例えば、約10時間〜約30時間、または約10時間〜約24時間の範囲の時間帯とすることができる。第1相は、遺伝子操作を受けた酵母の増殖の誘導期の全てまたは一部、増殖の対数(指数的増加)期の全てまたは一部を包含し得る。この期間の後に、グルコースを含む供給組成物の培地への添加のモードは、次に変更され得る(例えば、第2相における供給の一定速度に)。
実際の例示のモードでは、第1相において、培地は、約25〜35℃、または28〜32℃の範囲の温度で、最も好ましくは約30℃の温度で維持される。また、遺伝子操作を受けた酵母の増殖は、曝気しながら、かつ攪拌しながら実施され得る。曝気状態は、培地中に溶解された酸素の量、したがって、遺伝子操作を受けた酵母に利用可能な酸素の量に及ぼす効果を有し得る。遺伝子操作を受けた酵母による酸素摂取の量は、酸素が供給される速度によって制御可能であり、培地中の小さな酸素の泡の形成は、攪拌及び/またはスパージングを通して達成され得る。
培地では、また第1相中に、曝気が実施され得る。曝気は、mg分−1リットル−1の単位での溶存酸素の培地への移動速度の観点で記述されてもよい。曝気はまた、溶存酸素(%)の観点で記述されてもよい。(例えば、Anderlei,T.,and Buchs,J.(2000)Biochem.Engin.J.3478:1−6を参照されたい)。微細な気泡の形成を促進するスパージング技術は、所望の曝気を提供するために実施され得る。実際のいくつかのモードでは、第1相中に、攪拌及び曝気は、段階的なやり方などで増加される。二相式供給プロセスを使用する本開示の方法はまた、所望のステビオール配糖体生成をなお提供しつつ、培地の曝気の必要性を低減することも可能である。実際のいくつかのモードでは、溶存酸素は、15%超で維持される。
本明細書で使用される場合、「バイオマス」とは、培地1リットル当たりの乾燥細胞重量のグラム数(DCW/L)で測定され得る、遺伝子操作を受けた酵母の重量を指す。別の例示のパラメータとして、実際のいくつかのモードでは、供給の可変速度を用いる第1相は、少なくとも約5 dcw/Lのバイオマスの量を生成する。好ましくは、生成されるバイオマスの量は、約5g dcw/L〜約60g dcw/L、約20g dcw/L〜約60g dcw/L、または約20g dcw/L〜約40g dcw/Lの範囲である。
別の例として、実際のいくつかのモードでは、供給の可変速度を用いる第1相は、6.0以下、約5.5未満、好ましくは5.2未満、例えば、約4.0〜約5.2の範囲のpHで行われる。第1相中に、pHは、これが所望のより低いpH範囲内、例えば約4.0〜5.2の範囲内に留まるように監視され得る。pHを所望の範囲内で維持するために、酸または塩基が供給中に培地に添加され得る。
第1相後に、遺伝子操作を受けた酵母は、供給組成物を提供するモードが第1相とは異なる「発酵相」などの第2相に入ることができる。第2相では、遺伝子操作を受けた酵母の増殖は、少なくともゆっくりとなり、炭水化物を積極的に同化してステビオール配糖体(複数可)を生成している。本明細書で使用される場合、「発酵」は、完全に好気性、部分的に好気性、または嫌気性条件下で発生し得るステビオール配糖体(複数可)の重要な生成の相を記述するために使用される。部分的好気性条件下では、発酵及び呼吸経路の両方が活性であることができ、一部の細胞増殖が生じてもよい。部分的好気性条件下では、消費される酸素の量は、播種/増殖期中よりも少ない可能性がある。
第2相では、グルコースを有する供給組成物は、第1相とは異なるモードで培地に添加され得る。実際のいくつかのモードでは、第1及び第2相は、同じ容器内で行われ、第1相中に、グルコースを含む供給溶液が、可変速度で容器内の培地に添加され、その後、第2の相では、供給溶液が、同じ容器内の培地に添加されるが、一定速度で添加される。
実際のいくつかのモードでは、第2相において、供給組成物は、一定の供給速度で培地に添加される。例えば、供給の一定速度は、10gのグルコース/1Lの培地/時以下であり、好ましくは、2gのグルコース/1Lの培地/時〜10gのグルコース/1Lの培地/時の範囲の供給の一定速度である。
例えば、発酵及びステビオール配糖体の生成を含む第2相では、酵母は、ある範囲内にある1つ以上の増殖速度(複数可)を得るための条件下の培地中で増殖させ得る。例えば、第2相においては、増殖速度(複数可)は、約0.09 l/時以下、例えば、約0.015 l/時〜約0.09 l/時、または約0.015 l/時〜約0.06 l/時の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、工程(b)における増殖速度(希釈速度)は、工程(a)における最大増殖速度(希釈速度)の50〜90%の範囲である。いくつかの実施形態では、工程(b)における増殖速度(希釈速度)は、工程(a)における最大増殖速度(希釈速度)の50〜100%の範囲である。
実際のいくつかのモードでは、一定速度を用いる第2相は、ステビオール配糖体の所望の生成を提供するために、一定期間にわたって行うことができる。例えば、第2相は、工程(a)の開始から約30時間またはそれよりも遅い時間で開始することができ、その後、工程(a)の開始から最長130時間まで実施することができる。第2相は、ステビオール配糖体の大部分が生成される発酵相の全てまたは一部を包含し得る。好ましくは、ステビオール配糖体(複数可)の大部分(すなわち50%超)は、第2相中に遺伝子操作を受けた酵母によって生成される。二相式供給を含む本開示の方法は、発酵に関して利益を提供し、対照プロセス(例えば、単一相発酵)と比べて、発酵時間の約25%の短縮、またはさらには最大40%の短縮を可能にする。
さらに、実際のいくつかのモードでは、第2相においては、供給の一定速度が、遺伝子操作を受けた酵母が、180g dcw/Lを超えるバイオマス量まで増殖しないように制御され得る。二相式供給を含む本開示の方法は、バイオマス生成に関して利益を提供し、単一相発酵による対照プロセスと比べて、生成されるバイオマスの量の最大約25%の減少を可能にする。
さらに、実際のいくつかのモードでは、第2相中に、培地は、第1相中の培地におけるpHよりも高いpHを有し得る。例えば、第2相の開始時に、または第2相中に、pHをより低いpHからより高いpHに上昇させるために、塩基が培地に添加され得る。塩基は供給組成物中に存在し得るか、または、供給組成物から第2相のために別個に添加され得る。例えば、第2相において、pHは、約pH5.8以上に、または約pH6.0以上に、例えば、約pH5.8〜約pH7.5以上に、または約pH6.0〜約pH7.0の範囲に調整され得る。第2相中に、pHを監視することができ(例えば、周期的に、または継続的に)、pHが所望の範囲から外れる場合には、培地に対する調整を行うことができる。例えば、pHが6.0または5.8より下に下がる場合、pHを約6.0以上に調整するために、水酸化アンモニウムが第2の培地に添加され得る。
実際の例示のモードでは、第2の培地中での発酵及び任意の増殖は、約25〜35℃、または28〜32℃の範囲の温度で、最も好ましくは約30℃の温度で行われる。また、第2の培地中での遺伝子操作を受けた酵母の発酵及び任意の増殖は、曝気しながら、かつ攪拌しながら実施され得る。二相式供給プロセスを使用する本開示の方法はまた、所望のステビオール配糖体生成をなお提供しつつ、培地の曝気の必要性を低減することも可能である。
発酵中に、培地をステビオール配糖体の生成について監視することができる。発酵は、所望のステビオール配糖体の総量及び特性が存在する時点で停止され得る。
「総ステビオール配糖体」とは、液体培地中にあり、遺伝子操作を受けた酵母から得られるステビオール配糖体の量を含む、一定時間の発酵の後に培地中に存在する全てのステビオール配糖体を指す。ステビオール配糖体含量は、培地中の総ステビオール配糖体量に関して表され得るか、または培地中の1つ以上ではあるが、全てではないステビオール配糖体の量に関して表され得る。組成物中のステビオール配糖体の量は、互いに関連して、またはステビオール配糖体の総量に関連して表すことができ、例えば、ステビオール配糖体の総量の重量パーセント、または比、もしくは比の範囲で、重量パーセントとして、またはモルパーセントとして表される。ステビオール配糖体の量はまた、供給の第1及び第2期を含まないプロセスによって調製された対照試料などの対照試料に対して表され得る。
実際のいくつかのモードでは、本開示の方法は、レバウジオシドD及びレバウジオシドMなどの、ある特定のステビオール配糖体の生成で改良を提供する。
本開示の方法は、発酵中にステビオール配糖体の生成速度における改良を提供し得る。例えば、本明細書に記載される第1及び第2相の方法で増殖及び発酵される遺伝子操作を受けた酵母は、対照プロセスで増殖及び発酵される遺伝子操作を受けた酵母株のステビオール配糖体生成の速度に対して、約1%以上、約2%以上、約3%以上、及び最大で約15%もしくは約12%であるステビオール配糖体生成の速度における増加を示すことができる。
本開示による相的供給は、RebD及びRebMの生成ならびに増加した生成速度、短縮した発酵時間及び低減したバイオマス濃度をもたらし得る。
発酵がステビオール配糖体(複数可)を生成する第2相の後に、1つ以上のステビオール配糖体(複数可)を含有する組成物を、様々な技術を使用して、培地から得ることができる。いくつかの実施形態では、透過化剤などの化合物が培地に添加され、ステビオール配糖体の細胞から培地への除去を向上させることができる。
次いで、培地は遠心分離または濾過され、遺伝子操作を受けた細胞を除去することができる。培地は、任意に、低分子量成分(グルコース、塩基性栄養素、及び塩類)を、例えば膜透析によって、除去するために処理され得る。所望の使用に応じて、1つ以上のステビオール配糖体化合物(複数可)を含む組成物が使用され得る。
発酵後に、遺伝子操作を受けた酵母は、ステビオール配糖体の回収を向上させるために、任意に、熱処理法を使用して処理され得る。発酵の後ではあるが、任意の熱処理の前に、所望のステビオール配糖体の大部分が遺伝子操作を受けた酵母内にある状態で、培地は準最適量のステビオール配糖体を含有する場合がある。ステビオール配糖体の回収を増加させるために、実際のいくつかのモードにおいて、遺伝子操作を受けた酵母を発酵させたより高いpHにある培地などの組成物が、50℃〜95℃、または70℃〜95℃の範囲の温度に、5分〜48時間の範囲の時間にわたって加熱される。
ステビオール配糖体を有する組成物を富化もしくは精製形態で提供することが望ましい場合、またはある特定のステビオール配糖体が互いに分離されている場合、さらなる精製を行うことができる。ステビオール配糖体成分のこのような富化または精製は、発酵が行われた培地で行うことができるか、または培地はその後、精製の前によく乾燥され得る。例えば、培地は、凍結乾燥を使用してよく乾燥され、その後処理され得るステビオール配糖体を含む乾燥組成物(例えば、粉末またはフレーク)を形成することができる。
本明細書で使用される場合、用語「総ステビオール配糖体」(TSG)は、乾燥(無水)重量基準で、組成物中の全ステビオール配糖体の含量の和として算出されるものである。
実際のいくつかのモードにおいて、ステビオール配糖体が富化された乾燥発酵ブロスは、精製の出発物質として使用される。例えば、溶媒または溶媒の組み合わせが乾燥発酵ブロスに添加され、ステビオール配糖体を含む材料を溶解または懸濁させることができる。ステビオール配糖体を溶解させるための例示の組み合わせは、水とアルコールとの混合物(例えば、50:50のエタノール:水)である。溶解または懸濁を容易にするために、乾燥ブロス材料を、40℃〜60℃の範囲などの室温を超える温度で加熱することができる。乾燥ブロス材料の、超音波処理などの機械的破壊も行うことができる。溶解または懸濁されたブロス材料は、分取クロマトグラフィーによるなどのさらなる精製の前に、マイクロメートルまたはサブマイクロメートルのフィルターで濾過することができる。
ステビオール配糖体化合物が富化された乾燥発酵ブロスは、逆相液体クロマトグラフィーによるなどの精製を受けることができる。好適な樹脂を用いて、ステビオール配糖体化合物をカラム内に保持することができ、同時に洗浄されてカラムを通り抜ける親水性化合物の除去が、水などの液体で行われる。ステビオール配糖体のカラムからの溶出は、アセトニトリルまたはメタノールなどの好適な溶媒または溶媒の組み合わせによって達成され得る。
ステビオール配糖体の逆相カラムからの溶出は、様々な目的のうちのいずれか1つに有用であり得る組成物をもたらし得る。例えば、精製されたステビオール配糖体組成物は、経口摂取または経口使用のための甘味料組成物として使用され得る。本組成物は、組成物中のステビオール配糖体に関して定義され得る。
ステビオール配糖体を産生するS.cerevisiae株は、WO2011/153378、WO2013/022989、WO2014/122227、及びWO2014/122328に記載される方法を用いて構築され、これらのそれぞれが、その全体において参照により組み込まれる。以下の配列を、親株(EFSC 3841)の構築に使用した:Synechococcus sp GGPPSポリペプチド(配列番号1)をコード化する組換え遺伝子、短縮型Zea mays CDPSポリペプチド(配列番号2)をコード化する組換え遺伝子、A.thaliana KSポリペプチド(配列番号3)をコード化する組換え遺伝子、組換えS.rebaudiana KOポリペプチド(配列番号4、配列番号5)をコード化する組換え遺伝子、A.thaliana ATR2ポリペプチド(配列番号6、配列番号7)をコード化する組換え遺伝子、O.sativa EUGT 11ポリペプチド(配列番号8)をコード化する組換え遺伝子、SrKAHe1ポリペプチド(配列番号9、配列番号10)をコード化する組換え遺伝子、S.rebaudiana CPR8ポリペプチド(配列番号11、配列番号12)をコード化する組換え遺伝子、S.rebaudiana UGT85C2ポリペプチド(配列番号13)をコード化する組換え遺伝子、S.rebaudiana UGT74G1ポリペプチド(配列番号14)をコード化する組換え遺伝子、S.rebaudiana UGT76G1ポリペプチド(配列番号15)をコード化する組換え遺伝子、及びS.rebaudiana UGT91D2変異体(または機能的相同体)、UGT91D2e−b、(配列番号16)ポリペプチド生成ステビオール配糖体をコード化する組換え遺伝子。
UGT91D2のUGT91D2e−b変異体(PCT/US2012/050021からは配列番号5)は、211位のロイシンのメチオニンへの置換及び286位のバリンのアラニンへの置換を含む。(PCT/US2012/050021の表12及び実施例11に記載されるT144S、M152L、L213F、S364P、及びG384C変異体以外の追加の変異体が使用され得る。)アミノ酸修飾L211M及びV286Aを有するS.rebaudiana UGT91D2e−bをコード化するGeneArtコドン最適化配列(アミノ酸配列については配列番号16に、コドン最適化ヌクレオチド配列は配列番号17に記載される)。
株EFSC 4240は、上述した親株に由来し、さらに、S.rebaudianaからのコドン最適化CPR1を含む(アミノ酸配列番号19に対応する配列番号18)。
いくつかの実施形態では、本開示の好適な方法は、下記に記載される様々な実施形態において例証及び例示される。
本発明は、概して、遺伝子操作を受けた酵母を使用するステビオール配糖体の生成方法、ならびに発酵組成物、及び1つ以上のステビオール配糖体を含む発酵生成物に関する。本開示の発酵条件は、以下のうちの1つ以上を促進し得る:遺伝子操作を受けた酵母からのステビオール配糖体力価の増加、ステビオール配糖体生成速度の増加を含む細胞活性の増加、発酵時間の短縮、及びバイオマス濃度の低下。例示の実施形態では、本方法は、例えばレバウジオシドM、レバウジオシドD、レバウジオシドA、レバウジオシドBなどのステビオール配糖体の生成に使用され得る。
本発明の一実施形態は、ステビオール配糖体(複数可)の生成方法を提供し、本方法は、遺伝子操作を受けた酵母の増殖及び発酵に関与する少なくとも工程(a)及び(b)を含む。工程(a)(すなわち、第1相)において、1つ以上のステビオール配糖体(複数可)を生成することができる遺伝子操作を受けた酵母が、第1の範囲内の1つ以上の増殖速度(複数可)(希釈速度(複数可))で、培地中で増殖される。また工程(a)では、グルコースを含む組成物が、酵母を第1の範囲内で増殖させる第1のモードに従って、培地に添加される。工程(b)(すなわち、第2相)では、遺伝子操作を受けた酵母が発酵されて、1つ以上のステビオール配糖体(複数可)を生成し、ここでは、グルコースを含む組成物が、第1のモードとは異なる第2のモードに従って培地に添加される。工程b)中に、第2のモードに従って添加することが、酵母を第1の範囲を下回る第2の範囲内の1つ以上の増殖速度(複数可)(希釈速度(複数可))で増殖させる。
例示の方法では、酵母は、工程(a)において、約0.06 l/時〜約0.15 l/時の範囲の増殖速度を有し、工程(b)において、約0.015 l/時〜約0.09 l/時の範囲の増殖速度を有する。工程(a)から工程(b)への増殖速度の変化は、グルコース含有組成物の培地への添加の速度を変更すること、またはグルコース含有組成物が培地に添加されるやり方を変更すること、例えば、工程(a)では供給の不定速度を提供し、その後、工程(b)では供給の一定速度を提供することによるなど、添加の「モード」の変化によって生じさせることができる。
別の例示の方法では、遺伝子操作を受けた酵母は、工程(a)では5g dcw/L〜60g dcw/Lの範囲のバイオマスの量まで増殖され、次いで、工程(b)では、150g dcw/Lを超えないバイオマスの量まで増殖される。
本発明はまた、本開示の方法により得られたステビオール配糖体(複数可)を含む発酵培地、及びさらには発酵培地から得られるステビオール配糖体組成物も提供する。
番号を付けられ以下に記載された本発明の追加の実施形態は、下記を含む。
1.ステビオール配糖体(複数可)の生成方法であって、
(a)1つ以上のステビオール配糖体(複数可)を生成することができる遺伝子操作を受けた酵母を培地中で増殖させる工程であって、遺伝子操作を受けた酵母が、第1の範囲内の1つ以上の増殖速度(複数可)(希釈速度(複数可)で増殖され、グルコースを含む組成物が、第1のモードに従って培地に添加される、増殖させる工程と、
(b)遺伝子操作を受けた酵母を発酵させて、1つ以上のステビオール配糖体(複数可)を生成する工程であって、発酵中に、グルコースを含む組成物が、第1のモードとは異なる第2のモードに従って培地に添加され、発酵中に、酵母が第2の範囲内の1つ以上の増殖速度(複数可)(希釈速度(複数可))で増殖し、第2の範囲が第1の範囲を下回る、発酵させる工程と、を含む方法。
2.工程(a)において、増殖速度(希釈速度)が、0.06 l/時以上である、実施形態1に記載の方法。
3.工程(a)において、第1の範囲が、0.06 l/時〜0.17 l/時である、実施形態2に記載の方法。
4.工程(a)において、第1の範囲が、0.09 l/時〜0.15 l/時である、実施形態3に記載の方法。
5.工程(b)において、増殖速度(希釈速度)が、0.09 l/時未満である、実施形態1に記載の方法。
6.工程(b)において、第2の範囲が、0.015 l/時〜0.09 l/時である、実施形態5に記載の方法。
7.工程(b)において、第2の範囲が、0.015 l/時〜0.06 l/時である、実施形態6に記載の方法。
8.工程(b)における増殖速度(希釈速度)が、工程(a)における最大増殖速度(希釈速度)の50〜100%の範囲である、実施形態1に記載の方法。
9.工程(a)において、グルコースを含む組成物が、供給の不定速度である第1のモードに従って、培地に添加される、実施形態1に記載の方法。
10.工程(b)において、グルコースを含む組成物が、供給の一定速度である第2のモードに従って、培地に添加される、実施形態1に記載の方法。
11.供給の一定速度が、10gのグルコース/1Lの培地/時以下である、実施形態10に記載の方法。
12.供給の一定速度が、2gのグルコース/1Lの培地/時〜10gのグルコース/1Lの培地/時の範囲である、実施形態11に記載の方法。
13.工程(a)において、グルコースを添加する第1のモードを変更して、遺伝子操作を受けた酵母の増殖速度を低下させる1つ以上のサブステップを含む、実施形態1に記載の方法。
14.工程(b)において、塩基が添加されて、工程(a)における培地のpHよりも高いpHを有する培地を提供する、実施形態1に記載の方法。
15.工程(b)において、培地のpHが、6.0以上である、実施形態14に記載の方法。
16.工程(a)が、培地中に3g/L未満のグルコースが存在する時点で開始される、実施形態1に記載の方法。
17.工程(a)が、工程(a)の開始時間から最長40時間まで実施される、実施形態16に記載の方法。
18.工程(b)が、工程(a)の開始から30時間またはそれ以降の時間で実施される、実施形態16に記載の方法。
19.工程(b)が、遺伝操作を受けた酵母の初期培養から最長130時間まで実施される、実施形態1に記載の方法。
20.工程(a)において、遺伝子操作を受けた酵母が、少なくとも5g dcw/Lのバイオマス量まで増殖される、実施形態1に記載の方法。
21.工程(a)において、遺伝子操作を受けた酵母が、20g dcw/L〜60g dcw/Lのバイオマス量まで増殖される、実施形態20に記載の方法。
22.工程(b)において、遺伝子操作を受けた酵母が、180g dcw/Lを超えるバイオマス量までは増殖しない、実施形態1に記載の方法。
23.遺伝子操作を受けた酵母を含む種培地を提供する工程をさらに含み、種培地が、工程(a)の第1の培地を形成するために使用される、実施形態1〜22のいずれかに記載の方法。
24.工程(b)において、第2の培地が、グルコース、窒素源、カリウム源、マグネシウム源、リン酸源、マグネシウム源、微量金属類、ビタミン類、及び消泡剤を含む、実施形態1〜23のいずれかに記載の方法。
25.1つ以上のステビオール配糖体(複数可)が、レバウジオシドM、レバウジオシドD、またはレバウジオシドM及びレバウジオシドDの両方を含む、実施形態1〜24のいずれかに記載の方法。
26.遺伝子操作を受けた酵母が、Candida、Kloeckera(Hanseniaspora)、Kluyveromyces、Lipomyces、Pichia(Hansenula)、Rhodotorula、Saccharomycete、Saccharomyces、Schizosaccharomyces、Torulopsis、Torulaspora、Yarrowia、及びZygosaccharomycesの種からなる群から選択される、実施形態1〜25のいずれかに記載の方法。
27.遺伝子操作を受けた酵母が、Saccharomyces cerevisiaeである、実施形態26に記載の方法。
28.遺伝子操作を受けた酵母が、酵母に対して異種の以下のタンパク質:GGPPSポリペプチド、ent−コパニル二リン酸シンターゼ(CDPS)ポリペプチド、カウレンオキシダーゼ(KO)ポリペプチド、カウレンシンターゼ(KS)ポリペプチド、ステビオールシンターゼ(KAH)ポリペプチド、シトクロムP450レダクターゼ(CPR)ポリペプチド、UGT74G1ポリペプチド、UGT76G1ポリペプチド、UGT91 D2ポリペプチド、及びEUGT11ポリペプチドのうちの1つ以上をコード化する1つ以上の外因性核酸(複数可)を発現する、実施形態1〜27のいずれかに記載の方法。
29.遺伝子操作を受けた酵母が、酵母に対して異種の以下のタンパク質:GGPPSポリペプチド、短縮型Zea mays CDPSポリペプチド、A.thaliana KSポリペプチド、S.rebaudiana KOポリペプチド、A.thaliana ATR2ポリペプチド、O.sativa EUGT 11ポリペプチド、SrKAHe1ポリペプチド、S.rebaudiana CPR8ポリペプチド、S.rebaudiana UGT85C2ポリペプチド、S.rebaudiana UGT74G1ポリペプチド、S.rebaudiana UGT76G1ポリペプチド、S.rebaudiana UGT91D2変異体または機能的相同体、及びUGT91D2e−bポリペプチドのうちの1つ以上をコード化する1つ以上の外因性核酸(複数可)を発現する、実施形態1〜28のいずれかに記載の方法。
30.実施形態1〜29のいずれかに記載の方法により得られたステビオール配糖体を含む発酵培地。
31.実施形態1〜29のいずれかに記載の方法により得られたステビオール配糖体組成物。
32.工程(a)中に、グルコース濃度が、培地中で5g/L以下である、実施形態1に記載の方法。
33.工程(a)中に、グルコース濃度が、培地中で5g/L以下である、実施形態32に記載の方法。
34.工程(b)中に、グルコース濃度が、培地中で5g/L以下である、実施形態1に記載の方法。
35.工程(b)中に、グルコース濃度が、培地中で5g/L以下である、実施形態34に記載の方法。
同時糖化発酵(SSF)を使用して、グルコース放出を制限し、かつグルコースレベルをSaccharomyces属などの酵母において発酵を刺激するものよりも低いレベルで維持する、ステビオール配糖体の生成方法も開示される。このアプローチは、通常、ポリマー形態の糖類(例えば、デンプン、デキストリン、セルロース、キシラン)を発酵基質として使用する。いくつかの実施形態では、炭素源は多糖類(例えば、10超のモノマー、オリゴ糖(例えば、10未満のモノマー)またはこれらの組み合わせである。
酵母は通常、ポリマー糖を効率的に消費しないために、酵素が添加され、ポリマーをグルコースモノマーに分解してもよい。SSFの名称が示唆するように、糖のモノマーへの分解、糖化、及びモノマーの発酵は、同時に、通常は同じ反応容器内で起こる。
一実施形態では、SSFは、デンプン及びグルコアミラーゼ(EC 3.2.1.3)を使用し得る。他の実施形態では、セルロース加水分解物及びセルラーゼが使用される。他の実施形態は、イソマルトース、マルトース、パノース、マルトトリオースを含む。
実施例は、SSF系を作成するためにマルトデキストリン(4〜7個のグルコース分子のグルコース鎖、Sigma 419699)及びα−アミラーゼ(製品番号及びEC番号3.2.1.1)を使用することを示している。このアプローチは、工業用エタノール生産おいて一般的ではあるが、通常、酵母細胞塊及びバイオマス誘導製品の生産で使用されない。さらに、エタノールを生成することができる酵母において必要とされる酵素の投入量は、RebD及びRebMなどのステビオール配糖体を生成することができる酵母において著しく異なる。このプロセスは、酵素の添加を通して、またはステビオール配糖体を生成することができる酵母へのグルコアミラーゼを遺伝子操作することによって行われてもよい。いくつかの実施形態では、セルロース加水分解物及びセルラーゼが提供されてもよい。
糖化酵素は、Lynd,L.R.,et al.(Microbiol.Mol.Biol.Rev.,66:506−577,2002)で概説されている。少なくとも1つの酵素が使用されてもよく、通常、1つ以上のグリコシダーゼを含む糖化酵素コンソーシアム(consortium)が使用されてもよい。グリコシダーゼは、二糖類、オリゴ糖類、及び多糖類のエーテル結合を加水分解し、一般群の酵素分類EC 3.2.1 .x (Enzyme Nomenclature 1992,Academic Press,San Diego,CA、これと共にSupplement 1(1993)、Supplement2(1994)、Supplement3(1995)、Supplement4(1997)及びSupplement5[それぞれ、Eur.J.Biochem.,223:1−5,1994;Eur.J.Biochem.,232:1−6,1995;Eur.J.Biochem.,237:1−5,1996;Eur.J.Biochem.,250:1−6,1997;及びEur.J.Biochem.,264:610−650 1999中])で見られる。
いくつかの実施形態では、開示されたSSFは、特定の増殖時間期間中に、実質的にエタノールを生成しなくともよい。他の実施形態では、開示されたSSFは、増殖時間期間全体で、実質的にエタノールを生成しなくともよい。他の実施形態では、SSFプロセスによって生成されるエタノールは、特定の増殖時間期間中に、10g/L未満のエタノールである。他の実施形態では、SSFプロセスによって生成されるエタノールは、増殖時間期間中の任意の時点において、10g/L未満のエタノールである。
非発酵性炭素源(すなわち、非グルコース炭素源)を使用するステビオール配糖体の生成方法も開示される。非発酵性炭素源は、クラブツリー効果の誘因とならないか、または低下させる供給源である。例えば、酵母がより高いグルコース濃度で増殖される場合、酵母は、高通気条件下であっても、好気性代謝経路からエタノールを生成する嫌気性代謝に切り替えることができる。このシフトは、目的が所望の産物の生成のために相当数の酵母細胞を生成することになっているならば、酵母を繁殖させるときには、通常は望ましくない。高通気条件下であっても、繁殖培地中のグルコース濃度が、例えば約5g/Lを超える場合、酵母、例えばS.cerevisiaeは、時にはエタノールを作り出すことを開始し得る(発酵性経路)。これは、「クラブツリー」効果として知られている(高グルコースによる呼吸の抑制)。十分な酸素が存在しないとき、代謝はまた、発酵性経路にシフトしてもよい。
クラブツリー効果を回避または低下させる助けとなるために、酵母(例えば、Saccharomyces cerevisiae)は、多くの場合、グルコースレベルが、代謝が好気性のままでいるのに十分低く維持されることを支援するために、グルコース供給が緊密に監視された状態で、十分に曝気された酵母繁殖用タンク内で酵母供給元によって増殖される(通常は、糖蜜原料が流加プロセスで使用される)。
例示の非発酵性炭素源には、トレハロース、マルトース、ガラクトース、マンノース、グリセロール、及びラフィノース、ならびにこれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、非発酵性炭素源上の増殖は、ステビオール配糖体の細胞外放出を増加させる。他の実施形態では、トレハロース炭素源上の増殖は、ステビオール配糖体の細胞外放出を増加させる。
実施例1
二相式供給プロセスにおけるRebD及びRebMの生成
接種調製液については、酵母株EFSC4240を、1リットルの振盪フラスコ内の150mlの種フラスコ培地中で、250rpm及び30℃で20〜24時間培養した。
Figure 2018521680
発酵については、75mlの種培地を、表2において見られる初期発酵培地中に、0.75リットルの初期容量(38.5%のタンクレベル)で移した。流加発酵を、2LのNew Brunswick BioFlo310発酵槽で行った。発酵を、12%のNHOHを用いてpH5.0で制御し、全体を通して温度を30℃に維持した。空気流量は、1.75SLPMであって、攪拌速度は、発酵全体を通して1200rpmであった。
グルコース濃度を、発酵供給培地の流量を制御することによって、制限状態で維持した。二相式供給計画は、u=0.12 l/時以上の増殖速度で12時間目に開始する初期指数増殖期(供給第I相)を伴い、一方供給第II相は、一定の流量で35〜39時間の範囲で開始した。第II相の供給は、14.4〜22.96gのグルコース/1Lのブロス/時の範囲の一定供給を伴った。1.0リットルの発酵供給培地が送達されるまで、供給を続けた。消泡剤Ivanhoe 1163Bを、供給培地に1.3g/Lで添加し、5重量%の消泡剤溶液の追加のボーラス付加量を、必要に応じて添加した。
培地は、Verduyn et al(Verduyn C,Postma E,Scheffers WA,and Van Dijken JP.Yeast.1992 Jul;8(7):501−17)に基づき、表2及び3に記載される修正を加えた。
Figure 2018521680

Figure 2018521680

Figure 2018521680

Figure 2018521680
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実施例2
異なる炭素源を使用するRebD及びRebMの生成
基本培地組成物を表5のレシピを使用して調製した。基本培地を使用して、マルトースのみの培地、トレハロースのみの培地、グルコースのみの培地、ガラクトースのみの培地、マンノースのみの培地、グリセロールのみの培地、及びラフィノースのみの培地をさらに調製した。各糖基質についての濃度は100g/Lであった。各培地をpH5.6に調整し、0.2μmのフィルターを通して無菌濾過した。250mlのフラスコ当たり20mlの培地を使用した。pHを、KOHまたはHSOのいずれかを使用して調整した。
Figure 2018521680
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実施例1で使用した酵母培養(4240)を、グリセロール保存培養物(20体積/体積%のグリセロール)から開始した。保存培養物を使用して、上述したグルコースのみの培地を含有するフラスコに接種した。インキュベーションを、250mlのフラスコ中の50mlの培地を用いて、30℃、250rpmで行った。24時間後に、この種フラスコは、2g/lの細胞密度に達し、残留グルコースが残った。この培養物を遠心機で遠心分離し(4000rpmで5分間)、細胞をペレット状にした。ブロスをデカントし、細胞を無菌Butterfieldsリン酸緩衝液(pH7.2)で1回洗浄し、遠心分離及びデカントを繰り返して、残留グルコースを除去した。細胞を無菌Butterfieldsリン酸緩衝液(pH7.2)中に懸濁させて、4g/lの細胞密度にした。この細胞懸濁液1mlを使用して、生成フラスコに接種した(5%の接種材料)。
生成フラスコを、80%に加湿した振盪器中で、30℃、250rpmでインキュベートした。培養物において少なくとも10のOD600(Genesys 20分光光度計)に達したときに、RebD及びRebMの分析用にフラスコを回収した。この仕様について決定された細胞乾燥重量変換係数に対して既知のODを使用したところ、これは、およそ7.5g/l細胞に相当する。このODが120時間以内に到達しない場合、フラスコを120時間で停止させて、この時点で分析を行った。
Figure 2018521680
表7は、正規化されたRebD及びRebMの生成及び速度を示す。正規化された生成は、実験条件におけるRebD及びRebMを100g/lグルコース条件で割ることによって算出される。
これらのデータは、エタノール制限基質(すなわち、これらの実施例ではマンノース、ラフィノース、マルトース、ガラクトース、トレハロース、またはグリセロール)を含有するグルコース制限培地が、RebD及びRebM生成においてグルコースよりも良好に働くことを示している。容積生産量は、マンノース、ラフィノース、ガラクトース及びトレハロースで最も高かった。比生産は、マンノース、ラフィノース、トレハロース及びグリセロールで最も高かった。マンノース、ラフィノース、及びトレハロースは、比生産がそれぞれグルコースのものの5、7.2、及び9.6倍の状態で、特に優れていた。
実施例3
異なる炭素源を使用するRebD及びRebMの生成
前の実施例のように、基本培地組成物を、表5のレシピを使用して調製した。この基本培地を使用して、グルコースのみの培地、マルトースのみの培地、フルクトースのみの培地、ラフィノースのみの培地、ガラクトースのみの培地、及びマンノースのみの培地をさらに調製した。各糖基質についての濃度は100g/Lであった。各培地をpH5.6に調整し、0.2μmのフィルターを通して無菌濾過した。250mlのフラスコ当たり20mlの培地を使用した。pHを、KOHまたはHSOのいずれかを使用して調整した。
異なるステビオールを生成するSaccharomyces cerevisiae(4466)の酵母培養を、グリセロール保存培養物(20体積/体積%のグリセロール)から開始した。保存培養物を使用して、上述したグルコースのみの培地を含有するフラスコに接種した。インキュベーションを、250mlのフラスコ中の50mlの培地を用いて、30℃、250rpmで行った。24時間後に、この種フラスコは、1g/lの細胞密度に達し、残留グルコースが残った。この培養物を遠心機で遠心分離し(4000rpmで5分間)、細胞をペレット状にした。ブロスをデカントし、細胞を無菌Butterfieldsリン酸緩衝液(pH7.2)で1回洗浄し、遠心分離及びデカントを繰り返して、残留グルコースを除去した。細胞を無菌Butterfieldsリン酸緩衝液(pH7.2)中に懸濁させて、4g/lの細胞密度にした。この細胞懸濁液0.5mlを使用して、生成フラスコに接種した(2.5%の接種材料)。
生成フラスコを、80%に加湿した振とう器中で、30℃、250rpmでインキュベートした。フラスコを、118時間目にRebD及びRebMについて回収した。OD600も118時間目に測定した(Genesys 20分光光度計)。既知のODに対する細胞乾燥重量変換係数を使用して、各OD単位を0.75g/l細胞に変換する。
RebD及びRebMの分析を、全細胞ブロス、無細胞上清、及び洗浄細胞で行った。無細胞試料については、100μLの全ブロスを1.4mlの精製水と混合し、微量遠心機で10,000rpmにて3分間遠心分離した。分析前に、この洗浄を3回繰り返した。得られた洗浄細胞を洗浄細胞分析に使用した。第1の遠心分離物からの上清を、以下に細胞外分析として列記されている、無細胞上清の分析用に使用した。
表3−1は、g/L、全ブロス、細胞外無細胞上清、及び洗浄細胞ペレット中のRebD、RebMの含有量、RebD及びRebMの合計(以下にはRebD+Mと表示)を示す。このデータは、各条件について繰り返し行われたフラスコの平均値である。細胞外%は、細胞外のg/lを全ブロスのg/lで割ることによって算出される。表3−2は、mg/L/時に関して正規化されたRebD及びRebMの生成を示し、表3−3は、mg/g/時に関して正規化されたRebD及びRebMの生成を示す。
Figure 2018521680
Figure 2018521680
Figure 2018521680
表7に示した結果と一致して、RebD及びRebMの総生産は、マンノース、ラフィノース、及びガラクトースで最高であった。ラフィノースは、グルコースに対して10倍を超えるRebD及びRebMの総生産で驚くべき生産性であった。これは、表7に示したラフィノースについての8.1の非常に高い正規化された生産を確認し、またさらにはこれを超えるものである。マンノースも、グルコースに対して2.5倍を超えるRebD及びRebMの総生産で優れていた。
細胞外RebD及びRebMの比率は、基質マルトース、ラフィノース及びマンノースの上で著しく増加し、ラフィノース及びマンノースの両方共に、総RebD及びRebMの60%を超えるものを細胞外に有した。商業的には、細胞を溶解して、ステビオール配糖体を他の細胞内成分の全てから単離させるよりもむしろ、細胞外ステビオール配糖体を精製する方が非常に容易であり得る。商業生産者は、細胞内ステビオール配糖体を細胞内に放出させて、バイオマスを大幅に低いマージンで供給成分として販売することを選択することができる。したがって、RebDに加えてRebMの比率を、グルコースの場合の46.9%からラフィノースの場合の61.3%、及びマンノースの場合の63.9%まで増加させることは、有効収率を、ラフィノースでは30%(61.3/46.9)を超えるまで、またマンノースでは36%(63.9/46.9)を超えるまで増加させる。これは、ラフィノース及びマンノースによるより高い総生産と組み合わされて、ラフィノースについてはグルコースの14倍の、マンノースについてはグルコースの3.4倍のRebD+RebMの細胞外生成の結果をもたらした。
実施例4
同時糖化発酵を使用するRebD及びRebMの生成
培地を、表8のレシピを使用して、表5からの微量元素及びビタミン類と共に調製した。マルトデキストリンは、可溶化させるために培地を穏やかに加熱する(60℃)必要があった。室温に冷却した培地を、pH5.6に調整し、培地の冷却及び0.2μmのフィルターを通しての無菌濾過の後に、ビタミン及び微量元素の添加を行った。250mlのフラスコ当たり20mlの培地を使用した。pHを、KOHまたはHSOのいずれかを使用して調整した。
酵母培養物(4240)酵母をグリセロール保存培養物(20体積/体積%のグリセロール)から開始した。この保存培養物を用いて、20g/Lのデキストロースを含有する表5に記述した培地を含むフラスコに接種した。インキュベーションを、250mlのフラスコ中の20mlの培地を用いて、30℃、250rpmで行った。24時間後に、この種フラスコは、2g/lの細胞密度に達し、残留グルコースが残った。この細胞懸濁液1mlを使用して、生成フラスコに接種した(5%の接種材料)。接種の直前に、α−アミラーゼを、表9に詳説した用量で培地に添加した。
接種材料を含むフラスコを、80%に加湿した振盪器中で、30℃、250rpmでインキュベートした。培養物を含むフラスコを、120時間において、RebD及びRebMの分析用に回収した。
正規化された生成は、実験試料におけるRebD及びRebMを、200g/lのデキストロースを含む酵素を添加していない試料(g当量の糖)で割ることによって算出される。これらのデータは、グルコースのみを使用するものと比べて、SSFプロセスを使用しての6〜13倍高いRebD及びRebMの生成を示している。
Figure 2018521680
Figure 2018521680
実施例5
培地:各振盪フラスコは、2%の酵母抽出物及び2%の炭素源、1×微量鉱物ならびに1×塩類を含有した。培地のpHをNaOHで5.1に調整し、121℃で30分間加圧滅菌処理した。
種フラスコ:1バイアルのグリセロール保存液を用いて、100mlのグルコース培地を含有する500mlのバッフル付き振盪フラスコに接種した。振盪フラスコを、激しく混合しながら(250rpm)30℃で24時間増殖させた。10mlの種培養物を用いて、様々な炭水化物を含有する50mlの基本培地を含む300mlのバッフル付き振盪フラスコに接種した。
種培養物は、生成フラスコに移す前に、以下のプロファイルを有する:600nmにおけるO.D.=27.2、0g/Lのグルコース、9g/Lのエタノール、2.4g/Lのグリセロール、及び0.25g/Lの酢酸塩。
生成フラスコ:各条件を二通りで行った。生成フラスコを、250rpmに設定した振盪培養器中で、30℃でインキュベートした。24時間後、46時間後、及び110時間後に、5mlの試料を採取した。ブロスを脱イオン水で1:200に希釈した後に、細胞密度を600nmにおける光学密度によって概算した。ブロスは、0.45μmのフィルターを通して濾過してから、HPLC分析に使用した。ブロスを等量の80体積/体積%のDMSOと混合し、密閉ガラスバイアル中で、80℃で30分間加熱した後に、総ステビオール配糖体を決定した。細胞残屑を、0.45μmのフィルターを使用して濾別し、その後HPLC分析を行った。オクトパスUPLC法を用いて、総ステビオール配糖体濃度または細胞外ステビオール配糖体濃度を測定した。
細胞はグルコース及びフルクトース培地では十分に増殖したが、グリセロール及びトレハロース培地では、増殖は不良であった。110時間の終わりに、細胞はトレハロースを完全に消費したが、グリセロールは完全に消費されなかった。相当量の蒸発があるために、どれほどのグリセロールが使用されたかは不明である。振盪フラスコの光学密度は、グルコース及びフルクトース処理については、24時間以内に約65〜70nmに達した。その後のO.D.における増加は、蒸発により可能性が高かった。トレハロース処理もまた、最後には同様なO.D.に達したと仮定するのが妥当である。いかなる時点においても測定可能な量のエタノール、いずれのフラスコにも存在しなかった。見出された主な代謝産物は、約0.3g/Lのコハク酸塩及び約0.2g/Lのグリセロールであった。
Figure 2018521680
rebD、rebM、及びrebAの全濃度を、全ての3つの時点で決定し、その結果を以下に示す。グリセロール及びトレハロースの試料については、ブロス中にrebD及びrebMの同様な濃度が存在し、rebAの非常に低い濃度が存在した。しかしながら、グルコース及びフルクトース試料においては、rebM濃度が最も高く、それに続いてrebAであり、その次がrebDであった。
Figure 2018521680
ステビオール配糖体の細胞外濃度を、最後のサンプルポイントでのみ決定し、細胞外ステビオール配糖体及び総ステビオール配糖体の割合を以下に列記する。トレハロース処理、すなわち、本発明の好ましい態様によるエタノール制限基質を使用するグルコース制限培地を用いるものが、他の処理(約20%)と比べて、ステビオール配糖体の最高量の排出(約50%)を示したことは興味深いことである。
Figure 2018521680
蒸発の可変レベルを考慮に入れるために、総ステビオール配糖体の濃度を細胞密度(O.D.)に対して正規化し、以下の表に示す。グリセロール及びトレハロースで増殖された細胞は、非常に高い細胞当たりの生産性を有し、この生産性は、グルコース及びフルクトース上で増殖させたものよりも時間経過の全体を通して増加し続けた。
Figure 2018521680

Claims (16)

  1. ステビオール配糖体(複数可)の生成方法であって、1つ以上のステビオール配糖体(複数可)を生成することができる遺伝子操作を受けた酵母を、前記遺伝子操作を受けた酵母によって発酵可能な炭水化物を含有するグルコース制限培地中で増殖させることを含み、
    a.前記グルコース制限培地中の前記発酵可能な炭水化物の50重量%(wt%)未満、好ましくは20重量%未満、より好ましくは10重量%未満、または5重量%未満が、グルコース、フルクトース、またはグルコース及びフルクトースであり、
    b.前記グルコース制限培地中の前記発酵可能な炭水化物の少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、または少なくとも95重量%が、ラフィノース、マンノース、トレハロース、ガラクトース、マルトース、グリセロール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるエタノール制限基質である、方法。
  2. 前記エタノール制限基質が、ラフィノース、マンノース、トレハロース、ガラクトース、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記エタノール制限基質が、ラフィノース、マンノース、トレハロース、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記ステビオール配糖体(複数可)が、レバウジオシドM、レバウジオシドD、またはレバウジオシドM及びレバウジオシドDの両方を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記遺伝子操作を受けた酵母が、Candida、Kloeckera(Hanseniaspora)、Kluyveromyces、Lipomyces、Pichia(Hansenula)、Rhodotorula、Saccharomycete、Saccharomyces、Schizosaccharomyces、Torulopsis、Torulaspora、Yarrowia、及びZygosaccharomycesを含む、請求項1に記載の方法。
  6. 生成される前記1つ以上のステビオール配糖体(複数可)の少なくとも50重量%が、細胞外に放出される、請求項1に記載の方法。
  7. 前記ステビオール配糖体(複数可)が、レバウジオシドM及びレバウジオシドDの両方を含み、生成される前記1つ以上のステビオール配糖体(複数可)の少なくとも50重量%が、細胞外に放出される、請求項1に記載の方法。
  8. ステビオール配糖体(複数可)の生成方法であって、
    (a)1つ以上のステビオール配糖体(複数可)を生成することができる遺伝子操作を受けた酵母と、1つ以上の多糖類及び/または1つ以上のオリゴ糖類を有する炭素源とを提供することと、
    (b)前記1つ以上の多糖類及び/または1つ以上のオリゴ糖類の少なくとも一部を、1つ以上の単糖類に変換することと、
    (c)遺伝子操作を受けた酵母を1つ以上の単糖類上で増殖させて、1つ以上のステビオール配糖体(複数可)を生成することと、を含む。
  9. 前記変換することが、前記1つ以上の多糖類及び/または1つ以上のオリゴ糖類の少なくとも一部を、1つ以上の単糖類に変換することができる1つ以上のデンプン分解酵素を含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記1つ以上の酵素ならびに前記1つ以上の多糖類及び/または1つ以上のオリゴ糖類が、特定の増殖期間中に、エタノールが前記酵母によって実質的に生成されないような量で存在する、請求項9に記載の方法。
  11. エタノールが、前記増殖期間中に前記酵母によって実質的に生成されない、請求項8に記載の方法。
  12. 前記1つ以上の酵素が、グルコアミラーゼ及びα−アミラーゼを含む、請求項8に記載の方法。
  13. 前記遺伝子操作を受けた酵母が、Saccharomyces cerevisiaeである、請求項8に記載の方法。
  14. 前記遺伝子操作を受けた酵母が、Candida、Kloeckera(Hanseniaspora)、Kluyveromyces、Lipomyces、Pichia(Hansenula)、Rhodotorula、Saccharomycete、Saccharomyces、Schizosaccharomyces、Torulopsis、Torulaspora、Yarrowia、及びZygosaccharomycesを含む、請求項8に記載の方法。
  15. 前記遺伝子操作を受けた酵母が、Candida albicans、Pichia pastoris、Saccharomyces cerevisiae、及びSchizosaccharomyces pombe、ならびにYarrowia lipolyticaを含む、請求項8に記載の方法。
  16. 前記1つ以上のステビオール配糖体(複数可)が、レバウジオシドM、レバウジオシドD、またはレバウジオシドM及びレバウジオシドDの両方を含む、請求項8に記載の方法。
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