JP2018206192A - 紙幣処理装置 - Google Patents

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大智 田中
Hirotomo Tanaka
大智 田中
洋一郎 岩田
Yoichiro Iwata
洋一郎 岩田
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Abstract

【課題】紙幣の表裏の向きを揃えるための特別な機構を利用せずとも、少なくとも紙幣の表裏の向きを揃えることが可能な紙幣処理装置を提供する。【解決手段】制御部は、入金部110から繰り出された紙幣のうち、識別部140により表向きと識別された紙幣を搬送部130により第1収納経路部C1を通じて第1スタッカ一保部160aへ搬送させ、識別部140により裏向きと識別された紙幣を搬送部130により第1収納経路部C1および第2収納経路部C2を通じてカセット一保部180へ搬送させる。さらに、制御部は、カセット一保部180から繰り出された紙幣を、第3収納経路部および第1収納経路部C1を通じて第1スタッカ一保部160aへ搬送させる。【選択図】図6

Description

本発明は、紙幣の入出金等を行う紙幣処理装置に関する。
顧客に支払われる紙幣の束や所定枚数となるよう整理された紙幣の束において、各紙幣の表裏および天地の向きが揃っていると、見栄えが良い上に取り扱いやすい。そこで、特許文献1には、収納部から出金された紙幣の表裏および天地の向きを識別部で識別し、紙幣の表裏の向きを表裏取揃部で揃えた後に、天地が一方向を向く紙幣と天地が一方向とは逆方向を向く紙幣とを振り分け、振り分けられた各紙幣を、入出金口と入金リジェクト口とから払い出すようにした紙幣処理機が記載されている。表裏取揃部は、紙幣の表裏を反転させる表裏反転部を含む。
かかる紙幣処理機では、係員が入出金口から取り出した紙幣の束と、入金リジェクト口から取り出した紙幣の束とを天地の向きを合わせるようにして重ねることで、紙幣処理機から出金された全ての紙幣の表裏および天地の向きを揃えることができる。
特開2015−41133号公報
上記の紙幣処理機のように、紙幣を搬送する紙幣搬送路に表裏取揃部に設けられる構成の場合、紙幣の表裏の向きを一度期に揃えることができる反面、表裏取揃部、特に表裏反転部に不具合が発生した場合、紙幣の表裏を揃えることができない虞がある。また、表裏取揃部が設けられる分、紙幣搬送路、即ち機器本体のサイズ増加や機器のコスト増加につながりやすい。
かかる課題に鑑み、本発明は、紙幣の表裏の向きを揃えるための特別な機構を利用せずとも、少なくとも紙幣の表裏の向きを揃えることが可能な紙幣処理装置を提供することを目的とする。
本発明の主たる態様に係る紙幣処理装置は、紙幣が投入される入金部と、前記入金部から繰り出された紙幣が収納される第1の収納部および第2の収納部と、紙幣の向きを識別するための識別部と、前記入金部、前記第1の収納部および前記第2の収納部の間で紙幣を搬送する搬送部と、制御部と、を備える。ここで、前記第2の収納部は、紙幣が、当該紙幣の一方の端部側から収納されて前記一方の端部と反対の端部側から繰り出される構成を有する。前記制御部は、前記入金部から繰り出された紙幣のうち、前記識別部により表裏の何れか一方の向きと識別された紙幣を前記搬送部により前記第1の収納部へ搬送させ、前記識別部により表裏の何れか他方の向きと識別された紙幣を前記搬送部により前記第2の収納部へ搬送させる。さらに、前記制御部は、前記第2の収納部から繰り出された紙幣を前記搬送部により前記第1の収納部へ搬送させる。
上記の構成によれば、入金部に投入された紙幣のうち、識別部で表向き(または裏向き)と識別された紙幣を第1の収納部へ搬送し、識別部で裏向き(または表向き)と識別された紙幣を、その表裏の向きを反転させた後に第1の収納部へ搬送することで、表裏の向きが揃った紙幣を第1の収納部に収納できる。しかも、裏向き(または表向き)と識別された紙幣を、第2の収納部に対して出し入れすることで生じるスイッチバック作用を利用して表裏の向きを反転させるようにしたので、紙幣の表裏の向きを揃えるための特別な機構を利用せずとも、紙幣の表裏の向きを揃えることができる。
本態様に係る紙幣処理装置において、前記搬送部は、前記入金部と前記第1の収納部との間を結び、前記入金部から繰り出された紙幣が前記第1の収納部へと搬送される第1の経路部と、前記第1の経路部から分岐して前記第2の収納部に繋がり、前記入金部から繰り出された紙幣が前記第1の経路部から外れて前記第2の収納部へと搬送される第2の経路部と、前記第2の収納部から延びて前記第1の経路部に合流し、前記第2の収納部から繰り出された紙幣が前記第1の経路部へと搬送される第3の経路部と、を含むような構成とされ得る。この場合、前記制御部は、前記入金部から繰り出された紙幣のうち、前記識別部により表裏の何れか一方の向きと識別された紙幣を前記搬送部により前記第1の経路部を通じて前記第1の収納部へ搬送させ、前記識別部により表裏の何れか他方の向きと識別された紙幣を前記搬送部により前記第1の経路部および前記第2の経路部を通じて前記第2の収納部へ搬送させる。さらに、前記制御部は、前記第2の収納部から繰り出された紙幣を、前記搬送部により前記第3の経路部および前記第1の経路部を通じて前記第1の収納部へ搬送させる。
上記の構成によれば、裏向き(または表向き)と識別された紙幣を、第2の経路部および第3の経路部を通じて第1の経路部と第2の収納部との間で往復させ、その際に生じるスイッチバック作用を利用して表裏の向きを反転させることができ、紙幣の表裏の向きを揃えるための特別な機構を利用せずとも、紙幣の表裏の向きを揃えることができる。
本態様に係る紙幣処理装置において、紙幣が投出される出金部をさらに備える構成が採られ得る。この場合、前記制御部は、前記第1の収納部に収納された紙幣を前記搬送部により前記出金部へ搬送させる。
上記の構成によれば、表裏の向きが揃った紙幣を出金部に投出させることができる。
本態様に係る紙幣処理装置において、前記入金部から繰り出された紙幣が収納される第3の収納部をさらに備え、前記搬送部が、前記入金部、前記第1の収納部、前記第2の収納部および前記第3の収納部の間で紙幣を搬送するように設けられる構成が採られ得る。この場合、前記制御部は、前記表裏の何れか一方の向きと識別された紙幣のうち、前記識別部により天地の何れか一方の向きと識別された第1の紙幣を前記搬送部により前記第1の収納部へ搬送させ、前記識別部により天地の何れか他方の向きと識別された第2の紙幣を前記搬送部により前記第3の収納部へ搬送させる。さらに、前記制御部は、前記第2の収納部から繰り出された紙幣の向きを前記識別部に識別させ、前記第1の紙幣と同じ表裏および天地の向きと識別された第3の紙幣を前記搬送部により前記第1の収納部へ搬送させ、前記第2の紙幣と同じ表裏および天地の向きと識別された第4の紙幣を前記搬送部により前記第3の収納部へ搬送させる。
あるいは、本態様に係る紙幣処理装置において、前記入金部から繰り出された紙幣が収納される第3の収納部および第4の収納部をさらに備え、前記第4の収納部は、紙幣が、当該紙幣の一方の端部側から収納されて前記一方の端部と反対の端部側から繰り出される構成を有し、前記搬送部は、前記入金部、前記第1の収納部、前記第2の収納部、前記第3の収納部および前記第4の収納部の間で紙幣を搬送するように設けられる構成が採られ得る。この場合、前記制御部は、前記表裏の何れか一方の向きと識別された紙幣のうち、前記識別部により天地の何れか一方の向きと識別された第1の紙幣を前記搬送部により前記第1の収納部へ搬送させ、前記識別部により天地の何れか他方の向きと識別された第2の紙幣を前記搬送部により前記第3の収納部へ搬送させる。また、前記制御部は、前記表裏の何れか他方の向きと識別された紙幣のうち、前記識別部により天地の何れか一方の向きと識別された第3の紙幣を前記搬送部により前記第2の収納部へ搬送させ、前記識別部により天地の何れか他方の向きと識別された第4の紙幣を前記搬送部により前記第4の収納部へ搬送させる。さらに、前記制御部は、前記第2の収納部から繰り出された前記第3の紙幣を前記搬送部により前記第1の収納部へ搬送させ、前記第4の収納部から繰り出された前記第4の紙幣を前記搬送部により前記第3の収納部へ搬送させる。
これらの構成によれば、識別部で表向き(または裏向き)と識別された紙幣を、その天地の向きにより第1の収納部と第3の収納部に振り分けて収納し、識別部で裏向き(または表向き)と識別された紙幣を、上記スイッチバック作用によってその表裏の向きを反転させた後、その天地の向きにより第1の収納部と第3の収納部に振り分けて収納することで、表裏および天地の向きが揃った紙幣を第1の収納部および第3の収納部に収納できる。
しかも、前者の構成によれば、裏向き(または表向き)と識別された紙幣を、その天地の向きにより振り分けずに第2の収納部に収納し、第2の収納部から繰り出されて表裏の向きが反転した紙幣を、識別部で識別して天地の向きにより第1の収納部と第3の収納部とに振り分けるようにしたので、表裏の向きの反転に利用するために必要な収納部が第2の収容部1つで済む。
一方、後者の構成によれば、裏向き(または表向き)と識別された紙幣を、その天地の向きにより、第2の収納部と第4の収納部とに振り分けるようにしたので、第2の収納部および第4の収納部から繰り出された紙幣を第1の収納部および第3の収納部へ搬送する際に、識別部で紙幣の天地の向きを識別しなくてよい。
上記何れかの構成とされた場合、紙幣が投出される出金部をさらに備える構成が採られ得る。この場合、前記制御部は、前記第1の収納部に収納された紙幣を前記搬送部により前記出金部へ搬送させ、前記第1の収納部から前記出金部への紙幣の搬送が完了した後に、前記第3の収納部に収納された紙幣を前記搬送部により前記出金部へ搬送させる。
このような構成とされると、出金部に投出された第1の収納部からの紙幣と第2の収納部からの紙幣とを、その表裏および天地の向きが同じになるように重ね合せるだけで、容易に表裏および天地の向きが揃った紙幣を得ることができる。
上記の構成とされた場合、前記出金部内の紙幣の有無を検出する紙幣検出部を、さらに備える構成が採られ得る。この場合、前記制御部は、前記第1の収納部からの紙幣が前記出金部内から無くなったことが前記紙幣検出部により検出されると、前記第3の収納部に収納された紙幣を前記搬送部により前記出金部へ搬送させる。
あるいは、上記の構成とされた場合、紙幣の搬送を指示するための搬送指示部を、さらに備える構成が採られ得る。この場合、前記制御部は、前記搬送指示部により紙幣の搬送が指示されると、前記第3の収納部に収納された紙幣を前記搬送部により前記出金部へ搬送させる。
これらの構成とされると、第1の収納部からの紙幣が出金部に残った状態で第3の収納部からの紙幣が出金部へ投出されてしまうことが防止される。
上記の構成とされた場合、報知部を、さらに備える構成が採られ得る。この場合、前記制御部は、前記第1の収納部からの紙幣の前記出金部からの抜き取りを促す報知を前記報知部に行わせる。
このような構成とされると、第1の収納部からの紙幣を、円滑に出金部から抜き取ることができる。
本発明によれば、紙幣の表裏の向きを揃えるための特別な機構を利用せずとも、少なくとも紙幣の表裏の向きを揃えることが可能な紙幣処理装置を提供することができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
図1は、実施形態に係る、貨幣入出金機の構成を示す概略図である。 図2(a)ないし(d)は、実施形態に係る、搬送部を流れる紙幣の向きについて説明するための図である。 図3は、実施形態に係る、貨幣入出金機の主たる構成を示すブロック図である。 図4は、実施形態に係る、表裏揃え計数整理処理の制御動作を示すフローチャートである。 図5は、実施形態に係る、表裏揃え計数整理処理の制御動作を示すフローチャートである。 図6(a)は、実施形態に係る、入金部から繰り出され、表向きと識別された紙幣の流れを示す図であり、図6(b)は、実施形態に係る、入金部から繰り出され、裏向きと識別された紙幣の流れを示す図である。 図7(a)は、実施形態に係る、カセット一保部から第1スタッカ一保部への紙幣の流れを示す図であり、図7(b)は、実施形態に係る、第1スタッカ一保部から出金部への紙幣の流れを示す図である。 図8は、実施形態に係る、操作表示部に表示される抜き取り催促画面の一例を示す図である。 図9は、実施形態に係る、表裏天地揃え計数整理処理の制御動作を示すフローチャートである。 図10は、実施形態に係る、表裏天地揃え計数整理処理の制御動作を示すフローチャートである。 図11(a)は、実施形態に係る、入金部から繰り出され、天表向きと識別された紙幣の流れを示す図であり、図11(b)は、実施形態に係る、入金部から繰り出され、地表向きと識別された紙幣の流れを示す図である。 図12は、実施形態に係る、入金部から繰り出され、天裏向きまたは地裏向きと識別された紙幣の流れを示す図である。 図13(a)は、実施形態に係る、カセット一保部から繰り出され、天表向きと識別された紙幣の流れを示す図であり、図13(b)は、実施形態に係る、カセット一保部から繰り出され、地表向きと識別された紙幣の流れを示す図である。 図14(a)は、実施形態に係る、第1スタッカ一保部から出金部への紙幣の流れを示す図であり、図14(b)は、実施形態に係る、第2スタッカ一保部から出金部への紙幣の流れを示す図である。 図15は、変更例1に係る、貨幣入出金機の構成を示す概略図である。 図16は、変更例1に係る、表裏天地揃え計数整理処理の制御動作を示すフローチャートである。 図17は、変更例1に係る、表裏天地揃え計数整理処理の制御動作を示すフローチャートである。 図18(a)は、変更例1に係る、入金部から繰り出され、天裏向きと識別された紙幣の流れを示す図であり、図18(b)は、変更例1に係る、入金部から繰り出され、地裏向きと識別された紙幣の流れを示す図である。 図19(a)は、変更例1に係る、第1カセット一保部から第1スタッカ一保部への紙幣の流れを示す図であり、図19(b)は、変更例1に係る、第2カセット一保部から第2スタッカ一保部への紙幣の流れを示す図である。 図20は、その他の変更例に係る、貨幣入出金機について説明するための図である。
以下、本発明の紙幣処理装置の一実施形態である貨幣入出金機1について、図面を参照して説明する。
本実施形態において、操作表示部15が、特許請求の範囲に記載の「報知部」に対応する。また、第1スタッカ用一時保留部160aおよび第2スタッカ用一時保留部160bが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「第1の収納部」および「第3の収納部」に対応する。さらに、カセット用一時保留部180が、特許請求の範囲に記載の「第2の収納部」に対応する。さらに、第1収納経路部C1、第2収納経路部C2および第3収納経路部C3が、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「第1の経路部」、「第2の経路部」および「第3の経路部」に対応する。
ただし、上記記載は、あくまで、特許請求の範囲の構成と実施形態の構成とを対応付けることを目的とするものであって、上記対応付けによって特許請求の範囲に記載の発明が実施形態の構成に何ら限定されるものではない。
<貨幣入出金機の構成>
図1は、本実施形態に係る、貨幣入出金機1の構成を示す概略図である。図2(a)ないし(d)は、本実施形態に係る、搬送部130を流れる紙幣の向きについて説明するための図である。
貨幣入出金機1は、銀行等の窓口カウンタの内側に設置され、貨幣の入出金業務を行うテラーにより使用される。
貨幣入出金機1は、外郭を構成する筐体10内に、紙幣の入金処理、出金処理等を行う紙幣入出金ユニット11を備える。筐体10は、前面が開口する本体部10aと、本体部10aの前面開口を覆う前面パネル10bとを含む。紙幣入出金ユニット11は、前面パネル10bの後方に、前面パネル10bと一体的に設けられる。紙幣の補充やエラー解除の際、前面パネル10bを前方に移動させることにより、紙幣入出金ユニット11を、本体部10aに対して前方に引き出し、外部に露出させることができる。
紙幣入出金ユニット11は、入金部110と、出金部120と、搬送部130と、識別部140と、2つのスタッカ150と、2つのスタッカ用一時保留部(以下、「スタッカ一保部」と略す)160と、カセット170と、カセット用一時保留部(以下、「カセット一保部)と略す)180と、リジェクトボックス190とを備える。筐体10の内部において、前側に配置されたスタッカ150およびスタッカ用一時保留部160が、それぞれ、第1スタッカ150aおよび第1スタッカ用一時保留部(以下、「第1スタッカ一保部」と略す)160aとなり、後側に配置されたスタッカ150およびスタッカ用一時保留部160が、それぞれ、第2スタッカ150bおよび第2スタッカ用一時保留部(以下、「第2スタッカ一保部」と略す)160bとなる。
入金部110および出金部120は、筐体10内の上部の正面近傍に設けられる。入金部110は、筐体10の正面に設けられる入金口110aを含む。入金口110aは、シャッター111で開閉され、入金口110aを通じて入金部110に紙幣が投入される。投入された紙幣は、図示しない繰出機構によって、一枚ずつ入金部110から搬送部130へ繰り出される。
出金部120は、筐体10の正面に設けられる出金口120aを含む。出金口120aは、シャッター121で開閉され、出金口120aを通じて出金部120から紙幣が取り出される。出金部120には、主に、スタッカ150から繰り出された紙幣や、入金部110から繰り出された紙幣のうち、識別部140により属性(真偽、金種等)が識別できず、正常な紙幣と見做されなかった紙幣が投出される。投出された紙幣は、図示しない移動機構により、出金口120aの近傍まで移送される。
出金部120には、出金口120aの近傍に、出金部120内の紙幣の有無を検出するための紙幣検出部122が設けられる。紙幣検出部122は、発光素子122aと受光素子122bとを含む。出金部120内に紙幣が存在すると、発光素子122aからの光が紙幣に遮られ、受光素子122bに到達しない。これにより、紙幣検出部122は、出金部120内に紙幣が存在することを検出する。一方、出金部120内に紙幣が存在しないと、発光素子122aからの光が出金部120内を通過し、受光素子122bに到達する。これにより、紙幣検出部122は、出金部120内に紙幣が存在しないことを検出する。紙幣検出部122は、紙幣の有無に応じた検出信号を後述する制御部に出力する。なお、紙幣検出部122は、発光素子122aおよび受光素子122bからなる構成以外の構成、たとえば、重量センサを備える構成などにより、紙幣を検出するもであってもよい。
搬送部130は、ベルト機構、ローラー機構等により構成され、メイン搬送路131と、入金搬送路132と、スタッカ搬送路133と、カセット搬送路134と、出金搬送路135と、リジェクト搬送路136とを含む。メイン搬送路131は、ループ状に形成され、図1において、反時計回り方向(実線矢印)と時計回り方向(破線矢印)の双方向に紙幣を搬送することが可能である。メイン搬送路131は、入金部110からスタッカ150およびカセット170やスタッカ一保部160およびカセット一保部180への紙幣を収納する際、あるいは、カセット170やカセット一保部180からスタッカ150やスタッカ一保部160への紙幣を収納する際に反時計回り方向に移動し、スタッカ150やスタッカ一保部160から出金部120へ紙幣を投出する際に時計回り方向に移動する。
入金搬送路132は、入金部110とメイン搬送路131との間を結ぶように設けられ、入金部110からメイン搬送路131へ紙幣を搬送することが可能である。スタッカ搬送路133は、メイン搬送路131と2つのスタッカ一保部160との間を結ぶように設けられ、これらの間で双方向に紙幣を搬送することが可能である。スタッカ搬送路133は、その途中において第1スタッカ一保部160aへの搬送路と第2スタッカ一保部160bへ搬送路に分岐する。カセット搬送路134は、メイン搬送路131とカセット一保部180との間を結ぶように設けられ、これらの間で双方向に紙幣を搬送することが可能である。出金搬送路135は、メイン搬送路131と出金部120との間を結ぶように設けられ、メイン搬送路131から出金部120へ紙幣を搬送することが可能である。出金搬送路135は、メイン搬送路131側の一部の搬送路をカセット搬送路134との間で共有する。リジェクト搬送路136は、メイン搬送路131とリジェクトボックス190との間を結ぶように設けられ、メイン搬送路131からリジェクトボックス190へ紙幣を搬送することが可能である。
識別部140は、メイン搬送路131上において、入金搬送路132から搬入された紙幣がスタッカ搬送路133へ搬出されるまでの間の位置に設けられる。識別部140は、搬送部130を流れる紙幣の属性として、紙幣の真偽および金種を識別する。また、識別部140は、紙幣の属性として、紙幣の表裏の向きおよび天地の向きを識別する。
長方形である紙幣は、その短手方向(天地方向)が、搬送方向を向くようにして搬送部130に搬送される場合と、その長手方向(左右方向)が、搬送方向を向くようにして搬送部130に搬送される場合とがある。本実施形態では、紙幣は、その長手方向(左右方向)が挿入方向となるように入金口110aに挿入されて入金部110に投入される。よって、入金部110から繰り出された紙幣は、その長手方向が搬送方向を向くようにして搬送部130を流れ、図2(a)ないし(d)に示す4通りの向きの形態をとり得る。本実施形態では、説明の便宜上、入金部110やカセット一保部180等からスタッカ一保部160等へ向けて搬送部130を流れる紙幣を識別部140の位置において搬送部130の正面から見たとき、図2(a)のように、紙幣に描かれた肖像の頭が向く天方向が搬送方向に向かって右方向を向き且つ表を向く紙幣の向きを「天表向き」と定義し、図2(b)のように、天方向と反対の地方向が搬送方向に向かって右方向を向き且つ表を向く紙幣の向きを「地表向き」と定義し、図2(c)のように、天方向が搬送方向に向かって右方向を向き且つ裏を向く紙幣の向きを「天裏向き」と定義し、図2(d)のように、地方向が搬送方向に向かって右方向を向き且つ裏を向く紙幣の向きを「地裏向き」と定義する。
2つのスタッカ150(第1スタッカ150aおよび第2スタッカ150b)は、筐体10内の下部に、前後に並ぶように設けられる。スタッカ150は、入金された紙幣を金種別に収納するために利用される。たとえば、前側の第1スタッカ150aに一万円の金種が割り当てられ、後側の第2スタッカ150bに千円の金種が割り当てられ得る。スタッカ150内には、紙幣が上下に積まれるように収納される。収納された紙幣を昇降するため、スタッカ150内に昇降ステージ151が設けられる。
スタッカ一保部160(第1スタッカ一保部160aおよび第2スタッカ一保部160b)は、スタッカ150(第1スタッカ150aおよび第2スタッカ150b)の上方に配置される。スタッカ一保部160は、スタッカ150に収納される紙幣を一時的に保留(収納)する。スタッカ一保部160の一側面の上部にはスタッカ搬送路133に繋がる紙幣の出入口161が設けられ、スタッカ一保部160内の上部には移送ベルト162aを含む移送機構162が設けられる。スタッカ搬送路133で出入口161まで搬送された紙幣は、移送機構162によって水平に移動されて、その長手方向側の一端部からスタッカ一保部160内に取り込まれ、上下に積まれた状態で収納される。スタッカ一保部160内に収納された紙幣は、上側の紙幣から順に移送機構162によって水平に出入口161へと移動され、一端部と反対側の他端部からスタッカ搬送路133へと繰り出される。
カセット170は、筐体10内において、第1スタッカ150aおよび第1スタッカ一保部160aの上方に配置される。また、カセット170と第1スタッカ一保部160aとの間にリジェクトボックス190が配置される。
カセット170は、紙幣入出金ユニット11本体から着脱可能である。カセット170は、主に、スタッカ150内に紙幣を最初に充填する際、充填される紙幣が最初に収納される収納部として利用される。また、カセット170は、5千円券、2千円券等の収納にも利用される。カセット170内には、紙幣が上下に積まれるように収納される。収納された紙幣を昇降するため、カセット170内に昇降ステージ171が設けられる。
カセット一保部180は、カセット170の上方に配置される。カセット一保部180は、カセット170に収納される紙幣を一時的に保留(収納)する。カセット一保部180の一側面の上部にはカセット搬送路134に繋がる紙幣の出入口181が設けられ、カセット一保部180内の上部には移送ベルト182aを含む移送機構182が設けられる。カセット搬送路134で出入口181まで搬送された紙幣は、移送機構182によって水平に移動されて、その長手方向側の一端部からカセット一保部180内に取り込まれ、上下に積まれた状態で収納される。カセット一保部180内に収納された紙幣は、上側の紙幣から順に移送機構182によって水平に出入口181へと移動され、一端部と反対側の他端部からカセット搬送路134へと繰り出される。
リジェクトボックス190は、筐体10の正面から引出自在に設けられる。リジェクトボックス190には、主に、出金時にスタッカ150から繰り出され識別部140で識別された結果、金種等の属性が識別できなかったリジェクト紙幣が収納される。リジェクトボックス190を筐体10から引き出すことにより、リジェクト紙幣を回収できる。
図3は、本実施形態に係る、貨幣入出金機1の主たる構成を示すブロック図である。
貨幣入出金機1は、上述した紙幣入出金ユニット11の他、硬貨入出金ユニット12、制御部13、記憶部14および操作表示部15を備える。
硬貨入出金ユニット12は、図1には図示されていないが、筐体10内において、紙幣入出金ユニット11の側方に設けられ、硬貨の入金処理、出金処理等を行う。
制御部13は、CPU(Central Processing Unit)等の演算回路を備え、記憶部14に記憶された動作プログラムに従って、操作表示部15、紙幣入出金ユニット11の各構成部(入金部110、出金部120、搬送部130、識別部140、スタッカ150、スタッカ一保部160、カセット170、カセット一保部180、リジェクトボックス190等)および硬貨入出金ユニット12の各構成部を制御する。記憶部14は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)やハードディスク等の記憶媒体を備え、制御部13の動作プログラムを記憶し、また、制御部13の制御処理の際にワーク領域として利用される。
操作表示部15は、ディスプレイとタッチセンサとからなるタッチパネルで構成される。操作表示部15は、ディスプレイに各種の画像(画面)を表示するとともに、ディスプレイに対するユーザのタッチ操作をタッチセンサにより検出する。操作表示部15は、たとえば、筐体10の上面の前端部に設けられる。
本実施形態の貨幣入出金機1において、入金処理の際には、所定の入金操作に基づいて、入金部110に投入された紙幣が搬送部130に繰り出される。繰り出された紙幣は、搬送部130により搬送されつつ識別部140により真偽や金種が識別され、金種に割り当てられたスタッカ150またはカセット170の上方のスタッカ一保部160またはカセット一保部180に収納される。この際、スタッカ150が割り当てられた金種の紙幣は、入金搬送路132、メイン搬送路131(反時計回り方向に動作)およびスタッカ搬送路133を搬送されてスタッカ一保部160へと至り、カセット170が割り当てられた金種の紙幣は、入金搬送路132、メイン搬送路131(反時計回り方向に動作)およびカセット搬送路134を搬送されてカセット一保部180へと至る。スタッカ一保部160またはカセット一保部180に紙幣が収納された後に、テラーによる承認操作がなされると、スタッカ一保部160またはカセット一保部180に収納された紙幣が、その下方のスタッカ150またはカセット170に収納される。
出金処理の際には、所定の出金操作に基づいて、出金額に応じた金種の紙幣が、その金種に割り当てられたスタッカ150またはカセット170からスタッカ一保部160またはカセット一保部180を通じて搬送部130に繰り出される。繰り出された紙幣は、搬送部130により搬送され、識別部140により真偽や金種が識別された後、出金部120に投出される。この際、スタッカ150から繰り出された紙幣は、スタッカ搬送路133、メイン搬送路131(時計回り方向に動作)および出金搬送路135を搬送されて出金部120へと至り、カセット170から繰り出された紙幣は、カセット搬送路134、メイン搬送路131(時計回り方向に動作)および出金搬送路135を搬送されて出金部120へと至る。なお、出金搬送路135は、カセット搬送路134と一部の搬送路を共有しているため、カセット170では、先に送り出された紙幣が、メイン搬送路131を経由して出金搬送路135の共有部分を通過した後に、新たな紙幣がカセット搬送路134へ送り出されることになる。
<計数整理処理>
本実施形態の貨幣入出金機1では、入金処理および出金処理の他、表裏揃え計数整理処理と表裏天地揃え計数整理処理の2種類の計数整理処理を行うことができる。表裏揃え計数整理処理は、所定金種の複数枚の紙幣を、表裏の向きが揃った所定の整理枚数(たとえば、100枚)の束とするために行われる処理である。表裏天地揃え計数整理処理は、所定金種の複数枚の紙幣を、表裏および天地の向きが揃った所定の整理枚数(たとえば、100枚)の束とするために行われる処理である。テラー(係員)は、たとえば、操作表示部15に表示される所定の選択実行画面での操作により、表裏揃え計数整理処理および表裏天地揃え計数整理処理の何れかを選択し実行させることができる。
まず、表裏揃え計数整理処理について、図4ないし図8を参照して説明する。図4および図5は、本実施形態に係る、表裏揃え計数整理処理の制御動作を示すフローチャートである。図6(a)は、本実施形態に係る、入金部110から繰り出され、表向きと識別された紙幣の流れを示す図であり、図6(b)は、本実施形態に係る、入金部110から繰り出され、裏向きと識別された紙幣の流れを示す図である。図7(a)は、本実施形態に係る、カセット一保部180から第1スタッカ一保部160aへの紙幣の流れを示す図であり、図7(b)は、本実施形態に係る、第1スタッカ一保部160aから出金部120への紙幣の流れを示す図である。図8は、本実施形態に係る、操作表示部15に表示される抜き取り催促画面S1の一例を示す図である。
係員(テラー)により、整理する紙幣が入金部110に投入された後、表裏揃え計数整理処理のための操作が行われると、表裏揃え計数整理処理が開始される。
図4および図5を参照して、制御部13は、入金部110から一枚ずつ紙幣を繰り出させて搬送部130に搬送させ(S101)、搬送部130を流れる紙幣の属性(金種、表裏の向き等)を識別部140により識別する(S102)。制御部13の内部には、紙幣の枚数をカウントするためのカウンタが備えられる。制御部13は、紙幣の属性を識別すると、カウンタのカウント値を1つアップする(S103)。
次に、制御部13は、識別部140での識別結果に基づいて、紙幣の向きが、表向き裏向きの何れであるかを判定する(S104)。図2(a)および(b)のように、紙幣の向きが表向きである場合(S104:表向き)、制御部13は、搬送部130により、その紙幣を第1スタッカ一保部160aへ搬送させる(S105)。一方、図2(c)および(d)のように、紙幣の向きが裏向きである場合(S104:裏向き)、制御部13は、搬送部130により、その紙幣をカセット一保部180へ搬送させる(S106)。
なお、制御部13は、紙幣の属性を識別した結果、正常でないと識別された紙幣を、カウンタでカウントせずに、リジェクト紙幣として、搬送部130により出金部120へ搬送する。これにより、リジェクト紙幣が出金部120に投出される。この点は、後に説明する表裏天地揃え計数整理処理においても同様である。
制御部13は、第1スタッカ一保部160aおよびカセット一保部180に収納した合計の紙幣の枚数が整理枚数に達したか否か、および、入金部110から全ての紙幣が繰り出されたか否かを判定する(S107、S108)。通常、入金部110には、整理枚数より多くの枚数の紙幣が投入される。よって、最初のうちは全ての紙幣が繰り出される前に整理枚数に到達する。そして、最後に整理枚数に満たない紙幣が残り、それらの紙幣が繰り出された場合には、整理枚数に到達する前に全ての紙幣が繰り出される。紙幣の枚数が整理枚数に達すると(S107:YES)、制御部13は、入金部110からの紙幣の繰り出しを停止する(S109)。
こうして、入金部110から繰り出された整理枚数分の紙幣のうち、識別部140で表向きと識別された紙幣は、図6(a)に示すように、搬送部130により第1収納経路部C1を通じて第1スタッカ一保部160aへ搬送され、第1スタッカ一保部160aに収納される。第1収納経路部C1は、入金搬送路132と、メイン搬送路131の一部とスタッカ搬送路133とで構成され、入金部110と第1スタッカ一保部160aおよび第2スタッカ一保部160bとを結ぶ。
一方、入金部110から繰り出された整理枚数分の紙幣のうち、識別部140で裏向きと識別された紙幣は、図6(b)に示すように、搬送部130により第1収納経路部C1および第2収納経路部C2を通じてカセット一保部180へ搬送され、カセット一保部180に収納される。第2収納経路部C2は、メイン搬送路131の一部とカセット搬送路134とで構成され、識別部140と第1スタッカ一保部160aとの間の位置において第1収納経路部C1から分岐し、カセット一保部180に繋がる。
入金部110からの紙幣の繰り出しを停止すると(S109)、あるいは、入金部110から全ての紙幣が繰り出されると(S108:YES)、制御部13は、カセット一保部180内の紙幣を一枚ずつ繰り出し(S110)、繰り出した紙幣を、搬送部130により第1スタッカ一保部160aへ搬送させる(S111)。図7(a)に示すように、カセット一保部180から繰り出された紙幣は、搬送部130により第3収納経路部C3および第1収納経路部C1を通じて第1スタッカ一保部160aへ搬送され、第1スタッカ一保部160aに収納される。第3収納経路部C3は、カセット搬送路134とメイン搬送路131の一部とで構成され、カセット一保部180から延びて入金部110と識別部140との間の位置において第1収納経路部C1に合流する。
ここで、第1収納経路部C1から外れ第2収納経路部C2を通ってカセット一保部180に搬送された紙幣は、カセット一保部180に対し、長手方向(左右方向)における一端部側から収納され、他端部から繰り出される。そして、繰り出された紙幣は、第2収納経路部C2をカセット一保部180へ向かうときとは反対に、他端部側を前にして第3収納経路部C3を搬送され、第1収納経路部C1に戻る。このように、第1収納経路部C1とカセット一保部180との間で紙幣が往復することによって、紙幣にはスイッチバック作用が生じ(図7(a)の破線参照)、紙幣の表裏の向きが反転する。このため、紙幣は、表向きとなって第1収納経路部C1に戻り、第1収納経路部C1を流れて第1スタッカ一保部160aに収納される。こうして、カセット一保部180から全ての紙幣が第1スタッカ一保部160aに移されると、第1スタッカ一保部160aには、表裏の向きが揃った整理枚数の紙幣の束が集積されることになる。
カセット一保部180からの全ての紙幣が第1スタッカ一保部160aに収納されると(S112:YES)、制御部13は、第1スタッカ一保部160aから紙幣を一枚ずつ繰り出し(S113)、繰り出した紙幣を、搬送部130により出金部120へ搬送させる(S114)。図7(b)に示すように、第1スタッカ一保部160aから繰り出された紙幣は、搬送部130により投出経路部C4を通じて出金部120へ搬送され、出金部120に投出される。投出経路部C4は、スタッカ搬送路133と、メイン搬送路131の一部と、出金搬送路135と構成され、第1スタッカ一保部160aおよび第2スタッカ一保部160bと出金部120との間を結ぶ。
こうして、出金部120には、表裏の向きが揃った整理枚数の紙幣の束が払い出される。
なお、出金部120内にリジェクト紙幣が存在する場合は、第1スタッカ一保部160aから紙幣が繰り出される前に、リジェクト紙幣の取り出しを催促する報知、たとえば、操作表示部15による催促表示が行われる。そして、紙幣検出部122によりリジェクト紙幣の取出しが確認された後に、第1スタッカ一保部160aからの紙幣の繰り出しが開始される。この点は、後に説明する表裏天地揃え計数整理処理においても同様である。
第1スタッカ一保部160aからの紙幣が全て出金部120に投出されると(S115:YES)、制御部13は、出金部120からの紙幣の抜き取りを促す報知として、操作表示部15に抜き取り催促画面S1を表示させる(S116)。図8に示すように、抜き取り催促画面S1は、紙幣の抜き取りを促すメッセージが含まれる。報知を受けたテラーは、出金部120から紙幣の束を抜き取る。なお、制御部13は、スピーカ(図示せず)から紙幣の抜き取りを促すための音声やアラームを出力させてもよい。
出金部120から紙幣が抜き取られると(S117:YES)、制御部13は、入金部110に紙幣が残っているか否かを判定する(S118)。入金部110に紙幣が残っていれば(S118:NO)、S101の処理に戻り、制御部13は、S101からS117処理を繰り返す。これにより、更なる、表裏の向きが揃った整理枚数の紙幣の束が出金部120に投出される。一方、入金部110に紙幣が残っていなければ(S118:YES)、制御部13は、表裏揃え計数整理処理を終了する。
なお、上記の例では、識別部140により表向きと識別された紙幣が第1スタッカ一保部160aに収納され、識別部140により裏向きと識別された紙幣がカセット一保部180に収納された。しかしながら、これとは反対に、識別部140により裏向きと識別された紙幣が第1スタッカ一保部160aに収納され、識別部140により表向きと識別された紙幣がカセット一保部180に収納されてもよい。
次に、表裏天地揃え計数整理処理について、図9ないし図14を参照して説明する。図9および図10は、本実施形態に係る、表裏天地揃え計数整理処理の制御動作を示すフローチャートである。図11(a)は、本実施形態に係る、入金部110から繰り出され、天表向きと識別された紙幣の流れを示す図であり、図11(b)は、本実施形態に係る、入金部110から繰り出され、地表向きと識別された紙幣の流れを示す図である。図12は、本実施形態に係る、入金部110から繰り出され、天裏向きまたは地裏向きと識別された紙幣の流れを示す図である。図13(a)は、本実施形態に係る、カセット一保部180から繰り出され、天表向きと識別された紙幣の流れを示す図であり、図13(b)は、本実施形態に係る、カセット一保部180から繰り出され、地表向きと識別された紙幣の流れを示す図である。図14(a)は、本実施形態に係る、第1スタッカ一保部160aから出金部120への紙幣の流れを示す図であり、図14(b)は、本実施形態に係る、第2スタッカ一保部160bから出金部120への紙幣の流れを示す図である。
係員(テラー)により、整理する紙幣が入金部110に投入された後、表裏天地揃え計数整理処理のための操作が行われると、表裏天地揃え計数整理処理が開始される。
図9および図10を参照して、制御部13は、入金部110から一枚ずつ紙幣を繰り出させて搬送部130に搬送させ(S201)、搬送部130を流れる紙幣の属性(金種、表裏の向き、天地の向き等)を識別部140により識別する(S202)。制御部13は、紙幣の属性を識別すると、カウンタのカウント値を1つアップする(S203)。
次に、制御部13は、識別部140での識別結果に基づいて、紙幣の向きが、天表向き、地表向き、天裏向きまたは地裏向きの何れであるかを判定する(S204)。図2(a)のように、紙幣の向きが天表向きである場合(S204:天表向き)、制御部13は、搬送部130により、その紙幣を第1スタッカ一保部160aへ搬送させる(S205)。また、図2(b)のように、紙幣の向きが地表向きである場合(S204:地表向き)、制御部13は、搬送部130により、その紙幣を第2スタッカ一保部160bへ搬送させる(S206)。さらに、図2(c)または(d)のように、紙幣の向きが天裏向きまたは地裏向きである場合(S204:天裏向き、地裏向き)、制御部13は、搬送部130により、その紙幣をカセット一保部180へ搬送させる(S207)。
制御部13は、スタッカ一保部160およびカセット一保部180に収納した合計の紙幣の枚数が整理枚数に達したか否か、および、入金部110から全ての紙幣が繰り出されたか否かを判定する(S208、S209)。紙幣の枚数が整理枚数に達すると(S208:YES)、制御部13は、入金部110からの紙幣の繰り出しを停止する(S210)。
こうして、入金部110から繰り出された整理枚数分の紙幣のうち、識別部140で天表向きと識別された紙幣は、図11(a)に示すように、搬送部130により第1収納経路部C1を通じて第1スタッカ一保部160aへ搬送され、第1スタッカ一保部160aに収納される。また、識別部140で地表向きと識別された紙幣は、図11(b)に示すように、搬送部130により第1収納経路部C1を通じて第2スタッカ一保部160bへ搬送され、第2スタッカ一保部160bに収納される。
一方、入金部110から繰り出された整理枚数分の紙幣のうち、識別部140で天裏向きまたは地裏向きと識別された紙幣は、図12に示すように、搬送部130により第1収納経路部C1および第2収納経路部C2を通じてカセット一保部180へ搬送され、カセット一保部180に収納される。
入金部110からの紙幣の繰り出しを停止すると(S210)、あるいは、入金部110から全ての紙幣が繰り出されると(S209:YES)、制御部13は、カセット一保部180内の紙幣を一枚ずつ繰り出す(S211)。
図13(a)および(b)に示すように、カセット一保部180から繰り出された紙幣は、第3収納経路部C3を搬送されて第1収納経路部C1に戻る。上述の通り、第1収納経路部C1とカセット一保部180との間での往復により、紙幣はスイッチバック作用を受けてその表裏が反転するため、第1収納経路部C1に戻った紙幣は、その向きが天表向きまたは地表向きとなる。
制御部13は、第1収納経路部C1に戻った紙幣の向きを識別部140に識別させ、紙幣の向きが、天表向きおよび地表向きの何れであるかを判定する(S212)。紙幣の向きが天表向きである場合(S212:天表向き)、制御部13は、その紙幣を搬送部130により第1スタッカ一保部160aへ搬送させる(S213)。一方、紙幣の向きが地表向きである場合(S212:地表向き)、制御部13は、その紙幣を搬送部130により第2スタッカ一保部160bへ搬送させる(S214)。
こうして、図13(a)に示すように、天表向きと識別された紙幣は、第1収納経路部C1を通じて第1スタッカ一保部160aへ搬送され、第1スタッカ一保部160aに収納される。一方、図13(b)に示すように、地表向きと識別された紙幣は、第1収納経路部C1を通じて第2スタッカ一保部160bへ搬送され、第2スタッカ一保部160bに収納される。カセット一保部180から全ての紙幣が第1スタッカ一保部160aおよび第2スタッカ一保部160bに移されると、第1スタッカ一保部160aおよび第2スタッカ一保部160bには、表裏および天地の向きが揃った紙幣の束が集積されることになる。
カセット一保部180からの全ての紙幣が第1スタッカ一保部160aおよび第2スタッカ一保部160bに収納されると(S215:YES)、制御部13は、第1スタッカ一保部160aから紙幣を一枚ずつ繰り出し(S216)、繰り出した紙幣を、搬送部130により出金部120へ搬送させる(S217)。図14(a)に示すように、第1スタッカ一保部160aから繰り出された紙幣は、搬送部130により投出経路部C4を通じて出金部120へ搬送され、出金部120に投出される。出金部120には、表裏および天地の向きが揃った紙幣の束が払い出される。
第1スタッカ一保部160aからの紙幣が全て出金部120に投出されると(S218:YES)、制御部13は、出金部120からの紙幣の抜き取りを促す報知として、操作表示部15に抜き取り催促画面S1(図8参照)を表示させる(S219)。報知を受けたテラーは、出金部120から紙幣の束を抜き取り、一時的に保管する。なお、制御部13は、スピーカ(図示せず)から紙幣の抜き取りを促すための音声やアラームを出力させてもよい。
出金部120から紙幣が抜き取られると(S220:YES)、制御部13は、第2スタッカ一保部160bから紙幣を一枚ずつ繰り出し(S221)、繰り出した紙幣を、搬送部130により出金部120へ搬送させる(S222)。図14(b)に示すように、第2スタッカ一保部160bから繰り出された紙幣は、搬送部130により投出経路部C4を通じて出金部120へ搬送され、出金部120に投出される。出金部120には、表裏および天地の向きが揃った紙幣の束が払い出される。
第2スタッカ一保部160bからの紙幣が全て出金部120に投出されると(S223:YES)、制御部13は、紙幣の抜き取りを促すため、操作表示部15に抜き取り催促画面S1を表示させる(S224)。報知を受けたテラーは、出金部120から紙幣の束を抜き取る。抜き取られた紙幣は、先に受け取った紙幣とは、表裏の向きが等しいが天地の向きが異なる紙幣となる。よって、テラーは、抜き取った紙幣の天地の向きを反転させて、その向きを先に受け取った紙幣の束の向きと同じにし、先に受け取った紙幣の束と重ね合せる。これにより、表裏および天地の向きが揃った整理枚数の紙幣の束が出来上がる。
出金部120から紙幣が抜き取られると(S225:YES)、制御部13は、入金部110に紙幣が残っているか否かを判定する(S226)。入金部110に紙幣が残っていれば(S226:NO)、S201の処理に戻り、制御部13は、S201からS225の処理を繰り返す。これにより、テラーは、更なる、表裏および天地の向きが揃った整理枚数の紙幣の束を、容易に得ることができる。一方、入金部110に紙幣が残っていなければ(S226:YES)、制御部13は、表裏天地揃え計数整理処理を終了する。
なお、上記の例と異なり、識別部140により地表向きと識別された紙幣が第1スタッカ一保部160aに収納され、識別部140により天表向きと識別された紙幣が第2スタッカ一保部160bに収納されてもよい。
また、識別部140により天裏向きと識別された紙幣が第1スタッカ一保部160aまたは第2スタッカ一保部160bに収納され、識別部140により地裏向きと識別された紙幣が第2スタッカ一保部160bまたは第1スタッカ一保部160aに収納されてもよい。この場合、識別部140により天表向きまたは地表向きと識別された紙幣がカセット一保部180に収納される。
<実施形態の効果>
本実施形態によれば、以下の効果が奏され得る。
入金部110に投入された紙幣のうち、識別部140で表向き(または裏向き)と識別された紙幣を第1スタッカ一保部160aへ搬送し、識別部140で裏向き(または表向き)と識別された紙幣を、その表裏の向きを反転させた後に第1スタッカ一保部160aへ搬送することで、表裏の向きが揃った紙幣を第1スタッカ一保部160aに収納できる。しかも、裏向き(または表向き)と識別された紙幣を、第2収納経路部C2および第3収納経路部C3を通じて第1収納経路部C1とカセット一保部180との間で往復させ、その際に生じるスイッチバック作用を利用して表裏の向きを反転させるようにしたので、表裏の向き反転させる反転機構等、紙幣の表裏の向きを揃えるための特別な機構を利用せずとも、紙幣の表裏の向きを揃えることができる。これにより、紙幣の表裏の向きを揃えるための特別な機構を搬送部130に設けないようにできるので、貨幣入出金機1のサイズ増加やコスト増加を抑えることが可能となる。
また、第1スタッカ一保部160aに収納された紙幣を出金部120に搬送するようにしたので、表裏の向きが揃った紙幣の束を出金部120に投出させることができる。
さらに、識別部140で表向き(または裏向き)と識別された紙幣を、その天地の向きにより第1スタッカ一保部160aと第2スタッカ一保部160bに振り分けて収納し、識別部140で裏向き(または表向き)と識別された紙幣を、上記スイッチバック作用によってその表裏の向きを反転させた後、その天地の向きにより第1スタッカ一保部160aと第2スタッカ一保部160bに振り分けて収納することで、表裏および天地の向きが揃った紙幣を第1スタッカ一保部160aおよび第2スタッカ一保部160bに収納できる。
さらに、裏向き(または表向き)と識別された紙幣を、その天地の向きにより振り分けずにカセット一保部180に収納し、カセット一保部180から繰り出されて第1収納経路部C1に戻され、表裏の向きが反転した紙幣を、識別部140で識別して天地の向きにより第1スタッカ一保部160aと第2スタッカ一保部160bとに振り分けるようにしたので、表裏の向きの反転に利用するために必要な収納部がカセット一保部1801つで済む。
さらに、第1スタッカ一保部160aに収納された紙幣および第2スタッカ一保部160bに収納された紙幣を、出金部120に投出させるようにしたので、係員は、第1スタッカ一保部160aからの紙幣の束と、第2スタッカ一保部160bからの紙幣の束とを、その表裏および天地の向きが同じになるように重ね合せるだけで、容易に表裏および天地の向きが揃った紙幣の束を得ることができる。
さらに、第1スタッカ一保部160aから出金部120への紙幣の投出が完了すると、操作表示部15により出金部120からの紙幣の抜き取りを促す報知が行われるので、係員は、第1スタッカ一保部160aからの紙幣を、円滑に出金部120から抜き取ることができる。
さらに、第1スタッカ一保部160aからの紙幣が出金部120から無くなったことが紙幣検出部122により検出された後に、第2スタッカ一保部160bからの紙幣の出金部120への投出が開始されるので、第1スタッカ一保部160aからの紙幣が出金部120に残った状態で第2スタッカ一保部160bからの紙幣が出金部120へ投出されてしまうことが防止される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態によって何ら制限されるものではなく、また、本発明の実施形態も、上記以外に種々の変更が可能である。
<変更例1>
図15は、変更例1に係る、貨幣入出金機1の構成を示す概略図である。
本変更例の貨幣入出金機1は、2つのカセット170およびカセット用一時保留部180を備える。カセット搬送路134は、メイン搬送路131と2つのカセット一保部180との間を結ぶ。2つのカセット170およびカセット用一時保留部180は、上下方向に並ぶように配置される。上側のカセット170およびカセット用一時保留部180が、第1カセット170aおよび第1カセット用一時保留部(以下、「第1カセット一保部」と略す)180aとなり、下側のカセット170およびカセット用一時保留部180が、第2カセット170bおよび第2カセット用一時保留部(以下、「第2カセット一保部」と略す)180bとなる。第1カセット一保部180aおよび第2カセット一保部180bは、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「第2の収納部」および「第4の収納部」に対応する。
図16および図17は、変更例1に係る、表裏天地揃え計数整理処理の制御動作を示すフローチャートである。図18(a)は、変更例1に係る、入金部110から繰り出され、天裏向きと識別された紙幣の流れを示す図であり、図18(b)は、変更例1に係る、入金部110から繰り出され、地裏向きと識別された紙幣の流れを示す図である。図19(a)は、変更例1に係る、第1カセット一保部180aから第1スタッカ一保部160aへの紙幣の流れを示す図であり、図19(b)は、変更例1に係る、第2カセット一保部180bから第2スタッカ一保部160bへの紙幣の流れを示す図である。なお、図17では、上記実施形態の表裏天地揃え計数整理処理から変更となった部分の処理のみが示されている。
本変更例の貨幣入出金機1における表裏天地揃え計数整理処理について、以下、説明する。本変更例の表裏天地揃え計数整理処理では、主に、識別部140で天裏向きと識別された紙幣と地裏向きと識別された紙幣とが、第1カセット一保部180aと第2カセット一保部180bとに振り分けられて収納される点が、上記実施形態の表裏天地揃え計数整理処理と異なる。
本変更例では、図16のように、図9に示す上記実施形態の表裏天地揃え計数整理処理におけるS207の処理がS231およびS232の処理に置き換えられ、図17のように、図10に示す上記実施形態の表裏天地揃え計数整理処理におけるS211ないしS215の処理がS233ないしS238の処理に置き換えられる。
図16および図17を参照し、制御部13は、紙幣の向きが天裏向である場合(S204:天裏向き)、搬送部130により、その紙幣を第1カセット一保部180aへ搬送させ(S231)、紙幣の向きが地裏向である場合(S204:地裏向き)、搬送部130により、その紙幣を第2カセット一保部180bへ搬送させる(S232)。入金部110から繰り出された整理枚数分の紙幣のうち、識別部140で天裏向きと識別された紙幣は、図18(a)に示すように、搬送部130により第1収納経路部C1および第2収納経路部C2を通じて第1カセット一保部180aへ搬送され、第1カセット一保部180aに収納される。また、識別部140で地裏向きと識別された紙幣は、図18(b)に示すように、搬送部130により第1収納経路部C1および第2収納経路部C2を通じて第2カセット一保部180bへ搬送され、第2カセット一保部180bに収納される。
その後、入金部110から整理枚数分の紙幣が繰り出されて入金部110からの繰り出しが停止されると(S208:YES→S210)、あるいは、入金部110から全ての紙幣が繰り出されると(S209:YES)、制御部13は、第1カセット一保部180a内の紙幣を一枚ずつ繰り出し(S233)、繰り出した紙幣を、搬送部130により第1スタッカ一保部160aへ搬送させる(S234)。図19(a)に示すように、第1カセット一保部180aから繰り出された紙幣は、搬送部130により第3収納経路部C3および第1収納経路部C1を通じて第1スタッカ一保部160aへ搬送され、第1スタッカ一保部160aに収納される。ここで、第1収納経路部C1と第1カセット一保部180aとの間で紙幣が往復することで生じるスイッチバック作用により、第1収納経路部C1へ戻ったとき、紙幣はその表裏が反転する。このため、第1カセット一保部180aからの紙幣は、先に第1スタッカ一保部160aに収納されていた紙幣と、表裏および天地の向きが同じ状態で第1スタッカ一保部160aに収納される。
第1カセット一保部180aからの全ての紙幣が第1スタッカ一保部160aに収納されると(S235:YES)、制御部13は、第2カセット一保部180b内の紙幣を一枚ずつ繰り出し(S236)、繰り出した紙幣を、搬送部130により第2スタッカ一保部160bへ搬送させる(S237)。図19(b)に示すように、第2カセット一保部180bから繰り出された紙幣は、搬送部130により第3収納経路部C3および第1収納経路部C1を通じて第2スタッカ一保部160bへ搬送され、第2スタッカ一保部160bに収納される。ここで、第1収納経路部C1と第2カセット一保部180bとの間で紙幣が往復することで生じるスイッチバック作用により、第1収納経路部C1へ戻ったとき、紙幣はその表裏が反転する。このため、第2カセット一保部180bからの紙幣は、先に第2スタッカ一保部160bに収納されていた紙幣と、表裏および天地の向きが同じ状態で第2スタッカ一保部160bに収納される。
第2カセット一保部180bからの全ての紙幣が第2スタッカ一保部160bに収納されると(S238:YES)、制御部13は、第2スタッカ一保部160bから紙幣を一枚ずつ繰り出し(S216)、繰り出した紙幣を、搬送部130により出金部120へ搬送させる(S217)。以下の動作は、上記実施形態の表裏天地揃え計数整理処理と同様である。
本変更例の構成によっても、上記実施形態と同様、表裏および天地の向きが揃った紙幣を第1スタッカ一保部160aおよび第2スタッカ一保部160bに収納できる。
さらに、本変更例では、裏向き(または表向き)と識別された紙幣を、その天地の向きにより、第1カセット一保部180aと第2カセット一保部180bとに振り分けるようにしたので、第1カセット一保部180aおよび第2カセット一保部180bから繰り出された紙幣を第1スタッカ一保部160aおよび第2スタッカ一保部160bへ搬送する際に、識別部140で紙幣の天地の向きを識別しなくてよい。
なお、上記の例では、識別部140により天裏向きと識別された紙幣が第1カセット一保部180aに収納され、識別部140により地裏向きと識別された紙幣が第2カセット一保部180bに収納された。しかしながら、これとは反対に、識別部140により地裏向きと識別された紙幣が第1カセット一保部180aに収納され、識別部140により天裏向きと識別された紙幣が第2カセット一保部180bに収納されてもよい。
<その他の変更例>
上記実施の形態において、入金処理の際に、スタッカ150に収納される紙幣の表裏の向きが揃えられてもよい。この場合、制御部13は、識別部140により、入金部110から繰り出された紙幣の真偽や金種の他、表裏の向きを識別し、表向き(または裏向き)と識別された紙幣を、搬送部130により、金種に割り当てられたスタッカ150の上方のスタッカ一保部160へ搬送させ、裏向き(または表向き)と識別された紙幣を、搬送部130により、カセット一保部180へ搬送させる。その後、制御部13は、カセット一保部180から紙幣を繰り出し、繰り出された紙幣を、搬送部130により、その金種に割り当てられたスタッカ一保部160へ搬送させる。なお、繰り出された紙幣の金種は、搬送途中に通過する識別部140で識別される。その後、テラーによる承認操作がなされると、スタッカ一保部160に収納された紙幣が、その下方のスタッカ150に収納される。スタッカ150内の紙幣は、その表裏の向きが揃ったものとなる。なお、承認操作が行われる前までの紙幣の流れは、図6(a)、図6(b)および図7(a)に示すものと同様となる。
同様に、上記実施の形態において、入金処理の際に、スタッカ150に収納される紙幣の表裏および天地の向きが揃えられてもよい。但し、この場合、第1スタッカ150aおよび第2スタッカ150bには、同じ金種が割り当てられることになるため、貨幣入出金機1は、単一金種の紙幣を取り扱うものとなる。なお、貨幣入出金機1のスタッカ150の個数を4つ以上に増加させることにより、2以上の金種の紙幣を取り扱うことが可能となる。
制御部13は、識別部140により、入金部110から繰り出された紙幣の真偽や金種の他、表裏および天地の向きを識別し、天表向き(または地表向き)と識別された紙幣を、搬送部130により、第1スタッカ一保部160aへ搬送させ、地表向き(または天表向き)と識別された紙幣を、搬送部130により、第2スタッカ一保部160bへ搬送させる。さらに、制御部13は、天裏向きまたは地裏向きと識別された紙幣を、搬送部130により、カセット一保部180へ搬送させる。その後、制御部13は、カセット一保部180から紙幣を繰り出し、繰り出された紙幣を、搬送部130により、その紙幣の天地の向きに応じて、第1スタッカ一保部160aまたは第2スタッカ一保部160bへ搬送させる。その後、テラーによる承認操作がなされると、第1スタッカ一保部160aに収納された紙幣が、その下方の第1スタッカ150aに収納され、第2スタッカ一保部160bに収納された紙幣が、その下方の第2スタッカ150bに収納される。第1スタッカ150a内および第2スタッカ150b内の紙幣は、その表裏および天地の向きが揃ったものとなる。なお、承認操作が行われる前までの紙幣の流れは、図11(a)、図11(b)、図12、図13(a)および図13(b)に示すものと同様となる。
さらに、上記実施形態および上記変更例1では、第2収納経路部C2と第3収納経路部C3が異なる経路とされた。しかしながら、第2収納経路部C2と第3収納経路部C3とは必ずしも異なる経路とされずともよく、たとえば、上記変更例1のように、第1収納経路部C1に戻った紙幣の向きを識別部140で識別しなくてよいというような場合、第2収納経路部C2と第3収納経路部C3とを、同じ経路とすることもできる。
さらに、上記実施形態では、制御部13は、紙幣検出部122から紙幣がないとの検出結果が出力されると、紙幣が抜き取られたと判定することとしたが、このような態様に限られない。すなわち、紙幣の搬送を指示するための操作ボタンが押下されることにより、制御部13は、紙幣が抜き取られたと判定することとしてもよい。たとえば、図20に示すように、操作表示部15に表示された抜き取り催促画面S1に紙幣の搬送を指示するための操作ボタンB1が含められてもよい。この場合、操作ボタンB1は、特許請求の範囲の「搬送指示部」に対応する。また、操作表示部15の画面上ではなく、その他の部位、たとえば、筐体10の出金口120aの近傍部分に操作ボタンが設けられてもよい。
さらに、上記実施形態では、貨幣入出金機1が表裏揃え計数整理処理および表裏天地計数整理処理の双方の計数整理処理を実行することができるが、貨幣入出金機1が何れか一方の計数整理処理を実行するものであってもよい。
さらに、上記実施形態において、搬送部130は、搬送される紙幣が、その短手方向(天地方向)が搬送方向を向くようにして搬送されるような構成とされてもよい。
さらに、上記実施形態の貨幣入出金機1は、硬貨入出金ユニット12が設けられず、紙幣のみが処理されるものであってもよい。
この他、本発明の実施形態は、特許請求の範囲に記載の範囲で適宜変更可能である。
1 貨幣入出金機(紙幣処理装置)
13 制御部
15 操作表示部(報知部)
110 入金部
120 出金部
122 紙幣検出部
130 搬送部
140 識別部
160 スタッカ用一時保留部
160a 第1スタッカ用一時保留部(第1の収納部)
160b 第2スタッカ用一時保留部(第3の収納部)
180 カセット用一時保留部(第2の収納部)
180a 第1カセット用一時保留部(第2の収納部)
180b 第2カセット用一時保留部(第4の収納部)
C1 第1収納経路部(第1の経路部)
C2 第2収納経路部(第2の経路部)
C3 第3収納経路部(第3の経路部)
B1 操作ボタン(搬送指示部)

Claims (9)

  1. 紙幣が投入される入金部と、
    前記入金部から繰り出された紙幣が収納される第1の収納部および第2の収納部と、
    紙幣の向きを識別するための識別部と、
    前記入金部、前記第1の収納部および前記第2の収納部の間で紙幣を搬送する搬送部と、
    制御部と、を備え、
    前記第2の収納部は、紙幣が、当該紙幣の一方の端部側から収納されて前記一方の端部と反対の端部側から繰り出される構成を有し、
    前記制御部は、
    前記入金部から繰り出された紙幣のうち、前記識別部により表裏の何れか一方の向きと識別された紙幣を前記搬送部により前記第1の収納部へ搬送させ、前記識別部により表裏の何れか他方の向きと識別された紙幣を前記搬送部により前記第2の収納部へ搬送させ、
    前記第2の収納部から繰り出された紙幣を前記搬送部により前記第1の収納部へ搬送させる、
    ことを特徴とする紙幣処理装置。
  2. 前記搬送部は、
    前記入金部と前記第1の収納部との間を結び、前記入金部から繰り出された紙幣が前記第1の収納部へと搬送される第1の経路部と、
    前記第1の経路部から分岐して前記第2の収納部に繋がり、前記入金部から繰り出された紙幣が前記第1の経路部から外れて前記第2の収納部へと搬送される第2の経路部と、
    前記第2の収納部から延びて前記第1の経路部に合流し、前記第2の収納部から繰り出された紙幣が前記第1の経路部へと搬送される第3の経路部と、を含み、
    前記制御部は、
    前記入金部から繰り出された紙幣のうち、前記識別部により表裏の何れか一方の向きと識別された紙幣を前記搬送部により前記第1の経路部を通じて前記第1の収納部へ搬送させ、前記識別部により表裏の何れか他方の向きと識別された紙幣を前記搬送部により前記第1の経路部および前記第2の経路部を通じて前記第2の収納部へ搬送させ、
    前記第2の収納部から繰り出された紙幣を、前記搬送部により前記第3の経路部および前記第1の経路部を通じて前記第1の収納部へ搬送させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の紙幣処理装置。
  3. 紙幣が投出される出金部をさらに備え、
    前記制御部は、前記第1の収納部に収納された紙幣を前記搬送部により前記出金部へ搬送させる、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の紙幣処理装置。
  4. 前記入金部から繰り出された紙幣が収納される第3の収納部をさらに備え、
    前記搬送部は、前記入金部、前記第1の収納部、前記第2の収納部および前記第3の収納部の間で紙幣を搬送するように設けられ、
    前記制御部は、
    前記表裏の何れか一方の向きと識別された紙幣のうち、前記識別部により天地の何れか一方の向きと識別された第1の紙幣を前記搬送部により前記第1の収納部へ搬送させ、前記識別部により天地の何れか他方の向きと識別された第2の紙幣を前記搬送部により前記第3の収納部へ搬送させ、
    前記第2の収納部から繰り出された紙幣の向きを前記識別部に識別させ、前記第1の紙幣と同じ表裏および天地の向きと識別された第3の紙幣を前記搬送部により前記第1の収納部へ搬送させ、前記第2の紙幣と同じ表裏および天地の向きと識別された第4の紙幣を前記搬送部により前記第3の収納部へ搬送させる、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の紙幣処理装置。
  5. 前記入金部から繰り出された紙幣が収納される第3の収納部および第4の収納部をさらに備え、
    前記第4の収納部は、紙幣が、当該紙幣の一方の端部側から収納されて前記一方の端部と反対の端部側から繰り出される構成を有し、
    前記搬送部は、前記入金部、前記第1の収納部、前記第2の収納部、前記第3の収納部および前記第4の収納部の間で紙幣を搬送するように設けられ、
    前記制御部は、
    前記表裏の何れか一方の向きと識別された紙幣のうち、前記識別部により天地の何れか一方の向きと識別された第1の紙幣を前記搬送部により前記第1の収納部へ搬送させ、前記識別部により天地の何れか他方の向きと識別された第2の紙幣を前記搬送部により前記第3の収納部へ搬送させ、
    前記表裏の何れか他方の向きと識別された紙幣のうち、前記識別部により天地の何れか一方の向きと識別された第3の紙幣を前記搬送部により前記第2の収納部へ搬送させ、前記識別部により天地の何れか他方の向きと識別された第4の紙幣を前記搬送部により前記第4の収納部へ搬送させ、
    前記第2の収納部から繰り出された前記第3の紙幣を前記搬送部により前記第1の収納部へ搬送させ、前記第4の収納部から繰り出された前記第4の紙幣を前記搬送部により前記第3の収納部へ搬送させる、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の紙幣処理装置。
  6. 紙幣が投出される出金部をさらに備え、
    前記制御部は、前記第1の収納部に収納された紙幣を前記搬送部により前記出金部へ搬送させ、前記第1の収納部から前記出金部への紙幣の搬送が完了した後に、前記第3の収納部に収納された紙幣を前記搬送部により前記出金部へ搬送させる、
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の紙幣処理装置。
  7. 前記出金部内の紙幣の有無を検出する紙幣検出部を、さらに備え、
    前記制御部は、前記第1の収納部からの紙幣が前記出金部内から無くなったことが前記紙幣検出部により検出されると、前記第3の収納部に収納された紙幣を前記搬送部により前記出金部へ搬送させる、
    ことを特徴とする請求項6に記載の紙幣処理装置。
  8. 紙幣の搬送を指示するための搬送指示部を、さらに備え、
    前記制御部は、前記搬送指示部により紙幣の搬送が指示されると、前記第3の収納部に収納された紙幣を前記搬送部により前記出金部へ搬送させる、
    ことを特徴とする請求項6に記載の紙幣処理装置。
  9. 報知部を、さらに備え
    前記制御部は、前記第1の収納部からの紙幣の前記出金部からの抜き取りを促す報知を前記報知部に行わせる、
    ことを特徴とする請求項6ないし8の何れか一項に記載の紙幣処理装置。
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