JP2018203997A - 吸水性樹脂粒子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】粒度を小さくしたり見かけ密度を低下させたりすることなしにSAPの吸収速度が高く、かつSAP比率が高い吸収体でも被吸収液体の拡散性が高く、しかも界面活性剤を含有しても被吸収液体中に溶解することなく、おむつ性能等が高い吸収体を実現する吸水性樹脂粒子を提供する。【解決手段】水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により水溶性ビニルモノマー(a1)となるビニルモノマー(a2)並びに内部架橋剤(b)を必須構成単位とする架橋重合体(A)を含有する樹脂粒子(B)の表面が表面架橋剤(d)で表面架橋された構造を有する吸水性樹脂粒子であって、樹脂粒子(B)が(A)の0.01〜0.4重量%の界面活性剤(C)を含み、全粒法によるボルテックス吸収速度測定法で測定された吸収速度と篩分法によるボルテックス吸収速度測定法で測定された吸収速度(秒)の比が0.60を超え1未満である吸水性樹脂粒子。【選択図】なし

Description

本発明は、吸水性樹脂粒子及びその製造方法に関する。
紙おむつ、生理用ナプキン、失禁パット等の衛生材料には、パルプ等の親水性繊維とアクリル酸(塩)等とを主原料とする吸水性樹脂(Super Absorbent Polymer:SAPともいう)が吸収体において幅広く利用されている。近年のQOL(quality of life)向上の観点からこれら衛生材料はより軽量かつ薄型のものへと需要が遷移しており、これに伴って親水性繊維の使用量低減が望まれるようになってきた。そのため、これまで吸収体中で親水性繊維が担ってきた役割をSAPが担うことを求められるようになっている。例えば、オムツの重要な機能として尿の高速吸収による漏れ低減がある。従来の吸収体は嵩高い親水性繊維間に存在する物理的空間により尿の吸収速度が速いが、親水性繊維の使用量が低減されたSAP比率の高い吸収体においてはSAP粒子どうしが充填構造を形成するために、物理的空間が少なく尿の吸収速度が遅いという問題点がある。
また、従来の吸収体は、親水性繊維による毛管現象により、尿拡散性が高く、吸収体全体に尿を拡散させることが可能であるのに対して、SAP比率の高い吸収体は毛管力が低い上に膨潤ゲルによる尿の拡散阻害があるため、吸収体中における尿の拡散性は著しく低下する。この拡散性の低下は上述の吸収速度の低下と相まってオムツ漏れの深刻な原因となる。
拡散性の低下を防ぐ方法として、SAPの表面を特定の有機架橋剤化合物と特定のカチオンを含む水溶液とによって架橋し、膨潤ゲル表面の変形を抑制することでゲル間隙を効率的に形成する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし特許文献1に記載の方法では、吸収体の膨潤ゲル間の通液性、すなわち0psi膨潤圧力でのゲルベッド透過率(以下、GBPと略記する)、は改善するが、SAPの吸収速度自体は改善されず、オムツの漏れやカブレに対して十分な性能を発揮するには至っていない。
SAPの吸収速度自体を改善する方法として、SAPの表面積を物理的に大きくする方法が一般的である。たとえばSAP乾燥工程で内部発泡させ見かけ密度を低下させる方法や(特許文献2)、篩分工程でSAPの粒度を小さくする方法も知られている(特許文献3)。
またSAP表面に界面活性剤を存在させて吸収速度を制御する方法も知られている(例えば特許文献4、5)
国際公開第00/53664号パンフレット 特表2015−508836号公報 特開2006−143972号公報 特開2013−203842号公報 特開2012−007062号公報
しかしながら、従来の方法では、見かけ密度を大きく低下させることによりSAPの壊れ性が増し、オムツ製造工程で微粉が増加することや、SAP粒度を小さくすることでオムツの総吸水量が低下するためにおむつ製造時のSAPの目付量を増やさなければならない問題があった。またSAP表面に界面活性剤が存在すると、表面に付着している界面活性剤が尿中に溶解し尿の表面張力を低下させる結果、おむつの吸収体中に吸収された尿がおむつ表面に逆戻りしておむつかぶれを生じさせる問題もあった。
従って、本発明は、粒度を小さくしたり見かけ密度を低下させたりすることなしにSAPの吸収速度が高く、かつSAP比率が高い吸収体でも被吸収液体の拡散性が高く、しかも界面活性剤を含有しても被吸収液体中に溶解することなく、おむつ性能等が高い吸収体を実現する吸水性樹脂粒子を提供することを目的とする。
本発明は、水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により水溶性ビニルモノマー(a1)となるビニルモノマー(a2)並びに内部架橋剤(b)を必須構成単位とする架橋重合体(A)を含有する樹脂粒子(B)の表面が、表面架橋剤(d)で表面架橋された構造を有する吸水性樹脂粒子であって、樹脂粒子(B)が架橋重合体(A)の重量に基づいて0.01〜0.4重量%の界面活性剤(C)を含み、全粒法によるボルテックス吸収速度測定法で測定された吸収速度と篩分法によるボルテックス吸収速度測定法で測定された吸収速度(秒)の比が式1を満たす吸水性樹脂粒子:
0.6<Vt(150−600)/Vt(500−600)<1 (式1)
(ただし、式1中、Vt(150−600):ボルテックス吸収時間(全粒法)であり、Vt(500−600):ボルテックス吸収時間(篩分法)である。)である。
また、本発明は、水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により水溶性ビニルモノマー(a1)となるビニルモノマー(a2)並びに内部架橋剤(b)を必須構成単位とする単量体組成物を重合して架橋重合体(A)の含水ゲルを得る重合工程と、架橋重合体(A)を含有する樹脂粒子(B)の表面を表面架橋剤(d)で表面架橋する工程とを有し、界面活性剤(C)を、表面架橋する工程より前の工程で添加する、吸水性樹脂粒子の製造方法である。
本発明の吸水性樹脂粒子及び本発明の製造方法で得られる吸水性樹脂粒子は、上述の構成により、上記課題を解決し、以下で詳述する優れた特性を有する。なかでも、吸収速度が速くどのような状態においても安定して優れた吸収性能(たとえば液拡散性、吸収速度、及び吸収量)を発揮し、本発明の吸水性樹脂粒子を用いた吸収体はおむつかぶれが生じにくい。
水溶性ビニルモノマー(a1)としては特に限定はなく、公知(たとえば、特許第3648553号公報の0007〜0023段落に開示されている少なくとも1個の水溶性置換基とエチレン性不飽和基とを有するビニルモノマー(例えばアニオン性ビニルモノマー、非イオン性ビニルモノマー、カチオン性ビニルモノマー)、特開2003−165883号公報の0009〜0024段落に開示されているアニオン性ビニルモノマー、非イオン性ビニルモノマー、カチオン性ビニルモノマー、特開2005−75982号公報の0041〜0051段落に開示されているカルボキシ基、スルホ基、ホスホノ基、水酸基、カルバモイル基、アミノ基及びアンモニオ基からなる群から選ばれる少なくとも1種を有するビニルモノマー、のビニルモノマー等が使用できる。
加水分解により水溶性ビニルモノマー(a2)となるビニルモノマー(a2)(以下、加水分解性ビニルモノマー(a2)ともいう。)は特に限定はなく公知(たとえば、特許第3648553号公報の0024〜0025段落に開示されている加水分解により水溶性置換基となる加水分解性置換基を少なくとも1個有するビニルモノマー、特開2005−75982号公報の0052〜0055段落に開示されている少なくとも1個の加水分解性置換基(1,3−オキソ−2−オキサプロピレン(−CO−O−CO−)基、アシル基及びシアノ基等)を有するビニルモノマー)のビニルモノマー等が使用できる。なお、水溶性ビニルモノマーとは、25℃の水100gに少なくとも100g溶解する性質を持つビニルモノマーを意味する。また、加水分解性とは、50℃の水及び必要により触媒(酸又は塩基等)の作用により加水分解され水溶性になる性質を意味する。加水分解性ビニルモノマーの加水分解は、重合中、重合後及びこれらの両方のいずれでもよいが、得られる吸水性樹脂粒子の分子量の観点等から重合後が好ましい。
これらのうち、吸収特性の観点等から、水溶性ビニルモノマー(a1)が好ましい。水溶性ビニルモノマー(a1)としては、好ましくはアニオン性ビニルモノマー、より好ましくはカルボキシ(塩)基、スルホ(塩)基、アミノ基、カルバモイル基、アンモニオ基又はモノ−、ジ−若しくはトリ−アルキルアンモニオ基を有するビニルモノマーである。これらのなかでは、より好ましくはカルボキシ(塩)基又はカルバモイル基を有するビニルモノマー、さらに好ましくは(メタ)アクリル酸(塩)及び(メタ)アクリルアミド、特に好ましくは(メタ)アクリル酸(塩)、最も好ましくはアクリル酸(塩)である。
なお、「カルボキシ(塩)基」は「カルボキシ基」又は「カルボキシレート基」を意味し、「スルホ(塩)基」は「スルホ基」又は「スルホネート基」を意味する。また、(メタ)アクリル酸(塩)はアクリル酸、アクリル酸塩、メタクリル酸又はメタクリル酸塩を意味し、(メタ)アクリルアミドはアクリルアミド又はメタクリルアミドを意味する。また、塩としては、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム及びカリウム等)塩、アルカリ土類金属(マグネシウム及びカルシウム等)塩又はアンモニウム(NH)塩等が含まれる。これらの塩のうち、吸収特性の観点等から、アルカリ金属塩及びアンモニウム塩が好ましく、さらに好ましくはアルカリ金属塩、特に好ましくはナトリウム塩である。
水溶性ビニルモノマー(a1)又は加水分解性ビニルモノマー(a2)のいずれかを構成単位とする場合、それぞれ単独で構成単位としてもよく、また、必要により2種以上を構成単位としてもよい。また、水溶性ビニルモノマー(a1)及び加水分解性ビニルモノマー(a2)を構成単位とする場合も同様である。また、水溶性ビニルモノマー(a1)及び加水分解性ビニルモノマー(a2)を構成単位とする場合、これらの含有モル比(a1/a2)は、75/25〜99/1が好ましく、さらに好ましくは85/15〜95/5、特に好ましくは90/10〜93/7、最も好ましくは91/9〜92/8である。この範囲であると、吸収性能がさらに良好となる。
架橋重合体(A)の構成単位として、水溶性ビニルモノマー(a1)及び加水分解性ビニルモノマー(a2)の他に、これらと共重合可能なその他のビニルモノマー(a3)を構成単位とすることができる。
共重合可能なその他のビニルモノマー(a3)としては特に限定はなく公知(たとえば、特許第3648553号公報の0028〜0029段落に開示されている疎水性ビニルモノマー、特開2003−165883号公報の0025段落、特開2005−75982号公報の0058段落に開示されているビニルモノマー)の疎水性ビニルモノマー等が使用でき、下記の(i)〜(iii)のビニルモノマー等が使用できる。
(i)炭素数8〜30の芳香族エチレン性モノマー
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン及びヒドロキシスチレン等のスチレン、並びにビニルナフタレン及びジクロルスチレン等のスチレンのハロゲン置換体等。
(ii)炭素数2〜20の脂肪族エチレンモノマー
アルケン[エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン及びオクタデセン等];並びにアルカジエン[ブタジエン及びイソプレン等]等。
(iii)炭素数5〜15の脂環式エチレンモノマー
モノエチレン性不飽和モノマー[ピネン、リモネン及びインデン等];並びにポリエチレン性ビニル重合性モノマー[シクロペンタジエン、ビシクロペンタジエン及びエチリデンノルボルネン等]等。
その他のビニルモノマー(a3)を構成単位とする場合、その他のビニルモノマー(a3)単位の含有量(モル%)は、水溶性ビニルモノマー(a1)単位及び加水分解性ビニルモノマー(a2)単位のモル数に基づいて、0.01〜5が好ましく、さらに好ましくは0.05〜3、次に好ましくは0.08〜2、特に好ましくは0.1〜1.5である。なお、上述にもかかわらず、吸収特性の観点等から、その他のビニルモノマー(a3)単位の含有量が0モル%であることが最も好ましい。
内部架橋剤(b)としては特に限定はなく公知(たとえば、特許第3648553号公報の0031〜0034段落に開示されているエチレン性不飽和基を2個以上有する架橋剤、水溶性置換基と反応し得る官能基を少なくとも1個有してかつ少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する架橋剤、水溶性置換基と反応し得る官能基を少なくとも2個有する架橋剤、特開2003−165883号公報の0028〜0031段落に開示されているエチレン性不飽和基を2個以上有する架橋剤、エチレン性不飽和基と反応性官能基とを有する架橋剤、反応性置換基を2個以上有する架橋剤、特開2005−75982号公報の0059段落に開示されている架橋性ビニルモノマー、特開2005−95759号公報の0015〜0016段落に開示されている架橋性ビニルモノマー)の架橋剤等が使用できる。これらのうち、吸収特性の観点等から、エチレン性不飽和基を2個以上有する架橋剤が好ましく、さらに好ましくは炭素数2〜10のポリオールのポリ(メタ)アリルエーテル、特に好ましくはトリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、テトラアリロキシエタン、トリメチロールプロパンジアリルエーテル及びペンタエリスリトールトリアリルエーテル、最も好ましくはペンタエリスリトールトリアリルエーテルである。
内部架橋剤(b)単位の含有量(モル%)は、水溶性ビニルモノマー(a1)単位及び加水分解性ビニルモノマー(a2)単位の、その他のビニルモノマー(a3)も使用する場合は(a1)〜(a3)の、合計モル数に基づいて、0.001〜5が好ましく、さらに好ましくは0.005〜3、特に好ましくは0.01〜1である。この範囲であると、吸収特性がさらに良好となる。
架橋重合体(A)は1種でもよいし、2種以上の混合物であってもよい。
架橋重合体(A)の製造方法としては、公知の水溶液重合(断熱重合、薄膜重合及び噴霧重合法等;特開昭55−133413号公報等)や、公知の逆相懸濁重合(特公昭54−30710号公報、特開昭56−26909号公報及び特開平1−5808号公報等)と同様にして製造することができる。重合方法のうち、好ましくは溶液重合法であり、有機溶媒等を使用する必要がなく生産コスト面で有利なことから、特に好ましくは水溶液重合法である。
重合時には、必要に応じて連鎖移動剤に代表される重合コントロール剤を併用しても良く、これらの具体例としては、次亜リン酸ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、アルキルメルカプタン、ハロゲン化アルキル、チオカルボニル化合物等が挙げられる。これらの重合コントロール剤は、単独で使用しても良く、これらの2種以上を併用しても良い。重合コントロール剤の使用量(重量%)は、水溶性ビニルモノマー(a1)及び加水分解性ビニルモノマー(a2)の、その他のビニルモノマー(a3)も使用する場合は(a1)〜(a3)の、合計重量に基づいて、0.0005〜5が好ましく、更に好ましくは0.001〜2である。
重合に溶媒(有機溶媒、水等)を使用する場合、重合後に溶媒を留去することが好ましい。溶媒に有機溶媒を含む場合、留去後の有機溶媒の含有量(重量%)は、架橋重合体(A)の重量に基づいて、0〜10が好ましく、さらに好ましくは0〜5、特に好ましくは0〜3、最も好ましくは0〜1である。この範囲であると、架橋重合体(A)の吸収性能がさらに良好となる。
溶媒に水を含む場合、留去後の水分(重量%)は、架橋重合体(A)の重量に基づいて、0〜20が好ましく、さらに好ましくは1〜10、特に好ましくは2〜9、最も好ましくは3〜8である。この範囲であると、吸収性能及び乾燥後の(A)の壊れ性がさらに良好となる。
重合によって得られる含水ゲル(架橋重合体と水とからなる。)は、必要に応じて細断することができる。細断後のゲルの大きさ(最長径)は50μm〜10cmが好ましく、さらに好ましくは100μm〜2cm、特に好ましくは1mm〜1cmである。この範囲であると、乾燥工程での乾燥性がさらに良好となる。
細断は、公知の方法で行うことができ、公知の細断装置(たとえば、ベックスミル、ラバーチョッパ、ファーマミル、ミンチ機、衝撃式粉砕機及びロール式粉砕機)等を使用して細断できる。
なお、有機溶媒の含有量及び水分は、赤外水分測定器((株)KETT社製JE400等:120±5℃、30分、加熱前の雰囲気湿度50±10%RH、ランプ仕様100V、40W)により加熱したときの加熱前後の測定試料の重量減量から求められる。
溶媒(水を含む。)を留去する方法としては、80〜230℃の温度の熱風で留去(乾燥)する方法、100〜230℃に加熱されたドラムドライヤー等による薄膜乾燥法、(加熱)減圧乾燥法、凍結乾燥法、赤外線による乾燥法、デカンテーション及び濾過等が適用できる。
本発明において、界面活性剤(C)としては、ノニオン性界面活性剤(C1)、アニオン性界面活性剤(C2)、カチオン性界面活性剤(C3)、両性界面活性剤(C4)が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤(C1)としては、具体的には例えば脂肪族系アルコール(炭素数8〜24)アルキレンオキサイド(AO)(炭素数2〜8)付加物(重合度=1〜100)[ラウリルアルコールエチレンオキサイド付加(重合度=20)物、オレイルアルコールエチレンオキサイド付加(重合度=10)物、マッコーアルコールエチレンオキサイド付加(重合度=35)物等]、ポリオキシアルキレン(炭素数2〜8、重合度=1〜100)高級脂肪酸(炭素数8〜24)エステル[モノステアリン酸ポリエチレングリコール(重合度=20)、ジステアリン酸ポリエチレングリコール(重合度=30)等]、多価(2価〜10価またはそれ以上)アルコール脂肪酸(炭素数8〜24)エステル[モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸エチレングリコール、ソルビタンラウリン酸(モノ/ジ)エステル、ソルビタンパルミチン酸(モノ/ジ)エステル、ソルビタンステアリン酸(モノ/ジ)エステル、ソルビタンオレイン酸(モノ/ジ)エステル、ソルビタンヤシ油(モノ/ジ)エステル等]、ポリオキシアルキレン(炭素数2〜8,重合度=1〜100)多価(2価〜10価またはそれ以上)アルコール高級脂肪酸(炭素数8〜24)エステル[ポリオキシエチレン(重合度=10)ソルビタンラウリン酸(モノ/ジ)エステル、ポリオキシエチレン(重合度=20)ソルビタンパルミチン酸(モノ/ジ)エステル、ポリオキシエチレン(重合度=15)ソルビタンステアリン酸(モノ/ジ)エステル、ポリオキシエチレン(重合度=10)ソルビタンオレイン酸(モノ/ジ)エステル、ポリオキシエチレン(重合度=25)ラウリン酸(モノ/ジ)エステル、ポリオキシエチレン(重合度=50)ステアリン酸(モノ/ジ)エステル、ポリオキシエチレン(重合度=18)オレイン酸(モノ/ジ)エステル、ポリオキシエチレン(重合度=50)ジオレイン酸メチルグルコシド等]、脂肪酸アルカノールアミド[1:1型ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、1:1型ラウリン酸ジエタノールアミド等]、ポリオキシアルキレン(炭素数2〜8、重合度=1〜100)アルキル(炭素数1〜22)フェニルエーテル(ポリオキシエチレン(重合度=20)ノニルフェニルエーテル等)、ポリオキシアルキレン(炭素数2〜8、重合度=1〜100)アルキル(炭素数8〜24)アミノエーテルおよびアルキル(炭素数8〜24)ジアルキル(炭素数1〜6)アミンオキシド[ラウリルジメチルアミンオキシド等]、ポリジメチルシロキサンポリオキシエチレン付加物、ポリオキエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー(重量平均分子量=150〜10000)等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤(C1)のうち、尿のおむつ表面への逆戻り抑制の観点から好ましいのは、脂肪族系アルコール(炭素数8〜24)アルキレンオキサイド(AO)(炭素数2〜8)付加物(重合度=1〜100)であり、下記一般式(I)で表される化合物が更に好ましい。
−O−(AO)−H (I)
一般式(I)中、Rは炭素数8〜24のアルキル基又はアルケニル基を表し、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表し、kは平均付加モル数を表し、2〜35の数を表す。
一般式(I)において、Rは炭素数8〜24のアルキル基又はアルケニル基が好ましい。炭素数8〜24のアルキル基としては、直鎖若しくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基等が挙げられる。具体的にはn−又はイソオクチル基、2−エチルヘキシル基、n−又はイソノニル基、n−又はイソデシル基、n−又はイソウンデシル基、n−又はイソドデシル基、n−又はイソトリデシル基、n−又はイソテトラデシル基、n−又はイソヘキサデシル基、n−又はイソオクタデシル基、n−又はイソノナデシル基、n−又はイソエイコシル基及びn−又はイソテトラコシル基等が挙げられる。
炭素数8〜24のアルケニル基としては、直鎖若しくは分岐のアルケニル基等が挙げられる。具体的にはn−又はイソオクテニル基、n−又はイソノネニル基、n−又はイソデセニル基、n−又はイソウンデセニル基、n−又はイソドデセニル基、n−又はイソテトラデセニル基、n−又はイソヘキサデセニル基、n−又はイソオクタデセニル基及びn−又はイソガドレイル基等が挙げられる。
のうち、尿のおむつ表面への逆戻り抑制の観点から、更に好ましくは炭素数10〜20のアルキル基及びアルケニル基であり、特に好ましくは炭素数12〜18のアルキル基及びアルケニル基である。
一般式(I)におけるAOとしては、具体的には、オキシエチレン基(以下、EOと略記)、オキシプロピレン基(以下、POと略記)、オキシブチレン基等が挙げられる。POの場合は、直鎖でも分岐であっても良い。AOとしては、尿のおむつ表面への逆戻り抑制の観点から、炭素数2又は3のオキシアルキレン基が好ましい。具体的には、EO、PO等が挙げられる。
一般式(I)におけるkは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、2〜35の数である。尿のおむつ表面への逆戻り抑制の観点から、好ましくは2〜30であり、特に好ましくは2〜20である。なお、kは整数であるとは限らない。
一般式(I)における(AO)は、オキシアルキレン基を2種類以上含有してもよく、ランダム付加でもブロック付加でもよい。
(AO)におけるEOの含有率は、尿のおむつ表面への逆戻り抑制の観点から、EOとPOの合計重量に基づいて、好ましくは50〜100重量%であり、更に好ましく55〜100重量%であり、特に好ましくは60〜100重量%である。
アニオン性界面活性剤(C2)としては、炭素数8〜24の炭化水素系エーテルカルボン酸またはその塩、[ポリオキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリルスルホコハク酸2ナトリウム等]、炭素数8〜24の炭化水素系硫酸エステル塩[ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレン(重合度=1〜100)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム、]、炭素数8〜24の炭化水素系スルホン酸塩[ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等]及び炭素数8〜24の炭化水素系リン酸エステル塩[ラウリルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリルエーテルリン酸ナトリウム等]、脂肪酸塩[ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸トリエタノールアミン等]、アシル化アミノ酸塩[ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシンナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシントリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、ラウロイルメチル−β−アラニンナトリウム等]、その他[スルホコハク酸ポリオキシエチレン(重合度=1〜100)ラウロイルエタノールアミド2ナトリウム等]等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤(C3)としては、第4級アンモニウム塩型[塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム等]、アミン塩型[ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド乳酸塩、ジラウリルアミン塩酸塩、オレイルアミン乳酸塩等]等が挙げられる。
両性界面活性剤(C4)としては、ベタイン型両性界面活性剤[ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、ラウロイルアミドエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルベタインヒドロキシプロピルリン酸ナトリウム等]、アミノ酸型両性界面活性剤[β−ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム等]が挙げられる。
これらの界面活性剤の1種または2種以上が使用出来る。これらの内でノニオン性界面活性剤(C1)、アニオン性界面活性剤(C2)が好ましい。更に好ましくは、ノニオン性界面活性剤(C1)である。特に好ましくは一般式(I)で表されるノニオン性界面活性剤である。界面活性剤を併用することにより、本発明の効果をより顕著に発揮させることができる。
界面活性剤(C)の添加量は、水溶性ビニルモノマー(a1)、加水分解性ビニルモノマー(a2)、その他のビニルモノマー(a3)も使用する場合は(a1)〜(a3)、及び内部架橋剤(b)の合計重量(換言すれば架橋重合体(A)の重量)に基づいて0.01〜0.4重量%である。0.01重量%未満であるとボルテックス吸収速度への効果が小さく、0.4重量%を超えると内部に練り込んだ界面活性剤が表面にブリードアウトして尿の表面張力を低下させる。好ましくは0.05〜0.3重量%であり、更に好ましくは0.1〜0.2重量%である。
本発明の吸水性樹脂粒子としては、架橋重合体(A)を含有する樹脂粒子(B)の表面を表面架橋剤(d)で表面架橋した構造を有する吸水性樹脂粒子が界面活性剤(C)を含んでいれば制限はないが、吸収特性の観点から界面活性剤(C)が架橋重合体(A)の内部に偏在することなく存在することが好ましい。
界面活性剤(C)を含む吸水性樹脂粒子を得るための好ましい方法としては、(i)水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解性ビニルモノマー(a2)及び内部架橋剤(b)を必須構成成分とする単量体組成物を界面活性剤(C)の存在下で重合する方法(以下、重合法ともいう。)、(ii)前記の架橋重合体(A)を含む含水ゲルと界面活性剤(C)とを混合する方法等(以下、混合法ともいう。)、(iii)架橋重合体(A)を含有する樹脂粒子(B)の表面を界面活性剤(C)存在下で表面架橋剤(d)で表面架橋する方法(以下、表面架橋法ともいう。)が挙げられる。前記の重合法(i)及び混合法(ii)により得られた吸水性樹脂粒子は、界面活性剤(C)が架橋重合体(A)の内部に偏在することなく存在するため吸収特性の観点から好ましい。
前記重合法(i)は、界面活性剤(C)を前記の単量体組成物と共存させて前記の方法で重合することで行うことができる。なかでも界面活性剤(C)の存在下で水溶液重合する方法が好ましい。
前記混合法(ii)は、前記の単量体組成物を水溶液重合して得られた前記の含水ゲルに界面活性剤(C)を混合することで行うことができる。含水ゲルと界面活性剤(C)との混合は、含水ゲルと界面活性剤(C)とを公知の撹拌混合装置(ヘンシェルミキサー、プラネタリミキサー及び万能混合装置等)で混合することで行うことができる。また、含水ゲルを裁断装置で裁断する場合、含水ゲルと界面活性剤(C)とを同時に裁断装置にいれることでも行うことができる。前記の含水ゲルに界面活性剤(C)を混合する場合、(C)はニート(neat)のままで添加してもよいが、(C)を水溶液または分散溶液とするのが、架橋重合体(A)の内部に均一に添加できて好ましい。(C)を水溶液または分散溶液とする場合の濃度は0.01〜50重量%が適当である。更に好ましくは0.1〜30重量%である。溶液濃度が0.01重量%以上であると、含水ゲルへの(C)溶液の添加量が多くなる場合に、含水ゲル中の水の量が増加せず乾燥効率も悪化しない。50重量%以下であると、(C)の水溶液または分散溶液の粘度も上昇せず取り扱いが容易であり、含水ゲルへの添加も均一となり、ボルテックス吸収速度への向上効果が発揮される。
混合温度(℃)は、20〜100が好ましく、さらに好ましくは40〜90、特に好ましくは50〜80である。この範囲であると、さらに均一混合しやすくなり、吸収特性がさらに良好となる。
重合法(i)又は混合法(ii)で得られた産物(含水ゲル)は、乾燥後に粉砕することができる。粉砕方法については、特に限定はなく、粉砕装置(たとえば、ハンマー式粉砕機、衝撃式粉砕機、ロール式粉砕機及びシェット気流式粉砕機)等が使用できる。粉砕された架橋重合体は、必要によりふるい分け等により粒度調整できる。
本発明の吸水性樹脂粒子は、架橋重合体(A)を含有する樹脂粒子(B)の表面が表面架橋剤(d)により表面架橋された構造を有する。
表面架橋剤(d)としては、公知のもの(特開昭59−189103号公報に記載の多価グリシジル化合物、多価アミン、多価アジリジン及び多価イソシアネート等)が使用できる。これらの表面架橋剤(d)のうち、経済性及び吸収特性の観点から、多価グリシジル化合物が好ましく、最も好ましくはエチレングリコールジグリシジルエーテルである。
表面架橋剤(d)の使用量(重量%)は、表面架橋剤(d)の種類、架橋させる条件及び目標とする性能等により種々変化させることができるため特に限定はないが、吸収特性の観点等から、架橋重合体(A)に用いた水溶性ビニルモノマー(a1)、加水分解性ビニルモノマー(a2)及び内部架橋剤(b)の、その他のビニルモノマー(a3)も使用する場合は(a1)〜(a3)の、合計重量に基づいて、0.03〜0.5が好ましく、さらに好ましくは0.05〜0.3、特に好ましくは0.08〜0.2である。
表面架橋剤(d)による表面架橋は、好ましくは、例えば、架橋重合体(A)と界面活性剤(C)とを含有する樹脂粒子(B)を、表面架橋剤(d)により表面架橋する工程で行うことができる。これに対して、表面架橋時に界面活性剤(C)を添加すると、通液性等の吸収特性が劣ることとなるため好ましくない場合がある。
表面架橋する工程は、樹脂粒子(B)と表面架橋剤(d)とを混合し、更に加熱することで行うことができ、公知(たとえば、特許第3648553号公報、特開2003−165883号公報、特開2005−75982号公報及び特開2005−95759号公報に記載の表面架橋処理方法)の方法で行うことができる。
表面架橋する工程として好ましい方法としては、樹脂粒子(B)を撹拌しながら、表面架橋剤(d)の水溶液を樹脂粒子(B)の表面に噴霧し、その後撹拌した状態または静置した状態で100〜200℃(好ましくは120℃〜160℃)に加熱する方法が挙げられる。
表面架橋剤(d)の水溶液を樹脂粒子(B)の表面に噴霧する場合、噴霧する水溶液に含まれる表面架橋剤(d)の濃度は、表面架橋剤(d)の種類により調整することができるが、吸収特性の観点等から、0.1〜10重量%であることが好ましい。
噴霧する水溶液の液量は、表面架橋の均一性の観点から、樹脂粒子(B)の重量に基づいて、0.5〜15重量%であることが好ましい。
表面架橋する工程のうち、撹拌下にある樹脂粒子(B)に表面架橋剤(d)の水溶液を噴霧することは、公知の流動式加湿混合造粒装置[フレキソミックス(ホソカワミクロン社製)及びシュギフレキソミックス((株)パウレック製)等]及び公知の粉体混合機[V型混合機、ヘンシェルミキサー及びタービュライザー(ホソカワミクロン(株)製)等]に公知の噴霧装置を取り付けた混合装置等を用いて行うことができる。
表面架橋する工程のうち、撹拌した状態で100〜200℃に加熱することは、表面架橋剤を噴霧した樹脂粒子(B)を、加熱装置を付属した公知の撹拌装置(双腕型ニーダー等)を用いて加熱しながら撹拌することで行うことができる。
表面架橋する工程のうち、静置した状態で100〜200℃に加熱することは、公知の加熱乾燥装置(循風乾燥機等)を用いて行うことができる。
100〜200℃に加熱する場合の加熱時間は、3〜60分であり、好ましくは10〜40分である。
なお、樹脂粒子(B)と表面架橋剤(d)とを混合する方法としては、表面架橋剤(d)の水溶液を噴霧する方法以外に、樹脂粒子(B)を表面架橋剤(d)の水溶液に浸漬する方法を用いることもできる。樹脂粒子(B)を表面架橋剤(d)の水溶液に浸漬した場合、その後撹拌しながら加熱する方法で表面架橋を行うことができる。
表面架橋する工程を行った後、更に篩別して粒度調整しても良い。
ふるい分けして粒度調整を行った場合、ふるい分けを行った後に得られた吸水性樹脂粒子の重量平均粒子径(μm)は、100〜800が好ましく、さらに好ましくは200〜700、次に好ましくは250〜600、特に好ましくは300〜500、最も好ましくは350〜450である。この範囲であると、吸収性能がさらに良好となる。
なお、重量平均粒子径は、ロータップ試験篩振とう機及び標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いて、ペリーズ・ケミカル・エンジニアーズ・ハンドブック第6版(マックグローヒル・ブック・カンバニー、1984、21頁)に記載の方法で測定される。すなわち、JIS標準ふるいを、上から1000μm、850μm、710μm、500μm、425μm、355μm、250μm、150μm、125μm、75m、及び45μm、並びに受け皿の順に組み合わせる。最上段のふるいに測定粒子の約50gを入れ、ロータップ試験篩振とう機で5分間振とうさせる。各ふるい及び受け皿上の測定粒子の重量を秤量し、その合計を100重量%として各ふるい上の粒子の重量分率を求め、この値を対数確率紙(横軸がふるいの目開き(粒子径)、縦軸が重量分率)にプロットした後、各点を結ぶ線を引き、重量分率が50重量%に対応する粒子径を求め、これを重量平均粒子径とする。
また、吸水性樹脂粒子が含有する微粒子の含有量は、吸収性能の観点から、吸水性樹脂粒子に含まれる106μm以下(好ましくは150μm以下)の微粒子の含有量は吸水性樹脂粒子の合計重量に基づいて3重量%以下が好ましく、さらに好ましくは1重量%以下である。微粒子の含有量は、上記の重量平均粒径を求める際に作成するプロットを用いて求めることができる。
吸水性樹脂粒子の見掛け密度(単位はg/ml。以下同様。)は、0.54〜0.70が好ましく、さらに好ましくは0.56〜0.68、特に好ましくは0.58〜0.66である。この範囲であると、吸収性能がさらに良好となる。なお、見掛け密度は、JIS K7365:1999に準拠して、25℃で測定される。
架橋重合体(A)を含む樹脂粒子の形状については特に限定はなく、不定形破砕状、リン片状、パール状及び米粒状等が挙げられる。これらのうち、紙おむつ用途等での繊維状物とのからみが良く、繊維状物からの脱落の心配がないという観点から、不定形破砕状が好ましい。
本発明の吸水性樹脂粒子は、好ましくは、本発明の製造方法で製造することができる。本発明の製造方法は、水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により水溶性ビニルモノマー(a1)となるビニルモノマー(a2)並びに内部架橋剤(b)を必須構成単位とする単量体組成物を重合して架橋重合体(A)の含水ゲルを得る重合工程と、架橋重合体(A)を含有する樹脂粒子(B)の表面を表面架橋剤(d)で表面架橋する工程とを有し、界面活性剤(C)を、表面架橋する工程より前の工程で添加する、吸水性樹脂粒子の製造方法である。本発明の製造方法において、水溶性ビニルモノマー(a1)が(メタ)アクリル酸であることが好ましい。上記重合工程、上記表面架橋する工程は、それぞれ、上述の方法を用いることができる。また、界面活性剤(C)を表面架橋する工程より前の工程で添加する工程も、例えば、表面架橋剤(d)により表面架橋する工程より前に、架橋重合体(A)と界面活性剤(C)とを含有する樹脂粒子(B)を調製することで行うことができる。
本発明の吸水性樹脂粒子は、さらに粒子表面に無機質粉末(E)を含むことができ、このために、本発明の製造方法は、更に無機質粉末(E)と混合する工程を含んでも良い。無機質粉末(E)としては、親水性無機物粒子(e1)及び疎水性無機物粒子(e2)等が含まれる。親水性無機物粒子(e1)としては、ガラス、シリカゲル、シリカ及びクレー等の粒子が挙げられる。疎水性無機物粒子(e2)としては、炭素繊維、カオリン、タルク、マイカ、ベントナイト、セリサイト、アスベスト及びシラス等の粒子が挙げられる。これらのうち、親水性無機物粒子(e1)が好ましく、最も好ましいのはシリカである。
親水性無機物粒子(e1)及び疎水性無機物粒子(e2)の形状としては、不定形(破砕状)、真球状、フィルム状、棒状及び繊維状等のいずれでもよいが、不定形(破砕状)又は真球状が好ましく、さらに好ましくは真球状である。
無機質粉末(E)の含有量(重量%){粒子表面の存在量}は、架橋重合体(A)の重量に基づいて、0.01〜3.0が好ましく、さらに好ましくは0.05〜1.0、次に好ましくは0.1〜0.8、特に好ましくは0.2〜0.7、最も好ましくは0.3〜0.6である。この範囲であると、吸収性物品の耐カブレ性がさらに良好となる。
本発明の吸水性樹脂粒子は、更に多価金属塩(f)を含有してもよく、このために、本発明の製造方法は、更に多価金属塩(f)と混合する工程を含んでも良い。多価金属塩(f)を含有することで、吸水性樹脂粒子の耐ブロッキング性及び通液性が向上する。多価金属塩(f)としては、マグネシウム、カルシウム、ジルコニウム、アルミニウム及びチタニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属と前記の無機酸又は有機酸との塩が挙げられる。多価金属塩(f)としては、入手の容易性や溶解性の観点から、アルミニウムの無機酸塩及びチタニウムの無機酸塩が好ましく、更に好ましいのは硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸カリウムアルミニウム及び硫酸ナトリウムアルミニウム、特に好ましいのは硫酸アルミニウム及び硫酸ナトリウムアルミニウム、最も好ましいのは硫酸ナトリウムアルミニウムである。これらは1種を単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
多価金属塩(f)の使用量(重量%)は、吸収性能及び耐ブロッキング性の観点から吸水性樹脂100重量部に対して、0.05〜5が好ましく、更に好ましくは0.1〜3、特に好ましくは0.2〜2である。
本発明の製造方法が多価金属塩(f)と混合する工程を含む場合、多価金属塩(f)と混合する工程は、前記の表面架橋する工程の前、表面架橋する工程の後、及び表面架橋する工程と同時のいずれにおいても行うことができる。
多価金属塩(f)の混合方法としては、円筒型混合機、スクリュー型混合機、スクリュー型押出機、タービュライザー、ナウター型混合機、双腕型ニーダー、流動式混合機、V型混合機、ミンチ混合機、リボン型混合機、気流型混合機、回転円盤型混合機、コニカルブレンダー及びロールミキサー等の公知の混合装置を用いて均一混合する方法が挙げられる。
表面架橋する工程の前又は後に混合する場合、混合する際の温度は特に限定されないが、10〜150℃が好ましく、更に好ましくは20〜100℃、特に好ましくは25〜80℃である。
表面架橋する工程と同時に混合する場合、混合する際の温度は特に限定されないが、前記の表面架橋剤(d)により表面架橋する工程と同様の条件で行うことができる。
本発明の製造方法において、多価金属塩(f)と混合する工程を行った後、更に粒度調整を行っても良い。
本発明の吸水性樹脂粒子には、他の添加剤{たとえば、公知(特開2003−225565号、特開2006−131767号等)の防腐剤、防かび剤、抗菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、芳香剤、消臭剤及び有機質繊維状物等}を含むこともできる。これらの添加剤を含有させる場合、添加剤の含有量(重量%)は、架橋重合体(A)の重量に基づいて、0.001〜10が好ましく、さらに好ましくは0.01〜5、特に好ましくは0.05〜1、最も好ましくは0.1〜0.5である。
本発明の吸水性樹脂粒子は、全粒法によるボルテックス吸収速度測定法で測定された吸収速度と篩分法によるボルテックス吸収速度測定法で測定された吸収速度(秒)の比(式1)が0.6を超え、かつ1未満である。
0.6<Vt(150−600)/Vt(500−600)<1 (式1)
全粒法によるボルテックス吸収速度測定法(以下、ボルテックス吸収速度測定法(全粒法)ともいう)で測定された吸収速度とは、小粒径の粒子を含有した測定試料(b1)で測定されたボルテックス吸収速度(秒)であらわされ、Vt(150−600)と表記する。また、篩分法によるボルテックス吸収速度測定法(以下、ボルテックス吸収速度測定法(篩分法)ともいう)で測定された吸収速度とは、小粒径を除外した測定試料(b2)で測定されたボルテックス吸収速度(秒)であらわされ、Vt(500−600)と表記する。
全粒法で測定されたボルテックス吸収速度(秒)と篩分法で測定されたボルテックス吸収速度(秒)の比[Vt(150−600)/Vt(500−600)]は、0.6を超え、かつ1未満である。0.6以下であると、吸水性樹脂粒子の吸収速度が速すぎて尿のスポット吸収が生じ、おむつ使用には実用的ではない。また1以上であると吸収速度を向上させるために小粒径や低見かけ密度にする必要があり、結果的に、吸収特性に悪影響を及ぼす。該吸収速度はいずれも、粒径や表面積に依存し、粒径が小さくなれば吸収速度は増加することが知られている。本発明の吸水性樹脂粒子は、吸収速度の粒径依存性が低く、該吸収速度比を最適化することで、吸収速度が速くても優れた吸収特性を示す。吸収性能の観点から、好ましくは、0.70〜1、さらに好ましくは0.80〜0.92である。
ボルテックス吸収速度測定法で測定された吸収時間は、25±2℃、湿度50±10%の室内でそれぞれ以下の方法で測定される。なお、使用する生理食塩水の温度は予め25℃±2℃に調整して使用する。
<ボルテックス吸収速度測定法で測定される吸収速度>
吸水性樹脂粒子2.000gが、JIS R 3503に規定する底面が平らな100mlのトールビーカー内で毎分600回の回転数で撹拌されている生理食塩水50gを吸収し終わるまでに必要とした時間(単位:秒)をJIS K7224−1996に準拠して測定し、ボルテックス試験で測定される吸収速度とする。本明細書に記載の全粒法と篩分法は以下の方法に従ってボルテックス吸収速度測定法を実施するものである。
<全粒法>
ロータップ試験篩振とう機及び標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いて、JIS標準ふるいを、上から600μm、500μm、300μm、150μm並びに受け皿の順等に組み合わせる。最上段のふるいに表面架橋処理した樹脂粒子(B)約100gを入れ、ロータップ試験篩振とう機で5分間振とうさせる。各ふるい上(500μm、300μm、150μm)の樹脂粒子(B)を回収し、35重量%を500μm篩から、55重量%を300μm篩から、10重量%を150μm篩から取り出して混ぜ合わして樹脂粒子(B1)を得る。標準ふるい600μm、300μm並びに受け皿の順に組合して樹脂粒子(B1)を上から入れて、ロータップ試験篩振とう機で5分間振とうさせて、300μmふるいの上にある試料をボルテックス吸収速度の測定試料(b1)とする。測定試料(b1)を用いて測定したボルテックス吸収速度をVt(150−600)とする。
<篩分法>
標準ふるい600μm、500μm並びに受け皿の順に組合して、上記樹脂粒子(B1)を上から入れて、ロータップ試験篩振とう機で5分間振とうさせて、500μmふるいの上にある試料をボルテックス吸収速度の測定試料(b2)とする。測定試料(b2)を用いて測定したボルテックス吸収速度をVt(500−600)とする。
また、本発明の吸水性樹脂粒子は、下記式2を満たすことが好ましい。
0.6≦Vt(Surfactant)/Vt(Blank)≦0.9 (式2)
式2中、Vt(Surfactant)は、界面活性剤(C)を含む吸水性樹脂粒子のボルテックス吸収速度を表し、Vt(Blank)は、界面活性剤(C)を含まない吸収性樹脂粒子のボルテックス吸収速度(ボルテックス吸収速度測定法で測定される吸収速度)を表す。界面活性剤(C)を含んだ吸水性樹脂粒子のボルテックス吸収速度測定法で測定された吸収速度(秒)と界面活性剤(C)を含まない場合の吸収速度(秒)の比は0.6以上0.9以下であることが好ましい。0.6未満であると、吸水性樹脂粒子の吸収速度が速すぎて尿のスポット吸収が生じる場合がある。また0.9より大きいと吸収速度を向上させるために小粒径や低見かけ密度にする必要があり、結果、吸収特性に悪影響を及ぼす場合がある。
本発明の吸水性樹脂粒子は、以下に示す方法で、1gの吸水性樹脂粒子を200mlの生理食塩水(25℃)に加え、溶出成分を抽出した抽出液の表面張力は、おむつ使用時の尿の逆戻り性の観点から60〜73dyn/cmであることが好ましく、更に好ましくは67〜73dynである。抽出液の表面張力は、25±2℃、湿度50±10%の室内でそれぞれ以下の方法で測定される。なお、使用する生理食塩水の温度は予め25℃±2℃に調整して使用する。
<吸水性樹脂粒子抽出液の表面張力>
抽出液の表面張力(T)は、250mlのガラス製ビーカーに、200mlの0.9重量%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)及びスターラーピース(全長37mm)を入れ、スターラーピースを600±5rpmで撹拌させながら、サンプル吸水性樹脂粒子1.000±0.005gを生理食塩水に加え、引き続き3分間撹拌を継続した後、15分間静置し、上澄み液25gを直径58mm、高さ17mmのシャーレに移して、デニュイ式表面張力計(たとえば、株式会社島津製作所製のデニュイ式表面張力計)で、上澄み液の表面張力を測定する。この操作を3回繰り返し、これらの算術平均値を抽出液の表面張力とする。
<吸水性樹脂粒子中の界面活性剤含有量>
吸水性樹脂粒子中の界面活性剤(C)の含有量は、脱イオン水又は脱イオン水と親水性有機溶媒(例えば、アセトン、メタノール、エタノール及びジエチレングリコール等)との混合溶媒にて吸水性樹脂粒子中の(C)を抽出後(以下の方法)、高速液体クロマトグラフィー(例えば、カラム:SCR−101H、温度:40℃、溶離液:水/メタノール等)を用いて定量できる。抽出は、吸水性樹脂1gをロールミルで粉砕し、生理食塩水249g中に分散し、25℃±2℃にて3時間撹拌することで行なう。この溶液をろ過し、公知の方法に従って、濾液を液体クロマトグラフィーで分析する。測定した濾液中の界面活性剤含有量を樹脂1g当たりに換算することにより吸水性樹脂粒子中の界面活性剤量を求める。
<生理食塩水の遠心保持量(CRC)>
特許第5236668号明細書に記載されたCRC試験方法に準じて測定され、吸水性樹脂粒子0.200gを、生理食塩水(0.9質量%塩化ナトリウム水溶液)に無加圧下で30分間、自由膨潤させ、次いで、遠心分離機で水切りし、水切り後においても吸水性樹脂粒子が保持する生理食塩水の量(単位;[g/g])を測定する。なお、CRCが高いほど吸水性樹脂粒子の吸水性能が高いことを意味し、吸水特性及び他の物性との関係の観点から、25以上が好ましく、27以上が更に好ましく、29以上がより更に好ましい。また、上限値は、40以下が好ましく、38以下が更に好ましい。
<0psiでの膨潤圧力でのゲルベッド透過率試験(GBP)>
特許第5236668号明細書に記載された0psi膨潤圧力でのGBP試験方法に準じて測定される(単位;[darcies])。なお、GBPが高いほど吸水性樹脂粒子の吸収速度と膨潤ゲル間の通液性に優れることを意味し、吸水特性及び他の物性との関係の観点から、5以上が好ましく、30以上が更に好ましく、40以上がより更に好ましい。
本発明の吸水性樹脂粒子の製造方法で得られる吸水性樹脂粒子又は本発明の吸水性樹脂粒子(以下、両者を区別することなく、単に吸水性樹脂粒子又は本発明の吸水性樹脂粒子ともいう)は、単独で吸収体として用いても良く、他の材料と共に用いて吸収体としても良い。他の材料として好ましくは繊維状物が挙げられる。繊維状物と共に用いた場合の吸収体の構造及び製造方法等は、公知のもの(特開2003−225565号公報、特開2006−131767号公報及び特開2005−097569号公報等)と同様である。
上記繊維状物として好ましいのは、セルロース系繊維、有機系合成繊維及びセルロース系繊維と有機系合成繊維との混合物である。
セルロース系繊維としては、例えばフラッフパルプ等のセルロース系天然繊維、ビスコースレーヨン、アセテート及びキュプラ等のセルロース系化学繊維が挙げられる。このセルロース系天然繊維の原料(針葉樹及び広葉樹等)、製造方法(ケミカルパルプ、セミケミカルパルプ、メカニカルパルプ及びCTMP等)及び漂白方法等は特に限定されない。
有機系合成繊維としては、例えばポリプロピレン系繊維、ポリエチレン系繊維、ポリアミド系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリエステル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリウレタン系繊維及び熱融着性複合繊維(融点の異なる上記繊維の少なくとも2種を鞘芯型、偏芯型、並列型等に複合化された繊維、上記繊維の少なくとも2種をブレンドした繊維及び上記繊維の表層を改質した繊維等)が挙げられる。
これらの繊維状物の内で好ましいのは、セルロース系天然繊維、ポリプロピレン系繊維、ポリエチレン系繊維、ポリエステル系繊維、熱融着性複合繊維及びこれらの混合繊維であり、更に好ましいのは、得られた吸水剤の吸水後の形状保持性に優れるという点で、フラッフパルプ、熱融着性複合繊維及びこれらの混合繊維である。
上記繊維状物の長さ、太さについては特に限定されず、長さは1〜200mm、太さは0.1〜100デニールの範囲であれば好適に使用することができる。形状についても繊維状であれば特に限定されず、細い円筒状、スプリットヤーン状、ステープル状、フィラメント状及びウェブ状等が例示される。
前記の吸水性樹脂粒子と繊維状物とを含有してなる吸収体の場合、吸水性樹脂粒子と繊維状物の重量比率(吸水性樹脂粒子の重量/繊維状物の重量)は40/60〜90/10が好ましく、更に好ましくは70/30〜80/20である。
本発明の吸収体は、前記の吸水性樹脂粒子を含有してなる。本発明の吸収体は、吸水性樹脂粒子を単独で含有してなる吸収体であってもよく、あるいは吸水性樹脂粒子と繊維状物とを含有してなる吸収体であってもよい。本発明の吸収体は、吸収性物品として用いることができる。吸収性物品としては、紙おむつや生理用ナプキン等の衛生用品のみならず、各種水性液体の吸収や保持剤用途、ゲル化剤用途等の各種用途(例えば、ペット尿吸収剤、携帯トイレの尿ゲル化剤、青果物の鮮度保持剤、肉類や魚介類のドリップ吸収剤、保冷剤、使い捨てカイロ、電池用ゲル化剤、植物や土壌の保水剤、結露防止剤、止水材、パッキン材、人工雪など)に使用されるものとして適用可能である。吸収性物品の製造方法等は、公知のもの(特開2003−225565号公報、特開2006−131767号公報及び特開2005−097569号公報等に記載のもの)と同様である。
以下、実施例及び比較例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
アクリル酸(三菱化学株式会社製、純度100%、以下同様である)135部、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.4部及びビューライトLCA−30(三洋化成工業(株)製)0.068部、脱イオン水363部を撹拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.5部、2%アスコルビン酸水溶液1部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液0.3部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が80℃に達した後、80±2℃で約5時間重合することにより含水ゲル(1)を得た。
次に、得られた含水ゲル(1)全量をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら、30%水酸化ナトリウム水溶液180部を添加して混合・中和し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルを通気型バンド乾燥機(140℃、風速2m/秒)で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、ふるい分けして、目開き600〜150μmの粒子径範囲(重量平均粒子径として400μm)に調整して、水分量が6%の樹脂粒子(B1)を得た。
得られた樹脂粒子(B1)100部を高速撹拌(細川ミクロン製高速撹拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業社製、デナコールEX−810)の2%水溶液4部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、循風乾燥機(タバイエスペック株式会社製)内に140℃で30分間静置して表面架橋を行い、本発明の吸水性樹脂粒子(1)を得た。
<実施例2>
「ビューライトLCA−30(三洋化成工業製)0.068部」を「カチオンDDC−80(三洋化成工業製)0.102部」に変更したこと以外は実施例1と同様にして、本発明の吸水性樹脂粒子(2)を得た。
<実施例3>
アクリル酸(三菱化学株式会社製、純度100%、以下同様である)135部、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.4部、脱イオン水363部を撹拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.5部、2%アスコルビン酸水溶液1部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液0.3部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が80℃に達した後、80±2℃で約5時間重合することにより含水ゲル(2)を得た。
次に、得られた含水ゲル(2)全量をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら、30%水酸化ナトリウム水溶液180部を添加して混合・中和し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルにナロアクティCL−20(三洋化成工業製、以下同様)を0.204部添加して上記ミンチ機にて混練した。その後通気型バンド乾燥機(140℃、風速2m/秒)で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、ふるい分けして、目開き600〜150μmの粒子径範囲(重量平均粒子径として400μm)に調整して樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子100部を高速撹拌(細川ミクロン製高速撹拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業社製、デナコールEX−810)の2%水溶液4部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、循風乾燥機(タバイエスペック株式会社製)内に140℃で30分間静置して表面架橋を行い、本発明の吸水性樹脂粒子(3)を得た。
<実施例4>
「ナロアクティCL−20(三洋化成工業製)0.204部」を「レボンLD−36(三洋化成工業製)0.408部」に変更したこと以外は実施例3と同様にして、本発明の吸水性樹脂粒子(4)を得た。
<実施例5>
「ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.4部」を「ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.68部」に変更したこと以外は実施例4と同様にして、本発明の吸水性樹脂粒子(5)を得た。
<実施例6>
「ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.4部」を「ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.80部」に変更したこと以外は実施例4と同様にして、本発明の吸水性樹脂粒子(6)を得た。
<実施例7>
アクリル酸(三菱化学株式会社製、純度100%、以下同様である)135部、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.068部、脱イオン水363部を撹拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.5部、2%アスコルビン酸水溶液1部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液0.3部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が80℃に達した後、80±2℃で約5時間重合することにより含水ゲル(7)を得た。
次に得られた含水ゲル(7)全量をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら、30%水酸化ナトリウム水溶液180部を添加して混合・中和し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルにナロアクティCL−20(三洋化成工業製)を0.014部添加して上記ミンチ機にて混練した。その後通気型バンド乾燥機(140℃、風速2m/秒)で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、ふるい分けして、目開き600〜150μmの粒子径範囲に調整して樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子100部を高速撹拌(細川ミクロン製高速撹拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業社製、デナコールEX−810)の2%水溶液1部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、循風乾燥機(タバイエスペック株式会社製)内に140℃で30分間静置して表面架橋を行い、本発明の吸水性樹脂粒子(7)を得た。
<実施例8>
アクリル酸(三菱化学株式会社製、純度100%、以下同様である)135部、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.169部、脱イオン水363部を撹拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.5部、2%アスコルビン酸水溶液1部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液0.3部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が80℃に達した後、80±2℃で約5時間重合することにより含水ゲル(8)を得た。
次に得られた含水ゲル(8)全量をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら、30%水酸化ナトリウム水溶液180部を添加して混合・中和し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルにサンノニックSS-30(三洋化成工業製)を0.068部添加して上記ミンチ機にて混練した。その後通気型バンド乾燥機(140℃、風速2m/秒)で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、ふるい分けして、目開き600〜150μmの粒子径範囲に調整して樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子100部を高速撹拌(細川ミクロン製高速撹拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業社製、デナコールEX−810)の2%水溶液2部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、循風乾燥機(タバイエスペック株式会社製)内に140℃で30分間静置して表面架橋を行い、本発明の吸水性樹脂粒子(8)を得た。
<実施例9>
アクリル酸(三菱化学株式会社製、純度100%、以下同様である)135部、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.371部、脱イオン水363部を撹拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.5部、2%アスコルビン酸水溶液1部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液0.3部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が80℃に達した後、80±2℃で約5時間重合することにより含水ゲル(9)を得た。
次に得られた含水ゲル(9)全量をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら、30%水酸化ナトリウム水溶液180部を添加して混合・中和し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルにニューポールPE−61(三洋化成工業製)を0.135部添加して上記ミンチ機にて混練した。その後通気型バンド乾燥機(140℃、風速2m/秒)で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、ふるい分けして、目開き600〜150μmの粒子径範囲に調整して樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子100部を高速撹拌(細川ミクロン製高速撹拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業社製、デナコールEX−810)の2%水溶液4部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、循風乾燥機(タバイエスペック株式会社製)内に140℃で30分間静置して表面架橋を行い、本発明の吸水性樹脂粒子(9)を得た。
<実施例10>
アクリル酸(三菱化学株式会社製、純度100%、以下同様である)135部、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.81部、脱イオン水363部を撹拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.5部、2%アスコルビン酸水溶液1部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液0.3部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が80℃に達した後、80±2℃で約5時間重合することにより含水ゲル(10)を得た。
次に得られた含水ゲル(10)全量をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら、30%水酸化ナトリウム水溶液180部を添加して混合・中和し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルにビューライトLCA−30D(三洋化成工業製)を0.27部添加して上記ミンチ機にて混練した。その後通気型バンド乾燥機(140℃、風速2m/秒)で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、ふるい分けして、目開き600〜150μmの粒子径範囲に調整して樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子100部を高速撹拌(細川ミクロン製高速撹拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業社製、デナコールEX−810)の2%水溶液10部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、循風乾燥機(タバイエスペック株式会社製)内に140℃で30分間静置して表面架橋を行い、本発明の吸水性樹脂粒子(10)を得た。
<実施例11>
アクリル酸(三菱化学株式会社製、純度100%、以下同様である)135部、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.574部、脱イオン水363部を撹拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.5部、2%アスコルビン酸水溶液1部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液0.3部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が80℃に達した後、80±2℃で約5時間重合することにより含水ゲル(11)を得た。
次に得られた含水ゲル(11)全量をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら、30%水酸化ナトリウム水溶液180部を添加して混合・中和し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルにサンノニックSS-50(三洋化成工業製)を0.203部添加して上記ミンチ機にて混練した。その後通気型バンド乾燥機(140℃、風速2m/秒)で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、ふるい分けして、目開き600〜150μmの粒子径範囲に調整して樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子100部を高速撹拌(細川ミクロン製高速撹拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業社製、デナコールEX−810)の2%水溶液8部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、循風乾燥機(タバイエスペック株式会社製)内に140℃で30分間静置して表面架橋を行い、本発明の吸水性樹脂粒子(11)を得た。
<実施例12>
アクリル酸(三菱化学株式会社製、純度100%、以下同様である)135部、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.439部、脱イオン水363部を撹拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.5部、2%アスコルビン酸水溶液1部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液0.3部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が80℃に達した後、80±2℃で約5時間重合することにより含水ゲル(12)を得た。
次に得られた含水ゲル(12)全量をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら、30%水酸化ナトリウム水溶液180部を添加して混合・中和し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルにナロアクティCL−50(三洋化成工業製)を0.405部添加して上記ミンチ機にて混練した。その後通気型バンド乾燥機(140℃、風速2m/秒)で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、ふるい分けして、目開き600〜150μmの粒子径範囲に調整して樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子100部を高速撹拌(細川ミクロン製高速撹拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業社製、デナコールEX−810)の2%水溶液6部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、循風乾燥機(タバイエスペック株式会社製)内に140℃で30分間静置して表面架橋を行い、本発明の吸水性樹脂粒子(12)を得た。
<実施例13>
アクリル酸(三菱化学株式会社製、純度100%、以下同様である)135部、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.095部、脱イオン水363部を撹拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.5部、2%アスコルビン酸水溶液1部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液0.3部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が80℃に達した後、80±2℃で約5時間重合することにより含水ゲル(13)を得た。
次に得られた含水ゲル(13)全量をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら、30%水酸化ナトリウム水溶液180部を添加して混合・中和し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルにカチオンDDC−80(三洋化成工業製)を0.041部添加して上記ミンチ機にて混練した。その後通気型バンド乾燥機(140℃、風速2m/秒)で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、ふるい分けして、目開き600〜150μmの粒子径範囲に調整して樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子100部を高速撹拌(細川ミクロン製高速撹拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業社製、デナコールEX−810)の2%水溶液3部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、循風乾燥機(タバイエスペック株式会社製)内に140℃で30分間静置して表面架橋を行い、本発明の吸水性樹脂粒子(13)を得た。
<実施例14>
アクリル酸(三菱化学株式会社製、純度100%、以下同様である)135部、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.203部、脱イオン水363部を撹拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.5部、2%アスコルビン酸水溶液1部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液0.3部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が80℃に達した後、80±2℃で約5時間重合することにより含水ゲル(14)を得た。
次に得られた含水ゲル(14)全量をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら、30%水酸化ナトリウム水溶液180部を添加して混合・中和し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルにエマルミンNL−80(三洋化成工業製)を0.101部添加して上記ミンチ機にて混練した。その後通気型バンド乾燥機(140℃、風速2m/秒)で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、ふるい分けして、目開き600〜150μmの粒子径範囲に調整して樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子100部を高速撹拌(細川ミクロン製高速撹拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業社製、デナコールEX−810)の2%水溶液5部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、循風乾燥機(タバイエスペック株式会社製)内に140℃で30分間静置して表面架橋を行い、本発明の吸水性樹脂粒子(14)を得た。
<実施例15>
アクリル酸(三菱化学株式会社製、純度100%、以下同様である)135部、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.338部、脱イオン水363部を撹拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.5部、2%アスコルビン酸水溶液1部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液0.3部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が80℃に達した後、80±2℃で約5時間重合することにより含水ゲル(15)を得た。
次に得られた含水ゲル(15)全量をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら、30%水酸化ナトリウム水溶液180部を添加して混合・中和し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルにナロアクティID−70(三洋化成工業製)を0.162部添加して上記ミンチ機にて混練した。その後通気型バンド乾燥機(140℃、風速2m/秒)で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、ふるい分けして、目開き600〜150μmの粒子径範囲に調整して樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子100部を高速撹拌(細川ミクロン製高速撹拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業社製、デナコールEX−810)の2%水溶液1.5部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、循風乾燥機(タバイエスペック株式会社製)内に140℃で30分間静置して表面架橋を行い、本発明の吸水性樹脂粒子(15)を得た。
<実施例16>
アクリル酸(三菱化学株式会社製、純度100%、以下同様である)135部、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.743部、脱イオン水363部を撹拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.5部、2%アスコルビン酸水溶液1部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液0.3部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が80℃に達した後、80±2℃で約5時間重合することにより含水ゲル(16)を得た。
次に得られた含水ゲル(16)全量をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら、30%水酸化ナトリウム水溶液180部を添加して混合・中和し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルにレボンLD−36(三洋化成工業製)を0.203部添加して上記ミンチ機にて混練した。その後通気型バンド乾燥機(140℃、風速2m/秒)で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、ふるい分けして、目開き600〜150μmの粒子径範囲に調整して樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子100部を高速撹拌(細川ミクロン製高速撹拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業社製、デナコールEX−810)の2%水溶液5.5部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、循風乾燥機(タバイエスペック株式会社製)内に140℃で30分間静置して表面架橋を行い、本発明の吸水性樹脂粒子(16)を得た。
<実施例17>
アクリル酸(三菱化学株式会社製、純度100%、以下同様である)135部、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.608部、脱イオン水363部を撹拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.5部、2%アスコルビン酸水溶液1部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液0.3部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が80℃に達した後、80±2℃で約5時間重合することにより含水ゲル(17)を得た。
次に得られた含水ゲル(17)全量をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら、30%水酸化ナトリウム水溶液180部を添加して混合・中和し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルにナロアクティCL−70(三洋化成工業製)を0.338部添加して上記ミンチ機にて混練した。その後通気型バンド乾燥機(140℃、風速2m/秒)で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、ふるい分けして、目開き600〜150μmの粒子径範囲に調整して樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子100部を高速撹拌(細川ミクロン製高速撹拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業社製、デナコールEX−810)の2%水溶液9部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、循風乾燥機(タバイエスペック株式会社製)内に140℃で30分間静置して表面架橋を行い、本発明の吸水性樹脂粒子(17)を得た。
<実施例18>
アクリル酸(三菱化学株式会社製、純度100%、以下同様である)135部、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.371部、脱イオン水363部を撹拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.5部、2%アスコルビン酸水溶液1部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液0.3部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が80℃に達した後、80±2℃で約5時間重合することにより含水ゲル(18)を得た。
次に得られた含水ゲル(18)全量をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら、30%水酸化ナトリウム水溶液180部を添加して混合・中和し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルにサンノニックSS−70(三洋化成工業製)を0.236部添加して上記ミンチ機にて混練した。その後通気型バンド乾燥機(140℃、風速2m/秒)で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、ふるい分けして、目開き600〜150μmの粒子径範囲に調整して樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子100部を高速撹拌(細川ミクロン製高速撹拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業社製、デナコールEX−810)の2%水溶液7部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、循風乾燥機(タバイエスペック株式会社製)内に140℃で30分間静置して表面架橋を行い、本発明の吸水性樹脂粒子(18)を得た。
<実施例19>
アクリル酸(三菱化学株式会社製、純度100%、以下同様である)135部、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.135部、脱イオン水363部を撹拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.5部、2%アスコルビン酸水溶液1部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液0.3部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が80℃に達した後、80±2℃で約5時間重合することにより含水ゲル(19)を得た。
次に得られた含水ゲル(19)全量をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら、30%水酸化ナトリウム水溶液180部を添加して混合・中和し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルにセドランSNP−112(三洋化成工業製)を0.135部添加して上記ミンチ機にて混練した。その後通気型バンド乾燥機(140℃、風速2m/秒)で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、ふるい分けして、目開き600〜150μmの粒子径範囲に調整して樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子100部を高速撹拌(細川ミクロン製高速撹拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業社製、デナコールEX−810)の2%水溶液3.5部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、循風乾燥機(タバイエスペック株式会社製)内に140℃で30分間静置して表面架橋を行い、本発明の吸水性樹脂粒子(19)を得た。
<実施例20>
アクリル酸(三菱化学株式会社製、純度100%、以下同様である)135部、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.236部、脱イオン水363部を撹拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.5部、2%アスコルビン酸水溶液1部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液0.3部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が80℃に達した後、80±2℃で約5時間重合することにより含水ゲル(20)を得た。
次に得られた含水ゲル(20)全量をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら、30%水酸化ナトリウム水溶液180部を添加して混合・中和し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルにナロアクティCL−95(三洋化成工業製)を0.061部添加して上記ミンチ機にて混練した。その後通気型バンド乾燥機(140℃、風速2m/秒)で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、ふるい分けして、目開き600〜150μmの粒子径範囲に調整して樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子100部を高速撹拌(細川ミクロン製高速撹拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業社製、デナコールEX−810)の2%水溶液4部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、循風乾燥機(タバイエスペック株式会社製)内に140℃で30分間静置して表面架橋を行い、本発明の吸水性樹脂粒子(20)を得た。
<実施例21>
アクリル酸(三菱化学株式会社製、純度100%、以下同様である)135部、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.439部、脱イオン水363部を撹拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.5部、2%アスコルビン酸水溶液1部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液0.3部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が80℃に達した後、80±2℃で約5時間重合することにより含水ゲル(21)を得た。
次に得られた含水ゲル(21)全量をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら、30%水酸化ナトリウム水溶液180部を添加して混合・中和し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルにサンノニックSS−90(三洋化成工業製)を0.108部添加して上記ミンチ機にて混練した。その後通気型バンド乾燥機(140℃、風速2m/秒)で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、ふるい分けして、目開き600〜150μmの粒子径範囲に調整して樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子100部を高速撹拌(細川ミクロン製高速撹拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業社製、デナコールEX−810)の2%水溶液1.25部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、循風乾燥機(タバイエスペック株式会社製)内に140℃で30分間静置して表面架橋を行い、本発明の吸水性樹脂粒子(21)を得た。
<実施例22>
アクリル酸(三菱化学株式会社製、純度100%、以下同様である)135部、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.878部、脱イオン水363部を撹拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.5部、2%アスコルビン酸水溶液1部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液0.3部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が80℃に達した後、80±2℃で約5時間重合することにより含水ゲル(22)を得た。
次に得られた含水ゲル(22)全量をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら、30%水酸化ナトリウム水溶液180部を添加して混合・中和し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルにナロアクティCL−120(三洋化成工業製)を0.216部添加して上記ミンチ機にて混練した。その後通気型バンド乾燥機(140℃、風速2m/秒)で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、ふるい分けして、目開き600〜150μmの粒子径範囲に調整して樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子100部を高速撹拌(細川ミクロン製高速撹拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業社製、デナコールEX−810)の2%水溶液6部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、循風乾燥機(タバイエスペック株式会社製)内に140℃で30分間静置して表面架橋を行い、本発明の吸水性樹脂粒子(22)を得た。
<実施例23>
アクリル酸(三菱化学株式会社製、純度100%、以下同様である)135部、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.574部、脱イオン水363部を撹拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.5部、2%アスコルビン酸水溶液1部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液0.3部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が80℃に達した後、80±2℃で約5時間重合することにより含水ゲル(23)を得た。
次に得られた含水ゲル(23)全量をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら、30%水酸化ナトリウム水溶液180部を添加して混合・中和し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルにサンノニックSS−120(三洋化成工業製)を0.162部添加して上記ミンチ機にて混練した。その後通気型バンド乾燥機(140℃、風速2m/秒)で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、ふるい分けして、目開き600〜150μmの粒子径範囲に調整して樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子100部を高速撹拌(細川ミクロン製高速撹拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業社製、デナコールEX−810)の2%水溶液11部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、循風乾燥機(タバイエスペック株式会社製)内に140℃で30分間静置して表面架橋を行い、本発明の吸水性樹脂粒子(23)を得た。
<実施例24>
アクリル酸(三菱化学株式会社製、純度100%、以下同様である)135部、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.506部、脱イオン水363部を撹拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.5部、2%アスコルビン酸水溶液1部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液0.3部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が80℃に達した後、80±2℃で約5時間重合することにより含水ゲル(24)を得た。
次に得られた含水ゲル(24)全量をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら、30%水酸化ナトリウム水溶液180部を添加して混合・中和し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルにノニポール40(三洋化成工業製)を0.54部添加して上記ミンチ機にて混練した。その後通気型バンド乾燥機(140℃、風速2m/秒)で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、ふるい分けして、目開き600〜150μmの粒子径範囲に調整して樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子100部を高速撹拌(細川ミクロン製高速撹拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業社製、デナコールEX−810)の2%水溶液6.5部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、循風乾燥機(タバイエスペック株式会社製)内に140℃で30分間静置して表面架橋を行い、本発明の吸水性樹脂粒子(24)を得た。
<比較例1>
「ビューライトLCA−30(三洋化成工業製)0.068部」を添加しないこと以外は実施例1と同様にして、比較用の吸水性樹脂粒子(1)を得た。
<比較例2>
「ナロアクティCL−20を0.204部」を「ナロアクティCL−20を0.027部」に変更したこと以外は実施例3と同様にして、比較用の吸水性樹脂粒子(2)を得た。
<比較例3>
「ナロアクティCL−20を0.204部」を「ナロアクティCL−20を0.68部」に変更したこと以外は実施例3と同様にして、比較用の吸水性樹脂粒子(3)を得た。
<比較例4>
アクリル酸(三菱化学株式会社製、純度100%、以下同様である)135部、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソ−株式会社製、以下同様である)0.4部、脱イオン水363部を撹拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.5部、2%アスコルビン酸水溶液1部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液0.3部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が80℃に達した後、80±2℃で約5時間重合することにより含水ゲル(2)を得た。
次に、得られた含水ゲル(2)全量をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら、30%水酸化ナトリウム水溶液180部を添加して混合・中和し、細断ゲルを得た。その後通気型バンド乾燥機(140℃、風速2m/秒)で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、ふるい分けして、目開き600〜150μmの粒子径範囲(重量平均粒子径として400μm)に調整して樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子100部を高速撹拌(細川ミクロン製高速撹拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業社製、デナコールEX−810)の2%水溶液4部にナロアクティCL−20を0.204部添加した表面架橋溶液をスプレー噴霧しながら加えて混合し、循風乾燥機(タバイエスペック株式会社製)内に140℃で30分間静置して表面架橋を行い、比較用の吸水性樹脂粒子(4)を得た。
<比較例5>
「レボンLD−36(三洋化成工業製)0.408部」を添加しないこと以外は実施例5と同様にして、比較用の吸水性樹脂粒子(5)を得た。
<比較例6>
「レボンLD−36(三洋化成工業製)0.408部」を「ナロアクティCL−20(三洋化成工業)0.68部」に変更したこと以外は実施例6と同様にして、比較用の吸水性樹脂粒子(6)を得た。
<比較例7>
「ビューライトLCA−30(三洋化成工業(株)製)0.068部」を添加しないこと以外は実施例1と同様にして吸水性樹脂粒子を調整した。JIS標準ふるいを上から425μm、300μm並びに受け皿の順で組み合わせて、上記吸水性樹脂粒子を上から入れて、ロータップ試験篩振とう機で5分間振とうさせて、300μmふるいの上にある試料(重量平均粒子径として320μm)を比較用の吸水性樹脂粒子(7)とした。
<比較例8>
JIS標準ふるいを上から425μm、300μm並びに受け皿の順で組み合わせて比較例5で得られた吸水性樹脂粒子(5)を上から入れて、ロータップ試験篩振とう機で5分間振とうさせて、300μmふるいの上にある試料(重量平均粒子径として320μm)を比較用の吸水性樹脂粒子(8)とした。
実施例1〜24及び比較例1〜8で得たそれぞれの吸水性樹脂粒子について、0080段落、0081段落記載の方法で測定されたボルテックス吸収速度Vt(150−600)、Vt(500−600)と、Vt(150−600)/Vt(500−600)、Vt(Surfactant)、Vt(Blank)、Vt(Surfactant)/Vt(Blank)および吸水性樹脂粒子抽出液の表面張力、CRCおよびGBPを表1,2にまとめた。なお、実施例等で、Vt(Blank)を測定するために界面活性剤を使用しないで調製した樹脂粒子を別途調製して測定した。
Figure 2018203997
Figure 2018203997
表1、2から、本発明における吸水性樹脂粒子は、ボルテックス試験法で測定された吸収速度について比較例の樹脂粒子に比べて粒度の影響を受けていないこと、また界面活性剤の添加量によってボルテックスへの影響が大きいことがわかる。実施例7、8、13、20によれば界面活性剤の添加量が低いため、活性剤の添加していない樹脂のボルテックスVt(Blank)と活性剤を添加した樹脂のボルテックスVt(Surfactant)に大きな差は見られない。また実施例12、17、24によれば活性剤の添加量が2000ppmを超えてもVt((Surfactant)/Vt(Blank))が小さくならないことからも、活性剤の添加量が多い領域ではVt(Surfactant)が界面活性剤の添加量に依存していないことがわかる。また、実施例24、及び界面活性剤量が本願発明の範囲外である比較例3、6によれば、界面活性剤量が4000ppmを超えると、極端に吸水性樹脂粒子抽出液の表面張力が低下しており、リウェット性能が悪化することは容易に想像できる。加えて、比較例4によれば表面架橋工程で界面活性剤処理してもほとんどボルテックスへの効果が無いことが分かる(実施例1と比べるとあきらかである)。比較例の樹脂粒子は粒度の影響が大きい。また比較例7〜8によれば、重量平均粒径を下げることでボルテックス向上がなされていると考えられるが、CRC、GBP性能の著しい低下がみられる。なお、比較例7、8では上述の操作手順のとおり300μm以下、425μm以上の粒子はカットされているので、Vt(150−600)、Vt(500−600)のデータは記載されていない。また、比較例2、4はVtが本願発明の範囲外である。以上のことから、吸水性樹脂粒子内部に適量の界面活性剤が分布していることがボルテックスおよびおむつ性能にとって良いことが分かる。
本発明の吸水性樹脂組成物は、粒度調整し粒度を小さくしたり、見かけ密度を低下させて表面積を向上させることなくボルテックス吸収速度への効果を奏することから、本発明の吸水性樹脂組成物は、各種の吸収体に適用することにより、吸収速度が速く、逆戻り性や表面ドライ感に優れた吸収性物品に利用でき、衛生用品に好適に用いられる。

Claims (11)

  1. 水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により水溶性ビニルモノマー(a1)となるビニルモノマー(a2)並びに内部架橋剤(b)を必須構成単位とする架橋重合体(A)を含有する樹脂粒子(B)の表面が、表面架橋剤(d)で表面架橋された構造を有する吸水性樹脂粒子であって、樹脂粒子(B)が架橋重合体(A)の重量に基づいて0.01〜0.4重量%の界面活性剤(C)を含み、全粒法によるボルテックス吸収速度測定法で測定された吸収速度と篩分法によるボルテックス吸収速度測定法で測定された吸収速度(秒)の比が式1を満たす吸水性樹脂粒子。
    0.6<Vt(150−600)/Vt(500−600)<1 (式1)
    (ただし、式1中、Vt(150−600):ボルテックス吸収時間(全粒法)であり、Vt(500−600):ボルテックス吸収時間(篩分法)である。)
  2. 界面活性剤(C)の含有量が、架橋重合体(A)の重量に基づいて、0.05〜0.3重量%である請求項1に記載の吸水性樹脂粒子。
  3. 1gの吸水性樹脂粒子を200ml生理食塩水(25℃)に加え、溶出成分を抽出した抽出液の表面張力が60〜73dyn/cmである請求項1または2に記載の吸水性樹脂粒子。
  4. 見かけ密度が0.54〜0.70g/mlである請求項1〜3のいずれかに記載の吸水性樹脂粒子。
  5. 重量平均粒子径が350〜450μmである請求項1〜4のいずれかに記載の吸水性樹脂粒子。
  6. 界面活性剤(C)がノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤及び両性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜5のいずれかに記載の吸水性樹脂粒子。
  7. 界面活性剤(C)がノニオン性界面活性剤および/またはアニオン性界面活性剤である請求項6に記載の吸水性樹脂粒子。
  8. 水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により水溶性ビニルモノマー(a1)となるビニルモノマー(a2)並びに内部架橋剤(b)を必須構成単位とする単量体組成物を重合して架橋重合体(A)の含水ゲルを得る重合工程と、架橋重合体(A)を含有する樹脂粒子(B)の表面を表面架橋剤(d)で表面架橋する工程とを有し、界面活性剤(C)を、表面架橋する工程より前の工程で添加する、吸水性樹脂粒子の製造方法。
  9. 水溶性ビニルモノマー(a1)が(メタ)アクリル酸である請求項8に記載の吸水性樹脂粒子の製造方法。
  10. 請求項1〜7のいずれかに記載された吸水性樹脂粒子と繊維状物とを含有してなる吸収体。
  11. 請求項10に記載された吸収体を用いた吸収性物品。

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