JP2018203681A - くせ毛改善剤 - Google Patents

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Koki Yamaguchi
弘毅 山口
雛代 市川
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雛代 市川
敏夫 五十嵐
Toshio Igarashi
敏夫 五十嵐
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秀樹 森本
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Abstract

【課題】肌荒れを起こしにくい、毛髪形成メカニズムと組織構造に基づいたくせ毛改善剤、毛包外構造改善剤、及びタイプ14コラーゲン産生促進剤を提供することにある。【解決手段】L−アスコルビン酸誘導体に、表皮と真皮の連結構造の構成成分であるタイプ14コラーゲンの産生促進作用、毛包周囲のコラーゲン密度の不均一性を改善する毛包外構造改善作用、及びくせ毛の発生を防ぐ作用を有することを見出した。本願発明のL−アスコルビン酸誘導体含有のくせ毛改善剤、毛包外構造改善剤、及びタイプ14コラーゲン産生促進剤は、優れたくせ毛改善作用、毛包外構造改善作用、及びタイプ14コラーゲン産生促進作用を有しており、くせ毛の増加、毛髪のまとまり難さ、毛髪の乱れなど加齢に伴う毛髪に対する悩みに対応する医薬品、医薬部外品、化粧品、食品の分野において利用できるものである。【選択図】なし

Description

本願発明は、L−アスコルビン酸、又はL−アスコルビン酸誘導体を含有することを特徴とするくせ毛改善剤、毛包外構造改善剤、及びタイプ14コラーゲン産生促進剤に関する。
加齢と共に毛髪のまとまりが悪くなって髪がうねるようになるという実感は、毛髪に関する悩みの一つである。毛髪がうねる原因として、曲がった形状の毛髪が加齢と共に増加するメカニズムが提案され、毛髪に形状変化あるいは「くせ」がつくと毛髪の揃いが乱れて、艶が低下することが報告されている(非特許文献1)。即ち、くせ毛が増えると外観的に毛髪が乱れて美観が損なわれるが、これが原因となり毛髪がうねるようになると考えられるため、くせ毛を改善できれば毛髪がうねるという実感が解消されると考えられる。
これまでに、くせ毛を改善するためには、パーマ施術といった化学薬品を用いて毛髪を構成するタンパク質の立体構造を変化、固定させる方法を採用することが一般的であった。しかし、このような方法では、毛髪の強度低下、手触り感の劣化、ハリ・コシ感の低下、枝毛・切れ毛の発生など毛髪にダメージを与えてしまう。また、頭皮へのダメージも少なからず生ずる。これらの問題点から、パーマ施術に代わるくせ毛改善方法の開発が望まれていた。
毛包は皮膚の付属器官の一つであり、毛幹とそれを生み出す元になる毛根鞘や毛母細胞、毛乳頭細胞などから形成されている。毛根鞘は、毛幹を同心円状に包み込む数層の細胞層で構成されており、外側にある細胞層を外毛根鞘、毛幹に接している細胞層を内毛根鞘という。内毛根鞘は、毛幹が成長して皮膚外部に向かって伸長していく時の通り道として機能する。この通り道の形状が変形すると、毛髪形状も変形することが知られている。このため、内毛根鞘の形状に関与するインボルクリン、及びIGFBP−5の発現を調節することで毛髪形状をコントロールできることが報告されている(例えば、特許文献1、2)。
毛髪を形成している成長期毛包は2〜6mmほどの長さがあり、表皮表面の毛穴から皮膚の深部まで達し、真皮や皮下組織を貫通している。毛包の外側は、基底膜によって包まれているが、それより外側の毛包と隣接する組織間の連結様式は不明な点が多い。これまでに、毛包の毛球部付近では基底膜は存在しているが、皮膚における表皮と真皮の連結部分と異なり、ヘミデスモソームやアンカリング構造が存在しないことが示されている。これは、毛周期に伴って成長と退縮を繰り返す必要性から、毛包と真皮の間にしっかりとした連結構造が形成されないためであると考えられる(非特許文献2)。一方で、毛周期に影響されずに常に構造が維持されている毛包のバルジ領域よりも皮膚の表皮側(毛包上部)では、アンカリングプラークの構成成分であるタイプ7コラーゲンや基底膜成分であるラミニンなどが発現しており、毛包と真皮や立毛筋などとの間に連結構造が形成されている(非特許文献3)。このことは、毛包上部では、上記の連結構造により毛包と真皮組織間が強固に連結固定されていることを意味している。しかし、ここで観察される毛包と真皮の連結構造が不安定になると毛包が真皮により固定されず、毛包の変形などを引き起こすことが考えられた。即ち、毛包と真皮の連結様式の変化が毛包の構造に影響することで、新生される毛髪形状に異常を引き起こし、結果としてくせ毛が目立つようになることが推察された。
ここで留意すべき点は、特許文献3に記載さているような、単に真皮構造の主成分であるコラーゲンの多寡が毛包の構造や発毛に影響している状況とは異なり、毛包と真皮構成成分との間の連結が問題となることである。この連結構造に異常が見られると、毛包周囲のコラーゲン線維の均一性が損なわれる。また、毛包と真皮組織の連結構造の分布についても均一性が損なわれ、毛包が安定に固定されなくなり、構造的に不安定な状態となる。毛包構造が不安定化すると、毛幹の通り道となる内毛根鞘の構造も変形しやすくなり、異常な形状の毛髪が増えると考えられる。しかし、特に真皮に存在するタイプ1コラーゲンと表皮構造とを連結するタイプ14コラーゲンなどの構成成分の働きを強化して、毛包と真皮の連結を改善することで、毛包周囲のコラーゲンの均一性が回復し、その結果毛包構造が安定してくせ毛の改善がもたらされることが考えられる。
特開2015−218157 特開2014−1248 特開平7−2621
長瀬忍ら 粧技誌 43, 201−208 (2009) Michael Nutbrown and Valerie A. Randall J. Invest. Dermatol. 104, 90−94 (1995) Masashi Akiyama, et al. J. Invest. Dermatol. 105, 844−850 (1995)
かかる状況に鑑み、本願発明の課題は、毛髪形成メカニズムと組織構造に基づいたくせ毛改善剤、毛包外構造改善剤、及びタイプ14コラーゲン産生促進剤を提供することにある。
本願発明者らは、毛髪のうねった状態、又はくせ毛について悩んでいる被験者では、毛髪の太さが部分的に異なったり、折れ曲がった形状の毛髪が散見され、それと同時に頭皮の毛包周囲のコラーゲン密度が不均一であることを見出した。また、毛髪形状の異常と頭皮真皮のコラーゲン密度の不均一性は、両者とも相関性を持って加齢と共に増加することを明らかにした。このような事情と毛包の構造維持がくせ毛の発生に関係しているという考えに基づき鋭意研究を重ねた結果、L−アスコルビン酸、及びL−アスコルビン酸誘導体に、表皮と真皮の連結構造の構成成分であるタイプ14コラーゲンの産生促進作用、毛包周囲のコラーゲン密度の不均一性を改善する毛包外構造改善作用、及びくせ毛の発生を防ぐ作用を有することを見出し、本願発明を完成するに至った。
即ち、本願発明は、以下の発明を包含する。
(1)L−アスコルビン酸、又はL−アスコルビン酸誘導体を含有することを特徴とするくせ毛改善剤。
(2)L−アスコルビン酸、又はL−アスコルビン酸誘導体を含有することを特徴とする毛包外構造改善剤。
(3)L−アスコルビン酸、又はL−アスコルビン酸誘導体を含有することを特徴とするタイプ14コラーゲン産生促進剤。
L−アスコルビン酸は、一般にビタミンCと言われるものであり、L−アスコルビン酸誘導体としては、L−アスコルビン酸リン酸エステル、L−アスコルビン酸アルキルエステル、L−アスコルビン酸硫酸エステル、L−アスコルビン酸配糖体等が挙げられ、具体的には、L−アスコルビン酸−2−リン酸エステル、L−アスコルビン酸−3−リン酸エステル、DL−α−トコフェロール−2−L−アスコルビン酸リン酸ジエステル等のL−アスコルビン酸リン酸エステル、パルミチン酸L−アスコルビル、イソステアリン酸L−アスコルビル、ジオレイン酸L−アスコルビル等のL−アスコルビン酸アルキルエステル、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステル、L−アスコルビン酸−3−硫酸エステル等のL−アスコルビン酸硫酸エステル、L−アスコルビン酸2−グルコシド等のL−アスコルビン酸配糖体、等が挙げられる。
本願発明のくせ毛改善剤、毛包外構造改善剤、及びタイプ14コラーゲン産生促進剤は、優れたくせ毛改善作用、毛包外構造改善作用、及びタイプ14コラーゲン産生促進作用を有しており、くせ毛の増加、毛髪のまとまり難さ、毛髪の乱れなど加齢に伴う毛髪に対する悩みに対応する医薬品、医薬部外品、化粧品、食品の分野において利用できるものである
L−アスコルビン酸誘導体の一つであるL−アスコルビン酸2−グルコシド含有ヘアトニックの連用によるくせ毛改善例の図である。
本願発明におけるくせ毛とは、外観上では毛髪が均一に整列せずに、揃っていない状態を言い、実体顕微鏡レベルでは、生え際における毛髪が整列していない状態、毛髪の折れ曲がり、局所的な太さの違い、カールなどの形状異常の状態を言う。くせ毛改善剤は、上記の毛髪状態を改善する製剤を意味する。くせ毛改善剤の対象は、頭髪に限らず、まつ毛、眉毛、その他体毛が含まれる。
本願発明における毛包外構造とは、毛包周囲の真皮のコラーゲン線維の状態に基づいた真皮構造を指し、共焦点レーザー顕微鏡、超音波エコグラフィー、Optical Coherence Tomography(光干渉断層撮影)、Second Harmonic Generation(SHG)顕微鏡などで観察でき、毛包の周囲のコラーゲン密度の均一性を指標とした真皮構造であり、均一性が高いほど毛包外構造の状態が良いと言える。
本願発明において、タイプ14コラーゲン産生促進とは、タイプ14コラーゲン遺伝子の発現を促進すること、及び/又はタイプ14コラーゲン遺伝子の発現を促進することによりタイプ14コラーゲンタンパク質の発現を促進することを言う。
本願発明におけるタイプ14コラーゲンとは、Fibril Associated Collagen with Interrupted Triple−helix(FACIT)に分類されるコラーゲンで、真皮のタイプIコラーゲンのような線維状コラーゲンと結合し、線維形成促進や真皮組織と表皮組織との連結構造の形成などに関与している。この遺伝子は、ヒトの場合COL14A1、UNDなどのシンボルで表される。この遺伝子の機能不全は、線維形成異常や生物力学的異常を引き起こすことが報告されている。
本願発明で用いる、L−アスコルビン酸誘導体の含有量は特に限定されないが、くせ毛改善剤、毛包外構造改善剤、及びタイプ14コラーゲン産生促進剤に対し、固形物に換算して0.001重量%以上、好ましくは0.01〜5重量%が良い。0.0001重量%未満であると本願発明の効果が十分に発揮されにくい場合がある。添加の方法については、予め加えておいても、製造途中で添加しても良く、作業性を考えて適宜選択すれば良い。
本願発明の外用剤、又は内用剤への応用は、L−アスコルビン酸、又はL−アスコルビン酸誘導体をそのまま使用しても良く、これらの効果を損なわない範囲内で、化粧品、医薬部外品、医薬品又は食品等に用いられる成分である油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、金属石鹸、pH調整剤、防腐剤、香料、保湿剤、粉体、紫外線吸収剤、増粘剤、色素、酸化防止剤、美白剤、キレート剤、賦形剤、皮膜剤、甘味料、酸味料等の成分を適宜含有させることもできる。
本願発明の剤型としては、例えば、化粧水、クリーム、マッサージクリーム、乳液、ゲル剤、エアゾール剤、パック、洗浄剤、浴用剤、ファンデーション、打粉、口紅、軟膏、パップ剤、ペースト剤、プラスター剤、エッセンス、散剤、丸剤、錠剤、注射剤、坐剤、乳剤、カプセル剤、顆粒剤、液剤(チンキ剤、流エキス剤、酒精剤、懸濁剤、リモナーデ剤等を含む)、錠菓、飲料等が挙げられる。
次に本願発明を詳細に説明するため、実施例として処方例及び実験例を挙げるが、本願発明はこれに限定されるものではない。実施例に示す含有量は、重量%である。
以下に、L−アスコルビン酸誘導体を用いた処方例を示す。
処方例1 ヘアトニック
処方 含有量(重量%)
1.エタノール 60.0
2.L−アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社林原) 2.0
3.グリセリン 2.0
4.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2を成分4に溶解し、成分1及び成分3を加え、十分攪拌混合して製品とする。
比較例1 従来のヘアトニック
処方例1において、L−アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社林原)を精製水に置き換えたものを、従来のヘアトニックとする。
処方例2 ヘアローション
処方 含有量(重量%)
1.L−アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社林原) 0.2
2.ステアリン酸 5.0
3.セチルアルコール 5.0
4.流動パラフィン 2.0
5.グリセリンモノステアレート 1.3
6.ソルビタンモノオレート 1.5
7.ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(10E.O.) 0.8
8.グリセリン 6.0
9.防腐剤 適量
10.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2〜7を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とした。成分1および8〜10を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とした。油相に水相を加え、かき混ぜながら冷却して製品とする。
処方例3 シャンプー
処方 含有量(重量%)
1.L−アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社林原) 0.1
2.アルキル硫酸トリエタノールアミン 18.0
3.ラウリン酸ジエタノールアミド 3.0
4.メチルセルロース 0.5
5.香料 適量
6.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分6に成分4を均一に溶解した後、成分1及び2を加え、70〜75℃で加熱溶解した後、成分3を加え、冷却途中に成分5を加え30℃まで冷却し製品とする。
処方例4 リンス
処方 含有量(重量%)
1.L−アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社林原) 0.1
2.ホホバ油 0.01
3.ベヘニルアルコール 3.0
4.1,3‐ブチレングリコール 5.0
5.塩化ジステアリルジメチルアンモニウム(75%) 8.0
6.クエン酸 0.05
7.香料 適量
8.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1〜8を60℃で溶解し、撹拌して30℃まで冷却し製品とする。
処方例5 まつ毛用化粧料
処方 含有量(重量%)
1.L−アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社林原) 0.1
2.カルボキシビニルポリマー 1.0
3.ヒドロキシエチルセルロース 0.5
4.1,3−ブチレングリコール 5.0
5.水酸化カリウム 0.5
6.95エタノール 5.0
7.エデト酸三ナトリウム 0.02
8.メチルパラベン 0.2
9.香料 適量
10.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1〜4及び6〜10を均一混合した後、成分5を添加して製品とする。
処方例6 ボディローション
処方 含有量(重量%)
1.L−アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社林原) 0.5
2.スクワラン 5.0
3.オリーブ油 5.0
4.ホホバ油 5.0
5.セタノール 1.5
6.モノステアリン酸グリセリン 2.0
7.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0
8.ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(20E.O.) 2.0
9.香料 適量
10.グリセリン 2.0
11.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
12.プロピレングリコール 1.0
13.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2〜8を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1及び10〜13を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化し、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分9を加え、30℃まで冷却して製品とする。
処方例7 錠剤
処方 含有量(重量%)
1.L−アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社林原) 1.0
2.乾燥コーンスターチ 25.0
3.カルボキシメチルセルロースカルシウム 24.0
4.微結晶セルロース 40.0
5.ポリビニルピロリドン 7.0
6.タルク 3.0
[製造方法]成分1〜5を混合し、次いで10%の水を結合剤として加えて、押出し造粒後乾燥する。成形した顆粒に成分6を加えて混合し打錠する。1錠0.52gとする。
処方例8 カプセル剤
処方 含有量(重量%)
1.L−アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社林原) 5.0
2.微結晶セルロース 60.0
3.トウモロコシデンプン 15.0
4.乳糖 18.0
5.ポリビニルピロリドン 2.0
[製造方法]成分1〜5を混合して顆粒化した後、2号硬カプセルに250mg充填してカプセル剤とする。
処方例9 散剤
処方 含有量(重量%)
1.L−アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社林原) 5.0
2.微結晶セルロース 40.0
3.トウモロコシデンプン 55.0
[製造方法]成分1〜3を混合し、常法により散剤を得る。
次に、本願発明の効果を詳細に説明するため、実験例を挙げる。なお、本願発明はこれにより限定されるものではない。
実験例1 ヒト由来線維芽細胞におけるタイプ14コラーゲン産生促進試験
ヒト由来線維芽細胞NB1RGBを用いて、L−アスコルビン酸誘導体によるタイプ14コラーゲンの産生促進効果を下記の条件にて測定した。
NB1RGB細胞を、12ウェルプレートの1ウェル当たり1x10個で播種し24時間培養した。培養後、L−アスコルビン酸誘導体としてL−アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社林原、以下AS−Gと省略)を添加してさらに24時間培養後にRNAiso(タカラバイオ)を用いてRNAを単離した。このRNAを鋳型にHigh Capacity RNA−to−cDNA kit(ABI)を用いて逆転写反応によるcDNA合成を行った後に、SYBR Select Master Mix(ABI)を用いてタイプ14コラーゲンに対するリアルタイムPCR解析を行った。反応にはStepOnePlusリアルタイムPCRシステム(ThermoFisher Scientific)を用いて、95℃、2分の初期変性を行った後、PCR反応として95℃、20秒、60℃、30秒を1サイクルとして40サイクル行った。その他の操作は、定められた方法に従い、タイプ14コラーゲン遺伝子発現量を内部標準であるGAPDHの発現量に対する割合として求め、コントロール群に対する遺伝子発現比率を算出した。尚、各遺伝子の発現量の測定に使用したプライマーは次の通りである。
タイプ14コラーゲン用のプライマーセット
Forward GATCAGTGGCGCGTCAAGT(配列番号1)
Reverse GCTGGGAATCTGGTTGAGGAT(配列番号2)
GAPDH用のプライマーセット
Forward TGCACCACCAACTGCTTAGC(配列番号3)
Reverse TCTTCTGGGTGGCAGTGATG(配列番号4)
試験結果を表1に示した。タイプ14コラーゲンの発現は、AS−Gを0.1、及び1.0mg/ml添加した場合に有意に増加した(p<0.05)ことから、AS−Gによるタイプ14コラーゲンの産生促進作用が示された。
実験例2 L−アスコルビン酸誘導体含有頭皮外用剤の連用による頭皮の毛包外構造の改善試験
女性被験者を対象にL−アスコルビン酸誘導体含有頭皮外用剤による毛包外構造改善効果を下記の条件で測定した。
健常女性被験者12名(平均年齢38.8歳)を対象に、処方例1、又は比較例1に示すヘアトニックを1ヶ月間連用させた。連用前と連用1ヶ月後に、in vivo共焦点レーザー顕微鏡Vivascope3000(Caliber I.D.)を用いて、1.95μm間隔で頭頂部の皮膚内部の断層写真撮影を行った。画像処理ソフトウエアImageJを用いて、共焦点画像を元に真皮構造の3次元構築を行った。毛包周囲の一定面積当たりの輝度をコラーゲン量とし、輝度の標準偏差をコラーゲン密度の不均一性指標として用いた。即ち、ここでコラーゲン密度の不均一性指標として算出された数値が増加するとコラーゲンの分布が不均一であり、減少すると均一であるとして評価した。値は、連用前の値を1として、連用前に対する連用1ヶ月後の比率として算出した。
表2に示すように、処方例1を1ヶ月間連用させた場合、6名の被験者全員のコラーゲン密度の不均一性指標が低下したが、比較例1を連用させた6名の被験者の場合はコラーゲン密度の不均一性指標に変化が見られなかった。この結果から、毛包周囲のコラーゲン状態が均一になり、頭皮の毛包外構造に改善がみられた。
実験例3 L−アスコルビン酸誘導体含有頭皮外用剤の連用によるくせ毛改善効果の検討
健常女性被験者12名(平均年齢38.8歳)を対象に、処方例1、又は比較例1に示すヘアトニックを1ヶ月間連用させた。連用前と連用1ヶ月後に、頭頂部の毛髪について、毛包開口部付近をマイクロスコープ(キーエンス、VHX−500)で観察し、さらに連用1ヶ月後にアンケートを行い、くせ毛の改善について調査した。
表3に示すように、処方例1のヘアトニックを連用させた場合、優れたくせ毛改善効果を示した。
図1にくせ毛改善例を示す。使用前は、毛髪が様々な方向に生えているが、処方例1を1ヶ月間連用することで、毛髪の生える方向性が一致するようになった。また、使用前に観察された異常な形状の毛髪(矢印で示す)の減少も観察された。以上の結果から、L−アスコルビン酸誘導体を含有したヘアトニックを使用することで、くせ毛が改善されたと考えられた。
本願発明に関わる、L−アスコルビン酸、又はL−アスコルビン酸誘導体を有効成分として含有することを特徴とするくせ毛改善剤、毛包外構造改善剤、タイプ14コラーゲン産生促進剤は、各剤の目的に対して優れた改善効果を発揮する。従って、毛髪の整髪を目的とする化粧品、医薬品、医薬部外品を提供できる。

Claims (3)

  1. L−アスコルビン酸、又はL−アスコルビン酸誘導体を含有することを特徴とするくせ毛改善剤。
  2. L−アスコルビン酸、又はL−アスコルビン酸誘導体を含有することを特徴とする毛包外構造改善剤。
  3. L−アスコルビン酸、又はL−アスコルビン酸誘導体を含有することを特徴とするタイプ14コラーゲン産生促進剤。

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