JP6957228B2 - 美容方法 - Google Patents
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(I−1)(1)皮膚表面に高級脂肪酸、高級脂肪酸塩、及び高級アルコールを含有する第1の外用組成物を塗布する工程、及び
(2)上記第1の外用組成物が塗布された皮膚表面に一価低級アルコールを含有する第2の外用組成物を適用する工程を有する、美容方法。
(I−2)前記第1の外用組成物が高級脂肪酸を5〜25質量%、高級脂肪酸塩を2〜10質量%、及び高級アルコールを0.5〜8質量%の割合で含有するものであり、前記第2の外用組成物が一価低級アルコールを3質量%以上の割合で含有するものである、(I−1)記載の美容方法。
(I−3)前記第1の外用組成物に含まれる高級脂肪酸及び前記高級脂肪酸塩の高級脂肪酸が、それぞれ同一又は異なって、炭素数14〜18の飽和又は不飽和脂肪酸である(I−1)または(I−2)に記載する美容方法。
(I−4)前記第1の外用組成物に含まれる高級アルコールが炭素数14〜18の飽和または不飽和の一価のアルコールである(I−1)〜(I−3)のいずれかに記載する美容方法。
(I−5)前記第2の外用組成物に含まれる一価低級アルコールがエタノールまたはプロパノールである(I−1)〜(I−4)のいずれかに記載する美容方法。
(I−6)前記第1の外用組成物の鹸化率が20〜40%、好ましくは30%程度である、(I−1)〜(I−5)のいずれかに記載する美容方法。
(I−7)前記第1の外用組成物がさらに液体飽和グリコールを含有するものである(I−1)〜(I−6)のいずれかに記載する美容方法。
(I−8)前記第1の外用組成物の液体飽和グリコールの含有量が0.5〜60質量%である、(I−7)に記載する美容方法。
(I−9)前記液体飽和グリコールがプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、及びポリエチレングリコールからなる群から選択される少なくとも1種である、(I−7)または(I−8)のいずれかに記載する美容方法。
(I−10)前記第1の外用組成物がO/W型乳化組成物であり、好ましくはクリーム剤である、(I−1)〜(I−9)のいずれかに記載する美容方法。
(I−11)前記第2の外用組成物がローション剤(化粧水)である(I−1)〜(I−10)のいずれかに記載する美容方法。
(II−1)一価低級アルコールを含有する外用組成物(第2の外用組成物)の下塗り外用組成物として使用される、高級脂肪酸、高級脂肪酸塩、及び高級アルコールを含有することを特徴とする外用組成物。
(II−2)前記下塗り外用組成物が高級脂肪酸を5〜25質量%、高級脂肪酸塩を2〜10質量%、及び高級アルコールを0.5〜8質量%の割合で含有するものである、(II−1)記載の外用組成物。
(II−3)前記下塗り外用組成物に含まれる高級脂肪酸及び前記高級脂肪酸塩の高級脂肪酸が、それぞれ同一又は異なって、炭素数14〜18の飽和又は不飽和脂肪酸である(II−1)または(II−2)に記載する外用組成物。
(II−4)前記下塗り外用組成物に含まれる高級アルコールが炭素数14〜18の飽和または不飽和の一価のアルコールである(II−1)〜(II−3)のいずれかに記載する外用組成物。
(II−5)前記第2の外用組成物に含まれる一価低級アルコールがエタノールまたはプロパノールである(II−1)〜(II−4)のいずれかに記載する外用組成物。
(II−6)前記下塗り外用組成物の鹸化率が20〜40%、好ましくは30%程度である、(II−1)〜(II−5)のいずれかに記載する外用組成物。
(II−7)前記下塗り外用組成物がさらに液体飽和グリコールを含有するものである(II−1)〜(II−6)のいずれかに記載する外用組成物。
(II−8)前記下塗り外用組成物の液体飽和グリコールの含有量が0.5〜60質量%である、(II−7)に記載する外用組成物。
(II−9)前記液体飽和グリコールがプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、及びポリエチレングリコールからなる群から選択される少なくとも1種である、(II−7)または(II−8)のいずれかに記載する外用組成物。
(II−10)前記下塗り外用組成物がO/W型乳化組成物であり、好ましくはクリーム剤である(II−1)〜(II−9)のいずれかに記載する外用組成物。
(II−11)前記第2の外用組成物がローション剤(化粧水)である(II−1)〜(II−10)のいずれかに記載する外用組成物。
(III−1)高級脂肪酸、高級脂肪酸塩、及び高級アルコールを含有する第1の外用組成物と、一価低級アルコールを含有する第2の外用組成物からなる皮膚美容用キット。
(III−2)前記第1の外用組成物が高級脂肪酸を5〜25質量%、高級脂肪酸塩を2〜10質量%、及び高級アルコールを0.5〜8質量%の割合で含有するものであり、前記第2の外用組成物が一価低級アルコールを3質量%以上の割合で含有するものである、(III−1)記載の皮膚美容用キット。
(III−3)前記第1の外用組成物に含まれる高級脂肪酸及び前記高級脂肪酸塩の高級脂肪酸が、それぞれ同一又は異なって、炭素数14〜18の飽和又は不飽和脂肪酸である(III−1)または(III−2)に記載する皮膚美容用キット。
(III−4)前記第1の外用組成物に含まれる高級アルコールが炭素数14〜18の飽和または不飽和の一価のアルコールである(III−1)〜(III−3)のいずれかに記載する皮膚美容用キット。
(III−5)前記第1の外用組成物に含まれる一価低級アルコールがエタノールまたはプロパノールである(III−1)〜(III−4)のいずれかに記載する皮膚美容用キット。
(III−6)前記第1の外用組成物の鹸化率が20〜40%、好ましくは30%程度である、(III−1)〜(III−5)のいずれかに記載する皮膚美容用キット。
(III−7)前記第1の外用組成物がさらに液体飽和グリコールを含有するものである(III−1)〜(III−6)のいずれかに記載する皮膚美容用キット。
(III−8)前記第1の外用組成物の液体飽和グリコールの含有量が0.5〜60質量%である、(III−7)に記載する皮膚美容用キット。
(III−9)前記液体飽和グリコールがプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、及びポリエチレングリコールからなる群から選択される少なくとも1種である、(III−7)または(III−8)のいずれかに記載する皮膚美容用キット。
(III−10)前記下塗り外用組成物がO/W型乳化組成物であり、好ましくはクリーム剤である(III−1)〜(III−9)のいずれかに記載する皮膚美容用キット。
(III−11)前記第2の外用組成物がローション剤(化粧水)である(III−1)〜(III−10)のいずれかに記載する皮膚美容用キット。
本発明の美容方法は、皮膚の対象部位に第1の外用組成物を塗布する第1の工程と、次いで当該塗布部位に重ねて第2の外用組成物を適用する第2の工程を含むものである。以下に、第1の外用組成物、第2の外用組成物、およびこれらを用いた美容方法について説明する。
本発明の美容方法で使用する第1の外用組成物は、高級脂肪酸、高級脂肪酸塩、及び高級アルコールを含有することを特徴とする。なお当該第1の外用組成物は、後述する第2の外用組成物の使用に先だって、当該第2外用組成物のいわゆる下地(下塗り剤)として使用される。このことから、本発明では、当該第1の外用組成物を、第2外用組成物を塗布する前に使用される「下塗り外用組成物」とも称される。
第1の外用組成物において、高級脂肪酸は、制限されないものの、炭素数が14〜18の飽和または不飽和脂肪酸であることが好ましい。かかる脂肪酸としては、ミリスチン酸(14:0)、ペンタデシル酸(15:0)、パルミチン酸(16:0)、パルミトレイン酸(16:1)、マルガリン酸(17:0)、ステアリン酸(18:0)、オレイン酸(18:1)、バクセン酸(18:1)、リノール酸(18:2)、リノレン酸(18:3)、及びエレオステアリン酸(18:3)を挙げることができる。なお、上記化学名の後ろの括弧内の数字は前者が脂肪酸の炭素数、後者が二重結合の数を示す。第1の外用組成物が有する角質細胞肥厚化作用(参考実験例1)に加えて、使用感の良さという観点から、より好ましくは炭素数が14〜18の飽和脂肪酸であり、特に好ましくはミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、マルガリン酸である。
高級脂肪酸塩は、製造工程において、原料として使用する高級脂肪酸にアルカリが反応することによって生成されるが、これに限らず、別途添加配合されたものであってもよく、その由来は特に制限されるものではない。
第1の外用組成物において、高級アルコールは、制限されないものの、炭素数が14〜18の飽和または不飽和の一価のアルコールであることが好ましい。かかる高級アルコールとしては、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セタノール、セテアリルアルコール、パルミトレイルアルコール、1−ヘプタデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、エライジルアルコール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リシノレイルアルコール等の脂肪アルコールまたは合成アルコールを挙げることができる。第1の外用組成物が有する角質細胞肥厚化作用(参考実験例1)に加えて、使用感の良さという観点から、好ましくは炭素数が14〜18の飽和の一価アルコールであり、特に好ましくはミリスチルアルコール、セタノール、セテアリルアルコール、パルミトレイルアルコール、1−ヘプタデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコールである。
第1の外用組成物は、液体飽和グリコールを含有するものであってもよい。当該液体飽和グリコールは、皮膚に対して保湿剤または柔軟剤として作用する。かかる液体飽和グリコールは、すべての炭素が単結合で形成されてなる飽和グリコールであって25℃付近で液状形態を有するものである限りにおいて、特に制限されないが、具体的には、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、及びポリエチレングリコールからなる群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。好ましくはプロピレングリコール、ジプロピレングリコール及びポリエチレングリコールであり、より好ましくはプロピレングリコール、ポリエチレングリコールである。第1の外用組成物における液体飽和グリコールの含有割合として、制限されないものの0.5〜60質量%の範囲を挙げることができる。好ましくは1〜60質量%、より好ましくは5〜60質量%を挙げることができる。
第1の外用組成物には、肌をふっくらなめらかにして、柔軟性を高めるという第1の外用組成物が有する効果に加えて、第2の外用組成物を併用した場合における本発明の効果を妨げないことを限度として、上記(A)〜(C)成分、または上記(A)〜(D)成分に加えて、他の成分が含まれていてもよい。かかる成分としては、保湿剤、増粘剤、界面活性剤、油性成分、抗酸化剤、防腐・殺菌剤、粉体成分、香料、顔料、水等を例示することができる。また第1の外用組成物は、その最終pHが6〜8程度になるようにpH調整剤が配合されていてもよい。
本発明の美容方法で使用する第2の外用組成物は、一価低級アルコールを含有することを特徴とする。
第2の外用組成物において、使用される一価低級アルコールは、皮膚に適用されるものであればよいが、好ましくはエタノール、イソプロピルアルコール、1−プロパノールを挙げることができる。エタノールにメタノール、イソプロピルアルコールまたは1−プロパノール等が微量配合された変性アルコールであってもよい。
なお、第2の外用組成物は、前述する第1の外用組成物を下塗り外用組成物として併用した場合に得られる本発明の効果を妨げないことを限度として、上記(F)成分に加えて、他の成分が含まれていてもよい。かかる成分としては、前述する第1の外用組成物と同様に保湿剤、増粘剤、界面活性剤、油性成分、抗酸化剤、防腐・殺菌剤、粉体成分、香料、顔料、水等を例示することができる。また第2の外用組成物は、その最終pHが5〜7程度になるようにpH調整剤が配合されていてもよい。
本発明は、制限されないものの、特に加齢等により皮膚の柔軟性が低下した被験者の皮膚に対して、前述する第1の外用組成物、次いで第2の外用組成物を適用し、当該被験者の皮膚の角質細胞厚を増して皮膚の柔軟性を上げ、ふっくら感を付与する美容方法に関する。但し、皮膚の柔軟性が低下した被験者に限らず、皮膚の柔軟性、皮膚のふっくら感やハリ感を維持し、その低下の予防を希望する被験者に対しても好適に使用することができる。なお、本発明が対象とする方法は、ヒトの皮膚美容方法であり、ヒトに対する治療方法ではない。
本発明の皮膚美容用キットは、前述する高級脂肪酸、高級脂肪酸塩、及び高級アルコールを含有する第1の外用組成物と、前述する一価低級アルコールを含有する第2の外用組成物から構成される。
表2に示す組成からなるクリーム形状の外用組成物(実施例1〜4)、及び表3に示す組成からなるクリーム形状の外用組成物(比較例1)を、それぞれヒトの皮膚に適用して角質細胞の厚みを測定し、各外用組成物の角質細胞肥厚化作用を評価した。
表2に記載する組成物(実施例1〜4)を下記のようにして調製した。
1.表1に記載するA相の各成分を、表1記載の割合で混合して80℃に加熱する。
2.次いでB相の各成分を表1記載の割合で混合して80℃に加熱する。
3.次いでA相成分の混合物にB相成分の混合物を加えて80℃条件下で攪拌する。
4.次いでこれを30℃まで冷却(自然放冷)しながら攪拌して、表2に記載の組成からなる乳化組成物(クリーム状)(被験試料)を調製する。
5.調製した各乳化組成物を、25℃の暗所条件下で20日間静置して保存する。
なお、表1及び2の配合量はいずれも質量%を意味する。
1.表3に記載するAに属する各成分を秤り取り、75℃で撹拌しながら混合する(組成A)。
2.同様に表3に記載するB、C及びDにそれぞれ属する成分を秤り取り、75℃で撹拌しながら混合する(組成B〜D)。
3.組成Aが均一になれば、これに組成Bを少しずつ加えて乳化する(組成AB)。
4.斯くして調製した組成ABに、組成Cを撹拌しながら添加し、組成ABCを調製する。
5.斯くして調製した組成ABCを撹拌しながら、組成Dを加えて、組成ABCDを調製する。
6.これをホモミキサーにかけて均一化する。
7.これを撹拌しながら、35℃まで冷却する。
8.調製した乳化組成物を25℃の暗所条件下で20日間静置して保存する。
実施例1〜4及び比較例1の調製は、記載している事項を除いて、すべて室温環境下で行った。
下記の手順に従って、ヒトの前腕内側(被験部位)に被験試料(実施例1〜4、比較例1)を塗布し、塗布前後で、皮膚被験部位の角質細胞厚を測定し、上記被験試料の角質細胞に対する肥厚化作用を評価した。
(i)ヒト(n=3)の前腕内側(被験部位)を、試験室環境(室温22℃、相対湿度64%)に20分間晒して、室内環境に馴化させる。
(ii)この前腕内側の2cm×2cm画に、被験試料を10mgの割合で塗布する。塗布は皮膚に馴染むように軽く指で3〜4回すり込むことで行う。室内環境下(室温)で30分間自然放置する。
(iii)被験部位を軽くティッシュで押さえて(ティッシュオフ)、皮膚表面に被験試料(クリーム)の残りがないようにし、測定に供する。
被験部位における角質細胞厚の測定は、被験試料の塗布前後で、室温22℃、相対湿度64%の条件で、in vivo共焦点ラマン分光装置(Model 3510、RiverD International B.V.)(測定波長671nm、出力15.1mW)を用いて実施した。具体的には、測定ステージに被験部位を乗せ、被験部位に対してin vivo共焦点ラマン分光装置からレーザー光を照射し水分量の角層深さ(μm)分布を測定し、角質細胞厚を算出した。角質細胞厚(μm)は、in vivo共焦点ラマン分光装置で測定した皮膚深さ(2〜30μm)(横軸)に対する水分量値(mass%)(縦軸)を、皮膚深さ2μm毎にプロットして、鈴木文献(鈴木博「ハンドクリーム塗布後の肌の内側(角層)の変化をin vivo共焦点ラマン分光装置で解析する」、COSMETICS STAGE, Vol.9, No.6, 2015)の図3や図4で示すように変曲点を求め、当該変曲点における皮膚深さ(μm)として求めることができる。
各被験試料の塗布前の測定値(角質細胞厚)と塗布後の測定値(角質細胞厚)とを統計処理して、有意水準5%で有意差の有無を判断する(ステューデントのt検定(Student-t test)。
結果を表2及び3に合わせて示す。
参考実験例1で調製した実施例1及び比較例1の外用組成物0.5gを、それぞれ化粧品評価専門パネラー(n=10)の顔に塗り、塗布から30分後における皮膚の柔らかさ、及びふっくら感を下記指標により、5段階評価した。
5:良好
4:やや良い
3:どちらでもない
2:やや悪い
1:悪い。
各パネラーの評価点を合計し、その合計値から下記のように判断した。
○:90点以上
△:80点以上90点未満
×:80点未満
その結果、実施例1は○であり、比較例1は×であった。
参考実験例1で角質細胞肥厚化作用を評価した実施例1〜4の外用組成物1〜4(第1の外用組成物)(クリーム剤)を、エタノールを含有する外用組成物A〜D(化粧水)またはエタノールを含有しない外用組成物a(化粧水)(第2の外用組成物)と併用して、肌の状態(つるつる感(なめらかさ)、ハリ感、ふっくら感、つや感、保湿感)を評価した。なお、第1の外用組成物1〜4、並びにそれらと組み合わせる第2の外用組成物A〜D及びaの組成と組み合わせ態様を、表4〜6に示す。
第1の外用組成物(外用組成物1〜4)は参考実験例1に記載する方法で調製した。
第2の外用組成物A〜D(化粧水)は、ポリエチレングリコール(PG)、グリセリン及び水の混合物に、エタノール、及びイソステアリン酸PEG-20ソルビタンを添加し、よく撹拌して溶解させて調製した。また第2の外用組成物a(化粧水)は、エタノールを添加しないこと以外は、上記外用組成物A〜Dと同様にして調製した。
これらの外用組成物の調製は、記載している事項を除いて、すべて室温環境下で行った。
第1の外用組成物のみを肌に塗布した場合(表4)、第2の外用組成物を肌に塗布した後に第1の外用組成物を塗布した場合(表5)、並びに第1の外用組成物を肌に塗布した後に第2の外用組成物を塗布した場合(表6)のそれぞれについて、塗布後の肌状態を評価した。具体的には、下記の手順に従って、評価モニター10名のそれぞれの顔(被験部位)に各被験試料(第1の外用組成物1〜4、第2の外用組成物雌性A〜D及びa)を所定の順番に塗布してもらい、塗布後の肌の状態(つるつる感、ハリ感、ふっくら感、つや感、保湿感)について、Visual Analogue Scale(以下、「VAS」という)によるアンケートを実施し、その結果に基づいて評価した。
2.上記と同じ評価モニター10名に、表5の処方に従って、第2の外用組成物A〜Dまたはa(化粧水)約0.5mLを顔に塗布して馴染ませた後、第1の外用組成物1〜4(クリーム)約0.5gを顔に塗布してもらい、塗布直後の上記肌の状態を、上記基準クリームの評価結果を基準として、10段階のVASによるアンケートに回答してもらい、その結果を平均して小数点第一位を四捨五入して評価点とした。
3.上記と同じ評価モニター10名に、表6の処方に従って、第1の外用組成物1〜4(クリーム)約0.5gを顔に塗布して馴染ませた後、第2の外用組成物A〜Dまたはa(化粧水)約0.5mLを顔に塗布してもらい、塗布直後の上記肌の状態を、上記基準クリームの評価結果を基準として、10段階のVASによるアンケートに回答してもらい、その結果を平均して小数点第一位を四捨五入して評価点とした。
1点:つるつる感(なめらかさ)がない。
10点:つるつる感(なめらかさ)がない。
<ハリ感>
1点:ハリ感がない。
10点:ハリ感がある。
<ふっくら感>
1点:ふっくら感がない。
10点:ふっくら感がある。
<つや感>
1点:つや感がない。
10点:つや感がある。
<保湿感>
1点:保湿感(しっとりとした感じ)がない。
10点:保湿感(しっとりとした感じ)がある。
この結果からわかるように、第1の外用組成物を先に塗布し、その上から一価低級アルコールを含む第2の外用組成物を塗布することで(表6)、第1の外用組成物を単独で塗布した場合(表4)、並びに第1と第2の外用組成物の塗布の順番を逆にした場合(表5)と比較して、肌の状態(つるつる感、ハリ感、ふっくら感、つや感、保湿感)はいずれも格段に良好になることが確認された。
Claims (10)
- (1)皮膚表面に、高級脂肪酸5〜25質量%、高級脂肪酸塩2〜10質量%、及び高級アルコール0.5〜8質量%を含有する、PH6〜8の第1の外用組成物(但し、洗顔料を除く)を塗布する工程、及び
(2)上記第1の外用組成物が塗布された皮膚表面に、一価低級アルコールを3質量%以上の割合で含有する第2の外用組成物を適用する工程
を有する、美容方法であって、
前記第1の外用組成物に含まれる高級脂肪酸及び高級脂肪酸塩の高級脂肪酸は、それぞれ同一又は異なって、炭素数14〜18の飽和又は不飽和脂肪酸であり、
前記第1の外用組成物に含まれる高級アルコールは、炭素数14〜18の飽和または不飽和の一価のアルコールであり、
前記第2の外用組成物に含まれる一価低級アルコールは、エタノール、イソプロピルアルコール、及び/又は1−プロパノールである、
前記美容方法。 - 前記第1の外用組成物の鹸化率が20〜40%である、請求項1に記載する美容方法。
- 前記第1の外用組成物がさらに液体飽和グリコールを含有するものである、請求項1又は2に記載する美容方法。
- 前記液体飽和グリコールの含有量が0.5〜60質量%である、請求項3に記載する美容方法。
- 前記第1の外用組成物がO/W型乳化組成物であり、前記第2の外用組成物がローション剤である、請求項1〜4のいずれか一項に記載する美容方法。
- 一価低級アルコールを3質量%以上の割合で含有する外用組成物の下塗り外用組成物として使用される、高級脂肪酸5〜25質量%、高級脂肪酸塩2〜10質量%、及び高級アルコール0.5〜8質量%を含有することを特徴とする、pH6〜8の外用組成物(但し、洗顔料を除く)であって、
前記一価低級アルコールは、エタノール、イソプロピルアルコール、及び/又は1−プロパノールであり、
前記高級脂肪酸及び高級脂肪酸塩の高級脂肪酸は、それぞれ同一又は異なって、炭素数14〜18の飽和又は不飽和脂肪酸であり、
前記高級アルコールは、炭素数14〜18の飽和または不飽和の一価のアルコールである、
前記外用組成物。 - 前記下塗り外用組成物の鹸化率が20〜40%である、請求項6に記載する外用組成物。
- 前記下塗り外用組成物がさらに液体飽和グリコールを含有するものである、請求項6又は7に記載する外用組成物。
- 前記下塗り外用組成物の液体飽和グリコールの含有量が0.5〜60質量%である、請求項8に記載する外用組成物。
- 前記下塗り外用組成物がO/W型乳化組成物であり、当該外用組成物がローション剤である、請求項6〜9のいずれか一項に記載する外用組成物。
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