JP2018203596A - ゴム補強充填用含水ケイ酸及びその製造方法 - Google Patents

ゴム補強充填用含水ケイ酸及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来にも増して耐摩耗性が向上したゴム組成物を提供できるゴム補強充填用含水ケイ酸を提供することにある。【解決手段】表面固体酸密度が1.8〜2.4m-mol/m2の範囲にあり、かつカチオン系又はノニオン系界面活性剤を含有することを特徴とするゴム補強充填用含水ケイ酸。含水ケイ酸を製造する工程のいずれかの段階において、アルミン酸塩を添加し、その後にカチオン系又はノニオン系界面活性剤を添加することを含む、上記ゴム補強充填用含水ケイ酸の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、ゴム補強充填用含水ケイ酸に関する。詳細にはシランカップリング剤を併用するジエン系ゴムの補強性向上に効果的なゴム補強用充填用含水ケイ酸である。本発明の含水ケイ酸は、ゴムの補強性(特に耐摩耗性)が要求されるタイヤのトレッド用やベルト用などのゴム製工業製品の補強用として有用である。
一般に、含水ケイ酸はホワイトカーボンの名で知られ、カーボンブラックと並んで古くからゴム補強充填剤として使用されてきた。含水ケイ酸は加硫ゴムの耐熱老化性、引裂抵抗性、耐屈曲亀裂性、接着性等に優れている。反面、カーボンブラックに比べて分散性が悪く、高充填配合時に配合物の粘度が高く加工性が劣り、一般的なゴム特性の中で補強性(特に耐摩耗性)が劣っている。これらの欠点を解消するため、シランカップリング剤やその他の有機配合物の併用配合等が行われている。しかし、未だ満足のいくゴム物性を提供できる含水ケイ酸は得られていない。そのため、ゴム配合処方の研究とともに、含水ケイ酸の更なる改質が強く望まれている。ゴムの耐摩耗性を向上することができる含水ケイ酸は、例えば、特許文献1及び2に開示がある。
本発明者らは、含水ケイ酸の細孔構造を制御し、ゴム分子を含水ケイ酸の細孔内部まで侵入しやすくするという観点から、及び含水ケイ酸の表面とゴム分子の化学結合をより強力にするという観点から鋭意検討を行い、含水ケイ酸の細孔構造を所定の構造にした含水ケイ酸が、これまでにない優れた耐摩耗性を有するゴム組成物を提供できることを見出して特許出願した(特許文献3)。
日本特開2000−302912号公報 日本特開平11−236208号公報 日本特開2017−002210号公報 WO2013/168424
しかし、ゴム組成物が関連する市場、例えば、タイヤ市場においては、環境問題及びエネルギー問題に関連して、従来にも増して耐摩耗性が向上したゴム組成物が求められている。そのため、そのようなゴム組成物を提供できるゴム補強充填用含水ケイ酸が求められている。例えば、特許文献3に記載のゴム補強充填用含水ケイ酸よりもさらに、耐摩耗性が向上したゴム組成物を提供できるゴム補強充填用含水ケイ酸の提供が望まれている。
本発明の目的は、従来にも増して耐摩耗性が向上したゴム組成物を提供できるゴム補強充填用含水ケイ酸を提供することにある。
本発明者らは、シランカップリング剤と含水ケイ酸の反応性に着目し、含水ケイ酸とゴム分子との結合を効率的に行い、更に分散性も向上させることで補強性を向上させるという観点から鋭意検討を行った。その結果、含水ケイ酸表面とシランカップリング剤を介してのゴム分子との結合には、含水ケイ酸の表面における固体酸密度が重要であること、但し、表面固体酸密度の調整のみでは耐摩耗性を著しく向上させることはできないこと、表面固体酸密度を所定範囲に調整することに加えて、所定の界面活性剤を添加することで、シランカップリング剤を併用したジエン系ゴムに対して著しく向上させることができる含水ケイ酸を提供できる事を見出した。
即ち、本発明者らは、含水ケイ酸のシランカップリング剤を併用したゴム組成物に対する耐摩耗性の付与に関しては、所定範囲の表面固体酸密度を有する含水ケイ酸に所定の界面活性剤を含有させることで、ゴムに対する優れた補強性を有する含水ケイ酸のゴムへの分散性を所定の界面活性剤により向上させることで、この含水ケイ酸がゴム組成物に対して付与できる耐摩耗性を著しく向上できることを見出して本発明を完成させた。
本発明は、表面固体酸密度が1.8〜2.4m-mol/m2の範囲にあり、かつ所定の界面活性剤を含有していることを特徴とする含水ケイ酸であり、この含水ケイ酸を、シランカップリング剤を併用したゴム組成物に配合することで、従来に比べて、耐摩耗性を著しく大きく向上させたゴム組成物を得ることに成功した。
本発明のゴム補強充填用含水ケイ酸は、耐摩耗性を向上するために、シランカップリング剤を介してのゴム分子との化学結合を促進するための有効な範囲の表面固体酸密度を有し、かつ所定の界面活性剤を含有することによって、ゴム組成物に対する耐摩耗性を著しく向上させることを最大の特徴としている。
本発明のゴム補強充填用含水ケイ酸は、天然ゴム、合成ゴムのうちジエン系ゴムに配合した際、ゴムの補強性(特に耐摩耗性)を向上させることができるため、耐摩耗性に対する要求の高い、タイヤやベルト等のゴム製工業製品の補強充填剤として有用に使用することができる。
<ゴム補強充填用含水ケイ酸>
本発明のゴム補強充填用含水ケイ酸は、
(A) 表面固体酸密度が1.8〜2.4m-mol/m2の範囲にあり、かつ
(B) 界面活性剤を含有していることを特徴とする。
本発明の含水ケイ酸は、シランカップリング剤との反応性が高く、シランカップリング剤と共にゴム組成物に添加することで、優れた補強性(特に耐摩耗性)を有するゴム組成物を提供するという観点で、固体酸量が所定範囲ということではなく、表面固体酸密度を所定範囲(1.8〜2.4m-mol/m2)とする。
従来から、含水ケイ酸とゴムとの分散性を向上させるため、含水ケイ酸を配合する際には、シランカップリング剤が広く用いられている。含水ケイ酸とシランカップリング剤の反応では、まずシランカップリング剤の加水分解基が加水分解反応をすることによりシラノール基(-SiOH)を生成し、シランカップリング剤のシラノール基と含水ケイ酸表面に存在するシラノール基が脱水縮合反応することで含水ケイ酸表面に結合する。これらの反応は一般的に酸性もしくはアルカリ性条件下で反応が促進されることが知られている。
含水ケイ酸に、例えばアルミニウムのような異原子が取り込まれると、その原子周辺で電荷の局在化により、固体酸となることが知られている。固体酸が含水ケイ酸の表面に存在する場合、表面固体酸となり、酸触媒効果を発現する。
表面固体酸は、含水ケイ酸の表面で触媒作用を発現し、含水ケイ酸とシランカップリング剤の反応を促進することが期待できる。過去においても表面固体酸の量について検討された例はある。しかし、本発明では、表面固体酸が触媒として働くという点から、含水ケイ酸の表面に対して、ある一定の密度で分布することが重要であると考えた。つまり、触媒作用は、含水ケイ酸表面に対して、一定の密度で固体酸が存在する時、含水ケイ酸とシランカップリング剤の結合を促進し、ゴム配合時に補強性向上効果を発現すると期待した。
しかし、本発明者らの検討の結果、参考例1に示すように、含水ケイ酸表面積に対して一定の密度で固体酸が存在することで、多少の補強性向上効果(比較例1の含水ケイ酸との対比)は得られたが、上記で期待したような、ゴム配合時の著しい補強性向上効果を得ることはできなかった。これに対して、参考例1の結果では、比較例1の含水ケイ酸を用いた場合に比べて、分散性が低下しており、これが改善されれば、より高い補強性向上効果が得られる可能性があるとの予測の下、参考例2の実験を行った。即ち、ゴム配合時に含水ケイ酸の分散性を向上する目的で、界面活性剤を併用した。しかし、参考例2に示すように、参考例2の条件では十分な分散性向上効果は得られず、補強性向上効果も得られなかった。
それに対して、表面固体酸密度を制御した結果、分散性が低下した含水ケイ酸に対して、ゴム配合前の段階で所定の界面活性剤を添加することを試みた。その結果、実施例1〜6に示すように、分散性に大幅な改善は見られなかったものの(比較例2と同等)、耐摩耗性は、著しく向上させることができることを見出した。本発明の含水ケイ酸においては、所定の界面活性剤は、含水ケイ酸の表面に吸着されることで、含水ケイ酸の凝集を防止し、分散性を向上させていると推測されるが、それにより得られる耐摩耗性の改善効果は予測を遥かに超える著しいものである。
含水ケイ酸の凝集を抑止、防止する方法として、界面活性剤の添加が広く知られており、界面活性剤は、ゴム混練中に添加する、或いはあらかじめ含水ケイ酸に添加されて使用されている(特許文献4)。しかし、これまで、含水ケイ酸の製造において、凝集を強固にするアルミニウム化合物と分散性を改良する目的で使用される界面活性剤は同時に用いられることはなかった。本発明者らは、これらを適切な方法で含水ケイ酸の製造に用いることで、表面固体酸密度を所定の範囲に制御し、かつ所定の界面活性剤を用いることで、含水ケイ酸のシランカップリング剤との反応性、及びゴム組成物に対する分散性が向上し、より大きなゴムの補強性、耐摩耗性向上効果が得られることを見出した。
本発明の含水ケイ酸においては、界面活性剤はあらかじめ表面に吸着されているので、ゴムに分散する際、必要最低限の添加量で最大限の凝集抑制効果、或いは分散効果を発揮することが出来、従来から行われていたようなゴム配合時に界面活性剤を添加する方法と比較すると、より効率的に界面活性剤の特性(含水ケイ酸の分散効果)を利用することができる。
本発明における含水ケイ酸の表面固体酸密度は、以下のように表面固体酸量及びCTAB比表面積から求めることができる。
表面固体酸量測定:
105℃で2時間乾燥した含水ケイ酸約0.1gに対して、0.5m-mol/Lに調製したメチルレッド指示薬のベンセン溶液を10滴滴下し、さらに5mLのベンゼンを加えた。50m-mol/Lに調製したn-ブチルアミンのベンゼン溶液を用いて滴定し、黄色に変色した時点のn-ブチルアミン滴下量から、含水ケイ酸1gあたりの表面固体酸量が求まる。
本発明の含水ケイ酸は、所定の表面固体酸密度を有するためには、CTAB比表面積にもよるが、固体酸量は、例えば、300〜500m-mol/gの範囲であることが適当である。
CTAB比表面積測定:
JIS K6430(ゴム配合剤-シリカ-試験方法)に準拠して行う。CTAB比表面積は、CTAB分子の吸着断面積を35Å2として含水ケイ酸に吸着した量から算出した値(m2/g)である。
本発明の含水ケイ酸は、所定の表面固体酸密度を有するためには、固体酸量にもよるが、CTAB比表面積は、好ましくは130〜300m2/g、より好ましくは150〜290m2/g、さらに好ましくは170〜280m2/gの範囲である。
一般に価数や電気陰性度の異なる原子が、含水ケイ酸表面に存在する場合、表面固体酸点を形成することが知られている。この含水ケイ酸表面に存在する固体酸が、ゴム分子と含水ケイ酸表面とをシランカップリング剤を介して化学的に結合することで補強性が向上することができると考えている。
含水ケイ酸に取り込まれることで、固体酸点を作る金属イオンとしては、Al、Ti、Mgなどがあるが、入手のしやすさ、安定性等を考慮すると、アルミニウムが好適である。また、含水ケイ酸製造に用いられるアルミニウム源としては、含水ケイ酸表面を侵食し効率的に取り込まれることから、アルカリ性であることが好ましく、アルミン酸塩が好ましく、アルミン酸ソーダが最も好適に使用されている。
本発明において表面固体酸密度が1.8m-mol/m2未満の場合、シランカップリング剤との反応を促進する効果が不十分なため、従来技術以上の耐摩耗性向上効果が得られない。逆に2.4m-mol/m2超の場合、反応性が高くなりすぎ、シランカップリング剤が局所的に反応する恐れがあり、好ましくない。表面固体酸密度は、好ましくは1.8m-mol/m2以上、2.35m-mol/m2以下の範囲である。
以下、添加する界面活性剤の種類について説明するが、本発明の含水ケイ酸に添加するカチオン系及び/又はノニオン系の界面活性剤に限定される。カチオン系界面活性剤及びノニオン系界面活性剤は単独で使用することもできるが、併用することもできる。
前記カチオン性界面活性剤は、水に溶けたときプラスの電荷を持つ界面活性剤であり、例えば、第四級アンモニウム塩、第三級アンモニウム塩、第二級アンモニウム塩、第一級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、アミン塩などが挙げられる。市販されているカチオン系界面活性剤の例としては、コータミン(花王社製)やカチオーゲン(第一工業製薬社製)等が挙げられる。但し、これに限定される意図ではない。
前記ノニオン性界面活性剤は、水に溶けたときイオン化しない親水基を持つ界面活性剤であり、例えば、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、アルキルグリコシド、脂肪酸アルカノールアミド、グリセリン脂肪酸エステル、アルキルグリセリルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリビニルピロリドン、ポリオキシアルキレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンフェニルエーテルなどが挙げられる。市販されているノニオン系界面活性剤の例としては、エマルゲン(花王社製)やノイゲン(第一工業製薬社製)等が挙げられる。但し、これに限定される意図ではない。
本発明の含水ケイ酸における界面活性剤の量は、表面固体酸によるシランカップリング剤との反応を妨げず、分散性を確保できる量であれば問題なく、含水ケイ酸100質量部に対する界面活性剤の固形分基準での量(質量部/ 100SiO2質量部)とCTAB比表面積(m2/g)の比は、例えば、0.001〜0.010の範囲とすることができ、0.002〜0.009の範囲が好適である。
界面活性剤の固形分基準での量の計算方法を例示すると、例えばCTAB比表面積が250m2/gの含水ケイ酸の場合、界面活性剤の添加量(固形分基準)は、含水ケイ酸100質量部あたり、250×0.001〜250×0.01 = 0.25〜2.5(質量部)の範囲と計算することができる。
界面活性剤の種類としては、含水ケイ酸表面に効率よく吸着するためカチオン系もしくはノニオン系の界面活性剤でなければならず、アニオン系界面活性剤では十分な分散効果を見出せていない。
界面活性剤は、含水ケイ酸表面に均一に処理するため、後述する方法で湿式処理することが好ましい。含水ケイ酸乾燥粉に直接界面活性剤を混ぜる乾式処理の場合、乾燥による凝集を防ぐ効果がないだけでなく、不均一な処理となりやすく、分散性向上効果が十分に得られない。
本発明の含水ケイ酸は、シランカップリング剤を併用するジエン系ゴム組成物の補強充填用に特に優れた効果を発揮する。シランカップリング剤及びジエン系ゴム組成物の例は後述する。
<含水ケイ酸の製造方法>
本発明の含水ケイ酸は、含水ケイ酸を製造する工程のいずれかの段階において、アルミン酸塩を添加し、その後にカチオン系又はノニオン系界面活性剤を添加することを含む、方法により製造される。アルミン酸塩はアルミン酸ソーダであることが、入手が容易であるという観点で好ましい。
前記含水ケイ酸を製造する工程は、例えば、ケイ酸アルカリ水溶液の添加終了から引き続き酸を添加する段階、濾過水洗を行う段階、乾燥の段階のいずれかの段階を含み、かつこれらの段階のいずれかにおいて、前記アルミン酸塩、好ましくはアルミン酸ソーダを添加し、その後に界面活性剤を添加することができる。アルミン酸ソーダは、好ましくはNa2O/Al2O3モル比1.8〜20.0であり、かつAl2O3濃度1.0〜16.0wt%である。前記界面活性剤は固形分基準で20〜90wt%の範囲の水溶液として添加することが好ましい。
前記製造工程において水溶液中に含水ケイ酸を形成する工程は、例えば、SiO2濃度5〜50g/L、pH10〜12である70〜90℃に加熱したケイ酸アルカリ水溶液に、ケイ酸アルカリ水溶液と硫酸とを70〜90℃の温度で添加して、反応液のpHが10〜11の範囲になるようにケイ酸アルカリ水溶液と硫酸の添加量(比率)を制御しつつ中和反応を行い、SiO2濃度が50〜80g/Lの範囲になるまで前記添加を行うことを含むことができる。
本発明の含水ケイ酸の湿式製造方法は、一般に、ケイ酸アルカリ水溶液と鉱酸(一般的には硫酸)とを反応させることにより行われることは知られている。本発明の含水ケイ酸の製造方法も基本的にはこの方法に基づく。特に好ましい様態としては、反応開始から終了にかけて、徐々にpHを低下させる硫酸過多法が分散性に優れたCTAB表面積の高い含水ケイ酸を得やすいが、この方法に限定されるものではない。本発明の目的を達するためにはアルミニウムの添加方法や界面活性剤の添加方法も重要である。
各工程の具体例は以下のとおり。
(ア)SiO2濃度5〜50g/L、pH10〜12である70〜90℃に加熱したケイ酸アルカリ水溶液に、ケイ酸アルカリ水溶液と硫酸とを70〜90℃の温度で添加して、反応液のpHが10〜11の範囲になるようにケイ酸アルカリ水溶液と硫酸の添加量(比率)を制御しつつ中和反応を行い、SiO2濃度が50〜80g/Lの範囲になるまで、前記添加を行い水溶液中にケイ酸を形成する工程。
(イ)前記ケイ酸アルカリ水溶液の添加を停止し、反応液のpHが5以下となるまで硫酸添加を継続して沈澱物を得る工程。
(ウ)得られた沈澱物を濾過、水洗してケークを得る工程。
(エ)必要であれば(ウ)で得られたケークを乳化する工程を追加できる。
(オ)得られたケークもしくは乳化スラリーを乾燥、粉砕して含水ケイ酸粉末を得る工程。
アルミニウムや界面活性剤は(イ)〜(エ)の工程のいずれかの工程中で添加する。反応段階である(ア)で添加した場合、含水ケイ酸の凝集構造が変化し、含水ケイ酸の分散性が悪化する可能性があるので(ア)終了後の(イ)以降の工程とすることが好ましい。
尚、界面活性剤の添加は、少なくとも(オ)の乾燥前に行うことが、乾燥時の凝集を防ぐこともできるためにより好ましい。
アルミニウム源としてアルミン酸塩が好ましく、アルミン酸ソーダが最適である。含水ケイ酸は、弱アルカリ性の溶液には微量溶解するため、アルミン酸ソーダのようなアルカリ性のAl2O3溶液を添加することで、含水ケイ酸の表面のみが溶解し、アルミニウムが取り込まれやすくなる。
また、Na2O/Al2O3モル比1.8〜20.0、Al2O3濃度1.0〜16.0wt%に調製したアルミン酸ソーダの添加が、後述する理由でもっとも好ましく、含水ケイ酸表面に均一に処理するため、湿式で添加を行い、添加後5分以上攪拌して含水ケイ酸表面に取り込ませる事が望ましい。
アルミン酸ソーダのAl2O3濃度が1.0wt%以上であれば、アルミニウムの含水ケイ酸表面への取り込みが十分になり、16.0wt%以下であれば添加時に含水ケイ酸の凝集を引き起こすさともない。また、アルミン酸ソーダは、水溶液中のAl2O3濃度とNa2O/Al2O3モル比によっては、加水分解を起こすことや、結晶化することが知られているが、Al2O3濃度1.0wt%〜16.0wt%ではNa2O/Al2O3モル比が1.8以上であれば、安定なアルミン酸ソーダ水溶液が得られる。モル比は高いほうが安定な溶液が得られやすいが、高いほどアルカリが強くなる。Na2O/Al2O3モル比が20.0以下であれば、含水ケイ酸の凝集を引き起こす心配はない。尚、安定したアルミン酸ソーダを得られる範囲であればモル比は低いほうが好ましい。
界面活性剤の添加は、アルミン酸塩を添加した後に行う。固形分基準濃度を20〜90wt%の範囲に調整した界面活性剤を添加することが好ましい。含水ケイ酸表面に均一に処理するため、界面活性剤は必ずスラリー中に添加(湿式処理)し、添加後5分以上攪拌して含水ケイ酸表面に均一に処理することが望ましい。
界面活性剤の固形分基準濃度が20wt%以上であれば、界面活性剤の含水ケイ酸表面への吸着が良好に行われ、90wt%以下であれば含水ケイ酸表面へ均一に処理され、凝集抑制効果が十分に発揮できる。さらに、上記(エ)工程の乳化スラリー中に添加する場合もこの濃度範囲であれば、ゲル化等の現象を引き起こすことなく添加できる。添加後は界面活性剤が含水ケイ酸表面上にほぼ均等に配置し、含水ケイ酸の凝集を抑制するように5分以上攪拌することが望ましい。
本発明において、アルミン酸塩(例えば、ソーダ)及び界面活性剤の添加順序及び添加方法は重要である。本発明の含水ケイ酸の製造方法において、アルミン酸塩の添加と界面活性剤の添加の順序を逆にすると、界面活性剤により、アルミニウムが含水ケイ酸表面に取り込まれ固体酸を形成するのを阻害されるため、所望の耐摩耗性向上効果を有する含水ケイ酸が得られない。
本発明の含水ケイ酸は、種々のゴム組成物の補強充填用として応用できるが、ジエン系ゴムへの補強充填用が好ましい。ゴム組成物の用途は、タイヤ、ベルト等の耐摩耗性を要求される工業用ゴム分野において広く用いることができる。
本発明の含水ケイ酸を用いることができるゴム組成物は特に制限はないが、ゴムとしては、天然ゴム(NR)又はジエン系合成ゴムを単独又はこれらをブレンドして含むゴム組成物であることができる。合成ゴムとしては、例えば、合成ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)やスチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)等が挙げられる。本発明の含水ケイ酸は、特に、シランカップリング剤を併用するジエン系合成ゴムを含有するゴム組成物において、耐摩耗性向上効果が顕著である。本発明の含水ケイ酸は、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴム100質量部に対して、例えば、5〜100質量部を配合できる。但し、この範囲に限定する意図ではない。
上記ゴム組成物は、シランカップリング剤を添加したものであることができる。シランカップリング剤は、ゴム組成物に用いられているものを例示でき、例えば、下記式(I)〜式(III)に示される少なくとも一つが挙げられる。
(式中、Xは炭素数1〜3のアルキル基又は塩素原子、nは1〜3の整数、mは1〜3の整数、pは1〜9の整数を表し、qは1以上の整数で分布を有する場合もある)
(式中、Xは炭素数1〜3のアルキル基又は塩素原子、Yはメルカプト基、ビニル基、アミノ基、イミド基、グリシドキシ基、メタクリロキシ基またはエポキシ基、nは1〜3の整数、mは1〜3の整数、pは1〜9の整数を表す。)
(式中、Xは炭素数1〜3のアルキル基又は塩素原子、Zはベンゾチアゾリル基、N,N−ジメチルチオカルバモイル基またはメタクリレート基、nは1〜3の整数、mは1〜3の整数、pは1〜9の整数を表し、qは1以上の整数で分布を有する場合もある。)
具体的には、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−N、N−ジメチルカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、等が挙げられる。シランカップリング剤の配合量は、含水ケイ酸の質量に対し1〜20質量%、好ましくは2〜15質量%である。但し、この範囲に限定する意図ではない。
本発明の含水ケイ酸をゴム組成物に用いる場合には、上記のゴムおよびシランカップリング剤以外に、必要に応じて、カーボンブラック、軟化剤(ワックス、オイル)、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤等の通常ゴム工業で使用される配合剤を適宜配合することができる。ゴム組成物は、上記ゴム成分、本発明の含水ケイ酸、シランカップリング剤、上記必要に応じて配合する上記カーボンブラック、ゴム配合剤等をバンバリーミキサー等の混練機で調製することができる。
本発明の含水ケイ酸を配合したゴム組成物は、タイヤ、コンベアベルトなどのゴム製品に好適に適用できるものであり、タイヤ、コンベアベルト、などのゴム製品は補強性、耐摩耗性等に優れたものとなる。
以下本発明を具体的に説明するために実施例および比較例を挙げて説明するが、もちろんこれらに限定されるものではない。なお、含水ケイ酸の各物性値の測定は、次に示す方法により実施した。
●表面固体酸量/密度
105℃で2時間乾燥した含水ケイ酸約0.1gに対して、0.5m-mol/Lに調製したメチルレッド指示薬のベンセン溶液を10滴滴下し、5mLのベンゼンを加えた。50m-mol/Lに調製したn-ブチルアミンのベンゼン溶液を用いて滴定し、黄色に変色した時点のn-ブチルアミン滴下量から表面固体酸量を算出した。また、表面固体酸量をCTAB比表面積で割ることで、表面固体酸密度を算出した。
●CTAB比表面積
JIS K6430(ゴム配合剤-シリカ-試験方法)に準拠して行った。但し、CTAB分子の吸着断面積を35Å2として算出した。
●配合物調製法
表1に示した配合にしたがって、下記混練手順によりゴム試験用サンプルを調整した。
(i)1.7Lバンバリーミキサー(神戸製鋼製)にてポリマー700gを素練り(30秒)し、表1の配合物Aを加え、取り出し時のコンパウンド温度を140〜150℃になるようラム圧や回転数で調節を行い、約5分混練後取り出した。
(ii)コンパウンドを室温にて冷却後、表1の配合物Bを加え約1分混練後取り出し(取り出し時の温度を100℃以下とする)、8インチオープンロールにてシーティングを行い未加硫物及び加硫物特性を測定した。
●未加硫物特性(スコーチタイム t5)
ムーニー粘度計VR-1132型(上島製作所製)を用いて、125℃、L型ローターにて測定。
●加硫物特性(引っ張り強度)
JIS の試験法に準じ測定を行った。
●分散性試験
オプティグレード社製ディスパーグレーダーで測定。倍率100倍 Eスケール
比較例1のX値を100とした場合の分散性指数で求めた。指数が高いほど分散性が良いことを示す。
●摩耗試験
アクロン型摩耗試験機で測定。傾角;15°、荷重;6ポンド試験回数;1000回転での摩耗減容を測定した。測定結果は比較例1を100とした場合の耐摩耗指数で求めた。指数が高い程耐摩耗性が良いことを示す。
本発明の評価では、分散性及び耐摩耗性に着目し、分散性指数が100以上、且つ耐摩耗指数が150以上の場合を、Aとし、分散性指数が100以上、且つ耐摩耗指数が180以上の場合をSとした。また、分散性指数が100以上、耐摩耗性指数が100以上140未満のものは、改善効果が不十分ということでB、分散性指数、耐摩耗指数のどちらかが100未満となるものは、改善効果が見られないとしてCとした。
(実施例1)
攪拌機を備えた240Lのジャケット付きステンレス容器に、水80L及びケイ酸ナトリウム水溶液を14L(SiO2 150g/L、SiO2/Na2O質量比3.3)を投入し、加熱して温度82℃とした。このときSiO2濃度は22g/L、pHは11.5になった。
本水溶液に、上記同様のケイ酸ナトリウム水溶液と硫酸(18.4mol/L)とを、温度82℃±1℃を維持しながら、100分間でSiO2濃度が65g/L、pHが10.9になるように硫酸過多で添加して100分でケイ酸ナトリウムの添加のみを停止した。
所定の中和反応終了後は同様の硫酸をpH3.0となるまで添加して沈殿物を得た。その後得られた反応物をろ過、水洗してケークを得た。得られたケークを乳化した。この乳化スラリーに対して、含水ケイ酸表面に均一に処理するためNa2O/Al2O3モル比5.9、Al2O3濃度5.0wt%に調製したアルミン酸ソーダ水溶液をAl2O3/SiO2質量比で0.8%となるように十分に時間をかけて添加した。このように十分に薄いAl2O3濃度のアルミン酸ソーダを添加することで、含水ケイ酸表面に均一に処理ができ、含水ケイ酸表面に取り込まれるアルミニウムが多くなる。10分攪拌してアルミニウムを含水ケイ酸表面に取り込ませた後、固形分濃度20wt%に調製したカチオンA(カチオン系界面活性剤:ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド)を界面活性剤/SiO2質量比(固形分基準)で1.4%となるように添加し、10分攪拌した。その後、乾燥して含水ケイ酸を製造し、評価を行った。
(実施例2)
攪拌機を備えた240Lのジャケット付きステンレス容器に、水80L及びケイ酸ナトリウム水溶液を3.5L(SiO2 150g/L、SiO2/Na2O質量比3.3)を投入し、加熱して温度72℃とした。このときSiO2濃度は6.0g/L、pHは10.9になった。
本水溶液に、上記同様のケイ酸ナトリウム水溶液と硫酸(18.4mol/L)とを、温度72℃±1℃、pH10.9を維持しながら、100分間でSiO2濃度が65g/Lになるように添加して100分でケイ酸ナトリウムの添加のみを停止した。
所定の中和反応終了後は同様の硫酸をpH3.0となるまで添加して沈殿物を得た。その後得られた反応物をろ過、水洗してケークを得た。得られたケークを乳化し、この乳化スラリーに対して、Na2O/Al2O3モル比3.0、Al2O3濃度10.0wt%に調製したアルミン酸ソーダ水溶液をAl2O3/SiO2質量比で1.5%となるように十分に時間をかけて添加した。5分攪拌してアルミニウムを含水ケイ酸表面に取り込ませた後、固形分40wt%に調製したカチオンB(カチオン系界面活性剤:ステアリルアミンアセテート)を界面活性剤/SiO2質量比(固形分基準)で1.5%となるように添加し、5分攪拌した。その後、乾燥して含水ケイ酸を製造し、評価を行った。
(実施例3)
実施例2と同様の方法で反応を行い、100分でケイ酸ナトリウムの添加のみを停止した。同様の硫酸を添加しながら、Na2O/Al2O3モル比3.0、Al2O3濃度10.0wt%に調製したアルミン酸ソーダ水溶液をAl2O3/SiO2質量比で0.8%となるように添加した。5分攪拌してアルミニウムを含水ケイ酸表面に取り込ませた後、固形分50wt%に調製したカチオンAを界面活性剤/SiO2質量比(固形分基準)で0.5%となるように添加し、5分以上攪拌した。
界面活性剤添加終了後も同様の硫酸添加をpH3.0となるまで継続して沈殿物を得た。その後得られた反応物をろ過、水洗してケークを得た。得られたケークを乾燥して含水ケイ酸を製造し、評価を行った。
(実施例4)
攪拌機を備えた240Lのジャケット付きステンレス容器に、水85L及びケイ酸ナトリウム水溶液を6.0L(SiO2 150g/L、SiO2/Na2O質量比3.3)を投入し、加熱して温度90℃とした。このときSiO2濃度は10.0g/L、pHは11.2になった。
本水溶液に、上記同様のケイ酸ナトリウム水溶液と硫酸(18.4mol/L)とを、温度90℃±1℃、pH10.9を維持しながら、100分間でSiO2濃度が60g/Lになるように添加して100分でケイ酸ナトリウムの添加のみを停止した。
同様の硫酸を添加しながら、Na2O/Al2O3モル比19.7、Al2O3濃度1.0wt%に調製したアルミン酸ソーダ水溶液をAl2O3/SiO2質量比で0.8%となるように添加した。5分攪拌してアルミニウムを含水ケイ酸表面に取り込ませた後、固形分80wt%に調整したカチオンAを界面活性剤/SiO2質量比(固形分基準)で1.3%となるように添加し、5分以上攪拌した。
界面活性剤添加終了後も同様の硫酸添加をpH3.0となるまで継続して沈殿物を得た。その後得られた反応物をろ過、水洗してケークを得た。得られたケークを乾燥して含水ケイ酸を製造し、評価を行った。
(実施例5)
得られたケークを乳化し、この乳化スラリーに対して、Na2O/Al2O3モル比2.2、Al2O3濃度15.0wt%に調製したアルミン酸ソーダ水溶液をAl2O3/SiO2質量比で1.5%となるように十分に時間をかけて添加した。5分攪拌してアルミニウムを含水ケイ酸表面に取り込ませた後、固形分75wt%に調製したカチオンC(カチオン系界面活性剤:ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド)を界面活性剤/SiO2質量比(固形分基準)で1.5%となるように添加し、5分攪拌した。この操作以外は、実施例3と同様な方法で含水ケイ酸を製造し、評価を行った。
(実施例6)
得られたケークを乳化し、この乳化スラリーに対して、Na2O/Al2O3モル比2.2、Al2O3濃度15.0wt%に調製したアルミン酸ソーダ水溶液をAl2O3/SiO2質量比で1.5%となるように十分に時間をかけて添加した。5分攪拌してアルミニウムを含水ケイ酸表面に取り込ませた後、固形分80wt%に調製したノニオン(ノニオン系界面活性剤:ポリオキシエチレンオレイルエーテル)を界面活性剤/SiO2質量比(固形分基準)で1.5%となるように添加し、5分攪拌した。この操作以外は、実施例3と同様な方法で含水ケイ酸を製造し、評価を行った。
比較例1は、Nipsil AQ(東ソーシリカ製)である。Nipsil AQはゴム補強充填剤として汎用されている含水ケイ酸である。表2に示すように、実施例1〜6の含水ケイ酸は、比較例1に対し分散性は同等以上であり、かつ耐摩耗性の著しい向上効果が認められた。
(比較例2)
実施例2と同様の方法で反応を行い、100分でケイ酸ナトリウムの添加のみを停止した。同様の硫酸を添加しながら、固形分40wt%に調製したカチオンAを界面活性剤/SiO2質量比(固形分基準)で1.5%となるように添加し、5分以上攪拌した。
界面活性剤添加終了後も同様の硫酸添加をpH3.0となるまで継続して沈殿物を得た。その後得られた反応物をろ過、水洗してケークを得た。得られたケークを乾燥して含水ケイ酸を製造し、評価を行った。
(参考例1)
実施例2と同様の方法で反応を行い、100分でケイ酸ナトリウムの添加のみを停止した。同様の硫酸を添加しながら、Na2O/Al2O3モル比3.0、Al2O3濃度10.0wt%に調整したアルミン酸ソーダ水溶液をAl2O3/SiO2質量比0.8%となるように添加し、5分以上攪拌した。その後、得られた反応物をろ過、水洗してケークを得た。得られたケークを乾燥して含水ケイ酸を製造し、評価を行った。
(参考例2)
参考例1に対して、ゴム混練の際、更に有効成分40%のカチオンAを1.69phr(界面活性剤有効成分/SiO2質量比で1.5%)添加した。
表2に示すように、実施例1〜6は、比較例1に比べて耐摩耗性改善効果が著しい。
表面固体酸密度が、本発明の範囲にある参考例1は、比較例1に比べて耐摩耗性は向上しているが分散性は低下しており、表面固体酸密度の調整のみでは、実施例1〜6で得られるような著しい耐摩耗性改善効果は得られない。さらに、参考例2に示すように、参考例1と同様の表面固体酸密度を有し、かつゴムとの混練時に、実施例1、3、4で使用したと同様のカチオンAを含水ケイ酸とともに混練しても、耐摩耗性及び分散性は参考例1とほぼ変化がない。比較例2の含水ケイ酸は、特許文献4の実施例10及び16同等品であり、実施例1、3、4で使用したと同様のカチオンAを含有する。しかし、表面固体酸密度が、本発明の範囲外であり、実施例1〜6の含水ケイ酸のような耐摩耗性の著しい向上効果が認められない。実施例1〜6の含水ケイ酸と比較例2の含水ケイ酸とは、分散性においては、ほぼ同等であるか、あるいは実施例3及び6の含水ケイ酸は、比較例2の含水ケイ酸より多少劣っている。しかし、それにも関わらず、実施例1〜6の含水ケイ酸の耐摩耗性の向上効果は、比較例2の含水ケイ酸に比べて著しく高い。
これらの結果から、本発明の含水ケイ酸により得られる、シランカップリング剤を併用するジエン系ゴム組成物の耐摩耗性向上効果は、表面固体酸密度が所定範囲にあり、かつ所定の界面活性剤を含水ケイ酸に担持することにより得られる相乗効果であり、単に表面固体酸密度を所定範囲に調整すること、あるいは、表面固体酸密度を所定範囲に調整すること及び所定の界面活性剤を含水ケイ酸と共にゴム組成物に混練することのみでは得られない、予期せぬ効果である。
本発明のゴム補強充填用含水ケイ酸は、タイヤのトレッド、ベルト等の特に耐摩耗性を要求される工業用ゴム分野において、有用なゴム組成物を提供できることにある。

Claims (9)

  1. 表面固体酸密度が1.8〜2.4m-mol/m2の範囲にあり、かつカチオン系又はノニオン系界面活性剤を含有することを特徴とするゴム補強充填用含水ケイ酸。
  2. シランカップリング剤を併用するジエン系ゴム組成物の補強充填用である請求項1に記載のゴム補強充填用含水ケイ酸。
  3. CTAB比表面積が130〜300 m2/gである請求項1または2に記載のゴム補強充填用含水ケイ酸。
  4. 界面活性剤の含有量(質量部/ 100SiO2質量部(固形分基準))とCTAB比表面積(m2/g)の比が0.001〜0.01の範囲である請求項3に記載のゴム補強充填用含水ケイ酸。
  5. 含水ケイ酸を製造する工程のいずれかの段階において、
    アルミン酸塩を添加し、その後にカチオン系又はノニオン系界面活性剤を添加することを含む、請求項1〜4のいずれかに記載のゴム補強充填用含水ケイ酸の製造方法。
  6. 前記含水ケイ酸を製造する工程が、ケイ酸アルカリ水溶液の添加終了から引き続き酸を添加する段階、濾過水洗を行う段階、乾燥の段階のいずれかの段階を含み、かつこれらの段階のいずれかにおいて、アルミン酸塩を添加し、その後に界面活性剤を添加する、請求項5に記載の製造方法。
  7. アルミン酸塩はアルミン酸ソーダであり、アルミン酸ソーダは、Na2O/Al2O3モル比1.8〜20.0であり、かつAl2O3濃度1.0〜16.0wt%である、請求項5または6に記載の製造方法。
  8. 前記界面活性剤は固形分基準で20〜90wt%の範囲の水溶液として添加する、請求項5〜7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 水溶液中に含水ケイ酸を形成する工程は、SiO2濃度5〜50g/L、pH10〜12である70〜90℃に加熱したケイ酸アルカリ水溶液に、ケイ酸アルカリ水溶液と硫酸とを70〜90℃の温度で添加して、反応液のpHが10〜11の範囲になるようにケイ酸アルカリ水溶液と硫酸の添加量(比率)を制御しつつ中和反応を行い、SiO2濃度が50〜80g/Lの範囲になるまで前記添加を行うことを含む、請求項5〜8のいずれかに記載の製造方法。
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