JP2018170868A - インバータの直流側コンデンサの初期充電方法 - Google Patents

インバータの直流側コンデンサの初期充電方法 Download PDF

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晃 神部
賢次 辻本
Kenji Tsujimoto
賢次 辻本
和雅 廣瀬
Kazumasa Hirose
和雅 廣瀬
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Abstract

【課題】自励式インバータを起動してそれ自身の直流側のコンデンサを充電する際に、過大な充電電流が流れることを防止するとともに充電時間の短縮を図る。【解決手段】直流側のコンデンサ充電時に抵抗を接続することにより、過大な電流が流れることを防止する。充電電力が最大となるようにインバータを制御することで、最短時間での充電を可能とした。【選択図】 図1

Description

本発明は、正弦波電圧を出力する自励式のPWMインバータ装置において、インバータの直流側のコンデンサを充電する際に過大な電流が流れることを防止し、かつ、直流側コンデンサを充電する際の充電電力が最大となるようインバータを制御する方法に関する。
直流側に電源を有していない前記装置として、STATCOMやアクティブフィルタ、インバータを用いて交流を直流に変換するコンバータ装置などがある。これらの装置では、直流側に電源を有していないため、装置本来の動作をさせるためには、あらかじめインバータの直流側コンデンサを必要量だけ充電する必要がある。
これらの装置は、高圧配電系統や低圧配電系統、あるいはディーゼル発電機のような交流電源系統に接続される。そして、交流系統と直接接続される場合もあれば、変圧器を介して接続される場合もある。変圧器を介して交流系統と接続する場合は、この変圧器も含めて交流系統と考える。
交流系統から直流側コンデンサを充電する方法として、下記特許文献1に示すような方法が知られている。下記特許文献1の図4に示すように、直流側コンデンサを充電する充電回路(補機電源)を別途用意して充電したり、下記特許文献1の図1に示すように、補機電源に依存することなく、装置自身のインバータを介して交流系統から充電する方法である。
特開平9−185423
しかし、充電回路(補機電源)を利用して充電する方法は、直流側コンデンサの充電が完了してインバータが運転を開始すると充電回路は使用しなくなるので、利用率が悪くコストアップとなる。
また、装置自身のインバータを介して交流系統から充電する方法は、以下に記述するように、インバータを動作させて充電する際に過大な電流が流れる問題がある。
上記特許文献1の図1では、最初に、スイッチング素子に逆並列接続されたダイオードを介して直流側のコンデンサが充電される。このときのコンデンサの充電電圧Vcは、系統電源の線間電圧をVs(実効値)とすると、理想的には、以下の数式1となる。
[数式1]
Vc=√2×Vs
しかし実際は、コンデンサ電圧Vcがある設定値以上に達したらダイオードを介しての充電を終了して、次のステップであるインバータによる充電に移行させるため、コンデンサ電圧Vcは数式1の値よりも小さくなる。
一方、正弦波出力自励式PWMインバータが出力可能な線間電圧(実効値)の最大値Vlは、インバータが三相の場合(出力相電圧の零相分=0で三相インバータとして動作させる)、理想的には、以下の数式2となる。
[数式2]
Vl=(Vc/2)/√2×√3
しかし実際は、インバータが出力可能な線間電圧は数式2の値よりも小さくなる。数式1と数式2からVcを消去すると、以下の数式3となり、インバータの出力電圧は、系統電圧の√3/2倍≒0.87倍、系統電圧より13%ほど小さくなる。実際はこれ以上に小さくなる。
[数式3]
Vl=(√3/2)×Vs
したがって、系統電源とインバータ間のインピーダンスが小さいと、インバータによる充電時に過電流が流れてしまう。
そこで、本発明は、装置自身のインバータを用いて交流系統から直流側コンデンサを充電する際に過大な電流が流れる問題を解消し、かつ、充電電力が最大となるようインバータを制御する直流側コンデンサの初期充電方法を提供する。
請求項1記載の発明は、交流側がフィルタ回路および開閉器を介して電力系統に接続され、直流側にコンデンサが接続されたインバータにおいて、前記インバータの交流側に抵抗を接続した状態で、充電初期は、当該インバータを構成するスイッチング素子に逆並列接続されるフライホイールダイオードを使用して充電し、つづいて、前記インバータを制御して、前記直流側コンデンサを充電することに特徴を有する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記インバータで前記直流側コンデンサを充電するときに、充電電力が最大となるように前記インバータを制御することを特徴とするインバータの直流側コンデンサの初期充電方法。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記インバータの出力電圧が電力系統の電圧の1/2となるように瞬時値制御して前記充電電力を最大とすることに特徴を有する。
請求項4記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記フィルタ回路で平滑化した後の前記インバータの出力電圧が電力系統の電圧の1/2となるように瞬時値制御して前記充電電力を最大とすることに特徴を有する。
請求項5記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記抵抗の両端電圧が電力系統の電圧の1/2となるように瞬時値制御して前記充電電力を最大とすることに特徴を有する。
請求項6記載の発明は、請求項2記載の発明において、交流側の充電電流が電力系統の電圧の−1/(2×前記抵抗の値)となるように瞬時値制御して前記充電電力を最大とすることに特徴を有する。
請求項7記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記直流側コンデンサの電圧と電力系統の電圧から当該直流側コンデンサの充電電力が最大となるようなインバータの出力電圧指令値を生成してPWM制御することに特徴を有する。
請求項8記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記抵抗が各相に接続され、各抵抗の両端電圧の差電圧が電力系統の線間電圧の1/2となるように瞬時値制御して前記充電電力を最大とすることに特徴を有する。
請求項9記載の発明は、請求項1乃至請求項8の何れかに記載の発明において、前記抵抗は、その一端が電力系統に接続され、他端が前記フィルタ回路の入力側又は出力側のどちらかに接続されたインバータに関するものであることに特徴を有する。
請求項10記載の発明は、請求項1乃至請求項9において、前記インバータを三相電力系統に接続した場合、当該インバータを前記直流側コンデンサの充電時には単相インバータとして動作させ、該直流側コンデンサが充電された状態では三相インバータとして動作させることに特徴を有する。
本発明によれば、直流側コンデンサの充電に充電回路(補機電源)を使用することがないので装置のコストダウンが図れるとともに、抵抗を接続した状態で充電するので、充電する際に過大な電流が流れる問題を確実に解消できる。また、充電電力を最大化することにより、充電時間を短縮することができる。
本発明の第1実施例に係る正弦波出力自励式PWMインバータ装置の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第2実施例に係る正弦波出力自励式PWMインバータ装置の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第3実施例に係る正弦波出力自励式PWMインバータ装置の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第4実施例に係る正弦波出力自励式PWMインバータ装置の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第5実施例に係る正弦波出力自励式PWMインバータ装置の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第6実施例に係る正弦波出力自励式PWMインバータ装置の構成を示す機能ブロック図である。 前記第6実施例に係る正弦波出力自励式PWMインバータ装置のインバータ出力電圧指令値生成部の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第7実施例に係る正弦波出力自励式PWMインバータ装置の構成を示す機能ブロック図である。 本発明に係る正弦波出力自励式PWMインバータ装置の適用パターンを示す表である。 本発明係る正弦波出力自励式PWMインバータ装置の適用パターンの一例を示す機能ブロック図である。
以下、本発明の第1実施例を図1により説明する。図1は本発明の第1実施例に係る正弦波出力自励式PWMインバータ装置Aのブロック構成を示しており、単相、三相の何れの交流系統に設置する場合も共通の構成となる。
図1において、1はインバータを電力系統2に接続する開閉器であり、3は開閉器4と直列接続され、開閉器1に並列接続される抵抗である。 5は開閉器1と抵抗3に直列接続されるリアクトル6とコンデンサ7から構成されるフィルタ回路であり、8は直流側のコンデンサ9を充電するときには電力系統2の交流を直流に変換する自励式インバータである。自励式インバータ8は、IGBT等、複数のスイッチング素子を含んでおり、該スイッチング素子にはフライホイール(還流)ダイオードが逆並列接続されている。インバータ8は、本装置Aを単相の交流系統に設置する場合は単相インバータであり、三相の交流系統に設置する場合は、単相インバータでも三相インバータでも良い。さらに、インバータ8が三相インバータの場合は、直流側コンデンサ9を充電するときだけ単相動作させても良い。
また、直流側コンデンサ9を充電するとき、インバータ8を三相動作させる場合は、抵抗3は各相に設置するが、単相動作させる場合は、単相の各相に設置しても良いし、まとめて1相のみに設置しても良い。
10は電力系統2の電圧Vacの瞬時値を検出する第1の電圧検出部である。11は第1の電圧検出部10で検出した電圧Vacの1/2を算出する第1の計算部であり、12はインバータ8の出力電圧Viの瞬時値を検出する第2の電圧検出部である。なお、VacとViは相電圧同士または線間電圧同士である。
13はインバータ8の出力電圧Viが電力系統2の電圧Vacの1/2となるように電圧制御する信号を出力する電圧制御系補償器であり、14は補償器13の出力信号(インバータ出力電圧指令値)に応じてインバータ8をPWM制御するPWM制御部である。
次に、図1に示す正弦波出力自励式PWMインバータ装置Aの動作について説明する。まず、開閉器1が開成した状態で、開閉器4を閉成すると、電力系統2の交流が開閉器4と抵抗3を介してインバータ8に供給され、インバータ8で直流に変換されて直流側コンデンサ9を充電する。
直流側コンデンサ9の充電初期は、インバータ8を構成しているスイッチング素子(IGBT等)に逆並列接続されているフライホイールダイオードを使用して充電する。
その後、インバータ8を起動して、インバータ8の出力電圧Viが電力系統2の電圧Vacの1/2となるように電圧瞬時値をフィードバック制御して直流側コンデンサ9を充電する。このとき、直流側コンデンサ9を含めてインバータ8は、概略的に抵抗3と同値の等価的な抵抗と見なすことができる。一方、交流系統は、フィルタ回路5や抵抗3を含めて電力系統2を考えると、概略的に抵抗3を内部抵抗として有する電圧Vacの電源とみなせる(抵抗3の値>>フィルタ回路5のインピーダンスなので、フィルタ回路5のインピーダンスは無視できる)。その結果、電力最大の法則(インピーダンス整合)により、直流側コンデンサ9の充電電力を最大とすることができ、充電時間を短縮することができる。
このように、直流側コンデンサ9の充電初期及びその後、インバータ8を起動して充電する過程を通じて、充電電流は抵抗3を介して流れるので、過大となることが抑制される。
以上の説明は、電力系統2やインバータ8の相数(単相、三相)、直流側コンデンサ9充電時のインバータ動作(単相、三相)、抵抗3の設置相(各相、1相のみ)に係らず共通である。
次に、本発明の第2実施例を図2により説明する。図2は本発明の第2実施例に係る正弦波出力自励式PWMインバータ装置Bのブロック構成を示しており、単相、三相の何れの交流系統に設置する場合も共通の構成である。
図2において、15はフィルタ回路5で平滑した後のインバータ8の出力電圧Voの瞬時値を検出する第3の電圧検出部である。その他の構成は図1の正弦波出力自励式PWMインバータ装置Aと同様であるので説明は割愛する。
図2の正弦波出力自励式PWMインバータ装置Bにおいて、開閉器1を開成し、開閉器4を閉成して、インバータ8のフライホイールダイオードを使って直流側コンデンサ9を初期充電することは図1の正弦波出力自励式PWMインバータ装置Aと同様である。
相違点としては、直流側コンデンサ9のその後の充電において、フィルタ回路5で平滑した後のインバータ8の出力電圧Voを第3の電圧検出部15で検出し、この出力電圧Voが電力系統2の電圧Vacの1/2となるように電圧瞬時値をフィードバック制御して、直流側コンデンサ9の充電を継続することである。なお、VacとVoは相電圧同士または線間電圧同士である。
出力電圧Voが電力系統2の電圧Vacの1/2となるようにインバータ8を制御することにより、直流側コンデンサ9の充電電力を最大化することができる。よって、図1の場合と同様、直流側コンデンサ9を短時間で充電することが可能となる。
なお、直流側コンデンサ9の全充電過程において、抵抗3によって過大な充電電流が流れることを抑制する点は図1の場合と同様である。
以上の説明は、電力系統2やインバータ8の相数(単相、三相)、直流側コンデンサ9充電時のインバータ動作(単相、三相)、抵抗3の設置相(各相、1相のみ)に係らず共通である。
次に、本発明の第3実施例を図3により説明する。図3は本発明の第3実施例に係る正弦波出力自励式PWMインバータ装置Cのブロック構成を示しており、単相、三相の何れの交流系統に設置する場合も共通の構成である。
図3において、インバータ8を三相動作させて直流側コンデンサ9を充電する場合、抵抗3は各相に設置するので、16は電力系統2の相電圧Vacの瞬時値を検出する第4の電圧検出部である。また、インバータ8を単相動作させて充電する場合、抵抗3を単相の各相に設置する場合は、16は電力系統2の相電圧Vacの瞬時値を検出する第4の電圧検出部であり、抵抗3をまとめて1相のみに設置する場合は、16は電力系統2の線間電圧Vacの瞬時値を検出する第4の電圧検出部である。17は抵抗3の両端電圧Vrcの瞬時値を検出する第5の電圧検出部である。なお、その他の構成は図1の正弦波出力自励式PWMインバータ装置Aと同様であるので説明を割愛する。
図3の正弦波出力自励式PWMインバータ装置Cにおいて、開閉器1を開成し、開閉器4を閉成して、インバータ8のフライホイールダイオードを使って直流側コンデンサ9を初期充電することは図1の正弦波出力自励式PWMインバータ装置Aと同様である。
相違点としては、第4の電圧検出部16で電力系統2の電圧Vacの瞬時値を検出し、第5の電圧検出部17で抵抗3の両端電圧Vrcの瞬時値を検出して、当該両端電圧Vrcが電力系統2の電圧Vacの1/2となるように電圧瞬時値をフィードバック制御して、直流側コンデンサ9の充電を継続することである。
両端電圧Vrcが電力系統2の電圧Vacの1/2となるようにインバータ8を制御することにより、直流側コンデンサ9の充電電力を最大化することができ、直流側コンデンサ9を短時間で充電することが可能となる。
なお、直流側コンデンサ9の全充電過程において、抵抗3によって過大な充電電流が流れることを抑制する点は図1の場合と同様である。
以上の説明は、電力系統2やインバータ8の相数(単相、三相)、直流側コンデンサ9充電時のインバータ動作(単相、三相)、抵抗3の設置相(各相、1相のみ)に係らず共通である。
次に、本発明の第4実施例を図4により説明する。図4は本発明の第4実施例に係る正弦波出力自励式PWMインバータ装置Dのブロック構成を示しており、単相、三相の何れの交流系統に設置する場合も共通の構成である。
図4において、18は電力系統2の線間電圧Vacの瞬時値を検出する第6の電圧検出部であり、19は、各相に設置する抵抗3の両端電圧Vrcxの瞬時値を検出する第7の電圧検出部である。20は第7の電圧検出部19が検出した各相の抵抗3の両端電圧を差電圧(線間電圧Vacと同位相の電圧)に変換する線間電圧変換部である。その他の構成は図1の正弦波出力自励式PWMインバータ装置Aと同様であるので説明を割愛する。
図4の正弦波出力自励式PWMインバータ装置Dにおいて、開閉器1を開成し、開閉器4を閉成して、インバータ8のフライホイールダイオードを使って直流側コンデンサ9を初期充電することは図1の正弦波出力自励式PWMインバータ装置Aと同様である。
相違点としては、第6の電圧検出部18で電力系統2の線間電圧Vacの瞬時値を検出し、第7の電圧検出部19で検出した各相の抵抗3の両端電圧Vrcxの瞬時値の差電圧(線間電圧Vacと同位相)が電力系統2の線間電圧Vacの1/2となるように電圧瞬時値をフィードバック制御して、直流側コンデンサ9の充電を継続することである。
両端電圧Vrcxの差電圧が電力系統2の電圧Vacの1/2となるようにインバータ8を制御することにより、直流側コンデンサ9の充電電力を最大化することができ、直流側コンデンサ9を短時間で充電することが可能となる。
なお、直流側コンデンサ9の全充電過程において、抵抗3によって過大な充電電流が流れることを抑制する点は図1の場合と同様である。
以上の説明は、電力系統2やインバータ8の相数(単相、三相)、直流側コンデンサ9充電時のインバータ動作(単相、三相)に係らず共通である(抵抗3は各相に設置する)。
次に、本発明の第5実施例を図5により説明する。図5は本発明の第5実施例に係る正弦波出力自励式PWMインバータ装置Eのブロック構成を示しており、単相、三相の何れの交流系統に設置する場合も共通である。
図5において、21は電力系統2の相電圧Vacの瞬時値を検出する第8の電圧検出部である。なお、直流側コンデンサ9充電時にインバータを単相動作させ、かつ、抵抗3が1相のみの場合は、電力系統2の線間電圧Vacの瞬時値を検出する第9の電圧検出部22に置き換える。
23は第8の電圧検出部21で検出した相電圧(又は第9の電圧検出部22で検出した線間電圧)Vacの−1/(2×抵抗3の値)を計算する第2の計算部である。ここで、符号「−」は、図5に示す電流Ioの向きを「+」とした場合の逆向きを示している。24は電流Ioを検出する電流検出部であり、29は電流Ioが電力系統2の電圧Vacの−1/(2×抵抗3の値)となるように瞬時値制御する信号を出力する電流制御系補償器である。その他の構成は図1の正弦波出力自励式PWMインバータ装置Aと同様である。
図5の正弦波出力自励式PWMインバータ装置Eにおいて、開閉器1を開成し、開閉器4を閉成して、インバータ8のフライホイールダイオードを使って直流側コンデンサ9を初期充電することは図1の正弦波出力自励式PWMインバータ装置Aと同様である。
相違点としては、第8の電圧検出部21(又は第9の電圧検出部22)で電力系統2の相電圧(又は線間電圧)Vacの瞬時値を検出し、電流検出部24で検出した電流Ioが電力系統2の相電圧(又は線間電圧)Vacの−1/(2×抵抗3の値)となるように電流Ioの瞬時値をフィードバック制御して、直流側コンデンサ9の充電を継続することである。
電流Ioが電力系統2の相電圧(又は線間電圧)Vacの−1/(2×抵抗3の値)となるようにインバータ8を制御することにより、直流側コンデンサ9の充電電力を最大化することができ、直流側コンデンサ9を短時間で充電することが可能となる。
なお、直流側コンデンサ9の全充電過程において、抵抗3によって過大な充電電流が流れることを抑制する点は図1の場合と同様である。
以上の説明は、電力系統2やインバータ8の相数(単相、三相)、直流側コンデンサ9充電時のインバータ動作(単相、三相)、抵抗3の設置相(各相、1相のみ)に係らず共通である。
次に、本発明の第6実施例を図6により説明する。図6は本発明の第6実施例に係る正弦波出力自励式PWMインバータ装置Fのブロック構成を示しており、単相、三相の何れの交流系統に設置する場合も共通である。
図6において、25は、第1の電圧検出部10で検出した電力系統2の電圧Vacの瞬時値と、第10の電圧検出部26で検出した直流側コンデンサ9の電圧Vcを入力して、コンデンサ電圧Vcに応じたインバータ8の出力電圧指令値Vi*を生成するインバータ出力電圧指令値生成部である。そして、電圧指令値Vi*をPWM制御部14に出力してインバータ8をPWM制御する。
その他の構成は図1の正弦波出力自励式PWMインバータ装置Aと同様である。なお、電圧指令値Vi*は、直流側コンデンサ9充電時にインバータ8を三相インバータとして動作させる場合は、U,V,W相の三相電圧指令値となり、単相インバータとして動作させる場合は、U,V相の二相電圧指令値となる。
図7にインバータ出力電圧指令値生成部25の詳細を示す。当該生成部25は、電力系統2の電圧Vacの瞬時値を入力するPLL27と、コンデンサ電圧Vcを入力するPWM変調度計算部28から構成されている。
PLL27は入力される電力系統2の電圧Vacからその相電圧と同位相で振幅1の正弦波信号(同期信号)Vsを出力するものであり、PWM変調度計算部28は入力されるコンデンサ電圧Vcから図中の計算式にしたがって、同期信号Vsに乗じる振幅を計算するものである。なお、図中の計算式のVphは電力系統2の相電圧(実効値)であり、Vphの値は簡易的に固定値としても良いし、電力系統2の電圧変動を考慮する場合は、Vacから計算しても良い。また、√2は直流側コンデンサ9の充電電力が最大となる場合の係数である。
図6の正弦波出力自励式PWMインバータ装置Fにおいて、開閉器1を開成し、開閉器4を閉成して、インバータ8のフライホイールダイオードを使って直流側コンデンサ9を初期充電することは図1の正弦波出力自励式PWMインバータ装置Aと同様である。
相違点としては、第1の電圧検出部10で検出した電力系統2の電圧Vacと、第10の電圧検出部26で検出したコンデンサ電圧Vcから、直流側コンデンサ9の充電電力が最大となるような電圧指令値Vi*を生成し、PWM制御部14に入力してインバータ8をオープンループ制御することである。これにより、直流側コンデンサ9を短時間で充電できる。
なお、直流側コンデンサ9の全充電過程において、抵抗3によって過大な充電電流が流れることを抑制する点は図1の場合と同様である。
以上の説明は、電力系統2やインバータ8の相数(単相、三相)、直流側コンデンサ9充電時のインバータ動作(単相、三相)、抵抗3の設置相(各相、1相のみ)に係らず共通である。
図1乃至図6において、抵抗3はその一端を開閉器4に接続し、他端を開閉器1とフィルタ回路5間に接続した場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、図8に示すように、一端を開閉器4に接続し、他端をフィルタ回路5とインバータ8間に接続して構成しても良い。図8において、VacとViは相電圧同士または線間電圧同士であることを注記しておく。
また、直流側コンデンサ9が充電された状態では、開閉器4を開成し、開閉器1を閉成した状態でインバータを動作させる。
さらに、上記正弦波出力自励式PWMインバータ装置A,B,C,D,E,Fは、三相の交流系統に三相インバータを利用して設置した場合、直流側コンデンサ9の充電時において、インバータ8を単相インバータ又は三相インバータの何れとして動作させてもよい。インバータ8が三相インバータとして動作する場合は抵抗3を各相に接続し、単相インバータとして動作する場合は、二相(単相の各相)に接続するか一相にまとめて接続することができる。なお、直流側コンデンサ9の充電が完了した状態では、インバータ8は、三相インバータとして動作させる。
インバータ装置A,B,C,D,E,Fを三相の交流系統に単相インバータを利用して設置した場合、直流側コンデンサ9の充電時においても充電完了した状態においても、インバータ8は単相インバータとして動作する。この場合、抵抗3は二相に接続するか一相にまとめて接続することができる。
インバータ装置A,B,C,D,E,Fを単相の交流系統に単相インバータを利用して設置した場合も、直流側コンデンサ9の充電時においても充電完了した状態においても、インバータ8は単相インバータとして動作するので、抵抗3は、二相に接続するか一相にまとめて接続することができる。
上述した本発明が適用可能なパターンを図9に示す。抵抗3を1つにまとめることで、抵抗3の個数を低減することができ、コストダウンを図ることができる。
図10はそのうちの一例として、インバータ装置A,B,C,D,E,Fを三相の交流系統に三相インバータを利用して設置した場合を示している。抵抗3は二相に接続し、直流側コンデンサ9の充電時はインバータ8を単相インバータとして動作させ、直流側コンデンサ9の充電が完了した状態では、インバータ8を三相インバータとして動作させる。
図10では、コンデンサ7を星形結線した場合を例示したが、Δ結線でもよく、このことは、図9に示すパターンのうちインバータ装置A,B,C,D,E,Fを、三相インバータを利用して設置した全ての場合においても同様である。
以上説明したように、本発明に係る直流側コンデンサの充電方法によれば、直流側コンデンサ9の充電時に過大な充電電流が流れることを抵抗によって抑制できるとともに、充電電力を最大化できるので、充電時間を短縮することが可能となる。
本発明はコンデンサの充電制御に利用される。
1,4 開閉器
2 電力系統
3 抵抗
5 フィルタ回路
6 リアクトル
7 コンデンサ
8 インバータ
9 直流側コンデンサ
10 第1の電圧検出部
11 第1の計算部
12 第2の電圧検出部
13 電圧制御系補償器
14 PWM制御部
15 第3の電圧検出部
16 第4の電圧検出部
17 第5の電圧検出部
18 第6の電圧検出部
19 第7の電圧検出部
20 線間電圧変換部
21 第8の電圧検出部
22 第9の電圧検出部
23 第2の計算部
24 電流検出部
25 インバータ出力電圧指令値生成部
26 第10の電圧検出部
27 PLL
28 PWM変調度計算部
A,B,C,D,E,F 正弦波出力自励式PWMインバータ装置
29 電流制御系補償器

Claims (10)

  1. 交流側がフィルタ回路および開閉器を介して電力系統に接続され、直流側にコンデンサが接続されたインバータにおいて、前記インバータの交流側に抵抗を接続した状態で、充電初期は、当該インバータを構成するスイッチング素子に逆並列接続されるフライホイールダイオードを使用して充電し、つづいて、前記インバータを制御して、前記直流側コンデンサを充電することを特徴とするインバータの直流側コンデンサの初期充電方法。
  2. 請求項1において、前記インバータで前記直流側コンデンサを充電するときに、充電電力が最大となるように前記インバータを制御することを特徴とするインバータの直流側コンデンサの初期充電方法。
  3. 請求項2において、前記インバータの出力電圧が電力系統の電圧の1/2となるように瞬時値制御して前記充電電力を最大とすることを特徴とするインバータの直流側コンデンサの初期充電方法。
  4. 請求項2において、前記フィルタ回路で平滑化した後の前記インバータの出力電圧が電力系統の電圧の1/2となるように瞬時値制御して前記充電電力を最大とすることを特徴とするインバータの直流側コンデンサの初期充電方法。
  5. 請求項2において、前記抵抗の両端電圧が電力系統の電圧の1/2となるように瞬時値制御して前記充電電力を最大とすることを特徴とするインバータの直流側コンデンサの初期充電方法。
  6. 請求項2において、交流側の充電電流が電力系統の電圧の−1/(2×前記抵抗の値)となるように瞬時値制御して前記充電電力を最大とすることを特徴とするインバータの直流側コンデンサの初期充電方法
  7. 請求項2において、前記直流側コンデンサの電圧と電力系統の電圧から当該直流側コンデンサの充電電力が最大となるようなインバータの出力電圧指令値を生成してPWM制御することを特徴とするインバータの直流側コンデンサの初期充電方法。
  8. 請求項2において、前記抵抗が各相に接続され、各抵抗の両端電圧の差電圧が電力系統の線間電圧の1/2となるように瞬時値制御して前記充電電力を最大とすることを特徴とするインバータの直流側コンデンサの初期充電方法。
  9. 前記抵抗は、その一端が電力系統に接続され、他端が前記フィルタ回路の入力側又は出力側のどちらかに接続されたインバータに関するものであることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れかに記載のインバータの直流側コンデンサの初期充電方法。
  10. 請求項1乃至請求項9において、前記インバータを三相電力系統に接続した場合、当該インバータを前記直流側コンデンサの充電時には単相インバータとして動作させ、該直流側コンデンサが充電された状態では三相インバータとして動作させることを特徴とするインバータの直流側コンデンサの初期充電方法。
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