JP5029315B2 - モータ駆動システム - Google Patents

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Description

本発明は、多相電圧形インバータによりモータを駆動するモータ駆動装置を複数台備えたモータ駆動システムにおいて、主として回路損失を低減させるための技術に関するものである。
電圧形インバータによりモータを駆動するシステムは種々提供されているが、効率の向上等を目的として、回路電流を低減させるために電源の直流電圧をインバータにより昇圧してモータを駆動するシステムが知られている。
例えば、特許文献1には、インバータによる昇圧機能を有するモータ駆動装置と、昇圧機能を持たないモータ駆動装置とを、直流母線を介して接続する技術が開示されている。
また、特許文献2には、直流電源等の個別の電源供給手段を備え、かつインバータによる昇圧機能を有する2台のモータ駆動装置を直流母線を介して接続する技術が開示されている。
更に、特許文献3には、インバータによる昇圧機能を備えたモータ駆動装置において、構成素子の損失を低減させるために、PWMキャリア周波数(スイッチング周波数)を高くして回路電流リプルを低減させる技術が開示されている。
特開2002−291256号公報(段落[0040]〜[0045]、図5等) 特開2002−10670号公報(段落[0041]、図11,図12等) 国際公開公報WO2002−065628(第20頁第12行〜第28行、第22頁第10行〜第23頁第5行、図1,図9等)
しかしながら、特許文献1に係る従来技術では、昇圧機能を果たすインバータが1台であり、このインバータが複数台のインバータの昇圧エネルギーを負担しなければならないため、損失が集中する。
また、特許文献2に係る従来技術では、昇圧する際に発生する損失は2台のモータ駆動装置に分散するものの、電源供給手段を蓄電池にした場合、これらの蓄電池が個別に存在するため、電力残量の影響を受け、昇圧動作を個別に設定できる自由度が少ない。その結果、複数のモータ駆動装置間における昇圧機能の責務の割合を自由に制御することができない。
また、特許文献3に記載されているように、PWMキャリア周波数を高くして電流リプルを低減させ、回路損失を低減する方式は、スイッチング素子の損失増加を招くという問題がある。
そこで、本発明の解決課題は、個々に昇圧機能を有するモータ駆動装置の電気定数や運転状態に応じて、昇圧動作の責務を任意かつ動的に振り分けて回路損失の最小化を可能としたモータ駆動システムを提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、多相電圧形インバータと、このインバータの直流入力端子に接続された電力蓄積手段と、前記インバータの交流出力端子に固定子巻線がスター結線されたモータと、前記固定子巻線の中性点と前記インバータの直流母線の一方との間に接続された電源と、を有し、かつ、前記電源の電圧を昇圧して前記電力蓄積手段に供給する昇圧機能を備えたモータ駆動装置を複数台備えてなるモータ駆動システムにおいて、各モータの前記中性点を共通接続すると共に、前記直流母線の正側及び負側をそれぞれ共通接続したものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載したモータ駆動システムにおいて、各モータ駆動装置の昇圧動作により各モータの中性点に流れる零相電流の分配率を決定する制御手段を備えたものである。
上記分配率の制御方法としては、請求項3に記載するように各モータの巻線抵抗値、請求項4に記載するように各モータの温度、請求項5に記載するように各インバータを構成する半導体スイッチング素子の温度、または、請求項6に記載するように各モータを流れる正相分電流を用いて決定することができる。
なお、各モータ駆動装置の昇圧機能は、請求項7に記載する如く、インバータの上アームまたは下アームの全ての半導体スイッチング素子をオンさせて零相電圧を出力させ、インバータを昇圧チョッパとして動作させる機能により実現可能である。
本発明によれば、個々に昇圧機能を有する複数台のモータ駆動装置からなるモータ駆動システムにおいて、各モータ駆動装置のモータ巻線抵抗等の電気定数や、運転状態に応じたモータ温度、スイッチング素子温度、正相分電流等に応じて、昇圧動作に伴って流れる零相電流の分配率を任意かつ動的に決定することにより、モータ巻線の導通損失等の回路損失を最小化するモータ駆動システムを提供することができる。
同時に、特定のモータ駆動装置に、導通損失から生じる温度上昇が集中するのを回避することも可能である。
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。まず、図1は本発明の第1実施形態を示す構成図である。
図1において、101,102は互いに並列接続されたモータ駆動装置であり、第1のモータ駆動装置101は、電力蓄積手段としての平滑コンデンサCと、その両端に直流入力端子が接続され、かつIGBT等の自己消弧形スイッチング素子及び環流ダイオードからなる半導体スイッチング素子T11〜T16とを備えた三相電圧形インバータINVと、その交流出力端子に接続された三相誘導電動機(以下、単にモータと呼ぶ)Mと、から構成されている。同様に、第2のモータ駆動装置102は、平滑コンデンサCと半導体スイッチング素子T21〜T26とを備えた三相電圧形インバータINVと、その交流出力端子に接続されたモータMと、から構成されている。
モータM,Mのスター結線された固定子巻線の中性点は、電源としてのバッテリBATTの正極に共通して接続されている。また、各駆動装置101,102の直流母線は正側同士、負側同士が共通して接続されており、負側の直流母線はバッテリBATTの負極に接続されている。
なお、上記バッテリBATTに代えて、交流電源とダイオードブリッジとからなる整流電源を用いても良い。
ここで、インバータINV,INVを備えたモータ駆動装置101,102は、例えば参考文献1(特許第3223842号公報)に記載されているように、バッテリBATTの直流電圧を昇圧して平滑コンデンサC,C(直流母線間)に供給する昇圧動作を行う。
以下、モータ駆動装置の昇圧動作について詳述する。
ここでは、第1のモータ駆動装置101を例に挙げて説明する。
参考文献1に記載されているように、モータ駆動装置101の三相電圧形インバータINVの上アームの全てのスイッチング素子T11〜T13または下アームの全てのスイッチング素子T14〜T16をオンさせると、零電圧ベクトルを出力させることができる。このときの等価回路は図2に示すようになる。
すなわち、モータ駆動装置101のインバータINVを構成する3アームは、上アームの全てのスイッチング素子T11〜T13または下アームの全てのスイッチング素子T14〜T16をオンさせることで2つのスイッチング素子Tz1,Tz2からなる1つのアームとみなすことができ、参考文献1の段落[0007]に記載されている如く、スイッチング素子Tz1,Tz2のオンオフ動作によりバッテリBATTの直流電圧を昇圧して平滑コンデンサCに供給する2象限チョッパとして動作させることが可能である。
ここで、モータMは、漏れインダクタンスの値を持つリアクトルLと考えることができる。
なお、上述したようにインバータINVの零電圧ベクトルを制御することにより実現される昇圧チョッパの昇圧比は、スイッチング素子Tz1,Tz2をオンオフするデューティーを変えることで制御可能である。
従って、図1のモータ駆動装置101,102は、参考文献1に記載されている方法でインバータINV,INVの零相電圧を制御することにより、バッテリBATTと平滑コンデンサC,Cとの間で授受する零相電力、言い換えれば零相電流を制御することができ、これにより平滑コンデンサC,Cの電圧を任意の値に調整することが可能である。
ここで、参考文献1に記載されているように、インバータINV,INVから出力される零相電圧は線間電圧には現れないので、モータM,Mの駆動動作には影響しない。従って、各インバータの正相分の等価回路は図3のようになり、モータM,Mの駆動に関しては通常のインバータとして動作し、インバータINV,INVの線間電圧及び線間を流れる電流の制御によってモータM,Mとの間で交流電力を授受することになる。
図1において、インバータINV,INVを構成するスイッチング素子T11〜T16,T21〜T26は、制御回路200により生成されたPWM信号(ゲート信号)Gu1〜Gz1,Gu2〜Gz2にて駆動される。この制御回路200はマイコン200a及び記憶装置200bを備えており、各インバータINV,INVに対する外部からの周波数指令f ,f 及び後述する電流検出値、電圧検出値を受けて所定の演算を行い、PWM信号を出力する機能を有する。
モータ駆動装置101,102には、モータM,Mの相電流iu1det,iw1det,iu2det,iw2detを検出する電流検出手段111,112と、モータM,Mの中性点電流(零相電流)Ib1det,Ib2detを検出する電流検出手段121,122とがそれぞれ設けられ、モータ駆動装置102には、直流母線電圧Vdcdetを検出する電圧検出手段130が設けられている。これらの電流検出値iu1det,iw1det,iu2det,iw2det,Ib1det,Ib2det及び電圧検出値Vdcdetは、周波数指令f ,f と共に前記制御回路200に入力されている。
次に、図4は、制御回路200において、スイッチング素子T11〜T16,T21〜T26に対するゲート信号Gu1〜Gz1,Gu2〜Gz2を生成するための回路構成を示しており、参考文献1に記載されている回路(同文献の図6)と実質的に同一である。
すなわち、図4は一般的に用いられているPWM信号生成法に基づいており、三相各相の正相分交流電圧指令値V ,V ,V と零相電圧指令値V とを各相について加算器210にて加算する。これらの加算値をPWM生成部220内の比較器にてキャリアとしての三角波と比較し、その出力を各相上下アームのスイッチング素子ごとに反転してゲート信号Gu1〜Gz1,Gu2〜Gz2を生成する。
これらのゲート信号Gu1〜Gz1,Gu2〜Gz2によって各スイッチング素子T11〜T16,T21〜T26を駆動すれば、各インバータINV,INVの直流母線電圧をバッテリBATTの電圧に対して所望の昇圧比にて昇圧しながらモータM,Mを駆動することができる。
図5は、制御回路200の内部構成を示すブロック図である。この制御回路200は、以下のように構成されている。
まず、モータ制御部231,232は、外部からの周波数指令f ,f 及び電流検出値iu1det,iw1det,iu2det,iw2detに基づき、モータM,Mに与える所定の振幅、周波数の交流電圧指令値Vu1 ,Vv1 ,Vw1 及びVu2 ,Vv2 ,Vw2 を演算する。この実施形態では、モータ駆動装置101,102の2系統を独立して制御するために、2系統のモータ制御部231,232を備えている。また、インバータINV,INVの制御方式は、例えば参考文献2(中野孝良,「交流モータのベクトル制御」,p.138〜p.142,日刊工業新聞社,1996年発行)に記載されているV/f制御を用いているが、その具体的な内容は公知であるため、ここでは詳述を省略する。
零相電流分配制御部240は、各インバータINV,INVからモータM,Mにそれぞれ流す零相電流の分配率k(0≦k≦1)を演算するものであり、この実施形態では、モータ巻線抵抗による零相電流導通損失が最小となるように、分配率kを決定する。
昇圧動作制御部250は、上記分配率kに応じた零相電流がモータM,Mにそれぞれ流れるように、零相電流検出値Ib1det,Ib2det及び直流母線電圧検出値Vdcdetに基づいてインバータINV,INVに対する零相電圧指令値V01 ,V02 を演算し、出力する。
これらの零相電圧指令値V01 ,V02 は、図4により説明した如く、図5の加算器211,212において交流電圧指令値Vu1 ,Vv1 ,Vw1 及びVu2 ,Vv2 ,Vw2 にそれぞれ加算され、その加算値がPWM生成部221,222に入力される。
PWM生成部221,222は、上記加算値と三角波との比較により、スイッチング素子T11〜T16,T21〜T26に対するゲート信号Gu1〜Gz1,Gu2〜Gz2をそれぞれ生成する。
前記零相電流分配制御部240の詳細な動作は、以下の通りである。
すなわち、モータM,Mの駆動電力をまかなうために必要な零相電流をIとおくと、昇圧動作制御部250は、零相電流分配制御部240から出力される分配率kと零相電流指令値I とを用いて、モータM,Mに数式1,数式2に示す指令値I01 ,I02 どおりの零相電流が流れるように電流制御を行う。
[数式1]
01 =k・I
[数式2]
02 =(1−k)・I
ここで、モータM,Mの巻線抵抗値r,rを制御回路200の記憶装置200bに予め記憶しておくものとし、これらの巻線抵抗値r,r及び数式1,数式2から、モータM,Mの巻線で発生する導通損失合計値を求めると、数式3となる。
[数式3]
P=k・I *2・r+(1−k)・I *2・r=(I *2・r+I *2・r)・k−2・I ・r・k+I ・r
ここで、kを変数と考えると、数式3は下に凸な二次関数となり、その最小値を与えるkは数式4となる。
[数式4]
k={r/(r+r)}
このように、本実施形態では、モータM,Mの巻線抵抗値r,rに基づき、モータM,Mの巻線で生じる導通損失が最小となるような分配率k(0≦k≦1)を演算する。
次に、図6は昇圧動作制御部250の構成を示している。
その動作を説明すると、直流母線電圧指令値Vdc に同検出値Vdcdetをフィードバックし、加算器251から出力される偏差を0にするようなPI調節器252の出力を零相電流指令値I とする。この零相電流指令値I に従って、モータM,Mの駆動電力をまかなうため必要な零相電流Iが流れる。
次いで、前記零相電流分配制御部240から入力される分配率kに従って、乗算器253及び加算器254により各モータM,Mに流す零相電流指令値I01 ,I02 を算出する。そして、これらの零相電流指令値I01 ,I02 に各モータM,Mの零相電流検出値Ib1det,Ib2detをフィードバックし、加算器255,257から出力される偏差を0にするようなPI調節器256,258の出力を、インバータINV,INVに対する零相電圧指令値V01 ,V02 とする。
これらの零相電圧指令値V01 ,V02 を用いてスイッチング素子T11〜T16,T21〜T26に対するゲート信号Gu1〜Gz1,Gu2〜Gz2を生成する動作は、図5により説明した通りである。
以上のように第1実施形態によれば、複数台のモータ駆動装置を構成する各インバータの直流母線電圧を任意に昇圧することができ、しかも、昇圧動作に伴って発生する導通損失を最小限にすることができる。なお、本実施形態は2台のモータ駆動装置101,102からなるモータ駆動システムであるが、モータ駆動装置の台数は何ら限定されるものではない。
また、モータM,Mは三相誘導電動機以外の多相交流電動機であっても良く、その制御方式もV/f制御に限定されず、例えば、速度センサ付きベクトル制御等の制御方式を用いても良い。
更に、本実施形態ではバッテリBATTの正極をモータM,Mの中性点に接続し、バッテリBATTの負極を直流母線の負側に接続してあるが、バッテリBATTの正極を直流母線の正側に接続し、バッテリBATTの負極をモータM,Mの中性点に接続しても、本実施形態と同様な作用効果が得られる。
次に、本発明の第2実施形態を図7,図8に基づいて説明する。
この第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、図7に示すように、モータ駆動装置101A,102Aを構成するモータM,Mに温度検出手段NTC,NTCをそれぞれ取り付け、これらによる温度検出値Temp,Tempを用いて、零相電流分配制御部240が零相電流の分配率kを決定するようにした点であり、他の部分は第1実施形態と同様である。
以下に、本実施形態における分配率kの決定方法を説明する。
図8は、零相電流分配制御部240に入力されるモータM,Mの温度検出値Temp,Tempの差(Temp−Temp)を横軸とし、分配率kを縦軸として示した分配率特性図であり、本実施形態では、実線で示すような座標(0,0.5)を通る特性線を使用する。
図8における実線の特性線によれば、モータM,Mの温度が等しい場合にはk=0.5となり、零相電流の分配比は1:1となる。また、モータMの温度がモータMの温度より高い場合、その差に応じて分配率kが減少し、モータMに流れる零相電流を減少させると共にモータMに流れる零相電流を増加させる。また、図8に破線で示すように特性線を上下方向に平行移動させれば、分配率kを偏らせることができると共に、特性線の傾きを変えれば、温度検出値の差(Temp−Temp)に対して分配率kが変化する感度を変更することもできる。
この第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に各インバータINV,INVの直流母線電圧を任意に昇圧することができると共に、昇圧動作により発生する損失によるモータM,Mの温度上昇を最小限にすることが可能となる。
なお、本実施形態では、モータM,Mに取り付けた温度検出手段NTC,NTCにより温度を測定しているが、温度を直接検出せずに、モータM,Mの電流検出値及び熱時定数から算出されるサーマル演算値を用いても良い。
次に、本発明の第3実施形態を図9に基づいて説明する。
この実施形態が第2実施形態と異なる点は、零相電流分配率kを決定するための温度検出値Temp,Tempを、図9のモータ駆動装置101B,102Bに示す如く各インバータINV,INVを構成するスイッチング素子、例えばT14,T24から得るように温度検出手段NTC,NTCを取り付けた点である。勿論、温度検出手段NTC,NTCを他のスイッチング素子に取り付けても良い。
また、図示されていないが、各インバータINV,INVが有する冷却フィンに温度検出手段NTC,NTCを取り付けて温度を検出しても良い。
この実施形態における零相電流の分配率kの決定方法は、第2実施形態と同一であるため、説明を省略する。
本実施形態によれば、第2実施形態と同様に、各インバータINV,INVの直流母線電圧を任意に昇圧でき、しかも昇圧動作に伴うモータM,Mの温度上昇を最小限にできる効果がある。なお、この実施形態でも、スイッチング素子や冷却フィンの温度を直接検出せずに、モータM,Mの電流検出値及び熱時定数から算出されるサーマル演算値を用いることができる。
次いで、本発明の第4実施形態を図10,図11に基づいて説明する。
この実施形態の回路構成は第1実施形態(図1)と同様であり、第1〜第3実施形態と異なるのは零相電流分配制御部240における零相電流の分配率kの決定方法にある。
本実施形態では、例えば後述する方法でモータM,Mを流れる電流の正相分電流振幅I,Iを求める。そして、図10に示すように、モータM,Mの正相分電流振幅I,Iの差(I−I)を横軸とし、零相電流の分配率kを縦軸とした平面上で、座標(0,0.5)を通る実線の直線を分配率特性とする。
例えば、モータM,Mの正相分電流振幅が等しい場合にはk=0.5となり、零相電流の分配比は1:1となる。また、モータMの正相分電流振幅がモータMの正相分電流振幅より大きい場合、その差に応じて分配率kが減少し、モータMに流れる零相電流を減少させると共にモータMに流れる零相電流を増加させる。この特性線を破線に示すように上下方向に平行移動させれば、分配率kを偏らせることができ、特性線の傾きを変えれば、モータM,Mの正相分電流振幅の差(I−I)に対して分配率kが変化する感度を変更することもできる。
なお、モータM,Mの正相分電流振幅I,Iは、図11に示す演算手段により算出可能である。
すなわち、モータM,Mの零相電流検出値Ib1det,Ib2detに乗算器261a,262aにて1/3を乗じた値を、加算器261b,261c及び262b,262cにて電流検出値iu1det,iw1det及びiu2det,iw2detからそれぞれ減算し、その結果と加算器261d,262dの出力とにより、各モータの電流検出値から零相分を除去した3相の正相分電流を得る。
正相分の電流振幅を求めるため、上述した3相の正相分電流を3相/2相変換器261e,262e及び座標変換器261f,262fに順次加え、d−q座標系における電流値id1,iq1及びid2,iq2を求める。次に、振幅演算器261g,262gによりこれらの電流値の2乗和の平方根を求めることにより、モータM,Mの正相電流振幅I,Iを得ることができる。
以上のようにこの第4実施形態によれば、インバータ直流母線電圧を任意に昇圧できると共に、各モータ電流の正相分と零相分との和を最小にできるので、モータM,Mの温度上昇を最小限にすることが可能となる。
なお、上述した各実施形態ではモータの正相分電流検出値を用いて種々の演算を行っているが、その代わりに正相分電流指令値またはトルク指令値を用いてもよい。
本発明の第1実施形態を示す回路構成図である。 図1におけるモータ駆動装置の零相分等価回路図である。 図1におけるモータ駆動装置の正相分等価回路図である。 図1の各スイッチング素子に対するゲート信号を生成するための回路構成図である。 図1における制御回路の内部構成を示すブロック図である。 図5における昇圧動作制御部の内部構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態を示す回路構成図である。 第2実施形態における零相電流分配率kの説明図である。 本発明の第3実施形態を示す回路構成図である。 本発明の第4実施形態における零相電流分配率kの説明図である。 第4実施形態における正相分電流振幅の演算手段を示すブロック図である。
符号の説明
101,101A,101B,102,102A,102B モータ駆動装置
111,112,121,122 電流検出手段
130 電圧検出手段
200,200A,200B 制御回路
200a マイコン
200b 記憶装置
210,211,212 加算器
220,221,222 PWM生成部
231,232 モータ制御部
240 零相電流分配制御部
250 昇圧動作制御部
251,254,255,257 加算器
252,256,258 PI調節器
253 乗算器
261a,262a 乗算器
261b,261c,261d,262b,262c,262d 加算器
261e,262e 3相/2相変換器
261f,262f 座標変換器
261g,262g 振幅演算器
,C平滑コンデンサ
INV,INVインバータ
11〜T16,T21〜T26,TZ1,TZ2 半導体スイッチング素子
,M モータ
リアクタンス
BATT バッテリ
NTC,NTC 温度検出手段

Claims (7)

  1. 多相電圧形インバータと、このインバータの直流入力端子に接続された電力蓄積手段と、前記インバータの交流出力端子に固定子巻線がスター結線されたモータと、前記固定子巻線の中性点と前記インバータの直流母線の一方との間に接続された電源と、を有し、かつ、前記電源の電圧を昇圧して前記電力蓄積手段に供給する昇圧機能を備えたモータ駆動装置を複数台備えてなるモータ駆動システムにおいて、
    各モータの前記中性点を共通接続すると共に、前記直流母線の正側及び負側をそれぞれ共通接続したことを特徴とするモータ駆動システム。
  2. 請求項1に記載したモータ駆動システムにおいて、
    各モータ駆動装置の昇圧動作により各モータの前記中性点に流れる零相電流の分配率を決定する制御手段を備えたことを特徴とするモータ駆動システム。
  3. 請求項2に記載したモータ駆動システムにおいて、
    前記制御手段は、各モータ駆動装置の前記モータの巻線抵抗値を用いて前記分配率を決定することを特徴とするモータ駆動システム。
  4. 請求項2に記載したモータ駆動システムにおいて、
    前記制御手段は、各モータ駆動装置の前記モータの温度を用いて前記分配率を決定することを特徴とするモータ駆動システム。
  5. 請求項2に記載したモータ駆動システムにおいて、
    前記制御手段は、各モータ駆動装置の前記インバータを構成する半導体スイッチング素子の温度を用いて前記分配率を決定することを特徴とするモータ駆動システム。
  6. 請求項2に記載したモータ駆動システムにおいて、
    前記制御手段は、各モータ駆動装置の前記モータを流れる正相分電流を用いて前記分配率を決定することを特徴とするモータ駆動システム。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載したモータ駆動システムにおいて、
    各モータ駆動装置が有する昇圧機能は、前記インバータの上アームまたは下アームの全ての半導体スイッチング素子をオンさせて零相電圧を出力させ、前記インバータを昇圧チョッパとして動作させる機能であることを特徴とするモータ駆動システム。
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